JP2002514689A - 電気化学的なエッチング方法によって製造された穿孔されたシリコンダイヤグラム - Google Patents

電気化学的なエッチング方法によって製造された穿孔されたシリコンダイヤグラム

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JP2002514689A JP2000548533A JP2000548533A JP2002514689A JP 2002514689 A JP2002514689 A JP 2002514689A JP 2000548533 A JP2000548533 A JP 2000548533A JP 2000548533 A JP2000548533 A JP 2000548533A JP 2002514689 A JP2002514689 A JP 2002514689A
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Abstract

(57)【要約】 シリコンから成る基板が第1領域と第2領域とを有している。この第1領域には貫通する孔が設けられている。第2領域には基板を貫通しない孔が設けられている。中間製品の製造は孔を電気化学的にエッチングし、マスク層で基板の表面全体をカバーし、、第2領域における孔の底部を有利にはKOHでエッチングすることに行われている。このマスク層は基板の裏側ではフォトリソグラフィック的に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 種々異なる技術的な使用用途のために特にミクロンまたはサブミクロン領域の
孔直径を有する高価な光学的または機械的なフィルタとして、穿孔された中間製
品は必要とされている。このような使用用途はとりわけ等多孔性の膜(Isop
oroese Membran)、巻き戻し可能なフィルタ、ラミニザトア(L
aminisator)、触媒担体、試薬担体、バッテリおよび燃料電池用の電
極、ノズルプレート、格子管(Roehrgitter)または例えば光または
マイクロ波のような電磁波のためのフィルタである。
【0002】 ドイツ連邦共和国特許第4202454号明細書に基づき、このような分野に
おける孔直径を製造可能である、穿孔された中間製品を製造するための方法が公
知である。この方法ではn型ドーピングされた単一結晶のシリコンから成る基板
の第1主要面に、電気化学的なエッチングによって孔が前記第1主要面に対して
垂直に形成され、したがって構成された層が生じる。電気化学的なエッチングは
フッ素を含有する電解質で行われる。この電解質に基板が陽極として接続されて
いる。完成された中間製品の厚さにほぼ相応する深さに孔の深さが達した場合に
、プロセスパラメータは孔の横断面が増大しかつ中間製品を形成する小さなプレ
ートとして構成された層が取り外される程度に変化する。
【0003】 隣合って位置する孔が一緒に形成せれることは製造するために必要であるので
、製造されて穿孔された中間製品の形は基板の形に相応する。この穿孔された中
間製品では孔が縁部にまで連続して貫通している。これにより穿孔された中間製
品の機械的な強度は制限される。
【0004】 本発明の課題は、高められた機械的な強度を有する穿孔された中間製品と、こ
のような中間製品を製造する方法とを提供することである。
【0005】 この課題は本発明では請求項1記載の穿孔された中間製品と、請求項4記載の
穿孔された中間製品を製造する方法によって解決された。本発明の別の構成は従
属請求項に記載されている。
【0006】 中間製品はシリコンから成る基板を有しており、この基板に第1領域と第2領
域とが設けられている。第1領域では孔が第1主要面から第2主要面まで基板を
貫通している。この第1領域において中間製品は貫通している。第2領域には孔
が設けられており、これらの孔は第1主要面から出発して基板に向かって延びて
いるが、この基板を貫通はしない。これにより第2領域では孔の下方に大量の基
板材料が存在しており、この基板材料は穿孔された中間製品の安定性を高める。
これにより、穿孔された中間製品は破損に対してわずかな危険性で組付け可能で
ある。
【0007】 有利には孔の深さの方向で見て、第2領域における基板の厚さが第1領域にお
ける厚さよりも厚く形成されている。
【0008】 多数の第1領域を設けることによって、特に触媒担体または試薬担体として使
用するために種々異なるフィルタ領域を規定することができる。
【0009】 穿孔された中間製品を組付けるために、第2領域を環状に構成しかつ第1領域
をこの第2領域内に配置すると有利である。この場合には第2の領域の大部分の
縁部が穿孔された中間製品のためのフレームとして作用する。
【0010】 有利には穿孔された中間製品は電気化学的なエッチング法によって製造される
。このためにシリコンからなる基板の第1主要面に電気化学的なエッチングによ
って孔が形成される。これらの孔の深さは基板の厚さよりは小さく構成されてい
る。第1主要面と、孔の表面と、第1主要面とは反対側に位置する第2主要面と
にマスク層が設けられている。第2主要面の領域におけるマスク層は、第2主要
面が第1領域で開放されているように構成されている。次いで構成されたマスク
層をエッチングマスクとして使用して基板は開放された第2主要面の領域で少な
くとも孔の底部にまでエッチングされる。それからマスク層は取り外され、その
結果第1領域に配置された孔は基板を第1主要面から第2主要面まで貫通する。
【0011】 マスク層は有利にはSi34またはSiO2から形成される。
【0012】 貫通する孔を第1領域に形成するために基板のエッチングは有利にはKOHを
用いて行われる。これにより第2主要面では第2の領域のために、<111>方
向を備えた面をもった縁部領域が得られる。
【0013】 電気化学的なエッチングは有利にはフッ素を含有した、酸性の電解質で行われ
、この場合基板は陽極として電解槽に接続されている。この基板が陽極として接
続されているので、小数キャリアが電解質と接触状態にある第1主要面に向かっ
てシリコン内を移動する。そこには空乏層が形成される。表面における凹部の領
域における電界の強さがそれ以外の場所よりも常に大きいので、小数キャリアは
静的に分配されて各表面に設けられた凹部に優先的に移動していく。これにより
第1主要面が構成される。始めは小さい凹凸がエッチングによって深くなるにつ
れて、電界が強まることに基づき小数キャリアはますます活発に動き出しかつエ
ッチング作用がこの場所でより強くなる。この穴は基板において結晶学的な<1
00>方向に向かって広がっていく。
【0014】 有利には2〜10質量%のHFの濃度の電解質が使用される。電気化学的なエ
ッチングでは1.5〜3Vの電圧が加えられている。これにより20μmの孔が
得られる。5Ω・cmのドーピングされた基板では孔の直径は有利には2μmで
ある。
【0015】 基板で電流密度を調節するために電気化学的なエッチングの際に基板の第2主
要面を照明すると有利である。
【0016】 次に本発明の実施形態を図面に示した実施例に基づき詳説する。
【0017】 5Ω・cmの抵抗比を有する、n型ドーピングされた単結晶シリコンから成る
基板1は第1の主要面2に表面位相が設けられている。この表面位相は規則的な
間隔をおいて配置された凹部を有しており、これらの凹部はフォトリソグラフィ
法のプロセス段階においてアルカリ性のエッチングによって製造されている。択
一的にこの表面位相を、光誘導される電気化学的なエッチングによって形成する
こともできる。
【0018】 基板1の第1主要面2はフッ素を含有する、酸性の電解質に接続させられる。
この電解質は2〜10質量%、有利には5質量%のフッ化水素酸濃度を有してい
る。基板1の第1主要面2に水素気泡が発生するのを抑えるためにこの電解質に
酸化剤例えば過酸化水素を添加してよい。
【0019】 基板1は陽極として接続される。基板1と電解質2との間には1.5〜5V、
有利には3Vの電圧が加えられている。この基板1は、第1主要面2とは反対側
に位置する第2の主要面3から光で照らされ、結果として10mA/cm2の電
流密度が調節される。前記凹部から出発して電気化学的なエッチングで孔4は形
成される。これらの孔4は第1主要面2に対して垂直に延在している(図1参照
)。4.5時間エッチングした後これらの孔4は、第1主要面2から孔延在方向
に向かって測定して300μmの深さおよび2μmの直径に達する。隣接し合う
孔4の間の間隔は4μmである。
【0020】 CVD法によって窒化シリコンから成るマスク層5が100nmの厚さで形成
される。このマスク層5は第1主要面2も第2主要面3も孔4の表面もカバーす
る。フォトリソグラフィ的に製造されたマスク(図示せず)と、CF4、O2を用
いたプラズマエッチングによってマスク層5は第2主要面3の領域において構成
される(図2参照)。これにより第1領域6と第2領域7が定義付けられる。こ
の第1領域6では第2主要面3が開放されている。また第2領域では主要面3は
マスク層5によってカバーされている。この第1主要面2と孔4の表面は同様に
マスク層5によって完全にカバーされている。
【0021】 次いで50質量%の濃度のKOHを用いたエッチングによって基板1は少なく
とも孔4の底部にまでエッチングされる。基板1のエッチングは、第2主要面3
から測定して625μmの厚さの基板では350μmの深さまで行われる。これ
により第1領域6では孔4の底部の領域におけるマスク層5の表面が開放される
(図3参照)。KOHを用いたエッチングではエッチングの浸食は結晶学的な優
先方向に沿って行われるので、第2領域7の縁部では縁部領域71が形成される
。この縁部領域71は<111>方向を備えた表面を有している。
【0022】 50質量%のHFを用いてマスク層5を除去することによって、穿孔された中
間製品が生ぜしめられる。この中間製品は第1領域6では貫通した孔4を有して
いる(図4参照)。第1領域6には第2領域7が隣接しており、これらの第2領
域7では基板1の孔4は貫通していない。第2領域7は穿孔された中間製品に安
定性を与える。
【0023】 この穿孔された中間製品の種々異なる分野において、第1領域6は種々異なる
形状を有している(図5の平面図参照)。第1領域6を、多数の孔を有する大き
な面例えば長方形状または正方形状で、または一列の孔を有する長手方向で、ま
たは単一の孔のみを有する正方形状で形成してよい。この場合、第1領域6は、
この第1領域6における孔4の底部を開放するために水酸化カリウム(KOH)
によるエッチングに制限されて、第2領域7の1つの縁部領域71によって取り
囲まれている。第2領域7の幾何学的な形状は要求された安定性に相応して選択
される。これらの第2領域7の幾何学的な形状は特にウェブ、格子、個々の窓、
間隙フレームまたは個々の特徴に相応している。
【0024】 択一的にマスク層5を熱的な酸化によってSiO2から形成することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1主要面から出発した孔を有する基板の断面図である。
【図2】 第1主要面と第2主要面とを定義づけるためにマスク層を構成した基板の断面
図である。
【図3】 孔の底部まで基板をエッチングした状態の基板の断面図である。
【図4】 図5のIV−IV線に沿って示した、マスク層を取り外した状態の基板の断面
図である。
【図5】 図4に示した中間製品の平面図である。
【符号の説明】
1 基板、 2 第1主要面、 3 第2主要面、 4 孔、 5 マスク層
、 6 第1領域、 7 第2領域、 71 縁部領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘルマン ヴェント ドイツ連邦共和国 グラスブルン アム ヴァイクセルガルテン 49 (72)発明者 ラインハルト シュテングル ドイツ連邦共和国 シュタットベルゲン ベルクシュトラーセ 3 (72)発明者 ゲリット ランゲ ドイツ連邦共和国 ミュンヘン マインド ゥルシュトラーセ 1 (72)発明者 シュテファン オットウ ドイツ連邦共和国 ドレスデン プットブ ーザー ヴェーク 10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穿孔された中間製品であって、 第1領域(6)と第2領域(7)とを有する、シリコンから成る基板(1)が
    設けられており、 前記第1領域(6)に複数の孔(4)が設けられていて、該孔(4)が基板(
    1)を第1主要面(2)から第2主要面(3)に貫通しており、 前記第2領域(7)に複数の孔が設けられていて、該孔が第1主要面(2)か
    ら出発して基板(1)に向かって延びているが、基板(1)を貫通していないこ
    とを特徴とする、穿孔された中間製品。
  2. 【請求項2】 前記第2領域(7)が第2主要面(3)の領域おいて<11
    1>配向を備えた面をもった縁部領域(71)を有している、請求項1記載の中
    間製品。
  3. 【請求項3】 前記孔(4)の深さが前記第1領域(6)と前記第2領域(
    7)とにおいてほぼ同じであり、 前記孔(4)の方向で見て前記第1領域(6)よりも前記第2領域(7)のほ
    うが基板(1)が厚くなっている、請求項1または2記載の中間製品。
  4. 【請求項4】 穿孔された中間製品を製造する方法において、 電気化学的なエッチングにより、シリコンから成る基板(1)の第1主要面(
    2)に孔(4)を形成し、この場合該孔(4)の深さが基板(1)の厚さよりも
    小さくなるようにし、 前記第1主要面(2)と、前記孔(4)の表面と、前記第1主要面(2)とは
    反対側に位置する第2主要面(3)とにマスク層(5)を設け、 前記第2主要面(3)が第1の領域(6)において開放されるように前記マス
    ク層(5)を前記第2主要面(3)の領域において構成し、 この構成されたマスク層をエッチングマスクとして使用して、基板(1)を少
    なくとも孔(4)の底部にまでエッチングし、 前記マスク層(5)を取り外し、その結果第1の領域(6)に配置された孔(
    4)が基板(1)を第1主要面(2)から第2主要面(3)まで貫通することを
    特徴とする、穿孔された中間製品を製造する方法。
  5. 【請求項5】 前記マスク層(5)をSi34から形成する、請求項4記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 基板(1)のエッチングがKOHを用いて行われる、請求項
    4または5記載の方法。
  7. 【請求項7】 電気化学的なエッチングがフッ素を含有する、酸性の電解質
    で行われ、基板を陽極として電解槽に接続する、請求項4から6までのいずれか
    1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 フッ素を含有する、酸性の電解質を2〜10質量%のフッ化
    水素濃度で使用し、 電気化学的なエッチングの際に1.5〜3ボルトの電圧を加える、請求項7記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 基板(1)の第2主要面(3)を、電気化学的なエッチング
    の際に基板(1)において電流密度を調節するために照らす、請求項4から8ま
    でのいずれか1項記載の方法。
JP2000548533A 1998-05-08 1999-05-03 電気化学的なエッチング方法によって製造された穿孔されたシリコンダイヤグラム Withdrawn JP2002514689A (ja)

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