JP2002509543A - 緑内障の治療のための副作用のないプロスタグランジン誘導体 - Google Patents

緑内障の治療のための副作用のないプロスタグランジン誘導体

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Abstract

(57)【要約】 緑内障および眼高圧症の治療のための新しい方法と組成物を記述する。この方法は眼内圧を効果的に引き下げ、虹彩着色に対する影響がないか、もしくは影響が小さいEP1プロスタノイド受容体作用物質の使用に基づくものである。EP1選択性作用物質であるこのプロスタグランジン類似体は局所的に眼に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】緑内障の治療のための副作用のないプロスタグランジン誘導体 本発明は、眼内におけるメラニン形成効果がないか、もしくはメラニン形成効 果が小さいプロスタグランジン類似体またはプロスタグランジン誘導体を使用し て緑内障および眼高圧症を治療する方法に関する。本発明は、また、眼内におけ るメラニン形成効果がないか、もしくはメラニン形成効果が小さいプロスタグラ ンジン化合物を含む眼科学的組成物に関する。 緑内障は、眼内圧の上昇、先端視神経の陥凸、および視野の逓減によって特徴 づけられる眼病である。眼内圧力の異常上昇は眼に傷害をもたらすものであるこ とが一般的に知られており、緑内障では眼内圧の上昇が網膜および先端視神経の 退化変性を引き起こす最も重要な要因であることがはっきりと指摘されている。 しかし、開角緑内障の正確な病理生理学的メカニズムはまだ知られていない。緑 内障は一般的にゆっくりと進行して視力を徐々に低下させ、治療しなければ失明 に至るおそれがある。 式(1)に従って眼内圧(IOP)を求めることができる。 (1) IOP=Pe+(Ft−Fu)×R ただし、Peは上強膜の静脈圧を示し、Ftは眼房液の生成量を示し、Fuは ブドウ膜強膜流出管を通って眼外に出る眼房液の量を示し、Rは肉柱流出管内の 抵抗を示す。前部眼房と後部眼房における眼房液は虹彩背後の繊毛運動によって 生成される。眼房液は次に瞳孔を通って前部眼房に入り、通常は肉柱毛細管とシ ュレム管から眼球の外にある上強膜静脈を通って眼外に出る。しかし、眼房液の 一部はブドウ膜上強膜流出管を通って眼外に出る。この経路の流れに対する眼内 圧の影響はごくわすかなものであると見なされる(Bill、1975年)。人 間の眼内圧は、正常であれば12〜22mmHgの範囲内にある。眼内圧が高く なり、例えば22mmHgを上回ると、眼に障害がもたらされる危険性が高まる 。しかし、特殊なタイプの緑内障の1つである正常圧緑内障は、眼内圧が正常な 生理学的範囲内にあっても眼に傷害がもたらされる。その反対の事例、すなわち 眼内圧が異常に上昇しているのに視野の低下や先端視神経の異常が認められない 事例も知られている。そのような症状は、通常、眼高圧症と呼ばれている。 緑内障の治療には、薬物療法、レーザー治療または外科手術が用いられる。薬 物療法は、眼房液の生成量(Ft)または眼房液の流出に対する抵抗(R)を小 さくし、上式(1)に従って眼内圧を引き下げること、あるいはブドウ膜上強膜 のルートを通って流出する眼房液の流出量を増加させ、やはり上式(1)に従っ て眼内圧を引き下げることを目的とする。 プロスタグランジンおよび代表的なPGF2 αとそのエステルと類似体は、主 にブドウ膜強膜(uveoscleral)経路からの眼房液の流出を促すこと によって眼内圧を引き下げる(CrawfordおよびKaufman、198 7年;Nilsson他、1989年;Toris他、1993年;Stjer nschantz他、1995年)。プロスタグランジンとその誘導体はいくつ かの特許ならびに特許出願、例えばUS 4,599,353(Bito)、U S 4,952,581(Bito)、WO89/03384(Resulおよ びStjernschantz)、EP 170258(Cooper)、EP 253094(Goh)、およびEP 308135(Ueno)のなかに記 載されている。 プロスタグランジンは酸化を伴う代謝過程を介して、先駆物 質のエイコサトリエン酸、エイコサテトラエン酸およびエイコサペンタンエン酸 から誘導されるのが普通である。天然のプロスタグランジンは、通常、第1図に 示されているような一般構造を有している。 この図のように、プロスタグランジンは1つのシクロペンタン環に2つの炭素 鎖が結合したもので、上の炭素鎖は一般的にアルファ鎖と呼ばれ、下の炭素差は 一般的にオメガ鎖と呼ばれる。プロスタグランジンは、第2図に示されているよ うに、シクロペンタンの構造とそこに含まれる置換基に応じて、A、B、C、D 、E、F、G、H、I、Jのグループに分類される。 アルファ鎖はカルボキシル基を末端基とする7炭素脂肋族の炭素鎖であるのに 対して、オメガ鎖はメチル基を末端基とする8炭素脂肪族の炭素鎖である。これ らの炭素鎖に含まれる二重結合の数に応じて1〜3の下付文字が添えられる。1 が添えられたプロスタグランジン、例えばPGF1 αでは、オメガ鎖に含まれる 13位の炭素と14位の炭素の間に二重結合が存在し、天然のプロスタグランジ ンではその二重結合はトランス構造を示す。2が添えられたプロスタグランジン 、例えばPGF2 αで は、アルファ鎖に含まれる5位の炭素と6位の炭素の間にシス構造を示すもう1 つの二重構造が存在し、3が添えられたプロスタグランジンでは、オメガ鎖に含 まれる17位の炭素と18位の炭素の間に3つ目の二重結合が存在する。この二 重結合も、天然のプロスタグランジンではシス構造を示す。天然のプロスタグラ ンジンにはどれも15位の炭素に水酸基が結合しており、それは生物学的活性に とって不可欠な存在である。 天然のプロスタグランジンの受容体系が最近になってようやく解明された。す なわち、多くのプロスタグランジンの薬理学的特性が確認され、分子生物学の技 術によってそれらの分子構造が特定された(Coleman他、1994年)。 天然のプロスタグランジンには特有の受容体が存在する。PGD、PGE、PG F、PGI2(プロスタサイクリン)およびTxA2(トロンボキサン)の受容 体は、それぞれ略語化されたDP、EP、FP、IPおよびTPで示される。さ らに、EP受容体は4つの受容体、すなわちEP1、EP2、EP3およびEP4受 容体に分類できることが示された。種類の異なる生物におけるこのオータコイド 系の進化に応じて、特定の組織または細胞がこれらの受容体をごくわずかしか形 成しなかったり、大量に形成し たりする。すなわち、例えば、ネコの虹彩括約筋では官能的に結合し瞳孔の狭窄 を緩和するFP受容体が支配的であるのに対して、それに匹敵する牛の平滑筋で は、どちらか一方が筋肉の収縮をもたらすEP1受容体とTP受容体が形成され ることが示された。特定の受容体に結合してそれを活性化させる化合物は作用物 質と呼ばれるのに対して、受容体に結合しているだけでそれを活性化させること のない化合物は拮抗物質と呼ばれる。 緑内障または眼高圧症の治療に適した薬物としてのプロスタグランジンおよび その誘導体の実用性に関しては、眼内の虹彩着色を促すそれらの特性が制限因子 になる(StjernschantzおよびAlm、1996年)。すなわち、 サルや人間では慢性治療を通じて虹彩の色が暗くなって茶色を帯びる傾向がある 。これは医学的な悪影響をもたらすものではないが、美容の観点からとらえると 、特に片目だけを治療した患者にとっては明らかに不利である。したがって、虹 彩の着色を促すという副作用を生じることなく眼内圧を効果的に引き下げるプロ スタグランジンを突き止めることが望まれる。 プロスタノイドのEP1サブグループに対する選択性作用物質であるいくつか のプロスタグランジン誘導体とその類似体が 虹彩における色素の生成(メラニン発生)を増加させることなく眼内圧を効果的 に引き下げるという、プロスタグランジン類似体に対する基準を満たすことを発 見した。人間のメラニン形成細胞におけるプロスタノイド受容体のサブタイプを 識別する研究において、これらの細胞は細胞膜のなかにFP受容体とEP2受容 体とEP3受容体を形成するが、EP1受容体とTP受容体を形成しないことを見 いだした。さらに、いくつかの相対的EP1選択性作用物質の眼内圧下降効果を 調べ、これらのプロスタグランジン類似体がネコの眼内圧とサルの眼内圧を効果 的かつ著しく引き下げることを確認した。 したがって、メラニン形成細胞には膜を通じて細胞内に信号を送るために必要 な特殊受容体が欠如しているため、EP1選択性受容体作用物質を使用すること により、副作用としてメラニン発生を増加させたり著しく抑えることなく霊長類 、すなわち人間の眼内圧を引き下げることが可能であるということが明らかにな った。このような現象が発生するまでにしばしば6〜12カ月の誘導時間を要す るため、現段階ではそのようなEP1作用物質が虹彩の着色を促すものではない という臨床的確証はなく、多大な時間と費用を費やして霊長類を対象とした実験 を 行う必要があるが、それでも適切な生体外実験により、メラニン形成細胞に特殊 な信号受容体が存在しなければ着色が増加することはないという結論を導くこと ができる。 したがって、眼内に存在する他のプロスタグランジン受容体に比べてEP1受 容体に対する選択性と特異性が強いことが、本発明による方法と組成物に使用さ れている化合物の特徴である。EP1に対する化合物の選択性が強いほど良好な 結果が得られることは言うまでもないことであるが、他の受容体と何らかの相互 作用を引き起こしている場合でも、勿論、ある程度の有利な効果が確保される。 ここでの強い選択性とは、EP1に対する影響は他のプロスタグランジン受容体 に対する影響に比べると、最低でも5倍以上、特に10倍以上、そして特に10 0または1000倍以上に達することを意味する。 本発明を例示および証明するために使用された特殊なプロスタグランジン類似 体は、PGF2 β(1)と、PGF2 βイソプロピルエステル(2)と、17−フ ェニル−18,19,20−リノール−PGE2(3)と、17−フェニル−1 8,19,20−トリノール−PGE2イソプロピルエステル(4)と、15( R,S)−16,16−トリメチレン−PGE2(5)と、 15(R,S)−16,16−トリメチレン−PGE2メチルエステル(6)と 、13,14−ジヒドロ−17−(3−フルオロフェニル)−18,19,20 トリノール−PGE2−イソプロピルエステル(7)である。これらの類似体は すべて相対的EP1選択性受容体作用物質である。試験化合物の受容体分布を表 Iに示す。 表I.試験したプロスタグランジン類似体の受容体分布(官能受容体アッセイに おけるモル/リットルで表されたEC−50値) # 受容体アッセイにおけるテンジク鼠の精管と雛鳥の回腸の差に基づく推定値 。 本発明は、一態様では、緑内障または眼高圧症の治療のための、メラニン形成 効果を伴わないEP1選択性プロスタグランジン受容体作用物質の使用に関する 。緑内障または眼高圧症を治 療する方法には、前述のEP1選択性プロスタグランジンを含む、眼内圧を引き 下げ、また引き下げた状態に維持するのに有効な量の組成物に眼の表面を接触さ せる方法が含まれる。この組成物は、通常は、単位使用当たり約0.1〜100 μg、特に1〜30μgの活性物質を含む。この組成物を1日1〜3回の頻度で 眼に局所的に接触させる。 プロスタグランジン誘導体を、眼科学的適合性を有する既知の基剤と混合する 。本発明の組成物の調製に採用することができる基剤には、生理的塩溶液や油溶 液や軟膏などの水溶液が含まれる。この基剤にはさらに、塩化ベンズアルコニウ ム、ポリソルベート80のような界面活性剤、リポソーム、または粘度を高める ために使用されるメチルセルロースやポリビニルアルコールやポリビニルピロリ ドンやヒアルロン酸のようなポリマーなどの、眼科学的適性を有する保存剤を含 めることが可能である。さらに、可溶性または難溶性の注入薬を使用することも できる。 本発明は、他の態様では、前述のEP1受容体に対する選択性作用物質であっ て、眼内圧を引き下げるのに有効な量のプロスタグランジン類似体および眼科学 的適性を有する基剤を含む、 緑内障または眼高圧症の医学的治療のための眼科学的組成物に関する。有効な量 には通常、1回の投与について、組成物約10〜50μl当たり約0.1〜10 0μgの用量が含まれる。本発明による組成物は、着色を促す危険性を伴わない か、もしくはその危険性を著しく抑えなから、活性成分が他のプロスタグランジ ン受容体に比較してEP1を選択するため、従来技術のプロスタグランジン組成 物をはるかに改善されている。 本発明は、他の態様では、緑内障および眼高圧症の治療のための薬物を調製す るためのプロスタグランジン類似体の使用に関する。 好ましくは、このプロスタグランジン類似体はPGFまたはPGEタイプのプ ロスタグランジンから誘導される。より詳細には、以下のような一般構造を有す るプロスタグランジン類似体あるいは医薬として許容できるその塩又はエステル である。 ただし、波線で示された結合はαまたはβ構造を表し、点線で示された結合は 単結合、三重結合、またはシス若しくはトランス構造の二重結合を表している。 Rは、水素、飽和または不飽和アルキル、好ましくはC1-10のアルキル、シク ロアルキル、好ましくはC3-8のシクロアルキル、アリール、アリールアルキル 、好ましくはアリール−C2-5アルキル、あるいはヘテロアリールである。 R1は、酸素と硫黄と窒素から選択されたヘテロ原子が随意に介在する2から 5の炭素原子を有する飽和または不飽和アルキル基、シクロアルキル、好ましく はC3-7シクロアルキル、シクロアルケニル、好ましくはC3-7シクロアルケニル 、アリール、あるいはヘテロアリールである。 XはC−OHあるいはC=Oである。 R2は、水素、水酸基、メチル、エチル、メトキシ、またはOCOR4(R4 は直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和アルキル基の、好ましくはC1-10アルキ ル、特に好ましくはC1-6アルキル、またはシクロアルキル、好ましくはC3-8シ クロアルキル、又はアリール基)である。 R3は、好ましくは3〜8の炭素原子を有し、特に好ましく は3〜5の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和アルキル基で 、酸素と硫黄と窒素から選択された1つまたは複数のヘテロ原子が随意に介在し 、各々の炭素原子がC1-5アルキル基と水酸基とカルボニル基から選択された置 換基によって随意に置換され、好ましくは水酸基およびカルボニル基がプロスタ グランジン構造の15位の炭素に結合し、前記アルキル基が、C1-3アルキル基 、C1-3アルコキシ、水酸基、ニトロ基、トリフルオロメチルまたはハロゲンに よって単一または独立に複数置換されるシクロアルキル、好ましくはC3-8シク ロアルキル、アリール、あるいはヘテロアリール基を随意に含む飽和または不飽 和アルキルである。 アリールは、好ましくは置換または無置換フェニルである。 模範的なヘテロアリール基は、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾ ール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピ リダジンである。 アリール、ヘテロアリール及びシクロアリールは、C1-3アルキル、C1-3アル コキシ、水酸基、ニトロ基、トリフルオロメチル、あるいはハロゲンによって単 一または独立に複数置換されていてもよい。 不飽和アルキルには1つまたは複数の二重または三重結合が含まれていてもよ い。 ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、特にフッ素、塩素または臭素 である。 プロスタグランジンはエピマー混合物、または単独のエピマーであってもよい 。 以下の実施例によって本発明を例示するが、本発明はそれに限定されるもので はない。 プロスタグランジン受容体の識別 逆転写酵素ポリメラーゼ鎖反応(RT−PCR)技術を用いてプロスタグラン ジンを識別した。FP、EP1、EP2、EP3およびTP受容体のために特殊な プライマーを設計した。アッセイに使用したプライマーを表IIに示す。培養さ れた人間の虹彩メラニン形成細胞から単離したmRNAに対してRT−PCRを 遂行した。培養細胞を使用してmRNAを調製した。RT−PCR混合物をアガ ロースゲル上で分析し、期待サイズの断片にクローンを発生させて配列した。期 待配列を分析して、各々のプロスタグランジン受容体の配列に対する類似性を調 べた。方法 Hu他(1993年)の方法に従って人間の虹彩メラニン形成細胞を単離及び 培養し、初期の段階で使用した。細胞を成長させて集合体とし、それを回収して 、mRNAの濃縮に使用した。 ダイナルスmRNA誘導装置(ダイナルA/S、ノルウェー)を使用し、メー カーの取扱説明書に従ってmRNAを単離した。100,000〜200,00 0の人間のメラニン形成細胞を使用してmRNAを濃縮した。mRNAはオリゴ −dTラベルのダイナビードに共有的に結合する。逆転写酵素を使用し、オリゴ −dTを逆転写プライマーとして、ダイナビード上に第1ストランドcDNAを 直接合成する。それぞれのプロスタグランジン受容体からの既知の3’配列プラ イマーを使用して第2ストランドcDNAを合成し、二重ストランドcDNAを 得る。各々の受容体RT−PCRに同じセットのダイナビードを使用した。メー カーの取扱説明書に従って、受容体指定プライマーを、ダイナビード結合cDN AからのPCR増幅DNAに使用した。FPおよびEP3受容体の反応について は、5%のDMSO、200μMのdNTP、およびそれぞれのプライマーを2 0ピ コモルずつ含む最終体積50μlの溶液のなかでPCRを遂行した。その他の受 容体については、5%のDMSO、200μMのdNTP、およびそれぞれのプ ライマーを20ピコモルずつ含む75μlの溶液に、温機起動としてAmpli Waxペレット(パーキンエルマー、米国)を使用した。 表II.プロスタグランジン受容体特定プライマー これらの反応によって得られたPCR混合物を、1%のLMPアガロースゲル (バイオラドラボラトリーズ、米国)上で分析した。TAクローン発生キット( インビトローゲンInc.、米国)をそのメーカーの取扱説明書に従って使用し 、期待サイズのDNAの断片にTAクローンを発生させ、アプライドバイオシス テム373A型DNA配列装置(アプライドバイオシステムズInc.、米国) を用い、アプライドバイオシステムのTaq Dyeジオキシターミネータ循環 配列キットのための アプライドバイオシステムのプロトコルに従って、それらを配列した。ジェネテ ィックスコンピュータInc.(Madison、米国)の配列分析プログラム を使用したVAXコンピュータを用いて、生成した一次データの処理を行った( Devereux,J.他、Nucleic Acids Research1 2(1):387−395(1984年))。 結果:RT−PCRに基づき、ヒトの虹彩メラニン形成細胞において、FP、E P2およびEP3受容体が形成されることを示すことができた。しかし、EP1お よびTP受容体の存在を示すことができなかった(表III)。ポジティブ対照 として、人体腎臓cDNAライブラリから入手した同じプライマーを用いて、期 待されたEP1断片およびTP断片を増幅した。2つの異なる時間に単離された ヒトの虹彩メラニン形成細胞からのポリA mRNAを濃縮し、数回にわたって PCR反応を遂行したところ、同一の結果が得られた。 表III.プロスタグランジン受容体特定プライマー(表IIを参照)を使用し たヒト虹彩メラニン形成細胞mRNAのRT−PCR(二次PCRプライマー) プロスタグランジン誘導体の合成 実施例において調製された最終化合物の構造は、本説明の最後に添付されてい るスキーム1に示されている。実施例1 :PGF2 β(化合物1) 表題の化合物はカイマンケミカルズカンパニー(Ann Arbor Mic higan、米国)から購入した。実施例2 :PGF2 βイソプロピルエステル(化合物2) アセトン(20ml)にPGF2 β(カイマンケミカルズ)(60mg、0. 169ミリモル)を溶かした溶液を攪拌し、 0℃でDBU(163.5mg、1.01ミリモル)を加えた。この混合溶液を 室温まで温め、ヨウ化イソプロピル(222.6mg、1.34ミリモル)を滴 下した。48時間後に(TLCモニタリング)、この混合溶液をエチルアセテー ト(40ml)で希釈し、食塩水(30ml)と3%のクエン酸(2×40ml )と5%の炭酸水素ナトリウム(2×30ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム によって乾燥させた。真空下で溶剤を除去し、溶出液として酢酸エチル(アセト ン3:1)を使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィーによって残留物を精 製した。これによって、46mg(68%)の無色の油状化合物を得た。1H NMR(CDCl3)d 1.3(d,6H)、1.6−1.7(dm,4H) 、2.0−2.2(dm,6H)、2.3(t,2H)、4.0−4.1(m, 3H)、5.0(sept,1H)、5.5(m,2H)、5.6(m,2H) 。13C NMR(CDCl3)d 135.9、132.2、130.5、12 8.0、75.3、74.8、72.85、67.6、56.23、52.25 、51.59、42.32、37.35、33.44、31.74、29.14 、26.66、24.79、22.6、21.8、14.03。実施例3 :17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGE2(化合物 3) 表題の化合物はカイマンケミカルズカンパニー(Ann Arbor Mic higan、米国)から購入した。実施例4 :17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGE2イソプロ ピルエステル(化合物4) アセトニトリル(3ml)に化合物3(22.1mg、0.057ミリモル) を溶かした溶液を攪拌し、DBU(43.5mg、0.29ミリモル)をアセト ニトリル(1ml)に溶かした溶液を、0℃で滴下した。その混合溶液を室温ま で温め、ヨウ化イソプロピル(78.0mg、0.46ミリモル)をアセトニト リル(2ml)に溶かした溶液を滴下した。12時間攪拌した後(TLCモニタ リング)、水(8ml)によってその反応混合溶液をクエンチし、その混合溶液 をエチルアセテート(2×50ml)で抽出し、食塩水(10ml)と3%のク エン酸(10ml)と次いで5%の炭酸水素ナトリウム(10ml)で抽出物を 洗浄した。この抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、真空下で溶剤を除去 し、溶出液としてエチルアセテートを使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフ ィーによ って残留油状物を精製した。それにより、230mg(69%)の表題4の無色 の油状化合物を得た。Rf=0.516(エチルアセテート:アセトン:HOA c 1:1:0.02)。1H NMR(CDCl3)d 0.89(m,3H) 、1.3(d,6H)、2.6−2.8(m,2H)、4.1(m,2H)、5 .0(m,1H)、5.3−5.7(dm,4H)7.2(m,5H)。13C NRM(CDCl3)d 10.9、13.9、21.8、22.9、23.8 、24.49、24.8、25.17、25.6、26.68、28.93、3 0.45、31.77、33.90、34.01、34.07、38.8、46 .22、53.3、54.48、66.83、67.62、68.18、71. 77、72.21、76.35、77.00、77.2、77.64、125. 93、126.46、128.39、128.44、128.79、130.6 3、130.81、131.04、137.79、213.88。実施例5 :15RS−16,16−トリメチレン−PGE2(化合物5) 15RS−16,16−トリメチレン−PGE2メチルエステル(52mg、 0.13ミリモル)をアセトン(0.4ml) に溶かした撹拌溶液とpH7の燐酸塩緩衝液(4ml)との混合液に、リパーゼ VII(40mg)を加えた。その混合溶液を室温で24時間攪拌した(TLC モニタリング)。その混合溶液をエタノール(3ml)でクエンチし、エチルア セテート(2×10ml)を用いて抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、(硫酸 ナトリウムで)乾燥して真空下で濃縮し、46mgの油状化合物を得た。実施例6 :15RS−16,16−トリメチレン−PGE2−メチルエステル( 化合物6) 15RS−16,16−トリメチレンプロスタグランジンE2(Skotni cki,S.他、1977年)の合成法は、スキーム2に図式的に示されている 。以下の記述における太文字の数字は、スキーム2に示されているそれぞれの構 造式に対応している。エチル2,2−トリメチレンヘキサノエート(9) THF(400ml)にN−イソプロピルシクロヘキシルアミン(56.2g 、398ミリモル)を溶かした溶液を攪拌し、−78℃に保ちながら、それにn −BuLi(159ml、2.5モルヘキサン溶液の398ミリモル)をすばや く加えた。 得られた溶液にエチルシクロブタンカルボキシレート(8)(50g、390ミ リモル)を少しずつ加え、30分間攪拌し、次に0℃まで温めて、ヨウ化n−ブ チル(159ml、2.5モルヘキサン溶液の398ミリモル)をDMSO(2 00ml)に溶かした溶液に滴下した。その反応混合溶液を室温で1時間攪拌し た(TLCモニタリング)。濾過によって塩を除去し、真空下で濾液を濃縮した 。その残留物をヘキサンに溶解させて、2%のHClと食塩水と水で洗浄し、次 に硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空蒸発させた。残留油状物を蒸留し(49〜5 6℃、1mmHg)、26.5g(37%)の目的化合物を得た。1H NMR (CDCl3)d 0.9(t,3H)、1.2(t,3H)、1.8−2.0 (dm,5H)、2.2−2.5(m,3H)、4.2(m,2H)。2,2−トリメチレンヘキサン−1−オール(10) 乾燥トルエン(100ml)にエチル2,2−トリメチレンヘキサノエート( 9)(26.5g、144ミリモル)を溶かした溶液を攪拌し、それにDIBA L−H(206ml、1.4モルトルエン溶液の289ミリモル)を0℃で滴下 した。得られた溶液を室温で3時間攪拌し(TLCモニタリング)、次い で5%の低温HClに注いだ。有機相を分別して5%のHClと食塩水で洗浄し 、乾燥させて濾過し、30gの油状化合物を得た。1H NMR(CDCl3)d 0.9(t,3H)、1.8−2.0(dm,5H)、2.5(m,1H)、 3.0(m,1H)、3.6(m,2H)。2,2−トリメチレンヘキサアルデヒド(11) DME(400ml)に2,2−トリメチレンヘキサン−1−オール(10) (30g、210ミリモル)を溶かした溶液に、ジシクロヘキサンカルボジイミ ド(DCC)(130g、630ミリモル)とDMSO(120ml)とオルト 燐酸(10.3g)を加えた。この混合溶液を室温で3時間攪拌し(TLCモニ タリング)、濾過した。ジクロロメタン(300ml)で濾液を希釈し、水で洗 浄した。有機相を分別した。濾過によって残留物を除去した。濾液を食塩水(1 00ml)で洗浄し、乾燥させて真空下で濃縮した。溶出液としてヘキサンを使 用しシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製し、表 題の油状化合物(17.3g)を得た。1H NMR(CDCl3)d 0.9( t,3H)、1.2(t,3H)、1.8−2.0(dm,5H)、8.8(s ,1H)。4,4−トリメチレン−1−オクチン−3−オール(12) DMSO(10ml)にリチウムアセチリド−エチレンジアミン錯体(12. 2g、132ミリモル)を溶かした溶液に、2.2−トリメチレンヘキサアルデ ヒド(11)(17g、120ミリモル)をDMSO(20ml)に溶かした溶 液を、窒素存在下で0℃で加えた。この混合溶液を室温で24時間攪拌し(TL Cモニタリング)、次いで2%の氷冷HCl(50ml)とエーテル(50ml )の混合溶液にそれを注いだ。有機相を分別し、エーテル(50ml)を用いて 水相を抽出し、混合有機相を食塩水で洗浄し、乾燥させて濾過し、真空下で濃縮 した。溶出液としてヘキサン/エチルアセテート(5:1)を使用しシリカゲル を用いたクロマトグラフィーによって残留物を精製し、表題の油状化合物(12 )(7.6g、38%)を得た。E−トリブチルスズ−4,4−トリメチレン−1−オクテン−3−オール(13 4,4−トリメチレン−1−オクチン−3−オール(12)(5.0g、30 ミリモル)と水素化トリブチルスズ(14.6ml、54.2ミリモル)とAI BN(30mg)より成る混 合溶液を130℃で24時間攪拌した(TLCモニタリング)。ヘキサンとヘキ サン・エーテル混合液(ヘキサン:エーテル=9:1)をそれぞれ溶出液として 使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィーによって残留物を精製し、表題の 油状化合物(13)(12.54g、91.4%)を得た。E−トリブチルスズ−4,4−トリメチレン−3−トリメチルシリロキシ−1− オクテン(14) DMF(100ml)にE−トリブチルスズ−4,4−トリメチレン−1−オ クテン−3−オール(13)(7g、15.3ミリモル)を溶かした溶液にイミ ダゾール(2.1g、30.6ミリモル)と塩化トリメチルシリル(2.5g、 23.0ミリモル)を加えた。その反応混合溶液を室温で1時間攪拌した(TL Cモニタリング)。この混合溶液を水相(200ml)とエーテル相(200m l)に分離させた。有機相を乾燥させて真空下で濃縮した。溶出液としてヘキサ ンを使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィーによって残留物を処理し、表 題の化合物(14)(5.53g)を得た。11,15−ビストリメチルシリロキシ−16,16−トリメチレン−5,6− ジデヒドロ−PGE2メチルエステル(17) 乾燥した100mlの三つ口フラスコにシアン化銅(I)(928mg、10 .4ミリモル)とマグネチックバーを入れた。このフラスコにラバーセプタムで 蓋をして真空下で水分を徹底的に除去し、窒素の存在下で0℃まで冷却させた。 乾燥THFを加え、次にシリンジを用いてメチルリチウム(14ml、1.6モ ルジエチルエーテルの22.4ミリモル)を加えた。この混合溶液を0℃で15 分間攪拌し、懸濁液が透明かつ均一になるのを確認した。シリンジを用いて、0 ℃に保ちながら、E−トリブチルスズ−4,4−トリメチレン−3−トリメチル シリロキシ−1−オクテン(14)(5.9g、11.2ミリモル)をTHF( 10ml)に溶かした溶液を加え、室温で30分間攪拌した。得られた溶液に、 4−(t−ブチルジメチルシリロキシ)−シクロペンタノン(15)(1.7g 、8ミリモル)をTHF(6ml)に溶かした溶液と塩化トリメチルシリル(4 .35g、40ミリモル)とトリエチルアミン(8.1g、80ミリモル)を、 −70℃に保ちながら連続的に加え、−70℃でさらに15分間攪拌し、次いで 0℃で15分間攪拌した。この混合溶液をヘキサン相(600ml)と水相(3 00ml)に分離させた。有機相を分別し、硫酸ナトリ ウムで乾燥させて濾過し、真空下で濃縮して透明な油状物質である粗シリルエノ ールエーテルを得た。そのシリルエノールエーテルをTHF(50ml)に加え て攪拌し、窒素存在下で−30℃に保ちながら、それにメチルリチウム(7.7 ml、1.6モルをジエチルエーテルで12.3ミリモルに希釈したもの)を加 えて30分間攪拌した後、新たに調製したメチル−1−トリフレート−2−ヘキ シノエート(16)(Erhardt,P.W.他、1987年;Caldwe ll A.G.他、1979年)を加えて−40℃で5分間攪拌した。得られた 溶液を塩化アンモニウムの飽和水溶液(30ml)でクエンチし、エーテル(3 ×100ml)を用いて抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して真空下で 濃縮した。溶出液としてヘキサン・酢酸エチル混合液(ヘキサン:酢酸エチル= 1:1)を使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィーによって残留物を精製 し、透明な油状物質の15RSイソマー(2.71g、57.3%)Rf=0. 36(SiO2、エーテル:ヘキサン=1:1)混合物を得た。1H NMR(CD Cl3)d 0.2(dm,12H)、0.8−0.9(ms,18H)、1. 8(m,2H)、2.3(m,4H)、3.7(s,3H)、3.9− 4.1(dm,2H)、5.5−5.6(2H)。脱シリル類似体の16,16 −トリメチレン−5,6−ジデヒドロ−PGE2メチルエステルに対しても1H NMRを実施した。1H NMR(CDCl3)d 0.9(t,3H)、1.2 −1.3(m,3H)、1.9−2.1(m,4H)、3.7(s,3H)、4 .1(m,2H)、5.6−5.9(dm,2H)。11,15−ビストリメチルシリロキシ−16,16−トリメチレン−PGE2 メチルエステル ベンゼン・シクロヘキサン混合液(ベンゼン:シクロヘキサン=1:1)(5 0ml)に11,15−ビストリメチルシリロキシ−16,16−トリメチレン −5,6−ジデヒドロPGE2メチルエステル(17)(500mg、0.8ミ リモル)を溶かした溶液を撹拌しPd−BaSO4(250mg)とキノリン( 250mg)を加え、水素存在下で−40℃で5時間攪拌した(TLCモニタリ ング)。この混合溶液をエーテルで希釈し、セライトで濾過し、真空下で濃縮し た。溶出液としてヘキサン・エチルアセテート混合液(ヘキサン:エチルアセテ ート=9:1)を使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィーによって残留物 を精製して、442mgの表題の化合物を得た。16,16−トリメチレン−PGE2メチルエステル(6) THF(18ml)に11,15−ビストリメチルシリロキシ−16,16− トリメチレン−PGE2メチルエステル(374mg、0.589ミリモル)を 溶かした溶液に、0℃で40%HF(3.5ml)とTHF(1ml)の混合液 を加えた。その反応混合溶液を5時間攪拌し(TLCモニタリング)、次いで5 %の炭酸水素ナトリウム(30ml)と酢酸エチル(50ml)の混合溶液に注 いだ。有機相を分別して水相を酢酸エチル(2×30ml)で洗浄した。有機相 を回収して硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。溶出液としてヘキサ ン・酢酸エチル混合液(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)と酢酸エチルを順番に 使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィーによって残留物を精製して、油状 の化合物(6)(75mg、31%)を得た。1H NMR(CDCl3)d 0 .9(t,3H)、1.3(t,6H)、2.0−2.6(mm,9H)、(d m,5H)、3.6(s,3H)、4.1(m,2H)、5.4(m,2H)、 5.6−5.8(dm,2H);13C NMR(CDCl3)d 14.222 、14.9、23.7、24.7、25.2、26.2、26.5、26.6、 26.8、 29.7、33.4、36.5、44.9、46.0、51.6、54.0、5 4.6、71.9、76.7、77.06、77.1、77.38、126.5 、126.9、127.7、130.9、132.5、132.9、133.3 6、133.46、174.15、214.32。実施例7 :13,14−ジヒドロ−17−(3−フルオロフェニル)−18,1 9,20−トリノールPGE2イソプロピルエステル(化合物7)の合成。 表題の化合物の合成法は、スキーム3に図式的に示されている。以下の記述に おける太文字の数字は、スキーム3に示されているそれぞれの構造式に対応して いる。ジメチル−(2−オキソ−4−(3−フルオロフェニルブチル)ホスホネート あらかじめn−ペンタンで洗浄した水酸化ナトリウム(4.17g、138ミ リモル)をTHF(250ml)に加えて成る懸濁液を撹拌し、ジメチル−2− オキソ−プロピルホスホネート(23.12g、132.3ミリモル)をTHF (110ml)に溶かした溶液を、室温で滴下した。この反応混合溶液を2時間 攪拌し、次いで氷浴のなかで冷却し、ヘキサンにn− BuLi(10.2g、158.7ミリモル)を溶かした溶液で処理して、こげ 茶色の溶液を形成させた。0℃で2時間攪拌を続けた後、THF(50ml)に 3−フルオロベンジルブロマイド(25g、132.3ミリモル)を溶かした溶 液を滴下した。その混合溶液を室温まで徐々に温め、3時間後に(TLCモニタ リング)、10%のHCl(20ml)によってその混合溶液をクエンチした。 その混合溶液を氷水(200ml)に注ぎ、CHCl3(2×150ml)で抽 出し、有機相を回収して食塩水(150ml)で洗浄し、溶出液としてCH2C l2とEtOAcを順番に使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィーによっ て精製して、わずかに黄色を帯びた19.5gの油状化合物を得た。Rf=0. 37(シリカゲル、EtOAC:アセトン=1:1)。(1S,5R,6R,7R)−6−ホルミル−7−(4−フェニルベンゾイロキ シ)−2−オキサビシクロ[3.3.O]オクタン−3−オン19 DME(100ml)にアルコール18(19.0g、53.9ミリモル)を 溶かした溶液を18℃に冷却し、それに、ジシクロヘキシルカルボジイミド(D CC)(33.3、161.8 ミリモル)とDMSO(38.2ml)と燐酸(1.43ml、21.28ミリ モル)を加えた。その反応混合溶液の温度を30分間25℃未満に保った。この 反応混合溶液をさらに2時間室温で撹拌し(TLCモニタリング)、沈殿物を濾 過によって分別してエーテル(2×50ml)で洗浄した。混合有機相を水(5 0ml)と食塩水(2×50ml)で洗浄し、水溶液をエーテル(100ml) で抽出し、有機相を回収して硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、それをそのま ま次のステップに使用した。TLC Rf=0.37(シリカゲル、EtOAc :トルエン=2:1)。(1S,5R,6R,7R)−6−{3−オキソ−5−(3−フルオロフェニル )−1−E−ペンテニル}−7−(4−フェニルベンゾイルオキシ)−2−オキ サビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン(20) あらかじめn−ペンタンで洗浄したNaH(1.9g、65.1ミリモル)を 窒素存在下でDME(130ml)に溶かした懸濁液を攪拌し、ジメチル−2− オキソ−4−(3−フルオロフェニル)ブチルホスホネート(Wadswort h,Jr.W.S.他、1961年)(19.3g、70.5ミリモル) をDME(100ml)に溶かした溶液をそれに少しずつ加え、室温で1時間激 しく攪拌した。次いでその混合溶液を−10℃まで冷却し、粗アルデヒド19の 溶液を滴下した。30分間0℃に保ち、さらに室温で2時間放置した後(TLC モニタリング)、その反応混合溶液を酢酸で中和し、真空下で溶剤を除去して残 留物をEtOAc(200ml)に溶解させ、水(50ml)と食塩水(50m l)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して真空下で蒸 発させた。残留物をエーテル(100ml)とともに攪拌し、それによって生じ た白色沈殿を濾過して低温エーテルで洗浄し、結晶質の白色化合物(17g、5 8.5%)を得た。Rf=0.56(シリカゲル、酢酸エチル:トルエン2:1 )。(1S,5R,6R,7R)−6−(3S−3−ヒドロキシ−5−(3−フルオ ロフェニル)−1−ペンテニル)−7−(4−フェニルベンゾイロキシ)−2− オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン(21) THF(20ml)にエノン20(17.1g、34.3ミリモル)を溶かし た溶液とTHF・エーテル混合液(THF:エーテル=1:2)(60ml)に 塩化セリウム(CeCl3・ 7H2O)(3.8g、10.3ミリモル)を溶かした溶液との混合液を攪拌し 、窒素存在下で−20℃に冷却し、それに水酸化ホウ素ナトリウム(0.8g、 20.57ミリモル)を少量ずつ加えた。その反応混合溶液を2時間攪拌した( TLCモニタリング)。温度を±0℃まで上昇させ、次に水(20ml)と10 %のHCl水溶液を加えることによってクエンチしてpH4とし、EtOAc( 50ml)を用いて抽出を行った。有機相を分別して食塩水で洗浄し、無水硫酸 ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、溶出液としてトルエン:EtOAc= 2:1と1:1のトルエン・EtOAc混合液を溶出液として順番に使用しシリ カゲルを用いたクロマトグラフィーによって2度精製し、結晶状の白色化合物4 (5g)を得た。Rf=0.32(シリカゲル、EtOAc:トルエン=2:1 )。(1S,5R,6R,7R)−6−{3R−3−ヒドロキシ−5−(3−フルオ ロフェニル)−1−ペンチル}−7−(4−フェニルベンゾイルオキシ)−2− オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン(22) 硝酸ナトリウム(3.6ml、1.8ミリモル)と10%のPd/C(0.1 g)のエタノール(15ml)懸濁液に、化 合物21(3g、6.0ミリモル)をエタノール(6.0ml)に加えた溶液を 加えた。その混合溶液を水素存在下で6時間攪拌し(TLCモニタリング)、1 MのHCl溶液でクエンチした。触媒をセライトパッドで除去し、無水エタノー ル(15ml)で洗浄した。真空下で溶剤を除去した。それによって得られた油 状物をEtOAc(100ml)に溶解させ、15%の食塩水(30ml)で洗 浄した。水相をEtOAc(40ml)で洗浄した。混合有機抽出物を硫酸ナト リウムで乾燥させて濾過した。溶剤を真空下で除去した。EtOAcを溶出液と してシリカゲルを用いたクロマトグラフィーによって残留物を精製し、化合物5 (2.94g)を得た。Rf=0.25(シリカゲル、EtOAc)。(1S,5R,6R,7R)−6−{3R−3−ヒドロキシ−5−(3−フルオ ロフェニル)−1−ペンチル}−7−R−ヒドロキシ−2−オキサビシクロ[3 .3.0]オクタン−3−オン(23) メタノール(15ml)にラクトン22(2.8g、5.65ミリモル)を溶 かした溶液に、炭酸カリウム(0.47g、3.3ミリモル)を加えて、その混 合溶液を室温で6時間攪拌 した(TLCモニタリング)。その混合溶液を10%のHCl水溶液で中和して EtOAc(2×30ml)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥さ せ、蒸発させて乾燥状態にした。溶出液としてEtOAc・アセトン混合液(E tOAc:アセトン=1:1)を使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィー によってその粗製物を精製した。結晶質の白色化合物である表題の化合物23( 1.6g)を得た。Rf=0.17(シリカゲル、EtOAc)。1H NMR (CDCl3)d 1.2−1.4(m,1H)、1.54(m,3H)、1. 8(m,3H)、2.1(m,1H)、2.2(m,1H)、2.3(m,1H )、2.6(m,2H)、2.67(m,1H)2.8(m,2H)、3.60 (m,CH2 CHOHCH2)、4.0(m,CHOH)、4.92(m,CHO C=O)、6.8−7.0(m,3H)、7.28(m,1H)。(1S,5R,6R,7R)−6−{3R−3−t−ブチルジメチルシリロキシ −5−(3−フルオロフェニル)−1−ペンチル}−7−R−t−ブチルジメチ ルシリルオキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン(24 ジクロロメタン(20ml)にジオール23とトリエチルア ミン(2.1ml、14.8ミリモル)と4−ジメチルアミノピリジン(0.0 6g、0.1ミリモル)を溶かした溶液に、塩化t−ブチルジメチルシリル(2 .3g、14.9ミリモル)を1回で加え、室温で24時間激しく攪拌し、その 反応混合溶液を真空下で濃縮した。その粗製物を酢酸エチル(50ml)に溶解 させ、水(20ml)と5%の炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄し た。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して真空下で濃縮した。溶出液と してジクロロメタンを使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィーによって残 留物を精製し、3gの油状化合物を得た。Rf=0.68(シリカゲル、エーテ ル)。(1S,5R,6R,7R)−6−{3R−3−t−ブチルジメチルシリルオキ シ−5−(3−フルオロフェニル)−1−ペンチル}−7−R−t−ブチルジメ チルシリルオキシ−2−オキサピシクロ[3.3.0]オクタン−3−オール( 25) 乾燥THF(30ml)にラクトン24(2.7g、4.95ミリモル)を溶か した溶液を攪拌し、−80〜−72℃に保ちながら、乾燥トルエン(5.3m) にジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL)(1.1g、7.43ミリ モル)を 溶かした溶液をそれに加えた。1時間放置した後(TLCモニタリング)、その 反応混合溶液をメタノール(5ml)でクエンチし、室温まで昇温させ、水(5 0ml)と10%のHCl水溶液(50ml)を加えて、EtOAc(2×50 ml)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で溶剤 を除去し、溶出液としてEtOAcとEtOAc・アセトン混合液(EtOAc :アセトン=1:1)をそれぞれ使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィー によって残留物を精製し、黄色の油状化合物(2.7g)を得た。Rf=0.8 5(シリカゲル、酢酸エチル 1:1)。13,14−ジヒドロ−11,15−ジ−t−ブチルジメチルシリルオキシ−1 7−(3−フルオロフェニル)−18,19,20−トリノール−PGF2 α 26) THF(50ml)に4−カルボキシブチルトリフェニルホスホニウムブロマ イド(8.78g、19.82ミリモル)を溶かした溶液を攪拌し、窒素存在下 で0〜5℃に保ちながら、t−ブトキシカリウム(3.89g、34.6ミリモ ル)をそれに加え、その混合溶液を室温で30分間攪拌した。それによって得ら れた赤橙色のイリド溶液に、−15〜−10℃に保ち ながら、ラクトール25(2.7g、4.95ミリモル)をTHF(10ml) に溶かした溶液を加え、その混合溶液を3〜4時間攪拌した(TLCモニタリン グ)。その反応混合液を水(30ml)で希釈してエーテル(4×40ml)で 洗浄した。水相を5%のクエン酸水溶液を用いてpH4とし、EtOAc(2× 50ml)で抽出した。有機相を食塩水(30ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム で乾燥させ、濾過した。真空下で溶剤を除去し、スラリー26を単離することな くそのまま次のステップに使用した。13,14−ジヒドロ−11,15−ジ−t−ブチルジメチルシリルオキシ17 −(3−フルオロフェニル)−18,19,20−トリノールPGE2 αイソプ ロピルエステル(27) アセトン(20ml)に粗製物26(3.16g)4.96ミリモル)を溶か した溶液を攪拌し、0℃に保ちながら、それにDBU(5.28g、34.7ミ リモル)を滴下した。その混合溶液を室温まで温め、それにヨウ化イソプロピル (5.05g、29.7ミリモル)を滴下した。4時間後(TLCモニタリング )、その混合溶液をEtOAc(100ml)で希釈し、食塩水(30ml)と 3%のクエン酸(2×25ml)と5% の炭酸水素ナトリウム(2×25ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥さ せた。真空下で溶剤を除去し、溶出液としてエーテルと石油エーテルの混合液( エーテル:石油エーテル=1:2)を使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフ ィーによって残留物を精製した。それによって、1.7gの無色の油状化合物を 得た。Rf=0.43(シリカゲル、エーテル:石油エーテル=1:2)。1H NMR(CDCl3)d 0.1(m,9H)、0.9(m,16H)、1. 2(m,9H)、1.6−1.8(mm,10H)、2.12(m,2H)、2 .22−2.33(m,2H)、2.6−2.9(dm,2H)、3.65(m ,CH2 CHOHCH2)、3.94(m,CH2 CHOH)、4.16(m,C H2 CHOH)、5.0(sept.1H)、5.38(m,db)、5.47 (m,db)、6.8−7.0(dm,.Ar,3H)、7.2(m,Ar,1 H)。13,14−ジヒドロ−11,15−ジ−t−ブチルジメチルシリルオキシ17 −(3−フルオロフェニル)−18,19.20−トリノールPGE2イソプロ ピルエステル(28) 酸化アルミニウム(20g)にジクロロ第二クローム酸ピリジニウム(2.4 3g、11.25ミリモル)を吸着させ、ジ クロロメタン(30ml)に化合物27(1.7g、2.5ミリモル)を溶かし た溶液にそれを少しずつ加え、その混合溶液を室温で攪拌し(TLCモニタリン グ)、濾過し、沈殿物をエーテル・酢酸エチル混合液(エーテル:酢酸エチル= 2:1)で洗浄した。溶剤を真空下で除去した。残留物をエーテル(100ml )で希釈し、水(30ml)と5%のNaHCO3水溶液(3×20ml)で洗 浄し、有機相を分別して硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で蒸発させ、油状の 化合物(28)(1.3g)を得た。Rf=0.72(シリカゲル、酢酸エチル )。13,14−ジヒドロ−17−(3−フルオロフェニル)−18,19,20− トリノールPGE2イソプロピルエステル(7) アセトニトリルに化合物28(314mg)を溶かした溶液に15%のフッ化 水素(12ml)を加えた。その混合溶液を室温で4時間攪拌した(TLCモニ タリング)。その反応混合溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(3× 20ml)で洗浄し、乾燥させて真空下で蒸発させた。溶出液として酢酸エチル を使用しシリカゲルを用いたクロマトグラフィーによって残留物を精製し、油状 の化合物7(64mg)を得た。Rf=0.43(シリカゲル、酢酸エチル)。1 H NMR(CDCl3)d 1.2(d,6H)、1.6−1.8(m,6H )、 1.8(m,2H)、2.12(m,2H)、2.2−2.3(m,2H)、2 .6−2.8(dm,2H)、3.6(m,CH2 CHOHCH2)、4.16( m,CH2 CHOH)、5.0(sept.1H)、5.38(m,db)、5 .47(m,db)、6.8−7.0(dm,Ar,3H)、7.2(m,Ar ,1H)。薬理学的効果 試験化合物のネコおよびサルの眼内圧減少効果 動物実験において化合物の眼内圧減少効果を調べた。補正された肺圧計を用い て眼内圧を測定した。実験動物として、ヨーロッパネコとマカクザルを使用した 。オキシブプロカインで角膜に麻酔をかけてから測定を行った。PGF2 βイソ プロピルエステル(2)、17−フェニル−18,19,20−トリノール−P GE2−イソプロピルエステル(4)、15RS−16,16−トリメチレン− メチルエステル(6)、および13,14−ジヒドロ−17−(3−フルオロフ ェニル)−18,19,20−トリノール−PGE2−イソプロピルエステル( 7)で局部処理を行った後の眼内圧の減少量が表IVと表Vに示されている。 表IV.1〜10μgの試験化合物の眼内圧減少効果(ネコのEP1プロスタノ イド受容体に対する効果)。対照眼には基剤のみを使用した。(n=5〜6;平 均値±SEM)。表V.試験化合物の眼内圧減少効果(サルのEP1受容体に対する効果)。PG F2 βの投与量は30μgで、17−フェニル−18,19,20−トリノール −PGE2−イソプロピルエステルと15RS−16,16−トリメチレン−P GE2−イソプロピルエステルの投与量は3μgであった。対照眼には基剤のみ を使用した(n=6;平均値±SEM)。EP1受容体に対する選択性を有するすべてのプロスタグランジン類似体は、ネ コにおいてもサルにおいても、眼内圧を有意に減少させたことがわかる。 したがって、本発明は、EP1受容体に対する選択性刺激効果を伴う化合物は 眼内圧を減少させ、人間の色素形成細胞、すな わちメラニン形成細胞はEP1受容体を欠いているため、そのような化合物は眼 内におけるメラニン形成効果をもたらさないか、もしくは少なくともその効果が 非常に小さいことを明確に示すものである。すなわち、EP1受容体に対する選 択性を有するプロスタグランジンを用いた慢性治療を通じて、虹彩着色の増加と いう共通の副作用を避けることが可能である。 スキーム1 スキーム2試薬 a.N−イソプロピルシクロヘキシルアミン/THF、n−BuLi、エチルシ クロブタンカルボキシレート/DMSO b.DIBAL−H/トルエン c.DCC/DME、DMSO、H3PO4 d.リチウム−アセチリド−エチレンジアミン、DMSO e.トリブチルスズヒドリド、AIBN f.塩化トリメチルシリル(TMSCl)、イミダゾール/DMF g.Li2CuCN(CH32、TMSCl、トリメチルアミン、4−t−ブチ ル−ジメチルシリルオキシ−2−シクロペンテノン、1−トリブチルスズ−4, 4,−トリメチレン−3−トリメチルシリルオキシ−1−オクテン、メチル−2 −イン−8−オクタノエート h.Pd−BaSO4、キノリン i.HF/THF スキーム3 試薬 a.DCC、DMSO、H2SO4、DME、H3PO4 b.NaH、ジメチル−2−オキソ−4−(3−フルオロフェニル)−ブチルホ スホネート c.NaBH4、CeCl3.7H2O/THF d.Pd/CNNANO2/THF e.K2CO3/メタノール f.TBDMS、TEA、4−ジメチルアミノピリジン/ジクロロメタン g.DIBAL−H/THF h.4−カルボキシブチルトリフェニル臭化ホスホニウムカリウムt−ブトキシ ド、THF i.DBU、ヨウ化イソプロピル/アセトン j.クロロ第二クロム酸ピリジニウム、酸化アルミニウム/ジクロロメタン k.HF/アセトニトリル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,HU,IL ,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,Y U,ZW (72)発明者 ラーケ,スタフアン スウエーデン国、エス―181 35・リデイ ンエー、フアルクスベーゲン・8

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.EP1プロスタノイド受容体に対する選択性作用物質であるプロスタグラン ジン類似体、または医薬として許容可能なその塩もしくはエステルを治療上の効 果があり生理学的に許容可能な量だけ含む緑内障および眼高圧症の治療のための 組成物。 2.プロスタグランジン類似体がPGFまたはPGE型プロスタグランジンから 誘導される、請求の範囲第1項に記載の組成物。 3.プロスタグランジン類似体が以下に示される一般構造式の化合物又は医薬と して許容可能なその塩若しくはエステルであって、 上式で波線の結合はαまたはβ構造を表し、点線の結合は単一結合または三重 結合またはシス若しくはトランス構造の二重結合を表し、 Rは水素または飽和もしくは不飽和アルキル、好ましくは C1-10アルキル、シクロアルキル、好ましくはC3-8シクロアルキル、アリール 、アリールアルキル、好ましくはアリールC2-5アルキルまたはヘテロアリール であり、 R1は酸素と硫黄と窒素から選択されるヘテロ原子が随意に介在する2〜5の 炭素原子を有する飽和もしくは不飽和アルキル基またはシクロアルキル、好まし くはC3-7シクロアルキル、シクロアルケニル、好ましくはC3-7シクロアルケニ ル、アリール、ヘテロアリールであり、 XはC−OHまたはC=Oであり、 R2は水素、水酸基、メチル、エチル、メトキシ又はOCOR4(R4は直鎖 もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和アルキル基、好ましくはC1-10アルキル、 特に好ましくはC1-6アルキルまたはシクロアルキル、好ましくはC3-8シクロア ルキル、またはアリール基)であり、 R3は酸素と硫黄と窒素から選択される1つまたは複数のヘテロ原子が随意に 介在する好ましくは3〜8の炭素原子、特に好ましくは3〜5の炭素原子を有し 、各々の炭素原子がC1-5アルキル基と水酸基とカルボニル基から選択される置 換基によって随意に置換され、水酸基とカルボニル基がプロスタグラン ジン構造の第15位の炭素に優先的に結合し、前記アルキル基がC1-3アルキル またはC1-3アルコキシまたは水酸基またはニトロ基またはトリフルオロメチル またはハロゲンによって単一もしくは独立に複数個置換されうるシクロアルキル 、好ましくはC3-8シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基を随意 に含む直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和アルキル基である、請求の範囲 第1項又は第2項に記載の組成物。 4.プロスタグランジン類似体が15(R,S)−16,16−トリメチレン− PGE2またはそのアルキルエステルである、請求の範囲第1項から第3項のい ずれか一項に記載の組成物。 5.プロスタグランジン類似体が13,14−ジヒドロ−17−(3−フルオロ フェニル)−18,19,20−トリノール−PGE2またはそのアルキルエス テルである、請求の範囲第1項から第3項のいずれか一項に記載の組成物。 6.EP1プロスタノイド受容体に対する選択性作用物質であるプロスタグラン ジン類似体、または医薬として許容可能なその塩もしくはエステルを眼内圧の減 少に有効で治療上の効果があり生理学的に許容可能な量だけ眼の表面に接触させ ることを含む、患者の目の緑内障または眼高圧症を治療する方法。 7.プロスタグランジン類似体がPGFまたはPGEから誘導される、請求の範 囲第6項に記載の方法。 8.プロスタグランジン類似体が以下に示される一般構造式の化合物又は医薬と して許容可能なその塩もしくはエステルであって、 上式で、波線の結合はαまたはβ構造を表し、点線の結合は単一結合または三 重結合またはシスもしくはトランス構造の二重結合を表し、 Rは水素または飽和もしくは不飽和アルキル、好ましくはC1-10アルキル、シ クロアルキル、好ましくはC3-8シクロアルキル、アリール、アリールアルキル 、好ましくはアリールC2-5アルキルまたはヘテロアリールであり、 R1は酸素と硫黄と窒素から選択されるヘテロ原子によって随意に介在される 2〜5の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和アルキル基、シクロアルキル、好 ましくはC3-7シクロアル キル、シクロアルケニル、好ましくはC3-7シクロアルケニル、アリールまたは ヘテロアリールであり、 XはC−OHまたはC=Oであり、 R2は水素、水酸基、メチル、エチル、メトキシ又はOCOR4(R4は直鎖 もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和アルキル基、好ましくはC1-10アルキル、 特に好ましくはC1-6アルキルまたはシクロアルキル、好ましくはC3-8シクロア ルキルまたはアリール基)であり、 R3は酸素と硫黄と窒素から選択される1つまたは複数のヘテロ原子によって 随意に介在される好ましくは3〜8の炭素原子をそして特に好ましくは3〜5の 炭素原子を有し、各々の炭素原子がC1-5アルキル基と水酸基とカルボニル基か ら選択される置換基によって随意に置換され、水酸基とカルボニル基がプロスタ グランジン構造の第15位の炭素に優先的に結合し、前記アルキル基がC1-3ア ルキルまたはC1-3アルコキシまたは水酸基またはニトロ基またはトリフルオロ メチルまたはハロゲンによって単一もしくは独立的に複数置換されうるシクロア ルキル、好ましくはC3-8シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基 を随意に含む直鎖もしくは分枝鎖の飽和もし くは不飽和アルキル基である、請求の範囲第6項又は第7項に記載の方法。 9.プロスタグランジン類似体が15(R,S)−16,16−トリメチレン− PGE2またはそのアルキルエステルである、請求の範囲第6項から第8項のい ずれか一項に記載の組成物。 10.プロスタグランジン類似体が13,14−ジヒドロ−17−(3−フルオ ロフェニル)−18,19,20−トリノール−PGE2またはそのアルキルエ ステルである、請求の範囲第6項から第8項のいずれか一項に記載の組成物。 11.前記プロスタグランジン類似体を含み治療上効果があり生理学的に許容可 能な組成物を1日に1回から3回の頻度で眼に局所的に投与する、請求の範囲第 6項から第10項のいずれか一項に記載の方法。 12.請求の範囲第1項から第4項のいずれか一項に記載のEP1プロスタノイ ド受容体に対する選択性作用物質であるプロスタグランジン類似体の、緑内障お よび眼高圧症を治療するための薬物を調製するための使用。
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