JP2002371292A - エンジン油組成物 - Google Patents
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Abstract
間持続するエンジン油を開発する。 【解決手段】 特定の動粘度と特定の全芳香族含有量の
基油に、組成物全量基準で、次の成分(1)〜(6)を
特定量配合したエンジン油組成物により課題を解決でき
る。(1)アルカリ土類金属サリシレート系清浄剤、
(2)ジアルキルジチオリン酸亜鉛、(3)特定の分子
量のポリブテニル基を有するコハク酸ビスイミド系無灰
分散剤、(4)フェノール系無灰酸化防止剤、(5)モ
リブデンジチオカーバメート系摩擦低減剤、および
(6)粘度指数向上剤(組成物の100℃での動粘度が
5.6〜12.5mm2 /sになるような量)。
Description
関する。本発明によれば、燃費低減に有用なエンジン油
組成物を提供することができる。
の省燃費化は、資源保護および環境保護の観点から今後
も依然、重要課題の一つである。自動車の燃費向上は車
体重量の軽量化、燃焼の改善およびエンジンの低摩擦化
により行われてきた。エンジンの低摩擦化には動弁系構
造の改良、ピストンリングの本数低減、摺動部材の表面
粗さ低減、および低燃費エンジン油の使用、などがあ
る。
費用/性能比が優れていることから、市場においても一
般的になってきている。エンジン油による低燃費対策と
しては、(1) ピストン系や軸受部などの流体潤滑条件下
における摩擦損失の低減を意図したエンジン油の低粘度
化、および(2) 混合潤滑条件下にある動弁系の摩擦低減
のための適切な処方の開発が必要である。
加剤として摩擦低減剤(FM)が添加されている。しかし摩
擦低減剤の機能を十分発揮させるためには、その他のエ
ンジン油添加剤の処方および基油の選択も重要である。
またエンジン油が劣化する長距離走行後においても低燃
費が維持される長寿命性も必要である。しかし摩擦低減
剤は、一般にエンジン油が劣化する前の新油の状態では
優れた効果を発揮するが、エンジン運転中の劣化に伴
い、低燃費効果が失われてしまうという問題を有してい
る。したがってこれらの課題を克服するために、優れた
低燃費性を有し、かつその性能が長期間持続するエンジ
ン油の開発が望まれている。
費性を有し、かつその性能が長期間持続するエンジン油
を提供するものである。
解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の構成を有
するエンジン油組成物が優れた低燃費性を有し、かつそ
の性能が長期間持続することを見出し、本発明を完成す
るに至った。
2〜8mm2 /sであり、かつ全芳香族含有量が15質
量%以下の基油に、組成物全量基準で、(1)アルカリ
土類金属サリシレート系清浄剤を硫酸灰分として0.5
〜1.2質量%、(2)ジアルキルジチオリン酸亜鉛を
リン濃度換算で0.04〜0.10質量%、(3)分子
量900〜3500のポリブテニル基を有するコハク酸
ビスイミド系無灰分散剤を窒素濃度換算で0.05〜
0.20質量%、(4)フェノール系無灰酸化防止剤を
0.1〜3.0質量%、(5)モリブデンジチオカーバ
メート系摩擦低減剤をモリブデン濃度換算で0.02〜
0.15質量%、および(6)粘度指数向上剤を組成物
の100℃での動粘度が5.6〜12.5mm2/sに
なるような量、配合したことを特徴とするエンジン油組
成物を提供するものである。
する。本発明のエンジン油組成物の基油は、100℃で
の動粘度(以下、特別な断りがない限り、本発明でいう
動粘度は、100℃における動粘度を意味する)と、全
芳香族含有量で規定される。基油の動粘度は2〜8mm
2 /sである。基油の全芳香族含有量の上限値が15質
量%であることが重要である。全芳香族含有量が上記上
限値を超える基油は、たとえその動粘度が本発明の規定
する範囲内にあっても、本発明で使用する各添加剤との
相乗効果が得られず、十分な摩擦低減効果の持続性を有
するエンジン油組成物を得ることができない。基油の全
芳香族含有量の下限値には格別な限定はないが、全芳香
族含有量が2質量%未満の場合は、各種添加剤が基油に
対し十分な溶解性を有さない場合があるので、全芳香族
含有量は2質量%以上であるのが特に好ましい。
ASTM D2549に準拠して測定した芳香族留分(a
romatics fraction)含有量を意味し、通常、この芳香族
留分には、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ア
ントラセン、フェナントレン、およびこれらのアルキル
化物、四環以上のベンゼン環が縮合した化合物、または
ピリジン類、キノリン類、フェノール類、ナフトール類
などのヘテロ芳香族を有する化合物などが含まれる。
これらの混合物が使用できるが、全芳香族含有量が15
質量%以下、好ましくは2〜15質量%である基油を得
るためには通常、鉱油単独、鉱油と芳香族分非含有合成
油の混合油、芳香族分含有合成油と芳香族分非含有合成
油の混合油を使用する。鉱油と芳香族分非含有合成油の
混合油を使用する場合、混合油の全芳香族含有量が15
質量%以下である限りにおいては、使用する鉱油の全芳
香族含有量は15質量%を超えても良い。
および減圧蒸留して得られた潤滑油留分を溶剤脱れき、
溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、水素化精製などの
処理を1つ以上行って精製したものが挙げられる。
ナフタレンおよびアルキルベンゼンが挙げられる。
はポリブテン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオ
リゴマーなどのポリ−α−オレフィンまたはこれらの水
素化物;ジトリデシルグルタレート、ジ2−エチルヘキ
シルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシ
ルアジペート、ジ3−エチルヘキシルセバケートなどの
ジエステル;トリメチロールプロパンカプリレート、ト
リメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリ
トール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトー
ルペラルゴネートなどのポリオールエステルまたはこれ
らの混合物が挙げられる。
類金属サリシレート系清浄剤(以下、「成分(1)」と
いう)としてはカルシウムサリシレート系清浄剤、マグ
ネシウムサリシレート系清浄剤またはこれらの混合物が
好適に使用される。また成分(1)としては中性アルカ
リ土類金属サリシレートまたは過塩基性アルカリ土類金
属サリシレートが挙げられる。ここでいう中性アルカリ
土類金属サリシレートとは、炭化水素基置換サリチル酸
を当量のアルカリ土類金属水酸化物で中和した塩をい
い、一般式(1)で表されるものが挙げられる。
は14〜18のアルキル基などの炭化水素基を、Mはカ
ルシウムまたはマグネシウムを示す。また過塩基性アル
カリ土類金属サリシレートとは、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩やホウ酸カ
ルシウム、ホウ酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属
ホウ酸塩によって中性アルカリ土類金属サリシレートを
過塩基化することによって得られるものである。成分
(1)の塩基価(JISK2501過塩素酸法)に特に
制限はないが、60〜350mgKOH/g、好ましく
は150〜350mgKOH/gであることが望まし
い。
(1)の含有量は、硫酸灰分として0.5〜1.2質量
%である。成分(1)の含有量が上記0.5質量%未満
である場合は、エンジン油劣化後に摩擦係数が高くなっ
てしまうため低燃費性を維持できず、また、上記1.2
質量%を超える場合は、エンジン油組成物の燃費低減効
果が充分でないため、それぞれ望ましくない。
K2272に準拠して測定した硫酸灰分、すなわち、
試料を燃やして生じた炭化残留物に硫酸を加え、加熱し
て恒量にした灰分を意味する。
ジチオリン酸亜鉛(以下、「成分(2)」という)とし
ては次の一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
ぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数2〜18の1
級アルキル基、2級アルキル基または3級アルキル基を
示し、これらは直鎖状でも分枝状でもよい。アルキル基
の好ましい具体例としてはエチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基などが挙げ
られる。
(2)の含有量は、エンジン油組成物全量基準で、リン
濃度換算で0.04〜0.10質量%である。成分
(2)の含有量が上記0.04質量%未満である場合
は、エンジン油劣化後に摩擦係数が高くなってしまうた
め低燃費性を維持できず、また、上記0.10質量%を
超える場合は、3元触媒の被毒を加速し、排気ガスに悪
影響がでるため、それぞれ望ましくない。
スイミド系無灰分散剤(以下、「成分(3)」という)
としては次の一般式(3)で表されるビスイミドおよび
これらを有機酸やホウ酸で変成したものが挙げられる。
量900〜3500のポリブテニル基を、nは2〜5の
数を示す。成分(3)の製法は特に制限はないが、例え
ば数平均分子量900〜3500のポリブテンまたは数
平均分子量900〜3500の塩素化ポリブテンを無水
マレイン酸と100〜200℃で反応させて得られるポ
リブテニルコハク酸をポリアミンと反応させることによ
り得ることができる。ポリアミンとしては、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどが挙げられ
る。
(3)の含有量は、エンジン油組成物全量基準で、窒素
濃度換算で0.05〜0.20質量%である。成分
(3)の含有量が上記0.05質量%未満である場合
は、十分な摩擦低減効果が得られず、また、上記0.2
0質量%を超える場合は、ゴムシール剤に悪影響を与え
るため、それぞれ望ましくない。
系無灰酸化防止剤(以下、「成分(4)」という)の好
ましい具体例を摘記すると、4,4’−メチレンビス
(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−
ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,
4’−ビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert
−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−
tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イ
ソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキ
シルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メ
チルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチ
ルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフ
ェノール、2,6−ジ−tert−α−ジメチルアミノ−p
−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4(N,
N’−ジメチルアミノメチルフェノール)、4,4’−
チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブ
チルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−
6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4
−ヒドロキシ−5−tert−ブチルベンジル)スルフィ
ド、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)スルフィド、2,2’−チオ−ジエチレンビ
ス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、トリデシル−3−(3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−
ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネートなどを挙げることができる。これらの各化合物は
勿論混合使用することができる。
(4)の含有量について言えば、その上限値はエンジン
油組成物全量基準で、3.0質量%、好ましくは2.0
質量%であり、下限値は同じくエンジン油組成物全量基
準で、0.1質量%、好ましくは0.3質量%である。
成分(4)の含有量が上記下限値未満である場合は、エ
ンジン油劣化後に摩擦係数が高くなってしまうため低燃
費性を維持できず、また、上記上限値を超える場合は、
十分な酸化防止性が得られないため、それぞれ望ましく
ない。
ジチオカーバメート系摩擦低減剤(以下、「成分
(5)」という)としては次の一般式(4)で表される
ものが挙げられる。
ぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数2〜18のア
ルキル基やアルキルアリール基などの炭化水素基を示
し、XはS(硫黄原子)またはO(酸素原子)を示す。
ここでいうアルキル基には1級アルキル基、2級アルキ
ル基または3級アルキル基が含まれ、これらは直鎖状で
も分枝状でもよい。アルキル基の好ましい具体例として
はエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシ
ル基などが挙げられる。またアルキルアリール基の好ま
しい具体例としてはブチルフェニル基、ノニルフェニル
基などが挙げられる。
ト系摩擦低減剤の好ましい具体例を摘記すると、硫化モ
リブデンジエチルジチオカーバメート、硫化モリブデン
ジプロピルジチオカーバメート、硫化モリブデンジブチ
ルジチオカーバメート、硫化モリブデンジペンチルジチ
オカーバメート、硫化モリブデンジヘキシルジチオカー
バメート、硫化モリブデンジオクチルジチオカーバメー
ト、硫化モリブデンジデシルジチオカーバメート、硫化
モリブデンジドデシルジチオカーバメート、硫化モリブ
デンジトリデシルジチオカーバメート、硫化モリブデン
ジ(ブチルフェニル)ジチオカーバメート、硫化モリブ
デンジ(ノニルフェニル)ジチオカーバメート、硫化オ
キシモリブデンジエチルジチオカーバメート、硫化オキ
シモリブデンジプロピルジチオカーバメート、硫化オキ
シモリブデンジブチルジチオカーバメート、硫化オキシ
モリブデンジペンチルジチオカーバメート、硫化オキシ
モリブデンジヘキシルジチオカーバメート、硫化オキシ
モリブデンジオクチルジチオカーバメート、硫化オキシ
モリブデンジデシルジチオカーバメート、硫化オキシモ
リブデンジドデシルジチオカーバメート、硫化オキシモ
リブデンジトリデシルジチオカーバメート、硫化オキシ
モリブデンジ(ブチルフェニル)ジチオカーバメート、
硫化オキシモリブデンジ(ノニルフェニル)ジチオカー
バメートなどを挙げることができる。これらの各化合物
は勿論混合使用することができる。
(5)の含有量についていえば、その上限値はエンジン
油組成物全量基準で、モリブデン濃度換算で0.15質
量%、好ましくは0.1質量%であり、下限値は同じく
エンジン油組成物全量基準で、モリブデン濃度換算で
0.02質量%、好ましくは0.04質量%である。成
分(5)の含有量が上記下限値未満である場合は、十分
な摩擦低減効果が得られず、また、上記上限値を超える
場合は、エンジン油劣化時に油不溶性のスラッジが発生
するため、それぞれ望ましくない。
「成分(6)」という)をエンジン油組成物の100℃
での動粘度が5.6〜12.5mm2 /sになるように
配合する。ここでいう粘度指数向上剤としてはポリメタ
クリレート、オレフィンコポリマーもしくはその水素化
物、ポリメタクリレートおよびオレフィンコポリマーの
グラフトコポリマーもしくはその水素化物、またはポリ
メタクリレートおよびオレフィンコポリマーもしくはそ
の水素化物の混合物が挙げられる。ここでいうオレフィ
ンコポリマーとしてはエチレンと炭素数3〜18のα−
オレフィンのコポリマーが具体的な例として挙げられ
る。
ーもしくはその水素化物、ならびにポリメタクリレート
およびオレフィンコポリマーのグラフトコポリマーもし
くはその水素化物の重量平均分子量は通常、それぞれ5
0,000〜1,000,000、10,000〜50
0,000、50,000〜1,000,000の範囲
である。成分(6)の添加量は前述したように、本発明
のエンジン油組成物の100℃における動粘度が5.6
〜12.5mm2 /sになるような量を添加するもので
あるが、通常エンジン油組成物全量基準で1〜10質量
%程度である。
もエンジン油としての優れた性能を備え、特に低燃費性
は長時間維持されるが、これらの各種性能をさらに高め
る目的で、公知の潤滑油添加剤を単独で、または数種類
組み合わせた形で、本発明のエンジン油組成物に配合す
ることができる。
ば、アルカリ土類金属スルホネートやアルカリ土類金属
フェネートなど、本発明の成分(1)以外の清浄剤;有
機リン酸エステル、有機亜リン酸エステル、脂肪酸、脂
肪酸エステル、脂肪族アルコールなどの摩耗防止剤;長
鎖アルキルポリアミン、長鎖脂肪酸とポリアミンのアミ
ドなど、本発明の成分(3)以外の無灰分散剤;フェニ
ル−α−ナフチルアミン、アルキルフェニル−α−ナフ
チルアミン、ジアルキルジフェニルアミンなどのアミン
系酸化防止剤;モリブデンジチオホスフェート、二硫化
モリブデン、長鎖脂肪族アミン、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪
酸エステル、長鎖脂肪族アルコールなど本発明の成分
(5)以外の摩擦低減剤;石油スルホネート、アルキル
ベンゼンスルホネート、ジノニルナフタレンスルホネー
ト、アルケニルコハク酸エステル、多価アルコールエス
テルなどの防錆剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルナフチルエーテルなどのポリ
アルキレングリコール系非イオン系界面活性剤に代表さ
れる抗乳化剤;イミダゾリン、ピリミジン誘導体、アル
キルチアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、ベ
ンゾトリアゾールまたはその誘導体、1,3,4−チア
ジアゾールポリスルフィド、1,3,4−チアジアゾリ
ル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート、2−
(アルキルジチオ)ベンゾイミダゾール、β−(o−カ
ルボキシベンジルチオ)プロピオンニトリルなどの金属
不活性化剤;シリコーン、フルオロシリコール、フルオ
ロアルキルエーテルなどの消泡剤が挙げられる。
添加する場合には、その添加量はエンジン油組成物全量
基準で、消泡剤では0.0005〜1質量%、金属不活
性化剤では0.005〜1質量%、その他の添加剤では
それぞれ0.1〜15質量%の範囲で通常選ばれる。
輪車などのガソリンエンジン、陸用ディーゼルエンジ
ン、舶用ディーゼルエンジンなどの潤滑油として好まし
く使用できる。
よってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実
施例になんら限定されるものではない。実施例および比
較例に用いたエンジン油の性能を以下に示す性能評価試
験により評価した。
は、台上実機エンジンにより行った。使用したエンジン
は、直列4気筒、排気量2.2dm3 、OHC型のもの
である。運転条件は、油温100℃、回転数3000r
pmおよび吸気圧−300mmHg、試験時間50hで
ある。
摩擦特性の評価は、オプティモール社製SRV往復動摩
擦試験機によりおこなった。試験条件は、荷重400
N、振動数50Hz、振幅1.5mmおよび油温80℃
である。
例1〜4のエンジン油の性能評価試験の結果を表1に示
す。表1から実施例1〜4のエンジン油は、新油状態で
低摩擦係数を有しているだけでなく、上記劣化試験によ
る劣化後も低摩擦係数を保っていることが判る。つまり
本発明のエンジン油組成物は低燃費性を有しており、劣
化後も低燃費性を維持できるという優れたものである。
このような本発明の効果は各成分の相乗効果によりはじ
めて実現するものである。このことを以下に比較例によ
って説明する。
(3.5質量%×硫酸灰分19.5質量%)のCaサリ
シレートのかわりに硫酸灰分として0.68%(1.6
質量%×硫酸灰分42.5質量%)のCaスルホネート
を配合したこと以外は実施例1と同一の組成を有するエ
ンジン油を調製し、これについて劣化試験を行った。結
果を表2に示す。新油については低い摩擦係数を有して
いるものの、劣化後に摩擦係数が上昇し、低燃費性を維
持できなかった。
いこと以外は実施例1と同一の組成を有するエンジン油
を調製し、これについて劣化試験を行った。結果を表2
に示す。新油については低い摩擦係数を有しているもの
の、劣化後に摩擦係数が上昇し、低燃費性を維持できな
かった。
の添加量をリン濃度換算で0.09質量%(1.25質
量%×添加剤リン濃度7.2質量%)から0.04質量
%(0.54質量%×添加剤リン濃度7.2質量%)に
減らした以外は実施例1と同一の組成を有するエンジン
油を調製し、これについて劣化試験を行った。結果を表
2に示す。新油については低い摩擦係数を有しているも
のの、劣化後に摩擦係数が上昇し、低燃費性を維持でき
なかった。
を使用しないこと以外は実施例1と同一の組成を有する
エンジン油を調製したが、新油の状態で摩擦係数が高い
ものであり、これについて劣化試験を行った結果を表2
に示す。劣化油はさらに摩擦係数が高くなってしまい、
燃費が悪いものであった。
を使用しないこと以外は実施例1と同一の組成を有する
エンジン油を調製したが、新油の状態で摩擦係数が高い
ものであり、これについて劣化試験を行った結果を表2
に示す。劣化油はさらに摩擦係数が高くなってしまい、
燃費が悪いものであった。
用しないこと以外は実施例1と同一の組成を有するエン
ジン油を調製し、これについて劣化試験を行った。結果
を表2に示す。新油については低い摩擦係数を有してい
るものの、劣化後に摩擦係数が上昇し、低燃費性を維持
できなかった。
カーバメート系摩擦低減剤を使用しないこと以外は実施
例1と同一の組成を有するエンジン油を調製した。劣化
試験を行った結果を結果を表2に示す。新油の状態で摩
擦係数がかなり高いものであり、燃費が悪いものであっ
た。
の基油を使用したこと以外は実施例1と同一の組成を有
するエンジン油を調製し、これについて劣化試験を行っ
た。結果を結果を表2に示す。新油については低い摩擦
係数を有しているものの、劣化後に摩擦係数が上昇し、
低燃費性を維持できなかった。
いては特定の全芳香族含有量を有する基油を用い、特定
の添加剤を組み合わせることが肝要であって、このよう
な構成を有することによってのみ低燃費性を有し、さら
にその低燃費性を長期間維持することができるエンジン
油を得ることができたものであり、添加剤が一種でも欠
けたり、添加量が本願発明の範囲からはずれたり、また
基油の全芳香族含有量が本願発明の範囲からはずれると
長期間低燃費性を維持できる優れたエンジン油は得られ
ないものである。
果により、新油においても、劣化後においても摩擦係数
が低く、優れた低燃費効果があり、長期間低燃費性を維
持できる優れたエンジン油である。
Claims (1)
- 【請求項1】 100℃での動粘度が2〜8mm2 /s
であり、かつ全芳香族含有量が15質量%以下の基油
に、組成物全量基準で、(1)アルカリ土類金属サリシ
レート系清浄剤を硫酸灰分として0.5〜1.2質量
%、(2)ジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン濃度換算
で0.04〜0.10質量%、(3)分子量900〜3
500のポリブテニル基を有するコハク酸ビスイミド系
無灰分散剤を窒素濃度換算で0.05〜0.20質量
%、(4)フェノール系無灰酸化防止剤を0.1〜3.
0質量%、(5)モリブデンジチオカーバメート系摩擦
低減剤をモリブデン濃度換算で0.02〜0.15質量
%、および(6)粘度指数向上剤を組成物の100℃で
の動粘度が5.6〜12.5mm2/sになるような
量、配合したことを特徴とするエンジン油組成物。
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---|---|---|---|
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