JP2003014563A - タイヤ作用力検出装置 - Google Patents
タイヤ作用力検出装置Info
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Abstract
検出することを容易にする。 【解決手段】ホイール22の外周にタイヤ24が装着さ
れて成る車輪20と、ホイールが同軸に装着されること
によって車輪を一体的に回転可能に保持する保持体とし
てのハブ30を有する車体とを備えた車両に搭載される
タイヤ作用力検出装置を、ホイールと保持体との間に、
それら間における力の伝達を行う状態で設けられ、タイ
ヤ作用力を検出する検出器10を含むものとする。この
装置によれば、ホイールによる制約もハブによる制約も
受けずに、タイヤ作用力を検出することが可能となる。
したがって、この装置によれば、部品の配置や構造、形
状等の適正化により、タイヤ作用力を高い精度で検出す
ることが容易となる。
Description
ヤに作用する力を検出する技術に関するものである。
おけるタイヤに作用する力を検出するタイヤ作用力検出
装置の一従来例が開示されている。この公報には、その
タイヤ作用力検出装置が、ホイールの外周にタイヤが装
着されて成る車輪と、ホイールが同軸に装着されること
によって車輪を一体的に回転可能に保持する保持体を有
する車体とを備えた車両に搭載されることが開示されて
いる。ここに「保持体」は、ハブ、ハブキャリア、キャ
リア、スピンドル、ホイールサポート等と称される場合
がある。
検出装置としての応力センサを装着する車両の部品とし
て既存の車軸を選ぶことが開示されている。
既存の部品にタイヤ作用力検出装置を装着する場合に
は、その既存の部品による制約を受け易い。
検出装置を使用する場合には、必要なタイヤ作用力を十
分に高い精度で検出することが困難であった。
うな事情を背景として、本発明は、タイヤ作用力を高い
精度で検出することを容易にすることを課題としてなさ
れたものであり、本発明によって下記各態様が得られ
る。各態様は、項に区分し、各項に番号を付し、必要に
応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これ
は、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合せ
のいくつかの理解を容易にするためであり、本明細書に
記載の技術的特徴やそれらの組合せが以下の態様に限定
されると解釈されるべきではない。 (1) ホイールの外周にタイヤが装着されて成る車輪
と、前記ホイールが同軸に装着されることによって前記
車輪を一体的に回転可能に保持する保持体を有する車体
とを備えた車両に搭載され、前記タイヤに作用するタイ
ヤ作用力を検出するタイヤ作用力検出装置であって、前
記ホイールと保持体との間に、それら間における力の伝
達を行う状態で設けられ、前記タイヤ作用力を検出する
検出器を含むタイヤ作用力検出装置。
保持体による制約も受けずに、タイヤ作用力を検出する
ことが可能となる。
または車輪と共に回転する既存の部材にタイヤ作用力検
出装置の検出器を装着する直接検出式とは異なり、タイ
ヤ作用力を検出するために必要な部品の配置や構造、形
状等を高い自由度で設計することが容易となる。
の検出精度を向上させることが容易となる。
作用力を検出するために必要な部品の配置や構造、形状
等を規格化することにより、互いに異なる複数の使用環
境に対する当該装置の汎用性を向上させることが容易と
なる。
持体との間における力の伝達が行われる部位においてタ
イヤ作用力が検出される。
からも車輪と共に回転する既存の部材からも独立すると
ともにそれらと共に回転することなくそれらから力を受
ける別の既存の部材にタイヤ作用力検出装置の検出器を
装着する間接検出式とは異なり、タイヤ作用力を精度よ
く検出するために必要な情報を精度よくかつ十分な量で
取り込むことが容易となる。
存することによっても、タイヤ作用力の検出精度を向上
させることが容易となる。
る軸力と、モーメントすなわちトルクに相当する回転力
との双方を含む。
力源により駆動される駆動車輪としたり、車両の動力源
により駆動されずに転動させられる転動車輪とすること
が可能である。
のタイヤ作用力のみを検出する形式としたり、複数種類
のタイヤ作用力を検出する形式とすることが可能であ
る。 (2) 前記検出器が、前記ホイールと保持体とに着脱
可能に装着される(1)項に記載のタイヤ作用力検出装
置。
着されていない車両にその検出器を新たに装着したり、
既に装着されている車両においてそれの検出器を交換す
ることが可能となる。 (3) 前記タイヤ作用力が、前記タイヤにそれの前後
方向に作用する前後力と、タイヤにそれの横方向に作用
する横力と、タイヤにそれの上下方向に作用する上下力
と、タイヤにそれの前後方向に延びる軸線まわりに作用
する前後方向軸線まわりトルクと、タイヤにそれの横方
向に延びる軸線まわりに作用する横方向軸線まわりトル
クと、タイヤにそれの上下方向に延びる軸線まわりに作
用する上下軸線まわりトルクとの少なくとも一つを含む
(1)または(2)項に記載のタイヤ作用力検出装置。 (4) 前記タイヤ作用力が、前記タイヤにそれの前後
方向に作用する前後力と、タイヤにそれの横方向に作用
する横力と、タイヤにそれの上下方向に作用する上下力
とを含む(1)または(2)項に記載のタイヤ作用力検
出装置。 (5) 前記検出器が、前記ホイールと保持体との間に
それらと同軸に設けられ、それぞれと共に運動させられ
るホイール側運動部および保持体側運動部と、それらホ
イール側運動部と保持体側運動部との相対変位に基づ
き、前記タイヤ作用力を検出する検出部とを含む(1)
ないし(4)項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装
置。
た、ホイール側運動部と保持体側運動部との相対変位を
利用することにより、タイヤ作用力が検出される。一
方、その相対変位は、ホイールまたは保持体内の相対変
位より顕著にタイヤ作用力を反映する現象として発現さ
せることが容易である。
用力の検出精度を向上させることが容易となる。
運動との双方を含む。
ば、ホイール側運動部と保持体側運動部との相対変位を
機械的現象に着目して検出する形式としたり、電気的現
象に着目して検出する形式としたり、電磁的現象に着目
して検出する形式としたり、光学的現象に着目して検出
する形式とすることが可能である。 (6) 前記ホイール側運動部と保持体側運動部と検出
部とが、それぞれ互いに独立して構成されている(5)
項に記載のタイヤ作用力検出装置。 (7) 前記ホイール側運動部および保持体側運動部
が、それぞれ、相対変位可能に互いに嵌合させられるこ
とによってそれらの中間に閉じた内部空間を形成する第
1分割ハウジングおよび第2分割ハウジングとして構成さ
れており、その形成された内部空間に前記検出部が配置
される(5)または(6)項に記載のタイヤ作用力検出
装置。
分割ハウジングによって閉じられた内部空間に検出部が
配置されるため、例えば、その検出部を塵埃、水等から
保護することや、タイヤ作用力検出装置の検出器をホイ
ールおよび保持体との間に装着することに適合するよう
にその検出器全体の形状を設計することが容易となる。 (8) 前記検出部が、前記ホイール側運動部と保持体
側運動部とのうち前記車両の走行中に温度が上昇し難い
ものに近接して配置される(5)ないし(7)項のいず
れかに記載のタイヤ作用力検出装置。
熱源から遠ざけられて配置されることとなり、その結
果、車両の走行中における検出部の温度上昇を抑制する
ことが容易となる。 (9) 前記検出部が、前記ホイール側運動部および保
持体側運動部より低い剛性を有してそれらに係合させら
れることにより、それらホイール側運動部と保持体側運
動部との相対変位量に応じた大きさの歪が発生させられ
る検出部材と、その発生させられた歪を電気信号に変換
する検出素子とを含む(5)ないし(8)項のいずれか
に記載のタイヤ作用力検出装置。
持体側運動部との相対変位量に応じた大きさの歪が発生
させられる検出部材が、ホイール側運動部および保持体
側運動部より低い剛性を有してそれらに係合させられ
る。
用力の変化に対する感度を検出部材においてホイール側
運動部および保持体側運動部より敏感にすることが容易
となる。
敏感さに依存することにより、タイヤ作用力の検出精度
を向上させることが容易となる。
ゲージとしたり、圧電素子とすることが可能である。
ば、検出部材のうち歪が発生し易い位置に装着されてそ
の歪を検出する形式とすることが可能である。 (10) 前記検出部材が、前記ホイール側運動部と保
持体側運動部とにそれぞれ、それらから力が伝達される
状態で相対運動可能に取り付けられるものである(9)
項に記載のタイヤ作用力検出装置。
運動部と保持体側運動部とに、それらから検出部材に、
タイヤ作用力の検出に必要な力のみが作用する状態で係
合させることが容易となる。 (11) 前記検出部材が、前記ホイール側運動部と保
持体側運動部とにそれぞれ剛の状態で結合されるもので
ある(9)項に記載のタイヤ作用力検出装置。
運動部および保持体側運動部との取付け構造を単純にす
ることが容易となる。 (12) 前記検出部材が、板の折り曲げにより形成さ
れるものである(9)ないし(11)項のいずれかに記
載のタイヤ作用力検出装置。
削減および構造単純化を容易に図り得る。 (13) 前記検出部が、前記ホイール側運動部と保持
体側運動部との相対変位運動を、前記タイヤの回転軸線
まわりの回転運動に機構的に変換する第1運動変換機構
と、その変換された回転運動を前記回転軸線に平行な直
線運動に機構的に変換する第2運動変換機構と、その変
換された直線運動に基づく軸力を電気信号に変換する検
出素子とを含む(5)ないし(12)項のいずれかに記
載のタイヤ作用力検出装置。
持体側運動部との相対変位量を軸力に機構的に変換する
ことが可能となる。
して構成したり、圧電素子として構成することが可能で
ある。さらに、軸力を液圧に変換する機構と共に使用す
ることを前提に、その変換された液圧を検出する液圧セ
ンサとして構成することが可能である。 (14) 前記相対変位運動が、前記ホイール側運動部
と保持体側運動部との前記回転軸線まわりの相対回転運
動を含み、前記第1運動変換機構が、その相対回転運動
による入力ギヤの回転運動を少なくとも1段で増速して
出力ギヤに伝達するギヤ機構を含み、前記第2運動変換
機構が、その出力ギヤによるナットの回転運動をそのナ
ットと螺合するシャフトの直線運動に変換するねじ機構
を含む(13)項に記載のタイヤ作用力検出装置。 (15) 前記シャフトが、前記ホイール側運動部と保
持体側運動部との間に配置されており、 前記検出素子が、それらホイール側運動部および保持体
側運動部の間において前記シャフトの前後にそれぞれ形
成された2つの空間にそれぞれ配置されるとともに、そ
のシャフトから圧縮力は受けるが引張り力は受けないよ
うに、そのシャフトに係合させられている(14)項に
記載のタイヤ作用力検出装置。 (16) 前記検出部が、それ単独で前記タイヤ作用力
を複数種類検出可能なものである(5)ないし(15)
項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。
数種類のタイヤ作用力を検出することが可能となるた
め、1つの検出部により1種類のタイヤ作用力しか検出
することが可能でない場合に比較し、検出可能なタイヤ
作用力の種類の数の割に検出部の数を削減することが容
易となる。 (17) 前記複数種類のタイヤ作用力が、前記タイヤ
にそれの前後方向に作用する前後力と、タイヤにそれの
横方向に作用する横力と、タイヤにそれの上下方向に作
用する上下力とを含む(16)項に記載のタイヤ作用力
検出装置。
同じタイヤに作用する前後力と横力と上下力とをすべて
検出することが可能となる。 (18) 前記検出部が、前記ホイール側運動部および
保持体側運動部より低い剛性を有してそれらに係合させ
られることにより、それらホイール側運動部と保持体側
運動部との相対変位量に応じた大きさの歪が発生させら
れる検出部材であって、板の折り曲げにより形成される
ものを含む(17)項に記載のタイヤ作用力検出装置。
同じタイヤに作用する前後力と横力と上下力とをすべて
検出することが可能となるとともに、その検出部の部品
点数削減および構造単純化を容易に図り得る。 (19) 前記検出部が複数、前記タイヤの回転軸線ま
わりに等間隔に配置される(5)ないし(18)項のい
ずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。
の回転軸線まわりに均等に分散して配置されるため、少
なくとも1つの検出部が偏って配置される場合とは異な
り、ホイール側運動部と保持体側運動部との相対変位の
特性が特定の方向に偏ることを容易に回避し得る。
ル側運動部と保持体側運動部との相対変位に伴う荷重を
複数の検出部が互いに共同して受ける傾向が生じる。
部のみがその相対変位に伴う荷重を受ける場合に比較
し、各検出部が耐えなければならない耐荷重が軽減され
る傾向が生じる。
2つとしたり、3つとしたり、4つとしたり、5つ以上
とすることが可能であるが、複数の検出部のすべてが常
に実質的に機能するのではなく、実質的に機能する検出
部の位置が車輪の回転角に応じて変化する場合には、い
ずれの瞬間においても少なくとも1つの検出部が実質的
に機能するように当該装置を設計する観点から「検出部
の数」を設定することが望ましい。
イヤの回転軸線まわりに等間隔に配置されるとともに、
それら複数の検出部の中央に、それら複数の検出部に共
通の伝達部が、ホイール側運動部と保持体側運動部との
一方から力を各検出部に伝達するために設けられている
場合には、検出部の数を3つ以上とすれば、いずれの瞬
間においても少なくとも1つの検出部が実質的に機能す
ることとなる。 (20) 前記タイヤ作用力が、向きとして正方向と逆
方向とを有するものであり、前記検出部が、そのタイヤ
作用力をそれの正方向と逆方向とに関して区別して検出
可能なものである(5)ないし(19)項のいずれかに
記載のタイヤ作用力検出装置。
きさのみならず正方向および逆方向という向きも存在
し、かつ、その大きさのみならず向きも検出することが
必要である場合に、1つの検出部があれば足りる。
方向においてのみ検出する第1検出素子と、そのタイヤ
作用力を逆方向においてのみ検出する第2検出素子とを
有するように構成される。 (21) 前記タイヤ作用力が、向きとして正方向と逆
方向とを有するものであり、前記検出部が、そのタイヤ
作用力をそれの正方向と逆方向とのいずれかのみに関し
て検出可能なものである(5)ないし(19)項のいず
れかに記載のタイヤ作用力検出装置。
きさのみならず正方向および逆方向という向きも存在
し、かつ、その大きさのみならず向きも検出することが
必要である場合に、互いに異なる向きのタイヤ作用力を
検出する複数の検出部が必要となる。ただし、個々の検
出部については、タイヤ作用力を一方向に関してのみ検
出可能な構成で足りるため、構成単純化を容易に図り得
る。 (22) 前記ホイール側運動部と保持体側運動部と
が、前記タイヤの回転軸線まわりに相対回転可能とされ
ており、前記検出部が、その相対回転に伴ってそれらホ
イール側運動部と保持体側運動部との間に作用する回転
トルクに基づき、前記タイヤにそれの前後方向に作用す
る前後力を検出する前後力検出部を含む(5)ないし
(21)項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。
りの相対回転に伴ってホイール側運動部と保持体側運動
部との間に作用する回転トルクであってタイヤの前後力
を精度よく反映する物理量に基づいてタイヤの前後力が
検出される。
前後力の検出精度を向上させることが容易となる。
力との少なくとも一方を意味するように解釈することが
可能である。 (23) 前記ホイール側運動部と保持体側運動部と
が、前記タイヤの横方向に相対移動可能とされており、
前記検出部が、その相対移動に伴ってそれらホイール側
運動部と保持体側運動部との間に作用する軸力に基づ
き、前記タイヤにそれの横方向に作用する横力を検出す
る横力検出部を含む(5)ないし(22)項のいずれか
に記載のタイヤ作用力検出装置。
ホイール側運動部と保持体側運動部との間に作用する軸
力であってタイヤの横力を精度よく反映する物理量に基
づいてタイヤの横力が検出される。
横力の検出精度を向上させることが容易となる。 (24) 前記ホイール側運動部と保持体側運動部と
が、前記タイヤの上下方向に相対移動可能とされてお
り、前記検出部が、その相対移動に伴ってそれらホイー
ル側運動部と保持体側運動部との間に作用する軸力に基
づき、前記タイヤにそれの上下方向に作用する上下力を
検出する上下力検出部を含む(5)ないし(23)項の
いずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。
てホイール側運動部と保持体側運動部との間に作用する
軸力であってタイヤの上下力(「接地荷重」ともいわれ
る。)を精度よく反映する物理量に基づいてタイヤの上
下力が検出される。
上下力の検出精度を向上させることが容易となる。 (25) 前記検出部が、前記ホイール側運動部および
保持体側運動部からその検出部に伝達される荷重に基づ
いて発生させられた歪または力を電気信号に変換する検
出素子を含み、前記検出器が、さらに、前記検出素子に
発生させられる歪または力を前記荷重の割りに機械的に
低減させる低減機構を含む(5)ないし(24)項のい
ずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。
子に発生させられる歪または力が、ホイール側運動部お
よび保持体側運動部からその検出部に伝達される荷重の
割りに低減されるため、その検出素子が耐えなければな
らない耐荷重を低減させることが容易となる。したがっ
て、この装置によれば、検出素子の低容量化が容易とな
る。
素子が検出しなければならない最大荷重も低減する。こ
のことは、検出素子の出力信号のレンジ幅が同じ条件の
もとでその検出素子の検出感度を敏感にすることが容易
となることを意味する。
イヤ作用力の検出感度を敏感にしてそれの検出精度を向
上させることが容易となる。
して構成したり、圧電素子として構成することが可能で
ある。さらに、軸力を液圧に変換する機構と共に使用す
ることを前提に、その変換された液圧を検出する液圧セ
ンサとして構成することが可能である。
ば、てこの原理を利用する形式としたり、ギヤ機構を利
用する形式としたり、ねじ機構を利用する形式とした
り、流体とピストンとによって力の伝達を行う形式とす
ることが可能である。 (26) 前記低減機構が、てこの原理を利用すること
により、前記機械的な低減を実現するものである(2
5)項に記載のタイヤ作用力検出装置。 (27) 前記検出部が、前記ホイール側運動部および
保持体側運動部より低い剛性を有してそれらに係合させ
られることにより、それらホイール側運動部と保持体側
運動部との相対変位量に応じた大きさの歪が発生させら
れる検出部材を含み、かつ、その検出部材が、それらホ
イール側運動部および保持体側運動部と前記検出素子と
の関係において前記てことして機能するものである(2
6)項に記載のタイヤ作用力検出装置。 (28) 前記検出部が、前記ホイール側運動部および
保持体側運動部から伝達される荷重に基づいて前記タイ
ヤ作用力を検出するものであり、当該タイヤ作用力検出
装置が、さらに、前記ホイール側運動部および保持体側
運動部から前記検出部に伝達される荷重を設定限度を超
えないように機械的に制限する制限機構を含む(5)な
いし(27)項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装
置。
び保持体側運動部から検出部に伝達される荷重が設定限
度を超えないように機械的に制限されるため、その検出
部が耐えなければならない耐荷重を低減させることが容
易となる。したがって、この装置によれば、検出部の低
容量化が容易となる。
が検出しなければならない最大荷重も低減する。このこ
とは、検出部の出力信号のレンジ幅が同じ条件のもとで
その検出部の検出感度を敏感にすることが容易となるこ
とを意味する。
イヤ作用力の検出感度を敏感にしてそれの検出精度を向
上させることが容易となる。
イヤ作用力の実用域の上限値に対応する荷重の大きさと
して定義することが可能である。
る「低減機構」と共に実施すれば、検出部の検出感度の
一層の鋭敏化に依存することにより、タイヤ作用力の検
出精度を向上させることが一層容易となる。 (29) 前記制限機構が、前記設定限度に対応する基
準値に前記ホイール側運動部と保持体側運動部との相対
変位量が到達した後には、それらホイール側運動部と保
持体側運動部とが互いに当接することにより、前記設定
限度を超える荷重が前記検出部に伝達されることを制限
するものである(28)項に記載のタイヤ作用力検出装
置。 (30) 前記ホイール側運動部と保持体側運動部と
が、前記タイヤの横方向に相対移動可能とされており、
前記検出部が、その相対移動に伴ってそれらホイール側
運動部と保持体側運動部との間に作用する軸力に基づ
き、前記タイヤにそれの横方向に作用する横力を検出す
る横力検出部を含み、前記検出器が、さらに、前記タイ
ヤの横方向に前記ホイール側運動部と保持体側運動部と
が設定限度以上互いに離間することを機械的な係合によ
って阻止するストッパを含む(5)ないし(29)項の
いずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。
るためにホイール側運動部と保持体側運動部とがタイヤ
の横方向に相対移動可能とされているが、それらホイー
ル側運動部と保持体側運動部とが設定限度以上互いに離
間することがストッパによる機械的な係合によって阻止
される。
側運動部および保持体側運動部相互の離脱を確実に防止
しつつタイヤの横力を検出することが容易となる。 (31) 前記検出器が、さらに、前記ホイール側運動
部と保持体側運動部との間に予荷重を、それらホイール
側運動部と保持体側運動部との自由な相対変位が抑制さ
れる向きに付与する予荷重付与機構を含む(5)ないし
(30)項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。
動部と保持体側運動部との間にがたが発生することを容
易に回避し得る。
にも予荷重が付与されることになるため、その検出部が
正常である場合には、タイヤ作用力が0である状況にお
いて、その検出部の出力信号が0ではない特定の値を示
すことになる。
実に基づき、タイヤ作用力が0である状況において検出
部の出力信号も0を示す場合には、例えば、その検出部
自体またはその検出部に力を伝達する部分に異常がある
可能性があると判定することが可能となる。 (32) 前記検出部が、前記ホイール側運動部および
保持体側運動部より低い剛性を有してそれらに係合させ
られることにより、それらホイール側運動部と保持体側
運動部との相対変位量に応じて弾性変形させられる検出
部材を含み、前記予荷重付与機構が、その検出部材と前
記ホイール側運動部および保持体側運動部との相対位置
を、前記タイヤ作用力が0である状態でその検出部材が
弾性変形させられるように規定する位置規定機構を含む
(31)項に記載のタイヤ作用力検出装置。
により、ホイール側運動部と保持体側運動部との間に予
荷重が付与される。
イール側運動部と保持体側運動部との間に予荷重を付与
するために特別の部材を追加することが不可欠ではなく
なる。 (33) 前記検出部が、前記タイヤ作用力を電気信号
に変換する検出素子を含み、当該タイヤ作用力検出装置
が、さらに、その検出素子の出力信号に基づいて前記タ
イヤ作用力を演算する演算部を含む(5)ないし(3
2)項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。
は、検出器内に設けられた形式としたり、車体側に設け
られた形式とすることが可能である。 (34) 前記検出部が、前記タイヤ作用力を電気信号
に変換する検出素子であって、それの出力信号が、前記
タイヤ作用力の実際値が時間的に変化しないにもかかわ
らず、前記車輪の回転角に応じて変化するという特性を
有するものを含み、当該タイヤ作用力検出装置が、さら
に、その特性を考慮し、前記検出素子の出力信号に基づ
いて前記タイヤ作用力を演算する演算部を含む(5)な
いし(32)項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装
置。
が、タイヤ作用力の実際値が時間的に変化しないにもか
かわらず、車輪の回転角に応じて変化するという特性を
考慮し、検出素子の出力信号に基づいてタイヤ作用力が
演算される。
な特性にもかかわらず、タイヤ作用力の演算値における
誤差を低減することが容易となる。 (35) 前記車両が、前記車輪の回転角を検出する車
輪回転角センサを含み、前記演算部が、前記検出素子の
出力信号と、前記車輪回転角センサの出力信号とに基づ
いて前記タイヤ作用力を演算するものである(34)項
に記載のタイヤ作用力検出装置。
と、車輪回転角との双方を考慮することにより、タイヤ
作用力を精度よく演算することが容易となる。
センサ」は、車輪の角速度を検出することを目的として
その車輪の回転角を検出する車輪速度センサとして構成
することが可能である。 (36) 前記車両が、前記車輪の回転角を検出する車
輪回転角センサを含み、前記演算部が、前記検出素子の
出力信号を前記車輪回転角センサの出力信号に基づいて
補正する補正手段を含む(34)項に記載のタイヤ作用
力検出装置。
車輪回転角センサの出力信号に基づいて補正されるた
め、前述の特性にもかかわらず、タイヤ作用力について
誤差が少ない演算値を取得することが容易となる。 (37) 前記検出部が、前記タイヤ作用力を電気信号
に変換する検出素子であって、それの出力信号が、前記
タイヤ作用力の実際値が時間的に変化しないにもかかわ
らず、前記車輪の回転角に応じて周期的に変化するとと
もに、その検出素子の出力信号の極大値が前記タイヤ作
用力の実際値と一致するという特性を有するものであ
り、当該タイヤ作用力検出装置が、さらに、前記検出素
子の出力信号の極大値を前記タイヤ作用力として演算す
る演算部を含む(5)ないし(32)項のいずれかに記
載のタイヤ作用力検出装置。
極大値がタイヤ作用力の実際値と一致するという特性に
着目することにより、車輪回転角センサの使用を不可欠
とすることなく、タイヤ作用力について誤差が少ない演
算値を取得することが容易となる。 (38) 前記検出部が4つ、前記タイヤの回転軸線ま
わりに90度ずつ等間隔に配置されており、かつ、各検
出部が、前記タイヤ作用力を電気信号に変換する検出素
子を含み、その検出素子の出力信号が、前記タイヤ作用
力の実際値が時間的に変化しないにもかかわらず、他の
検出素子の出力信号に対して位相が90度異なる状態で
前記車輪の回転角に応じて周期的に変化するという特性
を有するものであり、当該タイヤ作用力検出装置が、さ
らに、それら4つの検出素子の出力信号またはそれにを
表す計算値の自乗和の平方根を用いることにより、前記
タイヤ作用力を演算する演算部を含む(5)ないし(3
2)項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。
隔に配置された4つの検出部における4つの検出素子の
出力信号またはそれを表す計算値の自乗和の平方根は、
車輪の回転角にかかわらず、タイヤ作用力と一致すると
いう事実が成立する場合がある。
においては、それら4つの検出素子の出力信号またはそ
れを表す計算値の自乗和の平方根を用いることにより、
タイヤ作用力が演算される。
角センサを使用しないで簡単に、タイヤ作用力について
誤差が少ない演算値を取得することが可能となる。 (39) 前記検出部が、複数種類の前記タイヤ作用力
をそれぞれ検出するために電気信号を出力する複数種類
の検出素子を含み、かつ、第1種類のタイヤ作用力を検
出するために設けられた第1種類の検出素子の出力信号
が、他の種類の検出素子の少なくとも一つである第2種
類の検出素子により検出されるべき第2種類のタイヤ作
用力の影響を受けるという特性を有するものであり、当
該タイヤ作用力検出装置が、さらに、その特性を考慮
し、前記第1種類の検出素子の出力信号に基づいて前記
第1種類のタイヤ作用力を演算する演算部を含む(5)
ないし(38)項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出
装置。
を検出するためにその同じ検出部が複数種類の検出素子
を有する場合に、第1種類のタイヤ作用力を検出するた
めに設けられた第1種類の検出素子の出力信号が、他の
種類の検出素子の少なくとも一つである第2種類の検出
素子により検出されるべき第2種類のタイヤ作用力の影
響を受けるという特性を有することがある。
においては、その特性を考慮し、第1種類の検出素子の
出力信号に基づいて第1種類のタイヤ作用力が演算され
る。
性にもかかわらず、第1種類のタイヤ作用力について誤
差が少ない演算値を取得することが容易となる。 (40) 前記演算部が、前記第2種類の検出素子の出
力信号に基づき、前記第1種類の検出素子の出力信号か
ら、前記第2種類のタイヤ作用力の影響を受けた成分を
除去する除去手段を含む(39)項に記載のタイヤ作用
力検出装置。
出力信号に基づき、第1種類の検出素子の出力信号か
ら、第2種類のタイヤ作用力の影響を受けた成分が除去
される。
き種類のタイヤ作用力とは異なる種類のタイヤ作用力の
影響を受けた成分を除去するという手法を採用すること
により、検出すべきタイヤ作用力について誤差が少ない
演算値を取得することが容易となる。 (41) 前記検出器が、前記タイヤ作用力を検出し、
それに応じた電気信号を出力する検出部と、その検出部
の出力信号を電波として外部の送信先に送信する送信器
とを含む(1)ないし(40)項のいずれかに記載のタ
イヤ作用力検出装置。
号の外部への送信が無線方式で行われるため、その出力
信号の送信に配線が不要となる。 (42) さらに、前記車体に搭載された受信器を含
み、前記送信器が、前記車体を前記外部の送信先とし
て、前記検出部の出力信号を電波として前記受信器に送
信する(42)項に記載のタイヤ作用力検出装置。
車体への電波による通信すなわち無線通信という手法を
採用することにより、検出器と車体とが相対回転を含む
相対運動を行うにもかかわらず、検出器により検出され
たタイヤ作用力に関する情報を簡単にかつ確実に車体側
に伝達することが容易となる。
出器から車体への電波による通信すなわち無線通信とい
う手法が採用されるため、後述のスリップリングを採用
する場合とは異なり、互いに摺接する電極部の摩耗とい
う事態の発生を想定せずに済む。 (43) 前記検出器が、さらに、前記検出部と送信器
とに電力を供給する電源を含む(41)または(42)
項に記載のタイヤ作用力検出装置。
は、検出器外からの電力供給に依存せずに、作動するこ
とが可能となる。
力が補充されない消耗型としたり、使用中に車輪の回転
等の運動を利用して発電を行うことにより、消費電力が
補充される自給型とすることが可能である。 (44) 前記検出器が、前記タイヤ作用力を検出し、
それに応じた電気信号を出力する検出部を含み、当該タ
イヤ作用力検出装置が、さらに、前記保持体側運動部ま
たは保持体と前記車体との相対回転が行われる部分に設
けられたスリップリングであって、前記検出部の出力信
号を前記車体側に送信するものを含む(1)ないし(4
0)項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。 (45) 前記車両が、その車両の状態を制御するアク
チュエータと、当該タイヤ作用力検出装置により検出さ
れたタイヤ作用力に基づき、前記アクチュエータを駆動
するための信号を制御するコントローラとを含む(1)
ないし(44)項のいずれかに記載のタイヤ作用力検出
装置。
タイヤ作用力に基づき、車両の状態を制御することが可
能となる。
施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
イヤ作用力検出装置が正面図で示され、図2には、断面
図で示されている。このタイヤ作用力検出装置は、検出
器10と演算部12(図12参照)とを含むように構成
されており、図1および図2には、検出器10のみが示
されている。
を備えた車両に搭載されて使用される。図3に示すよう
に、各車輪20は、鋼製のホイール22の外周にゴム製
のタイヤ24が装着されて構成されている。それら複数
の車輪20は、車両の動力源によって駆動される少なく
とも1つの駆動車輪と、その動力源によって駆動されず
に転動させられる少なくとも1つの転動車輪とを含んで
いる。
が同軸に装着されることによって車輪20を一体的に回
転可能に保持する保持体としてハブ30を有している。
そして、検出器10は、図3に示すように、各車輪20
ごとに、ハブ30とホイール22との間に着脱可能に装
着されることにより車両に搭載される。検出器10は、
さらに、各車輪20ごとに、ハブ30とホイール22と
の間における力の伝達を担う状態で車両に搭載される。
るタイヤ作用力の種類も示されている。それは、タイヤ
24の前後力(路面反力のうちのX方向成分FX)に基
づく回転トルクTと、タイヤ24の横力(路面反力のう
ちのY方向成分FY)SFと、タイヤ24の上下力(路
面反力のうちのZ方向成分FZ)VFとを含んでいる。
ここに、回転トルクTは、駆動トルクと制動トルクとの
双方を含み、よって、これに伴い、前後力は、駆動力と
制動力との双方を含んでいる。
対変位が可能な2つの分割ハウジング40,42が互い
に嵌合させられることによって構成されている。いずれ
の分割ハウジング40,42も、底部50,52の直径
が筒部54,56の高さより長いカップ状を成してい
る。それら2つの分割ハウジング40,42は、底部5
0,52の内面同士において互いに対向する姿勢で嵌合
させられている。
ハウジング40,42のうち大径のものが、4本のタイ
ヤ取付け用ボルト60(図1参照)によりホイール22
に同軸にかつ着脱可能に装着される第1分割ハウジング
40とされ、一方、小径のものが、図示しない4本のハ
ブ取付け用ボルトによりハブ30に同軸にかつ着脱可能
に装着される第2分割ハウジング42とされている。
は、図2に示すように、各頭部62が第2分割ハウジン
グ42に埋め込まれて各軸部64が第1分割ハウジング
40を貫通してホイール22側に臨まされている。ただ
し、各タイヤ取付け用ボルト60は、第1分割ハウジン
グ40との相対変位は阻止されるが、第2分割ハウジン
グ42との相対変位は許容される状態で、第1分割ハウ
ジング40にホイール22を強固に取り付けるために使
用される。
ブ取付け用ボルトは、各頭部がハブ30に埋め込まれて
各軸部が第2分割ハウジング42を貫通させられてそれ
の内部に至っている。図1には、それら4本のハブ取付
け用ボルトが第2分割ハウジング42を貫通するための
貫通穴70が示されている。それら4本のハブ取付け用
ボルトにより、ハブ30に第2分割ハウジング42が強
固に取り付けられる。
割ハウジング40が前記ホイール側運動部の一例を構成
し、第2分割ハウジング42が前記保持体側運動部の一
例を構成しているのである。
第1分割ハウジング40の底部50を取り除いた状態
で、ホイール22側からハブ30側に向かって見た図で
あり、これに対して、図2は、図1におけるII−II
断面図である。また、図1においては、車両の前進時に
タイヤ24が回転するのに伴って検出器10が回転する
方向が「前進回転方向」で表されている。
0の底部50の内面から同軸に中央軸部74が延び出さ
せられている。これに対向するように、第2分割ハウジ
ング42の底部52の内面から同軸に中央筒部76が延
び出させられている。中央軸部74は中央筒部76に同
軸にかつ摺動可能に嵌合されている。
ジング40,42の間には弾性部材としてのコイルスプ
リング80が同軸に配置されている。このコイルスプリ
ング80は、それら2つの分割ハウジング40,42を
互いに接近する向きに付勢している。これにより、それ
ら2つの分割ハウジング40,42の間に予荷重が付与
されることとなる。
態においては、2つの分割ハウジング40,42が、対
応する2つの筒部54,56と、中央軸部74および中
央筒部76とにおいて嵌合させられているが、それら2
つの分割ハウジング40,42に共通の回転軸線(タイ
ヤ24の回転軸線とほぼ一致するかまたはそれとほぼ平
行である。)まわりの相対回転と、その回転軸線に平行
な方向における相対移動と、その回転軸線に直角な方向
における相対移動とが許容されている。その回転軸線に
直角な方向における相対移動は、中央軸部74と中央筒
部76との間における半径方向クリアランスにより許容
される。
相対回転と2種類の相対移動とが互いに共同して「相対
変位」を構成しているのである。
つの検出部90を備えている。それら4つの検出部90
は、2つの分割ハウジング40,42に共通の回転軸線
(以下、「検出器軸線」という。)まわりに放射状にか
つ等間隔に配置されている。その結果、互いに隣接する
2つの検出部90は、検出器軸線まわりに90度隔てら
れている。
0,42に係合させられた検出部材94を備えている。
検出部材94の剛性すなわち弾性変形し難さは、それら
2つの分割ハウジング40,42より低くされている。
1枚の鋼製の平板の折り曲げにより、3つの構造部10
0,102,104を有するように形成されている。そ
れらのうちの第1および第2構造部100,102は、
いずれも、検出器軸線の半径方向に平行に延びている。
残りの第3構造部104は、それら第1および第2構造
部100,102の双方と直角な方向に延びている。
も、横断面の断面係数に方向性があるビームとして機能
する形状を有しており、本実施形態においては、長い長
方形断面で真直ぐに延びる板状を有している。その結
果、いずれの構造部100,102,104も、それの
中立軸と交差する平面上において互いに直交する2つの
方向の一方においては撓むが、他の方向においてはほと
んど撓まず、弾性変形なしで力の伝達を行う部材として
機能する。
分割ハウジング40に係合させられている。第1分割ハ
ウジング40は、第2分割ハウジング42より、車輪2
0の回転を抑制するブレーキ(図示しない)のブレーキ
摩擦材(図示しない)から離れて配置されており、その
ブレーキ摩擦材の熱による影響を受け難い。検出部材9
4は、具体的には、第1分割ハウジング40に強固に取
り付けられたタイヤ取付け用ボルト60と、第1分割ハ
ウジング40に強固に取り付けられた第1および第2支
持部材110,112とを媒介とすることにより第1分
割ハウジング40に係合させられている。本実施形態に
おいては、検出部材94が、タイヤ取付け用ボルト60
に、それの回りに揺動可能に支持されている。
部材94がタイヤ取付け用ボルト60を利用して第1分
割ハウジング40に係合させられているため、専用の係
合部材を利用して第1分割ハウジング40に係合させる
場合に比較して、検出器10の部品点数の削減を容易に
図り得る。
ング42にも係合させられている。具体的には、図1に
示すように、検出器軸線に対して直角に立体交差する方
向に第2分割ハウジング42から延びる第1伝達部12
0と、図2に示すように、検出器軸線からずれた位置に
おいてそれと平行に第2分割ハウジング42から延びる
第2伝達部122と、第2分割ハウジング42において
中央筒部76の外周部に形成された第3伝達部124と
を媒介とすることにより第2分割ハウジング42に係合
させられている。
部100,102と、タイヤ取付け用ボルト60と、第
1支持部材110と、第1伝達部120とが互いに共同
することにより、タイヤ24の回転トルクTを、検出器
軸線まわりの一円周の一接線方向に作用する第1軸力F
1に変換することにより、タイヤ24の前後力を検出す
る前後力検出部130(図4および図5参照)が構成さ
れている。
出部材94に押し付けられれば、第1および第2構造部
100,102のうち第2構造部102のみが撓む。こ
の撓みにより、第2構造部102の厚さ方向に互いに対
向する両面にはそれぞれ歪が発生する。それら両面には
それぞれ、歪ゲージ134,136が貼り付けられてい
て、各面の歪が互いに区別されて電気信号に変換され
る。
ージ134,136が、車両の進行方向の向き(前進方
向と後退方向)と、検出すべき前後力の向き(駆動力と
制動力)との組合せに応じて区別して使用される。前進
時の制動力と後退時の駆動力とは、いずれも、第1方向
の歪を各歪ゲージ134,136に発生させ、これに対
して、前進時の駆動力と後退時の制動力とは、いずれ
も、第1方向とは逆の第2方向の歪を各歪ゲージ13
4,136に発生させる。
24に作用したときと、車両後退中に制動力がタイヤ2
4に作用したときとに引張り歪が発生することとなる歪
ゲージ134は、車両前進時に駆動力を検出するため
と、車両後退時に制動力を検出するためとに限って使用
される。
ヤ24に作用したときと、車両前進中に制動力がタイヤ
24に作用したときとに引張り歪が発生することとなる
歪ゲージ136は、車両後退時に駆動力を検出するため
と、車両前進時に制動力を検出するためとに限って使用
される。
部130が前後力(回転モーメントTに相当する。)を
検出する原理が正面図および側面断面図で概念的に示さ
れている。
が、検出部材94のうちタイヤ24の前後力の検出のた
めにビームとして機能する第1ビーム機能部を示してい
る。この第1ビーム機能部140は、それの両端におい
て第1分割ハウジング40に支持されている。第1ビー
ム機能部140は、タイヤ24の前後力によっては撓ま
ないビームとして機能する第1部分であって第1構造部
100に相当するものと、タイヤ24の前後力によって
撓むビームとして機能する第2部分であって第2構造部
102に相当するものとが互いに直列に連結されて構成
されている。前後力の伝達に関し、第1および第2構造
部100,102と第3構造部104とは第1支持部材
110により互いに絶縁されている。
140に第1伝達部120が係合させられている。その
結果、回転トルクTが第1伝達部120により第1軸力
F1に変換され、その変換された第1軸力F1が第1ビ
ーム機能部140にそれのせん断方向に作用させられ
る。それにより、第1ビーム機能部140に、回転トル
クTの大きさに応じた歪が発生させられる。
おいては、第1および第2構造部100,102が、タ
イヤ取付け用ボルト60と第1構造部100との取付け
点を支点、第1伝達部120と第1構造部100との接
触点を力点、第1支持部材110と第2構造部102と
の取付け点を作用点とするてこを構成していると考える
ことが可能である。そのてこの原理により、第1軸力F
1の大きさの割りに低減させられた歪が歪ゲージ13
4,136に発生させられることとなる。
れている。同図においては、L1が支点と作用点との距
離を表し、L2が支点と力点との距離を表し、R1が第
1軸力F1に対抗して作用点に発生する第1反力を表し
ている。このてこにおいては、支点まわりのモーメント
のつりあいを考慮することにより、第1反力R1が、 R1=F1・(L2/L1) として求められる。レバー比である(L2/L1)の値
は1より小さいため、反力R1が第1軸力F1より小さ
い大きさを有することとなる。その結果、歪ゲージ13
4,136に作用する曲げモーメントが大きくならずに
済み、結局、歪ゲージ134,136に発生させられる
歪も大きくならずに済む。
第1構造部100と第2構造部102とが互い一体的に
形成されることによってそれらの直列連結が実現されて
いるが、その直列連結は、例えば、図7に示すように、
第1構造部100と第2構造部102とを互いに独立し
て形成した上でそれらを直列に係合させることによって
も実現することが可能である。このような可能性は、後
述の横力検出部にも存在する。
は、コイルスプリング80により予荷重が2つの分割ハ
ウジング40,42間に付与され、これにより、検出部
材94および後述の横力検出用の歪ゲージにも予荷重が
付与されている。
スプリング80が前記予荷重付与機構の一例を構成して
いるのである。
の分割ハウジング40,42のがたが抑制されるととも
に、横力検出用の歪ゲージの出力信号が0である場合に
は、横力検出に関係する部品(機械部品または電気部
品)に何らかの異常があると判定することが可能とな
る。
後力を検出する前後力検出部130の原理的な構造を説
明したが、次に、タイヤ24の横力SFを検出する横力
検出部の原理的な構造を説明する。
同様に、各検出部90のうち、第1および第2構造部1
00,102と、タイヤ取付け用ボルト60と、第1支
持部材110と、第2伝達部122とが互いに共同する
ことにより、タイヤ24の横力SFを検出する横力検出
部150(図8参照)が構成されている。
出部材94に押し付けられれば、第1および第2構造部
100,102のうち第1構造部100のみが撓む。こ
の撓みにより、第1構造部100の厚さ方向に互いに対
向する両面にはそれぞれ歪が発生する。それら両面には
それぞれ、歪ゲージ154,156が貼り付けられてい
て、各面の歪が互いに区別されて電気信号に変換され
る。
ージ154,156が、タイヤ24に横力SFが旋回外
向き(図2においては左向き)に作用する外向き作用時
と旋回内向き(図2においては右向き)に作用する内向
き作用時とで区別して使用される。外向き作用時に引張
り歪が発生することとなる歪ゲージ154は、外向き作
用時においてのみ横力SFを検出するために使用され
る。これに対して、内向き作用時に引張り歪が発生する
こととなる歪ゲージ156は、内向き作用時においての
み横力SFを検出するために使用される。
検出する原理が側面断面図で概念的に示されている。
94のうち横力SFの検出のためにビームとして機能す
る第2ビーム機能部を示している。この第2ビーム機能
部160は、それの両端において第1分割ハウジング4
0に支持されている。第2ビーム機能部160は、横力
SFによって撓むビームとして機能する第1部分であっ
て第1構造部100に相当するものと、横力SFによっ
ては撓まないビームとして機能する第2部分であって第
2構造部102に相当するものとが互いに直列に連結さ
れて構成されている。横力SFの伝達に関し、第1およ
び第2構造部100,102と第3構造部104とは第
1支持部材110により互いに絶縁されている。
160に第2伝達部122が係合させられている。その
結果、横力SFに基づく第2軸力F2が第2伝達部12
2により第2ビーム機能部160にそれのせん断方向に
作用させられる。それにより、第2ビーム機能部160
に、横力SFの大きさに応じた歪が発生させられる。
同様に、横力検出部150においても、第1および第2
構造部100,102がてこを構成していると考えるこ
とが可能である。そのてこは、タイヤ取付け用ボルト6
0と第1構造部100との取付け点を支点、第2伝達部
122と第1構造部100との接触点を力点、第1支持
部材110と第2構造部102との取付け点を作用点と
するように構成されている。そのてこの原理により、第
2軸力F2の大きさの割りに低減させられた歪が歪ゲー
ジ154,156に発生させられることとなる。
下力VFを検出する上下力検出部の原理的な構造を説明
する。
第3構造部104と、第1および第2支持部材110,
112と、第3伝達部124とが互いに共同することに
より、上下力VFを検出する上下力検出部170(図9
および図10参照)が構成されている。上下力の伝達に
関し、第1および第2構造部100,102と第3構造
部104とは第1支持部材110により互いに絶縁され
ている。
出部材94に押し付けられれば、第3構造部104のみ
が撓む。この撓みにより、第3構造部104の厚さ方向
に互いに対向する両面にはそれぞれ歪が発生する。それ
ら両面のうち第3伝達部124とは反対側の面には、歪
ゲージ174が貼り付けられていて、その面の歪が電気
信号に変換される。すなわち、歪ゲージ174は、第3
構造部104の両面のうち、第3伝達部124の押付け
による撓みによって引張り歪が発生する面に貼り付けら
れているのである。
検出部材94が、前述のように、1枚の鋼製の平板の折
り曲げにより、3つの構造部100,102,104を
有するように形成されており、さらに、それら3つの構
造部100,102,104の各面に複数の歪ゲージ1
34,136,154,156,174が貼り付けられ
ている。
ば、平板の折り曲げ前に、その平板の各面上において選
択された位置に複数の歪ゲージを貼り付け、その終了
後、その平板をプレス機等によって折り曲げることによ
り、検出部材94を完成させることが可能である。
検出部130および横力検出部150がいずれも、図1
および図2に示すように、各伝達部120,122が、
検出部材94を挟んで互いに対向する2つの部分を有す
るように構成されている。それら2つの部分は、互いに
逆向きに力を検出部材94に伝達するが、各部分は、検
出部材94に力を一方向である圧縮方向にしか伝達しな
い。検出部材94に押し付けられて圧縮力は生じさせら
れるが、検出部材94から離間させられても引張力は生
じさせられないのである。
下力検出部170が、それの第3伝達部124が、検出
部材94に力を一方向である圧縮方向にしか伝達しない
部分を1つのみ有するように構成されている。4つの検
出部90は、第3伝達部124を隔てて互いに対向する
対を2つ構成している。したがって、各検出部90が圧
縮力しか検出しないように構成されても、各対を構成す
る2つの検出部90の双方に着目すれば、それら2つの
検出部90に上下力VFが作用する向きが変化しても、
それら2つの検出部90のいずれかが上下力VFを検出
することになるからである。
ハブ30も一緒に回転させられるため、4つの検出部9
0の各々の、検出器軸線まわりの回転位置が変化する。
その結果、前後力と横力とについては、いずれの回転位
置においても各検出部90に発生させられるのに対し、
上下力については、それが発生させられる回転位置が限
定されている。
部124から第3構造部104に上下力のみが伝達され
る状態においては、その第3伝達部124から第3構造
部104に上下力が伝達される直線から時計方向と反時
計方向とに90度ずつ回転させられた範囲内の複数の回
転位置においてのみ、各検出部90が上下力を検出する
ことが可能である。これに対して、後述のように、第3
伝達部124から第3構造部104に上下力と前後力と
の合力が伝達される状態においては、その第3伝達部1
24から第3構造部104に合力が伝達される直線(第
3伝達部124から真下に延びる直線に対して傾斜して
いる直線)から時計方向と反時計方向とに90度ずつ回
転させられた範囲内の複数の回転位置においてのみ、各
検出部90が合力を検出することが可能である。
力検出部170が上下力VFを検出する原理が正面図お
よび側面断面図で概念的に示されている。図9および図
10においては、符号180が、検出部材94のうち上
下力VFの検出のためにビームとして機能する第3ビー
ム機能部を示している。この第3ビーム機能部180
は、それの両端において第1分割ハウジング40に支持
されている。第3ビーム機能部180は、上下力VFに
よって撓むビームとして機能する部分であって第3構造
部104に相当するものを有している。
180に第3伝達部124が係合させられている。その
結果、上下力VFが第3伝達部124により第3ビーム
機能部180にそれのせん断方向に作用させられる。そ
れにより、第3ビーム機能部180に、上下力VFの大
きさに応じた歪が発生させられる。
よび横力検出部150と同様に、上下力検出部170に
おいて、第3構造部104がてこを構成していると考え
ることが可能である。そのてこは、第1支持部材110
と第3構造部104との取付け点を支点、第3伝達部1
24と第3構造部104との接触点を力点、第2支持部
材112と第3構造部104との取付け点を作用点とす
るように構成されている。そのてこの原理により、上下
力VFの大きさの割りに低減させられた歪が歪ゲージ1
74に発生させられることとなる。
態においては、前後力検出部130、横力検出部150
および上下力検出部170がいずれも、各検出素子とし
ての各歪ゲージ134,136,154,156,17
4に歪が、各伝達部120,122,124から検出部
材94に伝達される荷重の大きさの割りに機械的に低減
させられて発生させられるように設計されている。その
結果、各歪ゲージ134,136,154,156,1
74が耐えなければならない耐荷重が低減させられてい
る。
材94自体によって形成されたてこが前記低減機構の一
例を構成しているのである。
によっても各歪ゲージ134,136,154,15
6,174の耐荷重が低減させられる。その制限機構
は、本実施形態においては、前後力検出部130と、横
力検出部150とについて設けられている。
ための第1制限機構190は、第2分割ハウジング42
のうちタイヤ取付け用ボルト60に近接した一対のスト
ッパ192,194を含むように構成されている。一方
のストッパ192は、車両の前進時に機能し、他方のス
トッパ194は、車両の後退時に機能する。
される第1軸力F1が設定限度を超えないうちは、各ス
トッパ192,194と検出部材94との間に、その第
2分割ハウジング42の周方向におけるクリアランスが
存在する。これに対し、その第1軸力F1が設定限度を
超えようとすると、そのクリアランスが減少してやがて
消滅する。消滅すると、以後は、第2分割ハウジング4
2から、2つのストッパ192,194のうち対応する
ものおよびタイヤ取付け用ボルト60を経て第1分割ハ
ウジング40に力が伝達されるようになり、その結果、
第1軸力F1が設定限度から増加せずに済む。第1軸力
F1は、設定限度を超えないうちは回転トルクTに応じ
て増加するが、超えようとしても、設定限度に維持され
る。
00は、図2に示すように、第1分割ハウジング40の
うちタイヤ取付け用ボルト60に近接した一対のストッ
パ204,206を含むように構成されている。一方の
ストッパ204は、タイヤ24に横力が旋回外向きに作
用した時に機能し、他方のストッパ206は、旋回内向
きに作用した時に機能する。
される横力SFが設定限度を超えないうちは、各ストッ
パ204,206と検出部材94との間に、検出器軸線
に平行な方向においてクリアランスが存在する。これに
対し、その横力SFが設定限度を超えようとすると、そ
のクリアランスが減少してやがて消滅する。消滅する
と、以後は、第2分割ハウジング42から、2つのスト
ッパ204,206のうち対応するものを経て第1分割
ハウジング40に力が伝達されるようになり、その結
果、第2軸力F2が設定限度から増加せずに済む。第2
軸力F2は、設定限度を超えないうちは横力SFと一致
するが、超えようとしても、設定限度に維持される。
態においては、第1および第2制限機構190,200
がそれぞれ前記制限機構の一例を構成しているのであ
る。
局、2つの分割ハウジング40,42が検出器軸線に平
行な方向すなわちタイヤ24の横方向に設定限度以上互
いに離間することを阻止する離間阻止機能をも果たすこ
ととなる。
検出部130と横力検出部150とにつき、それぞれ第
1および第2軸力F1,F2である検出部90への入力
荷重と、それに応じて歪ゲージ134,136,15
4,156に発生させられる歪との関係がグラフで表さ
れている。同図には、そのような制限機構を有しない場
合も比較例として示されている。
には、他の通常の装置と同様に、一般に、実際の使用状
態で発生することが予想される荷重に対して安全率を見
込むために、その予想荷重より大きな設計許容値が設定
される。そして、その設定された設計許容値をクリアす
るように検出器10が設計される。
重が設計許容値に一致する状況において歪ゲージ13
4,136,154,156の歪がそれの最大レンジ幅
を超えないように歪ゲージ134,136,154,1
56が使用される。
には、入力荷重が、設計許容値より小さい設定限界を超
えることがないため、入力荷重がその設定限界に一致す
る状況において歪ゲージ134,136,154,15
6の歪がそれの最大レンジ幅を超えないように歪ゲージ
134,136,154,156が使用され得る。
力と横力との検出については、制限機構を有しない場合
より、図11におけるグラフの勾配が急になり、このこ
とは、歪ゲージ134,136,154,156による
前後力と横力との検出感度が敏感になることを意味す
る。
明したが、次に、その電気的な構成を説明する。
成がブロック図で概念的に示されている。この検出器1
0においては、歪ゲージ134,136,154,15
6,174に接続された信号処理回路210に送信器2
14が接続されている。信号処理回路210は、歪ゲー
ジ134,136,154,156,174に発生させ
られた歪を表す電気信号をそれら歪ゲージ134,13
6,154,156,174から取り出して送信器21
4に供給する。送信器214は、その供給された電気信
号を電波として送信する。それら信号処理回路210と
送信器214とは、検出器10に設けられた電源216
から供給される電力により作動させられる。電源216
は、使用中に消費された電力がその使用中には補充され
ない消耗型であり、例えば、直流バッテリである。
ている電気機器もブロック図で概念的に示されている。
車体側には、送信器214に近接した位置において受信
器220が取り付けられている。その受信器220には
信号処理装置222を介して車両制御装置224が接続
されている。信号処理装置222は、送信器214から
受信器220が受信して信号処理装置222に供給した
信号を、必要な処理を施した後、車両制御装置224に
供給する。車両制御装置224は、車両の状態を制御す
るアクチュエータ(図示しない)と、そのアクチュエー
タを駆動するとともにその駆動状態を制御するコントロ
ーラ(図示しない)とを含むように構成されている。
信号に基づいて前後力、横力および上下力を演算する演
算部12を含んでいる。すなわち、本実施形態において
は、ホイール22とハブ30との間に設けられた検出器
10と、車体側に設けられた受信器220および演算部
12とが互いに共同することにより、前記タイヤ24作
用力検出装置の全体が構成されているのである。
作用力が前後力であるか横力であるか上下力であるかを
問わず、歪ゲージ134,136,154,156,1
74の出力信号に基づくタイヤ作用力の演算が、車体側
に設けられた演算部12において行われる。
は、検出器軸線まわりのいずれの回転位置においても各
検出部90に発生させられるのに対し、上下力について
は、限定された回転位置においてのみ各検出部90に発
生させられる。
転位置にそれぞれ位置する4つの検出部90の第3構造
部104における各歪ゲージ174の出力信号が、検出
器10の回転角と共に変化する様子が複数の単位曲線グ
ラフで示されている。図1から明らかなように、上下力
VFのうち各歪ゲージ174に直角に作用する成分の大
きさは、実際の上下力VFの大きさが時間的に変化しな
いにもかかわらず、各検出部90の回転位置すなわちタ
イヤ24の回転角に応じて周期的に変化する。この周期
的変化が、各歪ゲージ174の出力信号の周期的変化と
して現れる。
仮想の出力信号が水平の直線グラフで表されている。同
図のグラフから明らかなように、各歪ゲージ174の出
力信号は、1周期ごとに、すなわち、タイヤ24の1回
転ごとに、上に凸の正弦波で表される単位曲線グラフで
表され、各単位曲線グラフにおける極大値が、実際の上
下力VFに対応する仮想の出力信号と一致する。
つの検出部90が検出器軸線まわりに90度隔てられて
いる。その結果、図1に示すように、互いに隣接する2
つの第3構造部104は、互いに共同して直角を構成し
ている。それら2つの第3構造部104の双方に第3伝
達部124がそれの円筒面において接触させられてい
る。
上下力VFが作用する状況においては、それら2つの第
3構造部104の一方が第3伝達部124の真下に位置
する場合には、その第3構造部104のみに第3伝達部
124から力が伝達されるが、その第3構造部104が
その真下の位置から回転させられるにつれて第3伝達部
124が他方の第3構造部104にも力を伝達すること
となる。この状態においては、実際の上下力VFが2つ
の第3構造部104に分配される。そして、各第3構造
部104が第3伝達部124から、各第3構造部104
の面に直角な方向に伝達される力を分力f1,f2とす
れば、実際の上下力VFは、分力f1と分力f2との自
乗和の平方根で表されることになる。
に、第3伝達部124から力が伝達されている状態にあ
るときには、4つの第3構造部104のうちの残りの2
つには、第3伝達部124から力が伝達されていない状
態にある。しかし、さらに回転が進むと、最初の2つの
第3構造部104の一方と、残りの2つの第3構造部1
04の一方とであって、互いに隣接するものが、最初の
2つの第3構造部104と同じように、第3伝達部12
4から力が伝達される状態に至る。
0の回転に伴って繰り返されることから明らかなよう
に、結局、上下力VFは、検出器10の回転位置に依存
することなく、それら4つの検出部90の各歪ゲージ1
74の出力信号の自乗和の平方根を利用することにより
演算することができる。
は、前後力と上下力との双方が第2分割ハウジング42
に作用し、その結果、それら2つの力の双方が第3伝達
部124にも作用している状態においては、それら2つ
の力の双方がその第3伝達部124を経て第3構造部1
04に伝達されることとなる。上下力のみならず前後力
も第3構造部104に伝達されてしまうのである。なぜ
なら、横力については、その向きが、第3構造部104
を撓ませることに寄与しないものであるのに対し、前後
力および上下力についてはいずれも、その向きが、第3
構造部104を撓ませることに寄与するものであるから
である。
に示すように、前後力LFと上下力VFとの合力RFが
各第3構造部104に作用させられる。その結果、第3
構造部104の歪ゲージ174の出力信号が、上下力V
Fではなく、合力RFを表す信号となってしまう。出力
信号に、上下力を反映した成分のみならず、前後力を反
映した成分が含まれてしまうのである。
2において、第3構造部104の歪ゲージ174の出力
信号から、前後力を反映した成分を除去することが行わ
れる。
ず、4つの検出部90における各第3構造部104の歪
ゲージ174の生の出力信号に基づき、前後力と上下力
との合力の自乗が演算される。この演算は、前述のよう
に、4つの歪ゲージ174の出力信号の自乗和を用いて
行われる。次に、第2構造部102の歪ゲージ154,
156の出力信号に基づいて前後力が演算される。その
後、上記演算された合力の自乗から、その演算された前
後力の自乗を差し引いた値の平方根として、上下力が演
算される。
第1ないし第3構造部100,102,104が互いに
一体的に形成されるように検出部材94が構成されてい
るが、それらのうちの1つの構造部が残りの2つの構造
部から分離されるようにして検出部材94を構成するこ
とが可能である。この態様によれば、例えば、特定の種
類のタイヤ作用力の伝達に関し、互いに分離された2つ
の部分を互いに絶縁することが容易となる。そして、例
えば、上記1つの構造部には第3構造部104、上記残
りの2つの構造部には第1および第2構造部100,1
02を選定することが可能である。
ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が
多く、異なる要素は、第3構造部104に予荷重を付与
するための構造に関するもののみであるため、異なる要
素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については
第1実施形態と同一の名称および同一の符号を使用する
ことにより、説明を省略する。
コイルスプリング80により、横力検出用の歪ゲージ1
54,156に予荷重が付与されるが、本実施形態にお
いては、さらに、上下力検出用の歪ゲージ174にも予
荷重が付与される。
示すように、上下力検出用の歪ゲージ174と第3伝達
部124との相対位置が、上下力が0である状態でもそ
の歪ゲージ174に第3伝達部124が押し付けられる
ように規定されている。そのように規定された相対位置
により、第3伝達部240が歪ゲージ174に予荷重を
付与する。
される予荷重の大きさが、検出器10の組立て時に、作
業者により調整可能となっている。
態においては、図15に示すように、第3構造部104
が係合させられる完全円筒面を有する第3伝達部240
が、検出器軸線に対して偏心して配置されるとともに、
その第3伝達部240が、検出器軸線まわりに回転可能
とされている。
伝達部240、第3構造部104等の製造ばらつきにも
かかわらず、その第3伝達部240の検出器軸線まわり
の回転角を調整することにより、第3構造部104およ
びそれの歪ゲージ174に付与される予荷重の大きさが
調整される。
の周辺に4つの第3構造部104が配置されており、第
3伝達部240は、いずれの第3構造部104について
もそれの予荷重を調整可能であることが望ましい。
部240のうち4つの第3構造部104と係合させられ
る係合面が、図16に示すように、検出器軸線に対して
互いに90度ずつ異なる向きに同じ量で偏心させられた
4つの、互いに同径の部分円筒面を組み合わせることに
より形成されている。このような係合面を有する第3伝
達部240を検出器軸線まわりに回転させれば、その回
転角に応じ、すべての第3構造部104およびそれの歪
ゲージ174の予荷重が一斉に同じ向きに同じ量で変更
されることになる。
達部240が前記予荷重付与機構の一例を構成するとと
もに、前記位置規定機構の一例を構成しているのであ
る。
ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が
多く、異なる要素は、前後力検出部および横力検出部の
構造に関するもののみであるため、異なる要素について
のみ詳細に説明し、共通する要素については第1実施形
態と同一の名称および同一の符号を使用することによ
り、説明を省略する。
前後力検出部130が、車両前進中にタイヤ24に駆動
力が作用するか、または車両後退中にタイヤ24に制動
力が作用する時と、車両前進中にタイヤ24に制動力が
作用するか、または車両後退中にタイヤ24に駆動力が
作用する時とで互いに異なる歪ゲージ134,136を
使用するように設計されている。
出部150が、横力がタイヤ24に旋回外向きに作用す
る時と旋回内向きに作用する時とで互いに異なる歪ゲー
ジ154,156を使用するように設計されている。
および第2構造部100,102については、それぞれ
の両面に歪ゲージ134,136,154,156が取
り付けられる。
17および図18に示すように、いずれの検出部90に
ついても、平板を折り曲げて検出部材94を形成する前
におけるその平板の片面に、前後力検出用の歪ゲージ2
60と横力検出用の歪ゲージ262と上下力検出用の歪
ゲージ174とが取り付けられている。
態と同様に、いずれの歪ゲージ260,262,174
も、それに発生させられた引張り歪に基づいて必要なタ
イヤ作用力を検出するという前提が採用されている。
表で示すように、図17においてAを付した検出部90
については、駆動力は車両前進時に、制動力は車両後退
時に、横力は旋回外向きにタイヤ24に作用する時にそ
れぞれ検出する。
検出部90より前進回転方向とは逆方向に90度ずれて
配置されたものについては、駆動力は車両後退時に、制
動力は車両前進時に、横力は旋回内向きにタイヤ24に
作用する時にそれぞれ検出する。
検出部90より前進回転方向とは逆方向に90度ずれて
配置されたものについては、駆動力は車両前進時に、制
動力は車両後退時に、横力は旋回外向きにタイヤ24に
作用する時にそれぞれ検出する。
検出部90より前進回転方向とは逆方向に90度ずれて
配置されたものについては、駆動力は車両後退時に、制
動力は車両前進時に、横力は旋回内向きにタイヤ24に
作用する時にそれぞれ検出する。
ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が
多く、異なる要素は、検出部の構造に関するもののみで
あるため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通
する要素については第1実施形態と同一の名称および同
一の符号を使用することにより、説明を省略する。
て形成された検出部材94が2つの分割ハウジング4
0,42に剛の状態で取り付けられているのではなく、
相対運動が許容される状態で取り付けられている。
20に概念的に斜視図で示すように、検出器278にお
いて、各検出部280における検出部材282が2つの
分割ハウジング284,286に剛の状態で取り付けら
れている。ただし、同図には、検出器軸線まわりに等間
隔に配置された4つの検出部280のうちの2つのみが
代表的に示されている。第1分割ハウジング284は、
図21に示すように、タイヤ取付け用ボルト287によ
り、図示しないホイール22に取り付けられる。第2分
割ハウジング286は、図示しないハブ取付け用ボルト
により、図示しないハブ30に取り付けられる。
は、締結手段である2本のボルトにより、2つの分割ハ
ウジング284,286に締結されている。図20にお
いて、各検出部材282内に描かれた楕円は、各検出部
材282をそれら2本のボルトが貫通するための貫通穴
288を示している。それら2本のボルトの一方は、タ
イヤ取付け用ボルト287とされており、これにより、
検出器278のホイール22への取付けと、各検出部材
282の第1分割ハウジング284への取付けとが、同
じボルトを利用して行われる。
ハウジング284,286より低くされており、それに
より、その検出部材282の弾性変形により、それら2
つの分割ハウジング284,286の相対変位が許容さ
れる。
に、それの片面のみに、前後力検出用の歪ゲージ290
と、横力検出用の歪ゲージ292と、上下力検出用の歪
ゲージ294とが取り付けられている。
284をそれの両側から挟む一対のストッパ296,2
98が第2分割ハウジング286に設けられている。そ
れら一対のストッパ296,298が選択的に、第1分
割ハウジング284の両面のうち対向するものに当接す
ることにより、2つの分割ハウジング284,286か
ら各検出部材282に、検出器軸線に平行な両方向に作
用する第2軸力F2(図20参照)が設定限度を超えて
作用することが阻止される。
ジング284が第2分割ハウジング286から同軸に離
脱することを阻止する機能も果たす。
ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が
多く、異なる要素は、検出部の配置に関するもののみで
あるため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通
する要素については第1実施形態と同一の名称および同
一の符号を使用することにより、説明を省略する。
が4つとされているが、本実施形態においては、4つよ
り少ない2つとされている。本実施形態における検出器
においては、それら2つの検出部90が、図1において
Aを付した検出部90と、Cを付した検出部90とであ
る。
部90の数が4つより少ない場合であっても、検出器の
回転角にかかわらず、各歪ゲージ134,136,15
4,156の出力信号が前後力および横力をそれぞれ反
映する。
90の数が4つより少ない場合には、実際の上下力の大
きさが時間的に変化しなくても、検出器の回転角が変化
するにつれて、歪ゲージ174の出力信号が周期的に変
化するとともに、いずれの歪ゲージ174についても、
それの出力信号が実際の上下力の大きさを全く反映しな
い回転位置が存在する。
検出部90における各歪ゲージ174の出力信号が、実
際の上下力の大きさが時間的に変化しない状況におい
て、検出器の回転角と共に変化する様子が複数の単位曲
線グラフで示されている。各単位曲線グラフにおいて
は、前述のように、極大値が実際の上下力の大きさを忠
実に反映している。ある単位曲線グラフにおける極大値
に対応する検出器の回転角を0度とした場合に、そこか
らの回転角に関する隔たりを表す相対回転角が90度お
よび270度である2つの回転位置においては、いずれ
の検出部90においても、歪ゲージ174の出力信号が
0となる。
た演算部12が、上述の特性を考慮しつつ、上下力検出
用の2つの歪ゲージ174の各出力信号に基づいて上下
力を逐次演算する。
とに、各歪ゲージ174の出力信号に基づき、第1実施
形態と同様にして、上下力を暫定上下力として演算す
る。次に、演算部12は、その演算された暫定上下力
を、その演算周期における相対回転角Θを利用すること
によって補正し、最終上下力を取得する。
して行われる。
行う場合には、その基準検出部90の歪ゲージ174の
出力信号が極大値を示したときの検出器の回転位置を基
準回転位置とする。相対回転角Θは、その基準回転位置
から計算される。
搭載されている車両には、各車輪20の相対回転角Θを
検出する車輪回転角センサ(図示しない)も搭載されて
いる。本実施形態においては、その車輪回転角センサの
出力信号に基づいて相対回転角Θが計算される。
0度より大きく、かつ、90度より小さい場合には、A
を付した検出部90により取得される暫定上下力をPV
A、最終上下力をFVでそれぞれ表すこととすると、F
V=PVA/COSΘという式で表される演算により、
暫定上下力PVAが補正される。
180度より小さい場合には、Cを付した検出部90に
より取得される暫定上下力をPVCとすると、 FV=PVC/COSΘ という式で表される演算により、暫定上下力PVCが補
正される。
つ、270度より小さい場合にも、 FV=PVC/COSΘ という式で表される演算により、暫定上下力PVCが補
正される。
つ、360度より小さい場合には、 FV=PVA/COSΘ という式で表される演算により、暫定上下力PVAが補
正される。
は、暫定上下力PVAがそのまま最終上下力FVとして
演算され、また、相対回転角Θが180度である場合に
は、暫定上下力PVCがそのまま最終上下力FVとして
演算される。
と270度である場合とには、そのときの暫定上下力P
VAが0であり、COSΘによる割り算の補正が不可能
である。そのため、それらの場合には、最終上下力FV
の演算を実質的に行わずに、例えば、90度または27
0度の近傍において演算された最終上下力FVで代用さ
れる。
暫定上下力PVA,PVCが極大値を示す相対回転角Θ
以外の相対回転角Θにおいても、最終上下力FVが取得
されるようになっているが、暫定上下力PVA,PVC
が極大値を示す相対回転角Θにおいてのみ最終上下力F
Vを取得する態様で本発明を実施することが可能であ
る。
とに、それの出力信号の各周期に関連付けて、暫定上下
力の極大値として最終上下力を取得することが必要であ
る場合がある。この場合には、例えば、出力信号が0か
ら0でない値に変化するごとに新たな周期が開始される
として、ある回の周期において暫定上下力の極大値が取
得されてから同じ回の周期が終了するまで、その極大値
として最終上下力を取得することが可能である。この場
合、次回の周期が開始されるのに伴って、前回の周期に
おいて取得された最終上下力を無効にすることが可能で
あり、さらに、今回の周期における暫定上下力が極大値
を示すまで、前回の周期において取得された最終上下力
を有効にすることも可能である。
が2つである場合における上下力演算手法を説明した
が、検出器10の数が1つである場合にも、それに準じ
た手法により、上下力を演算するようにして本発明を実
施することが可能である。
ただし、第1実施形態と共通する要素については、同一
の名称および符号を使用して引用することにより、詳細
な説明を省略する。
は、検出器がホイール22とハブ30との間にそれら間
における力の伝達を担う状態で着脱可能に装着される点
と、その検出器と無線通信可能な演算部12が車体側に
設けられている点と、相対変位可能に嵌合された2つの
分割ハウジング内に形成された閉じた内部空間に、検出
素子を有する検出部が配置される点とにおいて、第1実
施形態と共通する。
出装置は、前後力および横力のみを検出する点におい
て、それら前後力および横力のみならず上下力をも検出
する第1実施形態と相違する。
出装置は、2つの分割ハウジング間の回転トルクTを、
互いに直列に連携させられたギヤ機構とねじ機構との組
合せにより、検出素子に伝達する点において、ビームと
して機能する検出部材94により、検出素子に伝達する
第1実施形態と相違する。
出装置は、2つの分割ハウジング間の横力SFを直接に
検出する点において、ビームとして機能する検出部材9
4を介して間接に検出する第1実施形態と相違する。
検出器318においては、第1分割ハウジング320か
ら複数本のタイヤ取付け用ボルト322が図示しないホ
イール22に向かって延び出させられている。第2分割
ハウジング324には、図示しないハブ30が図示しな
い複数本のハブ取付けボルトにより取り付けられる。
4は、検出器軸線まわりに相対回転可能とされていると
ともに、検出器軸線に平行な方向に相対移動可能とされ
ている。その相対回転を利用して回転トルクTが検出さ
れ、その相対移動を利用して横力SFが検出される。
ハウジング320の背後において、支持部材328が位
置固定に取り付けられている。第1分割ハウジング32
0は、その支持部材328に、検出器軸線まわりに回転
可能に支持されている。第1分割ハウジング320は、
その支持部材328により、第2分割ハウジング324
から離脱することが阻止されている。
が第2分割ハウジング324に接近する限度は、第1分
割ハウジング320が転動体としての複数のボール33
2を介して第2分割ハウジング324に当接させられる
ことによって規定されている。したがって、その当接状
態においても、それら2つの分割ハウジング320,3
24のスムーズな相対回転が許容されることとなる。
異なり、第1分割ハウジング320の円筒部336が第
2分割ハウジング324の円筒部338より小径とされ
ている。したがって、第1分割ハウジング320の円筒
部336の内面が、第2分割ハウジング324の中央部
に対向させられている。第2分割ハウジング324は、
第1分割ハウジング320の円筒部336の内面と対向
する位置に、突出部342を一体的に有している。
には、それらと同軸にねじ機構350が設けられてい
る。そのねじ機構350は、例えば、ボールねじ機構と
して実施することが可能である。そのねじ機構350
は、ナット352にシャフト354が螺合されて構成さ
れており、そのシャフト354が検出器318と同軸に
配置されているのである。
同軸の各ベアリング356を隔てて各分割ハウジング3
20,324に当接し得るようになっている。したがっ
て、その当接状態においても、ナット352がそれら2
つの分割ハウジング320,324に対してスムーズに
相対回転することが許容される。
割ハウジング320,324の底部358,360間の
距離より短く設定されており、そのシャフト354の各
端部と各分割ハウジング320,324との間にそれぞ
れ、検出素子としての圧電素子362,364が設けら
れている。したがって、本実施形態においては、シャフ
ト354の各端部が各圧電素子362,364を介して
各分割ハウジング320,324に当接し得るようにな
っており、それにより、横力SFが各圧電素子362,
364によって検出される。
の発生状態においては、2つの分割ハウジング320,
324の相対接近時には、それら2つの分割ハウジング
320,324がボール332を介して互いに当接させ
られるため、その横力SFの一部がシャフト354およ
び圧電素子362,364に作用させられることとな
る。これに対して、それら2つの分割ハウジング32
0,324の相対離間時には、それら2つの分割ハウジ
ング320,324が支持部材328を介して互いに係
合させられるため、この場合にも、その横力SFの一部
がシャフト354および圧電素子362,364に作用
させられることとなる。
方向に回転させられた結果、シャフト354が一方向に
移動させられれば、2つの圧電素子362,364のう
ちそのシャフト354の前方に位置するものが圧縮され
る。その圧電素子は、それの圧縮歪に応じた高さの電圧
を電気信号として出力する。このとき、2つの圧電素子
362,364のうちそのシャフト354の後方に位置
するものに引張力は作用させられない。
ング320,324間の回転トルクTをナット352に
伝達するためにギヤ機構370が使用されている。ギヤ
機構370は、遊星ギヤに類似の構成を有している。
372と、中間ギヤ374と、出力ギヤ376とを互い
に直列に備えている。入力ギヤ372は、リングギヤと
して、第2分割ハウジング324の突出部342の外面
にその第2分割ハウジング324と同軸に形成されてい
る。中間ギヤ374は、その入力ギヤ372と噛み合う
円筒ギヤとされている。
の内面にはアウタギヤ378がリングギヤとして第1分
割ハウジング320と同軸に形成されている。中間ギヤ
374は、そのアウタギヤ378と入力ギヤ372との
双方に噛み合わされている。中間ギヤ374は複数、検
出器軸線まわりに等間隔に配置されている。2つの分割
ハウジング320,324の相対回転はそれら入力ギヤ
372とアウタギヤ378との相対変位を生じさせ、そ
の相対変位により、各中間ギヤ374がそれの軸線まわ
りに自転させられる。
ギヤ376が固定されている。本実施形態においては、
それら中間ギヤ374と出力ギヤ376とが単一の部材
によって互いに一体的に形成されている。出力ギヤ37
6は、アーム状を成して、中間ギヤ374からナット3
52に向かって延びており、その先端部に歯面が形成さ
れている。出力ギヤ376は、それの歯面においてナッ
ト352と噛み合わされている。
318の全体としては、それぞれアーム状を成す複数の
出力ギヤ376が検出器軸線から放射状に等間隔に延び
出させられている。そして、それら複数の出力ギヤ37
6と噛み合わせられることにより、ねじ機構350がそ
れら複数の出力ギヤ376の中央位置に支持されてい
る。
は、2つの分割ハウジング320,324間に相対回転
が生ずれば、それに応じて中間ギヤ374が回転させら
れ、それと同じ角度で出力ギヤ376が揺動させられ
る。その揺動角に応じてナット352が回転させられ、
その回転角に応じてシャフト354が移動させられる。
第2軸力のみならず回転トルクTに基づく第1軸力も同
じシャフト354に及ぼされることとなる。そのため、
圧電素子362,364に生じた電圧を単に参照するの
みでは、それら2種類のタイヤ作用力を互いに分離して
検出することができない。
うに、シャフト354から各圧電素子362,364に
圧縮力は伝達されるが引張力は伝達されない。したがっ
て、2つの圧電素子362,364のうち、横力SFに
基づく第2軸力の作用方向において前側に位置する前側
圧電素子には、横力SFに基づく第2軸力F2と、回転
トルクTに基づく第1軸力F1とのベクトル和が作用さ
せられる。これに対して、2つの圧電素子362,36
4のうち、横力SFに基づく第2軸力の作用方向におい
て後側に位置する後側圧電素子には、横力SFに基づく
第2軸力F2のみが作用させられる。
な現象に着目することにより、第1軸力F1が、前側圧
電素子の出力電圧が換算された軸力から、後側圧電素子
の出力電圧が換算された軸力を差し引くことにより、演
算される。また、第2軸力F2が、後側圧電素子の出力
電圧が換算された軸力として演算される。2つの圧電素
子362,364のうちのいずれが前側圧電素子であ
り、いずれが後側圧電素子であるかの判別は、例えば、
それぞれの出力信号が換算された軸力が大きい方が、前
側圧電素子の出力信号であるという事実に着目して行う
ことが可能である。
力F1については、前側圧電素子の出力電圧から換算さ
れた軸力から第2軸力F2の成分を除去することによ
り、演算されるのである。
圧電素子362,364間における力の伝達状態の特性
を利用することにより、第1および第2軸力F1,F2
を互いに分離して検出することが可能となっている。
24間の回転トルクTと、ナット352の回転トルクQ
との関係を検討する。ただし、入力ギヤ372の半径を
R1、中間ギヤ374の半径をR2、出力ギヤ376の
半径をR3、ナット352の半径をR4とする。
ては接線力の大きさが互いに等しいことを考慮すると、
入力ギヤ372と中間ギヤ374との間には、中間ギヤ
374の回転トルクをSで表すこととすれば、 T/R1=S/R2 なる式が成立する。また、出力ギヤ376とナット35
2との間には、 S/R3=Q/R4 なる式が成立する。
は、 Q=T・(R2/R1)・(R4/R3) なる式で表される。ここに、R2/R1の値も、R4/
R3の値も、1より小さいため、回転トルクQは、回転
トルクTより小さくなる。
の分割ハウジング320,324の相対回転運動を2段
で増速することにより、それら2つの分割ハウジング3
20,324間の回転トルクTを低減させてナット35
2に伝達する機構であるということができる。
機構370により、回転トルクTが低減させられてナッ
ト352に伝達されるようになっている。よって、本実
施形態によれば、ねじ機構350が耐えなければならな
い耐荷重が低減するように検出器318を設計すること
が容易となる。
フト354が圧電素子362,364に伝達する軸力も
低減する傾向があることとなる。本実施形態によれば、
圧電素子362,364が耐えなければならない耐荷重
が低減するように検出器318を設計することも容易と
なる。
ング320,324間に、それらが互いに接近する向き
に予荷重が付与されている。そのために、本実施形態に
おいては、図23に示すように、第1分割ハウジング3
20に予荷重付与機構382が取り付けられている。こ
の予荷重付与機構382は、検出器318と同軸に、か
つ、第1分割ハウジング320の背後からそれを押圧す
る押圧子384を備えている。
り付けられたホルダ386により軸方向位置が規定され
ている。そのホルダ386は、それら押圧子384と第
1分割ハウジング320との軸方向相対位置を調整可能
とされている。具体的には、ホルダ386にはおねじ
が、支持部材328にはめねじがそれぞれ形成され、そ
れらおねじとめねじとが螺合させられることによってホ
ルダ386が支持部材328に取り付けられている。ホ
ルダ386を支持部材328にねじ込む長さを作業者が
変更すれば、それに応じて押圧子384と第1分割ハウ
ジング320との軸方向相対位置が変化させられ、ひい
ては、2つの分割ハウジング320,324間の予荷重
の大きさが変更される。
ただし、本実施形態は、第6実施形態と共通する要素が
多く、異なる要素は、検出素子の形式に関するもののみ
であるため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共
通する要素については第6実施形態と同一の名称および
同一の符号を使用することにより、説明を省略する。
圧電素子362,364が使用されているが、本実施形
態においては、図24に示すように、複数の歪ゲージ4
00,402が使用されている。
後にそれぞれに、外力に応じた歪を発生させてそれを検
出するための検出部材406,408が設けられてい
る。各検出部材406,408は、2つの分割ハウジン
グ320,324より低い剛性を有するものとされてい
る。各検出部材406,408は、シャフト354の各
端部と各分割ハウジング320,324とにより挟まれ
ている。各検出部材406,408には、歪ゲージ40
0,402が1対ずつ取り付けられている。
フト354が一方向に移動させられれば、2つの検出部
材406,408の一方に圧縮力が生じて撓ませられ、
その結果、それに密着して貼り付けられている歪ゲージ
400,402に歪が発生させられる。このとき、2つ
の検出部材406,408の他方には、シャフト354
から引張力が伝達されることはない。本実施形態は、こ
の点において第6実施形態と共通する。
ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が
多く、異なる要素は、電源に関するもののみであるた
め、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要
素については第1実施形態と同一の名称および同一の符
号を使用することにより、説明を省略する。
電源216が消耗型とされている。そのため、電源21
6が消耗した後には、使用前の電源と交換するかまたは
その電源216に外部から電力を補充することが必要と
なる。
力検出装置の検出器420が側面図で示されている。こ
の検出器420は、同軸に中空とされているが、それ以
外の構成については、検出器10と同じである。検出器
420には、車体に回転不能に固定されたスピンドル4
22が同軸に貫通させられている。
磁石424が周方向に間隔を隔てて並んでいる。検出器
420のうちそれら複数の永久磁石424にエアギャッ
プを隔てて対向する位置にコイル426が配置されてい
る。それら複数の永久磁石424とコイル426とは、
それらの相対回転を利用して発電する発電器428を構
成している。
電力制御回路430を経て蓄電池432に接続されてい
る。電力制御回路430は、コイル426に発生させら
れた電力によって蓄電池432を充電するとともに、そ
の充電状態を制御するために設けられている。本実施形
態においては、その蓄電池432が図12に示す信号処
理回路210と送信器214とに接続され、必要な電力
をそれらに供給する。
428と電力制御回路430と蓄電池432とが互いに
共同して自給型電源を構成し、この自給型電源が前記電
源の一例を構成しているのである。
に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前
記[課題を解決するための手段および発明の効果]の欄
に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種
々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施するこ
とが可能である。
装置における検出器10の内部構造を示す正面図であ
る。
22と車体側のハブ30との相対位置関係を示す斜視図
である。
後力を検出する前後力検出部130を概念的に示す正面
図である。
す側面断面図である。
るてこの原理を概念的に説明するための正面図である。
ある別のてこの原理を概念的に説明するための正面図で
ある。
力を検出する横力検出部150を概念的に示す側面断面
図である。
下力を検出する上下力検出部170を概念的に示す正面
図である。
示す側面断面図である。
1,F2と、各検出部90における歪ゲージの歪との関
係を示すグラフである。
置の電気的な構成を示すブロック図である。
ゲージの出力信号が同図における検出器10の回転角と
共に変化する様子を示すグラフである。
れの歪ゲージに作用する力の種類を説明するための正面
図である。
出装置における検出器のうちの上下力検出部を原理的に
示す正面図である。
図である。
出装置における検出器の内部構造を示す正面図である。
図である。
前後力と横力と上下力とをそれぞれ検出する条件を表形
式で示す図である。
出装置における検出器の構造を部分的にかつ原理的に示
す斜視図である。
第2分割ハウジング324とが検出部材282により互
いに連結される様子を1つの検出部材282を例にとっ
て示す部分断面側面図である。
出装置における検出器の歪ゲージの出力信号がその検出
器の回転角と共に変化する様子を示すグラフである。
出装置における検出器318の要部を示す部分断面側面
図である。
出装置における検出器の要部を示す部分断面側面図であ
る。
出装置における検出器の電源に関する部分を概念的に示
す部分断面側面図である。
62,290,292,294,400,402 歪ゲ
ージ 150 横力検出部 170 上下力検出部 190 第1制限機構 200 第2制限機構 214 送信器 350 ねじ機構 370 ギヤ機構
Claims (34)
- 【請求項1】 ホイールの外周にタイヤが装着されて成
る車輪と、前記ホイールが同軸に装着されることによっ
て前記車輪を一体的に回転可能に保持する保持体を有す
る車体とを備えた車両に搭載され、前記タイヤに作用す
るタイヤ作用力を検出するタイヤ作用力検出装置であっ
て、 前記ホイールと保持体との間に、それら間における力の
伝達を行う状態で設けられ、前記タイヤ作用力を検出す
る検出器を含むタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項2】 前記検出器が、前記ホイールと保持体と
に着脱可能に装着される請求項1に記載のタイヤ作用力
検出装置。 - 【請求項3】 前記検出器が、 前記ホイールと保持体との間にそれらと同軸に設けら
れ、それぞれと共に運動させられるホイール側運動部お
よび保持体側運動部と、 それらホイール側運動部と保持体側運動部との相対変位
に基づき、前記タイヤ作用力を検出する検出部とを含む
請求項1または2に記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項4】 前記ホイール側運動部および保持体側運
動部が、それぞれ、相対変位可能に互いに嵌合させられ
ることによってそれらの中間に閉じた内部空間を形成す
る第1分割ハウジングおよび第2分割ハウジングとして構
成されており、その形成された内部空間に前記検出部が
配置される請求項3に記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項5】 前記検出部が、前記ホイール側運動部と
保持体側運動部とのうち前記車両の走行中に温度が上昇
し難いものに近接して配置される請求項3または4に記
載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項6】 前記検出部が、 前記ホイール側運動部および保持体側運動部より低い剛
性を有してそれらに係合させられることにより、それら
ホイール側運動部と保持体側運動部との相対変位量に応
じた大きさの歪が発生させられる検出部材と、 その発生させられた歪を電気信号に変換する検出素子と
を含む請求項3ないし5のいずれかに記載のタイヤ作用
力検出装置。 - 【請求項7】 前記検出部材が、前記ホイール側運動部
と保持体側運動部とにそれぞれ、それらから力が伝達さ
れる状態で相対運動可能に取り付けられるものである請
求項6に記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項8】 前記検出部材が、前記ホイール側運動部
と保持体側運動部とにそれぞれ剛の状態で結合されるも
のである請求項6に記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項9】 前記検出部材が、板の折り曲げにより形
成されるものである請求項5ないし7のいずれかに記載
のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項10】 前記検出部が、 前記ホイール側運動部と保持体側運動部との相対変位運
動を、前記タイヤの回転軸線まわりの回転運動に機構的
に変換する第1運動変換機構と、 その変換された回転運動を前記回転軸線に平行な直線運
動に機構的に変換する第2運動変換機構と、 その変換された直線運動に基づく軸力を電気信号に変換
する検出素子とを含む請求項3ないし9のいずれかに記
載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項11】 前記相対変位運動が、前記ホイール側
運動部と保持体側運動部との前記回転軸線まわりの相対
回転運動を含み、 前記第1運動変換機構が、その相対回転運動による入力
ギヤの回転運動を少なくとも1段で増速して出力ギヤに
伝達するギヤ機構を含み、 前記第2運動変換機構が、その出力ギヤによるナットの
回転運動をそのナットと螺合するシャフトの直線運動に
変換するねじ機構を含む請求項10に記載のタイヤ作用
力検出装置。 - 【請求項12】 前記検出部が、それ単独で前記タイヤ
作用力を複数種類検出可能なものである請求項3ないし
11のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項13】 前記検出部が複数、前記タイヤの回転
軸線まわりに等間隔に配置される請求項3ないし12の
いずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項14】 前記タイヤ作用力が、向きとして正方
向と逆方向とを有するものであり、 前記検出部が、そのタイヤ作用力をそれの正方向と逆方
向とに関して区別して検出可能なものである請求項3な
いし13のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項15】 前記タイヤ作用力が、向きとして正方
向と逆方向とを有するものであり、 前記検出部が、そのタイヤ作用力をそれの正方向と逆方
向とのいずれかのみに関して検出可能なものである請求
項3ないし13のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装
置。 - 【請求項16】 前記ホイール側運動部と保持体側運動
部とが、前記タイヤの回転軸線まわりに相対回転可能と
されており、 前記検出部が、その相対回転に伴ってそれらホイール側
運動部と保持体側運動部との間に作用する回転トルクに
基づき、前記タイヤにそれの前後方向に作用する前後力
を検出する前後力検出部を含む請求項3ないし15のい
ずれかに記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項17】 前記ホイール側運動部と保持体側運動
部とが、前記タイヤの横方向に相対移動可能とされてお
り、 前記検出部が、その相対移動に伴ってそれらホイール側
運動部と保持体側運動部との間に作用する軸力に基づ
き、前記タイヤにそれの横方向に作用する横力を検出す
る横力検出部を含む請求項3ないし16のいずれかに記
載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項18】 前記ホイール側運動部と保持体側運動
部とが、前記タイヤの上下方向に相対移動可能とされて
おり、 前記検出部が、その相対移動に伴ってそれらホイール側
運動部と保持体側運動部との間に作用する軸力に基づ
き、前記タイヤにそれの上下方向に作用する上下力を検
出する上下力検出部を含む請求項3ないし17のいずれ
かに記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項19】 前記検出部が、前記ホイール側運動部
および保持体側運動部からその検出部に伝達される荷重
に基づいて発生させられた歪または力を電気信号に変換
する検出素子を含み、 前記検出器が、さらに、前記検出素子に発生させられる
歪または力を前記荷重の割りに機械的に低減させる低減
機構を含む請求項3ないし18のいずれかに記載のタイ
ヤ作用力検出装置。 - 【請求項20】 前記低減機構が、てこの原理を利用す
ることにより、前記機械的な低減を実現するものである
請求項19に記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項21】 前記検出部が、 前記ホイール側運動部および保持体側運動部より低い剛
性を有してそれらに係合させられることにより、それら
ホイール側運動部と保持体側運動部との相対変位量に応
じた大きさの歪が発生させられる検出部材を含み、か
つ、その検出部材が、それらホイール側運動部および保
持体側運動部と前記検出素子との関係において前記てこ
として機能するものである請求項20に記載のタイヤ作
用力検出装置。 - 【請求項22】 前記検出部が、前記ホイール側運動部
および保持体側運動部から伝達される荷重に基づいて前
記タイヤ作用力を検出するものであり、 当該タイヤ作用力検出装置が、さらに、前記ホイール側
運動部および保持体側運動部から前記検出部に伝達され
る荷重を設定限度を超えないように機械的に制限する制
限機構を含む請求項3ないし21のいずれかに記載のタ
イヤ作用力検出装置。 - 【請求項23】 前記制限機構が、前記設定限度に対応
する基準値に前記ホイール側運動部と保持体側運動部と
の相対変位量が到達した後には、それらホイール側運動
部と保持体側運動部とが互いに当接することにより、前
記設定限度を超える荷重が前記検出部に伝達されること
を制限するものである請求項22に記載のタイヤ作用力
検出装置。 - 【請求項24】 前記ホイール側運動部と保持体側運動
部とが、前記タイヤの横方向に相対移動可能とされてお
り、 前記検出部が、その相対移動に伴ってそれらホイール側
運動部と保持体側運動部との間に作用する軸力に基づ
き、前記タイヤにそれの横方向に作用する横力を検出す
る横力検出部を含み、 前記検出器が、さらに、前記タイヤの横方向に前記ホイ
ール側運動部と保持体側運動部とが設定限度以上互いに
離間することを機械的な係合によって阻止するストッパ
を含む請求項3ないし23のいずれかに記載のタイヤ作
用力検出装置。 - 【請求項25】 前記検出器が、さらに、前記ホイール
側運動部と保持体側運動部との間に予荷重を、それらホ
イール側運動部と保持体側運動部との自由な相対変位が
抑制される向きに付与する予荷重付与機構を含む請求項
3ないし24のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装
置。 - 【請求項26】 前記検出部が、 前記ホイール側運動部および保持体側運動部より低い剛
性を有してそれらに係合させられることにより、それら
ホイール側運動部と保持体側運動部との相対変位量に応
じて弾性変形させられる検出部材を含み、 前記予荷重付与機構が、その検出部材と前記ホイール側
運動部および保持体側運動部との相対位置を、前記タイ
ヤ作用力が0である状態でその検出部材が弾性変形させ
られるように規定する位置規定機構を含む請求項25に
記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項27】 前記検出部が、前記タイヤ作用力を電
気信号に変換する検出素子であって、それの出力信号
が、前記タイヤ作用力の実際値が時間的に変化しないに
もかかわらず、前記車輪の回転角に応じて変化するとい
う特性を有するものを含み、 当該タイヤ作用力検出装置が、さらに、その特性を考慮
し、前記検出素子の出力信号に基づいて前記タイヤ作用
力を演算する演算部を含む請求項3ないし26のいずれ
かに記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項28】 前記車両が、前記車輪の回転角を検出
する車輪回転角センサを含み、 前記演算部が、前記検出素子の出力信号と、前記車輪回
転角センサの出力信号とに基づいて前記タイヤ作用力を
演算するものである請求項27に記載のタイヤ作用力検
出装置。 - 【請求項29】 前記車両が、前記車輪の回転角を検出
する車輪回転角センサを含み、 前記演算部が、前記検出素子の出力信号を前記車輪回転
角センサの出力信号に基づいて補正する補正手段を含む
請求項27に記載のタイヤ作用力検出装置。 - 【請求項30】 前記検出部が、前記タイヤ作用力を電
気信号に変換する検出素子であって、それの出力信号
が、前記タイヤ作用力の実際値が時間的に変化しないに
もかかわらず、前記車輪の回転角に応じて周期的に変化
するとともに、その検出素子の出力信号の極大値が前記
タイヤ作用力の実際値と一致するという特性を有するも
のであり、 当該タイヤ作用力検出装置が、さらに、前記検出素子の
出力信号の極大値を前記タイヤ作用力として演算する演
算部を含む請求項3ないし26のいずれかに記載のタイ
ヤ作用力検出装置。 - 【請求項31】 前記検出部が4つ、前記タイヤの回転
軸線まわりに90度ずつ等間隔に配置されており、か
つ、各検出部が、前記タイヤ作用力を電気信号に変換す
る検出素子を含み、その検出素子の出力信号が、前記タ
イヤ作用力の実際値が時間的に変化しないにもかかわら
ず、他の検出素子の出力信号に対して位相が90度異な
る状態で前記車輪の回転角に応じて周期的に変化すると
いう特性を有するものであり、 当該タイヤ作用力検出装置が、さらに、それら4つの検
出素子の出力信号またはそれを表す計算値の自乗和の平
方根を用いることにより、前記タイヤ作用力を演算する
演算部を含む請求項3ないし26のいずれかに記載のタ
イヤ作用力検出装置。 - 【請求項32】 前記検出部が、複数種類の前記タイヤ
作用力をそれぞれ検出するために電気信号を出力する複
数種類の検出素子を含み、かつ、第1種類のタイヤ作用
力を検出するために設けられた第1種類の検出素子の出
力信号が、他の種類の検出素子の少なくとも一つである
第2種類の検出素子により検出されるべき第2種類のタイ
ヤ作用力の影響を受けるという特性を有するものであ
り、 当該タイヤ作用力検出装置が、さらに、その特性を考慮
し、前記第1種類の検出素子の出力信号に基づいて前記
第1種類のタイヤ作用力を演算する演算部を含む請求項
3ないし31のいずれかに記載のタイヤ作用力検出装
置。 - 【請求項33】 前記演算部が、前記第2種類の検出素
子の出力信号に基づき、前記第1種類の検出素子の出力
信号から、前記第2種類のタイヤ作用力の影響を受けた
成分を除去する除去手段を含む請求項32に記載のタイ
ヤ作用力検出装置。 - 【請求項34】 前記検出器が、 前記タイヤ作用力を検出し、それに応じた電気信号を出
力する検出部と、 その検出部の出力信号を電波として外部に送信する送信
器とを含む請求項1ないし33のいずれかに記載のタイ
ヤ作用力検出装置。
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