JP2002372099A - ダンパー機構 - Google Patents
ダンパー機構Info
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- F16F15/00—Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
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Abstract
スプリング収容部の摩耗や破損を防止する。 【解決手段】 クラッチディスク組立体1は、主に、入
力回転部材2と、出力回転部材3と、ダンパー機構4と
から構成されている。ダンパー機構4は、入力回転部材
2と出力回転部材3とを回転方向に弾性的に連結するた
めの機構であり、複数のコイルスプリング21と、コイ
ルスプリング21の端面を支持する一対のスプリングシ
ート51とを有している。スプリングシート51はコイ
ルスプリング21と反対側に延びる角錐形状の一対の係
合部57を有し、入力回転部材2に形成されたシート受
け部86、96に回転不能に係合し、また、スプリング
収容孔71の円周方向端部にも係合する機能を有してい
る。
Description
に、トルクを伝達するとともに捩じり振動を減衰するた
めのダンパー機構に関する。
れるダンパー機構は、トランスミッションから延びるシ
ャフトに連結されるハブと、フライホイールに連結され
得る入力回転部材と、ハブと入力回転部材とを回転方向
に弾性的に連結するコイルスプリングとから構成されて
いる。
周側に固定された一対の入力プレートとから構成されて
いる。ハブは、シャフトにスプラインにより係合するボ
スと、ボスから半径方向に延びるフランジとを有してい
る。コイルスプリングは、ハブに形成された複数のスプ
リング収容孔に収容され、さらに、一対の入力プレート
に形成されたスプリング収容部に支持されている。一対
の入力プレートとハブが相対回転すると、コイルスプリ
ングは両部材間で回転方向に圧縮される。このダンパー
機構によって、クラッチディスク組立体に入力された回
転方向の捩じり振動が吸収・減衰される。
ングの端面を支持するためのスプリングシートをさらに
有している。コイルスプリングは、このスプリングシー
トを介して、ハブのスプリング収容孔と、一対の入力プ
レートのスプリング収容部とに支持されている。
ルスプリング端面を支持するシート部と、シート部の背
面に形成されスプリング収容孔の円周方向端を軸方向に
挟む一対の係合部とを有しているものがある。一対の係
合部によって、スプリングシートは、スプリング収容孔
の円周方向端においてコイルスプリング軸回りに回転不
能に係合し、一対の係合部の外側がスプリング収容部に
挟まれることにより回転不能に係合している。
ー機構では、スプリング収容孔及びスプリング収容部に
対してスプリングシートはコイルスプリング軸回りに回
り止めされている。このような状態で一対の入力プレー
トとハブとが相対回転してコイルスプリングが両部材間
でダンパー回転方向に圧縮されると、コイルスプリング
の一端はスプリング収容孔の端面のみに支持され、他端
はスプリング収容部のみに支持された状態となる。この
ため、コイルスプリングは、遠心力によって、スプリン
グ収容部の縁部に押し付けられて摺動することとなり、
コイルスプリングやスプリング収容部の摩耗や破損が生
じやすい。
コイルスプリングやスプリング収容部の摩耗や破損を防
止することにある。
ー機構は、トルクを伝達するとともに捩じり振動を減衰
するためのダンパー機構であって、スプリング収容孔が
形成された第1回転プレート部材と、第1回転プレート
部材の軸方向両側に互いに固定されて配置され、スプリ
ング収容孔に対応する位置にスプリング収容部が形成さ
れた一対の第2回転プレート部材と、スプリング収容孔
及びスプリング収容部内に配置され、第1回転プレート
部材と一対の第2回転プレート部材との間でトルク伝達
可能なコイルスプリングと、コイルスプリングの端部と
スプリング収容孔及びスプリング収容部の円周方向端と
の間に配置され、コイルスプリングの端面を支持するシ
ート部と、シート部から軸方向に並んでコイルスプリン
グと反対側に延びスプリング収容孔の円周方向端を軸方
向に挟みスプリング収容部の円周方向端に対してコイル
スプリング軸回りに回転不能に係合する一対の係合部と
をそれぞれが有する一対のスプリングシートとを備えて
いる。そして、一対の係合部はコイルスプリングと反対
側を頂点とする角錐形状であり、スプリング収容部の円
周方向端には、スプリングシートの角錐形状に応じたシ
ート受け部が形成されている。
レート部材にトルクが入力されると、一対のスプリング
シート及びコイルスプリングを介して第1回転プレート
部材にトルクが伝達される。この際に発生する捩じり振
動は、一対の第2回転プレート部材と第1回転プレート
部材とが相対回転し、コイルスプリング回転方向に圧縮
されることによって吸収・減衰される。このとき、コイ
ルスプリングは、第1回転プレート部材のスプリング収
容孔とその反対側にある第2回転プレート部材のスプリ
ング収容部との間に挟まれて圧縮される。
側のスプリングシートの一対の係合部は、第1回転プレ
ート部材のスプリング収容孔の円周方向端を挟んでいる
ため、スプリング収容孔に対してコイルスプリング軸回
りに回転不能である。また、スプリング収容部に当接し
ている側のスプリングシートの一対の係合部は、角錐形
状を有しているため、第2回転プレート部材のスプリン
グ収容部の円周方向端のシート受け部に対してコイルス
プリング軸回りに回転不能である。
部及びシート受け部が角錐形状を有しているため、スプ
リング収容部に対して、回り止めのみならず、遠心力に
より外周側に移動することも制限されている。これによ
り、コイルスプリングがスプリング収容部の縁部に摺動
しにくくなり、コイルスプリングやスプリング収容部の
摩耗や破損が防止できる。また、一対の係合部は、ダン
パー回転方向に延びて形成されているため、ダンパー軸
方向や半径方向に大きくならず、スプリングシートを小
型化できる。
1において、一対の係合部は、スプリング収容孔の円周
方向端に軸方向に対向する第1錐面を軸方向内側に有
し、半径方向に並んで形成された第2及び第3錐面を軸
方向外側に有しており、シート受け部は、係合部の第2
及び第3錐面に合った角錐形状を有している。
2錐面及び第3錐面からなる角錐形状であるため、スプ
リングシートは、シート受け部に対してスムーズに離反
又は当接できる。また、一対の係合部と一対のシート受
け部とが当接している面積が大きく、当接部分の面圧が
小さくなるため、スプリングシートの損傷も防止でき
る。
1または2において、コイルスプリングは、スプリング
シートに対してコイルスプリング軸回りに回転不能に係
止されている。
リングの端面をその軸回りに回転不能に支持し、かつ、
スプリング収容部に対してもコイルスプリング軸回りに
回転不能に支持されている。
グを用いた場合、半径方向内周側の巻数が外周側の巻数
より1巻多くなるように配置された状態を維持できる。
すると、コイルスプリングが圧縮される際に、内周側と
外周側とで1巻当たりの撓み量の差を減らすことがで
き、コイルスプリングの内周部分と外周部分とで1巻に
発生する応力の差を少なくできる。
に基づいて説明する。 (1)クラッチディスク組立体の構造 図1に本発明の一実施形態が採用されたクラッチディス
ク組立体1の平面図を示し、図2に図1のI−O−I断
面図を示す。図1の矢印R1はクラッチディスク組立体
1の回転方向駆動側(正側)であり、矢印R2はその反
対側(負側)である。図2のO−Oは、クラッチディス
ク組立体1の回転軸である。図2のクラッチディスク組
立体1の左側には、エンジン及びフライホイール(図示
せず)が配置され、図2の右側にトランスミッション
(図示せず)が配置されている。
回転部材2(一対の第2回転プレート部材)と、出力回
転部材3(第1回転プレート部材)と、入力回転部材2
と出力回転部材3との間に配置されたダンパー機構4と
から構成されている。
せず)からトルクが入力される部材である。入力回転部
材2は、主に、クラッチディスク11と、クラッチプレ
ート12と、リティーニングプレート13とから構成さ
れている。
(図示せず)に押し付けられて連結される部分である。
クラッチディスク11はクッショニングプレート15
と、その軸方向両側にリベット18によって固定された
一対の摩擦フェーシング16、17とから構成される。
プレート13は、ともに中心孔を有する環状の部材であ
り、互いに対して軸方向に対して所定の間隔をあけて配
置されている。クラッチプレート12はエンジン側に配
置され、リティーニングプレート13はトランスミッシ
ョン側に配置されている。リティーニングプレート13
の外周部にはクラッチプレート12側に延びる筒状部1
3aが形成されている。さらに、複数の固定部13bが
筒状部13aの先端から内周側に延びている。固定部1
3bはクラッチプレート12のトランスミッション側面
に配置され、複数のリベット20によって互いに固定さ
れている。これにより、クラッチプレート12とリティ
ーニングプレート13とは一体回転するようになってい
る。さらに、リベット20は、クッショニングプレート
15の内周部を固定部13bのエンジン側の面に固定し
ている。
プレート13には、円周方向に並んだ窓部81、91が
それぞれ形成されている。本実施形態では、窓部81、
91はそれぞれ円周方向に等間隔に4つ形成されてい
る。リティーニングプレート13の窓部91は、軸方向
に貫通した孔と、その孔の縁に沿って形成されたスプリ
ング収容部92とから構成されている。同様に、クラッ
チプレート12の窓部81には、スプリング収容部82
が形成されている。
トルクをトランスミッション(図示せず)に伝達するた
めの部材である。出力回転部材3は、ハブ7と、ハブフ
ランジ6と、低剛性ダンパー8とから構成されている。
ート12及びリティーニングプレート13の中心孔内に
配置されている。ハブ7は、この中心孔に挿入されたト
ランスミッション入力シャフト(図示せず)に対してス
プライン係合している。ハブフランジ6は環状の部材で
あり、ハブ7の外周側に配置されクラッチプレート12
とリティーニングプレート13との軸方向間に配置され
ている。低剛性ダンパー8は、ハブ7とハブフランジ6
の半径方向間に配置された小さなコイルであり、ハブ7
とハブフランジ6とを回転方向に弾性連結している。さ
らに、ハブフランジ6の外周面は、リティーニングプレ
ート13の筒状部13aの半径方向内側まで延びてい
る。
ング21を収容するためのスプリング収容孔71が形成
されている。本実施形態において、スプリング収容孔7
1は、窓部81、91に対応するように4つ形成されて
いる。詳細は後述する。
回転部材3とを回転方向に弾性的に連結するための機構
であり、主に、複数のコイルスプリング21と、コイル
スプリング21の端面を支持する一対のスプリングシー
ト51とから構成されている。そして、これらの部材
が、窓部81、91(具体的には、スプリング収容部8
2,92)とスプリング収容孔71内とに配置されてい
る。
たスプリング収容部92は、後述のコイルスプリング2
1を収容する機能を有し、外周側受け部93と、内周側
受け部94と、一対のシート受け部96とから構成され
ている。
ート13と同心円の円弧形状をなす軸方向外側に向かっ
て切り起こされた部分である。また、内周側受け部94
は、外周部受け部93の内周側に位置し、直線状に軸方
向外側に向かって切り起こされた部分である。一対のシ
ート受け部96は、外周側受け部93と内周側受け部9
4との半径方向間において、これらの受け部93、94
の円周方向両端を結ぶように形成された起こし部分であ
り、一対のスプリングシート51に係合している。
グ収容部82についてもスプリング収容部92と同様な
構成、形状であり、外周側受け部83と、内周側受け部
84と、一対のシート受け部86とから構成されてい
る。
ト12と同心円をなす円弧状の外周端部と、外周端部の
内周側に位置する直線状の内周端部と、外周端部と内周
端部との半径方向間においてこれらの端部を結ぶように
形成された2つの円周方向端部とからなる孔である。
卵形形状である。コイルスプリング21は、本実施形態
においては、コイルの軸方向両端に座巻を有している。
そして、座巻の端面は研削されておらず、スプリングの
ばね素材の断面形状そのままである。
グ収容部82、92の内周側受け部84、94に軸方向
に飛び出さないように支持され、その外周側はスプリン
グ収容部82、92の外周側受け部83、93に軸方向
に飛び出さないように支持されている。
て、図3〜図7に基づいて説明する。ここで、一対のス
プリングシート51は、互いがコイルスプリング21を
ダンパー回転方向に挟んで向き合うように配置されてい
る。また、図3及び図4に示す記号Pは、図面手前から
奥に延びるスプリングコイル21のコイル中心軸を示し
ており、以下の説明においては、このコイル軸をP−P
軸とする。
プリング21の端部をコイル軸に回転不能に支持し、か
つ、スプリング収容孔71及びスプリング収容部82、
92に対して回転不能に支持される部材である。一対の
スプリングシート51の材質は、硬質樹脂又は弾性樹脂
材料からなる。
いて説明する。スプリングシート51は、主に、シート
部52と、シート部52の背面からP−P軸方向に並ん
でコイルスプリング21と反対側に延びる一対の係合部
57とを有している。
端部をP−P軸回りに回転不能に支持するため部分であ
る。シート部52は、コイルスプリング21の座巻面を
受けるための座面53と、コイルスプリング21の座巻
先端部に当接するための座巻当接部54と、コイルスプ
リング21の端部からコイル内に延びる円柱形状の突出
部56とを有している。
の座巻先端部に対向するように形成された長方形状の面
である。座面53は、座巻当接部54の背面側の辺から
コイルスプリング21のP−P軸に対して直交して延び
る長方形の第1座面53aを有し、この第1座面53a
からコイルスプリング21の座巻1回転分の螺旋形状に
沿うように連続的に形成された螺旋形状の第2座面53
bを有している。そして、第2座面53bの端面は、座
巻当接部54のコイルスプリング21側の辺につながっ
ている。なお、第2座面53bをP−P軸方向から平面
視した面は円環状の面であり、その面の外径は、コイル
スプリング21のコイル外径よりもわずかに小さくなっ
ている。
軸方向に延びて形成された円柱面56aと、突出部円錐
面56bと、先端面56cとからなる。円柱面56a
は、コイルスプリング21の内径よりわずかに小さい径
とコイルスプリング21の座巻1巻分の円柱高さとを有
する円柱形状をしている。突出部円錐面56bは、円柱
面56aの先端に形成されたP−P軸方向に縮径しなが
ら延びる頂点まで達しない円錐面の形状をしている。先
端面56cは、突出部円錐面56bの先端に形成された
ダンパー機構4の半径方向に沿って延びる平面であり、
その輪郭は楕円形状をしている。また、先端面56cの
中心からスプリングシート51をP−P軸方向に貫通す
る貫通孔60が形成されている。
シート部52の座面53に対して全面に当接し、座巻先
端部はシート部52の座巻当接部54に当接している。
コイルスプリング21のR1側についても同様である。
これにより、コイルスプリング21は、一対のスプリン
グシート51に対して、P−P軸回りに相対回転不能に
係止されている。すなわち、一対のスプリングシート5
1は、座巻当接面54がコイルスプリング21のコイル
の巻方向において反対側を向いているため、コイルスプ
リング21はP−P軸回りのどちらにも回転できない。
96に回転不能に係合し、また、スプリング収容孔71
の円周方向端部にも係合する機能を有している。一対の
係合部57は、シート部52の背面からスプリング収容
部82,92の円周方向外側に向かって延びる四角錐形
状の部分であり、シート部52の背面に形成されスプリ
ング収容孔71の円周方向端部の内側面が当接するハブ
当接面61と、ハブ当接面61から円周方向外側に向か
って延びるリティーニングプレート13側及びクラッチ
プレート12側にそれぞれ形成された係合部57a及び
係合部57bとから構成されている。
た係合部57aは、第1錐面58a、第2錐面58b及
び第3錐面58cとからなる三角錐形状の部分である。
第1錐面58aは、シート部52の背面から円周方向外
側に向かって形成された2等辺3角形状の面である。第
2錐面58b及び第3錐面58cは、第1錐面58aを
構成する2つの斜辺と第1錐面58aの頂点から第1錐
面58aに直交しかつシート部52の背面に向かって傾
斜して延びる1つの斜辺とからなる三角錐における第1
錐面58aを除いた2つの錐面である。そして、これら
2つの錐面のうち、ダンパー内周側の錐面が第2錐面5
8bであり、ダンパー外周側の錐面が第3錐面58cで
ある。
は、リティーニングプレート13側の第1錐面58aと
同じ形状の第1錐面59aがクラッチディスク組立体1
の回転軸線に対して垂直な平面に平行な面を形成してお
り、軸方向に間隔を空けて配置されている。さらに、係
合部57bは、第2錐面59b及び第3錐面59cを有
し、第1錐面59aとともに係合部57aに対して軸方
向に向き合う三角錐形状を有している。
部86、96への組み付け状態について、図8〜図10
を用いて説明する。ここで、図8は図1のダンパー機構
4の部分を拡大した平面図であり、図9は図8のII−II
断面図であり、図10は図2のダンパー機構4の部分を
拡大した断面図である。
円周方向端部の内側面は、スプリングシート51のハブ
当接面61に当接している。このため、スプリングシー
ト51の一対の係合部57a、57bは、軸方向間に僅
かな隙間を空けてスプリング収容孔71の円周方向端部
を挟んでいる。より詳細には、係合部57aの第1錐面
58aと係合部57bの第1錐面59aとは、ともに、
スプリング収容孔71の円周方向端部の軸方向面に近接
している。
はスプリング収容孔71の円周方向端部からダンパー回
転方向に離脱することは可能であるが、係合した状態で
はハブフランジ6に対してダンパー軸方向に移動不能に
なっており、さらにP−P軸回りに回転不能になってい
る。
部57は、プレート12,13のシート受け部86、9
6に当接し支持されている。より詳細には、シート受け
部96は、リティーニングプレート13の軸方向外側に
向かって起こされた三角錐形状の面を有しており、錐面
58b、58cに対して係合している。同様に、シート
受け部86は、クラッチプレート12の軸方向外側に向
かって起こされた三角錐形状の面を有しており、錐面5
9b、59cに対して係合している。
は、シート受け部86、96からダンパー回転方向に離
脱することは可能であるが、係合した状態ではプレート
12,13に対して、ダンパー軸方向、回転方向及び半
径方向に移動不能になっており、さらにP−P軸回りに
回転不能になっている。
プリング収容孔71に対してP−P軸回りに回転不能に
支持されている。つまり、コイルスプリング21は、ス
プリング収容孔71に対してもP−P軸回りに回転不能
に支持されている。
構成では、一対のスプリングシート51がハブフランジ
6に回り止めされ、そして一対のスプリングシート51
がプレート12,13に回り止めされ、さらにコイルス
プリング21が一対のスプリングシート51に回り止め
されている。すなわち、コイルスプリング21は、全て
の構成部材に対して回り止めされている。
を利用して、コイルスプリング21は、座巻を除く外周
側の巻数は4巻きに、そして、内周側の巻数は5巻きに
なるようにスプリング収容部92内に設置されている。
つまり、コイルスプリング21は、内周側の巻数が外周
側の巻数より1巻き多くなるように設置されている。
ーフロート22が配置されている。ラバーフロート22
はコイルスプリング21が圧縮された際に一対のスプリ
ングシート51の突出部56間に挟まれてストッパート
ルクを発生するための部材である。
〜図14に基づいて、説明する。ここで、図11はクラ
ッチが連結されていない状態におけるダンパー機構4の
断面正面図であり、図12は、図11のIII−III方向か
ら見たときのダンパー機構4の断面側面図である。図1
3はクラッチが連結し捩じりが生じた状態のダンパー機
構4の断面正面図であり、図14は図13のIII−III方
向から見たときのダンパー機構4の断面側面図である。
12及びリティーニングプレート13を矢印R1側に捩
っていくと、コイルスプリング21は、シート受け部8
6、96からR2側のスプリングシート51を介して押
圧されスプリング収容孔71内でR1方向に圧縮され
る。このとき、コイルスプリング21のR1側端部はR
1側のスプリングシート51のシート部52にP−P軸
回りに回転不能に支持され、R1側のスプリングシート
51の一対の係合部57はスプリング収容孔71のR1
側端面によってP−P軸回りに回転不能に支持されてい
る。また、コイルスプリング21のR2側端部は、R2
側のスプリングシート51の一対の係合部57を介して
シート受け部86、96にP−P軸回りに回転不能にか
つ外周側に移動不能に支持されている。
以下のようなものがある。
は、軸方向間にスプリング収容部71の円周方向端を軸
方向間に挟んでいるため、ハブフランジ6に対してダン
パー回転方向に移動不能になっており、さらにP−P軸
回りに回転不能になっている。また、スプリングシート
51の一対の係合部57はプレート12,13のシート
受け部86,96にそれぞれ係合しているため、プレー
ト12,13に対してダンパー軸方向、回転方向及び半
径方向に移動不能になっており、さらにP−P軸回りに
回転不能になっている。
シート51を介して両回転部材2,3にP−P軸回りに
回転するのを規制されているため、適切に配置したコイ
ルスプリング21の状態を維持できる。ここでいう「適
切に配置した」とは、コイルスプリング21の外周側の
巻数が内周側の巻数より少なく、内周側の巻きと外周側
の巻きとで発生する応力の差が小さい状態をいう。この
結果、コイルスプリング21の寿命が向上する。
よる特別な効果は以下のようなものがある。コイルスプ
リング21の両端は一対のスプリングシート51を介し
て両回転部材2,3に対してダンパー半径方向の移動が
規制されているため、コイルスプリング21の端部が外
周側に移動するのが制限されている。したがって、コイ
ルスプリング21の圧縮時に遠心力が作用してもコイル
スプリング21がスプリング収容孔71やスプリング収
容部82,92の縁部に摺動しにくい。その結果、コイ
ルスプリング21や各部材の摩耗や破損が生じにくくな
る。
部57は、ハブフランジ6のスプリング収容部71に対
して係合しているのみならず、プレート12,13のス
プリング収容部82,92に対しても係合するという2
つの機能を有している。
受け部86,96は、角錐という単純な形状である。一
対の係合部57はシート部52からダンパー回転方向に
延びているため、シート部52がダンパー軸方向や半径
方向に大きくなることがない。そのため、図10に示す
ように、本実施形態ではコイルスプリング21の外径よ
りもシート部52の座面53の外径を小さくすることが
でき、一対のスプリングシート51を小型化、省スペー
ス化構造としている。特に、コイルスプリング21の軸
回りの回り止めを実現した一対のスプリングシート51
の小型化を実現したという点で、本願発明は優れた利点
を有している。
け部86、96とが当接している面積が大きく、当接部
分の面圧が小さくなるため、一対のスプリングシート5
1の損傷も防止できる。さらに、一対の係合部57は回
転方向外側に頂点を有する角錐形状であるため、一対の
スプリングシート51が一対のシート受け部86、96
に対して、スムーズに離反又は当接できる。
基づいて説明したが、具体的な構成は、この実施形態に
限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で
変更可能である。
ブとハブフランジとが一体の部材からなるクラッチディ
スク組立体にも適用できる。また、クラッチディスク組
立体に限定されず、フライホイール組立体やトルクコン
バータのロックアップクラッチにも適用できる。
ングシートの一対の係合部及びシート受け部が角錐形状
を有しており、スプリング収容部に対して遠心力により
外周側に移動することが制限されているので、コイルス
プリングがスプリング収容部の縁部に摺動しにくくな
り、コイルスプリングやスプリング収容部の摩耗や破損
が防止できる。
図。
す図。
作を説明するための図。
作を説明するための図。
Claims (3)
- 【請求項1】トルクを伝達するとともに捩じり振動を減
衰するためのダンパー機構であって、 スプリング収容孔が形成された第1回転プレート部材
と、 前記第1回転プレート部材の軸方向両側に互いに固定さ
れて配置され、前記スプリング収容孔に対応する位置に
スプリング収容部が形成された一対の第2回転プレート
部材と、 前記スプリング収容孔及び前記スプリング収容部内に配
置され、前記第1回転プレート部材と前記一対の第2回
転プレート部材との間でトルク伝達可能なコイルスプリ
ングと、 前記コイルスプリングの端部と前記スプリング収容孔及
び前記スプリング収容部の円周方向端との間に配置さ
れ、前記コイルスプリングの端面を支持するシート部
と、前記シート部から軸方向に並んで前記コイルスプリ
ングと反対側に延び前記スプリング収容孔の円周方向端
を軸方向に挟み前記スプリング収容部の円周方向端に対
してコイルスプリング軸回りに回転不能に係合する一対
の係合部とをそれぞれが有する一対のスプリングシート
とを備え、 前記一対の係合部は前記コイルスプリングと反対側を頂
点とする角錐形状であり、 前記スプリング収容部の円周方向端には、前記スプリン
グシートの角錐形状に応じたシート受け部が形成されて
いる、ダンパー機構。 - 【請求項2】前記一対の係合部は、前記スプリング収容
孔の円周方向端部に軸方向に対向する第1錐面を軸方向
内側に有し、半径方向に並んで形成された第2及び第3
錐面を軸方向外側に有しており、 前記シート受け部は前記係合部の前記第2及び第3錐面
に合った角錐形状を有している、請求項1に記載のダン
パー機構。 - 【請求項3】前記コイルスプリングは前記スプリングシ
ートに対してコイルスプリング軸回りに回転不能に係止
されている、請求項1または2に記載のダンパー機構。
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