JP2002511470A - カルバペネム中間体のチタン触媒による製造 - Google Patents

カルバペネム中間体のチタン触媒による製造

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JP2002511470A JP2000543465A JP2000543465A JP2002511470A JP 2002511470 A JP2002511470 A JP 2002511470A JP 2000543465 A JP2000543465 A JP 2000543465A JP 2000543465 A JP2000543465 A JP 2000543465A JP 2002511470 A JP2002511470 A JP 2002511470A
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Abstract

(57)【要約】 式(2)の化合物の有効な合成方法であって、4−アシル−2−アゼチジノンと1−ヒドロキシ−2−ブタノン誘導体のチタン、ジルコニウムまたはハフニウムエノレートとを反応させる段階を有する方法が開示されている。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、1−β−メチル−2−ヒドロキシメチルカルバペネム中間体の合成
方法に関する。カルバペネムは一般に、2位で置換されている。中間体化合物も
含まれる。
【0002】 (背景技術) 欧州特許出願0330108号、0102239号、0212404号、06
95753号および0476649号には、各種抗生物質誘導体の合成方法が開
示されている。
【0003】 カルバペネムの多くは、グラム陽性菌、特にメチシリン抵抗性黄色ブドウ球菌
(MRSA)、メチシリン抵抗性表皮ブドウ球菌(MRSE)およびメチシリン
抵抗性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌類(MRCNS)に対して有用である。そこ
でこれらの抗菌剤は、これらの抑制困難な病原体によって引き起こされる感染を
治療するための療法に対して大きく寄与するものとなる。そのような病原体(M
RSA/MRCNS)に対して有効で、同時に望ましくない副作用が比較的少な
い薬剤に対する必要性が高まっている。
【0004】 (発明の開示) 本発明は、抗MRSAカルバペネム系抗生物質の合成における重要な中間体と
しての保護1−β−メチル−2−ヒドロキシメチル置換カルバペネムの短時間か
つ高収率の合成について記載するものである。その合成には、好適に保護された
1−ヒドロキシ−2−ブタノン誘導体のチタン、ジルコニウムまたはハフニウム
エノレートの4−アシル−2−アゼチジノンとの高度にジアステレオマー選択的
付加が関与する。このエノレートを用いると、得られる誘導体化2−アゼチジノ
ン生成物は混合物ではなく、かなりが単一のジアステレオマーとして得られる。
さらに、生じる2個のキラル中心は、後の1−β−メチル−2−ヒドロキシメチ
ル置換カルバペネム合成に適した絶対立体化学配置のものである。
【0005】 本発明の1態様において、下記式2の化合物
【0006】
【化31】 [式中、RはHまたはアルコールに対する好適な保護基を表し;Rはベン
ジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、N
HまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表す。]の合成方法であって、下記
式1の化合物
【0007】
【化32】 [式中、Rは上記の通りであり、RはC1−15アルキル、アリールまた
はC1−6アラルキルを表す。]と下記式3の化合物
【0008】
【化33】 [式中、R、XおよびYは前記で定義した通りである。]とを、WZおよ
びアミンの存在下に反応させて[Wはチタン、ジルコニウムまたはハフニウム金
属であり、Zがハロゲン、スルホネート、アルコキシ、アリールオキシまたはそ
れらの組み合わせを表す]、式2の化合物を得ることを特徴とする方法が開示さ
れる。
【0009】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明は、抗MRSAカルバペネム系抗生物質(1997年4月8日出願のU
SSN08/825786(その内容は引用によって本明細書に含まれるものと
する)に開示のものなど)の合成における重要な中間体である1−β−メチル−
2−ヒドロキシメチル置換カルバペネム類の製造方法に関するものである。その
中間体は広範囲の官能基に容易にカップリングすることができる(USSN08
/825786参照)。
【0010】 本明細書においては、別段の断りがない限り、以下に定義の用語を用いて本発
明を詳細に説明する。
【0011】 「アルキル」という用語は、別段の断りがない限り、炭素数1〜10の基から
誘導される1価アルカン(炭化水素)を指す。それは、直鎖、分岐または環であ
っても良い。好ましいアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、t−ブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどがある。置
換されている場合アルキル基は、可能な結合箇所で、上記で定義のRおよびR から選択される4個以下の置換基で置換されていても良い。アルキル基がアル
キル基で置換されていると言う場合、その表現は「分岐アルキル基」と互換的に
使用される。
【0012】 シクロアルキルは、炭素原子間に交互の二重結合すなわち共鳴二重結合を持た
ない炭素数3〜15のアルキル基である。該基は、融合している1〜4個の環を
有していても良い。
【0013】 「アルケニル」という用語は、炭素数2〜10であって、1以上の炭素−炭素
二重結合を有する直鎖、分岐もしくは環状の炭化水素基を指す。好ましいアルケ
ニル基には、エテニル、プロペニル、ブテニルおよびシクロヘキセニルなどがあ
る。
【0014】 「アルキニル」という用語は、炭素数2〜10であって、1以上の炭素−炭素
三重結合を有する直鎖もしくは分岐の炭化水素基を指す。好ましいアルキニル基
には、エチニル、プロピニルおよびブチニルなどがある。
【0015】 アリールとは、フェニル、置換フェニルなどの芳香環、ならびにナフチル、フ
ェナントレニルなどの融合環を指す。従って、アリール基には、原子数5個以上
の環が1以上あり、そのような環は5個まで存在し、そこに含まれる原子数は2
2個以下であり、隣接する炭素原子または好適なヘテロ原子間に交互の(共鳴)
二重結合がある。好ましいアリール基は、フェニル、ナフチルおよびフェナント
レニルである。アリール基も同様に、上記で定義のように置換されていても良い
。好ましい置換アリールには、フェニルおよびナフチルなどがある。
【0016】 アリールはヘテロアリールをも指し、そのヘテロアリールは、環原子が5個も
しくは6個の単環式芳香族炭化水素基または原子数8〜16個の多環式芳香族基
であって、1以上のヘテロ原子O、S、S(O)、S(O)もしくはNを有し
、炭素原子もしくは窒素原子が結合箇所であり、1個もしくは2個の別の炭素原
子がOもしくはSから選択されるヘテロ原子によって置き換わっていても良く、
1〜3個の別の炭素原子が窒素ヘテロ原子で置き換わっていても良い基を指し、
該ヘテロアリール基は前述のように置換されていても良い。この種のものの例と
しては、ピロール、ピリジン、オキサゾール、チアゾールおよびオキサジンがあ
る。第1の窒素および酸素もしくは硫黄とともに、別の窒素原子が存在して、例
えばチアジアゾールを形成していても良い。
【0017】 本明細書で使用する場合「アラルキル」とは、C1−6アルキル連結基(アル
キルは上記で定義されている)を介して結合した上記で定義のアリール部分また
はヘテロアラルキル部分を意味するものとする。アラルキルの例としては、ベン
ジル、ナフチルメチル、フェニルプロピル、2−ピリジルメチル、2−イミダゾ
リルエチル、2−キノリニルメチル、2−イミダゾリルメチルなどがあるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0018】 多環式ヘテロ芳香族の例としてはベンゾピラン類、ベンゾフラン類、ベンゾピ
ロール類、ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類、キノリン類、プリン類
、イソキノリン類、ベンゾピリミジン類、ジベンゾフラン類、ジベンゾチオフェ
ン類、1,8−ナフトスルタム類などがある。
【0019】 「複素環」という用語は、1〜4個の環を有する5〜16員のシクロアルキル
基(非芳香族性)であって、環における炭素原子のうちの1個がO、SおよびN
から選択されるヘテロ原子に置き換わり、3個以下の別の炭素原子がヘテロ原子
で置き換わっていっても良いものを指す。
【0020】 「ヘテロ原子」という用語は、独立に選択されるO、S、S(O)、S(O) もしくはNを意味する。
【0021】 ハロゲンおよび「ハロ」は、臭素、塩素、フッ素およびヨウ素を指す。
【0022】 R、Rなど、官能基が「保護されている」と言う場合、その基が修飾型と
なっていて、保護された部位で望ましくない副反応が起こらないようにしてある
ことを意味する。本発明の化合物に好適な保護基は、当業界の技術レベルを考慮
し、グリーンらの著作(Greene, T.W. et al., Protective Groups in Organic Synthesis Wiley, New York(1991))などの標準的な本を参照すれば、本願から
明らかになるものである。好適な保護基の例は、本明細書を通じて示してある。
【0023】 本発明のカルバペネム化合物の一部では、RおよびRはそれぞれ、アルコ
ール保護基およびカルボキシル保護基を表す。同様に、YはXについての保護基
を表すことができ、XはOまたはNを表す。これらの基は一般に脱離可能である
。すなわち、それらの基は所望に応じて、分子の残りの部分の開裂その他の破壊
を起こさない方法によって脱離させることができる。そのような方法には、化学
的および酵素的加水分解、温和な条件下での化学的還元剤もしくは酸化剤による
処理、遷移金属触媒および求核剤による処理、ならびに接触水素化などがある。
【0024】 カルボキシル保護基Rの例としては、アリル、ベンズヒドリル、2−ナフチ
ルメチル、ベンジル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリメチルシ
リル(TMS)、トリエチルシリル(TES)などのシリル、フェナシル、p−
メトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−メトキシフェニル、p−ニトロベ
ンジル(p−NB)、4−ピリジルメチルおよびt−ブチルなどがあり、好まし
くはpNBおよびベンジルである。
【0025】 好適なアルコール保護基Rの例としては、水素、TMS、TES、TBDM
Sなどのトリアルキルシリル、ジアリールアルキルシリル、アリールジアルキル
シリルまたはトリチル、ベンジルカーボネート、アリルカーボネートなどのアル
キルカーボネート類、ベンジルエーテル、ジアリールアルキルシリル、アリール
ジアルキルシリルおよびトリチルなどがある。好ましいR基はトリアルキルシ
リルまたは水素である。
【0026】 特に興味深い方法の別の態様は、下記式5の化合物
【0027】
【化34】 [式中、RはHまたはアルコールについての好適な保護基を表し;Rはベ
ンジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、
NHまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表し;Rはカルボキシ保護基を
表す。]の合成であって、下記式2の化合物
【0028】
【化35】 [式中、R、R、XおよびYは前記で定義した通りである。]を塩基存在
下に活性化シュウ酸剤と反応させて式5の化合物を製造する段階を有するもので
ある。
【0029】 本発明の別の態様では、下記式6の化合物
【0030】
【化36】 [式中、RはHまたはアルコールについての好適な保護基を表し;Rはベ
ンジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、
NHまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表し;Rはカルボキシ保護基を
表す。]の合成であって、下記式5の化合物
【0031】
【化37】 [式中、R、R、R、XおよびYは前記で定義した通りである。]をホ
スファイト試薬またはホスホナイト試薬と反応させて式6の化合物を製造する段
階を有する合成が開示される。
【0032】 興味深い方法の別の態様は、下記式6のカルバペネム化合物
【0033】
【化38】 [式中、RはHまたはアルコールについての好適な保護基を表し;Rはベ
ンジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、
NHまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表し;Rはカルボキシ保護基を
表す。]の合成であって、下記式2の化合物
【0034】
【化39】 [式中、R、R、XおよびYは前記で定義した通りである。]を塩基存在
下に活性化シュウ酸剤と反応させて式5の化合物
【0035】
【化40】 を得る段階、ならびに式5の化合物[式中、R、R、R、XおよびYは前
記で定義した通りである。]をホスファイト試薬またはホスホナイト試薬と反応
させて式6の化合物を製造する段階を有する合成である。
【0036】 興味深い方法の別の態様は、下記式6のカルバペネム化合物
【0037】
【化41】 [式中、RはHまたはアルコールについての好適な保護基を表し;Rはベ
ンジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、
NHまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表し;Rはカルボキシ保護基を
表す。]の合成であって、下記式1の化合物
【0038】
【化42】 [式中、Rは上記で記載のものであり、RはC1−15アルキル、アリー
ルまたはC1−6アラルキルを表す。]をWZおよびアミン存在下に式3の化
合物
【0039】
【化43】 [式中、R、XおよびYは前記で定義の通りである]と反応させて式2の化
合物
【0040】
【化44】 を得る段階[Wは、チタン、ジルコニウムまたはハフニウム金属であり、Zはハ
ロゲン、スルホネート、アルコキシ、アリールオキシまたはそれらの組み合わせ
を表し、R、R、XおよびYは前記で定義した通りである。];式2の化合
物を塩基存在下に活性化シュウ酸剤と反応させて式5の化合物
【0041】
【化45】 を得る段階;ならびに式5の化合物(R、R、R、XおよびYは前述の通
りである)をホスファイトまたはホスホナイト試薬と反応させて、式6の化合物
を得る段階を有する合成である。
【0042】 特に興味深い方法の別の態様は、下記式5の化合物
【0043】
【化46】 [式中、RはHまたはアルコールについての好適な保護基を表し;Rはベ
ンジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、
NHまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表し;Rはカルボキシ保護基を
表す。]の合成であって、下記式1の化合物
【0044】
【化47】 [式中、Rは上記で記載のものであり、RはC1−15アルキル、アリー
ルまたはC1−6アラルキルを表す。]をWZおよびアミン存在下に式3の化
合物
【0045】
【化48】 [式中、R、XおよびYは前記で定義の通りである]と反応させて式2の化
合物
【0046】
【化49】 を得る段階[Wは、チタン、ジルコニウムまたはハフニウム金属であり、Zはハ
ロゲン、スルホネート、アルコキシ、アリールオキシまたはそれらの組み合わせ
を表し、R、R、XおよびYは前記で定義した通りである。];ならびに式
2の化合物を塩基存在下にオキサルイミド形成剤と反応させて式5の化合物 を得る段階を有する合成である。
【0047】 好適なアミンには、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリメチルアミン
、エチルジメチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルエチルア
ミンなどのトリアルキルアミン類;アニリン;N,N−ジエチルアニリンなどの
N,N−ジ−C1−6−アルキルアニリン類などがある。
【0048】 好適な塩基には、トリエチルアミン、トリメチルアミン、エチルジメチルアミ
ン、トリ−n−プロピルアミンなどのトリアルキルアミン類、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、ピリジン、イミダゾール
、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノメチルピリジン、炭酸ナトリウム、
重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウムなどの無機炭酸塩および重炭
酸塩、酒石酸カリウムナトリウム、酒石酸カリウム、重酒石酸カリウム、酒石酸
ナトリウム、重酒石酸ナトリウムなどの酒石酸塩類などがあり、好ましくはピリ
ジン、ルチジンまたはコリジンである。
【0049】 好適なホスファイトには、P(OR)(OR)(OR);P(OR
(OR)(NR);P(R)(R)(R);カテコールホスファ
イト類もしくはカテコールダイマーホスファイト類(R、R、RおよびR は同一でも異なっていても良く、直鎖または分岐のC1−6アルキルまたはフ
ェニルを表し、それらはいずれも例えばC1−3アルキルによって置換されてい
ても良い)などがある。好ましいホスファイトは、トリエチルホスファイト、ト
リブチルホスファイト、トリイソプロピルホスファイト、トリメチルホスファイ
トなどであり、最も好ましくはトリエチルホスファイトである。
【0050】 好ましいホスホナイトにはP(OR)(OR)(R)などがあり、R およびRは独立に、C1−4アルキル、アリル、ベンジルまたはフェニルを表
し、C1−3アルキルまたはC1−3アルコキシで置換されていても良く、R はC1−3アルキルまたはC1−3アルコキシで置換されていても良いC1−4 アルキル、トリフルオロメチルまたはフェニルを表す。
【0051】 好適な活性化シュウ酸剤には、オキサリルクロライドおよびベンジルオキサリ
ルクロライドなどの酸およびカルボジイミド部分などがある。
【0052】 詳細には、興味深い方法は、RがH、TES、TMS、TBDMS、pNB
、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、アリルおよびアリルオキシカルボニル
からなる群から選択されるアルコール保護基を表す上記の方法である。
【0053】 特に興味深い他の方法は、Rがp−ニトロベンジル(pNB)、トリメチル
シリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、tert−ブチルジメチルシ
リル(TBDNS)、アリル、p−メトキシベンジル、ベンジル、トリクロロエ
チル、2−トリメチルシリルエチルなどからなる群から選択されるカルボン酸保
護基を表す上記の方法である。
【0054】 特に興味深いさらに他の方法は、XがOを表す上記の方法である。
【0055】 特に興味深いさらに他の方法は、YがOまたはCHを表す上記の方法である
【0056】 特に興味深いさらに他の方法は、YがOを表す上記の方法である。
【0057】 特に興味深いさらに他の方法は、Wがジルコニウム金属を表す上記の方法であ
る。
【0058】 特に興味深いさらに他の方法は、Wがチタン金属を表す上記の方法である。
【0059】 特に興味深いさらに他の方法は、Wがハフニウム金属を表す上記の方法である
【0060】 特に興味深いさらに他の方法は、Zがハロゲン、最も好ましくは塩素を表す上
記の方法である。
【0061】 本発明の方法は、以下の一般的図式によって説明される。
【0062】
【化50】
【0063】 1−ヒドロキシ−2−ブタノンは容易に入手可能であり、多くの合成法によっ
て好適に保護することができる。(3R,4R)−4−アセトキシ−3−[(R
)−(tertブチルメチルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノンおよび
(3R,4R)−4−アセトキシ−3−[(R)−(ヒドロキシエチル]−2−
アゼチジノンはいずれも容易に入手でき、高ジアステレオマー選択性および高収
率で付加反応を受ける。
【0064】 その反応の代表的な条件には、炭酸アルキルもしくはアリール、好ましくは炭
酸エチルまたは炭酸イソブチルなどの1−ヒドロキシブタノンの好適に保護され
た誘導体のチタン、ジルコニウムまたはハフニウムエノレートの発生がある。こ
れは、相当する四ハロゲン化金属を1−ヒドロキシブタノン誘導体に加え、次に
トリアルキルアミンを加えることで行うことができる。エノレート形成の化学量
論では、約0.5〜3.0当量、好ましくは1〜2.0当量の四ハロゲン化金属
が必要である。約0.5〜約5当量、好ましくは約1〜約3当量、最も好ましく
は約1〜約2.0当量のトリアルキルアミンを用いる。エノレート発生は、約−
80℃〜約60℃、好ましくは約−40℃〜約30℃の温度で行う。
【0065】 通常、アゼチジノンをエノレートに加え、反応温度を上げて約0℃〜約30℃
とする。反応の化学量論的には、1−ヒドロキシブタノンまたはそれの合成等価
物の炭酸アルキルもしくはアリールのエノレートが約1.0〜約5当量、好まし
くは約1〜約2.0当量必要である。
【0066】 その反応に好適な溶媒には、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族溶媒
、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテ
ル系溶媒、1,2−ジクロロエタン、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロア
ルキル系溶媒などがあり、好ましくは芳香族溶媒である。
【0067】 代表的な反応では、アゼチジノンを例えば、1−ヒドロキシ−2−ブタノンの
炭酸エチルもしくはイソブチル、好ましくは炭酸イソブチル部分のチタンエノレ
ートと反応させる。次に、好ましくは、フッ酸(HF)、HClまたはフルオロ
ケイ酸(HSiF)などの酸を加えることで保護基(例:TBDMS)を外
し、イミダゾールまたはピリジンなどの塩基存在下に、別のアルコール保護基で
再度保護を行う(例:代表的にはTESClを用いるTES誘導体、ベンジルエ
ーテル類またはアリルエーテル類)。p−ニトロベンジルオキサリルクロライド
との反応によって、環化段階の前駆体であるオキサルイミドが得られる。環化段
階には代表的には、ホスファイトまたはホスホナイト試薬、好ましくはトリアル
キルホスファイト剤の存在下でのオキサルイミドの反応が関与する。環化の化学
量論では、約2〜約6当量、好ましくは約2.5〜約5当量のホスファイトまた
はホスホナイトが必要である。環化は通常、使用するリン試薬の性質に応じて、
約25℃〜約200℃の温度で行う。トリアルキルホスファイト試薬を用いる場
合、温度は約90℃〜約160℃である。
【0068】 環化で製造されるカルバペネムは、抗MRSAカルバペネム系抗生物質合成に
おける重要な中間体であり、USSN08/825786に記載の方法を用いて
、広範囲の官能基に容易にカップリングすることができる。
【0069】 最終生成物については、NMR、IR、MSおよびUVなどの方法によって構
造的な特性決定を行うことができる。取り扱いを容易にするため、最終生成物が
結晶ではない場合、それを水から凍結乾燥して、非晶質で扱いが容易な固体を得
ることができる。
【0070】 本発明の化合物は、各種グラム陽性菌に対して、さらにはそれよりはレベルは
低いがグラム陰性菌にも活性な抗菌剤に関しての貴重な中間体であり、従ってヒ
ト医薬および動物薬において利用することができる。
【0071】 本発明に従って得ることができる化合物の多くは、MRSA/MRCNSに対
して生理活性である。in vitroでの抗菌活性は、感受性細菌に感染した哺乳動物
に対してそれらの化合物を投与した場合のin vivo活性を予想させるものである
【0072】 実施例1
【0073】
【化51】
【0074】 (3R,4R)−4−アセトキシ−3−[(R)−tertブチルジメチルシ
リルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン;32.0g(0.11mol); 1−(2−オキソブタン)炭酸イソブチル;29.4g(0.156mol)
; 四塩化チタン(1Mトルエン溶液);156mL; トリブチルアミン;44mL; トルエン;400mL。
【0075】 四塩化チタン溶液を、炭酸イソブチルのトルエン溶液に−40℃で加えた。ト
リブチルアミンを加えた。次に、アセトキシアゼチジノンを加え、反応液を室温
で撹拌した。3時間後、希塩酸によって反応を停止した。トルエン層を希HCl
で洗浄した。得られたトルエン層を次の段階で用いた。
【0076】 単離生成物の13CNMR(CDCl)δ:−5.0、−4.3、11.7
、17.9、18.8、22.5、25.8、27.8、44.6、51.0、
61.7、65.4、69.8、74.8、154.8、168.3、205.
65。
【0077】 実施例2
【0078】
【化52】
【0079】 上記実施例1からの炭酸TBDMSアゼチジンイソブチルのトルエン溶液;4
50mL中40g; HF(48%水溶液);20mL; アセトニトリル;400mL。
【0080】 実施例1からのトルエン溶液にアセトニトリルとHF溶液を加えた。6時間後
、ロシェル塩水溶液によって反応停止した。トルエン層を脱水し、溶媒を除去し
た。結晶生成物をヘキサンと振り混ぜ、濾過して、4−[3−((1−オキシ−
2−オキソブタン)イソブチルカーボネート)]−2−アゼチジノン(23.3
g)を白色固体として得た。
【0081】 H NMRδ0.95(d、6H)、1.25(d、3H)、1.3(d、
3H)、2.0(m、1H)、2.9(m、2H)、3.85(m、1H)、3
.9(d、2H)、4.1(m、1H)、4.75(m、2H)、6.3(s、
1H)。
【0082】 実施例3
【0083】
【化53】
【0084】 4−[3−((1−オキシ−2−オキソブタン)イソブチルカーボネート)]
−2−アゼチジノン;8.04g(0.027mol); トリエチルシリルクロライド;4.7mL(0.028mol); イミダゾール;2.0g(0.029mol); アセトニトリル;60mL。
【0085】 上記アゼチジノンのアセトニトリル中スラリーに、イミダゾールを加えた。反
応液は均一になり、トリエチルシリルクロライドを加えた。2時間後、反応液に
対して水による後処理を行い、有機層を減圧下に濃縮して、TESアゼチジノン
イソブチルカーボネート11.0gを得た。
【0086】 H NMRδ0.5(q、9H)、0.9(t、6H)、0.9(d、6H
)、1.2(2個の二重線、6H)、2.0(m、1H)、2.9(m、2H)
、3.8(m、1H)、3.9(d、2H)、4.1(m、1H)、4.7(m
、2H)、6.4(s、1H)。
【0087】 実施例4
【0088】
【化54】
【0089】 TESアゼチジノンイソブチルカーボネート;11.0g(0.027mol
); p−NBオキサリルクロライド;7.15g(0.029mol); ピリジン;4mL; アセトニトリル;150mL。
【0090】 pNBオキサリルクロライドのアセトニトリル溶液にピリジンを加えた。20
分後、TESアゼチジノンイソブチルカーボネートを加えた。反応液について水
による後処理を行い、有機層を減圧下に濃縮して、TESオキサルイミドイソブ
チルカーボネート(15.2g)を白色固体として得た。
【0091】 13C NMRδ:4.8、6.7、14.0、18.8、22.5、27.
8、40.9、54.4、61.3、64.7、66.7、69.9、74.8
、123.8、129.0、141.2、148.0、154.7、156.0
、159.4、164.9、204.6。
【0092】 実施例5
【0093】
【化55】
【0094】 TESオキサルイミドイソブチルカーボネート;15.2g(0.024mo
l); トリエチルホスフィン;8.8mL; キシレン;200mL。
【0095】 TESオキサルイミドイソブチルカーボネートのキシレン溶液に、トリエチル
ホスファイトを加えた。反応液を135℃で3時間加熱した。反応液を水で数回
洗浄し、脱水し、溶媒を減圧下に除去して、所望の化合物(12.2g)を得た
【0096】 H NMR(399.87MHz、CDCl)d:8.22(m、2H)
、7.66(m、2H)、5.57(d、J=14.5、1H)、5.46(d
、J=13.7、1H)、5.27(d、J=13.7、1H)、4.83(d
d、J=14.5,1.2、1H)、4.26(重複m、2H)、3.95(d
、J=6.8、2H)、3.33(m、1H)、3.28(dd、J=5.6,
3.2、1H)、1.99(m、1H)、1.26(d、J=6.0、3H)、
1.20(d、J=7.2、3H)、0.95(t、J=8.0、9H)、0.
60(m、6H)。
【0097】 13C NMR(100.55MHz、CDCl)d:174.8、160
.4、155.0、147.7、145.5、142.6、128.4、128
.1、123.7、74.5、65.7、65.5、61.6、60.7、55
.9、40.3、27.8、22.5、18.8、15.3、6.7、4.9。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 60/091,422 (32)優先日 平成10年7月1日(1998.7.1) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE, GD,GE,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KG,KR,KZ,LC,LK,LR,LT,LV ,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL, RO,RU,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,US,UZ,VN,YU,ZA (72)発明者 リーダー,ポール・ジエイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 ロツセン,カイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 ボーラント,ラルフ・ピー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4C050 KA02 KB05 KB13 KB16 KC03

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式2の化合物 【化1】 [式中、RはHまたはアルコールに対する好適な保護基を表し;Rはベン
    ジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、N
    HまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表す。]の合成方法であって、下記
    式1の化合物 【化2】 [式中、Rは上記の通りであり、RはC1−15アルキル、アリールまた
    はC1−6アラルキルを表す。]と下記式3の化合物 【化3】 [式中、R、XおよびYは前記で定義した通りである。]とを、WZおよ
    びアミンの存在下に反応させて[Wはチタン、ジルコニウムまたはハフニウム金
    属であり、Zがハロゲン、スルホネート、アルコキシ、アリールオキシまたはそ
    れらの組み合わせを表す]、式2の化合物を得ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 下記式5の化合物 【化4】 [式中、RはHまたはアルコールについての好適な保護基を表し;Rはベ
    ンジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、
    NHまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表し;Rはカルボキシ保護基を
    表す。]の合成方法において、下記式2の化合物 【化5】 [式中、R、R、XおよびYは前記で定義した通りである。]を塩基存在
    下に活性化シュウ酸剤と反応させて式5の化合物を製造する段階を有することを
    特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 下記式6の化合物 【化6】 [式中、RはHまたはアルコールについての好適な保護基を表し;Rはベ
    ンジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、
    NHまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表し;Rはカルボキシ保護基を
    表す。]の合成方法において、下記式5の化合物 【化7】 [式中、R、R、R、XおよびYは前記で定義した通りである。]をホ
    スファイト試薬またはホスホナイト試薬と反応させて式6の化合物を製造する段
    階を有することを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 下記式6のカルバペネム化合物 【化8】 [式中、RはHまたはアルコールについての好適な保護基を表し;Rはベ
    ンジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、
    NHまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表し;Rはカルボキシ保護基を
    表す。]の合成方法において、下記式2の化合物 【化9】 [式中、R、R、XおよびYは前記で定義した通りである。]を塩基存在
    下に活性化シュウ酸剤と反応させて式5の化合物 【化10】 を得る段階、ならびに式5の化合物[式中、R、R、R、XおよびYは前
    記で定義した通りである。]をホスファイト試薬またはホスホナイト試薬と反応
    させて式6の化合物を製造する段階を有することを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 下記式6のカルバペネム化合物 【化11】 [式中、RはHまたはアルコールについての好適な保護基を表し;Rはベ
    ンジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、
    NHまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表し;Rはカルボキシ保護基を
    表す。]の合成方法において、下記式1の化合物 【化12】 [式中、Rは上記で記載のものであり、RはC1−15アルキル、アリー
    ルまたはC1−6アラルキルを表す。]をWZおよびアミン存在下に式3の化
    合物 【化13】 [式中、R、XおよびYは前記で定義の通りである]と反応させて式2の化
    合物 【化14】 を得る段階[Wは、チタン、ジルコニウムまたはハフニウム金属であり、Zはハ
    ロゲン、スルホネート、アルコキシ、アリールオキシまたはそれらの組み合わせ
    を表し、R、R、XおよびYは前記で定義した通りである。];式2の化合
    物を塩基存在下に活性化シュウ酸剤と反応させて式5の化合物 【化15】 を得る段階;ならびに式5の化合物(R、R、R、XおよびYは前述の通
    りである)をホスファイトまたはホスホナイト試薬と反応させて、式6の化合物
    を得る段階を有することを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 下記式5のカルバペネム化合物 【化16】 [式中、RはHまたはアルコールについての好適な保護基を表し;Rはベ
    ンジル、C1−6アルキルまたはアリールを表し;YはC1−3アルキル、O、
    NHまたはSを表し;XはO、NHまたはSを表し;Rはカルボキシ保護基を
    表す。]の合成方法において、下記式1の化合物 【化17】 [式中、Rは上記で記載のものであり、RはC1−15アルキル、アリー
    ルまたはC1−6アラルキルを表す。]をWZおよびアミン存在下に式3の化
    合物 【化18】 [式中、R、XおよびYは前記で定義の通りである]と反応させて式2の化
    合物 【化19】 を得る段階[Wは、チタン、ジルコニウムまたはハフニウム金属であり、Zはハ
    ロゲン、スルホネート、アルコキシ、アリールオキシまたはそれらの組み合わせ
    を表し、R、R、XおよびYは前記で定義した通りである。];ならびに式
    2の化合物を塩基存在下にpNBオキサルイミド形成剤と反応させて式5の化合
    物 を得る段階を有することを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 RがH、TES、TMS、TBDMS、pNB、p−ニト
    ロベンジルオキシカルボニル、アリルおよびアリルオキシカルボニルからなる群
    から選択されるものを表し;Rがp−ニトロベンジル(PNB)、ベンジル、
    トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、tert−ブチル
    ジメチルシリル(TBDNS)、アリル、p−メトキシベンジル、トリクロロエ
    チルおよび2−トリメチルシリルエチルからなる群から選択されるカルボン酸保
    護基を表し;RがC1−6アルキルを表し;RがC1−15アルキル、アリ
    ールまたはアラルキルを表す請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 XがOを表す請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 YがOまたはCHを表す請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 YがOを表す請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 Wがジルコニウム金属を表す請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 Wがチタン金属を表す請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 Wがハフニウム金属を表す請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 Zがハロゲンを表す請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 Zが塩素を表す請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記アミンが、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ト
    リメチルアミン、エチルジメチルアミン、トリn−プロピルアミン、ジイソプロ
    ピルエチルアミン、アニリンおよびN,N−ジアルキルアニリン類を表す請求項
    1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 RがH、TES、TMS、TBDMSおよびpPNBか
    らなる群から選択されるものを表し;Rがp−ニトロベンジル(pNB)また
    はベンジルを表し;Rがエチルまたはイソブチルを表し;Rがアシルを表す
    請求項7に記載の方法。
  18. 【請求項18】 さらに酸と反応させて、化合物2aに代えて下記式2aの
    化合物 【化20】 [式中、R1aはH、TES、TMS、TBDMSまたはpNBを表す。ただ
    し、RとR1aは同一ではない。]を製造する請求項1に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記酸が、フッ化水素酸またはフルオロケイ酸またはHC
    lを表す請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 下記式2の化合物 【化21】 [式中、RはH、TES、TMS、TBDMSおよびpNBからなる群から
    選択されるものであり;Rはエチルまたはイソブチルを表し;YはOを表し;
    XはOを表す。]の合成方法において、下記式1の化合物 【化22】 [式中、Rは上記で定義の通りであり;RはC1−15アルキル、アリー
    ルまたはC1−6アラルキルである。]を、下記式3の化合物 【化23】 [式中、R、XおよびYは前記で定義した通りである。]と、WZおよび
    アミン存在下に[Wはチタンであり、Zは塩素を表す。]反応させて、式2の化
    合物を製造する段階を有することを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 さらに酸と反応させて、化合物2aに代えて下記式2aの
    化合物 【化24】 [式中、R1aはH、TES、TMS、TBDMSおよびpNBを表し;ただ
    し、RとR1aは同一ではない。]を製造し、前記酸がフッ酸、塩酸またはフ
    ルオロケイ酸を表す請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記アミンが、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ト
    リメチルアミン、エチルジメチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジイソプ
    ロピルエチルアミン、アニリンおよびN,N−ジアルキルアニリン類を表す請求
    項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記塩基が、トリエチルアミン、トリメチルアミン、エチ
    ルジメチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.
    4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、ピリジン、イミダゾール、ルチジン、
    コリジン、4−ジメチルアミノメチルピリジン、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリ
    ウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、酒石酸カリウムナトリウム、酒石酸カリ
    ウム、重酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウムまたは重酒石酸ナトリウムを表し、
    前記シュウ酸剤がpNBオキサリルクロライドまたはベンジルオキサリルクロラ
    イドを表す請求項2に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記塩基がピリジン、ルチジンまたはコリジンである請求
    項20に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記ホスファイトが、P(OR)(OR)(OR
    ;P(OR)(OR)(NR);P(R)(R)(R);カテ
    コールホスファイト類もしくはカテコールダイマーホスファイト類を表し、R 、R、RおよびRは同一でも異なっていても良く、直鎖または分岐のC −6 アルキルまたはフェニルを表し、それらはいずれも例えばC1−3アルキル
    によって置換されていても良い請求項3に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記ホスファイトが、トリエチルホスファイト、トリブチ
    ルホスファイト、トリイソプロピルホスファイトおよびトリメチルホスファイト
    などのトリアルキルホスファイトである請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記ホスホナイトがP(OR)(OR)(R)を表
    し、RおよびRは独立に、C1−4アルキル、アリル、ベンジルまたはフェ
    ニルを表し、C1−3アルキルまたはC1−3アルコキシで置換されていても良
    く、RはC1−3アルキルまたはC1−3アルコキシで置換されていても良い
    1−4アルキル、トリフルオロメチルまたはフェニルを表す請求項3に記載の
    方法。
  28. 【請求項28】 下記式6のカルバペネム化合物 【化25】 [式中、RはH、TES、TMS、TBDMSおよびpNBからなる群から
    選択されるものであり;Rはエチルまたはイソブチルを表し;YはOを表し;
    XはOを表し;Rはp−ニトロベンジル(PNB)またはベンジルである。]
    の合成方法において、下記式1の化合物 【化26】 [式中、Rは上記で記載の通りであり;RはC1−15アルキル、アリー
    ルまたはC1−6アラルキルを表す。]を、下記式3の化合物 【化27】 [式中、R、XおよびYは前記で定義した通りである。]と、WZおよび
    アミン存在下に[Wはチタンであり、Zは塩素を表す。]反応させて、下記式2
    の化合物 【化28】 を製造する段階; 式2の化合物を、ピリジン、ルチジンまたはコリジンなどの塩基存在下にpN
    Bオキサリルクロライドと反応させて、下記式5の化合物 【化29】 を製造する段階;ならびに 式5の化合物(R、R、R、XおよびYは前述の通りである)とトリエ
    チルホスファイトとを反応させて、式6の化合物を製造する段階を有することを
    特徴とする方法。
  29. 【請求項29】 前記アミンが、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ト
    リメチルアミン、エチルジメチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジイソプ
    ロピルエチルアミン、アニリンまたはN,N−ジアルキルアニリン類を表す請求
    項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 さらに酸と反応させて、化合物2aに代えて下記式2aの
    化合物 【化30】 [式中、R1aはH、TES、TMS、TBDMSまたはpNBを表し;ただ
    し、RとR1aは同一ではない。]を製造し、前記酸がフッ酸、塩酸またはフ
    ルオロケイ酸を表す請求項28に記載の方法。
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