JP2002371224A - 水性塗料用樹脂組成物 - Google Patents

水性塗料用樹脂組成物

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JP2002371224A
JP2002371224A JP2001178875A JP2001178875A JP2002371224A JP 2002371224 A JP2002371224 A JP 2002371224A JP 2001178875 A JP2001178875 A JP 2001178875A JP 2001178875 A JP2001178875 A JP 2001178875A JP 2002371224 A JP2002371224 A JP 2002371224A
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Hisashi Kaneko
久 金子
Kenichi Kawaguchi
健一 川口
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のビニル変性エポキシエステル樹脂に極
性基を導入したビニル変性アミン付加エポキシエステル
樹脂を用いることにより、乾燥直後の塗膜硬度、耐食
性、耐水性に優れた水性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ビスフェノール型エポキシ樹脂100重
量部に対し、アルカノールアミン類3〜30重量部、脂
肪酸20−200重量部及び重合性モノマーを30−2
00重量部から得られた、酸価10〜50のビニル変性
アミン付加エポキシエステル樹脂を含有してなる水性塗
料用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾燥直後の塗膜硬
度が高く、耐食性、耐水性に優れた水性塗料用樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】塗料には、通常、大量の有機溶剤を使用
するため、塗装の際に大気中に有機溶剤が排出される。
これらの有機溶剤は大気汚染の原因となっており、ま
た、これらの有機溶剤が火災を引き起こす危険性も高
い。近年、有機溶剤量を低減する努力が種々なされ、ハ
イソリッド塗料、粉体塗料、電子線・紫外線硬化塗料、
水性塗料等がその目的のために開発されている。特に、
危険性がなく、また、経済性の高い水を利用し、さら
に、従来の塗装設備からの転用が容易であることから、
水性塗料が注目を集めている。しかしながら、従来の水
性塗料は、乾燥直後の塗膜硬度が低く、塗装物を移動す
るときに跡がつく等の欠点があり、また耐食性及び耐水
性が劣る問題があった。
【0003】これらの問題点を解決するために、例え
ば、水性アルキド樹脂塗料において、樹脂成分中にフェ
ノール樹脂、石油樹脂、エポキシ樹脂等を含有させる方
法やラジカル重合開始剤の存在下で重合性単量体を重合
させる方法が試みられてきた。このようにして改良され
た樹脂として、ビスフェノール型エポキシ樹脂と脂肪酸
のエステルの存在下でビニル系単量体を重合させて得ら
れた水希釈可能なビニル変性エポキシエステル樹脂があ
る。特公昭51−11128、特公平4−6726で
は、耐水性は良好であるが、耐食性、乾燥直後の塗膜硬
度が低いといった欠点があった。また、特公昭54−3
0249では、アニオン系、ノニオン系の乳化剤を使用
し、塗料安定性改良の試みがなされているが、乳化剤が
表面に局在化しやすくなるため耐水性が劣り、また乾燥
性も低下する。特許第3000487号公報では、エポ
キシエステルに多塩基酸またはそれらの酸無水物を反応
させた後、アクリル変性しているため耐食性に優れるも
のの耐水性、塗料安定性が悪いといった欠点を持ってい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
らの課題を解決するものであり、従来のビニル変性エポ
キシエステル樹脂に極性基を導入したビニル変性アミン
付加エポキシエステル樹脂を用いることにより、乾燥直
後の塗膜硬度、耐食性、耐水性に優れた水性樹脂組成物
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 (1) (A)ビスフェノール型エポキシ樹脂100重
量部に対し、(B)アルカノールアミン類3〜30重量
部、(C)脂肪酸20−200重量部及び(D)重合性
モノマーを30−200重量部から得られた、酸価10
〜50のビニル変性アミン付加エポキシエステル樹脂を
含有してなる水性塗料用樹脂組成物。 (2) 重合性モノマー(D)がさらにエチレン性不飽
和カルボン酸を含むものである(1)記載の水性塗料用
樹脂組成物。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、アルカノールア
ミンを付加させたビスフェノール型エポキシ樹脂は、例
えば、ビスフェノールA、ビスフェノールFあるいは、
これらの混合型エポキシ樹脂にアルカノールアミンを付
加させて得ることができる。前記ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂の具体例としては、エピコ−ト828、エピ
コ−ト1001、エピコ−ト1004、エピコ−ト10
07、エピコ−ト1009(いずれもシェルケミカル社
商品)等が挙げられる。ビスフェノールF型エポキシ樹
脂の具体例としては、例えば、ネオト−トYD200
1、ネオト−トYD2004(東都化成、商品名)等が
挙げられる。ビスフェノールA及びビスフェノールF混
合型型エポキシ樹脂の具体例としては、例えば、エポミ
ックR304PD(三井化学、商品名)等が挙げられ
る。前記ビスフェノール型エポキシ樹脂は、単独で又は
2種類以上を組み合わせて使用され、また、これらのエ
ポキシ樹脂のエポキシ当量は特に制限されるものではな
い。
【0007】アルカノールアミン類の具体例としては、
例えば、モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,
モノイソプロパノールアミン,ジイソプロパノールアミ
ン,ジ−2−ヒドロキシブチルアミン,N−メチルエタ
ノールアミン,N−エチルエタノールアミン,N−ベン
ジルエタノールアミン等があげられる。アルカノールア
ミン類は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用され
る。
【0008】ビスフェノール型エポキシ樹脂にアルカノ
ールアミンを付加させる方法としては、例えば、通常の
付加反応ための操作を利用することでき、特にその方法
が限定されるものではない。例えば、ビスフェノール型
エポキシ樹脂を溶剤に溶解し、その後、アルカノールア
ミンを添加し、50〜130℃で2〜10時間加熱する
方法を利用することが出来る。アルカノールアミンの量
はビスフェノール型エポキシ樹脂100重量部に対して
3〜30重量部であり、好ましくは5〜20重量部であ
る。3重量部未満では極性基が少なく、乾燥性が劣り、
30重量部を越すと親水性が大きくなり、耐水性が低下
する。
【0009】アルカノールアミンを付加させたビスフェ
ノール型エポキシ樹脂に脂肪酸を反応させた脂肪酸変性
アミン付加エポキシエステル樹脂は、例えば、脂肪酸と
アルカノールアミンを反応させたビスフェノール型エポ
キシ樹脂を含む反応成分を付加、縮合させて得ることが
出来る。前記脂肪酸としては、例えば乾性油、半乾性油
又は不乾性油から誘導される脂肪酸・合成脂肪酸が挙げ
られ、乾性油、半乾性油又は不乾性油の具体例として
は、桐油、大豆油、アマニ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ
油、サフラワー油、綿実油等が挙げられ、合成脂肪酸と
しては、例えば、バーサチック酸(シェルケミカル社商
品名)等が挙げられる。これらの脂肪酸・合成脂肪酸の
中では、得られる水性塗料用樹脂組成物に常温硬化性を
付与できる点から、乾性油又は半乾性油から誘導される
脂肪酸が好ましい。前記脂肪酸は、単独で又は2種類以
上を組み合わせて使用される。
【0010】アミン付加エポキシエステル樹脂に脂肪酸
を付加、縮合反応させる方法としては、例えば、通常の
付加、縮合反応ための操作を利用することでき、特にそ
の方法が限定されるものではない。例えば、これらの成
分を混合し、100〜250℃、4〜10時間加熱する
方法を利用することが出来る。脂肪酸の量はビスフェノ
ール型エポキシ樹脂100重量部に対して、20〜15
0重量部であり、好ましくは30〜130重量部であ
る。脂肪酸の量が20重量部未満では得られる樹脂の水
分散安定性が劣り、150重量部を越すと乾燥直後の塗
膜の硬度、耐食性が低下する。
【0011】本発明において、重合性モノマーとしては
次のものが使用できる。エチレン性不飽和カルボン酸と
して、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等が挙げ
られる。、アクリル酸エステルとしては、例えば、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロ
ピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられ、メタ
クリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、
メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられ、ス
チレン系単量体としては、例えば、スチレン、ビニルト
ルエン、α−メチルスチレン等が挙げられる。その他、
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アク
リルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジエチルアク
リルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、アク
リロニトリル、メタクリロニトリルも使用できる。
【0012】前記重合性モノマーは、単独又は2種類以
上組み合わせて使用されるが、得られる水性塗料用樹脂
組成物にカルボキシル基を導入して水性化を容易にする
点から、前記エチレン性不飽和カルボン酸を含む。この
エチレン性不飽和カルボン酸は、目的とする樹脂酸価に
調整するように配合することができる。すなわち得られ
る樹脂酸価が10〜50、好ましくは20〜40になる
ように調整して配合される。
【0013】前記アミン付加エポキシエステル樹脂及び
有機溶媒の存在下で、前記重合性モノマを重合させてビ
ニル変性アミン付加エポキシエステル樹脂溶液を製造す
る方法としては、例えば、通常のラジカル重合法を利用
することができ、特にその方法が限定されるものではな
い。その具体的な方法としては、例えば、前記アミン付
加エポキシエステル樹脂を有機溶媒に溶解させ、前記ビ
ニル系単量体及びラジカル重合開始剤を添加し、80〜
140℃、2〜10時間加熱する方法を利用することが
できる。
【0014】重合性モノマー(D)は、前記脂肪酸変性
アミン付加エポキシエステル樹脂の存在下に、重合させ
るが、その配合比は、ビスフェノール型エポキシ樹脂1
00重量部に対して、30〜200重量部であり、好ま
しくは、50〜150重部である。重合性モノマー
(D)が20重量部未満であると、乾燥直後の塗膜硬度
に劣り、200重部を超えると耐食性が劣る。
【0015】前記有機溶媒の配合割合は特に制限される
ものではないが、通常、前記脂肪酸変性エポキシエステ
ル樹脂と前記重合性モノマの総量に対して、重量比で
0.2〜3倍量である。前記ラジカル重合開始剤として
は、例えば、アゾビスニトリル型触媒、過酸化物等が挙
げられ、アゾビスニトリル型触媒としては、例えば、ア
ゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル等
が挙げられ、過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパ
ーオキシド、ブチルパーベンゾエート等が挙げられる。
これらのラジカル重合開始剤は、単独で又は2種類以上
組み合わせて使用される。これらのラジカル重合開始剤
の配合割合は特に制限されるものではないが、通常、ビ
ニル系単量体の総量に対して、0.3〜10重量%であ
る。
【0016】有機溶媒としては、例えば、親水性溶剤等
が挙げられ、その具体例としては、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、tert−ブチ
ルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、イソプロピル
アルコール、ブチルアルコール、tert−ブチルアル
コール、イソブチルアルコール等が挙げられる。これら
の有機溶媒は、単独で又は2種類以上組み合わせて使用
される。
【0017】前記重合反応により得られるビニル変性ア
ミン付加エポキシエステルの重量平均分子量は、得られ
る水性塗料用樹脂組成物の分散安定性の点から、800
0〜150000であることが好ましく、40000〜
100000であることがより好ましい。この重量平均
分子量が8000未満であると乾燥直後の塗膜硬度が劣
り、150000を超えると、得られる水性塗料用樹脂
組成物が水分散性に劣る傾向にある。なお、本発明にお
ける重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー法によって測定し、標準ポリスチレン検量線
を用いて求めた値である。(A)成分の樹脂酸価(固形
分酸価)は、10〜50、好ましくは20〜40になる
ように調整して配合される。酸価が10未満であると塗
料安定性が劣り、酸価が50を越えると耐水性が劣る。
酸価の調整は、カルボキシル基含有重合性単量体の使用
量を調整することにより行うことができる。
【0018】このようにして得られたビニル変性アミン
付加エポキシエステル樹脂は、中和し、前記の親水性溶
剤と水の混合溶剤又は水のみに溶解又は分散させて(水
希釈して)使用に供することができる。中和及び水分散
は、前記重合を親水性溶剤中で行ったときは、重合完了
後、ひきつづいて中和し、さらに水を添加することによ
り行うことができるが、重合後、脱溶剤した後、中和及
び水希釈することもできる。上記中和は、樹脂中のカル
ボキシル基の一部又は全部を中和剤により中和して行わ
れ、pH7〜10とすることが好ましく、より好ましく
は8.0〜9.0とすることが好ましい。中和剤として
は、例えば、アミン、アルカリ金属の水酸化物、アルカ
リ金属の炭酸塩、重炭酸塩等が挙げられる。アミンとし
ては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、ジメチ
ルエタノールアミン等が挙げられ、アルカリ金属の水酸
化物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等が挙げられ、アルカリ金属の炭酸塩としては、例
えば、炭酸ナトリウム等が挙げられ、重炭酸塩として
は、例えば、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。
【0019】得られた水性塗料用樹脂組成物は、そのま
ま水性塗料として使用することができるが、必要に応
じ、着色顔料、体質顔料、防錆顔料、消泡剤、可塑剤、
有機溶媒、水溶性溶剤、金属乾燥剤、表面処理剤等を配
合して常温あるいは強制乾燥型水性塗料として使用する
ことが出来る。また、前記水性塗料用樹脂組成物にメチ
ル化メラミン樹脂、水性エポキシエマルション等を添加
し、焼き付け硬化型塗料として使用することもできる。
【0020】本発明の製造法により得られた水性塗料用
樹脂組成物は、乾燥直後の塗膜硬度が高く、耐食性、耐
水性に優れ、木材、紙、繊維、プラスチック、セラミッ
ク、鉄、非鉄金属等の塗装用に利用でき、とりわけ、鉄
や非鉄金属のプライマ−用塗料に好適である。
【0021】
【実施例】次に、実施例により本発明を詳細に説明す
る。なお、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及
び「重量%」を示す。
【0022】実施例1 (A)不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス製
フラスコ中に、トルエン85gを仕込み、ついでビスフ
ェノール型エポキシ樹脂エピコート828及び1001
(シェルケミカル社製、ビスフェノール型エポキシ樹
脂)をそれぞれ135g、345gを100−110℃
で溶融する。60−70℃に降温し、モノエタノールア
ミン34g、ジエタノールアミン37gを混合したもの
を2hで均一に滴下する。滴下終了後110℃に昇温
し、8h保温する。脱水ひまし油脂肪酸を480g仕込
み、トルエンを回収しながら220℃に昇温する。同温
で酸価が2以下になるまで反応を進める。酸価が2以下
になればイソプロピルセロソルブ442gで希釈し、固
形分70%に調整する。
【0023】(B)(A)で使用したフラスコと同様の
2リットルのフラスコ中に、前記(A)で得られたアミ
ン付加エポキシエステル樹脂586部、スチレン105
部、アクリル酸ブチル12部、アクリル酸27部、FA
2000M(日立化成製、ポリエチレングリコ−ルメタ
クリレ−ト)24部、イソプロピルセロソルブ53部を
仕込み、130℃に昇温する。スチレン60部、アクリ
ル酸ブチル12部、t−ブチルパ−オキシベンエイト
6.0部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド5.0部、イ
ソプロピルセロソルブ50部2時間かけて滴下し、更に
3時間保温し、ビニル変性アミン付加エポキシエステル
樹脂溶液を得た。樹脂の重量平均分子量は54000で
あった。冷却後、トリエチルアミン25gを添加し、さ
らに、70℃でイオン交換水1213gを3時間で滴下
し、加熱残分30.1%、pHは8.6、樹脂固形分酸
価は36、粘度は2.7Pa・Sの水分散型ビニル変性
アミン付加エポキシエステル樹脂を得た。
【0024】実施例2 表1の配合に従い、実施例1と同様な装置及び方法で合
成を行い、加熱残分は30.3%、pHは8.7、樹脂
固形分酸価は36.1、粘度は3.0Pa・Sの水分散
型ビニル変性アミン付加エポキシエステル樹脂を得た。
【0025】実施例3 表1の配合に従い、実施例1と同様な装置及び方法で合
成を行い、加熱残分は30.5%、pHは8.7、樹脂
固形分酸価は36.2、粘度は3.2Pa・Sの水分散
型ビニル変性アミン付加エポキシエステル樹脂を得た。
【0026】比較例1 (A)不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス製
フラスコ中に、トルエン85gを仕込み、ついでビスフ
ェノール型エポキシ樹脂エピコート1001(シェルケ
ミカル社製、ビスフェノール型エポキシ樹脂)を480
gを100−110℃で溶融する。脱水ひまし油脂肪酸
を480g仕込み、トルエンを回収しながら220℃に
昇温する。同温で酸価が2以下になるまで反応を進め
る。酸価が2以下になればイソプロピルセロソルブ41
1gで希釈し、固形分70%に調整する。
【0027】(B)(A)で使用したフラスコと同様の
2リットルのフラスコ中に、前記(A)で得られたエポ
キシエステル樹脂586部、スチレン105部、アクリ
ル酸ブチル12部、アクリル酸27部、FA2000M
(日立化成製、ポリエチレングリコ−ルメタクリレ−
ト)24部、イソプロピルセロソルブ53部を仕込み、
130℃に昇温する。スチレン60部、アクリル酸イソ
ブチル12部、t−ブチルパ−オキシベンエイト6.0
部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド5.0部、イソプロ
ピルセロソルブ50部を2時間かけて滴下し、更に3時
間保温し、ビニル変性エポキシエステル樹脂溶液を得
た。樹脂の重量平均分子量は54000であった。冷却
後、トリエチルアミン25gを添加し、さらに、70℃
でイオン交換水1143gを3時間で滴下し、加熱残分
は36.3%、pHは8.9、樹脂固形分酸価は35.
6、粘度は1.6Pa・Sの水分散型ビニル変性エポキ
シエステル樹脂を得た。
【0028】比較例2 表1の配合に従い、実施例1と同様な装置及び方法で合
成を行い、加熱残分は34.8%、pHは8.8、樹脂
固形分酸価は36.1、粘度は2.3Pa・Sの水分散
型ビニル変性アミン付加エポキシエステル樹脂を得た。
【0029】比較例3 表1の配合に従い、実施例1と同様な装置及び方法で合
成を行なった。アクリル変性アミン付加エポキシエステ
ル樹脂を水滴下により、水分散化を試みたが分離し、均
一な樹脂がえられなかった。
【0030】 評価 (塗料配合) カーボン(三菱化成(株)製商品名:MA−100) 7.5部 LFボウセイP−W−2(防錆顔料、菊池色素(株)製) 10.0 亜鉛華1号(防錆顔料、堺化学(株)製) 10.0 LMS200(体質顔料、富士タルク(株)製) 1 23.0 3−メチル−3−メトキシブタノール 16.0 サーフィノール104(顔料分散剤、日信化学工業(株)製) 3.5 BYK022(消泡剤、BYKケミー(株)製) 0.3 ビニル変性エポキシエステル樹脂(固形分) 1 00.0 DICNATE3111(金属ドライヤ、大日本インキ化学(株)製) 4.5 上記配合量をガラスビーズとともに、ペイントシェカ−
により分散させ、黒エナメルを得た。これを水で希釈
し、フォードカップ#4で30秒になるように粘度を調
整し、以下の条件で塗装、塗膜試験を行った。
【0031】(塗膜作成方法) 塗装:スプレー塗装、岩田ワイダー61、乾燥膜厚25
〜30μm 基材:未処理鋼板(日本テストパネル(株)製、商品
名:SPCC−SD板、厚さ:0.8mm) 乾燥:80℃で20分行った後、22℃で3日行った。
【0032】(評価方法) (1)鉛筆硬さ 80℃×20分乾燥後、室温に冷却し、JIS K 5
400の鉛筆ひっかき試験法に従い、塗膜の破れが認め
られない鉛筆の硬度記号で結果を示した。 (2)密着性(碁盤目) カッターで1mm角の碁盤目を100切り、セロテープ
(登録商標)にて剥離後、残存する塗膜のます目を表記
した。 (3)耐水性 試験板を40℃のイオン交換水に200時間浸漬し、塗
膜表面の白化を有無を目視で判定及び(2)の方法によ
り二次密着性の試験を行った。 (4)耐食性 JIS K 5400の耐塩水噴霧試験に従い、試験板
にカット部を形成させ、240時間塩水噴霧下した後の
カット部からのサビ幅(片側)を測定した。また目視に
より塗膜のふくれを観察した。
【表1】
【0033】実施例1〜6に見られるように、本発明の
水性塗料用樹脂組成物は、乾燥性、耐水性、耐食性に優
れる。 比較例1は、実施例1において反応性乳化剤を
使用しなかった場合であるが、塗料安定性、化学安定性
が劣る。比較例2は、酸価が高い場合であるが、塗料安
定性、化学安定性、耐水性、耐食性が劣る。比較例3
は、エポキシエステル樹脂の比率が少ない場合である
が、耐食性が劣る。比較例3は、酸価が低い場合である
が塗料化時に凝集を生じる。
【0034】
【発明の効果】本発明の水性塗料用樹脂組成物は、塗膜
の乾燥性に優れるとともに耐食性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CC021 CC022 CC081 CC082 CG021 CG022 CG071 CG072 CG141 CG142 CG161 CG162 CG171 CG172 CH031 CH032 CH041 CH042 CP101 CP102 DB351 DB352 DB391 DB392 HA176 JB02 JB09 KA03 MA08 MA10 MA12 MA14 NA03 NA04 NA11 NA27 PA18 PA19 PC02 PC03 PC06 PC08 PC10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ビスフェノール型エポキシ樹脂1
    00重量部に対し、(B)アルカノールアミン類3〜3
    0重量部、(C)脂肪酸20−200重量部及び(D)
    重合性モノマーを30−200重量部から得られた、酸
    価10〜50のビニル変性アミン付加エポキシエステル
    樹脂を含有してなる水性塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 重合性モノマー(D)がさらにエチレン
    性不飽和カルボン酸を含むものである請求項1記載の水
    性塗料用樹脂組成物。
JP2001178875A 2001-06-13 2001-06-13 水性塗料用樹脂組成物 Pending JP2002371224A (ja)

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