JP2003221733A - 難燃性ポリエステル系人工頭髪用繊維 - Google Patents

難燃性ポリエステル系人工頭髪用繊維

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JP2003221733A JP2002018121A JP2002018121A JP2003221733A JP 2003221733 A JP2003221733 A JP 2003221733A JP 2002018121 A JP2002018121 A JP 2002018121A JP 2002018121 A JP2002018121 A JP 2002018121A JP 2003221733 A JP2003221733 A JP 2003221733A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエステル繊維の特長である耐熱性、強伸
度などの繊維物性を維持することに加え、易セット性、
セット保持性などの人工毛髪としての要求性能を満た
し、さらに従来のポリエステル系人工頭髪用繊維にはな
かった、耐ドリップ性、難燃性を付与した人工頭髪用繊
維を提供する。 【解決手段】 少なくとも180℃でのアイロンセット
に耐え、かつ200℃における熱収縮率が5%以下であ
る耐熱性を有し、限界酸素指数(LOI)が25以上の
難燃性を有し、さらには、80℃〜200℃のすべての
温度範囲でのカールセットが可能であり、カールセット
された繊維を25℃、7日間静置した時のカール伸長率
が35%以下となる特性を有するポリエステル系人工頭
髪用繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易セット性、セッ
ト保持性、耐熱性、耐ドリップ性、難燃性に優れたポリ
エステル系人工頭髪用繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート又はポリエ
チレンテレフタレートを主体とするポリエステルからな
る繊維は、高融点、高弾性率で優れた耐熱性、耐薬品性
を有していることから、カーテン、敷物、衣料、毛布、
シーツ地、テーブルクロス、椅子張り地、壁装材、人工
頭髪、自動車内装資材、屋外用補強材、安全ネットなど
に広く使用されている。
【0003】かつら、ヘアーウィッグ、付け毛、ヘアー
バンド、ドールヘアーなどの頭髪製品においては、従来
人毛が、また人工頭髪としてモダクリル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミド、ポリエステルなどが使用されてきた。
人毛の提供は困難になってきており、人工頭髪の重要性
が高まってきている。人工頭髪素材として適度な風合
い、触感を有し、カールまたはストレートの各スタイル
特性に応じた加工性の面から、特にモダクリルあるいは
ポリ塩化ビニルが多く使用されてきた。これらは素材と
しての難燃性の特長を併せ持つものであるが、いずれも
耐熱温度の点では不十分であった。
【0004】前記した種々の頭髪製品は、耐熱性、難燃
性といった素材特性を持つのみでなく、美容性、デザイ
ン性、商品性も兼ね備えるべきものであり、ストレート
スタイルに加えてカールスタイルにも加工できることが
要求される。これにはプレカールセットとして、人工頭
髪繊維を製造、または後加工する工程において乾熱ある
いは湿熱の熱源を用い、加熱状態で頭髪原料にカール形
状を付与した後、冷却により形状を固定する熱セット法
が一般的に用いられる。
【0005】耐熱性が比較的高いポリエステルにおいて
も、耐熱性の低いモダクリル、ポリ塩化ビニルなどと同
様、プレカールセットは比較的低温で行うのが操作性、
コスト性などの面から好ましく、80℃〜120℃程度
の温度で行われるのが一般的である。
【0006】一方、それと同時に、ヘアーウィッグ及び
ヘアーアクセサリー等の頭飾製品、特にウィービングの
場合は、頭に取り付けてからカールセットを施して用い
ることもあるため、ヘアーアイロンによる熱セットが多
用される。このヘアーアイロンは一般的に人毛をカール
セットするときに用いられるもので、150℃〜180
℃前後の高温で使用される。更に、ヘアーアイロンの中
でも、温度制御可能なコード付きアイロンであると操作
に煩わしさが付きまとうため、ストーブ式ヘアーアイロ
ンが使用されることが多い。このストーブ式ヘアーアイ
ロンは、熱の供給源はストーブであり、ストーブ内で加
熱したヘアーアイロンの余熱を利用するものであるが、
ストーブから取り出すとヘアーアイロンの温度低下が顕
著となるため、ストーブ内の温度を常に高温に保ってお
く必要がある。このため、セット時のヘアーアイロンの
温度管理はラフになりがちであり、前記した温度よりも
高温で使用される場合もある。
【0007】その結果、このような用途の製品に従来の
耐熱性の低い合成繊維からなる人工頭髪を使用すると、
ヘアーアイロンにより熱セットを施した時に、高温のヘ
アーアイロンにより合成繊維が収縮による縮れを起こし
たり、熱変形、さらには融着して製品外観が見苦しくな
る。
【0008】こういった理由から、人工頭髪用繊維は比
較的低温でのプレカールが可能であるとともに、ヘアー
アイロンを用いる高温でのカールセットも可能であるこ
とが望まれる。ポリエステル繊維は耐熱性に優れている
反面、そのポリマー特性として、前記モダクリル繊維や
ポリ塩化ビニル繊維よりも硬く、触感、風合い等におい
てより人工的、すなわち不自然となりがちである。
【0009】これらの問題を改善するために、原料ポリ
マー構成として例えばポリエチレンテレフタレートに比
較的柔軟な成分、例えばポリブチレンテレフタレートを
添加するといった方法が良く用いられる。この方法は触
感、風合いを改善するとともに、より低温でのカールセ
ットを可能とする。しかしながら同時に難燃性の低下
と、耐熱性の低下を招くことになる。
【0010】前記したように、近年になり前記モダクリ
ルやポリ塩化ビニルに比べて、耐熱性に優れるポリエチ
レンテレフタレートに代表される、ポリエステルを主成
分とする繊維を用いた人工頭髪繊維が提案されるように
なってきた。しかしながら、ポリエステル繊維は可燃性
素材であるため、難燃性において不十分であった。
【0011】ポリエステル繊維の難燃性を向上させよう
とする試みは従来より種々なされており、例えばポリエ
ステル樹脂にリン原子を含有する難燃モノマーを共重合
する方法や、ポリエステル繊維に難燃剤を含有させる方
法などが知られている。前者の難燃モノマーを共重合す
る方法としては、例えば、特公昭55−41610号公
報には、リン原子が環員子となっていて熱安定性の良好
なリン化合物を共重合する方法、また、特公昭53−1
3479号公報には、カルボキシホスフィン酸を共重合
する方法、特開平11−124732号公報には、ポリ
アリレートを含むポリエステルにリン化合物を配合又は
共重合する方法が提案されている。
【0012】後者の難燃剤を含有させる方法としては、
特公平3−57990号公報には、微粒子のハロゲン化
シクロアルカン化合物をポリエステル繊維に含有させる
方法、また、特公平1−24913号公報には、臭素原
子含有アルキルシクロヘキサンを含有させる方法などが
提案されている。
【0013】これらの難燃化技術を人工頭髪に適用した
ものとしては、例えば、特開平3−27105号公報、
特開平5−339805号公報などに、リン化合物を共
重合したポリエステル繊維が提案されている。しかしな
がら、人工頭髪には高い難燃性が要求されるため、これ
らの共重合ポリエステルを人工頭髪に使用するためには
その共重合量を多くしなければならず、その結果、ポリ
エステルの耐熱性が大幅に低下し、溶融紡糸が困難にな
ったり、火炎が接近した場合、着火し燃焼はしないが、
溶融しドリップするという問題が発生する。
【0014】一方、ポリエステル繊維に難燃剤を含有さ
せる方法では、十分な難燃性を得るために、含有処理温
度を150℃以上の高温にすることが必要であったり、
含有処理時間を長時間にする必要があったり、又は大量
の難燃剤を使用しなければならないといった課題があ
り、繊維物性の低下や生産性の低下、製造コストアップ
などの問題が発生する。
【0015】このように、従来のポリエステル繊維の物
性に加え、ポリエステル繊維において両立することが困
難である難燃性、耐ドリップ性、またポリエステル繊維
が本来有している耐熱性、特に人毛と同程度の160〜
200℃といった高温で熱セット可能な耐熱性を併せ持
つ人工頭髪はいまだ得られていないのが現状である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題を解決するため、耐熱性、強伸度など繊維物性を維
持し、低温かつ高温でのセット性に優れ、また加えて難
燃性、耐ドリップ性を有するといった、これまでにない
難燃性ポリエステル系人工頭髪用繊維を提供することを
目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ポリエチレンテ
レフタレートを主成分とするポリエステル系繊維におい
て、人工頭髪に要求される特性をすべて満たしうる繊維
を得ることを見いだした。具体的には、ポリエチレンテ
レフタレートを主成分とするポリエステルに、ポリアリ
レート、ポリカーボネート、ポリアミドよりなる群から
選択される少なくとも一種のポリマーと、難燃剤と、ホ
スファイト系化合物とを溶融混練して得られる組成物を
繊維化することで前記目的を達成しうること、またある
いは、反応型リン系難燃剤が共重合された熱可塑性共重
合ポリエチレンテレフタレートを主成分とするポリエス
テルに、ポリアリレート又はポリカーボネート、ポリア
ミドよりなる群から選択される少なくとも一種のポリマ
ーと、ホスファイト系化合物とを溶融混練して得られる
組成物を繊維化することで前記目的を達成することを見
出し、本発明に到達した。
【0018】すなわち、本発明は、少なくとも180℃
でのアイロンセットに耐え、かつ200℃における熱収
縮率が5%以下である耐熱性を有し、さらに、限界酸素
指数(LOI)が25以上の難燃性を有するポリエステ
ル系人工頭髪用繊維に関し、好ましくは、80℃〜20
0℃のすべての温度範囲でのカールセットが可能であ
り、カールセットされた繊維を25℃、7日間静置した
時のカール伸長率が35%以下となるポリエステル系人
工頭髪用繊維に関する。
【0019】更に好ましい実施態様として、繊維を構成
する樹脂組成物の溶融粘度が、せん断速度600sec
-1、温度280℃において50〜300Pa・secで
あり、更には融点が250℃以上である上記ポリエステ
ル系人工頭髪用繊維に関する。
【0020】また本発明は、繊維を構成する樹脂組成物
中のポリマー成分のうち、ポリアルキレンテレフタレー
トが70重量%以上であることを特徴とするポリエステ
ル系人工頭髪用繊維に関し、ここでポリアルキレンテレ
フタレートが、反応型リン系難燃剤が共重合された熱可
塑性共重合ポリアルキレンテレフタレートであっても構
わない。
【0021】その好ましい実施態様として、繊維を構成
する樹脂組成物中の他のポリマー成分として、ポリアリ
レート、ポリアミド、ポリカーボネートからなる群より
選択される少なくとも1種、好ましくはポリアリレート
を10〜30重量%含有していることを特徴とする上記
ポリエステル系人工頭髪用繊維に関する。
【0022】さらに本発明は、繊維を構成する樹脂組成
物が、ポリマー成分合計100重量部に対して難燃剤が
1〜20重量部添加されている上記ポリエステル系人工
頭髪用繊維に関し、ここで難燃剤がリン系であり、リン
原子量換算でポリマー成分に対し0.05〜15重量%
添加されていることが好ましい。
【0023】また、別の好ましい実施態様として、繊維
を構成する樹脂組成物が、ポリマー成分合計100重量
部に対して、抗酸化剤が0.05〜5重量部添加されて
いることを特徴とする上記ポリエステル系人工頭髪用繊
維に関し、ここで抗酸化剤がホスファイト系であるのが
好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の、ポリエステル系
人工頭髪用繊維について詳細に説明する。
【0025】本発明のポリエステル系人工頭髪用繊維
は、少なくとも180℃でのアイロンセットに耐え、か
つ200℃における熱収縮率が5%以下である耐熱性を
有し、さらに、燃焼試験における限界酸素指数(LO
I)が25以上の難燃性を有する人工頭髪用繊維であ
る。更に好ましくは、80℃〜200℃のすべての温度
範囲でのカールセットが可能であり、カールセットされ
た繊維を25℃、7日間静置した時のカール伸長率が3
5%以下、より好ましくは27%以下となる人工頭髪用
繊維である。ここでいう80℃〜200℃のすべての温
度範囲でのカールセットが可能であるというのは、80
℃〜100℃程度の低温でもプレカールセットが可能で
あると同時に、180℃〜200℃程度の高温に耐えう
る耐熱性を有し高温でのアイロンセットが可能であると
いうことを意味する。
【0026】本発明のポリエステル繊維は、溶融粘度
が、せん断速度600sec-1、温度280℃において
50〜300Pa・secの樹脂組成物から構成される
のが好ましく、より好ましい溶融粘度は50〜240P
a・sec の範囲である。溶融粘度が50Pa・se
c未満では溶融紡糸困難となり、安定した物性の繊維を
得ることができない上に、完成後の頭髪製品に火炎が接
近、あるいは燃焼した場合、溶融しドリップしやすいと
いう問題が発生する。また、溶融粘度が300Pa・s
ecを越えると溶融樹脂粘度が高すぎて溶融紡糸困難と
なり、安定して繊維を得ることが難しい。
【0027】また、高温での熱加工性、すなわち上記ヘ
アーアイロン等を用いた高温カールセット性を好適に維
持するためには、融点が250℃以上の樹脂組成物から
構成されるのが好ましい。本発明のポリエステル系頭髪
用繊維は、ポリエステルを主成分とするものであり、上
述したような特性を有するものであれば特に限定されな
いが、ポリアルキレンテレフタレート又はポリアルキレ
ンテレフタレートを主体とした共重合ポリエステル(以
下、ポリマー(A)という)と、ポリアリレート(B
1)、ポリカーボネート(B2)、又はポリアミド(B
3)よりなる群から選択される少なくとも一種以上のポ
リマー(以下、ポリマー(B)という)に、難燃剤
(C)及びホスファイト系化合物(D)と添加し溶融混
練して得られる組成物を繊維化したものが好ましい。ま
たあるいは、前記ポリマー(A)として反応型リン系難
燃剤が共重合された熱可塑性共重合ポリアルキレンテレ
フタレートと、前記ポリマー(B)に、前記ホスファイ
ト系化合物(D)を添加し溶融混練して得られる組成物
を繊維化したものであっても好ましい。
【0028】本発明で用いられるポリマー(A)は、ポ
リアルキレンテレフタレート又はポリアルキレンテレフ
タレートを主体とした共重合ポリエステルであり、これ
にはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリア
ルキレンテレフタレート及び/又はこれらのポリアルキ
レンテレフタレートを主成分とし、少量の共重合成分を
含有する共重合ポリエステルが挙げられる。前記におい
て、主成分とは80モル%以上をいう。
【0029】共重合成分としては、イソフタル酸、オル
トフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレン
ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、スぺリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの多価カルボン酸
及びそれらの誘導体、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジヒドロキシエ
チルなどのスルホン酸塩を含むジカルボン酸及びその誘
導体、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、ジエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクト
ンなどが挙げられる。
【0030】前記ポリマー(A)の共重合ポリエステル
は、主体となるポリアルキレンテレフタレートの主鎖中
及び/又は側鎖に前記共重合成分を公知の方法により重
縮合すればよい。
【0031】前記ポリマー(A)は、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、共重合ポリエステルよりなる群か
ら選択される少なくとも1種の混合物が好ましい。ここ
でポリブチレンテレフタレートの含有量が高いと得られ
る繊維の耐熱性が低くなる傾向があるので、ポリマー全
成分中30重量%以下にするのがより好ましい。
【0032】前記ポリマー(A)の固有粘度は、0.5
〜1.4が好ましく、0.6〜1.2がより好ましい。
固有粘度が0.5未満では得られる繊維の機械的強度が
低下し、1.4を超えると、分子量の増大に伴い溶融粘
度が高くなり、溶融紡糸が困難になったり、繊度が不均
一になる傾向がある。
【0033】本発明においてはまた、前記のポリマー
(A)として、反応型リン系難燃剤が共重合された熱可
塑性共重合ポリアルキレンテレフタレートを用いること
ができる。本発明で用いられる反応型リン系難燃剤を共
重合した熱可塑性共重合ポリアルキレンテレフタレート
とは、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導
体、グリコール又はそのエステル形成性誘導体、及び、
反応型リン系難燃剤を重縮合して得られる共重合ポリエ
ステルをいう。
【0034】芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成
性誘導体としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オル
トフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレン
ジカルボン酸などのジカルボン酸及びそれらの誘導体、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸ジヒドロキシエチルなどのスルホン酸
塩を含むジカルボン酸及びその誘導体などが挙げられ
る。
【0035】グリコール又はそのエステル形成性誘導体
としては、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール及びそれらの誘導体などが挙げられ
る。
【0036】また、上記ジカルボン酸類、グリコール類
と少量の共重合が可能な成分として、トリメリット酸、
ピロメリット酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
スぺリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸
などの多価カルボン酸及びそれらの誘導体、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、4−ヒドロキシ
安息香酸、ε−カプロラクトンなどが挙げられる。
【0037】前記反応型リン系難燃剤は、上記ジカルボ
ン酸類、グリコール類と共重合可能なものであれば使用
することができ、例えば、ジエチル−N,N−ビス(2
−ヒドロキシエチル)アミノメチルホスホネート、2−
メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジ
フェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェー
ト、トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィン、ト
リス(4−ヒドロキシブチル)ホスフィン、トリス(3
−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキシド、トリス
(3−ヒドロキシブチル)ホスフィンオキシド、3−
(ヒドロキシフェニルホスフィノイル)プロピオン酸な
どのリン含有有機化合物及びその誘導体などが挙げられ
る。前記反応型リン系難燃剤は、単独あるいは2種以上
組み合わせて使用してもよい。
【0038】ポリマー(A)として、反応型リン系難燃
剤が共重合された熱可塑性共重合ポリアルキレンテレフ
タレートを用いる場合、熱可塑性ポリエステル100重
量部に対して、反応型リン系難燃剤の共重合量は、リン
原子量換算で0.01〜8重量部であり、0.05〜5
重量部がより好ましく、0.1〜3重量部がさらに好ま
しい。添加量が0.01重量部より少ないと難燃効果が
得られ難くなり、8重量部より多いと機械的特性が損な
われる。反応型難燃剤を共重合させた熱可塑性共重合ポ
リエステルの製造は、公知の方法を用いることができ、
ジカルボン酸およびその誘導体とジオール成分およびそ
の誘導体と反応型難燃剤を混合し重縮合する方法や熱可
塑性ポリエステルをエチレングリコールなどのジオール
成分を用いて解重合し、解重合時に反応型難燃剤を混在
させ、再度、重縮合させて共重合体を得る方法などが好
ましい。本発明で用いられるポリマー(B)は、ポリア
リレート(B1)、ポリカーボネート(B2)、ポリア
ミド(B3)よりなる群から選択される少なくとも一種
のポリマーであり、またこれらを2種以上混合して用い
ても良い。
【0039】ここで、前記ポリアリレート(B1)は、
芳香族ジカルボン酸成分と芳香族ジオール成分とからな
る全芳香族ポリエステルを意味し、界面重合法、溶液重
合法及び溶融重合法のいずれの方法で製造したものでも
よい。前記ポリアリレート(B1)成分は、イソフタル
酸とその誘導体及び/又はテレフタル酸とその誘導体
と、芳香族ジオール成分とからなるポリアリレートから
選ばれる1種又は2種以上の混合物が好ましい。また、
前記ポリカーボネート(B2)には、芳香族ポリカーボ
ネート、脂肪族ポリカーボネート、脂肪族−芳香族ポリ
カーボネート等を挙げることができる。一般には、2,
2−ビス(4−オキシフェニル)アルカン系、ビス(4
−オキシフェニル)エーテル系、ビス(4−オキシフェ
ニル)スルホン、ビス(4−オキシフェニル)スルフィ
ドまたはビス(4−オキシフェニル)スルホキサイド系
等のビスフェノール類からなる重合体、もしくは共重合
体であり、目的に応じてハロゲンで置換された、ビスフ
ェノール類を用いた重合体も含まれる。本発明において
は入手の容易さなどから、2,2−ビス(4−オキシフ
ェニル)アルカン系が好適に用いられる。
【0040】また、前記ポリアミド(B3)には、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン69、
ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイ
ロン12、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンM
XD6)の単独重合体もしくはこれらの共重合体又はこ
れらの混合体が挙げられるが、耐熱性などの面からナイ
ロン66の単独重合体が好適に用いられる。
【0041】本発明において、人工頭髪用繊維として要
求される難燃性を満たすために、前記のポリマー(A)
として、上述したような反応型リン系難燃剤が共重合さ
れた熱可塑性共重合ポリアルキレンテレフタレートを用
いるか、用いない場合には上記ポリマー成分に難燃剤
(C)を添加することが好ましい。
【0042】本発明で用いられる難燃剤(C)は、特に
限定されないが、通常一般に用いられるリン系難燃剤が
使用でき、代表的には、ホスフェート系化合物、ホスホ
ネート系化合物、ホスフィネート系化合物、ホスフィン
オキサイド系化合物、ホスホナイト系化合物、ホスフィ
ナイト系化合物、ホスフィン系化合物などの有機リン系
化合物が挙げられる。
【0043】前記(C)成分は、ホスフェート系化合
物、ホスホネート系化合物、ホスフィネート系化合物、
ホスフィンオキサイド系化合物、ホスホナイト系化合
物、ホスフィナイト系化合物、ホスフィン系化合物、及
び縮合リン酸エステル系化合物よりなる群から選択され
る少なくとも1種であることが好ましく、前記縮合リン
酸エステル系化合物よりなる群から選択される少なくと
も1種であることがさらに好ましい。また、難燃剤
(C)として、前記有機リン系化合物の他に、ハロゲン
化シクロアルカン化合物や芳香族系及び芳香族エーテル
系ハロゲン化合物、ビスフェノールA骨格ハロゲン化化
合物、イミド系ハロゲン化化合物、ハロゲン化ポリスチ
レン等に代表されるハロゲン系化合物、前記ハロゲン系
化合物とアンチモン化合物との併用、その他公知の難燃
剤を使用してもよい。また、前記のポリマー(A)とし
て、反応型リン系難燃剤が共重合された熱可塑性共重合
ポリアルキレンテレフタレートを用いる場合でも、ポリ
エステル繊維としての物性を損なわない範囲で難燃剤を
添加することが可能である。
【0044】本発明のポリエステル系繊維は、限界酸素
指数(LOI)が25以上であることが必要である。前
記したように、ポリエステル系繊維は可燃性素材である
ため、難燃性において不十分であり、特に難燃化してい
ない通常のポリエステル系繊維では、火炎の接近により
容易に着火、延焼し、著しく燃焼する。さらに前記した
ようにドリップすなわち樹脂の溶融滴下を伴い、特に製
品を頭部に装着した状態では非常に危険である。そのた
め、本発明のポリエステル繊維では上記の方法、すなわ
ちポリマー(A)にポリマー(B)を分散し、さらに難
燃剤を使用することで適切に難燃化し、またドリップ性
などの問題を回避する。限界酸素指数が25未満では、
繊維の難燃化において十分とは言えず、実際の製品の燃
焼挙動においても安全に自己消火するレベルではないか
らである。
【0045】本発明において、ポリマー成分としてポリ
マー(A)とポリマー(B)の混合物を用いた場合、ポ
リエステル系繊維を構成する樹脂組成物の相構造は、海
島構造をとり、ポリマー(A)のポリエステル相が海
で、ポリマー(B)が島になっている。本発明のポリエ
ステル系人工頭髪用繊維において、80℃〜200℃で
のカールセットを可能とするためには、前記ポリマー
(A)とポリマー(B)の2成分がエステル交換反応、
あるいはエステル−アミド交換反応をしないように、か
つ繊維物性を維持できるように溶融混練する必要があ
る。すなわち、エステル交換反応、あるいはエステル−
アミド交換反応によるポリエステル本来の耐熱性、溶融
粘度、及び強度低下を防止する必要がある。
【0046】前記ポリマー(A)とポリマー(B)の2
成分を溶融混練すると、通常、エステル交換反応あるい
はエステル−アミド交換反応が起こり得る。特にエステ
ル交換反応は通常に2成分を溶融混練するだけでも起こ
り得るが、それを抑制するために混練時間を短くした場
合には、均一で微細な分散ができなかったり、十分な混
練時間を取った場合には、交換反応を引き起こし、均一
に混ざり合ったりして、ポリマー(B)が分散した海島
構造が形成されない。ポリマー(B)の分散を推進し、
交換反応を抑制するために、エステル交換反応抑制能の
ある化合物として、本発明では抗酸化剤(D)を使用す
るのが好ましく、前記(D)成分としてはホスファイト
系化合物を用いることがより好ましい。
【0047】前記ホスファイト系化合物としては、トリ
オクチルホスファイト、トリデカニルホスファイトなど
のトリアルキルホスファイト類や、トリフェニルホスフ
ァイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリ
ス(2,4−ジ(t−ブチル)フェニル)ホスファイト
などのトリアリルホスファイト類や、ジデカニルフェニ
ルホスファイト、デカニルジフェニルホスファイト、オ
クチルジフェニルホスファイトなどのアルキルアリルホ
スファイト類などのホスファイト系化合物が挙げられ
る。
【0048】本発明において、ポリマー成分としてポリ
マー(A)とポリマー(B)の混合物を用いた場合、そ
の重量比は、ポリマー(A)/ポリマー(B)=90/
10〜70/30の範囲であるのが好ましく、88/1
2〜75/25の範囲であるのがより好ましい。上記範
囲よりポリマー(A)が多くなると、繊維表面の凹凸が
小さく少なくなるため、つや消し効果が得られなくな
る。一方、上記範囲よりポリマー(B)が多くなると、
エステル交換反応あるいはエステル−アミド交換反応が
起こるため、機械的性質の低下やつや消し効果が得られ
なったり、溶融粘度が高くなりすぎ、溶融紡糸が困難に
なる。またポリマー成分として、ポリマー(A)とポリ
マー(B)以外に、他のポリマーを併用してもかまわな
い。
【0049】ポリマー(A)として、反応型リン系難燃
剤が共重合された熱可塑性共重合ポリアルキレンテレフ
タレートを用いない場合、(C)成分は、ポリマー
(A)、ポリマー(B)などのポリマー成分合計100
重量部に対して1〜20重量部添加するのが好ましい。
(C)成分の添加量が1重量部未満では難燃効果が得ら
れ難くなり、20重量部より多いと機械的特性が損なわ
れる。また(C)成分としてリン系難燃剤を用いる場
合、ポリマー成分の合計100重量部に対して、リン原
子量換算で0.05〜15重量部添加するのが好まし
く、0.1〜12重量部添加するのがより好ましい。リ
ン系難燃剤の添加量が0.05重量部未満では難燃効果
が得られ難くなり、15重量部より多いと機械的特性が
損なわれる。
【0050】本発明において、(D)成分を使用する場
合には、ポリマー成分の合計100重量部に対して、
0.05〜5重量部添加するのが好ましく、0.1〜3
重量部添加するのがより好ましい。(D)成分の添加量
が0.05重量部未満では、エステル交換反応あるいは
エステル−アミド交換反応が起こるため、機械的性質の
低下やつや消し効果が得られなくなる。添加量が5重量
部を超えると、耐熱性や繊維の機械的性質が低下した
り、溶融粘度の低下により溶融紡糸加工時に糸切れを起
こし、工程が不安定になる。
【0051】本発明のポリエステル系繊維を構成する樹
脂組成物の製造方法は特に制限されるものではなく、例
えば、ポリマー(A)、ポリマー(B)などのポリマー
成分に、場合によっては(C)成分、(D)成分をドラ
イブレンドした後に、種々の一般的な混練機を用いて溶
融混練する方法を挙げることができる。混練機の例とし
ては、一軸押し出し機、二軸押し出し機、ロール、バン
バリーミキサー、ニーダーなどが挙げられ、二軸押し出
し機が好ましい。
【0052】本発明のポリエステル系繊維は、通常の溶
融紡糸法で製造することができる。すなわち、まず、押
し出し機、ギアポンプ、口金などの温度を270〜31
0℃として上記樹脂組成物を溶融紡糸し、紡出糸条を紡
糸筒を通過させた後、ガラス転移点以下に冷却し、50
〜5000m/分の速度で引き取り未延伸糸が得られ
る。また、紡出糸条を冷却用の水を入れた水槽で冷却
し、繊度のコントロールを行なうことも可能である。紡
糸筒の温度や長さ、冷却風の温度や吹き付け量、冷却水
槽の温度、冷却時間、引き取り速度は、吐出量及び口金
の孔数によって適宜調整することができる。
【0053】得られた未延伸糸は熱延伸するが、延伸は
未延伸糸を一旦巻き取ってから延伸する2工程法及び巻
き取ることなく連続して延伸する直接紡糸延伸法のいず
れの方法によってもよい。熱延伸は、1段延伸法又は2
段以上の多段延伸法で行われる。熱延伸における加熱手
段としては、加熱ローラ、ヒートプレート、スチームジ
ェット装置、温水槽などを使用することができ、これら
を適宜併用することができる。
【0054】前記熱延伸に続いて、熱処理を行う。ここ
で、熱処理の前に、必要に応じて紡糸油剤を付与しても
良いし、熱処理後に紡糸油剤を付与しても構わない。熱
処理には前記熱延伸の場合と同様に任意の加熱手段を用
いることができる。前記熱延伸工程で得られた延伸糸を
緊張または弛緩、及びこれらを併用して処理することに
より、延伸糸の残留収縮応力を除去し形状を安定化し、
完成後の人工頭髪製品を実際にカールセットしたときに
大きく収縮したり、縮れたりすることを防止できる。
【0055】熱処理温度としては160℃〜220℃で
行うことが好ましく、さらに好ましくは180℃〜20
0℃である。熱処理温度160℃未満では、160℃を
超える温度、とりわけ180℃以上でのカールセット時
すなわちヘアーアイロン等の使用時に大きく収縮したり
縮れたりすることがあり、また220℃を越える温度で
は繊維が軟化し、工程が不安定になる、繊維の外観が損
なわれるなどの問題を生じることがある。本発明におい
ては200℃における熱収縮率を5%以下にする必要が
あり、この熱処理が重要である。
【0056】本発明のポリエステル系繊維の加工条件
は、特に限定されるものではなく、通常のポリエステル
繊維と同様に加工することができるが、使用する顔料、
染料や助剤などは耐候性及び難燃性のよいものを使用す
ることが好ましい。
【0057】なお、本発明のポリエステル系繊維には、
必要に応じて、難燃剤、耐熱剤、光安定剤、蛍光剤、酸
化防止剤、静電防止剤、顔料、可塑剤、潤滑剤などの各
種添加剤を含有させることができる。
【0058】本発明のポリエステル系繊維は、美容熱器
具(ヘアーアイロン等)を用いたカールセット性に優
れ、カールの保持にも優れる。更に、繊維表面処理剤、
柔軟剤などの油剤を使用し、触感、風合いを付与してよ
り人毛に近づけることができる。
【0059】また、本発明のポリエステル系繊維を人工
毛髪として使用する場合には、人毛の他、モダアクリ
ル、ポリ塩化ビニル、ナイロンなど他の人工毛髪素材と
併用してもよい。
【0060】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0061】尚、特性値の測定法は、以下のとおりであ
る。
【0062】(強度及び伸度)インテスコ社製INTE
SCO Model 201型を用いて、フィラメント
の引張強伸度を測定した。長さ40mmのフィラメント
1本をとり、フィラメントの両端10mmを接着剤を糊
付けした両面テープを貼り付けた台紙(薄紙)で挟み、
一晩風乾して、長さ20mmの試料を作製する。試験機
に試料を装着し、温度24℃、湿度80%以下、荷重1
/30gf×繊度(デニール)、引張速度20mm/分
で試験を行ない、強伸度を測定した。同じ条件で試験を
10回繰り返し、平均値をフィラメントの強伸度とし
た。
【0063】(熱収縮性)セイコー電子工業(株)製S
SC5200H熱分析TMA/SS150Cを用いて、
フィラメントの熱収縮率を測定した。長さ10mmのフ
ィラメント10本をとり、5.55mg/dtexの荷
重をかけ、昇温速度3℃/分で30〜280℃の範囲で
測定し、その結果より200℃での熱収縮率を求めた。
【0064】(限界酸素指数)16cm/0.25gの
フィラメントを秤量し、端を軽く両面テープでまとめ、
懸撚器で挟み撚りをかける。十分に撚りがかかったら、
試料の真中を二つに折り2本を撚り合わせる。端を粘着
テープで止め、全長7cmになるようにする。105℃
で60分間前乾燥を行ない、さらにデシケーターで30
分以上乾燥する。乾燥したサンプルを所定の酸素濃度に
調整し、40秒後8〜12mmに絞った点火器で上部よ
り着火し、着火後点火器を離す。5cm以上燃えるか、
3分以上燃え続けた酸素濃度を調べ、同じ条件で試験を
3回繰り返し、限界酸素指数とする。 (融点)セイコー電子工業(株)製DSC220Cを用
いて融点の測定を行った。フィラメントのサンプルをカ
ッター又はハサミで細断し、10mgを精秤してアルミ
パンに入れて装置にセットした。測定温度範囲設定は−
20℃〜340℃(実測定範囲は概ね−10℃〜290
℃)、昇温速度は20℃/min、測定時の窒素流量は
30ml/minとした。得られたチャートからメイン
(最大)融解ピークトップを求め、これを融点とした。 (溶融粘度)(株)東洋精機製作所製キャピログラフを
用いて行った。テストスピードは50mm/min、オ
リフィス半径0.0500cm、バレル半径0.477
5cm、バレル温度280℃として測定し、下記式より
溶融粘度を算出した。
【0065】 せん断圧力 τ=P・r/2L=F・r/2πR2L (1) せん断速度 γ=4Q/πr3=4V/60πr3 (2) 見かけ粘度 η=τ/γ (3) (式中、Pはバレル内圧、Fは押出荷重、Rはバレル半
径、rはキャピラリー半径、Lはキャピラリー長さ、Q
はフロー値、Vは押出量、vは押出速度である。) (ドリップ性)繊度約50dtexのフィラメント10
0本を束ねて、一方の端をクランプで挟んでスタンドに
固定して垂直に垂らす。固定したフィラメントに20m
mの炎を接近させ、長さ100mmを燃焼させ、その時
のドリップ数をカウントし、ドリップ数が5以下を○、
6〜10を△、11以上を×とした。
【0066】(コールドセット性)160mm/0.1
gのフィラメントを真っ直ぐに伸ばし、両端をテープで
固定して、100℃で40分間加熱する。室温まで冷却
した後に、85mmにカットし、二つ折りにして両端を
ミシン糸で結び、φ4mmの棒に釣り下げ、荷重が6.
7mg/dtexになるように錘を付け、30℃、60
%RHで24時間保持する。錘を外し、5分間静置した
後に80mmにカットし、フィラメントの曲がり具合
(角度)を測定する。これを低温での癖の付きやすさの
指標とし、真っ直ぐ(180℃)に回復するのが最も好
ましい。
【0067】(カール保持力)蓑毛にしたフィラメント
をφ32mmのパイプに捲きつけ、100℃で60分間
カールセットし、室温で60分間エイジングした後に、
カールしたフィラメントの一端を固定し釣り下げ、初期
のフィラメント長、7日後までのフィラメント長の経時
変化を調べる。これをカールの付きやすさ、保持性の指
標とし、初期長は短い方がよく、低温でカールセットが
可能で、かつ、より高温でセットできるのが好ましい。
【0068】また、7日間静置後のカール伸び率は、前
記のカール保持力評価において、(7日静置後のフィラ
メント長−初期のフィラメント長)÷初期のフィラメン
ト長×100により計算し百分率で表す。フィラメント
の初期長に対する相対的な保持性の指標である。
【0069】(アイロンセット性)ヘアーアイロンによ
るカールセットのしやすさ、カール形状の保持性の指標
である。フィラメントを180℃に加熱したヘアーアイ
ロンにかるく挟み、3回扱き予熱する。この時のフィラ
メント間の融着、櫛通り、フィラメントの縮れ、糸切れ
を目視評価する。次に、予熱したフィラメントをヘアー
アイロンに捲きつけ、10秒間保持し、アイロンを引き
抜く。この時の抜きやすさ(ロッドアウト性)、抜いた
時のカールの保持性を目視評価する。
【0070】(実施例1〜10)水分量100ppm以
下に乾燥させたポリエステルとポリアリレート又はポリ
カーボネート又はポリアミドの混合物100重量部に対
し、リン系難燃剤として縮合リン酸エステル化合物、及
びホスファイト系化合物を表1に示す比率で混合し、着
色用ポリエステルペレットPESM6100 BLAC
K(大日精化工業(株)製、カーボンブラック含有量3
0%)1.5重量部を添加してドライブレンドし、エク
ストルーダーに供給し、300℃で溶融混練し、ペレッ
ト化した後に、水分量100ppm以下に乾燥した。次
いで、ノズル径0.5mmの丸断面ノズル孔を有する紡
糸口金を用いて溶融ポリマーを吐出し、口金下30mm
の位置に設置した水温50℃の水浴中で冷却し、100
m/分の速度で巻き取って未延伸糸を得た。得られた未
延伸糸を80℃の温水浴中で延伸を行い、4倍延伸糸と
し、200℃に加熱したヒートロールを用いて、100
m/分の速度で巻き取り、熱処理を行い、単繊維繊度が
50dtex前後のポリエステル系繊維(マルチフィラ
メント)を得た。
【0071】(実施例11)水分量100ppm以下に
乾燥させた反応型リン系難燃剤共重合ポリエステル(H
UVIS社製難燃PET、SBT−3)とポリアリレー
トの混合物100重量部に対し、ホスファイト系化合物
を表1に示す比率で混合し、着色用ポリエステルペレッ
トPESM6100 BLACK(大日精化工業(株)
製、カーボンブラック含有量30%)1.5重量部を添
加してドライブレンドし、エクストルーダーに供給し、
300℃で溶融混練し、ペレット化した後に、水分量1
00ppm以下に乾燥した。次いで、ノズル径0.5m
mの丸断面ノズル孔を有する紡糸口金を用いて溶融ポリ
マーを吐出し、口金下30mmの位置に設置した水温5
0℃の水浴中で冷却し、100m/分の速度で巻き取っ
て未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を80℃の温水浴
中で延伸を行い、4倍延伸糸とし、200℃に加熱した
ヒートロールを用いて、100m/分の速度で巻き取
り、熱処理を行い、単繊維繊度が50dtex前後のポ
リエステル系繊維(マルチフィラメント)を得た。
【0072】(実施例12)水分量100ppm以下に
乾燥させたポリエステルとポリアリレートの混合物10
0重量部に対し、臭素系難燃剤として臭素化ポリスチレ
ン、及びホスファイト系化合物を表1に示す比率で混合
し、実施例1〜8と同様にして単繊維繊度が50dte
xのポリエステル系繊維(マルチフィラメント)を得
た。
【0073】実施例1〜12で得られた繊維について、
溶融粘度、繊度、強度、伸度、熱収縮率、融点の測定結
果、難燃性評価として、限界酸素指数、ドリップ性の評
価結果、及び、人工毛髪の評価として、コールドセット
性、カール保持力、アイロンセット性を評価した結果を
表1に示す。実施例1〜12ではいずれも易セット性、
セット保持性、耐熱性、耐ドリップ性、難燃性に優れた
ポリエステル系人工頭髪用繊維を得ることができた。
【0074】
【表1】 (比較例1)水分量100ppm以下に乾燥させたポリ
エチレンテレフタレートとポリアリレートを表2に示す
比率で混合し、この混合物100重量部に対し、縮合リ
ン酸エステル化合物、及びホスファイト系化合物を表2
に示す比率で混合し、着色用ポリエステルペレットPE
SM6100 BLACK(大日精化工業(株)製、カ
ーボンブラック含有量30%)1.5重量部を添加して
ドライブレンドし、エクストルーダーに供給し、300
℃で溶融混練し、ペレット化した後に、水分量100p
pm以下に乾燥した。次いで、ノズル径0.5mmの丸
断面ノズル孔を有する紡糸口金を用いて溶融ポリマーを
吐出し、口金下30mmの位置に設置した水温50℃の
水浴中で冷却し、100m/分の速度で巻き取って未延
伸糸を得た。得られた未延伸糸を80℃の温水浴中で延
伸を行い、4倍延伸糸とし、200℃に加熱したヒート
ロールを用いて、100m/分の速度で巻き取り、熱処
理を行い、単繊維繊度が52dtexのポリエステル系
繊維(マルチフィラメント)を得た。しかしながら難燃
性評価としての限界酸素指数、200℃での収縮率、ド
リップ性においても満足のいく繊維を得ることができな
かった。
【0075】(比較例2)水分量100ppm以下に乾
燥させたポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリアリレートを表2に示す比率で混合
する以外は比較例1と同様にして、単繊維繊度が50d
texのポリエステル系繊維(マルチフィラメント)を
得た。しかしながら人工毛髪の評価としてのカール保持
力がやや悪く、またドリップしやすく、アイロンセット
においても繊維の縮れや融着が生じロッドアウト性が悪
いなど満足のいく繊維を得ることができなかった。
【0076】(比較例3)ポリエチレンテレフタレート
65重量部、ポリアリレート35重量部とする以外は比
較例1と同様にしてポリエステル系繊維(マルチフィラ
メント)を得ようとしたが、溶融粘度が高く、昇圧した
ために紡糸口金から吐出し繊維化することができなかっ
た。
【0077】(比較例4)ポリエチレンテレフタレート
80重量部、ポリアリレート20重量部とし、リン系難
燃剤を無添加とする以外は比較例1と同様にして、単繊
維繊度が48dtexのポリエステル系繊維(マルチフ
ィラメント)を得た。しかしながら難燃性評価としての
限界酸素指数、ドリップ性において満足のいく繊維を得
ることができなかった。
【0078】(比較例5)ポリエチレンテレフタレート
80重量部、ポリアリレート20重量部とし、リン系難
燃剤を30部添加とする以外は比較例1と同様にして、
単繊維繊度が51dtexのポリエステル系繊維(マル
チフィラメント)を得た。限界酸素指数は高い値を示し
たものの、燃焼時にかなりドリップし、またアイロンセ
ット性においても繊維の縮れや融着が生じロッドアウト
性が悪いなど満足のいく繊維を得ることができなかっ
た。
【0079】(比較例6)ポリエチレンテレフタレート
85重量部、ポリアリレート15重量部とし、ホスファ
イト系化合物を無添加とする以外は比較例1と同様にし
て、単繊維繊度が50dtexのポリエステル系繊維
(マルチフィラメント)を得た。しかしながら融点が大
きく低下し、燃焼時にかなりドリップし、アイロンセッ
トにおいても繊維の縮れや融着が生じロッドアウト性が
悪いなど満足のいく繊維を得ることができなかった。
【0080】比較例1〜6で得られた繊維について、強
伸度、熱収縮率、の測定結果、難燃性評価として、限界
酸素指数、ドリップ性の評価結果、及び、人工毛髪の評
価として、コールドセット性、カール保持力、アイロン
セット性を評価した結果を表2に示す。比較例1〜6で
はいずれも目的とするポリエステル系人工頭髪用繊維を
得ることはできなかった。
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】本発明により、ポリエステル繊維の特長
である耐熱性、強伸度などの繊維物性を維持することに
加え、易セット性、セット保持性などの人工毛髪として
の要求性能を満たし、さらに従来のポリエステル系人工
頭髪用繊維にはなかった、耐ドリップ性、難燃性を得る
ことができる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも180℃でのアイロンセット
    に耐え、かつ200℃における熱収縮率が5%以下であ
    る耐熱性を有し、さらに、限界酸素指数(LOI)が2
    5以上の難燃性を有するポリエステル系人工頭髪用繊
    維。
  2. 【請求項2】 80℃〜200℃のすべての温度範囲で
    のカールセットが可能であり、カールセットされた繊維
    を25℃、7日間静置した時のカール伸長率が35%以
    下となる請求項1記載のポリエステル系人工頭髪用繊
    維。
  3. 【請求項3】 繊維を構成する樹脂組成物の溶融粘度
    が、せん断速度600sec-1、温度280℃において
    50〜300Pa・secである請求項1または2のい
    ずれかに記載のポリエステル系人工頭髪用繊維。
  4. 【請求項4】 繊維を構成する樹脂組成物の融点が25
    0℃以上である請求項1〜3のいずれかに記載のポリエ
    ステル系人工頭髪用繊維。
  5. 【請求項5】 繊維を構成する樹脂組成物中のポリマー
    成分のうち、ポリアルキレンテレフタレートが70重量
    %以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載のポリエステル系人工頭髪用繊維。
  6. 【請求項6】 ポリアルキレンテレフタレートが、ポリ
    エチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレー
    ト、ポリブチレンテレフタレートよりなる群から選択さ
    れる少なくとも一種である請求項5記載のポリエステル
    系人工頭髪用繊維。
  7. 【請求項7】 ポリアルキレンテレフタレートが、反応
    型リン系難燃剤が共重合された熱可塑性共重合ポリアル
    キレンテレフタレートであることを特徴とする請求項5
    または6のいずれかに記載のポリエステル系人工頭髪用
    繊維。
  8. 【請求項8】 繊維を構成する樹脂組成物中の他のポリ
    マー成分として、ポリアリレート、ポリアミド、ポリカ
    ーボネートからなる群より選択される少なくとも1種を
    含有していることを特徴とする請求項5〜7のいずれか
    に記載のポリエステル系人工頭髪用繊維。
  9. 【請求項9】 繊維を構成する樹脂組成物中の他のポリ
    マー成分として、ポリアリレートを10〜30重量%含
    有していることを特徴とする請求項8記載のポリエステ
    ル系人工頭髪用繊維。
  10. 【請求項10】 繊維を構成する樹脂組成物が、ポリマ
    ー成分合計100重量部に対して難燃剤が1〜20重量
    部添加されていることを特徴とする請求項1〜9のいず
    れかに記載のポリエステル系人工頭髪用繊維。
  11. 【請求項11】 難燃剤がリン系であり、リン原子量換
    算でポリマー成分に対し0.05〜15重量%添加され
    ていることを特徴とする請求項10記載のポリエステル
    系人工頭髪用繊維。
  12. 【請求項12】 繊維を構成する樹脂組成物が、ポリマ
    ー成分合計100重量部に対して、抗酸化剤が0.05
    〜5重量部添加されていることを特徴とする請求項1〜
    11のいずれかに記載のポリエステル系人工頭髪用繊
    維。
  13. 【請求項13】 抗酸化剤がホスファイト系であること
    を特徴とする請求項12記載のポリエステル系人工頭髪
    用繊維。
  14. 【請求項14】 単繊維繊度が30〜70dtexであ
    ることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載
    のポリエステル系人工頭髪用繊維。
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