JP5046040B2 - スタッカークレーンと物品収納設備 - Google Patents
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Description
従来のスタッカークレーンは、昇降マストが、車体前後方向視にて、台車フレームに備えさせる走行車輪の上方に設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、昇降マストを物品収納棚側に近接させて、移動通路に装備し易くすることを目的とする。
前記昇降台が、前記昇降マストから車体横幅方向の一側方に向けて延びる状態で設けられ、前記昇降マストが、車体前後方向視にて、前記台車フレームの端部に備えさせる走行車輪よりも、前記昇降台が延びる方向とは反対側の横側方に位置する状態で設けられている点にある。
昇降台が、昇降マストから車体横幅方向の一側方に向けて延びる状態で設けられているので、例えばメンテナンス用の作業車を移動通路に沿って走行させる際に、昇降マストが作業車の走行の邪魔になり難くなるようにする等、昇降マストを物品収納棚側に近づけて移動通路に装備しても、昇降台がその物品収納棚側に干渉し難い。
また、昇降マストが、車体前後方向視にて、台車フレームの端部に備えさせる走行車輪よりも、昇降台が延びる方向とは反対側の横側方に位置する状態で設けられているので、走行車輪が物品収納棚側に干渉しないように、昇降マストを物品収納棚側に近づけ易い。
従って、昇降マストを物品収納棚側に近接させて、移動通路に装備し易い。
昇降マストも走行車輪も、物品収納棚側に近接させて、移動通路に装備し易い。
昇降マストを台車フレームに取り付け易い。
連結部材で互いに連結してある複数の昇降マストを昇降台の側方に配置してある場合に比べて、構造の簡略化や軽量化を図り易いと共に、昇降台と物品収納棚とに亘って物品を移載する際の邪魔にならないように昇降マストを配置し易い。
昇降マストが、台車フレームにおける走行車輪が配置される側の端部に設けられ、かつ、昇降台が、昇降マストに対して遊転輪が位置する側に配置されているので、走行車輪と走行レールとの摩擦力を昇降マストの重量で確保し易く、空荷での走行時においても、スリップが生じにくい状態で効率良く走行させ易い。
昇降台を、台車フレームに対して、走行車輪と遊転輪との間の位置に配置してあるので、走行車輪の浮き上がり難い安定した姿勢で走行させ易い。
昇降マストと走行車輪とを車体前後方向に並べて配置してある場合に比べて、昇降マストの車体前後方向長さを長くして車体前後方向の曲げ剛性を高めながら、台車フレームの車体前後方向長さを短くすることができるとともに、昇降マストの重量を走行車輪に効率良く伝達させることができ、空荷での走行時においても、スリップが生じにくい状態で一層効率良く走行させ易い。
昇降用無端体を低い位置に亘って巻回することができ、昇降台の最大下降位置を低い位置に設定し易い。
物品を収納する複数の収納部を縦横に並ぶ状態で備える収納棚に沿って移動通路が形成され、前記移動通路に、前記昇降マストを前記移動通路の横幅方向の一方側に位置させてあるスタッカークレーンと、前記昇降マストを前記移動通路の横幅方向の他方側に位置させてあるスタッカークレーンとの少なくとも2台のスタッカークレーンが往復移動自在に装備され、前記2台のスタッカークレーンが、往復移動に伴って、一方のスタッカークレーンに備える昇降台が他方のスタッカークレーンの昇降マストに接当しないように配置して、互いにすれ違い移動できるように設けられ、前記2台のスタッカークレーンのうちの少なくとも1台が、前記昇降マストを前記収納棚側に位置させて装備されている点にある。
スタッカークレーンの夫々に備える昇降台は、昇降マストから車体横幅方向の一方に向けて延びる状態で設けられており、昇降マストを移動通路の横幅方向の一方側に位置させてあるスタッカークレーンと、昇降マストを移動通路の横幅方向の他方側に位置させてあるスタッカークレーンとの少なくとも2台のスタッカークレーンが、往復移動に伴って、一方のスタッカークレーンに備える昇降台が他方のスタッカークレーンの昇降マストに接当しないように配置して、2台のスタッカークレーンのすれ違い時における昇降台の高さ位置を互いに異ならせることにより、2台のスタッカークレーンが昇降台に物品を載せて互いにすれ違い移動できるように設けられているので、移動通路において2台のスタッカークレーンを効率よく移動させて、搬送能力の向上を図ることができ、しかも、2台のスタッカークレーンを移動通路にコンパクトに配置することができる。
そして、2台のスタッカークレーンのうちの少なくとも1台が、昇降マストを収納棚側に位置させて装備されているので、メンテナンス用の作業車を移動通路に沿って走行させる際に、昇降マストが作業車の走行の邪魔になり難くい。
〔第1実施形態〕
この第1実施形態における物品収納設備は、図1に示すように、物品出し入れ方向が互いに対向するように間隔を隔てて設置した2つの収納棚1と、2つの収納棚1同士の間に沿って形成された移動通路2を移動自在なスタッカークレーン3と、移動通路2の両端部において、収納棚1に入庫する物品Bや収納棚1から出庫した物品Bを支持する入出庫部9とが設けられている
入出庫部9は、左右に並ぶ一対の物品載置用ビーム9aに亘って物品Bを載置支持するように設けられている。
走行用レール7及び上部案内レール8は、移動通路2の長手方向に沿う状態で移動通路2の横幅方向の両端部の夫々に配設されている。
スタッカークレーン3は、走行用レール7及び上部案内レール8にて案内される状態で収納棚1の全長及び入出庫部9に亘って移動自在に設けられている。
このようにして、第1スタッカークレーン3a及び第2スタッカークレーン3bの夫々に備える走行移動体12は、移動通路2の横幅方向に間隔を隔てて配設して、互いにすれ違い移動できるように装備されている。
このようにして、第1スタッカークレーン3a及び第2スタッカークレーン3bが、それに備える昇降マスト11を移動通路2の横幅方向の端部に位置させるように構成されている。
第1スタッカークレーン3aに備える昇降体10は、昇降マスト11に支持された状態において、第2スタッカークレーン3bの昇降体10と移動通路2の横幅方向において重複する部分を備える状態で、且つ、往復移動に伴って第2スタッカークレーン3bの昇降マスト11に接当しない範囲で第2スタッカークレーン3b側に突出された状態、つまり、昇降台13が昇降マスト11から車体横幅方向の一側方に向けて延びる状態の片持ち姿勢で支持されている。
したがって、昇降体10が昇降マスト11に支持された物品授受姿勢において、昇降体10を互いの干渉を回避するように上下方向において異なる位置に位置させることにより、昇降体10のすれ違い移動を行うことができる。
そこで、図6〜図12に基づいて、第1スタッカークレーン3aについてのみ説明し、第2スタッカークレーン3bについては説明を省略する。
上部走行フレーム18には、上部案内レール8を水平方向から挟み込む状態で上部案内レール8の側面部に当接して遊転する左右一対の上部案内輪体25が前後に設けられている。
車輪支持枠26は、後述する昇降用電動モータ(以下、単に昇降モータという)M2を取り付けるための取付用板部28がその上面から上方に延びる姿勢で備える状態に鋳造されている。
昇降チェーン40は、上部走行フレーム18に車体前後方向に並べて設けられた一対の上部案内スプロケット42と、車輪支持枠26に設けられた駆動スプロケット43及びアイドーラスプロケット44と、台車フレーム19に車体前後方向に並べて設けられた一対の下部案内スプロケット45とに亘って、昇降マスト11に沿って上下方向に延びる状態に巻回されて、その両端部が昇降体10に接続されている。
上下方向での物品移載用停止位置に物品移載装置14を位置させると、図13(a)に示すように、コンベヤ装置53の搬送ベルト先端部が棚板17に載置されている物品Bの棚板17から移動通路2側に突出している部分の下面側に入り込むように、コンベヤ移動モータM4の作動を制御した後、搬送ベルト先端部に物品Bが載る高さ位置までコンベヤ装置53が上昇移動するように、昇降モータM2の作動を制御する。
このようにして、物品Bが収納部6又は入出庫部9から昇降台13に移載される。
移載制御部59cは、コンベヤ装置53の搬送ベルト先端部が、棚板17に対して、その棚板17よりも少し高い位置に近接する移載位置に移動するように、コンベヤ移動モータM4の作動を制御した後、物品Bの移載方向先端側が棚板17に載る高さ位置までコンベヤ装置53が下降移動するように、昇降モータM2の作動を制御する。
このようにして、物品Bが昇降台13から収納部6又は入出庫部9に移載される。
管理コントローラ56は、移動要求があると、複数のスタッカークレーン3のうちから、物品搬送作動させるスタッカークレーン3を選択する(ステップ1,2)。管理コントローラ56は、先に物品搬送作動しているスタッカークレーン3の移動範囲と今回選択したスタッカークレーン3の移動範囲とが干渉するか否かを判別し、移動範囲が干渉していなければ、今回選択したスタッカークレーン3のクレーン制御装置59に移動指令を与える(ステップ3,4)。
第1スタッカークレーン3a同士又は第2スタッカークレーン3b同士において移動範囲が干渉するときには、管理コントローラ56が、今回選択したスタッカークレーン3のクレーン制御装置59に移動制限指令を与える(ステップ5,6)。
図15〜図17は、本発明によるスタッカークレーン3における走行台車16の別実施形態を示し、第1実施形態で示した遊転輪21に代えて、走行用レール7のうちの、走行車輪20が当接する上側フランジ部7aに対して下面側から当接して遊転する遊転輪21を設けてある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
図18〜図23は、本発明によるスタッカークレーン3における走行台車16の別実施形態を示し、昇降マスト取り付け枠部31を、図23に示すように載置部29及び受け部30が台車フレーム19の上面側に位置するように設けて、昇降マスト11が台車フレーム19の横側方に突出しないように取り付けられているとともに、車輪支持枠26が、ブラケット60を介して、台車フレーム19の一端側端部において台車フレーム19よりも横外側方に位置するように設けられ、台車フレーム19の他端側端部に遊転輪21が支持されている。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
図24〜図27は、本発明によるスタッカークレーン3における走行台車16の別実施形態を示し、走行用レール7の横断面形状を、下側フランジ部7bの一側部が上側フランジ部7aよりも横側方に延設された形状に形成して、台車フレーム19の端部下面側に支持した前後一対の遊転輪21が下側フランジ部7bの上面に当接して転動し、台車フレーム19の遊転輪21近くに支持した下部案内輪体23aと、ブラケット60に支持した下部案内輪体23bとで走行用レール7を水平方向から挟み込んで、スタッカークレーン3の走行を案内するように構成してある。
その他の構成は第3実施形態と同様である。
図28,図29は、本発明によるスタッカークレーン3における昇降体10と昇降マスト11の別実施形態を示し、昇降体10は、昇降台13の下面側に固定してある連結アーム62を物品移載装置14による物品移載方向に対して斜め方向に沿って、昇降台13の横側方に片持ち状に延設して、その先端部に昇降ガイド部61を固定して構成してあり、昇降マスト11には、車体前後方向に並ぶ状態で二つの昇降台案内レール部35が設けられ、昇降ガイド部61には、二つの昇降台案内レール部35の夫々に案内される二つの被案内部36が設けられている。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
図30,図31は、本発明によるスタッカークレーン3における昇降体10と昇降マスト11の別実施形態を示し、昇降体10は、昇降台13の下面側に固定してある支持フレーム68を物品移載方向に対して直交する方向に沿って、昇降台13の横側方に片持ち状に延設して、その先端部に昇降ガイド部61を備えた昇降枠体69を固定して構成してあり、昇降マスト11には、車体前後方向に並ぶ状態で二つの昇降台案内レール部35が設けられ、昇降ガイド部61には、二つの昇降台案内レール部35の夫々に案内される二つの被案内部36が設けられている。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
図32,図33は、本発明によるスタッカークレーン3における昇降体10と昇降マスト11の別実施形態を示し、昇降体10は、第6実施形態と同様に、昇降台13の下面側に固定してある支持フレーム68を物品移載方向に対して直交する方向に沿って、昇降台13の横側方に片持ち状に延設して、その先端部に昇降ガイド部61を備えた昇降枠体69を固定して構成してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
図34,図35は、本発明によるスタッカークレーン3の別実施形態を示し、台車フレーム19の前後に走行車輪20と一対の遊転輪21を設けて走行台車16を構成し、一対の遊転輪21は、台車フレーム19の下面側に支持して、走行レール7の下側フランジ部7bの上面に当接して転動するように設けてある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
図36は、本発明によるスタッカークレーン3における昇降台13と制御ボックス15の取り付け枠5の別実施形態を示し、昇降台13と取り付け枠5の夫々を炭素繊維で補強してあるFRPで構成して、昇降台13の横側部において互いにボルト連結され、取り付け枠5の背面側に昇降ガイド部61がボルト連結され、取り付け枠5には、制御ボックス15を保守点検するための開口部77を形成してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
1.本発明によるスタッカークレーンは、収納棚の前面側に形成してある移動通路に、その横幅方向の片側にのみ装備されるものであっても良い。
2.本発明によるスタッカークレーンが装備されている物品収納設備は、収納棚の前面側に形成してある移動通路に、その横幅方向の片側にのみ装備されていても良い。
2 移動通路
3 スタッカークレーン
6 収納部
11 昇降マスト
13 昇降台
19 台車フレーム
20 走行車輪
21 遊転輪
26 車輪支持枠
29 載置部
30 受け部
31 昇降マスト取り付け枠部
40 昇降用無端体
46 空間
B 物品
Claims (9)
- 車体前後方向に長い台車フレームの端部に、物品搬送用の昇降台を昇降自在に案内する昇降マストが立設されたスタッカークレーンであって、
前記昇降台が、前記昇降マストから車体横幅方向の一側方に向けて延びる状態で設けられ、
前記昇降マストが、車体前後方向視にて、前記台車フレームの端部に備えさせる走行車輪よりも、前記昇降台が延びる方向とは反対側の横側方に位置する状態で設けられているスタッカークレーン。 - 前記走行車輪が、車体横幅方向において、前記台車フレームと同じ位置に位置する状態で設けられ、
前記昇降マストが、前記台車フレームの横側方に位置する状態で設けられている請求項1記載のスタッカークレーン。 - 前記台車フレームに、前記昇降マストの下端部を載置する載置部及び下端部の横側面を受け止める受け部とを備える昇降マスト取り付け枠部が設けられている請求項1又は2記載のスタッカークレーン。
- 前記昇降マストが、前記昇降台の一側方にのみ配置されている請求項1〜3のいずれか1項記載のスタッカークレーン。
- 前記台車フレームが、一端部に前記走行車輪を備え、かつ、他端部に遊転輪を備えるように構成され、
前記昇降マストが、前記台車フレームにおける前記走行車輪が配置される側の端部に設けられ、かつ、前記昇降台が、前記昇降マストに対して前記遊転輪が位置する側に配置されている請求項4記載のスタッカークレーン。 - 前記遊転輪が、平面視において、前記昇降台よりも車体前後方向に離れて位置するように配備されている請求項5記載のスタッカークレーン。
- 前記昇降マストが、車体横幅方向視にて、その走行車輪側部分を前記走行車輪に重複させる状態で設けられている請求項5又は6記載のスタッカークレーン。
- 前記台車フレームに、走行車輪を支持する車輪支持枠が設けられ、
前記昇降マストに沿って上下方向に延びる状態に巻回され且つ前記昇降台側に接続された昇降用無端体を配設するための空間が、前記昇降マストの走行車輪側部分と台車フレーム及び車輪支持枠との間に形成されている請求項7記載のスタッカークレーン。 - 請求項1〜8のいずれか1項記載のスタッカークレーンを装備してある物品収納設備であって、
物品を収納する複数の収納部を縦横に並ぶ状態で備える収納棚に沿って移動通路が形成され、
前記移動通路に、前記昇降マストを前記移動通路の横幅方向の一方側に位置させてあるスタッカークレーンと、前記昇降マストを前記移動通路の横幅方向の他方側に位置させてあるスタッカークレーンとの少なくとも2台のスタッカークレーンが往復移動自在に装備され、
前記2台のスタッカークレーンが、往復移動に伴って、一方のスタッカークレーンに備える昇降台が他方のスタッカークレーンの昇降マストに接当しないように配置して、互いにすれ違い移動できるように設けられ、
前記2台のスタッカークレーンのうちの少なくとも1台が、前記昇降マストを前記収納棚側に位置させて装備されている物品収納設備。
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