JP2003005431A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性及び耐オフセット性に優れた電子写真用
トナー及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】高融点ワックスの存在下に単量体を重合さ
せて得られたワックス含有樹脂と、前記高融点ワックス
の融点よりも低い融点を有する低融点ワックスとを含有
してなる電子写真用トナー、並びに少なくとも、高融点
ワックスの存在下に単量体を重合させて得られたワック
ス含有樹脂と、前記高融点ワックスの融点よりも低い融
点を有する低融点ワックスとを溶融混練する工程を有す
る電子写真用トナーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に
用いられる電子写真用トナー及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、耐オフセット性と低温定着性の両
立を図るべく、2種類のワックスを用いたトナーが提案
されている(特開昭60−252361号公報、特開平
6−266156号公報等)。しかしながら、融点の異
なるワックスを結着樹脂に添加すると、特に低融点ワッ
クスの分散性が低く、耐久性に欠ける。
【0003】そこで、特開平9−304966号公報に
は、結着樹脂の重合時に第1のワックスを添加し、得ら
れたワックス内添樹脂と第1のワックスよりも高い粘度
を有する第2のワックスとを溶融混練するトナーの製造
方法が、特開平10−312080号公報には、重合時
にポリエチレンワックスを含有させた樹脂組成物とポリ
プロピレンワックスを含有したトナーが、それぞれ開示
されている。しかしながら、いずれも、ワックスの分散
性が向上し、ある程度の耐久性の改善がみられるもの
の、さらなる耐オフセット性の改善が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐久
性及び耐オフセット性に優れた電子写真用トナー及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 高融
点ワックスの存在下に単量体を重合させて得られたワッ
クス含有樹脂と、前記高融点ワックスの融点よりも低い
融点を有する低融点ワックスとを含有してなる電子写真
用トナー、並びに(2) 少なくとも、高融点ワックス
の存在下に単量体を重合させて得られたワックス含有樹
脂と、前記高融点ワックスの融点よりも低い融点を有す
る低融点ワックスとを溶融混練する工程を有する電子写
真用トナーの製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、融点の異なる2種類の
ワックスを用い、高融点ワックスを樹脂の合成時に、低
融点ワックスを前記高融点ワックス含有樹脂を含む原料
の溶融混練時に、それぞれ添加することを特徴とする。
本発明では、樹脂原料の単量体の重合時に添加された高
融点ワックスの存在により、原料の溶融混練時に添加さ
れる低融点ワックスの分散性が向上して、耐久性が向上
するとともに、低融点ワックスを溶融混練時に添加して
いるために、低融点ワックスのしみ出しが促進され、耐
オフセット性も向上するものと推定される。
【0007】高融点ワックスの融点は、耐久性及び耐オ
フセット性の観点から、75〜140℃が好ましく、7
5〜110℃がより好ましく、低融点ワックスの融点
は、50〜90℃が好ましく、60〜85℃がより好ま
しい。また、双方のワックスの融点の差は、好ましくは
3〜50℃、より好ましくは5〜30℃である。
【0008】ワックスとしては、ポリプロピレンワック
ス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレ
ン共重合体ワックス等のポリオレフィンワックス、カル
ナウバワックス、はぜろう、密ろう、鯨ろう、モンタン
ワックス、ライスワックス等のエステルワックス、脂肪
酸アミドワックス等のアミド系ワックス等が挙げられ、
本発明では、これらの融点を考慮し、適宜組み合わせて
用いることができるが、耐オフセット性及び耐久性の観
点から、高融点ワックスとしてポリエチレンワックス
を、低融点ワックスとしてエステルワックスを使用する
ことが好ましい。
【0009】高融点ワックスの使用量は、ワックス含有
樹脂を構成する樹脂の原料モノマー100重量部に対し
て、1〜40重量部が好ましく、5〜25重量部がより
好ましい。
【0010】低融点ワックスの使用量は、ワックス含有
樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好まし
く、5〜25重量部がより好ましい。
【0011】さらに、高融点ワックス/低融点ワックス
(重量比)は、1/5〜5/1が好ましく、1/3〜3
/1がより好ましい。
【0012】ワックス含有樹脂は、高融点ワックスの存
在下に単量体を重合させて得られる。
【0013】ワックス含有樹脂における樹脂としては、
ハイブリッド樹脂、ポリエステル、スチレン−アクリル
樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン
等が挙げられ、これらが単独で用いられていても、2種
以上が併用されていてもよいが、本発明では、ポリエス
テル及び/又は縮重合系樹脂と付加重合系樹脂が化学的
に結合したハイブリッド樹脂が好ましく、ハイブリッド
樹脂がより好ましい。
【0014】ハイブリッド樹脂としては、各々独立した
反応経路を有する二つの重合系樹脂の原料モノマーの混
合物、即ち縮重合系樹脂の原料モノマー及び付加重合系
樹脂の原料モノマーの混合物と、要すれば該二つの重合
系樹脂の原料モノマーのいずれとも反応し得る化合物
(両反応性化合物)とを混合し、同一反応容器内で該二
つの重合反応を並行して行わせることにより得られる樹
脂が好ましい。
【0015】縮重合系樹脂の代表例としては、ポリエス
テル、ポリエステル・ポリアミド、ポリアミド等が挙げ
られ、前記付加重合系樹脂の代表例としては、ラジカル
重合反応により得られるビニル系樹脂等が挙げられる。
【0016】ポリエステルの原料モノマーとしては、2
価以上の多価アルコールと2価以上の多価カルボン酸化
合物が挙げられる。
【0017】2価の多価アルコールとしては、例えばポ
リオキシプロピレン(2.2) −2,2 −ビス (4−ヒドロキ
シフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.0) −2,
2 −ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等のビス
フェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレング
リコール、1,2 −プロピレングリコール、1,4 −ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノール
A、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
【0018】3価以上の多価アルコールとしては、例え
ばソルビトール、ペンタエリスリトール、グリセロー
ル、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0019】本発明において、これらの2価以上の多価
アルコールは単独でまたは2種以上を混合して用いるこ
とができる。
【0020】また、2価のカルボン酸化合物としては、
例えばマレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、コハク酸等のジカルボン酸、n−ド
デセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデ
シルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチル
コハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基または炭素数
2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、及びこ
れらの酸の無水物、もしくは低級アルキル(炭素数1〜
3)エステル等が挙げられる。好ましくは、マレイン
酸、フマル酸、テレフタル酸、炭素数2〜20のアルケ
ニル基で置換されたコハク酸が用いられる。
【0021】3価以上の多価カルボン酸化合物として
は、例えば1,2,4 −ベンゼントリカルボン酸(トリメリ
ット酸)、2,5,7 −ナフタレントリカルボン酸、ピロメ
リット酸及びこれらの酸無水物、低級アルキル(炭素数
1〜3)エステル等が挙げられる。これらのうち、トリ
メリット酸及びその酸無水物が安価で、反応制御が容易
であるため、好ましく用いられる。
【0022】本発明において、これらの2価以上の多価
カルボン酸化合物は単独でまたは2種以上を混合して用
いることができる。
【0023】ポリエステルを形成する際には、ジブチル
錫オキシド等のエステル化触媒を適宜使用することがで
きる。
【0024】また、ポリエステル・ポリアミド又はポリ
アミド中のアミド成分を形成するために用いる原料モノ
マーとしては、公知の各種ポリアミン、アミノカルボン
酸類、アミノアルコール等が挙げられ、好ましくはヘキ
サメチレンジアミン及びε−カプロラクタムである。
【0025】なお、以上の原料モノマーには、通常開環
重合モノマーに分類されるものも含まれているが、これ
らは、他のモノマーの縮合反応で生成する水等の存在に
より加水分解して縮合に供されるため、広義には縮重合
系樹脂の原料モノマーに含まれると考えられる。
【0026】ビニル系樹脂の原料モノマーとしては、ス
チレン、α−メチルスチレン等のスチレン化合物;エチ
レン、プロピレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン
類;ブタジエン等のジオレフィン類;塩化ビニル等のハ
ロビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニ
ルエステル類;(メタ)アクリル酸のアルキル(炭素数
1〜18)エステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)ア
クリル酸ジメチルアミノエチル等のエチレン性モノカル
ボン酸のエステル;ビニルメチルエーテル等のビニルエ
ーテル類;ビニリデンクロリド等のビニリデンハロゲン
化物;N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類等
が挙げられ、スチレン及び/又は(メタ)アクリル酸の
アルキルエステルが、50重量%以上、好ましくは80
〜100重量%含有されていることが望ましい。
【0027】なお、ビニル系樹脂の原料モノマーを重合
させる際には、重合開始剤、架橋剤等を必要に応じて使
用してもよい。
【0028】本発明においては、縮重合系樹脂の付加重
合系樹脂に対する重量比、即ち縮重合系樹脂の原料モノ
マーの付加重合系樹脂の原料モノマーに対する重量比
は、連続相が縮重合系樹脂であることが好ましいことか
ら、通常50/50〜95/5、好ましくは60/40
〜95/5であることが望ましい。
【0029】両反応性化合物は、分子内に、水酸基、カ
ルボキシル基、エポキシ基、第1級アミノ基および第2
級アミノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官
能基と、エチレン性不飽和結合とを有する化合物である
ことが好ましく、このような両反応性化合物を用いるこ
とにより、分散相となる樹脂の分散性を向上させること
ができる。両反応性化合物の具体例としては、例えば、
アクリル酸、フマル酸、メタクリル酸、シトラコン酸、
マレイン酸等が挙げられ、これらのなかではアクリル
酸、メタクリル酸及びフマル酸が好ましい。
【0030】両反応性化合物の使用量は、縮重合系樹脂
の原料モノマー100重量部に対して、0.1〜10重
量部が好ましく、付加重合系樹脂の原料モノマー100
重量部に対して0.3〜20重量部が好ましく、0.5
〜10重量部がより好ましい。なお、両反応性化合物
は、単独の反応系ではそれ自体縮重合系樹脂又は付加重
合系樹脂のいずれかの原料モノマーとして用いることが
できるものの、両反応性化合物は、本発明ではその性能
の特異性から、縮重合系樹脂モノマー、付加重合系樹脂
モノマーとは別のモノマーとして扱う。従って、縮重合
系原料モノマーと付加重合系原料モノマーの重量比にお
いても、両反応性化合物はいずれのモノマーにも含まれ
ない。
【0031】本発明において、ハイブリッド樹脂は、以
上の原料モノマー混合物及び両反応性化合物を用いて、
該二つの重合反応を行わせることにより得ることができ
るものであるが、重合反応の進行及び完結が時間的に同
時である必要はなく、それぞれの反応機構に応じて反応
温度及び時間を適当に選択し、反応を進行、完結させれ
ばよい。
【0032】例えば、本発明におけるハイブリッド樹脂
の製造方法では、縮重合系樹脂の原料モノマー、付加重
合系樹脂の原料モノマー、両反応性化合物、重合開始剤
及び高融点ワックスを混合し、まず、主として50〜1
80℃でラジカル重合反応により縮重合反応が可能な官
能基を有する付加重合系樹脂成分を得、次いで反応温度
を190〜270℃に上昇させた後、主として縮重合反
応により縮重合系樹脂成分の形成を行わせることが好ま
しい。
【0033】ポリエステルは、2価以上の多価アルコー
ルと2価以上の多価カルボン酸化合物とを縮重合させて
得られ、かかる多価アルコール及び多価カルボン酸化合
物としては、ハイブリッド樹脂において、ポリエステル
の原料モノマーとして例示したものと同様の化合物を用
いることができる。
【0034】ポリエステルは、例えば、多価アルコー
ル、多価カルボン酸化合物及び高融点ワックスを、不活
性ガス雰囲気中にて、必要に応じて、エステル化触媒、
重合禁止剤等を用い、150〜250℃の温度で反応さ
せて得られる。
【0035】なお、結着樹脂としては、ワックス含有樹
脂だけでなく、ポリエステル、ハイブリッド樹脂、スチ
レン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリウレタン等の他の樹脂を併用していてもよい。
この場合、ワックス含有樹脂の含有量は、結着樹脂中、
1〜80重量%が好ましく、2〜50重量%がより好ま
しい。
【0036】さらに、本発明のトナーには、着色剤、荷
電制御剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊
維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、ク
リーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されていても
よい。
【0037】着色剤としては、トナー用着色剤として用
いられている染料、顔料等のすべてを使用することがで
き、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマ
ネントブラウンFG、プリリアントファーストスカーレッ
ト、ピグメントグリーンB 、ローダミン−B ベース、ソ
ルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベント
ブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー
等が用いることができ、本発明のトナーは黒トナー、カ
ラートナー、フルカラー用トナーのいずれであってもよ
い。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対し
て、1〜40重量部が好ましく、2〜10重量部がより
好ましい。
【0038】本発明のトナーは、少なくともワックス含
有樹脂と低融点ワックスとを溶融混練する工程を経て得
られる。具体的には、ワックス含有樹脂、低融点ワック
ス、着色剤等をボールミル等の混合機で均一に予備混合
した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機
等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することが
できる。トナーの体積平均粒子径は、3〜15μmが好
ましい。さらに、トナーの表面には、疎水性シリカ等の
流動性向上剤等が外添剤として添加されていてもよい。
【0039】本発明の電子写真用トナーは、磁性体微粉
末を含有するものであるときには、単独で現像剤として
用いられ、また磁性体微粉末を含有しないものであると
きは、非磁性一成分系現像剤として、またはキャリアと
混合して二成分系の現像剤として用いることができる。
【0040】
【実施例】〔軟化点〕ASTM D86−36の方法に
より測定する。
【0041】〔融点〕示差走査熱量計(セイコー電子工
業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、
その温度で3分間放置した後、降温速度10℃/min.で
室温まで冷却したサンプルを、昇温速度10℃/min.で
測定した際のピーク頂点の温度を融点とする。
【0042】樹脂製造例1(ハイブリッド樹脂の製造) スチレン580g、アクリル酸2−エチルヘキシル23
0g、アクリル酸(両反応性化合物)29g及びジブチ
ルパーオキサイド(重合開始剤)29gの混合物を、ビ
スフェノールAのプロピレンオキサイド2.2モル付加
物1150g、ビスフェノールAのエチレンオキサイド
2.0モル付加物1304g、テレフタル酸812g、
無水トリメリット酸134g、酸化ジブチル錫(エステ
ル化触媒)8g及びポリエチレンワックス「SP−10
5」(サゾール社製、融点:105℃)621g(原料
モノマー100重量部に対して15重量部)に、窒素雰
囲気下、160℃で1時間かけて滴下した。160℃に
保持したまま、さらに2時間反応後、230℃に昇温
し、さらに減圧下で反応して、ワックス含有樹脂として
樹脂Aを得た。樹脂Aの軟化点は、108℃であった。
【0043】樹脂製造例2(ポリエステル樹脂の製造) ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2.2モル付
加物2450g、ビスフェノールAのエチレンオキサイ
ド2.0モル付加物975g、テレフタル酸812g、
無水トリメリット酸469g、アルケニル(炭素数9〜
15)コハク酸655g、酸化ジブチル錫(エステル化
触媒)13g及びポリエチレンワックス「C−80」
(サゾール社製、融点:83℃)806g(原料モノマ
ー100重量部に対して15重量部)の混合物を、窒素
雰囲気下、230℃で反応させて、重合させてワックス
含有樹脂として樹脂Bを得た。樹脂Bの軟化点は、11
0℃であった。
【0044】樹脂製造例3(ポリエステル樹脂の製造) ポリエチレンワックスを使用しない以外は、樹脂製造例
2と同様にして、樹脂Cを得た。
【0045】樹脂製造例4(ポリエステル樹脂の製造) ポリエチレンワックス「C−80」の代わりにエステル
ワックス「RX−100」(野田ワックス社製、融点:
65℃)806gを使用した以外は、樹脂製造例2と同
様にして、ワックス含有樹脂として樹脂Dを得た。樹脂
Dの軟化点は、112℃であった。
【0046】実施例1〜3及び比較例1〜4 表1に示す結着樹脂、ワックス、着色剤(ピグメント・
ブルー 15:3)3重量部、荷電制御剤「ボントロン
E−84」(オリエント化学工業社製)1重量部を、
予めヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸押出
機により170℃で溶融混練し、得られた溶融混練物を
粗粉砕した後、風力式粉砕、分級を行なって、体積平均
粒子径が9μmの粉体を得た。得られた粉体100重量
部に疎水性シリカ「アエロジルR972」1重量部を添
加し、ヘンシェルミキサーにて混合してトナーを得た。
【0047】試験例1 「COLOR PAGEPRESTO N4」(カシオ
電子工業社製)にトナーを実装し、印字率5%で連続印
刷を行ない、ブレードへのトナーの融着に起因する画像
上のスジが発生するか否かを目視にて判断し、耐久性を
評価した。結果を表1に示す。
【0048】試験例2 試験例1と同じ装置にトナーを実装し、3cm四方のベ
タ画像を印字し、未定着のまま取り出した画像を、外部
定着器で温度を変化させながら定着させ、オフセットを
生じるか否かを目視にて判断し、耐オフセット性を評価
した。結果を表1に示す。
【0049】〔耐オフセット性の評価基準〕 ◎:非オフセット域が40℃以上である。 ○:非オフセット域が30℃以上、40℃未満である。 ×:非オフセット域が30℃未満である。
【0050】
【表1】
【0051】以上の結果より、実施例1〜3のトナー
は、耐久性及び耐オフセット性のいずれにも優れてい
る。これに対し、比較例1〜3のトナーは、結着樹脂の
単量体の重合時に添加したワックスよりも融点が高いワ
ックスをワックス含有樹脂と混合しているために、いず
れも耐オフセット性に欠けている。また比較例4では、
高融点ワックスを樹脂の合成時ではなく、低融点ワック
スともに原料混合時に添加しているため、低融点ワック
スの分散性が低く、耐久性に欠けるだけでなく、耐オフ
セット性も不十分である。
【0052】
【発明の効果】本発明により、耐久性及び耐オフセット
性に優れた電子写真用トナー及びその製造方法を提供す
ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高融点ワックスの存在下に単量体を重合
    させて得られたワックス含有樹脂と、前記高融点ワック
    スの融点よりも低い融点を有する低融点ワックスとを含
    有してなる電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】 高融点ワックスの融点が75〜140℃
    であり、低融点ワックスの融点が50〜90℃であり、
    高融点ワックスと低融点ワックスの融点の差が3〜50
    ℃である請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 高融点ワックスがポリエチレンワックス
    であり、低融点ワックスがエステルワックスである請求
    項1又は2記載の電子写真用トナー。
  4. 【請求項4】 ワックス含有樹脂における樹脂がハイブ
    リッド樹脂又はポリエステルである請求項1〜3いずれ
    か記載の電子写真用トナー。
  5. 【請求項5】 少なくとも、高融点ワックスの存在下に
    単量体を重合させて得られたワックス含有樹脂と、前記
    高融点ワックスの融点よりも低い融点を有する低融点ワ
    ックスとを溶融混練する工程を有する電子写真用トナー
    の製造方法。
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