JP2003008205A - 配線回路基板およびその製造方法 - Google Patents

配線回路基板およびその製造方法

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JP2003008205A
JP2003008205A JP2001188040A JP2001188040A JP2003008205A JP 2003008205 A JP2003008205 A JP 2003008205A JP 2001188040 A JP2001188040 A JP 2001188040A JP 2001188040 A JP2001188040 A JP 2001188040A JP 2003008205 A JP2003008205 A JP 2003008205A
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insulating layer
layer
conductor
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Takashi Oda
高司 小田
Takeshi Yamato
岳史 大和
Shigenori Morita
成紀 森田
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層される絶縁層の凹凸を低減して、高い接
続信頼性を得ることのできる配線回路基板、および、そ
の配線回路基板の製造方法を提供すること。 【解決手段】 第1の絶縁層11および第1の導体層1
2の上に感光性樹脂の皮膜16pを形成し、遮光領域2
0、光透過領域21および中間透過領域22を備えるフ
ォトマスク19を用いて、皮膜16pにおける開口部分
23に遮光領域20を、絶縁積層部分18に光透過領域
21を、導体積層部分17に中間透過領域22をそれぞ
れ対向配置して、皮膜16pを露光させた後、現像およ
び加熱硬化させることにより、第2の絶縁層16を、第
1の導体層12の上に積層する導体積層部分17の厚み
が、第1の絶縁層11の上に積層する絶縁積層部分18
の厚みよりも、薄くなるように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線回路基板およ
びその製造方法、詳しくは、多層配線回路基板に適する
配線回路基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多層配線回路基板の製造方法
の1つとして、感光性樹脂を絶縁層として用いるビルド
アップ法が知られている。
【0003】この方法では、例えば、図12(a)に示
すように、まず、第1の絶縁層1の上に、第1の導体層
2が所定の配線回路パターンとして形成されている2層
基材3を用意して、図12(b)に示すように、その2
層基材3の第1の導体層2および第1の絶縁層1の上
に、感光性樹脂4pを積層し、図12(c)に示すよう
に、フォトマスク7を介して露光した後、図12(d)
に示すように、現像し、次いで、図12(e)に示すよ
うに、加熱硬化させることにより、第2の絶縁層4を形
成する。その後、図12(f)に示すように、その第2
の絶縁層4の上に、第2の導体層5を、公知の方法によ
り、所定の配線回路パターンとして形成した後、図12
(g)に示すように、その第2の導体層5および第2の
絶縁層4の上に、第2絶縁層4と同様に、感光性樹脂を
露光および現像した後、加熱硬化させることにより、第
3の絶縁層6を形成するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような多
層配線回路基板では、第2の絶縁層4が、第1の絶縁層
1の上に積層されている部分と、第1の導体層2の上に
積層されている部分との間において、凹凸を生じるた
め、その第2の絶縁層4の上に積層される第2の導体層
5や第3の絶縁層6との間において、接着性の低下を生
じ、第1の導体層2と第2の導体層5との層間の接続信
頼性を低下させてしまうという不具合がある。
【0005】さらに、図12においては、第1の導体層
1および第2の導体層4の2つの導体層からなる2層配
線回路基板として説明しているが、より多くの導体層か
らなる多層配線回路基板では、このような不具合がより
顕著となる。
【0006】本発明は、このような不具合に鑑みなされ
たもので、その目的とするところは、積層される絶縁層
の凹凸を低減して、高い接続信頼性を得ることのできる
配線回路基板、および、その配線回路基板の製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の配線回路基板の製造方法は、第1の絶縁層
の上に、第1の導体層を所定の配線回路パターンで形成
する工程、および、第1の絶縁層および第1の導体層の
上に、第2の絶縁層を形成する工程を含み、第2の絶縁
層を形成する工程において、第2の絶縁層を、第1の導
体層の上に積層する部分の厚みを、第1の絶縁層の上に
積層する部分の厚みよりも、薄く形成することを特徴と
している。
【0008】この方法によると、第2の絶縁層を、第1
の導体層の上に積層する部分の厚みを、第1の絶縁層の
上に積層する部分の厚みよりも、薄く形成するので、第
2の絶縁層の凹凸をその分低減することができる。その
ため、その第2の絶縁層の上に、導体層や絶縁層をさら
に積層したり、あるいは、他の部品を実装する場合にお
いて、それらとの間における良好な接着性を確保して、
接続信頼性を向上させることができる。
【0009】また、この方法においては、第2の絶縁層
を、感光性樹脂の前駆体を硬化させることにより形成
し、前記感光性樹脂の前駆体における第1の導体層の上
に積層する部分と、第1の絶縁層の上に積層する部分と
を、異なる露光量で露光させ、これを現像および硬化さ
せることにより、第2の絶縁層における第1の導体層の
上に積層する部分の厚みを、第1の絶縁層の上に積層す
る部分の厚みよりも、薄く形成することが好ましい。
【0010】感光性樹脂の前駆体における第1の導体層
の上に積層する部分と、第1の絶縁層の上に積層する部
分とを、異なる露光量で露光させ、これを現像および硬
化させることにより、絶縁層における第1の導体層の上
に積層する部分の厚みを、第1の絶縁層の上に積層する
部分の厚みよりも薄く形成すれば、簡易かつ確実に、第
1の導体層の上に積層する部分の厚みを、第1の絶縁層
の上に積層する部分の厚みよりも薄く形成することがで
きる。
【0011】また、この方法においては、前記感光性樹
脂の前駆体における第1の導体層の上に積層する部分の
照射光の透過率と、第1の絶縁層の上に積層する部分の
照射光の透過率とが異なるように構成されているフォト
マスクを用いて、前記感光性樹脂の前駆体における第1
の導体層の上に積層する部分と、第1の絶縁層の上に積
層する部分とを、異なる露光量で露光させることが好ま
しい。
【0012】このようなフォトマスクを用いて、感光性
樹脂の前駆体を露光させれば、簡易かつ確実に、第1の
導体層の上に積層する部分の厚みを、第1の絶縁層の上
に積層する部分の厚みよりも薄く形成することができ
る。
【0013】また、この方法においては、第2の絶縁層
の上に、少なくとも1つの導体層および/または絶縁層
を形成して多層化する工程を含んでいてもよい。
【0014】第2の絶縁層の上に、少なくとも1つの導
体層および/または絶縁層を形成して多層化すれば、第
2の絶縁層の上に積層される導体層や絶縁層との間にお
いて、良好な接着性を確保することができ、層間の接続
信頼性の高い多層配線回路基板を得ることができる。
【0015】また、本発明は、第1の絶縁層の上に、第
1の導体層が所定の配線回路パターンとして形成され、
第1の絶縁層および第1の導体層の上に、第2の絶縁層
が、第1の導体層の上に積層される部分の厚みが、第1
の絶縁層の上に積層される部分の厚みよりも、薄く形成
されている、配線回路基板をも含んでいる。
【0016】このような配線回路基板では、第2の絶縁
層が、第1の導体層の上に積層される部分の厚みが、第
1の絶縁層の上に積層される部分の厚みよりも、薄く形
成されているので、第2の絶縁層の凹凸がその分低減さ
れている。そのため、その第2の絶縁層の上に、導体層
や絶縁層をさらに積層したり、あるいは、他の部品を実
装する場合において、それらとの間における良好な接着
性を確保して、接続信頼性を向上させることができる。
【0017】また、この配線回路基板においては、第2
の絶縁層の上に、少なくとも1つの導体層および/また
は絶縁層が形成されることにより、多層化されていても
よい。
【0018】第2の絶縁層の上に、少なくとも1つの導
体層および/または絶縁層が形成されることにより多層
化されていれば、第2の絶縁層の上に積層される導体層
や絶縁層との間において、良好な接着性が確保されるの
で、層間の接続信頼性の高い多層配線回路基板として用
いることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の配線回路基板の
製造方法の一実施形態を示す製造工程図である。以下、
図1を参照して、この方法について説明する。
【0020】この方法では、まず、図1(a)に示すよ
うに、ベース絶縁層としての第1の絶縁層11の上に、
第1の導体層12が形成されている2層基材13を用意
する。
【0021】第1の絶縁層11としては、フレキシブル
配線回路基板の絶縁層として通常使用されるもの、すな
わち、電気絶縁性および適度な可撓性を有するものであ
れば、特に制限されず、例えば、ポリイミド系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
(ABS)共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シ
リコーン系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化性樹脂また
は熱可塑性樹脂などの合成樹脂のフィルムが用いられ
る。好ましくは、耐熱性および機械的強度の観点より、
ポリイミド樹脂のフィルムが用いられる。なお、第1の
絶縁層11の厚みは、機械的強度およ適度な可撓性の観
点より、通常、5〜500μm、好ましくは、5〜15
0μmの範囲で適宜選択される。
【0022】また、第1の導体層12としては、フレキ
シブル配線回路基板の導体層として通常使用されるもの
であれば、特に制限されず、例えば、銅、金、銀、白
金、鉛、錫、ニッケル、コバルト、インジウム、ロジウ
ム、クロム、タングステン、ルテニウムなどの単独金属
や、または、これらを成分とする、例えば、はんだ、ニ
ッケル−錫、金−コバルトなどの各種の合金などの金属
箔が用いられる。好ましくは、配線回路パターンの形成
容易性および電気的特性の観点より、銅箔が用いられ
る。なお、第1の導体層12の厚みは、通常、1〜50
μmの範囲で適宜選択される。
【0023】そして、2層基材13は、例えば、合成樹
脂のフィルムからなる第1の絶縁層11に、接着剤層を
介して、金属箔からなる第1の導体層12を貼着するこ
とにより形成してもよいが、好ましくは、接着剤層を介
さずに、第1の絶縁層11に、第1の導体層12を直接
積層することにより形成する。
【0024】第1の絶縁層12に、第1の導体層12を
直接積層するには、特に制限はないが、例えば、金属箔
からなる第1の導体層12の表面に、合成樹脂の溶液を
均一に塗布した後、乾燥および必要により加熱して、第
1の絶縁層11を形成する。
【0025】より具体的には、例えば、まず、銅箔から
なる第1の導体層12の表面に、ポリアミック酸樹脂の
溶液を均一に塗布した後、乾燥し、次いで、最終的に3
00℃以上に加熱することによって、硬化(イミド化)
させ、これによって、ポリイミド樹脂からなる第1の絶
縁層11を形成すればよい。
【0026】なお、このような第1の絶縁層11の上
に、第1の導体層12が直接積層されている2層基材1
3は市販されており、この方法においては、そのような
市販品を用いてもよい。
【0027】次いで、この方法では、図1(b)に示す
ように、第1の導体層12を所定の配線回路パターンに
形成する。第1の導体層12を所定の配線回路パターン
に形成するには、特に限定されず、例えば、サブトラク
ティブ法などの公知のパターンニング法を用いればよ
い。サブトラクティブ法では、例えば、図2(a)に示
すように、第1の導体層12の表面に、フォトレジスト
14を積層する。フォトレジスト14の積層は、例え
ば、ドライフィルムレジストを公知の方法によって積層
すればよい。次いで、図2(b)に示すように、フォト
レジスト14を、所定のパターンに対応するフォトマス
ク15を介して露光させ、その後、図2(c)に示すよ
うに、フォトレジスト14を現像する。フォトレジスト
14の露光および現像は、公知の方法でよく、フォトレ
ジスト14は、その露光部と未露光部との現像液の溶解
度の差によって、所定のレジストパターンに現像され
る。
【0028】そして、図2(d)に示すように、第1の
導体層12をエッチングする。第1の導体層12のエッ
チングは、エッチング液を用いてウエットエッチングす
ればよく、エッチング液としては、例えば、硫酸、硫酸
系溶液、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、過硫酸アン
モニウム溶液、アンモニア系アルカリ溶液などが用いら
れる。その後、図2(e)に示すように、フォトレジス
ト14を公知の方法により除去することによって、第1
の導体層12を、所定の配線回路パターンとして形成す
る。
【0029】なお、第1の絶縁層11の上に、第1の導
体層12を所定の配線回路パターンとして形成するに
は、サブトラクティブ法に限らず、例えば、アディティ
ブ法やセミアディティブ法などの公知のパターンニング
法を用いてもよい。アディティブ法やセミアディティブ
法などを用いる場合には、2層基材13を用いずとも、
第1の絶縁層11に、第2の導体層12を、直接、所定
の配線回路パターンとして形成することができる。
【0030】すなわち、アディティブ法では、まず、第
1の絶縁層11の上に、所定の配線回路パターンと逆パ
ターンでめっきレジストを形成して、次いで、第1の絶
縁層11におけるめっきレジストが形成されていない表
面に、電解めっきにより、所定の配線回路パターンとし
て第1の導体層12を形成し、その後に、めっきレジス
トを除去すればよい。
【0031】また、セミアディティブ法では、まず、第
1の絶縁層11の上に下地となる導体の薄膜を形成し
て、次いで、この下地の上に、所定の配線回路パターン
と逆パターンでめっきレジストを形成した後、下地にお
けるめっきレジストが形成されていない表面に、電解め
っきにより、所定の配線回路パターンとして第1の導体
層12を形成し、その後に、めっきレジストおよびその
めっきレジストが積層されていた下地を除去すればよ
い。
【0032】また、このような第1の導体層12には、
この配線回路基板24を後述するような多層配線回路基
板として形成する場合などにおいては、その第1の導体
層12の表面に、無電解ニッケルめっきなどのめっきに
よって、硬質のニッケル薄膜などの硬質の金属薄膜を被
覆することが好ましい。
【0033】次いで、この方法では、図1(c)に示す
ように、第1の絶縁層11および第1の導体層12の上
に、第2の絶縁層16を、第1の導体層12の上に積層
する導体積層部分17の厚みが、第1の絶縁層11の上
に積層する絶縁積層部分18の厚みよりも、薄くなるよ
うに形成することにより、配線回路基板24を得る。
【0034】なお、この第2の絶縁層16は、例えば、
後述するように、導体積層部分17における所定の部分
に、第1の導体層11を露出させる開口部分23が形成
されるように所定のパターンとして形成する。
【0035】第2の絶縁層16としては、第1の絶縁層
11と同様の合成樹脂が用いられ、好ましくは、感光性
樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミド
樹脂が用いられる。
【0036】そして、例えば、感光性ポリイミド樹脂を
用いて、第2の絶縁層16を形成するには、まず、図3
(a)に示すように、第1の絶縁層11および第1の導
体層12の上に、図3(b)に示すように、感光性ポリ
イミド樹脂の前駆体の溶液を、厚み2〜30μm、好ま
しくは、5〜20μmで、その第1の絶縁層11および
第1の導体層12の全面に塗工した後、例えば、60〜
150℃、好ましくは、80〜130℃で加熱すること
により、感光性ポリイミド樹脂の前駆体の皮膜16pを
形成する。
【0037】次に、図3(c)に示すように、その皮膜
16pを、フォトマスク19を介して露光させ、必要に
より露光部分を所定の温度に加熱した後、図3(d)に
示すように、現像することにより、皮膜16pを、開口
部分23を含む所定のパターンとして形成するととも
に、皮膜16pにおける導体積層部分17の厚みを絶縁
積層部分18の厚みよりも薄く形成する。
【0038】なお、露光のための照射光は、その露光波
長が、300〜450nm、さらには、350〜420
nmであることが好ましく、その露光積算光量が、10
〜4000mJ/cm、さらには、50〜3000m
J/cmであることが好ましい。また、露光積算光量
は、用いられる感光性ポリイミド樹脂の感度曲線(露光
量に対して現像後の残膜率がプロットされている曲線、
図11参照。)を考慮して適宜決定すればよい。
【0039】また、照射された皮膜16pの露光部分
は、例えば、130℃以上150℃未満で加熱すること
により、次の現像処理において可溶化(ポジ型)し、ま
た、例えば、150℃以上180℃以下で加熱すること
により、次の現像処理において不溶化(ネガ型)する。
また、現像は、例えば、アルカリ現像液などの公知の現
像液を用いて、浸漬法やスプレー法などの公知の方法に
より行なえばよい。なお、この方法においては、ネガ型
でパターンを得ることが好ましく、図3においては、ネ
ガ型でパターンニングする態様として示されている。
【0040】そして、このような開口部分23の開口を
含むパターンニングにおいて、皮膜16pを、導体積層
部分17の厚みが絶縁積層部分18の厚みよりも薄くな
るように形成するには、照射光の透過率がそれぞれ異な
る遮光領域20、光透過領域21および中間透過領域2
2を備えるフォトマスク19を用いて、皮膜16pにお
ける所定のパターンとして開口する開口部分23に遮光
領域20を対向配置し、皮膜16pにおける絶縁積層部
分18に光透過領域21を対向配置するとともに、導体
積層部分17(後述するように、必要により絶縁積層部
分18における導体積層部分17との境界の盛り上がり
部分を含む。以下、この趣旨において同じ。)に中間透
過領域22を対向配置して、このフォトマスク19を介
して皮膜16pを露光させる。
【0041】なお、フォトマスク19における遮光領域
20は、例えば、照射光を全く透過せず(光透過率0
%)、光透過領域21は、例えば、照射光を全透過し
(光透過率100%)、中間透過領域22は、例えば、
照射光を所定の割合で透過する(光透過率20〜80
%)ように構成されている。
【0042】そうすると、皮膜16pにおける開口部分
23が露光されず、絶縁積層部分18が露光されるとと
もに、導体積層部分17が、絶縁積層部分18の露光量
よりも低減された露光量で露光される。
【0043】そのため、これを現像すれば、図3(d)
に示すように、皮膜16pにおいて、所定のパターンで
開口部分23が形成されるとともに、皮膜16pにおけ
る導体積層部分17の厚さを、その絶縁積層部分18の
厚さよりも薄く形成することができる。
【0044】このようなフォトマスク19を用いて、皮
膜16pにおける導体積層部分17と絶縁積層部分18
とを、異なる露光量で露光させることにより、簡易かつ
確実に、導体積層部分17の厚さを絶縁積層部分18の
厚さよりも薄く形成することができる。
【0045】次いで、図3(e)に示すように、このよ
うにしてパターン化とともに所定の厚みに形成された感
光性ポリイミド樹脂の前駆体の皮膜16pを、例えば、
最終的に250℃以上に加熱することによって、硬化
(イミド化)させることにより、ポリイミド樹脂からな
る第2の絶縁層16を、所定のパターンで、かつ、導体
積層部分17の厚さを、絶縁積層部分18の厚さよりも
薄く形成することができる。
【0046】なお、このような露光に用いられるフォト
マスク19は、遮光領域20および光透過領域21を従
来から公知の方法によって形成するとともに、さらに、
中間透過領域22を次の方法によって形成することによ
り得ることができる。
【0047】すなわち、中間透過領域22は、例えば、
フォトマスク19における導体積層部分17に対応する
部分の表面を微細に荒らすことにより、その表面での乱
反射成分を増加させて、その部分における透過光成分を
減少させるようにして形成するか、あるいは、例えば、
フォトマスク19における導体積層部分17に対応する
部分の表面に、照射光を吸収するフィルムを貼着して、
その部分における透過光成分を減少させるようにして形
成するか、あるいは、例えば、フォトマスク19におけ
る導体積層部分17に対応する部分の表面に、光透過部
分および遮光部分の微細パターンを形成して、その部分
における透過光成分を減少させるようにして形成すれば
よい。
【0048】さらに、例えば、遮光領域20として、所
定の金属薄膜のパターンが形成されているフォトマスク
19において、導体積層部分17に対応する部分の表面
に、遮光領域20の金属薄膜よりも厚みの薄い金属薄膜
を形成して、その部分における透過光成分を減少させる
ようにして形成してもよい。すなわち、このようなフォ
トマスク19は、例えば、遮光領域20として所定の金
属薄膜のパターンが形成されており、かつ、導体積層部
分17に対応する部分には、金属薄膜が形成されていな
いフォトマスク19(従来のフォトマスク)を形成し、
次いで、その導体積層部分17のみが露出するように、
そのフォトマスク19の上にレジストを形成して、上記
の金属薄膜より厚みが薄いクロムなどの金属薄膜を蒸着
またはめっきにより形成し、その後、レジストを剥離す
ることにより形成することができる。
【0049】このようなフォトマスク19を用いれば、
1回の露光により確実に導体積層部分17の露光量を調
節することができる。
【0050】そして、中間透過領域22は、これらのう
ちでは、フォトマスク19における導体積層部分17に
対応する部分の表面に、光透過部分および遮光部分の微
細パターンとして形成することが好ましく、より具体的
には、中間透過領域22として、例えば、図4〜図7に
示す微細パターン22a、22b、22c、22dを形
成することが好ましい。
【0051】すなわち、このようなフォトマスク19
は、通常、厚さ2〜5mmの石英ガラスやソーダガラス
などの板状のガラスからなり、遮光領域20が、照射光
を遮光するように、ベタの金属薄膜として形成されると
ともに、中間透過領域22が、照射光を所定の割合で透
過させるような図4〜図7に示す微細パターン22a、
22b、22c、22dの金属薄膜として形成されてお
り、それ以外の領域が、照射光を全透過する光透過領域
21として形成されている。
【0052】そして、微細パターン22a、22b、2
2c、22dは、例えば、まず、ガラスの表面に、クロ
ムなどの金属薄膜を蒸着またはめっきした後、その金属
薄膜を、レーザや電子ビームなどを用いてパターン化す
ることにより形成することができる。
【0053】例えば、図4に示す微細パターン22a
は、光透過部分および遮光部分のパターンとして、6μ
m以下のピッチ(各光透過部分および各遮光部分の幅)
の縞状の繰り返しパターンが形成されており、その中間
透過領域22の平均透過率が、その光透過領域21に対
して約50%とされている。
【0054】また、例えば、図5に示す微細パターン2
2bは、光透過部分および遮光部分のパターンとして、
6μm以下のピッチ(各光透過部分および各遮光部分の
幅)の格子状の繰り返しパターンが形成されており、そ
の中間透過領域22の平均透過率が、その光透過領域2
1に対して約25%とされている。
【0055】また、例えば、図6に示す微細パターン2
2cは、光透過部分および遮光部分のパターンとして、
直径6μm以下の円形の光透過部分が、それ以外の遮光
部分に対して千鳥状に配列されており、その中間透過領
域22の平均透過率が、その光透過領域21に対して約
25%とされている。
【0056】また、例えば、図7に示す微細パターン2
2dは、光透過部分および遮光部分のパターンとして、
直径6μm以下の円形の遮光部分が、それ以外の光透過
部分に対して千鳥状に配列されており、その中間透過領
域22の平均透過率が、その光透過領域21に対して約
70%とされている。
【0057】これら図4〜図7に示す微細パターン22
a、22b、22c、22dのなかでは、図4〜図6に
示す微細パターン22a、22b、22cのように、光
透過部分の幅、すなわち、ピッチまたは円の直径が、6
μm以下とされているものが好ましい。6μm以下であ
ると、露光波長が、上記したように300〜450nm
の場合には、その照射光が皮膜16pの導体積層部分1
7に均一に照射され、第2の絶縁層16の導体積層部分
17の厚さを均一に薄くすることができる。なお、6μ
mを超えると、照射光の分解能が上がり、導体積層部分
17に凹凸が生じて厚さが不均一となる場合がある。光
透過部分の幅は、4μm以下、とりわけ、3μm以下と
されているものがさらに好ましい。
【0058】また、例えば、図8(a)に示すように、
皮膜16pにおける導体積層部分17が、その周辺の絶
縁積層部分18から盛り上がるように形成されている場
合(すなわち、絶縁積層部分18における導体積層部分
17との境界部分の表面の高さが導体積層部分17に到
達するまで次第に高くなっている場合)には、フォトマ
スク19の中間透過領域22を、導体積層部分17およ
び絶縁積層部分18における導体積層部分17との境界
部分に対応させて、その平均透過率を、絶縁積層部分1
8における導体積層部分17との境界部分から導体積層
部分17に向けて段階的に減少させるように、微細パタ
ーンを順次形成するようにしてもよい。
【0059】すなわち、このようなフォトマスク19で
は、例えば、導体積層部分17における開口部分23
(導通部分)に対応させて、遮光領域20が形成される
とともに、導体積層部分17および絶縁積層部分18に
おける導体積層部分17との境界部分に対応させて、そ
の遮光領域20に隣り合って、中間透過領域22とし
て、例えば、図5に示す平均透過率が25%の微細パタ
ーン22bが形成され、その微細パターン22bに隣り
合って、図4に示す平均透過率が50%の微細パターン
22aが形成され、その微細パターン22aに隣り合っ
て、図7に示す平均透過率が70%の微細パターン22
dが形成されている。
【0060】そして、このフォトマスク19を介して皮
膜16pを露光させ、次いで現像および硬化させれば、
絶縁積層部分18と導体積層部分17との境界部分の高
さに応じて、露光量が順次段階的に変化(低減)してい
るので、図8(b)に示すように、導体積層部分17に
所定の開口部分23が形成されるとともに、絶縁積層部
分18から導体積層部分17にわたって非常に凹凸の少
ない均一な表面の第2の絶縁層16を形成することがで
きる。
【0061】なお、図8に示す説明において、例えば、
開口部分23が不要の場合には、例えば、遮光領域20
の形成に代えて、図5に示す平均透過率が25%の微細
パターン22bの中間透過領域22を形成すればよい。
また、中間透過領域22における段階的な微細パターン
の形成は、その導体積層部分17の盛り上がり方などに
よって、適宜決定すればよく、例えば、図9に示すよう
に、フォトマスク19として、導体積層部分17におけ
る開口部分23(導通部分)に対応させて、遮光領域2
0を形成するとともに、導体積層部分17および絶縁積
層部分18における導体積層部分17との境界部分に対
応させて、中間透過領域22を、その遮光領域20に隣
り合って、例えば、図5に示す平均透過率が25%の微
細パターン22bを形成し、その微細パターン22bに
隣り合って、図4に示す平均透過率が50%の微細パタ
ーン22aを形成するようにしてもよい。
【0062】そして、このフォトマスク19を介して皮
膜16pを露光させ、次いで現像および硬化させれば、
上記と同様に、図9(b)に示すように、導体積層部分
17に所定の開口部分23が形成されるとともに、絶縁
積層部分18から導体積層部分17にわたって非常に凹
凸の少ない均一な表面の第2の絶縁層16を形成するこ
とができる。
【0063】なお、このようにして形成される第2の絶
縁層16の表面凹凸高さT(絶縁積層部分18の表面か
ら導体積層部分17の表面までの高さ、図8(a)およ
び図9(a)参照。)は、その目的および用途によっ
て、許容される範囲が適宜決定されるが、例えば、20
μm以下、さらには、10μm以下、とりわけ、0〜5
μmであることが好ましい。
【0064】また、皮膜16pのパターンニングにおい
て、ポジ型でパターンニングする場合には、ネガ型の
逆、すなわち、フォトマスク19における遮光領域20
と光透過領域21とをネガ型の逆に形成するとともに、
中間透過領域22の構成を逆にして、皮膜16pにおけ
る所定のパターンとして開口する開口部分23に光透過
領域21を対向配置し、皮膜16pにおける絶縁積層部
分18に遮光領域20を対向配置するとともに、導体積
層部分17に中間透過領域22を対向配置して、このフ
ォトマスク19を介して皮膜16pを露光すればよい。
【0065】また、第2の絶縁層16における導体積層
部分17の厚さを、その絶縁積層部分18の厚さよりも
薄く形成する方法としては、上記したように、導体積層
部分17の照射光の透過率と絶縁積層部分18の照射光
の透過率とが異なるように形成されているフォトマスク
19を用いる他、例えば、パターンが異なる複数のフォ
トマスクを用いて、導体積層部分17を露光する時と、
露光しない時との、少なくとも2回以上の露光を順次行
なうようにしてもよい。
【0066】そして、このようにして得られた配線回路
基板24は、第2の絶縁層16における導体積層部分1
7の厚みが、絶縁積層部分18の厚みよりも、薄く形成
されているので、第2の絶縁層16の凹凸がその分低減
されている。そのため、第2の絶縁層16の表面の凹凸
が少なく、例えば、図1(d)の仮想線で示すように、
その第2の絶縁層16の上に、さらに導体層25や絶縁
層26を積層して多層配線回路基板として形成したり、
あるいは、図1(e)の仮想線で示すように、開口部分
23に公知の方法により端子27を形成して電子部品な
どを実装する場合において、それらとの間における良好
な接着性を確保して、接続信頼性を向上させることがで
きる。
【0067】とりわけ、図1(d)の仮想線で示すよう
に、この配線回路基板24の第2の絶縁層16の上に、
少なくとも1つの導体層25および/または絶縁層26
を形成して多層化することにより、多層配線回路基板を
形成すれば、第2の絶縁層16の上に積層される導体層
25や絶縁層26との間において、良好な接着性を確保
することができるので、層間の接続信頼性の高い多層配
線回路基板を得ることができる。
【0068】例えば、図10には、この配線回路基板2
4の第2の絶縁層16の上に、第2の導体層29を形成
し、その第2の導体層29の上に、カバー絶縁層とし
て、第3の絶縁層30を形成することにより、2層配線
回路基板31を製造するための製造工程図が示されてい
る。
【0069】すなわち、この2層配線回路基板31は、
図10(a)に示すように、まず、第2の絶縁層16の
開口部分23に、第1の導体層12と第2の導体層29
とを電気的に接続するための導通路32を形成するとと
もに、その第2の絶縁層16の上に、第2の導体層29
を、所定の配線回路パターンとして形成する。
【0070】導通路32は、例えば、開口部分23内
に、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、または、これ
らの合金などの金属をめっきすることにより形成するこ
とができる。
【0071】また、第2の導体層29としては、第1の
導体層12と同様のものが用いられ、また、第2の導体
層29を、所定の配線回路パターンとして形成するに
は、上記したように、サブトラクティブ法、アディティ
ブ法、セミアディティブ法などの公知のパターンニング
法を用いることができる。
【0072】なお、アディティブ法やセミアディティブ
法を用いれば、上記したように、例えば、電解めっきに
より、開口部分23内に露出している第1の導体層12
の表面から、第2の絶縁層16の表面までめっきを析出
させることにより、導通路32と第2の導体層29とを
同時に形成することができる。
【0073】次いで、図10(b)に示すように、第2
の絶縁層16および第2の導体層29の上に、カバー絶
縁層として、第3の絶縁層30を、第2の導体層29の
上に積層する導体積層部分33の厚みが、第2の絶縁層
16の上に積層する絶縁積層部分34の厚みよりも、薄
くなるように形成することにより、2層配線回路基板3
1を得る。
【0074】第3の絶縁層30としては、第2の導体層
16と同様のものが用いられ、例えば、感光性ポリイミ
ド樹脂の前駆体の溶液を用いて、第3の絶縁層30を形
成するには、第2の導体層16の形成と同様に、まず、
第2の絶縁層16および第2の導体層29の上に皮膜を
形成した後、次いで、フォトマスク19の光透過領域2
1を絶縁積層部分34に対向配置するとともに、中間透
過領域22を導体積層部分33に対向配置して、このフ
ォトマスク19を介して皮膜を露光させた後、現像およ
び硬化させればよい。
【0075】これによって、第2の絶縁層16と同様
に、表面の凹凸が少ない第3の絶縁層30を形成するこ
とができる。
【0076】なお、第3の絶縁層30を、このようにカ
バー絶縁層として形成する場合には、その目的および用
途によっては、導体積層部分33の厚みを絶縁積層部分
34の厚みよりも薄く形成しなくてもよく、常法に従っ
て、第3の絶縁層30を形成してもよい。
【0077】また、図10においては、多層配線回路基
板として、2層配線回路基板31を例にとって説明した
が、本発明において、多層配線回路基板の積層数は、何
ら限定されず、また、そのような多層配線回路基板にお
いて、ベース絶縁層およびカバー絶縁層以外のすべての
層間絶縁層において、導体積層部分の厚みが絶縁積層部
分の厚みよりも薄く形成されていることが好ましいが、
本発明においては、少なくとも1つの層間絶縁層におい
て、導体積層部分の厚みが絶縁積層部分の厚みよりも薄
く形成されていればよい。
【0078】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、何ら実施例に限定されること
はない。
【0079】実施例1 厚さ25μmのポリイミド樹脂からなるベース絶縁層
(第1の絶縁層)の上に、厚さ9μmの銅箔(第1の導
体層)が形成されている2層基材を用意して(図1
(a)参照)、銅箔をサブトラクティブ法により線幅1
00μmの第1導体パターン(配線回路パターン)に形
成した(図1(b)参照)。
【0080】次いで、銅箔の表面に、無電解ニッケルめ
っきによって、厚さ0.1μmの硬質のニッケル薄膜を
被覆した。その後、ベース絶縁層およびニッケル箔膜の
上に、感光性ポリイミド樹脂前駆体(ポリアミック酸樹
脂)溶液を、厚み24μmで塗工した後、130℃で加
熱することにより、感光性ポリイミド樹脂前駆体の皮膜
を形成した(図3(b)参照)。
【0081】なお、感光性ポリイミド樹脂前駆体は、得
られた皮膜の膜厚を100%として、露光量に対して現
像後の残膜率が図11に示される感度曲線のものを用い
た。
【0082】次に、図9(a)に示すフォトマスク19
(遮光領域20(平均透過率0%)の周辺に、中間透過
領域22として、図5に示す微細パターン22b(平均
透過率25%)と、図4に示す微細パターン22a(平
均透過率50%)とが、その遮光領域20から外方に向
かって順次形成されているもの)と同じ構成のフォトマ
スクを用いて、このフォトマスクを、遮光領域が開口部
分に対向するように位置合わせして配置して、露光波長
405nm、露光積算光量600mJ/cmにて皮膜
を露光させた後(図3(c)参照)、180℃で加熱
し、その後、TMAH水溶液(アルカリ現像液)を用い
て現像した(図3(d)参照)。
【0083】そして、この皮膜を、250℃で加熱する
ことによって、硬化(イミド化)させることにより、ポ
リイミド樹脂からなる層間絶縁層(第2の絶縁層)を形
成した(図1(c)参照)。
【0084】この層間絶縁層の表面凹凸高さTを、表面
粗さ計で測定したところ、T=0.5μmであった。
【0085】次いで、セミアディティブ法により、層間
絶縁層の開口部分に電解銅めっきにより導通路を形成す
ると同時に、同じく、電解銅めっきにより層間絶縁層の
上に第2導体パターン(配線回路パターン)を銅めっき
層(第2の導体層)として形成した後(図10(a)参
照)、常法に従って、この銅めっき層および層間絶縁層
の上に、感光性ポリイミド樹脂前駆体溶液(ポリアミッ
ク酸樹脂)を塗工し、皮膜を形成した後、露光および現
像後、加熱硬化させることにより、カバー絶縁層(第3
の絶縁層)を形成し、これにより、2層配線回路基板を
得た(図10(b)参照)。
【0086】得られた2層配線回路基板のベース絶縁
層、層間絶縁層およびカバー絶縁層の各層間の接着性は
良好であり、第1導体パターンおよび第2導体パターン
の間の導通も良好であった。
【0087】実施例2 図8(a)に示すフォトマスク19(遮光領域20(平
均透過率0%)の周辺に、中間透過領域22として、図
5に示す微細パターン22b(平均透過率25%)と、
図4に示す微細パターン22a(平均透過率50%)
と、図7に示す微細パターン22d(平均透過率が70
%)とが、その遮光領域20から外方に向かって順次形
成されているもの)と同じ構成のフォトマスクを用いた
以外は、実施例1と同様の操作により、2層配線回路基
板を形成した。
【0088】なお、この層間絶縁層の表面凹凸高さT
を、表面粗さ計で測定したところ、T=0μmであっ
た。
【0089】また、得られた2層配線回路基板のベース
絶縁層、層間絶縁層およびカバー絶縁層の各層間の接着
性は良好であり、第1導体パターンおよび第2導体パタ
ーンの間の導通も良好であった。
【0090】比較例1 図9(a)に示すフォトマスク19において、中間透過
領域22が形成されていないフォトマスク(従来のフォ
トマスク)を用いた以外は、実施例1と同様の操作によ
り、2層配線回路基板を形成した。
【0091】なお、この層間絶縁層の表面凹凸高さT
を、表面粗さ計で測定したところ、T=3μmであっ
た。
【0092】また、得られた2層配線回路基板のベース
絶縁層、層間絶縁層およびカバー絶縁層の各層間の接着
性が部分的に不良となり、第1導体パターンおよび第2
導体パターンの間の導通も一部不良であった。
【0093】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の配線回路基
板の製造方法では、積層される第2の絶縁層の凹凸を低
減することができるので、本発明の配線回路基板は、そ
の第2の絶縁層の上に、導体層や絶縁層をさらに積層し
たり、あるいは、他の部品を実装する場合において、そ
れらとの間における良好な接着性を確保して、接続信頼
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線回路基板の製造方法の一実施形態
を示す製造工程図であって、(a)は、2層基材を用意
する工程、(b)は、第1の導体層を所定の配線回路パ
ターンに形成する工程、(c)は、第1の絶縁層および
第1の導体層の上に、第2の絶縁層を形成する工程、
(d)は、第2の絶縁層の上に、導体層や絶縁層を積層
して多層配線回路基板とする工程、(e)は、開口部分
に端子を形成して電子部品などを実装する工程を示す。
【図2】図1(b)の第1の導体層を所定の配線回路パ
ターンに形成する工程の詳細を示す製造工程図であっ
て、(a)は、第1の導体層の表面にフォトレジストを
積層する工程、(b)は、フォトレジストをフォトマス
クを介して露光させる工程、(c)は、フォトレジスト
を現像する工程、(d)は、第1の導体層をエッチング
する工程、(e)は、フォトレジストを除去する工程を
示す。
【図3】図1(c)の第2の絶縁層を形成する工程の詳
細を示す製造工程図であって、(a)は、第1の導体層
が所定の配線回路パターンに形成された2層基材を用意
する工程、(b)は、第1の絶縁層および第1の導体層
の上に、感光性ポリイミド樹脂の前駆体の皮膜を形成す
る工程、(c)は、皮膜をフォトマスクを介して露光さ
せる工程、(d)は、皮膜を現像する工程、(e)は、
皮膜を加熱硬化させる工程を示す。
【図4】フォトマスクの中間透過領域の微細パターンの
一実施形態(6μm以下のピッチの縞状の繰り返しパタ
ーン、平均透過率:約50%)を示す要部平面図であ
る。
【図5】フォトマスクの中間透過領域の微細パターンの
一実施形態(6μm以下のピッチの格子状の繰り返しパ
ターン、平均透過率:約25%)を示す要部平面図であ
る。
【図6】フォトマスクの中間透過領域の微細パターンの
一実施形態(直径6μm以下の円形(光透過部分)の千
鳥状パターン、平均透過率:約25%)を示す要部平面
図である。
【図7】フォトマスクの中間透過領域の微細パターンの
一実施形態(直径6μm以下の円形(遮光部分)の千鳥
状パターン、平均透過率:約70%)を示す要部平面図
である。
【図8】図3に示す皮膜を露光および現像する工程の詳
細を示す要部製造工程図であって、(a)は、図3
(c)に対応する、皮膜をフォトマスク(4段階露光)
を介して露光させる工程、(b)は、図3(e)に対応
する、皮膜を加熱硬化させる工程を示す。
【図9】図3に示す皮膜を露光および現像する工程の詳
細を示す要部製造工程図であって、(a)は、図3
(c)に対応する、皮膜をフォトマスク(3段階露光)
を介して露光させる工程、(b)は、図3(e)に対応
する、皮膜を加熱硬化させる工程を示す。
【図10】図1(c)に示す配線回路基板を用いて、2
層配線回路基板を製造する工程を示す、製造工程図であ
って、(a)は、第2の絶縁層の開口部分に導通路を形
成するとともに、その第2の絶縁層の上に、第2の導体
層を所定の配線回路パターンとして形成する工程、
(b)は、第2の絶縁層および第2の導体層の上に第3
の絶縁層を形成する工程を示す。
【図11】実施例1で用いられる感光性ポリイミド樹脂
の前駆体の感度曲線である。
【図12】従来の多層配線回路基板の製造方法の一実施
形態を示す製造工程図であって、(a)は、2層基材を
用意する工程、(b)は、第1の導体層および第1の絶
縁層の上に感光性樹脂を積層する工程、(c)は、感光
性樹脂をフォトマスクを介して露光する工程、(d)
は、感光性樹脂を現像する工程、(e)は、感光性樹脂
を加熱硬化させる工程、(f)は、第2の絶縁層の上に
第2の導体層を所定の配線回路パターンとして形成する
工程、(g)は、第2の導体層および第2の絶縁層の上
に第3の絶縁層を形成する工程を示す。
【符号の説明】
11 第1の絶縁層 12 第1の導体層 16p 皮膜 16 第2の絶縁層 17 導体積層部分 18 絶縁積層部分 19 フォトマスク 20 遮光領域 21 光透過領域 22 中間透過領域 24 配線回路基板 31 2層配線回路基板 33 導体積層部分 34 絶縁積層部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 成紀 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 5E346 AA12 CC08 CC09 CC10 CC12 CC14 CC31 CC32 CC33 CC37 CC38 CC39 CC40 DD12 DD24 DD32 DD33 HH07 HH11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の絶縁層の上に、第1の導体層を所
    定の配線回路パターンで形成する工程、および、第1の
    絶縁層および第1の導体層の上に、第2の絶縁層を形成
    する工程を含み、 第2の絶縁層を形成する工程において、第2の絶縁層
    を、第1の導体層の上に積層する部分の厚みを、第1の
    絶縁層の上に積層する部分の厚みよりも、薄く形成する
    ことを特徴とする、配線回路基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 第2の絶縁層を、感光性樹脂の前駆体を
    硬化させることにより形成し、 前記感光性樹脂の前駆体における第1の導体層の上に積
    層する部分と、第1の絶縁層の上に積層する部分とを、
    異なる露光量で露光させ、これを現像および硬化させる
    ことにより、第2の絶縁層における第1の導体層の上に
    積層する部分の厚みを、第1の絶縁層の上に積層する部
    分の厚みよりも、薄く形成することを特徴とする、請求
    項1に記載の配線回路基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記感光性樹脂の前駆体における第1の
    導体層の上に積層する部分の照射光の透過率と、第1の
    絶縁層の上に積層する部分の照射光の透過率とが異なる
    ように構成されているフォトマスクを用いて、 前記感光性樹脂の前駆体における第1の導体層の上に積
    層する部分と、第1の絶縁層の上に積層する部分とを、
    異なる露光量で露光させることを特徴とする、請求項2
    に記載の配線回路基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 第2の絶縁層の上に、少なくとも1つの
    導体層および/または絶縁層を形成して多層化する工程
    を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記
    載の配線回路基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1の絶縁層の上に、第1の導体層が所
    定の配線回路パターンとして形成され、第1の絶縁層お
    よび第1の導体層の上に、第2の絶縁層が、第1の導体
    層の上に積層される部分の厚みが、第1の絶縁層の上に
    積層される部分の厚みよりも、薄く形成されていること
    を特徴とする、配線回路基板。
  6. 【請求項6】 第2の絶縁層の上に、少なくとも1つの
    導体層および/または絶縁層が形成されることにより、
    多層化されていることを特徴とする、請求項5に記載の
    配線回路基板。
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