JP2002514174A - 非晶質ベンゾチオフェン類、製造方法および使用方法 - Google Patents

非晶質ベンゾチオフェン類、製造方法および使用方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は式(I)の化合物の非晶形態を提供する。また本物質の製造方法およびその使用方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 非晶質ベンゾチオフェン類、製造方法および使用方法 骨粗鬆症は種々の原因から発生する疾患群であるが、単位容量当たりの骨重量 の正味の喪失によって特徴付けられる疾患群を表す。この骨重量の喪失の結果お よびその結果生じる骨折は身体を適切に支持する骨格の破壊となる。最も一般的 なタイプの骨粗鬆症の1つは月経閉止に関連するものである。ほとんどの女性は 月経の閉止から3〜6年以内に骨柱コンパートメントの骨重量の約20%〜約6 0%を喪失する。この急速な喪失は概して骨の再吸収および形成の増加に関連す る。しかし再吸収サイクルがより優勢であるため、結果として正味の骨重量を喪 失することになる。骨粗鬆症は閉経期の女性にとって一般的であり深刻な疾患で ある。 この疾患に悩まされている女性は米国だけで推定2500万人存在する。骨粗 鬆症は慢性的でありかつ疾患の続発を防ぐ広範囲で長期間の療養(入院および療 養所の介護)が必要とされるため、ヒト個々人に有害であるばかりでなく、多大 な経済的喪失を招く。より高齢の患者では、このことが特に現実的である。さら に、骨粗鬆症は一般に生命をおびやかす状態とは考えられないが、高齢の女性で は20%〜30%の死亡率が股関節部の骨折に関連している。この死亡率のうち 大きなパーセンテージは閉経期の骨粗鬆症に直接関連し得る。 閉経期の骨粗鬆症の影響に対して最も脆弱な骨の組織は柱状骨である。この組 織はしばしば海綿状または網目状骨と表され、特に骨の末端付近(関節付近)お よび脊椎の脊柱に集中している。柱状組織は相互に連結された小さな骨様構造、 および骨の外表面および中枢骨幹を包むより固く密な皮質組織によって特徴付け られる。この相互に連結された柱のネットワークは外側の皮質構造を側面で支持 し、全体構造の生物力学的強度に対して重要である。閉経後の骨粗鬆症では、骨 の破損および骨折を誘導するのは主として骨柱の正味の再吸収および喪失である 。閉経後の女性における骨柱の喪失を考慮すると、最も一般的な骨折が骨柱の支 えに大きく依存する骨、例えば大腿骨および前腕などの椎骨、体重支持骨の頚部 に 関連していることは意外ではない。実際、股関節部破砕、コリス(collies)破 砕および椎骨圧搾破砕は閉経期の骨粗鬆症の顕著な特徴である。 閉経後の骨粗鬆症に対する最も一般的に許容される処置方法はエストロゲン代 償治療である。治療は概して成功するが、基本的にエストロゲン処置は望ましく ない副作用を度々生じさせるので治療に対する患者のコンプライアンスは低い。 別の処置方法はビスホスホン酸塩化合物、例えばフォサマックスR(FosamaxR、M erck & Co.,Inc.)を投与することであろう。 閉経前の期間を通じて、ほとんどの女性は同年齢の男性より低い心臓血管疾患 の発病率を示す。しかし、閉経後には女性の心臓血管疾患の割合がゆっくりと増 加し、男性において見られる割合に匹敵するようになる。この保護の喪失はエス トロゲンの喪失、特にエストロゲンの血清脂質レベルを調節する能力の喪失に関 連している。エストロゲンの血清脂質を調節する能力の性質はあまり理解されて いないが、現在までの証拠では、エストロゲンが過剰のコレステロールを取り除 くために肝臓の低密度脂質(LDL)レセプターを上昇調節することができること が示されている。さらにエストロゲンはコレステロール生合成に何らかの作用を 示し、また心臓血管の健康に対し、他の有益な作用を有することが明らかである 。 エストロゲン代償治療を受けた閉経期の女性では、血清脂質レベルが閉経前の 状態で見られた濃度にまで復帰することが文献に報告されている。これゆえ、エ ストロゲンはこの症状の処置に適当であることが明らかであろう。しかし、エス トロゲン代償治療の副作用は多くの女性にとって許容されるものではないため、 この治療の使用は制限される。この症状の理想的な治療物質はエストロゲンと同 様に血清脂質レベルを調節するが、エストロゲン治療に付随する副作用および危 険が全くない物質である。 たくさんの構造的に関連しない化合物がエストロゲンレセプターと相互作用し 、独特なインビボプロファイルを生じさせることができる。「純粋な」アンタゴ ニスト(例えば、ICI164,384)または相対的に「純粋な」アゴニスト (例えば、17b−エストラジオール)に典型的なインビボプロファイルを有す る化合物はこのクラス分類において正反対のスペクトルを示した。これら2つの 両極端の間には、ある所望の組織(例えば、骨)における完全または部分的アゴ ニスト、および生殖組織におけるアンタゴニストまたは最少アゴニストとしての 臨床および/または臨床前の選択性によって特徴付けられるSERMs(「選択 的エストロゲンレセプター調節物」)がある。この薬理的クラス内では、生殖組 織における活性のプロファイルに基づいて個々のSERMsをさらに区別するこ とができる。第2世代のSERMであるラロキシフェン(raloxifene)は、子宮 組織において有用であり得る選択性を示し、これはトリフェニルエチレンに基づ くエストロゲンレセプターリガンドと比べて明らかな利点である。このようにラ ロキシフェンは少なくとも閉経期の合併症状、例えば骨粗鬆症および心臓血管疾 患などの処置に非常に適していることが明らかである。エストロゲンレセプター 活性物質の薬理学および分子生物学のさらなる進歩につれて、将来これら新規な クラスのエストロゲン様化合物の治療上の有効性について理解が進むとともにS ERMsのサブクラス分類がさらに発達することが予想される。 具体的には、ラロキシフェンの開発は、生物学的利用能および製造の両方に関 するその物理的性質により幾分妨げられている。例えばラロキシフェンは通常、 不溶性であり、これは生物学的利用能に影響し得る。明らかにラロキシフェンの 物理的性質の改良および密接に関連する化合物の改良により、さらに有益な治療 が提供され、製造能が高められる可能性がある。 したがって、溶解度が増大されたラロキシフェンおよび関連化合物の非晶質形 態、その製造方法、医薬製剤および使用方法を提供することは当分野に大きく貢 献するであろう。 本発明は式I:[式中: R1およびR3は独立して水素、−CH3、−CO(C1−C6アルキル)または− COAr(ここに、Arは置換されていてもよいフェニルである)であり; R2はピロリジニル、ヘキサメチレンイミノおよびピペリジニルからなる群か ら選択される] で示される化合物もしくは製薬的に許容される塩またはそれらの溶媒和物の非晶 質形態を提供する。 図1は、結晶か、または非晶質かどちらかの形態にある式Iで示される化合物 で処置したイヌ由来の血漿中の平均ラロキシフェンレベルを示す。 本発明はさらに、式Iの化合物を含む医薬製剤を提供する。 またさらに本発明は式Iの化合物の非晶質形態の製造方法を提供する。 また本発明は、骨喪失または骨再吸収の抑制を含む式Iの化合物の使用方法を 提供する。 本明細書中に記載されている化合物の説明に用いる一般用語はそれらの通常の 意味を有する。例えば、用語「C1−C6アルキル」は1〜6個の炭素原子を有す る直鎖状または分岐鎖状のアルキル鎖を表す。代表的なC1−C6アルキル基には メチル、エチル、n−プロピルおよびn−ブチルが含まれる。用語「C1−C4ア ルコキシ」はメトキシ、エトキシ、n−プロポキシおよびn−ブトキシのような 基を表す。 置換されていることもあるフェニルにはフェニル、およびC1−C6アルキル、 C1−C4アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、クロロ、フルオロまたはトリ(クロ ロまたはフルオロ)メチルなどで置換されているフェニルが含まれる。 用語「抑制」には進行、重篤度の禁止、防止、制止および減速、終止または逆 行、または結果としての症状もしくは影響の改善を含むその一般に許容される意 味が含まれる。 本発明の好ましい態様は、R1およびR3が水素であり、R2がピロリジニル、 ピペリジニルまたはヘキサメチレンイミノ基である化合物を含む式Iの化合物で ある。この好ましい化合物群の代表的な化合物には以下のものが含まれる: 6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピロリ ジニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]−チオフェン、 6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリ ジニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン、ならびに 6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ヘキサ メチレンイミノエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]−チオフェン。 さらに好ましくは、本発明の生成物は、R2がピペリジニル基である式Iの化 合物である。このより好ましい群の代表的な化合物には: 6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリ ジニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン が含まれる。 本発明の化合物は、引用によりすべて本明細書中に包含される米国特許第4, 133,814号、第4,418,068号および第4,380,635号なら びに1995年8月30日に出願され、1996年3月6日に公開されたKjell らの欧州特許出願95306050.6、公開番号第0699672号に詳述さ れているような確立した手法にしたがって製造できる。さらに1995年9月6 日に公開された公開欧州特許出願第0670162A1号に開示されている情報 は引用により本明細書中に包含される。ラロキシフェン塩酸塩の結晶形態は以下 の実施例の項に記載している方法によって製造できる。 用語「非晶質」にはX線回折、ならびに偏光顕微鏡での観察および示差走査熱 量測定を含む(がこれらに限定されない)他の方法によって証明することができ る物理的状態が含まれる。 概して、この工程は6−ヒドロキシル基および2−(4−ヒドロキシフェニル )基を有するベンゾ[b]チオフェンを用いて開始する。この出発化合物を保護 し、アシル化し、脱保護し、式Iの化合物を得る。このような上記化合物のさら なる製造例は上記引用文献にも示されている。 本発明の式Iの化合物は、非晶質生成物が得られる条件下、式Iの化合物をそ の溶液から回収することを含む本発明のさらなる特徴を構成する方法によって簡 便に製造される。 式Iの化合物の結晶形態を適当な溶媒または溶媒混合物、例えばメタノールお よび水に溶解することによって本発明の非晶質物質を製造し、次いでこの物質を 適当な手法により回収した。式Iの非晶質化合物を溶液から回収するのに用いる ことができる技術には、溶媒を溶液から、好ましくは急速に除去、生成物を沈積 させる技術および生成物を溶液から沈殿させる技術が含まれる。これらの手法を 用いる方法として、スプレー乾燥、ローラー乾燥、溶媒沈殿、回転蒸発および凍 結乾燥が満足いく方法であることが見出されている。本発明の実施に特に好まし いのはスプレー乾燥方法である。 本発明の実施に用いることができる溶媒は用いる技術および条件にしたがって 選択され、これには水、メタノール、エタノールなど、所望ならばそれらの混合 物が含まれる。 溶媒中の式Iの化合物の濃度は可能な限り高いほうが都合よく、式Iの化合物 の非晶質形態が得られるものであり、好ましい濃度は約5mg/mL〜約40m g/mLの範囲である。得られる濃度の高さは通常、製造に用いる溶媒系、およ び/またはポビドン(PVP)またはヒドロキシプロピル−b−シクロデキスト リン(HPBCD)の存在あるいは不存在に左右されるであろう。所望ならば、 溶媒を加熱して溶解および溶媒除去を促進してもよい。 概して、式Iの化合物はスプレー乾燥などに十分耐え得る熱安定性を有してお り、したがってスプレー乾燥は好ましい回収方法である。スプレー乾燥系を既知 の方法で操作して、本質的に結晶物質を含まず、かつ粒子の混入がない非晶質生 成物を得ることができる。乾燥媒体が再利用される閉サイクルスプレー乾燥系を 本発明の生成物を得るのに用いると、特に安全かつ経済的である。 この工程に用いる乾燥ガスは空気でよいが、可燃性溶媒と用いるのに好ましい のは不活性ガス、例えば窒素、アルゴンおよび二酸化炭素である。好ましいのは 窒素であろう。スプレー乾燥機へのガス引入温度は用いる溶媒にしたがって選択 するが、例えば約75℃〜約150℃の範囲であろう。 式Iの化合物の非晶質形態の存在は、偏光顕微鏡下にこの物質を観察し、この 物質が複屈折するかどうかを求めることによって決定する。複屈折が観察されな ければ、この物質は非晶形態であると考えた。 本発明の式Iの化合物は本質的にこの物質の結晶形態を含まないことが好まし い。長期間の研究により、本発明の非晶質形態は非常に安定であることが示され た。しかし、非晶質物質として回収したなら、当分野に既知のいくつかの安定化 物質、例えばポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒド ロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリエチレングリコール(PEG)、ヒドロ キシプロピル−b−シクロデキストリン(HPB)、シクロデキストリンなどを添 加することによって結晶形態への変換を妨げることができる。 非晶質形態の溶解度は結晶形態に比べ約250倍高いことが示された。この高 い溶解度の利点には、装置の掃除の問題を含め、この非晶質物質の処理が簡単で あること;この物質を製剤化し、分配するのが簡単であることなどがあるが、こ れらに限定されない。 また、非晶質形態の式Iの化合物はスプレー乾燥前または後にたくさんの他の 物質と組合せることができ、あるいは処理して非晶質物質とすることができ、次 いで処理のため、さらに製剤化することができる。 非晶質である式Iの化合物は、高度な生物学的利用能および有効な投与方法の ための形態であること(これらに限定されない)を含め、いくつかの利点を有す ることが示されている。 用語「溶媒和物」とは、1つまたはそれ以上の溶媒分子を伴う式Iの化合物の ような1つまたはそれ以上の溶質分子を含む集合物を表す。式Iの化合物の遊離 塩基形態を本発明の方法に用いることもできるが、製薬的に許容される塩形態を 製造して用いるのが好ましい。用語「製薬的に許容される塩」とは、無毒である ことが既知であり、医薬文献に一般に用いられている酸付加塩かまたは塩基付加 塩のどちらかを表す。一般に製薬的に許容される塩は、誘導前の化合物に比べて 可溶性が高くなるため、液状剤または乳剤として製剤化しやすくなることが多い 。本発明の方法に用いる化合物は基本的に、広い範囲の種々の有機酸および無機 酸と製薬的に許容される酸付加塩を形成し、これには薬化学によく用いられる生 理的に許容される塩が含まれる。このような塩もまた本発明の一部である。この ような塩の形成に用いる代表的な無機酸には塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、 硝酸、硫酸、リン酸、次リン酸などが含まれる。また、脂肪族一カルボン酸およ び二カルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸およびヒドロ キ シアルカン二酸、芳香族酸、脂肪酸および芳香族スルホン酸のような有機酸から 誘導される塩を用いることもできる。したがってこのような製薬的に許容される 塩には酢酸塩、フェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸塩、アスコル ビン酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安 息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、o−アセトキシ安息香酸塩 、ナフタレン−2−安息香酸塩、ブロミド、イソ酪酸塩、フェニル酪酸塩、β− ヒドロキシ酪酸塩、ブチン−1,4−ジオエート、ヘキシン−1,4−ジオエー ト、カプロン酸塩、カプリル酸塩、クロライド、桂皮酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩 、フマル酸塩、グリコール酸塩、ヘプタン酸塩、馬尿酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩 、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシラ ート、ニコチン酸塩、イソニコチン酸塩、硝酸塩、蓚酸塩、フタル酸塩、テレフ タル酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリ ン酸塩、プロピオル酸塩、プロピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、サリチル 酸塩、セバシン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ピロ硫酸 塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−ブロモ フェニルスルホン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2 −ヒドロキシエタンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スル ホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、キシレ ンスルホン酸塩、酒石酸塩などが含まれる。好ましい塩は塩酸塩である。 製薬的に許容される酸付加塩は通常、式Iの化合物を等モル濃度の、あるいは 過剰量の酸と反応させることによって製造する。一般に相互溶媒、例えばジエチ ルエーテルまたは酢酸エチル中で反応物を混合する。通常、塩は約1時間〜10 日の間に溶液から沈殿し、ろ過によって単離でき、あるいは常法により溶媒を除 去できる。本発明はさらに、有効量の式Iの化合物および製薬的に許容される希 釈剤または担体を含む製薬的に許容される製剤であって、それを必要としている 、ヒトを含む哺乳類に投与するための製剤を提供する。 本明細書中に用いる用語「有効量」とは、エストロゲン欠乏、例えば月経閉止 または卵巣切除、または不適切なエストロゲン刺激、例えば子宮繊維症または子 宮内膜症に罹患し、あるいは大動脈平滑筋細胞増殖または再発狭窄症に罹患して いるヒトを含む哺乳類のさらなる症状を抑制し、緩和し、改善し、処置し、ある いは予防することが可能な本発明の化合物の量を意味する。エストロゲン依存性 のガンの場合には、「有効量」とは、ヒトを含む哺乳類において、ガンの成長を 緩和し、改善し、抑制し、ガンおよび/またはその症状を処置し、あるいは予防 することができる本発明の化合物の量を意味する。 「製薬的に許容される製剤」とは、製剤において担体、希釈剤、賦形剤および 塩が活性成分(式Iの化合物)と適合しなければならず、またその服用者に有害 であってはならないことを意味する。医薬製剤は当分野に既知の手法によって製 造できる。例えば、本発明の化合物を一般的賦形剤、希釈剤または担体と製剤化 し、錠剤、カプセル剤などに成型できる。上記製剤化に適した賦形剤、希釈剤お よび担体の例には、以下のものが含まれる:充填剤および増量剤、例えばデンプ ン、砂糖、マンニトールおよびケイ素誘導体;結合剤、例えばカルボキシメチル セルロースおよび他のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチンおよびポリビ ニルピロリドン;湿潤剤、例えばグリセロール;崩壊剤、例えばポビドン、グリ コール酸デンプンナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、寒天寒 天、炭酸カルシウムおよび重炭酸ナトリウム;溶解遅延剤、例えばパラフィン; 再吸収促進剤、例えば第四アンモニウム化合物;界面活性剤、例えばセチルアル コール、グリセロールモノステアラート;吸着担体、例えばカオリンおよびベン トナイト;および潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウムおよびマグネ シウム、および固形ポリエチレングリコール。最終医薬剤型は、用いる賦形剤の タイプに応じて:ピル剤、錠剤、粉末剤、トローチ剤、サシエ剤、カシェ剤また は滅菌パッケージング粉末剤などとすることができる。 さらに、本発明の化合物は徐放性投与剤型としての製剤化に非常に適している 。また製剤は活性成分を好ましくは腸管の特定の部位あるいはその部位のみで可 能ならば経時的に放出するように構成することができる。このような製剤はコー ティング、エンベロープ、または重合物質もしくはワックスから製造できる保護 マトリックスを伴う。 上記の疾病に罹患しているヒトを含む哺乳類の症状および/または疾患を本発 明にしたがって処置し、抑制しまたは予防するのに必要とされる式Iの化合物の 具体的な投与量は、具体的な疾患、症状および重篤度に依存するであろう。投与 量、投与経路および投与頻度は担当の医師が最適に決定する。概して、許容され 、かつ有効な投与量は15mg〜1000mg、より典型的には15mg〜80 mgであろう。このような投与量を処置を必要としている患者に最低2月間、よ り典型的には最低6月間、あるいは長期にわたって、1日1〜3回あるいは効果 を得るために要する回数で投与する。 本発明のさらなる態様として、式Iの化合物を有効量の別の治療物質、例えば エストロゲン、プロゲスチン、ラロキシフェンなどのベンゾチオフェン化合物、 抗エストロゲン活性を有するナフチル化合物、ビスホスホン酸塩化合物、例えば アレンドロネート(alendronate)およびチルドロネート(tiludronate)、上皮小 体ホルモン(PTH)の断頭および/または組換え形態、例えばPTH(1−34 )を含むなどのPTH、カルシトニン、骨形態形成タンパク質(BMPs)また はこれらの組合せ(これらに限定されない)とともに投与することができる。入 手可能なこれら別の治療物質の別の形態ならびにこれに付随する種々の効用およ び適用可能な投与法は当業者に周知である。 種々の形態のエストロゲンおよびプロゲスチンは市販されている。本明細書中 に用いる用語「エストロゲン」はエストロゲン活性を有している化合物およびエ ストロゲンに基づく物質を含む。本発明の実施に有用なエストロゲン化合物には 、例えばエストラジオール、エストロン、エストリオール、エキリン、エキレニ ン、エストラジオールシピオネート(cypionate)、吉草酸エストラジオール、エ チニルエストラジオール、リン酸ポリエストラジオール、エストロピペート(est ropipate)、ジエチルスチルベストロール(diethylstibestrol)、ジエンエストロ ール(dienestrol)、クロロトリアニセン(chlorotrianisene)およびこれらの混 合物が含まれる。エストロゲンに基づく物質には、例えば17−a−エチニルエ ストラジオール(0.01−0.03mg/日)、メストラノール(0.05−0 .15mg/日)および複合エストロゲン様ホルモン、例えばプレマリンR(Pre marinR、Wyeth-Ayerst;0.2−2.5mg/日)が含まれる。本明細書中に用 いる用語「プロゲスチン」には、例えばプロゲステロン、ノルエチノドレル(nor ethynodrel)、ノルゲストレル、メゲストロール酢酸塩、ノルエチン ドロン、プロゲスチンに基づく物質などのようなプロゲスチン活性を有する化合 物が含まれる。プロゲスチンに基づく物質には、例えばプロベラR(ProveraR、U pjohn;2.5−10mg/日)のようなメドロキシプロゲステロン、ノルエチ ルノドレル(norethylnodrel、1.0−10.0mg/日)およびノルエチンド ロン(0.5−2.0mg/日)が含まれる。好ましいエストロゲンに基づく化 合物はプレマリンRであり、ノルエチルノドレルおよびノルエチンドロンは好ま しいプロゲスチンに基づく物質である。各エストロゲンおよびプロゲスチンに基 づく物質の投与方法は当分野に既知の方法と一致している。 以下の製剤例は例示のためのものであり、いかなる意味においても限定を意図 するものではない。上記製剤中の総活性成分は製剤重量の0.1%〜99.9% を占める。用語「活性成分」とは式Iの化合物を意味する。 製剤例1:ゼラチンカプセル剤 成分を混合し、No.45メッシュ米国ふるいに通し、ゼラチン硬カプセルに 充填する。 製剤例2:錠剤 活性成分、デンプンおよびセルロースをNo.45メッシュ米国ふるいに通し 、 十分に混合する。ポリビニルピロリドンの溶液を得られた粉末と混合し、次いで これをNo.14メッシュ米国ふるいに通す。このように製造した顆粒を50− 60℃で乾燥し、No.18メッシュ米国ふるいに通す。前もってNo.60メ ッシュ米国ふるいに通しておいたカルボキシメチルセルロースナトリウム、ステ アリン酸マグネシウムおよびタルクを上記顆粒に加え、十分に混合する。得られ た物質を錠剤成型装置で圧縮成型し、錠剤を得る。 製剤例3:坐剤 活性成分をNo.60メッシュ米国ふるいに通し、前もって融点にまで加熱し ておいた脂肪酸グリセリドに懸濁する。この混合物を坐剤型に注ぎ、冷却する。 以下の実施例および製造例は本発明の実施をより説明するために提供するもの であって、いかなる意味においても本発明の範囲を限定するものと考えるべきで はない。本発明の意図および範囲を逸脱することなく、種々の修飾が可能である ことは当業者の認識するところであろう。本明細書中に記載のすべての刊行物お よび特許出願は本発明が属する分野の技術水準を示す指標である。 以下の実施例のNMRデータはGE 300MHz NMR装置で得たものであ り、特に記載しなければ無水d−6DMSOを溶媒として用いた。 すべての実験は陽圧の乾燥窒素下で行った。すべての溶媒および物質は得られ たまま用いた。パーセンテージは一般に重量(w/w)に基づいて計算するが、 HPLC溶媒については、容量(v/v)に基づいて計算する。プロトン核磁気 共鳴(1H NMR)スペクトルはBruker AC−300 FTNMR分析器におい て300.135MHzで得た。TA Instrument DCS2920において、閉塞 セルを用い、加熱速度2℃/分で示差走査熱量測定(DSC)を行い、融点を測 定した。反応の終了は通常、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて モニターした。X線粉末回折スペクトルはSiemens D5000 X線粉末回折装 置において、銅放射線およびSi(Li)検出器を用いて得た。いくつかの反 応は、60mMリン酸(KH2PO4)および10mMオクタンスルホネート(p H2.0)/アセトニトリルの混液(60:40)で溶出するZorbax Rx−C 8カラム(25cm×4.6mm ID、5m粒子)を用いてモニターした。 また、アシル化、脱アルキル化またはアシル化/脱アルキル化反応の完了はH PLCでモニターする。反応混合物のサンプルは、以下に示す濃度勾配で溶出す るZorbax Rx−C8カラム(25cm×4.6mm ID、5m粒子)を用いて アッセイした: 濃度勾配溶媒系A:0.05M HClO4(pH=2.0) B:アセトニトリル 反応混合物はサンプル0.1〜0.2mLをA/B 60:40混合物で50 mLに希釈して分析した。同様に、再結晶の母液を同様の方法で取り出した。 結晶材料中の6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4− (2−ピペリジニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン塩酸塩の量 (パーセンテージ)(力価)を以下の方法により決定した。結晶固形物のサンプル( 5mg)を100mLの容量測定フラスコ中に計りとり、75mMリン酸カリウ ム緩衝液(pH2.0)およびアセトニトリルの70/30(v/v)混合物に 溶解した。この溶液の一部(10mL)を、Zorbak Rx−C8カラム(25c m×4.6mm ID、5m粒子)およびUV検出(280nm)を用いた高速 液体クロマトグラフィーによってアッセイした。以下の濃度勾配溶媒系を用いる : 濃度勾配溶媒系(力価) A:75mM KH2PO4緩衝液(pH2.0) B:アセトニトリル。 サンプル中の6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4− (2−ピペリジニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン塩酸塩のパ ーセンテージを較正曲線のピーク領域、傾き(m)および切片(b)を用い、以 下の等式によって計算する: 結晶材料中に存在する溶媒、例えばメタノール、エタノールまたは1,2−ジ クロロメタンの量(%)をガスクロマトグラフィーで測定する。結晶固形物のサ ンプル(50mg)を10mLの容量測定フラスコ中に計りとり、ジメチルスル ホキシド中の2−ブタノール溶液(0.025mg/mL)に溶解した。DBワ ックスカラム(30m×0.53mm ID、1m粒子)を用いたカラム流量1 0mL/分およびフレームイオン化検出でのガスクロマトグラフィーによってこ の溶液のサンプルを分析した。以下の式を用い、内部標準(2−ブタノール)と の比較によって溶媒の量を決定した: 式中: C=サンプル中の溶媒の割合 D=特定溶媒に対する対照標準の平均割合 E=対照標準の平均重量 F=サンプルの重量(mg) G=サンプルの容量(10mL) H=対照標準の容量(10,000mL) I=対照標準の純度(%) 製造例1 6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン 3−メトキシベンゼンチオール(100グラム)および水酸化カリウム(39 .1g)の水溶液(300mL)を変性エタノール(750mL)に加え、得ら れた混合物を約0℃にまで冷却した。この冷混合物を少量ずつ4’−メトキシフ ェナシルブロミド(164グラム)で処理した。添加が完了したら、混合物をさ らに10分間冷却した後、室温にまであたためた。3時間後、混合物を減圧下で 濃縮し、残留物を水(200mL)で処理した。得られた混合物を酢酸エチルで 処理し、相分離した。有機相を水(2×)、重炭酸ナトリウム溶液(2×)および 塩化ナトリウム溶液(2×)で洗浄した。次いで有機相を硫酸マグネシウムで乾 燥し、ろ過し、減圧下で蒸発乾固し、a−(3−メトキシフェニルチオ)−4− メトキシアセトフェノン202gを得た。この粗製の生成物をメタノールから結 晶化し、ヘキサンで洗浄し、158グラムを得た。 融点53℃。 ポリリン酸(930グラム)を85℃にまで加熱し、少量ずつ上記中間体生成 物(124グラム)で30分間にわたって処理した。添加完了後、得られた混合 物を90℃で攪拌した。さらに45分後、反応混合物を室温にまで冷却した。こ の混合物を氷浴中で冷却しながら、砕いた氷で処理した。得られた混合物を水( 100mL)で処理し、淡ピンク色沈殿を生成させた。この沈殿物をろ過によっ て単離し、水およびメタノールで洗浄し、40℃、減圧下に乾燥し、6−メトキ シ−2−(4−メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェエン119グラムを得 た。この粗製の生成物を熱メタノール中でスラリー化し、ろ過し、冷メタノール で洗浄した。得られた固形物質を酢酸エチル(4リットル)から再結晶し、ろ 過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下に乾燥し、標題化合物68グラムを得た。 融点187−190.5℃。 製造例2 4−(2−ピペリジニルエトキシ)安息香酸エチル 4−ヒドロキシ安息香酸エチル(8.31g)、1−(2−クロロエチル)ピペ リジン一塩酸塩(10.13g)、炭酸カリウム(16.59g)およびメチルエ チルケトン(60mL)の混合物を80℃にまで加熱した。1時間後、混合物を 約55℃にまで冷却し、さらに1−(2−クロロエチル)ピペリジン一塩酸(0 .92g)で処理した。得られた混合物を80℃にまで加熱した。反応は、シリ カゲルプレートおよび酢酸エチル/アセトニトリル/トリエチルアミン(10: 6:1、v/v)を用いた薄層クロマトグラフィー(TLC)によってモニター した。1−(2−クロロエチル)ピペリジン塩酸塩をさらに、出発物質の4−ヒ ドロキシ安息香酸エステルが消費されるまで加える。反応が完了したら、反応混 合物を水(60mL)で処理し、室温にまで冷却した。水層を捨て、有機層を減 圧下、40℃および40mmHgで濃縮した。得られた油状物をさらに精製せず に次の工程に用いた。 製造例3 4−(2−ピペリジニルエトキシ)安息香酸塩酸塩 製造例2に記載のように製造した化合物(約13.87g)のメタノール(3 0mL)中溶液を5N水酸化ナトリウム(15mL)で処理し、40℃にまで加 熱した。4時間半後、水(40mL)を加えた。得られた混合物を5−10℃に まで冷却し、濃塩酸(18mL)をゆっくりと加えた。標題化合物は酸性処理の 間に結晶化した。この結晶生成物をろ過によって集め、減圧下、40−50℃で 乾燥し、標題化合物を83%収率で得た。融点270−271℃。 製造例4 6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリジニル エトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン塩酸塩 メチレンクロライド(350mL)中、製造例1に記載のように製造した化合 物(8.46グラム)および製造例3に記載のように製造した酸クロライド化合 物(10.0グラム)の混合物を約20−25℃にまで冷却した。この冷混合物 を三塩化ホウ素(2.6mL)で処理し、得られた混合物を機械的に攪拌した。 反応を上記アッセイを用いたHPLCによってモニターした。85分後、6−メ トキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリジニルエトキ シ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン標準に基づくインシトウー(in situ )HPLC収率は88%であった。 製造例5 6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリジ ニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン塩酸・1,2−ジクロロエ タン溶媒和物 (結晶形I) 6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリジニ ルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン塩酸塩(2.0g)の1,2 −ジクロロエタン(20mL)中溶液を三塩化ホウ素(2.0mL)で処理した 。得られた混合物を35℃で約18時間攪拌した。エタノールおよびメタノール の混合物(10mL、95:5、3A)を上記反応混合物で処理し、このアルコ ール混合物を還流させる。添加完了後、得られた結晶スラリーを25℃で攪拌し た。1時間後、結晶生成物をろ過し、冷エタノール(10mL)で洗浄し、減圧 下、40℃で乾燥し、標題化合物1.78gを得た。このX線粉末回折パターン は表1に報告するパターンと同一である。 力価:80.2% 1,2−ジクロロエタン:7.5%(ガスクロマトグラフィー) 以下に記載の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)アッセイを用いて測定 すると、結晶材料中に存在する6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル )−3−[4−(2−ピペリジニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフ ェン塩酸塩の量は約87.1%である。プロトン核磁気共鳴スペクトル分析によ って測定した結晶材料中に存在する1,2−ジクロロエタンの量は約0.55モ ル当量である。 製造例6 6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリジ ニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン塩酸・1,2−ジクロロエ タン溶媒和物 (結晶形I) 1,2−ジクロロエタン(250mL)中、製造例2に記載のように製造した 化合物(15g)およびジメチルホルムアミド(0.2mL)の混合物を0℃に まで冷却した。ホスゲン(8.25mL)を、冷却し被覆した添加ロート(−1 0℃)中で濃縮し、それを2分間かけて冷混合物に加えた。得られた混合物を約 47℃にまで加熱した。約2時間半後、反応の完了をHPLCでアッセイした。 反応の完了を促進するためにホスゲンを追加してもよい。30−32℃、105 −110mmHg下で減圧蒸留することによって過剰のホスゲンを除去した。 約3〜4時間後、反応溶液を製造例1に記載のように製造した化合物(13. 52g)で処理した。得られた溶液を0℃にまで冷却した。三塩化ホウ素(12 .8mL)を目盛りシリンダー中で濃縮し、冷反応混合物に加えた。0℃で8時 間後、反応溶液を別の三塩化ホウ素(12.8mL)で処理した。得られた溶液 を30℃にまで加熱した。15時間後、反応の完了をHPLCによってモニター した。 エタノールおよびメタノールの混合物(125mL、95:5,3A)を加熱 還流し、上記反応溶液で60分間かけて処理した。添加完了後、アシル化/脱メ チル化反応フラスコを別のエタノール(30mL)ですすいだ。得られたスラリ ーを攪拌しながら室温にまで冷却した。室温で1時間後、結晶生成物をろ過し、 エタノール(75mL)で洗浄し、減圧下、40℃で乾燥し、標題化合物25. 9gを得た。X線粉末回折パターンを表1に報告する。融点261℃。 力価:87.1% 1,2−ジクロロエタン:0.55モル当量(1H NMR) 製造例7 6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリジ ニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン塩酸・クロロベンゼン溶媒 和物 (結晶形3) 製造例1に記載のように製造した化合物(2.92グラム)および製造例4に 記載のように製造した酸クロライド化合物(3.45グラム)のクロロベンゼン (52mL)中溶液を約0℃にまで冷却した。この冷溶液を三塩化ホウ素(2. 8mL)で処理した。得られた混合物を約0℃において機械的に攪拌した。3時 間後、三塩化ホウ素(2.8mL)を追加し、反応混合物を室温にまであたため た。約16−20時間後、反応混合物を0℃にまで冷却した。エタノール(26 mL)を30分間かけてゆっくりと加えて冷反応物をクエンチした。アルコール を加える間に、結晶固形物が生成した。アルコールの添加が完了した後、得られ た混合物を室温で1時間攪拌した。結晶固形物をろ過によって取り出し、冷エタ ノール(25mL)で洗浄し、減圧下、40℃で乾燥し、標題化合物5.94グ ラムを黄色固形物として得た。X線粉末回折パターンは表2に報告するパターン と同一である。融点247℃。 力価:78.6% クロロベンゼン:12.3%(HPLC) 結晶材料中に存在する6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3 −[4−(2−ピペリジニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン塩 酸塩の量は約78.6%である。HPLCによって測定した結晶物質中に存在す るクロロベンゼン量は約12.3%である。 製造例8 6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリジ ニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン塩酸塩 水酸化ナトリウム(0.313g)のメタノール(10mL)溶液をさらにメ タノール(40mL)および水(10mL)で希釈した。この溶液を実施例5に 記載のように製造した化合物(4.0g)で処理した。得られた溶液をヘキサン (2×50mL)で抽出し、クロロベンゼンを除去した。メタノール相を2N塩 酸(4mL)で処理し、結晶スラリーを生成させた。1時間後、結晶生成物をろ 過し、メタノール(5mL)で洗浄し、減圧下、60℃で乾燥し、標題化合物2 .23gを得た。X線粉末回折パターンは表3に報告するパターンと同一であ った。 結晶材料中に存在する6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3 −[4−(2−ピペリジニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン塩 酸塩の量は少なくとも95%であった。 この非溶媒和結晶形は医薬組成物の製造に用いるのに特に好ましい。 実施例1 非晶質形態の製造 結晶ラロキシフェン塩酸塩5gをメタノール300mLおよび水22.5mL に溶解することによって、本発明の非晶物質を製造した。Buchi Model 190ミニ スプレー乾燥機を以下の条件下に用いて溶液をスプレー乾燥することによって非 晶質物質を回収した: 平衡引入口温度:84℃; 平衡吹出し口温度:60℃; スプレー速度:約2.5mL/分; 吸入器セッティング:20; 空気流量指示器:500−600; 噴霧圧:35psi。 この工程は2時間10分で完了した。 スプレー乾燥後に回収された物質を偏光顕微鏡下に観察し、生成物が複屈折を 起こすかどうかを調べた。複屈折は観察されず、この物質は非晶質であると考え られた。 表4は結晶および非晶質物質の水溶解性の比較データである。 また非晶質物質を、次のようなラロキシフェンHClのポビドンに対する比率 を有するPVPとの複合体として製造した:9:1、3:1および1:1(w/ w)。また、ヒドロキシプロピル−b−シクロデキストリン(HPBCD)1: 1〜1:4(w/w)の比を有するHPBCDに対するラロキシフェンHClと の複合体を製造した。これらを加えると、溶解度が増大し、また例えば非晶質形 態から過飽和溶液を製造した場合に生じるかもしれないし、あるいは生じないか もしれない本物質の結晶化が妨げられた。いくつかのロットでは、結晶物質とし て回収され、あるいは製造後、約1週間〜10日の間に本物質が結晶形態に変化 したものがあった。非晶質物質として回収された、約10日以内では結晶化しな かったロットは非晶質のままであることが観察された。 実施例2 生物学的利用能実験 ラロキシフェンHClの結晶および非晶質形態の吸収の程度および率を決定し た。本化合物の2つの形態を以下のようなPEGビヒクル中に製剤化した:成分 重量% ポリエチレングリコール1450 70 スプレー乾燥ラクトース 1.5 コロイド状二酸化ケイ素 1.5 ポリソルベート80 2.0 ラロキシフェンHCl 25 以下のように6匹のイヌに投与した:3匹のイヌは非晶質形態を、他の3匹のイ ヌは結晶形態を、ともに4mg/kg量で投与した。次いで2つの化合物形態の 血漿レベルを10時間にわたって測定した。この実験の結果を図1に示す。この 実験は非晶質形態の生物学的利用能がより大きいことを示している。 以下の議論は実験モデルまたは臨床試験における式Iの化合物の使用方法を示 す。これらの実施例は例示のためのものであり、いかなる意味においても限定の ためのものではない。 A.骨粗鬆症: 閉経期の骨粗鬆症の実験モデルは当分野に既知である。本発明に適切なのはU .S.5,393,763に提供されている卵巣切除ラットモデルである。式I の化合物はこのモデルにおいて活性であり、エストロゲンの欠乏による骨喪失の 有効な処置または予防を示すであろう。 さらにエストロゲン欠乏による骨粗鬆症の処置または予防方法の別の証明は以 下のものであろう:45−60歳の健康な閉経期の女性であり、通常、エストロ ゲン代償治療の候補者であると考えられる100人の患者を選択する。これには 最後の月経期が6月以上であるが、6年以内にあった無傷の子宮を有する女性が 含まれる。この実験から除外した患者は実験の6月前にエストロゲン、プロゲス チンまたはコルチコイドを服用しており、あるいはビスホスホン酸塩をかつて服 用したことのある患者である。 50人の女性(試験群)には一日当たり15−80mgの式Iの化合物、例え ば製剤例1(上記)を投与する。他の50人の女性には(対照群)は一日当たり 相当するプラセボを投与する。両群とも一日当たり炭酸カルシウム錠剤(648 mg)を投与する。試験は二重盲検である。研究者も患者も各患者がどちらの群 に割り当てられているかを知らない。 各患者の基準検定には、尿中カルシウム、クレアチニン、ヒドロキシプロリン およびピリジノリン架橋の定量的測定が含まれる。オステオカルシンおよび骨特 異的アルカリホスファターゼの血清レベルについて血液サンプルを測定する。ま た基準測定には、光子吸収分析による子宮内検定および骨無機質密度測定が含ま れる。 試験は6月間継続し、それぞれの患者の上記パラメータの変化について試験す る。処置過程の間、処置群の患者は対照群と比べて骨再吸収の生化学的マーカー が減少する変化を示す。また、処置群は対照群と比較すると骨無機質密度の減少 がほとんどないか、あるいは完全にない。両群は類似した子宮組織学を有してい ることから、式Iの化合物がほとんど子宮刺激性の効果を有していないか、ある いは完全に有していないことが示される。 B.高脂血症 閉経期の高脂血症の実験モデルは当分野に既知である。本発明に適切なのはU .S.5,464,845に詳述されている卵巣切除ラットモデルである。子宮 への好酸球浸潤応答を評価することによってエストロゲン作用をさらに評価する ことができる。エストロゲン欠乏による高脂血症の処置方法を示すのは以下のよ うなものであろう:45−60歳の健康な閉経期の女性であり、通常、エストロ ゲン代償治療の候補者であると考えられる100人の患者を選択する。これには 最後の月経期が6月以上であるが、6年以内にあった無傷の子宮を有する女性が 含まれる。この実験から除外した患者は実験の6月前にエストロゲン、プロゲス チンまたはコルチコイドを服用していた患者である。 50人の女性(試験群)には、例えば製剤例1を用いた式Iの化合物を一日当 たり15−80mg投与する。他の50人の女性には(対照群)は一日当たり相 当する量のプラセボを投与する。この試験は二重盲検である。研究者も患者も各 患者がどちらの群に割り当てられているかを知らない。 各患者の基準検定には、コレステロールおよびトリグリセリド血清レベルの決 定が含まれる。実験期間(6月)の終わりに、各患者の血清脂肪プロファイルを 調べる。このデータの分析により、対照標準に対し試験群においては血清脂肪、 例えばコレステロールおよび/またはトリグリセリドの減少が確認されるであろ う。 上述のように、本発明はその内在する利点を得るとともに本明細書中に記載さ れているすべての目的を達成するのに適したものであることは理解されよう。あ る特徴およびサブコンビネーションは有効であり、他の特徴およびサブコンビネ ーションを参照することなく用いることができることが理解されよう。これは請 求の範囲より考えられ、かつその範囲内にあるものである。本発明の範囲から逸 脱することなく、本発明から多くの可能な態様が構成され得ることから、本明細 書中に記載の事項はすべて例示的であり、制限的な意味のものではないと解釈さ れるべきであることが理解されよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/00 A61P 9/00 15/12 15/12 19/08 19/08 19/10 19/10 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 (81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG, CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T D,TG),AP(GH,KE,LS,MW,SD,SZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CU,C Z,EE,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LT, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,RO,RU,SD,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.非晶質形態の式I [式中: R1はR3は独立して水素、−CH3、−CO(C1−C6アルキル)または−C OAr(ここにArは置換されていてもよいフェニルである)であり; R2はピロリジニル、ヘキサメチレンイミノおよびピペリジニルからなる群か ら選択される] で示される化合物もしくは製薬的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物。 2.R1およびR3がそれぞれ水素であり、R2がピペリジニルである請求項1に 記載の化合物およびその塩酸塩。 3.6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピペ リジニルエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェンである請求項1に記載 の化合物。 4.非晶質形態の式I[式中: R1およびR3は独立して水素、−CH3、−CO(C1−C6アルキル)または −COAr(ここにArは置換されていてもよいフェニルである)であり; R2はピロリジニル、ヘキサメチレンイミノおよびピペリジニルからなる群か ら選択される] で示される化合物もしくは製薬的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の 製造方法であって、式Iの化合物の結晶形態の適当な溶媒中の溶液を調製し、次 いで該溶液をスプレー乾燥して、式Iの化合物の非晶質形態を回収することを特 徴とする方法。 5.該適当な溶媒がメタノールおよび水の混液である請求項4記載の方法。 6.該スプレー乾燥を不活性ガスの存在下に行う請求項4記載の方法。 7.請求項1記載の化合物を製薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤と組 合せて含む医薬製剤。 8.骨喪失または骨再吸収の抑制方法であって、それを必要としている患者に請 求項1記載の化合物を投与することを特徴とする方法。 9.該骨喪失または骨再吸収が月経閉止または卵巣切除の結果として生じる請求 項8記載の方法。 10.血清コレステロールレベルの抑制方法であって、それを必要としている患 者に請求項1記載の化合物を投与することを特徴とする方法。 11.閉経後症候群の症状の緩和方法であって、それを必要としている患者に請 求項1の化合物を投与することを特徴とする方法。 12.該閉経後症候群の病理学的症状の徴候が骨粗鬆症である請求項11に記載 の方法。 13.該閉経後症候群の病理学的症状の徴候が心臓血管疾患である請求項11に 記載の方法。 14.該心臓血管疾患が高脂血症である請求項13に記載の方法。 15.該閉経後症候群の病理学的症状の徴候がエストロゲン依存性ガンである請 求項11に記載の方法。 16.該エストロゲン依存性ガンが乳ガンまたは子宮ガンである請求項15に記 載の方法。 17.子宮筋腫疾患の症状の緩和方法であって、それを必要としている患者に請 求項1記載の化合物を投与することを特徴とする方法。 18.子宮内膜症の症状の緩和方法であって、それを必要としている患者に請求 項1記載の化合物を投与することを特徴とする方法。 19.大動脈平滑筋細胞増殖の症状の緩和方法であって、それを必要としている 患者に請求項1記載の化合物を投与することを特徴とする方法。 20.再狭窄症の症状の緩和方法であって、それを必要としている患者に請求項 1記載の化合物を投与することを特徴とする方法。
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