JP5390772B2 - 核酸を安定化試薬から精製するための組成物および方法 - Google Patents

核酸を安定化試薬から精製するための組成物および方法 Download PDF

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Description

優先権主張
本特許出願は2004年11月5日出願の米国出願第60/625,513号明細書、および2005年9月13日出願の米国出願第60/716,451号明細書の優先権を主張する。
本特許出願は、参照により全体が本開示に含まれる、記載の出願の利益を主張する。
本発明は、RNA、DNA、または両方を、試料から単離するための材料および方法に関する。
デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)といった核酸は、分子生物学の分野において研究および臨床分析のために広く用いられている。DNAおよびRNAを生物試料から単離するためのいくつかの方法が存在し、その方法は細胞の破壊核酸を溶液中へ遊離することを伴う。RNAは分解に非常に敏感である。したがって、RNAをRNA分解酵素(たとえばRNA分解酵素)による酵素消化から保護するための方法もまた存在する。RNAは次いで、DNA、タンパク質、および他の夾雑物から分離されうる。これらの単離工程は通常、別々の段階で、RNAアーゼ活性を阻害する条件下で細胞が溶解され、次いで精製が行われる、段階的な方法で実施される。RNAの以降の精製前に試料の保存を可能にするため、回収の時点でRNAを安定化するための方法もまた開発されている。
現在の核酸安定化製品システムでは、精製の限られた選択肢しか可能でない。たとえば、これらの安定化製品システムおよびその試薬は、回収チューブの製造元によって特に設計された精製製品だけにユーザーを限定する。その方法は、専用の資本設備が必要であるか、使用が難しいか、またはRNAおよびDNAの両方を同一の試料から単離する能力が限られている点で、汎用性が限定されている。したがって、ユーザーは、RNAまたはDNAのための「安定化」チューブを選択する必要があり、およびそれぞれのための別々の核酸単離キットを購入する必要がある。
本発明によって扱われる処方および方法は、RNA、またはDNA、または両方の、同一の試料からの抽出および精製を可能にし、そのようにしてユーザーに利益を提供する。加えて、本発明によって扱われる処方および方法は、多数の製造元の回収チューブで使用でき、それによって容易な、柔軟な、および費用対効果の高い解決手法を、選択する回収チューブにかかわらずユーザーに提供できる。
生物試料中の核酸の保存および安定化のための回収チューブおよび試薬の開発と共に、RNA、またはDNA、または両方を、同一の試料から効果的に単離する選択肢をエンドユーザーに可能にする方法が必要とされる。現在、ユーザーは、DNAおよびRNA用に別々のキットおよび別々の回収チューブを購入しなければならない。試料の保存または安定化用に、市販されるいくつかの方法が存在する。しかし、同一のチューブからDNAおよびRNAの両方の抽出を可能にする材料および方法もキットも入手可能でない。
本発明は、安定化試料からの粗溶解物の調製、粗溶解物をpH約7ないし9の緩衝剤、塩基、両親媒性試薬を含む可溶化溶液と接触させること;溶解溶液が複合化塩を含む、約7より大きいpHに緩衝された溶解溶液と接触させて単離試料を作製すること;単離試料中の実質的に未分解のRNAを含む核酸が固相担体へ結合するように、単離試料を固相担体と接触させること;固相担体を一つ以上の洗浄溶液で洗浄して、実質的に未分解のRNAを含む結合した核酸以外の物質を除去すること;および実質的に純粋なおよび未分解のRNAを得るために、結合した実質的に未分解のRNAを固相担体から溶出することを含む、RNAを含む被験試料からRNAを単離するための方法を提供する。
本発明はまた、安定化試料からの粗溶解物の調製、粗溶解物をpH約7ないし9の緩衝剤、塩基、両親媒性試薬を含む緩衝剤を含む可溶化溶液と接触させること;溶解溶液が複合化塩を含む、約7より大きいpHに緩衝された溶解溶液と試料を接触させて単離試料を作製すること;単離試料を、(1)緩衝剤、リチウム塩、および両親媒性試薬を含む結合溶液、または(2)リチウム塩およびアルコールを含む洗浄溶液のどちらかと接触させて結合試料を作製すること;結合試料中の実質的に未分解のDNAを含む核酸が固相担体へ結合するように、結合試料を固相担体と接触させること;固相担体を一つ以上の洗浄溶液で洗浄して、実質的に未分解のDNAを含む結合した核酸以外の物質を除去すること;および実質的に純粋なおよび未分解のDNAを得るために、結合した実質的に未分解のDNAを固相担体から溶出することを含む、DNAを含む被験試料からDNAを単離するための方法も提供する。
本発明はまた、試料を第一および第二のチューブに分けること(または可溶化溶液を試料に添加した後、試料を分けること;上記に記載されたRNA単離方法にしたがって、第一のチューブ中の試料からRNAを単離すること;および上記に記載されたDNA単離方法にしたがって、第二のチューブ中の試料からDNAを単離することを含む、DNAおよびRNAの両方を試料から単離するための方法も提供する。
本発明はまた、RNAを含む被験試料から実質的に純粋なおよび未分解のRNAを単離するための方法も提供する。本方法は、テンパス(Tempus)(商標)安定化剤(たとえば米国特許第5,972,613号明細書および国際出願第WO 99/29840明細書を参照)といったグアニジウム安定化剤で安定化した被験試料を、アルコールと接触させること;被験試料を遠心分離して、粗溶解物沈澱および上清を生じること;上清を除去すること;溶解溶液が複合化塩を含む、約7より大きいpHに緩衝された溶解溶液と粗溶解物沈殿を接触させて単離試料を作製すること;単離試料中の実質的に未分解のRNAを含む核酸が固相担体へ結合するように、単離試料を固相担体と接触させること;固相担体を一つ以上の洗浄溶液で洗浄して、実質的に未分解のRNAを含む結合した核酸以外の物質を除去すること;および実質的に純粋なおよび未分解のRNAを得るために、結合した実質的に未分解のRNAを固相担体から溶出することを含む。この工程で用いられうるアルコールは、エタノールまたはメタノール、もしくはメタノールおよびエタノールの組み合わせでありうる。アルコールは、濃度約30%ないし100%、または70%ないし95%で存在する。なお、遠心分離工程の後に上清を被験試料から除去する際に、安定化剤からグアニジウムが実質的に除去されて、その結果、粗溶解物沈殿がグアニジウムを実質的に含まないようにすることに留意するべきである。「実質的に含まない」の語は、安定化剤の初期開始量の1%未満(たとえば、0.5%または0.1%未満、またはさらには0.01%未満)が、粗溶解物中に存在することを意味する。残留しうる任意の残存グアニジウムは、その後の精製工程の化学作用に影響を及ぼさない。
本発明は、核酸を含む物質を可溶化するための処方を提供し、処方は、濃度約10から20mMおよびpH約7ないし9のトリス−HCl、濃度約20ないし50mMのトリス塩基、濃度約5から15%のトリトン−X、および濃度約1から20mMのEDTAを含む。
本発明は、(別々に包装された)可溶化溶液、溶解溶液、洗浄I溶液または結合溶液、洗浄II溶液、およびRNA、DNA、または両方の試料からの単離のための手順を含むパッケージを含む、RNA、DNAまたは両方を単離するためのキットを提供する。
本発明の別の特徴および効果は、下記の詳細な説明からおよび請求項から明らかである。特に定義されない限り、本願明細書で用いられるすべての技術的および科学的な用語は、本発明が帰属する分野で当業者によって一般的に理解される意味を有する。本明細書中に言及されるすべての刊行物、特許出願、特許および他の参照は、参照により全体が本開示に含まれる。コンフリクトする場合には、定義を含めた本明細書が優先するだろう。開示された材料、方法および実施例は、単に例示的であり限定を意図していない。本明細書中に記載されたのと類似または均等の方法および物質が、本発明を実施するために用いられうることを、当業者は理解するであろう。
核酸精製または単離
生物科学、医学および薬学における発展は、遺伝子を研究することへの関心を高めており、およびさまざまな試料から核酸を得るための洗練された方法の必要性を強めている。たとえば、リボ核酸は細胞の遺伝的期限および機能的活動の幅広い情報を提供する。そのような情報は、たとえば、臨床で、感染症の診断、発がん遺伝子を発現している細胞の検出、遺伝疾患の検出、宿主防御機構の状態監視、患者における遺伝子発現に対する薬物の影響の検討、および薬物の副作用および毒性作用の検討に使用されうる。
液相精製および固相精製の2つの一般的分類に分けられる、多数の核酸精製方法が存在する。液相精製では、核酸は液相中に留まり、一方で不純物は沈澱および/または遠心分離によって除去される。代替的に、核酸不純物が残る一方で核酸が沈澱で取り出される。固相精製では、核酸は固相担体へ結合し、一方で不純物は選択的に溶出される。たとえば、液相精製によって単離されたRNAが液相中に留まり、一方で不純物が沈澱および/または遠心分離といった過程によって除去される。固相精製では、RNAは固相担体へ結合し、一方でDNA、タンパク質、およびリン脂質といった不純物は選択的に溶出される。両方の精製分類は、実質的に未分解のRNAを得ることを目的とする。両方の精製戦略は、多数の段階および、しばしば危険な試薬を必要とする従来の方法、およびより少数の段階および通常は危険性のより低い試薬を必要とするより迅速な方法を使用する。RNA精製の場合には、開始材料(たとえば、生物材料)が細胞を含む場合、液相および固相方法の両方が細胞またはウイルスの同時破壊、または溶解段階を必要とする。破壊、または溶解段階は、DNA、脂質、糖質、タンパク質などといった夾雑物と混合したRNAを結果として生じる。そのような混合物はまた、実質的に未分解のRNAを得ることに干渉しないように、除去および/または不活性化されなければならない、RNAを分解するRNA分解酵素を含む。
従来、液相RNA単離方法は液相−液相抽出(すなわち、フェノール−クロロホルム)およびアルコール沈澱を使用している。一つの一般的に用いられている。液相−液相RNA抽出方法は、チョムゼンスキー(Chomczynski)およびサッチ(Sacchi)の「酸グアニジウムフェノール」抽出法である(Chomczynski P.,Sacchi N.,酸グアニジウムチオシアナート−フェノール−クロロホルム抽出によるRNA単離の一段階法(Single−step method of RNA isolation by acid guanidinium thiocyanate−phenol−chloroform extraction),Anal Biochem 162: 156−9 [1987];米国特許第5,945,515号、第5,346,994号、および第4,843,155号明細書)。この方法は:(1)試料をグアニジウムイソチオシアナート(GITC)溶液で抽出し、酸性媒体、フェノール、およびクロロホルムを連続して加える;(2)フェノールによって変性されたタンパク質が、中間層に見られる核酸から除去されうるように、混合物を遠心分離して相を分離させる;(3)沈澱し、およびそれによってRNAを濃縮するように、アルコールを加える;および(4)精製されたRNAを洗浄しおよび再水和することを含む。この方法はRNAの精製を確実にすることが実証されているが、クロロホルムおよびフェノールといった危険な試薬を使用し、労働集約的であり、および有機試薬が精製試料中に残存しやすい。
陽イオン性洗浄剤による核酸の沈殿は、液相技術の別の一例である(米国特許第5,985,572号、第5,728,822号および第5,010,183号明細書(マックファーレン(MacFarlane))。たとえば、米国特許第5,985,572号は、選択された第4級アミン界面活性剤を用いる生物試料からRNAを単離する方法を開示している。危険でない液相精製方法が、低いpHの溶解および沈殿試薬を用いてヒース(Heath)(米国特許第5,973,137号明細書)によって開示された。しかし液相法には、長い沈殿段階を含み、およびしたがって自動化が困難であるという重大な欠点がある。そのようにして、ハイスループットRNA精製の必要性が固相方法の開発に役立った。一部の実施形態では、RNA単離は、グアニジウムイソチオシアナート中で細胞を均質化することを含み、次いで、ナトリウム酢酸塩およびフェノール、およびクロロホルム/イソアミルアルコールが連続的に添加される。グアニジウムのカオトロピック塩を用いる、細胞を溶解しおよびRNA分解酵素を阻害するためのいくつかの方法が公知である。遠心分離後RNAは、アルコールの添加によって、上層から沈殿する。別の方法は、加熱フェノールの細胞懸濁液への添加、次いでアルコール沈殿を含む。これらの方法はユーザーにとって危険であり、および用いられる試薬の処理は費用がかかりうる。
実質的に未分解のDNAは、当業者に公知のさまざまな液相および固相方法によって単離されうる。たとえばDNAは、マニアティス(Maniatis)他,1989,『分子クローニング:実験の手引き』(Molecular Cloning,A Laboratory Manual),コールドスプリングハーバーラボラトリー社(Cold Springs Harbor Laboratory),ニューヨーク)またはパーシング(Persing)他(編),(1993),『診断分子細菌学:原理および応用』(Diagnostic Molecular Microbiology:Principles and Applications,(全米微生物学会(American Society for Microbiology),ワシントンDC)に記載されたような定型的な技法によって単離されうる。
固相DNA精製では、膜濾過器、磁気ビーズ、金属酸化物、およびラテックス粒子を含む多数の固相担体が用いられてきた。おそらく、最も広く用いられる固相担体は、シリカ系粒子である(たとえば、米国特許第5,234,809号(ブーム(Boom)他);国際公開第WO 95/01359号(コルパン(Colpan)他);米国特許第5,405,951号(ウッドアード(Woodard));国際公開第WO 95/02049(ジョーンズ(Jones))号;第WO 92/07863号(キアゲン社(Qiagen GmbH)明細書を参照)。たとえば、米国特許第5,234,809号(ブーム(Boom)他)明細書中に開示された方法は、DNAをシリカ粒子へ結合するのに高濃度のカオトロピック溶液を用い、および全血からDNAを精製するのに6つの遠心分離段階および5つの試薬を必要とする。この方法の欠点は、微粒子懸濁液の使用、多数の遠心分離段階の使用、およびグアニジウムイソチオシアナートおよびアセトンといった危険な試薬の使用である。
別の例では、米国特許第5,496,562号(バーゴイン(Burgoyne))明細書は、4回のフェノール洗浄および5回のイソプロパノール洗浄中に4つの試薬を使用する、乾燥血液を含むセルロース濾紙を精製する方法を記載する。乾燥後に、濾紙の小片が正方形から切り取られ、およびPCR増幅のための基質として直接用いられる。結合DNAの分析のための使用にもかかわらず、これらの方法は依然として多数の段階および危険な試薬が必要である。
試料
生物試料といった試料は、さまざまな手段によって回収されうる。たとえば、試料を回収しおよび保存するために試料回収容器が用いられる。一部の実施形態では、回収容器は弾力性のある停止具を有するガラスまたはプラスチック製チューブである。別の実施形態では採血チューブが用いられ、チューブは真空にされて大量の血液をチューブへ回収する。一部の実施形態では、特定の試験のための血液試料を調製するために、回収チューブは、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)といったさまざまな添加物を有しうる。別の実施形態では、添加物は抗血液凝固剤である。一部の場合では、抗血液凝固添加物は水溶液中で緩衝されたクエン酸塩またはヘパリンである。別の場合では、水性クエン酸塩は指定された量の血液試料と組み合わされて、特定の試験を実施するために必要な抗凝固剤の量を決定する。しかし、添加物は試料中の核酸を安定化しないため、こういった処理された回収チューブは主として血清学的試験のために用いられる。
試料−回収容器は、さまざまな試料を回収しおよび/または保存するために用いられる。特定の実施形態では、試料回収容器は、生物流体または試料(たとえば、全血、骨髄、血斑、血清、血漿、軟膜調製物、唾液および脳脊髄液、口腔スワブ、培養細胞、細菌の細胞懸濁液、心臓、肝臓および脳といった動物の固体組織、糞および尿といった体内老廃物、空気、水、堆積物または土壌から採取された環境試料、植物組織、酵母、細菌、ウイルス、マイコプラズマ、菌類、原生動物、リケッチア、および他の小さな微生物細胞を回収しおよび/または保存するのに用いられる。別の実施形態では、試料回収容器は、生物材料の溶解物、ホモジネート、または部分的に精製された試料を回収しおよび/または保存するのに用いられる。別の場合では、生物材料は、核酸の粗混合物または部分的に精製された混合物を含む。
最近紹介されているいくつかの市販製品は、生物試料(たとえば、血液)を回収チューブ中に保存し、およびまた核酸を「安定化」する。「安定化」は、RNAを分解から保護するのに、および以降の核酸の精製のための試料の保存を可能にするのに、特に有用である。プレアナリティクス社(PreAnalytiX)(商標)(カリフォルニア州バレンシア(Valencia))は、DNAまたはRNAの安定化のための採血チューブを提供する(米国特許第6,617,170号明細書)。これらのチューブの商品名はパックスジーン(PAXgene)(商標)DNA回収チューブ、およびパックスジーン(PAXgene)(商標)RNA回収チューブである。これらのチューブは、シュウ酸テトラデシルトリメチルアンモニウムおよび酒石酸の処方を使用する。パックスジーン(PAXgene)(商標)血液チューブは、全血の採血および血液試料中のRNAの安定化に用いられるプラスチック真空チューブである。プレアナリティクス社(PreAnalytiX)(商標)はさらに、これらの回収チューブからのDNAまたはRNAのどちらかの精製用の別々のキットを提供する。
アプライド・バイオシステムズ社(Applied Biosystems,Inc.)(カリフォルニア州フォスターシティ(Foster City))は、RNAの安定化のための採血チューブを市場に出しおよび販売している。これらのチューブの商品名は、テンパス(Tempus)(商標)RNA回収チューブである。これらのチューブは、塩酸グアニジンを含む処方を使用する。この産物の溶液は、室温にて最高5日間全血由来の総RNAを安定化させる。
アンビオン社(Ambion)(テキサス州オースチン(Austin))は、RNA安定化のための試薬を提供する(米国特許第6,528,641号明細書)。この試薬の商品名は、RNAレーター(RNAlater)(商標)溶液である。この試薬は硫酸アンモニウムの処方を使用する。RNAレーター(RNAlater)(商標)は、無傷の未凍結組織、および細胞試料中の細胞RNAを安定化させおよび保護する、水性の組織および細胞保存試薬である。RNAレーター(RNAlater)(商標)は、無傷で未凍結の組織および細胞試料中の細胞RNAを安定化させおよび保護する貯水組織および保存用の記憶試薬である。RNAレーター(RNAlater)(商標)は、直ちに試料を処理するまたは以降の処理のために液体窒素中で試料を凍結させる必要性をなくす。ユーザーは、少なくとも一つの寸法が0.5cm未満となるよう保存する組織試料を切断し、および試料から核酸を精製する準備ができるまで組織試料を5倍量のRNAレーター(RNAlater)(商標)中に浸す。
オメガバイオテク社(Omega Bio−Tek)は、RNAの安定化のための試薬を市場に出しおよび販売している。この試薬の商品名はRNAセーファー(RNAsafer)(商標)安定化試薬である。この試薬はひとたび試料に塗布されると、細胞および組織を透過し、および室温にてRNA分解酵素を不活性化する。試料は、RNAセーファー(RNAsafer)(商標)安定化試薬中で−20°Cにて最長12ヶ月まで保存されうる。
本発明の方法
試薬
本発明は、いくつかの分類の試薬:希釈溶液、可溶化溶液、溶解溶液、プロテイナーゼK溶液、結合溶液、洗浄溶液、および溶出溶液を扱う。
(i)希釈溶液:一部の実施形態では、粗溶解物の調製を円滑にするために、安定剤の存在下で、希釈剤が生物材料へ添加される。テンパス(Tempus)(商標)溶液の製造元(アプライド・バイオシステムズ社(Applied Biosystems,Inc.))は、PBSを使用するよう指定している。パックス(PAX)システムは希釈溶液を必要としない。下記の実施例4に記載される一実施形態では、本工程の頑健性を改善するためにアルコールが使用された。
(ii)可溶化溶液:可溶化溶液は、遠心分離後に試料沈澱を溶解して粗溶解物を生じるのに用いられる。一部の実施形態では、可溶化溶液処方は、緩衝剤、塩基、洗浄剤または界面活性剤またはその混合物といった両親媒性試薬、および随意的なキレート剤を含む。たとえば、可溶化溶液は、トリスHClといった緩衝材を、pH7〜9(たとえば、pH7.1、7.3、7.5、7.8、8.0、8.2、8.6、8.8、8.9、または9)で含みうる。一部の実施形態では、緩衝剤濃度は10〜20mM(たとえば、10.5mM、11mM、11.7mM、12mM、12.5、mM、13mM、13.6mM、14mM、14.2mM、14.8mM、15mM、16mM、17mM、18mM、19mM、または19.5mM)でありうる。塩基濃度は、20〜50mM(たとえば、21mM、25mM、27mM、31mM、35mM、38mM、42mM、47mMの、または49mMのトリス塩基)でありうる。一部の場合では、可溶化溶液はさらに両親媒性試薬を含みうる。両親媒性試薬は、炭化水素鎖のような疎水性官能基に結合した親水基を有しおよび界面活性を有する化合物または分子を含む。一部の場合では、両親媒性試薬は洗浄剤である。陰イオン性、陽イオン性、および両性イオン性洗浄剤が使用されうる。一部の場合には、非イオン性洗浄剤が核酸単離に使用される。別の実施形態では、ツイーン(Tween)類の非イオン洗浄剤が使用される(たとえば、ツイーン−20、ツイーン−40、ツイーン−60、ツイーン−80など)。一部の場合では、トリトン(Triton)類洗浄剤が使用される(たとえば、X−100、X−114、XL−80Nなど)。別の場合には、テルジトール(Tergitol)(たとえば、XD、TMN−6)、ノニデット(Nonidet)またはイゲパール(Igepal)(たとえば、NP−40)洗浄剤が使用される。一部の実施形態では、非イオン性洗浄剤は濃度5〜15%(たとえば、約5%、7%、8%、10%、12%、または14%のトリトン−X)で使用される。別の実施例では、キレート剤エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)が濃度1〜20mM(たとえば、5〜10mM、6〜9mM、7〜8mM、8mM、または7.5mM)で添加される。
(iii)溶解溶液:溶解溶液は、核酸を放出するのに効率的な(たとえば、生物試料中の細胞の)溶解を可能にし、核酸−分解酵素の活性を効果的に阻害し、および選択した固相担体へ核酸が結合するのを可能にする。本発明の溶解溶液は、(トリス−HClといった)緩衝剤、(ナトリウム塩類たとえば塩化ナトリウム、またはリチウム塩類たとえば塩化リチウムまたは臭化リチウム、といった)アルカリ金属塩、(洗浄剤、または界面活性剤、またはそれらの混合物といった)両親媒性試薬、および随意的に(EDTAまたはCDTAといった)キレート試薬を含む。本発明の溶解溶液は、グアニジウム塩類、尿素などといった強いカオトロピック物質の添加を必要としない点で独特である。グアニジウム塩類および尿素は、水の構造を破壊し、およびそれによって、疎水性相互反応の強さを低下させる傾向があり、結果として他の溶質分子に対する急激な作用を生じるカオトロピック塩である。たとえば、尿素は、水中に溶解される際に、タンパク質の二次、三次、および四次構造を破壊し、および引き続きRNAからのタンパク質の解離を引き起こす。グアニジウム塩類および尿素は、吸熱性反応によって水中に溶解する。グアニジウム塩類および尿素の両方は、相対的なカオトロピック強度にしたがって陽イオンおよび陰イオンを格付けする広く用いられている系である、ホフマイスター(Hofmeister)シリーズによって定義されるように、強いカオトロピック塩であると考えられる(F.ホフマイスター(Hofmeister),『塩類の作用の理解について』(On the understanding of the effects of salts), Arch. Exp. Pathol. Pharmakol.(ライプツィヒ(Leipzig))24(1888)247−260)。
強いカオトロピック塩とは異なり、アルカリ金属塩(たとえば、塩化ナトリウム、塩化リチウムおよび臭化リチウム)の水中での反応は発熱反応であり、および強いコスモトロピックなリチウムイオンによって表される猛烈なイオン−双極子相互作用、および結果として生じる高い溶解度を示す。このような差は、グアニジウム塩類のような強いカオトロピック物質と、本発明のアルカリ金属塩特に塩化リチウムとの差を示す。
溶解溶液の第一の成分は、溶液のpHを維持する緩衝剤(たとえば、トリス緩衝剤または任意の公知の緩衝剤)である。たとえば、緩衝剤のpHは、少なくとも約8、少なくとも約8.5、または少なくとも約9でさえ(たとえば、8.1、8.4、8.6、8.7、8.9、9.1、または9.5)ありうる。緩衝剤は、少なくとも約8(たとえば、8.1、8.3、8.5、8.6、8.8、または8.9)のpKaを有してもよく、および濃度50〜150mM(たとえば、60mM、70mM、80mM、90mM、100mM、120mM、または140mM)で使用されうる。一部の実施形態では、トリス緩衝剤が適切な緩衝剤である。一部の場合では、pH8.0および濃度100mMを有するトリス緩衝剤が使用される。一部の別の実施形態では、塩基が溶解溶液のpHを調整するのに使用されうる。塩基は、溶液のpHを7以上(たとえば、pH7.5、8、8.5、または9.0)へと増加させることができるものでありうる。一部の場合では、塩基はアルカリ金属水酸化物でありうる。こういったアルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化リチウムを含むがそれらに限定されない。
溶解溶液の別の成分は、タンパク質、リン脂質などといった他の夾雑物のではなく核酸が優先的に固相担体へ結合できるよう、核酸に独特の結合特性を与える複合化塩(たとえば、RNA−複合化塩)である。一部の実施形態では、こういった複合化塩は、ナトリウム塩、または塩化リチウムまたは臭化リチウムのようなリチウム塩といった、任意の公知の複合化塩でありうる。塩は濃度3〜10M(たとえば、4M、5M、6M、7M、8M、または9M)で存在しうる。その理由は、DNAおよびRNAの固相担体への優先的な結合は高濃度のアルカリ金属塩によって強化されるからである。特定の実施形態では、塩化リチウムは溶解溶液中で濃度4Mで使用される。
溶解溶液は、さらに一つ以上の両親媒性試薬を含む。両親媒性試薬は、炭化水素鎖のような疎水性官能基に結合した親水基を有しおよび界面活性を有する化合物または分子を含む。一部の実施形態では、両親媒性試薬は洗浄剤である。陰イオン性、陽イオン性、および両性イオン性洗浄剤のすべてが使用されうるが、核酸単離は非イオン性洗浄剤の使用によって最適に達成される。任意の非イオン性洗浄剤が使用されうるが、非イオン性洗浄剤の例は、ツイーン(Tween)類(ツイーン−20、ツイーン−40、ツイーン−60、ツイーン−80など)、トリトン(Triton)類(X−100、X−114、XL−80Nなど)、テルジトール類(Tergitols)(XD、TMN−6など)およびノニデット類(Nonidets)またはイゲパール(Igepal)(NP−40など)の洗浄剤である。非イオン性洗浄剤は濃度5〜15%(たとえば、約10%、11%、12%、13%、または14%)で使用されうる。別の実施形態では、両親媒性試薬はジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGME)といった界面活性剤である。界面活性剤は、濃度5〜15%(たとえば、6%、10%、11%、12%、13%、または14%)で使用されうる。一部の場合では、洗浄剤および界面活性剤の組み合わせが使用されうる。一部の場合では、洗浄剤および界面活性剤、トリトン−XおよびDGMEの組み合わせが使用される。この組み合わせは、濃度5〜15%(たとえば、10%、11%、12%、13%、または14%)でありうる。たとえば組み合わせは、5%のトリトン−Xおよび5%のDGMEである。
RNAのような核酸の分解を防止するために、ヌクレアーゼ遊離水が溶解溶液中に使用される。一部の実施形態では、キレート剤も、夾雑する核酸の分解を防止するのに使用されうる。キレート剤の使用は、追加的な夾雑問題を引き起こしうる核酸ポリマーのより小さい断片への分解を防止する。キレート剤は、濃度1〜100mM(たとえば、2mM、5mM、8mM、10mM、15mM、20mM、25mM、35mM、45mM、50mM、65mM、75mM、85mM、または95mM)で、または濃度1〜10mM(たとえば、1.5mM、2mM、3mM、4mM、6mM、7mM、または9mM)で存在しうる。一部の場合では、キレート剤EDTAが使用される。一部の場合では、キレート剤CDTAが使用される。
本発明の溶解溶液は有利である。中性から高pH緩衝剤中における高濃度の複合化塩および高濃度の洗浄剤の独特の組み合わせは、フェノール、クロロホルムおよびグアニジウム塩類といった試薬の使用を伴うことなく、(RNA分解酵素といった)核酸に有害な酵素を不活性化する。加えて、溶液は核酸に高い結合特性を与え、その結果核酸は選択された固相担体へ強く結合する。
(iv)随意的なプロテイナーゼK溶液:一部の実施形態では、RNA精製の間、ユーザーは追加的なプロテイナーゼK段階を実施する。一部の実施形態では、DNA精製の間、ユーザーは追加的なプロテイナーゼK段階を実施する。適切なプロテイナーゼK溶液は、約10〜25mg/mL(たとえば、10mg/mL、15mg/mL、または25mg/mL)でプロテイナーゼKを含む。一部の場合では、適切なプロテイナーゼK溶液は、濃度20mg/mLでプロテイナーゼKを有する。
(v)結合溶液:DNAの固相担体への結合を改善するために、安定化試料からDNAを精製する際に結合溶液が使用されうる。結合は、塩濃度の大幅な増加によって、または脱水、またはその両方によって、改善されうる。本発明は、下記の成分を有する結合溶液を扱う:緩衝剤、アルカリ金属塩、および洗浄剤または界面活性剤またはそれらの混合物といった両親媒性試薬。
結合溶液の第一の成分は、溶液のpHを維持する緩衝剤である。たとえば、pHは少なくとも約7(たとえば、7.5、8、8.5、9、または9.5)でありうる。緩衝剤は濃度50〜150mM(たとえば、60mM、70mM、80mM、90mM、100mM、120mM、または140mM)で使用されうる。一部の実施形態では、トリス緩衝剤が適切な緩衝剤である。随意的に、塩基が結合溶液のpHを調整するのに使用されうる。塩基は、溶液のpHを7以上(たとえば、pH7.5、8、8.5、または9.0)へと増加させることができるものでありうる。一部の実施形態では、塩基はアルカリ金属水酸化物でありうる。こういったアルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化リチウムを含む。
結合溶液の別の成分は、タンパク質、リン脂質などといった他の夾雑物よりも、核酸が優先的に固相担体へ結合できるよう、核酸に独特の結合特性を与える複合化塩である。たとえば、こういった複合化塩は、ナトリウム塩、または塩化リチウムまたは臭化リチウムのようなリチウム塩といった、任意の公知の複合化塩でありうる。塩は濃度5〜15M(たとえば、約6M、7M、8M、9M、10M、11M、12M、13M、あるいは約14M)で存在しうる。その理由は、DNAの固相担体への優先的な結合は高濃度のアルカリ金属塩によって強化されるからである。
結合溶液の別の成分は、両親媒性試薬である。両親媒性試薬は、炭化水素鎖のような疎水性官能基に結合した親水基を有しおよび界面活性を有する化合物または分子を含む。一部の実施形態では、両親媒性試薬は洗浄剤である。陰イオン性、陽イオン性、および両性イオン性洗浄剤のすべてが使用されうるが、核酸単離は非イオン性洗浄剤の使用によって最適に達成される。任意の非イオン性洗浄剤が使用されうるが、非イオン性洗浄剤の例は、ツイーン(Tween)類(ツイーン−20、ツイーン−40、ツイーン−60、ツイーン−80など)、トリトン(Triton)類(X−100、X−114、XL−80Nなど)、テルジトール類(Tergitols)(XD、TMN−6など)およびノニデット類(Nonidets)またはイゲパール(Igepal)(NP−40など)の洗浄剤である。非イオン性洗浄剤は濃度5〜15%(たとえば、約10%、11%、12%、13%、または14%)で使用されうる。別の実施形態では、両親媒性試薬はジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGME)といった界面活性剤である。界面活性剤は、濃度5〜15%(たとえば、6%、10%、11%、12%、13%、または14%)で使用されうる。一部の場合では、洗浄剤および界面活性剤の組み合わせが使用されうる。一部の場合では、洗浄剤および界面活性剤、トリトン−XおよびDGMEの組み合わせが使用される。この組み合わせは、濃度5〜15%(たとえば、10%、11%、12%、13%、または14%)でありうる。たとえば組み合わせは、5%のトリトン−Xおよび5%のDGMEである。
洗浄剤または界面活性剤は、陰イオン性、陽イオン性、両性イオン性、または、非イオン性でありうる。一実施形態では、非イオン性洗浄剤が実施される。SDSのような一部の荷電した洗浄剤は、より高い濃度の塩溶液中には可溶化されたままでなく、および実際は、急速に沈殿する傾向がありうる。しかしながら、固相担体を前処理するために、こういった荷電した洗浄剤を、本発明の一実施形態に記載された条件を含むがそれらに限定されない特定の実験条件下で使用することができる。非イオン性洗浄剤の例は、ツイーン、トリトン、テルジトールおよびノニデットまたはイゲパール類の洗浄剤を含む。一実施形態では、界面活性剤はDGME(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)である。DNA精製の特定の場合では、試薬の数を減少することによってキットを簡易化するために、洗浄Iが結合溶液として使用されうる。
(vi)洗浄溶液:本発明はまた、タンパク質、リン脂質などといった非核酸夾雑物を核酸から除去するべく、核酸が結合した固相担体を洗浄するのに使用される一つ以上の洗浄溶液も教示する。洗浄溶液は、濃度50%より大きい(たとえば、60%、70%、80%、90%、95%、または100%)アルコールを含みうる。アルコールはたとえばエタノールまたはメタノールでありうる。一部の実施形態では、エタノールは濃度75%で使用される。別の実施形態では、メタノールは濃度65%で使用される。洗浄I溶液は、ナトリウムまたはリチウム塩(たとえば、塩化リチウムまたは臭化リチウム)といったアルカリ金属塩を高濃度4〜10M(たとえば、5〜6M、4〜7M、5〜8M、6〜9M、6〜10M、7〜10M、5M、6M、7M、8M、9M、または10M)で含む。本発明の目的のため、高い塩濃度とは、酵素活性を阻害し、核酸へと複合化し、および核酸の固相への結合のための塩析作用を提供するのに十分な高い塩濃度を意味する。洗浄I溶液はさらに、アルコール(たとえば、エタノールまたはメタノール)を含む。アルコール濃度は、25〜80%(たとえば、30〜40%、40〜50%、35〜45%、55〜65%、60〜70%、65〜75%、70〜80%、30%、40%、55%、60%、70%、または75%)である。一部の実施形態では、洗浄I溶液は濃度70%でエタノールを含む。別の実施形態では、洗浄I溶液は濃度80%でメタノールを含む。
洗浄II溶液は、緩衝剤、アルコール、および随意的なキレート剤(たとえば、EDTAまたはCDTA)を含む。本発明の目的のため、洗浄II溶液は、すべての残留する生物材料を除去するために最終洗浄を提供する。一部の実施形態では、緩衝剤の組成物は、6〜8といったpH(たとえば、pH6.5、7または7.5)でのトリス−HClでありうる。緩衝剤の濃度は50〜150mM(たとえば、60mM、70mM、80mM、90mM、100mM、120mM、または140mM)でありうる。洗浄II溶液はさらに、アルコール(たとえば、エタノールまたはメタノール)を含みうる。アルコール濃度は、50〜90%(たとえば、55〜65%、60〜70%、65〜75%、70〜80%、55%、60%、60%、75%、80%、または85%)でありうる。EDTA濃度は、1〜20mM(たとえば、5〜10mM、7〜15mM、10〜17mM、15〜20mM、2mM、4mM、6mM、7mM、8mM、9mM、10mM、11mM、12mM、13mM、15mM、17mM、または19mM)でありうる。特定の場合では、洗浄IIは濃度80%でエタノールをおよび濃度8mMでEDTAを含む。別の場合では、洗浄IIは濃度70%でエタノールをおよび濃度10mMでEDTAを含む。特定の実施形態では、洗浄IIは濃度60%でメタノールをおよび濃度12mMでEDTAを含む。別の実施形態では、洗浄IIは濃度75%でメタノールをおよび濃度9mMでEDTAを含む。
DNA除去は、単離されたRNAを必要とする特定の適用にとって望ましくまたは重要でさえありうる。本発明のDNA分解酵素洗浄溶液を使用するDNA分解酵素消化は、DNA夾雑物をRNA試料から除去する有効な方法であることがこれまでわかっている。DNA分解酵素洗浄溶液は、アルコール(たとえば、エタノールまたはメタノール)、塩、およびキレート剤(たとえば、EDTAまたはCDTA)を含む。アルコール濃度は、10〜50%(たとえば、10〜30%、20〜40%、30〜50%、15%、20%、25%、30%、35%、または45%)でありうる。一部の実施形態では、アルコールは濃度50%のエタノールでありうる。特定の実施形態では、DNA分解酵素洗浄溶液は、リチウム塩(たとえば、塩化リチウム、臭化リチウム)といった塩を含みうる。リチウム塩の濃度は、2〜5M(たとえば、3〜4M、2M、3M、4M、または5M)でありうる。一部の場合では、DNA分解酵素洗浄溶液は、濃度4Mで塩化リチウムを含みうる。特定の実施形態では、処方はキレート剤をさらに含みうる。特定の場合には、キレート剤はEDTAでありうる。別の場合では、キレート剤はクエン酸塩でありうる。キレート剤は濃度25〜100mM(たとえば、30〜70mM、40〜80mM、50〜90mM、35mM、45mM、50mM、60mM、75mM、85mM、または95mMのクエン酸三ナトリウム)でありうる。一部の実施形態では、DNA分解酵素洗浄溶液は、濃度30%でエタノールを、濃度4MでLiClを、および濃度50mMでEDTAを含む。別の実施形態では、DNA分解酵素洗浄溶液は、濃度40%でエタノールを、濃度5MでLiClを、および濃度65mMでEDTAを含む。
(vii)溶出溶液:単離手順の結果として固相担体へ結合した実質的に未分解の核酸(たとえば、DNAまたはRNA)は、溶出溶液を用いて溶出されうる。生物材料を溶解しおよび核酸を固相担体へ結合する際に、および本発明によって教示される固相担体を洗浄する際に使用される試薬の簡易さは、簡易な溶出溶液に役立つ。さまざまな溶出溶液が当業者にとって公知である。一部の実施形態では、バーサジーン(Versagene)(商標)DNA溶出溶液(ジェントラシステムズ社(Gentra Systems, Inc.)、ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis))が、結合された実質的に未分解のDNAを溶出するのに使用されうる。一部の場合では、トリス−EDTA(TE)が、結合された実質的に未分解のDNAを溶出するために使用されうる。
実質的に未分解のRNAは、固相担体へ結合され、RNA溶出溶液を使用して溶出されうる。一部の実施形態では、バーサジーン(Versagene)(商標)RNA溶出溶液(ジェントラシステムズ社(Gentra Systems, Inc.)、ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis))が、結合された実質的に未分解のRNAを溶出するのに使用されうる。特定の実施形態では、RNA分解酵素遊離水が、結合された実質的に未分解のRNAを溶出するのに使用されうる。別の実施形態では、水が、RNA分解酵素を不活性化するピロ炭酸ジエチル(DEPC)といった物質で処理され、およびRNAを溶出するために使用されうる。当業者に公知の別のRNA溶出溶液もまた使用されうる。たとえば、ジェントラ(Gentra)固相RNA溶出溶液(ジェントラシステムズ社(Gentra Systems, Inc.)、ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis))が使用されうる。
固相担体
さまざまな固相担体が、本発明において使用されうる。適切な固相担体は、たとえば、グラスファイバー、または、セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデンのような他の物質、およびそれらの組み合わせといったシリカ系の担体を含む。一部の実施形態では、固相担体は、プラグ−フローまたは連続流れDNA単離方法を可能にするために、容器中に包まれうるかまたは固定されうる。一部の実施形態では、固相担体は、栓流または連続流のDNA単離方法を可能にするために容器に包まれるかまたは固定されうる。別の実施形態では、チューブまたはプレートのような適切な容器中に固定されまたは包まれうる膜、ディスクまたはシリンダーといった自立固相担体を作製するべく、固相担体の材料が充填されうる。一部の実施形態では、固相担体は、生物材料との最適な接触を可能にするために繊維性であるか微粒子でありうる。本発明の試薬とともに使用するため適した固相担体の大きさは、材料(たとえば生物材料)の量にしたがって変化しうる。たとえば、グラスファイバー膜は、異なる量のDNAの結合、精製および溶出を可能にするために異なる大きさへと切断されうる。
本発明の試薬とともに使用するために適した固相担体の形状は、たとえば、シート、事前に切断されたディスク、シリンダー、単繊維、または微粒子から成る固相担体でありうる。適切な容器中に固定されまたは包まれうる膜、ディスクまたはシリンダーといった自立固相担体を作製するべく、固相担体の材料は充填されうる。必要に応じて、固相担体は適切な容器、たとえば、(ガスリー(Guthrie)カードといった)紙の形態、微小遠心管、スピンチューブ、96穴プレート、チャンバー、またはカートリッジ)中に収容される。一例は、バスケット内で2mL遠心管に入れたワットマン(Whatman)Dグラスファイバー膜である。固相担体が繊維を有する場合、固相担体は、繊維を適切に充填し、最適な核酸結合、およびタンパク質、リン脂質などといった夾雑物を洗い流すのを可能にするよう、適切な容器内に包まれうる。
一部の場合では、固相担体は、試料(たとえば生物試料)中に存在するRNAを分解するためにRNA分解酵素溶液で前処理されうる。別の場合では、精製は、RNA分解酵素処理したカラム(ジェントラシステムズ社(Gentra Systems, Inc.)、ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis))の使用によって改善されうる。RNA分解酵素処理したカラムは、試料(たとえば、生物試料)中に存在するRNAを分解する。加えて、前処理されたカラムを使用することは、一部のDNA単離方法で必要とされているような、別々のRNA分解酵素消化段階の必要性をなくす。RNA単離の一部の実施形態では、DNA溶解溶液は、固相担体を作製する際に使用される材料(たとえばファイバーなど)に直接添加してもよく、および、最終的なユーザーがすぐ使える形態(たとえば、紙、スワブ、ディスク、プラグ、カラムなど)になる前に乾燥されてもよい。
精製/単離方法
本発明は、パックスジーン(Paxgene)(商標)、RNAセーファー(RNAsafer)(商標)、RNAレーター(RNAlater)(商標)、およびテンパス(Tempus)(商標)溶液の商品名の下で採用された試薬を含む安定化試薬中に保存された材料(たとえば生物材料)(「安定化試料」)から、DNA、またはRNA、または両方を精製するための方法を提供する。本発明で教示される試薬および固相担体は、単離方法を代替するのに役に立つ。
一部の実施形態では、安定化試薬の以降の精製の前の粗溶解物の調製を円滑にするのに、希釈剤が安定化試薬の存在下で生物材料に添加される。
一部の実施形態では、安定化試薬を、溶解溶液と接触させる前に可溶化溶液と接触させる。安定化試薬が試料中の核酸を完全に溶解しおよび可溶化する別の場合では、可溶化溶液を必要としないことがある。
一部の実施形態では、溶解溶液および可溶化溶液は組み合わせられうる。
一部の場合では、試料を固相担体と接触させる前に、溶解溶液が安定化試料と接触させる。溶解溶液は、溶解物を固相担体へ添加する前に、材料(たとえば、生物材料)を溶解させおよび核酸を溶解物へと放出するのに使用される。加えて、溶解溶液は、ヌクレアーゼといった有害な酵素の悪影響を防止する。溶解溶液の量は、安定化試料の量に応じて増加または減少しうる。安定化試料がひとたび溶解すると、溶解物は次いで固相担体へ添加される。別の場合では、溶解溶液は固相担体へ直接添加されうり、それによって段階をなくし、およびさらに方法を簡易化する。本実施例では、安定化試料を前処理された固相担体と接触させる前に、溶解溶液を固相担体に塗布し、および次いで固相担体上で乾燥させてもよい。
RNA分解酵素およびDNA分解酵素といった酵素は、カラムを前処理するのに固相担体に直接添加しうるか、または試料中に存在する夾雑RNAまたはDNAを分解するのに溶解溶液に添加しうる。溶解および/またはRNA分解酵素またはDNA分解酵素で前処理したカラムを使用することによって、従来の方法で典型的に必要とされているような別々の溶解および/またはヌクレアーゼ消化段階の必要性をなくす。
溶解に続いてDNAを精製する一部の実施形態では、核酸の固相担体への結合は、結合溶液を採用することによって改善されうる。結合は、塩濃度の大幅な増加によって、脱水によって、または、両方によって改善されうる。
核酸の溶解および結合の後、核酸が固相担体へ結合したまま残存するよう、すべての残留する生物材料は遠心分離、ピペット操作、圧力、真空といった適切な手段によって、または、これらの手段の洗浄溶液と組み合わせた使用によって随意的に除去される。一部の場合では、洗浄段階は、試料種のねばり強さおよび試料中の非核酸生物材料の量に応じて繰り返されうる。タンパク質、リン脂質などを含む非核酸生物材料の剰余物は、最初に遠心分離によって除去されうる。こうすることによって、未結合の夾雑物が固相担体から分離される。洗浄段階は、固相担体から実質的にすべての夾雑物を除き、および優先的に固相担体へ結合された核酸を残す。
引き続き、結合された核酸は、当業者に公知の適当な量の溶出溶液を使用して溶出されうる。固相担体は、核酸を固相担体から解放するために、次いで遠心分離されるかまたは圧力または真空に供してもよく、および次いで適切な容器中に回収されうる。
図1は、本発明を用いてDNA、RNAまたは両方を試料から単離するための手順を示す流れ図である。一部の実施形態では、ユーザーは、本発明中に扱われた方法にしたがって、試料からDNAのみの単離を実施しうる。別の実施形態では、ユーザーは、本発明で扱われた方法にしたがってRNAのみの単離を実施しうる。一部の場合では、同一の試料からRNAおよびDNAの両方の単離の実施を選択するユーザーは、回収の後に試料を分けるであろう。別の場合では、同一の試料からRNAおよびDNAの両方の単離の実施を選択するユーザーは、可溶化段階の後に試料を分けるであろう。
製造品
本発明で扱われる試薬、方法およびキットは、相対的に少ない不純物しか含まない実質的に純粋なおよび未分解の核酸を提供するため、その核酸は当業者に公知である下流の工程に使用されうる。本発明は、特に、本明細書に記載の試薬および随意的に固相担体と組み合わせて、本発明の方法にしたがってDNA、RNA、またはDNAおよびRNAの両方を試料から精製するために使用されうる、特定の手順を含むキットを扱う。実質的に純粋な、未分解の核酸とは、核酸定量、制限酵素消化、DNA配列決定、サザンブロッティングなどといったハイブリダイゼーション技術、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、核酸配列準拠増幅(NASBA)、自己維持的配列複製(SSRまたは3SR)、鎖置換増幅(SDA)、および転写媒介増幅(TMA)、定量的PCR(qPCR)、または他のDNA分析、およびRT−PCR、in vitro翻訳、ノーザンブロッティング、マイクロアレイ分析および他のRNA分析といった増幅法を含むがそれらに限定されない、以降の分析での使用に適した核酸である。
本発明は、本明細書に含まれる詳細な実施例を参照することで、さらに記載される。これらの実施例は、さまざまな具体的なおよび実例的な実施形態および技法を図解するよう提供される。しかし、本発明の範囲内にとどまったまま、多数の変形および変更がなされうることを理解すべきである。
実施例1−プレアナリティクス(PreAnalytix)(商標)パックスジーン(PAXgene)(商標)採血チューブからのRNA精製
血液試料はドナーからパックスジーン(PAXgene)(商標)回収チューブ(プレアナリティクス社(PreAnalytiX)(商標)、カリフォルニア州バレンシア)へ採取された。試料は本質的に取扱説明書にしたがって処理された。試料は3000xgにて10分間遠心分離された。パックスジーン(PAXgene)(商標)RNA回収チューブの遠心分離に際して得られた、結果として生じる試料沈澱は、総核酸、負に荷電したタンパク質、および陽イオン性界面活性剤カトリモックス(Catrimox)(商標)の非水溶性沈澱であった。沈澱は総血液製剤夾雑物を洗浄された。沈澱に水5mLを添加し、および試料を迅速にボルテックスした。チューブを次いで3000xgにて10分間再び遠心分離し、および上清をデカントして、よりきれいな沈澱を得た。
結果として生じた試料沈澱は、溶解溶液(6M LiCl、5%トリトンX−100、5% DGME、10mM EDTA、100mM TRIZMA、pH8.8)に容易に溶解せず、およびしたがって可溶化溶液が用いられた。150μLの可溶化溶液(38mM TRIZMA 塩基、12mM TRIZMA HCl、10mM EDTA、5% トリトン X−100)を試料に添加した。沈澱を水またはトリスに再懸濁することが、沈澱を溶解溶液に可溶化するのに大部分の実施形態で役立つが、すべてではない。たとえば、高いかまたは異常なタンパク質レベルを有する血液ドナーは、タンパク質夾雑物の増加のため、このRNA単離に失敗する。しかし、非イオン性の完全に適合する洗浄剤(トリトンX−100)を可溶化溶液に添加することは、沈澱を完全に可溶化する。この懸濁液は、溶解溶液に添加される際、タンパク質夾雑の失敗無しに、RNAが固相担体へ結合することを可能にする。可溶化溶液の緩衝材成分は、決定的な役割を果たすことが見出された。パックスジーン(PAXgene)(商標)RNA回収チューブは、酵素的分解を阻害するため、RNAを低pH成分と共に保存する。本発明の固相担体への溶解溶液中でのRNA結合はpH8.5〜9.5にて最適に生じる。本実施例では、沈澱の低pHが可溶化溶液の全体のpHを低下させ、一部の実施形態ではこの最適範囲を外れおよびまたタンパク質結合に有利になる。したがって、正しい結合pHの緩衝剤の一定量を加えることは、沈澱からの痕跡量の酸性残存物があれば吸収し、および単離過程が失敗無しに進むことを可能にした。可溶化溶液の緩衝剤のpHは、したがって、安定化試料について持ち越される沈澱のpHに応じて調整を要しうると認識される。
溶解溶液300μLを試料に加え、および各試料と混合した。この場合、沈澱は溶解を要しなかったが、しかし溶解溶液処方(6M LiCl、5% トリトン X−100、5% DGME、10mM EDTA、100mM TRIZMA、pH8.8)は標的分子の固相担体への結合を円滑にした。プロテイナーゼK溶液10μLを各試料に加え、および各試料を15分間氷上にてインキュベートした。全部の試料を結合カラム(バスケット内で2mL遠心管に入れたワットマン(Whatman)Dグラスファイバー膜)に加え、および>13,000xgにて1分間遠心分離した。400μLの洗浄I溶液(5M LiCl、55%エタノール)を各試料に加え、および各試料を>13,000xgにて2分間遠心分離した。次に、DNA分解酵素洗浄溶液50μLを加え、および各試料を15分間室温にてインキュベートした。200μLのDNA分解酵素洗浄溶液(30%エタノール、3.5M LiCl、50mMクエン酸三ナトリウム)を加え、および>13,000xgにて1分間遠心分離した。別の200μLのDNA分解酵素洗浄溶液を加え、および各試料を>13,000xgにて1分間遠心分離し、次いで200μLの洗浄II溶液(70%エタノール、5 mM EDTA、100 mM トリス、pH7)を添加し、および>13,000xgにて1分間遠心分離した。この最後の段階を1回繰り返した。最後に、RNAを溶出するために、50μLのDEPC処理水をカラムに加えた。
上記の方法によって得られたRNAの品質を試験するために、精製および再懸濁されたRNAを1%アガロースゲルに負荷し、および分離に供した。上記の方法によって得られたRNAは未変性でありおよび本質的にDNAを含まなかった。
実施例2−プレアナリティクス(PreAnalytix)(商標)パックスジーン(PAXgene)(商標)採血チューブからのDNA精製
血液試料はドナーからパックスジーン(PAXgene)(商標)回収チューブ(プレアナリティクス社(PreAnalytiX)(商標)、カリフォルニア州バレンシア)へ採取された。試料は本質的に取扱説明書にしたがって処理された。試料は3000xgにて10分間遠心分離された。パックスジーン(PAXgene)(商標)RNA回収チューブの遠心分離に際して得られた、結果として生じる試料沈澱は、総核酸、負に荷電したタンパク質、および陽イオン性界面活性剤カトリモックス(Catrimox)(商標)の非水溶性沈澱であった。沈澱は総血液製剤夾雑物を洗浄された。沈澱に水5mLを添加し、および試料を迅速にボルテックスした。チューブを次いで3000xgにて10分間再び遠心分離し、および上清をデカントして、よりきれいな沈澱を得た。
100μLの可溶化溶液(38mM TRIZMA 塩基、12mM TRIZMA HCl、10 mM EDTA、5%トリトンX−100、4mg/mLのRNA分解酵素A 2μL)を試料に添加した。試料をボルテックスして可溶化した。溶出溶液(6M LiCl、5% トリトンX−100、5% DGME、10mM EDTA、100mM TRIZMA、pH8.8)200μLおよびプロテイナーゼK溶液10μLを試料に添加し、ボルテックスして混合し、および各試料を15分間氷上にてインキュベートした。試料に、結合溶液(10M LiCl、10% DGME、10mM EDTA、100mM トリス)300μLまたは洗浄I溶液(5M LiCl、55%エタノール)を添加した。両溶液とも、ゲノムDNAがグラスファイバー固相へ結合するのを可能にした。結合されたDNAは、洗浄I溶液(5M LiCl、55%エタノール)400μLで一回、および洗浄II溶液(70%エタノール、5mM EDTA、100mMトリス、pH7)200μLで二回洗浄した。DNAは引き続きTE緩衝剤(トリス−EDTA)中に溶出した。
上記の方法によって得られたDNAの品質を試験するために、精製および再懸濁されたDNAを1%アガロースゲル上に負荷し、および電気泳動分離に従属させた。
総合すると、結果は、本発明の方法を用いて、DNAおよびRNAの両方が、プレアナリティクス(PreAnalytix)(商標)のパックスジーン(PAXgene)(商標)RNA回収チューブを用いて採血した単一のチューブから、調製されうることを実証している。
実施例3−アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)テンパス(Tempus)(商標)採血チューブからのRNA精製
血液3mLがドナーからテンパス(Tempus)(商標)チューブへ採取され、<25℃で混合した。製造元の指示にしたがった。試料を50mLチューブにデカントし、およびリン酸緩衝生理食塩水(PBS)3mLで希釈し、およびボルテックスして混合し、次いで2000xgにて30分間4℃にて遠心分離した。
結果として生じた試料沈澱は容易に見えなかったが、溶解溶液中に直接溶解しおよび、他の結合試薬なしにグラスファイバー固相に直接添加しうる。沈殿を、溶出溶液(6M LiCl、5% トリトンX−100、5% DGME、10mM EDTA、100mM TRIZMA、pH8.8、およびTCEP 3μL)300μLの添加によって可溶化し、および60秒間ボルテックスした。試料を結合カラムに加えおよび3000xgにて60秒間遠心分離した。試料を新しいチューブに移した。RNAを洗浄I 400μLを添加し、3000xgで30秒間回転させて洗浄した。テンパス(Tempus)(商標)回収チューブの技術は、任意のDNA分解酵素処理の必要性を軽減する。したがって、試料を、洗浄II 200μLの添加および3000xgで30秒間の回転によって洗浄した。洗浄II 200μLを添加し、および試料を3000xgにて120秒間回転させた。RNA分解酵素遊離水50μLを添加してRNAを溶出しおよび試料を3000xgで1分間回転した。
この手順は、EDTAチューブまたはパックスジーン(Paxgene)回収チューブ中に回収され、および実施例1および2中の手順でまたは血液用のパックスジーン(Paxgene)(商標)精製手順を用いて単離された血液の等価量と等しいかまたはそれより良い総RNA収量を生成する。
実施例4−アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)テンパス(Tempus)(商標)採血チューブからのエタノールを使用するRNA精製
血液3mLがドナーから、テンパス(Tempus)(商標)安定化剤約6mLを含むテンパス(Tempus)(商標)チューブへ採取され、<25℃で混合した。試料を約2時間室温にてインキュベートした。試料を次いで50mLチューブへとデカントし、および95%エタノール3mLを添加して総体積約12mLを得た。試料を約120秒間ボルテックスし、および次いで6000xgにて30〜60分間遠心分離した。上清をデカントし、およびチューブを約120秒間上下逆にして細胞沈殿を乾燥させた。
沈殿を、溶出溶液(6M LiCl、5% トリトンX−100、5% DGME、10mM EDTA、100mM TRIZMA、pH8.8、およびTCEP 3μL)300μLの添加によって可溶化し、および60秒間ボルテックスした。試料を結合カラムに加えおよび3000xgにて60秒間遠心分離した。試料を新しいチューブに移した。RNAを洗浄I 400μLを添加し、3000xgにて120秒間回転させて洗浄した。DNA分解酵素(25U/50μL)50μLを添加し、および約15分間室温にてインキュベートした。次に、DNA分解酵素洗浄(3.5M 塩化リチウム、50mM クエン酸ナトリウムおよび30%エタノール)200μLを添加し、およびチューブを3000xgで60秒間遠心分離した。上清をデカントし、および洗浄II 200μLを添加し、試料を3000xgにて120秒間回転させた。溶出溶液(ヌクレアーゼ遊離水、またはピロ炭酸ジエチル処理水または10mM トリス、0.1mM EDTA、pH7.5)を添加してRNAを溶出し、および試料を3000xgにて1分間回転させた。
図2は、初期の希釈段階中に(実施例3でのような)PBSの代わりにエタノールを添加することによって、より低い遠心分離速度でより多数のRNAの収量を可能にすることを示す。PBS中での最大の収量には遠心分離速度5500xgを必要とする一方、ほぼ同じ収量がエタノール中3000xgで得られうる。3000xgは、実験室で一般的に見い出されるはるかに一般的な遠心分離速度である。
発明者らは、この方法において、希釈剤としての異なる濃度のアルコールも試験した。結果を図3に示す。グラフは、異なる濃度のアルコールを希釈剤として用いた際の収量を示す。すべてのチューブは下記を有した。
全血 3mL
テンパス(Tempus)(商標)チューブ安定化剤 6mL
希釈剤 3mL
より速いPBS中の5500xgの遠心分離を用いると、100%エタノールまたは100%メタノール中で希釈する際には、ほぼ同じ収量のRNAをより遠心分離速度で得ることができることがわかる。バイオ技術の実験室ではエタノールのほうがずっと一般的に見い出されるため、特定の実施形態ではエタノールは選択されている。高濃度のイソプロパノールは、沈殿しおよび単離を失敗させる傾向がある。
酒類の許認可および課税を回避するため、多数の試薬グレードのエタノール調製物が、5%メタノールおよび/または5%イソプロパノールによって変性させられる。多数のエタノール調製物もまた、純度100%ではなく、濃度95%(残り水)で一般に購入される。70%エタノールもまた、一般的な実験室での濃度である。図4に表したグラフは、これらの微妙な処方の差を変化させる際に影響がないことを示す。
本発明の多数の実施形態がこれまで記載されてきた。それにもかかわらず、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更がなされることが理解されるであろう。したがって別の実施形態は、下記の請求項の範囲内にある。
図1は、本発明を用いてDNA、RNA、または両方を、パックスジーン(PAXgene)血液RNA回収チューブに回収された試料から単離するために、またはRNAをテンパス(Tempus)血液RNA回収チューブに回収された試料から単離するために使用する手順を示す流れ図である。 図2は、テンパス(Tempus)血液RNA回収チューブからの粗溶解物の調製のためにさまざまな希釈および遠心分離条件を用いることの作用を図解する。 図3は、テンパス(Tempus)血液RNA回収チューブからの粗溶解物の調製のためにさまざまな希釈および遠心分離条件を用いることの作用を図解する。 図4は、テンパス(Tempus)血液RNA回収チューブからの粗溶解物の調製のためにさまざまな希釈および遠心分離条件を用いることの作用を図解する。

Claims (54)

  1. (a)陽イオン性界面活性剤を用いて安定化されている被験試料から得られる沈殿をpH7ないし9の緩衝剤、塩基、及び両親媒性試薬を含む可溶化溶液を用いて可溶化し、混合物を得ること;
    (b)溶解溶液が3〜10Mの濃度のリチウム塩、緩衝剤及び両親媒性試薬を含むが、グアニジウム塩および尿素を含まない、7より大きいpHに緩衝された溶解溶液と前記混合物を接触させて単離試料を作製すること;
    (c)単離試料中のRNAを含む核酸が固相担体へ結合するように、単離試料を固相担体と接触させること;
    (d)固相担体を一つ以上の洗浄溶液で洗浄して、RNAを含む結合した核酸以外の物質を除去すること;および
    (e)RNAを得るために、結合したRNAを固相担体から溶出すること
    を含む、RNAを含む被験試料からRNAを単離するための方法。
  2. (a)陽イオン性界面活性剤を用いて安定化されている被験試料から得られる沈殿をpH7ないし9の緩衝剤、塩基、及び両親媒性試薬を含む可溶化溶液を用いて可溶化し、混合物を得ること;
    (b)溶解溶液が3〜10Mの濃度のリチウム塩、緩衝剤及び両親媒性試薬を含むが、グアニジウム塩および尿素を含まない、7より大きいpHに緩衝された溶解溶液と前記混合物を接触させて単離試料を作製すること;
    (c)単離試料を、(1)緩衝剤、リチウム塩、および両親媒性試薬を含む結合溶液、または(2)リチウム塩およびアルコールを含む洗浄溶液のどちらかと接触させて結合試料を作製すること;
    (d)結合試料中のDNAを含む核酸が固相担体へ結合するように、結合試料を固相担体と接触させること;
    (e)固相担体を一つ以上の洗浄溶液で洗浄して、DNAを含む結合した核酸以外の物質を除去すること;および
    (f)DNAを得るために、結合したDNAを固相担体から溶出すること
    を含む、DNAを含む被験試料からDNAを単離するための方法。
  3. 可溶化溶液中の緩衝剤がトリスHClである、請求項1または2の方法。
  4. 可溶化溶液中のトリスHClが10から20mMの濃度で存在する、請求項3の方法。
  5. 可溶化溶液中の塩基が、20から50mMの濃度で存在するトリス塩基である、請求項1または2の方法。
  6. 可溶化溶液中の両親媒性試薬が洗浄剤である、但し、前記洗浄剤は、ツイーン(Tween)類、トリトン(Triton)類、テルジトール(Tergitol)、ノニデット(Nonidet)及びイゲパール(Igepal)からなる群から選択される、請求項1から5の何れか1項に記載の方法。
  7. 可溶化溶液がさらにキレート剤を含む、請求項1または2の方法。
  8. 可溶化溶液中のキレート剤がエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)である、請求項7の方法。
  9. 可溶化溶液中のEDTAが1から20mMの濃度で存在する、請求項8の方法。
  10. (a)被験試料を、グアニジウム化合物と、およびアルコールと接触させ、混合物を得ること;
    (b)前記混合物を遠心分離して、粗溶解物沈澱および上清を生じること;
    (c)上清を除去すること;
    (d)溶解溶液が3〜10Mの濃度のリチウム塩、緩衝剤及び両親媒性試薬を含むが、グアニジウム塩および尿素を含まない、7より大きいpHに緩衝された溶解溶液と粗溶解物沈殿を接触させて単離試料を作製すること;
    (e)単離試料中のRNAを含む核酸が固相担体へ結合するように、単離試料を固相担体と接触させること;
    (f)固相担体を一つ以上の洗浄溶液で洗浄して、RNAを含む結合した核酸以外の物質を除去すること;および
    (g)RNAを得るために、結合したRNAを固相担体から溶出すること
    を含む、RNAを含む被験試料からRNAを単離するための方法。
  11. 前記被験試料が血液試料である、請求項10に記載の方法。
  12. 解溶液中の緩衝剤がトリス−HClであり、溶解溶液のpHが少なくとも8であり、溶解溶液中の緩衝剤のpKaが少なくとも8であり、溶解溶液中の緩衝剤が50から150mMの濃度で存在し、並びに/または溶解溶液中の両親媒性試薬が洗浄剤および/もしくは界面活性剤である、但し、前記洗浄剤は、ツイーン(Tween)類、トリトン(Triton)類、テルジトール(Tergitol)、ノニデット(Nonidet)及びイゲパール(Igepal)からなる群から選択される、請求項1から11の何れか1項に記載の方法。
  13. 溶解溶液が塩基をさらに含む、請求項1から12の何れか1項に記載の方法。
  14. 溶解溶液中のリチウム塩が塩化リチウムまたは臭化リチウムである、請求項1から13の何れか1項に記載の方法。
  15. 溶解溶液中の両親媒性試薬が、一つ以上の洗浄剤および/または一つ以上の界面活性剤の組み合わせである、但し、前記洗浄剤は、ツイーン(Tween)類、トリトン(Triton)類、テルジトール(Tergitol)、ノニデット(Nonidet)及びイゲパール(Igepal)からなる群から選択される、請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 溶解溶液がさらに、キレート剤を含む、請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 溶解溶液中のキレート剤が1から100mMの濃度で存在する、請求項16に記載の方法。
  18. 溶解溶液中のキレート剤がEDTAまたはCDTAである、請求項16または17に記載の方法。
  19. 試料を、プロテイナーゼKを含むプロテイナーゼK溶液と接触させることをさらに含む、請求項1から18の何れか1項に記載の方法。
  20. プロテイナーゼKが10から25mg/mlの濃度で存在する、請求項19に記載の方法。
  21. 結合溶液中の緩衝剤が、pH少なくとも7のトリス緩衝剤である、請求項2に記載の方法。
  22. 結合溶液中のトリス緩衝剤が50から150mMの濃度で存在する、請求項21に記載の方法。
  23. 結合溶液がさらに、結合溶液のpHを7以上に調整するための塩基を含む、請求項22に記載の方法。
  24. 塩基がアルカリ金属水酸化物である、請求項13又は23に記載の方法。
  25. アルカリ金属水酸化物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウムである、請求項24に記載の方法。
  26. 結合溶液中のリチウム塩が、塩化リチウムまたは臭化リチウムである、請求項2及び21から25の何れか1項に記載の方法。
  27. 結合溶液中のリチウム塩が5から15Mの間の濃度で存在する、請求項2及び21から26の何れか1項に記載の方法。
  28. 結合溶液中の両親媒性試薬が洗浄剤および/または界面活性剤である、但し、前記洗浄剤は、ツイーン(Tween)類、トリトン(Triton)類、テルジトール(Tergitol)、ノニデット(Nonidet)及びイゲパール(Igepal)からなる群から選択される、請求項2及び21から27の何れか1項に記載の方法。
  29. 界面活性剤がジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGME)である、請求項12又は28に記載の方法。
  30. 洗浄剤および/または界面活性剤が5から15%の濃度で存在する、請求項6、12、2及び29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 結合溶液中の両親媒性試薬が、一つ以上の洗浄剤および/または一つ以上の界面活性剤の組み合わせである、但し、前記洗浄剤は、ツイーン(Tween)類、トリトン(Triton)類、テルジトール(Tergitol)、ノニデット(Nonidet)及びイゲパール(Igepal)からなる群から選択される、請求項2及び21から30の何れか1項に記載の方法。
  32. 一つ以上の洗浄溶液が50%より大きい濃度でアルコールを含む、請求項1から31の何れか1項に記載の方法。
  33. 一つ以上の洗浄溶液中のアルコールがエタノールまたはメタノールである、請求項32に記載の方法。
  34. 第一の洗浄溶液(洗浄溶液I)が濃度4から10Mのアルカリ金属塩を含む、請求項1から33の何れか1項に記載の方法。
  35. 洗浄溶液I中のアルカリ金属塩がナトリウムまたはリチウム塩である、請求項34に記載の方法。
  36. 洗浄溶液Iがさらに濃度25から80%のアルコールを含む、請求項34又は35に記載の方法。
  37. 第二の洗浄溶液(洗浄溶液II)が、6ないし8のpHでの緩衝剤および濃度50から90%のアルコールを含む、請求項1から36の何れか1項に記載の方法。
  38. 洗浄溶液II中の緩衝剤が濃度50から150mMのトリス−HClである、請求項37に記載の方法。
  39. 洗浄溶液IIがキレート剤をさらに含む、請求項37又は38に記載の方法。
  40. 洗浄溶液II中のキレート剤が濃度1から20mMのEDTAまたはCDTAである、請求項39に記載の方法
  41. 一つ以上の洗浄溶液が、濃度10から50%でアルコールを、濃度2から5Mでアルカリ金属塩を、および濃度25から100mMでキレート剤を含むDNA分解酵素洗浄溶液である、請求項1または10に記載の方法。
  42. アルコールがエタノールまたはメタノールである、請求項3637又は41に記載の方法。
  43. DNA分解酵素洗浄溶液中のキレート剤がEDTA、CDTAまたはクエン酸塩である、請求項41又は42に記載の方法。
  44. DNA分解酵素洗浄溶液中のアルカリ金属塩がリチウム塩である、請求項41から43の何れか1項に記載の方法。
  45. リチウム塩が塩化リチウムまたは臭化リチウムである、請求項35又は44に記載の方法。
  46. 固相担体が、シリカ、セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、またはポリフッ化ビニリデン、またはその組み合わせの成分を含む、請求項1から45の何れか1項に記載の方法。
  47. 生物材料を固相担体と接触させる前に、固相担体がRNA分解酵素溶液で前処理される、請求項2に記載の方法。
  48. 段階(a)におけるアルコールが、エタノールまたはメタノール、もしくはメタノールおよびエタノールの組み合わせである、請求項10又は11に記載の方法。
  49. 段階(a)におけるアルコールが、30%ないし100%の濃度で存在する、請求項10に記載の方法。
  50. 段階(a)におけるアルコールが、70%ないし95%の濃度で存在する、請求項10に記載の方法。
  51. グアニジウム化合物が塩酸グアニジンを含む処方である、請求項10に記載の方法。
  52. (a)試料を第一および第二のチューブに分けること;
    (b)請求項1の方法にしたがって、第一のチューブ中の試料からRNAを単離すること;および
    (c)請求項2の方法にしたがって、第二のチューブ中の試料からDNAを単離すること
    を含む、DNAおよびRNAの両方を試料から単離するための方法。
  53. (a)陽イオン性界面活性剤を用いて安定化されている試料から得られる沈殿をpH7ないし9の緩衝剤、塩基、及び両親媒性試薬を含む可溶化溶液で可溶化し、混合物を得ること;
    (b)混合物を第一および第二のチューブに分けること;
    (c)下記を含む方法にしたがって、第一のチューブ中の混合物からRNAを単離すること
    (i)溶解溶液が3〜10Mの濃度のリチウム塩、緩衝剤及び両親媒性試薬を含むが、グアニジウム塩および尿素を含まない、7より大きいpHに緩衝された溶解溶液と試料を接触させて単離試料を作製すること;
    (ii)単離試料中のRNAを含む核酸が固相担体へ結合するように、単離試料を固相担体と接触させること;
    (iii)固相担体を一つ以上の洗浄溶液で洗浄して、RNAを含む結合した核酸以外の物質を除去すること;および
    (iv)RNAを得るために、結合したRNAを固相担体から溶出すること;および
    (d)下記を含む方法にしたがって、第二のチューブ中の混合物からDNAを単離すること
    (i)溶解溶液が3〜10Mの濃度のリチウム塩、緩衝剤及び両親媒性試薬を含むが、グアニジウム塩および尿素を含まない、7より大きいpHに緩衝された溶解溶液と混合物を接触させて単離試料を作製すること;
    (ii)単離試料を、(1)緩衝剤、リチウム塩、および両親媒性試薬を含む結合溶液、または(2)リチウム塩およびアルコールを含む洗浄溶液のどちらかと接触させて結合試料を作製すること;
    (iii)結合試料中のDNAを含む核酸が固相担体へ結合するように、結合試料を固相担体と接触させること;
    (iv)固相担体を一つ以上の洗浄溶液で洗浄して、DNAを含む結合した核酸以外の物質を除去すること;および
    (v)DNAを得るために、結合したDNAを固相担体から溶出すること
    を含む、DNAおよびRNAの両方を試料から単離するための方法。
  54. 別々に包装された
    (a)pH7〜9の緩衝剤、塩基、及び両親媒性試薬を含む可溶化溶液;
    (b)3〜10Mの濃度のリチウム塩、緩衝剤及び両親媒性試薬を含むが、グアニジウム塩および尿素を含まない、7より大きいpHに緩衝された溶解溶液;
    (c)4〜10Mの濃度のアルカリ金属塩を含む洗浄I溶液または緩衝剤、リチウム塩及び両親媒性試薬を含む結合溶液;
    (d)pH6ないし8の緩衝剤及50〜90%の濃度のアルコールを含む洗浄II溶液;および
    (e)RNA、DNA、または両方の試料からの単離のための手順書
    を含むパッケージを含む、RNA、DNAまたは両方を単離するためのキットであって、請求項1から55の何れか1項に記載の方法に用いるためのキット。
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