JP2003000144A - 食用油 - Google Patents
食用油Info
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Abstract
む機能性の食用油であって、風味の良いものを提供する
こと。 【解決手段】 γ‐オリザノールを含み、トコトリエ
ノール及び植物ステロールの1種以上を含む、米由来の
食用油、及び、さらに、トコフェノールを含む食用油。
Description
レステロール低下作用を有する成分を含み、かつ風味に
おいて優れた食用油に関する。
る成分を高含有した食品の開発が数多く進められてい
る。特に、生活習慣病を引き起こす原因の一つといわれ
るコレステロールを低下させる機能性成分やそれを含有
した食品の開発が進められている。一方で、肥満の原因
の一つである食用油は、その油が料理を美味しくした
り、料理の見た目を良くするため、それを利用した料理
の摂取量が増えているのも事実である。そこで、コレス
テロール低下作用などの機能のある成分を配合している
機能性油の開発が進み、その市場が拡大しつつある。
熱して使用したり、ドレッシング、マヨネーズのように
生食の用途に使用したりした場合に、油特有の臭いや胃
もたれ感がなく、香ばしい風味を有するものが優れてい
る。特に、揚げ物では、油切れがよく、からっと揚げる
ことができる食用油が望まれる。
食用油製品が数多く上市されおり、その中で、コレステ
ロール低下作用のある機能性成分を配合した製品が販売
されているものの、風味が良くない、揚げ物に使用した
場合に、揚げ物がすぐにしんなりしてしまい、からっと
していないという問題があった。したがって、コレステ
ロール低下作用を有した機能性を持つ食用油であって、
しかも風味の良い食用油が望まれている。
ール低下作用を有する機能性食用油であって、しかも風
味の良いものを提供することをその課題とする。
ノールを含み、トコトリエノール及び植物ステロールの
1種以上を含む、米由来の食用油が風味において優れて
いることを見出した。
物ステロールの1種以上を含む、米由来の食用油、 2.さらに、トコフェロールを含む1記載の食用油、 3.γ‐オリザノールを0.05〜0.2質量%、トコ
トリエノールを0.05〜1.0質量%及び植物ステロ
ールを0.5質量%以上含む、1又は2記載の食用油、
及び 4.トコフェロールを 0.05〜1.0質量%含む、
2又は3記載の食用油、に関する。
ザノールは、コレステロール低下作用(消化管吸収抑制
作用)があることが知られている成分であり、米油とし
て配合することができる。イネの種子から生ずる米糠を
原料として得られる油脂であり、γ‐オリザノールを1
〜2質量%含有するものを使用するのが好ましい。
することができる。米糠原料から原油を抽出し、この原
油の脱ガム工程、脱ロウ工程、脱酸工程、脱色工程、脱
臭工程により、原油を精製する。まず、生糠を加圧混練
することにより細胞破壊する。この加圧混練は、スクリ
ュー式押出機を用いる等により行うことができ、押出機
の先端部に設けたダイスによりペレット状に成型するこ
とができる。次いで、原油を低温抽出する。低温抽出の
温度は、60℃以下とするのが好ましい。次に、酸処理
により、脱ガムし、脱ガム油を放冷し、ワックス分を結
晶として析出させることにより除き、脱ロウを行う。
ことにより、遊離脂肪酸を除去する蒸留脱酸工程とす
る。この工程での蒸留温度は210〜250℃が好適で
ある。蒸留脱酸工程の前には、原油中の残留ガム質を除
去するために酸処理工程を行うことができる。この工程
により、脱ガム工程で除去できなかった僅かな残存ガム
質を取り除くことができる。このことにより淡色の良好
な精製油として得ることができる。酸処理の方法として
は、例えば、脱ロウ油にリン酸、クエン酸、塩酸、硫酸
等の酸を添加する。蒸留脱酸工程の後、原油中の残留遊
離脂肪酸を除去するアルカリ脱酸工程を行う。アルカリ
は、酸価に対するアルカリ過剰率1.0〜1.3とする
ような添加量を使用する。その後、活性白土等を用いて
脱色処理をする。脱臭工程では、例えば5torr程度のよ
うな減圧下で、250℃以下で蒸留することにより有臭
成分を除去する。
し、脱臭工程において、250℃以下のような温度とす
ることにより、精製米油中の、植物ステロールをより高
含有量のものとして得ることができ、トコトリエノー
ル、トコフェロールについても従来法による精製米油と
比較してより多く含有するものとして得ることができ
る。植物ステロールは、1.0質量%以上含有するもの
を使用するのが好ましい。
(消化管吸収抑制作用)があることが知られている。植
物ステロールは、大豆、トウモロコシ、ナタネ油等の抽
出物として配合することもできる。
害作用があることが知られている成分であり、これを高
含有する米油抽出物として配合することができる。この
ような米油抽出物は、イネの種子から抽出により得るこ
とができる。総トコトリエノールとして(混合トコトリ
エノール)、15質量%以上含有するものを使用するの
が好ましい。
ことが知られている成分であり、これを高含有する米油
抽出物として配合することができ、イネの種子から抽出
により得ることができる。トコフェロールは、13質量
%以上含有するものを使用するのが好ましい。
は、次のようにして製造することができる。原料として
米油脱臭留出物を使用し、水酸化ナトリウムのようなア
ルカリを用いて脱酸処理を行い、次にエタノールのよう
な溶媒を用いて、溶媒分別を行うことにより炭化水素及
びステロールを析出させ、濾過により除去する。濾過母
液を分子蒸留し、留出液を得る。このようにして得られ
る留出液は、トコトリエノールを高含有しており、さら
に、トコフェロールも多く含有している。
ステロールを高含有する米油(米糠油)、トコトエリエ
ノール及びトコフェロールを高含有する米油抽出物を配
合することにより、食用油とすることができる。米由来
の油としては、市販の食用米油を使用することができ
る。
0.2質量%、トコトリエノールは0.05〜1.0質
量%、植物ステロールは0.5質量%以上含むのが好ま
しい。トコフェロールは食用油中、0.05〜1.0質
量%配合させることができる。
脂質のような乳化剤、さらにはその目的に応じて抗酸化
剤、香味付与剤、その他の栄養成分等を添加することが
できる。
用を有する成分を含み、しかも、風味のよいものであ
る。
の製造例]以下の工程により製造した。水分14.5
%、温度30℃の生糠を、1500kg/h程度の供給
量でスクリュー押出機に通し、ペレット状に加圧成形し
た。成形後のペレットの温度は58℃であった。次い
で、このペレットを空冷した後、常法にしたがって、2
0℃でヘキサン抽出し、原油を分離した。原油10tを
80〜90℃に加熱し、80℃の熱水100kgと、リ
ン酸10kgを添加し、30分攪拌した後、静置するこ
とにより原油中のガム質を凝集沈殿させた。次いで、沈
殿物を遠心分離器で処理して取り除いた。脱ガム油の収
率は、98%であった。
℃に72時間保持して脱ガム油中のワックス分を結晶と
して析出させた。次に、析出したワックスの結晶をろ布
でろ過して脱ロウ油を得た。脱ロウ油にリン酸0.3質
量%、温水1.0質量%を加え、90℃で30分反応さ
せた。その後、沈殿物を遠心分離して取り除いた。酸処
理油8tを、0.1torrの真空下で240℃に加熱し、
約3質量%の水蒸気を吹き込みながら20分間蒸留を行
い、酸処理油中の遊離脂肪酸を分離した。蒸留脱酸油
は、酸価(AV)1.5であった。
(酸価に対するアルカリ過剰率1.3)を添加し、90
℃で5分間反応させた。その後、沈殿物を遠心分離して
取り除いた。アルカリ脱酸油に活性白土5質量%を添加
し、5torrの減圧下で120℃、15分接触させた。そ
の後、常圧でろ過した。脱色油を5℃で72時間熟成し
た後、沈殿物をろ過して取り除いた。ウィンターリング
後の油を220℃、5torrの減圧下で1時間水蒸気を送
りながら、蒸留し、有臭成分を取り除いた。
ル、トコトリエノール、植物ステロール、トコフェロー
ルの含量を測定した。結果を表1に示す。
が高く、植物ステロールも多く含有している。また、ト
コトリエノール、トコフェロールについても、従来法に
より製造された精製米油と比較してより多く含まれてい
る。
有米油抽出物の製造]米油脱臭留出物10tをヘキサン
10klに溶解した溶液に、水酸化ナトリウム800k
gと水1klを加え、50℃に加熱し一時間攪拌の後静
置する。上層のヘキサン層を回収し、ヘキサンを蒸留除
去して脱酸処理油550kgを得た。次に、脱酸処理油
550kgにエタノール10klを加え、50℃に加温
溶解後0℃まで冷却して濾過し、析出した炭化水素及び
ステロールを取り除いた。濾過母液を10−3torr、2
50〜260℃で分子蒸留を行い留出液100kgを得
た。このようにして得られた留出液のトコトリエノール
含量は、16.5%であった。トコフェロールは、15
%含有していた。
用油を製造した。(単位は質量%) 食用米油 90 γ‐オリザノール、植物ステロール高含有米油 7 (γ−オリザノール1.1質量%以上、植物ステロール1.2質量%以上) トコトリエノール、トコフェロール高含有米油抽出物 3 (総トコトリエノール 15質量%以上、総トコフェロール13質量%以上)
して市販のコレステロール低下用機能性油を使用し、官
能試験を行った。
げ、それをパネラー(20名)を用いて評価した。評価
の項目は、外観(色)、におい、食した時の、味、風
味、食感とした。
パネラーは、外観(色)55%、におい 80%、食し
た時の、味 60%、風味 70%、食感70%となり、
すべての項目で過半数のパネラーが実施例の食用油の方
が好ましいと評価した。
ール、トコトリエノール、植物ステロールが含有されて
おり、これを日常的に食用油として長期的に使用するこ
とにより血中コレステロール値が低下する。
ダ油を製造した。(単位は質量%) 食用米油 97 γ‐オリザノール、植物ステロール高含有米油 2 (γ−オリザノール1.5質量%以上、植物ステロール1.3質量%以上) トコトリエノール高含有米油 1 (総トコトリエノール 16質量%以上)
トリエノール、植物ステロールのコレステロール低下作
用を有する成分を含み、しかも風味のよい食用油が提供
される。
Claims (4)
- 【請求項1】 γ‐オリザノールを含み、トコトリエノ
ール及び植物ステロールの1種以上を含む、米由来の食
用油。 - 【請求項2】 さらに、トコフェロールを含む請求項1
記載の食用油。 - 【請求項3】 γ‐オリザノールを0.05〜0.2質
量%、トコトリエノールを0.05〜1.0質量%及び
植物ステロールを0.5質量%以上含む、請求項1又は
2記載の食用油。 - 【請求項4】 トコフェロールを 0.05〜1.0質
量%含む、請求項2又は3記載の食用油。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001185544A JP2003000144A (ja) | 2001-06-19 | 2001-06-19 | 食用油 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001185544A JP2003000144A (ja) | 2001-06-19 | 2001-06-19 | 食用油 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003000144A true JP2003000144A (ja) | 2003-01-07 |
Family
ID=19025105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001185544A Pending JP2003000144A (ja) | 2001-06-19 | 2001-06-19 | 食用油 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003000144A (ja) |
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-
2001
- 2001-06-19 JP JP2001185544A patent/JP2003000144A/ja active Pending
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