JP2002506616A - β−グルコシダーゼの増強された産生のための遺伝子構築物および遺伝子改変された微生物 - Google Patents

β−グルコシダーゼの増強された産生のための遺伝子構築物および遺伝子改変された微生物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、セルロース転換プロセスにおいて重要である酵素β−グルコシダーゼの産生を増強する、微生物の遺伝子改変に関する。本発明者らは、組換え微生物において発現される場合、産生されるβ−グルコシダーゼの量を非形質転換微生物と比較して劇的に増加する遺伝子構築物を発見した。この遺伝子構築物は、プロモーター、キシラナーゼ分泌シグナル、および成熟β−グルコシダーゼコード領域を含む。β−グルコシダーゼのレベルの増加は、セルラーゼ酵素によるセルロースのグルコースへの加水分解の効率を有意に増加させ、それによってセルロースからの燃料エタノールの生成を増強する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) (1.発明の分野) 本発明は、商業的に重要な酵素である、β−グルコシダーゼの産生を増強する
ための微生物の遺伝子改変に関する。本発明はまた、遺伝子構築物を含有する微
生物によって産生されるβ−グルコシダーゼの量を劇的に増加させる、これらの
遺伝子構築物に関する。
【0002】 (2.関連分野の背景) セルロースからエタノールを産生する能力は、供給原料の莫大な量の利用可能
性、材料を燃焼または埋め立てすることを回避することの望ましさ、およびエタ
ノール燃料のきれいさのために、大きな関心を集めてきた。社会のためのこのよ
うなプロセスの利点は、Atlantic Monthly、1996年4月号
の記事に記載される。
【0003】 このようなプロセスのための天然のセルロース供給原料は、「バイオマス」と
呼ばれる。木材、農業の残渣、草本作物、および地方の固形廃棄物を含む、多く
の型のバイオマスが、エタノール産生のための供給原料と考えられてきた。これ
らの材料は、主にセルロース、ヘミセルロース、およびリグニンからなる。本発
明は、セルロースからエタノールへの転換に適用され得る。
【0004】 セルロースは、β1,4結合によって連結された、単糖であるグルコースのポ
リマーである。セルロースは、酸、酵素、または微生物による分解または脱ポリ
マー化に非常に抵抗性である。一旦セルロースがグルコースに転換されると、生
じた糖は、酵母を用いてエタノールに容易に発酵される。このプロセスの困難な
チャレンジは、セルロースをグルコースに転換することである。
【0005】 セルロースをグルコースに転換するために研究された最も古い方法は、酸加水
分解に基づく(Grethleinによる総説、「Chemical brea
kdown of Cellulosic Materials」J.Appl
.Chem.Biotechnol.28:296−308(1978))。こ
のプロセスは、濃縮されたか、または希釈された酸の使用を含み得る。濃縮され
た酸のプロセスは、高収量のグルコースを産生するが、酸の回収、必要とされる
特定化された材料の構築、およびこの系において水を最小化することの必要性が
、このプロセスの深刻に不利な点である。希釈した酸のプロセスは、化学的な回
収の必要性を克服するために低レベルの酸を使用する。しかし、最大のグルコー
ス収量はセルロースの約55%のみであり、そして分解産物の高い程度の産生は
、酵母によるエタノールへの発酵を阻害し得る。これらの問題は、この酸加水分
解プロセスを商業化に到達させることを妨害してきた。
【0006】 酸加水分解プロセスのこれらの問題を克服するために、セルロース転換プロセ
スは、より最近になって、セルラーゼ酵素を使用する酵素的加水分解に焦点を合
わせてきた。セルロースの酵素的加水分解は、基質と水とを混合して、5%〜1
2%のセルロースのスラリーを達成すること、およびセルロース1gmあたり5
〜50国際単位(IU)のセルラーゼ酵素を添加することによって実行される。
代表的には、加水分解は35〜60℃、pH4〜6にて12〜150時間行われ
る。
【0007】 多くの微生物がセルロースを加水分解する酵素を作り、これらの微生物には、
木材腐朽真菌であるTrichoderma、堆肥の細菌であるThermom
onospora、Bacillus、およびCellulomonas;St
reptomyces;ならびに真菌Humicola、Aspergillu
sおよびFusariumが含まれる。これらの微生物によって作られる酵素は
、セルロースからグルコースへの転換に有用な3つの型の作用を有するタンパク
質:エンドグルカナーゼ(EG)、セロビオヒドロラーゼ(CBH)、およびβ
−グルコシダーゼの混合物である。EG酵素およびCBH酵素は、集合的に、「
セルラーゼ」と呼ばれる。
【0008】 EG酵素は、ランダムな位置においてセルロースポリマーを切断し、CBH酵
素による攻撃にポリマーを曝露する。1つの例として、Trichoderma
株は、少なくとも4つの別個のEG酵素(EGI、EGII、EGIII、およ
びEGVとして知られる)を産生する。
【0009】 CBH酵素は、セルロースポリマーの末端からセロビオースの分子を、連続し
て遊離させる。セロビオースは、グルロースの水溶性のβ−1,4−結合ダイマ
ーである。Trichodermaによって作られる2つの主要なCBH酵素(
CBHIおよびCBHII)が存在する。
【0010】 β−グルコシダーゼ酵素は、セロビオースをグルコースに加水分解する。Tr
ichodermaは、1種類のβ−グルコシダーゼ酵素を作る。
【0011】 β−グルコシダーゼによって触媒されるセルロース加水分解の最終段階は重要
である。なぜなら、グルコースは、種々の酵母によって容易にエタノールに発酵
され、一方セロビオースは発酵されないからである。加水分解の最後に残存して
いるいかなるセロビオースも、エタノールの収量の損失を示す。より重要なこと
に、セロビオースは、CBH酵素およびEG酵素の極度に強力なインヒビターで
ある。セロビオースは、わずか3.3g/Lの濃度で、Trichoderma
CBH酵素およびEG酵素の加水分解の速度を50%減少させる。加水分解の
速度の減少は、より高いレベルのセルラーゼ酵素の添加を必要とする。これは逆
に、プロセス全体の経済性に悪影響を与える。従って、加水分解の間のセロビオ
ースの蓄積は、エタノール産生のために極度に望ましくない。
【0012】 セロビオースの蓄積は、酵素的加水分解において主要な問題であった。なぜな
ら、Trichodermaおよび他のセルラーゼ産生微生物は、非常に少量し
かβ−グルコシダーゼを作らないからである。Trichodermaによって
作られた全タンパク質の1%未満が、β−グルコシダーゼである。β−グルコシ
ダーゼのこの少ない量は、セロビオースのグルコースへの加水分解能力の不足、
および加水分解の間の10〜20g/Lのセロビオースの蓄積を生じる。高いレ
ベルのセロビオースは、適切な量のβ−グルコシダーゼが存在する場合よりも、
必要とされるセルラーゼの量を10倍増加させる。
【0013】 セルラーゼ酵素におけるβ−グルコシダーゼの不足を克服するために、いくつ
かのアプローチが提案されている。
【0014】 1つのアプローチは、ほとんどセルラーゼを産生しない微生物を使用してβ−
グルコシダーゼを産生すること、および加水分解を増強させるためのセルラーゼ
酵素に外部からこのβ−グルコシダーゼを添加することであった。最も成功した
このようなβ−グルコシダーゼ産生微生物は、Aspergillus nig
erおよびAspergillus phoenicisであった。これらの微
生物由来のβ−グルコシダーゼは、Novo Nordiskから、Novoz
ym 188として市販されている。しかし、商業的なバイオマスのために必要
とされる量は、エタノール操作をするにはあまりにも高価である。
【0015】 β−グルコシダーゼの不足を克服するための第2のアプローチは、酵母による
グルコースの発酵と同時にセルロース加水分解を実行すること、いわゆる、同時
糖化および発酵(SSF)プロセスである。SSFシステムにおいて、グルコー
スの発酵は、それを溶液から取り除く。グルコースは、β−グルコシダーゼの強
力なインヒビターであり、ゆえにSSFは、β−グルコシダーゼの効率を増大す
る試みである。しかし、SSFシステムは、まだ商業的に実行可能ではない。な
ぜなら、酵母にとっての操作温度である28℃は、セルラーゼによって要求され
る50℃の条件にとって低すぎる;妥協の温度である37℃における操作は、効
率が悪く、微生物汚染する傾向がある。
【0016】 β−グルコシダーゼの不足を克服するための第3のアプローチは、酵素を過剰
発現させるように遺伝子操作し、そしてTrichodermaによるその産生
を増大させることである。このアプローチは、Barnett、Berka、お
よびFowler、「Cloning and Amplification
of the Gene Encoding an Extracellula
r β−glucosidase from Trichoderma ree
sei:Evidence for Improved Rates of S
accharification of Cellulosic Substr
ates」、Bio/Technology、第9巻、1991年6月、562
〜567頁(本明細書中では、「Barnettら」と呼ぶ)において;および
、Fowler、Barnett、およびShoemaker、WO92/10
581、「Improved Saccharification of Ce
llulose by Cloning and Amplification
of the β−glucosidase gene of Tricho
derma reesei」(本明細書中では、「Fowlerら」と呼ぶ)で
とられた。
【0017】 BarnettらおよびFowlerらの両方は、Trichoderma
reesei株P40への複数コピーのβ−グルコシダーゼ遺伝子の挿入を記載
する。両方のグループは、プラスミドpSASβ−gluを構築し、このプラス
ミドは、ゲノムT.reesei β−グルコシダーゼ遺伝子およびamdS選
択マーカーを含む形質転換ベクターである。このamdS遺伝子は、Asper
gillus nidulans由来であり、そして形質転換細胞がアセトアミ
ドを唯一の窒素源として増殖することを可能にする酵素アセトアミダーゼをコー
ドする。T.reeseiは、amdS遺伝子の機能的な等価物を含まず、従っ
て窒素源としてアセトアミドを利用できない。形質転換細胞は、10〜15コピ
ーのβ−グルコシダーゼ遺伝子を含み、そして非形質転換細胞よりも5.5倍よ
り多いβ−グルコシダーゼを産生した。
【0018】 BarnettらおよびFowlerらによって得られたβ−グルコシダーゼ
の産生の増強は、セルロース加水分解のためにβ−グルコシダーゼの不足を軽減
するのに充分ではない。例えば、天然のTrichoderma株によって作ら
れるβ−グルコシダーゼの量は、セルロース加水分解の必要量に到達するには少
なくとも10倍増大させなくてはならない。
【0019】 Trichodermaにおいてタンパク質を過剰発現させる場合、1つのス
トラテジーは、目的の遺伝子をcbh1プロモーターまたはcbh1分泌シグナ
ルに直接連結することである。CBH1は、セルラーゼ誘導条件下で、Tric
hodermaによって産生される最も豊富なタンパク質であるので、cbh1
プロモーターおよび分泌シグナルは、遺伝子構築物中のそれらの後に配置された
遺伝子によってコードされるタンパク質の転写および分泌を方向付けることにお
いて、非常に効果的であると考えられる。このようなストラテジーは、Tric
hodermaおよび他の微生物由来のタンパク質を過剰発現するために首尾よ
く使用されてきた(Margolles−Clark、Hayes、Harma
n、およびPenttila、1996、「Improved Product
ion of Trichoderma harzianum endochi
tinase by expression in Trichoderma
reesei」、Appl.Environ.Microbiol.62(6)
:2145〜2151;Joutsjouki、TorkkeliおよびNev
alainen、1993、「Transformation of Tric
hoderma reesei with the Hormoconis r
esinae glucoamylase P(gamP)gene:prod
uction of a heterologous glucoamylas
e by Trichoderma reesei」、Curr.Genet.
24:223〜228;Karhunen、Mantyla、Nevalain
en、およびSuominen、1993、「High frequency
one−step gene replacement in Trichod
erma reesei 1.Endoglucanase I overpr
oduction」、Mol.Gen.Genet.241:515〜522)
【0020】 顕著な量の研究の努力にも関わらず、高レベルのβ−グルコシダーゼを充分に
産生するための手段は存在しなかった。このようなプロセスは、セルロース由来
の燃料アルコールの産生において前にある大きな工程である。
【0021】 (発明の要旨) 本発明者らは、現在達成可能なレベルよりもずっと高いレベルでβ−グルコシ
ダーゼ酵素の産生を可能にする発見をした。高レベルのβ−グルコシダーゼは、
セルロースのグルコースへの酵素的加水分解の効率を改善する。得られた、酵素
の必要量の減少、セルロース転換の増加、加水分解時間の減少、またはこれらの
利点の組み合わせは、セルロースをエタノールに転換するプロセス全体の費用を
低減させる。
【0022】 本発明者らは、遺伝子構築物が発現される組換え微生物によるβ−グルコシダ
ーゼの産性を顕著に増加させる、その遺伝子構築物を発見した。この課題を達成
する遺伝子構築物は、成熟β−グルコシダーゼ酵素をコードするDNA配列およ
びキシラナーゼ分泌シグナルを含む。
【0023】 本発明者らが認識する限り、以前に、キシラナーゼ分泌シグナルを成熟β−グ
ルコシダーゼ酵素に連結することがβ−グルコシダーゼの産生を増大させたとい
う報告は存在しなかった。さらに、本発明者らは、任意の非キシラナーゼ成熟タ
ンパク質にキシラナーゼ分泌シグナルを連結することが、そのタンパク質の産生
を増大させるという以前の報告を認識していない。本発明者らは、この驚くべき
かつ報告されていない結果を発見した。キシラナーゼ分泌シグナルの使用が、c
bh1分泌シグナルの使用よりも、高いレベルのβ−グルコシダーゼを生じるこ
とは、さらに驚くべきことであった。キシラナーゼは、CBH1よりもTric
hodermaによって産生される全タンパク質のずっと少ない割合を含むので
(それぞれ、5%および60%)、cbh1分泌シグナルがより効果的であるこ
とが予想される。キシラナーゼ分泌シグナルを成熟β−グルコシダーゼ酵素に連
結することがβ−グルコシダーゼ産生を増大させる理由は分からないが、β−グ
ルコシダーゼとキシラナーゼ分泌シグナルとの間の長さの類似性、または組換え
β−グルコシダーゼが細胞外への分泌について競合するに違いないキシラナーゼ
のより低い豊富さに関連があるのかもしれない。しかし、本発明の実施は、これ
らまたはいずれの他の特定の理由によっても限定されない。
【0024】 本発明は、各々が組み換え手段によってβ−グルコシダーゼの発現の増強を開
示した、BarnettらおよびFowlerらによって自明ではない。Bar
nettらおよびFowlerらの遺伝子構築物は、β−グルコシダーゼプロモ
ーター、コード領域および分泌シグナルを含む。BarnettらおよびFow
lerらによって使用された方法は、本発明者らによって教示される方法と同程
度には有効でなく、そして本発明の遺伝子構築物を予測しない。
【0025】 本発明の1つの局面において、β−グルコシダーゼ産生のために遺伝子改変さ
れた微生物(genetically modified microbe)は
、形質転換していない微生物においては存在しないβ−グルコシダーゼ構築物を
含む。この形質転換していない微生物から遺伝子改変された微生物は誘導され、
このβ−グルコシダーゼ構築物はプロモーター、キシラナーゼ分泌シグナル、お
よび成熟β−グルコシダーゼコード領域を有し、ここでこの遺伝子改変された微
生物は、Trichoderma、Humicola、Fusarium、St
reptomyces、Thermomonospora、Bacillus、
Cellulomonas、およびAspergillusからなる群から選択
され、そしてこの遺伝子改変された微生物は、この形質転換していない微生物に
対して、少なくとも約10倍のβ−グルコシダーゼの産生の増加を生じる。
【0026】 別の局面において、本発明は、プロモーター、キシラナーゼ分泌シグナル、お
よび成熟β−グルコシダーゼコード領域を含むβ−グルコシダーゼ遺伝子構築物
を含み、ここでこのβ−グルコシダーゼ遺伝子構築物は、Trichoderm
a、Humicola、Fusarium、Streptomyces、The
rmomonospora、Bacillus、Cellulomonas、お
よびAspergillusからなる群から選択される、形質転換されていない
微生物宿主中に導入され、そして発現される場合、この形質転換していない微生
物宿主に対して、少なくとも約10倍のβ−グルコシダーゼの産生の増加を生じ
る。
【0027】 本発明のなお別の局面において、β−グルコシダーゼを産生するために遺伝子
改変されたTrichoderma微生物は、形質転換していないTricho
derma微生物中には存在しないβ−グルコシダーゼ構築物を含み、このβ−
グルコシダーゼ構築物は、プロモーター、キシラナーゼ分泌シグナル、および成
熟β−グルコシダーゼコード領域を含み、ここで、この遺伝子改変されたTri
chodermaは、この形質転換していないTrichoderma微生物に
対して、少なくとも約10倍のβ−グルコシダーゼの産生の増加を生じる。
【0028】 さらに別の局面において、本発明は、β−グルコシダーゼを産生するために遺
伝子改変されたTrichoderma reesei微生物を含み、この微生
物は、形質転換していないTrichoderma reesei微生物中には
存在しないβ−グルコシダーゼ構築物を含み、このβ−グルコシダーゼ構築物は
、プロモーター、キシラナーゼ分泌シグナル、および成熟β−グルコシダーゼコ
ード領域を含み、ここで、この遺伝子改変されたTrichoderma re
esei微生物は、この形質転換していない微生物に対して、少なくとも約10
倍のβ−グルコシダーゼの産生の増加を生じる。
【0029】 本発明のさらに別の局面において、β−グルコシダーゼ遺伝子構築物は、プロ
モーター、キシラナーゼ分泌シグナル、および成熟β−グルコシダーゼコード領
域を含み、ここで、このβ−グルコシダーゼ遺伝子構築物は、Trichode
rma微生物中に導入され、そして発現される場合、形質転換していないTri
choderma微生物に対して、少なくとも約10倍のβ−グルコシダーゼの
産生の増加を生じる。
【0030】 本発明のなおさらに別の局面において、β−グルコシダーゼ遺伝子構築物は、
プロモーター、キシラナーゼ分泌シグナル、および成熟β−グルコシダーゼコー
ド領域を含み、ここで、このβ−グルコシダーゼ遺伝子構築物は、Tricho
derma reesei微生物中に導入され、そして発現される場合、形質転
換していないTrichoderma reesei微生物に対して、少なくと
も約10倍のβ−グルコシダーゼの産生の増加を生じる。
【0031】 以下の好適な実施態様の詳細な説明および付随する図面を考慮すると、本発明
の他の局面はより良好に理解され、そしてその利点はより明白である。
【0032】 (好適な実施態様の詳細な説明) 本発明の好適な実施態様を、最初に以下の用語を規定することにより記載する
【0033】 β−グルコシダーゼは、グルコースダイマーであるセロビオースをグルコース
に加水分解する酵素である。β−グルコシダーゼを作る多くの微生物が存在し、
そしてこれらの酵素の、構造(分子量、三次元配向、アミノ酸組成、および活性
部位)および触媒活性(セロビオース加水分解の速度および動力学、および他の
基質に対して作用する能力)を含む性質は変化する。しかし、すべての場合で、
β−グルコシダーゼ酵素は、セロビオースをグルコースに加水分解し得る。これ
はまた、活性酵素がβ−グルコシダーゼ分泌シグナルペプチドを含まない場合、
成熟β−グルコシダーゼ酵素と称され得る。
【0034】 本発明を実施するために好適なβ−グルコシダーゼは、Trichoderm
aにより作られるβ−グルコシダーゼである。このβ−グルコシダーゼ酵素は、
74,000の分子量(SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により測定した
場合)であり、そして8.3の等電点(非変性等電点ポリアクリルアミドゲル電
気泳動により測定した場合)を有する。
【0035】 β−グルコシダーゼ遺伝子は、β−グルコシダーゼ酵素の産生をコードするD
NAの領域である。β−グルコシダーゼを産生するすべての微生物は、少なくと
も1つのβ−グルコシダーゼ遺伝子を保有する。天然のβ−グルコシダーゼ遺伝
子は、β−グルコシダーゼプロモーター、分泌シグナル、コード領域および転写
ターミネーターを含む。β−グルコシダーゼを産生しない微生物は、一般に、活
性なまたは機能的なβ−グルコルシダーゼ遺伝子を含まない。
【0036】 β−グルコシダーゼ分泌シグナルは、β−グルコシダーゼ分泌シグナルペプチ
ドをコードするDNA配列である。
【0037】 β−グルコシダーゼ分泌シグナルペプチドは、コードされたβ−グルコシダー
ゼ酵素のアミノ末端に存在するペプチド配列であって、微生物細胞からの成熟β
−グルコシダーゼ酵素の搬出の間に次に除去される。この分泌シグナルは、プロ
ペプチド、プレペプチドまたはその両者を含み得る。
【0038】 成熟β−グルコシダーゼコード領域は、細胞外培養濾液から単離された場合、
機能的β−グルコシダーゼ酵素をコードするために必要であるDNA配列を含む
が、β−グルコシダーゼ分泌シグナルは含まない。
【0039】 キシラナーゼは、キシランをキシロースに加水分解もする酵素である。キシラ
ナーゼを作る多くの微生物が存在し、そしてこれら酵素の、構造(分子量、三次
元配向、アミノ酸組成、および活性部位)および触媒活性(キシラン加水分解の
速度および動力学、および他の基質に対して作用する能力)を含む性質は変化す
る。しかし、すべての場合で、キシラナーゼ酵素は、キシランをキシロースに加
水分解し得る。これはまた、活性酵素がキシラナーゼ分泌シグナルペプチドを含
まない場合、成熟キシラナーゼ酵素と称され得る。
【0040】 いくつかの最も重要な市販のキシラナーゼは、ファミリー11キシラナーゼと
して分類される。キシラナーゼ酵素は、それが、必須の触媒残基として供される
2つのグルタミン酸残基を含む、ファミリー11に共通のアミノ酸を所有する場
合、ファミリー11に分類される。これらの残基は、Trichoderma
reeseiキシラナーゼIIの番号付けによりアミノ酸86および177であ
る。ファミリー11キシラナーゼに共通のアミノ酸は、Wakarchuckら
、Protein Science 3:467−475(1994)に記載さ
れている。
【0041】 キシラナーゼ遺伝子は、キシラナーゼ酵素の産生をコードするDNAの領域で
ある。キシラナーゼを産生するすべての微生物は、少なくとも1つのキシラナー
ゼ遺伝子を保有する。天然のキシラナーゼ遺伝子は、キシラナーゼプロモーター
、分泌シグナル、コード領域および転写ターミネーターを含む。キシラナーゼを
産生しない微生物は、一般に、活性なまたは機能的なキシラナーゼ遺伝子を含ま
ない。
【0042】 キシラナーゼ分泌シグナルは、キシラナーゼ分泌シグナルペプチドをコードす
るDNA配列である。
【0043】 キシラナーゼ分泌シグナルペプチドは、コードされたキシラナーゼ酵素のアミ
ノ末端に存在するペプチド配列であって、微生物細胞からの成熟キシラナーゼ酵
素の搬出の間に次に除去される。この分泌シグナルは、プロペプチド、プレペプ
チドまたはその両者を含み得る。
【0044】 セルラーゼは、セルロースを、セロテトラオース、セロトリオースおよびセロ
ビオースを含む、グルコースの短いβ1,4連結オリゴマーに加水分解する酵素 である。しばしばセロビオヒドロラーゼまたはエンドグルカナーゼとして分類さ
れる、1つ以上のセルラーゼ酵素を作る多くの微生物が存在する。これらの酵素
の、構造(分子量、三次元配向、アミノ酸組成、および活性部位)および触媒活
性(キシラン加水分解の速度および動力学、および他の基質に対して作用する能
力)を含む性質は変化する。しかし、すべての場合で、セルラーゼ酵素は、セル
ロースを、セロテトラオース、セロトリオースおよびセロビオースを含む、グル
コースの短いβ1,4連結オリゴマーに加水分解し得る。
【0045】 β−グルコシダーゼ遺伝子構築物は、β−グルコシダーゼを産生するために必
要なエレメントを含む遺伝子をいう。これらは以下を含む。
【0046】 a.成熟β−グルコシダーゼコード領域 好適な実施態様では、成熟β−グルコシダーゼコード領域は、Trichod
erma遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を含む。Trichode
rma reeseiからの成熟β−グルコシダーゼコード領域のDNA配列は
、Barnettらの図1に見出され得る。
【0047】 当業者は、天然の構造領域が、その機能を変化させることなく、1つ以上の核
酸の置き換え、置換、付加、または除去により改変され得ることを知っている。
本発明の実施は、このような成熟β−グルコシダーゼコード領域に対する改変を
含むが、これらに束縛されない。
【0048】 b.キシラナーゼ分泌シグナル 好適な実施態様では、キシラナーゼ分泌シグナルは、ファミリー11のキシラ
ナーゼ遺伝子のキシラナーゼ分泌シグナルを含む。
【0049】 より好適な実施態様では、このファミリー11キシラナーゼ遺伝子は、Tri
choderma xylanase遺伝子である。
【0050】 なおより好適な実施態様では、このキシラナーゼ分泌シグナルは、Trich
odermaキシラナーゼI(xln1)遺伝子またはキシラナーゼII(xl
n2)遺伝子のキシラナーゼ分泌シグナルを含む。Trichoderma x
ln1およびxln2分泌シグナルのDNA配列は、Torronen、Mac
h、Messner、Gonzalez、Kalkkinen、Harkkiお
よびKubicek、「Trichoderma reeseiからの2つの主
用なキシラナーゼ:酵素および遺伝子の両方の特徴付け」Bio/Techno
logy 10:1461−1465、1992の図3および2にそれぞれ見出
され得る(公開された、図の説明文における遺伝子同定を逆にする)。
【0051】 当業者は、天然の分泌シグナルが、その機能を変化させることなく、1つ以上
の核酸の置き換え、置換、付加、または除去により改変され得ることを知ってい
る。本発明の実施は、このようなキシラナーゼ分泌シグナルに対する改変を含み
、そしてこれらに束縛されない。
【0052】 c.プロモーター 本発明の実施は、遺伝子構築物中のプロモーターの選択により束縛されない。
しかし、好適なプロモーターは、Trichoderma cbh1、cbh2
、eg1、eg2、eg3、eg5、xln1およびxln2プロモーターであ
る。Trichoderma reesei cbh1のDNA配列は、Gen
Bankに登録番号D86235の下に寄託されている。
【0053】 当業者は、天然のプロモーターが、その機能を変化させることなく、1つ以上
のヌクレオチドの置き換え、置換、付加、または除去により改変され得ることを
知っている。本発明の実施は、このようなプロモーターに対する改変を含み、そ
してこれらに束縛されない。
【0054】 d.キシラナーゼ分泌シグナルと成熟β−グルコシダーゼコード領域との間の
さらなる配列 実施例5、6および7に記載される遺伝子構築物は、図1−3に示されるよう
に、DNA配列の9つのさらなる塩基対を含む:最初の3つは、Trichod
erma reeseiキシラナーゼII遺伝子の分泌シグナル後のグルタミン
残基をコードし、そして残りの6つは、このキシラナーゼ分泌シグナルを、成熟
β−グルコシダーゼコード領域に結合するために用いられた特有の制限部位の挿
入および/または改変から得られる。これらのDNA配列は、キシラナーゼ分泌
シグナルペプチドと成熟β−グルコシダーゼ酵素との間のさらなるアミノ酸の存
在を生じる。これらのDNA配列は、これは天然または合成であり得るが、この
構築物によりコードされるキシラナーゼ分泌シグナルに対応する成熟キシラナー
ゼタンパク質の1つ以上のアミノ酸をコードし得るか、またはこのキシラナーゼ
分泌シグナルペプチドおよび成熟β−グルコシダーゼ酵素を連結するために必要
な制限酵素部位の付加から得られ得る。本発明の実施は、このキシラナーゼ分泌
シグナルと成熟β−グルコシダーゼコード領域との間のさらなるDNA配列の存
在を包含するが、その存在により束縛されない。
【0055】 e.他のエレメント この遺伝子構築物は、成熟β−グルコシダーゼコード領域のすぐ下流に転写タ
ーミネーターを含む。本発明の実施は、転写ターミネーターの選択により束縛さ
れず、そして任意の公知のコード領域のストップコドンの下流に(すなわち、3
’末端において)RNAポリメラーゼによる転写の終結を指向するに十分な多量
のDNAを含み得る。実施例5〜7に記載の構築物中の成熟β−グルコシダーゼ
コード領域の下流に存在する転写ターミネーターは、Trichoderma
cbh2遺伝子のストップコドンの3’側に1.9kbのDNAを含む。
【0056】 Trichoderma reesei cbh2転写ターミネーターの最初
の553塩基対のDNA配列は、TAAストップコドンのすぐ下流(または3’
)に位置し、Chen、GritzaliおよびStafford、「Tric
hoderma reeseiからのセロビオヒドロラーゼIIのヌクレオチド
配列および推定一次構造」 Bio/Technology 5:274−27
8、1987の図2に見出され得る。
【0057】 遺伝子構築物は、同一プラスミドベクター上の、この遺伝子構築物の上流また
は下流(すなわち、この構築物の5’または3’末端)に存在し得るか、または
別のプラスミドベクター上のこの構築物と同時形質転換され得る、選択マーカー
を含む。選択マーカーの選択は、当業者に周知であり、そして形質転換細胞に、
この微生物によって通常代謝されない代謝物を利用する能力を付与するか(例え
ば、アセトアミダーゼをコードし、そして唯一の窒素源としてアセトアミド上で
生育する能力を付与するA.nidulans amdS遺伝子)、または抗生
物質耐性を付与する(例えば、ハイグロマイシン−b−ホスホトランスフェラー
ゼをコードし、そしてハイグロマイシンに対する耐性を付与するEscheri
chia coli hph遺伝子)遺伝子(合成または天然)を含む。もし宿
主株が、選択されたマーカーに対する機能的遺伝子を欠くならば、この遺伝子が
マーカーとして用いられ得る。このようなマーカーの例は、trp、pyr4、
pyrG、argB、leuなどを含む。従って、対応する宿主株は、選択され
たマーカー、すなわち、trp、pyr、arg、leuなどに対応する機能的
遺伝子を欠如しなければならない。実施例5〜7に記載の遺伝子構築物中で用い
られる選択マーカーは、Trichodermaホスホグリセレートキナーゼ(
pgk)プロモーターから発現されるE.coli hph遺伝子である。
【0058】 E.coli hph遺伝子のDNA配列は、GritzおよびDavies
、「プラスミドがコードするハイグロマイシンB耐性:ハイグロマシインBホス
ホトランスフェラーゼ遺伝子の配列、ならびにEscherichia col
iおよびSaccharomyces cerevisiaeにおけるその発現
」 Gene 25:179−188、1983の図4に見出され得;Tric
hoderma reesei pgkプロモーターのDNA配列は、Vanh
anen、Saloheimo、Ilmen、KnowlesおよびPentt
ila、「Trichoderma reeseiの3−ホスホグリセレートキ
ナーゼをコードする遺伝子(pgk1)のプロモーター構造および発現」 Ge
ne 106:129−133、1991の図2に見出され得る。
【0059】 本発明の1つの好適な実施態様は、これまで記載されたβ−グルコシダーゼ遺
伝子構築物を含む。本発明の実施は、この構築物を作る方法により束縛されず、
これは、アルカリ溶解によるE.coliからのプラスミドDNAの単離、プラ
スミドDNAの制限エンドヌクレアーゼを用いた消化、アガロースゲル電気泳動
によるDNAフラグメントの分離および単離、T4 DNAリガーゼを用いたD
NAフラグメントの連結、ポリメラーゼ連鎖反応によるDNAフラグメントの末
端における特有の制限部位の挿入またはオリゴヌクレオチドリンカーの付加、な
らびにT4 DNAポリメラーゼまたはE.coli DNAポリメラーゼIの
クレノウフラグメントを用いたDNAフラグメントの平滑化のような標準的な分
子生物学の技法を含み得るが、これらに限定されない。
【0060】 実施例1〜7は、このような遺伝子構築物を作製する手順を記載する。
【0061】 本発明の別の好適な実施態様では、β−グルコシダーゼ遺伝子構築物を微生物
宿主中に導入し、そして発現して、遺伝子改変された微生物を生成する。得られ
る遺伝子改変された微生物は、非形質転換微生物宿主に対して増加したレベルの
β−グルコシダーゼを生成する。この遺伝子改変された微生物は、好ましくは、
非形質転換微生物宿主に対して少なくとも約10倍、より好ましくは、非形質転
換微生物宿主に対して少なくとも約40倍、そして最も好ましくは、非形質転換
微生物宿主に対して少なくとも約120倍の増加したレベルのβ−グルコシダー
ゼを産生する。
【0062】 本発明は、当業者によく知られた微生物宿主中にβ−グルコシダーゼ遺伝子構
築物を導入する任意の方法を包含し、これには、細菌細胞の塩化カルシウム処理
または細胞膜を弱める真菌プロトプラスト,細胞膜の融合を可能にするポリエチ
レングリコールの添加、エレクトロポーレーションによる細胞膜の脱極性化、ま
たは微粒子銃を用いたマイクロプロジェクタイルボンバードメントによる細胞壁
および膜を通るDNAの発射が挙げられるが、これらに限定されない。
【0063】 実施例8は、粒子銃を用いて、β−グルコシダーゼ遺伝子構築物をTrich
oderma胞子中に導入する手順を記載する。
【0064】 非形質転換微生物宿主に対してβ−グルコシダーゼ産生の10倍増強は、この
株の天然の変動性を十分超える有意な増強を反映し、そして商業的に重要である
。この方法によるβ−グルコシダーゼの増加の程度は126倍程高く、そして1
000倍以上に達し得た。β−グルコシダーゼ産生の増加の程度の測定は、実施
例11に記載のように、培養の増殖およびβ−グルコシダーゼ活性の測定による
。本発明の遺伝子構築物は、約10倍より大きい任意のレベルの増加を産生する
と考えられる。酵素混合物のβ−グルコシダーゼの比活性(IU/mgタンパク
質)は、酵素混合物中のセルラーゼおよびその他のタンパク質の量を低下するこ
とにより増加し得ることが当業者に理解される。これは、酵素混合物の物理的お
よび機械的分離によるか、または組換え手段によるセルラーゼまたはその他の遺
伝子の欠失によってなされ得る。このような方法は、微生物によるβ−グルコシ
ダーゼの実際の産生に影響がほとんどないかまたは全くない。しかし、これらの
手順は、必要に応じて、本発明の実施に含まれ得る。
【0065】 好適な実施態様では、微生物宿主は、Trichoderma、Humico
la、Fusarium、Aspergillus、Streptomyces
、Thermomonospora、Bacillus、またはCellulo
monasの種のメンバーである。これらの種は十分に適している。なぜなら、
これらは、β−グルコシダーゼに加えてセルラーゼを産生するからである。さら
に、以下のセルラーゼ産生株中へのDNA構築物の導入のための方法が公開され
ている:Trichodermaについて(Lorito、Hayes、DiP
ietroおよびHarman、1993、「プラスミドおよびゲノムDNAを
用いるTrichoderma harzianumおよびGliocladi
um virensの微粒子銃形質転換」 Curr.Genet.24:34
9−356;Goldman、VanMontaguおよびHerrera−E
strella、1990、「高電圧電気パルスによるTrichoderma
harzianumの形質転換」、Curr.Genet.17:169−1
74;Penttila、Nevalainen、Ratto、Salmine
nおよびKnowles、1987、「セルロース溶解性真菌Trichode
rma reeseiのための汎用形質転換系」、Gene 6:155−16
4)、Aspergillusについて(Yelton、HamerおよびTi
mberlake、1984、「trpCプラスミドを用いるAspergil
lus nidulansの形質転換」、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA 81:1470−1474)、Fusariumについて(Baj
ar、PodilaおよびKolattukudy、1991、「リン酸化トラ
ンス作用性因子を経由する植物シグナルによって誘導可能な真菌クチナーゼプロ
モーターの同定」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:8
202−8212)、Streptomycesについて(Hopwoodら、
1985、「Genetic Manipulation of Strept
omyces:a laboratory manual」 The John
Innes Foundation、Norwick、UK)およびBaci
llusについて(Brigidi、DeRossi、Bertarini、R
iccardiおよびMatteuzzi、1990、「エレクトロポーレーシ
ョンによるBacillus subtilisのインタクト細胞の遺伝子形質
転換」、FEMS Microbiol.Lett.55:135−138)。
【0066】 これらの公開された形質転換方法において使用された遺伝子構築物は、実施例
5〜7に記載されるものと、それらが、タンパク質コード領域(これは、選択マ
ーカーをコードし得る)に連結されたプロモーターおよび転写ターミネーターを
含むという点において類似する。殆どの場合、遺伝子構築物は、選択マーカー遺
伝子に連結される。
【0067】 Humicola、ThermomonosporaまたはCellulom
onasの形質転換のための公開された方法は存在しないが、他の糸状菌または
細菌のための形質転換方法が、Humicola、Thermomonospo
raまたはCellulomonasの株について、それについての形質転換方
法が公開されたこれらの種の類似の形態および生理によって、最適化され得ると
考えられる。さらに、エレクトロポレーションおよび粒子ボンバートメントのよ
うな形質転換方法を使用して、DNAを多くの異なる細胞型(哺乳動物細胞およ
び植物細胞、細菌、酵母および真菌の細胞を含む)へと導入している。
【0068】 好ましい実施態様において、その遺伝子改変された微生物が由来するキシラナ
ーゼ分泌シグナルは、その微生物宿主にとってネイティブである(すなわち、キ
シラナーゼ分泌シグナルの供給源は、その遺伝子改変された微生物が由来する微
生物宿主と同じ型の微生物宿主である)。
【0069】 より好ましい実施態様において、その微生物宿主は、Trichoderma
である。
【0070】 より好ましい実施態様において、その微生物宿主は、Trichoderma reeseiである。
【0071】 (実施例) 実施例1は、Trichoderma reeseiの株RutC30,M2
C38,BTR48からのゲノムDNAの単離、およびそれらの株の遺伝子改変
された誘導体を記載する。実施例2〜7は、Trichoderma rees
eiの株M2C38からの、ゲノムDNAライブラリーの構築、種々の遺伝子の
クローニング、およびいくつかの遺伝子構築物を記載する。実施例9および11
〜15は、Trichoderma reeseiの株M2C38、BTR48
、およびRutC30におけるβ−グルコシダーゼ遺伝子構築物の形質転換およ
び発現を記載する。
【0072】 Trichoderma reeseiの株M2C38およびBTR48は、
Iogen Corporation所有の株であり、そしてTrichode
rma reesei RutC30に由来した(ATCC 56765,Mo
ntenecourt and Eveleigh,1979,「Select
ive isolation of high yielding cellu lase mutants of T.reesei」、Adv.Chem.S
er.181: 289−301)。次いで、この株は、Trichoderm
a reesei Qm6A に由来した(ATCC 13631 Mande
ls and Reese,1957「Induction of cellu
lase in Trichoderma viride as influe
nced by carbon sources and metals」、J
.Bacteriol.73:269−278)。
【0073】 実施例1およびその後の実施例において、制限エンドヌクレアーゼ、T4 D
NAポリメラーゼ、T4 DNAリガーゼおよびE.coli DNAポリメラ
ーゼ1のクレノウフラグメントを、Gibco/BRL,New Englan
d Biolabs,Boehringer MannheimまたはPhar
maciaから購入し、そしてそれら製造業者の推奨どおりに使用した。プルー
フリーディング活性を有するPwoポリメラーゼ(Boehringer Ma
nnheim)をすべてのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)において、その製造
業者のプロトコルに従って使用した。ハイグロマイシンBを、CalBioch
emから購入した。
【0074】 (実施例1:Trichoderma reeseiゲノムDNAの単離) ゲノムDNAを単離するために、50mlのPotato Dextrose
Broth(Difco)に、無菌の播種ループを伴うPotato Dex
trose Agarプレートから収集したT.reeseiの胞子を播種した
。この培養物を、200rpmで、2〜3日間28℃で振盪した。菌糸を、無菌
のGFA微小ガラスファイバーフィルター(Whatman)上で濾過し、そし
て冷脱イオン水を用いて洗浄した。真菌のケーキ(cake)を、液体窒素中で
凍結させ、そして予め冷やした乳鉢および乳棒を用いて粉末へと粉砕し;粉末化
したバイオマスの0.5gを、5mlの100mM Tris、50mM ED
TA、pH 7.5および1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)中に再懸濁し
た。その溶解物を遠心分離して(5000g、20分、4℃)、細胞砕片をペレ
ット化した。その上清を、緩衝液(10mM Tris,1mM EDTA,p
H 8.0)で飽和した1容量のフェノールで抽出し、続いて可溶性タンパク質
を除くために1容量の緩衝液で飽和したフェノール:クロロホルム:イソアミル
アルコール(25:24:1)を用いて抽出した。DNAを、0.1容量の3M
の酢酸ナトリウム、pH5.2および2.5容量の冷95%エタノールを添加す
ることによって、その溶液から沈降させた。少なくとも1時間、−20℃でイン
キュベートした後、そのDNAを、遠心分離(5000g、20分、4℃)によ
ってペレット化し、10mlの70%エタノールでリンスし、風乾し、そして1
mlの10mM Tris、1mM EDTA、pH8.0中に再懸濁した。R
NAを、最終濃度0.1mg/mlにまで添加したリボヌクレアーゼA(Boe
hringer Mannheim)の添加および37℃での1時間のインキュ
ベーションによって消化する。1容量の緩衝液飽和フェノールおよび1容量の緩
衝液飽和フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1)
での連続的な抽出を用いて、そのDNA溶液から、リボヌクレアーゼを除去する
。そのDNAを再び、0.1容量の3M酢酸ナトリウム、pH5.2および2.
5容量の冷95%エタノールを用いて沈降させ、遠心分離によってペレット化し
、70%エタノールを用いてリンスし、風乾し、そして50μlの10mM T
ris,1mM EDTA,pH 8.0に再懸濁する。DNAの濃度を、26
0nmでその溶液の吸光度を測定することによって決定した(p.C1、Sam
brook,FritschおよびManiatis、「Molecular
Cloning: A Laboratory Manual,Second
Edition」 Cold Spring Harbor Press 19
89、本明細書以後Sambrookらと称する)。
【0075】 (実施例2:T.reeseiゲノムライブラリーの構築) 2つのプラスミドライブラリーおよび1つのファージライブラリーを、T.r
eesei株M2C38から単離したゲノムDNAを用いて構築した。これらの
プラスミドライブラリーを、ベクターpUC119中に構築した(Viera
and Messing,「Isolation of single−str
anded plasmid DNA」、Methods Enzymol.1
53:3,1987)。これは、以下のとおりである: 10μgのゲノムDN
Aを、20時間、37℃で、100μl容量の2ユニット/μgのHindII
I、BamHIまたはEcoRIの制限酵素中で、消化した。消化したDNAを
、0.04M Tris−酢酸、1mM EDTA中で流した0.75%のアガ
ロースゲル上で分画し、そしてエチジウムブロミドで染色した。目的の遺伝子の
大きさに対応するゲルスライス(公開された情報およびサザンブロットに基づく
)を切り出し、そして電気溶出に供して、そのDNAフラグメントを回収した(
Sambrookら、6.28−6.29頁)。これらの富化されたDNA画分
を、遺伝子ライブラリーを作製するために、4℃で16時間、ベクター:インサ
ートDNAのモル比が2:1での20〜50μg/ml DNA、1mM AT
Pおよび5ユニットT4 DNAリガーゼを総容量10〜15μlで含む連結反
応においてpUC119へと連結した。Escherichia coli株H
B101を連結反応物を用いて、Cell Porator System(G
ibco/BRL)を製造業者のプロトコルに従って使用して、エレクトロポレ
ートし、そして形質転換体を、70μg/mlのアンピシリンを含むLB寒天上
で選択した。
【0076】 ファージライブラリーを、λベクターλDASH(Stratagene,I
nc.)中に構築した。これは以下のとおりであった:ゲノムDNA(3μg)
を、2ユニット/μg、1ユニット/μg、0.5ユニット/μgおよび0.2
ユニット/μgのBamHIを用いて、1時間37℃にて消化して、大きさが9
〜23kBのフラグメントを生成した。各消化物からのDNAを、1容量のTr
is飽和フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1)
を用いた抽出、続いて10μlの3M酢酸ナトリウム、pH5.2および250
μlの95%エタノール(−20℃)での沈降によって、精製した。この消化し
たDNAを、微小遠心分離によってペレット化し、0.5mlの冷70%エタノ
ールを用いてリンスし、風乾し、そして10μlの無菌の脱イオン水中に再懸濁
した。大きさが9〜23kBのDNAフラグメントの富化は、アガロースゲル電
気泳動によって確認した(0.04MのTris−酢酸、1mM EDTA中の
0.8%アガロース)。消化したDNA(0.4μg)を、4℃で一晩、5μl
の総容量中に2ユニットのT4 DNAリガーゼおよび1mM ATPを含有す
る反応液中において、BamHIを用いて予備消化した1μgのλDASHのア
ーム(Stratagene)に連結した。連結混合物を、GigaPack(
登録商標)II Goldパッケージング抽出物(Stratagene)を製
造業者のプロトコルに従って用いてファージ粒子へとパッケージングした。その
ライブラリーをE.coli宿主株XL1−Blue MRA(P2)を用いて
力価決定し、そして3×105の独立クローンを含むことが見出された。
【0077】 (実施例3:pUC119ライブラリーからのセロビオヒドロラーゼI(cb
h1)遺伝子、セロビオヒドロラーゼII(cbh2)遺伝子、およびβ−グル
コシダーゼ(bgl1)遺伝子のT.reesei M2C38クローンの単離
) 組換えpUC119−Hind IIIライブラリー、組換えpUC119−
BamHIライブラリーまたは組換えpUC119−EcoRIライブラリー由
来のcbh1,cbh2またはbgl1のクローンを有するE.coli HB
101形質転換体を、コロニーリフトハイブリダイゼーションによって同定した
。1〜3×104コロニーを、HyBondTMナイロンメンブレン(Amers ham)へ転写し;そのメンブレンをコロニー側を上にして、0.5M NaO
H,1M NaClで5分間飽和したブロット紙(VWR 238)上に配置し
て、細菌細胞を溶解し、そしてそのDNAを変性させ;次いで、そのメンブレン
をコロニー側を上にして、1.5M Tris、pH7.5、1M NaClで
5分間飽和したブロット紙(VWR 238)上にそれらを配置することにより
中和し;そのメンブレンを、30分間風乾させて、次いでそのDNAを、80℃
で2時間ベーキングすることによりそのメンブレンに、固定した。
【0078】 32P標識したプローブを、総容量20μl中に、10〜50ngの標的DNA
、各々0.2mMのd(GCT)TP、0.5μMのdATP、20〜40μC
iのα−32P−dATP、10ピコモルのオリゴヌクレオチドプライマーおよび
0.5ユニットのTaqポリメラーゼを含む標識反応液中における、それぞれ、
HindIII、BamHIまたはEcoRIのフラグメントの富化されたプー
ルからのbgl1、cbh1およびcbh2のコード領域の短い(0.7〜1.
5kB)のフラグメントのPCR増幅によって、調製した。この反応を、6〜7
サイクルの増幅に供した(95℃、2分;56℃、1.5分; 70℃、5分)
。増幅した32P標識DNAを、0.5mlの10%(w/v)トリクロロ酢酸お
よび0.5mgの酵母tRNAを添加することによって沈降させた。このDNA
を、微小遠心分離によってペレット化し、1ml 70%エタノールで2回洗浄
し、風乾し、そして1M Tris pH7.5、1mM EDTA中に再懸濁
した。
【0079】 組換えpUC119プラスミドが固定されたナイロンメンブレンを、熱シール
したバッグ中で1時間、60〜65℃にて、100 μg/mlの変性させ剪断
したサケ精子DNAを有する1M NaCl、1% SDS、50mM Tri
s、1mM EDTA pH 7.5中で予備ハイブリダイズした。ハイブリダ
イゼーションを、熱シールしたバッグ中にて、50μg/mlのみの変性させ、
剪断したサケ精子DNAおよび5×106〜5×107cpmの変性したbgl1
プローブ、cbh1プローブまたはcbh2プローブを有する同じ緩衝液中で1
6〜20時間、60〜65℃にて、実施した。メンブレンを、1M NaCl、
0.5% SDSを用いて、60℃にて15分間、1回洗浄し、0.3M Na
CL、0.5% SDSを用いてそれぞれ60℃にて15分間、2回洗浄し、そ
して0.03M NaCl、0.5% SDSを用いて55℃にて15分間、1
回洗浄した。メンブレンを、再度、熱シールしたバッグ中におき、そしてKod
ak RP X線フィルムに16〜48時間、−70℃にて曝露した。X線フィ
ルムを、製造者のプロトコルに従って現像した。強力なシグナルまたは弱いシグ
ナルを与えるコロニーを拾い、そして70μg/mlのアンピシリンを補充した
2×YT培地中で培養した。プラスミドDNAを、これらの培養物から、アルカ
リ溶解方法(Sambrookら、1.25−1.28頁)を用いて単離し、そ
して制限消化、サザンハイブリダイゼーション(Sambrookら、9.38
−9.44頁)およびPCR分析(Sambrookら、14.18−14.1
9頁)により分析した。
【0080】 bgl1遺伝子を有するクローンを、公開されたbgl1配列(Barnet
tら)のbp 462−1403を増幅するように設計されたオリゴヌクレオチ
ドプライマーを用いて調整された1.0kbのbgl1プローブを用いる、pU
C119−Hind IIIライブラリー(実施例2)のコロニーリフトハイブ
リダイゼーションによって同定した。bgl1クローンである pJEN200
を、単離した。これは、プロモーター、構造遺伝子および終結配列に対応する6
.0 kbのHind IIIフラグメントを含んでいた。cbh1遺伝子を有
するクローンを、公開されたcbh1配列(Shoemaker,Schwei
kart,Ladner,Gelfand,Kwok,MyamboおよびIn
nis、「Molecular cloning of exo−cellob
iohydrolyase 1 derived from Trichode
rma reesei strain L27」、Bio/Technolog
y 1:691−696,1983 本明細書以後、Shoemakerらと称
する。)のbp 597−1361を増幅するように設計されたオリゴヌクレオ
チドプライマーを用いて調製した0.7kbのcbh1プローブを用いる、pU
C119−BamHIライブラリーのコロニーリフトハイブリダイゼーションに
よって同定した。cbh1クローンであるpCOR132を、単離した。これは
、プロモーター(4.7kb)および1kbのcbh1構造遺伝子に対応する5
.7kb BamHIフラグメントを含んでいた。これから、cbh1プロモー
ター(2.1kb)およびcbh1コード領域の5’末端(0.4kb)を含む
2.5 kb EcoRIフラグメントを、pUC119中にサブクローニング
して、pCB152を生成した。cbh2遺伝子を有するクローンを、公開され
たcbh2配列(Chen,GritzaliおよびStafford、「Nu
cleotide sequence and deduced primar
y structure of cellobiohydrolase II
from Trichoderma reesei」、Bio/Technol
ogy 5: 274−278、 1987、本明細書以後、Chenらと称す
る)のbp 580−2114を増幅するように設計されたオリゴヌクレオチド
プライマーを用いて調製した1.5kb cbh2のプローブを用いる、pUC
119−EcoRIライブラリーのコロニーリフトハイブリダイゼーションによ
って、同定した。cbh2クローンであるpZUK600を単離した。これは、
プロモーター(600bp)、構造遺伝子(2.3kb)およびターミネータ−
(1.9kbp)に対応する4.8kb EcoRIフラグメントを含んでいた
【0081】 (実施例4:T.reesei M2C38 cbh1のターミネーター、キ
シラナーゼII(xln2)遺伝子、ホスホグリセレートキナーゼプロモーター
(pgk p)のクローニング) ジゴキシゲン−11−dUTP標識プローブを、DIG Labeling
and Detectionキット(Boehringer Mannheim
)を用いたランダムプライム標識により、そして製造者のプロトコルに従ってc
bh1遺伝子、xln2遺伝子およびpgk遺伝子のPCR増幅したコード領域
から調製した。cbh1遺伝子、xln2遺伝子およびpgk遺伝子を含むゲノ
ムクローンを、λDASHライブラリーのプラークリフトハイブリダイゼーショ
ンによって同定した。目的の各遺伝子について、1×104のクローンをNyt ran(登録商標)(Schleicher and Schull)ナイロン
メンブレンに転写した。このファージ粒子を溶解し、そしてそのファージDNA
を、そのメンブレンをプラーク側を上にして、0.5M NaOH、 1M N
aClで飽和させたブロット紙(VWR238)上に5分間置くことによって変
性させ;次いで、そのメンブレンを、プラーク側を上にしてそのメンブレンを1
.5M Tris,pH 7.5および1M NaClで5分間飽和させたブロ
ット紙(VWR238)上に置くことによって、中和し;そのメンブレンを、3
0分間風乾させ、次いで、DNAを、80℃で2時間ベーキングすることによっ
てそのメンブレンに固定させた。このメンブレンを、熱シールしたバッグ中で、
6×SSPE、5×デンハルト溶液、1% SDSおよび100μg/mlの変
性させ、剪断したサケ精子DNAの溶液中において、65℃にて2時間予備ハイ
ブリダイズした。次いで、このメンブレンを、熱シールしたバッグ中で、50μ
g/mlの変性させ、剪断したサケ精子DNAおよび0.5μgのジゴキシゲン
−dUTP標識したプローブを含む同じ緩衝液中において、65℃にて一晩ハイ
ブリダイズさせた。このメンブレンを、2×SSPE、0.1% SDS中で室
温にて15分間、2回洗浄し、そして0.2×SSPE、0.1% SDS中で
65℃にて15分間、2回洗浄し、そして2×SSPE中で5分間、1回洗浄し
た。陽性にハイブリダイズしたクローンを、抗ジゴキシゲニン/アルカリホスフ
ァターゼ抗体結合体、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドイルホスフェートお
よび4−ニトロブルーテトラゾリウムクロリド(Boehringer Man
nheim)を用いた反応により製造者のプロトコルに従って、同定した。陽性
にハイブリダイズしたクローンを、ジゴキシゲン−dUTP標識プローブを用い
た2回のスクリーニングによってさらに精製した。個々のクローンを単離し、そ
してファージDNAを、CsCl勾配工程を、1容量のフェノール:クロロホル
ム:イソアミルアルコール(25:24:1)および1容量のクロロホルム:イ
ソアミルアルコール(24:1)を用いた抽出に置き換えたことを除いて、Sa
mbrookら(1989)2.118−2.121頁に記載されるように精製
した。このDNAを、0.1容量の3M酢酸ナトリウムおよびpH5.2、なら
びに2.5容量の冷95%エタノールを用いて沈降させた。沈降したファージD
NAを,0.5mlの冷70%エタノールを用いて洗浄し、風乾させ、そして5
0μlの10mM Tris、1mM EDTA pH8.0中に再懸濁した。
目的の遺伝子を含む制限フラグメントを、精製したファージDNAの制限消化、
およびλDASHライブラリーをスクリーニングするために使用したのと同じジ
ゴキシゲン−dUTP標識したプローブを用いたサザンブロットハイブリダイゼ
ーション(Sambrookら、9.38−9.44頁)によって同定した。こ
のメンブレンをハイブリダイズさせ、そして陽性にハイブリダイズするフラグメ
ントを、プラークリフトについて使用したのと同じ方法によって可視化した。一
旦各λDASHクローンからの所望の制限フラグメントが同定されると、その制
限消化を繰り返し、そのフラグメントを、TAE中にて0.8%のアガロースゲ
ル上で分離し、そして所望のバンドを切り出した。このDNAを、ゲルスライス
から、Sephaglas BandPrep Kit(Pharmacia)
を、製造者のプロトコルに従って用いて溶出した。cbh1遺伝子を有するクロ
ーンを、公開されたcbh1配列(Shoemakerら)のbp 45−22
20を含むcbh1プローブを用いたλDASHライブラリーのコロニーリフト
ハイブリダイゼーション(実施例2)によって同定した。cbh1コード領域(
0.5kb)およびcbh1ターミネーター(1.3kb)の3’末端を含む1
.8 kbのBamHIフラグメントを、λDASH cbh1クローンから精
製したファージDNAの制限消化によって単離した。このフラグメントを、E.
coliプラスミドベクターpUC119のBamHI部位にサブクローニング
して、プラスミドpCB1Taを作製した。xln2遺伝子を有するクローンを
、公開されたxln2配列(Saarelainen,Paloheimo,F
agerstrom,SuominenおよびNevalainen、「Clo
ning,sequencing and enhanced express
ion of the Trichoderma reesei endoxy
lanase II(pI 9)gene xln2」、Mol.Gen.Ge
net.241: 497−503、1993、本明細書中で以後Saarel
ainen らと称する)のbp 100−783を含むxln2プローブを用
いたλDASHライブラリーのコロニーリフトハイブリダイゼーション(実施例
2)によって同定した。xln2遺伝子のプロモーター(2.3kb)、コード
領域(0.8kb)およびターミネータ−(2.6kb)を含む5.7 kb
KpnIフラグメントを、λDASH xln2クローンから精製したファージ
DNAの制限消化によって単離した。このフラグメントを、pUC119のKp
nI部位へサブクローニングして、プラスミドpXYN2K−2を生成した。p
gk遺伝子を有するクローンを、公開されたpgk配列(Vanhanen,P
enttila,LehtovaaraおよびKnowles、「Isolat
ion and characterization of the 3−ph
osphoglycerate kinase gene(pgk)from
the filamentous fungus Trichoderma r
eesei」、Curr.Genet.15:181−186,1989)のb
p 4−1586を含むpgk1プローブを用いた、λDASHライブラリーの
コロニーリフトハイブリダイゼーション(実施例2)によって同定した。pgk
遺伝子のプロモーター(2.9kb)、コード領域(1.6kb)およびターミ
ネータ−(0.5kb)を含む5.0 kbのEcoRIフラグメントを、λD
ASH pgkクローンから精製したファージDNAの制限消化によって単離し
た。このフラグメントを、pUC119のEcoRI部位にサブクローニングし
て、プラスミドpGK5.0を作製した。
【0082】 (実施例5:β−グルコシダーゼ過剰発現ベクターpCBG1−TVの構築) 本実施例は、TrichodermaセロビオヒドロラーゼIプロモーターお
よび分泌シグナルおよび成熟β−グルコシダーゼコード領域を含有するベクター
の構築を記載する。
【0083】 β−グルコシダーゼ分泌シグナルを含まないbgl1コード領域(bp474
−2679)を含むDNAフラグメントを、Pwoポリメラーゼを用いて、コー
ドされたβ−グルコシダーゼのVal32の5’側のSph1部位またはbgl
1停止コドンの3’側のKpnI部位のいずれかを含む、公開されたbgl1配
列に相同なプライマーを用いて、pJEN200鋳型からPCRによって増幅し
た。この増幅されたフラグメントを、SphIおよびKpnIで消化し、Sph
IおよびKpnIで消化したpCB219Nに挿入し、pBgstrfを生成し
た。pCB219Nを作製するために、cbh2ターミネーターフラグメントを
、5’末端でKpnI部位を含む、公開されたcbh2遺伝子3’非翻訳領域(
Chenら、1987)のbp2226−2242に相同なプライマー、および
pUC順方向プライマー(カタログ番号1224、New England B
iolabs)(pZUK600におけるcbh2の3’末端でEcoRI部位
の下流にアニールする)を用いて、pZUK600鋳型から増幅した。このフラ
グメントを、操作されたKpnIおよびEcoRI部位で消化し、pUC119
の対応する部位に挿入し、pCB219を生成した。EcoRI−NotIアダ
プター(カタログ番号35310−010、Gibco/BRL)を、pCB2
19の特有のEcoRI部位に挿入し、pCB219Nを生成した。cbh1プ
ロモーターおよび分泌シグナルを含有するフラグメントを、コードされたCBH
1のSer19の3’側のSphI部位を含むcbh1特異的プライマー(公開
されたcbh1配列のbp249−284、Shoemakerら、1983)
、およびpUC順方向プライマー(カタログ番号1224、New Engla
nd Biolabs)(pCB152におけるcbh1の5’末端でEcoR
I部位の上流にアニールする)を用いて、pCB152から増幅した。cbh1
プロモーター+分泌シグナルPCR産物を、SphIおよびEcoRIで消化し
、そしてpBR322L(SphI部位とSalI部位との間の領域が、Sph
I−NotI−SalIリンカーで置換されたpBR322の誘導体)において
対応する部位に挿入し、pBR322LCSを生成した。発現カセットを作製す
るために、bgl1コード領域およびcbh2ターミネーターを、pBgstr
fから4.1kbのSphI/NotIフラグメントとして単離し、SphIお
よびNotIで消化したpBR322LCSに挿入した。cbh1分泌シグナル
および成熟β−グルコシダーゼの接合点で正確な読み枠を維持するために、得ら
れたプラスミドpCBGstrfを、特有のSphI部位で線状化し、そしてS
phI部位を、T4 DNAポリメラーゼで平滑化した。次いで、得られたプラ
スミドpCBG1を、cbh2ターミネーターの3’末端で特有のNotI部位
を、XhoIリンカー(カタログ番号1073、New England Bi
olabs)の付加により特有のXhoI部位へ変換することによりさらに改変
した。最終プラスミドpCBG1−xhoは、発現カセットプラスミドである。
【0084】 T.reeseiについての選択マーカーとして使用されるE.coliヒグ
ロマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子(hph)を、プラスミドpVU1
005(Van den Elzen、Townsend、LeeおよびBed
brook、「A chimaeric hygromycin resist
ance gene as a selectable marker in
plant cells」、Plant Mol.Biol.5:299−30
2、1989)からPwoポリメラーゼで増幅した。プライマーを、それぞれh
phコード領域(公開されたhph配列のbp211−1236、Gritzお
よびDavies、「Plasmid−encoded hygromycin
b resistance: the sequence of hygro
mycin B phosphotransferase gene and
its expression in Escherichia coli a
nd Saccharomyces cerevisiae」 Gene 25
:179−188,1983)の5’末端および3’末端にSphI部位および
KpnI部位を導入するように設計した。PCR産物をSphIおよびKpnI
で消化し、そしてpUC119のポリリンカー領域における対応する部位に挿入
した。得られたプラスミドpHPT100を、選択カセットの構築のための出発
プラスミドとして使用した。2つの新規なリンカー領域を、プロモーターおよび
ターミネーターフラグメントのクローニングを容易にするために、このプラスミ
ドに導入した。pHPT100に残存するpUC119ポリリンカーのKpnI
部位とSacI部位との間に挿入したKpnI−NotI−SacIリンカーと
同様に、HindIII−XbaI−XhoI−SphIリンカーを、Hind
III部位とSphI部位との間に挿入した。この構築物を、pHPT102と
称した。pgkプロモーターを増幅するために使用されるプライマー(Vanh
anen、Saloheimo、Ilmen、KnowlesおよびPentt
ila、「Promoter structure and expressi
on of the 3−phosphoglycerate kinase
gene(pgk1) of Trichoderma reesei」、Ge
ne 106:129−133、1991)を、それぞれ、プロモーターの−9
70位および+1位にXhoI部位およびSphI部位を導入するように設計し
た。続いて、これらの部位を、pgkプロモーターをpHPT102のXhoI
部位およびSphI部位に挿入してpHPT115を生成するために使用した。
1.3kbのcbh1ターミネーターフラグメントを、bp1877−1882
でKpnI部位を含有するcbh1の3’非翻訳領域(公開されたcbh1配列
のbp1864−1899)にアニールするプライマー、およびpUC逆方向プ
ライマー(カタログ番号18432−013、Gibco/BRL)(pCB1
Taにおけるcbh1の3’末端でEcoRI部位の下流にアニールする)を使
用して、pCB1TaからPwoポリメラーゼによって増幅した。cbh1ター
ミネーターPCR産物をKpnIで消化し、そしてpHPT115の特有のKp
nI部位に挿入し、選択カセットプラスミドpHPT136を生成した。
【0085】 形質転換ベクターを作製するために、pCBG1−Xhoからの発現カセット
を5.6kbのXbaI/XhoIフラグメントとして単離し、そしてpHPT
136の選択カセットの上流の特有のXbaI部位とXhoI部位との間に挿入
した。最終形質転換ベクターpCBG1−TV(図1に示す)を、以下、実施例
9に記載するように、マイクロプロジェクタイルボンバードメントによって、T
.reesei M2C38に環状プラスミドとして導入した。
【0086】 (実施例6:β−グルコシダーゼ過剰発現ベクターpXBG1−TVの構築) 本実施例は、TrichodermaキシラナーゼIIプロモーターおよび分
泌シグナルおよび成熟β−グルコシダーゼコード領域を含有するベクターの構築
を記載する。
【0087】 β−グルコシダーゼコード領域(bp474−2680)を、Pwoポリメラ
ーゼを用いて、公開されたbgl1配列(Barnettら)におけるbp47
4のすぐ上流にXbaI部位を、およびbp2680のすぐ下流にKpnI部位
を挿入するためのプライマーを用いて、ゲノムbgl1クローンpJEN200
から増幅した。平滑末端化したPCR産物を、pUC118のSmaI部位に挿
入し、pBGm.sと称されるプラスミドを生成した。XbaI部位を、Val
32で成熟β−グルコシダーゼの開始のすぐ上流にあるように操作したので、ク
ローニングされたフラグメントは、β−グルコシダーゼ分泌シグナルを含まなか
った。プラスミドpCBm.sを、XbaIおよびKpnIで消化し、そして分
泌シグナルを含まないbgl1コード領域を含む2.2kbフラグメントを単離
し、そしてプラスミドpCB219N(上記、実施例5に記載)におけるcbh
2ターミネーターの上流のXbaI部位およびKpnI部位に挿入し、プラスミ
ドpBG2Xを生成した。xln2遺伝子のプロモーターおよび分泌シグナルを
含む2.3kbフラグメント(bp−2150から+99、ここで+1は、AT
G開始コドンを示す)を、Pwoポリメラーゼを用いて、公開されたxln2配
列(Saarelainenら)のbp103のすぐ下流のNheI部位を含む
xln2特異的プライマー、およびpUC逆方向プライマー(カタログ番号18
432−013、Gibco/BRL)(xln2遺伝子の5’末端でKpnI
部位の上流にアニールする)を用いて、ゲノムxln2サブクローンpXYN2
K−2から増幅した。このxln2 PCR産物を、EcoRI(これをpXY
N2K−2からのpUC119ポリリンカーの一部として増幅する)およびNh
eIで消化し、そしてプラスミドpBR322L(上記実施例5に記載)に挿入
し、pBR322LXNを生成した。次いで、pBR322LXNのEcoRI
部位を、クレノウで平滑化し、そしてSpeIリンカー(カタログ番号1086
、New England Biolabs)を付加し、pBR322SpXN
を生成した。pBG2Xプラスミドを、XbaIおよびNotIで切断し、そし
て4.2kbフラグメント(bgl1コード領域、続いてcbh2ターミネータ
ーを含む)を単離した。このフラグメントを、NheIおよびNotIで切断し
たプラスミドpBR322SpXNに挿入した(NheIおよびXbaIは、適
合性の突出部を有する)。このクローニングは、成熟β−グルコシダーゼに直接
的にキシラーゼ分泌シグナルの融合を生じ、完全発現カセットpXBG−2を作
製した。
【0088】 上記実施例5に記載の選択カセットプラスミドpHPT136におけるcbh
1ターミネーターを、xln2転写ターミネーターを含む2.6kbのKpnI
フラグメントと置換した。xln2ターミネーターを、Pwoポリメラーゼを用
いて、公開されたxln2配列(Saarelainenら)のbp780のす
ぐ下流にKpnI部位を導入するプライマー、およびpUC順方向プライマー(
カタログ番号18431−015、Gibco/BRL)(pXYN2K−2に
おけるxln2遺伝子の3’末端の下流にアニールする)を用いて、ゲノムサブ
クローンpXYN2K−2から増幅した。xln2ターミネーターPCR産物を
KpnIで消化し、そしてpUC119中のpgk促進hpk遺伝子を含有する
pHPT136由来の5.1kbのKpnIフラグメントに連結して選択カセッ
トプラスミドpHPT136Xを生成した。
【0089】 形質転換ベクターの構築は、選択カセット由来のpgkプロモーターのすぐ上
流への発現カセットの挿入を包含した。発現カセットプラスミドpXBG2をN
otIで消化し、そして末端をクレノウを用いて平滑化し、次いでSpeIで消
化した。選択カセットpHPT136Xを、XhoIでの消化、次いで、反応物
を充填して平滑末端を作出し、次いでXbaIで消化することにより、同様な様
式で調製した。これらの2つのフラグメントの平滑−粘着連結を行い、pXBG
2由来の6.5kbのSpeI/平滑化NotIフラグメントをpHPT136
XのXbaI/平滑化XhoIフラグメントに連結した(SpeIおよびXba
Iは、適合性の突出部を有する)。最終的な形質転換ベクターpXBG−TV(
図2に示す)を、以下、実施例9に記載するように、マイクロプロジェクタイル
ボンバードメントによって、T.reesei M2C38の形質転換の前に、
その特有のNotIで線状化した。
【0090】 (実施例7:β−グルコシダーゼ過剰発現ベクターpC/XBG(Xba1)
−TVの構築) 本実施例は、Trichodermaセロバイオヒドロラーゼ1プロモーター
、キシラナーゼII分泌シグナルおよび成熟β−グルコシダーゼコード領域を含
有するベクターの構築を記載する。
【0091】 本実施例は、bgl発現におけるcmh1プロモーターおよびxln2分泌シ
グナルの組み合わせ効果を試験するために実施した。cbh1プロモーターのb
p−1399から−204を含む1.2kbのHindIIIフラグメントを、
bp−1393から−1388に特有のXbaI部位を挿入するために、cbh
1プロモーター含有プラスミドpBR322LCS(実施例5)を鋳型として用
いてPCRにより増幅した。この改変されたcbh1プロモーターフラグメント
を、HindIIIで消化し、そしてpXBG1(実施例6)においてxln2
プロモーターのbp−1400〜−121を置換して、新規な発現カセットプラ
スミドpC/XBG1を生成するために使用した。pC/XBG1からの6.4
kb発現カセットを、NotIで消化し、続いてNotI部位をクレノウフラグ
メントで平滑化し、続いてSpeIで消化することによって単離した。次いで、
このフラグメントを、pHPT136Xにおいてhph選択カセットの上流に平
滑/粘着連結により挿入した。このプラスミドは、XhoIで消化し、XhoI
部位でクレノウで平滑化し、そしてXbaIで消化しておいたものである。最終
的な形質転換ベクターpC/XBG(Xba1)−TV(受託番号209613
、寄託日1998年2月3日、アメリカンタイプカルチャーコレクション、12
301、Parklawn、Drive、Rockville、MD 2085
2 USA)(図3に示す)を、以下、実施例9に記載するように、マイクロプ
ロジェクタイルボンバードメントによって、T.reesei M2C38の形
質転換の前に、cbh1プロモーターの5’末端およびxln2ターミネーター
の3’末端の特有のXbaIおよびNotI部位で線状化した。
【0092】 (実施例8:T.reesei株RutC30およびM2C38から単離され
たゲノムDNAのサザンブロット) 実施例1に記載のように、各株からゲノムDNAを単離した。サザンブロット
のために、1μgのDNAを、少なくとも2時間、37℃で3〜10ユニットの
制限エンドヌクレアーゼで消化し、そして消化産物を0.04MTris酢酸、
1mM EDTA中で0.8%アガロースゲル上で分離した。DNAを、キャピ
ラリー転移によりナイロン膜(Boehringer Mannheim)上に
転写した(Sambrookら、9.38〜9.44頁)。図4および5におい
て、レーン2、4、6、8、10、および12は、消化されたM2C38 DN
Aを含み、そしてレーン3、5、7、9、11、および13は、消化されたRu
tC30のDNAを含む。使用した制限エンドヌクレアーゼは、BamHI(レ
ーン2および3)、EcoRI(レーン4および5)、XbaI(レーン6およ
び7)、HindIII(レーン8および9)、SstI(レーン10および1
1)およびKpnI(レーン12および13)であった。両図において、レーン
1は、λHindIII分子サイズ標準(Gibco/BRL、カタログ番号1
5612−013)を含み、そしてレーン14は、プローブを作製するために使
用した1ngの未標識フラグメントを含む。サザンブロットを、DIG Lab
eling and Detection Kit(Boehringer M
annheim)を用いて調製されたジゴキシゲン−11−dUTP標識ランダ
ムプライムプローブとハイブリダイズさせた。図4において使用したプローブに
ついての鋳型は、T.reesei xln2プロモーターおよび分泌シグナル
(Saarelainenら)を含む2.3kbフラグメントであった。図5に
おいて使用したプローブについての鋳型は、T.reesei bgl2成熟コ
ード領域(Barnettら)のbp574−2679を含む2.1kbフラグ
メントであった。ポストハイブリダイゼーション洗浄後、dig−dUTP複合
体を、抗ジゴキシゲニンアルカリホスファターゼ結合体(Boehringer
Mannheim)とのインキュベーション、続いて5−ブロモ−4−クロロ
−3−インドイルホスフェートおよび4−ニトロブルーテトラゾリウムクロライ
ド(Boehringer Mannheim)によって可視化した。
【0093】 (実施例9:マイクロプロジェクタイルボンバードメントによるT.rees
ei RutC30、M2C38、およびBTR48の形質転換) T.reesei株RutC30、M2C38、およびBTR48の胞子を形
質転換するために、バイオリスティックPDS−1000/Heシステム(Bi
oRad;E.I.DuPont de Nemours and Compa
ny)を使用し、そして全ての手順を、製造業者により推奨されるように実施し
た。M−10タングステン粒子(0.7μmの直径中央値)をマイクロキャリア
として使用した。以下のパラメーターを、形質転換の至適化において使用した:
破裂圧1100psi、ヘリウム圧29mmHg、ギャップ距離0.95cm、
マイクロキャリア移動距離16mm、および標的距離9cm。ポテトデキストロ
ール寒天培地(PDA)上に1×106胞子を有するプレートを調製した。ボン バードメントプレートを、28℃でインキュベートした。ボンバードメント4時
間後、胞子を、80ユニット/mlのHygBを補充した選択的PDA培地の重
層により、一次選択に供する。ボンバードメントプレートを28℃でインキュベ
ートする。形質転換体を、3〜6日増殖後に観察し得る;しかし、胞子形成を達
成するためには、さらなるインキュベーションが必要である。
【0094】 胞子形成が生じた後、二次選択プロセスを実施して、個々の形質転換体を単離
する。胞子を、接種ループを用いてプレートから採集し、そして滅菌水中に再懸
濁する。次いで、この懸濁液を、ガラス製マイクロファイバーで栓をした滅菌注
射器で濾過する。これは、望ましくない菌糸を保持する一方で、胞子を通過させ
る。この懸濁液中の胞子の濃度の決定が必要であり、そして続く希釈液を、0.
75%Oxgall(Difco)およびHygB(40ユニット/mL)を補
充したPDAプレート上にプレートして、1プレート当たり20〜50の胞子を
得る。Oxgallはコロニー制限因子(restrictor)として作用し
、それにより、これらの二次選択プレート上での個々のコロニーの単離を可能に
する。単離されたコロニーは、2〜3日後に観察され得る。
【0095】 (実施例10:T.reesei株RutC30、RC300、RC−302
、M2C38、RM4−300、R4−301、RM4−302、BTR48、
およびRB4−301から単離されたゲノムDNAのサザンブロット分析) 実施例1に記載のように、各株からゲノムDNAを単離した。サザンブロット
のために、1μgのDNAを、少なくとも2時間、37℃で3〜10ユニットの
Kpn1またはXba1で消化し、そして消化産物を0.04M Tris酢酸
、1mM EDTA中で0.8%アガロースゲル上で分離した。DNAを、キャ
ピラリー転移によりナイロン膜(Boehringer Mannheim)上
に転写した(Sambrookら、9.38〜9.44頁)。サザンブロットを
、DIG Labeling and Detection Kit(Boeh
ringer Mannheim)を用いて調製したジゴキシゲン−11−dU
TP標識ランダムプライムプローブとハイブリダイズさせた。鋳型は、公開され
たbgl1配列(Barnettら)のbp1215−2464を含む1.3k
bのEcoRI−BglIIフラグメントであった。ポストハイブリダイゼーシ
ョン洗浄後、dig−dUTP複合体を、抗ジゴキシゲニンアルカリホスファタ
ーゼ結合体(Boehringer Mannheim)とのインキュベーショ
ン、続いて化学発光試薬CSPD(Boehringer Mannheim)
との反応、およびX線フィルム(Kodak)への曝露によって可視化した。結
果を表1に要約する。
【0096】
【表1】 (実施例11:液体培養におけるβ−グルコシダーゼの産生) 本実施例は、Trichoderma株により産生された酵素β−グルコシダ
ーゼの量を決定するために使用した方法を記載する。
【0097】 各培養物の増殖のためにPDAプレートにTrichodermaの個々のコ
ロニーを移す。胞子形成は、培養物がβ−グルコシダーゼおよびセルラーゼを産
生する能力を試験することにおいて使用される振盪フラスコの均一な接種に必要
である。培養培地は、以下で構成される:
【0098】
【化1】 *微量元素溶液は、5g/lのFeSO4・7H2O;1.6g/lのMnSO4
2O;1.4g/lのZnSO4・7H4Oを含む。** 5g/lのグルコース プラス 10g/lのSolkaフロック(cbh1
または他のセルラーゼプロモーターを用いる場合)、10g/lのキシラン(x
ln2プロモーターを用いる場合)、またはβ−グルコシダーゼの発現を指示す
るプロモーターに適切な他の炭素供給源。この炭素供給源は、pH2〜7で水溶
液として別々に滅菌され得、そして残りの培地に添加され得る。
【0099】 1リットルのフラスコあたりの液体容量は、150mLであり、最初のpHは
、5.5であり、そしてそれぞれのフラスコを、接種前に121℃で30分間、
蒸気オートクレーブにより滅菌する。
【0100】 非形質転換(すなわち、ネイティブ)細胞および形質転換細胞の両方について
、芽胞を、実施例9に記載のようにPDAプレートから単離し、そして1〜2×
106個の芽胞を使用してそれぞれのフラスコに接種する。このフラスコを6日 間、28℃の温度で200rpmで振盪する。分泌タンパク質を含む濾過物を、
GF/A ガラス微小繊維フィルター(glass microfibre f
ilters)(Whatman)を通した濾過により収集した。このタンパク
質濃度は、標準としてTrichoderma セルラーゼを用いるBio−R
adタンパク質アッセイ(カタログ番号500−0001)を用いて決定する。
β−グルコシダーゼ活性は、実施例16に記載のように決定する。
【0101】 形質転換体を、培養濾過物のタンパク質濃度(mg/ml)により分割された
培養濾過物のβ−グルコシダーゼ活性のIU/mlにより決定する場合、非形質
転換宿主株よりも少なくとも10倍多くβ−グルコシダーゼ(IU/mg)を産
生する能力についてスクリーニングした。
【0102】 (実施例12:Solkaフロック炭素供給源を用いる、T.reesei株
RutC30、RC−300およびRC−302によるβ−グルコシダーゼの産
生) Trichodermaにおけるタンパク質過剰発現のためのcbh1プロモ
ーターおよび分泌シグナルを用いる以前の成功に基づき、成熟β−グルコシダー
ゼコード領域を、図1に示されそして実施例5に記載される遺伝子構築物(pC
BG1−TV)におけるcbh1プロモーターおよび分泌シグナルの下流におい
た。このベクターを、微粒子銃(実施例9)によりT.reesei RutC
30に導入し、得られた形質転換体RC−300は、親株よりも7倍多くβ−グ
ルコシダーゼ活性を生じた(表2)。この7倍の増加は、形質転換ベクターの1
つのコピーの宿主染色体への組み込みから生じた(実施例10、表1)。β−グ
ルコシダーゼがcbh1プロモーターおよび分泌シグナルを用いて発現される構
築物の1つのコピーから得られたβ−グルコシダーゼ活性における、より大きい
増加は、この戦略がBarnettら、およびFowlerらにより用いられた
戦略よりも良好であることを示唆する。彼らの戦略は、構築物(ここでβ−グル
コシダーゼは、それ自身のプロモーターおよび分泌シグナルから発現される)の
10〜15コピーからのβ−グルコシダーゼ活性においてわずか5倍の増加しか
生じなかった。しかし、β−グルコシダーゼ活性において得られた7倍の増加は
、セルロース加水分解ためのβ−グルコシダーゼの不足を解消するにはまだ十分
ではなかった。
【0103】 形質転換されていないT.reeseiのRutC30株を、T.reese
iキシラナーゼII分泌シグナルに連結した成熟T.reeseiのβ−グルコ
シダーゼ酵素をコードするベクターpC/XBG(Vba1)−TV由来の遺伝
子構築物を用いて、微粒子銃により形質転換した(実施例9)。
【0104】 非形質転換株RutC30および得られたこの宿主由来の形質転換株(RC−
302)を、実施例11の手順を用いて、炭素供給源として10g/LのSol
ka フロックおよび5g/Lのグルコースを用いて培養した。結果を表2に示
す。
【0105】 非形質転換株は、タンパク質1mgあたり、0.14IUのβ−グルコシダー
ゼを産生した。
【0106】 CBH1プロモーターおよびキシラナーゼII分泌シグナルを有する形質転換
体RC−302は、19IU/mgのβ−グルコシダーゼを産生した。これは、
非形質転換株より約136倍の改善を示し、このことはセルロースからエタノー
ルへのプロセスのために非常に重要である。
【0107】 CBH1プロモーターおよびキシラナーゼII分泌シグナルを有する形質転換
体RC−302は、CBH1プロモーターおよびCBH1分泌シグナルを有する
最良のRutC30形質転換株よりも約19倍多いβ−グルコシダーゼ活性を産
生した。
【0108】
【表2】 (実施例13:Solkaフロック炭素供給源を用いる、M2C38株および
RM4−302株によるβ−グルコシダーゼの産生) pCBG1−TVベクター(β−グルコシダーゼがCBH1プロモーターおよ
び分泌シグナルから発現される)(図1および実施例5)を、微粒子銃によりT
.reeseiのM2C38に導入した(実施例9)。得られた形質転換体RM
4−300は、親株よりも約7〜12倍多くβ−グルコシダーゼ活性を産生した
(表3)。
【0109】 非形質転換体のT.reesei株M2C38を、T.reeseiキシラナ
ーゼII分泌シグナルに連結したT.reeseiの成熟β−グルコシダーゼ酵
素をコードするベクターpC/XBG(Xba1)−TV由来の遺伝子構築物を
用いて、微粒子銃により形質転換した(実施例9)。
【0110】 非形質転換株M2C38およびこの宿主由来の形質転換株(RM4−302)
を、実施例11の手順を用いて、炭素供給源として10g/LのSolkaフロ
ックおよび5g/Lのグルコースを用いて培養した。結果を、表3に示す。
【0111】 非形質転換株は、タンパク質1mgあたり、0.35IUのβ−グルコシダー
ゼを産生した。
【0112】 CBH1プロモーターおよびキシラナーゼII分泌シグナルを有する形質転換
体RM4−302は、14.1IU/mgのβ−グルコシダーゼを産生した。こ
れは、非形質転換株より約40倍の改善を示し、このことはセルロースからエタ
ノールへのプロセスのために非常に重要である。
【0113】 CBH1プロモーターおよびキシラナーゼII分泌シグナルを有する形質転換
体RM4−302は、CBH1プロモーターおよびCBH1分泌シグナルを有す
る形質転換体よりも約3倍多いβ−グルコシダーゼ活性を産生した。これは、C
BH1プロモーターおよび分泌シグナルが、加水分解におけるセロビオース産生
を完全に抑制するためのβ−グルコシダーゼの十分な産生を導かなかったので、
重大な差異である。
【0114】
【表3】 (実施例14:キシラン炭素供給源を用いる、T.reeseiのM2C38
株およびRM4−301株によるβ−グルコシダーゼの産生) 非形質転換T.reesei株M2C38を、キシラナーゼプロモーターおよ
び分泌シグナルに連結したT.reeseiの成熟β−グルコシダーゼをコード
するベクターpXBG1−TV由来の遺伝子構築物を用いて、微粒子銃により形
質転換した(実施例9)。
【0115】 非形質転換株M2C38およびこの宿主由来の形質転換株(RM4−301)
を、実施例11の手順を用いて、炭素供給源として5g/Lのグルコースおよび
10g/Lのキシランを用いて培養した。結果を、表4に示す。
【0116】 非形質転換株は、タンパク質1mgあたり、0.16IUのβ−グルコシダー
ゼを産生した。キシラナーゼIIプロモーターおよびキシラナーゼII分泌シグ
ナルを有する形質転換体RM4−301は、20.4IU/mgのβ−グルコシ
ダーゼを産生した。これは、非形質転換株より約127倍の改善を示し、このこ
とは、セルロースからエタノールへのプロセスのために非常に重要である。
【0117】
【表4】 (実施例15:Solkaフロック炭素供給源を用いる、BTR−48株およ
びRB48−301株によるβ−グルコシダーゼの産生) 非形質転換T.reesei株BTR48を、キシラナーゼプロモーターおよ
び分泌シグナルに連結したT.reeseiの成熟β−グルコシダーゼをコード
するベクターpXBG1−TV由来の遺伝子構築物を用いて、微粒子銃により形
質転換した。
【0118】 非形質転換株BTR−48およびこの宿主由来の形質転換株(RB48−30
1)を、実施例11の手順を用いて、炭素供給源として5g/Lのグルコースお
よび10g/LのSolkaフロックを用いて培養した。結果を、表5に示す。
【0119】 非形質転換株は、タンパク質1mgあたり、0.16IUのβ−グルコシダー
ゼを産生した。キシラナーゼIIプロモーターおよびキシラナーゼII分泌シグ
ナルを有する形質転換体RB48−301は、約21.9IU/mgのβ−グル
コシダーゼを産生した。これは、非形質転換株より約136倍の改善を示し、こ
のことは、セルロースからエタノールへのプロセスのために非常に重要である。
【0120】
【表5】 (実施例16:酵素混合物のβ−グルコシダーゼ活性の測定) 酵素のβ−グルコシダーゼ活性を、以下のようにGhose、「Measur
ement of Cellulase Activities」、Pure
and Appl.Chem.59:257〜268(1987)の手順を用い
て測定する。酵素のサンプルを、0.5mlの容量に、50mMのクエン酸ナト
リウム緩衝液、pH4,8中で、いくつかの濃度に希釈する。希釈の都合のよい
範囲は、サンプルの推定した活性の3〜24倍である。例えば、10unit/
mlのサンプルは、1:30〜1:240に希釈するべきである。用いる希釈に
かかわらず、クエン酸緩衝液の0.5mlサンプルを、それぞれの酵素の試験管
に添加する。基質を15mM(5.13g/L)のセロビオースとして調製する
。希釈酵素の保存液および基質を別々に5分間、50℃に事前加熱し、次いで、
基質の0.5mlのアリコートを酵素の各試験管に添加する。これらの試験管を
50℃で30分間インキュベートする。この反応を、5分間、沸騰水浴に各試験
管を浸すことにより終止させる。次いで、この試験管をボルテックス混合し、そ
して酵素のそれぞれのサンプルにより産生された糖の量を、YSIグルコースア
ナライザーで測定し、酵素からの小さいバックグラウンドを考慮に入れる。
【0121】 β−グルコシダーゼ活性の単位を1分あたり産生されたグルコースのマイクロ
モル数で規定する。この活性を、0.15〜1.5mg/mlのグルコースを産
生するそれぞれの希釈液からの平均値を用いて、式1に基いて計算する。
【0122】 A=C**D(1) ここでA=活性、β−グルコシダーゼ unit/ml (またはマイクロモル グルコース/ml/分) C=16.7マイクロモル/mg/分 G=産生グルコース、mg/ml D=酵素希釈(次元なし) (実施例17:セルロース加水分解) この実験の目的は、セルロースの加水分解増強における、形質転換されたTr
ichodermaにより産生されたβ−グルコシダーゼの有効性を実証するこ
とであった。
【0123】 この研究のためにもちいた酵素は、Iogen セルラーゼ(Iogen C
orporationの市販のセルラーゼ酵素)、および実施例11に記載の手
順を用いて(その実施例に挙げた培地濃度レベルの2倍で)30リットルの発酵
容器中で増殖したRM4−302の産物であった。酵素濃度を、Amicon
10,000MWCO膜を通過する限外濾過により増加させ、そしてIogen
セルラーゼと同じセルラーゼ活性に対して基準化した。これらの2つの酵素の
活性を表6に示す。
【0124】
【表6】 この研究に用いるセルロースは、前処理したカラスムギの外皮であり、Foo
dyら(Improved Pretreatment Process fo
r Conversion of Cellulose to Fuel Et
hanol,1997年6月9日出願の米国特許出願、実施例6)の手順に従っ
て調製した。
【0125】 0.5グラムの前処理カラスムギ外皮セルロースのサンプルを、49.5グラ
ムの0.05モラーのクエン酸ナトリウム緩衝液、pH4.8とともに、25m
lフラスコに添加した。
【0126】 この酵素をセルロース1グラムあたり10FPUに対応する量でフラスコに添
加した。得られたβ−グルコシダーゼ用量を表6に列挙する。
【0127】 両方の場合において、このフラスコを250RPMで振盪し、そして24時間
50℃で維持した。この時、サンプルを採取し、不溶性セルロースを濾過除去し
、そして標準的なDionexパルス電流測定HPLC炭水化物分析方法を用い
てグルコース濃度およびセロビオース濃度について分析した。この結果を表7に
列挙する。
【0128】 Iogen Cellulase(従来のTrichodermaのセルラー
ゼ)は、セルロースのわずか45%しかグルコースに転換しなかった。これは、
エタノールプロセスには受容できない低さである。セロビオースのこの蓄積は、
有意であり、セルロースの13%を示した。
【0129】 増強されたβ−グルコシダーゼを伴うセルラーゼは、より良好に実施した。こ
のセルロースのグルコースへの転換は、84%に達した。この優れた能力の理由
は、β−グルコシダーゼの豊富さによって、セロビオース蓄積が、無視できたこ
とであった。
【0130】
【表7】 (実施例18:RutC30株およびM2C38株におけるTrichode
rma resseiのxln2およびbgl1遺伝子の比較) サザンブロット分析を、成熟β−グルコシダーゼおよびキシラナーゼ分泌シグ
ナルをコードする領域の内側および外側の両方を切断する6つの異なる制限酵素
で消化したM2C38およびRutC30のDNAに対して実施し(実施例8)
、2つの株の間に多型性が存在するか否かを決定した。図4および5に示すよう
に、同一のバンドが成熟β−グルコシダーゼ酵素およびキシラナーゼIIプロモ
ータープラス分泌シグナルをコードするM2C38フラグメントから調製した標
識プローブとハイブリダイズすることが見出され、このことは、2つの株の間の
これらの領域に多型性がなく、そして高い程度のDNA配列相同性があることを
示す。
【0131】 実施例5〜7に記載される遺伝子構築物を作製するために必要なM2C38
DNA配列を同定およびクローニングするために使用されるプローブおよびプラ
イマーは、以下を含むいくつかの異なるTrichoderma reesei
株由来の種々の遺伝子の公開されたDNA配列に基づいた:QM9414(pg
k、Vanhanenら、1989、およびcbh2、Chenら)、QM94
14誘導体VTT−D79125(xln2、Saarelainenら)およ
びL27(cbh1、Shoemakerら)、およびRL−P37株誘導体P
40株(bgl1、Barnettら)。M2C38と同様に、これらの株のす
べては、QM6a株に由来する(Carter、Allison、Reyおよび
Dunn−Coleman、「Chromosomal and geneti
c analysis of the electrophoretic ka
ryotype of Trichoderma reesei:mappin
g of the cellulase and xylanase gene
s」Molecular Microbiology 6:2167〜2174
、1992)。
【0132】 RutC30は、M2C38のQM6a由来前駆体であるので、本発明者らは
、実施例5〜7において記載されるβ−グルコシダーゼ発現ベクターを作製する
ために使用される遺伝子配列の単離のための、実施例2〜4に記載の記載される
方法が、M2C38およびRutC30の両方由来の同じ遺伝子配列の単離に等
しく良好に機能することを確信している。上記の株系統およびサザンブロットデ
ータに基づいて、本発明者らはまた、RutC30 DNAから調製された遺伝
子構築物が、成熟β−グルコシダーゼ酵素およびキシラナーゼII分泌シグナル
をコードする、M2C38 DNAから調製されたものと同一のDNAセグメン
トを含むという、高程度の確信を有する。M2C38 DNAから調製された構
築物(実施例5〜7)は、M2C38およびRutC30の両方において増強さ
れたβ−グルコシダーゼ発現を生じるので(実施例12〜14)、本発明者らは
また、RutC30 DNAから作製される遺伝子構築物が、RutC30およ
びM2C38の両方におけるβ−グルコシダーゼ活性の類似のレベルの増強を生
じることを確信している。
【0133】 本発明は、現在のところ好ましい実施態様であると考えられる実施態様に関し
て記載しているが、本発明は、開示された実施態様に限定されないことが理解さ
れるべきである。対照的に、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲
内に含まれる種々の改変および等価のアレンジを包含することが意図される。以
下の特許請求の範囲は、そのような改変および等価な表現および機能のすべてを
含むように最も広い解釈であるとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ベクターpCBG1−TVの制限地図、およびCBH1分泌シグナル
/成熟β−グルコシダーゼ連結のアミノ酸配列である。
【図2】 図2は、ベクターpXBG1−TVの制限地図、およびキシラナーゼII分泌
シグナル/成熟β−グルコシダーゼ連結のアミノ酸配列である。
【図3】 図3は、ベクターpC/XBG(Xba1)−TVの制限地図、およびキシラ
ナーゼII分泌シグナル/成熟β−グルコシダーゼ連結のアミノ酸配列である。
【図4】 図4は、T.reesei株RutC30およびM2C38から単離され、そ
してM2C38キシラナーゼプロモーターおよび分泌シグナルを含む標識したD
NAフラグメントを用いてプローブした、ゲノムDNAのサザンブロットである
【図5】 図5は、T.reesei株RutC30およびM2C38から単離され、そ
してM2C38成熟β−グルコシダーゼコード領域を含む標識したDNAフラグ
メントを用いてプローブした、ゲノムDNAのサザンブロットである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:885) C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B024 AA03 AA05 BA02 CA03 CA04 DA11 EA04 FA02 FA18 GA12 HA01 4B050 CC03 DD03 LL03 LL05 4B065 AA15X AA50X AA58X AA58Y AA60X AA60Y AA65X AA65Y AA70X AA70Y AB01 AC14 BA02 BA04 BA22 CA31

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遺伝子構築物であって: ファミリー11キシラナーゼ遺伝子のキシラナーゼ分泌シグナルと作動可能に
    連結した、Trichodermaのcbh1プロモーター、cbh2プロモー
    ター、eg1プロモーター、eg2プロモーター、eg3プロモーター、eg5
    プロモーター、xln1プロモーター、およびxln2プロモーターからなる群
    から選択される、プロモーター、ならびに Trichoderma、Aspergillus、Humicola、およ
    びFusariumのβ−グルコシダーゼ遺伝子からなる群から選択されるβ−
    グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域、 を含む、遺伝子構築物。
  2. 【請求項2】 前記ファミリー11キシラナーゼ遺伝子がTrichode
    rmaキシラナーゼ遺伝子を含む、請求項1に記載の遺伝子構築物。
  3. 【請求項3】 前記Trichodermaキシラナーゼ遺伝子が、Tri
    chodermaキシラナーゼI遺伝子またはTrichodermaキシラナ
    ーゼII遺伝子を含む、請求項2に記載の遺伝子構築物。
  4. 【請求項4】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Trichod
    erma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を含
    む、請求項3に記載の遺伝子構築物。
  5. 【請求項5】 前記Trichoderma β−グルコシダーゼ遺伝子が
    、Trichoderma bgl1遺伝子を含む、請求項4に記載の遺伝子構
    築物。
  6. 【請求項6】 遺伝子改変された微生物であって: Trichoderma、Humicola、Fusarium、Strep
    tomyces、Thermomonospora、Bacillus、Cel
    lulomonas、およびAspergillusからなる群から選択される
    微生物、ならびに該微生物に導入された請求項1に記載の遺伝子構築物、 を含み、該微生物と比較して増加したレベルのβ−グルコシダーゼを産生する、
    遺伝子改変された微生物。
  7. 【請求項7】 前記微生物がTrichoderma微生物である、請求項
    6に記載の遺伝子改変された微生物。
  8. 【請求項8】 前記Trichoderma微生物が、Trichoder
    ma reesei微生物である、請求項7に記載の遺伝子改変された微生物。
  9. 【請求項9】 前記遺伝子改変された微生物が、少なくとも約10倍の増加
    したレベルのβ−グルコシダーゼを産生する、請求項6に記載の遺伝子改変され
    た微生物。
  10. 【請求項10】 前記遺伝子改変された微生物が、少なくとも約40倍の増
    加したレベルのβ−グルコシダーゼを産生する、請求項6に記載の遺伝子改変さ
    れた微生物。
  11. 【請求項11】 前記遺伝子改変された微生物が、少なくとも約120倍の
    増加したレベルのβ−グルコシダーゼを産生する、請求項6に記載の遺伝子改変
    された微生物。
  12. 【請求項12】 前記キシラナーゼ分泌シグナルが、前記遺伝子改変された
    微生物が由来する前記微生物に対してネイティブである、請求項6に記載の遺伝
    子改変された微生物。
  13. 【請求項13】 前記キシラナーゼ分泌シグナルが、ファミリー11キシラ
    ナーゼ遺伝子のキシラナーゼ分泌シグナルを含む、請求項6に記載の遺伝子改変
    された微生物。
  14. 【請求項14】 前記ファミリー11キシラナーゼ遺伝子がTrichod
    ermaキシラナーゼ遺伝子を含む、請求項13に記載の遺伝子改変された微生
    物。
  15. 【請求項15】 前記Trichodermaキシラナーゼ遺伝子が、Tr
    ichodermaキシラナーゼI遺伝子またはTrichodermaキシラ
    ナーゼII遺伝子を含む、請求項14に記載の遺伝子改変された微生物。
  16. 【請求項16】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma bgl1遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を含み、ここ
    で前記プロモーターは、Trichodermaのcbh1プロモーター、cb
    h2プロモーター、eg1プロモーター、eg2プロモーター、eg3プロモー
    ター、eg5プロモーター、xln1プロモーター、およびxln2プロモータ
    ーからなる群から選択される、請求項14に記載の遺伝子改変された微生物。
  17. 【請求項17】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を
    含む、請求項6に記載の遺伝子改変された微生物。
  18. 【請求項18】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を
    含む、請求項7に記載の遺伝子改変された微生物。
  19. 【請求項19】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を
    含む、請求項8に記載の遺伝子改変された微生物。
  20. 【請求項20】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を
    含む、請求項9に記載の遺伝子改変された微生物。
  21. 【請求項21】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を
    含む、請求項10に記載の遺伝子改変された微生物。
  22. 【請求項22】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を
    含む、請求項11に記載の遺伝子改変された微生物。
  23. 【請求項23】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を
    含む、請求項12に記載の遺伝子改変された微生物。
  24. 【請求項24】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を
    含む、請求項13に記載の遺伝子改変された微生物。
  25. 【請求項25】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を
    含む、請求項14に記載の遺伝子改変された微生物。
  26. 【請求項26】 前記成熟β−グルコシダーゼコード領域が、Tricho
    derma β−グルコシダーゼ遺伝子の成熟β−グルコシダーゼコード領域を
    含む、請求項15に記載の遺伝子改変された微生物。
  27. 【請求項27】 β−グルコシダーゼを産生するための方法であって、以下
    の工程: 請求項1に記載の遺伝子構築物で微生物を形質転換し、遺伝子改変された微生
    物を作製する工程;および 該遺伝子改変された微生物を使用して、形質転換される前の該微生物と比較し
    て増加したレベルのβ−グルコシダーゼを産生する工程、 を包含する、方法。
  28. 【請求項28】 前記形質転換する工程が、Trichoderma、Hu
    micola、Fusarium、Streptomyces、Thermom
    onospora、Bacillus、Cellulomonas、およびAs
    pergillusからなる群から選択される微生物を形質転換し、遺伝子改変
    された微生物を作製する工程を包含する、請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記使用する工程が、前記遺伝子改変された微生物を使用
    して、少なくとも約10倍の増加したレベルのβ−グルコシダーゼを産生する工
    程を包含する、請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記使用する工程が、前記遺伝子改変された微生物を使用
    して、少なくとも約40倍の増加したレベルのβ−グルコシダーゼを産生する工
    程を包含する、請求項27に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記使用する工程が、前記遺伝子改変された微生物を使用
    して、少なくとも約120倍の増加したレベルのβ−グルコシダーゼを産生する
    工程を包含する、請求項27に記載の方法。
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