JP2003025839A - 車両用サンバイザ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイザ本体をフックに対して容易に取付ける
ことができる構成を備えた車両用サンバイザを提供する
ことを課題とする。 【解決手段】 車室天井面１０に取付けられるフック３
と、そのフック３に対して脱着可能に係止する係止部２
０を有するバイザ本体２と、を備える車両用サンバイザ
であって、フック３と係止部２０は、磁石（４）と磁性
体、あるいは磁石（４）と磁石を介して引き合う構造に
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】この発明は、車両用サンバイ
ザに関する。 【０００２】 【従来の技術】従来車両用サンバイザは、車室内への光
を遮るための板状のバイザ本体と、そのバイザ本体を車
室天井面に回動可能に取付けるための支軸と、バイザ本
体を車室天井面に対して脱着可能に係止するためのフッ
クとを有していた。したがってバイザ本体は、車室天井
面に対して支軸の軸周りに回動可能であるとともに、回
動の際にはフックを介して車室天井面に係止され、支軸
とフックとを回動軸として車室天井面に沿った収納位置
とフロントガラスに沿った遮光位置との間で回動されて
いた。ところで、バイザ本体とフックとの係止構造は、
バイザ本体に設けられた略円柱状のサポート軸（係止
部）と、フックに設けられた係止凹部により構成されて
おり、サポート軸を係止凹部に係止させることでバイザ
本体がフックに対して脱着可能に係止されていた。しか
しサポート軸をフックに係止させる際には、サポート軸
をフックに押し当ててフックの係止凹部を拡開変形さ
せ、これによってサポート軸を係止凹部内に挿入する必
要があった。したがってバイザ本体をフックに取付ける
ためには、フックを弾性変形させる力が必要があって容
易ではなかった。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
の問題点に鑑みて、バイザ本体をフックに対して容易に
取付けることができる構成を備えた車両用サンバイザを
提供することを課題とする。 【０００４】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、上記請求項に記載の通りの構成を備える車
両用サンバイザであることを特徴とする。請求項１に記
載の発明によれば、車両用サンバイザは、フックとバイ
ザ本体を有する。すなわち車両用サンバイザは、車室天
井面に取付けられるフックと、そのフックに脱着可能に
係止する係止部を有するバイザ本体とを有する。そして
フックと係止部は、磁石と磁性体、あるいは磁石と磁石
を介して引き合う構造になっている。例えば、係止部に
磁石が設けられ、フックに磁性体又は磁石が設けられ、
これらによって係止部とフックとが引き合う構造になっ
ている。 【０００５】したがってフックと係止部は、磁石の磁力
によって引き合い、これによって係止部がフックに係止
され、バイザ本体がフックに係止される。そのためバイ
ザ本体は、フックに対して容易に取付けられる（係止さ
れる）。なお磁石は、永久磁石に限定されず、電磁石な
どでもよい。 【０００６】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図にしたが
って説明する。車両用サンバイザ１は、図１に示すよう
に車室内への光を遮るためのバイザ本体２と、バイザ本
体２を車室天井面１０に取付けるための支軸５とを有す
るとともに、車室天井面１０に取付けられるブラケット
５０とフック３とを有する。 【０００７】支軸５は、図１に示すように縦軸と横軸を
有して略Ｌ字状に形成されており、横軸にバイザ本体２
が回動可能に取付けられている。また縦軸は、図１に示
すように車室天井面１０に取付けられるブラケット５０
に差込まれ、ブラケット５０を介して車室天井面１０に
回動可能に取付けられている。したがってバイザ本体２
は、支軸５の横軸を軸中心として回動することで車室天
井面１０に沿った収納位置と、フロントガラス１１に沿
った遮光位置との間で回動する。さらにバイザ本体２
は、縦軸を軸中心として回動することで、フロントガラ
ス１１に沿った遮光位置とサイドガラス１２に沿ったサ
イド位置との間で回動する。 【０００８】またバイザ本体２は、図１に示すように板
状であって、その上端の一端寄りには前記した支軸５が
取付けられている。また上端の他端寄りには、バイザ本
体２の一部が引っ込んだ形状の引込み部分２１が設けら
れ、その引込み部分２１を渡るように略円柱のサポート
軸２０が設けられている。このサポート軸２０は、図１
に示すように支軸５の横軸と同軸上に位置するように設
けられている。したがってサポート軸２０は、フック３
に係止されることで、バイザ本体２を支軸５の横軸と同
軸位置で支持し、バイザ本体２が車室天井面１０に沿っ
た位置と、フロントガラス１１に沿った位置との間で回
動する際の回動軸となって、その回動を補助する。なお
このサポート軸２０は、バイザ本体２と一体に設けられ
る形態であってもよいし、別体に設けられる形態であっ
てもよい。またこのサポート軸２０は、磁性体（例え
ば、鉄、ニッケル、コバルト等の金属）を素材として形
成されており、図２に示すようにフック３に係止される
ものであって、本発明の係止部に相当する。 【０００９】フック３は、図２，３に示すように樹脂を
主体に構成されたフック本体３０と、フック本体３０を
車室天井面１０に取付けるための取付ネジ３３と、磁石
によって成形された磁石部４とを主体に構成されてい
る。なお磁石部４は、本発明の磁石に相当する。フック
本体３０は、図２，３に示すように車室天井面１０に沿
う上面３７と、その上面３７から車室天井面１０側へ延
出する延出ピン３１を有する。またフック本体３０に
は、取付ネジ３３を取付けるために車室側の面から上面
３７に貫通するネジ取付孔３２を有し、このネジ取付孔
３２に取付ネジ３３が取付けられる。 【００１０】一方車室天井面１０は、図３に示すように
フック３を取付けるために二つの貫通孔１３，１４が設
けられている。したがってフック３の延出ピン３１が貫
通孔１３に挿入されることで、フック３が車室天井面１
０に対して位置決めされる。そしてネジ取付孔３２に取
付ネジ３３が挿入され、その取付ネジ３３の先端が貫通
孔１４に螺合（係止）されることで、フック３が車室天
井面１０に固定される。なお車室天井面１０は、図２に
示すようにボディー天井面１０ｂと、そのボディー天井
面１０ｂの車室側に装着された樹脂製のインナーパネル
１０ａとによって構成されている。 【００１１】またフック本体３０は、図２に示すように
断面略コ字状（図２では左右が逆である）に形成されて
おり、乗員側の一側面側（右側）を開口とした軸受部３
４を有する。この軸受部３４には、サポート軸２０が挿
入され、軸受部材３４がサポート軸２０を収容するが、
その開口幅は、サポート軸２０の径よりも広い。そのた
め軸受部３４は、その開口幅を拡開することなくサポー
ト軸２０を受け入れることができ、容易にサポート軸２
０を軸受部３４に挿入することができる。 【００１２】また軸受部３４は、図２に示すように開口
側に対する奥側の面に磁石部４を有する。したがって軸
受部３４にサポート軸２０が挿入されると、サポート軸
２０が磁石部４の磁力によって引き寄せられ、軸受部３
４がサポート軸２０を保持する。換言するとフック３と
サポート軸２０は、磁石部４とサポート軸２０の磁性体
を介して引き合い、これによってサポート軸２０がフッ
ク３に係止される。この磁石部４は、例えば希土類を基
材とする剛体状の磁石、ゴムを基材とする軟質性の磁
石、あるいは樹脂の中に小さな磁石を含有させて形成さ
れた永久磁石によって形成されている。 【００１３】またフック本体３０は、図２に示すように
磁石部４が突出しないようにするために磁石部４を収納
するための凹部を有し、この凹部に磁石部４が取付けら
れ、磁石部４がフック本体３０に収められる。なお磁石
部４は、凹部に収められるために、安定よくフック本体
３０に取付けられる。また磁石部４を含む軸受部３４の
奥側の面は、図２，３に示すように断面略半円状に形成
され、サポート軸２０の外周形状に沿う軸当接面３５を
形成している。したがってサポート軸２０は、広い面積
でフック３に接し、その接する面の大部分が、磁石部４
によって形成されている。 【００１４】またフック３は、図２に示すようにサポー
ト軸２０を下側から支持する支持部３６を有する。この
支持部３６の上面３６ａ、すなわちサポート軸２０を受
ける側の面は、図２に示すようにサポート軸２０が脱落
しにくいようにするために水平面、あるいはサポート軸
２０の挿入側が高くなった傾斜面となっている。したが
ってサポート軸２０は、支持部３６によってフック３か
ら脱落しにくくなっている。とりわけサポート軸２０
は、フック３に対して回動される際にフック３から脱落
しやすいが、この脱落を効果的に防止できる。 【００１５】以上のように車両用サンバイザ１が構成さ
れている。したがってサポート軸２０は、磁石部４の磁
力によってフック３に対して容易に取付けることがで
き、バイザ本体２をフック３に対して容易に取付けるこ
とができる。すなわち従来は、フック３を弾性変形する
力が必要であったが、この構造によるとその力が必要で
ない。そればかりか、サポート軸２０をフック３に近づ
けると、その磁石部４の磁力によってサポート軸２０が
フック３に引き寄せられ、容易にサポート軸２０がフッ
ク３に取付けられる。 【００１６】また本発明は、上記の実施形態に限定され
ず、次の形態であってもよい。 （１）上記の実施形態では、フックに磁石が設けられ、
サポート軸が磁性体によって形成されていた。しかしフ
ックが磁性体によって成形され、あるいはフックが磁性
体によって成形された部分を有し、サポート軸が磁石を
有する形態であってもよい。あるいはフックとサポート
軸の両方に磁石が設けられる形態であってもよい。これ
らによっても磁石の磁力によってサポート軸がフックに
容易に取付けられ、バイザ本体がフックに容易に取付け
られる。 （２）また上記の実施形態では、車両用サンバイザが支
軸を有していたが、支軸を有さず、バイザ本体が、複数
（例えば二つ）のサポート軸を有する形態であってもよ
い。すなわち車両用サンバイザは、複数のサポート軸
（係止部）を有するバイザ本体と、これらサポート軸を
係止するための複数のフックを有する形態であってもよ
い。そして、これらサポート軸とフックにも磁石の磁力
を利用する構成が設けられることで、バイザ本体を車室
天井面に容易に取付けることができる。そしてこの形態
によるとバイザ本体は、車室天井面から取外すことがで
きる構成であるため、取外したバイザ本体を他の用途に
使用できたり、他の場所へ取り付けたりすることもでき
る。 （３）また上記の実施形態では、磁石が永久磁石によっ
て形成されていたが、電磁石によって構成されるもので
あってもよい。 【００１７】 【発明の効果】本発明に係る車両用サンバイザによれ
ば、バイザ本体をフックに対して容易に取付けることが
できる。

【図面の簡単な説明】 【図１】車両用サンバイザの斜視図である。 【図２】図１のＡ−Ａ線における断面図であって、フッ
ク及びサポート軸近傍の拡大図である。 【図３】フック、サポート軸近傍のバイザ本体、及び車
室天井面の一部の拡大斜視図であって、これらが取付け
られる前の状態を示す図である。 【符号の説明】 １…車両用サンバイザ ２…バイザ本体 ３…フック ４…磁石部（磁石） ５…支軸 １０…車室天井面 ２０…サポート軸（係止部） ５０…ブラケット

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 車室天井面に取付けられるフックと、そ
   のフックに対して脱着可能に係止する係止部を有するバ
   イザ本体と、を備える車両用サンバイザであって、 前記フックと前記係止部は、磁石と磁性体、あるいは磁
   石と磁石を介して引き合う構造になっていることを特徴
   とする車両用サンバイザ。