JP2002371662A - 下屋と壁体との接合構造、および同接合方法 - Google Patents
下屋と壁体との接合構造、および同接合方法Info
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Abstract
に、屋根面材の上端部近傍まで、外装材を予め工場で取
り付けておくことができる下屋と壁体との接合構造およ
び同接合方法を提供すること。 【解決手段】 壁体2の側面に下屋1が取り付く、下屋
1と壁体2との接合構造であって、水平方向に隣接する
複数枚の金属板がハゼ11により互いに接合されて成
り、前記下屋1の上面と前記壁体2の側面の一部とを一
体に覆う屋根面材10と、前記屋根面材10の上端より
上方の前記壁体2の側面に取り付けられた外装材4と、
前記屋根面材10の上端部12の表面を覆う第一のカバ
ー材30と、前記壁体2の側面の、前記外装材4の下端
部の裏側の部位に取り付けられ、前記第一のカバー材3
0と壁体2との接合部を覆う防水シート20とを備え
る。
Description
る下屋と壁体との接合構造および同接合方法に関するも
のである。
の工業化が進み、例えば、壁や床、屋根といった構成要
素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれら
のパネルを組み合わせることによって住宅を構築すると
いったパネル工法が一部に採用されている。近年、さら
に工業化が進み、例えば、特開平10−102726号
公報に記載の技術で知られるように、予め壁体に外装材
が貼設された状態で、建築現場に搬入する方法が進めら
れ、現場での建築工数の削減、工期の短縮が図られてい
る。
図6に示すように、建物の外壁から突出するように下屋
50が設けられている建物では、下屋50と壁体51と
が接合され、下屋50の上面には屋根面材52が配置さ
れる。ここで、金属板を屋根面材52に用いる場合に
は、下屋50の上面を覆う金属板を、下屋50と壁体5
1の接合部において、壁体51に沿うように折り曲げ、
この金属板の折曲部位53より上側を壁体51の側面に
固定する。そして、金属板の上端部54と壁体51との
接合部を、防水シート55等で覆い、防水処理する。こ
のとき、金属板の上端部54に防水シート55を密着さ
せるため、水平方向に隣接する金属板同士の接合部に形
成されたハゼ56を、屋根面材52の上端部54におい
て、ハンマー等で押し潰し略平らにしなければならな
い。
1の側面の一部に取り付けるに先だって、この壁体51
の側面の屋根面材52の近傍まで外装材58を取り付け
ておこうとすると、ハンマー等でハゼ56を押し潰すと
きに、外装材58が作業の邪魔になることがある。この
ため、予め工場等で、壁体51の屋根面材52との接合
部近傍まで、外装材58を取り付けておくことが出来な
かった。本発明の課題は、壁体に下屋を取り付ける際
に、壁体の側面上に、屋根面材の上端部近傍まで、外装
材を予め工場で取り付けておくことができる下屋と壁体
の接合構造、および同接合方法を提供することである。
に、請求項1記載の発明は、例えば図1に示すように、
壁体2の側面に下屋1が取り付く、下屋1と壁体2との
接合構造であって、水平方向に隣接する複数枚の金属板
がハゼ11により互いに接合されて成り、前記下屋1の
上面と前記壁体2の側面の一部とを一体に覆う屋根面材
(長尺金属板)10と、前記屋根面材10の上端より上
方の前記壁体2の側面に取り付けられた外装材(サイデ
ィング)4と、前記屋根面材10の上端部12の表面を
覆う第一のカバー材30と、前記壁体2の側面の、前記
外装材4の下端部の裏側の部位に取り付けられ、前記第
一のカバー材30と壁体2との接合部を覆う防水シート
20と、を備えることを特徴とする。なお、上記第一の
カバー材30は、耐水性や防水性を有する材質から形成
されていることが好ましい。また、防水シート20とし
ては、例えば塩化ビニルシートなどが用いられる。
4は前記屋根面材10の上端部12より上方の壁体2の
側面に取り付けられているので、屋根面材10の上端部
12に防水シート20を密着させるために、前記屋根面
材10の上端部12の前記ハゼ11をハンマー等で叩い
て押し潰す際に、この外装材4が邪魔になることがな
い。従って、外装材4を予め工場等で壁体2上の屋根面
材10の上端部12近傍まで、取り付けておくことがで
き、現場での工数が削減される。
面材10の上端部12を覆うので、屋根面材10と壁体
2との接合部が前記第一のカバー材30によって雨水等
から保護される。さらに、ハンマー等によって押し潰さ
れたハゼ11が、この第一のカバー材30によって壁体
2の外側に露出しないので、壁体2の外観の意匠性が向
上する。また、前記防水シート20が前記壁体2の側面
の、前記外装材4の下端部の裏側の部位に取り付けら
れ、前記第一のカバー材30と壁体2の接合部を覆って
いるので、当該接合部から雨水等が壁体2に浸入しな
い。
ように、請求項1記載の下屋1と壁体2との接合構造で
あって、前記防水シート20の表面には、第二のカバー
材40が取り付けられ、この第二のカバー材40は、前
記壁体2の側面と前記外装材4の下端部の裏面との間に
挿入されていることを特徴とする。ここで、上記第二の
カバー材40の上端部は、耐水性や防水性を有する材質
から形成されていることが好ましい。
同様の効果が得られるのは勿論のこと、第二のカバー材
40が前記防水シート20の表面に取り付けられている
ので、この防水シート20が壁体2の外側に露出せず、
壁体2の外観の意匠性が向上する。また、前記第二のカ
バー材40の上端部は前記壁体2の側面と前記外装材4
の下端部の裏面との間に挿入されているので、第二のカ
バー材40の上端部は、外装材4によって隠微されるこ
とになる。よって、壁体2の外観が秀麗になるととも
に、屋根面材10の上端部12と壁体2との接合部の防
水性能が向上する。
ように、請求項1記載の下屋1と壁体2との接合構造に
おいて、前記第一のカバー材30の表面は、前記外装材
4の表面より前記壁体2から離隔する方向に突出してい
ることを特徴とする。
様の効果が得られるのは勿論のこと、前記第一のカバー
材30の表面が、前記外装材4の表面より前記壁体2か
ら離隔する方向に突出しているので、壁体2から第一の
カバー材30へ垂れ落ちた雨水等が、前記第一のカバー
材30によって前記壁体2から離隔する方向へ流れて、
下屋1へ伝わり落ちることになる。従って、第一のカバ
ー材30は水切り材としての機能を果たすことになり、
壁体2と屋根面材10の上端部12との接合部の防水性
能を高めることができる。
ように、請求項2記載の下屋1と壁体2との接合構造に
おいて、前記第一のカバー材30または第二のカバー材
40の表面は、前記外装材4の表面より前記壁体2から
離隔する方向に突出していることを特徴とする。
同様の効果が得られるのは勿論のこと、前記第一のカバ
ー材30または第二のカバー材40の表面が、前記外装
材4の表面より前記壁体2から離隔する方向に突出して
いるので、壁体2から第一のカバー材30または第二の
カバー材40へ垂れ落ちた雨水等が、第一のカバー材3
0または第二のカバー材40によって、前記壁体2から
離隔する方向へ流れて、下屋1へ伝わり落ちることにな
る。従って、第一のカバー材30または第二のカバー材
40は、水切り材としての機能を果たすことになり、壁
体2と屋根面材10の上端部12との接合部の防水性能
を高めることができる。
ように、請求項1または3記載の下屋1と壁体2との接
合構造において、前記下屋1の軒先およびケラバには、
パラペット3(図2および図4参照)が設けられ、前記
第一のカバー材30は、前記壁体2の側面に取り付けら
れる第一の固定部31と、前記屋根面材10の上端部1
2を覆う第一のカバー部32とから成り、前記第一のカ
バー部32の上端の高さは、前記パラペット3の上端の
高さとほぼ同一とされていることを特徴とする。
たは3と同様の効果が得られるのは勿論のこと、前記下
屋1の軒先およびケラバに設けられたパラペット3の上
端の高さと、前記第一のカバー部32の上端の高さがほ
ぼ同一であるので、住宅等を外側から見たときに、住宅
等の外観の意匠性を高めることができる。
ように、請求項2または4記載の下屋1と壁体2との接
合構造において、前記下屋1の軒先およびケラバには、
パラペット3(図2および図4参照)が設けられ、前記
第一のカバー材30は、前記壁体2の側面に取り付けら
れる第一の固定部31と、前記屋根面材10の上端部1
2を覆う第一のカバー部32とから成り、前記第二のカ
バー材40は、前記壁体2の側面と前記外装材4の下端
部の裏面に挿入されて前記壁体2の側面に取り付けられ
る第二の固定部41と、前記第一の固定部31と壁体2
との接合部を覆う第二のカバー部42と、を備え、前記
第一のカバー部32または第二のカバー部42の上端の
高さは、前記パラペット3の上端の高さとほぼ同一とさ
れていることを特徴とする。
たは4と同様の効果が得られるのは勿論のこと、前記下
屋1の軒先およびケラバに設けられたパラペット3の上
端の高さと、前記第一のカバー部32または前記第二の
カバー部42の上端の高さがほぼ同一であるので、住宅
等を外側から見たときに、住宅等の外観の意匠性を高め
ることができる。
ように、請求項1〜6のいずれかに記載の下屋1と壁体
2との接合構造を構築するための、下屋1と壁体2との
接合方法であって、前記屋根面材10の上端より上方の
前記壁体2の側面に、前記外装材4を取り付けておくと
ともに、同壁体2の側面の、前記外装材4の下端部の裏
側の部位に、前記防水シート20の上端部を貼り付けて
おいた後で、前記下屋1の上面と前記壁体2の側面の前
記外装材4の下端より下方の部位とを一体に覆うよう
に、前記屋根面材10を取り付け、次に、前記屋根面材
10の上端部12の前記ハゼ11を押し潰し、次に、前
記屋根面材10の上端部12の表面に、前記第一のカバ
ー材30を取り付け、次に、前記防水シート20の下端
部を、前記第一のカバー材30の上端部の表面に貼り付
けることを特徴とする。ここで、防水シート20の下端
部には、予め接着剤を塗布しておき、この接着剤の表面
を覆う剥離シートが取り付けられていると好ましい。
ート20の上端部が予め壁体2に取り付けられているの
で、住宅等の構築現場で、壁体2に防水シート20を貼
り付ける作業を簡略化することができる。また、前記外
装材4は前記屋根面材10の上端部12より上方の壁体
2の側面に取り付けるので、屋根面材10の上端部12
に防水シート20を密着させるために、前記屋根面材1
0の上端部12の前記ハゼ11をハンマー等で叩いて押
し潰す際に、この外装材4が邪魔になることがない。従
って、外装材4を予め工場等で壁体2の屋根面材10の
上端部12近傍まで、取り付けておくことができ、現場
での工数が削減される。
ゼ11が、この第一のカバー材30によって壁体2の外
側に露出しないので、住宅等の外観の意匠性が向上す
る。また、前記防水シート20の下端部で、前記第一の
カバー材30の上端部と壁体2の接合部を覆うので、当
該接合部から雨水等が壁体2に浸入しない。
かかる下屋1と壁体2との接合構造、および同接合方法
における実施の形態について詳細に説明する。
て、下屋1と壁体2はパネル工法により構築される住宅
に設けられるものである。パネル工法とは、壁や床、屋
根などの構成要素を予め工場でパネルとして製作してお
き、住宅の構築現場でパネルを組み合わせて、パネル同
士を接着剤とボルトまたは釘によって接合する住宅の施
工方法で、建築現場での施工作業を省力化することので
きる利点がある。
の下屋1と壁体2との接合構造は、図1に示すように壁
体2の側面に下屋1が取り付けられており、上記下屋1
の軒先およびケラバにはパラペット3(図2および図4
参照)が下屋1の外周を取り囲むように設けられてい
る。下屋1と壁体2の側面の一部は、長尺金属板(屋根
面材)10で覆われている。この長尺金属板10の上端
より上方の前記壁体2の側面にはサイディング(外装
材)4が取り付けられている。前記壁体2の側面の、前
記サイディング4の下端部の裏側の部位には、防水シー
ト20の上端部が取り付けられている。
1は、ハンマー等で略平らに押し潰されている。そし
て、この長尺金属板10の上端部12の表面を覆うよう
に、第一のカバー材30が壁体2に取り付けられてい
る。前記第一のカバー材30と壁体2との接合部は、前
記防水シート20によって覆われている。前記防水シー
ト20の表面には、第二のカバー材40が、その上端部
が壁体2の側面とサイディング4の下端部の裏面との間
に挿入されるようにして取り付けられている。
いる。この下屋パネルは、桟材を矩形状に組み立てると
ともに、矩形枠の内側に補強桟材を縦横に組み付けられ
て成る枠体の上面に合板等の面材を貼設したもので、工
場等で製造されるものである。前記壁体2は、住宅2の
壁面を構成する壁パネルである。この壁パネルは、下屋
パネルと同様に、縦横の框材を矩形状に組み立てるとと
もに、矩形枠の内部に補助桟材を縦横に組み付けられて
なる枠体の両面に面材が貼り付けられたもので、工場等
で製造されるものである。
取り付けられたサイディング4の下端の裏面の位置ま
で、防水透湿シート6で覆われている。この防水透湿シ
ート6の下端は、前記防水シート20の上端と重ね合わ
されている。また、下屋1の上面と壁体2の側面にはア
スファルトルーフィング7a、7bが貼設されている。
壁体2に貼設されたアスファルトルーフィング7bの上
端の位置は、前記長尺金属板10の上端の位置と等しく
なっている。さらに、下屋1と壁体2との接合部周縁部
は、屋根耐水シート8で覆われている。
の側端同士が重ね合わされた状態で一体に折り曲げられ
て形成されるハゼ11によって互いに接合されている。
この長尺金属板10は、下屋1と壁体2との接合部9で
折り曲げられて、壁体2の側面に沿うように立ち上げら
れている。該長尺金属板10の上端部12のハゼ11
は、ハンマー等によって押し潰されて、略平らになって
いる。略平らになった上端部12は、釘等の止着材によ
って、前記第一のカバー材30とともに、壁体2に固定
されている。
ニル鋼板等から形成され、第一の固定部31と第一のカ
バー部32とからなっている。前記第一の固定部31
は、水平方向に長尺な平板で、上述のように、長尺金属
板10とともに、前記壁体2の側面に取り付けられるも
のである。また、前記第一のカバー部32の表面は、前
記サイディング4の表面より壁体2から離隔する方向に
突出しており、第一のカバー部32の断面は、開口部が
壁体2に面するコの字状をしている。また、図2に示す
ように、この第一のカバー部32は、その上端の高さ
が、前記パラペット3の上端の高さとほぼ同一になるよ
うに、壁体2に取り付けられている。
ビニル鋼板から成り、第二の固定部41と第二のカバー
部42とからなっている。前記第二の固定部41は、水
平方向に長尺な平板からなり、前記壁体2の側面と前記
サイディング4の下端部の裏面に挿入されて、前記壁体
2の側面に取り付けられている。前記第二のカバー部4
2は、水勾配が付与された勾配部42aと、この勾配部
42aの先端部に垂下形成されて、前記第一の固定部3
1と壁体2との接合部を覆うカバー部本体42bとから
なっている。
る下屋1と壁体2との接合方法を以下に説明する。前記
壁体2は、上述したように、住宅の壁面を構成する壁パ
ネルであって、例えば、工場で製造されるものである。
この壁体2の側面には、サイディング4が前記胴縁5を
介して取り付けられている。なお、前記壁体2の側面に
は、サイディング4の下端の位置まで、防水透湿シート
6が貼設されている。また、前記壁体2の側面の、前記
サイディング4の下端部の裏側の位置には、防水シート
20の上端部が、予め、工場等で貼り付けられている。
この防水シート20の下端部には、接着剤が塗布され、
この接着剤の表面を覆う剥離シートが取り付けられてい
る。
れて、前記壁体2に下屋1が取り付けられる。その後、
下屋1の上面をアスファルトルーフィング7aで覆い、
次に、屋根耐水シート8で、下屋1と壁体2との接合部
を覆う。そして、壁体2の側面に、防水シート8の立上
がり部分を上から覆うようにアスファルトルーフィング
7bを貼付する。さらに、アスファルトルーフィング7
bの上端部の表面を上記防水シート20の下端部で覆
う。
び壁体2の側面の一部を覆う。このとき、水平方向に隣
接する複数枚の長尺金属板10の側端同士を折り曲げて
接合する。このときに、長尺金属板10の側端部にハゼ
11が形成されている。次に、この長尺金属板10を、
下屋1と壁体2との接合部9で、壁体2に沿うように折
り曲げる。次に、前記長尺金属板10の上端部12をハ
ンマー等で叩き、上端部12の前記ハゼ11を押し潰
す。
尺金属板10の上端部12の表面に、前記第一のカバー
材30の第一の固定部31を取り付ける。このとき、第
一のカバー部32で、前記上端部12と壁体2との接合
部を覆うようにすると同時に、第一のカバー部32の上
端の高さが、前記パラペット3の上端の高さとほぼ同一
になるようにする。そして、前記防水シート20の下端
部32に取り付けられている剥離シートを剥がして、前
記第一の固定部31と壁体2との接合部に前記防水シー
ト20の下端部を貼り付ける。次に、第二のカバー材4
0の第二の固定部41を壁体2の側面とサイディング4
の裏面との間に挿入し、第二の固定部41を前記防水シ
ート20の表面に固定する。このとき、第二のカバー部
42が第一の固定部31と壁体2との接合部を覆い、壁
体2の外側に露出しないようにする。
ディング4は前記長尺金属板10の上端部12より上方
の壁体2の側面に取り付けられているので、前記長尺金
属板10の上端部12の前記ハゼ11をハンマー等で叩
いて押し潰す際に、このサイディング4が邪魔になるこ
とがない。従って、サイディング4を予め工場等で壁体
2上の長尺金属板10の上端部12近傍まで、取り付け
ておくことができ、現場での工数が削減される。また、
長尺金属板10の上端部12のハゼ11が押し潰され
て、略平らになっているので、長尺金属板10の上端部
12に防水シート20を密着させることができる。
金属板10の上端部12を覆うので、長尺金属板10と
壁体2との接合部9が前記第一のカバー材30によって
雨水等から保護される。さらに、ハンマー等によって押
し潰されたハゼ11が、この第一のカバー部32によっ
て壁体2の外側に露出しないので、壁体2の外観の意匠
性が向上する。また、前記防水シート20が前記壁体2
の側面の、前記サイディング4の下端部の裏側の部位に
取り付けられ、前記第一の固定部31と壁体2との接合
部を覆っているので、当該接合部から雨水等が壁体2に
浸入しない。
ト20の表面に取り付けられているので、この防水シー
ト20が壁体2の外側に露出せず、壁体2の外観の意匠
性が向上する。さらに、前記第二のカバー材40の第二
の固定部41は、前記壁体2の側面と前記サイディング
4の下端部の裏面との間に挿入されているので、第二の
固定部41は、サイディング4によって隠微されること
になる。よって、壁体2の外観が秀麗になるとともに、
長尺金属板10の上端部12と壁体2との接合部の防水
性能が向上する。
42aと、前記カバー部本体42bとからなっている。
また、前記第一のカバー部32の表面は、前記サイディ
ング4の表面より前記壁体2から離隔する方向に突出し
ている。従って、壁体2から第二のカバー部42へ垂れ
落ちた雨水等は水勾配部42aを伝って、そのまま第一
のカバー部32へ垂れ落ち、さらに、第一のカバー部3
2によって前記壁体2から離隔する方向へ雨水等が流れ
て、下屋1へ伝わり落ちることになる。このため、第一
のカバー材30は水切り材としての機能を果たすことに
なり、壁体2と長尺金属板10の上端部12との接合部
の防水性能を高めることができる。また、第二のカバー
材40によって、壁体2と長尺金属板10の上端部12
との接合部は雨水等が直接当たらないように保護されて
いる。従って、第二のカバー材40によって壁体2と長
尺金属板10の上端部12との接合部および、壁体2と
第一のカバー材30との接合部の防水性能が高められて
いる。
けられたパラペット3の上端の高さと、前記第一のカバ
ー部32の上端の高さがほぼ同一であるので、住宅等を
外側から見たときに、住宅等の外観の意匠性を高めるこ
とができる。
方法によれば、前記防水シート20の上端部が予め壁体
2に取り付けられているので、住宅等の構築現場で、壁
体2に防水シート20を貼り付ける作業を簡略化でき
る。また、前記サイディング4は前記長尺金属板10の
上端部12より上方の壁体2の側面に取り付けるので、
長尺金属板10の上端部12に防水シート20を密着さ
せるために、前記長尺金属板10の上端部12の前記ハ
ゼ11をハンマー等で叩いて押し潰す際に、このサイデ
ィング4が邪魔になることがない。従って、サイディン
グ4を予め工場等で壁体2上の長尺金属板10の上端部
12の近傍まで、取り付けておくことができ、現場での
工数が削減される。
述したように剥離シートが取り付けられているので、住
宅等の構築現場では、この剥離シートを剥がして、前記
第一の固定部31と壁体2との接合部に貼り付けること
ができる。従って、前記第一の固定部31と壁体2との
接合部を容易に防水処理することができる。
が前記第一の実施の形態と異なる点は、第一の実施の形
態における第一のカバー材30の代わりに、長尺な金属
板から成る第一のカバー材35を壁体2に取り付けてい
ることと、第二のカバー材40の取り付け位置が異なる
ことである。従って、以下に前記相違点について詳しく
説明し、第1の実施の形態と共通構成部分には、同一符
号を付してその説明を省略する。
おける下屋1と壁体2の接合構造において、第一の実施
の形態と同様に、長尺金属板10の上端部12のハゼ1
1は、ハンマー等によって略平らに押し潰されている。
この長尺金属板10の上端部12に、水平方向に長尺な
金属板から成る第一のカバー材35が接合されている。
長尺金属板10の上端部12と第一のカバー材35の接
合部は、互いに折り曲げられて、水平方向にハゼ36が
形成されている。第一のカバー材35の上端部は壁体2
に接合され、この第一のカバー材35と壁体2との接合
部を覆うように、防水シート20が壁体2の側面に取り
付けられている。
材40は、壁体2の側面とサイディング4の下端部の裏
面に第二の固定部41が挿入されて、前記防水シート2
0の表面に取り付けられ(図3参照)、第二のカバー部
42は壁体2と第一のカバー材35の上端部との接合部
を覆っている。本第二の実施の形態では、第二のカバー
部42の上端の高さは、前記パラペット3の上端の高さ
とほぼ同一になるようにとりつけられている。
る下屋1と壁体2との接合方法を以下に説明する。下屋
1と壁体2とを接合し、接合部を防水処理し、長尺金属
板10で、下屋1の上面と壁体2の側面の一部を覆った
後に、長尺金属板10の上端部12の前記ハゼ11をハ
ンマー等で略平らになるように押し潰す。押し潰された
前記長尺金属板10の上端部12と第一のカバー材35
の下端部とを折り曲げてハゼ36を形成させて接合す
る。第一のカバー材35を壁体2に固定し、前記防水シ
ート20の下端部32に取り付けられている剥離シート
を剥がして、前記第一のカバー材35と壁体2との接合
部に前記防水シート20の下端部を貼り付ける。次に、
第二のカバー材40の第二の固定部41を壁体2の側面
とサイディング4の裏面との間に挿入し、第二の固定部
41を前記防水シート20の表面に固定する。このと
き、第二のカバー部42の上端の高さと、前記パラペッ
ト3の上端の高さがほぼ同一となるように取り付け、か
つ、第二のカバー部42で第一のカバー材35と壁体2
との接合部を覆い、壁体2の外側に露出しないようにす
る。
ディング4は前記長尺金属板10の上端部12より上方
の壁体2の側面に取り付けられているので、長尺金属板
10の上端部12の前記ハゼ11をハンマー等で叩いて
押し潰す際に、このサイディング4が邪魔になることが
ない。従って、サイディング4を予め工場等で壁体2上
の長尺金属板10の上端部12近傍まで、取り付けてお
くことができ、現場での工数が削減される。
合部9は前記第二のカバー部42によって覆われている
ので、壁体2の外観の意匠性が向上し、また、当該接合
部が雨水等から保護される。また、前記防水シート20
が前記壁体2の側面の、前記サイディング4の下端部の
裏側の部位に取り付けられ、前記第一の固定部31と壁
体2との接合部を覆っているので、当該接合部から雨水
等が壁体2に浸入しない。
けられたパラペット3の上端の高さと、前記第二のカバ
ー部42の上端の高さがほぼ同一であるので、住宅等を
外側から見たときに、住宅等の外観の意匠性を高めるこ
とができる。
び第二の実施の形態に限定されるものではなく、本発明
の主旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能であることは
勿論である。例えば、上記実施の形態において、下屋1
と壁体2はそれぞれ、パネル工法により構築される住宅
の下屋パネルと壁パネルであるが、本発明は軸組み工法
やツーバイフォー工法などにより構築される建物の下屋
と壁体との接合箇所にも適用可能である。
グ4の素材として、窯業系(セメント系も含む)、金属
系、木片や木繊維やパルプ等を含むセメント板等が考え
られる。また、外装材は、サイディング4に限らず、タ
イルやALC等を使用してもよい。前記第一のカバー材
30および第二のカバー材40は、塩化ビニル鋼板以外
にも、防錆処理が施された鋼板やアルミニウム等の金属
やFRP、ポリカーボネート、硬質塩化ビニル樹脂等の
合成樹脂等も使用することができる。要は、耐水性また
は防水性を有する材質から形成されていればよい。
材は前記屋根面材の上端部より上方の壁体の側面に取り
付けられているので、屋根面材の上端部に防水シートを
密着させるために、前記屋根面材の上端部の前記ハゼを
ハンマー等で叩いて押し潰す際に、この外装材が邪魔に
なることがない。従って、外装材を予め工場等で壁体上
の屋根面材の上端部近傍まで、取り付けておくことがで
き、現場での工数が削減される。
の上端部を覆うので、屋根面材と壁体との接合部が前記
第一のカバー材によって雨水等から保護される。さら
に、ハンマー等によって押し潰されたハゼが、この第一
のカバー材によって壁体の外側に露出しないので、壁体
の外観の意匠性が向上する。また、前記防水シートが前
記壁体の側面の、前記外装材の下端部の裏側の部位に取
り付けられ、前記第一のカバー材と壁体の接合部を覆っ
ているので、当該接合部から雨水等が壁体に浸入しな
い。
同様の効果が得られるのは勿論のこと、第二のカバー材
が前記防水シートの表面に取り付けられているので、こ
の防水シートが壁体の外側に露出せず、壁体の外観の意
匠性が向上する。また、前記第二のカバー材の上端部は
前記壁体の側面と前記外装材の下端部の裏面との間に挿
入されているので、第二のカバー材の上端部は、外装材
によって隠微されることになる。よって、壁体の外観が
秀麗になるとともに、屋根面材の上端部と壁体との接合
部の防水性能が向上する。
様の効果が得られるのは勿論のこと、前記第一のカバー
材の表面が、前記外装材の表面より前記壁体から離隔す
る方向に突出しているので、壁体から第一のカバー材へ
垂れ落ちた雨水等が、前記第一のカバー材によって前記
壁体から離隔する方向へ流れて、下屋へ伝わり落ちるこ
とになる。従って、第一のカバー材は水切り材としての
機能を果たすことになり、壁体と屋根面材の上端部との
接合部の防水性能を高めることができる。
同様の効果が得られるのは勿論のこと、前記第一のカバ
ー材または第二のカバー材の表面が、前記外装材の表面
より前記壁体から離隔する方向に突出しているので、壁
体から第一のカバー材または第二のカバー材へ垂れ落ち
た雨水等が、第一のカバー材または第二のカバー材によ
って、前記壁体から離隔する方向へ流れて、下屋へ伝わ
り落ちることになる。従って、第一のカバー材または第
二のカバー材は、水切り材としての機能を果たすことに
なり、壁体と屋根面材の上端部との接合部の防水性能を
高めることができる。
たは3と同様の効果が得られるのは勿論のこと、前記下
屋の軒先およびケラバに設けられたパラペットの上端の
高さと、前記第一のカバー部の上端の高さがほぼ同一で
あるので、住宅等を外側から見たときに、住宅等の外観
の意匠性を高めることができる。
たは4と同様の効果が得られるのは勿論のこと、前記下
屋の軒先およびケラバに設けられたパラペットの上端の
高さと、前記第一のカバー部または前記第二のカバー部
の上端の高さがほぼ同一であるので、住宅等を外側から
見たときに、住宅等の外観の意匠性を高めることができ
る。
ートの上端部が予め壁体に取り付けられているので、住
宅等の構築現場で、壁体に防水シートを貼り付ける作業
を簡略化できる。また、前記外装材は前記屋根面材の上
端部より上方の壁体の側面に取り付けるので、屋根面材
の上端部に防水シートを密着させるために、前記屋根面
材の上端部の前記ハゼをハンマー等で叩いて押し潰す際
に、この外装材が邪魔になることがない。従って、外装
材を予め工場等で壁体上の屋根面材の上端部近傍まで、
取り付けておくことができ、現場での工数が削減され
る。
ゼが、この第一のカバー材によって壁体の外側に露出し
ないので、住宅等の外観の意匠性が向上する。また、前
記防水シートの下端部で、前記第一のカバー材の上端部
と壁体の接合部を覆うので、当該接合部から雨水等が壁
体に浸入しない。
合方法の一例を示す縦断面図である。
合方法の一例を示す正面図である。
合方法の他の一例を示す縦断面図である。
合方法の他の一例を示す斜視図である。
方法の一例を示す縦断面図である。
方法の一例を示す斜視図である。
Claims (7)
- 【請求項1】壁体の側面に下屋が取り付く、下屋と壁体
との接合構造であって、 水平方向に隣接する複数枚の金属板がハゼにより互いに
接合されて成り、前記下屋の上面と前記壁体の側面の一
部とを一体に覆う屋根面材と、 前記屋根面材の上端より上方の前記壁体の側面に取り付
けられた外装材と、 前記屋根面材の上端部の表面を覆う第一のカバー材と、 前記壁体の側面の、前記外装材の下端部の裏側の部位に
取り付けられ、前記第一のカバー材と壁体との接合部を
覆う防水シートと、を備えることを特徴とする下屋と壁
体との接合構造。 - 【請求項2】請求項1記載の下屋と壁体との接合構造で
あって、 前記防水シートの表面には、第二のカバー材が取り付け
られ、 この第二のカバー材の上端部は、前記壁体の側面と前記
外装材の下端部の裏面との間に挿入されていることを特
徴とする下屋と壁体との接合構造。 - 【請求項3】請求項1記載の下屋と壁体との接合構造に
おいて、 前記第一のカバー材の表面は、前記外装材の表面より前
記壁体から離隔する方向に突出していることを特徴とす
る下屋と壁体との接合構造。 - 【請求項4】請求項2記載の下屋と壁体との接合構造に
おいて、 前記第一のカバー材または第二のカバー材の表面は、前
記外装材の表面より前記壁体から離隔する方向に突出し
ていることを特徴とする下屋と壁体との接合構造。 - 【請求項5】請求項1または3記載の下屋と壁体との接
合構造において、 前記下屋の軒先およびケラバには、パラペットが設けら
れ、 前記第一のカバー材は、前記壁体の側面に取り付けられ
る第一の固定部と、前記屋根面材の上端部を覆う第一の
カバー部とから成り、 前記第一のカバー部の上端の高さは、前記パラペットの
上端の高さとほぼ同一とされていることを特徴とする下
屋と壁体との接合構造。 - 【請求項6】請求項2または4記載の下屋と壁体との接
合構造において、 前記下屋の軒先およびケラバには、パラペットが設けら
れ、 前記第一のカバー材は、前記壁体の側面に取り付けられ
る第一の固定部と、前記屋根面材の上端部を覆う第一の
カバー部とから成り、 前記第二のカバー材は、前記壁体の側面と前記外装材の
下端部の裏面に挿入されて前記壁体の側面に取り付けら
れる第二の固定部と、前記第一の固定部と壁体との接合
部を覆う第二のカバー部と、を備え、 前記第一のカバー部または第二のカバー部の上端の高さ
は、前記パラペットの上端の高さとほぼ同一とされてい
ることを特徴とする下屋と壁体との接合構造。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の下屋と壁
体との接合構造を構築するための、下屋と壁体との接合
方法であって、 前記屋根面材の上端より上方の前記壁体の側面に、前記
外装材を取り付けておくとともに、同壁体の側面の、前
記外装材の下端部の裏側の部位に、前記防水シートの上
端部を貼り付けておいた後で、 前記下屋の上面と前記壁体の側面の前記外装材の下端よ
り下方の部位とを一体に覆うように、前記屋根面材を取
り付け、 次に、前記屋根面材の上端部の前記ハゼを押し潰し、 次に、前記屋根面材の上端部の表面に、前記第一のカバ
ー材を取り付け、 次に、前記防水シートの下端部を、前記第一のカバー材
の上端部の表面に貼り付けることを特徴とする下屋と壁
体との接合方法。
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JP2001179032A JP4656764B2 (ja) | 2001-06-13 | 2001-06-13 | 下屋と壁体との接合構造、および同接合方法 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5947029U (ja) * | 1982-09-22 | 1984-03-28 | 三晃金属工業株式会社 | 壁取合役物材の継手構造 |
JPS63108922U (ja) * | 1986-12-29 | 1988-07-13 | ||
JPH09195398A (ja) * | 1996-01-16 | 1997-07-29 | Misawa Homes Co Ltd | 建物の下屋の防水構造およびその下屋の防水方法 |
-
2001
- 2001-06-13 JP JP2001179032A patent/JP4656764B2/ja not_active Expired - Fee Related
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