JP2899877B2 - 金属塗料用樹脂組成物 - Google Patents

金属塗料用樹脂組成物

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JP2899877B2
JP2899877B2 JP10018061A JP1806198A JP2899877B2 JP 2899877 B2 JP2899877 B2 JP 2899877B2 JP 10018061 A JP10018061 A JP 10018061A JP 1806198 A JP1806198 A JP 1806198A JP 2899877 B2 JP2899877 B2 JP 2899877B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属塗料用樹脂組成
物に関し、さらに詳しくは、塗膜の硬度と可撓性とのバ
ランスに優れる塗膜を与え、とくに深絞り成型される金
属缶用の塗料として好適に用いることのできる金属塗料
用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の発明】従来、上記硬度および可撓性を付与する
金属缶塗料用樹脂組成物としては、N−アルコキシメチ
ル基含有アクリル樹脂およびイミノ基含有アミノ樹脂か
らなる組成物(例えば特開平5−320564号公報)
等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかし近年、製缶
技術の進歩に伴い金属缶塗料用樹脂組成物への要求性能
が高まってきた。特に加工性に対する要求性能は現行の
樹脂組成物では満足できなくなってきた。即ち、上記組
成物では高度の硬度と可撓性を要求される深絞り成型さ
れる用途においては、硬度が維持されても可撓性等の塗
膜物性については満足できなくなっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高度に硬
度と可撓性が要求される分野にも使用しうる硬度と可撓
性のバランスに優れた塗膜を与える金属塗料用樹脂組成
物を得るべく鋭意検討した結果、単官能ラジカル重合性
モノマーと多官能ラジカル重合性モノマーを共重合させ
て得られる三次元型アクリル系樹脂を使用することによ
って上記の特性を有する塗膜が得られることを見いだ
し、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、水酸基価が10〜10
0mgKOH/gであり、且つ2価フェノールのアルキ
レンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート(a
1)により架橋されたアクリル系共重合体(A)とアミ
ノ樹脂(B)とを含有する有機溶剤希釈液からなる金属
用塗料樹脂組成物;水酸基価が10〜100mgKOH
/g、酸価が10〜100mgKOH/gであり、塩基
で中和された酸基を有し、且つ2価フェノールのアルキ
レンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート(a
1)により架橋されたアクリル系共重合体(A1)とア
ミノ樹脂(B)とを含有する水性媒体希釈液からなる金
属用塗料樹脂組成物;並びに、該樹脂組成物からなる塗
料で塗装された金属を深絞り成型してなる金属缶であ
る。
【0006】本発明において、該共重合体(A)および
(A1)は何れも通常10〜100mgKOH/g、好
ましくは20〜70mgKOH/g、特に好ましくは3
0〜50mgKOH/gの水酸基価を有する。水酸基価
が10mgKOH/g未満ではアミノ樹脂(B)との反
応が遅く得られる塗膜の硬度が不十分となり、100m
gKOH/gを越えると得られる塗膜の親水性が高くな
り耐水性が低下する。
【0007】(A)または(A1)に水酸基価を付与す
るための水酸基を有する単官能ラジカル重合性モノマー
(a2)としては、ヒドロキシアルキル基の炭素数2〜
4のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート[2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリルレート、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレートなど]、アルキレン基の炭素数
2〜4のポリアルキレングリコール(重合度2〜5)の
モノ(メタ)アクリレート[ジエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ジブチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、トリブチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートなど]およびこれらの2種以上の混合
物が挙げられる。これらのうち好ましいものはアミノ樹
脂(B)との反応性が高い1級水酸基を有するものであ
り、特に好ましいものはヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートである。
【0008】また、共重合体(A1)は、通常10〜1
00mgKOH/g、好ましくは20〜80mgKOH
/g、特に好ましくは30〜70mgKOH/gの酸価
を有する。酸価が10未満では水性媒体との相溶性が不
十分となり、100を越えると得られる塗膜の親水性が
高くなり耐水性が低下する。該共重合体(A1)に酸価
を付与するための酸基を含有する単官能ラジカル重合性
モノマー(a3)としては、不飽和モノカルボン酸
[(メタ)アクリル酸、クロトン酸など]、不飽和ポリ
カルボン酸もしくはその無水物[(無水)マレイン酸、
フマル酸、(無水)イタコン酸など]、不飽和ジカルボ
ン酸のモノアルキル(炭素数1〜5)エステル[マレイ
ン酸モノメチルエステルなど]、不飽和スルホン酸[ビ
ニルスルホン酸、スチレンスルホン酸など]およびこれ
らの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ま
しいものは(メタ)アクリル酸である。なお、酸基は共
重合体中の水酸基とアミノ樹脂との反応速度を向上させ
る効果を有するので、共重合体(A)においても任意共
重合成分として上記(a3)を使用することが好まし
い。ただし、該(A)としては酸価が上記範囲未満のも
のも使用できる。
【0009】該共重合体(A1)は塩基で中和された酸
基を有する。中和に用いられる塩基としては、例えばア
ミン類[例えばアンモニア、アルキル(炭素数1〜4)
アミン(トリエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチル
アミン、モノエチルアミン、ジブチルアミン等)、アル
カノール(炭素数2〜4)アミン(モノエタノ−ルアミ
ン、ジエタノ−ルアミン、N−ジエチルエタノ−ルアミ
ン、トリエタノ−ルアミン、ジイソプロパノールアミン
等)、環状アミン(モルホリン等);水酸化アルカリ金
属(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム等)のアルカリ金属類およびこれらの2種以上の混
合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは塗料の
臭気および塗膜の耐水性の点からアルカノールアミンで
あり、特に好ましいものはジエタノールアミンである。
塩基による中和度は酸基の60当量%以上、好ましくは
80当量%以上である。また中和の時期については特に
制限はないが、通常は重合後に行う。
【0010】共重合体(A)または(A1)の共重合成
分として使用できるその他の単官能ラジカル重合性モノ
マー(a4)としては、アルキル基の炭素数が1〜20
のアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペン
チル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート等];脂環または芳香環含有
(メタ)アクリレート[シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート等];スチレン
系モノマー[スチレン、α−メチルスチレン、エチルス
チレン、ジメチルスチレン、ビニルトルエン等];アミ
ド基含有モノマー[(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)ア
クリルアミド等];グリシジル基含有モノマー[グリシ
ジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル
等];ニトリル基含有モノマー[(メタ)アクリロニト
リル等];ビニルエステル系モノマー[酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル等];ハロゲン含有モノマー[塩化ビ
ニル、弗化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニリデン
等];オレフィン系モノマー[エチレン、プロピレン、
ブタジエン、イソプレン等]およびこれらの2種以上の
併用が挙げられる。これらのうち好ましいものは、得ら
れる塗膜の硬度および耐水性の付与の観点からアルキル
(メタ)アクリレートおよび該アルキル(メタ)アクリ
レートの1種以上とスチレン系モノマーとの併用であ
り、特に好ましいものは炭素数1〜4のアルキル(メ
タ)アクリレートの1種以上とスチレンとの併用であ
る。
【0011】該共重合体(A)および(A1)を各々構
成する2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物の
ジ(メタ)アクリレート(a1)としては、2価フェノ
ール[例えばハイドロキノン、ビスフェノール類(ビス
フェノールA)ビスフェノールF、ビスフェノールS
等)等]のアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド付加
物(付加モル数2〜20)のジ(メタ)アクリレートが
挙げられる。これらのうち好ましいものは、塗料とした
ときの作業性、得られる塗膜の耐水性および金属への密
着性の点からビスフェノールAのエチレンオキサイド2
〜4モル付加物のジ(メタ)アクリレートである。
【0012】アクリル系共重合体(A)または(A1)
を構成するラジカル重合性モノマー全量中の上記(a
1)の含有率は、通常0.001〜1モル%、好ましく
は0.01〜0.5モル%、特に好ましくは0.03モ
ル%〜0.3モル%である。(a1)の含有率が0.0
01モル%未満では塗膜の可撓性が低下し、1モル%を
越えると共重合体が著しく高粘度化またはゲル化し塗料
としての使用が困難となる。
【0013】アクリル系共重合体(A)の製造方法とし
ては、前記(a1)、(a2)、(a4)および必要に
より(a3)からなるモノマー混合物を、ラジカル重合
開始剤の存在下に有機溶剤中で重合し、必要によりさら
に有機溶剤で希釈する方法が例示できる。上記有機溶剤
としてはアルコール系溶剤(メタノール、エタノール、
イソプロパノール、t−ブタノール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール等)、エーテル系溶剤(ジオ
キサン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカービトー
ル、ブチルカービトール等)、ケトン系溶剤(アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサモン等)、エステル系溶剤(酢酸エチル、酢
酸ブチル、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソ
ルブアセテート等);芳香族系溶剤(ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン等)およびこれらの2種
以上の混合溶剤が挙げられる。
【0014】上記ラジカル重合開始剤としては、例え
ば、過酸化物系開始剤(ベンゾイルパーオキサイド、ラ
ウリルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシド、ジブ
チルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、
過酸化水素等);アゾ系開始剤(アゾビスイソブチロニ
トリル、アゾビスイソバレロニトリル、アゾビスアミジ
ノプロパン−2硫酸塩、アゾビスシアノ吉草酸等);過
硫酸塩系開始剤(過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリウム等);レドックス系開始剤(過硫酸
アンモニウムと重亜硫酸ナトリウムのような過酸化物と
還元性(重)亜硫酸塩との組み合わせ、過硫酸アンモニ
ウムとジメチルアミノエタノールのような過酸化物とア
ミン系化合物との組み合わせ、過酸化水素とFe2+のよ
うな過酸化物と多価金属イオンとの組み合わせ等)など
が挙げられる。これらのうち好ましいものは過酸化物系
開始剤およびアゾ系開始剤である。重合開始剤の使用量
はモノマー全量に対して通常0.1〜10重量%であ
る。また、重合反応に際しては上記重合開始剤とともに
必要により連鎖移動剤(ドデシルメルカプタン等)を併
用してもよい。
【0015】アクリル系共重合体(A1)の製造方法と
しては、前記(a1)、(a2)、(a3)および(a
4)からなるモノマー混合物を、上記ラジカル重合開始
剤の1種以上の存在下に水混和性の有機溶剤中で重合
し、得られた共重合体溶液に塩基を加えて共重合体中の
酸基を中和した後、さらに水を加えて希釈する方法が例
示できる。
【0016】また、上記水混和性の有機溶剤としては、
アルコール系溶剤(メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、t−ブタノール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール等)、エーテル系溶剤(ジオキサン、
テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ、エチルカービトール、ブチル
カービトール等)、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエ
チルケトン等)、エステル系溶剤(エチルセロソルブア
セテート、ブチルセロソルブアセテート等)およびこれ
らの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
【0017】該共重合体(A)および(A1)のゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重
量平均分子量は、それぞれ通常7,000〜50,00
0、好ましくは15,000〜40,000、特に好ま
しくは20,000〜35000である。重量平均分子
量が7,000未満では得られる塗膜の可撓性が不十分
となり、50,000を越えると粘度が高くなり塗料と
したときの作業性が低下する。
【0018】本発明において、共重合体(A)と組み合
わせて用いられるアミノ樹脂(B)としては、メチロー
ル化メラミン樹脂、メチロール化尿素樹脂、アルコキシ
(炭素数が1〜4)メチル化メラミン樹脂、アルコキシ
(炭素数1〜4)メチル化ベンゾグアナミン樹脂、アル
コキシ(炭素数1〜4)メチル化尿素樹脂、スピログア
ナミン樹脂、フェニレン核に2個のトリアジン環が結合
したジグアナミンのアルコキシ(炭素数1〜4)メチル
化樹脂およびこれらの2種以上の混合物が挙げらる。こ
れらのうち好ましいものはアルコキシメチル化メラミン
樹脂およびアルコキシメチル化ベンゾグアナミン樹脂で
ある。また、共重合体(A1)と組み合わせて用いられ
るアミノ樹脂(B)としては、上記に例示したもののう
ちの水溶性もしくは水分散性を有するもの、例えばメチ
ロール化メラミン樹脂、メチロール化尿素樹脂、メトキ
シメチル化メラミン樹脂、メトキシメチル化ベンゾグア
ナミン樹脂、メトキシメチル化尿素樹脂およびこれらの
2種以上の混合物が用いられる。これらのうち好ましい
ものは、有機溶剤希釈液および水性媒体希釈液のいずれ
にも使用できる点でメトキシメチル化メラミン樹脂およ
びメトキシメチル化ベンゾグアナミン樹脂である。
【0019】該アミノ樹脂(B)の重合度は通常1.2
〜5、好ましくは1.3〜3である。重合度が1.2未
満では得られる塗膜の可撓性が低下し、5を越えると粘
度が高くなり塗料としたときの作業性が低下する。該
(B)の樹脂分濃度約90重量%における粘度は、通常
5,000〜15,000mPa・s/25℃である。
【0020】共重合体(A)とアミノ樹脂(B)とを混
合して本発明の樹脂組成物を得るには、有機溶剤希釈液
とした(A)に(B)を通常の方法で均一に混合し、必
要により有機溶剤を加えて濃度を調整すればよい。ま
た、共重合体(A1)と(B)とを配合して本発明の樹
脂組成物を得るには、水性媒体希釈液とした(A1)
に、(B)のうちの水溶性もしくは水分散性を有するも
のを通常の方法で均一に混合し、必要により水を加えて
濃度を調整すればよい。
【0021】本発明の樹脂組成物における(A)または
(A1):(B)の重量比は、通常(30〜90):
(10〜70)、好ましくは(40〜70):(30〜
60)である。(A)または(A1)の比率が30未満
では得られる塗膜の可撓性が低下し、90を越えると塗
膜の硬度が低下する。上記(A)と(B)、または(A
1)と(B)からなる樹脂組成物の固形分濃度について
は特に限定はなく塗装に適した濃度に調整すればよい
が、通常40〜70重量%である。また、粘度は通常
5,000〜15,000mPa・s/25℃である。
【0022】また、本発明の金属塗料用樹脂組成物に
は、必要に応じて金属塗料に通常用いられる公知の添加
剤(例えば、硬化触媒、顔料、レベリング剤、消泡剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤など)を適宜配合することが
できる。
【0023】本発明の樹脂組成物からなる塗料が適用さ
れる金属としては、例えばアルミニウム、各種化成処理
(クロム処理など)スチール、錫メッキスチール、亜鉛
メッキスチール、銅、真鋳などが挙げられる。中でも深
絞り成型される金属缶に用いられる金属(平板を筒状に
成型もしくは打ち抜き成型されたアルミニウムまたはク
ロム処理スチール)の外面塗装に特に好適である。
【0024】本発明の樹脂組成物からなる塗料の金属へ
の塗布方法としては、スプレーコート法、ナイフコート
法、ロールコート法、流し塗りなどが挙げられが、好ま
しいのはロールコート法である。塗布量は目的に応じて
適宜選択されるが、乾燥膜厚が通常3〜30μとなる量
である。金属に塗布された塗料は通常180〜250℃
×10秒〜3分の条件で加熱処理されることにより硬化
塗膜を形成する。本発明の樹脂組成物からなる塗料が塗
装された金属からなる缶(3ピース缶または2ピース
缶)は、必要により塗装面にさらに印刷等を施した後に
缶口を深絞り成型(いわゆる縮ネック)され、内容物を
充填したあと缶蓋を取り付けることにより製造される。
該金属缶は主に食料缶や飲料缶として用いられる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが本発明はこれに限定されるものではない。以
下において部および%は特に断りのない限り重量基準で
ある。
【0026】製造例1 メタクリル酸8部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
7部、スチレン35部、メタクリル酸メチル20部、ア
クリル酸ブチル29部、ビスフェノールAのエチレンオ
キサイド4モル付加物のジアクリレート1部、アゾビス
イソブチロニトリル5部およびブチルセロソルブ50部
を、ガラス容器に秤量し混合攪拌して完全に溶解しモノ
マー溶液を得た。このモノマー溶液を、予めブチル
セロソルブ50部を仕込んでおいた温度計および攪拌機
を備えた加圧重合装置を加熱し、88℃〜92℃で滴下
ポンプを用い4時間かけて滴下した。その後同温度で攪
拌を1時間継続し、さらにアゾビスイソブチロニトリル
を0.5部添加した。さらに同温度条件下で攪拌を2時
間継続し、固形分50%のアクリル系共重合体(重量平
均分子量15,000)の溶液(P1)を得た。
【0027】 製造例2 製造例1におけるモノマー溶液に代えて、メタクリル
酸8部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7部、ス
チレン35部、エチルアクリレート40部、アクリル酸
ブチル9部、ビスフェノールAのエチレンオキサイド4
モル付加物のジアクリレート1部、アゾビスイソブチロ
ニトリル2.9部およびブチルセロソルブ50部からな
るモノマー溶液を用いる以外は製造例1と同様にし
て、固形分50%のアクリル系共重合体(重量平均分子
量20,000)の溶液(P2)を得た。
【0028】
【0029】
【0030】比較製造例1 製造例1におけるモノマー溶液に代えて、メタクリル
酸8部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7部、ス
チレン35部、メチルメタクリレート20部、ブチルア
クリレート30部、アゾビスイソブチロニトリル1.3
部およびブチルセロソルブ25部からなるモノマー溶液
を用いる以外は製造例1と同様にして、固形分50%
のアクリル系共重合体(重量平均分子量30,000)
の溶液(P5)を得た。
【0031】 実施例1〜2及び比較例1 親水性アミノ樹脂として市販品「サイメル370」
[(三井サイテック(株)製、メトキシ化メチロールメ
ラミン樹脂、不揮発分88%]を用い、表1に示した配
合処方(単位:部)にて熱硬化性塗料組成物を作成し
た。
【0032】
【表1】
【0033】 性能試験例 実施例1〜2および比較例1で得られた塗料を乾燥膜厚
が10μmとなるように、アルミ板上にバーコーターに
て塗布し、230℃で2分間乾燥硬化した後の塗膜につ
いて下記試験方法により性能評価した。評価結果を表2
に示す。
【0034】
【表2】
【0035】[評価項目および試験方法] 初期硬度:乾燥後の塗膜をJIS K 5400.6.
14に基づいて評価した。 耐衝撃性:デュポン式衝撃試験(500g/30cm、
1/2インチ)後の塗膜の状態を目視で評価した。 評価基準 ○:塗膜の異状なし、△:塗膜が割れている、×:塗膜
が剥離している 可撓性:エリクセン試験(8mm)後、凸部にクロスカ
ットを入れ、クロスカット部にセロテ−プをしっかりと
張り付け、それをはがした後の塗膜の状態を目視で評価
した。 評価基準 ○:塗膜の異状なし、△:一部はがれている、×:全て
はがれている 耐レトルト性:130℃、30分のレトルト処理を行っ
た後の塗膜の状態を目視で評価した。 評価基準 ○:塗膜の異状なし、△:一部白くなっている、×:全
面白くなっている 湯中硬度:レトルト処理後の塗膜の湯中(80℃)での
鉛筆硬度。
【0036】
【発明の効果】本発明の金属塗料用樹脂組成物は塗膜の
硬度と深絞り成型される時の加工性に耐える可撓性との
バランスに優れた塗膜を与えることができる。上記効果
を奏することから本発明の樹脂組成物からなる金属用塗
料は、とくに高度な深絞り成型される金属缶用塗料とし
て極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B05D 7/24 302 B05D 7/24 302P C08F 290/06 C08F 290/06 C09D 161/20 C09D 161/20 審査官 川上 美秀 (56)参考文献 特開 昭54−85231(JP,A) 特開 昭63−113086(JP,A) 特開 平6−256708(JP,A) 特開 平2−3462(JP,A) 特開 平7−11188(JP,A) 特開 昭54−77633(JP,A) 特開 平7−102206(JP,A) 特公 昭47−47286(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 133/04 - 133/14 C09D 155/00,161/20 C08F 290/06 B21D 22/20 B65D 23/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基価が10〜100mgKOH/g
    であり、且つ2価フェノールのアルキレンオキサイド付
    加物のジ(メタ)アクリレート(a1)により架橋され
    たアクリル系共重合体(A)とアミノ樹脂(B)とを含
    有する有機溶剤希釈液からなる金属用塗料樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 水酸基価が10〜100mgKOH/
    g、酸価が10〜100mgKOH/gであり、塩基で
    中和された酸基を有し、且つ2価フェノールのアルキレ
    ンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート(a1)
    により架橋されたアクリル系共重合体(A1)とアミノ
    樹脂(B)とを含有する水性媒体希釈液からなる金属用
    塗料樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (a1)がビスフェノールAのエチレン
    オキサイド2〜4モル付加物のジ(メタ)アクリレート
    である請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (A)または(A1)を構成するラジカ
    ル重合性モノマー中の(a1)の含有率が0.001〜
    1モル%である請求項1〜3のいずれか記載の樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載の樹脂組成
    物からなる塗料で塗装された金属を深絞り成型してなる
    金属缶。
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