JP2003007723A - 半導体素子及び半導体集積回路 - Google Patents

半導体素子及び半導体集積回路

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JP2003007723A JP2001192887A JP2001192887A JP2003007723A JP 2003007723 A JP2003007723 A JP 2003007723A JP 2001192887 A JP2001192887 A JP 2001192887A JP 2001192887 A JP2001192887 A JP 2001192887A JP 2003007723 A JP2003007723 A JP 2003007723A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の素子構造での微細化限界を超えてさら
なる素子の微細化を可能にし、それに伴う半導体集積回
路(LSI)のさらなる高性能化を実現すること。 【解決手段】 ソースおよびドレインとゲート下チャネ
ルの間に、ソースおよびドレインの不純物濃度に比し低
濃度の不純物拡散領域が、ゲートが延在する中心線に関
し非対称な形状で形成されている構造を有する半導体素
子およびこれを用いた半導体集積回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路
(LSI)における素子構造の物理的制約に起因する微
細化の限界を緩和する素子構造およびこの素子を構成要
素とする半導体集積回路の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路(LSI)は、その製造
技術が確立されてから30年間以上に亘り主として素子
の微細化によって高集積化、高速化、低消費電力化とい
った性能の向上が図られてきた。
【0003】しかしながら、素子微細化のレベルを示す
最小線幅(半導体デバイスの加工寸法で、一般に、トラ
ンジスタのゲート長Lに対応する)が0.15μmに達
した昨今では、素子微細化において物理現象に起因する
種々の制約が顕在化してきた。これら制約の存在は、従
来の手段によるさらなる素子微細化を困難にし、素子の
微細化によるLSIの高性能化がもはや従来のトレンド
では期待できないことを意味している。
【0004】先ず、従来の半導体素子の微細化につい
て、その概要と将来の問題点を説明する。図26に、M
OSトランジスタに関して最も一般的な、定電界比例縮
小規則に従って素子を微細化した例を模式的に示す。図
26に示すMOSトランジスタは、左側の素子をスケー
ル1/2に縮小したものであり、それを右側に示す。M
OSトランジスタの特性を決定する重要なパラメータに
は、図26に示すように、ゲート長L、ゲート幅W、絶
縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOX、ソース・ドレインの
拡散深さX、基板或いはゲート直下のチャネル部の導
入不純物濃度N、および電源電圧Vがある。
【0005】これらのパラメータに対する縮小規則は、
表3の中央列に示すように、L、W、TOX、X、お
よびVに関しては、縮小パラメータαの逆数で縮小
し、Nのみα倍となる定電界比例縮小規則である。この
定電界比例縮小規則に従えば、素子サイズが縮小しても
電界の大きさが一定となる特徴がある。MOSトランジ
スタ等では、その信頼性を確保するために、ホットキャ
リヤの増大を抑制すべくデバイス内部(特にドレイン
等)の電界を大きくすることができない制限がある。
【0006】しかしながら、物理現象として、絶縁膜厚
(ゲート酸化膜厚)TOXが約3nm程度より薄くなる
と、基板(或いはゲート直下のチャネル部)とゲート電
極間に電流が流れ始める。即ちゲート酸化膜厚は、トン
ネル電流という物理的制限によって、約3nm程度より
薄くすることができない。絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)
OX3nmは、ゲート長L0.12μm程度に対応し
ている。つまり、ゲート長Lが0.12μm程度以下に
なると、表3の右列に示すように、絶縁膜厚(ゲート酸
化膜厚)TOXのみ一定の、変則定電界比例縮小則によ
り微細化を行わなければならなくなる。また、MOSト
ランジスタは、それをスイッチ素子として正しく作動さ
せるために、そのショートチャネル効果を抑制する必要
がある。そのためには、ソース・ドレインの拡散の深さ
を1/αで縮小しなければならないが、ソース・ド
レインの駆動性能を低下させないために、電気抵抗を低
くするよう導入不純物濃度を高くしなければならないこ
とおよび拡散によってソース・ドレインが形成されるこ
となどから、拡散の深さXが数十nm程度より小さく
なると1/αのレートで縮小することが次第に困難とな
っていた。
【0007】そこで最近では、Si薄膜を絶縁膜上に形
成し、そこにトランジスタを形成するいわゆる完全空乏
形SOI(Silicon On Insulator)デバイスによる拡散
の深さXの実効的縮小(ショートチャネル効果の抑
制)が期待されている。しかし、SOIデバイスの実用
化には、裏面ゲート効果や基板電位浮遊、寄生バイポー
ラ効果等への新たな対策が必要であり、解決すべき技術
的課題が少なからず残されている。
【0008】ここでは、完全空乏形SOIデバイス等に
より拡散の深さXの実効的縮小が1/αのレートで可
能であると仮定して、ゲート長Lが0.12μm以下で
は絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXのみが一定の変則
定電界比例縮小ができるものとして、その微細化による
LSIの性能トレンドを見積もってみる。図27に、絶
縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXに関する物理的制限を
考慮した従来の素子微細化トレンドを示す。図27にお
いて、COXはゲート容量であって、絶縁膜厚(ゲート
酸化膜厚)TOXに逆比例するとし、絶縁膜の誘電率ε
は一定であると仮定している。素子の駆動能力はゲート
容量COXに比例するので、絶縁膜厚(ゲート酸化膜
厚)TOXが一定でも絶縁膜の誘電率εをα倍にするこ
とにより高性能化が期待できるが、絶縁膜の誘電率εを
変えるには絶縁膜の材料を変更する必要があり、容易に
は実用化できないと予想されている。
【0009】表4に、配線に関する比例縮小則を示す。
LSIの性能向上には、集積度の向上に関して、素子の
面積縮小に比例した配線面積の縮小を実現する必要があ
る。一方、動作の高速化および低消費電力化に関して
は、配線容量を縮小する必要がある。配線の縮小につい
て、以前はは、配線材料(Al等)を変えない(電気伝
導率σ一定)スケール縮小が行われてきたが、最近で
は、配線遅延の顕在化(ゲート容量等の素子容量に対し
て配線容量が大きくなる)がLSIの高性能化を阻害す
ることを避けるために、Cu等の材料を導入して電気伝
導率σを大きくする努力が払われている。また、配線厚
や層間膜をスケーリング則より厚くしたりする方法も検
討されている。何れにしても、配線の縮小則において
は、表4に示すように、信号遅延に大きく影響する配線
容量は、1/αで縮小することが期待されている。
【0010】素子と配線に関して、表3および表4に示
す縮小則に従えば、表5に示す、LSIの性能に関わる
パラメータ(面積、遅延時間、消費電力)に対する効果
が期待できる。ここで、面積は集積度の逆数に比例し、
遅延時間は動作速度の逆数に比例するから、何れも小さ
くなることが高性能化に対応する。表5に左列に、性能
パラメータと各種パラメータの関係を併せて示す。ここ
で注意を要するのは、動作速度と消費電力に影響する静
電容量Cが1/αになっていることである。素子容量の
みを考えると1/αで急激に縮小されるが、配線容量
が1/αで縮小されることから、それらの和である静電
容量Cも1/αに縮小されることに注意しなければなら
ない。即ち、完全空乏形SOIデバイスは当初その素子
容量低減によって高性能化が期待できると考えられてい
たが、LSIの微細化の観点からは、微細化が進むにつ
れて静電容量Cが配線容量に支配されて小さくなるか
ら、素子容量自体の低減はLSIレベルでは殆ど効果が
ないことになる。
【0011】表5から明らかなように、ゲート長Lが
0.12μmにまでに適用される定電界比例縮小則によ
れば、駆動能力に相当するドレイン電流Idsは1/α
になり、容量Cと電源電圧Vが共に1/αになるの
で、信号遅延時間Tは1/αになり高速化が実現でき
る。しかし、ゲート長Lが0.12μm以下になり絶縁
膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXのみが一定の変則定電界
比例縮小則になるとドレイン電流Idsは1/αにな
って、信号遅延時間Tは一定となり高速化が実現できな
くなる問題を生じる。
【0012】ゲート長Lが0.12μmにまでに適用さ
れる定電界比例縮小則とゲート長Lが0.12μm以下
のときの絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXのみが一定
の変則定電界比例縮小則とでの、信号遅延速度の素子縮
小効果の違いについて、図28および図30を参照しな
がら説明する。図28に、MOSトランジスタにおける
ソース・ドレイン電圧Vdsとソース・ドレイン電流I
dsの関係を示す。図28はまた、トランジスタの利得
係数βについても併せて示している。縮小する前の電源
電圧をVd0、利得係数をβとし、縮小後の電源電圧
をVda、利得係数をβとしている。トランジスタが
スイッチ素子として正しく作動するためには、図28に
示す、ゲート電圧Vが0V(nMOSの場合、pMO
Sの場合はV)のとき(トランジスタがOFF状態の
とき)にソース・ドレイン電流I が流れてはいけな
いので、電源電圧をソース・ドレイン電流Idsが流れ
出す前のVd0にする必要がある。素子が縮小された後
のゲート長Lが1/αに縮小されるから、ゲート電圧V
が0Vのときの電源電圧も縮小されVdaとなる。
【0013】この電源電圧縮小は、ホットキャリヤ抑制
にとっても不可欠である。図28の上部に示すように、
利得係数βは、キャリヤの移動度μおよびゲート絶縁膜
の誘電率εが一定と仮定すると、ゲート幅Wに比例し、
ゲート長Lと絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXに反比
例する。従って、ゲート長Lが0.12μmまでの定電
界比例縮小則の場合には、縮小後の利得係数はα倍のβ
となり、絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXのみが一
定の変則定電界比例縮小則の場合には、縮小後の利得係
数は一定のβ0となる。これらのことから、各々の場合
のトランジスタが駆動しなければならない負荷(電源電
圧×負荷容量)と駆動能力(ソース・ドレイン電流I
dsのソース・ドレイン電圧Vdsに関する積分)と
を、素子縮小に伴う変化を模式的に面積として、図29
および図30に示す。ここで、駆動能力をソース・ドレ
イン電流Idsのソース・ドレイン電圧Vdsに関する
積分としたのは、負荷の電圧変化が時間に対して線形だ
と仮定したこと(実際には非線形であるが、大まかな比
較においては無難な近似)による。
【0014】図29に示す、ゲート長Lが0.12μm
までの定電界比例縮小則の場合には、素子縮小に伴って
負荷に対して駆動力の方が面積比で増大することが分か
る。一方、図30に示す、絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)
OXのみが一定の変則定電界比例縮小則の場合には、
素子が縮小しても負荷と駆動力の面積比がほぼ一定であ
り、高速化が期待できないことが分かる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記物理的制限(ゲー
ト酸化膜のトンネル電流抑制)を考慮した従来の素子縮
小則に伴うLSI性能予測をまとめると、図31に示す
トレンドとなる。これらの結果から、ゲート長Lが0.
12μm以下になり絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)T OX
のみが一定の変則定電界比例縮小則になると、ドレイン
電流Idsは1/α になって信号遅延時間Tは一定と
なり、高速化が実現できなくなる問題があることが分か
った。また、ショートチャネル効果を抑制するための様
々な困難も、素子縮小には残されている。
【0016】本発明は、従来の素子構造での微細化限界
を超えてさらなる素子の微細化を可能にし、それに伴う
半導体集積回路(LSI)のさらなる高性能化を実現す
ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、ソース・ドレイン間の電圧
の高さに対応して利得係数βが変調されることを特徴と
する半導体素子である。
【0017】請求項2に記載の発明は、利得係数βが、
ソース・ドレイン間の電圧の高さに反比例して変調され
るものである請求項1に記載の半導体素子である。
【0018】請求項3に記載の発明は、ソースおよびド
レインとゲート下チャネルの間に、ソースおよびドレイ
ンの不純物拡散領域に比し低濃度の不純物拡散領域が、
ゲートが延在する中心線に関し非対称な形状で形成され
ている構造を有するものである請求項1に記載の半導体
素子である。
【0019】請求項4に記載の発明は、ソースおよびド
レインとゲート下チャネルの間の、低濃度不純物拡散領
域の形状および大きさを設定することにより利得係数β
の変調効果を調整する請求項3に記載の半導体素子であ
る。
【0020】請求項5に記載の発明は、ソースおよびド
レインの電極コンタクトホールの間隔を設定することに
より利得係数βの変調効果を調整する請求項3に記載の
半導体素子である。
【0021】請求項6に記載の発明は、ソースおよびド
レインとゲート下チャネルの間の、低濃度拡散領域にお
ける不純物濃度を設定することにより利得係数βの変調
効果を調整する請求項3に記載の半導体素子である。
【0022】請求項7に記載の発明は、ソースとドレイ
ンの最近接コンタクトの距離が常にほぼ一定となるよう
に、微細化則に基づき形成した請求項3に記載の半導体
素子である。
【0023】請求項8に記載の発明は、ソース・ドレイ
ン間の電圧の高さに対応して利得係数βが変調される半
導体素子を構成要素とすることを特徴とする半導体集積
回路である。
【0024】請求項9に記載の発明は、利得係数βが、
ソース・ドレイン間の電圧の高さに反比例して変調され
る半導体素子を構成要素とする請求項8に記載の半導体
集積回路である。
【0025】請求項10に記載の発明は、p型素子およ
びn型素子で構成される論理回路であって、半導体素子
の利得係数βの変調制御ゲートに入力の遅延信号を与え
る構成を有する請求項8に記載の半導体集積回路であ
る。
【0026】請求項11に記載の発明は、半導体素子の
利得係数βの変調制御ゲートに入力の遅延信号を与える
手段が、制御ゲートと入力の間に抵抗を挿入するもので
ある請求項10に記載の半導体集積回路である。
【0027】請求項12に記載の発明は、制御ゲートと
入力の間に挿入された抵抗値を、当該論理回路の負荷駆
動特性によって設定する請求項11に記載の半導体集積
回路である。
【0028】請求項13に記載の発明は、p型素子およ
びn型素子で構成される論理回路であって、半導体素子
の利得係数βの変調制御ゲートに入力信号を与える構成
を有する請求項8に記載の半導体集積回路である。
【0029】請求項14に記載の発明は、ゲート電圧の
高さに対応して利得係数βが変調されることを特徴とす
る半導体素子である。
【0030】請求項15に記載の発明は、利得係数β
が、ゲート電圧の高さに比例して変調されるものである
請求項14に記載の半導体素子である。
【0031】請求項16に記載の発明は、ゲート下チャ
ネルの一部に、チャネルコンダクタンス又は相互コンダ
クタンスが比較的高い領域を、ソースからドレイン間の
チャネル部分に、通常のコンダクタンス領域を残存せし
めるとともにソース・ドレイン間で非対称となるよう形
成した請求項15に記載の半導体素子である。
【0032】請求項17に記載の発明は、ゲート下チャ
ネルの一部に、チャネルコンダクタンス又は相互コンダ
クタンスが比較的高い領域の形状および大きさを設定す
ることにより利得係数βの変調効果を調整する請求項1
6に記載の半導体素子である。
【0033】請求項18に記載の発明は、ゲート電圧の
高さに対応して利得係数βが変調される半導体素子を構
成要素とすることを特徴とする半導体集積回路である。
【0034】請求項19に記載の発明は、半導体素子
が、ゲート電圧の高さに比例して利得係数βが変調され
るものである請求項18に記載の半導体集積回路であ
る。
【0035】
【作用】本発明の半導体素子は、全てのデジタル論理回
路に適用できるので、従来の多くのLSIに対してさら
なる高集積化、高速化、低消費電力化など幅広い貢献が
できる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の半導体素子は、ゲート酸
化膜厚TOX縮小に関する物理的制限の下でも効果的な
駆動能力を確保でき、素子縮小に伴う動作速度の向上を
可能にする。本発明の半導体素子の有効性を実現する機
能上の要点は、ソース・ドレイン間の電圧に合わせて利
得係数βを変調する特性を備えることである。即ち、ソ
ース・ドレイン間の電圧が高いときには、実効的ゲート
長を長くして耐圧を高め、ソース・ドレイン間の電圧が
低くなるに従って実効的ゲート長を短くして利得係数β
を高めていく。この利得係数βの変調によって駆動能力
を高めることができるとともに、ゲート酸化膜厚
OX、ソースドレインの拡散の深さX、基板(或い
はゲート直下のチャネル部)の導入不純物濃度N一定の
縮小則による素子の微細化が可能になる。具体的には、
最大の実効ゲート長を0.12μm程度に固定して、最
小ゲート長のみを素子縮小係数1/αに従って小さくし
ていく。本発明のMOS型半導体素子は、ソース・ドレ
イン電圧Vdsに反比例してその利得係数βを自動的に
変調する処から、以下、Self-adjusting β−MOS
(略称:SA−MOS)と称する。
【0037】次に、図1乃至図5および表1および表2
を参照しながら、SA−MOS素子の機能原理を説明す
る。図1に、SA−MOS素子のソース・ドレイン電流
ds−ソース・ドレイン電圧Vds特性を示す。図1
において、SA−MOS素子の利得係数βを太い波線で
示している。SA−MOS素子の利得係数βは、ソース
・ドレイン電圧Vdsに反比例して変化する。ソース・
ドレイン電圧Vdsが電源電圧Vと等しいときのV
dsをVとし、その時の利得係数をβとする。同様
に、VdsがV、V、Vのときには、各々利得係
数β、β、βが対応しているとする。図1に、利
得係数がβ、βの場合のMOSトランジスタに関し
て、トランジスタON時に対応するゲート電圧VがV
(n型MOSの場合、p型MOSの場合は0)のとき
と、トランジスタOFF時に対応するゲート電圧V
0(n型MOSの場合、p型MOSの場合はV)のと
きの、通常のソース・ドレイン電流Ids−ソース・ド
レイン電圧Vds特性を細目の実線と薄実線で示す。而
して、SA−MOS素子のIds−Vds特性は、太い
実線のようになることが期待される。SA−MOS素子
のIds−Vds特性は、従来のMOS素子とは異な
り、Vdsの変化に対してその中程に山があることが特
徴となる。
【0038】表1に、SA−MOS素子の縮小則を示
す。SA−MOS素子の場合、各種パラメータのうち、
ゲート長Lおよびゲート幅Wのみを1/αで縮小する。
ゲート酸化膜厚TOX、ソースドレインの不純物拡散の
深さX、基板(或いはゲート直下のチャネル部)の導
入不純物濃度Nについては、各々の限界値に合わせて、
それ以上は縮小せず一定値とする。電源電圧Vについ
ては、一定以下であれば特に制限はない。表1には、T
OX、X、Nについて一定で、電源電圧Vについ
て、一定の場合とα―0.5で縮小する場合を示してい
る。電源電圧Vに関しては、LSIを使う目的に合わ
せて、そユーザーが任意に設定できる。表2に、表1に
示したSA−MOS素子の縮小則による素子の微細化効
果を示す。電源電圧V一定の場合には信号遅延時間は
1/αとなり、素子微細化によるLSIの高速化が期待
できる。しかし、その場合は消費電力が縮小されないこ
とに注意しなければならない。一方、電源電圧Vがα
―0.5で縮小する場合には信号遅延時間はα―0.5
となり、素子微細化によるLSIの高速化は薄れるけれ
ども、消費電力が1/α .5縮小される効果が期待さ
れる。
【0039】これらSA−MOS素子の縮小則に関する
効果について、図2および図3を用いて説明する。図2
および図3は、図29および図30と同様に、駆動能力
と負荷に関して素子微細化に伴う変化を面積で表してお
り、電源電圧V一定の場合を図2に、電源電圧V
α―0.5で縮小する場合を図3に示している。図2に
示す電源電圧V一定の場合には、素子が縮小しても駆
動力は殆ど変化せず、縮小に伴って減少する負荷との面
積比はますます大きくなっていく。つまり、消費電力は
一定で、動作速度は向上する。一方、図3に示す、電源
電圧Vがα―0 .5で縮小する場合には、駆動力もや
や減るものの、負荷も小さくなるので、消費電力と動作
速度共に高性能化の効果が期待できる。
【0040】本発明の、MOS型素子の縮小則に関する
これまでの説明のまとめを、図4に示す。ゲート長Lが
0.12μm程度までは、従来の定電界比例縮小則が適
用され、ゲート長Lが0.12μm程度以下のスケール
では、本発明のSA−MOS素子の縮小則が適用できる
とする。この中で、電源電圧Vは一定若しくはそれ以
下に縮小するが、それはユーザーが目的に応じて設定で
きるものとする。この素子縮小則に従えば、図5に示す
LSI性能トレンドが期待できる。図5における信号遅
延時間Tと消費電力Pについては、電源電圧Vによっ
て相補的に変動する特徴が期待される。而して、消費電
力を優先させるか動作速度を優先させるかで、LSIの
電源電圧を設定すればよい。LSIの電源電圧設定はL
SIの動作中でもできるので、消費電力と動作速度を装
置環境や処理の状況に応じてダイナミックに調整して、
常に最適なパフォーマンスを実現することも可能とな
る。
【0041】次に、請求項14に記載の発明の実施形態
を説明する。請求項14に記載の発明の機能上の要点
は、ゲート電圧に合わせて利得係数βを変調する特性を
備えることである。
【0042】即ち、ゲート電圧が高いときには、実効的
ゲート長を短くして利得係数βを高め、ゲート電圧が低
くなるに従って実効的ゲート長を長くして、トランジス
タOFF時には実効的ゲート長を最大にして耐圧を高め
るようにした点に特徴がある。但し、請求項14に記載
の発明の素子は、CMOS論理回路のみに適用可能であ
る。
【0043】
【実施例】実施例1 次に、本発明のSA−MOS素子の機能を実現するため
の素子構成一実施例を、図6乃至図9を参照しながら説
明する。図6に、本発明のSA−MOS素子の基本的構
成例を示す。本発明のSA−MOS素子の構造上の特徴
は、MOSゲートGに対して、ある一定の角度をなす低
濃度の不純物拡散領域LDを追加設置しているところに
ある。ただし、この低濃度というのは、ソースS・ドレ
インDの不純物濃度HDと比較して低いという意味であ
る。図6に示すように、低濃度の不純物拡散領域は、通
常のMOSゲートとソース若しくはドレイン間に実質的
に三角形を形成し、MOSゲートを挟んでそれらの領域
は実質的に四角形を形成していることを特徴としてい
る。ただし、この低濃度不純物拡散領域の形成は、必ず
しも三角形である必要はなく、要は、ソースとドレイン
の間にゲートに関して非対称な形状を形成していれば、
その形状は何でもよい。図6において、Cはコンタクト
ホールである。図7に、図6におけるA−A'縦断面を
示す。図7に示すように、低濃度不純物拡散領域LD
は、ソースS・ドレインDの不純物拡散領域HDよりも
浅く形成される。
【0044】SA−MOS素子は、そのドレイン電圧V
dsによって、MOSゲートとドレイン間に形成された
薄い濃度の不純物拡散領域の抵抗値が変わることを利用
して、MOSゲート下チャネルにかかるソース・ドレイ
ン間の電界の向きを変調し、実効的なゲート長およびゲ
ート幅を変えることで利得係数βの自動変調を実現して
いる。SA−MOSにおけるゲートとドレイン間に形成
された薄い濃度の不純物拡散領域は、ドレイン電圧V
dsが高くなると、図8に示すように、基板(バックゲ
ート)との間に形成される空乏層DLの幅が大きくな
り、その部分の抵抗値が大となる。その結果、MOSゲ
ート下チャネルにかかるソース・ドレイン間の電界の向
きが最短ゲート長に沿ったチャネル方向に対して次第に
傾き、図8上部に示すように、実効的なゲートチャネル
CHの長さが増大して利得係数βが小さくなる。一
方、ドレイン電圧Vdsが低くなると、図9に示すよう
に、基板(バックゲート)との間に形成される空乏層D
Lの幅が小さくなり、その部分の抵抗値が小となる。そ
の結果、MOSゲート下チャネルにかかるソース・ドレ
イン間の電界の向きが最短ゲート長に沿ったチャネル方
向に対して次第に傾き、図9上部に示すように、実効的
なゲートチャネルCHの長さが縮小して利得係数βが
大きくなる。
【0045】即ち、SA−MOSデバイスは、そのMO
SゲートGとドレインD間に形成された相対的に低濃度
の不純物拡散領域LDによって、ドレイン電圧Vds
反比例した利得係数βの自動変調を実現している。そし
て、ドレイン電圧Vdsが電源電圧Vと等しいときの
実効ゲート長が耐圧に十分必要な値であればスイッチと
して正しく作動することが期待できる。最大の利得係数
βの値は、加工できる限界のゲート長が小さければ小さ
いほど大きくできるが、一般に、最小ゲート長は、チャ
ネル方向のトンネル電流の抑制限界から、約20nm程
度より小さくできないと予想されている。しかし、本発
明のSA−MOS素子構造を採用することで、ゲート長
が0.12μmから0.02μm程度までは素子の微細
化が可能となり、それによるLSIの高性能化トレンド
がある程度維持できる効果が期待できる。
【0046】実施例2 図10に、本発明のSA−MOS素子の構成の他の実施
形態を示す。この実施例においては、非対称な低濃度不
純物拡散領域が、図6(実施例1)に示す形状を折り返
す形態である。このように、低濃度不純物拡散領域はソ
ースとドレイン間で非対称な形状であればよい。この実
施形態は、長いゲート幅Wの素子に有効である。SA−
MOSデバイスにおける利得係数βの自動変調特性は、
ゲートとソース・ドレイン間の低濃度不純物拡散領域の
抵抗値とドレイン電圧Vdsによる変調度合いによって
決定されるので、図10に記号DやDで示すMOS
ゲートと低濃度不純物拡散領域の相対的形状、寸法およ
びその深さと濃度によって決まる。
【0047】実施例3 図11に、SA−MOS素子の構成のさらに他の実施形
態を示す。この実施例においては、非対称な低濃度不純
物拡散領域を、ゲートを折り曲げることによって実現し
ている。この実施例では、長いゲート幅Wの素子でしか
も、Dが長い場合に有効である。この実施例の場合で
も、図11にDやDで示す低濃度不純物拡散領域の
深さと濃度によって、SA−MOSデバイスの自動利得
変調特性が決まる。
【0048】実施例4 図12に、SA−MOS素子の構成のさらに他の実施形
態を示す。この実施例においては、ソースとドレインの
非対称なコンタクトの位置の近傍のみに本来のソース・
ドレインの不純物拡散を施し、その他の領域を低濃度不
純物拡散領域LDとしている。また、図12下図に示す
ように、ソースS側については、コンタクト近傍以外に
は不純物拡散領域を形成せず、基板(若しくはウエル)
のままの不純物濃度状態とする。この実施例のように、
低濃度不純物拡散領域LDはソースSとドレインD間で
非対称な形状であれば何でもよい。この実施例によると
きは、各種拡散領域の形成が容易になるとともに、ドレ
イン電圧Vdsが高いときの耐圧を高めることができ
る。この実施例におけるSA−MOSデバイスの自動利
得変調特性は、低濃度不純物拡散領域の抵抗値とドレイ
ン電圧Vdsによる変調度合いによって決定されるの
で、図12に示すDやDで特徴づけられる低濃度不
純物拡散領域の形状およびその深さと濃度によって決ま
る。
【0049】実施例5 図13に、SA−MOS素子における低濃度不純物拡散
領域の形状に関する微細化則を示す。図13の最上段
は、従来のMOS型素子を示しており、ゲート長が0.
12μm程度である。そこで、ゲート長を0.12μm
程度以下に縮小する場合には、SA−MOS素子構造を
用いる。図13における中段および下段の図は、縮小し
たSA−MOS素子の例を示している。この実施例で
は、最上段に示す素子を0.8倍のスケーにで縮小した
ものが中段の図に示す素子であり、0.2倍のスケール
に縮小したものが下段の図に示す素子である。SA−M
OS素子において微細化を進めるに際しては、ソースと
ドレインのコンタクト間の最短距離をほぼ一定にする条
件で、低濃度不純物拡散領域の形状を決定する方法が考
えられる。この条件は、ドレイン電圧Vdsが電源電圧
に等しいときに最大となるべき実効ゲート長がソー
スとドレインのコンタクト間の最短距離に対応している
からであり、電源電圧を一定にした場合の、トランジス
タOFF時の電流遮断可能な耐圧を確保するのに必要な
条件である。但し、電源電圧をスケール縮小する場合に
は、それに応じてソースとドレインのコンタクト間の最
短距離を小さくすることも可能である。図12に示す実
施例4においても、同様の縮小ルールを適用できる。
【0050】実施例6 この実施例においては、SA−MOS素子が、従来のM
OS素子と同様に、全ての論理回路で利用できることを
説明する。SA−MOS素子には、MOSトランジスタ
と同様に、p−chとn−chの2種類のチャネルタイ
プがあり、各々の記号を、図14に示す。図15に、S
A−MOS素子で構成されたインバータ回路の一例を示
す。従来のCMOS論理回路におけるp−chとn−c
hのMOSトランジスタと各々置き換えるだけの、つま
り、何ら回路変更を要しない回路構成である。このイン
バータと同様に、SA−MOS素子で全ての論理回路を
構成することができる。SA−MOS論理回路の動作を
説明する。各々のSA−MOS素子は、各々のソース・
ドレイン電圧Vdsに反比例してその利得係数βが変調
される特徴を有する。図16に、図15に示す回路内の
各ノードにおける信号レベルと各SA−MOS素子の利
得係数βの時間的変化を示す。出力ノードOUTには、
その負荷容量とトランジスタの駆動能力によって決まる
遅延時間を経て入力信号の反転信号が現れる。そして、
各々のSA−MOS素子では、各々のソース・ドレイン
電圧Vdsに反比例した利得係数βの変調が実現され
る。このソース・ドレイン電圧Vdsに反比例した動的
な利得係数βの最適化によって、各々のSA−MOS素
子は効率的な駆動能力を発揮するすることができる。即
ち、この回路動作において各々のSA−MOS素子は、
ソース・ドレイン電圧Vdsが小さくなるに従って素子
のゲート長が実質的に微細化されてソース・ドレイン電
流Idsを大きく取るような動的な適応を実現し、素子
微細化による論理回路の高速化を実現する。而して、本
発明のSA−MOS素子は、従来の多くのLSI回路に
適用することが可能であり、広範囲のLSIに対してさ
らなる高集積化、高速化、低消費電力化など幅広い貢献
ができる。
【0051】実施例7 本発明のSA−MOS素子による論理回路構成と同様の
効果が期待できる、他の回路構成の例について説明す
る。この実施例では、出願人が先に提案した Adjustibl
e β MOS(略称:A−MOS)(特願2001−0
18133「半導体素子」)を用いて回路を構成する。
そこで先ず、A−MOSの概要を説明する。図17に、
A−MOS素子の基本的構成を示す。A−MOSデバイ
スの構造上の特徴は、通常のMOSゲートに対してある
一定角度をなす制御ゲートを追加設置している点にあ
る。制御ゲートCGは、図17に示すように、MOSゲ
ートとは別の層を用いてMOSゲートに重ねるように形
成することができる。制御ゲート下のチャネル部分は、
チャネルの不純物濃度をMOSゲート部と変えて、チャ
ネルコンダクタンスを独立に調整可能である。A−MO
Sの基本構造は、通常のMOSゲートとソース若しくは
ドレイン間で制御ゲート領域が実質的に三角形をなし、
MOSゲートを挟んでこれらの領域は実質的に四角形を
形成していることによって特徴づけられる。
【0052】A−MOSは、制御ゲートの電圧値によっ
て、制御ゲート下チャネルの抵抗値を制御することでM
OSゲート下チャネルにかかる(ソース・ドレイン間
の)電界の向きを変調し、実効的なゲート長およびゲー
ト幅を変えることによって利得係数βによる電圧制御を
可能にしている。A−MOS素子にも、SA−MOSと
同様に、p−chとn−chの2種類のチャネルタイプ
があり、各々の記号を、図18に示す。
【0053】図19に、A−MOS素子で構成されたイ
ンバータ回路の一例を示す。従来のCMOS論理回路に
おけるp−chとn−chのMOSトランジスタを、p
−chとn−chのA−MOSと各々置き換え、A−M
OSの制御ゲートと入力ノードの間に抵抗を挿入する回
路構成である。このインバータの例と同様に、A−MO
S素子で全ての論理回路を構成することができる。この
A−MOS回路構成によって、各々のA−MOSトラン
ジスタは、ソース・ドレイン電圧Vdsに反比例して利
得係数βが変調される特性が実現される。
【0054】図20に、図19に示す回路内の各ノード
における信号レベルと各A−MOSトランジスタの利得
係数βの時間的変化を示す。出力ノードのOUTには、
その負荷容量とトランジスタの駆動能力によって決まる
遅延時間を経て入力信号の反転信号が現れる。抵抗を介
して入力ノードに接続された各A−MOSの制御ゲート
CGは、その抵抗値と制御ゲートの容量に比例した遅延
時間の後に入力信号と同じ電圧レベルとなる。ここで
は、入力と制御ゲートの間に挿入された抵抗の抵抗値
を、制御ゲート信号の遅延が出力信号の遅延と同じにな
るように調整した場合を示している。その結果、各々の
A−MOSトランジスタは、各々のソース・ドレイン電
圧V に反比例した利得係数βの変調を実現すること
ができる。而して、A−MOS素子を用いた場合も、当
該回路構成とすることによって、SA−MOS素子を用
いた場合と同様の効果を奏する。
【0055】実施例8 図19に示す、実施例7における、A−MOS素子を用
いた論理回路において、入力ノードと制御ゲートノード
の間に挿入されている抵抗の抵抗値を実質的にゼロにす
る場合の回路構成の実施例を、図21に示す。この実施
例においても、結果的には同様の効果を奏する。図21
に示す回路構成は、実質的にA−MOS素子のゲートと
制御ゲートが接続されていることと等価である。A−M
OS素子のゲートと制御ゲートを電気的に接続すると、
ゲート電圧Vに比例してその利得係数βを自動的に変
調するMOS素子となる。そこで、A−MOS素子のゲ
ートと制御ゲートを共通にした新たなMOS素子を、ゲ
ートと制御ゲートが融合したという意味で、以下、Merg
ed gate-Adjusting β MOS(略称:MA−MOS)
と称する。その記号を、図22に示す。
【0056】MA−MOSの、ソース・ドレイン電流I
ds−ソース・ドレイン電圧Vds特性について説明す
る。図23に、MA−MOSの制御ゲート下のコンダク
タンスがゲート下のコンダクタンスよりも十分に高い場
合の、ゲート電圧Vと制御ゲート電圧Vcgが各々0
とV(n−chの場合、p−chの場合は逆)のとき
の4通りについて、A−MOSのIds−Vds特性を
示す。利得係数βは、制御ゲート電圧VcgがVのと
きには大きく、制御ゲート電圧Vcgが0のときには小
さくなる。逆に、耐圧は制御ゲート電圧VcgがV
ときには小さく、制御ゲート電圧Vcgが0のときには
大きくなる。ここで、MA−MOS素子の場合は、ゲー
トと制御ゲートが接続されているので、ゲート電圧V
=制御ゲート電圧Vcgとなり、図23に太線で示す特
性となり、耐圧が高く、トランジスタON時の利得係数
βが高い特性を実現できる。但し、MA−MOS素子
は、ソース・ドレイン間の電圧に無関係に利得係数βを
変調するので、トランジスタON時には必ずソース・ド
レイン間の電圧の電圧が小さくなるような回路構成でな
ければならない。トランジスタON時にソース・ドレイ
ン間の電圧が大きくなるような回路では、耐圧を保てな
いので過大な貫通電流が流れる虞がある。従って、MA
−MOS素子は、CMOS論理回路にのみ適用が可能で
ある。
【0057】実施例9 図24に、MA−MOS素子の構成の一例を示す。ゲー
トの一部に対して比較的高いコンダクタンスの領域を、
ソース・ドレインに対して非対称に形成したことに特徴
を有する。但し、ソースからドレイン間のチャネル部分
に、通常のコンダクタンスの部分が必ず残るようにしな
ければならない。ここで、ゲート電圧が高いときに利得
係数βを可及的に大きくするために、比較的高いコンダ
クタンス部分のコンダクタンスをできるだけ大きくする
ことと、通常のコンダクタンスのチャネル部分の実効的
ゲート幅を大きくすることが望ましい。しかし、それら
はトランジスタOFF時に電流を完全に遮断するための
耐圧を保つことが制限条件となる。
【0058】図25に、MA−MOS素子の縮小例を示
す。MA−MOS素子の微細化は、電源電圧Vが一定
の場合、トランジスタOFF時の耐圧を確保するための
ゲート長L一定かつゲート幅W方向の縮小と、比較的高
いコンダクタンスの領域の相対的拡張に特徴を有する。
素子の微細化に伴って、ゲート内に残された通常のコン
ダクタンス部分の実効的なゲート長が縮小されることで
利得係数βの向上を図る。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、従来のMOS素子にお
ける物理的制約による微細化の隘路を克服して、構造
上、比較的容易に素子の微細化を実現することができ、
広範囲のLSIに対してさらなる高集積化、高速化、低
消費電力化など幅広い貢献ができる。
【0060】請求項14乃至請求項17に記載の発明に
よるときは、CMOS論理回路のみに適用範囲が限定さ
れるが、耐圧が高く、トランジスタON時の利得係数β
が高い特性を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSA−MOSのI−V特性を示すグラ
【図2】電源電圧V一定縮小に伴うSA−MOSの駆
動能力と負荷の関係を示すグラフ
【図3】電源電圧V ―0.5縮小に伴うSA−MOS
の駆動能力と負荷の関係を示すグラフ
【図4】本発明の半導体素子の微細化トレンドを示すグ
ラフ
【図5】本発明の半導体素子の微細化に伴うLSI性能
トレンドを示すグラフ
【図6】本発明の半導体素子の構造の一実施例を示す平
面図
【図7】本発明の半導体素子の構造の一実施例を示す縦
断面図
【図8】本発明の半導体素子の利得係数β変調メカニズ
ムを示す平面図(ソース・ドレイン電圧Vdsが高い場
合)
【図9】本発明の半導体素子の利得係数β変調メカニズ
ムを示す平面図(ソース・ドレイン電圧Vdsが低い場
合)
【図10】本発明の半導体素子の構造の他の実施例を示
す平面図
【図11】本発明の半導体素子の構造の他の実施例を示
す平面図
【図12】本発明の半導体素子の構造の他の実施例を示
す平面図
【図13】本発明の半導体素子における素子微細化を示
す位置実施例を示す平面図
【図14】本発明の半導体素子の記号例を示すダイアグ
ラム
【図15】本発明の半導体素子を用いた論理回路構成の
一実施例を示すダイアグラム
【図16】本発明の半導体素子を用いた論理回路構成の
動作を示すダイアグラム
【図17】本発明に関連する半導体素子の構造の一例を
示す平面図
【図18】本発明に関連する半導体素子の記号例を示す
ダイアグラム
【図19】本発明に関連する半導体素子を用いた論理回
路の一例を示すダイアグラム
【図20】本発明に関連する半導体素子を用いた論理回
路の動作を示すダイアグラム
【図21】本発明に関連する半導体素子を用いた論理回
路の他の例を示すダイアグラム
【図22】請求項14に記載の発明の半導体素子の記号
例を示すダイアグラム
【図23】請求項14に記載の発明の半導体素子のI−
V特性を示すグラフ
【図24】請求項14に記載の発明の半導体素子の構造
の一実施例を示す平面図
【図25】請求項14に記載の発明の半導体素子におけ
る微細化例を示す平面図
【図26】従来の半導体素子における素子微細化例を示
す斜視図
【図27】従来の半導体素子における素子微細化トレン
ドを示すグラフ
【図28】従来の半導体素子におけるスケール縮小に伴
う素子のI−V特性を示すグラフ
【図29】従来の半導体素子における電界一定縮小に伴
う素子の駆動能力と負荷の関係を示すグラフ
【図30】従来の半導体素子における絶縁膜厚(ゲート
酸化膜厚)TOX一定縮小に伴う素子の駆動能力と負荷
の関係示すグラフ
【図31】従来の半導体素子における半導体素子の微細
化に伴うLSI性能トレンドを示すグラフ
【符号の説明】
S ソース D ドレイン G ゲート C コンタクト HD 高濃度不純物拡散層 LD 低濃度不純物拡散層 CH 実効的ゲートチャネル DL 空乏層
【表1】 本発明の半導体素子における素子微細化則を示す表
【表2】 本発明の半導体素子における素子微細化則によるLSI
性能に対する効果を示す表
【表3】 従来の半導体素子における素子微細化則を示す表
【表4】 従来の配線における微細化則を示す表
【表5】 従来の半導体素子における素子微細化則によるLSI性
能に対する効果を示す表
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月8日(2001.8.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 半導体素子及び半導体集積回路
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路
(LSI)における素子構造の物理的制約に起因する微
細化の限界を緩和する素子構造およびこの素子を構成要
素とする半導体集積回路の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路(LSI)は、その製造
技術が確立されてから30年間以上に亘り主として素子
の微細化によって高集積化、高速化、低消費電力化とい
った性能の向上が図られてきた。
【0003】しかしながら、素子微細化のレベルを示す
最小線幅(半導体デバイスの加工寸法で、一般に、トラ
ンジスタのゲート長Lに対応する)が0.15μmに達
した昨今では、素子微細化において物理現象に起因する
種々の制約が顕在化してきた。これら制約の存在は、従
来の手段によるさらなる素子微細化を困難にし、素子の
微細化によるLSIの高性能化がもはや従来のトレンド
では期待できないことを意味している。
【0004】先ず、従来の半導体素子の微細化につい
て、その概要と将来の問題点を説明する。図26に、M
OSトランジスタに関して最も一般的な、定電界比例縮
小則に従って素子を微細化した例を模式的に示す。図2
6に示すMOSトランジスタは、左側の素子をスケール
1/2に縮小したものであり、それを右側に示す。MO
Sトランジスタの特性を決定する重要なパラメータに
は、図26に示すように、ゲート長L、ゲート幅W、絶
縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOX、ソース・ドレインの
拡散深さX、基板或いはゲート直下のチャネル部の導
入不純物濃度N、および電源電圧Vがある。
【0005】これらのパラメータに対する縮小規則は、
表3の中央列に示すように、L、W、TOX、X、お
よびVに関しては、縮小パラメータαの逆数で縮小
し、Nのみα倍となる定電界比例縮小則である。この定
電界比例縮小則に従えば、素子サイズが縮小しても電界
の大きさが一定となる特徴がある。MOSトランジスタ
等では、その信頼性を確保するために、ホットキャリア
の増大を抑制すべくデバイス内部(特にドレイン等)の
電界を大きくすることができない制限がある。
【0006】
【表3】
【0007】しかしながら、物理現象として、絶縁膜厚
(ゲート酸化膜厚)TOXが約3nm程度より薄くなる
と、基板(或いはゲート直下のチャネル部)とゲート電
極間に電流が流れ始める。即ちゲート酸化膜厚は、トン
ネル電流という物理的制限によって、約3nm程度より
薄くすることができない。絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)
OX約3nmは、ゲート長L0.12μm程度に対応
している。つまり、ゲート長Lが0.12μm程度以下
になると、表3の右列に示すように、絶縁膜厚(ゲート
酸化膜厚)TOXのみ一定の、変則定電界比例縮小則に
より微細化を行わなければならなくなる。また、MOS
トランジスタは、それをスイッチ素子として正しく作動
させるために、そのショートチャネル効果を抑制する必
要がある。そのためには、ソース・ドレインの拡散の深
さXを1/αで縮小しなければならないが、ソース・
ドレインの駆動性能を低下させないために、電気抵抗を
低くするよう導入不純物濃度を高くしなければならない
ことおよび拡散によってソース・ドレインが形成される
ことなどから、拡散の深さXが数十nm程度より小さ
くなると1/αのレートで縮小することが次第に困難と
なっていた。
【0008】そこで最近では、Si薄膜を絶縁膜上に形
成し、そこにトランジスタを形成する完全空乏形SOI
(Silicon On Insulator)デバイスによる拡散の深さX
の実効的縮小(ショートチャネル効果の抑制)が期待
されている。しかし、SOIデバイスの実用化には、裏
面ゲート効果や基板電位浮遊、寄生バイポーラ効果等へ
の新たな対策が必要であり、解決すべき技術的課題が少
なからず残されている。
【0009】ここでは、完全空乏形SOIデバイス等に
より拡散の深さXの実効的縮小が1/αのレートで可
能であると仮定して、ゲート長Lが0.12μm以下で
は絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXのみが一定の変則
定電界比例縮小ができるものとして、その微細化による
LSIの性能トレンドを見積もってみる。図27に、絶
縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXに関する物理的制限を
考慮した従来の素子微細化トレンドを示す。図27にお
いて、COXはゲート容量であって、絶縁膜厚(ゲート
酸化膜厚)TOXに逆比例するとし、絶縁膜の誘電率ε
は一定であると仮定している。素子の駆動能力はゲート
容量COXに比例するので、絶縁膜厚(ゲート酸化膜
厚)TOXが一定でも絶縁膜の誘電率εをα倍にするこ
とにより高性能化が期待できるが、絶縁膜の誘電率εを
変えるには絶縁膜の材料を変更する必要があり、容易に
は実用化できないと予想されている。
【0010】表4に、配線に関する比例縮小則を示す。
LSIの性能向上には、集積度の向上に関して、素子の
面積縮小に比例した配線面積の縮小を実現する必要があ
る。一方、動作の高速化および低消費電力化に関して
は、配線容量を縮小する必要がある。配線の縮小につい
て、以前は、配線材料(Al等)を変えない(電気伝導
率σ一定)スケール縮小が行われてきたが、最近では、
配線遅延の顕在化(ゲート容量等の素子容量に対して配
線容量が大きくなる)がLSIの高性能化を阻害するこ
とを避けるために、Cu等の材料を導入して電気伝導率
σを大きくする努力が払われている。また、配線厚や層
間膜をスケーリング則より厚くしたりする方法も検討さ
れている。何れにしても、配線の縮小則においては、表
4に示すように、信号遅延に大きく影響する配線容量
は、1/αで縮小することが期待されている。
【0011】
【表4】
【0012】
【表5】
【0013】素子と配線に関して、表3および表4に示
す縮小則に従えば、表5に示す、LSIの性能に関わる
パラメータ(面積、遅延時間、消費電力)に対する効果
が期待できる。ここで、面積は集積度の逆数に比例し、
遅延時間は動作速度の逆数に比例するから、何れも小さ
くなることが高性能化に対応する。表5の左列に、性能
パラメータと各種パラメータの関係を併せて示す。ここ
で注意を要するのは、動作速度と消費電力に影響する静
電容量Cが1/αになっていることである。素子容量の
みを考えると1/αで急激に縮小されるが、配線容量
が1/αで縮小されることから、それらの和である静電
容量Cも1/αに縮小されることに注意しなければなら
ない。即ち、完全空乏形SOIデバイスは当初その容量
低減によって高性能化が期待できると考えられていた
が、LSIの微細化の観点からは、微細化が進むにつれ
て静電容量Cが配線容量に支配されて小さくなるから、
素子容量自体の低減はLSIレベルでは殆ど効果がない
ことになる。
【0014】表5から明らかなように、ゲート長Lが
0.12μmにまで適用される定電界比例縮小則によれ
ば、駆動能力に相当するドレイン電流Idsは1/αに
なり、静電容量Cと電源電圧Vが共に1/αになるの
で、信号遅延時間Tは1/αになり高速化が実現でき
る。しかし、ゲート長Lが0.12μm以下になり絶縁
膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXのみが一定の変則定電界
比例縮小則になるとドレイン電流Idsは1/αにな
って、信号遅延時間Tは一定となり高速化が実現できな
くなる問題を生じる。
【0015】ゲート長Lが0.12μmにまで適用され
る定電界比例縮小則とゲート長Lが0.12μm以下の
ときの絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXのみが一定の
変則定電界比例縮小則とでの、信号速度の素子縮小効果
の違いについて、図28および図30を参照しながら説
明する。図28に、MOSトランジスタにおけるソース
・ドレイン電圧Vdsとソース・ドレイン電流Ids
関係を示す。図28はまた、トランジスタの利得係数β
についても併せ示している。縮小する前の電源電圧をV
do、利得係数をβとし、縮小後の電源電圧を
ds、利得係数をβとしている。トランジスタがス
イッチ素子として正しく作動するためには、図28に示
す、ゲート電圧Vが0V(nMOSの場合、pMOS
の場合はV)のとき(トランジスタがOFF状態のと
き)にソース・ドレイン電流Idsが流れてはいけない
ので、電源電圧をソース・ドレイン電流Idsが流れ出
す前のVdoにする必要がある。素子が縮小された後の
ゲート長Lが1/αに縮小されるから、ゲート電圧V
が0Vのときの電源電圧も縮小されVdsとなる。
【0016】この電源電圧縮小は、ホットキャリア抑制
にとっても不可欠である。図28の上部に示すように、
利得係数βは、キャリアの移動度μおよびゲート絶縁膜
の誘電率εが一定と仮定すると、ゲート幅Wに比例し、
ゲート長Lと絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXに反比
例する。従って、ゲート長Lが0.12μmまでの定電
界比例縮小則の場合には、縮小後の利得係数はα倍のβ
となり、絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)TOXのみが一
定の変則定電界比例縮小則の場合には、縮小後の利得係
数は一定のβとなる。これらのことから、各々の場合
のトランジスタが駆動しなければならない負荷(電源電
圧×負荷容量)と駆動能力(ソース・ドレイン電流I
dsのソース・ドレイン電圧Vdsに関する積分)と
を、素子縮小に伴う変化を模式的に面積として、図29
および図30に示す。ここで、駆動能力をソース・ドレ
イン電流Idsのソース・ドレイン電圧Vdsに関する
積分としたのは、負荷の電圧変化が時間に関して線形で
あると仮定したこと(実際には非線形であるが、大まか
な比較においては無難な近似)による。
【0017】図29に示す、ゲート長Lが0.12μm
までの定電界比例縮小則の場合には、素子縮小に伴って
負荷に対して駆動力の方が面積比で増大することが分か
る。一方、図30に示す、絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)
OXのみが一定の変則定電界比例縮小則の場合には、
素子が縮小しても負荷と駆動力の面積比がほぼ一定であ
り、高速化が期待できないことが分かる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記物理的制限(ゲー
ト酸化膜のトンネル電流抑制)を考慮した従来の素子縮
小則に伴うLSI性能予測をまとめると、図31に示す
トレンドとなる。これらの結果から、ゲート長Lが0.
12μm以下になり、絶縁膜厚(ゲート酸化膜厚)T
OXのみが一定の変則定電界比例縮小則になると、ドレ
イン電流Idsは1/αになって信号遅延時間Tは一
定となり、高速化が実現できなくなる問題があることが
分かった。また、ショートチャネル効果を抑制するため
の様々な困難も、素子縮小には残されている。
【0019】本発明は、従来の素子構造での微細化限界
を超えてさらなる素子の微細化を可能にし、それに伴う
半導体集積回路(LSI)のさらなる高性能化を実現す
ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、ソース・ドレイン間の電圧
の高さに対応して利得係数βが変調されることを特徴と
する半導体素子である。
【0021】請求項2に記載の発明は、利得係数βが、
ソース・ドレイン間の電圧の高さに反比例して変調され
るものである請求項1に記載の半導体素子である。
【0022】請求項3に記載の発明は、ソースおよびド
レインとゲート下チャネルの間に、ソースおよびドレイ
ンの不純物拡散領域に比し低濃度の不純物拡散領域が、
ゲートが延在する中心線に関し非対称な形状で形成され
ている構造を有するものである請求項1に記載の半導体
素子である。
【0023】請求項4に記載の発明は、ソースおよびド
レインとゲート下チャネルの間の、低濃度不純物拡散領
域の形状および大きさを設定することにより利得係数β
の変調効果を調整する請求項3に記載の半導体素子であ
る。
【0024】請求項5に記載の発明は、ソースおよびド
レインの電極コンタクトホールの間隔を設定することに
より利得係数βの変調効果を調整する請求項3に記載の
半導体素子である。
【0025】請求項6に記載の発明は、ソースおよびド
レインとゲート下チャネルの間の、低濃度不純物拡散領
域の不純物濃度を設定することにより利得係数βの変調
効果を調整する請求項3に記載の半導体素子である。
【0026】請求項7に記載の発明は、ソースとドレイ
ンの最近接コンタクトの距離が常にほぼ一定となるよう
に、微細化則に基づき形成した請求項3に記載の半導体
素子である。
【0027】請求項8に記載の発明は、ソース・ドレイ
ン間の電圧の高さに対応して利得係数βが変調される半
導体素子を構成要素とすることを特徴とする半導体集積
回路である。
【0028】請求項9に記載の発明は、利得係数βが、
ソース・ドレイン間の電圧の高さに反比例して変調され
る半導体素子を構成要素とする請求項8に記載の半導体
集積回路である。
【0029】請求項10に記載の発明は、p型素子およ
びn型素子で構成される論理回路であって、半導体素子
の利得係数βの変調制御ゲートに入力の遅延信号を与え
る構成を有する請求項8に記載の半導体集積回路であ
る。
【0030】請求項11に記載の発明は、半導体の利得
係数βの変調制御ゲートに入力の遅延信号を与える手段
が、制御ゲートと入力の間に抵抗を挿入するものである
請求項10に記載の半導体集積回路である。
【0031】請求項12に記載の発明は、制御ゲートと
入力の間に挿入された抵抗値を、当該論理回路の負荷駆
動特性によって設定する請求項11に記載の半導体集積
回路である。
【0032】請求項13に記載の発明は、p型素子およ
びn型素子で構成される論理回路であって、半導体の利
得係数βの変調制御ゲートに入力信号を与える構成を有
する請求項8に記載の半導体集積回路である。
【0033】請求項14に記載の発明は、ゲート電圧の
高さに対応して利得係数βが変調されることを特徴とす
る半導体素子である。
【0034】請求項15に記載の発明は、利得係数β
が、ゲート電圧の高さに比例して変調されるものである
請求項14に記載の半導体素子である。
【0035】請求項16に記載の発明は、ゲート下チャ
ネルの一部に、チャネルコンダクタンス又は相互コンダ
クタンスが比較的高い領域を、ソースからドレイン間の
チャネル部分に、通常のコンダクタンス領域を残存せし
めるとともにソース・ドレイン間で非対称となるよう形
成した請求項15に記載の半導体素子である。
【0036】請求項17に記載の発明は、ゲート下チャ
ネルの一部に、チャネルコンダクタンス又は相互コンダ
クタンスが比較的高い領域の形状および大きさを設定す
ることにより利得係数βの変調効果を調整する請求項1
6に記載の半導体素子である。
【0037】請求項18に記載の発明は、ゲート電圧の
高さに対応して利得係数βが変調される半導体素子を構
成要素とすることを特徴とする半導体集積回路である。
【0038】請求項19に記載の発明は、半導体素子
が、ゲート電圧の高さに比例して利得係数βが変調され
るものである請求項18に記載の半導体集積回路であ
る。
【0039】
【作用】本発明の半導体素子は、全てのデジタル論理回
路に適用できるので、従来の多くのLSI対してさらな
る高集積化、高速化、低消費電力化など幅広い貢献がで
きる。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の半導体素子は、ゲート酸
化膜厚TOX縮小に関する物理的制限の下でも効果的な
駆動能力を確保でき、素子縮小に伴う動作速度の向上を
可能にする。本発明の半導体素子の有効性を実現する機
能上の要点は、ソース・ドレイン間の電圧に合わせて利
得係数βを変調する特性を備えることである。即ち、ソ
ース・ドレイン間の電圧が高いときには、実効的ゲート
長を長くして耐圧を高め、ソース・ドレイン間の電圧が
低くなるに従って実効的ゲート長を短くして利得係数β
を高めていく。この利得係数βの変調によって駆動能力
を高めることができるとともに、ゲート酸化膜厚
OX、ソース、ドレインの拡散の深さX、基板(或
いはゲート直下のチャネル部)の導入不純物濃度N一定
の縮小則による素子の微細化が可能になる。具体的に
は、最大の実効ゲート長を0.12μm程度に固定し
て、最小ゲート長のみを素子縮小係数1/αに従って小
さくしていく。本発明のMOS型半導体素子は、ソース
・ドレイン電圧Vdsに反比例してその利得係数βを自
動的に変調する処から、以下、Self-adjusting β−M
OS(略称:SA−MOS)と称する。
【0041】次に、図1乃至図5ならびに表1および表
2を参照しながら、SA−MOS素子の機能原理を説明
する。図1に、SA−MOS素子のソース・ドレイン電
流I ds−ソース・ドレイン電圧Vds特性を示す。図
1において、SA−MOS素子の利得係数βを太い破線
で示している。SA−MOS素子の利得係数βは、ソー
ス・ドレイン電圧Vdsに反比例して変化する。ソース
・ドレイン電圧Vdsが電源電圧Vと等しいときのV
dsをVとし、その時の利得係数をβとする。同様
に、VdsがV、V、Vのときには、各々利得係
数β、β、βが対応しているとする。図1に、利
得係数がβ、βの場合のMOSトランジスタに関し
て、トランジスタON時に対応するゲート電圧VがV
(n型MOSの場合、p型MOSの場合は0)のとき
と、トランジスタOFF時に対応するゲート電圧V
0(n型MOSの場合、p型MOSの場合はV)のと
きの、通常のソース・ドレイン電流Ids−ソース・ド
レイン電圧Vds特性を細目の実線と薄実線で示す。而
して、SA−MOS素子のIds−Vds特性は、太い
実線のようになることが期待される。SA−MOS素子
のIds−Vds特性は、従来のMOS素子とは異な
り、Vdsの変化に対してその中程に山があることが特
徴となる。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】表1に、SA−MOS素子の縮小則を示
す。SA−MOS素子の場合、各種パラメータのうち、
ゲート長Lおよびゲート幅Wのみを1/αで縮小する。
ゲート酸化膜厚TOX、ソース、ドレインの不純物拡散
の深さX、基板(或いはゲート直下のチャネル部)の
導入不純物濃度Nについては、各々の限界値に合わせ
て、それ以上は縮小せず一定値とする。電源電圧V
ついては、一定以下であれば特に制限はない。表1に
は、TOX、X、Nについて一定で、電源電圧V
ついて、一定の場合とα−0.5で縮小する場合を示し
ている。電源電圧Vに関しては、LSIを使う目的に
合わせて、そのユーザーが任意に設定できる。表2に、
表1に示したSA−MOS素子の縮小則による素子の微
細化効果を示す。電源電圧V一定の場合には信号遅延
時間は1/αとなり、素子微細化によるLSIの高速化
が期待できる。しかし、その場合は消費電力が縮小され
ないことに注意しなければならない。一方、電源電圧V
がα−0.5で縮小する場合は信号遅延時間はα
−0.5となり、素子微細化によるLSIの高速化は薄
れるけれども、消費電力が1/α1.5で縮小される効
果が期待される。
【0045】これらSA−MOS素子の縮小則に関する
効果について、図2および図3を用いて説明する。図2
および図3は、図29および図30と同様に、駆動能力
と負荷に関して素子微細化に伴う変化を面積で表してお
り、電源電圧V一定の場合を図2に、電源電圧V
α−0.5で縮小する場合を図3に示している。図2に
示す電源電圧V一定の場合には、素子が縮小しても駆
動力は殆ど変化せず、縮小に伴って減少する負荷との面
積比はますます大きくなっていく。つまり、消費電力は
一定で、動作速度は向上する。一方、図3に示す、電源
電圧Vがα 0.5で縮小する場合には、駆動力がや
や減るものの、負荷も小さくなるので、消費電力と動作
速度共に高性能化の効果が期待できる。
【0046】本発明の、SA−MOS素子の縮小則に関
するこれまでの説明のまとめを、図4に示す。ゲート長
Lが0.12μm程度までは、従来の定電界比例縮小則
が適用され、ゲート長Lが0.12μm以下のスケール
では、本発明のSA−MOS素子の縮小則が適用できる
とする。この中で、電源電圧Vは一定若しくはそれ以
下に縮小するが、それはユーザーが目的に応じて設定で
きるものとする。この素子縮小則に従えば、図5に示す
LSI性能トレンドが期待できる。図5における信号遅
延時間Tと消費電力Pについては、電源電圧Vによっ
て相補的に変動する特徴が期待される。而して、消費電
力を優先させるか動作速度を優先させるかで、LSIの
電源電圧を設定すればよい。LSIの電源電圧はLSI
の動作中でもできるので、消費電力と動作速度を装置環
境や処理の状況に応じてダイナミックに調整して、常に
最適なパフォーマンスを実現することも可能となる。
【0047】次に、請求項14に記載の発明の実施形態
を説明する。請求項14に記載の発明の機能上の要点
は、ゲート電圧に合わせて利得係数βを変調する特性を
備えることである。
【0048】即ち、ゲート電圧が高いときには、実効的
ゲート長を短くして利得係数βを高め、ゲート電圧が低
くなるに従って実効的ゲート長を長くして、トランジス
タOFF時には実効的ゲート長を最大にして耐圧を高め
るようにした点に特徴がある。但し、請求項14に記載
の発明の素子は、CMOS論理回路にのみに適用可能で
ある。
【0049】
【実施例】実施例1 次に、本発明のSA−MOS素子の機能を実現するため
の素子構成の一実施例を、図6乃至図9を参照しながら
説明する。図6に、本発明のSA−MOS素子の基本構
成例を示す。本発明のSA−MOS素子の構造上の特徴
は、MOSゲートGに対して、ある一定の角度をなす低
濃度の不純物拡散領域LDを追加設置している処にあ
る。但し、この低濃度というのは、ソースS・ドレイン
Dの不純物濃度HDと比較して低いという意味である。
図6に示すように、低濃度の不純物拡散領域は、通常の
MOSゲートとソース若しくはドレイン間に実質的に三
角形を形成し、MOSゲートを挟んでそれらの領域は実
質的に四角形を形成していることを特徴としている。た
だし、この低濃度不純物拡散領域の形成は、必ずしも三
角形である必要はなく、要は、ソースとドレインの間に
ゲートに関して非対称な形状を形成していればその形状
は何でもよい。図6において、Cはコンタクトホールで
ある。図7に、図6におけるA−A'縦断面を示す。図
7に示すように、低濃度不純物拡散領域LDは、ソース
S・ドレインDの不純物拡散領域HDよりも浅く形成さ
れる。
【0050】SA−MOS素子は、そのドレイン電圧V
dsによって、MOSゲートとドレイン間に形成された
薄い濃度の不純物拡散領域の抵抗値が変わることを利用
して、MOSゲート下チャネルにかかるソース・ドレイ
ン間の電界の向きを変調し、実効的なゲート長およびゲ
ート幅を変えることで利得係数βの自動変調を実現して
いる。SA−MOSにおけるゲートとドレイン間に形成
された薄い濃度の不純物拡散領域は、ドレイン電圧V
dsが高くなると、図8に示すように、基板(バックゲ
ート)との間に形成される空乏層DLの幅が大きくな
り、その部分の抵抗値が大となる。その結果、MOSゲ
ート下チャネルにかかるソース・ドレイン間の電界の向
きが最短ゲート長に沿ったチャネル方向に対して次第に
傾き、図8上部に示すように、実効的なゲートチャネル
CHの長さが増大して利得係数βが小さくなる。一
方、ドレイン電圧Vdsが低くなると、図9に示すよう
に、基板(バックゲート)との間に形成される空乏層D
Lの幅が小さくなり、その部分の抵抗値が小となる。そ
の結果、MOSゲート下チャネルにかかるソース・ドレ
イン間の電界の向きが最短ゲート長に沿ったチャネル方
向に対して次第に傾き、図9上部に示すように、実効的
なゲートチャネルCHの長さが縮小して利得係数βが
大きくなる。
【0051】即ち、SA−MOSデバイスは、そのMO
SゲートGとドレインD間に形成された相対的に低濃度
の不純物拡散領域LDによって、ドレイン電圧Vds
反比例した利得係数βの自動変調を実現している。そし
て、ドレイン電圧Vdsが電源電圧Vと等しいときの
実効ゲート長が耐圧に必要十分な値であればスイッチと
して正しく作動することが期待できる。最大の利得係数
βの値は、加工できる限界のゲート長が小さければ小さ
いほど大きくできるが、一般に、最小ゲート長は、チャ
ネル方向のトンネル電流の抑制限界から、約20nm程
度より小さくできないと予想されている。しかし、本発
明のSA−MOS素子構造を採用することで、ゲート長
が0.12μmから0.02μm程度までは素子の微細
化が可能となり、それによるLSIの高性能化トレンド
がある程度維持できる効果を期待できる。
【0052】実施例2 図10に、本発明のSA−MOS素子の構成の他の実施
形態を示す。この実施例においては、非対称な低濃度不
純物拡散領域が、図6(実施例1)に示す形状を折り返
す形態である。このように、低濃度不純物拡散領域はソ
ースとドレイン間で非対称な形状であればよい。この実
施形態は、長いゲート幅Wの素子に有効である。SA−
MOSデバイスにおける利得係数βの自動変調特性は、
ゲートとソース・ドレイン間の低濃度不純物拡散領域の
抵抗値とドレイン電圧Vdsによる変調度合いによって
決定されるので、図10に記号DやDで示すMOS
ゲートと低濃度不純物拡散領域の相対的形状、寸法およ
びその深さと濃度によって決まる。
【0053】実施例3 図11に、SA−MOS素子の構成のさらに他の実施形
態を示す。この実施例においては、非対称な低濃度不純
物拡散領域を、ゲートを折り曲げることによって実現し
ている。この実施例では、長いゲート幅の素子でしか
も、Dが長い場合に有効である。この実施例の場合で
も、図11にDやDで示す、低濃度不純物拡散領域
の深さと濃度によってSA−MOSデバイスの自動利得
変調特性が決まる。
【0054】実施例4 図12に、SA−MOS素子の構成のさらに他の実施形
態を示す。この実施例においては、ソースとドレインの
非対称なコンタクトの位置の近傍のみに本来のソース・
ドレインの不純物拡散を施し、その他の領域を低濃度不
純物拡散領域LDとしている。また、図12下図に示す
ように、ソースS側については、コンタクト近傍以外に
は不純物拡散領域を形成せず、基板(若しくはウエル)
のままの不純物状態とする。この実施例のように、低濃
度不純物拡散領域LDはソースSとドレインD間で非対
称な形状であれば何でもよい。この実施例によるとき
は、各種拡散領域の形成が容易になるとともに、ドレイ
ン電圧Vdsが高いときの耐圧を高めることができる。
この実施例におけるSA−MOSデバイスの自動利得変
調特性は、低濃度不純物拡散領域の抵抗値とドレイン電
圧Vdsによる変調度合いによって決定されるので、図
12に示すDやDで特徴づけられる低濃度不純物拡
散領域の形状およびその深さと濃度によって決まる。
【0055】実施例5 図13に、SA−MOS素子における低濃度不純物拡散
領域の形状に関する微細化則を示す。図13の最上段
は、従来のMOS型素子を示しており、ゲート長が0.
12μm程度である。そこで、ゲート長を0.12μm
程度以下に縮小する場合には、SA−MOS素子構造を
用いる。図13における中段および下段の図は、縮小し
たSA−MOS素子の例を示している。この実施例で
は、最上段に示す素子を0.8倍のスケールに縮小した
ものが中段の素子であり、0.2倍のスケールに縮小し
たものが下段の図に示す素子である。SA−MOS素子
において微細化を進めるに際しては、ソースとドレイン
のコンタクト間の最短距離をほぼ一定にする条件で、低
濃度不純物拡散領域の形状を決定する方法が考えられ
る。この条件は、ドレイン電圧Vdsが電源電圧V
等しいときに最大となるべき実効ゲート長がソースとド
レインのコンタクト間の最短距離に対応しているからで
あり、電源電圧を一定にした場合の、トランジスタOF
F時の電流遮断可能な耐圧を確保するのに必要な条件で
ある。但し、電源電圧をスケール縮小する場合には、そ
れに応じてソースとドレインのコンタクト間の最短距離
を小さくすることも可能である。図12に示す実施例に
おいても、同様の縮小ルールを適用できる。
【0056】実施例6 この実施例においては、SA−MOS素子が、従来のM
OS素子と同様に、全ての論理回路で利用できることを
説明する。SA−MOS素子には、MOSトランジスタ
と同様に、p−chとn−chの2種類のチャネルタイ
プがあり、各々の記号を、図14に示す。図15に、S
A−MOS素子で構成されたインバータ回路の一例を示
す。従来のCMOS論理回路におけるp−chとn−c
hのMOSトランジスタと各々置き換えるだけの、つま
り、何ら回路変更を要しない回路構成である。このイン
バータと同様に、SA−MOS素子で全ての論理回路を
構成することができる。SA−MOS論理回路の動作を
説明する。各々のSA−MOS素子は、各々のソース・
ドレイン電圧Vdsに反比例してその利得係数βが変調
される特徴を有する。図16に、図15に示す回路内の
各ノードにおける信号レベルと各SA−MOS素子の利
得係数βの時間的変化を示す。出力ノードOUTには、
その負荷容量とトランジスタの駆動能力によって決まる
遅延時間を経て入力信号の反転信号が現れる。そして、
各々のSA−MOS素子では、各々のソース・ドレイン
電圧Vdsに反比例した利得係数βの変調が実現され
る。このソース・ドレイン電圧Vdsに反比例した動的
な利得係数βの最適化によって、各々のSA−MOS素
子は効率的な駆動能力を発揮することができる。即ち、
この回路動作において各々のSA−MOS素子は、ソー
ス・ドレイン電圧Vdsが小さくなるに従って素子のゲ
ート長が実質的に微細化されてソース・ドレイン電流I
dsを大きく取るような動的な適応を実現し、素子微細
化による論理回路の高速化を実現する。而して、本発明
のSA−MOS素子は、従来の多くのLSI回路に適用
することが可能であり、広範囲のLSIに対してさらな
る高集積化、高速化、低消費電力化など幅広い貢献がで
きる。
【0057】実施例7 本発明のSA−MOS素子による論理回路構成と同様の
効果が期待できる、他の回路構成の例について説明す
る。この実施例では、出願人が先に提案した Adjustabl
e β MOS(略称:A−MOS)(特願2001−0
18133「半導体素子」を用いて回路を行使する。そ
こで先ず、A−MOSの概要を説明する。図17に、A
−MOS素子の基本的構成を示す。A−MOSデバイス
の構造上の特徴は、通常のMOSゲートに対してある一
定角度をなす制御ゲートを追加設置している点にある。
制御ゲートCGは、図17に示すように、MOSゲート
とは別の層を用いてMOSゲートに重ねるように形成す
ることができる。制御ゲート下のチャネル部分は、チャ
ネルの不純物濃度をMOSゲート部と変えて、チャネル
コンダクタンスを独立に調整可能である。A−MOSの
基本構造は、通常のMOSゲートとソース若しくはドレ
イン間で制御ゲート領域が実質的に三角形をなし、MO
Sゲートを挟んでこれらの領域は実質的に四角形を形成
していることによって特徴づけられる。
【0058】A−MOSは、制御ゲートの電圧値によっ
て、制御ゲート下チャネルの抵抗値を制御することでM
OSゲート下チャネルにかかる(ソース・ドレイン間
の)電界の向きを変調し、実効的なゲート幅を変えるこ
とによって利得係数βによる電圧制御を可能にしてい
る。A−MOS素子にも、SA−MOSと同様に、p−
chとn−chの2種類のチャネルタイプがあり、各々
の記号を、図18に示す。
【0059】図19に、A−MOS素子で構成されたイ
ンバータ回路の一例を示す。従来のCMOS論理回路に
おけるp−chとn−chのMOSトランジスタを、p
−chとn−chのA−MOSと各々置き換え、A−M
OSの制御ゲートと入力ノードの間に抵抗を挿入する回
路構成である。このインバータの例と同様に、A−MO
S素子で全ての論理回路を構成することができる。この
A−MOS回路構成によって、各々のA−MOSトラン
ジスタは、ソース・ドレイン電圧Vdsに反比例して利
得係数βが変調される特性が実現される。
【0060】図20に、図19に示す回路内の各ノード
における信号レベルと各A−MOSトランジスタの利得
係数βの時間的変化を示す。出力ノードのOUTには、
その負荷容量とトランジスタの駆動能力によって決まる
遅延時間を経て入力信号の反転信号が現れる。抵抗を介
して入力ノードに接続された各A−MOSの制御ゲート
CGは、その抵抗値と制御ゲートの容量に比例した遅延
時間の後に入力信号と同じ電圧レベルとなる。ここで
は、入力と制御ゲートの間に挿入された抵抗の抵抗値
を、制御ゲート信号の遅延が出力信号の遅延と同じにな
るように調整した場合を示している。その結果、各々の
A−MOSトランジスタは、各々のソース・ドレイン電
圧Vdsに反比例した利得係数βの変調を実現すること
ができる。而して、A−MOS素子を用いた場合も、当
該回路構成とすることによって、SA−MOS素子を用
いた場合と同様の効果を奏する。
【0061】実施例8 図19に示す、実施例7における、A−MOS素子を用
いた論理回路において、入力ノードと制御ゲートノード
の間に挿入されている抵抗の抵抗値を実質的にゼロにす
る場合の回路構成の実施例を、図21に示す。この実施
例においても、結果的には同様の効果を奏する。図21
に示す回路構成は、実質的にA−MOS素子のゲートと
制御ゲートが接続されていることと等価である。A−M
OS素子のゲートと制御ゲートを電気的に接続すると、
ゲート電圧Vに比例してその利得係数βを自動的に変
調するMOS素子となる。そこで、A−MOS素子のゲ
ートと制御ゲートを共通にした新たなMOS素子を、ゲ
ートと制御ゲートが融合したという意味で、以下、Merg
ed gate-Adjusting β MOS(略称:MA−MOS)
と称する。その記号を、図22に示す。
【0062】MA−MOSの、ソース・ドレイン電流I
ds−ソース・ドレイン電圧Vds特性について説明す
る。図23に、A−MOSの制御ゲート下のコンダクタ
ンスがゲート下のコンダクタンスよりも十分に高い場合
の、ゲート電圧Vと制御ゲート電圧Vcgが各々0と
(n−chの場合、p−chの場合は逆)のときの
4通りについて、A−MOSのIds−Vds特性を示
す。利得係数βは、制御ゲート電圧VcgがVのとき
には大きく、制御ゲート電圧Vcgが0のときには小さ
くなる。逆に、耐圧は、制御ゲート電圧VcgがV
ときには小さく、制御ゲート電圧Vcgが0のときには
大きくなる。ここで、MA−MOS素子の場合は、ゲー
トと制御ゲートが接続されているので、ゲート電圧V
=制御ゲート電圧Vcgとなり、図23に太線で示す特
性となって耐圧が高く、トランジスタON時の利得係数
βが高い特性を実現できる。但し、MA−MOS素子
は、ソース・ドレイン間の電圧に無関係に利得係数βを
変調するので、トランジスタON時には必ずソース・ド
レイン間の電圧が低くなるような回路構成でなければな
らない。トランジスタON時にソース・ドレイン間の電
圧が高くなるような回路では、耐圧が保てず過大な貫通
電流が流れる虞がある。従って、MA−MOS素子は、
CMOS論理回路にのみ適用が可能である。
【0063】実施例9 図24に、MA−MOS素子の構成の一例を示す。ゲー
トの一部に対して比較的高いコンダクタンスの領域を、
ソース・ドレインに対して非対称に形成したことに特徴
を有する。但し、ソースからドレイン間のチャネル部分
に、通常のコンダクタンスの部分が必ず残るようにしな
ければならない。ここで、ゲート電圧が高いときに利得
係数βを可及的に大きくするために、比較的高いコンダ
クタンス部分のコンダクタンスをできるだけ大きくする
ことと、通常のコンダクタンスのチャネル部分の実効的
ゲート幅を大きくすることが望ましい。しかし、それら
はトランジスタOFF時に電流を完全に遮断するための
耐圧を保つことが制限条件となる。
【0064】図25に、MA−MOS素子の縮小例を示
す。MA−MOS素子の微細化は、電源電圧Vが一定
の場合、トランジスタOFF時の耐圧を確保するための
ゲート長L一定かつゲート幅W方向の縮小と、比較的高
いコンダクタンス領域の相対的拡張に特徴を有する。素
子の微細化に伴って、ゲート内に残された通常のコンダ
クタンス部分の実効的なゲート長が縮小されることで利
得係数βの向上を図る。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、従来のMOS素子にお
ける物理的制約による微細化の隘路を克服して、構造
上、比較的容易に素子の微細化を実現することができ、
広範囲のLSIに対してさらなる高集積化、高速化、低
消費電力化など幅広い貢献ができる。
【0066】請求項14乃至請求項17に記載の発明に
よるときは、CMOS論理回路のみに適用範囲が限定さ
れるが、耐圧が高く、トランジスタON時の利得係数β
が高い特性を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSA−MOSのI−V特性を示すグラ
【図2】電源電圧V一定縮小に伴うSA−MOSの駆
動能力と負荷の関係を示すグラフ
【図3】電源電圧V −0.5縮小に伴うSA−MOS
の駆動能力と負荷の関係を示すグラフ
【図4】本発明の半導体素子の微細化トレンドを示すグ
ラフ
【図5】本発明の半導体素子の微細化に伴うLSI性能
トレンドを示すグラフ
【図6】本発明の半導体素子の構造の一実施例を示す平
面図
【図7】本発明の半導体素子の構造の一実施例を示す縦
断面図
【図8】本発明の半導体素子の利得係数β変調メカニズ
ムを示す平面図(ソース・ドレイン電圧Vdsが高い場
合)
【図9】本発明の半導体素子の利得係数β変調メカニズ
ムを示す平面図(ソース・ドレイン電圧Vdsが低い場
合)
【図10】本発明の半導体素子の構造の他の実施例を示
す平面図
【図11】本発明の半導体素子の構造の他の実施例を示
す平面図
【図12】本発明の半導体素子の構造の他の実施例を示
す平面図
【図13】本発明の半導体素子における素子微細化を示
す一実施例を示す平面図
【図14】本発明の半導体素子の記号例を示すダイアグ
ラム
【図15】本発明の半導体素子を用いた論理回路構成の
一実施例を示すダイアグラム
【図16】本発明の半導体素子を用いた論理回路構成の
動作を示すダイアグラム
【図17】本発明に関連する半導体素子の構造の一例を
示す平面図
【図18】本発明に関連する半導体素子の記号例を示す
ダイアグラム
【図19】本発明に関連する半導体素子を用いた論理回
路の一例を示すダイアグラム
【図20】本発明に関連する半導体素子を用いた論理回
路の動作を示すダイアグラム
【図21】本発明に関連する半導体素子を用いた論理回
路の他の例を示すダイアグラム
【図22】請求項14に記載の発明の半導体素子の記号
例を示すダイアグラム
【図23】請求項14に記載の発明の半導体素子のI−
V特性を示すグラフ
【図24】請求項14に記載の発明の半導体素子の構造
の一実施例を示す平面図
【図25】請求項14に記載の発明の半導体素子におけ
る微細化例を示す平面図
【図26】従来の半導体素子における素子微細化例を示
す斜視図
【図27】従来の半導体素子における素子微細化トレン
ドを示すグラフ
【図28】従来の半導体素子におけるスケール縮小に伴
う素子のI−V特性を示すグラフ
【図29】従来の半導体素子における電界一定縮小に伴
う素子の駆動能力と負荷の関係を示すグラフ
【図30】従来の半導体素子における絶縁膜厚(ゲート
酸化膜厚)TOX一定縮小に伴う素子の駆動能力と負荷
の関係を示すグラフ
【図31】従来の半導体素子における半導体素子の微細
化に伴うLSI性能トレンドを示すグラフ
【符号の説明】 S ソース D ドレイン G ゲート C コンタクト HD 高濃度不純物拡散層 LD 低濃度不純物拡散層 CH 実効的ゲートチャネル DL 空乏層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 H01L 27/08 321D 321E 321K

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソース・ドレイン間の電圧の高さに対応
    して利得係数βが変調されることを特徴とする半導体素
    子。
  2. 【請求項2】 利得係数βが、ソース・ドレイン間の電
    圧の高さに反比例して変調されるものである請求項1に
    記載の半導体素子。
  3. 【請求項3】 ソースおよびドレインとゲート下チャネ
    ルの間に、ソースおよびドレインの不純物拡散領域に比
    し低濃度の不純物拡散領域が、ゲートが延在する中心線
    に関し非対称な形状で形成されている構造を有するもの
    である請求項1に記載の半導体素子。
  4. 【請求項4】 ソースおよびドレインとゲート下チャネ
    ルの間の、低濃度不純物拡散領域の形状および大きさを
    設定することにより利得係数βの変調効果を調整する請
    求項3に記載の半導体素子。
  5. 【請求項5】 ソースおよびドレインの電極コンタクト
    ホールの間隔を設定することにより利得係数βの変調効
    果を調整する請求項3に記載の半導体素子。
  6. 【請求項6】 ソースおよびドレインとゲート下チャネ
    ルの間の、低濃度不純物拡散領域における不純物濃度を
    設定することにより利得係数βの変調効果を調整する請
    求項3に記載の半導体素子。
  7. 【請求項7】 ソースとドレインの最近接コンタクトの
    距離が常にほぼ一定となるように、微細化則に基づき形
    成した請求項3に記載の半導体素子。
  8. 【請求項8】 ソース・ドレイン間の電圧の高さに対応
    して利得係数βが変調される半導体素子を構成要素とす
    ることを特徴とする半導体集積回路。
  9. 【請求項9】 利得係数βが、ソース・ドレイン間の電
    圧の高さに反比例して変調される半導体素子を構成要素
    とする請求項8に記載の半導体集積回路。
  10. 【請求項10】 p型素子およびn型素子で構成される
    論理回路であって、半導体素子の利得係数βの変調制御
    ゲートに入力の遅延信号を与える構成を有する請求項8
    に記載の半導体集積回路。
  11. 【請求項11】 半導体素子の利得係数βの変調制御ゲ
    ートに入力の遅延信号を与える手段が、制御ゲートと入
    力の間に抵抗を挿入するものである請求項10に記載の
    半導体集積回路。
  12. 【請求項12】 制御ゲートと入力の間に挿入された抵
    抗値を、当該論理回路の負荷駆動特性によって設定する
    請求項11に記載の半導体集積回路。
  13. 【請求項13】 p型素子およびn型素子で構成される
    論理回路であって、半導体素子の利得係数βの変調制御
    ゲートに入力信号を与える構成を有する請求項8に記載
    の半導体集積回路。
  14. 【請求項14】 ゲート電圧の高さに対応して利得係数
    βが変調されることを特徴とする半導体素子。
  15. 【請求項15】 利得係数βが、ゲート電圧の高さに比
    例して変調されるものである請求項14に記載の半導体
    素子。
  16. 【請求項16】 ゲート下チャネルの一部に、チャネル
    コンダクタンス又は相互コンダクタンスが比較的高い領
    域を、ソースからドレイン間のチャネル部分に、通常の
    コンダクタンス領域を残存せしめるとともにソース・ド
    レイン間で非対称となるよう形成した請求項15に記載
    の半導体素子。
  17. 【請求項17】 ゲート下チャネルの一部に、チャネル
    コンダクタンス又は相互コンダクタンスが比較的高い領
    域の形状および大きさを設定することにより利得係数β
    の変調効果を調整する請求項16に記載の半導体素子。
  18. 【請求項18】 ゲート電圧の高さに対応して利得係数
    βが変調される半導体素子を構成要素とすることを特徴
    とする半導体集積回路。
  19. 【請求項19】 半導体素子が、ゲート電圧の高さに比
    例して利得係数βが変調されるものである請求項18に
    記載の半導体集積回路。
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