JP2003007561A - モールド型積層セラミック電子部品 - Google Patents

モールド型積層セラミック電子部品

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JP2003007561A
JP2003007561A JP2001192700A JP2001192700A JP2003007561A JP 2003007561 A JP2003007561 A JP 2003007561A JP 2001192700 A JP2001192700 A JP 2001192700A JP 2001192700 A JP2001192700 A JP 2001192700A JP 2003007561 A JP2003007561 A JP 2003007561A
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Nobuaki Nagai
伸明 永井
Yuichi Murano
雄一 村野
Akio Hidaka
晃男 日高
Masuhiro Yamamoto
益裕 山本
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、内部応力や結晶異方性の発生がな
く、優れた電気特性と耐久性を有し、さらに安全規格品
として高度な信頼性を有するモ−ルド型積層セラミック
コンデンサに代表されるモ−ルド型積層セラミック電子
部品を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、モ−ルド型積層セラミック電
子部品であって、無効層の厚みT1と、有効層中に備え
られた複数のセラミック誘電体層の1層当たりの厚みT
2との間に0.5≦T1/T2≦5.0という関係が成
立するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
の1次、2次スナバー回路、液晶バックライトインバー
タのバラスト回路、その他面実装対応の高電圧回路、及
び通信用モデムの対サージ回路等に広く使用されるモー
ルド型積層セラミック電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】欧州において通信用モデムの対サージ回
路において、高度な信頼性を有する面実装タイプの中高
圧用セラミックコンデンサ(安全規格品)の使用が義務
づけられた。これは世界的な規格となりつつあり、各部
品メーカ共にシェア確保に凌ぎを削っている状態であ
る。
【0003】このような面実装化と高信頼性の流れの中
で、セラミック誘電体素子を熱硬化性の樹脂中に埋め込
んだ形のモールド型の中高圧用セラミックコンデンサ
(安全規格品)が開発されている。セラミック誘電体素
子を樹脂中に埋め込むことにより、高電圧下での沿面放
電や湿度による特性劣化の心配がなく、さらにチップ型
のセラミックコンデンサと異なりたわみ強度に対して格
段の優位性を有していた。
【0004】また、ユーザの要望の応じた商品展開を図
るため、単板セラミック誘電体素子では到底実現できな
い高容量域を目指して、例えば特開平05−22617
7号公報に見られるように積層セラミック誘電体素子を
樹脂モールドした積層セラミックコンデンサが検討さ
れ、開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たモールド型積層セラミックコンデンサは、積層セラミ
ック誘電体素子を樹脂でモールドするため、単板セラミ
ック誘電体素子を樹脂でモールドしたものに比較して高
容量化が容易で、商品展開上非常に有利であるが、被モ
ールド素子となる積層セラミック誘電体素子の焼成後に
発生すると考えられる内部応力や該内部応力が原因と考
えられる結晶異方性による電気特性的な変動、及びそれ
らが樹脂モールド前後の電気特性的な変動や樹脂モール
ドすることによる信頼性への影響等を考慮して設計され
たものであるとは言い難かった。
【0006】被モールド素子である積層セラミック誘電
体素子の内部気密封止と全体の寸法調整の為に設けられ
た無効層の厚みが必要以上に大きくなるように設計した
場合、焼成後静電容量取得層となる有効層に内部応力が
発生し、且つセラミック誘電体層に結晶異方性が生じ、
強いてはこれらが樹脂モールド後に電気特性や信頼性に
対して相乗効果的に悪影響を及ぼす場合があった。例え
ば、電界を印加した状態での信頼性試験、いわゆる負荷
寿命において静電容量の低下が著しく、ユーザに対して
信頼性を保証できるものではなかった。また、高容量化
に向けて有効層数を稼ぐため無効層の厚みが必要以上に
薄くなるように設計した場合、樹脂モールドした後、無
効層に亀裂が発生し、信頼性が著しく低下する場合があ
った。
【0007】そこで本発明は以上の様な課題を解決し、
樹脂中にモールドする積層セラミック誘電体素子の静電
容量取得層となる有効層を形成しているセラミック誘電
体層の1層当たりの厚みと、積層セラミック誘電体素子
の内部気密封止と全体の寸法調整の為に設けられた無効
層の厚みとの関係を規定することにより、内部応力や結
晶異方性の発生がなく、優れた電気特性と耐久性を有
し、さらに安全規格品として高度な信頼性を有するモー
ルド型積層セラミックコンデンサに代表されるモールド
型積層セラミック電子部品を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のモールド型積層セラミック電子部品は、第1
の複数のセラミック誘電体層の間にNi或いはNiを主
成分とする合金より成る内部電極層を設けた有効層及び
第2の複数のセラミック誘電体層より成る無効層を有し
た積層セラミック誘電体素子と、積層セラミック誘電体
素子の両端部に設けられ、内部電極層と電気的に接合さ
れた一対の外部電極と、外部電極にそれぞれ接続された
端子とを備え、積層セラミック誘電体素子及び外部電極
が樹脂により埋め込まれたモールド型積層セラミック電
子部品であって、無効層の厚みT1と、有効層中に備え
られた複数のセラミック誘電体層の1層当たりの厚みT
2との間に0.5≦T1/T2≦5.0という関係が成
立するものである。これにより、モールドされる積層セ
ラミック誘電体素子に内部応力や結晶異方性の発生がな
く、またモールド時の応力に耐えられる適切な厚みの無
効層を有しているため、良好な電気特性と信頼性を有す
るモールド型積層セラミックコンデンサが得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、第1の
複数のセラミック誘電体層の間にNi或いはNiを主成
分とする合金より成る内部電極層を設けた有効層及び第
2の複数のセラミック誘電体層より成る無効層を有した
積層セラミック誘電体素子と、積層セラミック誘電体素
子の両端部に設けられ、内部電極層と電気的に接合され
た一対の外部電極と、外部電極にそれぞれ接続された端
子とを備え、積層セラミック誘電体素子及び外部電極が
樹脂により埋め込まれたモールド型積層セラミック電子
部品であって、無効層の厚みT1と、有効層中に備えら
れた複数のセラミック誘電体層の1層当たりの厚みT2
との間に0.5≦T1/T2≦5.0という関係がある
ことを特徴とするモールド型積層セラミック電子部品で
あり、モールドされる積層セラミック誘電体素子の有効
層中に内部応力の発生がなく、また有効層を形成してい
るセラミック誘電体層中に結晶異方性の発生がなく、良
好な電気特性と信頼性を有するモールド型積層セラミッ
クコンデンサが得られ、またモールド時の応力に耐えら
れる適切な厚みの無効層を有しているため、高容量化が
容易でしかもモールド時に積層セラミック誘電体素子の
表面に亀裂の発生がないモールド型積層セラミックコン
デンサが得られる。
【0010】ここで、T1/T2が5.0を越えると、
積層セラミック誘電体素子の有効層中に内部応力が発生
し、有効層を形成しているセラミック誘電体層中に結晶
異方性が生じ易くなり、これらが樹脂モールド後相乗効
果的に電気特性及び信頼性に悪影響を及ぼす。また、T
1/T2が0.5未満になると、無効層が薄くなり過ぎ
るため樹脂モールド時に亀裂が発生しやすくなる。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、有効層を挟むように有効層の両側に無効層を設けた
ことを特徴とするモールド型積層セラミック電子部品で
あり、安全規格品としての信頼性と耐久性をさらに向上
させたモールド型積層セラミックコンデンサを得ること
ができる。なお、本発明において、有効層を挟むように
有効層の両側に無効層を設けた場合、無効層の厚みT1
とは、それぞれの無効層の厚みであり、両側の無効層の
厚みの和を指すものではない。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1,2に
おいて、外部電極は上層、下層の二層構造であり、下層
は積層セラミック誘電体素子の端面のみに設けられ、上
層は積層セラミック誘電体素子の端面から側面に至るよ
うに設けたことを特徴とするモールド型積層セラミック
電子部品であり、樹脂モールドされる積層セラミック誘
電体素子中に発生した応力による電気特性的な不具合を
効果的に軽減することができる。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1,2に
おいて、外部電極は上層、下層の二層構造であり、上層
及び下層共に積層セラミック誘電体素子の端面のみに設
けられたことを特徴とするモールド型積層セラミック電
子部品であり、樹脂モールドされる積層セラミック誘電
体素子中に発生した応力による電気特性的な不具合を軽
減すると同時に隙間のない良好な樹脂モールド化を実現
することができる。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項3,4に
おいて、外部電極の下層と内部電極のそれぞれの構成材
料は、同一元素を含むことを特徴とするモールド型積層
セラミック電子部品であり、樹脂モールドされる積層セ
ラミック誘電体素子中に発生した応力による電気特性的
な不具合をより効果的に軽減することができる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の具体例として積層セラミック
誘電体素子を樹脂でモールドしたモールド型積層セラミ
ックコンデンサの製造方法について述べた後、前記積層
セラミック誘電体素子の無効層の厚みT1と、有効層中
に備えられた複数のセラミック誘電体層の1層当たりの
厚みT2との比率T1/T2が前記モールド型積層セラ
ミックコンデンサの電気特性や信頼性等に及ぼす影響に
ついて説明する。
【0016】(実施例1)主成分であるBaTiO3
粉末と添加剤であるDy23、MgO及びMn3 4とB
aO−CaO−SiO2系焼結助剤成分との各々の所定
量を電子天秤で秤量し、5mmφのZrO2質ボールが
入ったモノマロン製ポットミル中に投入した。
【0017】次に、100rpmの回転速度で20時間
混合した後、混合物を150メッシュのシルクスクリー
ンで濾過して、テフロン(登録商標)シートを敷いたス
テンレスバット中に投入し、120℃の温度で乾燥し
た。乾燥した塊状物はアルミナ乳鉢中で解砕した後、3
2メッシュのナイロン篩を通過させてスラリー用粉末と
した。
【0018】次に、スラリー用粉末の所定量を溶剤及び
可塑剤と共に混合することにより湿潤した。湿潤後、ポ
リビニルブチラール樹脂より成るビヒクルを混合してシ
ート成形用スラリーを作製した。
【0019】次に、該スラリーを150メッシュのシル
クスクリーンで濾過した後、所定の厚みに成膜してセラ
ミック生シートを得た。
【0020】そして、該セラミック生シートと、Niを
含有するペーストにより作製した内部電極シートを用い
て転写工法により所定の積層仕様に基ずいて積層した
後、切断してグリーンチップを得た。
【0021】次に、得られたグリーンチップを湿式法で
面取りした後、その両端面にNiを含有するペーストを
塗布し乾燥した後、N2雰囲気中400℃の温度で脱脂
した。
【0022】そして、回転式雰囲気炉により1250℃
の温度で還元雰囲気焼成を実施した。焼成雰囲気は、グ
リーンガス、CO2及びN2により調整したNiの平衡酸
素分圧よりも2桁程度低い酸素分圧雰囲気を適用した。
【0023】そして、焼成したチップにその両端面から
側面に至るように上層外部電極となるAgペーストを塗
布して大気中で焼き付けた後、Ni鍍金及びその上にC
u鍍金を施して積層セラミック誘電体素子を完成させ
た。
【0024】次に、該積層セラミック誘電体素子の両端
部に金属端子を350℃の温度で半田付けした後、前記
積層セラミック誘電体素子と金属端子の主要部分を18
0℃の温度でエポキシ系の熱硬化性樹脂中に埋め込み、
金属端子のみを半田メッキした後、端子加工を施して本
実施例のモールド型積層セラミックコンデンサを完成さ
せた。
【0025】なお、完成させたモールド型積層セラミッ
クコンデンサは形状が5745サイズの規格値を満足す
るものであり、定格電圧が250VACで公称静電容量
値が2200PFの安全規格品としての諸特性を全て満
足するものであった。
【0026】ここで、図1は本発明のモールド型積層セ
ラミック電子部品の一実施例を示す断面図である。作製
した本実施例のモールド型積層セラミックコンデンサ
は、図1に示したようにセラミック誘電体層13aとN
iを含有する内部電極層12a,12bとを交互に積層
して形成された静電容量取得層となる有効層の上下に無
効層としてセラミック誘電体層13bが積層されてお
り、内部電極層12bが露出している両端面に内部電極
層12bと電気的に接合されたNi質下層外部電極14
が設けられ、その上に積層セラミック誘電体素子11の
端面から側面に至るようにAg質上層外部電極15が設
けられ、積層セラミック誘電体素子11が形成されてい
た。そして、熱硬化性樹脂16に埋込まれた積層セラミ
ック誘電体素子11の両端部から導電性の金属端子17
が引出され、該金属端子17を介して回路基板に表面実
装できるように構成されていた。ここで、積層セラミッ
ク誘電体素子11の有効層を形成しているセラミック誘
電体層13aの1層当たりの厚みT2は40μmであ
り、またセラミック誘電体層13bが積層されて形成さ
れた無効層の厚みT1は60μmであった。
【0027】作製したモールド型積層セラミックコンデ
ンサは、静電容量が2200PFで定格電圧が250V
ACの中高圧用安全規格品として電気特性が規格値を満
足していることは言うまでもないが、モールドされた積
層セラミック誘電体素子11の有効層中に内部応力の発
生がなく、また有効層を形成しているセラミック誘電体
層13a中に結晶異方性の発生がないために、印加電圧
が250VACで温度が125℃での高温負荷寿命試験
において1000時間後の静電容量変化率が3%以内で
あり非常に良好な信頼性と耐久性を有するものであっ
た。さらに、前記積層セラミック誘電体素子11の無効
層の厚みT1と、有効層中に備えられた複数のセラミッ
ク誘電体層13aの1層当たりの厚みT2との比率T1
/T2が1.5であり、比較的無効層が薄いにもかかわ
らず樹脂モールド時の応力のために該無効層に亀裂等の
欠陥が発生することはなかった。
【0028】本実施例において、Ni質下層外部電極1
4及びAg質上層外部電極15共にセラミック誘電体素
子11の端面に形成しても差し支えなく、この場合Ag
質上層外部電極15がセラミック誘電体素子11の側面
に存在しないため、隙間のない良好な樹脂モールド化が
可能となる。
【0029】以上の様に、本実施例のモールド型積層セ
ラミックコンデンサは、高容量化が可能な中高圧用安全
規格品として優れた信頼性と耐久性を有するものであ
る。
【0030】(実施例2)定格電圧が250VACで静
電容量が2200PFの設計に基づいて、積層セラミッ
ク誘電体素子の有効層を形成しているセラミック誘電体
層の1層当たりの厚みT2を40μmに固定し、無効層
の厚みT1を変えて、モールド型積層セラミックコンデ
ンサを実施例1と同様の方法で作製した。
【0031】次に、作製した各々のモールド型積層セラ
ミックコンデンサをN=30個ずつ印加電圧が250V
ACで温度が125℃での高温負荷寿命試験に共し、1
000時間後の静電容量変化率(△C/C0)を平均値
として求めた。一方、高温負荷寿命試験前の各々のモー
ルド型積層セラミックコンデンサをN=5個ずつ鏡面研
磨した後、金属顕微鏡で内部の状態を観察した。
【0032】(表1)に積層セラミック誘電体素子の無
効層の厚みT1と、有効層中に備えられた複数のセラミ
ック誘電体層の1層当たりの厚みT2との比率T1/T
2に対する上記検討結果を示した。なお、表中のRUN
No.に※印を付与した試験品は本発明範囲外のもの
である。
【0033】
【表1】
【0034】(表1)より明らかなように、T1/T2
が5.0を越えると、有効層中のセラミック誘電体層の
1層当たりの厚みに対する無効層の厚みが大きく、従っ
て有効層に印加されると考えられる一種の圧縮応力が大
きくなり、同時にセラミック誘電体層中における結晶異
方性も増加すると考えられるため、上記高温負荷寿命試
験における1000時間後の静電容量変化率(△C/C
0)が−5.0%を上回るようになった。さらに、モー
ルド型積層セラミックコンデンサの厚み方向の寸法規格
値を満足しなければならないという前提条件のもとで無
効層の厚みを必要以上に厚くした場合、有効層数を減少
させるかまたは有効層中のセラミック誘電体層の1層当
たりの厚みを薄くする必要がある。しかしながら、これ
らは性能の劣化を招いたり、商品展開上重要である高容
量化の障害となるものである。また、T1/T2が0.
5未満になると、無効層に亀裂が発生していた。これ
は、無効層が薄いために樹脂モールド時に発生したもの
と考えられた。そして、これらの無効層が薄いRUN
No.1及び2の試作品を高温負荷寿命試験に供したと
ころ、130時間を越えたところで絶縁破壊が発生し始
めた。
【0035】以上の様に、本実施例のモールド型積層セ
ラミックコンデンサは、樹脂でモールドされる積層セラ
ミック誘電体素子の無効層の厚みT1と、有効層中に備
えられた複数のセラミック誘電体層の1層当たりの厚み
T2との比率T1/T2を限定することにより、高温負
荷寿命試験における静電容量の変化率が小さく、また高
容量域への商品展開が容易で、しかも高度な信頼性と耐
久性を兼ね備えたものである。
【0036】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、樹脂中にモ
ールドする積層セラミック誘電体素子の静電容量取得層
となる有効層を形成しているセラミック誘電体層の1層
当たりの厚みと、積層セラミック誘電体素子の内部気密
封止と全体の寸法調整の為に設けられた無効層の厚みと
の関係を規定することにより、該積層セラミック誘電体
素子の焼成後及び樹脂モールド後において有効層に内部
応力や結晶異方性の発生がなく、優れた電気特性と耐久
性を有し、さらに安全規格品として高度な信頼性を有す
るモールド型積層セラミックコンデンサに代表されるモ
ールド型積層セラミック電子部品を実現できるという効
果が得られる。
【0037】また、積層セラミック誘電体素子の外部電
極を上層、下層の二層構造としたり、下層外部電極と内
部電極の構成材料を同一成分とすることにより、さらに
高度な耐久信頼性を有するモールド型積層セラミックコ
ンデンサを実現することが可能であり、スイッチング電
源の1次、2次スナバー回路、液晶バックライトインバ
ータのバラスト回路、その他面実装対応の高電圧回路、
及び通信用モデムの対サージ回路等に適用されるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモールド型積層セラミック電子部品の
一実施例を示す断面図
【符号の説明】
11 積層セラミック誘電体素子 12a,12b 内部電極層 13a,13b セラミック誘電体層 14 Ni質下層外部電極 15 Ag質上層外部電極 16 熱硬化性樹脂 17 金属端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日高 晃男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山本 益裕 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E001 AB03 AG01 AH01 AJ01 AJ04 5E082 AA01 AB03 EE04 EE35 FF05 FG04 PP09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の複数のセラミック誘電体層の間にN
    i或いはNiを主成分とする合金より成る内部電極層を
    設けた有効層及び第2の複数のセラミック誘電体層より
    成る無効層を有した積層セラミック誘電体素子と、前記
    積層セラミック誘電体素子の両端部に設けられ、前記内
    部電極層と電気的に接合された一対の外部電極と、前記
    外部電極にそれぞれ接続された端子とを備え、前記積層
    セラミック誘電体素子及び外部電極が樹脂により埋め込
    まれたモールド型積層セラミック電子部品であって、前
    記無効層の厚みT1と、前記有効層中に備えられた複数
    のセラミック誘電体層の1層当たりの厚みT2との間に
    0.5≦T1/T2≦5.0という関係があることを特
    徴とするモールド型積層セラミック電子部品。
  2. 【請求項2】有効層を挟むように前記有効層の両側に無
    効層を設けたことを特徴とする請求項1記載のモールド
    型積層セラミック電子部品。
  3. 【請求項3】外部電極は上層、下層の二層構造であり、
    下層は積層セラミック誘電体素子の端面のみに設けら
    れ、上層は前記積層セラミック誘電体素子の端面から側
    面に至るように設けられたことを特徴とする請求項1,
    2いずれか1に記載のモールド型積層セラミック電子部
    品。
  4. 【請求項4】外部電極は上層、下層の二層構造であり、
    上層及び下層共に積層セラミック誘電体素子の端面のみ
    に設けられたことを特徴とする請求項1,2いずれか1
    に記載のモールド型積層セラミック電子部品。
  5. 【請求項5】外部電極の下層と内部電極のそれぞれの構
    成材料は、同一元素を含むことを特徴とする請求項3,
    4いずれか1に記載のモールド型積層セラミック電子部
    品。
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