JP2002531126A - 任意の複合的出発物質からの核酸の単離、ならびにその後の複合的遺伝子解析のための製剤および方法 - Google Patents

任意の複合的出発物質からの核酸の単離、ならびにその後の複合的遺伝子解析のための製剤および方法

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JP2002531126A JP2000586897A JP2000586897A JP2002531126A JP 2002531126 A JP2002531126 A JP 2002531126A JP 2000586897 A JP2000586897 A JP 2000586897A JP 2000586897 A JP2000586897 A JP 2000586897A JP 2002531126 A JP2002531126 A JP 2002531126A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、任意の量のあらゆる複合的出発材料から、核酸、特にDNAを、固相に結合させることにより単離するための、カオトロピック性化合物を含有しない製剤に関する。該製剤は、少なくとも1種の抗カオトロピック塩成分を含有する溶解/結合バッファー系、固相、ならびに公知の洗浄および溶出バッファーを含む。溶解/結合バッファー系は、水溶液、またはすぐに使用できる反応容器内に入った固形製剤であって良い。固相としては、カオトロピック性試薬による単離に用いられるあらゆる支持体材料が適しており、好ましくは、ガラス繊維マット、ガラス膜、シリコン支持体、セラミック材料、沸石、または負電荷の官能性表面もしくは潜在的に負電荷を帯びうるように化学的に修飾された表面を持つ材料などである。本発明はさらに、本発明で提供される製剤を使用して、あらゆる複合的出発材料から核酸、特にDNAを単離する方法に関する。上記方法は、出発材料の溶解、支持体物質への核酸の結合、上記支持体に結合した核酸の洗浄、および該核酸の溶出を、特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の主題は、カオトロピック成分を含まず、少なくとも1種の抗カオトロ
ピック塩成分を含む溶解/結合バッファー系、固相、ならびに公知の洗浄および
溶出バッファーを含む、任意の複合的出発材料および任意の量から核酸、特にDN
Aを固相に結合させて単離するための製剤である。溶解/結合バッファー系は、水
溶液として、またはすぐに使用できる反応槽に入った固形製剤として存在して良
い。カオトロピック試薬を用いる単離に適用される全ての担体、好ましくはガラ
ス繊維マット、ガラス膜、シリコン担体、セラミックス、沸石、または負電荷官
能性である表面または潜在的に負電荷に変換しうる化学的に修飾された表面を有
する材料は、固相として利用できる。
【0002】 さらに、本発明の主題は、出発物質の溶解、担体への核酸の結合、担体に結合
した核酸の洗浄および核酸の溶出を特徴とし、それに続いて場合によっては選択
された配列部分の増幅、および必要ならば続いて同一反応容器内における増幅さ
れた遺伝子断片の解析を伴う、本発明の製剤を用いる任意の複合的出発材料から
核酸、特にDNAを単離する方法である。本方法の適用分野は、法医学、食品分析
、医学的診断、分子生物学、生化学、遺伝子工学、およびその他の隣接領域など
のDNAの単離を取り扱うあらゆる研究である。
【0003】 古典的な条件によると、強い変性条件および還元条件下で、一部ではタンパク
質分解酵素も使用して、核酸を含む出発材料を分解し、フェノール/クロロホル
ム抽出ステップにおいて分離される核酸画分を精製し、透析またはエタノール沈
殿によって該水相から核酸を取り出すことにより、細胞および組織からDNAを単
離する(Sambrook, J.; Fritsch, E.F.; およびManiatis, T., 1989, CSH、「Mol
ecular Cloning」)。
【0004】 細胞、ならびに特に組織から核酸を単離する「古典的な方法」は、非常に時間
がかかり(48時間以上かかる場合もある)、器具に非常に費用がかかり、またその
他、現場条件下で実行できない。さらに、このような方法は、少なからず健康に
対する危険のある化学物質であるフェノールおよびクロロホルムを使用する必要
がある。 種々の生物学的出発材料から核酸を単離するための多数の上記方法に代わる方
法は、核酸の高価で健康を害するフェノール/クロロホルム抽出を回避でき、か
つ時間の消費を低減できる。
【0005】 これらの方法の全ては、VogelsteinおよびGillespie (Proc.Natl.Acad.Sc.USA
, 1979、76、615-619)により開発されたアガロースゲルからDNA断片を調製およ
び分析のために精製するための方法に基づいている。該方法は、カオトロピック
塩(NaJ)の飽和溶液中でガラス粒子にDNAを結合させてDNAを単離するためにDNA
のバンドを含有するアガロースを溶解することと組み合わさっている。ガラス粒
子上に固定されたDNAは、その後、洗浄溶液(20 mM Tris HCl[pH 7.2]; 200 mM N
aCl; 2 mM EDTA; 50% v/v エタノール)で洗浄し、そして、担体粒子から解離す
る。 今日まで、この方法は何度か改変され、今でも、様々な起源の核酸の抽出およ
び精製のさまざまな方法に適用されている(Marko, M.A.; Chipperfield, R. お
よびBirnboim, H.G.; 1982, Anal. Biochem., 121, 382-387)。
【0006】 さらに、今日、主にアガロースゲル中のDNA断片を精製するための、および細
菌溶菌液からプラスミドDNAを単離するための、さらに、血液、組織、またはさ
らに細胞培養物から、長鎖の核酸(ゲノムDNA、細胞性全RNA)を単離するための試
薬システムも世界中に多数存在している。
【0007】 これらの市販のキットの全ては、種々のカオトロピック塩の溶液の存在下で無
機質担体に核酸が結合するという周知の原理に基づいており、担体として細かく
粉砕したガラスパウダー(例えば、glass milk、BIO 101、La Jolla,CA)、珪藻土
(シグマ社)またはシリカゲル(Diagen、DE 41 39 664 A1)の懸濁液を用いる。
【0008】 多数の異なる用途にとって実用的な核酸の単離方法は、米国特許第5,234,809
号(Boom)に示されている。該特許においては、出発材料をカオトロピックバッフ
ァーおよびDNAに結合する固相とインキュベートすることにより、核酸を含む出
発材料から核酸を単離する方法が記載されている。カオトロピックバッファーが
出発材料の溶解、ならびに固相への核酸の結合をもたらす。該方法は、少量の材
料からの核酸の単離に非常に適しており、実際に特にウイルス核酸の単離の分野
で適用されている。
【0009】 かかる方法の特定の改変は、特定の態様における適用において利点を示す新規
の担体の使用に関する(Invitek GmbH 国際公開公報第WO-A 95/34569号)。
【0010】 しかし、カオトロピックバッファーおよび固相と共に出発材料をインキュベー
トすることに基づく複合的出発材料からの核酸の単離方法は、カオトロピックバ
ッファーにより起こる細胞の分解は全ての材料に適用できるわけではなく、また
、大量の出発材料に対しても多くの時間を消費し、極めて不十分にしか機能しな
いという事実、およびその他の決定的な欠点がある。その他にも、例えば、DNA
を組織サンプルから単離しなければならない場合、機械による均質化法が必要で
ある。さらに、異なる態様の研究には、濃度の異なる異種のカオトロピックバッ
ファーをその都度用いなければならない。従って、該方法を広範に適応できるわ
けではない。
【0011】 おそらく出発材料の溶解が困難であるために起こる問題は、核酸単離用(特に
、複合的出発材料からのゲノムDNAの単離用)の多くの市販品によって解決できる
が、出発材料の溶解がタンパク質分解酵素を含む通常のバッファー中で行われる
ので、上記米国特許による方法の特徴である従来の「単一試験管」法には当ては
まらないという大きな欠点を有する。その後の例えば遠心分離膜などへの核酸の
結合に必要なカオトロピックイオンは、溶解を完了した後に溶解バッチに別途添
加しなければならない。しかしながら、カオトロピック塩のタンパク質破壊作用
は公知であり、もちろん効果的な溶解に必要なタンパク質分解酵素を迅速に破壊
すると考えられるので、カオトロピックイオンを溶解バッファーの一部とするこ
とは不可能である。
【0012】 このような理由により、カオトロピック塩を用いて核酸を単離する方法は、多
くの欠点にも関わらず世界中で受け入れられ、市販品によって極めて頻繁に使用
されてきた。これらのシステムは、適用が極めて単純で、出発材料の溶解、そし
て、担体懸濁液の、遠心用カラム内にあるガラスまたはシリカ膜の固相への核酸
の結合、結合した核酸の洗浄、続いてイオン強度の極めて弱いバッファーを用い
る核酸の溶出という原理に常に従っている。
【0013】 これらのシステムの全ては、カオトロピック塩、即ちカオトロピック塩を主要
成分として含有する少なくとも1種のバッファー溶液の存在下で、それぞれの担
体表面に核酸を結合させることに基づいている。これは、多分、すでに溶解バッ
ファー、またはタンパク質分解酵素を含むシステムの場合は出発材料の溶解が完
了した後に添加する所望の結合バッファーを意味するものである。
【0014】 負電荷を帯びた、中性、または塩基性のタンパク質溶液を塩析するためのホフ
マイスター(Hofmeister)系列は、カオトロピック塩の基本をなす。したがって、
カオトロピック塩は、タンパク質を変性させること、水中で非極性物質の溶解度
を増大させること、および、疎水性相互作用を破壊することを特徴とする。従来
技術によれば、カオトロピック塩のバッファー系を用いる場合においても、これ
らの性質により、水性溶媒の高次構造を破壊し、それによって核酸の選択された
固相への結合がもたらされる。核酸の単離に最も重要な試薬は、過塩素酸ナトリ
ウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、チオシアン酸グアニジン、および塩
酸グアニジンである。しかし、これらは高価であり、また一部は毒性または腐食
性がある。
【0015】 今日にまでの膨大な数の特許出願および権利化された特許が、このような従来
技術に基づいており、それらにおける上記方法の改変は全て、新規の担体または
より効率的な洗浄バッファーなどに関するものであり、シリカ材料からなる固相
に結合するためにカオトロピック塩を常に使用するという基本原理を用いている
【0016】 カオトロピック塩の存在下における無機質担体への核酸の結合の物理化学的原
理は、国際的な専門家の間では認知されているようである。無機質担体の表面へ
の核酸の結合は、核酸が無機質材料、特にガラスまたはシリカ粒子の表面に吸着
する際に通過する水性溶媒の高次構造の撹乱に起因する。水性溶媒の高次構造の
撹乱は、常にカオトロピックイオンの存在を必要とする。カオトロピック塩が高
濃度の場合、その反応はほぼ定量的に進行する。これらの物理化学的な見解が公
表されることによって、専門家は、全ての核酸単離用の市販のシステムは、核酸
が核酸結合用の固相に結合するためには、高イオン強度のカオトロピック塩を含
むバッファー成分を有していなければならないという事実に至る。
【0017】 溶解/結合バッファー系に抗カオトロピック塩を含む製剤が、任意の出発材料
、特に複合的出発材料からの核酸の単離に同等にまたはより一層適しているとい
う本発明の見解はより驚くべきことである。
【0018】 本発明は特許請求の範囲にしたがって実施する。したがって、本発明の主題は
、任意の複合的出発材料から核酸、特にDNAを固相に結合させて単離するための
、カオトロピック成分を含まず、少なくとも1種の抗カオトロピック塩成分を含
む溶解/結合バッファー系、固相ならびに公知の洗浄および溶出バッファーを含
む製剤および方法である。本発明における抗カオトロピック成分は、アンモニウ
ム塩、セシウム塩、ナトリウム塩、および/またはカリウム塩、好ましくは塩化
アンモニウムである。
【0019】 さらに、上記溶解/バッファー系は、例えばTris-HCl、EDTA、ポリビニルピロ
リドン、CTAB、Triton X-100、N-ラウリルサルコシン、クエン酸ナトリウム、DT
T、SDS、およびまたはTweenなどの公知の界面活性剤および添加物を含む。好ま
しい実施形態においては、溶解/結合バッファー系が、固相への結合のために、
エタノール、イソプロパノールなどのアルコール、および場合によっては酵素(
好ましくは、プロテイナーゼのようなタンパク質分解性酵素)を含む。
【0020】 本発明とともに、従来技術に関する原理を用いて、核酸の単離の特有の問題を
解決でき、または、特定の関連する要素については既存の改変を最適化および効
率化できる。従って、完全自動化ハイスループット法としての適用に好適である
【0021】 全く予期しなかったことに、従来技術とは異なり、本発明にしたがって、カオ
トロピック塩成分を含まない溶解/結合バッファー系を用いて、核酸、特にゲノ
ムDNAを無機質支持試薬に結合させることができ、また通常の条件下で溶出でき
る。
【0022】 さらに、必要に応じて、通常の溶解/結合バッファー系の成分として全く異種
の複数の塩が、ガラスまたはシリカを基礎とする従来の担体に核酸を結合させる
には十分であることを述べた。
【0023】 本発明者らが特に驚いたことは、化学物理的性質によるとこれまで核酸の結合
に用いられているカオトロピック塩とは正反対の効果を示す塩を用いると、最良
の結果が得られることである。従って、発明者らは、これらの塩を抗カオトロピ
ックと呼ぶ。
【0024】 以上のことより、カオトロピック塩(市販の抽出キット)の代わりにアンモニウ
ム塩などを主成分とする溶解/結合バッファーを用い、他の反応成分および担体
は従来から用いていたものを変更せずに、かつ全く同様の所定の反応過程のまま
で、種々の複合的出発材料(例えば、血液、組織、植物)からのゲノムDNAの抽出
において、定量的および定性的に少なくとも同等の結果を得ることができた。
【0025】 従って、アンモニウムイオンは、顕著に、ホフマイスター系列の既知のカオト
ロピックイオンとは全く反対の化学物理的な関連する性質を示す該系列のイオン
である。
【0026】 単に、溶解/結合バッファー中の従来より使用されているカオトロピック塩成
分を抗カオトロピック塩成分に置換するだけで、他の全ての要素は変えずに、公
知の固相担体の表面上で、少なくとも十分に定量的な核酸の単離が可能である。
【0027】 このことは、同様の方法で、タンパク質を変性するのではなく安定化させる塩
により、複合的出発材料からも核酸を単離でき、精製して通常の適用に対して供
給できることを意味する。かかる塩は、非極性物質の水中での溶解度を増大では
なく減少させ、疎水性相互作用を破壊するのではなく強化する。
【0028】 本発明により、固相担体、好ましくは無機質担体に核酸を結合させるための新
規の代替的な機構、およびそれに基づく、複合的出発材料から核酸を単離する広
範に適用可能な新規の方法が提供される。
【0029】 従って、本発明は、通常のシリカまたはガラス材料からなる種々の固相への核
酸の結合に基づいて、核酸、特にゲノムDNAを単離するための、カオトロピック
塩に基づく溶解/結合バッファーの新規な成分の使用による、個々の試験用キッ
ト(製剤)の必須成分として代替できる化学作用の使用を可能とする。
【0030】 以上のことから、抗カオトロピック塩を用いる本発明の方法は、公知の実験室
での日常の作業で核酸を単離する工程手順に従う。そして、該方法は: 1. 出発材料の溶解 2. 固相への核酸の結合(遠心分離用カラムまたは懸濁液) 3. 結合した核酸の洗浄 4. 公知の低塩濃度バッファーによる核酸の溶出 を特徴とする。
【0031】 本発明は、任意の出発材料、および必要に応じて複合的出発材料からの核酸、
特にゲノムDNAの高効率かつ迅速な単離を可能にする。結合に必要な抗カオトロ
ピックイオンは、タンパク質分解酵素を含む場合でも、溶解/結合バッファーの
成分としてよい。したがって、本発明の方法は容易にかつ広範に適用できる。
【0032】 任意の出発材料からの核酸、特にDNAの単離は、カオトロピック物質を用いる
ことなく、核酸を含む出発材料をインキュベーションすることにより達成され、
該核酸は、 - 抗カオトロピック塩成分、少なくとも界面活性剤、必要に応じて、添加物、さ
らに必要に応じて酵素、を含有する水溶液を含む溶解/結合バッファー系 - および、任意の固相、好ましくはガラス繊維マット、ガラス膜、ガラス、沸石
、セラミック、および他のシリカ担体 と接触することとなり、出発材料の溶解およびそれに続く固相へのDNAの結合が
起こる。続いて、結合した核酸を、公知の方法により洗浄し、固相から解離させ
る。
【0033】 特定の抽出手法の場合、さらなる界面活性剤、アルコール、または界面活性剤
/アルコール混合物を必要に応じて溶解バッチに添加してもよい。
【0034】 好ましい出発材料は、果実、種子、葉、針葉などの小型の植物材料、全血、組
織、微小生検試料、パラフィンコートを施した材料、内視鏡的逆行性胆道膵管造
影サンプル、スワッブサンプルなどの臨床関連サンプル、魚類、ソーセージ、缶
詰、ミルクなどの食料品、毛根、たばこの吸い殻、血痕などの法医学的サンプル
、およびDNAを含有する他のサンプルである。
【0035】 本発明において好ましいイオンは、ホフマイスター系列中に示される、抗カオ
トロピックのアンモニウムイオン、セシウムイオン、およびカリウムイオン、な
らびにナトリウムイオン、またはこれらの組み合わせであり、より好ましくは塩
化アンモニウムである。これらのイオンは、溶解/結合においては0.1〜8Mのイオ
ン強度で用いる。
【0036】 核酸、特にDNAを固相担体に結合させるためには、好ましくは1Mの低濃度の
上記の塩で十分であるが、特定の適用においては、0.5Mの濃度でも好ましく、
より大量の出発材料からの核酸の定量的な単離を達成するには、より高イオン濃
度がよい。
【0037】 溶解バッファーの必須成分としてタンパク質安定化作用を有する抗カオトロピ
ック塩を使用することにより、本発明の好ましい実施形態において、溶解プロセ
スを補助し、より効率的にするために、プロテイナーゼKなどのタンパク質分解
酵素を添加することも可能であり、さらにまた、所望する細胞の分解のために、
例えば5Mなどの高イオン強度の抗カオトロピック塩を添加することにより、核
酸の定量的単離が可能となる。
【0038】 公知のカオトロピック塩を用いる従来技術のバッファー系は、一般に核酸の定
量的な単離に必要である所望どおりの高イオン強度でタンパク質分解酵素を含有
することは不可能である。従って、常に、固相に核酸を結合させるために、後か
ら該塩を添加しなければならない。
【0039】 本発明の溶解バッファー/結合バッファーにおける界面活性剤は、陰イオン性
、陽イオン性、または中性の界面活性剤、SDS、Triton X-100、TweenまたはCTAB
などを用いることが好ましい。
【0040】 出発材料の溶解を完了した後、必要に応じて、短時間の遠心分離ステップでそ
の懸濁液を完全に溶解されていない成分から分離し、直ぐにDNA結合性材料とイ
ンキュベートするか、または、上述のしたように、さらなる界面活性剤、アルコ
ールもしくは界面活性剤/アルコール混合物を添加した後に固相とインキュベー
トする。溶解バッファー系には、概して、極めて低濃度(<50mM)のEDTAおよび/
またはTris-HClを加えられている。極めて混入の多い出発材料からのDNAの単離
には、2〜4%のポリビニルピロリドンまたは阻害成分に選択的に結合する他の公
知の物質を該バッファー系に添加することが好ましい。
【0041】 例えば、市販品の遠心分離用カラムに入ったガラス繊維マット、様々なサイズ
の粒子からなるSiO2などのシリコン化合物が、単離するDNAの結合材料として際
立って優れていることがわかっている。さらに、カオトロピックバッファーを用
いる核酸の単離に使用する全ての材料を用いることができる。
【0042】 DNA結合材料とインキュベーションした後、該溶解液を短時間の遠心分離ステ
ップにより結合材料から分離する。続いて、例えば、少なくとも50%のエタノー
ル、および必要であれば低塩濃度(例えばNaClなど)を含む洗浄バッファーで周知
の方法で洗浄し、担体を乾燥させ、結合したDNAを、好ましくは50℃〜70℃で、
周知の低塩濃度バッファー(Tris-HCl;TE;水)により溶出する。
【0043】 本発明に適用するさらなる改変は、例えば、小型組織サンプル、毛根などの分
解し難い出発材料を溶解するため、または溶解の効率を最適化して溶解に必要な
時間を低減するために、タンパク質分解酵素、好ましくはプロテイナーゼKなど
のプロテイナーゼを添加することである。
【0044】 従って、本発明は、溶解バッファー混合物中の必須成分である抗カオトロピッ
ク塩を、従来から用いられている担体の全て、および同等に効果的に使用されて
いるそれらの改変物、ならびに同等に有用であり従来から適用されている核酸の
規定どおりの単離と新規に組み合わせて、DNAを含有するあらゆる出発材料なら
びに任意の量の極めて多種多様な出発材料から核酸、特にDNAを単離するための
、広範な適用可能な方法に適用できる。
【0045】 本発明の方法による適用の最も一般的な改変においては、従来技術に匹敵する
、あらゆる選択された複合的出発材料からの核酸の抽出を、首尾良く、極めて容
易にかつ非常に迅速に実施できる。即ち、新規の普遍的なバッファー系、高効率
の溶解およびその後の核酸の無機質担体への結合により、小型の植物材料(果実
、種子、葉、針葉など)、臨床関連サンプル(全血、組織、微小生検試料、パラフ
ィンコートを施した材料、内視鏡的逆行性胆道膵管造影サンプル、スワッブサン
プルなど)、食料品(魚類、ソーセージ、缶詰、ミルクなど)、法医学的サンプル(
毛根、たばこの吸い殻、血痕など)、ならびに他の出発材料からの核酸の抽出を
、首尾良く、極めて容易にかつ非常に迅速に実施できる。
【0046】 該方法のさらなる利点は、極めて少量の出発材料からDNAが高効率で単離でき
ること(例えば、全血1μl、毛根、1mg以下の微小生検試料からのDNAの単離)、
ならびに、例えば、50mlの全血、1gの組織材料、<1gの植物材料など、非常に大
量の出発材料からも高効率でDNAを単離できることである。
【0047】 さらに、カオトロピック塩を抗カオトロピック塩に置換する利点は、用いるバ
ッファーが、全く毒性または腐食作用がないことであり、これらの利点はカオト
ロピック薬剤には欠落している。
【0048】 最も一般的な実施の改変とは別に、特定の適応に関係する抽出方法の最適化は
、出発サンプルに含まれるDNA量のほぼ定量的な単離を可能とする。従来技術に
よるDNA結合のための高濃度のカオトロピックイオンを用いない本発明の方法に
よって、市販品の極めて優れた(higily optimated)抽出キットにより従来から可
能であった方法よりも高いDNA収量が得られることは驚くべきことである。
【0049】 市販品の抽出キットにより得られたそれぞれの比較結果を選択して、実施例に
示す。これらの結果は、本発明の可能性を明確に示している。
【0050】 DNAを含むあらゆる複合的出発材料からのDNAの単離とは別に、本発明の方法に
適用するさらなる改変は、従来技術においてプラスミドDNAを無機質担体に結合
させるために必要であったカオトロピック塩を用いずに、細菌の溶菌液からのプ
ラスミドDNAの高効率での単離を可能とする。従って、当技術分野の熟練者に周
知の基本的な溶解によりプラスミドDNAを単離する工程ステップによると、いわ
ゆる中和反応が必要であり、それを従来の溶液III(solution III、Maniatisおよ
びSambroek)を用いて行う。この場合、この溶液IIIは2官能性であり、同時に通
常の固相担体へのプラスミドDNAの結合ももたらす。従って、通常行うカオトロ
ピックのグアニジン塩酸の添加は、該プラスミドDNAの結合には必要ない。
【0051】 結合したプラスミドDNAも公知の方法で洗浄して、担体から溶出する。該方法
は、あらゆる量(ミリからギガまで)の用いる出発材料からのプラスミドDNAの単
離に適している。従って、得られるプラスミドDNAの収量は、従来の市販品によ
る方法により単離される収量と同等である。しかし、カオトロピック塩が非常に
高価であるため、本発明の方法は他の全ての公知の系より経費において極めて好
適である。
【0052】 従って、抗カオトロピック塩を用いる方法は、経費/調製が選択の決定的な基
準となる場合、プラスミドを単離するための自動化システムを設計するのに極め
て好適であることがわかる。本発明の製剤は、驚くべき方法で、核酸の単離およ
び診断の分野における、さらなるかなり興味深い新規な適用への利用を可能にす
る。
【0053】 本発明の適用のさらなる形態においては、少なくとも1つの抗カオトロピック
塩成分を含む本発明の新規の溶解/結合バッファー系が、負電荷を帯びている表
面または潜在的に負電荷をもつ表面を有する固相に核酸を結合させる役割を果た
す。
【0054】 達成される核酸の化学修飾された固相への結合による核酸を精製するための方
法および手段は、従来技術により公知となっている(米国特許第5.523.392号:ケ
イ酸アルミニウムおよびリン酸シリケート(Phosphosilicate)上でのDNAの精製;
米国特許第5.503.816号:DNA精製用のケイ酸化合物;米国特許第5.674.997号:改
変されたケイ酸上でのDNAの精製;米国特許第5.438.127号:PCl3で改変されたガ
ラス繊維膜を用いる固相抽出によるDNAの精製;米国特許第5.606.046号:trifluo
rimetric acidで洗浄したガラス繊維膜を用いる固相抽出によるDNA精製;米国特
許:予めトリフルオロ酢酸、さらにフッ素イオン、水酸化イオン、またはBCl3
処理しておいたガラス繊維膜を用いる固相抽出によるDNA精製;米国特許第5.610
.291号:DNA吸着体として調製するためにSiCl3、AlCl3、またはBCl3で処理し、N
aOHで洗浄することにより改変したガラス繊維膜;米国特許第5.616.701号:水酸
化物で洗浄したガラス繊維膜を用いる固相抽出によるDNA精製;米国特許第5.650
.506号:固相抽出によるDNA精製に有用な改変ガラス繊維膜)。
【0055】 この場合、核酸のこのような結合の必須条件は、常に、結合に用いる膜が化学
修飾反応により陽イオン電荷を帯びていることである。従って、用いる膜の正に
荷電した表面と核酸のリン酸結合の陰イオン電荷の間のクーロンの相互作用によ
り結合が起こることは明らかである。従って、正に荷電した固相に核酸を結合さ
せる原理は、当業者には公知であり、これまで長年にわたり、例えば、正に荷電
したナイロンフィルター上へDNA/RNAをブロッティングする技法(当業者であれば
熟知している)などにおける標準的な適用であったことが理解される。
【0056】 しかし、上述のこの方法の完全に本質的な欠点は、核酸の単離に適していない
ことである。即ち、複合的出発材料からの核酸の単離は全く不可能である。上記
の米国特許明細書に示されている公知の方法で単離されるべき出発材料は、常に
すでに単離された核酸である。その場合、特にある態様は当業者にとって明らか
ではないと思われる。記載の結合条件(生理的バッファー条件下での結合)と溶出
条件は同一である。正に荷電した膜への核酸の結合と同様のバッファー条件下で
どのようにして核酸を再度膜から分離できるのかは明らかになっていない。
【0057】 最後に、上記の手法およびそれぞれの方法は、実際には非常に狭い方法でしか
適用できない。合成して作製したオリゴヌクレオチドが陽性表面に結合すること
も周知である。これは逆に、クーロンの相互作用を用いることにより、即ち、正
電荷と負電荷の結合に基づいて、例えば、修飾したオリゴヌクレオチド(アミノ
リンカーまたはリン酸リンカーとの結合)を介して、達成される。これらの改変
も、核酸の複合的出発材料からの単離を可能とはしない。
【0058】 詳細に上述したとおり、十分な正電荷を帯びた精製用の膜に対する核酸の結合
の別の形態があるが、核酸を単離する方法には向かない。核酸の結合は、膜の陽
イオン電荷と核酸骨格の陰イオン電荷の間での相互作用に基づくクーロン力によ
りもたらされる。従って、この原理は論理的に説明可能であろう。
【0059】 本発明の抗カオトロピック塩を用いる複合的出発材料からの核酸の単離に基づ
いて、驚くべき現象が検出された。これにより、負電荷を帯びた表面または潜在
的に負電荷に転換されうる表面もまた、本発明の溶解/結合バッファー系を用い
る核酸結合に適していることが明らかになった。一般に、同じ電荷電位によって
、結合ではなく反発が起こるというような可能性は考えられなかった。
【0060】 本発明の負電荷官能性表面または潜在的に負電荷に改変された表面は、周知の
方法で作成される。例えば、アセチル基、カルボキシル基、または水酸基の反応
層の表面への光化学的カップリングは、好適であることが証明されている。
【0061】 本発明における改変により、複雑な核酸の解析に対する新しい展望が完全に開
かれた。つまり、上述の全ての改変におけるような陰性または潜在的に陰性の表
面への結合において、核酸はすでに単離されている必要はないということが明ら
かになった。結合は、溶解反応バッチにおいて起こり、即ち、核酸を含む出発サ
ンプルが溶解され、放出される核酸が負に荷電した表面(例えば、微量試験用プ
レートの穴またはエッペンドルフ(Eppendorf)反応管)に結合する。
【0062】 本発明における改変は、完全に新規な「単一試験管」法及び1ステップ法に適
用し、複合的出発材料からの核酸の単離を可能とする。かかる方法は、実施者に
対して、その適用範囲内において多大な利点をもたらす(単純さ、経済性、廃棄
物の減少、迅速性、日常の使用に対する適応性、自動化可能性など)。
【0063】 さらに、この改変の更なる適用は、反応容器内で核酸を抽出することだけでな
く、必要に応じて、これに続く標的の増幅およびその後の分析をも同一反応容器
内で可能にする。必要ならば、固相上でのハイブリダイゼーション反応または配
列決定も可能にする。
【0064】 上述に基づき、例えば0.5mlのエッペンドルフPCR管などを、当業者には周知の
技術により、負に荷電した官能基または潜在的に負に荷電した官能基により修飾
する。アセチル基、カルボキシル基、または水酸基の反応容器の表面との光化学
的カップリングは、該修飾に好適な例である。その後、核酸を単離するために選
択したサンプル(例えば、全血)を該反応容器の中に入れ、例えば塩化アンモニウ
ム、界面活性剤、およびタンパク質分解酵素を加えた、抗カオトロピック塩画分
を含有する溶解バッファーと共にインキュベートし、該容器を70℃で5分間イン
キュベートする。
【0065】 最大限に核酸を結合させるため、界面活性剤/アルコール混合物を、出発材料
の溶解が完了した後にピペッティングしてもよい。次いで、該バッチを短時間イ
ンキュベートした後、反応容器の液体を捨てる。ここで核酸は、反応容器の官能
性表面に結合しており、続いて、アルコール性の洗浄バッファーで短時間洗浄し
て、例えば70℃でインキュベーションすることにより、アルコールを除去する。
さらに、結合した核酸の溶出は、慣例の方法によって、低塩濃度のバッファー(
例えば、10mM Tris-HCl)を該反応容器に加えて、例えば70℃で短時間(例えば、2
分間)インキュベーションすることにより達成される。
【0066】 上記に示したように、複合的出発材料からの核酸の単離の全反応が1つの反応
容器内で進行し、即ち出発材料の溶解、核酸の結合、結合した核酸の洗浄、およ
び核酸の溶出は、1つの反応容器内を用いてその中で達成される。
【0067】 現在、世界中で最も良く適用されているQiagen社の抽出用キットは、溶解、結
合、洗浄、および溶出において、常に1つのフィルターカートリッジと少なくと
も4つの別々の反応容器を必要とし、さらに複数の遠心分離ステップを含む。
【0068】 これとは対照的に、本発明における改変は、1回も遠心分離ステップを必要と
せずに核酸の抽出を可能とする。このことより、時間的にも非常に大きな利点が
生まれる。これらの利点は、Boomにより記載されている米国特許第5.234.809号
に述べられている核酸抽出法にも関する。
【0069】 しかし、核酸の抽出の可能性とは別に、結合した核酸を上記の0.5mlの反応容
器の表面に残したまま、例えば、その後に、完全なPCR混合物(プライマー、ヌク
レオチド、ポリメラーゼバッファー、Taqポリメラーゼ、マグネシウム)を添加す
ることにより、PCRの適用に直接利用してもよい。即ち、この場合、抽出と増幅
が同一の反応容器内で進行する。
【0070】 これらの例は、本発明により得られる多大な利点および広範な適用可能性を例
示するものである。ある改変では、サンプルの調製の全工程を、必要であれば増
幅、そして解析も含めて、例えば1つの反応容器内で実施できる。従って、修飾
した反応容器(または他の固相表面でも可)および適切な溶解/結合バッファーを
準備することで、混入のあるサンプルの問題を抱えている分子生物学および主に
核酸診断を扱う研究室において、新しい標準的手法が開発され、それによって、
混入のあるサンプルの問題は、適応の新規の潜在的解決法により顕著に低減する
ことが明らかである。
【0071】 更なる利点、および更なる適用も、表面上に固定された核酸は、少なくとも長
時間、安定して固定されたまま保持されるので、後の処理に利用できる状態にあ
り、即ちPCRを抽出の後すぐに行わなくても良い。更なる適用分野は、場合によ
っては、本明細書中に記載の負に荷電したまたは潜在的に負電荷を帯びた表面(
好ましくは、適切な反応容器、例えば微量試験用プレートなどの、プラスチック
表面)を用いる、完全に自動化した核酸抽出および解析である。
【0072】 抗カオトロピック塩を主成分として含有し、必要であればタンパク質分解酵素
を含む、本発明の溶解/結合バッファー系は、固形製剤としても提供されうる。
この目的のためには、塩および界面活性剤からなり、必要に応じて添加物ならび
に酵素を含む混合物を、通常の反応槽に分注して、95℃で数時間インキュベート
するか、または公知の方法にしたがって凍結乾燥すると、固形製剤になる。
【0073】 この核酸単離用の調製済みの複合的の反応混合物である固形製剤は、長期間安
定であり、即ち、タンパク質分解酵素成分の生物学的活性も、長期の保存期間保
持される(実施例を参照のこと)。従って、溶解バッファー混合物の安定な製剤は
、公知の保護用添加物を添加することなく、低温凍結乾燥により簡便に調製され
る。
【0074】 市販品として提供される核酸抽出用の試験用キットはすべて、必要な成分を別
々に含んでおり、特定の溶液だけは使用者が調製しなければならない。さらに他
には、これらの溶液の安定性は限界がある。更なる欠点は、使用者が、現在の慣
用的試験用キットを用いて核酸を単離する際に、様々な個々の溶液について複数
のピペッティングステップを考慮しなければならないことにある。このことによ
り、特に医学的診断の分野では、混入の危険性が極度に増大する。さらに、例え
ば核酸の単離に主として適用される広範に慣用されている遠心分離用カラムの装
填には制限があるため、出発材料の量も厳しく制限されるという不利な点がある
。この不利な点は、抽出に必要な溶解および結合バッファーを出発材料にさらに
加えなければならないことによる。
【0075】 安定に保存できる抗カオトロピック塩に基づく溶解混合物としての安定性のあ
る製剤を提供することにより、現存する問題は、全く簡単に解決される。かかる
製剤は、以下の利点: 1.即時使用できる溶解バッファー混合物の長期保存性、 2.調整済み溶解用混合物中での長期保存における、タンパク分解酵素の安定性
、 3.用いる遠心分離用カラムの許容量に等しい量に当たる、より大量の出発材料
の使用(例えば、その開始量の3倍など)、 4.ピペッティングステップおよび溶液を減らすことによる、混入の危険性の低
減 5.実験室外でも調整済み溶解混合物中にサンプルを入れて、必要に応じて長期
保存できること 6.サンプルの輸送および冷却の安定性 を有する。
【0076】 調整済みの固形で安定性があり、必要に応じてタンパク質分解酵素を含む多数
の様々な成分からなるこの溶解バッファー混合物は、単離する核酸を含有するサ
ンプルを添加するだけで反応が開始するので、(特殊な知識のない人でも)扱いが
容易である。これとは別に、さらに付け加えると、該混合物は、その中に含まれ
る物質によっては保存可能期間が少なくとも6ヶ月はあり、室温でのサンプルの
輸送も全く問題ないということもある。
【0077】 該固形製剤の利点は、サンプル材料中に含まれる核酸の溶解には、安定して保
存できる該溶解バッファーを含有する反応容器内に、核酸を含むサンプルを入れ
るだけで、必要ならば水を添加することにより、サンプルはそれぞれの反応容器
内で溶解されるということに基づいている。混入を引き起こし、経費のかかる複
数のピペッティングステップは完全に減る。所与の現場条件下で臨床サンプルお
よび法医学的サンプルを回収し調製することに関係する周知の問題は、本発明の
製剤により解決され、取り扱いの容易な製剤を利用できる。
【0078】 驚くべきことに、通常の適用によって、溶解する出発材料の添加後、または必
要に応じて水を加えた固体サンプルを加えると、該固形製剤は問題なく標準的反
応条件を示す液体に再び戻りうることが示された。
【0079】 上記をまとめると、以下のとおりである: 本発明の主題は、核酸、特に任意の複合的出発材料のDNAを固相に結合させて単
離するための、カオトロピック成分を含まない製剤中の抗カオトロピック塩の使
用である。該製剤は、少なくとも1種の抗カオトロピック塩成分を含有する溶解/
結合バッファー系、周知の固相ならびに洗浄および溶出バッファーを含む。該溶
解/結合バッファー系は、水溶液として利用可能であり、またはすぐに使用でき
る反応容器内に入った固形製剤としても利用可能でありうる。単離用カオトロピ
ック試薬に用いられる全ての担体を固相として利用でき、ガラス繊維マット、ガ
ラス膜、シリコン担体、またはエアロザイルまたは負に荷電した表面または潜在
的に負電荷を帯びた化学的に修飾された表面を有する担体が好ましい。
【0080】 さらに、本発明の主題は、出発材料を溶解し、担体に核酸を結合させ、担体に
結合した核酸を洗浄し、そして核酸を溶出することを特徴とする上記製剤を用い
る、任意の複合的出発材料からの核酸、特にDNAを単離する方法である。
【0081】 得られるDNAの質に関しても、遺伝子治療において使用するDNAの調製用の単離
および精製に好適である。
【0082】 安定して保存可能で、かつ、通常の反応容器内に入った即使用できる混合物と
して利用できる、抗カオトロピック塩に基づく核酸の単離に即使用できる溶解バ
ッファー系の固形製剤も、本発明の主題である。溶解バッファーバッチの固形製
剤は、サンプルに加えるだけで活性化し(全血、唾液、細胞懸濁液、血清、血漿
、溶液などの液体サンプルの場合)、組織、毛根、固体表面上の血痕、たばこの
吸い殻、パラフィン包埋組織などの固体の出発材料の場合は、さらに水を添加す
ることにより活性化し、出発材料の溶解が起こる。出発材料の溶解が完了した後
、必要ならば、エタノール溶液またはアルコール/界面活性剤混合物を添加して
から、その溶解バッチを公知の方法で、使用する種々の核酸結合性の固相(懸濁
物、遠心分離用カラム)と共にインキュベートする。これに続くそれぞれの固相
上への核酸の結合、結合した核酸の洗浄、および最終的な溶出は、従来技術によ
りすでに記載されているように行う。これらの固形製剤により、主に、核酸の診
断の適用の任意の分野における新規の解決手段が得られる。
【0083】 1ステップ法および「単一試験管」法としての本発明の改変は複合的出発材料
からの核酸の単離、必要ならば標的の増幅、さらに必要に応じてその後の増幅し
た核酸断片の解析を可能にするということを、もう一度記しておく。従って、出
発材料は、すでに単離された核酸である必要はなく、核酸を含む複合的出発材料
でよい。核酸の結合に必要な表面は、負電荷または潜在的に負電荷の官能基を含
む。核酸の結合は、負電荷を帯びた核酸を抗カオトロピック塩に由来する負電荷
官能性の表面に結合させるのに必要とされるイオンを含む溶解/結合バッファー
中で起こる。
【0084】 従って、 1.複合的出発材料から核酸を単離するための「単一試験管」法、 2.核酸を単離し、その後標的を増幅するための「単一試験管」法、 3.複合的出発材料から核酸を単離し、その後標的を増幅し、さらに続いて増幅
された核酸断片を解析するための「単一試験管」法、 が実施可能である。
【0085】 このことは、DNAを含む極めて多様な出発材料からの核酸の単離、必要に応じ
て標的の増幅および解析が、その同一容器内、または必要に応じて一つの同一反
応表面上で起こることを意味する。
【0086】 核酸を含む任意の出発材料および任意の量からの、核酸の単離、精製、それに
続く核酸の複雑な分子的解析のための、本発明の製剤ならびに核酸を固相に結合
させる普遍的な方法は、1つの反応容器中で、サンプルの調製、標的の増幅およ
び解析を可能とする遺伝子解析の総合的全自動システムの開発のための新規のプ
ラットフォーム技術を呈示する。
【0087】 以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【0088】実施例1 様々な植物材料からのゲノムDNAの単離 出発材料として各50〜100mgの植物材料を液体窒素存在下で乳鉢にて粉砕し、
続いて、1.5mlのエッペンドルフ管に移す。溶解バッファー(2% CTAB、2% ポリビ
ニルピロリドン、10mM Tris-HCl、20mM EDTA、および1.3M 塩化アンモニウム)を
500μl添加し、少なくとも30分間、65℃でインキュベートする。溶解していない
構成要素を遠心分離により沈殿させて、その上澄み液をイソプロパノール200μl
と混合する。
【0089】 ガラス繊維膜を有する遠心分離用カラム(微量遠心用カラム、LIDA社)に上記溶
液を移す。12,000rpmで2分間遠心分離する。ろ過液を捨て、洗浄バッファー(50m
M NaCl、10mM Tris-HCl、 1mM EDTA、70%(v/v)エタノール)で膜を2回洗浄する
。 短時間の遠心分離ステップ(12,000rpm、2分)でエタノールを除去した後、溶出バ
ッファー(10mM Tris-HCl、pH 8.7)200μlを添加し、10,000rpmで1分間遠心分離
してDNAを溶出する。
【0090】 溶出されたDNAは20μlずつアガロースゲルにロードし、エチジウムブロマイド
で染色することによって観察する(図1)。
【0091】実施例2 普遍的バッファー系を用いる、多様な出発材料からのゲノムDNAの同
時単離 単離に用いるサンプルは以下のとおりである; 1- 凍結全血:50ml、2- 全血:100μl、3- キュウリ:50mg、4- トマト植物の葉
:100mg、5- 唾液サンプル:100μl、6- ニワトリ肝臓、冷凍食品:5mg、7- ニ
ワトリ肝臓、冷凍食品:20mg、8- 毛根、9- シチメンチョウサラミ:50mg、10-
イチイ植物の針葉:100mg。
【0092】 全てのサンプルは、溶解バッファー(2% CTAB、2% ポリビニルピロリドン、10m
M Tris-HCl、20mM EDTA、および1.5M 塩化アンモニウム)500μl中で、全ての植
物サンプル以外の場合は20μlのプロテイナーゼK(20mg/ml)と共に、65℃でイン
キュベートする。
【0093】 続いて、該溶解液にイソプロパノール200μlを添加し、ガラス繊維膜を有する
遠心分離用カラム(微量遠心用カラム、LIDA社)に移す。12,000rpmで2分間遠心分
離する。ろ過液を捨て、洗浄バッファー(50mM NaCl、10mM Tris-HCl、 1mM EDTA
、70%(v/v)エタノール)で膜を2回洗浄する。短時間の遠心分離ステップ(12,000
rpm、2分)でエタノールを除去した後、溶出バッファー(10mM Tris-HCl、pH 8.7)
を50〜200μl添加し、10,000rpmで1分間遠心分離してDNAを溶出する。
【0094】 溶出されたDNAは、1/5量ずつアガロースゲルにロードし、エチジウムブロマイ
ドで染色することによって観察する(図2)。
【0095】実施例3 口腔粘膜のスワッブサンプルからのゲノムDNAの単離 口腔粘膜のスワッブサンプルからのDNAの単離は以下のとおりである。
【0096】 溶解バッファー(CTAB、ポリビニルピロリドン、塩化アンモニウム、Tris、EDT
A)400μlずつを1.5mlのエッペンドルフ管に移した。スワッブサンプル材料を押
しつぶし、20μlのプロテイナーゼK(20mg/ml)を該懸濁液に添加した。続いて、
そのバッチを70℃で10分間インキュベートした。溶解後、界面活性剤/イソプロ
パノール混合液200μlを加えて、サンプルを短時間振り混ぜ、続いて、市販の遠
心分離用カラム(LIDA社、ガラス繊維膜)に移し、12,000rpmで1分間遠心分離した
。エタノールを含有する洗浄バッファー(NaCl、Tris-HCl、EDTA、エタノール)で
該カラムを2回洗浄し(12,000rpm、1分間遠心分離)、短時間の遠心分離ステップ
で膜を乾燥させた。溶出バッファー(10mM Tris-HCl)200μlを添加し、短時間の
遠心分離ステップ(10,000rpm、1分)で結合したDNAをフィルター膜から溶出した
【0097】 2回の抽出過程により単離されたDNAを20μlずつ、分析用に0.7%TAEアガロー
スゲルにロードし、エチジウムブロマイドで染色して分析した(図3)。
【0098】実施例4 全血サンプル(200μl)からのDNAの抽出に関する、本発明の方法とカ
オトロピック塩存在下での核酸の結合に基づく市販キットによる方法との比較 本発明の方法によるゲノムDNAの単離を、核酸を結合させるためにカオトロピ
ック塩を用いてゲノムDNAを単離するのに用いる市販品として入手可能でかつ従
来から適応されている方法による場合と比較した。比較のための方法によるゲノ
ムDNAの抽出は、使用説明書に基づいて実施した。
【0099】 本発明の方法によるDNAの単離は、以下のとおりである。
【0100】 全血サンプル(EDTAで処理したもの、新鮮血)200μlずつを1.5mlのエッペンド
ルフ管に移す。溶解バッファー(CTAB、ポリビニルピロリドン、塩化アンモニウ
ム、Tris、EDTA)350μlとプロテイナーゼK(20mg/ml)20μlを添加し、10分間70℃
でインキュベートし、出発材料を溶解させた。溶解後、界面活性剤/イソプロパ
ノール混合液180μlを加え、サンプルを短時間振り混ぜ、続いて、市販の遠心分
離用カラム(LIDA社、ガラス繊維膜)に移し、12,000rpmで2分間遠心分離した。エ
タノールを含有する洗浄バッファー(NaCl、Tris-HCl、EDTA、エタノール)で該カ
ラムを2回洗浄し(12,000rpm、1分間遠心分離)、短時間の遠心分離ステップで膜
を乾燥させた。溶出バッファー(10mM Tris-HCl)200μlを添加し、短時間の遠心
分離ステップ(10,000rpm、1分)で結合したDNAをフィルター膜から溶出した。
【0101】 2回の抽出過程により単離されたDNAを10μlずつ0.7%TAEアガロースゲルにロ
ードし、エチジウムブロマイドで染色して分析した。抽出方法による、ゲノムDN
Aの収率、その完全性(低分子のスメアなバンドがみられない、不純物のない個々
のバンド)および再現性を比較した。観察されるように、本発明の方法によって
、比較のための方法よりも優れた結果を得ることができる(図4)。
【0102】実施例5 全血サンプル(5μl)からのDNAの抽出に関する、本発明の方法とカオ
トロピック塩存在下での核酸の結合に基づく市販のキットによる方法との比較 本発明の方法によるゲノムDNAの単離を、核酸を結合させるためにカオトロピ
ック塩を用いるという市販品として入手可能でかつ従来から適応されている方法
によるゲノムDNAの単離と比較した。比較のための方法では、ゲノムDNAは使用説
明書に基づいて抽出した。
【0103】 本発明の方法によるDNAの単離は、以下のとおりである。
【0104】 全血サンプル(EDTAで処理したもの、新鮮血)5μlずつを1.5mlのエッペンドル
フ管に移した。該サンプルに195μlの1×PBSバッファーを添加して総量200μl
とし、溶解バッファー(CTAB、ポリビニルピロリドン、塩化アンモニウム、Tris
、EDTA)350μlとプロテイナーゼK(20mg/ml)20μlを添加し、10分間70℃でインキ
ュベートし、出発材料を溶解させた。溶解後、界面活性剤/イソプロパノール混
合液180μlを加え、サンプルを短時間振り混ぜ、続いて、市販の遠心分離用カラ
ム(LIDA社、ガラス繊維膜)に載せ、12,000rpmで2分間遠心分離した。その後、洗
浄バッファー(NaCl、Tris-HCl、EDTA、エタノール)で該カラムを2回洗浄し(12,0
00rpm、1分間遠心分離)、短時間の遠心分離ステップにより膜を乾燥させた。溶
出バッファー(10mM Tris-HCl)200μlを添加し、短時間の遠心分離ステップ(10,0
00rpm、1分)で結合したDNAをフィルター膜から溶出した。
【0105】 2回の抽出過程により単離されたDNAを20μlずつ0.7%TAEアガロースゲルにロ
ードし、エチジウムブロマイドで染色して分析した。抽出方法に対する、微量の
出発材料からのゲノムDNAの単離能、および再現性を測定し比較した。観察され
るように、本発明の方法によって、比較のための方法よりも優れた結果を得るこ
とができる(図5)。
【0106】実施例6 様々な種類の動物組織サンプルおよび様々な量の出発材料からの、本 発明によるDNAの抽出と、カオトロピック塩存在下での核酸の結合に基づく市販
のキットによる抽出との比較 本発明の方法によるゲノムDNAの単離を、核酸を結合させるためにカオトロピ
ック塩を用いることによる市販品として入手可能で従来から適応されている方法
によるゲノムDNAの単離と比較した。使用説明書に基づいて、比較のための方法
によるゲノムDNAの抽出を行った。
【0107】 本発明の方法によるDNAの単離は、以下のとおりである。
【0108】 ブタ腎臓、ブタ心臓、およびブタ肝臓の組織サンプル5mgまたは20mgを、それ
ぞれ、1.5mlのエッペンドルフ管に移した。溶解バッファー(CTAB、ポリビニルピ
ロリドン、塩化アンモニウム、Tris、EDTA)400μlとプロテイナーゼK(20mg/ml)4
0μlを該サンプルに添加した。52℃でインキュベートすることにより、出発材料
の溶解を実施した。溶解後、溶解されていない構成要素を短時間の遠心分離ステ
ップ(14,000rpm、1分)で遠心沈降させ、上澄み液を界面活性剤/イソプロパノー
ル混合液200μlの入った新しい反応容器に入れ、そのサンプルを短時間振り混ぜ
、続いて市販の遠心分離用カラム(LIDA社、ガラス繊維膜)に移し、12,000rpmで2
分間遠心分離した。その後、エタノールを含有する洗浄バッファー(NaCl、Tris-
HCl、EDTA、エタノール)で該カラムを2回洗浄し(12,000rpm、1分間遠心分離)、
短時間の遠心分離ステップにより膜を乾燥させた。溶出バッファー(10mM Tris-H
Cl)200μlを添加し、短時間の遠心分離ステップ(10,000rpm、1分)により結合し
たDNAをフィルター膜から溶出した。
【0109】 2回の抽出過程により単離されたDNAを10μlずつ0.7%TAEアガロースゲルにロ
ードし、エチジウムブロマイドで染色して分析した。抽出法に対する、ゲノムDN
Aの収率、完全性(低分子のスメアなバンドがみられない、不純物のない個々のバ
ンド)および再現性に関して、種々の組織サンプルおよび様々な量の出発材料か
らのゲノムDNAの単離能を測定し比較した。観察されるように、本発明の方法に
よって、比較のための方法よりも優れた結果を得ることができる(図6)。
【0110】実施例7 本発明の方法による、そしてカオトロピック塩との結合に使用する媒 介物としての様々な担体への核酸の結合による、全血サンプル(200μl)からのDN Aの抽出 本発明の方法による、そしてカオトロピック試薬を用いる核酸の単離に使用す
る様々な担体(カラムの膜および懸濁物)への核酸の結合による、全血200μlから
のゲノムDNAの単離を示す。DNAの抽出は、LIDA社製のガラス繊維膜の代わりに種
々の従来から使用されている種々の担体を用いて、実施例4に記載のとおりに実
施する。
【0111】 単離されたDNAを20μlずつ0.7%TAEアガロースゲルにロードし、エチジウムブ
ロマイドで染色して分析した。図7において観察されるように、本発明の方法に
より、従来から知られているカオトロピック塩を用いた方法に用いられる様々な
担体への核酸の結合が起こる。
【0112】実施例8 タンパク質分解酵素を含む安定して保存できる溶解バッファー系(バ ッファー混合物1)の調製、および種々の出発材料からゲノムDNAを単離するため の該溶解バッファー系の使用 3M塩化カリウム、2% CTAB、18.2mM Tris-HCl(pH 8.3)、12.5mM EDTA、2.8%
ポリビニルピロリドンを含有する溶解バッファー保存溶液を調製する。保存溶
液を400μlずつ、1.5mlのエッペンドルフ管に分注し、プロテイナーゼK(20mg/ml
)40μlを添加する。溶解バッファー混合物を凍結乾燥用設備(アルファ2;Christ
社)内で凍結乾燥する。その後、溶解バッファー混合物を密閉した反応容器中で
室温にて6ヶ月間保存する。
【0113】 ゲノムDNAの抽出を: A:全血500μl B:唾液サンプル400μl C:パラフィン包埋組織材料 から実施した。
【0114】 1.全血からのDNAの抽出 溶解バッファーの固形製剤に全血500μlを添加し、70℃で10分間インキュベー
トする。イソプロパノール200μlを添加し、該懸濁液を遠心分離用カラム(ガラ
ス繊維マット)に移す。最高回転数で2分間遠心し、遠心分離物を捨てる。洗浄バ
ッファー(70%エタノール、NaCl、Tris、EDTA)600μlを加え、最高回転数で1分
間遠心分離し、遠心分離物を捨てる。この洗浄ステップを繰り返す。続いて、最
高回転数で2分間遠心分離して、膜を乾燥させる。溶出バッファー(70℃)200μl
を加えて最高回転数で1分間遠心分離することにより、DNAを膜から溶出させる。
【0115】 2.唾液サンプルからのDNAの抽出 溶解バッファーの固形製剤に唾液サンプル500μlを添加し、70℃で10分間イン
キュベートする。イソプロパノール200μlを添加し、該懸濁液を遠心分離用カラ
ム(ガラス繊維マット)に移す。最高回転数で2分間遠心し、遠心分離物を捨てる
。洗浄バッファー(70%エタノール、NaCl、Tris、EDTA)600μlを加え、最高回転
数で1分間遠心分離し、遠心分離物を捨てる。この洗浄ステップを繰り返す。続
いて、最高回転数で2分間遠心分離して、膜を乾燥させる。
【0116】 溶出バッファー(70℃)200μlを加えて最高回転数で1分間遠心分離することに
より、膜からDNAを溶出する。
【0117】 3.パラフィン包埋組織からのDNAの抽出 溶解バッファーの固形製剤にパラフィン包埋組織切片を加える。500μlの蒸留
水(dd H2O)を加え、52℃で30分間インキュベートする。イソプロパノール200μl
を添加し、該懸濁液を遠心分離用カラム(ガラス繊維マット)に移す。最高回転数
で2分間遠心分離し、遠心分離物を捨てる。洗浄バッファー(70%エタノール、Na
Cl、Tris、EDTA)600μlを加え、最高回転数で1分間遠心分離し、遠心分離物を捨
てる。この洗浄ステップを繰り返す。続いて、最高回転数で2分間遠心して、膜
を乾燥させる。溶出バッファー(70℃)200μlを加えて最高回転数で1分間遠心分
離することにより、DNAを膜から溶出させる。
【0118】 その後、抽出されたDNAをゲル電気泳動にて分析した。この目的のために、全D
NA溶出物を1/10ずつアプライした(図8)。
【0119】実施例9 プロテイナーゼKを含む安定して保存できる溶解バッファー系(バッフ ァー混合物2)の調製、および8つの別個の全血サンプル(100μl)からゲノムDNA
を単離するための該溶解バッファー系の使用 3M 塩化アンモニウム、2% ポリビニルピロリドン、16.7 mM EDTA、60mM Tri
s-HCl、1.6% CTAB、プロテイナーゼK(20mg/ml)20μlを含有する溶解バッファー
保存溶液を調製する。保存溶液を400μlずつ、1.5mlのエッペンドルフ管に分注
し、該エッペンドルフ管を蓋を開けてサーモミキサー内で95℃にてインキュベー
トして、完全に乾燥させる。その後、該エッペンドルフ管の蓋を閉めて、室温に
て12ヶ月間保存する。
【0120】 全血からのDNAの抽出 溶解バッファーの固形製剤に全血100μlを添加し、70℃で10分間インキュベー
トする。シリカに基づく無機質担体の懸濁液20μlを添加し、短時間混合する。
該バッチを1分間インキュベートする。短時間の遠心分離にて該担体をペレット
にし、担体のペレットを、800μlの洗浄バッファー(70%エタノール、NaCl、Tri
s、EDTA)で洗浄し、続いて、70℃でインキュベートすることにより残留するエタ
ノールを除去する。70℃に加熱した溶出バッファー(10mM Tris-HCl、pH 8.69)20
0μlを加え、最高回転数で1分間遠心分離して担体から核酸を分離することによ
り、担体からDNAを溶出させ、核酸を新しい反応容器に移す。続いて、抽出したD
NAをゲル電気泳動にて分析した。この目的のために、全DNA溶出物の1/10ずつを
アプライした(図9)。
【0121】実施例10 微量試験用プレートの官能性表面への直接結合による、末梢血リン パ球からのゲノムDNAの単離 市販されているプレートをCOO-基でコートして、微量試験用プレートとして用
いた。官能基を有する該プレートの1列(8ウェル)および陰性対照としてCOO-基を
有しない1列をそれぞれ単離に用いた。
【0122】 全ウェルに、1×PBSバッファー中の末梢血リンパ球30μlを入れて、溶解バッ
ファー(塩化アンモニウム、CTAB、ポリビニルピロリドン、Tris-HCl、EDTA、プ
ロテイナーゼK)180μlを加えて、70℃で5分間インキュベートした。続いて、界
面活性剤/イソプロパノール混合液80μlを添加した。該バッチを短時間振盪し、
5分間インキュベートした。続いて、溶液をウェルから捨てた。そしてすぐに、
エタノールを含有する洗浄バッファーでそれらのウェルを2回洗浄し、残留する
エタノールを70℃で短時間インキュベートすることにより除去した。核酸の溶出
は、10mM Tris-HCl 25μlを添加して2分間インキュベートすることにより実施し
た。
【0123】 そして直ちに、溶出物を0.7%アガロースゲル上で評価した(図10)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、様々な植物材料から単離したゲノムDNAのアガロースゲル電気泳動の結
果を示す。
【図2】 図2は、多様な出発材料から同時に単離したゲノムDNAのアガロースゲル電気
泳動の結果を示す。
【図3】 図3は、口腔粘膜のスワッブサンプルから単離したDNAのアガロースゲル電気
泳動の結果を示す。
【図4】 図4は、全血サンプル(200μl)から、本発明により抽出したDNA、および、カ
オトロピック塩存在下での核酸の結合に基づく市販キットにより抽出したDNAの
アガロースゲル電気泳動の結果を示す。
【図5】 図5は、カオトロピック塩存在下での核酸の結合に基づいた市販キットにより
全血サンプル(5μl)から抽出したDNA、および、本発明により全血サンプル(5μl
)から抽出したDNAのアガロースゲル電気泳動の結果を示す。
【図6】 図6は、各種および異なる量の動物組織サンプルから、本発明により抽出した
DNA、および、カオトロピック塩存在下での核酸の結合に基づく市販キットによ
り抽出したDNAのアガロースゲル電気泳動の結果を示す。
【図7】 図7は、本発明の方法により、およびカオトロピック塩との結合に使用する種
々の担体への核酸の結合により、全血サンプル(200μl)から抽出したDNAのアガ
ロースゲル電気泳動の結果を示す。
【図8】 図8は、バッファー混合物1を用いて、全血500μl、唾液サンプル400μl、パ
ラフィン包埋組織材料から抽出したDNAのアガロースゲル電気泳動の結果を示す
【図9】 図9は、バッファー混合液2を用いて8つの別個の全血サンプル(100μl)から
単離したゲノムDNAのアガロースゲル電気泳動の結果を示す。
【図10】 図10は、微量試験用プレートの官能性表面への直接結合により単離した、末
梢血リンパ球由来のゲノムDNAのアガロースゲル電気泳動の結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,H R,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の複合的出発材料から、核酸、特にDNAを固相に結合さ
    せて単離するための製剤であって、 少なくとも1種の抗カオトロピック塩成分を含む溶解/結合バッファー系、 固相、 公知の洗浄および溶出バッファー、 を含み、カオトロピック成分を含まない上記製剤。
  2. 【請求項2】 抗カオトロピック成分がアンモニウム塩、セシウム塩、ナト
    リウム塩、および/またはカリウム塩、好ましくは塩化アンモニウムである、請
    求項1記載の製剤。
  3. 【請求項3】 溶解/結合バッファー系が、必要に応じて界面活性剤および
    添加物を含む、請求項1または2に記載の製剤。
  4. 【請求項4】 界面活性剤および添加物が、Tris-HCl、EDTA、ポリビニルピ
    ロリドン、CTAB、TritonX-100、N-ラウリルサルコシン、クエン酸ナトリウム、D
    TT、SDS、および/またはTweenである、請求項3記載の製剤。
  5. 【請求項5】 溶解/結合バッファー系が固相への結合のためのアルコール
    を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製剤。
  6. 【請求項6】 溶解/結合バッファー系が酵素、好ましくはタンパク質分解
    酵素を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製剤。
  7. 【請求項7】 溶解/結合バッファー系が水溶液である、請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の製剤。
  8. 【請求項8】 溶解/結合バッファー系がすぐに使用できる反応槽内で安定
    して保存できる固形製剤である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製剤。
  9. 【請求項9】 カオトロピック試薬、好ましくはガラス繊維マット、ガラス
    膜、ガラス、沸石、セラミック、シリカ担体を用いる単離に使用するあらゆる担
    体を固相として利用する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製剤。
  10. 【請求項10】 負電荷官能性表面または潜在的に負電荷に転換しうる官能
    性表面を有するあらゆる担体を固相として利用する、請求項1〜8のいずれか1項
    に記載の製剤。
  11. 【請求項11】 担体の表面がアセチル基、カルボキシル基、または水酸基
    で修飾されている請求項10記載の製剤。
  12. 【請求項12】 任意の複合的出発材料から、請求項1〜9のいずれか1項
    に記載の製剤を用いて、核酸、特にDNAを単離する方法であって、 出発材料を溶解し、 固相に核酸を結合させ、 担体に結合した核酸を洗浄し、そして核酸の溶出を行うこと、 を含む上記方法。
  13. 【請求項13】 DNAを含む材料を、 抗カオトロピック塩成分を含み、少なくとも1種の界面活性剤を含み、必要に
    応じて添加物、さらに必要に応じてタンパク質分解酵素を含む水溶液を含有する
    溶解/結合バッファー系を用いて、 必要に応じてアルコールを添加して、固相と接触させ、 その後洗浄して、核酸を固相から解離させる、 ことを含む、請求項12に記載の核酸を単離する方法。
  14. 【請求項14】 出発材料が、果実、種子、葉、針葉などの小型の植物材料
    、全血、組織、微小生検試料、パラフィンコートを施した材料、内視鏡的逆行性
    胆道膵管造影サンプル、スワッブサンプルなどの臨床関連サンプル、魚類、ソー
    セージ、缶詰、ミルクなどの食料品、毛根、たばこの吸い殻、血痕などの法医学
    的サンプル、およびDNAを含有する他のサンプルである、請求項13記載の方法
  15. 【請求項15】 溶解/結合用の抗カオトロピック塩のイオン強度が0.1〜8M
    である請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜8、10および11のいずれか1項に記載の製
    剤を用いて任意の複合的出発材料から、核酸、特にDNAを単離する方法であって
    、 出発材料を、化学的に改変した「単一試験管」法、または1ステップ法におい
    て、負電荷官能性表面または潜在的に負電荷に転換しうる官能性表面と接触させ
    て、溶解させ、 該表面に核酸を結合させ、 結合した核酸を洗浄し、そして必要に応じて溶出する、 ことを含む、上記方法。
  17. 【請求項17】 負電荷官能性表面が、適当に修飾された平面表面、フィル
    ター膜、従来のプラスチック槽またはは微量試験プレートである、請求項16記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 請求項16および17のいずれか1項に記載の方法であっ
    て、続いて、核酸を同一の反応バッチ内で選択された配列部分の増幅反応に供し
    、必要に応じて、そこで遺伝子配列を解析することを含む上記方法。
  19. 【請求項19】 請求項16および17のいずれか1項に記載の方法であっ
    て、続いて、同一の反応バッチで核酸をハイブリダイズさせること、および/ま
    たは配列決定することを含む上記方法。
  20. 【請求項20】 固相に結合している核酸を単離および精製するための、溶
    解/結合バッファー系中での抗カオトロピック成分の使用。
  21. 【請求項21】 抗カオトロピック成分がアンモニウム塩、セシウム塩、ナ
    トリウム塩、および/またはカリウム塩、好ましくは塩化アンモニウムである、
    請求項20記載の使用。
  22. 【請求項22】 イオン強度が0.1〜8Mである抗カオトロピック塩を溶解/結
    合に使用する、請求項20または21記載の使用。
  23. 【請求項23】 溶解/結合バッファー系を水溶液の形で使用する、請求項
    20〜22のいずれか1項に記載の使用。
  24. 【請求項24】 溶解/結合バッファー系が安定して保存できる安定な製剤
    として存在する、請求項20〜22のいずれか1項に記載の使用。
  25. 【請求項25】 遺伝子治療への使用を目的とするDNAを調製するための単
    離および精製における、請求項20〜24のいずれか1項に記載の使用。
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