JP4717999B2 - 熱硬化性塗料用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱硬化性塗料用樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、とくに金属缶の外面被覆塗料に適した熱硬化性塗料用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境問題または作業環境が及ぼす健康への安全性を背景にこのような溶剤系塗料の使用に対する厳しい規制が加えられるようになった。これ対応する塗料として▲1▼水性塗料(たとえば例えば特開平昭63−248874号公報)、▲2▼粉体塗料(たとえば特開平8−311395号公報)、▲3▼UV硬化塗料(たとえば特開平2−289611号公報)などが提案されている。
【発明が解決しようとしている課題】
【0003】
しかしながら、上記▲1▼のものは、塗料に造膜性を付与するために水溶性有機溶剤を相当量(例えば30質量%)含有させざるを得ないため、環境問題や作業環境の安全性等に必ずしも十分対応できるものとは言い難く、また上記▲2▼および▲3▼のものは特殊な高価な設備を必要とするという問題点とともに、金属などの被塗物に塗装した場合、密着性、硬度、耐レトルト性または可撓性に劣るという問題点があった。
さらに最近では、塗料の搬送量、保管量を少なくするため塗料の高濃度(ハイソリッド)化が強く望まれている。
本発明の目的は、公害、安全衛生、引火・爆発等の問題がなく、従来から用いられている塗装方法および硬化方法で使用可能で広範囲の用途に適用でき、実質的に有機溶剤を含まずハイソリッド化が可能で、かつ、塗膜性能に優れた熱硬化性の塗料用樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成しうる熱硬化性塗料を得るべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、(メタ)アクリロイル基を分子内に少なくとも2個有し(メタ)アクリロイル基1個当たりの分子量が84〜1,000の多官能(メタ)アクリレート(A)30〜90質量%と、下記単量体(b1)〜(b4)を必須構成単量体とする数平均分子量が1,000〜20,000の、アクリル系共重合体(B)10〜70質量%とを必須成分とすることを特徴とする熱硬化性塗料用樹脂組成物;並びに、該組成物からなる塗料で被覆されてなる金属缶である。
単量体(b1);アルキル基の炭素数が1〜4のアルキル(メタ)アクリレート40〜75質量%、
単量体(b2);アルキル基もしくはシクロアルキル基の炭素数が6〜30のアルキルもしくはシクロアルキル(メタ)アクリレート5〜20質量%、
単量体(b3);スチレン化フェノール類の(ポリ)オキシアルキレンエーテルの(メタ)アクリレート2〜15質量%、
単量体(b4);カルボキシル基、水酸基、アミノ基およびアミド基から選ばれる極性基を1種以上有するラジカル重合性単量体5〜20質量%、
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において、多官能(メタ)アクリレート(A)の(メタ)アクリロイル基1個当たりの分子量(測定法:GPC)は通常84〜1,000、好ましくは90〜600、特に好ましくは100〜400である。(メタ)アクリロイル基1個当たりの分子量が84未満では得られる塗膜の可撓性が低下するため深絞り等の加工性が低下し、1,000を越えると得られる塗膜の硬度が低下する。
また、(A)は(メタ)アクリロイル基を通常2〜12個、好ましくは2〜6個有する。また、(A)の代わりに単官能(メタ)アクリレートを用いると、塗料の加熱硬化時の揮発成分が著しく多いものになる。
【0006】
該(A)としては、たとえば、炭素数2〜12の脂肪族2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−、1,3−、2,3−もしくは1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,12−ドデカンジオール、11,12−ドデカンジオールなど)、炭素数6〜15の脂環式2価アルコール〔1,4−シクロヘキシレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、4,4´−ジヒドロキシシクロヘキシルスルホン、4,4´−ジヒドロキシシクロヘキシルメタン、水添ビスフェノールAなど〕、炭素数8〜15の芳香族2価アルコール(キシリレングリコールなど)、これらの2価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜40またはそれ以上)および炭素数6〜30の2価フェノール類〔単環2価フェノール類(ハイドロキノン、レゾルシン、カテコールなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールなど)など〕のポリオキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数2〜40またはそれ以上)などのジオール類のジ(メタ)アクリレート;炭素数3〜6の脂肪族3価アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオールなど)およびこれらの3価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜60またはそれ以上)などのトリオール類のジ−またはトリ(メタ)アクリレート;炭素数5〜10の脂肪族4価アルコール(ペンタエリスリトール、ジグリセリン、メチルグリコシド、ソルビタンなど)およびこれらの4価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜80またはそれ以上)等のテトラオール類のジ−、トリ−またはテトラ(メタ)アクリレート;炭素数6〜30のn価(nは5〜12またはそれ以上)の脂肪族多価アルコール〔ジペンタエリスリトール、ソルビトール、スークロース、ポリグリセリン(重合度3〜10)など〕およびこれらの多価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜20×nまたはそれ以上)等のポリオール類のポリ(2〜12官能)(メタ)アクリレート;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、脂肪族2価アルコールおよび/またはこれらの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜10)のジ(メタ)アクリレート、脂肪族3価アルコールおよび/またはこれらの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜15)のジまたはトリ(メタ)アクリレート、脂肪族4価アルコールおよび/またはこれらの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜20)のジ、トリまたはテトラ(メタ)アクリレートおよびこれらの2種以上の混合物であり、さらに好ましいものは、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールおよび/またはこの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜10)のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンおよび/またはこの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜10)のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールおよび/またはこの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜10)のトリまたはテトラ(メタ)アクリレートおよびこれらの併用である。
【0007】
上記および以下において、(ポリ)オキシアルキレンエーテルはオキシアルキレンエーテルおよび/またはポリオキシアルキレンエーテルを表わし、以下同様の表現を用いる。これを構成するオキシアルキレン基としては炭素数2〜4のオキシアルキレン、例えばオキシエチレン、オキシプロピレン、1,2−、1,3−、2,3−もしくは1,4−オキシブチレンおよびこれらの2種以上の併用系(ブロックおよび/またはランダム)が挙げられる。オキシアルキレンのうち、好ましいものはオキシエチレンおよび/またはオキシプロピレンであり、これらのうちさらに好ましいものはオキシエチレンである。併用の場合のオキシエチレンの割合はオキシアルキレン全体の重量に基づいて好ましくは50重量%以上である。
【0008】
該(A)の製造方法には特に制限がないが、例えば下記の方法が例示できる。
▲1▼上述のn価の多価アルコール類1モルと(メタ)アクリル酸2〜nモルまたはそれ以上とを、必要により脱水補助溶剤[例えばトルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど]の存在下で脱水エステル化反応(反応温度90〜150℃,常圧〜200mmHg)させた後、必要により未反応の(メタ)アクリル酸をアルカリ水洗等で除去する方法;▲2▼上述のn価の多価アルコール類1モルと(メタ)アクリル酸のアルキル(炭素数1〜4)エステル2〜nモルまたはそれ以上とを、エステル交換反応(反応温度90〜150℃,常圧〜200mmHg)させた後、必要により副生するアルコールおよび未反応の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを蒸留等で除去する方法。
また、n≧3のときのエステル化度は、n個の末端水酸基のうち60〜100%、さらに好ましくは70%〜100%がエステル化されたものが好ましい。
【0009】
上記エステル化反応またはエステル交換反応に際しては、反応を円滑に行うために触媒(たとえば、鉱酸[硫酸、塩酸等]、有機酸[p−トルエンスルホン酸等]、ルイス酸[フッ化ホウ素エーテラート等]、有機金属[ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫、ナフテン酸リチウム、テトラブトキシチタン等]、イオン交換樹脂[酸性イオン交換樹脂等])およびラジカル重合禁止剤(たとえばハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、オレイン酸銅、空気など)などを使用することもできる。
(A)は通常液状または固状であるが、塗料組成物の粘度を低くすることが出来るという点で液状が好ましく、(A)の粘度は、通常2〜10,000cP(25℃)である。
【0010】
本発明において、アクリル系共重合体(B)の必須構成単量体であるアルキル基の炭素数が1〜4の(メタ)アクリレート(b1)のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチルおよびこれら2種以上の併用が挙げられる。これらのうち好ましいものは得られる塗膜の硬度と加工性のバランスが良好なメチル、エチル、n−ブチルおよびこれら2種以上の併用である。
【0011】
アルキル基もしくはシクロアルキル基の炭素数が6〜30(好ましくは6〜20)のアルキル(メタ)アクリレート(b2)のアルキル基としては、例えばヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、1−メチルトリデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシル、ドコシル、テトラコシルおよびトリアコンチルなど、シクロアルキル基としては、例えば、シクロヘキシルおよびシクロオクチルなど、およびこれら2種以上の併用が挙げられ、アルキル基は直鎖でも分岐でも、両方の混合物でもかまわない。これらのうち好ましいものは得られる塗膜の耐レトルト性が良好なシクロヘキシル、デシル、オクタデシルおよびこれら2種以上の併用である。
【0012】
スチレン化フェノール類の(ポリ)オキシアルキレンエーテルの(メタ)アクリレート(b3)を構成するスチレン化フェノール類は例えばフェノール類とスチレン類とのフリーデル・クラフツ反応により製造できる。フェノール類としては例えばフェノール、アルキルフェノール、アリールフェノール、アラルキルフェノールが挙げられる。アルキルフェノールのアルキル基の炭素数は通常1〜20、好ましくは1〜12であり、該アルキルフェノールは例えばクレゾール、ブチルフェノール、オクチルフェノールなどが挙げられる。アリールフェノールのアリール基としてはフェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基などであり、該アリールフェノールとしては例えばフェニルフェノール、ビフェニルフェノール、ナフチルフェノールなどが挙げられる。アラルキルフェノールのアラルキル基としてはベンジル基、フェニルエチル基などであり、該アラルキルフェノールとしては例えばベンジルフェノール、フェニルエチルフェノールなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは他の塗料用樹脂と良好に相溶し、かつ各樹脂に配合したときに各樹脂の本来の性能を保持できるフェノール、クレゾール、フェニルフェノール及びこれらの2種以上の併用である。
【0013】
スチレン類としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびこれら2種以上の併用が挙げられる。これらのうち好ましいものは他樹脂との相溶性からスチレン、α−メチルスチレンおよびこれらの併用である。
【0014】
フリーデル・クラフツ反応は例えばフェノール類とスチレン類とを、触媒(例えばルイス酸等の酸性触媒)の存在下に110〜140℃の温度で反応させることにより行える。スチレン化フェノール類には、フェノール類のベンゼン核にスチレン類が付加したもの以外に、一旦付加したスチレン類のベンゼン核にさらにスチレン類が付加したものなどが含まれる。フェノール類1モルに対するスチレン類の付加モル数は得られる塗料の流動性の観点から通常0.5〜8モル、好ましくは0.8〜4モル、特に好ましくは1〜3モルである。
スチレン化フェノール類の数平均分子量は通常150〜1,300である。
【0015】
スチレン化フェノール類の(ポリ)オキシアルキレンエーテルはスチレン化フェノール類にアルキレンオキサイド(炭素数2〜4)を付加反応させることにより製造できる。オキシアルキレンとしては前述のものが挙げられ、これらのうち、好ましいものはオキシエチレンおよび/またはオキシプロピレンであり、さらに好ましいものはオキシエチレンである。併用の場合のオキシエチレンの割合はオキシアルキレン全体の重量に基づいて好ましくは50重量%以上である。アルキレンオキサイドの付加モル数は得られる塗膜の耐水性、耐レトルト性の観点から通常1〜10モル、好ましくは1〜4モルである。
付加反応は、例えば100〜190℃の温度で行うことができる。この際反応を促進するため、触媒[例えば塩基性触媒(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウム、炭酸ナトリウムなど)、酸性触媒(フッ化硼素エーテラートなど)]を添加することもできる。
【0016】
(b3)を製造する(メタ)アクリレート化反応は該(A)のエステル化反応と同様の方法で行うことができる。
【0017】
(b3)のうち他樹脂との相溶性および顔料分散性の観点から好ましいものはスチレン化(1〜3モル)フェノールの(ポリ)オキシエチレンエーテルの(メタ)アクリレート、特に、フェノール1モルとスチレン1〜3モルとの反応物にエチレンオキサイドを1〜4モル付加させた化合物の(メタ)アクリレートである。
【0018】
カルボキシル基、水酸基、アミノ基およびアミド基から選ばれる極性基を1種以上有するラジカル重合性単量体(b4)としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0019】
カルボキシル基含有単量体;不飽和モノカルボン酸[例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等]、不飽和ジカルボン酸[例えば、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸等]、不飽和ジカルボン酸のハーフエステル[モノアルキル(炭素数1〜5)エステル、例えば、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、イタコン酸モノブチルエステル等;スチレン化フェノール類のポリオキシアルキレンエーテル(上記)のモノエステル等]、不飽和モノカルボン酸のラクトン(炭素数3〜12)付加物(付加モル数1〜10)[例えば、(メタ)アクリル酸のε−カプロラクトン1〜5モル付加物等]等。
【0020】
水酸基含有単量体;炭素数2〜12の脂肪族2価アルコール(例えば前述のもの)のモノ(メタ)アクリレート、上記2価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜20)のモノ(メタ)アクリレート[例えば、ポリエチレングリコール(重合度2〜20)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2〜20)モノ(メタ)アクリレート等]、3〜12価またはそれ以上の脂肪族多価アルコール(例えば前述のもの)のモノ(メタ)アクリレート、上記多価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(オキシアルキレン単位の数1〜20)のモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、プロペニルアルコール、ビニルアルコール(酢酸ビニルの重合後に加水分解して形成される)等。
【0021】
アミノ基含有単量体;1級アミノ基含有(メタ)アクリレートとしては、
アミノアルキル(C2〜8)(メタ)アクリレート[例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、N−(2−アミノエチル)アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート]、2級アミノ基含有(メタ)アクリレートとしては、モノアルキル(C1〜6)アミノアルキル(C2〜8)(メタ)アクリレート[例えば、モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート]、3級アミノ基含有(メタ)アクリレートとしては、ジアルキル(C1〜6)アミノアルキル(C2〜8)(メタ)アクリレート[例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート]、ジアルキルアルカノールアミン類のポリオキシアルキレンエーテル付加物(重合度2〜20)の(メタ)アクリレート[例えば、ジメチルアミノエタノールのポリオキシエチレンエーテルと(メタ)アクリル酸とのエステル化物もしくは低級アルキル(メタ)アクリレートとのエステル交換反応生成物]、上記のアミノ基含有(メタ)アクリレートに相当する(エステル結合がアミド結合に置き換わった)アミノ基含有(メタ)アクリルアミド[例えば、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド]、複素環式アミノ基含有単量体[例えば、モルホリノアルキレン(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート]等。
【0022】
アミド基含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(C1〜6)およびN,N−ジアルキル(C1〜4)(メタ)アクリルアミド[例えば、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等]、N−アルコキシ(C1〜6)およびN,N−ジアルコキシ(C1〜4)アルキル(C2〜8)(メタ)アクリルアミド[例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメトキシメチル(メタ)アクリルアミド等]、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド等
【0023】
これらのうち好ましいものは、(i)カルボキシル基含有単量体、(ii)水酸基含有単量体および、(iii)アミノ基含有単量体もしくはアミド基含有単量体から選ばれる1種または2種以上の併用である。併用のうち好ましいものは、(i)と(ii)および/または(iii)との併用であり、さらに(i)、(ii)および(iii)の併用がさらに好ましい。とりわけ好ましくは、(メタ)アクリル酸、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、およびジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくは(メタ)アクリルアミドの1種以上との併用である。併用の場合の割合は、好ましくは(i)/(ii)/(iii)=0〜40/0〜90/0〜30質量比、さらに好ましくは(i)/(ii)/(iii)=5〜35/45〜85/5〜25質量比である。
【0024】
(B)は(b1)〜(b4)以外のラジカル重合性単量体(b5)を共重合してもよい。(b5)としては、例えば、芳香環含有(メタ)アクリレート[例えばベンジル(メタ)アクリレート];芳香族炭化水素単量体[例えば、スチレン系化合物(スチレン、α−メチルスチレン、エチルスチレン、ジメチルスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンダイマー等)];グリシジルエステル[例えばグリシジル(メタ)アクリレート、クロトン酸グリシジルエステル等];グリシジルエーテル[例えばアリルグリシジルエーテル、プロペニルグリシジルエーテル等];アルコキシ(炭素数1〜8)(ポリ)オキシアルキレン(重合度1〜20、アルキレン基の炭素数2〜4)エーテルの(メタ)アクリレート[例えば、メトキシテトラエチレングリコールモノメタクリレート]、スチレン化フェノール(ポリ)オキシアルキレン(重合度1〜20、アルキレン基の炭素数2〜4)エーテルの(メタ)アクリル酸以外の不飽和脂肪酸とのエステル(例えば、クロトン酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステルエステル);(b4)以外の極性基含有単量体、例えばスルホン酸基含有単量体[ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸、およびこれらの塩(アルカリ金属塩、アミン塩、アンモニウム塩、アルキル置換アンモニウム塩など)]、硫酸エステル基含有単量体[ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(エチレン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル化物およびこれらの塩(塩としては上記と同様)等]、燐酸基含有単量体[(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル燐酸モノエステル(例えば、2−ヒドロキシエチルメタアクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート)、(メタ)アクリル酸アルキルホスホン酸類(例えば、2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸)、およびこれらの塩(塩としては上記と同様)など];不飽和ニトリル[例えば(メタ)アクリロニトリル等];ビニルエステル[例えば脂肪酸(炭素数1〜20)のビニルエステル、具体的には酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等];ハロゲン含有単量体[例えば塩化ビニル、弗化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニリデン等];オレフィン系炭化水素[例えばアルケン(C2〜8)およびアルカジエン(C4〜10)等、アルケンとしてはエチレン、プロピレン等、アルカジエンとしてはブタジエン、イソプレン等]等}およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、得られる塗膜の硬度及び耐水性の付与の観点からスチレン系化合物であり、さらに好ましいものはスチレン、α−メチルスチレンおよびこれらの併用である。
【0025】
(B)を構成する単量体(b1)は通常40〜75質量%であり、好ましくは50〜70質量%である。(b1)が40%未満では塗膜の硬度が低下し、75%を越えると塗膜の加工性が低下する。(b2)は通常5〜20質量%であり、好ましくは7〜15質量%である。(b2)が5%未満では他樹脂との相溶性が低下し、20%を越えると得られる塗膜の光沢が低下する。(b3)は通常2〜15質量%であり、好ましくは3〜12%質量である。(b3)が2%未満では他樹脂との相溶性および顔料の分散性が低下し、15%を越えると得られる塗膜の加工性が低下する。(b4)は通常5〜20質量%であり、好ましくは7〜15質量%である。(b4)が5%未満では他樹脂との相溶性および顔料の分散性が低下し、20%を越えると得られる塗膜の耐水性および耐レトルト性が低下する。必要により使用される(b5)は通常48質量%以下であり、好ましくは3〜30質量%である。
【0026】
該(B)の数平均分子量(測定法:GPC)は通常1,000〜20,000、好ましくは2,000〜18,000、さらに好ましくは2,500〜15,000である。数平均分子量が1000未満では得られる塗膜の可撓性(加工性)が不十分となり、20,000を越えると塗料の粘度が高くなり、作業性が低下する。
【0027】
(B)の酸価は通常40mgKOH/g以下、好ましくは1〜15mgKOH/gであり、水酸基価は通常60mgKOH/g以下、好ましくは15〜30mgKOH/gである。また、アミン価は通常20mgKOH/g以下、好ましくは1〜10mgKOH/gである。(b4)としてカルボキシル基含有単量体を含む場合の酸価の下限は1mgKOH/g、アミノ基含有単量体を含む場合のアミン価の下限は1mgKOH/gである。
また、酸価、アミン価および水酸基価の合計は通常2〜80、好ましくは3〜50mgKOH/gである。
(B)は液状または固状、好ましくは液状であり、粘度(25℃、B型)は通常3,000〜300,000cpsである。
【0028】
(B)の製造は、通常のラジカル重合法(塊状重合、溶液重合法、乳化重合等)により製造することができる。重合に際しては公知のラジカル重合開始剤、連鎖移動剤、有機溶剤などを用いてもよい。該重合開始剤としては、たとえばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、アゾビスイソ吉草酸等のアゾ系化合物;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物;過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過硫酸化物;過酸化水素等の無機過酸化物およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。重合開始剤の使用量は単量体全量に対して通常0.1〜5質量%である。該連鎖移動剤としては、たとえばメルカプタン(ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等)、α−メチルスチレンダイマー、クロロホルム等が挙げられる。連鎖移動剤の使用量は単量体全量に対して、通常5質量%以下、好ましくは0.1〜3質量%である。また有機溶剤としては、たとえばアルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−、sec−もしくはt−ブタノール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、プロピレングリコールモノエチルエーテル等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、セロソルブアセテート等);エーテル類(ジオキサン等)、;ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等);脂肪族もしくは脂環族炭化水素類(n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等);芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものはケトン類および芳香族炭化水素類である。該有機溶剤は重合後に蒸留等の方法により除去してもよい。
また、(B)の製造は、重合後の変性によって(b4)と同じ基を形成する単量体を、予め上記と同様の方法で重合しておき、重合後に変性することによって得ることもできる。このような基を有する単量体としては、加水分解によって水酸基を形成するカルボン酸ビニル系単量体などが挙げられる。
【0029】
(B)がカルボキシル基を有する場合は、その一部または全部が揮発性塩基で中和されていてもよい。該揮発性塩基としては、アンモニア;アルキルの炭素数が1〜4の1級、2級もしくは3級モノアミン[例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジブチルアミンなど];アルカノール(炭素数2〜4)アミン[モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミンなど];環状アミン(窒素数1〜4、炭素数2〜20)[エチレンイミン、ピロール、ピロリジン、ピリジン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N−エチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセンなど]およびこれら2種以上の併用が挙げられる。これらのうち好ましいものは塗料の臭気および塗膜の耐水性の点からアルカノールアミンであり、特に好ましくはジエタノールアミンおよびN−メチルジエタノールアミンである。とくに塗料の希釈剤として水が用いられる[例えば(A)と(B)の合計重量に対して15重量%を越える量]場合、親水性向上の観点から(B)のカルボキシル基の少なくとも一部は塩基で中和されていることが望ましく、その場合の中和度は、通常カルボキシル基の50当量%以上、好ましくは80当量%以上である。中和の時期については特に制限はなく、重合前に行ってもよいが、通常は重合後に行う。
【0030】
本発明の組成物における(A):(B)の質量比は、中和前で通常(30〜90):(10〜70)、好ましくは(50〜85):(15〜50)である。(A)の比率が30未満では塗料の粘度が高くなり作業性が低下し、90を越えると得られる塗膜の可撓性が低下するため深絞りなどの加工性が低下する。
【0031】
本発明の組成物はそのままでも十分な熱硬化性を有するが、必要により架橋剤(C)を含有させてもよい。該(C)としてはアミノ樹脂(C1)、ポリエポキシ化合物(C2)およびこれらの併用が挙げられる。併用の場合、(C2)は(C)の30質量%以下である。
(C1)および(C2)は、(B)に使用される(b4)がいずれの種類でも架橋剤として効果を発揮するが、(C1)の場合は、(b4)がカルボキシル基または水酸基を有する単量体の場合が好ましく、(C2)の場合は、(b4)がアミノ基、カルボキシル基または水酸基を有する単量体の場合が好ましい。
【0032】
該アミノ樹脂(C1)としては、アルキル(炭素数1〜8)エーテル化メラミン樹脂、アルキル(炭素数1〜8)エーテル化ベンゾグアナミン樹脂、アルキル(炭素数1〜8)エーテル化尿素樹脂、スピログアナミン樹脂、フェニレン核に2個のトリアジン環が結合したジグアナミンのアルキル(炭素数1〜8)エーテル化樹脂および/またはこれら2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましくはアルキルエ−テル化メラミン樹脂およびアルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂であり、特に好ましくはアルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂である。
【0033】
(C1)の重合度は通常1.1〜5、好ましくは1.3〜3、特に好ましくは1.4〜2である。重合度が1.1未満では加熱硬化の際の揮発成分が多くなり、5を越えると粘度が高くなり作業性が低下する傾向となる。
【0034】
該(C2)(1分子当たりのエポキシ基数2〜10)としては、
▲1▼芳香族ポリエポキシド
多価フェノール類[単環2価フェノール類(レゾルシノール、ピロカテコール、ハイドロキノン等)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ハロゲン化ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールS、ビスフェノールAD、ビスフェノールF、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシ−2,2’,4,4’−テトラメチルビフェニル等)、多核フェノール類(1,5−ヒドロキシナフタレン等)、2〜10価の縮合多核フェノール類(フェノールノボラック、クレゾールノボラック、フェノール−ジシクロペンタジエン共重合体等)など]に、エピクロルヒドリンを付加させて得られるポリグリシジルエーテルおよびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
▲2▼脂肪族ポリエポキシド
多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体[エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、およびソルビトールポリグリシジルエーテルなど]、および多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体[ジグリシジルアジペートなど]が挙げられる。
▲3▼脂環式ポリエポキシド
ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエーテル、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペートが挙げられ、前記芳香族系ポリエポキシドの核水添化物も含む。
これらのうち好ましいものはビスフェノールA、フェノールノボラックおよびクレゾールノボラックにエピクロロヒドリンを付加させて得られるグリシジルエーテルである。
【0035】
(C2)のエポキシ当量は、通常180〜5,000g/eq、好ましくは220〜3,000g/eq、特に好ましくは400〜1,500g/eqである。エポキシ当量が180g/eq未満では得られる塗膜の可撓性が低下するため深絞りなどの加工性が低下し、5,000g/eqを越えると塗料の粘度が高くなり、作業性が低下する傾向となる。
【0036】
該(C)を用いる場合の配合量は、(A)と(B)の合計質量に対して、通常100質量%以下、好ましくは50%質量以下、さらに好ましくは3〜30%質量%である。100質量%を越えると得られる塗膜の可撓性が低下するため深絞りなどの加工性が低下する。(C)は、(A)および(B)からなる混合物にあらかじめ混合されていてもよく、また使用時に混合してもよい。
【0037】
本発明の塗料用樹脂組成物には、必要に応じて他の公知の熱硬化性樹脂(アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂など)を配合することができる。これらの配合量は(A)と(B)の合計質量に対して、通常30質量%以下、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。またさらに、必要に応じて公知の熱可塑性樹脂を配合することもできる。熱可塑性樹脂としては、付加重合系の樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリーp-キシリレン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルエーテル、ポリブタジエンなどのジエン系ポリマーおよびこれらを構成する単量体の共重合体などが挙げられる。
重縮合系樹脂としてはポリアミド、熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホンなどが、重付加系樹脂としては熱可塑性ポリウレタンなどが挙げられる。開環重合系樹脂としてはポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリテトラヒドロフランなどのアルキレンオキシド重合体、ポリアセタールなどが挙げられる。
【0038】
本発明の塗料用樹脂組成物には、必要に応じて塗料に通常用いられる公知の硬化触媒を添加することができる。
硬化触媒としては、▲1▼(A)と(B)の反応の硬化触媒として、3級アミン類[例えば、脂肪族3級アミン(トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)、芳香族3級アミン(ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミンなど)、および複素環式3級アミン(N−メチルモルホリンなど)など];4級アンモニウム塩[3級アミンとアルキル(炭素数1〜18)ハロゲン(塩素、臭素、ヨウ素)化物との反応で得られるもの、例えば、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライドなど];リン酸エステル類[炭素数2〜12のモノもしくはジアルキルリン酸エステル(リン酸エチル、リン酸ジブチルなど)];スルホン酸類[p−トルエンスルホン酸など];が挙げられ、
▲2▼(C)との反応を促進する硬化触媒として、(C)がアミノ樹脂の場合は、上記のリン酸エステル類およびスルホン酸類、(C)がポリエポキシ化合物の場合は、ルイス酸(三フッ化硼素など)、上記の3級アミンおよび4級アンモニウム塩が挙げられる。硬化触媒の添加量は(A)、(B)および(C)の合計質量に対して、通常10質量%以下、好ましくは5%質量以下、さらに好ましくは3質量%以下である。
【0039】
本発明の塗料用樹脂組成物には、さらにその他の添加剤(例えば、顔料、レベリング剤、消泡剤、滑り剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤など)を適宜配合することができる。添加剤の配合量は(A)と(B)の合計質量に対して、通常20質量%以下、好ましくは10%質量以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
【0040】
本発明の塗料用樹脂組成物は希釈せずに用いることができる。また必要に応じ水または水と高沸点(沸点150℃以上)親水性有機溶剤を適宜配合することができる。希釈剤としては水;アルコール類(例えばヘキシレングリコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、プロピレングリコールモノエチルエーテル等]およびこれら2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは水、ヘキシレングリコールであり、特に好ましいものは水である。希釈剤の配合量は(A)と(B)の合計質量に対し、通常40質量%以下、好ましくは30質量%以下、特に好ましくは20質量%以下である。
【0041】
本発明の樹脂組成物からなる塗料の不揮発分濃度は通常60質量%以上、好ましくは80〜100質量%、さらに好ましくは90〜100質量%である。また、粘度(25℃)は通常100〜15,000mPa・s、好ましくは2,00〜10,000mPa・sである。
【0042】
本発明の樹脂組成物からなる塗料の塗装基材への塗布方法としては、スプレーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、流し塗り法などが挙げられるが、好ましいのはロールコート法である。塗布量は目的に応じ適宜選択されるが、乾燥膜厚が通常3〜30μmとなる量である。金属に塗布された塗料は、温度が通常150℃〜250℃、好ましくは190〜230℃、時間が通常10秒〜5分、好ましくは1分〜2分の条件で加熱処理されることにより硬化塗膜を形成する。
本発明の樹脂組成物からなる塗料が適用される塗装基材としては金属が好適であり、例えばアルミニウム、スチール、各種化成処理(例えばクロム処理など)アルミニウム、各種化成処理スチール、ポリエステルなどでラミネートされたスチール、錫メッキスチール、亜鉛メッキスチール、銅、真鍮などが挙げられる。なかでも金属缶の製造の場合、あらかじめ3ピース缶用の平板もしくは2ピース缶用の筒状成型物に本発明の樹脂組成物からなる塗料が塗装され、乾燥・硬化後、深絞り成型(深絞り成型;缶を細口缶とするためにネック部分を絞って缶の口を成型する成型法)される場合に好適である。この場合、塗装される素材としては化成処理アルミニウム、化成処理スチール、樹脂(ポリエステルなど)でラミネートされたスチールなどである。
【0043】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されたものではない。以下において部および%は特に断りのない限り質量基準である。
【0044】
製造例1
温度計、撹拌機、水分離管および滴下ロートを備えた四ツ口フラスコに、トルエン100部、ペンタエリスリトールのエチレンオキサイド2モル付加物40部(0.18モル)、パラトルエンスルホン酸1部、およびハイドロキノン0.2部を仕込み、撹拌しながら、アクリル酸60部(0.83モル)を滴下ロートから仕込み、温度120℃にて8時間かけて脱水エステル化を行った。温度を60℃まで冷却し、15%の水酸化ナトリウム水溶液100部にて中和洗浄し、水相を除去した。有機相のトルエンを減圧留去し、粘度が200mPa・s/25℃の4官能アクリレート(A−1)を78部得た。
【0045】
製造例2
製造例1において、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド2モル付加物47部(0.21モル)およびアクリル酸53部(0.74モル)を用いた以外は製造例1と同様にして、粘度80mPa・s/25℃の3官能アクリレート(A−2)を80部得た。
【0046】
製造例3
(b1)としてメチルアクリレート25部およびメチルメタクリレート30部、(b2)としてドデシルメタクリレート10部、(b3)としてスチレン化(スチレン1.8モル付加)フェノールのエチレンオキサイド2モル付加物のメタクリレート5部、(b4)としてメタクリル酸1部、ヒドロキシエチルメタクリレート8部およびジメチルアミノエチルメタクリレート1部、(b5)としてスチレン20部をガラス容器に秤量し、混合撹拌してモノマー溶液を得た。別のガラス容器にキシレン50部とt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(以下、TBEと略す)3部を秤量し、混合撹拌して重合開始剤溶液を得た。次に温度計、撹拌機、圧力計、モノマー溶液導入口、開始剤溶液導入口および窒素ガス吹き込み管を備えたオートクレーブに、キシレン50部を仕込み、容器内を窒素置換した後、撹拌しながら145〜155℃で上記のモノマー溶液と重合開始剤溶液を滴下ポンプから同時に3時間かけて滴下した後、同温度で撹拌を1時間継続し、さらにTBE1部を添加して同温度で4時間撹拌を継続した後、キシレンを減圧留去し、酸価6mgKOH/g、水酸基価35mgKOH/g、アミン価4mgKOH/g、数平均分子量3,000の液状アクリル樹脂(B−1)を100部得た。
【0047】
製造例4
製造例3において、(b1)としてメチルアクリレート23部およびメチルメタクリレート40部、(b2)としてドデシルメタクリレート10部、(b3)としてスチレン化(スチレン1.8モル付加)フェノールのエチレンオキサイド2モル付加物のメタクリレート5部、(b4)としてメタクリル酸3部、ヒドロキシエチルメタクリレート8部およびジメチルアミノエチルメタクリレート1部、(b5)としてスチレン10部からなるモノマー溶液とキシレン50部、TBE1部の重合開始剤溶液を用いた以外は製造例3と同様にして、酸価20mgKOH/g、水酸基価35mgKOH/g、アミン価4mgKOH/g、数平均分子量8,000の液状アクリル樹脂(B−2)を100部得た。
【0048】
製造例5
製造例3において、(b1)としてメチルアクリレート20部、エチルアクリレート8部およびメチルメタクリレート40部、(b2)としてドデシルメタクリレート15部、(b3)としてスチレン化(スチレン1.8モル付加)フェノールのエチレンオキサイド2モル付加物のメタクリレート8部、(b4)としてメタクリル酸2部、ヒドロキシエチルメタクリレート5部およびジメチルアミノエチルメタクリレート2部からなるモノマー溶液とキシレン50部、TBE0.5部の重合開始剤溶液を用いた以外は製造例3と同様にして、酸価13mgKOH/g、水酸基価22mgKOH/g、アミン価7mgKOH/g、数平均分子量10,000の液状アクリル樹脂(B−3)を100部得た。
【0049】
比較製造例1
製造例3において、エチルアクリレート42部、メチルメタクリレート20部、ヒドロキシエチルメタクリレート8部およびスチレン30部からなるモノマー溶液とキシレン50部、TBE2部の重合開始剤溶液を用いた以外は製造例3と同様にして、水酸基価35mgKOH/g、数平均分子量7,000の液状アクリル樹脂(B’−1)を100部得た。
【0050】
比較製造例2
製造例3において、エチルアクリレート40部、メチルメタクリレート20部、メタクリル酸2部、ヒドロキシエチルメタクリレート8部およびスチレン30部からなるモノマー溶液とキシレン50部、TBE2部の重合開始剤溶液を用いた以外は製造例3と同様にして、酸価13mgKOH/g、水酸基価35mgKOH/g、数平均分子量6,000の液状アクリル樹脂(B’−2)を100部得た。
【0051】
実施例1〜5、比較例1および2
製造例1および2で得られた多官能(メタ)アクリレート、製造例3〜5および比較製造例1および2で得られたアクリル樹脂、アミノ樹脂としてサイメル303(三井サイテック社製)、エポキシ樹脂としてエピコート1001(油化シェルエポキシ社製)および希釈剤として水を表1に示す割合で配合し、熱硬化性塗料をそれぞれ得た。これらの塗料の評価結果を表2に示す。これらの塗料をバーコーターにてクロム酸処理アルミニウム板上に乾燥塗膜厚が5μmとなるよう塗布し、230℃の循風乾燥器にて150秒間加熱硬化後の塗膜について、各種評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
(注);CY303:サイメル303(アミノ樹脂:三井サイテック(株)製)EP1001:エピコート1001(エポキシ樹脂:油化シェルエポ キシ(株)製)
【0054】
【表2】
【0055】
[塗料の評価方法]
塗料外観 :塗料の状態を下記基準で目視評価した。
○;塗料の異状なし、△;分離した溶液、×;経時で固化
塗料粘度 :BL型粘度計により25℃の粘度(mPa・s)を測定した。
不揮発分 :循風乾燥器内で205℃×10分処理した前後の残存率(重
量)を測定した。
ミスティング性:塗料10gをインコメーター(安田精機社製)に塗布し、ロ
ール温度40℃にて、2,000rpm/minの条件でロ
ールを10秒間回転させた後の塗布した塗料に対する周囲へ
飛散した量の重量割合。
【0056】
[塗膜の評価方法]
塗膜外観:塗膜の表面状態を下記基準で目視評価した。
○;塗膜の異状なし、△;塗膜の白化又は塗膜の乱れあり
鉛筆硬度:JIS K 5400.6.14に基づいて測定した。
湯中硬度:80℃の湯中に30分間塗板を浸積した後、湯中にて鉛筆硬度を測定
した。
耐衝撃性:デュポン衝撃試験(500g、1/2インチ)のおもり落下高さを
5cm間隔で上げていき、剥離がない最高の高さ。
耐レトルト性:塗板を130℃で30分間処理した後、塗膜の状態を下記基準
で目視評価した。
○;塗膜の異状なし、△;塗膜の白化又は塗膜の乱れあり
密着性:レトルト処理後、碁盤目剥離を行い下記基準で評価した。
○;剥離なし、△;一部剥離、×;全面剥離
【0057】
【発明の効果】
本発明の熱硬化性塗料用樹脂組成物は、従来の水性塗料等に比べ下記の効果を有する。
(1)金属との密着性、耐レトルト性、塗膜の硬度および可撓性等に優れた塗膜を与える。
(2)従来の塗装方法および加熱硬化方法を用いても作業性に優れ、しかも有機溶剤の散逸がないため塗装設備設置場所および周辺の環境対応を著しく向上できる。
(3)塗料のノンソル化またはハイソリッド化が可能であり、安全面のみならず塗料の貯蔵および運搬効率を大幅に高めることができる。
上記効果を奏することから本発明の樹脂組成物からなる塗料は、金属塗装とくに金属缶(アルミニウム缶、スチール缶、樹脂ラミネート缶等)用の外面被覆塗料として極めて有用である。
Claims (7)
- (メタ)アクリロイル基を分子内に少なくとも2個有し(メタ)アクリロイル基1個当たりの分子量が84〜1,000の多官能(メタ)アクリレート(A)30〜90質量%と、下記単量体(b1)〜(b4)を必須構成単量体とする数平均分子量が1,000〜20,000のアクリル系共重合体(B)10〜70質量%とを必須成分とすることを特徴とする熱硬化性塗料用樹脂組成物。
単量体(b1);アルキル基の炭素数が1〜4のアルキル(メタ)アクリレート40〜75質量%、
単量体(b2);アルキル基もしくはシクロアルキル基の炭素数が6〜30のアルキルもしくはシクロアルキル(メタ)アクリレート5〜20質量%、
単量体(b3);スチレン化フェノール類の(ポリ)オキシアルキレンエーテルの(メタ)アクリレート2〜15質量%、
単量体(b4);カルボキシル基、水酸基、アミノ基およびアミド基から選ばれる極性基を1種以上有するラジカル重合性単量体5〜20質量%、 - (A)が2〜4価の脂肪族多価アルコールおよびその(ポリ)オキシアルキレンエーテルから選ばれる1種以上のポリオールの(メタ)アクリレートである請求項1記載の組成物。
- 多価アルコールが2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトールから選ばれる1種以上の多価アルコールである請求項2記載の組成物。
- さらに架橋剤(C)を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の組成物。
- 請求項1〜4いずれか記載の組成物からなる塗料で被覆されてなる金属缶。
- 金属缶が深絞り成型されたものである請求項5記載の金属缶。
- 請求項1〜4いずれか記載の組成物からなる塗料で被覆されてなる金属素材を深絞り成型してなる金属缶。
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