JP2003000112A - 釣り用リールのつまみ状ハンドル把手及びそのカバー部材 - Google Patents
釣り用リールのつまみ状ハンドル把手及びそのカバー部材Info
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Abstract
いて、滑りにくさや耐久性を維持して自然な高級感が得
られるようにする。 【解決手段】 ハンドル把手23は、両軸受リールのリ
ール本体1に第1回転軸X1回りに回転自在に装着され
るハンドルアーム21に回転自在に装着され、手の指先
でハンドルアームを回転操作するための把手であって、
ハンドルつまみ29と、カバー部材33とを備えてい
る。ハンドルつまみは、ハンドルアームの第1回転軸と
間隔を隔てた位置に第1回転軸と平行な第2回転軸回り
に回転自在に装着され、第2回転軸方向に沿った長さが
第2回転軸X2と直交する方向に沿った長さより長いも
のである。カバー部材は、ハンドルつまみの少なくとも
外周面を覆うように装着された皮革製の部材である。
Description
カバー部材、特に、釣り用リールのリール本体に回転自
在に装着されるハンドルアームの先端に回転自在に装着
され、手の指先で回転操作するための釣り用リールのつ
まみ状ハンドル把手そのカバー部材に関する。
受リールなどの釣り用リールには、ロータ又はスプール
を回転させるための回転操作部としてのハンドル組立体
が設けられている。ハンドル組立体は、ハンドル軸と一
体回転するハンドルアームと、ハンドルアームの先端に
回転自在に装着されたハンドル把手とを有している。ハ
ンドル把手には、T字状の掌で握るための握り状ハンド
ル把手と、棒状の指先でつまむつまみ状ハンドル把手と
の二種類のものがある。
ル組立体を回す操作を行うものであり、通常は、巻き上
げに力を要するハンドルアームの長さが長いスピニング
リールや大型の両軸受リールに使用されている。つまみ
状ハンドル把手は、指先でつまんで操作を行うものであ
り、通常は、高速巻き上げを要する小型のスピニングリ
ールや両軸受リールに使用されている。とくに、操作性
や回転バランスを向上させるためにハンドルアームの両
端にハンドル把手を設ける場合、握り状のものではなく
つまみ状のものが使用されることが多い。
てスプールの外フランジ部につまみ状ハンドル把手が直
接設けられている。このようなつまみ状ハンドル把手
は、ハンドルアームの先端又は外フランジ部に固定され
た把手軸に回転自在に装着されている。つまみ状ハンド
ル把手の材質としては、従来、形を作りやすく軽量な合
成樹脂製のものが広く使用されている。合成樹脂製のも
のでは、すべりを防止するためにウレタンゴムや軟質P
VCなどの弾性体で覆うことがある。
すべりを防止するために弾性体でカバーすると、ハンド
ル把手が弾性体で覆われるために自然な高級感がある外
観を得にくい。自然な高級感を得るために合成樹脂に代
えてコルクや木などのすべりにくい木質素材を使用した
ものもある。しかし、木質素材のものは欠けやすく耐久
性に難がある。
のハンドル把手において、滑りにくさや耐久性を維持し
て高級感が得られるようにすることにある。
ルのつまみ状ハンドル把手は、釣り用リールのリール本
体に第1回転軸回りに回転自在に装着される回転体に回
転自在に装着され、手の指先で回転体を回転操作するた
めの把手であって、ハンドルつまみと、カバー部材とを
備えている。ハンドルつまみは、回転体の第1回転軸と
間隔を隔てた位置に第1回転軸と平行な第2回転軸回り
に回転自在に装着され、第2回転軸方向に沿った長さが
第2回転軸と直交する方向に沿った長さより長いもので
ある。カバー部材は、ハンドルつまみの少なくとも外周
面を覆うように装着された皮革製の部材である。
長さが長い棒状のハンドルつまみが皮革製のカバー部材
に覆われている。このため、たとえば合成樹脂より表面
が滑りにくくなりかつ高級感のある外観が得られる。ま
た、皮革は木質素材に比べて丈夫で柔軟性があるため耐
久性も維持できる。発明2に係る釣り用リールのつまみ
状ハンドル把手は、発明1に記載の把手において、回転
体は、両軸受リール又はスピニングリールのリール本体
に回転自在に装着されたハンドルアームであり、ハンド
ルつまみは、ハンドルアームの先端に回転自在に装着さ
れている。この場合には、両軸受リール又はスピニング
リールのハンドル把手が高級感のある外観なり、かつそ
れらの耐久性も維持できる。
ドル把手は、発明1に記載の把手において、回転体は、
片軸受リールのリール本体に回転自在に装着された外フ
ランジ部であり、ハンドルつまみは、外フランジ部の外
周側側面に回転自在に装着されている。この場合には、
片軸受リールのハンドル把手が高級感のある外観なり、
かつそれらの耐久性も維持できる。
ドル把手は、発明1から3のいずれかに記載の把手にお
いて、カバー部材は糸により縫い合わされる少なくとも
一つの縫い合わせ部を有し、ハンドルつまみは、縫い合
わせ部に沿って形成された溝部を有する。この場合に
は、皮革製のカバー部材を縫い合わせたときに他の部分
より厚くなる縫い合わせ部が溝部にはまりこんで表面側
に盛り上がりにくくなる。このため、つまみの見栄えが
良好になるとともに、つまんだときに違和感が生じにく
くなる。
ドル把手は、発明4に記載の把手において、ハンドルつ
まみは、溝部を横断するように溝部に沿って間隔を隔て
て配置され、糸が貫通可能な糸貫通部を有する。この場
合には、縫い合わせ部を溝部にはめ込んだ状態で糸貫通
孔に糸を通せば、ハンドルつまみ毎カバー部材を糸で縫
い合わせることができ、カバー部材がハンドルつまみに
確実に固定される。
ドル把手は、発明1から4のいずれかに記載の把手にお
いて、カバー部材は皮革素材を袋縫いして形成され、回
転体と逆側からハンドルつまみに装着されている。この
場合には、外周面に加えて逆側端面もカバーでき、ハン
ドルつまみの大部分をカバーできる。また、開放端側で
ある回転体側と逆側からカバー部材を装着しているの
で、ハンドルつまみに容易に装着できる。このため、ハ
ンドルつまみの大部分をカバー可能なカバー部材の着脱
が容易である。
ドル把手は、発明6に記載の把手において、ハンドルつ
まみは、回転体側に他の部分より小径の小径部を有し、
カバー部材は、小径部を被覆可能な長さを有し、カバー
部材を小径部被覆部分で固定する環状の固定部材をさら
に備える。この場合には、小径部被覆部分で固定部材に
よりカバー部材を固定することによりカバー部材の回転
体側もカバーできる。
ドル把手は、発明7に記載の把手において、固定部材
は、加熱型収縮チューブである。この場合には、固定部
材を加熱するだけで簡単にカバー部材を小径部被覆部分
で固定できる。発明9に係る釣り用リールのつまみ状ハ
ンドル把手は、発明6に記載の把手において、カバー部
材のハンドルアーム側の端部は絞り加工されている。こ
の場合には、絞り加工によりカバー部材を抜け止めして
いるので、抜け止めが容易である。
ンドル把手は、発明1から4のいずれかに記載の把手に
おいて、ハンドルつまみは実質的に第2軸方向に長い棒
状部材であり、その外周面に環状に形成された環状溝部
を有し、カバー部材は環状溝部に実質的に面一となるよ
うに装着されている。この場合には、カバー部材を環状
溝部にカバー部材を装着することにより指先が触れる外
周部分にカバー部材を簡単に固定できる。
ンドル把手は、発明1から4のいずれかに記載の把手に
おいて、カバー部材は縫い合わされた2枚の皮革材料に
より構成されている。この場合には、ハンドルつまみの
表面が複雑な曲面で構成されていても表面にカバー部材
を沿わせやすくなる。発明12に係る釣り用リールのつ
まみ状ハンドル把手は、発明1から4のいずれかに記載
の把手において、カバー部材は、ハンドルアームと逆側
の端面を被覆可能にハンドルアーム側から装着され、ハ
ンドルつまみのハンドルアームと逆側の端面に装着され
端面でカバー部材を覆うキャップ部材をさらに備える。
この場合には、カバー部材をハンドルアーム側から装着
しても逆側の端面で余った部分を引っ張り込んでキャッ
プ部材で蓋をすることにより簡単かつ確実にカバー部材
を装着できる。また、キャップ部材により意匠を向上さ
せることもできる。
ンドル把手は、発明12に記載の把手において、キャッ
プ部材は、ハンドルつまみの端面に着脱自在にねじ込み
固定される。この場合には、キャップ部材を回すだけで
着脱できるのでキャップ部材の着脱が容易である。発明
14に係る釣り用リールのつまみ状ハンドル把手は、発
明1から4のいずれかに記載の把手において、カバー部
材の外周側に被覆された熱収縮性を有する筒状の収縮部
材をさらに備える。この場合には、ハンドルつまみが複
雑な曲面で構成されていても収縮部材を被せて加熱する
だけでカバー部材を簡単にハンドルつまみに沿わせて固
定できる。
ンドル把手は、発明14に記載の把手において、収縮部
材は、前記カバー部材の外周面を臨み得る開口を有す
る。この場合には、皮革製のカバー部材が開口から露出
するので、収縮部材を透明にする必要がなくなる。また
収縮部材との組み合わせでさらに複雑な意匠にできる。
発明16に係る釣り用リールのつまみ状ハンドル把手
は、発明1から15のいずれかに記載の把手において、
カバー部材は、ハンドルつまみに着脱自在に装着されて
いる。この場合には、カバー部材が傷んでも簡単に交換
できる。
ンドル把手は、発明16に記載の把手において、カバー
部材は、ハンドルアーム側に少なくとも外周面の一方か
ら他方に向けて延びて重なり合う重畳部と、重畳部を係
止するための面ファスナーとを有する。この場合には、
重畳部で面ファスナーによりカバー部材を簡単に着脱自
在に固定できる。
材は、釣り用リールのリール本体に第1回転軸回りに回
転自在に装着される回転体に第1回転軸と平行な第2回
転軸回りに回転自在に装着され、手の指先で回転体を回
転操作するための釣り用リールのハンドルつまみをカバ
ーする部材であって、カバー部と、固定部とを備えてい
る。カバー部は、ハンドルつまみの少なくとも外周面を
カバーする皮革素材製のものである。固定部は、カバー
部をハンドルつまみに固定するためのものである。この
カバー部材では、ハンドルつまみが自然素材である皮革
製のカバー部材に覆われている。このカバー部材は、ハ
ンドルつまみの形状に合わせて製作して後付で装着する
こともできる。このため、たとえば合成樹脂より表面が
滑りにくくなりかつハンドルつまみの材質の如何に関わ
らず高級感のある外観も得られる。また、皮革は木質素
材に比べて丈夫で柔軟性があるため耐久性も維持でき
る。
材は、発明18に記載の部材において、カバー部は、皮
革素材を前記ハンドルつまみの外周面を含む表面に合わ
せて袋縫いして形成されている。この場合には、外周面
に加えて装着側端面もカバーでき、ハンドルつまみの大
部分をカバーできる。また、袋縫いによりハンドルつま
みの外形形状に合わせて形成しやすくなる。
材は、発明19に記載の部材において、カバー部は2枚
の皮革部材を袋縫いして形成されている。この場合に
は、ハンドルつまみの表面が複雑な曲面で構成されてい
ても表面にカバー部材を沿わせやすくなる。発明21に
係るハンドルつまみのカバー部材は、発明19又は20
に記載の部材において、ハンドルつまみの横断面は複数
の角部を有する形状であり、カバー部の縫い合わせ部は
角部に配置される。この場合には、他の部分より厚肉で
脹らみやすい縫い合わせ部が指先に当たりにくくなり、
指先でつまんだときの感触を損ねにくくなる。
材は、発明19又は20に記載の部材において、ハンド
ルつまみの外側面には、第2回転軸方向に沿って溝部が
形成されており、カバー部の縫い合わせ部と溝部に配置
される。この場合には、皮革製のカバー部材を縫い合わ
せたときに他の部分より厚くなる縫い合わせ部が溝部に
はまりこんで表面側に盛り上がりにくくなる。このた
め、つまみの見栄えが良好になるとともに、つまんだと
きに違和感が生じにくくなる。
材は、発明18から22のいずれかに記載の部材におい
て、固定部は、カバー部と一体形成され、カバー部より
小径の小口を有している。この場合には、皮革素材を自
身の弾性を利用して固定しているので固定構造が簡素に
なる。発明24に係るハンドルつまみのカバー部材は、
発明18から22のいずれかに記載の部材において、固
定部は、回転体側に少なくとも外周面の一方から他方に
向けて延びて他方と重なり合う重畳部と、重畳部を係止
するための面ファスナーとを有する。この場合には、重
畳部で面ファスナーによりカバー部材を簡単に着脱自在
に固定できる。
いて、本発明の一実施形態を採用した両軸受リールは、
ベイトキャスト用のロープロフィール型のリールであ
る。この両軸受リールは、リール本体1と、リール本体
1の側方に配置されたスプール回転用のハンドル組立体
2と、リール本体1の内部に回転自在かつ着脱自在に装
着された糸巻用のスプール12とを備えている。ハンド
ル組立体2のリール本体1側には、ドラグ調整用のスタ
ードラグ3が設けられている。
5の両側方に装着された第1側カバー6a及び第2側カ
バー6bとを有している。また、リール本体1は、フレ
ーム5の前方を覆う前カバー7と、上部を覆うサムレス
ト8とを有している。フレーム5は、左右に所定の間隔
をあけて互いに対向するように配置された1対の側板5
a,5bと、これらの側板5a,5bを連結する複数の
連結部(図示せず)とを有している。フレーム5は、下
側の連結部に設けられた竿装着部により釣り竿に装着可
能である。
する方向に配置されたスプール12と、スプール12に
釣り糸を均一に巻き取るためのレベルワインド機構(図
示せず)と、ハンドル組立体2の回転をスプールに伝達
する回転伝達機構(図示せず)とが配置されている。回
転伝達機構には、ハンドル組立体2が先端に装着された
ハンドル軸20と、ハンドル組立体2の回転をスプール
12に伝達・遮断(オンオフ)するクラッチ機構(図示
せず)とドラグ機構(図示せず)とが設けられている。
ハンドル軸20は、リール本体1に第1回転軸X1回り
に回転自在に支持されている。フレーム5の後部には、
クラッチ機構をオンオフ操作するとともに、サミングの
当てとなるクラッチレバー17が揺動自在に装着されて
いる。
ハンドル軸20の先端に回転不能に装着されたハンドル
アーム21と、ハンドルアーム21の両端に固定された
把手軸22と、把手軸22に回転自在かつ軸方向移動不
能に装着されたハンドル把手23とを有している。ハン
ドルアーム21は、ハンドル軸20の先端に回転不能に
装着された座金24と、座金24に2本のビス25によ
りネジ止めされハンドル軸20の径方向両外方に延びる
板状のアーム部26とを有している。
の、たとえばステンレス合金等の金属製の板状部材であ
る。座金24は、ハンドル軸20の先端部周面に平行に
形成された面取り部20aに係合する小判孔24aを中
心部に有しており、これによりハンドル軸20に回転不
能に係止される。座金24は、ハンドル軸20の先端に
装着されたナット27によりハンドル軸20に固定され
ている。座金24の両端は、アーム部26側に折れ曲が
っている。この折れ曲がった両端にビス25が装着され
アーム部26を取り付けている。このように両端を折り
曲げることでビス25の頭部が外方に向くため、アーム
部26を着脱する際にビス25を回しやすくなる。
とリール本体1と逆側の外側面とが滑らかな曲線で構成
された、たとえばアルミニウム合金等の金属製の板状の
部材であり、中心部が両端部より肉厚が厚く膨らんでい
る。内側面の中心部には、ナット27を回転不能に係止
するための回り止め穴26aが形成されている。回り止
め穴26aの周囲及び長手方向両側には、座金24を内
側面と面一に収納するための収納凹部26bが形成され
ている。この収納凹部26bの輪郭は、座金24の外形
と略同一である。アーム部26の外側面両端には、図3
及び図4に示すように、リール本体1から離れる方向に
突出する円筒状のボス部26cが形成されている。ボス
部26cの中心部には、把手軸22をネジにより固定す
るための第1ネジ穴26dが形成されている。第1ネジ
穴26dは、ハンドル軸20の第1回転軸X1と実質的
とに平行な第2回転軸X2に沿って形成されかつボス部
26cの軸方向外方側にのみ開口するネジ穴であり、そ
こにはハンドル組立体2の巻き取り方向の回転と同じ右
ネジが形成されている。このため、ボス部26cは袋ナ
ット状に構成され、アーム部26の内側面には貫通孔や
突出部等が形成されない。しかも、ハンドル組立体2を
巻き取り方向に回転させても把手軸22が緩みにくい。
に、第1回転軸X1と実質的に平行な第2回転軸X2に
沿って配置された、たとえばステンレス合金等の金属製
の軸であり、基端に他の部分より小径の雄ネジ部22a
が形成され、他端面に第2ネジ穴22bが形成されてい
る。また、雄ネジ部22aに隣接して他の部分より大径
の工具係止部22cが形成されている。雄ネジ部22a
は、第1ネジ穴26dに螺合しており、この螺合により
把手軸22がアーム部26に固定される。工具係止部2
2cの外周面には、スパナ等の工具を係止可能な平行な
面取り部22dが形成されている。把手軸22の工具係
止部22cに隣接した外周部と先端外周部とには、転が
り軸受30a,30bが配置されている。この転がり軸
受30a,30bによりハンドル把手23が把手軸22
に回転自在に支持される。転がり軸受30bは、第2ネ
ジ穴22bに装着された丸頭ボルト28により軸方向移
動不能に装着されている。この丸頭ボルト28は、軸受
30bを介してハンドル把手23を把手軸22に対して
抜け止めしている。
在かつ軸方向移動不能に装着されるハンドルつまみ29
と、ハンドルつまみ29の外周側を覆うように装着され
た皮革製のカバー部材33とを有している。ハンドルつ
まみ29は、第2回転軸X2に沿った方向の長さが第2
回転軸X2の径方向に沿った長さより長い扁平棒状の部
材である。ハンドルつまみ29は、把手軸22に回転自
在かつ軸方向移動不能に装着される硬質樹脂製の内側部
材31と、内側部材31をインサート成形して形成され
た軟質樹脂製の外側部材32とを有している。内側部材
31に用いる硬質樹脂としてはポリアセタールやナイロ
ン樹脂などが好適である。また、外側部材32に用いる
軟質樹脂としては、ウレタンゴムや軟質塩化ビニル(P
VC)などの弾性体樹脂が好適である。さらにカバー部
材33に用いられる皮革素材としては、牛、豚、馬など
の天然皮革に加えて天然皮革に類似した各種の合成皮革
なども使用可能である。
に、把手軸22の外周側に配置され両端が拡径され内部
を把手軸22が貫通する筒部31aと、筒部31aの外
周面から径方向外方に延びる板状の1対の翼部31b
と、翼部31bを縁取りするように形成された縁部31
cとを有している。筒部31aの基端部内周面は、ボス
部26cの外周面に僅かな隙間をあけて対向している。
筒部31aの拡径部分の内周に軸受30a,30bが装
着されている。筒部31aの先端は、硬質樹脂製の蓋部
材35により塞がれている。この蓋部材35は、ハンド
ル把手23を把手軸22に丸頭ボルト28により装着し
た後、筒部31aの先端に装着固定される。
a〜31cで構成することで、内側部材31の肉厚の変
動を抑え、成形時のひけを少なくすることができる。こ
の結果、軸受30a,30bを収納する筒部31aの内
周面の真円度を高く維持でき、筒部31aの内周を軸受
収納のために機械加工する必要がなくなる。外側部材3
2は、成型時に金型内に内側部材31を前述したように
インサートして得られる。外側部材32は、図5に示す
ように、横断面が4つの角部32bを有する扁平形状で
ある。外側部材32は、第2回転軸X2方向の中心部分
が狭まった形状であり、その対向する主面に第2回転軸
X2方向に沿ってなめらかに内側に湾曲したつまみ面3
2aが形成されている。つまみ面32aは、図2に示す
ように、つまんだときに右手の手の指先にフィットする
ように変形矩形状に形成されている。
29に合わせて製作されたものであり、既存のリールの
ハンドルつまみ29に後付可能なものである。カバー部
材33は、外側部材32に沿うように2枚の皮革素材を
糸により袋縫いして形成されたカバー部33aと、カバ
ー部33aをハンドルつまみ29に固定するための固定
部33bとを有している。
少なくとも外周面をカバーするものである。カバー部3
3aは、2枚の皮革素材の縫い合わせ部33cが対向す
る2つの角部32bに配置されるように形成されてい
る。このように縫い合わせ部33cを角部32bに配置
すると、他の部分より厚肉で脹らみやすい縫い合わせ部
33cが指先に当たりにくくなり、指先でつまんだとき
の感触を損ねにくくなる。また、厚肉になる縫い合わせ
部33cが角部32bに強く当たるため、カバー部材3
3が回りにくくなる。カバー部33aは、凹んだつまみ
面32aに沿うように袋縫いされている。
(ハンドルアーム21側)の端部に形成されている。固
定部33bは、他の部分より小径の小口として形成され
ており、固定部33bを押し広げてハンドルつまみ29
に外側(ハンドルアーム21と逆側)から装着し、装着
後に固定部33bが狭まることによりカバー部材33が
ハンドルつまみ29に固定される。
は、ハンドルアーム21のアーム部26の両端に軸方向
外方にのみ開口する第1ネジ穴26dを形成し、第1ネ
ジ穴26dに把手軸22を螺合させて固定しているの
で、アーム部26の内側面に突出部がなくなり、この内
側面に釣り糸が引っかかりにくくなり絡みにくくなる。
また、座金24をハンドル軸20に固定し、その座金2
4にアーム部26を固定してハンドルアーム21を構成
しているので、アーム部26の外側面も滑らかな形状に
することができ、外側面でも釣り糸が絡みにくくなる。
しかも、座金24をアーム部26の収納凹部26bに収
納して内側面から突出しないようにしているので、アー
ム部26の内側面の中心部での引っかかりも少なくな
る。
すると、ハンドル把手23が、弾性体製の外側部材32
が露出したものより、自然な高級感があるものになる。
しかも、皮革は木質素材に比べて丈夫で柔軟性があるた
め合成樹脂製のものと同様な耐久性も維持できる。次に
リールの動作について説明する。
7によりクラッチ機構を離脱状態にしてスプール12を
自由回転状態にする。この状態で釣り竿をキャスティン
グすると、ルアーの自重によりルアーが前方に飛行しス
プール12から釣り糸が繰り出される。このとき、バッ
クラッシュ現象が発生すると糸ふけが生じ、釣り糸がリ
ール本体1の後部から飛び出しハンドル組立体2に引っ
かかろうとする。しかし、前述したように、アーム部2
6の内側面に突出部がないので釣り糸が引っかかりにく
くなりアーム部26に絡みにくくなる。
ハンドル組立体2をわずかに巻き取り方向に回転させ、
クラッチ機構を係合状態にする。するとスプール12が
繰り出し方向への回転が停止する。この状態でハンドル
組立体2を回したり釣り竿を上下動させてルアーを泳が
せて当たりを待つ。魚がルアーに掛かるとハンドル組立
体2を巻き取り方向に回転させて魚を取り込む。このよ
うにハンドル組立体2を巻き取り方向に回転させても、
把手軸22が巻き取り方向と同方向のネジにより固定さ
れているので、把手軸22が緩みにくい。
表面に皮革素材製のカバー部材33が装着されているの
で、触ったときの感触が良好でかつ滑りにくくなる。ま
た、高級感がある外観を得ることもできる。 〔実施形態2〕前記実施形態1では、既存のハンドルつ
まみ29に後付できにようにしたが、最初から専用の皮
巻きハンドル把手として製作してもよい。
は、ハンドルつまみ49と、カバー部材53とを有して
いる。ハンドルつまみ49は、硬質樹脂製であり、図8
に示すように、4つの角部49aと、角部の間にそれぞ
れ対向して1対ずつ形成された幅広面49b及び幅狭面
49cとを有する扁平形状の横断面を有している。幅広
面は指先が触れるつまみ面となっている。ハンドルつま
み49の内周部には、把手軸22が貫通する貫通孔49
dが形成されている。ハンドルつまみ49のハンドルア
ーム21側には、他の部分より小径のボス部49eが突
出して形成されている。幅狭面49cの一方には、図6
及び図8に示すように、第2回転軸X2方向に長い溝部
49fが全長にわたり形成されている。溝部49fは、
カバー部材53の縫い合わせ部53c(後述)をはめ込
んでカバー部材53が縫い合わせ部53cで脹らまない
ようにするために設けられている。
拡径された基端部内周面は、ボス部26cの外周面に僅
かな隙間をあけて対向している。貫通孔49dの拡径部
分の内周に軸受30a,30bが装着されている。貫通
孔49dの先端は、硬質樹脂製の蓋部材55により塞が
れている。カバー部材53は、外側部材32に沿うよう
に1枚の皮革素材を糸により袋縫いして形成されたカバ
ー部53aと、カバー部53aをハンドルつまみ49に
固定するための蓋部材55とを有している。この蓋部材
55は、カバー部53aの固定と貫通孔49dの閉塞と
の2つの役割を担っている。
外周面をカバーするものである。カバー部53aは、皮
革素材の縫い合わせ部53cが対向する溝部49fに配
置されるように形成されている。このように縫い合わせ
部53cを溝部49fに配置すると、他の部分より厚肉
で脹らみやすい縫い合わせ部53cが脹らまなくなり、
外観の見栄えがよくなる。また、縫い合わせ部53cが
溝部49fにはまり込むため、カバー部材53が回りに
くくなる。
み49の基端面に沿ってボス部49eの外周面に向けて
絞られている。カバー部53aの先端部は、貫通孔49
dのせんたんに折り込まれている。この折り込まれた先
端部が蓋部材55により固定されている。蓋部材55
は、大径の鍔部55aと小径のねじ部55bとを有する
硬質樹脂製の部材である。蓋部材55の鍔部55aと貫
通孔49dの先端内周面との間には僅かな隙間が形成さ
れており、そこにカバー部53aの先端部分が挟み込み
固定されている。蓋部材55は、貫通孔49dを塞ぐと
ともにカバー部材53を固定するために設けられてい
る。
手軸22に装着する前に、ハンドルつまみ49に装着さ
れる。具体的には、カバー部53aをハンドルアーム2
1側からハンドルつまみ49に装着し先端側に引っ張
る。この状態のハンドル把手43を把手軸22に装着
し、ハンドル把手43を把手軸22に丸頭ボルト28に
より装着する。そして、先端部を貫通孔49dの先端内
周に折り込み、蓋部材55をねじ込むことにより、カバ
ー部53aが固定されるとともに貫通孔49dが閉塞さ
れる。
め皮巻きされたハンドル把手として提供される。これを
既設のハンドル把手と交換してもよく、新たな両軸受リ
ールに取り付けてもよい。 〔他の実施形態〕 (a)前記実施形態1では、カバー部材33の小径の小
口を固定部33bとしたが、図9に示すように、カバー
部材63のカバー部63aのハンドルアーム21側の端
部を筒部31aの外周部分まで延ばし、その外周面をた
とえば熱収縮性を有する樹脂リング63bにより固定し
てもよい。
3のカバー部73aの外周面の一方から他方に向けて延
びて他方と重なり合う重畳片73c,73cと、重畳片
73c,73cを係止するための面ファスナー73d,
73dとにより固定部73bを構成してもよい。重畳片
73c,73cは、たとえば、カバー部73aのハンド
ルアーム21側の開口73eを大きくとり、開口73e
の一部から逆側に向けて重畳可能な長さに形成すればよ
い。
縫い合わせ部53cをはめ込むように構成したが、図1
1に示すように、ハンドルつまみ79の溝部79fを横
切る糸貫通孔79gを形成し、糸貫通孔79gに縫い糸
90を通して、ハンドルつまみ79ごとカバー部材83
の縫い合わせ部83cを縫い合わせてもよい。この場
合、ハンドルつまみ79にカバー部材83をさらに強力
に固定できる。
だけを固定しているが、図12に示すように、カバー部
材93の外周側に被覆された熱収縮性を有する筒状の収
縮部材100により少なくとも両端を固定してもよい。
なお、収縮部材100により固定する場合、つまみ部分
に開口する窓101を形成し、指がカバー部に接触可能
に構成するのが好ましい。
面で構成されていても収縮部材100を被せて加熱する
だけでカバー部材93を簡単にハンドルつまみに沿わせ
て固定できる。また、皮革製のカバー部材93が窓10
1から露出するので、収縮部材100を透明にする必要
がなくなる。さらに、収縮部材100との組み合わせで
さらに複雑な意匠にできる。
例に説明したが、本発明はスピニングリールや片軸受リ
ール等の他形式の釣り用リールのハンドルつまみやその
カバー部材にも適用できる。特に片軸受リールの場合、
図13に示すように、ハンドルアームではなくリール本
体110に回転自在に装着されるスプール111の外フ
ランジ部112にハンドルつまみ115が装着されてい
る。ハンドルつまみ115は、外フランジ部112に第
2回転軸X2に沿って立設された把手軸118にすべり
軸受117を介して回転自在に装着されている。
材であり、その外周面には環状に環状溝部115bが形
成されており、そこに皮革製のカバー部材119が装着
されている。カバー部材115は、環状溝部115bに
実質的に面一となるように装着されており、第2回転軸
X2方向の移動が規制されている。また、回転方向の移
動は、実施形態2に示したような図示しない溝部に縫い
合わせ部がはまり込むことにより防止されている。
が長い棒状のハンドルつまみが皮革製のカバー部材に覆
われている。このため、たとえば合成樹脂より表面が滑
りにくくなりかつ高級感のある外観が得られる。また、
皮革は木質素材に比べて丈夫で柔軟性があるため耐久性
も維持できる。
斜視図。
の平面図。
の断面図。
Claims (24)
- 【請求項1】釣り用リールのリール本体に第1回転軸回
りに回転自在に装着される回転体に回転自在に装着さ
れ、手の指先で前記回転体を回転操作するための釣り用
リールのつまみ状ハンドル把手であって、 前記回転体の前記第1回転軸と間隔を隔てた位置に前記
第1回転軸と平行な第2回転軸回りに回転自在に装着さ
れ、前記第2回転軸方向に沿った長さが前記第2回転軸
と直交する方向に沿った長さより長いハンドルつまみ
と、 前記ハンドルつまみの少なくとも外周面を覆うように装
着された皮革製のカバー部材と、を備えた釣り用リール
のつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項2】前記回転体は、両軸受リール又はスピニン
グリールの前記リール本体に回転自在に装着されたハン
ドルアームであり、 前記ハンドルつまみは、前記ハンドルアームの先端に回
転自在に装着されている、請求項1に記載の釣り用リー
ルのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項3】前記回転体は、片軸受リールの前記リール
本体に回転自在に装着された外フランジ部であり、 前記ハンドルつまみは、前記外フランジ部の外周側側面
に回転自在に装着されている、請求項1に記載の釣り用
リールのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項4】前記カバー部材は糸により縫い合わされる
少なくとも一つの縫い合わせ部を有し、 前記ハンドルつまみは、前記縫い合わせ部に沿って形成
された溝部を有する、請求項1から3のいずれかに記載
の釣り用リールのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項5】前記ハンドルつまみは、前記溝部を横断す
るように前記溝部に沿って間隔を隔てて配置され、前記
糸が貫通可能な糸貫通部を有する、請求項4に記載の釣
り用リールのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項6】前記カバー部材は皮革素材を袋縫いして形
成され、前記回転体側と逆側から前記ハンドルつまみに
装着されている、請求項1から4のいずれかに記載の釣
り用リールのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項7】前記ハンドルつまみは、前記回転体側に他
の部分より小径の小径部を有し、 前記カバー部材は、前記小径部を被覆可能な長さを有
し、 前記カバー部材を前記小径部被覆部分で固定する環状の
固定部材をさらに備える、請求項6に記載の釣り用リー
ルのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項8】前記固定部材は、加熱型収縮チューブであ
る、請求項7に記載の釣り用リールのつまみ状ハンドル
把手。 - 【請求項9】前記カバー部材の前記回転体側の端部は絞
り加工されている、請求項6に記載の釣り用リールのつ
まみ状ハンドル把手。 - 【請求項10】前記ハンドルつまみは実質的に前記第2
軸方向に長い棒状部材であり、その外周面に環状に形成
された環状溝部を有し、 前記カバー部材は前記環状溝部に実質的に面一となるよ
うに装着されている、請求項1から4のいずれかに記載
の釣り用リールのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項11】前記カバー部材は縫い合わされた2枚の
皮革材料により構成されている、請求項1から4のいず
れかに記載の釣り用リールのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項12】前記カバー部材は、前記回転体と逆側の
端面を被覆可能に前記回転体側から装着され、 前記ハンドルつまみの前記回転体の逆側の端面に装着さ
れ前記端面で前記カバー部材を覆うキャップ部材をさら
に備える、請求項1から4のいずれかに記載の釣り用リ
ールのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項13】前記キャップ部材は、前記ハンドルつま
みの前記端面に着脱自在にねじ込み固定される、請求項
12に記載の釣り用リールのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項14】前記カバー部材の外周側に被覆された熱
収縮性を有する筒状の収縮部材をさらに備える、請求項
1から4のいずれかに記載の釣り用リールのつまみ状ハ
ンドル把手。 - 【請求項15】前記収縮部材は、前記カバー部材の外周
面を臨み得る開口を有する、請求項14に記載の釣り用
リールのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項16】前記カバー部材は、前記ハンドルつまみ
に着脱自在に装着されている、請求項1から15のいず
れかに記載の釣り用リールのつまみ状ハンドル把手。 - 【請求項17】前記カバー部材は、前記回転体側に少な
くとも外周面の一方から他方に向けて延びて他方と重な
り合う重畳部と、前記重畳部を係止するための面ファス
ナーとを有する、請求項16に記載の釣り用リールのつ
まみ状ハンドル把手。 - 【請求項18】釣り用リールのリール本体に第1回転軸
回りに回転自在に装着される回転体に前記第1回転軸と
平行な第2回転軸回りに回転自在に装着され、手の指先
で前記回転体を回転操作するための釣り用リールのハン
ドルつまみをカバーするカバー部材であって、 前記ハンドルつまみの少なくとも外周面をカバーする皮
革素材製のカバー部と、 前記カバー部を前記ハンドルつまみに固定するための固
定部と、を備えたハンドルつまみのカバー部材。 - 【請求項19】前記カバー部は、前記皮革素材を前記ハ
ンドルつまみの外周面を含む表面に合わせて袋縫いして
形成されている、請求項18に記載のハンドルつまみの
カバー部材。 - 【請求項20】前記カバー部は2枚の皮革部材を袋縫い
して形成されている、請求項19に記載のハンドルつま
みのカバー部材。 - 【請求項21】前記ハンドルつまみの横断面は複数の角
部を有する多角形状であり、 前記カバー部の縫い合わせ部は前記角部に配置される、
請求項19又は20に記載のハンドルつまみのカバー部
材。 - 【請求項22】前記ハンドルつまみの外側面には、前記
第2回転軸方向に沿って溝部が形成されており、 前記カバー部の縫い合わせ部と前記溝部に配置される、
請求項19又は20に記載のハンドルつまみのカバー部
材。 - 【請求項23】前記固定部は、前記カバー部と一体形成
され、カバー部より小径の小口を有している、請求項1
8から22のいずれかに記載のカバー部材。 - 【請求項24】前記固定部は、前記回転体側に少なくと
も外周面の一方から他方に向けて延びて他方と重なり合
う重畳部と、前記重畳部を係止するための面ファスナー
とを有する、請求項18から22のいずれかに記載のカ
バー部材。
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