JP2002505915A - 人工爪組成物及び関連方法 - Google Patents

人工爪組成物及び関連方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、爪表面に塗布し、爪表面上で重合させて人工爪構造を得るための重合可能なモノマー組成物であって、少なくとも1の多カルボニルビニル含有モノマーを含んでなる組成物、少なくとも1のエチレン性不飽和モノマー及び多カルボニルビニル含有モノマーを含んでなる、約0.25〜1.5mm(約10〜60ミル)の厚さ、及び約550〜800N/m2の弾性率を有する重合人工爪構造、天然爪表面からの人工爪の離層を低減し、改善し、又は排除する方法;天然爪表面上への人工爪構造の接着性を改良する方法及び液状モノマー組成物の早期ゲル化を低減する方法を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、爪表面上で重合して人工爪を生成する、爪塗布用の組成物、及び生
成した重合人工爪の構造、並びに爪表面への人工爪の接着性を改良する方法、及
び人工爪が爪表面に接着され、形成された積層の離層を低減する方法、及び人工
爪をつくるのに使用されるモノマー組成物の早期ゲル化を低減する方法の分野で
ある。
【0002】 発明の背景 人工爪は、天然爪のように容易に割れ又は削れない、長く魅力的な指爪を望む
女性によって広く使用されている。人工爪は、一般的に、1以上の付加重合可能
なエチレン性不飽和モノマーを含んでなる粘稠液状モノマー組成物の層を爪上に
コーティングし、その材料を所望の構成に形作り、そしてその材料を爪表面上で
重合させて硬い被膜を得ることによって形成される。そして、生成した人工爪は
、天然爪様に見えるように形作られ、磨かれる。しばしば、モノマー組成物は、
アクリル酸又はメタクリル酸と、脂肪族アルコール又はエーテルアルコールとの
1以上のエステル、例えば、エチルアクリレート又はテトラエチレングリコール
ジ−メタクリレートを含む。
【0003】 人工爪の調製及び塗布には、ある程度の熟練が必要である。さらに、モノマー
組成物は、爪上での塗布かつ該組成物の重合化が容易にでき、同時に、強く、な
おかつ柔軟な重合化爪構造を与えるという特有の性質を示さなければならない。
モノマー組成物の重要な性質は、ゲル化時間、硬化時間、及び柔軟性である。す
なわち、モノマー組成物は、重合開始後の特定の時間で、特定の粘度に到達しな
ければならない。そうでなければ、重合が起こるのを待って貴重な時間が浪費さ
れ、又は爪に塗布されたとき、その塗布されたモノマー組成物が十分に粘性でな
い場合は、それは爪表面からたれて、形作ることが難しくなるだろう。モノマー
組成物は、一旦爪に塗布されると、それは熟練の爪技術者には処理し、かつ該組
成物を形作るのに十分であるが、クライエントを過剰な時間待たせるほど長くは
ない時間内で、硬化し、又は重合しなければならない。モノマー組成物は、爪技
術者が、硬化する前にそれを所望の構成に形作ることができるように、十分に柔
軟でなければならない。硬化された爪構造は、柔軟かつ強くなければならない。
柔軟性とは、爪が割れることなく特定量の応力に耐えられることを意味する。柔
軟性が小さすぎると、脆弱となり、簡単に割れてしまう。他方、柔軟性が大きす
ぎると、強度が減少してしまう。従って、柔軟性と強度とのバランスをとること
が重要である。
【0004】 さらに、重合人工爪構造は、爪表面に対して十分な接着性を示さなければなら
ず、そうでなければ容易に外れてしまうだろう。一般に、人工爪は爪表面にあま
りよく接着しない。従って、まず、多くの場合アクリル酸又はメタクリル酸のみ
又は溶媒組成物中のアクリル酸又はメタクリル酸であるプライマー組成物で爪表
面を被膜する必要がある。そのプライマーは、その後に塗布される人工爪の爪表
面への接着を促進する。明らかに、爪表面への人工爪構造の接着を低下させるこ
となく、プライマー組成物の使用を排除することが望ましい。
【0005】 人工爪についての他の一貫した問題は、「カーリング」であり、より技術的に
は「離層」として知られる。これは、天然爪の表面が天然爪の成長につれて人工
爪から湾曲してしまうときに生じる。この離層は、2つの面の間に間隙を与え、
ほこり及び細菌がたまりやすい。離層は、人工爪を着ける人たちの感染症の主な
原因である。また、離層は、不快感や不衛生の原因となる。 さらに、人工爪組成物製造の別の問題は、販売される容器内におけるモノマー
組成物の重合である。これは、「早期ゲル化」又は「早期重合」といわれる。明
らかに、ネイルサロンで受け取った時に重合している製品は、使用には適さず、
製造業者に返品される。時には、初期重合に近い製品をネイルサロンから受け取
るかもしれない。サロンのオーナーは、これに気づかす、その製品を使用して人
工爪を調製する。その結果人工爪は、接着及び強度が不十分なことがある。
【0006】 ゲル化時間、硬化時間、柔軟性、強度、接着性、及び人工爪の他の特性を改良
すること、並びに早期ゲル化及び離層又はカーリングを低減することが要望され
ている。 本発明の目的は、改良されたゲル化時間、硬化時間、及び柔軟性を示す人工爪
モノマー組成物を提供することである。 本発明の目的は、改良された強度、柔軟性、及び爪に対する接着性を示す重合
人工爪構造を提供することである。 本発明の目的は、爪表面をプライマー組成物で処理する必要がなく、爪表面に
対する人工爪構造の接着性を改良する方法を提供することである。 本発明の目的は、低減された早期ゲル化傾向を示す人工爪組成物を提供するこ
とである。 本発明の目的は、人工爪と天然爪面の離層、又は人工爪構造からの天然爪のカ
ーリングを低減する方法を提供することである。
【0007】 発明の概要 上記目的が、1以上の他の付加重合可能なエチレン性不飽和モノマーを含んで
なる液状人工爪組成物において、さらに該組成物中に、2以上のカルボニル基を
含有するモノエチレン性不飽和ビニルモノマー(以後、「多カルボニルビニル含
有モノマー」という)を含むことによって実現できることがわかった。 また、本発明は、少なくとも1のエチレン性不飽和モノマー及び多カルボニル
ビニル含有モノマーを含んでなる、約0.25〜1.5mm(約10〜60ミル)の厚さ、及び 約550〜800N/m2の弾性率を有する重合人工爪構造をも包含する。 本発明は、天然爪表面からの人工爪の離層を低減し、改善し、又は排除する方
法であって、前記人工爪構造は、天然爪表面上で、重合可能なモノマー組成物を
重合させることによって得られ、前記重合可能なモノマー組成物に有効量の少な
くとも1の多カルボニルビニル含有モノマーを添加することを含んでなる方法を
包含する。
【0008】 本発明は、爪表面への人工爪構造の接着性を改良する方法であって、人工爪構
造が、爪表面上で、重合可能なモノマー組成物を重合させることによって塗布さ
れ、前記重合可能なモノマー組成物に少なくとも1の多カルボニルビニル含有モ
ノマーの有効量を添加することを含んでなる方法を包含する。 本発明は、少なくとも1の他のエチレン性不飽和モノマーを含有する液状モノ
マー組成物の早期ゲル化を低減する方法であって、前記組成物に、少なくとも1
の多カルボニルビニル含有モノマーの有効量を添加することを含んでなる方法を
包含する。
【0009】 詳細な説明 ここで言及するすべての部及びパーセンテージは、特に示さない限り、質量部
又は質量パーセントである。 用語「爪表面」は、プレフォーム人工爪又は爪先端が接着される天然爪の表面
又は天然爪を意味する。すなわち、本発明の重合可能な組成物は、天然爪のケラ
チン面に、又はそこにプレフォーム人工爪又は爪先端エンハンスメントを貼り付
けた爪表面に直接塗布できる。 用語「ミル」は、1000分の1インチを意味する。 用語「重合可能な」は、適切な化学薬品、熱、光(可視又は紫外光のような)
、又は他のタイプの刺激にさらすとすぐに、該組成物が爪表面上で重合すること
を意味する。重合はラジカルによって起こることもカチオン性機構によって起こ
ることもある。
【0010】 用語「接線弾性率」又は「弾性率」は、対応ひずみに対する応力の弾性限度内
の比率を意味する。弾性率は、表題「非強化及び強化プラスチック及び電気絶縁
材料の弾性特性についての標準試験法」のASTM試験法D790-86を使用して決
定し、それから荷重曲げたわみ曲線の最も急勾配の初期直線部に対して接線を引
き、次式を用いて、ニュートンパー平方メートル(N/m2)(又はポンドパー平方イ ンチ)の値を計算する: EB=L3m/4bd3 式中: EB=曲げ弾性率、N/m2(又はpsi) L =支持スパン、メートル(インチ) b =試験ビームの幅、メートル(インチ) d =試験ビームの奥行き、メートル(インチ) m =荷重曲げたわみ曲線の最急初期直線部への接線の勾配、 N/m(lbf/in)の曲げたわみ。
【0011】 重合可能な組成物 本発明は、爪に塗布してその上で重合させ、人工爪構造を得るための重合可能
なモノマーを包含する。重合可能な組成物は、好ましくは室温で自由移動性の液
体に対して半移動性ゲルのコンシステンシーを有する無水液である。使用直前に
、重合可能な組成物は爪表面に塗布され、爪技術者によって形作られる。重合後
、人工爪構造が得られ、そして形作られ、磨かれる。本発明の重合可能な組成物
は、少なくとも1の多カルボニルビニル含有モノマーを含む。
【0012】 多カルボニルビニル含有モノマー 本組成物は、好ましくは約0.1〜98.5%、さらに好ましくは0.5〜95%、最も好
ましくは1〜15%の範囲で、少なくとも1の多カルボニルビニル含有モノマーを
含む。多カルボニルビニル含有モノマーは、以下の一般式を有するものを含む。
【化10】 式中、R3はH、C1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、アリール、アラルキル;かつ R4は、
【化11】 又は
【化12】 であり、式中、A=
【化13】 又は
【化14】 X=C1-30直鎖又は分岐鎖アルキルであり、mは1〜5、nは1〜30、yは0
〜50;かつZ=H又はC1-30直鎖又は分岐鎖アルキルである。
【0013】 好ましくは、R3は水素又はC1-8アルキル、好ましくはメチル、かつR4は、
【化15】 であり、式中、A=
【化16】 X=C1-5アルキレン m=1〜5、 n=1〜5、かつ Z=C1-10直鎖アルキルである。 最も好ましくは、R3は水素又はメチル、かつR4は上記と同様であり、式中: X=CH2CH2 m=1 n=1 Z=CH3である。
【0014】 本発明の好ましい実施形態では、多カルボニルビニル含有モノマーは、アセト
アセトキシエチルメタクリレートで、次式を有する。
【化17】
【0015】 他の成分 重合可能な成分は、さらに以下に述べるような多様な他の成分を含んでよい。他のエチレン性不飽和モノマー 重合可能な組成物は、全組成物の5〜98質量%、好ましくは10〜96質量
%、さらに好ましくは25〜95質量%の、少なくとも1の他のエチレン性不飽
和モノマーを含むことが好ましい。エチレン性不飽和モノマーは、付加重合可能
なエチレン結合に関して単−、2−、3−、又は多官能性であってよい。モノマ
ーは、適切な刺激にさらすとすぐに、爪表面上で直接重合して重合人工爪を生成
できるかぎり、種々のエチレン性不飽和モノマーが適する。
【0016】 好適な一官能性エチレン性不飽和モノマーの例は、次式のものを含む。 I.
【化18】 式中、R1はH、C1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、アリール、アラルキル;R2
ピロリドン、又は置換若しくは無置換芳香族、脂環式、若しくは二環式の環であ
って、置換基はC1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、又はCOOMで、MはH、C1- 30 直鎖又は分岐鎖アルキル、ピロリドン、又は置換若しくは無置換芳香族、脂環
式、若しくは二環式の環であって、置換基は、1以上のヒドロキシル基又はmが
1〜20、かつnが1〜200である[(CH2)mO]nHで置換されていてもよい C1-30直鎖又は分岐鎖アルキルである。
【0017】 好ましくは、一官能性エチレン性不飽和モノマーは上記式I.のものであり、R 1 はH又はC1-30アルキル、かつR2はCOOMであって、Mは1以上のヒドロキ
シル基で置換されうるC1-30直鎖又は分岐鎖アルキルである。 さらに好ましくは、R1はH又はCH3、かつR2はCOOMであって、Mは1 以上のヒドロキシル基で置換されうるC1-10直鎖又は分岐鎖アルキルである。本
発明の好ましい実施形態では、一官能性エチレン性不飽和モノマーは式Iのモノ マーの混合物であって、1つのモノマーでは、R1はH又はCH3かつR2はCO OMであって、MはC1-10アルキルであり、かつ2番目のモノマーでは、R1は H又はCH3、かつR2はCOOMで、Mは1以上のヒドロキシル基で置換されう
るC1-10アルキルである。 本発明の好ましい実施形態では、一官能性エチレン性不飽和モノマーは、1以
上のメタクリレートモノマー及び1以上のヒドロキシアルキルメタクリレートモ
ノマーの混合物で、好ましくは約50〜98.5%のメタクリレートモノマー、及び5
〜20%のヒドロキシアルキルメタクリレートモノマーを含む。最も好ましくは、
60〜98.5%のエチルメタクリレート及び7〜15%のヒドロキシプロピルメタクリ
レートを含有する組成物である。
【0018】 2−、3−及び多官能モノマー、並びに上記一官能性モノマーのオリゴマーも
組成物に使用できる。このような2−、3−、及び多官能モノマーは、重合の際
及び重合後モノマー組成物の架橋を助けるので、一般に架橋性モノマーとして知
られる。好ましい2官能モノマーは、以下の一般式を有するものである。 II.
【化19】 式中、R3及びR4はそれぞれ独立にH、C1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、アリー
ル、又はアラルキル;かつXは[(CH2)xy]zで、xは1〜20、yは1〜20
、かつzは1〜100である。特に好ましくは、上記式IIの化合物で、式中、R 3 及びR4がCH3かつXが[(CH2)xy]zで、xは1〜4;yは1〜6;かつz は1〜10であるような2官能アクリレート及びメタクリレートである。
【0019】 特に好ましくは、上記式IIの化合物で、式中、R3及びR4はCH3かつXは[( CH2)xy]zで、xが2;yが1、かつzが4であるような2官能アクリレート
及びメタクリレートである。重合可能な組成物は、0.1〜25質量%、好ましくは0
.5〜20質量%、さらに好ましくは1〜15質量%の2官能性モノマーを含むことが
好ましい。特に好ましくは、2官能モノマーはエチレングリコールジメタクリレ
ートである。最も好ましくは、2官能モノマーはテトラエチレングリコールジメ
タクリレートである。
【0020】 3官能及び多官能モノマーも本発明の重合可能なモノマー組成物用に適する。
このようなモノマーの例は、トリメチロールプロパントリメタクリレート又はト
リメチロールプロパントリアクリレートのようなアクリレート及びメタクリレー
トを包含する。本発明の好ましい組成物は、0.001〜5質量%、好ましくは0.005
〜4質量%、さらに好ましくは0.01〜3質量%の、トリメチロールプロパントリ
メタクリレートエステル又はトリメチロールプロパントリアクリレートエステル
のような多官能モノマーを含有する。
【0021】 本発明のモノマー組成物は、0.001〜5質量%、好ましくは0.001〜4質量%、
さらに好ましくは0.005〜3質量%の重合促進剤、又は触媒を含んでよく、好ま しくは芳香族又は脂肪族三級アミンである。好適な脂肪族又は芳香族三級アミン
は、C.T.F.A.化粧品成分辞書及びハンドブック,第7版(1997)の1532〜1534ペー ジに記載されているものを含む。本書は参照によって本明細書に取り込まれるも
のとする。好ましくは、N,N-ジメチル-p-トルイジン、N,N-ジエチル-p-ト
ルイジンのようなN,N-ジ(C1-6)アルキル-p-トルイジン;又はN,N-ジメチ ルアニリンのようなN,N-ジ(C1-6)アルキルアニリンのような芳香族三級アミ ンである。好ましい促進剤は、N,N-ジメチル-p-トルイジンである。 アミン重合促進剤は、モノマー組成物中のモノマーの鎖伸長及び/又は架橋の
触媒として作用する。重合可能な組成物が液体/粉末系で化学的手段によって重
合される場合、最も一般的に用いられる促進剤は、上述したようなアミンで、過
酸化ベンゾイルのような有機過酸化物と併用される。通常、さらにここで議論さ
れるように、アミン促進剤は、モノマー組成物中及び該モノマー組成物と混合さ
れ爪に組成物を塗布する直前に重合を起こす粉末成分の過酸化物中にある。
【0022】可塑剤 本発明の組成物は、0.001〜5質量%、好ましくは0.001〜4質量%、さらに好
ましくは0.005〜3質量%の可塑剤を含んでよい。可塑剤は、重合爪構造の柔軟 性を改良し、かつ脆弱性を低減する。好適な可塑剤は、エステル、低揮発性溶媒
、又は非イオン性有機界面活性剤又はシリコーンのような非イオン性物質である
。 好適なエステルは、一般構造RCO-OR'で、式中RCO-はカルボン酸基を 示し、かつ−OR'はアルコール残基であるものを包含する。好ましくは、R及 びR'は、6〜30個の炭素原子を有する脂肪族基(fatty radical)で、置換され
ていてもよく又は無置換でもよい。好適なエステルの例は、参照によって取り込
まれるC.T.F.A.化粧品成分辞書及びハンドブック,第7版(1997)の1558〜1564ペ ージに記載されているものである。本発明の好ましい組成物では、可塑剤は式R
CO-OR'のエステルであって、式中、R及びR'はそれぞれ独立に直鎖又は分 岐鎖C6-30アルキルである。好ましくは、RがC6-12アルキル、好ましくはC8 アルキル、かつR'がC16-22、好ましくはC18アルキルのエステルである。好ま
しい可塑剤は、イソステアリルイソノナノエートである。
【0023】 他の好適な可塑剤は、パラフィン系炭化水素、ブチロラクトン、キシレン、メ
チルイソブチルケトン等のような低揮発性溶媒である。好適なパラフィン系炭化
水素は、7〜14個の炭素原子を有するイソパラフィンを含む。他の溶媒の例は
、参照によって取り込まれるC.T.F.A.化粧品成分辞書及びハンドブック,第7版( 1997) の1670〜1672ページに記載されているものを含む。特に好ましくは、ブチ ロラクトンである。 また、種々のシリコーンが可塑剤として適する。好適なシリコーンは、揮発性
又は非揮発性シリコーン流体、シリコーン樹脂、及びシリコーン半固体又は固体
を含む。
【0024】 揮発性シリコーンは、20℃で少なくとも267Pa(2mmHg)の蒸気圧として定義さ れる測定可能な蒸気圧を有する線状又は環状シリコーンである。揮発性シリコー
ンの例は、以下の一般式を有する環状シリコーンであり、式中n=3〜7である
【化20】 また、本発明の組成物に使用できる線状揮発性シリコーンは、次の一般式を有
し: (CH3)3Si-O-[Si(CH3)2-O]n-Si(CH3)3 式中、n=0〜7、好ましくは0〜5である。
【0025】 好適な水に不溶性の非揮発性シリコーン流体は、ポリアルキルシロキサン、ポ
リアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキ
サンコポリマー、アミン−官能シロキサン、及びそれらの混合物を含む。このよ
うなシリコーンは、以下の一般式を有する。
【化21】 式中、R及びR'は、それぞれ独立にアルキル、アリール、又は1以上のヒド ロキシル又はアミノ基で置換されたアルキルであり、x及びyは、それぞれ独立
に0〜100,000、但し、x+yは少なくとも1であり、かつAはシロキシエンド キャップ(endcap)単位である。好ましくはAがメチル、Rがメチル、かつR'が 少なくとも1のヒドロキシル基で置換されたC1-4アルキルであり、最も好まし くは、CTFA名ヒドロキシプロピルジメチコーン(hydroxypropyldimethicone)
で知られる次式を有するシリコーンである。
【化22】
【0026】 可塑化効果を有することが技術的に公知の他の化合物も可塑剤成分としての使
用に適する。好ましくは、可塑剤成分はエステル、シリコーン、及び溶媒の混合
物である。
【0027】紫外線吸収剤 本発明の組成物は、1以上の紫外線吸収剤を含んでよく、しばしば人工爪でみ
られる黄色化の低減を助ける。紫外線吸収剤は、入射紫外線を低障害性の赤外線
(熱)、又は可視光に変換する能力がある。紫外線吸収剤の推奨される量は、全組
成物の0.001〜5質量%、好ましくは0.005〜4質量%、さらに好ましくは0.01〜
3質量%である。好適な紫外線吸収剤は、2-(2-ヒドロキシ-5'-メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾールのようなヒドロキシベンゾトリアゾール化合物、さらに ベンゾフェノン1-12、3-ベンジリデンカンファー、ベンジルサリチレート、
ボルネオロン(borneolone)、ブメトリゾール(bumetrizole)、PABA、ブチル PABA、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、シノキセート(cinoxate)、DE
A-メトキシシンナメート、ジベンズオキサゾイルナフタレン、ジガロイルトリ オレエート、ジイソプロピルメチルシンナメート等を包含する。好ましくは、ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール化合物で、特に2-(2-ヒドロキシ-5'-メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾールである。
【0028】重合調節剤 また、組成物中にモノマー組成物の重合を調節するのを助ける1以上の化合物
を含むことが望ましい。重合調節剤は、モノマー組成物の重合が速く起こり過ぎ
るのを妨げる助けをする。ヒドロキノン及び同様の物質は、好適な重合調節剤で
ある。重合調節剤の推奨範囲は、全組成物の約0.0001〜5質量%、好ましくは0.0
01〜4質量%、さらに好ましくは0.005〜3質量%である。
【0029】 本発明の好ましい重合可能な組成物は、以下を含む: 次式を有する1〜20%の多カルボニルビニル含有モノマー:
【化23】 式中、R3はH、C1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、アリール、アラルキル;かつ R4は、
【化24】 又は
【化25】 であり、式中、A=
【化26】 又は、
【化27】 X=C1-30直鎖又は分岐鎖アルキルであり、mは1〜5、nは1〜30、yは0
〜50;かつZ=H又はC1-30直鎖又は分岐鎖アルキルであり; 次の一般式を有する25〜95質量%のモノエチレン性不飽和一官能性モノマー:
【化28】 式中、R1はH、C1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、アリール、アラルキル;R2
ピロリドン、又は置換若しくは無置換芳香族、脂環式、若しくは二環式の環であ
って、置換基はC1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、又はCOOMで、MはH、C1- 30 直鎖又は分岐鎖アルキル、ピロリドン、又は置換若しくは無置換芳香族、脂環
式、若しくは二環式の環であって、置換基は、1以上のヒドロキシル基、又は[(
CH2)mO]nHで、mが1〜20、かつnが1〜200である基で置換されてい てもよいC1-30直鎖又は分岐鎖アルキルである。
【0030】ポリマー粉末 本発明の重合可能な組成物は、熱又は紫外線のような放射エネルギーにさらし
て重合されうる。その場合、組成物を爪に塗布し、所望の構成に形作る。被膜さ
れた爪を放射エネルギーにさらすと、重合が起こる。一方、最も一般的な方法は
、重合可能な組成物をポリマー粉末で構成される粉末と混合する、いわゆる「粉
末/液体」重合法である。好適な重合可能な粉末は、好ましくは、架橋を可能に
する少なくともいくつかのエチレン性不飽和を含むポリマー又はコポリマーであ
る。ポリマー粉末混合物は、通常、線状の粒子性鎖−伸長又は架橋されたアクリ
レート又はメタクリレートポリマーで構成されており、ランダム又はブロックコ
ポリマー形態でよい。最も典型的には、アクリレート又はメタクリレートポリマ
ーは、エチル若しくはメチルメタクリレート又はエチル若しくはメチルアクリレ
ート、又はこれらポリマーの1種以上の組合せである。エチル及びメチルメタク
リレートのコポリマーが最もよく使用される。また、ポリマー粉末組成物は、重
合促進剤、又は触媒を含んでいてよく、重合可能な組成物中にみられる促進物質
と共に作用するように設計される。最も好ましくは、過酸化ベンゾイルのような
過酸化物である。ポリマー粉末は、二酸化チタニウム及び他の染料及び/又は色
素のような他の成分を含んでもよい。
【0031】 本発明の好ましい実施形態では、重合可能な組成物は、「粉末/液体」法を用
いて重合される。使用直前に、適量の重合可能な組成物をシャーレ又は他の適当
な容器に注ぐ。ブラシ又は他の造形用具を該組成物中に浸して、その用具の先端
上に小さいビーズを形成する。このビーズを、別のシャーレ内のポリマー粉末混
合物中に浸す。ブラシ上の液体モノマーのビーズをポリマー粉末材料中に浸すと
すぐに、練り粉のような粘着性の凝塊形成された粒子塊が造形用具の先端に形成
される。あるいは、粉末を液体中でスラリーにして練り粉のような塊を得、造形
用具をその練り粉中に浸してもよい。一般的に、1部の液体モノマー組成物に対
して0.2〜1.3部のポリマー粉末の割合が、好適な重合を与える。液体モノマーは
粉末を軟らかくし、部分的に溶かす。そして、練り粉様の材料が装填された造形
用具の先端を用いて、爪表面上に新しい爪の形を彫刻する。粉末中の過酸化物と
液体モノマー中のアミンが、共にモノマー組成物の重合を触媒して、人工爪構造
が生じ、それからその人工爪構造は所望どおりに形作られ、磨かれる。重合可能
な組成物が望ましい加工性を示すためには、組成物は、重合可能な組成物と上記
粉末化触媒のそれぞれ1:0.5の混合物を混ぜ、15℃で貯蔵した場合、該混合物 は、400〜1400秒、好ましくは600〜1200秒、最も好ましくは800〜1000秒で100,0
00センチポアズの粘度にゲル化すべきである。
【0032】 上記方法は、化学的手段による重合が用いられる場合の重合可能な組成物の使
用を記載している。しかし、上述したように、重合可能な組成物は、紫外線、熱
等にさらすことのような他の方法で重合することができ、この場合、重合を開始
するための粉末化混合物を使用する必要がない。
【0033】人工爪構造 また、本発明は、0.25〜1.5mm(10〜60ミル)、好ましくは0.5〜1.3mm(20〜50ミ
ル)、さらに好ましくは0.64〜1.1mm(25〜45ミル)の厚さと、約550〜800N/m2の弾
性率を有し、少なくとも1のエチレン性不飽和モノマーと、多カルボニルビニル
含有モノマーのコポリマーを含んでなる人工爪構造にも関する。 剛性は、上述のASTM法D790-86に記載の三点曲げ試験用にASTM試験法
で定義されているとおり、ニュートンパー平方メートルで測定される。
【0034】 好ましくは、人工爪構造は、上記式Iのエチレン性不飽和モノマーと、上記一 般式を有する多カルボニルビニル含有モノマーとのコポリマーを含む。さらに好
ましくは、人工爪構造は、1以上の一官能エチレン性不飽和モノマー、1以上の
2官能エチレン性不飽和モノマー、及び1以上の3−又は多官能エチレン性不飽
和モノマーと、ジ−カルボニルビニル含有モノマーのコポリマーを含む。最も好
ましくは、人工爪構造は、エチルメタクリレート、メチルメタクリレート、ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシエチルメタクリレート、テト
ラエチレングリコールジメタクリレート、及びトリメチロールプロパントリメタ
クリレートエステルを含む。本発明の人工爪構造は、型中で成形し、指爪に接着
剤又は他の同様の手段で接着してもよい。
【0035】離層を低減する方法 また、本発明は、人工爪構造の天然爪表面からの離層を低減し、改善し、又は
排除する方法であって、前記人工爪構造が、天然爪表面上で、重合可能なモノマ
ー組成物を重合させることによって得られるものであり、前記重合可能なモノマ
ー組成物に、少なくとも1の多カルボニルビニル含有モノマーの有効量を添加す
ることを含んでなる方法をも包含する。好ましくは、多カルボニルビニル含有モ
ノマーは、ここに述べたとおりであり、かつ重合可能なモノマー組成物は、少な
くとも1のエチレン性不飽和モノマー、好ましくは式Iのものを含む。離層を低 減する量は、重合可能な組成物の全組成物の約1〜15質量%の範囲である。離層
は、接着性と逆関係にある。すなわち、接着性が大きいほど、離層の傾向が減少
する。
【0036】接着性を改良する方法 本発明は、人工爪構造の爪表面への接着性を改良する方法であって、前記人工
爪構造が、天然爪表面上で、重合可能なモノマー組成物を重合させることによっ
て塗布されるべきものであって、前記重合可能なモノマー組成物に、少なくとも
1の多カルボニルビニル含有モノマーの有効量を添加することを含んでなる方法
をも包含する。多カルボニルビニル含有モノマー及び組成物の他の成分は、ここ
に述べたとおりである。生成する人工爪構造は、多カルボニルビニル含有モノマ
ーを含まない爪組成物に比し、爪表面への改良された接着性を示す。
【0037】早期ゲル化を低減する方法 本発明は、少なくとも1のエチレン性不飽和モノマーを含有する液状モノマー
組成物の早期ゲル化を低減する方法であって、前記モノマー組成物に、少なくと
も1の多カルボニルビニル含有モノマーの有効量を添加することを含んでなる方
法をも包含する。 好ましいエチレン性不飽和モノマー及び多カルボニルビニル含有モノマーは、
ここに記載のとおりである。多カルボニルビニル含有モノマーの添加は、ゲル化
時間をかなり改良する。通常、有効量の多カルボニルビニル含有モノマーを含む
重合可能な組成物は、45℃に保持した場合、多カルボニルビニル含有モノマー
を含まない同様の組成物よりも、1〜20、好ましくは1〜10日長くゲル化せ
ずに留まるだろう。 以下の実施例と共にさらに本発明を説明するが、これら実施例は例示目的のた
めだけに記載したものである。
【0038】実施例1 人工爪組成物は、以下のように製造した。 w/w% エチルメタクリレート 74.0(モノマー) ヒドロキシプロピルメタクリレート 9.798(モノマー) アセトアセトキシエチルメタクリレート 5.0(AAEMAモノマー) テトラエチレングリコールジメタクリレート 9.0(架橋性モノマー) N,N-ジメチル-p-トルイジン 1.0(促進剤) 2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル) ベンゾトリアゾール 0.5(紫外線吸収剤) イソステアリルイソノナノエート 0.2(可塑剤) ヒドロキシプロピルジメチコーン 0.2(可塑剤) ブチロラクトン 0.2(可塑剤) トリメチロールプロパントリメタクリレートエステル 0.1(架橋性モノマー) D&Cバイオレット#2 0.001(着色料) ヒドロキノン 0.001(重合調節剤) 上記組成物は、記載順に成分を混ぜ、よくミキシングして製造した。組成物は
、濃く、粘性の液体のコンシステンシーを有していた。組成物は、褐色ガラスビ
ン中に貯蔵した。
【0039】 実施例2 本発明の重合可能な組成物を、早期ゲル化について試験した。組成物は以下の
ように調製した。 w/w% 1 2 3 4 エチルメタクリレート 79. 72. 74. 78.75 ヒドロキシプロピル メタクリレート 9.798 9.798 9.798 9.798 テトラエチレングリコール ジメタクリレート 9.0 9.0 9.0 9.0 アセトアセトキシエチル メタクリレート − 7.0 5.0 0.25 N,N-ジメチル-p-トルイジン 1.0 1.0 1.0 1.0 2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル) ベンゾトリアゾール 0.50 0.50 0.50 0.50 トリメチロールプロパン トリメタクリレートエステル 0.10 0.10 0.10 0.10 ブチロラクトン 0.20 0.20 0.20 0.20 イソステアリルイソノナノエート 0.20 0.20 0.20 0.20 ヒドロキシプロピルジメチコーン 0.20 0.20 0.20 0.20 D&Cバイオレット#2 0.001 0.001 0.001 0.001 ヒドロキノン 0.001 0.001 0.001 0.001
【0040】 w/w% 5 6 エチルメタクリレート 78.5 78. ヒドロキシプロピル メタクリレート 9.798 9.798 テトラエチレングリコール ジメタクリレート 9.0 9.0 アセトアセトキシエチル メタクリレート 0.50 1.0 N,N-ジメチル-p-トルイジン 1.0 1.0 2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル) ベンゾトリアゾール 0.50 0.50 トリメチロールプロパン トリメタクリレートエステル 0.10 0.10 ブチロラクトン 0.20 0.20 イソステアリルイソノナノエート 0.20 0.20 ヒドロキシプロピルジメチコーン 0.20 0.20 D&Cバイオレット#2 0.001 0.001 ヒドロキノン 0.001 0.001
【0041】 組成物1〜6につき、20mLのホウケイ酸ガラスシンチレーションバイアルに
各試料を注ぎ、45℃のオーブンに入れることによって安定性を試験した。試料
は毎日チェックし、組成物が容器内で完全にゲル化するまでの日数を記録した。
この試験は、モノマー組成物が早期ゲル化を示す傾向についての信頼できる指標
である。結果は、以下のとおりである。試料# バイアル 日数 試料# バイアル 日数 1 (a) 5 4 (a) 6 (b) 5 (b) 7 (c) 5 (c) 8 (d) 6 (d) 9 (e) 6 5 (a) 6 (f) 6 (b) 7.5 (g) 7 (c) 8 (h) 8 (d) 10-11 (i) 8 6 (a) 8.5 (j) 8 (b) 9 2 (a) 10 (c) 12 (b) 11 (d) 12 (c) 11 (d) 12 (e) 13.5 (f) 9 (g) 9 (h) 12 (i) 12 (j) 12.5 3 (a) 19 (b) 19 (c) 19 (d) 19 (e) 19 (f) 15 (g) 18 (h) 18 (i) 18 (j) 18
【0042】 多カルボニルビニル含有モノマーを含まない試料1は、45℃で約5〜8日で
ゲル化した。種々の量の多カルボニルビニル含有モノマー、特にアセトアセトキ
シエチルメタクリレートを含む試料2〜6は、45℃で6〜19日でゲル化した
。それぞれ7%及び5%のアセトアセトキシエチルメタクリレートを含む試料2
及び3は、9〜19日の範囲のゲル化時間を示した。
【0043】 実施例3 種々の人工爪の爪表面に対する接着性は、ケラチン基質を0.64mm(25ミル)の本
組成物の被膜でコーティングすることによって測定した。Romulus III Hesimome
terを使用して、ケラチン基質上被膜を切り開き、該被膜が基質から解き放され るのに必要な力をジュールパー平方メートル(ジュール/m2)で記録した。結果は 以下のとおりである。生成物 プライマーなし プライマー * 実施例2(1) 387.9 534 実施例2(2) 811 590 実施例2(3) 593 542 Tammy Taylor 239 285 OPI L-3000 336 Kismet 149.4 203 Premium 276 Polymax/OPI 144.7 195 Choice 330 Cosmic 514 Galaxy 436 Simplicite 250 European Touch 320 * 液状モノマー組成物の塗布前に、100質量%のメタクリル酸含有のプライマー
組成物を塗布した。 結果は、本発明の重合可能な組成物は、爪にプライマー組成物を前処理する場
合もしない場合もケラチンに対する接着性を改良することを示している。
【0044】 実施例4 組成物を以下のように調製した。 w/w% #1 #2 #3 #4 アセトアセトキシエチル メタクリレート 98 96 97.5 96 ジメチル-p-トルイジン 1 2 1.5 1 テトラエチレングリコール ジメタクリレート 0 0 0 3 UV−9* 1 2 1 0 バイオレット染料 0.0002 0.0004 0 0 * Ultraviolet 9、紫外線吸収剤 上記成分を一緒に混合した。1部の組成物を100%ポリ(エチルメタクリレート
)ホモポリマー1部と混ぜた。その組成物を爪に塗布し形作って、人工爪構造を形
成した。
【0045】 実施例5 実施例2の組成物(2)及び(3)をパネリストに対して試験した。熟練の爪技術
者が組成物(2)を14人のパネリストに、組成物(3)を13人のパネリストに塗
布した。技術者が、その材料を通常の様式で液体/粉末重合法で塗布した。そし
て、技術者に、以下の一連の質問の回答を求めた。 1.人工爪の全保持率はどのくらいですか?(保持率、又は接着性は爪表面への
人工爪がいかによく接着するかである) 答えたパネリストの%: (2) (3) 非常に高い 64.3 53.8 高い 14.3 30.8 中間 7.1 0 低い 7.1 0 非常に低い 0 0 無回答 7.1 15.4
【0046】 2.あなたのクライアントのいずれかが自由端における分離を経験しましたか?
(人工爪が爪先端で天然爪表面から分離することを指し、離層ともいわれる) 答えたパネリストの%: (2) (3) はい 7.1 0 いいえ 71.4 84.6 無回答 21.4 15.4
【0047】 3.あなたのクライアントのいずれかがリフティング(lifting)を経験しました か? それはどこで?(人工爪が爪表面から浮き上がることを指す) 答えたパネリストの%: (2) (3) まだだれも 35.7 84.6 その他 50.0 15.4 無回答 14.3 0
【0048】 4.あなたのクライエントのいずれかが割れた経験がありましたか?(人工爪の
破壊を指す) 答えたパネリストの%: (2) (3) いいえ 57.1 69.2 その他 35.7 30.8
【0049】 本発明を好ましい実施形態と共に説明したが、述べた特定形態に本発明の範囲
を限定することを意図したものではなく、逆に、本発明は、添付の特許請求の範
囲によって定義される本発明の精神及び範囲内に包含されうるような代替、変更
、及び均等物を包含するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クーパースウェイト ジョージ フレデリ ック アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 19320 イースト ファローフィールド ウェストチェスター ロード 2210 (72)発明者 ジョンストン アレン ディヴィッド アメリカ合衆国 ペンシルバニ州 19380 ウェストチェスター カレン レーン 1206 (72)発明者 シアリス スーザン シー アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08085 スウェドスボロ バーグンディ ドライヴ 222 (72)発明者 ムーア ジェニファー エレン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92037 ラ ジョラ ミラマー ストリー ト 3745エイ Fターム(参考) 4C081 AA12 AB01 AB19 CA022 CA072 CA082 CE07 DA02 EA05 4C083 AC212 AC342 AC492 AD091 AD092 AD162 BB46 CC28 FF01

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1以上の付加重合可能なエチレン性不飽和モノマーを含んで
    なる液状人工爪組成物において、該組成物が、さらに、2以上のカルボニル基を
    含有するモノエチレン性不飽和ビニルモノマーを含むことを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 前記2以上のカルボニル基を含有するモノエチレン性不飽和
    ビニルモノマーが、次式で示され: 【化1】 式中、R3がH、C1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、アリール、アラルキル;かつ R4が、 【化2】 又は 【化3】 であり、式中、A= 【化4】 又は 【化5】 であり、X=C1-30直鎖又は分岐鎖アルキルであり、mが1〜5、nが1〜30
    、yが0〜50;かつZ=H又はC1-30直鎖又は分岐鎖アルキルである請求項1
    に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 R3が水素又はC1-8アルキル、かつR4が、 【化6】 であり、式中、A= 【化7】 であり、 X=C1-5アルキレン m=1〜5、 n=1〜5、かつ Z=C1-10直鎖アルキルである請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 R3が水素又はメチル、かつ: X=CH2CH2 m=1 n=1 Z=CH3である請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 多カルボニルビニル含有モノマーが、アセトアセトキシエチ
    ルメタクリレートである請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 さらに、少なくとも1の他のエチレン性不飽和モノマーを含
    んでなる請求項2に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記他のエチレン性不飽和モノマーが、少なくとも1の一官
    能性エチレン性不飽和モノマーを含む請求項6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記一官能性エチレン性不飽和モノマーが、下記式(式I) で示され: 【化8】 式中、R1がH、C1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、アリール、アラルキル;R2
    、ピロリドン、又は置換若しくは無置換芳香族、脂環式、若しくは二環式の環で
    あって該置換基がC1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、又はCOOMでMがH、C1- 30 直鎖又は分岐鎖アルキル、ピロリドン、又は置換若しくは無置換芳香族、脂環
    式若しくは二環式の環であって、該置換基が、1以上のヒドロキシル基又はmが
    1〜20、かつnが1〜200である[(CH2)mO]nHで置換されていてもよい C1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、である請求項7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 R1がH又はC1-30アルキル、かつR2がCOOMであって、
    Mが1以上のヒドロキシル基で置換されていてもよいC1-30直鎖又は分岐鎖アル
    キルである請求項8に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 R1がH又はCH3、かつR2がCOOMであって、Mが1 以上のヒドロキシル基で置換されていてもよいC1-10直鎖又は分岐鎖アルキルで
    ある請求項9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記他の一官能エチレン性不飽和モノマーが、式Iのモノ マーの混合物であって、1つのモノマーでは、R1がH又はCH3かつR2がCO OMであって、MがC1-10アルキルであり、かつ2つ目のモノマーでは、R1が H又はCH3、かつR2がCOOMであって、Mが1以上のヒドロキシル基で置換
    されたC1-10アルキルである請求項10に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 前記一官能エチレン性不飽和モノマーが、エチルメタクリ
    レート及びヒドロキシプロピルメタクリレートの混合物である請求項11に記載
    の組成物。
  13. 【請求項13】 前記他のエチレン性不飽和モノマーが、さらに、少なくと
    も1の2官能エチレン性不飽和モノマーを含む請求項7に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記2官能モノマーが、下記式のものであり: 【化9】 式中、R3及びR4がそれぞれ独立にH、C1-30直鎖又は分岐鎖アルキル、アリー
    ル、又はアラルキル;かつXが[(CH2)xy]zで、xが1〜20、yが0〜20
    0、かつzが1〜100である請求項13に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 R3及びR4がCH3、かつXが[(CH2)xy]zで、xが1 〜4;yが1〜6、かつzが1〜10である請求項14に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 xが2、yが1、及びzが4、かつその化合物がテトラエ
    チレングリコールジメタクリレートである請求項15に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 さらに、少なくとも1の3−又は多官能エチレン性不飽和
    モノマーを含有する請求項7に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 前記3−又は多官能エチレン性不飽和モノマーが、トリメ
    チロールプロパントリアクリレートエステルである請求項17に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 さらに、全組成物の0.001〜5質量%の重合促進剤を含ん でなる請求項7に記載の組成物。
  20. 【請求項20】 前記重合促進剤が、芳香族又は脂肪族三級アミンである請
    求項19に記載の組成物。
  21. 【請求項21】 さらに、0.001〜5%の可塑剤を含んでなる請求項7に記 載の組成物。
  22. 【請求項22】 前記可塑剤が、エステル、溶媒、シリコーン、又はそれら
    の混合物である請求項21に記載の組成物。
  23. 【請求項23】 さらに、全組成物の0.001〜5質量%の紫外線吸収剤を含 んでなる請求項7に記載の組成物。
  24. 【請求項24】 アクリル酸又はメタクリル酸と、脂肪族アルコール又はエ
    ーテル−アルコールとの1以上のエステルを含んでなる液状人工爪組成物におい
    て、該組成物が、さらに、2以上のカルボニル基を含有するモノエチレン性不飽
    和ビニルモノマーを含むことを特徴とする組成物。
  25. 【請求項25】 少なくとも1の、エチレン性不飽和モノマー及び多カルボ
    ニルビニル含有モノマーのコポリマーを含んでなる、約0.25〜1.5mm(約10〜60ミ
    ル)の厚さ、及び約550〜800N/m2の弾性率を有する重合人工爪構造。
  26. 【請求項26】 天然爪表面からの人工爪構造の離層を低減し、改善し、又
    は排除する方法であって、前記人工爪構造が、天然爪表面上で、重合可能なモノ
    マー組成物を重合させることによって得られ、前記重合可能なモノマー組成物に
    有効量の少なくとも1の多カルボニルビニル含有モノマーを添加することを含ん
    でなる方法。
  27. 【請求項27】 爪表面への人工爪構造の接着性を改良する方法であって、
    前記人工爪構造が、爪表面上で、重合可能なモノマー組成物を重合させることに
    よって塗布されており、前記重合可能なモノマー組成物に有効量の少なくとも1
    の多カルボニルビニル含有モノマーを添加することを含んでなる方法。
  28. 【請求項28】 少なくとも1のエチレン性不飽和モノマーを含有する液状
    モノマー組成物の早期ゲル化を低減する方法であって、前記組成物に、有効量の
    少なくとも1の多カルボニルビニル含有モノマーを添加することを含んでなる方
    法。
  29. 【請求項29】 爪表面に人工爪を塗布する方法であって、前記爪表面に、
    2以上のカルボニル基を含有する少なくとも1のモノエチレン性不飽和ビニルモ
    ノマーを塗布することを含んでなる方法。
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