JP2003000859A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003000859A
JP2003000859A JP2001187377A JP2001187377A JP2003000859A JP 2003000859 A JP2003000859 A JP 2003000859A JP 2001187377 A JP2001187377 A JP 2001187377A JP 2001187377 A JP2001187377 A JP 2001187377A JP 2003000859 A JP2003000859 A JP 2003000859A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マトリクス状に配列された図柄群を用いて変
動することで図柄変動のバリエーションを増やすことが
できると共に、図柄変動以外の対応に手間取ることを防
止する機能を持たせることで、図柄変動の予測という図
柄変動自体の趣向性を維持する。 【解決手段】 第1及び第2図柄表示領域10、12の
図柄で特定のリーチ状態となった場合、第3図柄表示領
域16の図柄の変動パターンを、通常の縦列リールから
マトリクスリール20に切替えることで、変動にバリエ
ーションを持たせる。マトリクスリール20上での変動
方向を矢印22によって予告表示することで、遊技者は
変動方向に惑わされることなく、変動パターンのみに集
中することができる。矢印22による予告表示をみるこ
とで、最終停止図柄を予測することも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、始動口に入賞する
ことで抽選が実行され、抽選の結果を複数列の図柄群の
変動パターンで演出表示し、かつ当該複数列の図柄群か
らそれぞれ選ばれた所定数の停止図柄の配列によって報
知する図柄変動表示装置を備え、前記抽選の結果が当り
の場合に、遊技者にとって有利な遊技状態とすることが
可能な遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、遊技機、特にパチンコ機において、始動入賞口(特
別図柄始動入賞口)に入賞したパチンコ球を検出するこ
とで抽選がなされ、この抽選の結果、当たりとなると、
大入賞口が所定期間、所定回数開放され、遊技球の入賞
率を高める、遊技者に有利な状態とする機能(大当り)
を持つパチンコ機がある。
【0003】この種のパチンコ機では、抽選の結果を遊
技者に報知する演出として、パチンコ機のゲージ盤の中
央に表示部(通常は液晶表示画面)を設置している。こ
の表示部は、複数の列の図柄変動画面が構成され(背景
画面もある)、この変動する図柄が停止したときの並び
で当たり外れを報知するようになっている。遊技者は、
この図柄変動画面を見ることによって、当たりか外れか
に一喜一憂するため、期待感を持たせることができる。
【0004】ところで、前記図柄を変動する場合、変動
方向が決められているのが一般的な機種である。例え
ば、縦3列に図柄変動画面が設けられ、それぞれ縦方向
にスクロールしていき、画面中央に揃った3個の停止図
柄によって当り/外れを決定している。
【0005】このような、図柄変動は単調になり易く、
最終停止図柄の予測がつき易いという問題がある。これ
を解消するため、特開平2001−667(以下、先行
技術という)では、面状図柄群(縦横にマトリクス状に
配列された図柄群)を構成しておき、その内の1つの図
柄を表示した上で、上下左右に変動させることが提案さ
れている。これにより、図柄変動のバリエーションが増
え、遊技興趣が向上する。
【0006】しかしながら、図柄が上下と左右等、複数
の方向にスクロール変動する場合、遊技者の心理として
同一方向(上下方向又は左右方向)に意識が偏るため、
図柄の変動方向を確認するのに手間取り、全く次にスク
ロールされる図柄を予測できなくなり、図柄変動自体の
趣興性が薄れてしまう。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、マトリクス状
に配列された図柄群を用いて変動することで図柄変動の
バリエーションを増やすことができると共に、図柄変動
の予測という図柄変動自体の趣向性を維持することがで
きる遊技機を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、始動口に入賞することで抽選が実行され、抽選の結
果を複数列の図柄群の変動パターンで演出表示し、かつ
当該複数列の図柄群からそれぞれ選ばれた所定数の停止
図柄の配列によって報知する図柄変動表示装置を備え、
前記抽選の結果が当りの場合に、遊技者にとって有利な
遊技状態とすることが可能な遊技機であって、図柄の一
部を規則性のある縦横に配列されたマトリクス状の図柄
群として設定する図柄群設定手段と、前記図柄群設定手
段で設定されたマトリクス状の図柄群の変動方向を予告
報知する予告報知手段と、を有している。
【0009】請求項1に記載の発明によれば、マトリク
ス状の図柄群の変動時、次に縦方向に移動するのか、横
方向に移動するのかを予告報知手段によって予告するこ
とで、遊技者は変動方向を容易に認識し、図柄の変動パ
ターンに集中することができる。
【0010】請求項2記載の発明は、始動口に入賞する
ことで抽選が実行され、抽選の結果を複数列の図柄群の
変動パターンで演出表示し、かつ当該複数列の図柄群か
らそれぞれ選ばれた所定数の停止図柄の配列によって報
知する図柄変動表示装置を備え、前記抽選の結果が当り
の場合に、遊技者にとって有利な遊技状態とすることが
可能な遊技機であって、前記複数列の図柄変動パターン
の変動を順次停止させ、仮変動停止図柄とする仮停止制
御手段と、前記仮停止図柄が所定の条件を満足している
場合に、当該仮停止図柄の一部を、規則性のある縦横に
配列されたマトリクス状の新たな図柄群に基づいて変動
させる仮停止図柄変動制御手段と、前記仮停止図柄変動
制御手段により変動するマトリクス状の図柄群の変動方
向を予告報知する予告報知手段と、前記仮停止図柄変動
制御手段による変動を停止させ、当該停止したときの図
柄を、最終停止図柄として確定する確定停止制御手段
と、を有している。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、複数列の
図柄群の変動パターンで変動した後、仮停止制御手段で
は、複数列の図柄変動パターンの変動を順次停止させ
る。
【0012】このとき、仮停止図柄が所定の条件(例え
ば、リーチ)を満足している場合に、仮停止図柄の一部
をマトリクス状の新たな図柄群に基づいて変動させる。
これにより、通常の図柄変動方向とは異なる変動方向が
増えるため、変動のバリエーションを拡大することがで
きる。
【0013】また、このとき、予告放置手段によって、
マトリクス状の図柄群の変動方向を予告報知しているた
め、遊技者は変動方向を容易に認識し、図柄の変動パタ
ーンに集中することができる。
【0014】請求項3に記載の発明は、前記請求項2に
記載の発明において、前記予告報知手段が、前記仮停止
図柄変動制御手段により変動するマトリクス状の図柄群
の変動方向を指標する矢印の表示であることを特徴とし
ている。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、マトリク
ス状に配列された図柄群を用いた残りの図柄の変動方向
を矢印で表示する。例えば、矢印は、次の変動方向に限
らず、最終停止までの変動方向を同時に表示すること
で、最終停止図柄がマトリクス状の図柄配列のどの位置
に来るかを予測することができる。
【0016】請求項4記載の発明は、前記請求項1乃至
請求項3の何れか1項記載の発明において、前記マトリ
クス状の図柄群の変動に同期して、変動方向に対応して
動作するキャラクタを表示するキャラクタ表示制御手段
をさらに有することを特徴としている。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、予告報知
のみならず、図柄の変動に同期して、変動方向に対応し
た動作をするキャラクタを表示することで、変動の方向
を更に認識し易くなる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1には、本実施の形態に係るパ
チンコ機110が示されている。このパチンコ機110
は、矩形の枠体113でその外形が構成されており、ベ
ース面115に支持されている。また、枠体113に
は、装飾版113A、スピーカ162、キーシリンダ1
13B等が配設されている。
【0019】枠体113の内側正面には、透明ガラス板
110Aがガラス枠110Bに嵌め込まれた状態で配設
されている。この透明ガラス板110Aで仕切られた内
側領域には、遊技盤111が配設されている。また、こ
の遊技盤111における円弧状のレール112で囲まれ
た領域が遊技領域であるゲージ部114とされている。
【0020】図2に示される如く、ゲージ部114に
は、全面に渡って複数の釘116が打ち込まれ、レール
112を通って打ち出されたパチンコ球がこの釘116
に当たって跳ねたり、釘116によって形成される案内
路に案内されながら、落下していくようになっている。
また、この釘116の他、ゲージ部114に向かって左
右対称の位置には、風車118が取り付けられており、
パチンコ球を予期しない方向へ方向転換させるようにな
っている。
【0021】さらに、ゲージ部114には複数の位置に
入賞口120が設けられ、この入賞口120にパチンコ
球が入ることにより、所定数のパチンコ球が遊技者に払
い出されるようになっている。
【0022】このようなゲージ部114は、ほぼ左右対
称系とされており、この中央部には特別図柄変動装置と
しての電動役物ユニット122が配置され、その表示部
124が露出されている。この表示部124の下方には
電動役物ユニット122を始動するための特別図柄始動
入賞口126が設けられている。
【0023】特別図柄始動入賞口126のさらに下方に
は、大入賞口128が配置され、この大入賞口128を
開閉する開閉部材129は、前記電動役物ユニット12
2での所謂当りの表示状態で所定時間開放され、大量の
パチンコ球を入賞させることができる構成となってい
る。
【0024】なお、この特別図柄始動入賞口126に入
賞したパチンコ球は、最大4球分保留され、電動役物ユ
ニット122による抽選結果の案内が終了した時点で、
保留された分が消化されるようになっている。
【0025】また、ゲージ部114には、普通図柄始動
入賞口130が設けられおり、普通図柄始動入賞口13
0にパチンコ球が入賞すると、図示しない普通図柄表示
部の表示が変動し、所定当り数字になると、前記特別図
柄始動入賞口126に設けられた可動部としての電動チ
ューリップ134が所定時間開放するようになってい
る。この電動チューリップ134の開放により、特別図
柄始動入賞口126への入賞の確率が物理的に高まるこ
とになる。
【0026】図1に示される如く、上記ゲージ部114
の下部、すなわち、透明ガラス板110Aの下部は、パ
ネル部140とされ、その上部パネル140Aには上皿
141が設けられ、下部パネル140Bには、発射装置
の操作部としてのハンドル136と、上皿141から落
下するパチンコ球を受ける下皿138とが設けられてい
る。なお、下部パネル140Bには、灰皿143も設け
られている。
【0027】ハンドル136は、前記パネル140の内
部から突出された回転軸に取付けられており、この回転
軸を中心に回転可能とされている。すなわち、遊技者が
このハンドル136を把持して回転することで、発射装
置が稼動すると共に、前記回転角度に基づいて発射強度
が設定されるようになっている。なお、この回転には、
復帰付勢力が付与されており、遊技者が手を離すと自動
的に元の回転位置に戻る構造となっている。
【0028】図3には、パチンコ機110を制御するた
めの制御系の概略が示されている。制御系は、主制御基
板150を中心として、払出制御基板152、音声制御
基板154、ランプ制御基板156、発射制御基板15
8、図柄表示制御基板160等、機能毎に分類されてい
る(なお、以下これらを総称する場合、副制御基板15
1という)。
【0029】なお、主制御基板150並びに副制御基板
151は、管理制御基板206を介してパチンコ店側の
ホールコンピュータ208に接続することにより、パチ
ンコ機の稼動状況を管理することも可能となっている。
【0030】主制御基板150には、遊技に関する基本
的なプログラムが記憶されており、この主制御基板15
0からの命令信号に基づいて、その他の副制御基板15
1が独自に実行する。すなわち、主制御基板150は基
本的に命令を出力するのみで、その結果等のフィードバ
ックは受けない構成となっている。
【0031】払出制御基板152は、パチンコ球の払出
し数を制御するものであり、音声制御基板154は、パ
チンコ機110に設けられたスピーカ162からの効果
音等の出力を制御する。また、ランプ制御基板156
は、パチンコ機110に取り付けられた電飾部材(遊技
盤側表示灯)164の点灯・消灯を制御し、発射制御基
板158は、遊技者によるパチンコ球の発射を制御す
る。
【0032】図柄表示制御基板160は、前記表示部1
24が表示ドライバ166を介して接続されており、主
制御基板150からの命令信号に基づいて、所定の演出
効果をもたらす表示を実行する。なお、この図柄表示制
御基板160は、普通図柄表示部も制御する。
【0033】前記主制御基板150には、特別図柄始動
入賞口126に設けられた特別図柄入賞センサ168及
び普通図柄始動入賞口130に設けられた普通図柄入賞
センサ170、各入賞口120に設けられた入賞センサ
172、並びに大入賞口128に入賞したパチンコ球を
検出する大入賞口センサ173が接続されている。な
お、大入賞口128には、大入賞口の開閉動作を継続す
るためのVゾーンが設けられており、このVゾーンにも
Vゾーンセンサ171が設けられている。
【0034】また、この主制御基板150には、電動チ
ューリップ134を開閉させるためのソレノイド17
4、大入賞口128の開閉部材129を開閉させるため
のソレノイド175、特別図柄保留ランプ200(図2
参照)が接続されている。
【0035】また、主制御基板150では、特別図柄や
普通図柄の抽選がなされ、この抽選結果に基づく表示部
124での表示内容を選択し、図柄表示制御基板160
へ命令信号を出力する。すなわち、図柄表示制御基板1
60には、複数種の命令信号に基づく異なる表示内容の
データが予め記憶されており、命令信号に基づいてデー
タが選択されて、起動するようになっている。
【0036】ここで、本実施の形態のゲーム内容とし
て、特別図柄始動入賞口126にパチンコ球が入賞し、
内部で抽選が行われた結果、大当りとなると、主制御基
板150では、パチンコ機110の遊技状態を、遊技者
に有利な状態に切り換える(以下、大当り処理とい
う)。すなわち、この大当りとなった時点で、大入賞口
128の開閉部材129を所定時間開放状態とする。開
閉部材129が開放状態となると、アウト球となってい
た多くのパチンコ球を入賞させることが可能となり、短
時間で大量の出球が保証される。なお、大入賞口128
の開放時間は通常30秒と定められており、この30秒
を限度とすると共に、例えばパチンコ球が10球入賞し
た時点で閉止されるようになっている。
【0037】主制御基板150では、上記大入賞口12
8の開放から閉止までを1ラウンドとして、所定のラウ
ンド数(例えば10〜16ラウンド)繰り返すようにし
ている。
【0038】上記大当りの際には、前記表示部124に
おいて、大当りか否かを決定するための表示演出が実行
される。すなわち、図4に示される如く、この表示演出
時において、表示部124には、その左右に第1図柄表
示領域10と第2図柄表示領域12が設けられる。ま
た、中央には、上から順に第1の演出領域14、第3図
柄表示領域16、第2の演出領域18が設けられる。第
1図柄表示領域10、第2図柄表示領域12、第3図柄
表示領域16には、予め設定された通常変動パターン
(縦列の仮想リールであり、以下、必要に応じて縦列リ
ールという)がスクロール(変動)して、順次図柄を表
示する。なお、変動当初は高速変動し、その後低速変動
するように制御される。また、表示部124には、第1
の演出領域14及び第2の演出領域16での変動に併せ
て、キャラクタ等が表示され、必要に応じてリーチ予告
等がなされるようになっている。
【0039】ここで、第1図柄表示領域10と、第2図
柄表示領域12とは、第3図柄表示領域16よりも先に
低速変動し、かつ仮停止するようになっている。図5に
示される如く、第1図柄表示領域10と第2図柄表示領
域12とがそれぞれ数字の”7”で仮停止した場合、リ
ーチ状態となり、遊技者は、第3図柄表示領域16の停
止図柄を注目することになる。
【0040】このリーチ状態となったとき、、第3停止
図柄表示領域16は、通常の縦列リール(仮想)から、
図6に示すマトリクス配列変動パターン(仮想のリール
であり、以下、マトリクスリールという)20に切替え
られ、縦横への変動が実行される(図7及び図8参
照)。
【0041】また、このマトリクスリール20による変
動時には、前記第1の演出領域に変動方向が矢印22
(図7及び図8参照)によって表示されるようになって
いる。
【0042】ここで、本実施の形態では、合計4個の矢
印(左から順に矢印22A、22B、22C、22D)
が、一度に第1の演出領域に表示されるようになってお
り、1個の矢印が、図柄変動の1コマ分とされている。
すなわち、4個の矢印22が表示されるということは、
これから4回の図柄変動が実行されることを意味し、図
7及び図8に示される矢印22は、1回目が下方向に1
コマ移動し(矢印22A)、2回目が右方向に1コマ移
動し(矢印22B)、3回目が上方向に1コマ移動し
(矢印22C)、4回目が左方向に1コマ移動(矢印2
2D)することになる(結果として元に戻る)。
【0043】このように、矢印22の数と図柄の変動コ
マ数とを1:1に対応させておくことで、遊技者は頭の
中に描いたマトリクスリール20の現在位置と最終変動
位置とを予測することが可能となる。
【0044】図9には、図柄表示制御基板160におけ
る、上記表示演出のための機能ブロック図が示されてい
る。
【0045】図柄表示制御基板160における変動パタ
ーン認識部24には、特別始動入賞口126(図2参
照)に入賞したときの抽選の結果に基づいて、主制御基
板150からコマンド信号が入力する。
【0046】変動パターン認識部24では、コマンド信
号を解析し、抽選結果に基づく演出の変動パターンを認
識し、これを変動実行制御部26へ送出する。
【0047】変動実行制御部26では、認識された変動
パターンに基づいて変動パターン切替部28へ信号を送
出する。変動パターン切替部28には、通常変動パター
ンメモリ30およびリーチ演出用マトリクス配列変動パ
ターンメモリ32が接続されており、まず、通常変動パ
ターンメモリ30から所定の変動パターン(縦列リー
ル)が読み出され、画像出力部34へ送出され、特定の
リーチの場合に、リーチ演出用マトリクス配列変動パタ
ーンメモリ32から図6に示すマトリクスリール20が
読み出され、画像出力部34へ送出されるようになって
いる。
【0048】また、変動実行制御部26では、矢印画像
選択部36へ信号を送出する。矢印画像選択部36で
は、矢印画像メモリ38が接続されており、マトリクス
リール20上での変動方向に対応した矢印を選択し、画
像出力部34へ送出する。
【0049】画像出力部36では、それぞれの画像の同
期をとりながら、表示ドライバ166へ画像データを出
力する。これにより、表示部124における表示が実行
される。
【0050】以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0051】まず、パチンコ球が発射されると、レール
112に案内されてゲージ部114の釘116や風車1
18等に当接しながら、予測し得ない移動をしながら落
下していく。ここで、入賞口120に入賞すると、予め
定められた数のパチンコ球が払い出される(賞球)。ま
た、普通図柄始動入賞口130に入賞するとこれを普通
図柄入賞センサ170で検出する。
【0052】この検出により、主制御基板150では、
普通図柄の抽選が開始される。すなわち、乱数カウンタ
を用いて、所定の確率で0〜9までの数字を抽選する。
抽選の結果、外れの場合には、特に遊技状態に変化はな
い。一方、抽選の結果、当り(例えば、当り数字の7が
抽選される)の場合には、主制御基板150は、特別図
柄始動入賞口126に設けられた電動チューリップ13
4を開放状態とするべく、ソレノイド174へ通電す
る。これにより、特別図柄始動入賞口にパチンコ球が入
り易い、高確率状態とすることができる。
【0053】前記特別図柄始動入賞口126にパチンコ
球が入賞すると(図10のステップ300)、主制御基
板150では、乱数カウンタを用いて所定の確率で大当
り抽選が開始される(図10のステップ302)。この
大当り抽選の結果、当り/外れが決定すると、制御内部
において大当りフラグをオン(当り)/オフ(外れ)す
る(図10のステップ304、306、308)。
【0054】次いで、それぞれにおいて、予め準備され
た図柄変動パターン(図柄変動パターン)を選択(乱数
カウンタで選択してもよい)し、図柄表示制御基板16
0を含む演出に関連する制御基板へコマンド信号を送出
する。
【0055】図柄表示制御基板160では、受信したコ
マンド信号に基づいて、表示ドライバ166を介して表
示部124に図柄変動パターンを表示する(図10のス
テップ310)。この図柄変動パターンにおいては、リ
ーチを経由した当り、外れリーチ、リーチを経由しない
外れ等、様々な演出があり、遊技者は期待感をもって抽
選結果を待つことができる。なお、このステップ310
における表示制御についての詳細は、後述する。
【0056】ここで、当りとなった場合には、大入賞口
128の開閉部材129が所定時間、所定回数開放する
ことで、パチンコ球の入賞の確率が極めて大きくなる、
遊技者の有利な状態とすることができる(図10のステ
ップ312、314)。
【0057】上記図柄変動表示中に、特別図柄始動入賞
口126にパチンコ球が入賞すると、抽選はその時点で
なされるが、現在進行中の図柄変動表示中が終了するま
で図柄変動表示を待機する。これは、保留ランプが点灯
することで、遊技者に報知される。
【0058】ここで、図柄変動表示制御基板160での
図柄変動パターンは、前記大当りとなったか否かを報知
するための演出として、特定のリーチ図柄(第1図柄表
示領域10と第2図柄表示領域12とが仮停止)となっ
た場合、第3図柄表示領域16における変動を通常の縦
リール変動からマトリクスリール変動に切替える。
【0059】以下に、図11のフローチャートに従い、
表示演出制御(図10のステップ310)について説明
する。
【0060】ステップ320では、当りフラグがオンか
否かが判断され、肯定判定、すなわち当りの場合には、
ステップ322へ移行して、通常変動パターンメモリ3
0から当り用変動パターン(縦列リール)を選択して、
ステップ326へ移行する。また、ステップ322で否
定判定、すなわち外れの場合には、ステップ324へ移
行して通常変動パターンメモリ30から外れ用変動パタ
ーン(縦列リール)を選択して、ステップ326へ移行
する。
【0061】ステップ326では、リーチ前演出表示が
実行され、次いでステップ328において、リーチとな
ったか否かが判断され、否定判定の場合には、この時点
で外れであるため、ステップ330へ移行して結果表示
(完全停止)し、このルーチンは終了する。また、ステ
ップ328で肯定判定されると、リーチ演出に以降する
べく、ステップ332へ移行する。ステップ332で
は、特定リーチか否かが判断され、否定判定の場合に
は、ステップ334で縦列リールを用いたリーチ演出が
実行され、ステップ330へ移行する。
【0062】また、ステップ332で肯定判定された場
合には、マトリクスリール20を用いたリーチ演出を実
行するべく、ステップ336へ移行し、リーチ演出用マ
トリクス配列変動パターンメモリ32からマトリクスリ
ール20(図6参照)を読出し、ステップ338へ移行
する。
【0063】ステップ338では、矢印画像メモリ38
から変動方向に即した矢印22(図7及び図8参照)を
読出し、ステップ340へ移行する。
【0064】ステップ340では、矢印22を第1の演
出領域14へ表示しつつ、第3図柄表示領域16におい
て、縦横に図柄を変動する表示を実行し、ステップ34
0へ移行し、最終的な結果表示(図柄完全停止)がなさ
れ、このルーチンは終了する。
【0065】ここで、本実施の形態では、第1の演出領
域に表示される矢印22の数と、図柄変動コマ数とが
1:1に対応している。このため、現在の図柄位置から
4コマ移動することになり、この変動方向も矢印22の
方向によって認識可能であるため、遊技者は最終停止図
柄を予測することができる。すなわち、変動バリエーシ
ョンを増やすことで、遊技者の趣向性を拡大することが
できると共に、矢印22で示すことで、変動バリエーシ
ョンが増えたことによる、遊技者への負担(変動がどの
方向か等)を軽減することができる。
【0066】また、表示した矢印22の数と、図柄の変
動回数とが1:1に対応しているため、さらに予測がつ
き易くなる。
【0067】本実施の形態によれば、第1図柄表示領域
10と第2図柄表示領域12との図柄が仮停止したとき
に、特定のリーチ状態となった場合、第3図柄表示領域
16の図柄の変動パターンを、通常の縦列リールからマ
トリクスリール20に切替えることで、変動にバリエー
ションを持たせることができる。また、このマトリクス
リール20上での変動方向を矢印22によって予告表示
しているため、遊技者は変動方向に惑わされることな
く、変動パターンのみに集中することができる。さら
に、矢印22による予告表示をみることで、最終停止図
柄を予測することも可能であるため、遊技者に期待感を
持たせることができる。
【0068】なお、本実施の形態において、図7及び図
8に示される如く、順次矢印22の色又は濃度を変更す
るようにすることで、変動開始から変動終了までの変動
方向を、最初から矢印22によって表示した場合、現在
がどの矢印22の変動と対応しているかを見分け易くす
ることができる。
【0069】この場合、第2の演出領域18に図示しな
い歯車等のキャラクタを表示し、第3図柄表示領域16
の変動方向と該歯車の回転方向とを同期させることによ
って、第3図柄表示領域16の変動方向をさらに認識さ
せ易くすることができる。
【0070】また、この矢印22を全て予告表示する場
合、熟練者にとっては、容易に最終停止図柄の予測がつ
き易くなる。そこで、不定期的に矢印22の代わりに
「?」マーク等を挿入したり、偽情報(所謂ガセ情報)
を入れるようにしてもよい。なお、ガセ情報を入れる場
合には、何らかの形でガセ情報であることを報知し、こ
れに気づくか否かを楽しむ演出をしてもよい。また、矢
印22ではなく、変動方向が認識できるものであれば、
文字であってもよい。
【0071】さらに、第3図柄表示領域16におけるマ
トリクスリール20を用いた図柄変動の際、上記実施の
形態では、第1図柄表示領域10と第2図柄表示領域1
2とを固定配置しているが、この第1図柄表示領域10
と第2図柄表示領域12の表示領域を一時的に縮小し第
3図柄表示領域を拡大するようにしてもよい。これによ
り、上下左右の図柄を見せることができ、矢印22によ
る予告報知による最終停止図柄の予測がつき易くなる。
また、この場合、実際の第3図柄表示領域16に表示す
るべき図柄と周囲の図柄とを区別するべく、周囲の図柄
を所定の透明度でマスクしたり、網状の画像を重ねて若
干見難くするようにしてもよい。
【0072】
【発明の効果】以上説明した如く本発明では、マトリク
ス状に配列された図柄群を用いて変動することで図柄変
動のバリエーションを増やすことができると共に、図柄
変動以外の対応に手間取ることを防止する機能を持たせ
ることで、図柄変動の予測という図柄変動自体の趣向性
を維持することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るパチンコ機の正面図であ
る。
【図2】本実施の形態に係るゲージ部の正面図である。
【図3】本実施の形態に係るパチンコ機の制御系を示す
ブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る表示部の表示領域を示す正
面図である。
【図5】本実施の形態に係る表示部での表示状態を示す
正面図である。
【図6】本実施の形態に適用されるマトリクスリールの
展開図である。
【図7】本実施の形態に係る表示部での表示状態(1回
目のマトリクスリールによる変動状態)を示す正面図で
ある。
【図8】本実施の形態に係る表示部での表示状態(2回
目のマトリクスリールによる変動状態)を示す正面図で
ある。
【図9】図柄表示制御基板における図柄変動表示のため
の機能ブロック図である。
【図10】本実施の形態に係る遊技の流れを示す制御フ
ローチャートである。
【図11】図10のステップ310の表示制御を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
10 第1図柄表示領域 12 第2図柄表示領域 14 第1の演出領域 16 第3図柄表示領域 18 第2の演出領域 20 マトリクス配列変動パターン(マトリクスリー
ル) 22 矢印 24 変動パターン認識部 26 変動実行制御部 28 変動パターン切替部 30 通常変動パターンメモリ 32 リーチ演出用マトリクス配列変動パターンメモ
リ 34 画像出力部 36 矢印画像選択部 38 矢印画像メモリ 110 パチンコ機(遊技機) 114 ゲージ部 122 電動役物ユニット 124 表示部 126 特別図柄始動入賞口 150 主制御基板 160 図柄表示制御基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 始動口に入賞することで抽選が実行さ
    れ、抽選の結果を複数列の図柄群の変動パターンで演出
    表示し、かつ当該複数列の図柄群からそれぞれ選ばれた
    所定数の停止図柄の配列によって報知する図柄変動表示
    装置を備え、前記抽選の結果が当りの場合に、遊技者に
    とって有利な遊技状態とすることが可能な遊技機であっ
    て、 図柄の一部を規則性のある縦横に配列されたマトリクス
    状の図柄群として設定する図柄群設定手段と、 前記図柄群設定手段で設定されたマトリクス状の図柄群
    の変動方向を予告報知する予告報知手段と、を有する遊
    技機。
  2. 【請求項2】 始動口に入賞することで抽選が実行さ
    れ、抽選の結果を複数列の図柄群の変動パターンで演出
    表示し、かつ当該複数列の図柄群からそれぞれ選ばれた
    所定数の停止図柄の配列によって報知する図柄変動表示
    装置を備え、前記抽選の結果が当りの場合に、遊技者に
    とって有利な遊技状態とすることが可能な遊技機であっ
    て、 前記複数列の図柄変動パターンの変動を順次停止させ、
    仮変動停止図柄とする仮停止制御手段と、 前記仮停止図柄が所定の条件を満足している場合に、当
    該仮停止図柄の一部を、規則性のある縦横に配列された
    マトリクス状の新たな図柄群に基づいて変動させる仮停
    止図柄変動制御手段と、 前記仮停止図柄変動制御手段により変動するマトリクス
    状の図柄群の変動方向を予告報知する予告報知手段と、 前記仮停止図柄変動制御手段による変動を停止させ、当
    該停止したときの図柄を、最終停止図柄として確定する
    確定停止制御手段と、を有する遊技機。
  3. 【請求項3】 前記予告報知手段が、前記仮停止図柄変
    動制御手段により変動するマトリクス状の図柄群の変動
    方向を指標する矢印の表示であることを特徴とする請求
    項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 前記マトリクス状の図柄群の変動に同期
    して、変動方向に対応して動作するキャラクタを表示す
    るキャラクタ表示制御手段をさらに有することを特徴と
    する請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の遊技機。
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