JP2003002410A

JP2003002410A - 自動倉庫

Info

Publication number: JP2003002410A
Application number: JP2001183817A
Authority: JP
Inventors: Toshio Wada; 俊雄和田
Original assignee: Nippon Yusoki Co Ltd
Current assignee: Nippon Yusoki Co Ltd
Priority date: 2001-06-18
Filing date: 2001-06-18
Publication date: 2003-01-08

Abstract

(57)【要約】【課題】クレーンの大型化や重量増加を抑制し、ま
た、クレーンの走行経路内への進入を容易にすることの
できる自動倉庫を提供することを目的とする。【解決手段】棚２２の所定高さに、クレーン２１の水
平方向への移動を案内するガイドレール２６が設けら
れ、クレーンのマストの途中に、前記ガイドレールに移
動可能に係合させられることにより、マストを支持する
とともに、その移動方向を規制するスライダ２６が設け
られ、このスライダに装着されて、マストを走行経路に
沿って走行させる走行装置２７とを備え、スライダに
は、ガイドレールの長さ方向に間隔をおき、ガイドレー
ルの上面あるいは下面に転動自在に当接させられる複数
のガイドローラ３０が設けられ、一方のガイドローラに
走行装置が接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、収納する物品の搬
入搬出を行うクレーンと、このクレーンの走行経路に沿
って設けられ、水平方向ならびに上下方向に沿って多数
の物品収納部が設けられた棚とを備えた自動倉庫に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の自動倉庫として、たとえ
ば、特許第２８８８７４６号公報において提案されてい
る。この技術は、その概略を図５に示すように、収納す
る物品の搬入搬出を行うクレーン１と、このクレーン１
の走行経路Ｒの両側に沿って設けられ、水平方向ならび
に上下方向に沿って多数の物品収納部Ｂが設けられた棚
２とによって構成されている。

【０００３】そして、前記クレーン１は、その下部に、
このクレーン１を、前記走行経路Ｒ上を水平方向に往復
走行させる走行装置３と、この走行装置３上に立設され
たマスト４と、このマスト４に昇降可能に装着され、物
品Ｃが搭載されるフォーク５とによって構成されてい
る。

【０００４】また、前記走行経路Ｒには、前記クレーン
１の走行方向に沿って、下部ガイドレール６が設けられ
て、この下部ガイドレール６上に前記走行装置３が、走
行可能に載置されている。さらに、前記棚２の上部間を
接続するように、連結ビーム７が、前記走行経路Ｒの長
さ方向に間隔をおいて複数設けられており、これらの連
結ビーム７間に、前記マスト４の上端部を案内する上部
ガイドレール８が設けられている。そして、前記上部ガ
イドレール８には、その両側部に、前記マスト４の上部
に設けられた一対のガイドローラ９が転動自在に当接さ
せられることによって、前記マスト４の上端部の揺れを
防止するようになっている。

【０００５】さらに、前記走行装置３は、図６に示すよ
うに、前記下部阿ガイドレール６の上方に沿って配設さ
れたベースプレート１０と、このベースプレート１０の
前後方向の各端部に回動自在に装着されるとともに、前
記下部ガイドレール６上を転動させられる一対の走行ロ
ーラ１１と、これらの走行ローラ１１の一方に接続され
て、この走行ローラ１１を正逆方向に回転駆動するモー
タ１２とを備えている。

【０００６】また、前記下部ガイドレール６は、略Ｔ字
状断面となされており、前記ベースプレート１０の両側
部に、前記下部ガイドレール６のウェブの両側面に転動
自在に当接させられる複数のサイドローラ１３が設けら
れている。

【０００７】さらに、前記ベースプレート１０には、前
記フォーク５を昇降させるための昇降装置１４が設けら
れている。この昇降装置１４は、前記マスト４に、上下
方向に沿って巻回され、両端部が、前記フォーク５に固
着されチェーン等の牽引索１５（図５参照）と、前記ベ
ースプレート１０上に設定され、前記牽引索１５を、そ
の長さ方向に往復移動させることにより、前記フォーク
５の昇降をなすモータ１６とによって構成されている。

【０００８】このように構成された従来の自動倉庫にあ
っては、前記搬送経路Ｒの一端部に設けられた物品Ｃの
搬入搬出部（図示略）において、前記フォーク５によっ
て物品Ｃを取り込むとともに、走行装置３等を起動する
ことにより、前記フォーク５を、取り込んだ物品Ｃが収
納される物品収納部Ｂに、前記フォーク５を移動させ、
ついで、このフォーク５を前記物品収納部Ｂへ向けて移
動させて、前記物品Ｃの収納を行うようにし、また、逆
の操作によって、前記物品収納部Ｂから物品Ｃを搬出す
るようにしている。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の自動倉庫にあっては、つぎのような改善すべき問
題点が残されている。

【００１０】すなわち、前記クレーン１に不具合が生じ
て修理等を行う場合、前記走行経路Ｒ内へ作業員や作業
機機を送り込まなければならないが、前記走行経路Ｒに
は、前記クレーン１のマストの下部を支持するととも
に、その移動を案内する下部ガイドレール６が設けられ
ていることから、この下部ガイドレール６が、前述した
作業員や作業機械を送り込む際の障害となるといった問
題点である。

【００１１】また、前記マスト４を、その下部において
支持していることから、走行方向の前後方向における前
記マスト４の倒れや揺れを防止するために、前記マスト
４を支持する前記走行装置３の重量を大きくしたり、あ
るいは、前記走行装置３の、前記下部ガイドレール６の
長さ方向の寸法を長くする必要がある。そして、このよ
うな対処を行うと、クレーン１の重量増加や大型化を招
き、これに伴い、クレーン１の駆動力が大きくなり、あ
るいは、搬入搬出の操作時間が長くなるといった不具合
が生じる。

【００１２】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、クレーンの大型化や重量増加を抑制
しつつ、クレーンの走行経路内への進入を容易にするこ
とのできる自動倉庫を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
の自動倉庫は、前述した目的を達成するために、物品の
搬入搬出を行うクレーンと、このクレーンの走行経路に
沿って設けられ、水平方向ならびに上下方向に沿って多
数の物品収納部が設けられた棚とからなる自動倉庫であ
って、前記棚の所定高さで、前記走行経路側には、前記
クレーンの水平方向への移動を案内するガイドレールが
設けられ、前記クレーンが、上下方向に沿って配設され
たマストと、このマストに沿って昇降させられるフォー
クと、前記マストの途中に一体に設けられ、前記ガイド
レールに、その長さ方向に沿って移動可能に係合させら
れることにより、前記マストを支持するとともに、その
移動方向を規制するスライダと、このスライダに装着さ
れて、前記マストを前記走行経路に沿って走行させる走
行装置とを備え、前記スライダには、前記ガイドレール
の長さ方向に間隔をおき、このガイドレールの上面ある
いは下面に転動自在に当接させられる複数のガイドロー
ラが設けられ、一方のガイドローラに前記走行装置が接
続されていることを特徴とする。

【００１４】本発明の請求項２に記載の自動倉庫は、請
求項１に記載の前記マストの下端部に、前記フォークの
昇降をなす昇降装置が設けられ、この昇降装置に、前記
フォークの重量を打ち消すためのカウンタウェイトが取
り付けられていることを特徴とする。

【００１５】本発明の請求項３に記載の自動倉庫は、請
求項２に記載の前記マストが中空状に形成されていると
ともに、このマスト内に、前記カウンタウェイトが摺動
自在に装着されていることを特徴とする。

【００１６】本発明の請求項４に記載の自動倉庫は、請
求項１ないし請求項３の何れかに記載の前記ガイドレー
ルが、前記マストの上下部に生じるモーメントの大きさ
がほぼ同等となるような位置に設けられていることを特
徴とする。

【００１７】本発明の請求項５に記載の自動倉庫は、請
求項１ないし請求項４の何れかに記載の前記棚が、前記
走行経路の両側に対向状態で設けられ、これらの両棚
に、前記ガイドレールがそれぞれ設けられ、前記スライ
ダが、前記各ガイドレールに対応して一対設けられてい
ることを特徴とする。

【００１８】本発明の請求項６に記載の自動倉庫は、請
求項１ないし請求項５の何れかに記載の前記ガイドレー
ルが、前記走行経路側に開口を有する断面コ字状に形成
されていることを特徴とする。

【００１９】本発明の請求項７に記載の自動倉庫は、請
求項１ないし請求項６の何れかに記載の前記走行装置が
接続されたガイドローラが、前記ガイドレールの上面に
当接させられる第１のガイドローラと、前記ガイドレー
ルの下面に当接させられる第２のガイドローラとによっ
て構成され、これらの第１のガイドローラと第２のガイ
ドローラが、相互に噛合する一対のギアによって同期回
転させられるようになされているとともに、これらの第
１のガイドローラと第２のガイドローラの何れか一方に
前記走行装置が接続されていることを特徴とする。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図１ないし図４を参照して説明する。図１において
符号２０は、本実施形態に係わる自動倉庫を示す。

【００２１】本実施形態に係わる自動倉庫２０は、収納
する物品Ｃの搬入搬出を行うクレーン２１と、このクレ
ーン２１の走行経路Ｒの両側に沿って設けられ、水平方
向ならびに上下方向に沿って多数の物品収納部Ｂが設け
られた棚２２とからなり、前記棚２２の所定高さで、前
記走行経路Ｒ側（すなわち、物品Ｃの出し入れ側）に
は、前記クレーン２１の水平方向への移動を案内するガ
イドレール２３が設けられ、前記クレーン２１が、上下
方向に沿って配設されたマスト２４と、このマスト２４
に沿って昇降させられるフォーク２５と、前記マスト２
４の途中に一体に設けられ、前記ガイドレール２３に、
その長さ方向に沿って移動可能に係合させられることに
より、前記マスト２４を支持するとともに、その移動方
向を規制するスライダ２６と、図２に示すように、この
スライダ２６に装着されて、前記マスト２４を前記走行
経路Ｒに沿って走行させる走行装置２７と、前記マスト
２４の下端部に設けられて、前記フォーク２５の昇降を
なす昇降装置２８とを備え、この昇降装置２８に、前記
フォーク２５の重量を打ち消すためのカウンタウェイト
２９が取り付けられている。

【００２２】ついで、これらの詳細について説明すれ
ば、前記ガイドレール２３は、図２ないし図４に示すよ
うに、前記走行経路Ｒ側に開口を有する断面コ字状に形
成され、前記スライダ２６には、図２および図３に示す
ように、前記ガイドレール２３の上下面に転動自在に当
接させられる複数のガイドローラ３０と、前記ガイドレ
ール２３の底面に転動自在に当接させられる複数のサイ
ドローラ３１とが回動自在に設けられている。

【００２３】すなわち、前記スライダ２６は、図３に示
すように、前記マスト２４に一体に取り付けられたスラ
イドベース３２の両側に設けられており、前記ガイドレ
ール２３に沿うように設けられたスライドアーム３３
と、このスライドアーム３３に、上下方向に間隔をおい
て一体に取り付けられたブラケット３４とによって構成
されている。

【００２４】そして、前記各ブラケット３４は、前記ス
ライドアーム３３よりも短く形成されて、図３に示すよ
うに、前記スライドアーム３３の両端部に非重畳部分を
設けるようになされ、これらの非重畳部分に、前記ガイ
ドローラ３０が、その回転軸線が水平となるように取り
付けられ、また、前記ブラケット３４間の、前記両非重
畳部分の近傍に、前記サイドローラ３１が、その回転軸
線が鉛直となるように取り付けられている。また、前記
両ブラケット３４は、前記ガイドローラ３０の外径より
も狭い領域に位置させられ、また、前記サイドローラ３
１は、その一部が、前記ブラケット３４から突出させら
れており、これによって、前記ガイドローラ３０が、前
記ガイドレール２３内に挿入された際に、前記ガイドレ
ール２３の上下面に接触させられて、前記各ブラケット
３４が、前記ガイドレール２３に接触することなくこの
ガイドレール２３内に挿入されるとともに、前記サイド
ローラ３１が、前記ガイドレール２３の底部に当接させ
られるようになっている。

【００２５】また、本実施形態においては、前記ガイド
ローラ３０の内の一方のガイドローラ３０が、図３およ
び図４に示すように、前記ガイドレール２３の下面に転
動自在に当接させられる第１のガイドローラ３０ａと、
前記ガイドレール２３の上面に転動自在に当接させられ
る第２のガイドローラ３０ｂとによって構成され、それ
ぞれのガイドレール３０ａ、３０ｂにはギア３５が同軸
上に装着されているとともに、これらのギア３５が相互
に噛合させられている。したがって、たとえば第１のガ
イドローラ３０ａが一方向に回転させられると、第２の
ガイドローラ３０ｂが逆方向に回転させられることによ
って、これらの第１および第２のガイドローラ３０ａ、
３０ｂが、前記ガイドレール２３に当接した状態で、同
一方向に移動させられるようになっている。

【００２６】前記走行装置２７は、図３に示すように、
前記スライドベース３２上に回転自在に装着され、その
各端部に、前記一対の第１のガイドローラ３１ａが取り
付けられた駆動シャフト３６と、前記スライドベース３
２上に取り付けられ、前記駆動シャフト３６を正逆方向
に回転させる走行モータ３７と、この走行モータ３７と
前記駆動シャフト３６との間に設けられたギアボックス
３８とによって構成されている。

【００２７】一方、図１および図２に示すように、前記
マスト２４には、昇降体３９が昇降可能に取り付けられ
ており、この昇降体３９に、前記搬送経路Ｒの幅方向に
沿って移動可能に設けられた可動ベース４０が設けら
れ、この可動ベース４０に、前記フォーク２５が取り付
けられている。

【００２８】そして、前記可動ベース４０と前記昇降体
３９との間には、前記可動ベース４０を、前記搬送経路
Ｒの幅方向に沿って往復移動させる水平移動機構４１が
設けられ、前記可動ベース４０と前記フォーク２５との
間には、このフォーク２５を、水平面内で、９０°の範
囲内で往復回動させる旋回機構４２が設けられている。

【００２９】前記昇降装置２８は、前記マスト２４の下
端部に取り付けられた昇降用モータ４３と、この昇降用
モータ４３に装着されたギアボックス４４と、このギア
ボックス４４に取り付けられた駆動プーリ４５と、前記
マスト２４の上端部、下端部、および、中間部の適宜位
置に回転自在に取り付けられた複数のガイドプーリ４４
６と、これらの駆動プーリ４５と複数のガイドプーリ４
６に巻回されることによって、前記マスト２４に沿って
配設されるとともに、両端部が、前記フォーク２５を支
持する昇降体３９に固定されたチェーン４７等からなる
無端帯とによって構成されている。

【００３０】前記カウンタウェイト２９は、前記マスト
２４の内部に上下動自在に装着されており、その重量
が、前記昇降体３９やフォーク２５を含む昇降部分とほ
ぼ同等の重量となされ、かつ、この昇降部分が最上昇位
置にある際に、前記カウンタウェイト２９が、最下降位
置に位置するような位置関係となされている。

【００３１】ついで、このように構成された本実施形態
に係わる自動倉庫２０の作用について説明する。まず、
待機状態において、前記クレーン２１の重量は、その一
部が、前記両スライダ２６を介して前記両ガイドレール
２３へ支持されている。

【００３２】そして、たとえば、物品Ｃを棚２２の物品
収納部Ｂへ収納する場合、クレーン２１を物品の搬入位
置まで移動させて、そのフォーク２５によって物品Ｃを
取り込んだ後に、前記クレーン２１を移動させるととも
に、前記フォーク２５を所定高さに移動させることによ
って、前記フォーク２５を目的とする物品収納部Ｂに位
置合わせする。これより、前記水平移動機構４１によっ
てフォーク２５を前記物品収納部Ｂへ向けて送り込んだ
後に、所定距離下降させて前記物品Ｃを物品収納部Ｂに
収納し、さらに、前記フォーク２５をマスト２４側へ復
帰させて待機状態とする。

【００３３】このようなクレーン２１の走行に際して、
このクレーン２１が、前記棚２２の上下方向の中間部に
設けられたガイドレール２３によって案内されることか
ら、前記クレーン２１が目的位置まで速やかにかつ確実
に案内される。

【００３４】そして、前記走行装置２７は、前記マスト
２４の略中間部に設けられて、このマスト２４の下端部
と前記走行経路Ｒとが離間した状態に保持されているこ
とから、前記走行経路Ｒの床面が露出されていて、この
床面上に障害物がない。このために、前記クレーン２１
の故障時や点検時等において、作業員の出入りや機器の
走行を可能にする。したがって、クレーン２１の修理等
が円滑に行え、あるいは、他のフォークリフト等による
物品Ｃの搬出入を行うことができる。

【００３５】また、前記マスト２４の案内をなすスライ
ダ２６を、前記マスト２４の長さ方向の中間部に設けた
ことにより、このマスト２４とスライダ２６との取り付
け部分に作用するモーメントを小さく抑えることができ
る。したがって、前記マスト２４の支持部における要求
強度を軽減することができ、これによって、装置の大型
化や重量増加を軽減することができる。

【００３６】一方、前記フォーク２５の昇降時におい
て、前記昇降装置２８を構成するチェーン４７に、前記
フォーク２５や昇降体３９等の昇降部材の重量を打ち消
すカウンタウェイト２９が取り付けられていることによ
り、前記フォーク２５の昇降に要する動力が軽減され、
この結果、前記昇降装置２８に要求される駆動力が小さ
くてすみ、その小型化が可能となる。

【００３７】また、前記フォーク２５や昇降体３９等の
昇降部材と、前記カウンタウェイト２９とが、前記スラ
イダ２６を挟んで、上下に対照的に位置させられること
から、前記クレーン２１の走行時や加速時、あるいは、
減速時等において、前記フォーク２５や昇降体３９等の
昇降部材と、前記カウンタウェイト２９とによって前記
スライダ２６まわりに発生させられるモーメントが、相
互に打ち消される方向に発生し、これによって、前記ス
ライダ２６と前記マスト２４との接続部に作用するモー
メントが小さく抑えられる。

【００３８】したがって、クレーン２１の要求強度が小
さく抑えられ、このクレーン２１の軽量化を図ることが
できるとともに、このクレーン２１の動作速度を速める
ことができ、物品Ｃの搬入出動作を速めることができ
る。

【００３９】そして、前記スライダ２６を支持するガイ
ドレール２３が、前記棚２２に取り付けられていること
により、このガイドレール２３によって前記棚２２が補
強されることとなり、この棚２２の強度向上を図ること
ができる。

【００４０】さらに、前記マスト２４の走行時におい
て、前記スライダ２６の一端部に設けられるガイドロー
ラ３０が、前記ガイドレール２３の下面に転動自在に当
接させられる第１のガイドローラ３０ａと、前記ガイド
レール２３の上面に転動自在に当接させられる第２のガ
イドローラ３０ｂとによって構成され、それぞれのガイ
ドレール３０ａ、３０ｂにはギア３５が同軸上に装着さ
れているとともに、これらのギア３５が相互に噛合させ
られていることにより、前記スライダ２６の一端部が、
両ガイドローラ３０ａ、３０ｂによって、前記ガイドレ
ール２３の上下面に支持されていることにより、前記ス
ライダ２６の、前記ガイドレール２３に対する浮き上が
り等が防止され、この点からも、マスト２４の安定した
走行を確保することができる。

【００４１】なお、前記実施形態において示した各構成
部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基
づき種々変更可能である。

【００４２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
に記載の自動倉庫によれば、棚の所定高さに、クレーン
の水平方向への移動を案内するガイドレールを設け、前
記マストの途中に、前記ガイドレールに、その長さ方向
に沿って移動可能に係合させられることにより、前記マ
ストを支持するとともに、その移動方向を規制するスラ
イダを設け、さらに、このスライダに走行装置を設けた
ことにより、前記クレーンの走行の案内部を、床面より
も高い位置に設置して、この床面から固定構造物をなく
し、前記棚の前方への作業員や機器の進入を容易にする
ことができる。したがって、前記クレーンの故障時にお
ける修理や、保守点検の作業を容易なものとすることが
できる。

【００４３】更に、従来床面にあった下部ガイドレール
をなくしてクレーンが床面上を直接走行可能としただけ
では、上記走行装置がそのまま床面上で走行することに
なってしまい、床面の凹凸を走行装置が直接拾って走行
装置に不具合が生じる可能性があると共にクレーンの走
行が安定しなくなる恐れもある。このため、上記走行装
置を床面から離してスライダ側に設けることにより、床
面の凹凸に影響されない走行駆動ができ、もってスムー
ズで安定したクレーンの走行を実現できるものである。

【００４４】本発明の請求項２に記載の自動倉庫によれ
ば、フォークや昇降体等の昇降部材の重量を打ち消すよ
うにカウンタウェイトを設けたことにより、フォークの
昇降に要する動力を軽減することができる。

【００４５】本発明の請求項３に記載の自動倉庫によれ
ば、前記マストを中空状に形成し、このマスト内に、前
記カウンタウェイトを摺動自在に装着したことにより、
このカウンタウェイトを前記マストによって覆うことに
より、このマストによって、カウンタウェイトと他の構
成部材との接触を防止するとともに、その昇降時おける
ガイドとして、カウンタウェイトの円滑な昇降動作を保
持することができる。

【００４６】本発明の請求項４に記載の自動倉庫によれ
ば、前記ガイドレールを、前記マストの上下部に生じる
モーメントの大きさがほぼ同等となるような位置に設け
たことにより、マストとスライダとの連結部に発生する
モーメントを極力小さくして、この連結部における要求
強度を小さくして、クレーンの大型化ならびに重量増加
を抑制することができる。

【００４７】本発明の請求項５に記載の自動倉庫によれ
ば、前記棚を、前記走行経路の両側に対向状態で設置
し、これらの両棚に、前記ガイドレールをそれぞれ設
け、前記スライダを、前記各ガイドレールに対応して一
対設けたことにより、前記マストの支持を両側において
行いその安定性を高めることができる。

【００４８】本発明の請求項６に記載の自動倉庫によれ
ば、前記ガイドレールを、前記走行経路側に開口を有す
る断面コ字状に形成したことにより、前記スライダに設
けられる、前記ガイドレールの上下面に転動自在に当接
させられる複数のガイドローラと、前記ガイドレールの
底面に転動自在に当接させられる複数のサイドローラと
による位置決め機能を有効に引き出して、前記ガイドレ
ールとスライダとの隙間を一定に保持して、その相対移
動を円滑なものとすることができる。

【００４９】本発明の請求項７に記載の自動倉庫によれ
ば、前記走行装置が接続されたガイドローラを、前記ガ
イドレールの上面に当接させられる第１のガイドローラ
と、前記ガイドレールの下面に当接させられる第２のガ
イドローラとによって構成し、これらの第１のガイドロ
ーラと第２のガイドローラとを、相互に噛合する一対の
ギアによって同期回転させるようにしたことにより、前
記スライダの一端部を、第１および第２のガイドローラ
によって、前記ガイドレールの上下面に支持させ、これ
によって、前記スライダの、前記ガイドレールに対する
浮き上がり等を防止し、マストの安定した走行を確保す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示すもので、自動倉庫を
搬送経路の一端部から見た図である。

【図２】本発明の一実施形態を示すもので、自動倉庫を
搬送経路の幅方向から見た一部を省略した図である。

【図３】本発明の一実施形態を示すもので、ガイドレー
ルとスライダとの位置関係を示す概略平面図である。

【図４】本発明の一実施形態を示すもので、ガイドレー
ルと一方のガイドローラとの関係を示す側面図である。

【図５】一従来例を示すもので、自動倉庫を搬送経路の
一端部から見た図である。

【図６】一従来例を示すもので、走行装置の概略を示す
拡大側面図である。

【符号の説明】

１クレーン２棚３走行装置４マスト５フォーク６下部ガイドレール７連結ビーム８上部ガイドレール９ガイドローラ１０ベースプレート１１走行ローラ１２モータ１３サイドローラ１４昇降装置１５牽引索１６モータ２０自動倉庫２１クレーン２２棚２３ガイドレール２４マスト２５フォーク２６スライダ２７走行装置２８昇降装置２９カウンタウェイト３０ガイドローラ３１サイドローラ３２スライドベース３３スライドアーム３４ブラケット３５ギア３６駆動シャフト３７走行モータ３８ギアボックス３９昇降体４０可動ベース４１水平移動機構４２旋回機構４３昇降用モータ４４ギアボックス４５駆動プーリ４６ガイドプーリ４７チェーンＢ物品収納部Ｃ物品Ｒ走行経路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】物品の搬入搬出を行うクレーンと、この
クレーンの走行経路に沿って設けられ、水平方向ならび
に上下方向に沿って多数の物品収納部が設けられた棚と
からなる自動倉庫であって、前記棚の所定高さで、前記
走行経路側には、前記クレーンの水平方向への移動を案
内するガイドレールが設けられ、前記クレーンが、上下
方向に沿って配設されたマストと、このマストに沿って
昇降させられるフォークと、前記マストの途中に一体に
設けられ、前記ガイドレールに、その長さ方向に沿って
移動可能に係合させられることにより、前記マストを支
持するとともに、その移動方向を規制するスライダと、
このスライダに装着されて、前記マストを前記走行経路
に沿って走行させる走行装置とを備え、前記スライダに
は、前記ガイドレールの長さ方向に間隔をおき、このガ
イドレールの上面あるいは下面に転動自在に当接させら
れる複数のガイドローラが設けられ、一方のガイドロー
ラに前記走行装置が接続されていることを特徴とする自
動倉庫。
【請求項２】前記マストの下端部に、前記フォークの
昇降をなす昇降装置が設けられ、この昇降装置に、前記
フォークの重量を打ち消すためのカウンタウェイトが取
り付けられていることを特徴とする請求項１に記載の自
動倉庫。
【請求項３】前記マストが中空状に形成されていると
ともに、このマスト内に、前記カウンタウェイトが摺動
自在に装着されていることを特徴とする請求項２に記載
の自動倉庫。
【請求項４】前記ガイドレールが、前記マストの上下
部に生じるモーメントの大きさがほぼ同等となるような
位置に設けられていることを特徴とする請求項１ないし
請求項３の何れかに記載の自動倉庫。
【請求項５】前記棚が、前記走行経路の両側に対向状
態で設けられ、これらの両棚に、前記ガイドレールがそ
れぞれ設けられ、前記スライダが、前記各ガイドレール
に対応して一対設けられていることを特徴とする請求項
１ないし請求項４の何れかに記載の自動倉庫。
【請求項６】前記ガイドレールが、前記走行経路側に
開口を有する断面コ字状に形成されていることを特徴と
する請求項１ないし請求項５の何れかに記載の自動倉
庫。
【請求項７】前記走行装置が接続されたガイドローラ
が、前記ガイドレールの上面に当接させられる第１のガ
イドローラと、前記ガイドレールの下面に当接させられ
る第２のガイドローラとによって構成され、これらの第
１のガイドローラと第２のガイドローラが、相互に噛合
する一対のギアによって同期回転させられるようになさ
れているとともに、これらの第１のガイドローラと第２
のガイドローラの何れか一方に前記走行装置が接続され
ていることを特徴とする請求項１ないし請求項６の何れ
かに記載の自動倉庫。