JP2002532588A - 架橋重合体、並びにそれらから形成した屈折デバイス - Google Patents

架橋重合体、並びにそれらから形成した屈折デバイス

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JP2002532588A JP2000588235A JP2000588235A JP2002532588A JP 2002532588 A JP2002532588 A JP 2002532588A JP 2000588235 A JP2000588235 A JP 2000588235A JP 2000588235 A JP2000588235 A JP 2000588235A JP 2002532588 A JP2002532588 A JP 2002532588A
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Abstract

(57)【要約】 重合体は、両性イオン単量体、芳香族単量体及び架橋性単量体を含むエチレン性不飽和単量体から形成する。好ましくは架橋単量体は、少なくとも1種の芳香族基含有化合物と少なくとも1種の脂肪族基含有化合物を含んでいる。該重合体は水で膨潤可能であり、ヒドロゲルは、これを眼内レンズ等の眼内屈折デバイスとしての使用に適合させる、光学的並びに機械的特性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 本発明は、水で膨潤可能な架橋重合体である重合体組成物に関する。この架橋
重合体のヒドロゲルは透明であると共に、高い屈折率を有しており、本発明はこ
のヒドロゲルを屈折デアイス、例えば眼内レンズ用に有用なものにする。
【0002】 関連先行技術 生来のレンズを取り替えるか又は強化するための各種の製品が開発されて来て
いる。生来のレンズが白内障で曇っている場合には、取り替え用レンズを用いる
ことができよう。生来のレンズを強化すると共に、目の中に挿入を図るレンズと
しては、眼内コンタクトレンズ、角膜移植片、角膜インレー(corneal
inlays)及び角膜オンレー(corneal onlay)が挙げられる
【0003】 切開の大きさを最小限度にするために、眼内レンズを丸めた形で移植する方法
が広く使用されている。そのようなデバイスがUS−A−4,573,998及
びUS−A−4,702,244に記載されている。これらの明細書では、レン
ズの材料は形状記憶力を持っているように記載されている。従って、このデバイ
スを導入する束縛挿入デバイスから解放された後においては、このデバイスは元
の外形を取り戻す。上述の明細書は、レンズを形成するのに用いる材料を詳細に
説明していない。
【0004】 US−A−4,608,049においては、折りたたみ可能な眼内レンズは、
シリコンゴム、又は水で膨潤し得る材料である、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト:N−ビニル−2−ピロリドン:メタクリル酸の架橋重合体で形成されている
【0005】 さらに、US−A−4,664,666ではBarrettによってヒドロゲ
ル眼内レンズが説明されている。Barrettは、ヒドロゲルコンタクトレン
ズ組成物の共通成分であるヒドロキシエチルメタクリレートからなるヒドロゲル
を用いている。ポリHEMAヒドロゲルに関する一つの問題は、このゲルの屈折
率が比較的低いことである。ヒドロゲルは比較的高い屈折率、例えば少なくとも
1.45、約1.60までの屈折率を持っているのが好ましい。
【0006】 比較的高い屈折率の材料がEP−A−0485197に記載されている。この
重合体は少なくとも2つのアリールアクリレートの重合体、例えば2−フェニル
エチルアクリレート及び2−フェニルエチルメタクリレートから形成されねばな
らない。架橋剤は、脂肪族のジアクリレートから選択される。この材料の屈折率
は1.533〜1.556の範囲内にある。しかしながらこれらの重合体はヒド
ロゲルではない(すなわち、それらは水で膨潤し得ない)。
【0007】 EP−A−0308130にはメタクリレートエステルとアクリレートエステ
ルとの共重合体から形成された弾力性のある眼内レンズが記載されている。これ
らの共重合体には、体温においてそれぞれ比較的硬いものと、比較的柔らかいも
のとがある。単量体は脂肪族のアクリレート類全てである。架橋剤は脂肪族のジ
メタクリレートである。
【0008】 我々の先の出願WO−A−9207885において、我々は両性イオン単量体
と非イオン性の共重合可能な単量体から形成した架橋重合体、及びそれらから形
成したヒドロゲルレンズ類を説明している。実施例はすべて、アルキルアクリレ
ートコモノマー又はヒドロキシアルキルアクリレートコモノマーを使用した。架
橋単量体はすべて、脂肪族のジ−エチレン性不飽和化合物であった。
【0009】 EP−A−0563299においては、両性イオン単量体と非イオン性単量体
の共重合体がコンタクトレンズとして用いられている。行われた実施例では、コ
モノマーはヒドロキシエチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン及びメチル
メタクリレートである。架橋剤は全て脂肪族化合物(アリルメタクリレート及び
ジエチレングリコールジ−メタクリレート)である。
【0010】 US−A−5,391,669及びUS−A−5,270,415においては
、均衡のとれた荷電イオン対(balanced charge ion pa
irs)と非イオン性コモノマーから形成したヒドロゲル類がコンタクトレンズ
として用いられている。均衡のとれた荷電イオン対は両性イオン単量体であって
もよい。行われた実施例では、非イオン性コモノマーは、ヒドロキシエチルメタ
クリレート、シリル基含有単量体、アルキルメタクリレート類、ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、フルオロアルキルメタクリレート及びヒドロキシプロピル
メタクリルアミドから選択されている。この行われた実施例中で用いられている
架橋剤は全て脂肪族化合物である。
【0011】 発明の概要 本発明による新規な架橋重合体は、 a)一般式I YBX I {式中、Bは過弗素化鎖を含み、それを形成するまでの1個以上の弗素原子を場
合により含む直鎖の又は枝分れしたアルキレン、オキサアルキレン又はオリゴ−
オキサアルキレン鎖であり、もしくは、X又はYがBに結合した末端炭素原子を
含む場合には、原子価結合であり、 Xは両性イオン基であり;そして Yは
【0012】
【化15】
【0013】 CH2=C(R)−CH2−O−、CH2=C(R)−CH2OC(O)−、 CH2=C(R)OC(O)−、CH2=C(R)−O−、 CH2=C(R)CH2OC(O)N(R1)−、 R2OOCCR=CRC(O)−O−、RCH=CHC(O)O− RCH=C(COOR2)CH2−C(O)−O−、
【0014】
【化16】
【0015】 [ここで、Rは水素又はC1−C4アルキル基であり; R1は水素又はC1−C4アルキル基又はR1は−B−X(ここで、B及びXは上で
定義したとおりである。)であり;そして R2は、水素又はC1-4アルキル基又はBX(ここで、B及びXは上で定義したと
おりである。)であり; Aは−O−又は−NR1−であり; Kは、基−(CH2p OC(O)−、−(CH2p C(O)O−、 −(CH2p OC(O)O−、−(CH2p NR3 −、 −(CH2p NR3 C(O)−、−(CH2p C(O)NR3 −、 −(CH2p NR3 C(O)O−、−(CH2p OC(O)NR3 −、 −(CH2p NR3 C(O)NR3 −(ここで、基R3 は同一であるか又は異
なる。)、−(CH2p O−、−(CH2p SO3 −、又は場合によりBと組
み合わさって原子価結合であってもよく、そしてpは1〜12であり、そしてR 3 は水素又はC1−C4アルキル基である。] から選択された、エチレン性不飽和の重合可能な基である。} の両性イオン単量体、 b)一般式II Y14 II {式中、Y1
【0016】
【化17】
【0017】 CH2=C(R5 )−CH2−O−、CH2=C(R5 )−CH2OC(O)−、C
2=C(R5 )OC(O)−、CH2=C(R5 )−O−、 CH2=C(R5 )CH2OC(O)N(R6 )−、 R7 OOCCR5 =CR5 C(O)−O−、R5 CH=CHC(O)O−、 R5 CH=C(COOR7 )CH2−C(O)−O−、
【0018】
【化18】
【0019】 [ここで、R5 は水素又はC1−C4アルキル基であり; R6 は水素又はC1−C4アルキル基、もしくはR5 はR3 であり; R7 は水素又はC1-4アルキル基又はR3 であり; A1 は−O−又は−NR5 −であり;そして K1 は、基−(CH2q OC(O)−、−(CH2q C(O)O−、 −(CH2q OC(O)O−、−(CH2q NR8 −、 −(CH2q NR8 C(O)−、−(CH2q C(O)NR8 −、 −(CH2q NR8 C(O)O−、−(CH2q OC(O)NR8 −、 −(CH2q NR8 C(O)NR8 −(ここで、基R8 は同一であるか、又は
異なる。)、−(CH2q O−、−(CH2q SO3−、又は原子価結合であ
り、そしてpは1〜12であり、またR8 は水素又はC1−C4アルキル基である
。] から選択され; そしてR4 は芳香族基である。} の芳香族基含有単量体;及び c)一般式III (Y2n9 III {式中、nは少なくとも2の整数であり、各Y2
【0020】
【化19】
【0021】 CH2=C(R10)−CH2−O−、CH2=C(R10)−CH2OC(O)−、C
2=C(R10)OC(O)−、CH2=C(R10)−O−、 CH2=C(R10)CH2OC(O)N(R11)−、 R12OOCCR10=CR10C(O)−O−、R10CH=CHC(O)O−、 R10CH=C(COOR12)CH2−C(O)−O−、
【0022】
【化20】
【0023】 [ここで、R10は水素又はC1−C4アルキル基であり; R11は水素又はC1−C4アルキル基又はR11はR3 であり; R12は水素又はC1-4アルキル基又はR3 であり; A2 は−O−又は−NR11であり; K2 は、基−(CH2r OC(O)−、−(CH2r C(O)O−、 −(CH2r OC(O)O−、−(CH2r NR12−、 −(CH2r NR13C(O)−、−(CH2r C(O)NR13−、 −(CH2r NR13C(O)O−、−(CH2r OC(O)NR13−、 −(CH2r NR13C(O)NR13−(ここで、基R13は同一であるか、又は
異なる。)−(CH2r O−、−(CH2r SO3 −又は原子価結合であり、
そしてrは1〜12であり、またR13は水素又はC1−C4アルキル基である。] から選択され、 そしてR9はn−官能有機基である。} の架橋性単量体を含む、エチレン性不飽和の単量体をラジカル重合することによ
り得ることができる。
【0024】 芳香族基R4の適切な例は、場合により置換されたアラルキル及びアルカリル
基である。最も好ましくは、基R4 は置換されていないアリール又はアラルキル
基(ここでアルキル基は1個乃至4個の炭素原子を有する。)、例えばベンジル
、2−フェニルエチル又はフェニルである。
【0025】 最適の共重合能を得るために、基Y、Y1 及びY2 は同じ一般的な定義を有し
ている。最も好ましくは、上述の基のそれぞれは、(アルク)アクリル基又はス
チレン基である。アクリル基、H2C=C(H又はMe)CO−(O又はNH)
は特に好ましい。好ましくは、前述の基全てがメタクリル(R=R5 =R10=M
e)又はアクリル(R、R5、R10=水素)であり、且つ、好ましくはそれらの
エステル誘導体又はアミド誘導体の全てになる。最も好都合には、単量体は全て
のアクリルエステル類、一般的にはメタクリレートエステル類又はアクリレート
エステル類である。
【0026】 本発明において、芳香族単量体と両性イオン単量体の最適な架橋は、基R9
芳香族基である式IIIの架橋単量体が含まれる場合に達成されることが見出だ
された。適切な芳香族基は、例えばフェニレン、アルカリレン、アラルキレン、
及びビスフェノールA−形の基である。最も好ましくは、架橋剤としてビスフェ
ノールAジメタアクリレートが挙げられる。架橋剤は、二官能性、三官能性、四
官能性又はより高次の官能性化合物、例えばオリゴマー化合物又は重合体化合物
であろう。
【0027】 架橋性単量体は、基R9 が脂肪族基である一般式IIIの単量体を含むことが
特に好ましいと判明した。適切な脂肪族基R9 はC2-8 アルキレン、C2-4アル
キレンオキシ−C2-4アルキレン又はオリゴ(C2-4アルキレンオキシ)−C2-4
アルキレン[例えば−(CH2CH2O)t CH2CH2−(ここでtは1〜50で
ある。)]である。
【0028】 最も好ましくは、R9 は芳香族基である少なくとも1種の架橋剤と、R9 は脂
肪族基である少なくとも1種の架橋剤を含む架橋剤混合物が挙げられる。 一般
式Iにおいて、両性イオン基は好ましくは一般式IV
【0029】
【化21】
【0030】 {式中、部分X4 及びX5 (ここでX4 及びX5 は同一であるか又は異なる。)
は、−O−、−S−、−NH−又は原子価結合、好ましくは−O−であり、また
、W+ はアンモニウム、ホスホニウム又はスルホニウム陽イオン基を含む基、及
び陰イオン部分と陽イオン部分を連結する基(好ましくはC1-12アルキレン基)
であり、好ましくはここで、W+ が式−W1 −N+14 3 、−W1 −P+15 3
、−W1 −S+15 2又は−W1 −Het+ [式中、W1 は1個以上のエチレン性不飽和二重又は三重結合を場合により含む
、1個以上、好ましくは2個乃至6個の炭素原子を有するアルキレン、二置換さ
れたアリール、アルキレンアリール、アリールアルキレン又はアルキレンアリー
ルアルキレン、二置換されたシクロアルキル、アルキレンシクロアルキル、シク
ロアルキルアルキレン又はアルキレンシクロアルキルアルキレンであり、前記基
1 は1個以上の弗素置換基及び/又は1個以上の官能基を場合により含んでお
り、そして 基R14は、同一であるか又は異なっており、基R14のそれぞれは水素又は1個乃
至4個の炭素原子のアルキル、好ましくはメチル、もしくはフェニル等のアリー
ルであるか、又は基R14の2個がそれらを結合している窒素原子と一緒になって
5個乃至7個の原子を含む複素環を形成するか、又は3個の基R14はそれらを結
合している窒素原子と一緒になって、それぞれの環中に5個乃至7個の原子を含
む縮合環構造を形成し、また、場合によっては基R14の1個以上が親水性官能基
によって置換されており;そして 基R15は同一であるか又は異なっており、また基R15のそれぞれがR14又は基O
14(ここで、R14は上で定義したと同じである。)であるか;又は Hetは窒素、リン又は硫黄、好ましくは窒素を含有する芳香族の環、例えばピ
リジンである。] の基である。} を有する。
【0031】 最も好ましくは、式IVの両性イオン基は一般式V:
【0032】
【化22】
【0033】 [式中、基R16は、同一であるか、又は異なっており、基R16のそれぞれは水素
又はC1-4アルキルであり、そしてmは1〜4であり、ここで好ましくは基R16
は同じものである。] を有する。
【0034】 代案として、両性イオン基はベタイン基[すなわち、ここで陽イオンは中心部
分(backbone)に比較的接近している。]、例えばスルホ−、カルボキ
シ−又はホスホ−ベタインであるといってよい。ベタイン基は全体的な電荷をも
つべきでなく、従って好ましくはカルボキシベタイン又はスルホ−ベタインであ
る。ベタイン基がホスホベタインである場合にリン酸エステルの末端基はジエス
テルでなければならない、すなわちこの末端はアルコールでエステル化されねば
ならない。そのような基は、一般式VI
【0035】
【化23】
【0036】 [式中、X2 は原子価結合、−O−、−S−又は−NH−、好ましくは−O−で
あり; Vはカルボキシレート、スルホネート又はホスフェートのジエステル(一価的に
荷電した)陰イオンであり; R17は原子価結合(X2 と一緒になって)又はアルキレン−C(O)アルキレン
−又は−C(O)NHアルキレン、好ましくはアルキレン鎖中に1個〜6個の炭
素原子を含むアルキレンであり; 基R18は同一であるか又は異なっていると共に、基R18のそれぞれは水素又は1
個乃至4個の炭素原子のアルキルであるか、又は基R18はそれらの基R18が結合
している窒素と一緒になって5個乃至7個の原子を有する複素環を形成しており
;そして R19は1個乃至20個、好ましくは1個乃至10個、より好ましくは1個乃至6
個の炭素原子のアルキレンである。] によって表すことができよう。 一つの好ましいスルホベタイン単量体は式VII
【0037】
【化24】
【0038】 [式中、基R20は同一であるか又は異なっており、基R20のそれぞれは水素又は
1-4アルキルであり、そしてsは2〜4である。] を有する。
【0039】 好ましくは、基R20は同じものである。少なくとも1個の基R20はメチルであ
るのが好ましく、また、基R20は双方ともメチルであるのがより好ましい。
【0040】 好ましくは、sは2又は3であり、より好ましくは3である。
【0041】 代替的には、両性イオン基はアルファ炭素原子(この炭素原子にアミノ基とカ
ルボン酸基が結合している。)が重合体Aの中心部分(backbone)に連
結基(linker group)を介して連結されているアミノ酸部分であっ
てよい。そのような基は一般式VIII
【0042】
【化25】
【0043】 [式中、X3 は原子価結合、−O−、−S−又は−NH−、好ましくは−O−で
あり; R21は原子価結合(場合によってはX3 と一緒になって)又はアルキレン、−C
(O)アルキレン−又は−C(O)NHアルキレン、好ましくは1個乃至6個の
炭素原子を含むアルキレンであり;そして 基R22は、同一であるか、又は異なっており、基R22のそれぞれは水素又は1個
乃至4個の炭素原子のアルキル、好ましくはメチルであるか、又は基R22の2個
は、それらが結合している窒素原子と一緒になって5個乃至7個の原子からなる
複素環を形成するか、又は3個の基R22はそれらが結合している窒素原子と一緒
になって、それぞれの環中に5個乃至7個の原子を含む縮合環を形成する。] で表すことができよう。
【0044】 芳香族基含有単量体に対する両性イオン単量体のモル比は通常1:99〜99
:1、好ましくは1:20〜1:1、より好ましくは1:10〜1:2の範囲内
にある。全体の単量体中の両性イオン単量体の量は、好ましくは1〜95%、よ
り好ましくは5〜50%、最も好ましくは10〜25%の範囲内にある。芳香族
基含有単量体の量は、好ましくは10〜99%、より好ましくは50〜95%、
最も好ましくは75〜90%の範囲内にある。
【0045】 重合混合物については、架橋性単量体は、単量体の全モル量を基準にして、通
常0.01%〜10%、最も好ましくは0.1%〜5%の範囲内のモル量で存在
する。脂肪族基含有単量体に対する芳香族基含有架橋単量体の混合物を用いる場
合には、この2つのもののモル比は、好ましくは10:1〜1:10、好ましく
は5:1〜1:5、より好ましくは2:1〜1:2、最も好ましくは3:2〜2
:3の範囲の中にある。
【0046】 重合体を水中で膨潤可能にするためと、ヒドロゲルをより生体に適合するよう
にするために、両性イオン基含有単量体を通常十分なレベルで包含させる。
【0047】 本発明のさらなる特徴によれば、新規な架橋重合体から形成され、且つ、重合
体の至る所に水性液体を分散させたヒドロゲルが提供される。脱イオン水中で十
分に膨潤したときの重合体の水含有量は、好ましくは10〜50%の範囲内にあ
り、例えば20〜40%の範囲内、最も好ましくは25〜35%の範囲内にある
【0048】 好ましくは、ヒドロゲル(水中で膨潤した重合体)は透明である。本発明のヒ
ドロゲルは、可視光に対して高い透過率を示すことが分かった。平均の透過率は
可視光の範囲、400〜700nmの波長全体にわたって、好ましくは90%以
上であろう。
【0049】 芳香族単量体を混合すると、高い屈折率の達成が可能になる。従って、水で十
分に膨潤したヒドロゲルの屈折率は少なくとも1.45、例えば1.60までと
いってもよい。好ましくは屈折率は1.45〜1.55の範囲内にある。
【0050】 本発明は、単量体a、b及びcの混合物を、重合が開始され且つ伝搬される状
態にする重合方法をも包含する。開始は何らかの適切な手段、例えば熱的、レド
ックス又は紫外線開始剤の使用により、場合によっては相互に組み合わせて使用
することにより行うことができよう。本発明の重合体は、眼内レンズとして用い
る場合、紫外線吸収剤を含んでいてもよい。
【0051】 両性イオン単量体は極めて極性的になる傾向があり、また芳香族単量体は無極
性になる傾向があるために、これらの単量体は相互に混和しないかも知れない。
従って、均一な重合混合物を得るために、これらの単量体用の補助溶媒として作
用する、重合し得ない希釈性液体を含ませることが必要になるであろう。適切な
溶媒はアルコールである。この溶媒は、通常重合後に、例えば蒸発、又は代わり
の液体、通常水又はその他の水溶液を用いて溶媒を置き換えることにより、生成
重合体から取り除かれる。
【0052】 重合混合物の全重量を基準にして、5〜90重量%の範囲の量で、任意の重合
不可能な液体の希釈剤を含ませることが通常必要である。溶媒の不必要な除去を
回避するために、そのレベルは、好ましくは75%以下、例えば50%以下であ
る。単量体の適切な溶解を達成するためには少なくとも10%を含ませることが
通常必要である。
【0053】 例えば成型したレンズを形成する前駆物質生成物を形成するために、重合は通
常ある形状の型の中で行う。そのような生成物が、例えば棒、ボタン又はその他
のレンズ前駆物質である場合、適切な三次元の形状を形成するための成形は通常
旋盤加工(lathing)による。旋盤加工が行われるためには、旋盤加工段
階を行うのに先立って通常重合希釈剤を除去する必要がある。
【0054】 代案として、所定の最終形状の型の中でレンズ又はその他の最終生成物を重合
することができよう。この場合、溶媒は重合後に、例えば溶媒を置き換えること
により取り除かれる。
【0055】 任意の重合方法については、ヒドロゲル生成物を形成する際の最終段階は、架
橋重合体を水性液体中で膨潤させることを必要とする。これらの材料は、水中で
膨潤した場合、例えばこれらの材料を折りたたみ可能なIOL´s(眼内レンズ
)として用いるのを可能にする、極めて望ましい機械的特性を示す。膨潤した材
料の破断時の歪みは少なくとも50%又はさらに100%以上であり得る。モジ
ュラスは、好ましくは1〜4MPaの範囲内のはずである。
【0056】 本材料(キセロゲル)は、機械加工、例えば旋盤による切断で成形するのに適
する十分に高い硬度値を有する。
【0057】 本生成物は、本生成物を屈折デバイスとして用いるのに適する、極めて望まし
い機械的、光学的及び生物に適合する特性をもっていることが分かった。重合体
は眼内デバイス、特に、眼内レンズ(IOL´s)、例えば取り替え用のレンズ
類、生来のレンズを強化するためのレンズ類、例えば後眼房水晶体眼内レンズ類
、前眼房水晶体眼内レンズ類、角膜インレー、角膜オンレー、角膜内リング等の
角膜移植片として用いるのに特に価値がある。
【0058】 両性イオン単量体を混合したことから生じる、改善された生体適合性は、水晶
体レンズによって生来のレンズ(白内障を回避する)上に生じるか、又は摩擦に
よって紅彩上に生じる損傷を少なくすることになると考えられる。眼内デバイス
としては、改善された生体適合性が炎症性反応を減少させるはずである。以下に
述べる結果は、本材料が先行技術による材料に比べて内皮の損傷を引き起こすこ
とが少ないことを示している。
【0059】 下記実施例により本発明を具体的に説明する。
【0060】 略語 EWC =平衡水接触(Equilibrium Water Co ntact) RI =屈折率 Trans =光学的透過 BA =アクリル酸ベンジル HEMA−PC =2−メタクリロイルオキシエチル−2´−トリメチルアン モニウムエチルホスフェート内部塩 LM =メタクリル酸ラウリル EGDMA =エチレングリコールジメタクリレート BADMA =ビスフェノール−Aジメタクリレート FEM =メタクリル酸フルオロエチル AIBN =アゾイソブチルニトリル 一般的な重合方法 架橋性単量体を所定量で含む単量体を、別のように指定されなければ、20%
(全重合混合物の重量基準)の量で乾燥したエタノール中に溶解した。所定の種
類で所定量の開始剤(別のように指定されなければ、AIBN)をこの混合物中
に溶解した。窒素ガスを用いて液体の重合混合物からガスを完全に抜き取った。
次に、前もって窒素で洗い流した所定の型(臨機応変に膜又はボタンを作るため
の型)に前述の重合混合物を注入した。その後、型を密閉し、所定温度(通常6
0℃)の水浴(この水浴は酸素補集剤を含む)中に所定期間(通常16時間)吊
り下げて、重合を完結させた。別のように指定されなければ、型から重合体を取
り出す前に、水浴から取り出してから型の中の重合体を真空中90℃でさらに1
6時間アニールした。全てのボタン重合に対しては、型から取り出した後にボタ
ンを真空中110℃で4日間アニールした。
【0061】 機械的特性 EWC 完全に水和した状態のヒドロゲルレンズを秤量し、オーブン中で110℃で一
晩乾燥させた後に秤量してEWCを測定する。
【0062】 屈折率 (水中で)十分に膨潤した形態の材料を用いてAtagoデバイス上で屈折率
を測定する。
【0063】 硬度 D型のショアジュロメータを用いてF−タイプのボタン(これからレンズを切
り取る。)の硬度を測定する。マイクロスライサー(microslicer)
又は旋盤を用いてボタンから断面を切り出し、中央部と縁部の硬度を記録する。
このテストはキセロゲルについて行う。
【0064】 膨張係数 乾燥したレンズの直径に対する水和したレンズの直径の比から膨張係数を決定
する。
【0065】 引っ張り特性 1分間当たり5mmの速度のロードセル(a 5 load cell)を用
いる粒度試験を、ミニインストロン44(Mini Instron 44)を
用いる引張試験として行う。材料を25±2℃で試験し、試験の間中材料を水和
状態に保持する。
【0066】 生物学的特性 別のように指定されなければ、重合体の膜から切り取った円板について下記の
テストを行う。
【0067】 フィブリノゲン接着 この検定は、ポリクロナール抗血清と、酵素−複合第二抗血清とを用いて検体
表面に沈積した蛋白質の量を定める。この検定は血液適合性及び一般的な生体適
合性に関する有用な評価を提供する。
【0068】 24個のくぼみのあるプレート(24ウエルプレート)上のくぼみの中にテス
ト材料のボタンをそれぞれ配置する。50μlPBS中に1μgのフィブリノゲ
ンが含まれている。フィブリノゲン溶液をサンプルに接触させて室温で2時間放
置する。その後、サンプルをPBSで3回洗浄し、PBS中のウシの血清アルブ
ミン(4%)を用いて4℃で一晩培養することにより過剰な結合部位をブロック
する。その後、ボタンをPBSで3回洗浄し、新しい24ウエルプレートの新し
いくぼみにボタンを戻す。500μlの希薄抗ヒトフィブリノゲン抗血清(PB
S中1:1000)を加えサンプルと共に室温で30分間培養する。ボタンをP
BS中で3回洗浄し、24ウエルプレートの新しいくぼみに配置する。500μ
lのセイヨウワサビペルオキシダーゼ−複合ウサギ抗−ヤギ抗血清(PBS中1
:500)を加え、室温で30分間培養する。ボタンをPBS中で3回洗浄し、
別の24ウエルプレートの新しいくぼみに配置する。その後、サンプルを室温で
10分間接触させた、適切な緩衝剤中にペルオキシダーゼ酵素用の基質を加える
。停止剤(terminator)を加え溶液の色を適切な比色計で読み取る。
結果をPMMA対照及びpHEMA対照と比較して、相対的な光単位に換算して
報告する。従って高い値は高いレベルの接着に相当する。
【0069】 細菌接着評価 この評価は、接着した細菌の細胞から細胞ATPを抽出してテスト材料上の細
菌(Staphylococcus epidermidis)の接着を測定す
る。生物発光法を用いて抽出したATPを評価する。細菌が眼内レンズに接着し
、細菌が眼に運ばれると、細菌は感染を引き起こしそうである。
【0070】 テストにかける材料のサンプルをミクロタイタープレート(micro−ti
tre plate)の所定数のくぼみに配置する。リン酸塩緩衝剤処理塩水中
に細菌をml当たり3×108 CFUで含む懸濁液をくぼみ中で撹拌しながら3
7℃で4時間培養する。くぼみから細菌懸濁液を吸引し、その後、サンプルを新
しいプレートのくぼみに配置する前に、リン酸塩緩衝剤で処理した無菌の塩水で
サンプルをすすぐ。リーシス緩衝剤(脱イオン水中、0.1%トリクロロ酢酸、
1%キシレノール、2mMEDTA)をくぼみ中に入れ、この緩衝剤をサンプル
と10分間接触させてATPを抽出する。抽出したATPをトリス酢酸塩緩衝液
で1:1に希釈し、ATP監視試薬を加え、光放射を生物発光プレートリーダー
(bioluminescent plate reader)で決定する。生
物発光は、較正曲線を画くことによって細菌細胞数と関連づけられる。
【0071】 フィブロブラスト接着評価 この評価は組織培地中の標準的な接着性細胞株(adherent cell
line)、すなわちマウス3T3フィブロブラストのテスト中のサンプルへ
の接着を決定する。
【0072】 組織培養段階においてフィブロブラスト細胞を融合性又は近融合性単一層まで
培養する。トリプシン−EDTAの溶液を用いて単一層をフラスコから取り出し
、その後この単一層を血清含有培地中に懸濁させる。13mmの直径を持つ、テ
ストを受ける材料のテスト用円板を24ウエルプレートに配置する。細胞懸濁液
(ml当たり3000個の細胞濃度)0.5mlを加え、37℃で72時間培養
する。サンプルをくぼみから取り除き、このサンプルをPBSで洗浄する。接着
性細胞を伴っているサンプルを新しいプレートのくぼみに配置し、室温で30分
間溶菌にかけた後に、一晩で氷結させる。リ−シス緩衝剤をさらに加えた後、く
ぼみにATP監視試薬を加え、その後でルミネッセンスを読んでATP水準を決
定する。標準物質(ポリメチルメタクリレート及びポリヒドロキシエチルメタク
リレート)と比較して相対的な光単位に換算して報告する。
【0073】 顆粒球活性化 この方法は、テストを受ける材料からなる円板による超酸化物基に応答する顆
粒球の活性化を測定する。この方法は生体適合性の測定に有用である。テストに
かける細胞は静脈血(venus blood)からの多形核白血球(PMN´
s)である。テストを受ける材料の存在下での細胞培養をニトロブルーテトラゾ
リウム(nitroblue tetrazolium)の存在下で行う。この
ニトロブルーテトラゾリウムは、顆粒球活性化の際に炎症性物質によって誘発さ
れる酸化爆発を検出して比色定量できるように可視化される。
【0074】 PMN´sは適切な方法を用いて静脈血(venus blood)から分離
する。10%のウシ胎児血清を含むアールス塩溶液(Earl´s salt
solution)中にPMN´sをml当たり1×106 個の細胞という細胞
濃度で懸濁させる。この細胞懸濁液100μlを、ミクロタイタープレートのく
ぼみの中の、テストを受けるサンプルからなる13mmの円板に接触させる。3
7℃で30分後に、くぼみの中のサンプルをリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で
3回洗浄し、次にニトロブルーテトラゾリウム100μlをくぼみに加える。接
着性細胞をNBT溶液と共に37℃で少なくとも1時間培養する。その後、細胞
をホルムアルデヒドを用いて固定し、洗浄し、光検鏡で検査する。活性化された
顆粒球は青く見える。ポリメチルメタクリレート対照と正の対照(正の対照とし
ての、ホルボルエステル(phorbol ester)で処理したポリメチル
メタリリレート)と比較して顆粒球の数を決定する。
【0075】 マクロファージの接着 このプロトコルは、テスト物表面に対するマクロファージの接着を測定する
(生物適合性に関するもう一つの有効な手段)。本プロトコルは、新規な物質と
共に一晩培養を行うことを必要とし、また、プラスチック表面に接着するマクロ
ファージの知られた傾向を利用するものである。
【0076】 静脈血(venus blood)から単核細胞を分離するために適切な精製
段階を行う。血清を含まないマクロファージ培地(商業的に入手可能)中に、m
l当たり106 の細胞を含む濃度で細胞を懸濁させる。テストを受ける材料から
成る、13mm直径の円板を収容しているミクロタイタープレートのくぼみに培
地200μlを加える。これらのプレートを37℃で一晩放置し、その後、円板
を新しいプレートに移し、ホルムアルデヒドで固定し、Dako抗−マクロファ
ージ抗体−ビオチン(biotin)配合体で染める前に、円板を3回洗浄する
。その後、色原体として3−アミノ−9−エチル−カルバゾール(AEC)と共
にアビジン(avidin)−ペルオキシダーゼ複合体(conjugate)
を含むシグマ高強度迅速染色キット(Sigma high intensit
y rapid stain kit)を用いて接着した抗体を可視化する。光
検鏡を用いてマクロファージの数を決定し、この数を対照と比較する。
【0077】 ウサギの水晶体上皮細胞の接着 AGO4677、すなわち死を免れないウサギの水晶体上皮細胞初代株をNa
tional Institute of Aging(NIA)reposi
tory(Cambden,NJ,USA)から入手した。これらの細胞は正常
な濃度の2倍の非必須アミノ酸(Gibco)と10%(v/v)の牛胎児血清
(5%CO2 中37℃でcm2 当たり6000個の細胞密度)とを伴うイーグル
倍地[MEM]中で培養したものである。これらの細胞は、保存条件下で融合性
になる機会は一度も与えられず、常習的にトリプシンで分散させて濾過された。
成熟したウサギの水晶体細胞100個を材料からなる円板上に薄くかぶせた後7
2時間でATP抽出によりAGO4677の接着を評価した。無菌で浸透圧の低
いリーシス(lysis)緩衝液(0.01Mトリス−酢酸エステル、pH8、
2mMEDTA)100μlを用いてそれぞれの円板を培養してATPを遊離さ
せた。次にATP発光測定法に指定された市販の評価用緩衝液(0.1Mトリス
−酢酸エステル、pH8、2mMEDTA)を用いてATP溶液を1:1に希釈
し、各サンプル中のATPの量を、市販のキット(BioOrbit−Wakk
ac,Turku Finland)と96ウエルプレート発光計(Amerl
ite、Amersham)を用いて、測定した。
【0078】 角膜の内皮細胞接触テスト このテスト方法は、眼内レンズの効用を高率に識別する評価法である。このテ
ストは、テストを受ける材料を所定期間ウシの角膜内皮(BCE)細胞の融合性
単一層と接触させることと、この単一層に対する損傷を定量的に評価することを
包含する。
【0079】 無菌の組織培養皿中でのBCE細胞の融合性単一層は、牛胎児血清、新しく生
まれた子牛の血清、ペニシリン及びストレプトマイシンを含むdulbecco
の変形イーグル培地[dulbecco´s modified eagles
medium](DMEM)の存在下で培養することによって得られる。接着
していない細胞を除去するために単一層をすすぐ。テストサンプル(キセロゲル
)からなる無菌の、13mmの円板を無菌のPBSで10回すすいで円板を水和
させる。次にこの水和した円板をBCE単一層の表面上に配置し、円板の頂部に
おもりを置いて接触を確実にする[“平均的損傷”(“Av Damage”)
テスト及びハママツの像処理装置(Hama IP)テスト(表7参照)では2
gのおもりを用い、一方“細胞損傷”(“cell damage”)の結果に
ついては比較的軽いおもりを用いた。]。所定期間(3.5分)後に円板を取り
除き、新しい培地を加え、回復させるために細胞を15分間培養する。次に倒立
光顕微鏡下で細胞を観察し、0(完全な破壊)から10(最小の損傷)までの数
値で表した基準に従って損傷を定量的に評価する。結果においては、数値を平均
的損傷[Av(erage)Damage]として表す。細胞を固定し、ハリス
ヘマトキシリン溶液(Harris hematoxylin soluti
on)で染色して細胞を分析し、アーガス50ソフトウエア(Argus 50
software)及びハママツ像処理装置[Hamamatsu imag
e processor(Hama IP)]で細胞を観察する。量的な測定結
果は、平均の百分率損傷によって表す(実施例番号6)。
【0080】 実施例1 PETで内張りをすると共に、PTFEスペーサーで分離した2枚のガラス板
の間で、アゾイソブチロニトリル及び20重量%のエタノールを用いて一般的な
重合方法で重合を行って膜を形成した。これらの実験において、希釈単量体、メ
タクリル酸ラウリル又はメタクリル酸フルオロエチルを含ませることの効果を調
査した。水中で十分に膨潤したポリマーのRI(屈折率)、EWC(平衡水接触
)及び700nmと480nmにおける可視光の透過に関するテスト結果を得た
ときの単量体とそれらの割合を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】 結果はHEMA−PC(2−メタクリルオキシエチル−2´−トリメチルアン
モニウムエチルホスフェート内部塩)を含む単量体から高屈折率で光学的に透明
な材料を作り得ることを示している。これらの材料は、ペンダント両性イオン基
を含まない比較材料と比較して、改良された生体適合性を持っていると期待され
る。HEMA−PCが同じ重量比の場合、脂肪族希釈剤単量体でメタクリル酸ベ
ンジルを置き換える水準を次第に増やすとRI(屈折率)の減少に帰着し、メタ
クリル酸ラウリル又はメタクリル酸フルオロエチルによるそのような置き換えか
ら類似の変化が起こる。架橋剤全体の水準の増加に対応して、RIが増加すると
同時にEWCが減少する。コポリマーは、三量体よりも可視光に関して優れた透
過率を示すと思われる。HEMA−PCの水準を低下させると、EWCが低下す
ると共にRIが増加することになる。
【0085】 実施例2 さらに、両性イオン単量体と芳香族基含有単量体の相対量を変化させたときの
EWC、RI及び透過、並びに機械的性質及び生体適合性に対する影響を調査す
るために、一般的な方法を用いて膜を形成するための重合を行った。この実験で
は、上述のフィブリノゲン吸着テストを用いて生体適合性を決定した。対照は9
8モル%のメタクリル酸ベンジル及びそれぞれ1モル%のEGDMA及びBAD
MA架橋剤から成る重合体である。単量体組成を表2に示す。結果を表3に示す
。結果は、アクリル酸ベンジルの代わりにメタクリル酸ラウリルを含む単量体か
ら形成した材料の歪みが減少することを示している。実施例2.1〜2.5の結
果は、PC基を有する重合体が優れた機械的特性並びに光学的特性を伴って形成
し得、また、これらの重合体はフィブリノゲン吸着の低下によって判断されるよ
うに優れた生体適合性を有していることを示す。
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】 実施例3 ボタン用型内での重合 本実施例並びに後続の実施例では、架橋剤の種類、開始剤の水準及び溶媒の水
準を変えた場合の光学的特性と機械的特性に対する影響を調べる。
【0089】 表5に示すモル比率の単量体を通常の方法で重合した。すべての重合は15モ
ル%のHEMA−PCを含有しており、架橋剤の量を考慮した後の残量はアクリ
ル酸ベンジル(BA)であった。変体ボタン(variant buttons
)のEF(膨張係数)、水和時の光学的透明性、EWC及び硬度を表5に示す。
【0090】
【表6】
【0091】
【表7】
【0092】 実施例4 実施例3で製造した幾つかのボタンの薄片を機械的試験にかけ、表6に示す結
果を得た。
【0093】
【表8】
【0094】 実施例3及び4に関する論議 架橋剤 標準的処方HEMA−PC:BA:EGDMA:BADMA 15:83:1
:1をただ1つの架橋剤すなわち2モル%のEGDMA又は2モル%のBADM
Aを使用することに変更した。2%のBADMAを用いる製造は、相分離のため
に白色の柔らかいボタンを生じ失敗した。重合体からのEGDMAの完全な除去
は、透明性を失う結果になるように思われるので、好ましくない。
【0095】 BADMAの水準を2モル%から0モル%に減少させ、架橋剤の水準全体を2
モル%に維持するようにEGDMAのレベルを増加させると、高い膨張係数、高
い水含有量、従って低い機械的特性を示すボタンを生じる。この傾向は表5及び
6に明白に示されている。BADMAを犠牲にしてEGDMAの水準を増加させ
ると、BADMAの疎水性のために水含有量が増加する。
【0096】 溶媒水準の低下 一般的な方法において、単量体を相互に混和性にするために20重量%の溶媒
を処方中に組み入れた。エタノールの水準を混和可能な最低の水準の丁度上であ
る15重量%まで低下させることの影響を試験するために実施例3.8を行った
。このことで、旋盤にかける前にボタンから溶媒を除去するのに必要な時間が減
少するであろう。表5から、水和したボタンが僅かに不透明なことが示された。
【0097】 実施例5 実施例3.6で製造した、いくつかのボタンを旋盤で切断して平行な単曲線の
デザインで0.25mmの厚みのレンズにした。水和前のこのレンズは、ポリメ
チルメタクリレートと同等なすばらしい品質を示した。これらのレンズを水和さ
せ機械的試験にかけた。水和したレンズをテストすると、このレンズはモジュラ
ス:1.508±0.125MPa、応力:2.282±0.442MPa及び
歪み102.93±15.30%を示した。
【0098】 これらのレンズの機械的特性は、同じ処方のボタン薄片よりも優れている。こ
れらの差異はテストサンプルの寸法(厚み1.50mmの薄片に比べてレンズは
厚み0.25mmである。)上の違いに原因するといってよい。
【0099】 実施例6 さらに、表7に示す単量体混合物を用いて膜の重合を行った。すべての実施例
について、開始剤の水準は0.25モル%のAIBNであるのに対して、架橋剤
として1モル%のEGDMA及びBADMAが含まれていた。用いる芳香族基含
有コモノマーはそれぞれの場合BAであり、そのコモノマーは、重合混合物中の
残りのモノマーを補った。20重量%のエタノール(全重合混合物基準)を溶媒
として使用した。HEMA−PCの水準はこの表に指定したと同じであった。
膜から切断した円板を生物学的評価にかけた。フィブリノゲン吸着、フィブロブ
ラスト吸着評価、細菌接着評価、マクロファージ吸着評価、顆粒球活性化評価、
牛角膜内皮接触テストの結果を表7に示す。結果は、高いRIの材料(実施例1
及び2を見よ)は生体に適合することを示している。実施例2と組み合わせた場
合、これらの結果は、生体適合性のある材料は、異なる適用並びにレンズ設計に
適切な機械特性の領域を伴って製造され得ることを示している。
【0100】 実施例7 旋盤で切断した、実施例3.9の組成をもつレンズを、眼内レンズ(IOL´
s)を丸めた形状で挿入する通常の装置を用いて、ウサギに移植する生体内実験
を行った。結果は上首尾であった。
【0101】 レンズはそれぞれ円形で、眼の中では約−12Dの屈折力を示した。レンズの
一つのタイプは9mmの直径と0.6mmの中心部厚みを有するのに対して、他
方のレンズは7mmの直径と0.2mmの中心部厚みをもっていた。
【0102】 実施例8 実施例3.6の処方のものを製造したけれども、本実施例ではAIBNの代わ
りに光開始剤として1(重量)%のダラキュア1173[Daracure 1
173(CIBA GEIGY)と、30重量%のエタノールを用いた。ポリメ
チルペンテン(TPX、Goodfellows)から機械加工して得た、円形
のレンズ用型の中に処方したものを分取して入れる。型を密閉し、紫外放射に1
時間かける(中間領域の紫外線)。硬化したレンズを取り出し、エタノールで抽
出し、次に水で抽出する。得られたレンズは透明で、1.48の屈折率を示した
。(比較的軽いおもりを用いる)BCE評価において、これらのレンズの性能は
機械加工したレンズの性能と殆ど同等であった(対照10及び旋盤加工したもの
9.5に対して8の平均評点)。
【0103】
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02C 7/04 G02C 7/04 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ローワン,リー イギリス・ウオーウイツクシヤー シーブ イ11 4ジーデイ・ヌニートン・メイプル パーク・マーウツドクローズ・セレンデイ ブ (72)発明者 ジヨーンズ,スチーブン・アリスター イギリス・サリー ジーユー9 8キユー エル・フアーナム・ウエイドンレイン・フ アーナムビジネスパーク・フレンシヤムハ ウス・バイオコンパテイブルズ・リミテツ ド (72)発明者 ステドマン,ジヨン・チヤールズ イギリス・サリー ジーユー9 8キユー エル・フアーナム・ウエイドンレイン・フ アーナムビジネスパーク・フレンシヤムハ ウス・バイオコンパテイブルズ・リミテツ ド Fターム(参考) 2H006 BB01 BB03 BB06 4J100 AB07P AB07Q AB15R AE09P AE09Q AE18P AE18Q AE75R AG08P AG08Q AG15P AG15Q AG62R AL05Q AL08P AL08Q AL31P AL31Q AL59R AL62Q AM14P AM14Q AM23R AM47P AM47Q AM54R AQ06P AQ06Q AQ21R BA02Q BA28Q BA31Q BA63Q BC43P CA05 JA33

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)一般式I YBX I {式中、Bは過弗化鎖を含みそれを形成するまでの1個以上の弗素原子を場合に
    より含む直鎖の又は枝分れしたアルキレン、オキサアルキレン又はオリゴ−オキ
    サアルキレン鎖、もしくは、X又はYがBに結合した末端炭素原子を含む場合に
    は、原子価結合であり; Xは両性イオン基であり;そして Yは 【化1】 CH2=C(R)−CH2−O−、CH2=C(R)−CH2OC(O)−、 CH2=C(R)OC(O)−、CH2=C(R)−O−、 CH2=C(R)CH2OC(O)N(R1)−、 R2OOCCR=CRC(O)−O−、RCH=CHC(O)O−、 RCH=C(COOR2)CH2−C(O)−O−、 【化2】 [ここで、Rは水素又はC1−C4アルキル基であり; R1は水素又はC1−C4アルキル基であるか、又は、R1は−B−X(ここでB及
    びXは上で定義したとおりである。)であり;そして R2 は水素又はC1-4アルキル基もしくはBX(ここでB及びXは上で定義した
    とおりである。)であり; Aは−O−又は−NR1−であり; Kは基−(CH2pOC(O)−、−(CH2pC(O)O−、 −(CH2pOC(O)O−、−(CH2pNR3−、 −(CH2pNR3C(O)−、−(CH2pC(O)NR3−、 −(CH2pNR3C(O)O−、−(CH2pOC(O)NR3−、 −(CH2pNR3C(O)NR3−、(ここで、基R3は同一であるか又は異な
    る。)−(CH2pO−、−(CH2pSO3−、又は、場合によりBと組み合
    わさって原子価結合であってよく、そしてpは1から12であり、そしてR3
    水素又はC1−C4アルキル基である。] から選択された、エチレン性不飽和の重合可能な基である。} の両性イオン単量体、 b)一般式II Y14 II {式中、Y1は 【化3】 CH2=C(R5)−CH2−O−、CH2=C(R5)−CH2OC(O)−、CH 2 =C(R5)OC(O)−、CH2=C(R5)−O−、 CH2=C(R5)CH2OC(O)N(R6)−、 R7OOCCR5=CR5C(O)−O−、R5CH=CHC(O)O−、 R5CH=C(COOR7)CH2−C(O)−O−、 【化4】 [ここで: R5は水素又はC1−C4アルキル基であり; R6は水素又はC1−C4アルキル基もしくはR5はR3であり;そして R7は水素又はC1-4アルキル基、もしくはR3であり; A1は−O−又は−NR6であり; K1は基−(CH2qOC(O)−、−(CH2qC(O)O−、 −(CH2qOC(O)O−、−(CH2qNR8−、 −(CH2qNR8C(O)−、−(CH2qC(O)NR8−、 −(CH2qNR8C(O)O−、−(CH2qOC(O)NR8−、 −(CH2qNR8C(O)NR8−(ここで、基R8は同一であるか又は異なる
    。)、−(CH2qO−、−(CH2qSO3−、又は原子価結合であり、そし
    てpは1から12であり、また、R8は水素又はC1−C4アルキル基である。] から選択され、 そしてR4は芳香族基である。} の芳香族基含有単量体;及び c)一般式III (Y2n9 III {式中、nは少なくとも2の整数、各Y2は 【化5】 CH2=C(R10)−CH2−O−、CH2=C(R10)−CH2OC(O)−、C
    2=C(R10)OC(O)−、CH2=C(R10)−O−、 CH2=C(R10)CH2OC(O)N(R11)−、 R12OOCR10=CR10C(O)−O−、R10CH=CHC(O)O−、 R10CH=C(COOR12)CH2−C(O)−O−、 【化6】 [ここで; R10は水素又はC1−C4アルキル基であり; R11は水素又はC1−C4アルキル基、もしくはR11はR4であり;そして R12は水素又はC1-4アルキル基、もしくはR3であり; A2 は−O−又は−NR11−であり; K2 は、基−(CH2r OC(O)−、−(CH2r C(O)O−、 −(CH2r OC(O)O−、−(CH2r NR12−、 −(CH2r NR12C(O)−、−(CH2r C(O)NR12−、 −(CH2r NR12C(O)O−、−(CH2r OC(O)NR12−、 −(CH2r NR12C(O)NR12−(ここで、基R12は同一であるか、又は
    異なる。)、−(CH2r O−、−(CH2r SO3 −、又は原子価結合であ
    り、そしてrは1から12であり、またR12は水素又はC1 −C4 アルキル基で
    ある。] から選択され; そしてR9 はn−官能有機基である。} の架橋性単量体を含むエチレン性不飽和単量体のラジカル重合により得られる架
    橋重合体。
  2. 【請求項2】 R4がベンジル又はフェニルである、請求項1に記載の重合
    体。
  3. 【請求項3】 Y及びY2が同一であると共に、好ましくはCH2=CRX
    OA[該式中、RXはR又はR10(ここでR又はR10はメチル又は水素である。
    )であり、そしてAはOである。]である、請求項1又は2のいずれかに記載の
    重合体。
  4. 【請求項4】 R9が芳香族基、好ましくはビス−フェノールA基である、
    請求項1から3のいずれかに記載の重合体。
  5. 【請求項5】 R9が脂肪族基、好ましくはエチレン又はオリゴ(エチレン
    オキシ)エチレン基である架橋剤を含む、請求項1から4のいずれかに記載の重
    合体。
  6. 【請求項6】 単量体が、一般式IIIの少なくとも2種の架橋性単量体の
    混合物を含んでおり、前記2種の架橋性単量体の少なくとも1種においてはR9
    は芳香族基、好ましくはビスフェノールA基であり、また前記2種の架橋性単量
    体の少なくとも1種においてはR9 は脂肪族基、好ましくはエチレン基又はオリ
    ゴ(エチレンオキシ)エチレン基である、請求項1から3のいずれかに記載の重
    合体。
  7. 【請求項7】 R9 が脂肪族性である架橋性単量体に対するR9 が芳香族性
    である架橋性単量体のモル比は、10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:
    5、最も好ましくは2:1〜1:2の範囲内である請求項6に記載の重合体。
  8. 【請求項8】 両性イオン単量体が、全エチレン性不飽和単量体を基準にし
    て、1〜95%、好ましくは5〜50%、より好ましくは10〜25%の範囲内
    のモル量で存在する、請求項1から7のいずれかに記載の重合体。
  9. 【請求項9】 芳香族基含有単量体が、全エチレン性不飽和単量体を基準に
    して、10〜99%、好ましくは50〜95%、より好ましくは75〜90%の
    範囲内のモル量で存在する請求項1から8のいずれかに記載の重合体。
  10. 【請求項10】 架橋性単量体が、全エチレン性不飽和単量体を基準にして
    、0.01〜10%の範囲内、好ましくは0.1〜5%の範囲内、より好ましく
    は0.5〜3%の範囲内のモル量で存在する、請求項1から9のいずれかに記載
    の重合体。
  11. 【請求項11】 両性イオン基が、一般式IV 【化7】 {式中、部分X4 及びX5 (これらは同一であるか又は異なる。)は−O−、−
    S−、−NH−又は原子価結合、好ましくは−O−であり、そしてW+ は、アン
    モニウム、ホスホニウム又はスルホニウム陽イオン基と、陰イオン部分及び陽イ
    オン部分を連結する基(この基は好ましくはC1-12アルキレン基である)とを含
    む基であり、 好ましくはここで、W+ は式 −W1−N+14 3、−W1−P+15 3、−W1−S+15 2又は−W1−Het+ [式中、W1 は、1個以上のエチレン性不飽和二重結合又は三重結合を場合によ
    り含む1個以上、好ましくは2個乃至6個の炭素原子からなるアルキレン、二置
    換されたアリール、アルキレンアリール、アリールアルキレン又はアルキレンア
    リールアルキレン、二置換されたシクロアルキル、アルキレンシクロアルキル、
    シクロアルキルアルキレン又はアルキレンシクロアルキルアルキレンであり、前
    記基W1 は1個以上の弗素置換基及び/又は1個以上の官能基を場合により含ん
    でおり;そして 基R14は、同一であるか又は異なっていると共に、基R14それぞれは水素又は1
    個乃至4個の炭素原子を含むアルキル、好ましくはメチル、もしくはフェニル等
    のアリールであるか、又は基R14のうち2個は、それらが結合している窒素原子
    と一緒になって、5個乃至7個の原子を含む複素環を形成するか、又は3個の基
    14は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、各環中に5個乃至7個
    の原子を含む縮合環構造を形成し、そして場合により基R14の1個以上は親水性
    官能基で置換されており、そして 基R15は、同一であるか又は異なっていると共に、それぞれはR14又は基OR14 (ここでR14は上で定義したとおりである。)であり;そして Hetは、芳香族の窒素−、リン−又は硫黄−含有環、好ましくは窒素−含有環
    、例えばピリジンである。] の基である。} を有する、請求項1から10のいずれかに記載の重合体。
  12. 【請求項12】 Xは式V: 【化8】 [式中、基R16は同一であるか又は異なっており、それぞれは水素又はC1-4
    ルキルであり、そして mは1〜4であり、 ここで、好ましくは基R16は同一である。] の基である、請求項11に記載の重合体。
  13. 【請求項13】 液体によって膨潤した、請求項1から12のいずれかに記
    載の重合体を含むゲル。
  14. 【請求項14】 液体が水性である、請求項13に記載のゲル。
  15. 【請求項15】 請求項1から12のいずれかに記載の重合体から形成した
    屈折デバイス。
  16. 【請求項16】 400〜700nmの範囲の波長の可視光について少なく
    とも90%の平均透過率(水で膨潤したとき)を有する、請求項15に記載のデ
    バイス。
  17. 【請求項17】 電磁放射、好ましくは紫外線の吸収材を含む、請求項15
    又は16に記載のデバイス。
  18. 【請求項18】 水で完全に膨潤した場合、1.45〜1.60の範囲内の
    屈折率を有する、請求項15から17のいずれかに記載のデバイス。
  19. 【請求項19】 エチレン性不飽和単量体を含む重合混合物をラジカル重合
    にかけることにより、エチレン性不飽和基の付加重合を起こさせる重合方法にお
    いて、単量体は a)一般式I YBX I {式中、Bは過弗素化鎖を含み、それを形成するまでの1個以上の弗素原子を場
    合により含む直鎖の又は枝分れしたアルキレン、オキサアルキレン又はオリゴ−
    オキサアルキレン鎖、もしくは、X又はYがBに結合する末端炭素原子を含む場
    合には、原子価結合であり; Xは両性イオン基であり;そして Yは 【化9】 CH2=C(R)−CH2−O−、CH2=C(R)−CH2OC(O)−、 CH2=C(R)OC(O)−、CH2=C(R)−O−、 CH2=C(R)CH2OC(O)N(R1 )−、 R2 OOCCR=CRC(O)−O−、RCH=CHC(O)O−、 RCH=C(COOR2 )CH2−C(O)−O−、 【化10】 [ここで、Rは水素又はC1−C4アルキル基であり; R1 は水素又はC1−C4アルキル基であるか又はR1 は−B−X(ここで、B及
    びXは上で定義したとおりである。)であり;そして R2 は水素又はC1-4アルキル基又はBX(ここで、B及びXは上で定義したと
    おりである。)であり Aは−O−又は−NR1 −であり; Kは、基−(CH2p OC(O)−、−(CH2p C(O)O−、 −(CH2p OC(O)O−、−(CH2p NR3 −、 −(CH2p NR3 C(O)−、−(CH2p C(O)NR3 −、 −(CH2p NR3 C(O)O−、−(CH2p OC(O)NR3 −、 −(CH2p NR3 C(O)NR3 −(ここで、基R3 は同一であるか、又は
    異なる)、−(CH2p O−、−(CH2p SO3 −、又は場合によりBと組
    み合わさって原子価結合であってもよく、そしてpは1〜12であり、R3は水
    素又はC1−C4アルキル基である。] から選択された、エチレン性不飽和の重合可能な基である。} の両性イオン単量体、 b)一般式II Y14 II {式中、Y1 は 【化11】 CH2=C(R5 )−CH2−O−、CH2=C(R5 )−CH2OC(O)−、C
    2=C(R5 )OC(O)−、CH2=C(R6 )−O−、 CH2=C(R5 )CH2OC(O)N(R6 )−、 R7 OOCCR5 =CR5 C(O)−O−、R5 CH=CHC(O)O−、 R5 CH=C(COOR7 )CH2−C(O)−O− 【化12】 [ここで:R5 は水素又はC1 −C4 アルキル基であり; R6 は水素又はC1 −C4 アルキル基もしくはR6 はR4 であり;そして R7 は水素又はC1-4 アルキル基又はR4 であり; A1 は−O−又は−NR6 −であり; K1 は基−(CH2q OC(O)−、−(CH2q C(O)O−、 −(CH2q OC(O)O−、−(CH2q NR8 −、 −(CH2q NR8 C(O)−、−(CH2q C(O)NR8 −、 −(CH2q NR8 C(O)O−、−(CH2q OC(O)NR8 −、 −(CH2q NR8 C(O)NR8 (ここで、基R8 は同一であるか又は異な
    る。)、−(CH2q O−(CH2q SO3 −又は原子価結合であり、そして
    pは1〜12であり、またR8 は水素又はC1 −C4 アルキル基である。]から
    選択され; そしてR4 は芳香族基である。} の芳香族基含有単量体;及び c)一般式III (Y2n9 III {式中、nは少なくとも2の整数であり、各Y2 は 【化13】 CH2=C(R10)−CH2−O−、CH2=C(R10)−CH2OC(O)−、C
    2=C(R10)OC(O)−、CH2=C(R10)−O−、 CH2=C(R10)CH2OC(O)N(R11)−、 R12OOCCR10=CR10C(O)O−、R10CH=CHC(O)O−、 R10CH=C(COOR12)CH2−C(O)−O−、 【化14】 [ここで、R10は水素又はC1 −C4 アルキル基であり; R11は水素又はC1 −C4 アルキル基であるか、又はR11はR4 であり;そして
    12は水素又はC1-4 アルキル基もしくはR3 であり; A2 は−O−又は−NR11−であり K2 は基−(CH2r OC(O)−、−(CH2r C(O)O−、 −(CH2r OC(O)O−、−(CH2r NR12−、 −(CH2r NR12C(O)−、−(CH2r C(O)NR12−、 −(CH2r NR12C(O)O−、−(CH2r OC(O)NR12−、 −(CH2r NR12C(O)NR12−(この場合、基R12は同一であるか又は
    異なる。)、−(CH2r O−、−(CH2r SO3 −又は原子価結合であり
    、そしてrは1〜12であり、R12は水素又はC1 −C4 アルキル基である。] から選択され; そしてR9 はn−官能有機基である。} の架橋性単量体を含む、前記重合方法。
  20. 【請求項20】 両性イオン単量体が、全エチレン性不飽和単量体を基準に
    して、1〜95%、好ましくは5〜50%、より好ましくは10〜25%の範囲
    内のモル量で存在する、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 芳香族基含有単量体が、全エチレン性不飽和単量体を基準
    にして、10〜99%、好ましくは50〜95%、より好ましくは75〜90%
    の範囲内のモル量で存在する、請求項19又は請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 架橋単量体が、全エチレン性不飽和単量体を基準にして、
    0.01〜10%、好ましくは0.1〜5%、より好ましくは0.5〜3%の範
    囲内のモル量で存在する、請求項19から21のいずれかに記載の方法。
  23. 【請求項23】 熱的、レドックス又は紫外線開始剤によって重合を開始さ
    せる、請求項19から22のいずれかに記載の方法。
  24. 【請求項24】 両性イオン単量体及び芳香族基含有単量体が、補助溶媒の
    不存在下では混和せず、また、重合混合物は、重合し得ない液体である補助溶媒
    を含んでおり、それにより重合混合物は均一な溶液である、請求項19から23
    のいずれかに記載の方法。
  25. 【請求項25】 補助溶媒がアルコールである、請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 補助溶媒が、5〜90重量%、好ましくは10〜75重量
    %、より好ましくは10〜50重量%の範囲内の量で重合混合物中に存在する、
    請求項24又は請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 請求項24から26のいずれかに記載の重合方法を行い、
    補助溶媒を生成物重合体から取り除き、補助溶媒が実質的に存在しないキセロゲ
    ルを所定の三次元の形状に切断して成形する、屈折デバイスの形成方法。
  28. 【請求項28】 生成物を眼内レンズとして用いる、請求項27に記載の方
    法。
  29. 【請求項29】 型の中に重合混合物が存在する間に、請求項24から26
    のいずれかに記載の重合方法を行い、重合後に、通常好ましくは第2の溶媒で置
    き換えることにより型から取り出した後に、重合体から溶媒を除去する、屈折デ
    バイスの形成方法。
  30. 【請求項30】 重合体生成物が、水で膨潤可能であり、成形生成物又は成
    型生成物を水性液体中で膨潤させる、請求項27から29のいずれかに記載の方
    法。
  31. 【請求項31】 請求項2から7、11及び12のいずれかに規定したさら
    なる特徴を有する、請求項19から30のいずれかに記載の方法。
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