JP2003023746A - ブラシホルダユニット - Google Patents

ブラシホルダユニット

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JP2003023746A
JP2003023746A JP2001203994A JP2001203994A JP2003023746A JP 2003023746 A JP2003023746 A JP 2003023746A JP 2001203994 A JP2001203994 A JP 2001203994A JP 2001203994 A JP2001203994 A JP 2001203994A JP 2003023746 A JP2003023746 A JP 2003023746A
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fitting
brush holder
holder unit
bracket
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Shuji Sukai
周史 須貝
Hideaki Abe
英昭 阿部
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Mitsuba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラシホルダユニットの組付工数を削減する
と共に、その組付位置精度を向上させる。 【解決手段】 ブラシを摺動自在に保持するブラシ収容
部16と、モータのブラケットに固定されるホルダステ
ー部17とを合成樹脂製にて一体に成形してブラシホル
ダユニット13を形成する。ホルダステー部17には、
ホルダステー部17にインサート成形された金属製の位
置決めピン23と、ホルダステー部17と一体に樹脂成
形されたガイドピン29とを設ける。位置決めピン23
はブラケットに形成された嵌合孔に圧入され、ガイドピ
ン29はブラケットに形成された案内孔に遊挿される。
案内孔にガイドピン29を挿入しつつ、嵌合孔に位置決
めピン23を圧入し、ブラシホルダユニット13をブラ
ケットに組み付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータのブラシホ
ルダユニットに関し、特に、電動パワーステアリング装
置用のモータにおけるブラシホルダユニットの組付構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】モータの給電用ブラシは、従来より、ブ
ラシホルダユニット内に収容保持されてモータ内に配設
される。このブラシホルダユニットは、真鍮や鉄等から
なる金属製のブラシホルダを合成樹脂製のブラシホルダ
ステーにかしめ固定して形成される。この場合、ブラシ
ホルダステーにはねじ挿通用のカラーが組み込まれてお
り、ブラシホルダユニットはこのカラーを介してモータ
のブラケットにねじ固定される。
【0003】ところが、このようなブラシホルダユニッ
トでは、ブラシホルダとブラシホルダステーの組み付け
を要するため、組付工数が嵩むと共に各部品の累積公差
により、ユニットの組付位置精度が出しにくい。また、
ブラシホルダユニットのねじ止めに際し、カラーとねじ
外径との間にはある程度のクリアランスが必要であり、
このクリアランスによりユニットとブラケットの組付位
置が安定せず、ブラシ進角がバラツキ易く、回転方向に
よってモータ特性に差異が生じるおそれがある。特に、
モータの正逆転を行う電動パワーステアリング装置用モ
ータでは、モータ特性の回転方向差により、転舵方向に
よって操作性に差異が生じるおそれがあり、その改善が
求められていた。
【0004】一方、ブラシホルダユニットの組付構造と
しては、実開平4-58063号公報や特開平10-285865号公報
のように、ユニット側に突起を設け、これを他の部材に
挿入して固定する構成が知られている。例えば、実開平
4-58063号公報では、この突起をブラケット側の孔に挿
入すると共に、孔から突出した突起先端部にプッシュナ
ットを嵌めてそれを固定するものが提案されている。ま
た、特開平10-285865号公報には、ブラシホルダユニッ
トにストッパ付突起を設け、それをエンドフレームに取
り付けた防振ゴムの孔に挿入してユニットを組み付ける
構成が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
公報は、何れもブラシホルダユニットの組付位置精度は
考慮されておらず、ユニット側の突起も精度向上に資す
るものではない。すなわち、実開平4-58063号公報の場
合、突起をブラケット側の孔に挿入しそれをプッシュナ
ットにて固定する構成から見て、突起と孔との間にはあ
る程度のクリアランスが存在することが推認される。従
って、前述のねじ止め構造と同様に、ユニットの組付位
置が安定せず、ブラシ進角がバラツキ易くなるという問
題が残存し、モータ特性の安定化は図れない。
【0006】また、特開平10-285865号公報の発明は、
防振ゴムによりブラシの振動がエンドフレームに伝達さ
れるのを防止する趣旨のものであり、ユニット側の突起
は防振ゴムの孔に挿入係止される。つまり、ブラシホル
ダユニット自体は防振ゴムの撓みによりモータ内におい
て動き得る状態に保持されていることになる。これは、
ブラシ位置の精度を高めようとする立場とは対極のもの
であり、かかる構成では前述の問題点は何ら解決しない
ばかりか、却って位置精度のバラツキが大きくなるおそ
れがあり好ましくない。
【0007】本発明の目的は、ブラシホルダユニットの
組付工数を削減すると共に、その組付位置精度を向上さ
せることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のブラシホルダユ
ニットは、ブラシを摺動自在に保持するブラシ収容部
と、前記ブラシ収容部と一体に成形されモータのブラケ
ットに固定されるホルダステー部とを備えてなる合成樹
脂製のブラシホルダユニットであって、前記ホルダステ
ー部は、前記ブラケットに形成された嵌合孔に圧入され
る嵌合突起を有することを特徴とする。
【0009】本発明によれば、ブラシ収容部とホルダス
テー部とが合成樹脂によって一体成形されてブラシホル
ダユニットを構成しているので、それらを別部品として
組み付ける場合に比して、部品点数が減少すると共に組
付工数も削減され、製品コストの低減を図ることが可能
となる。また、ホルダステー部にブラケットの嵌合孔に
圧入される嵌合突起を設けたので、ブラシホルダユニッ
トをほとんど遊びなくブラケットに組み付けることがで
き、従来のねじ固定に比して、ブラシホルダユニットの
組付精度を向上させることが可能となる。従って、ブラ
シ位置精度が向上し、モータ特性のバラツキを低減させ
ることが可能となる。さらに、ブラシホルダユニット組
み付けの際、ねじ固定を行わないことから、その分、組
付工数を削減することができると共に、ねじの緩みに対
する処置も不要となり、製品コストの低減を図ることが
可能となる。
【0010】また、前記ブラシホルダユニットにおい
て、前記嵌合突起を前記ホルダステー部にインサート成
形される金属製のピンにて構成しても良い。これによ
り、圧入された嵌合突起の固定強度を向上させることが
でき、製品信頼性の向上が図られる。
【0011】さらに、前記ブラシホルダユニットにおい
て、前記ホルダステー部に前記ブラケットに形成された
案内孔に挿入されるガイド突起をさらに設けても良い。
これにより、ブラシホルダユニットをガイド突起によっ
て案内しつつ、嵌合突起を嵌合孔に導することができる
ので、嵌合突起の圧入作業が容易となり、作業性改善が
図られる。
【0012】一方、前記ブラシホルダユニットにおい
て、前記嵌合突起を前記ホルダステー部と一体に成形さ
れた合成樹脂製のピンにて構成しても良い。これによ
り、ブラシホルダユニットの構成が簡略化され、さらに
コスト削減が図られる。また、この場合、前記合成樹脂
製のピンに軸方向に沿って形成され前記嵌合孔内にて圧
潰される突条を設けても良い。これにより、突条が潰さ
れつつ嵌合ピンが圧入される形となり、圧入時の抵抗力
を抑えることができる。従って、圧入ピンが複数本ある
場合でも圧入作業を容易に行うことができる。
【0013】加えて、前記ブラシホルダユニットにおい
て、前記嵌合孔に前記嵌合突起よりも大径に形成された
遊嵌部と、前記前記嵌合突起よりも小径に形成された圧
入部を設けると共に、前記嵌合突起を前記遊嵌部側から
前記嵌合孔に挿入するようにしても良い。これにより、
嵌合突起の根元にクリアランスが形成され、遊嵌部にて
嵌合突起が曲がることが可能となり、その撓みにより寸
法誤差を吸収することができる。従って、嵌合突起と嵌
合孔との間にピッチ誤差があっても、圧入時の押圧力の
バラツキを抑えることができると共に、剪断力により嵌
合突起が破損してしまうを防止でき、作業性や製品信頼
性の向上を図ることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、
本発明の実施の形態1であるブラシホルダユニットを用
いたモータの構成を示す説明図である。また、図2は、
本発明の実施の形態1であるブラシホルダユニットの構
成を示す断面図であり、図3のA−A線に沿った断面を
示している。さらに、図3は図2のブラシホルダユニッ
トの右側面図、図4は図2のブラシホルダユニットにて
使用される位置決めピンの構成を示す説明図である。
【0015】図1のモータ1は、車両の操舵系に回転力
を付与する電動パワーステアリング装置用のモータであ
り、運転者がハンドルを操作すると、その操舵角や車両
走行速度等に従い、操舵補助力を供給する。モータ1の
出力軸2の回転は、トルクリッミタ3を介して図示しな
い被動軸に伝達され、ギヤボックス内にて適宜減速され
た後コラムに伝達される。そして、ステアリングギア部
を介してタイロッドの往復動作に変換され、操向車輪の
転舵が行われる。これにより、操舵力がモータ1の回転
力により補助され、運転者は小さな力でハンドルを操作
できるようになっている。
【0016】図1に示すように、モータ1は円筒状のヨ
ーク4内に界磁永久磁石5を複数配置し、その内側にア
ーマチュア6を回転自在に配設した構成となっている。
アーマチュア6は、軸方向に延びる複数のスロット7を
有するコア8と、スロット7に巻回された巻線9とを備
えており、出力軸2に固定され、ベアリング10にて回
転自在に支持されている。
【0017】アーマチュア6の図1において左側には整
流子11が設けられている。この整流子11は、出力軸
2に固定され、その表面にはブラシ12が当接してい
る。ブラシ12は、合成樹脂製のブラシホルダユニット
13(以下、ユニット13と略記する)内に保持されて
いる。また、ユニット13は、アルミニウム製のブラケ
ット14内に収容されている。そして、ブラケット14
は、ボルト15によりヨーク4と結合されている。
【0018】ここで、当該ユニット13は、図2に示す
ように、ブラシ12を保持するブラシ収容部16と、ブ
ラケット14に固定されるホルダステー部17とから構
成されている。前述のように、従来、ブラシ収容部とホ
ルダステー部は別個に形成され、かしめ固定されてブラ
シホルダユニットを構成していたが、当該ユニット13
では、このブラシ収容部16とホルダステー部17とが
合成樹脂によって一体成形されている。従って、その
分、部品点数が減少すると共に組付工数も削減され、製
品コストの低減が図られている。
【0019】ブラシ収容部16には、ブラシ12が摺動
自在に取り付けられる。ブラシ12には、ピグテール1
8が固着されており、ユニット13のターミナル19と
電気的に接続される。ブラシ収容部16に装着されたブ
ラシ12は、ブラシスプリング20によって背後から押
圧され、所定の圧力にて整流子11に摺接する。また、
ユニット13には、ゴムグロメット21を装着したハー
ネス22が取り付けられている。ハーネス22はターミ
ナル19と接続されており、このハーネス22を介して
ブラシ12に対して給電を行われる。
【0020】ユニット13のホルダステー部17には、
鉄やステンレス等にて形成された図3のような金属製の
位置決めピン(嵌合突起)23が配設されている。この
位置決めピン23は、図3に示すように、抜け止め用の
フランジ24を備えた基部25と、先端にテーパ部26
を備えたピン部27から構成される。そして、位置決め
ピン23は、ホルダステー部17の端面(図2において
左端面)からピン部27が突出するようにホルダステー
部17にインサート成形される。
【0021】これに対し、アルミモールド製のブラケッ
ト14には、位置決めピン23に対応する位置に嵌合孔
28が形成されている。この嵌合孔28は、位置決めピ
ン23のピン部27よりも若干小径に形成されている。
そして、ユニット13をブラケット14に組み込む際に
は、位置決めピン23はこの嵌合孔28に圧入される形
となる。
【0022】ホルダステー部17の端面にはさらに、位
置決めピン23と同様にガイドピン(ガイド突起)29
が突設されている。このガイドピン29は、ホルダステ
ー部17と一体に合成樹脂にて成形されており、位置決
めピン23と同径に形成されている。なお、ガイドピン
29の高さは、位置決めピン23よりも高くなっている
(例えば、位置決めピン4mmに対しガイドピン5.5m
m)。
【0023】一方、ブラケット14にも、このガイドピ
ン29に対応する位置に案内孔30が形成されている。
但し、この案内孔30は、嵌合孔28と異なり、ガイド
ピン29よりも若干大径に形成されている。従って、ユ
ニット13をブラケット14に組み込む際には、ガイド
ピン29はこの案内孔30に遊挿される形となる。
【0024】そこで、このようなユニット13は、次の
ようにしてブラケット14に組み付けられる。まず、ブ
ラシ収容部16にブラシ12を装着し、ユニット13を
形成する。次に、ガイドピン29と案内孔30、位置決
めピン23と嵌合孔28の位置を合わせる。そして、ガ
イドピン29を案内孔30に挿入しつつ、位置決めピン
23を嵌合孔28に挿入する。この際、全高が高く、か
つ案内孔30に若干の遊びがある状態で挿入可能なガイ
ドピン29は、位置決めピン23に先立って案内孔30
に挿入される。また、位置決めピン23は、ピン部27
にテーパ部26が形成されているので、まずテーパ部2
6が嵌合孔28に挿入される。すなわち、当該ユニット
13では、ガイドピン29によって案内されつつ、位置
決めピン23は比較的容易に嵌合孔28に導入される。
【0025】両ピン23,29と両孔28,30の位置
を定めた後、位置決めピン23を嵌合孔28に圧入す
る。このとき、ガイドピン29は案内孔30に対し遊挿
状態であるため、2本のピンを圧入する場合に比して、
容易に位置決めピン23を圧入固定することができる。
また、複数本のピンを圧入すると、ガイドピン29と案
内孔30のピッチ誤差や寸法誤差により、ガイドピン2
9の根元に力が加わり、ユニット13が歪むおそれがあ
るが、ガイドピン29が遊挿状態であるため、その歪み
発生も防止できる。なお、ブラケット14がアルミニウ
ム製であるのに対し、ガイドピン29は鉄等のそれより
も硬い金属にて形成されているので、ガイドピン29は
嵌合孔28に比較的容易に圧入される。そして、位置決
めピン23のピン部27を根元まで圧入し、その後、ヨ
ーク4とブラケット14をボルト15により結合するこ
とにより、ユニット13はヨーク4によって軸方向に抜
け止めされモータ1内に固定される。
【0026】。このように当該ユニット13は、ガイド
ピン29と案内孔30との間の遊びのみにて、ほとんど
遊びなくブラケット14に組み付けられる。しかも、ガ
イドピン29と案内孔30との間の遊びは、ユニット1
3とブラケット14の両モールド品の型精度によって管
理可能な寸法である。このため、従来のねじ固定に比し
て、ユニット13の組付精度を安定的に管理することが
可能となり、ブラシ位置精度が向上し、モータ特性のバ
ラツキを低減させることが可能となる。従って、本発明
のユニット13を採用した電動パーステアリング用モー
タ1では、回転方向によるモータ特性の差異が低減さ
れ、転舵方向による操作性の差を小さくすることが可能
となり、運転フィーリングの向上が図られる。
【0027】また、ユニット13の組み付けの際、ねじ
固定を行わないことから、その分、組付工数を削減する
ことができる。さらに、ねじの緩みに対する処置も不要
となり、工数削減とも相俟って製品コストの低減を図る
ことも可能となる。なお、ガイドピン29を金属に形成
しているので、圧入後にクリープにより結合状態が弛緩
し、嵌合孔28とガイドピン29との間にガタが生じる
のも抑えられる。
【0028】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2であるブラシホルダユニットについて説明する。図
5はその構成を示す断面図である。なお、当該実施の形
態においては、実施の形態1と同様の部材、部分等は同
一の符号を付しその説明は省略する。
【0029】本実施の形態のブラシホルダユニット31
(以下、ユニット31と略記する)では、図5に示すよ
うに、ホルダステー部17の端面に2本の位置決めピン
(嵌合突起)32が突設されている。位置決めピン32
は、ホルダステー部17と一体に合成樹脂にて成形され
ており、2本が同寸法に形成されている。また、ブラケ
ット33には、位置決めピン32に対応する位置に嵌合
孔34が形成されている。
【0030】図6(a)は位置決めピン32と嵌合孔3
4の構成を示す説明図、図6(b)は(a)のA−A線
に沿った断面図、図7は位置決めピン32が嵌合孔34
に圧入された状態を示す説明図である。図6(a),
(b)に示すように、位置決めピン32には、軸方向に
沿って延びる突条35aが円周部35bに突出形成され
ている。突条35aは、断面が略三角形に形成され、位
置決めピン32の外周に等分に4本設けられている。ま
た、位置決めピン32の先端にはテーパ部36が設けら
れており、突条35aはテーパ部36の中程から位置決
めピン32の根元まで形成されている。
【0031】一方、嵌合孔34には、遊嵌部37とそれ
よりも小径の圧入部38が形成されている。遊嵌部37
の内径は、位置決めピン32の突条35aの外径よりも
大径に形成されており、その開口部にはテーパ面39が
設けられている。また、圧入部38は、ユニット31組
付側から見て遊嵌部37の奥に形成されており、その内
径は、位置決めピン32の円周部35bよりも大径で、
突条35aの外径よりも小径に形成されている。なお、
遊嵌部37と圧入部38の間にもテーパ面40が設けら
れている。
【0032】このような構成からなるユニット31は、
次のようにしてブラケット33に組み付けられる。ま
ず、位置決めピン32と嵌合孔34位置を合わせ、ピン
先端のテーパ部36を遊嵌部37に挿入する。この際、
位置決めピン32は、ピン先のテーパ部36と嵌合孔入
口のテーパ面39により、容易に遊嵌部37に導入され
る。遊嵌部37は前述のように突条35a外径よりも大
径となっており、位置決めピン32は、この遊嵌部37
では周囲に遊び空間を有する遊挿状態となる。
【0033】続いて位置決めピン32のテーパ部36が
圧入部38に挿入され、やがて突条35aが圧入部38
の内壁に当接する。その後、位置決めピン32をさらに
押し込むと、位置決めピン32は、突条35aの頂部が
アルミニウム製の圧入部内壁に潰されながら嵌合孔34
内に圧入される。そして、図7に示すように、位置決め
ピン32が根元まで嵌合孔34に没するまで圧入作業を
行う。
【0034】このように位置決めピン32は、突条35
aの圧潰によって嵌合孔34内に圧入される。このた
め、全周を圧入する場合よりも圧入時の抵抗力が小さ
く、容易に組付作業を行うことができる。従って、圧入
ピンを複数本有する構成であっても、圧入作業を容易に
行うことができる。また、突条が等分に4本形成されて
おり、しかも軸方向に沿って根元まで延在する形となっ
ているため、位置決めピン32は圧入部38内にてガタ
なく圧入固定される。
【0035】この場合、位置決めピン32と嵌合孔34
のピッチやその寸法は、ユニット31とブラケット33
の両モールド品の型精度によって管理可能な寸法であ
る。このため、従来のねじ固定に比して、ユニット31
の組付精度を高く、かつ安定的に管理することが可能と
なり、ブラシ位置精度が向上し、モータ特性のバラツキ
を低減させることが可能となる。また、ユニット31の
組み付けの際、ねじ固定を行わないことから、その分、
組付工数を削減することができると共に、ねじの緩みに
対する処置も不要となり、工数削減とも相俟って製品コ
ストの低減を図ることが可能となる。
【0036】一方、位置決めピン32や嵌合孔34のピ
ッチに大きな誤差が生じると、位置決めピン32の圧入
に際し、押し込み力がばらついたり、位置決めピン32
に剪断力が作用したりする場合がある。この場合、嵌合
孔34に遊嵌部37を形成せず、位置決めピン32を根
元まで圧入する形とすると、圧入時の押圧力のバラツキ
が大きくなると共に、誤差が甚だしい場合には、剪断力
によって位置決めピン32が破損するおそれがある。
【0037】これに対し当該ユニット31では、嵌合孔
34に遊嵌部37を設け、位置決めピン32をこの遊嵌
部37側から挿入するので、図7に示すように、位置決
めピン32の根元にはクリアランス41が形成される。
このため、遊嵌部37にて位置決めピン32が曲がるこ
とが可能となり、その撓みにより寸法誤差を吸収するこ
とができる。従って、ピンと孔との間にピッチ誤差があ
っても、押圧力のバラツキが抑えられると共に、剪断力
による位置決めピン32の破損を防止でき、作業性や製
品信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0038】なお、このような寸法誤差吸収効果は、遊
嵌部37の長さ(図7の遊嵌部長X)が大きいほど高く
なる。このX値は、位置決めピン32に使用する材質に
よって異なるものの、製品小型化の要請も考慮すると、
遊嵌部37の直径Dに対して、X>D/10程度に設定
するのが望ましい。
【0039】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることは言うまでもない。例えば、実施の形態1にお
ける位置決めピン23は、嵌合孔28内に圧入されるの
みならず、ブラケット14の反対面へと突出し、そこで
先端部をカシメるようにしても良い。これにより、位置
決めピン23のみによってユニット13の抜け止めを行
うことができる。また、ユニット13とブラケット14
の固定をリベットによって行うことも可能である。この
場合、ユニット13には、位置決めピン23に代えてリ
ベットがインサートされ、ブラケット側に形成された孔
に挿入された後かしめられる。
【0040】さらに、位置決めピン23,32や、ガイ
ドピン29の本数は前述の例には限定されず、例えば、
実施の形態1においてガイドピン29を複数本とした
り、実施の形態2において位置決めピン32を3本とす
るなど、適宜本数は変更可能である。加えて、前述の実
施の形態では、本発明のブラシホルダを電動パワーステ
アリング装置用モータに適用した例について説明した
が、適用対象はこれには限定されず他の一般のモータに
も適用可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明のブラシホルダユニットによれ
ば、ブラシ収容部とホルダステー部とが合成樹脂によっ
て一体成形されてブラシホルダユニットを構成している
ので、それらを別部品として組み付ける場合に比して、
部品点数が減少すると共に組付工数も削減され、製品コ
ストの低減を図ることが可能となる。
【0042】また、ホルダステー部にブラケットの嵌合
孔に圧入される嵌合突起を設けたので、ブラシホルダユ
ニットをほとんど遊びなくブラケットに組み付けること
ができ、従来のねじ固定に比して、ブラシホルダユニッ
トの組付精度を向上させることが可能となる。従って、
ブラシ位置精度が向上し、モータ特性のバラツキを低減
させることが可能となる。さらに、ブラシホルダユニッ
ト組み付けの際、ねじ固定を行わないことから、その
分、組付工数を削減することができると共に、ねじの緩
みに対する処置も不要となり、製品コストの低減を図る
ことが可能となる。
【0043】さらに、ホルダステー部に、ブラケットに
形成された案内孔に挿入されるガイド突起を設けること
により、ブラシホルダユニットをガイド突起によって案
内しつつ、嵌合突起を嵌合孔に導することができるの
で、作業性の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1であるブラシホルダユニ
ットを用いたモータの構成を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1であるブラシホルダユニ
ットの構成を示す断面図であり、図3のA−A線に沿っ
た断面を示している。
【図3】図2のブラシホルダユニットの右側面図であ
る。
【図4】図2のブラシホルダユニットにて使用される位
置決めピンの構成を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態2であるブラシホルダユニ
ットの構成を示す断面図である。
【図6】(a)は位置決めピンと嵌合孔の構成を示す説
明図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図であ
る。
【図7】位置決めピンが嵌合孔に圧入された状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 モータ 2 出力軸 3 トルクリッミタ 4 ヨーク 5 界磁永久磁石 6 アーマチュア 7 スロット 8 コア 9 巻線 10 ベアリング 11 整流子 12 ブラシ 13 ブラシホルダユニット 14 ブラケット 15 ボルト 16 ブラシ収容部 17 ホルダステー部 18 ピグテール 19 ターミナル 20 ブラシスプリング 21 ゴムグロメット 22 ハーネス 23 位置決めピン(嵌合突起) 24 フランジ 25 基部 26 テーパ部 27 ピン部 28 嵌合孔 29 ガイドピン(ガイド突起) 30 案内孔 31 ブラシホルダユニット 32 位置決めピン(嵌合突起) 33 ブラケット 34 嵌合孔 35a 突条 35b 円周部 36 テーパ部 37 遊嵌部 38 圧入部 39 テーパ面 40 テーパ面 41 クリアランス D 圧入部直径 X 遊嵌部長
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H605 AA07 BB05 CC02 CC03 CC06 CC07 EA23 EA25 EC07 5H613 AA01 BB15 BB25 GA12 GB02 PP03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシを摺動自在に保持するブラシ収容
    部と、前記ブラシ収容部と一体に成形されモータのブラ
    ケットに固定されるホルダステー部とを備えてなる合成
    樹脂製のブラシホルダユニットであって、 前記ホルダステー部は、前記ブラケットに形成された嵌
    合孔に圧入される嵌合突起を有することを特徴とするブ
    ラシホルダユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のブラシホルダユニットに
    おいて、前記嵌合突起は、前記ホルダステー部にインサ
    ート成形される金属製のピンにて構成されることを特徴
    とするブラシホルダユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のブラシホルダユ
    ニットにおいて、前記ホルダステー部は、前記ブラケッ
    トに形成された案内孔に挿入されるガイド突起をさらに
    有することを特徴とするブラシホルダユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のブラシホルダユニットに
    おいて、前記嵌合突起は、前記ホルダステー部と一体に
    成形された合成樹脂製のピンにて構成されることを特徴
    とするブラシホルダユニット。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のブラシホルダユニットに
    おいて、前記合成樹脂製のピンは、軸方向に沿って形成
    され前記嵌合孔内にて圧潰される突条を有することを特
    徴とするブラシホルダユニット。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載のブラシホルダユ
    ニットにおいて、前記嵌合孔は、前記嵌合突起よりも大
    径に形成された遊嵌部と、前記前記嵌合突起よりも小径
    に形成された圧入部とを備え、前記嵌合突起は、前記嵌
    合孔に対し前記遊嵌部側から挿入されることを特徴とす
    るブラシホルダユニット。
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