JP2002531429A - トラマドールの分割のための方法 - Google Patents

トラマドールの分割のための方法

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JP2002531429A JP2000585196A JP2000585196A JP2002531429A JP 2002531429 A JP2002531429 A JP 2002531429A JP 2000585196 A JP2000585196 A JP 2000585196A JP 2000585196 A JP2000585196 A JP 2000585196A JP 2002531429 A JP2002531429 A JP 2002531429A
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Abstract

(57)【要約】 トラマドールまたは医薬上許容されるその塩の実質上単一のエナンチオマーを調製するための方法を、O,O-ジ-p-トルオイル酒石酸の実質上単一のエナンチオマーを分割剤として用いる古典的な塩分割を用いて行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、トラマドールの単一エナンチオマーの製造のための方法に関する。 (発明の背景) トラマドール(シス-2-ジメチルアミノメチル-1-(3-メトキシ-フェニル)
-1-シクロヘキサノール)は、高い効能の鎮痛薬として用いられるキラルな薬物
物質である。トラマドールはラセミ体としてのみ現在売買されているが、その個
々のエナンチオマー、即ち1S,2S-(−)-トラマドールおよび1R,2R-
(+)-トラマドール(後者は次に(1)として示す)に関連する生理学的特性
にかなり興味が持たれてきた。例えば、この話題に関する文献を示す引用が、W
O-A-9840053に強調されている。この分野のさらなる研究によりトラマ
ドールエナンチオマーの薬理がよりよく理解され、こうして次いで、改良された
医薬組成物を同定することが可能となる。
【0002】
【化1】
【0003】 この分野における我々の興味に関連して、トラマドールの個々のエナンチオマ
ーの調製のための効果的かつ信頼性のある方法が必要となる。ラセミ体のトラマ
ドールは容易に入手可能であるため、選択的結晶化によるジアステレオマー塩の
分割を含む古典的な分割法が、この目的のために理想的であると考えられた。 最初に、トラマドールの分割のための文献に記載の方法を調べた。US-A-5
723668には、分割剤としてのL-(+)-酒石酸の使用により、エタノール
溶液からの単一結晶化の後、濾過および、溶媒を用いた洗浄によって、1S,2
S-(−)-トラマドールのジアステレオマー的に純粋な塩が(ラセミ体の塩基に
対して)49%の収率で得られる、高度に有効な分割が促進されることが報告さ
れている。しかし、我々が行っても、これらの結果を再現することはできなかっ
た。典型的には、ラセミ体のトラマドールとL-(+)-酒石酸を溶解した後、結
晶化を認めたが、単離した塩の分析により、ジアステレオマーの濃縮はほとんど
、または全く認められなかった。
【0004】 もう一つの分割法はUS-A-3830934に開示されており、その中では、
O,O-ジベンゾイル-D-酒石酸が分割剤として用いられている。この方法に関
する我々自身の研究により、熱分解の後、>98%ee(エナンチオマー過剰)
トラマドール遊離塩基に対応する>98%de(ジアステレオマー過剰)の塩を
得るのに、分割-結晶化-濾過の少なくとも3サイクルが必要であることが示され
た。つまり、該方法は小規模の調製法としては適している可能性がある。しかし
、収率が累積的に低下する多段階の結晶化サイクルが必要であるために、大規模
での操作、例えば工業的生産に関しては、該方法は不適切かつエコノミックであ
る可能性がある。
【0005】 (発明の概要) 本発明は、ラセミ体のトラマドールがO,O-ジ-p-トルオイル酒石酸(DT
TA)の実質上単一のエナンチオマーを分割剤として用いて有効に分割すること
ができるという発見に基づく。この分割剤は、エナンチオマーに富むトラマドー
ル、即ち、すでにその2つのエナンチオマーのうちの1つに富むトラマドールの
光学純度を増すのにも用いることもできる。
【0006】 (発明の記載) 本発明の方法は、古典的な分割法に関して当業者に一般に知られている条件下
で行えばよい。分割法は非常に単純である。典型的な例では、トラマドール遊離
塩基とO,O-ジ-p-トルオイル-L-酒石酸(1モル当量)をエタノール中で加
温により溶解した後、冷却することにより、97%eeトラマドールに対応する
97%deを有する、(−)-トラマドールに富むジアステオマー塩の結晶化を
47%の収率(ラセミ体のトラマドールに基づく)で得た。この塩をエタノール
中で再スラリーし、次いで濾過、洗浄および乾燥し、99.5%の高deを得た
。こうして、O,O-ジベンゾイル酒石酸を分割剤として用いる場合に必要とさ
れる多数の結晶化サイクルとは対照的に、本方法により、溶液からの単一結晶化
の後、ジアステレオマー的に純粋な塩を高収率で単離することが可能となる。O
,O-ジベンゾイル酒石酸とO,O-ジ-p-トルオイル酒石酸の間の小さな構造上
の違いと見なされるもの、即ち、メチル基により置換される芳香族水素原子がキ
ラル中心からの位置に関して異なることにより、分割法の効能にこのような劇的
な改良が生じることは驚きである。
【0007】 本発明の方法を行うのに、いずれの適当な溶媒を用いてもよい。好ましい溶媒
はC1-4のアルカノールであり、エタノールが特に好ましい。 分割剤の両エナンチオマーは多量に容易に入手することができ、トラマドール
のどちらのエナンチオマーが必要とされるかにより、分割を行うためにどちらか
を用いることができる。例えば、O,O-ジ-p-トルオイル-L-酒石酸は(−)-
トラマドールに富むジアステレオマー塩の初期結晶化を与え、一方、O,O-ジ-
p-トルオイル-D-酒石酸を用いて(+)-トラマドールに富むジアステレオマー
塩を得る。トラマドールの両エナンチオマーが必要とされる場合、これらの方法
は、例えば(−)-トラマドールとO,O-ジ-p-トルオイル-L-酒石酸のジアス
テレオマー塩の結晶化の後、残存している母液を処理して(+)-エナンチオマ
ーに富む残存トラマドール遊離塩基を単離するいわゆる「鏡像」分割と組み合わ
せることができ、これを次いで、O,O-ジ-p-トルオイル-D-酒石酸を用いた
処置および生じた塩の結晶化によりさらに精製する。
【0008】 本発明の方法の他の有益な点を確認し、これらは次のようにまとめることがで
きる: 1. O,O-ジ-p-トルオイル酒石酸分割剤は高純度の状態で容易に回収する
ことができ、その結果、それを1またはそれ以上の次なる分割法に再利用するこ
とができる。 2. 典型的には、1モル当量のO,O-ジ-p-トルオイル酒石酸をラセミ体の
トラマドール遊離塩基に対して用いる。しかし所望により、初期の結晶化で得ら
れるジアステオマー塩の収率が1当量の分割剤を用いて得られるものに匹敵し、
過剰のトラマドール遊離塩基を溶液中に残すように、1モル当量未満、例えば0
.50モル当量、好ましくは約0.5-0.6モル当量を用いてもよい。いずれ
の方法により得られる単離ジアステレオマー塩も、1:1の分割剤:トラマドー
ル化学量を有する。 3. ラセミ体のトラマドールの供給原料が、異性体のトランス-2-ジメチルア
ミノメチル-1-(3-メトキシフェニル)-1-シクロ-ヘキサノール(これは、前
者の製造中、10-20%までのレベルで形成される可能性がある)で汚染され
ている場合に、有効な分割を達成することできる。
【0009】 本出願の内容中、「実質上単一のエナンチオマー」により典型的には、エナン
チオマーの一つがその反対のエナンチオマーに対し少なくとも70%、好ましく
は少なくとも90%、およびより好ましくは少なくとも95%の過剰で存在する
ことを意味し、光学的に純粋なエナンチオマーも含まれるものとする。 本発明を次の実施例によりさらに説明する。
【0010】実施例 実施例1;ジ-p-トルオイル-L-酒石酸エタノール溶液を用いる(+/−)-ト
ラマドールの分割。 57gのラセミ体のトラマドールヒドロクロライド(0.190モル)を11
0mlの蒸留水に溶解した。この黄色溶液に120mlのジクロロメタンを添加
し、反応混合液を10℃にてジャケット付容器中で攪拌する。36%の水酸化ナ
トリウム溶液22mlをトラマドールヒドロクロライドに滴下する。10分間攪
拌した後、層を分離し、下の有機層を取り出す。塩基性の水層を35mlのジク
ロロメタンで再抽出し、最初の有機層と合わせる。これらを次いで100mlの
水で洗浄する。真空下で有機層を濃縮して、ラセミ体のトラマドール遊離塩基を
定量的収率(50g)で黄色オイルとして得る。遊離塩基を200mlのエタノ
ール中へ溶解し、この溶液をジ-p-トルオイル-L-酒石酸((L)-(−)-DT
TA)73.4g(0.190モル)のエタノール溶液700mlに70℃にて
添加する。65℃まで冷却したとき沈殿が生じる。分割したものを25℃までゆ
っくりと冷却し、約15時間かけて熟成させる。
【0011】 生じた多量の白色沈殿を濾過により収集し、200mlのエタノールで洗浄し
た。これにより、乾燥後、57.8g(46.8%)の(−)-トラマドール.
ジ-p-トルオイル-L-酒石酸を96.8%のdeで得た(キラルHPLC)。前
記方法を反復し、58.6g(47.5%)の同じ塩を97.5%のdeで得た
。これらの塩を合わせ、575mlのエタノール中で再スラリー化し、塩を含む
111.6gの(−)-トラマドールを>99.5%のdeで、97.0%の収
率で得た。[α] 589=−104.9°(C=1.36、MeOH)。MP
=167.5-168.0℃(DSC)。前記2つの分割物の母液を蒸発させて
、わずかに着色した131g(53.1%)の(+)-トラマドール.ジ-p-ト
ルオイル-L-酒石酸塩を、〜89.5%のdeで得た。
【0012】実施例2;ジ-p-トルオイル-D-酒石酸のエタノール溶液を用いる(+)-エナ
ンチオマーに富むトラマドールの分割。 実施例1からの(+)-トラマドール含有塩を2.1当量の水酸化ナトリウム
を次のように用いて熱分解した。1容量のエタノール中の(+)-トラマドール
.(L)-(−)-DTTA塩131g(0.202モル)を150mlのジクロ
ロメタン中に溶解し、ジャケット付容器中、10℃に置いた。この黄色溶液に水
300mlを添加し、混合液を攪拌した。この混合液に200mlの蒸留水中1
6.8gの水酸化ナトリウム(0.423モル)溶液を攪拌しながら滴下した。
層を次いで分離し、下の有機層を集めた。塩基性水層を150mlのジクロロメ
タンで再抽出した。有機層を合わせ、200mlの水で洗浄し、乾燥状態まで濃
縮した。これにより、(+)-エナンチオマーに富む約53gのトラマドール遊
離塩基をわずかに着色したオイルとして得た。塩基性水層を塩酸でpH=2.0
まで酸性化し、酸性水溶液を300mlのt-ブチルメチルエーテル(TBME
)で抽出した。TBME溶液の濃縮により、わずかに着色したオイルを定量収率
で得た。これを150mlのイソプロパノール中に溶解し、加熱して還流した。
この還流溶液に350mlのヘプタンを加え、これにより結晶化がもたらされた
。結晶を室温まで冷却し、一晩熟成した。
【0013】 白色固体を濾過により集め、標準サンプルに匹敵する58.3g(75.4%
)の(L)-(−)-DTTAを得た。77.3gのジ-p-トルオイル-D-酒石酸
((D)-(+)-DTTA)を、ジャケット付容器中550mlのエタノールに
70℃にて溶解した。この溶液にトラマドール遊離塩基のエタノール溶液200
mlを添加した。ほとんど即座に沈殿が生じた。容器をゆっくりと25℃まで数
時間かけて冷却し、微細な白色固体を得た。25℃で一晩攪拌し続けた。生じた
多量の白色固体をポンプで集め、500mlのエタノールで洗浄した。これによ
り、111.6gの(+)-トラマドール.ジ-p-トルオイル-D-酒石酸を85.
2%の収率で、97.3%のdeで得た。前記のような、この塩の500mlの
エタノールからの再スラリー化により、>99%のdeにて、97.8%の収率
で、108.5gの(+)-トラマドール含有塩を得た。[α] 589=+1
03.3°(C=1.15、MeOH)。MP=162.1-167.8℃(D
SC)。
【0014】実施例3;回収したジ-p-トルオイル-L-酒石酸エタノール溶液を用いる(+/ −)-トラマドールの分割 11.4gのラセミ体のトラマドールヒドロクロライドを、実施例1に概説し
た同じ方法を用いて定量収率(10g)にて黄色オイルとして、ラセミ体のトラ
マドール遊離塩基に変換した。遊離塩基を20mlのエタノール中に溶解し、こ
の溶液をジ-p-トルオイル-L-酒石酸((L)-(−)-DTTA)14.7g(
0.038モル)(これは前の分割物から回収した)のエタノール溶液120m
lに70℃にて添加する。65℃まで冷却した時、沈殿を生じた。分割物をゆっ
くりと25℃まで冷却し、約15時間熟成させた。
【0015】 生じた多量の白色沈殿を濾過により集め、60mlのエタノールで洗浄した。
これにより、乾燥後、11.40g(46.2%)の(−)-トラマドール.ジ-
p-トルオイル-L-酒石酸塩を96.2%のdeで得た(キラルHPLC)。母
液の蒸発により、わずかに着色した(+)-トラマドールのオイル13.50g
(>55%)を得た。ジ-p-トルオイル-L-酒石酸塩は84.9%のdeを有し
た。
【0016】実施例4;0.55当量のジ-p-トルオイル-L-酒石酸エタノール溶液を用いる (+/−)-トラマドールの分割。 11.4gのラセミ体のトラマドールヒドロクロライド(0.038モル)を
実施例1に概説した同じ方法を用いてラセミ体のトラマドール遊離塩基に定量収
率(10g)で黄色オイルとして変換した。遊離塩基を10mlのエタノール中
に取り、この溶液をジ-p-トルオイル-L-酒石酸((L)-(−)-DTTA)8
.08g(0.021モル)0.55当量と酢酸1.26g(0.021モル)
のエタノール溶液40mlに70℃にて添加する。65℃まで冷却した時、結晶
化をもたらす種サンプルを添加した。分割物をゆっくりと25℃まで冷却し、約
15時間かけて熟成させた。
【0017】 生じた多量の白色沈殿を濾過により集め、10mlのエタノールで洗浄した。
これにより、乾燥後、7.10g(39.3%)の(−)-トラマドール.ジ-p
-トルオイル-L-酒石酸塩を97.1%のdeで得た(キラルHPLC)。母液
の蒸発により、わずかに着色した12.50g(>61%)の(+)-トラマド
ール.ジ-p-トルオイル-L-酒石酸塩のオイルを40.9%のdeで得た。
【0018】実施例5;(+)-トラマドール.ジ-p-トルイル-D-酒石酸塩からの(+)-ト ラマドールヒドロクロライドの調製 前で得られた>99%deの(+)-トラマドール.ジ-p-トルイル-D-酒石
酸塩108gを実施例2に従い熱分解し、これにより43gの(+)-トラマド
ール遊離塩基を得た。このエナンチオマー的に純粋な遊離塩基をジャケット付容
器中475mlのブタン-2-オンに溶解し、20℃にて攪拌した。この溶液に3
.06mlの蒸留水を一回で(in one go)添加した。この後、18.9g、22
.1mlのクロロトリメチルシランを注射器を通して添加した。反応液を20℃
にて一晩攪拌した。こうして形成された白色沈殿を濾過により集め、175ml
の冷ブタン-2-オンで洗浄した。白色固体を真空下で70℃にて乾燥し、43.
2g(87.3%)、ee>99%を得た。[α] 589=+34.3°(C
=1.22、MeOH)。MP=172.7-173.9℃。
【0019】実施例6;(−)-トラマドール.ジ-p-トルオイル-L-酒石酸塩からの(−)- トラマドールヒドロクロライドの調製 前で得られたde=>99%の(−)-トラマドール.ジ-p-トルオイル-L-
酒石酸塩111gを実施例2に従い熱分解した。これにより45gの(−)-ト
ラマドール遊離塩基を得た。このエナンチオマー的に純粋な遊離塩基をジャケッ
ト付容器中500mlのブタン-2-オンに溶解し、25℃にて攪拌した。この溶
液に3.08mlの蒸留水を一回で添加した。この後、22.2mlのクロロト
リメチルシランを注射器を通して添加した。反応液を20℃にて一晩攪拌した。
こうして生じた白色沈殿を濾過により収集し、200mlの冷ブタン-2-オンで
洗浄した。白色固体を真空下、70℃にて乾燥し、47.0g(92.0%)、
ee=>99%を得た。[α] 589=−34.3°(C=1.27、MeO
H)。MP=172.4-173℃。
【0020】実施例7;(L)-(+)-酒石酸を用いる(+/−)-トラマドールの分割の試
60gの(+/−)-トラマドールヒドロクロライド(0.0228モル)を
96mlの水に懸濁し、粉砕した32gの氷で処理した。この懸濁液に26ml
の36%水酸化ナトリウム溶液を添加した。混合液を次いでジクロロメタン14
0mlで抽出し、次いでさらに40mlのジクロロメタンで再抽出した。有機層
を合わせ、硫酸マグネシウムにて乾燥させた。溶媒を次いで真空下で除去し、(
+/−)-トラマドール遊離塩基を定量的に黄色オイルとして得た。これを48m
lのエタノールに溶解し、30gの(L)-(−)-酒石酸(0.0228モル)
のエタノール溶液224mlに添加した。この溶液を20℃にて2時間攪拌し、
次いで24時間4℃に置いた。
【0021】 この後、多量の白色沈殿が生じた。これを濾過により集め、128mlの冷エ
タノールで洗浄した。乾燥後、約77.6gの固体物質を93.9%収率で得た
。キラルHPLCによる分析により、この物質が本質的にラセミ体であることが
示された。 エタノール中に再懸濁し、一晩25℃にて攪拌することによりジアステレオマ
ー過剰を増す試みをさらに行ったが、ジアステレオマー過剰は増さなかった。同
様に、エタノールおよびメタノール中での熱スラリーも、deを高めることに影
響を与えなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 O,O-ジ-p-トルオイル酒石酸の実質上単一のエナンチオ
    マーを分割剤として用いるラセミ体トラマドールの古典的な塩分割を用いて行う
    、トラマドールまたは医薬上許容されるその塩の実質上単一のエナンチオマーを
    調製するための方法。
  2. 【請求項2】 O,O-ジ-p-トルオイル-D-酒石酸を分割剤として用いる
    、実質上単一のエナンチオマー(+)-トラマドールまたは医薬上許容されるそ
    の塩を調製するための請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 O,O-ジ-p-トルオイル-L-酒石酸を分割剤として用いる
    、実質上単一のエナンチオマー(−)-トラマドールまたは医薬上許容されるそ
    の塩を調製するための請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 O,O-ジ-p-トルオイル酒石酸の実質上単一のエナンチオ
    マーを分割剤として用いる古典的な塩分割を用いて行う、エナンチオマーに富む
    トラマドールの光学純度を増すための方法。
  5. 【請求項5】 ラセミ体のトラマドールがトランス-2-ジメチルアミノメチ
    ル-1-(3-メトキシフェニル)-1-シクロヘキサノールで汚染されているもの
    である前記請求項いずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 トラマドールの遊離塩基形態または医薬上許容されるその塩
    への、分割により得られる塩の変換をさらに含む、前記請求項いずれか一項に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 実質上単一のエナンチオマートラマドールと実質上単一のエ
    ナンチオマーO,O-ジ-p-トルオイル酒石酸のジアステレオマー塩。
JP2000585196A 1998-12-02 1999-11-18 トラマドールの分割のための方法 Pending JP2002531429A (ja)

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