JPS6238363B2 - - Google Patents

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JPS6238363B2
JPS6238363B2 JP5419377A JP5419377A JPS6238363B2 JP S6238363 B2 JPS6238363 B2 JP S6238363B2 JP 5419377 A JP5419377 A JP 5419377A JP 5419377 A JP5419377 A JP 5419377A JP S6238363 B2 JPS6238363 B2 JP S6238363B2
Authority
JP
Japan
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epoxy resin
resin
weight
graft
addition
Prior art date
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Application number
JP5419377A
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English (en)
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JPS531285A (en
Inventor
Emu Ebansu Jeemusu
Daburyuu Teingu Binsento
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SCM Corp
Original Assignee
SCM Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by SCM Corp filed Critical SCM Corp
Publication of JPS531285A publication Critical patent/JPS531285A/ja
Publication of JPS6238363B2 publication Critical patent/JPS6238363B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規重合体の配合物およびこれらの製
法に関するものである。特に、本発明は被覆組成
物およびこれらの製法特に水に分散性ある被覆組
成物に関するものである。 同一人の出願に係わる同日出願(特開昭53−
1228、対応米国特許第4212781号)明細書には、
液状溶媒中に混和できるフイルム形成重合体成分
を含む被覆組成物が記載されている。該被覆組成
物はカルボン酸官能性グラフト重合体とカルボン
酸官能性付加共重合体とから会合的に形成された
混合物である。同一人の出願に係わる上記同日出
願記載の具体例では、グラフト重合体はエポキシ
樹脂成分を有し、該樹脂の脂肪族骨格炭素鎖にそ
の脂肪族炭素原子において、カルボン酸単量体か
ら誘導されたカルボン酸構成単位を含む付加共重
合体成分をグラフトしたものである。該構成単位
はグラフト重合体の少なくとも1%(重量)含ま
れている。グラフトは、エポキシ樹脂成分100部
(重量)当り付加共重合体少なくとも1−1/2部
(重量)を結合している。配合物の酸価は約30な
いし約220の範囲内である。 上記同日出願明細書には、また上記被覆組成物
の製法が記載されている。そのうちの一つの製法
はエポキシ樹脂とエチレン系不飽和結合を有する
単量体混合物との反応によるものである。該単量
体は共重合して付加共重合体を形成可能である。
これらの物質は単量体混合物の重量基準で少なく
とも3%のベンゾイルパーオキサイドの存在で約
110℃ないし120℃の温度で反応させる。ベンゾイ
ルパーオキサイドの代りに、他のいかなるフリー
ラジカル発生剤も使用でき、上記温度でグラフト
重合に対して同等の遊離基重合開始活性を示す。
一般にエポキシ樹脂反応体は最初の反応混合物の
5%ないし95%、好ましくは少なくとも50%であ
つて、かんの被覆組成物としての用途では60%な
いし90%が適当である。 上記同日出願明細書記載の方法では、重合可能
な単量体の重量基準で非常に多量のフリーラジカ
ル発生剤を用いるため、エポキシ樹脂の強い配位
傾向とあいまつてグラフトが主としてエポキシ樹
脂の脂肪族骨格炭素原子上で起つてグラフト重合
体が生成し易い。又、少量ではあるが一部グラフ
トは他の部分で起り、他の形式のグラフトが形成
される。特にカルボン酸基がエポキシ基と反応す
るエステル型グラフトが起る。エステル型グラフ
トは脂肪族炭素−炭素間グラフトより好ましくな
い。その理由は結合が加水分解および耐候性に乏
しいからである。 一般に、“キヤツピング(capping)”という言
葉は広い意味で使用されている。即ち、出発原料
のエポキシ樹脂中の一部またはすべてのオキシラ
ン基(エポキシ基)が消去される意味である。
かゝるキヤツピングはある場合にはある他の有機
反応と関連して使用され、可逆的ではない。しか
も得られた“キヤツプ(caps)”は元のオキシラ
ン結合を復元するため容易に取り除きできない。
以後“停止反応(terminating)”がオキシラン結
合の消去を記述するためには“キヤツピング”よ
り適切であると考える。 “キヤツピング”または停止反応は、(例えば
安息香酸を用いて)出発原料のエポキシ樹脂分子
を延長することなくあるいは(例えばビスフエノ
ールAのようなジフエノールを多少使用して)実
際にエポキシ樹脂分子を延長して原料エポキシ樹
脂上のオキシラン基(エポキシ基)に対して行な
うことができる。上記の如く樹脂分子を延長しな
い場合には、勿論、消去したオキシラン基の場所
から突出するカルボキシル基の残基が存在する。
一方樹脂分子を延長する場合には、樹脂の分子鎖
は僅かのジフエニル反応体が使用されるときは漸
次長くなり、より多くのジフエニルが使用される
場合にはあまり長くならない。 本発明の一局面は、同一出願人の出願に係わる
上記先願明細書に例示されているものと類似の被
覆用組成物の製法であつて、少なくとも1部のオ
キシランをエポキシ樹脂から消去する方法に関す
る。かゝる場合、付加重合体のグラフトが脂肪族
炭素原子でなされているグラフト重合体が製造さ
れ易くしかもオキシラン(エポキシ)反応に起る
副反応は抑制され、これによつて同一出願人の上
記同日出願明細書に記載の組成物よりすぐれた製
法を提供することができた。本発明はまた新規被
覆組成物およびその用途に関するものである。 しかしながら、本発明のより基本的な事項はグ
ラフト重合体−付加重合体配合物を変性してその
性質を改善し、しかも他の用途に使用するための
変性重合体配合物の製法にある。 この方法はエポキシ部分の1部を化学的に停止
剤と反応させることによつて実施される。それ故
上記配合物は、一部は遊離または実質的に遊離の
エポキシ基を有するのみでなく停止剤によつて附
与された性質をも有する。停止反応はグラフト
前、グラフト中またはグラフト後でも実施でき
る。 被覆組成物の製法で有用な本発明の一具体例で
は、最初に、脂肪族骨格炭素鎖を有するエポキシ
樹脂と停止剤との間で停止反応を行ない、実質的
にすべてのエポキシ基を消去して変性樹脂を生成
する。次に、変性樹脂と付加重合性単量体とを単
量体の重量基準で少なくとも3%のベンゾイルパ
ーオキサイドの存在下で反応させるかまたは同等
の効力を有するフリーラジカル発生剤の存在下で
反応させる。 適当な停止剤にはフエノール、カルボン酸、そ
の他の酸、アミン、メルカプタン、アルコールお
よび水がある(これらはすべてオキシラン基と反
応できる水素原子を有する)。しかも他の停止剤
例えばアシルハライド、アルキルハライド、ケト
ン、グリニヤール試薬(RMgX)、シアネート、
シアノアセテート、ジボラン、炭酸ガスおよび二
硫化炭素も使用できる。これらの停止剤の大部分
のものは付加重合とは別に反応させることを要す
るが、例えば安息香酸は付加重合と同時に使用で
きる。 本発明方法の目的化合物は、同一出願人の上記
同日出願に係る組成物と類似の反応生成物の混合
物である。即ち反応生成物の混合物を重合可能な
単量体例えばアクリル酸を用いて作る場合には、
カルボン酸官能性グラフト重合体およびカルボン
酸官能性付加共重合体を含む。グラフト重合体
は、エポキシ樹脂成分におけるグラフトが脂肪族
炭素原子でなされているような結合が主である。
本発明によつて製造された反応生成物の混合物は
被覆組成物の組成としては満足すべきものであ
る。 上記反応生成物の混合物中のグラフト重合体と
付加重合体とに含まれるカルボン酸含量が高い
と、反応生成物の混合物は塩基例えばアミンによ
つて容易にイオン化され、安定な水性分散液を作
る。本発明によつて作つた被覆組成物は水性系と
してまた溶媒系として各種の目的に広く利用でき
るしまた特に2ピースかんおよび3ピースかんの
被覆に適するように処方することができる。 本発明は重合体配合物の製造、特に、有機溶媒
系を含む各種の液状溶媒から適用される被覆組成
物を製造するのに役立つ。一般に、本発明は多く
のフイルム形成の用途に役立つ新規な重合体組成
物の製造に利用できる。 同一出願人の出願に係わる上記同日出願におい
て、適当な条件を選択すれば、エポキシ樹脂成分
と付加重合可能な単量体との間で一般にエポキシ
樹脂成分の脂肪族骨格炭素上でグラフトが起ると
いう発見を記述した。そして、エポキシ樹脂と非
常に多量のベンゾイルパーオキサイドまたはこれ
と同等のフリーラジカル発生剤との存在下で共重
合して付加共重合体を生成できるエチレン型不飽
和単量体混合物の反応によつて飲料かん用の被覆
に適する衛生被覆組成物を作つた。 しかしながら、この方法では、少量であるが確
認できる量のグラフトが他の場所でも起つた。特
にエステルグラフトがカルボキシル基とエポキシ
基との反応によつてある程度起つたことは明らか
である。 本発明は、通常必要とされる量よりも少量のフ
リーラジカル発生剤を要するだけで、望ましい種
類のグラフトを起すに適した技術を提供するにあ
る。これはエポキシ樹脂の実質的にすべてのエポ
キシ基を消去するために使用する停止剤を使用す
ることによつて達成される。それ故、酸とエポキ
シ基との間のエステル型グラフトは起らないし、
またエポキシ基の反応による妨害も起らない。停
止剤を適当に選べば、その後除去する必要もない
し、また最終反応生成物の性質にも重要な影響を
あたえないうえ、のぞましい性質をあたえるであ
ろう。 上記のように予備的に停止反応を行なうこと
は、本発明の実施のためには重要であるが、停止
反応はグラフト中またはグラフト後にも実施でき
る。これは最終生成物の性質を調整するのに役立
つ。例えば、エポキシ基はこれを含む重合体ブレ
ンドの性質に重要な影響をあたえる。エポキシ基
をグラフト中またはグラフト前後のいずれかにお
いて消去することによつてまた完全にまたは一部
消去することによつて最終生成物の性質を安価に
しかも容易に変性できる。 本発明の停止反応を実施するために多数の物質
を停止剤として満足に利用できる。エポキシ基に
対して1官能活性を有する試薬はエポキシ基を消
去する間はエポキシ樹脂を延長することはない。
ジカルボン酸またはジフエノールのような2官能
活性を有する試薬を用いると、平均分子量のエポ
キシ樹脂が形成され、カルボン酸またはフエノー
ル性の水酸基で停止される。かなり高濃度の第1
級アミンを用いて急速に反応させれば、エポキシ
樹脂の延長を起さずに停止反応が起る。一方低濃
度アミンを使用すればエポキシ樹脂の延長が停止
反応間にも起る。 グラフト反応は、停止して変性したまたは停止
していないエポキシ樹脂と付加重合性単量体との
反応である。該付加重合性単量体は、エチレン型
不飽和結合を有ししかも共重合して付加共重合体
を作る単量体の混合物かまたは単一単量体のいず
れであつてもよい。最終組成物が被覆組成物、特
に水性溶媒中に分散する組成物である場合には、
これらの単量体の少なくとも1種類はカルボン酸
である。エポキシ樹脂成分と単量体混合物とは、
重合性単量体の重量基準で少なくとも3%のベン
ゾイルパーオキサイドの存在下で約110℃ないし
120℃で反応させるかまたは上記反応温度の範囲
で同等のフリーラジカル活性を有する他のいずれ
のフリーラジカル発生剤も使用できる。 使用するフリーラジカル発生剤が重合性単量体
の重量基準で少なくとも3%以下である場合(エ
ポキシ基が停止反応で消去されなければ)、エス
テル型グラフト重合体が主成分となることは明ら
かである。フリーラジカル発生剤がベンゾイルパ
ーオキサイドで、その使用量が少なくとも3%な
いし7%(重量)またはそれ以上である場合に
は、グラフト反応は主としてエポキシ樹脂または
上述の如く変性されたエポキシ樹脂の脂肪族炭素
原子のところで起る。 ベンゾイルパーオキサイドが約7%(重量)ま
たはそれ以上の多量に使用される場合には、費用
がかかるばかりで特に利益が得られない。しかし
ながら付加重合性単量体の重量基準で15%のベン
ゾイルパーオキサイドをフリーラジカル発生剤と
して使用できる。 本発明で作られた生成物は停止反応したエポキ
シ樹脂に付加重合体をグラフトした会合的に形成
された樹脂ブレンドである。該ブレンドは、グラ
フトが主として停止反応されたエポキシ樹脂の脂
肪族炭素原子(通常脂肪族骨格炭素原子)で起つ
ている変性グラフトエポキシ樹脂、グラフトされ
ていないしかも例えばカルボン酸、フエノールな
どの停止剤で一部または全部のオキシラン基を反
応させた変性エポキシ樹脂およびグラフトされて
いない付加重合体の混合物である。原料エポキシ
樹脂の骨格はオキシラン基以外の樹脂であり、停
止された変性エポキシ樹脂の骨格は停止反応によ
つて消去された本来オキシラン炭素原子であつた
炭素原子をも含む。 グラフト化は、特にグラフトに供された停止エ
ポキシ樹脂を十分改質しうる強固な結合を形成
し、樹脂ブレンドの性質に重大な影響をおよぼす
と共に、停止反応を施したエポキシ樹脂受容体に
グラフトした付加重合体にも耐久性を附与する。
この場合例えばアクリル酸エステル単位にとむグ
ラフトした付加重合体は耐候性を改善することが
できる。また、例えばカルボキシル基にとむグラ
フト重合体はビールなどのかんの内面に使用する
耐水性の衛生的な被覆を作るすぐれた特性を反応
生成物のブレンドにあたえる。この場合、原料エ
ポキシ樹脂100部当り少なくとも約2重量部のカ
ルボン酸単位をあたえるカルボン酸を含む付加重
合体の数部(重量)がグラフトされる。上記ブレ
ンドは中程度のアルカリ水性分散液中では沈澱お
よび好ましくない反応を起さない。また、対応す
るカルボン酸含有共重合体とイオン化グラフト重
合体との上記樹脂ブレンド中の他の成分に与える
懸濁影響が著しくなる。 しかしながら耐久性のあるグラフトを一様にし
かもかなりの割合で形成し、しかも会合的に形成
されたブレンドに附随的な影響をあたえるために
は、重合温度に対して通常使用される量より多量
のフリーラジカル発生剤と重合性単量体とを使用
して付加重合することが必須要件である。重合温
度が約115℃ないし130℃の場合には、該単量体の
重量基準で例えば4%ないし7%またはそれ以上
のベンゾイルパーオキサイドが使用される。 本発明は前述の同日出願の特許出願にも記載し
たと同様に被覆組成物を得るのに極めて有用であ
るが、その応用の広いことで重要である。例えば
一般にエポキシ樹脂は他の合成樹脂のあるものよ
りも戸外での耐候性が劣り、あるいは例えば強ア
ルカリのような物質に、また石鹸にさえ侵され
る。 本発明はエポキシ基を一部又は全部消去するこ
とによつて上記性質を改善するもので、グラフト
重合体とグラフトしていない付加重合体との変性
重合体混合物を提供するものである。変性はグラ
フト重合体を生成する前、生成中又は生成後のい
づれの時期にでも、適当な停止剤を使用して行い
得る。 グラフト化は脂肪族骨格炭素でなされ、反応混
合物の性質に大きな影響を及ぼす。従つて付加重
合し得るモノマーに大量のアクリル酸が入つてい
る場合には、生成されるグラフト重合体もグラフ
トしていない付加重合体も共にカルボン酸を反応
基として有するから、適当な中和剤又はイオン化
剤を加えると、上記反応生成物は水性ビヒクル中
に安定に分散させることも出来る。満足な分散体
を得るためには、反応混合物の酸価を重合体混合
物が分散体中に形成してそれを保持するに充分な
ようにすべきである。 水で分解するような被覆の場合、安定な分散体
が形成されるに充分なカルボン酸が存在する時に
は本発明のグラフト重合の効果が見られる。それ
を測定する方法には種々あるが、例えば、アクリ
ル酸を含有する重合可能なモノマーから付加重合
体が生成されたとすると、当該重合体はカルボン
酸単位を含んでいる。分散を容易にするには之等
カルボン酸単位がグラフト重合体の少くとも2%
(重量)を占めるのが好ましい。しかし最初の反
応混合物中のエポキシ樹脂又はアクリル酸の量が
小である場合には、上記の測定のみでは充分でな
い。従つて、上記の測定法に全反応混合物の酸価
を測定することを組合せるのが最良である。上記
酸価は30より大で一般には220未満である。好ま
しい範囲は約45乃至150、より好ましくは(衛生
的被覆用組成物バインダー用)80乃至90である。 原料エポキシ樹脂が反応混合物の大部分を占め
る場合でも、驚く程僅かのグラフト反応しか起り
得ないかもしれないが、それでもなお新規なグラ
フト重合体によつて明らかに影響を受けている反
応生成物を生ずる。従つてエポキシ樹脂上に付加
重合体がグラフトする率は前者100部(重量)当
り後者11/2部(重量)という低い場合もある。
一般には、原料エポキシ樹脂が原料混合物の少く
とも10%(重量)を占めるような量で使用する。
最初の原料中エポキシ樹脂が少くとも40%(重
量)である場合がよく、より好ましくは50%であ
る。衛生的被覆組成物バインダーには60乃至90%
がよい。 本発明の特徴の一つは、反応に使用される付加
重合可能なモノマーに対してフリーラジカル発生
剤の量が異常に高いことである。実用的には、か
かる反応が完結してしまうような割合よりもむし
ろ付加重合及びグラフト化反応を生起させるよう
な割合で使用される。前者の添加を行う場合には
さらに別の触媒を加えるのがよい。ベンゾイルパ
ーオキサイドの割合は約110℃乃至120℃で使用す
る時には、付加重合性モノマーの重量基準で少く
とも3%、好ましくは4%以上でなくてはならな
い。実用的には6乃至7%で、15%又は以上使用
することも出来る。他のフリーラジカル発生剤を
使用する場合には、使用温度を勘案して、この特
定の反応に対し活性が均等であるように量を加減
する必要がある。 重合可能なモノマーとしてアクリル酸を含む場
合には、オキシラン基を除去することによつて防
止しない限り、エステル型グラフト重合体が生成
する。パーオキサイド型のフリーラジカル発生剤
の割合が付加重合性モノマーの重量基準で少くと
も3%以上及び約7%以上までのベンゾイルパー
オキサイドに相当する場合には、エポキシ樹脂に
停止作用を及ぼして変性樹脂を作ることがない場
合でも、重合可能な任意のモノマーとでは起るグ
ラフト反応がエポキシ樹脂又は変性樹脂の脂肪族
骨格炭素の位置で起る。特にグラフトしていない
状態で1又は2個の水素が結合している脂肪族炭
素の位置で起る。予め停止作用を与えると、酸−
エポキシ基エステルグラフト反応は起らないの
で、上記フリーラジカル発生剤は最大限の効果を
もたらす。パーオキサイド型フリーラジカル発生
剤を、110℃乃至120℃で、約7%のベンゾイルパ
ーオキサイドに相当するより多量に使用しても費
用がかさむばかりで利益はない。グラフト反応を
実施するには、エポキシ成分とその溶剤とを反応
容器に入れ、それにモノマー混合物、触媒(フリ
ーラジカル発生剤)、溶剤を或期間即ち発熱反応
を調節するようにしながら徐々に添加するのがよ
いが、他の方法も実施し得る。例えばエポキシ樹
脂又は変性エポキシ樹脂とその溶剤とを反応容器
に入れ、それに触媒の全量とモノマー混合物の一
部分とを加える。加熱するや最初の反応が起り、
次にモノマー混合物の残りを徐々に一定時間をか
けて添加することも出来る。又その変形として、
触媒の全部でなくて一部を先づ加え、残りをモノ
マーと一緒に加えてもよい。或はモノマー混合
物、エポキシ又は変性樹脂、溶剤を反応容器に入
れ、触媒を徐々に加えてもよい。先に停止作用を
与えるためには、グラフト反応の前にエポキシ樹
脂と停止剤とを反応させる。グラフト反応と同時
に停止作用を及ぼす時には、その技術は停止剤の
種類によつて異る。例えばフリーラジカル発生剤
の作用を著しく変えないようにするとかである。 最終の反応生成物が得られたら、それを水性ビ
ヒクルの中に懸濁して被覆組成物として使用する
に便利なようにする。 多量のカルボキシル基を有する重合体混合物と
溶剤系とを安定な水系に変える方法には、塩基又
はその混合物を使用しなければならない。好まし
い中和剤塩基はジメチルエタノールアミンで、そ
の使用量は会合的に生成した混合物中の重合体の
4乃至12%(重量)である。或る与えられた分散
体を得るためには、水系の最終粘度(それを使用
する際の特性に影響するが)によつて塩基の割合
を決める。塩基の使用量が多いと粘度が上り、従
つて粘度調節に多量の水が要ることになる。 反応生成物を水系に変化するのに2つの方法が
ある。容易さの点からいうと、反応生成物混合物
を有機溶剤と共に、水とジメチルエタノールアミ
ンとの混合物中に混ざ合せ乍ら加える。通常少量
の親水性溶剤(エチレングリコールモノブチルエ
ーテル等)を水に加えておいて樹脂の分散を助け
る。 第2の方法は水とアミンとを反応生成混合物と
溶剤とに、混ぜ合せ乍ら加える。この方法で得ら
れた水系のものは質的にはよいが、装置利用の点
からは好ましくない。 上述の如くして得られた水系製品は通常PH約
7.5乃至8.0で、一年以上保存しても安定である。
粘度も大巾に変わらず沈澱は全く又は殆んどない
から貯蔵後も満足に使用出来る。 ジユース類、ビール等の缶の被覆組成物を得る
には、原料ジエポキシド樹脂を約80%(重量)モ
ノマー混合物を約20%(重量)〔エポキシ成分と
の反応及びそれ自体の反応に〕使用するのが好ま
しい。ベンゾイルパーオキサイドの使用量はモノ
マーの約6乃至7%(重量)、成可く約6.7乃至
6.8%である。モノマー混合物中のメタアクリル
酸の量は最終製品の酸価に影響する。本発明の目
的にはその酸価は45乃至150、成可く約80乃至
90、より好ましくは約85である。 醸造製品の缶の被覆用には、ジエポキサイド80
部、モノマー混合物20部、ベンゾイルパーオキサ
イド1.3部で、モノマー混合物として70部のメタ
アクリル酸と30部のスチレンと1%のエチルアク
リレート(重量)がよい。最終反応生成物混合物
としては、モノマー混合物の全部が付加共重合体
に共重合させたもので、約21/2部(重量)がジ
エポキサイド樹脂の脂肪族骨格炭素にグラフトし
ており、付加共重合体の残量が反応生成物混合物
中のグラフト重合体と混合しているのが好まし
い。 かくして得られたグラフト重合体も付加共重合
体もカルボン酸を反応基として有する。之等は親
水性に充分イオン化される基で容易に混合するこ
とが出来る。 醸造用製品の缶の被覆用のためのジエポキサイ
ド80、モノマー混合物20の原料比でベンゾイルパ
ーオキサイド3%(重量)を使用すると、大体付
加共重合体の約11/2乃至2%がグラフトしてい
る。水中分散性は悪い。上記の%はモノマー混合
物から生成した全付加共重合体に基くものであ
る。ベンゾイルパーオキサイドを5%にすると、
付加共重合体の約8%がグラフトし、ベンゾイル
パーオキサイドを7%にすると付加共重合体の約
12%がグラフトし、ベンゾイルパーオキサイドを
9%にすると約20%近くがグラフトし、ベンゾイ
ルパーオキサイドを15%にすると付加共重合体の
40%を超える量がグラフトする。明瞭にするた
め、付加重合体の10%がグラフトするとは最終反
応生成物混合物がグラフト重合体とグラフトして
いないジエポキサイド樹脂とが約82%と、会合的
に生成した付加共重合体が約18%とから成つてい
ることを意味する。停止させてエポキシ基を除く
こと、特に端末から延びることなく停止させる
と、会合的に形成したブレンド酸の水分散性をほ
とんど低下させることはないであろう。 被覆用組成物としては、一般にグラフト重合体
中で原料エポキシ樹脂成分100部(重量)に対
し、少くとも約11/2部(重量)の付加共重合体
がグラフトしているものが好ましい。付加共重合
体のグラフトされている量は多量のベンゾイルパ
ーオキサイドを使用した場合には12部にもなるこ
とがあるが、通常は51/2部位が上限で、21/2乃
至3部というところが缶の被覆には好ましい。 ジエポキサイド樹脂とモノマー混合物とを80/2
0の割合で反応させて得た反応生成物の混合物に
は、一般に181/2部(最高)のグラフトされてい
ない付加共重合体が含まれている。被覆用といつ
ても種々雑多であるので、もつと多量の付加共重
合体の入つたものも要求されるので、別に混和し
得る付加共重合体、成可くは本願のものと同じ組
成の付加共重合体を作つておいて、それを混合
し、グラフトしていない付加共重合体の総量を約
40部にまですることも出来る。同様にグラフトし
ていないジエポキサイド樹脂を追加して反応生成
物混合物の約10%(重量)に増すことも出来る。 エポキシ含量の高い水性分散液の場合、予め停
止反応を行わせるのが好ましく、反応生成物のカ
ルボキシル含量は、−COOHで測定して、反応生
成物の少くとも2重量%であるべきである。分散
液の安定性には、高カルボキシル含量がよく、実
用上の範囲は一般的に少くとも5%である。カル
ボキシル含量が2%より低い重合体ブレンドは溶
媒媒体中で有用である。 以下、本発明の要件を各個別に詳述する。 エポキシ樹脂成分(a1) エポキシ樹脂成分(a1)は芳香族エポキシ樹脂
である。人間消費用食品の保存に適したかんの被
覆組成物には、芳香族エポキシ樹脂が好ましい。 最も好ましいエポキシ樹脂は、ビスフエノール
Aのポリグリシジルエーテル、特に1,2−エポ
キシ当量が約1.3乃至2、好ましくは2のもので
ある。用いられるエポキシ樹脂の分子量は約350
乃至約20000であり、衛生被覆組成物には好まし
くは約4000乃至10000である。低分子量エポキシ
樹脂は通常重合体結合剤のエポキシ含量が低い、
すなわち、約10乃至約30重量%の場合に選ばれ
る。この目的に適した低分子量エポキシ樹脂とは
分子量10000未満の分子量を有するものを指す。 通常、重合体ブレンドに全固形分の50乃至90重
量%のエポキシ樹脂を含ませようとする場合に
は、エポキシ樹脂の分子量は約4000乃至約10000
の範囲のものがよく、特にエポキシ樹脂含量が全
固形分の60%あることが好ましい衛生被覆組成物
の製造に適する。 必要な分子量を有する最終エポキシ樹脂を使用
することが便利なこともあるが、ビスフエノール
A及び市販のビスフエノールAのビスグリシジル
エーテルを出発物質に用いる方が実用的であるこ
とが多い。ビスフエノールAのビスグリシジルエ
ーテルは、工業的に液体エポキシ樹脂として知ら
れており、触媒添加形態でダウ・ケミカル社より
触媒としてエチルトリフエニルホスホニウムアセ
テートと酢酸の錯体を含有する商品名DER−333
として市販されているのみならず、シエル、ケミ
カル社からも商品名Epon829として市販されてお
り、これらを出発原料に用いるのが便利である。
非触媒添加液体エポキシ樹脂も市販されており、
適当な触媒を添加すると使用することができる。 ダウ・ケミカル社製の触媒添加液体エポキシ樹
脂DER−333の物性は次の通りである。 表 1 DER−333エポキシ樹脂の性質 外観 透明、粘 液体 色(ガードナー) 1−2 比 重 1.15 ガロン重量 9.65 非揮発性成分(重量) 96±1% 揮発性成分 キシレン 非揮発性成分(容量) 95%平均 粘 度(25℃) 2300−4600cps. エポキシ当量重量* 199−202 *エポキシ当量重量とは、1グラム当量重量のエ
ポキシを含有する樹脂のグラム数をいう。 液体エポキシ樹脂の初期分子量を多くの被覆用
途に満足できる程度に増加するために、出発液体
エポキシ樹脂を追加のビスフエノールAのみなら
ず他の物質と反応させることができる。他の多官
能性芳香族アルコールをグリシジルエーテルの製
造及び分子量増加のために使用することができ
る。具体例としては、ビス(4−ヒドロキシフエ
ニル)メタン、ビスフエノールF、2,2−ビス
(4′−ヒドロキシ−2′,2′,5′,6′−テトラクロ

フエニル)プロパン、テトラクロロビスフエノー
ルA、4,4−ビス(ヒドロキシフエニル)ペン
タン酸、ジフエノール酸、ノボラツク又は低分子
量フエノール−ホルムアルデヒド重合体、1,8
ビス(ヒドロキシフエニル)ペンタデカン、レゾ
ルシノール、2,2,5,6−テトラビス(4′−
ヒドロキシフエニル)ヘキサン、等がある。しか
しながら、実際上方法をコントロールするため
に、出発液体エポキシ樹脂の分子量を増加するた
めの好ましい物質は、ビスフエノールAである。 最も好ましい分子量にするためのビスフエノー
ルA対DER−333の比は65乃至66.5重量%のDER
−333対35乃至33.5重量%のビスフエノールAで
ある。次の表は、最終エポキシ樹脂の特性を示
す。
【表】 液体エポキシ樹脂その他の低分子量エポキシ樹
脂の分子量増加に用いられる反応条件は、反応温
度175℃及び常圧である。反応は溶媒なしで行う
こともできるが、総反応物の約15重量%のエチレ
ングリコールモノブチルエーテルを用いることが
好ましい。 多くの被覆用途に適したエポキシ樹脂は、通常
ジエポキシ樹脂で分子量が約350乃至20000の範囲
のものである。しかしながら、更に需要の多い用
途、特に目的物が衛生被覆であるものは、エポキ
シ樹脂の分子量範囲は約4000乃至約10000が好ま
しい。エポキシ樹脂のこれら及びその他の分子量
測定はゲル透過クロマトグラフイーで行うのが好
ましいが、他の標準的手段を用いてもよい。 本発明で用いられるエポキシ樹脂は他の縮合
物、例えばフエノール樹脂、フエノール類及びポ
リオールで変成することもできる。変成エポキシ
樹脂の代表例は、エポキシ化ポリブタジエン;フ
エノール;ボラツク樹脂をエピクロルヒドリンと
反応させて得たグリシジルエーテル;4,4′−イ
ソプロピリデンフエノール−エピクロルヒドリン
又は4,4−sec−ブチリデンジフエノール−エ
ピクロルヒドリンと一種以上の次の乾性油又は脂
肪酸との反応物;ブナ油、ククイノキ油、ヒマシ
油(脱水物を含む)、桐油、ヤシ油、トウモロコ
シ油、綿実油、魚油(精製)、麻の実油、亜麻仁
油、オイチシカ油、荏の油、ケシの実油、カボチ
ヤの種油、サフラワ油、ゴマ油、大豆油、ヒマワ
リ油、トール油及びクルミ油;4,4′−イソプロ
ピリデンジフエノール−エピクロルヒドリンを1
種以上の次のもので処理した生成物;モノ−、ジ
−又はトリメチロールフエノールのアリルエーテ
ル;4,4′−イソプロピリデンジフエノール−ホ
ルムアルデヒド、4,4′−sec−ブチリデンジフ
エノール−ホルムアルデヒド、メラミンホルムア
ルデヒド及び尿素−ホルムアルデヒド、等であ
る。 そのまま、分子量増加を行うことなく用いるこ
とのできる適当な分子量を有する市販のエポキシ
樹脂の例は、DER662,664,667,668及び669等
のダウ・ケミカル社の固体エポキシ樹脂製品(そ
れぞれ、計算平均分子量が1275;1850;3600;
5500;及び9000である)及びEPON836,1007及
び1009等のシエル・ケミカル社の製品(それぞれ
計算平均分子量が、625(準固体);4500;及び
6500である)がある。 本発明を実施する際に使用される好ましいジエ
ポキシ樹脂はエピクロルヒドリンをビスフエノー
ルAと反応させて製造されるが他の満足すべきエ
ポキシ化合物としては、分子量を適当な範囲に調
整した下記の如き出発原料(a1)がある: エポキシ樹脂成分は更にそのオキシラン含量で
特徴づけられる。この値はゼロ乃至約8%以内の
何れかの値である。オキシラン含量ゼロとは、例
えば過剰のビスフエノールAによりエポキシ基が
完全に反応してしまつた場合を指す。良好なかん
被覆以外の用途の場合にはエポキシ基が不要の場
合がある。オキシラン含量の測定法は下記の如く
である。 オキシラン含量の測定 重量の判つた試料を50mlの三角フラスコに入
れ、10mlのクロロベンゼンに溶解する。この溶液
に10mlの臭化テトラエチルアンモニウム溶液及び
2〜3滴の2%クリスタルバイオレツト指示薬氷
酢酸溶液を添加する。得られる溶液を次いで10ml
のマイクロビユレツトを用いて標準化0.1N過塩
素酸(HClO4)で青−緑の終了点まで滴定する。
オキシラン%は次式より計算される: オキシラン%=(滴定ml×HClO規定)×1600
/試料のグラム数 上記0.1NHClO4は8.5mlの72%HClO4を300mlの
氷酢酸(99.5%)と混合し、20mlの無水酢酸を添
加し、この溶液を1の氷酢酸で稀釈し、一晩放
置して調整された。その後、フタル酸水素カリウ
ムで標準化した。 上記測定に必要な臭化テトラエチルアンモニウ
ムは、100gの臭化テトラエチルアンモニウムを
400mlの氷酢酸(99.5%)に溶解して作られた。
塩基性不純物の中和には二、三滴の2%クリスタ
ルバイオレツト指示薬を添加して、該溶液を標準
0.1HClO4で変色終了点まで滴定した。 この測定法は出発エポキシ樹脂及びグラフト重
合体を含む反応混合物の何れにも適用することが
できる。 停止剤 エポキシ基の停止剤として一般的に使用できる
材料は上記の如く、フエノール類、多くのカルボ
ン酸、第1級及び第2級アミン、メルカプタン、
アルコール及び水等がある。エチレン系不飽和停
止剤で使用できるものもあるが、グラフトの際に
付加重合性単量体と付加重合を起すといけないの
で、この種の材料の使用は避けた方が好ましい。 エポキシ樹脂の拡大を行うために好ましい停止
剤はビスフエノールAである。これは特にグラフ
ト前に停止を行う場合に極めて簡単に使用でき
る。この場合には、出発液体エポキシ樹脂の分子
量を増大しようとするならば、エポキシ樹脂より
も過剰のビスフエノールAを用いればよい。例え
ば、64重量部にやや未満のDow DER333液体エ
ポキシ樹脂対36重量部のビスフエノールA(この
場合の変成樹脂は、25℃、40重量%樹脂エチレン
グリコールモノブチルエーテル溶液でZ3-4のガ
ードナー・ホルト粘度になる。)乃至約60部の
DER333対40部のビスフエノールAの割合が、液
体エポキシ樹脂の分子量増大及び停止剤として有
用な、これら芳香族フエノール停止剤の有用な範
囲を示す。フエノール、クレゾール類及びキシレ
ノール類も又有用である。 飽和脂肪酸及び安息香酸のような芳香族モノカ
ルボン酸は、エポキシ樹脂を「拡大せずに」停止
するのに特に有用であり、目的生成物に望ましい
特性を付与することができれば尚更有用である。
通常飽和脂肪酸は各種市販の形態で使用でき余り
高度に精製する必要はない。しかしながら、パル
ミチン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸及びステア
リン酸等の酸は、精製又は高度に精製された酸と
して極めて有用である。 一般に第1級及び第2級アミンは満足できるキ
ヤツピング剤である。特に、エタノールアミンや
ジエタノールアミンのようなヒドロキシルアミン
がよい。おそらく、オキシラン基と反応可能な水
素原子の存在が好ましいと思われるが、これによ
り理論的に制約を受けるつもりはなく、又、多く
の停止剤が容易に利用できることを否定するもの
ではない。従つて、この理由により、第3級アミ
ン類は不適当と思われる。 付加重合性単量体 (c) 本発明を実施するに際し、重要なもう一つの材
料群は付加重合性材料(c)よりなる。 本発明を実施するために使用できる、エポキシ
樹脂(a1)又は変性樹脂(a2)及びフリーラジカル
発生剤と反応してグラフト重合体(b2)を含む反
応生成物を形成する付加重合性単量体(c)として
は、単一単量体及び単量体混合物の何れもその範
囲に含まれる。材料の選択基準は得られる物性及
び経済性である。例えば、スチレンは増量剤とな
り、且経済的であるので有用である。アクリルア
ミドも単独で用いても、混合物の一部に用いても
自己硬化性を高めるので興味深い。アクリル酸
は、カルボン酸官能性を付与する。 現在飲料用かん用途のエポキシ−アクリル被覆
で是認されている三種以上の単量体混合物、すな
わち、スチレン、メタクリル酸、及びエチルアク
リレート、及び任意成分としてメチルメタクリレ
ートを含むものである。しかしながら、得られる
付加重合体の安定な水性分散液を形成させるため
の十分な酸官能性を与えるために通常酸成分を主
成分としたメタクリル酸とスチレンの混合物から
極めて有用な水稀釈性被覆が得られる。 一般的に、本発明に従つて被覆組成物を製造す
るために用いられる付加重合性単量体(c)もかかる
三種類の単量体より選ばれる。選ばれるものは単
一の単量体でもよく、或は特別の目的、例えば、
酸官能性を達成するために選ばれたこれら単量体
の混合物であつてもよい。 被覆組成物製造に用いられる第一番目の単量体
群はアクリル酸類である。この範ちゆうにはアク
リル酸自体及び低級アルキル置換アクリル酸、す
なわち、単一のカルボン酸基のアルフア又はベー
タ位にエチレン不飽和結合を有する酸が含まれ
る。好ましいアクリル酸はメタクリル酸である。 第2番目の単量体群は、ビニル不飽和結合を有
しイオン化官能性を付与しない市販の容易に入手
可能な単量体を指す。例えば、スチレン、ビニル
トルエン、ジビニルベンゼン等のスチレン系単量
体がある。その他、イソプロピレン、共役ブタジ
エン等が用いられる。 第3番目の単量体群は、特にメタクリル酸−ス
チレンに添加しうる衛生被覆に適用される現行規
則に従つて、アクリル酸のアルキルエステル、通
常低級アルキルエステル、すなわちエステル化基
が1乃至4の炭素原子を含むもの、特にエチルア
クリレートである。この群の、他の有用な単量体
としてはC1-15アルキルアクリレートエステル及
びメタクリレートエステル、例えば、プロピルア
クリレート、イソプロピルアクリレート、ブチル
アクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブ
チルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキ
シルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレー
ト、デシルアクリレート、ラウリルアクリレー
ト、イソボルニルアクリレート、メチルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタ
クリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレ
ート、及びノニルメタクリレート等がある。アク
リルアミド、及びアクリロニトリルも又用いられ
るが、食物用には用いられない。 一般的に、溶液重合条件下で容易に重合可能な
付加性重合体、特にエチレン性不飽和結合を有す
るものが使用に適している。従つて、例えば、ア
セチレングリコールのようなアセチレン性不飽和
物質も包含される。水稀釈性被覆製造に単量体混
合物が用いられる場合には、アクリル酸単量体以
外の選ばれた単量体はアクリル酸単量体と十分共
重合可能なものであるべきであり、少くとも最終
被覆に硬化されるまではそれ自体架橋されていな
い共重合体を形成すべきである。 殆んどの水稀釈性被覆組成物に好適な単量体混
合物には、多量割合のアクリル酸及び少量割合の
スチレン系単量体、通常スチレンが含まれる。食
物と接触する可能性のある一般的被覆組成物に対
して、特にビールのかん被覆組成物に対して好ま
しい付加重合性単量体混合物は70重量部のメタク
リル酸対30重量部のスチレン及び1重量パーセン
トのエチルアクリレートから作られる。他の好ま
しい単量体混合物としては、メタクリル酸、スチ
レン及びエチルアクリレートのほぼ65:34:1の
比率の混合物がある。 フリーラジカル発生剤 エポキシ樹脂及び重合性単量体はフリーラジカ
ル発生剤、好ましくはパーオキサイド型のフリー
ラジカル発生剤の存在下で反応を行う。 多くのフリーラジカル発生剤が用いられるがベ
ンゾイルパーオキサイドが好ましい。一般的に使
用可能な物質としては、通常パーオキサイド型触
媒と称されるものが含まれる。この種類のフリー
ラジカル発生剤は一般的によく知られており、一
般的にある程度フリーラジカル発生剤とフリーラ
ジカル発生剤の活性化剤、例えば紫外線、高エネ
ルギー電子線と組合せて、適当な条件下で有用で
ある。実用上汎用されているフリーラジカル発生
剤の代表例は、キユメンハイドロパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパー
ベンゾエート、t−ブチルパーオキサイド、ラウ
ロイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパー
オキサイド、クロロベンゾイルパーオキサイド等
がある。ベンゾイルパーオキサイドは、本発明を
実施する際にグラフト重合及び付加重合を開始さ
せ一緒に(即ち会合的に)進行させるフリーラジ
カル発生剤として有用である。 フリーラジカル発生の活性量は重要である。こ
の量は、本発明では、使用温度、通常110℃乃至
130℃程度における、重合性単量体の総重量に対
するベンゾイルパーオキサイド又は等価物の重量
%で表わされる。その量は少くとも3重量%、好
ましくは4重量%のベンゾイルパーオキサイド又
はその等価物の等量であることが必要である。ベ
ンゾイルパーオキサイドは高価な材料なので、望
ましい結果を得るための必要量より多くを用いる
べきではない。 ベンゾイルパーオキサイドの量又は当量が単量
体の約3重量%である場合には、必要最小程度の
グラフトが起る。フリーラジカル発生剤のこのよ
うな割合が増加するに従つて、脂肪族骨格炭素上
へのグラフトが優先的に行われる。反応混合物が
約80重量%のエポキシ樹脂と20重量%の重合性単
量体からなる場合に、ベンゾイルパーオキサイド
6%〜7%に相当するフリーラジカル発生剤を使
用すると、出発単量体の約12重量%が、エポキシ
の非グラフト状態で1乃至2の水素原子を結合し
ている脂肪族骨格炭素にグラフトする。エポキシ
樹脂が本方法により未だ変成されていない場合に
はグラフトは末端エポキシ基のアルフア位の脂肪
族骨格炭素に起るようであるが、他の位置でも多
少のグラフトが起るようである。この型のグラフ
ト反応を模式図で示すと下記の如くである: 及び 〔但し、XはCH3又はH、Yは例えばフエニ
ル、CO2H又はCO2Et等である〕 このように付加重合性の単量体の12%がエポキ
シ樹脂にグラフトしているということから計算に
より、全てのエポキシ樹脂がグラフトされている
と仮定すると、単量体から形成されたグラフトし
ている付加重合体は、82.4部のグラフト重合体の
うち2.4部であることが判る。すなわち、付加重
合体成分はそのように想定されたグラフト重合体
の約2.9重量%である。実際には、エポキシ樹脂
(a1)の相当な割合がグラフトしていない可能性が
あるが、グラフトされていない遊離エポキシ樹脂
(a1)の分析は困難である。元のエポキシ樹脂
(a1)の50%以上程度がグラフトせずに残つている
可能性もある。得られる樹脂ブレンドのエポキシ
基が停止剤を反応させて除去されて変成樹脂
(a2)が生成しても、前記グラフトは残ることにな
る。 グラフト反応方法 樹脂変成を行う前に行われる代表的なグラフト
反応は、一般的にエポキシ樹脂成分が反応混合物
の約5乃至約95重量%の付加重合体単量体(c)と、
単量体(c)の少くとも3重量%の好ましくはベンゾ
イルパーオキサイド又はこれと同等のパーオキサ
イド型のフリーラジカル発生剤の存在下に反応さ
せることよりなる。反応は溶媒の不存在下でも行
うことができるが、通常被覆製造には溶媒系が用
いられる。好ましい溶媒系は二つの混和性の溶媒
からなる。 このような反応を行うための好ましい技術とし
ては、エポキシ樹脂(a1)を反応器に入れ、加熱
し、次いで2〜3時間かけて混合しながら重合性
単量体(c)、及びフリーラジカル発生剤をゆつくり
添加する方法がある。この反応は発熱反応である
ので、この技術は任意の温度及び反応速度である
程度のコントロールをしながら温度を維持するこ
とを可能にする。反応器への添加終了後、反応器
内の内容物は一定の保持温度に更に暫時保つて、
反応を確実に所望程度に進行させる。 使用される溶媒は従来公知のものでよい。エポ
キシ樹脂成分にはキシレンのような溶媒が満足す
べきものである。他の溶媒としては、ベンゼン、
エチルベンゼン、トルエン及びアルコキシアルカ
ノールがある。付加重合性単量体用の溶媒として
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール等のアルコール類が適当であり、ブタノ
ールが特に好ましい。エチレングリコールモノブ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテート等、ヘキサン、ミネラルスピリ
ツツ等も又適当である。最終生成物が水性媒体中
で使用される場合には、溶媒としては水溶性物質
を選ぶべきである。 触媒添加液体エポキシ樹脂の分子量を増加する
ための初期反応の間に稀釈溶媒を系内に添加する
こともある。この目的のために好ましい溶媒はエ
チレングリコールモノブチルエーテルであり、総
反応物の15重量%用いられる。かん被覆逐行能率
の見地からは、エチレングリコールモノブチルエ
ーテルとn−ブチルアルコールの40/60重量比の
混合物を使用することも好ましい。多くの溶媒は
通常粘度調節剤として添加されるが、一般的に単
量体の反応性を調節するために添加される溶媒も
ある。 グラフト反応時の圧力は通常大気圧であるが、
それより高圧又は低圧であつてもよい。反応温度
は好ましくは約80℃乃至130℃に保たれるが、温
度は比較的広範囲に保つて反応混合物の反応性の
調節を行うこともできる。従つて、操作温度は目
的結果及び使用条件に応じて約30℃乃至約200℃
の範囲が可能である。 前記の如く、グラフトは付加重合体(c′)の生
成と同時に行われる。反応物の割合は通常反応混
合物内のオキシラン含量が約3%以下になるよう
に調節されるが、衛生被覆組成物の結合剤のオキ
シラン含量はゼロ乃至1%であるのが通常であ
る。 溶媒の使用は任意的なものであり、反応は溶媒
なしで進行するが、通常溶媒の量は他の成分の合
計の約5乃至30重量%である。 要するに、このようなグラフト反応には通常の
溶液共重合の条件を使用することができる。単量
体及びフリーラジカル発生剤は一度に添加するこ
ともできるが、発熱コントロールには規則的に分
割添加することが好ましい。単量体の添加終了後
反応混合物は通常反応温度に3時間以内保持され
て単量体を完全に反応せしめる。エポキシ樹脂
が、停止剤により末端停止されて少くとも一部の
エポキシ基を除去するときには、前記技術を使用
することもできるが、変成樹脂の粘度が著しく上
昇する場合には、溶媒量を増加することができ
る。 反応生成物 上記反応条件の下で、少くとも単量体の4重量
%、好ましくは6乃至7重量%のベンゾイルパー
オキサイドを用いて二種の反応生成物が相互に会
合した状態で同時に得られる。これを本発明にお
いては、会合的な形成と称する。 最終反応混合物に存する生成物の一つは、グラ
フト重合体(b2)である。上記条件下では、グラ
フトはエポキシ樹脂の非グラフト状態で1乃至2
の水素原子を結合している脂肪族骨格炭素におい
て起る。フリーラジカル発生剤が約3%のベンゾ
イルパーオキサイド又はその等価物、又はそれよ
り少量である場合には脂肪族骨格炭素へのグラフ
ト反応はそれより多量の場合に比べて起り難くな
る。あらゆる条件下において、付加重合体単量体
にアクリル酸が含まれる場合には、特にアミンの
存在下でエステル型のグラフトが幾分起るのは明
らかであるが、ベンゾイルパーオキサイドの量が
3%を越え、特に6%を越える場合には、又その
ようなエステル指向性の含窒素系触媒がなけれ
ば、エステルグラフトの生ずる量は炭素−炭素骨
格グラフトに比べて比較的重要でなくなる。 エステル型のグラフト化はしかしながらグラフ
ト化前に実質的に全てのエポキシ基を停止するこ
とによつて殆んど完全に除くことができる。停止
反応は簡単であり、通常よりも多量のビスフエノ
ールAを使用するだけでよい場合もある。停止反
応に必要な条件は、それぞれ選択された停止剤に
適したものである。 停止反応がグラフト化の前、同時或は後でなさ
れるかどうかを問わず、グラフト重合体の他に反
応混合物には、付加重合性単量体(c)より形成され
た非グラフト付加重合体(c′)も含まれる。反応
混合物中の未反応変性樹脂を検知することは困難
であるが、反応混合物中の樹脂固形分の約10重量
%以下はそのような未反応樹脂である可能性があ
る。場合によつては、特に出発エポキシ樹脂が総
反応物質の高率を占める場合には、50重量%程度
が未反応変成エポキシ樹脂ということがあり得
る。出発エポキシ樹脂が最初の反応混合物の5%
程度の少量である場合は、グラフトされる割合は
高くなり、最終反応混合物中にグラフトされない
ものは殆んどなくなる。 エポキシ樹脂(a1)又は変性樹脂(a2)のグラフ
ト率は極めて小さくとも、物性上極めて重要であ
る。出発エポキシ樹脂(a1)を最初に十分存在せ
しめて、十分グラフトを行わせてグラフト重合体
(b2)のエポキシ樹脂成分が最初反応混合物の少く
とも約5重量%にするのが好ましい。飲料用かん
の内壁の衛生被覆組成物の樹脂結合剤ブレンドの
製造を例にとり説明すると、反応生成物が80重量
部のジエポキシ樹脂(a1)対20重量部のメタクリ
ル酸/スチレン/エチルアクリレートの65:34:
1の単量体(c)混合物を出発原料としてエチレング
リコールモノブチルエーテル/n−ブタノール溶
媒中で単量体(c)の約6〜7重量%のベンゾイルパ
ーオキサイドの存在下で形成される場合には、20
重量部の出発単量体(c)混合物のうち、約21/2重
量部がグラフト重合体(b2)中に結合されてあ
り、残りの171/2重量部は非グラフト共重合体
(c′)である。これらの割合は、事前の停止処理
によつて余り影響を受けないようである。 グラフト重合体(b2)と反応混合物中の他の成
分の分離が困難であるため、それ自体の分子量測
定は困難であり、精々近似法によらざるを得な
い。これによると、グラフト重合体(b2)の分子
量は約5000乃至約40000の範囲にある。 被覆組成物に適した付加重合体成分(c)とエポキ
シ樹脂(a1)又は変性エポキシ樹脂(a2)成分間の
グラフト率は、エポキシ樹脂成分100重量部当り
少くとも11/2重量部の付加重合体成分(c)の割合
である。一般的に、このようなグラフトは、事前
に停止反応によりエポキシ基を除く場合も停止反
応を行わない場合も、殆んど非グラフト状態で1
乃至2の水素原子を結合している脂肪族骨格炭素
上に行われグラフト重合体(b2)及び/又は非変
性グラフト重合体(b1)を生成する。すなわち、
エポキシ基の除去は、殆んどの場合において、望
ましいグラフトの型には余り影響を与えないよう
であるが、事前の停止反応によりエステル化が防
止される。 グラフト重合体が前記構造を有することを証す
る幾つかの資料がある。一つの重要な証拠は、単
なる成分混合物より予測される酸価が最終反応生
成物の酸価に近似していることである。これによ
り、グラフトの際に殆んどエステル生成が行われ
ていないことが判る。更に、炭素13NMRスペク
トル法を用いて得られた証拠によればグラフトの
際に、エポキシ部分との化学反応で起る(モデル
構造)エステル生成が殆んどないことが確認され
ている。 被覆組成物に適した、反応生成物の酸価は約30
乃至約200、好ましくは45乃至150であり、衛生被
覆組成物に適した酸価は約80乃至約90であり、好
ましくは約85近傍である。 ベンゾイルパーオキサイドを重合体単量体の3
重量%より多量に用いる場合には、フリーラジカ
ルグラフトがエポキシ樹脂成分の脂肪族骨格鎖の
炭素に他の型のグラフトより選択的に起るが、3
%のベンゾイルパーオキサイド量では、脂肪族炭
素上のグラフトは事前の停止反応によるエポキシ
基の除去の有無を問わず殆んど起らない。ベンゾ
イルパーオキサイドの量が6%〜7%の好ましい
操作量にまで増加されると、良好な被覆材料を得
るための望ましいグラフトの種類の形成及び経済
上の観点から最良の結果が通常得られる。 水稀釈性被覆組成物 本発明により製造される樹脂反応混合物は部分
的に又は完全にエポキシ基のない変性樹脂を含有
する。しかしながら、反応混合物を水性媒体中の
分散体に転換する方法は我々の同時係属中の前記
同日出願と同一でもよい場合がある。反応混合物
の酸価が30〜220、好ましくは45〜150の場合に
は、懸濁又は分散方法は下記方法と一般的に同一
である(実質的に上記係属出願の方法と同様)。
反応混合物が容易にイオン化できないときは、溶
媒媒体が必要となる。停止剤が酸性又は塩基性の
官能性を付与する場合には、分散工程が容易とな
る。以下の説明では、水性分散技術を例示するた
めに、反応混合物は酸官能性が高いものと想定す
る。 本発明により製造される反応混合物を水性分散
液にする方法は、本質的に通常の方法が用いられ
る。グラフト重合体を、離脱性塩基(被覆の硬化
条件下)を用いて脱イオン水中に分散させる。か
かる塩基は、例えば1級、2級及び3級アルキ
ル、アルカノール及び芳香族アミン類及びアルカ
ノールアルキル混合アミンがあり、具体的にはモ
ノ−エタノールアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン、ジ
メチルアニリン、水酸化アンモニウム等がある。
通常、この操作は、アミンを少量の水と共に添加
し、(必要に応じて)加熱しつつ、激しく撹拌
し、次いで分散液を更に必要量の脱イオン水で稀
釈して行われる。 最終分散液中の水の分量は、必要な粘度に依存
し、粘度は適用方法に関連する。分散液をスプレ
ーするに適した水の分量は、分散液の約60重量%
が通常量であり、分散液の10乃至30重量%が固形
分であり、約70%乃至90%が、揮発分、すなわち
塩基、水及び溶媒である。塩基は通常約2〜6
%、水は30〜90%、有機溶媒は0〜40%であり、
パーセントは全てスプレー可能な分散液の重量基
準である。固形分は、スプレー可能な分散液に基
き反応混合物固形分約9〜29%、及び架橋剤約1
〜10%である。 スプレー以外の適用方法では、分散液の組成は
10〜40%固形分、その内訳は0.1〜16重量%の架
橋剤及び6〜39.9重量%のグラフト重合体含有反
応混合物;及び60〜90%の揮発性成分、通常その
内訳は有機溶媒6〜35%、水25〜80%である。適
用を容易にするために、有機溶媒を用いるのが好
ましく、通常水3重量部に対し有機溶媒1重量部
の割合で用いられる。 有機溶媒は、一種以上の公知の溶媒、例えばn
−ブタノール、2−ブトキシ−エタノール−1、
キシレン、トルエン等の溶媒で作られたものでよ
い。好ましくは、n−ブタノールを2−ブトキシ
−エタノール−1と等量組合せて用いるのがよ
い。 グラフト重合体の架橋にはアミノプラスト樹脂
が好ましい。グラフト重合体への添加時点は、中
和及び稀釈の前後の何れでもよい。アミンプラス
トの代表例としてはメラミン、ベンゾグアナミ
ン、アセトグアナミン及び尿素ホルムアルデヒド
のような尿素樹脂がある。水溶性又は水分散性の
市販のアミンプラストで適当なものはCymel
301,Cymel 303,Cymel 370及びCymel 373
(全てコネチカツト州、スタンフオード、アメリ
カン・シアナミド社製のメラミンベースのもので
あり、例えば、Cymel 301はヘキサメトキシメチ
ルメラミン)及びBeetle 80(アメリカン・シア
ナミド社製のメチル化又はブチル化尿素である)
がある。 その他の適当なアミンプラスト樹脂としてはア
ルデヒドとホルモグアナミン、アンメリン、2−
クロロ−4,6−ジアミン−1,3,5−トリア
ジン、2−フエニル−p−オキシ−4,6−ジア
ミノ−1,3,5−トリアジン、2−フエニル−
p−オキシ−4,6−トリヒドラジン−1,3,
5−トリアジン及び2,4,6−トリエチル−ト
リアミノ−1,3,5−トリアジン等との反応に
より製造される型のものがある。2,4,6−ト
リフエニル−トリアミノ−1,3,5−トリアジ
ンのようなモノ−、ジ−、又はトリアリールメラ
ミンが好ましい。アミノ化合物と反応して樹脂材
料を形成する他のアルデヒドとしてはクロトンア
ルデヒド、アクロレイン又はアルデヒドを生成す
る化合物、例えばヘキサメチレン−テトラミン、
パラアルデヒド等がある。 グラフト重合体中にオキシラン官能性が殆んど
又は全くない場合には、架橋剤が必要である。そ
うでない場合は、架橋剤を使用するのは望ましい
が、グラフト重合体は熱により自己架橋性であ
る。 反応混合物に架橋能力を導入する別の方法は反
応混合物中の重合体単量体の全部又は一部にアク
リルアミド又はそのアルキル誘導体又はビスマレ
イミドのような材料を用いることである。 本発明の被覆組成物は、公知の顔料又は不透明
化剤で着色及び/又は不透明化することができ
る。食品用途を含み、多くの用途に好ましい顔料
は酸化チタンである。一般的に顔料の使用量は顔
料対結合剤の重量比で0.1:1乃至1:1であ
る。すなわち、酸化チタン顔料は組成物中に、組
成物の固形分に基き約5乃至40重量%添加され
る。 得られる水性被覆組成物は、被覆工業で知られ
ている任意の方法で適用することができる。すな
わち、スプレー法、ロール法、浸漬法、フローコ
ート法又は電着法等が透明又は着色塗膜の何れに
も適用できるが、スプレー法が好ましいことが多
い。金属基材に適用後、被覆は約95℃乃至235℃
以上の温度範囲で熱的に硬化される。硬化時間は
1乃至20分の範囲で、硬化を完結させ含まれてい
る離脱性成分の揮発に十分な時間内に行われる。
更に、フイルムを常温で長時間風乾してもよい。 飲料用容器、特にビールのような炭酸飲料用の
金属板基材に対しては金属露出表面の1cm2当り
0.078mg〜0.23mgの割合で適用される。これを達
成するには、適用される水分散被覆の厚さは1/10
〜1ミルである。 以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。本願において、特に断りのない限り、全ての
部、%は重量基準であり温度は摂氏度である。 実施例 1 停止剤としてフエノールを用いるグラフト化前
の停止化 平均分子量1050、オキシラン酸素3.05%のダウ
ケミカルカンパニーの商標である固状エポキシ樹
脂DER661の877.5gをマントル加熱の5、4口
の撹拌ガラスフラスコに仕込んだ。フラスコは窒
素で置換し、52gのフエノールを追加した。反応
器内容物を200℃に加熱し、この温度で3時間維
持した。樹脂状混合物のオキシラン酸素は、測定
したところ2.29%であつた。 フエノールとエポキシ樹脂間の反応を促進する
ためエチルトリフエニルフオスフインアセテート
触媒0.5mlをフラスコに添加した。温度を203℃に
て更に2時間維持し、その後オキシラン酸素は
1.56%と測定された。同一のフオスフインアセテ
ート触媒を更に1ml追加添加し、反応を203℃で
1.5時間継続した。オキシラン酸素を測定したと
ころ変化がなかつた。 254gのエチレングリコールモノブチルエーテ
ルを徐々に反応器に添加し、次いで徐々に430g
のn−ブタノールを添加した。混合物を冷却し室
温で1晩放置した。反応器はそれから窒素ガス導
入下117℃に加熱し、その温度で2時間維持し
た。 別の容器で、メタクリル酸150g、スチレン78
g、エチルアクリレート2gおよび20gの湿ベン
ゾイルパーオキサイド(水中78%ベンゾイルパー
オキサイド;乾燥ベースの量=15.6gあるいは重
合性モノマーの全重量をベースにして重量で6.8
%)のモノマー混合物をエチレングリコールモノ
ブチルエーテル59g中に調製した。 このモノマー混合物を撹拌した反応器内容物に
2時間以上の時間をかけて、内容物の温度を117
℃に維持しながら徐々に添加した。モノマー添加
後、反応温度を117℃で更に1時間維持し、それ
からn−ブタノール33gを加えた。 前記の反応生成物1500gを撹拌容器中に入れ、
次の稀釈剤を加えた:脱イオン水1907g、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル108gおよびジ
メチルエタノールアミン85g。 これら最後の三つのものは、反応生成物中に存
在するカルボン酸基の約70%が中和されるように
計算された中和混合物として容器に添加される。 脱イオン水の抵抗率(resistivity)は少くとも
50000ohm−cmであつた。この添加により容器内
容物は約50℃に冷却され、暫くたつてから、容器
内容物を、希釈操作中撹拌しつつ313gの脱イオ
ン水を更に添加することによつて更に冷却され
る。 かくして生成された分散物(エマルジヨン)
は、次の特性をもつ更に水で希釈しうる樹脂状被
覆組成物であつた: 不揮発分 24.3% 粘度(Ford No.4 Cup.25℃) 23秒 %中和 70 組成物の酸価 95 エマルジヨンは安定であり、金属製容器の噴霧
性衛生被覆物に処方するのに適していた。 実施例 2 停止剤として飽和脂肪酸を用いるグラフト化前
の停止化 固状エポキシ樹脂DER1289gと市販されてい
る飽和C12脂肪酸(NEOFAT−12、アーマーイン
ダストリアルケミカルカンパニーの商標)466g
を撹拌した反応容器中に仕込んだ。この生産品は
商業上純粋なラウリン酸とされている。この酸の
エポキシ樹脂にたいするモル比は約2.33対1.22で
あつた。(完全な停止反応には、エポキシ樹脂の
1.22に、この酸の少くとも2.44のモル比が必要と
される。)初期の反応混合物の理論的酸価は、ラ
ウリン酸の酸性度を基にすると74.5である。反応
の進行は、酸価の減少を観察することにより監視
された。容器を180℃に加熱し、この温度で約2
時間窒素置換しながら維持した。その時点で採取
された混合物サンプルの酸価は12.73であり、オ
キシラン含量は0.33%であつた。温度はそれから
195℃にあげた。 暫くしてから、反応器の内容物をエチレングリ
コールモノブチルエーテル480gおよびn−ブタ
ノール826gを加えることにより希釈した。撹拌
後、希釈した反応混合物を1晩放置させ、放置に
つれ温度は次第に降下した。 希釈した反応混合物は、それから窒素ガス下約
113℃から約117℃の間の温度に加熱した。その間
に、別の容器中で、メタクリル酸283g、スチレ
ン148g、エチルアクリレート4g、湿ベンゾイ
ルパーオキサイド38.5g(水中78%、重合性モノ
マーの重量を基にしてベンゾイルパーオキサイド
約6.9%重量)およびエチレングリコールモノブ
チルエーテル111gの混合物を作つた。この混合
物を反応器に徐々に加え、反応器の温度は約115
℃に維持した。別にn−ブタノール62gを加え、
反応器を約115℃で更に3時間付加して維持し
た。 その時間が終つて、希釈した反応混合物の2683
gの量を大きい撹拌容器に移し、脱イオン水3411
g、エチレングリコールモノブチルエーテル193
gおよびジメチルエタノールアミン152gから作
られた中和混合物で処理した。これは70%中和を
与えるように計算されている。平衡となす為に暫
くたつた後、脱イオン水560gを加えて最後の希
釈をした。最終の分散物は次の特性をもつ: 不揮発分 21.8% 粘度(Ford No.4 Cup.25℃) 21秒 最終生成物の酸価 22.88 不揮発部分の酸価 105 上記の部分的脂肪酸停止化エポキシ樹脂から作
られた反応生成物の分散物は塗装への応用に優れ
た特徴をもつている。 実施例 3 停止剤として安息香酸を用いるグラフト化前の
停止化 出発物質は液状エポキシ樹脂DER333であり、
それは製造者ダウケミカルカンパニーによれば、
197〜200のエポキシド当量値をもち、約1156g/
(9.65ポンド/ガロン)の重量である旨報告さ
れている。平均分子量の計算値は399である。反
応器にこの低分子量樹脂1167gを仕込み、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル310gを加え
た。 内容物は分子量を増すため、150℃でビスフエ
ノールA588gと反応させた。反応は175〜183℃
にて約3時間で平衡となり、そこで終つたように
思われる、(オキシラン含量は0.586%と測定され
た。ガードナーホルト(Gardner−Holdt)粘度
はX−Yであつた。) エポキシ樹脂を停止化のため、かかる停止反応
に対して触媒としてベンヂルジメチルアミン2g
と一緒に安息香酸83gを反応器に加えた。反応器
を160℃に加熱し、それから約150℃で3時間維持
した。その時点で試料は、不揮発分で0.035%の
オキシラン含量、8.48の酸価をもつものと決定さ
れた。従つて、反応は追加時間でも続き、その
後、オキシラン含量は0.026%となり、酸価は4
であつた。 それから、反応器の内容物をエチレングリコー
ルモノブチルエーテル183gおよびn−ブタノー
ル85gを加えて希釈した。温度は118℃で、窒素
ガス雰囲気下2時間以上維持した。その間にモノ
マー混合物を徐々に反応器に追加した。モノマー
混合物はメチルアクリル酸294g、スチレン154
g、エチルアクリレート4gおよびベンゾイルパ
ーオキサイド39g(重合性モノマーを基にして約
8.6%重量)から作られた。 反応混合物はそれから更にn−ブタノール62g
加えて更に希釈した。 中和溶液は脱イオン水、ジメチルエタノールア
ミンおよびエチレングリコールモノブチルエーテ
ルの混合物の約10%重量とともに作られた。中和
混合物を、得られる分散物の酸価が21.8と測定さ
れるまで、撹拌しながら希釈した反応生成物に加
えた。 実施例 4 グラフト化前にビスフエノールAで停止した低
分子量エポキシ樹脂 撹拌した窒素置換容器に、液状エポキシ樹脂
DER333の1079g、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル310gおよびビスフエノールA676gを
仕込んだ。内容物を140℃に加熱して、加熱を止
めた。温度は170℃に上り、その温度で反応を5
時間維持した。この時間の終りでは、オキシラン
含量は0.074%であつた。n−ブタノール701gを
加え、内容物を1晩冷却させた。 ビスフエノールA停止化のエポキシ樹脂を117
℃に加熱し、2時間以上の時間で停止化エポキシ
樹脂に徐々に加えたモノマー混合物と反応させ
た。モノマー混合物はメタクリル酸365g、スチ
レン191g、エチルアクリレート6g、湿ベンゾ
イルパーオキサイド(水中78%ベンゾイルパーオ
キサイド又はモノマー混合物の重量を基にして乾
燥フリーラジカル発生剤約6.7%重量)48gおよ
びエチレングリコールモノブチルエーテル157g
から作られた。この期間後、生成物の酸価は104
であつた。 中和溶液は脱イオン水4248g、ジメチルエタノ
ールアミン132gおよびエチレングリコールモノ
ブチルエーテル120gからなる。その時点では、
エマルジヨンの不揮発分含量は27.1%であり、粘
度は25℃でNo.4Ford cupにより測定し、105秒で
あつた。 飲料缶にたいする噴霧性被覆組成物での評価で
は、分散物は十分満足すべきものであることが分
つた。 実施例 5 水性分散物用の粉末生成物の製造 本発明に従つて製造された被覆組成物は、純粋
に有機溶媒ビヒクル及び水性ビヒクルからも応用
することができる。しかしながら、多くの被覆目
的には、もし最終生成物が容易に水に分散する粉
末の形で利用できるながば、それは必要に応じて
噴霧用の水性被覆物となしうるので、非常に便利
であり経済的でもある。かかる固状生成物の自明
の利点をあげると、貯蔵にスペースが少くてすむ
こと、出荷にたいして最少限度の重量であるとい
うことである。本実施例はかかる粉末生成物の製
造を記述している。 3モルのDER333樹脂(1200g)を4モルのビ
スフエノールA(912g)と窒素雰囲気を用い溶
剤なしでビスフエノールA停止化変性樹脂となす
ため反応させた。反応物をトラツプおよび冷却器
を備えた撹拌反応器に一緒に仕込み、混合物を反
応を起させるため、165℃に加熱した。反応によ
る発熱は除去した。 このようにして製造された溶融物は、更に高温
でもつと容易に撹拌できるようにするため125ml
(100g)のメチルイソブチルケトンで希釈した。
この若干希釈された2212重量部を、撹拌下139℃
に最初維持し、一方ビニル及びアクリルモノマー
の混合物をそれに滴下した。モノマーの付加は2
時間かかり、この時期で混合物の温度は158℃に
上つた。混合物はそれから若干時間撹拌した。モ
ノマーは30.6重量%(276g)のメタクリル酸、
35重量%(316g)スチレン、34.4重量%(311
g)のエチルアクリレート、かかる混合モノマー
の重量を基にして5%重量(45.1g)ジクミルパ
ーオキサイドを混合したものである。 混合物は冷却され、固化せしめ、ついで粉末と
する。生成物の酸価は46.3であつた。粉末の40部
を60部の2−ブトキシエタノール−1に溶解した
とき、ガードナー−ホルト(Gardner−Holdt)
粘度はX−Yであり、若干のくもりが溶液中に観
察された。粉末化生成物は互に付着(ブロツク
化)は49℃ではしない。しかし57℃では若干付着
した。 粉末化生産物の試料100gを水267g、ジメチル
エタノールアミン7.4g、ヘキサメトキシメチル
メラミン樹脂(Cymel 370、アメリカンシアナミ
ドカンパニー製品)18gおよび2−ブトキシエタ
ノール−1 50.6gと混合した。粉末化ブレンド
はよく分散し、得られた分散物は60gの水で希釈
すると23.6重量%樹脂固形分と35秒のNo.1Ford
cup粘度をもつ被覆生成物を得る。 この希釈分散物は、スズなし鋼(tin−free
steel)およびアルミニウム上に次のごとき被覆
特性をもつ。分散物を棒でこれら基質上に拡げ、
3分間196℃で、湿フイルムを硬化するために焼
いた。以下の最初の摩擦テストは、硬化前の湿フ
イルムの厚さは1.5ミルであつた。下記の第2回
目の摩擦テストおよび以下のテストの残りは、
1.4ミル湿フイルム厚さの硬化残留物についてな
された。硬化フイルムは厚さ約1/5である。
【表】 水性分散物を49℃で貯蔵したところ、非常に僅
かの粘度とわずかばかしのアルカリ度が1週間で
減つた。49℃での約5週間の貯蔵後、粘度はNo.
4Ford cupによる測定で35秒から20秒に下つた。
しかしこのことは、生成物がいまだによく分散し
かつ有用であるために、重大なものとは考えられ
ない。高温で長期間湿分散物として貯蔵されるこ
とは、普通は粉末化生産物が貯蔵されるので、予
想できないことであつた。 実施例 6 陰極電気被覆に有用な組成物、グラフト化後ア
ミンによる停止反応 DER331樹脂450gとエチレングリコールモノ
ブチルエーテル400gとを反応器(4、4口撹
拌ガラスフラスコ)中混合し、窒素雰囲気下100
℃に加熱した。 別の容器中、ブチルアクリレート1080g、スチ
レン540g、ヒドロキシエチルアクリレート180
g、水中78%ベンゾイルパーオキサイド155g
(乾燥ベースでベンゾイルパーオキサイド130g)
およびエチレングリコールモノブチルエーテル
340g中にモノマー混合物を作る。 エポキシ樹脂を含む反応器を118℃に加熱し
た。それからモノマー混合物を2時間以上かけて
加えた。温度は118゜で、更に3時間維持した。
この段階にて次の特性が測定された。 粘度=X(ガードナーホルト、25℃) 不揮発物=70.9% オキシラン酸素=不揮発物の1.5% 撹拌容器中、上記反応生成物(溶剤中70.9%樹
脂)1027gを116℃に加熱した。ジエタノールア
ミン84gをそれから加え、温度を116℃で1.5時間
維持した。 アミン添加の目的は、オキシラン基を除去する
ためであり、水性塗料浴中直流陰極電気被覆にた
いする配合に有用な陰極的に引きつけられる変性
樹脂塗料バインダーを製造する。 実施例 7 グラフト化機構の調査 重合体混合物は、次のごとき方法により、エポ
キシ樹脂と付加重合性モノマー混合物を80対20重
量比で反応させることにより製造される。 最初に、DER333液状エポキシ樹脂とビスフエ
ノールAとを樹脂約65%とビスフエノールA約35
%重量との比で反応させる。別の容器で、夫々65
対34対1の重量比でメタクリル酸、スチレンおよ
びエチルアクリレートの混合物を作る。約6.8%
のベンゾイルパーオキサイドを混合物の重量に対
し加え、混合物を約2時間で約120℃の反応温度
にて、エポキシ樹脂に徐々に添加する。同じ温度
で約2時間更に維持した後、生産物の試料を構造
評価のため採取する。 13C核磁気共鳴分光分析によれば、付加共重合
体とエポキシ樹脂間のグラフト化の大部分はグラ
フト化前のエポキシ樹脂骨格の脂肪族第2級(及
び多分脂肪酸第3級)骨格の炭素原子であつたも
のに制限される。 さらにかかるグラフト化を描写するために、エ
ポキシ樹脂中に存在するこれらのものと同様な脂
肪族炭素原子配列をもつ若干の異なるモデル化合
物を、上記したグラフト化条件と同様な条件の下
で、同一モノマー混合物と別個に反応させた。こ
れらにより得られた類似の化合物の 13C核磁気共
鳴分光分析によれば、モデル化合物の脂肪族骨格
炭素原子へのグラフト化は、グラフト化前にオキ
シラン基にαの脂肪族第2級炭素であつたこれら
の炭素に実際的にもつぱら起つていることを示し
ている。このことは、この樹脂状混合反応生成物
で行なわれる同じ状態の明りような可能性を暗示
している。反応生成物の酸価が若干減少している
ことに注意すべきである。これは相当する混合物
に計算した酸価に比例しかつ、反応器に仕込んだ
メタクリル酸のすべてに基づいており、この酸価
の若干減少することは、 13C分光分析によつてな
された知見を確証するのに役立つ。 一方、エポキシ樹脂骨格の脂肪族炭素原子への
他のグラフト化も起りうることも結論される。そ
の割合はオキシラン基のαに位置するこれら脂肪
族骨格炭素原子や、グラフト化しない状態の1つ
あるいは2つの水素をもつ他の脂肪族骨格炭素へ
のグラフト化に比較して小さい。 前述の重合性混合物は、グラフトポリマー(エ
ポキシ樹脂と共重合性モノマー間の)および存在
する未反応エポキシ樹脂中のすべてのオキシラン
含量を事実上除去するため実施例4(触媒を用い
て)の方法で安息香酸と反応させることができ
る。そうすることにより、オキシラン基のコント
ロールされないで続いて起る反応の可能性が妨げ
られる。樹脂状生成物は、それから実施例4の方
法により、塗装用に安定な水性組成物に配合する
ことができる。 エポキシ基の除去に化学的停止剤で反応させ、
そして変性樹脂をグラフト化に先立つて付加重合
性モノマーと反応させるエポキシ樹脂についての
我々のその後の経験では、かかる停止がグラフト
化後になされてアミンで水性塗装組成物に作つた
樹脂状混合物としたものとは実質的に差異がなか
つた。 従つて、このような場合での脂肪族炭素原子へ
のグラフト化は、実施例7に記載されたものと全
く同様に、本質的に同じ実施された結果を与える
ものであると我々は結論する。 実施例 8 ベンゾイルパーオキサイドの使用量を変えた場
合の効果 一連の樹脂混合物を実施例7に記載したと本質
的に同じ方法により製造した。ただし、各付加重
合操作には、混合モノマーの重量を基にして異な
るパーセントのベンゾイルパーオキサイド遊離ラ
ジカル開始剤を用いた。 エポキシ樹脂にグラフトする仕込んだ全混合モ
ノマーの近似重量部分は、溶剤抽出によつて評価
する。混合物は、水性アミン溶液中の分散性の容
易さを観察される。そして得られた水性分散物
は、1週間沈澱が出るかどうか(安定性)を観察
した。
【表】
【表】 以上の重合体混合物は、グラフトポリマー(エ
ポキシ樹脂及び共重合性モノマー間)及び未反応
の存在するエポキシ樹脂中のオキシラン含量を事
実上除去するために実施例4(触媒使用)の方法
により安息香酸と反応させることが出来る。その
ようにして、オキシラン基がコントールせずし
て、その後の反応の可能性を妨げられる。生成物
は、実施例4の方法で塗装にたいし安定な水性組
成物に配合することが出来る。 実施例 9 停止剤としてビスフエノールAを用いるグラフ
ト化前の停止化 液状エポキシ樹脂(DER333、平均分子量
399)921gとビスフエノールA591gとを加熱浴
中に置いた5、4口反応フラスコ中に仕込ん
だ。フラスコは、反応物の温度が150℃になるま
で加熱し、その点で加熱を止める。反応温度は
187℃につづいて上昇する。そして1時間維持し
た。そのとき、反応混合物のオキシラン酸素は
0.048%と測定された。エチレングリコールモノ
ブチルエーテル582gを反応混合物に徐徐に加
え、さらにn−ブタノール872gを徐々に加え
た。ビスフエノールA停止化のエポキシからなる
反応混合物を120℃に冷却させた。 別の容器で、次のモノマー混合物を作つた:メ
タクリル酸282g、スチレン173g、エチルアセテ
ート193g及びベンゾイルパーオキサイド44g
(モノマーの重量を基にして約6.8%重量)。この
モノマー混合物をビスフエノールA停止化エポキ
シを含む反応器に2時間以上かけて加え、一方温
度は120℃に維持する。全混合物を更に3時間撹
拌下120℃に維持した。その後では酸価は91と測
定された。 反応混合物3169gを大きい撹拌容器に仕込み、
100℃に加熱し、脱イオン水3824gとジメチルエ
タノールアミン207gを加えた。中和成分は約80
%中和となるように合わせた。内容物を1時間、
100℃に維持してから脱イオン水1800gを追加し
て冷却した。中和分散物を室温で1晩放置した。 かく製造された分散物は飲料缶にたいして樹脂
状の衛生的塗装組成物であり、次の特性を持つ: 不揮発分 20% 粘度(Ford No.4 Cup.25℃) 14秒 PH7.4 中和% 80% この分散物は49℃、2週間貯蔵後も粘度又はPHに
測定できる程度の変化を示さなかつた。又この期
間中沈澱を生じないことにより、分散物の安定性
が示された。 一般的コメント 以上のごとく、本発明は、エポキシ基の少くと
も1部を除去するように変性されたグラフト化し
ていないエポキシ樹脂、グラフトしていない付加
重合体の会合的に形成された樹脂状ブレンドを供
給する。そして、付加重合体は、変性樹脂構造体
にグラフトし、かかるグラフト化は、主として、
かかるグラフト化前、エポキシ樹脂の脂肪族第2
級(及び恐らく脂肪族第3級炭素原子であつたも
の又は変性樹脂脂肪族骨格炭素に限定される。 このグラフト化は、樹脂状ブレンド生成物の性
質に十分な影響を及ぼすために、エポキシ樹脂を
更に再デザインのため、特に永続性のある結合を
与えるとともにエポキシ樹脂あるいは変性樹脂受
体へのグラフトした付加重合体に耐久性の特徴を
与える。このようにして、例えば、カルボキシル
基に富むグラフトポリマーは、飲料又はその類似
物の缶の内側に用いられる、水でうすめた衛生塗
装を作るのに優れた特性を樹脂ブレンド生成物に
付与する。例えば、出発エポキシ樹脂の100部当
り少くとも約1重量部のカルボキシル基を入れた
グラフト化カルボキシル基含有付加重合体の2−
3重量部がある場合においてである。かかるブレ
ンド物は、軽いアルカリ性水性分散物中での望ま
しくない反応や、沈澱化に高い抵抗性がある。 会合的に形成されたブレンドの性質に、この永
続性のあるグラフト化および付随的な影響の部分
を適度に得るためには、重合温度及び使用される
重合性モノマーの量に比例してフリーラジカル発
生剤を異常に大量用いることは付加重合を開始す
るために欠くことができない。即ち、約115℃か
ら約125℃の温度で反応する時に、かかるモノマ
ーの重量を基にしてベンゾイルパーオキサイドを
4%から7%又はそれ以上の重量を用いる。 それから、望ましい態様では、本発明は第1
に、人間の消費用として、そくにソフト飲料やビ
ール用の缶の塗装に向けられる樹脂性組成物の製
造に関する。 特殊な塗装組成物がこれらの意外に多くのもの
を要求する最終用途を満足するかどうかを決定す
るために応用されるには、若干の試験がある。最
も重要な試験のあるものを簡単に下記する。衛生
的な塗装組成物としての使用が出来るために、塗
装組成物はこの応用に示されるものは、いつでも
これらの試験の多くに合格することができる。 香味試験 缶中硬化した塗装は缶の内容物にたいして識別
できる香味を与えてはいけないし、いかなる方法
でも缶の内容物の香味を変えてはいけない。この
試験は、とくにビール缶の塗装に関し、とくに重
要である。 接着性 接着試験は室温にて大気湿度条件で行われる。
試験される塗装パネルは、各々約25.4mmの長さで
約3.2mm離して3本の平行線をカツトすることに
よりクロスハツチされる。これらの線は3本の同
じ間隔の同一線で90゜で交差させる。普通はナイ
フ刃又はレザー刃を線をカツトするのに使用され
る。スコツチセロフアンテープのストリツプを線
をひいた区画をクロスして、斜めにしつかりプレ
スする。テープを速かに連続してひつぱりはが
す。その際約150゜のひつぱり角度で皮をむく動
作をする。パネルのクロスハツチ面積につき、塗
装が除去されているかにつき検査する。もし若干
塗装が除かれたならば、%を0から10までの範囲
で数でもつて記録される。0は完全な成績を示
し、はがれがないことを示し、10は100%はがれ
たことを示す。 貯蔵安定性 水でうすめる塗装は長期にわたる貯蔵で受入れ
られる加水分解安定性を証明しなければならな
い。これについては、塗装組成物の性質をすべて
最初測定することによつて決定され、さらに室温
および50℃で貯蔵された試料につき一定期間貯蔵
後再びそれらを測定する。安定性に関し最も重要
なパラメーターは、ゼラチン、沈澱のないこと及
びPHの変化がないことである。 衛生的な塗装組成物として受入れるためには、
室温で12か月貯蔵後又は50℃で8か月貯蔵後、粘
度が殆んど識別できる変化がないこと、およびゼ
ラチンがないことを示すことである。 熱安定性 ある缶製造工程では、塗装された後、塗装メタ
ルを約340℃〜370℃で約5秒間はんだ浴中に浸さ
れる。塗装の変色量は分解の程度の印である。他
の缶の組み立て操作では、ダイスタンプされる最
終に用いられるが、組み立てられた缶は普通5分
間酸性硫酸銅浴に組み立ての間の塗装のクラツク
を試験するために浸漬される。クラツクがあれば
缶のメタル上に銅の少量が付着することにより分
る。 水殺菌試験 この試験は、飲料用2片アルミニウム缶の内部
にスプレーされて焼付けられた硬化塗装にしばし
ば行われる。又この試験は殺菌温度における水、
水蒸気にたいし塗装物質の抵抗性を測定するのに
も用いられる。試験の目的には、塗装重量はパネ
ル100cm2当り12〜16mgである。塗装後約218℃で約
2分間硬化させた後、2つのテストストリツプを
塗装パネルからカツトする。各々は約38mm×228
mmである。各テストストリツプの上部50mmを折り
まげ塗装面を外に出す。各テストストリツプを水
浴の端上に置くことによつて、約94℃の水浴中に
半分浸漬させる。約1/2時間浸漬後、ストリツプ
を室温で蛇口の水で冷却し、乾燥し、直ちにカブ
リ及び付着性を試験する。 カブリ(白化)は殺菌の間に水を吸収したこと
を示し、階級上0〜10に評価される。0は完全で
あつてカブリを示さない。一方10は完全な白化を
示す。浸漬面積および水蒸気のみにさらされた面
積が見積られる。0〜2のカブリ評価範囲が容認
できる範囲である。 接着試験は、前記したごとく、浸漬面積および
水蒸気にさらされた面積の両方に適用され、0か
ら10までの階級に評価される。0から1の範囲内
で試験ストリツプからの塗装の除去が容認できる
範囲である。 エナメル化試験 これは塗装缶中の金属の露出を評価するためか
ん詰製造業者により用いられる試験である。試験
の条件下で、低電圧を、電解質を満たした缶中に
浸漬した電極と缶体との間に適用する。缶上の塗
装が不完全なときには、金属が暴露され、電流が
流れる。電流の流れがメーター上に示され、電流
の強さは電解質にさらされた金属の全面積に比例
する。このように、電流の流れの大きさはミリア
ンペアを読むことにより示されるが、全金属露出
の比較量を規定する。一般に、各かん詰製造業者
は、許容される電流の流れの規格を自分で持つて
いる。 試験の条件は、標準とされる電解質の使用およ
び25.4mm平方当り2.5mgの塗装重量を含んでい
る。340gの飲料かんの場合、この塗装重量はか
ん当り約110〜120mgである。普通の試験条件で
は、25ミリアンペア以下の電流の流れの値で多く
のビール醸造者には、アルミニウムビールかんに
容認できる。 アルコールを含まない飲料かんの要求はもつと
きびしく、アルミニウム製ソフト飲料かんの普通
の要求は、5ミリアンペア以下の電流の流れの値
である。従つて、アルコールを含まない飲料かん
の塗装には、より高い塗装重量が普通適用され、
普通は25.4mm平方当り約4.5mgであり、340gのア
ルコールを含まない飲料かんには約160〜200mgで
ある。 次に特性が2−ピースかんにたいする噴霧性塗
装組成物にたいし、しばしば評価される。 湿潤性 塗装面上の組成物は連続湿潤膜を形成すること
ができなければならない。これは、かんがスプレ
ーガンから最も遠いところにあるため上記2−ピ
ースかんの低い壁面積に関しては、特に重要な要
求である。 フクレ抵抗 2−ピーススズめつきかんにたいする1回の塗
装のようなある応用には、高い塗装重量を要求す
る。普通は、最も高い湿潤膜濃度は堀の面積にお
こる。この面積で、膜が大きい厚みをもつため
に、フクレの傾向があり、このフクレは液体の揮
発による膜表面の破れである。 泡立ち 1000psiによる空気なし噴霧により応用される
とき、塗装はかん上に泡立つてはいけない。泡立
ちが起ると膜の不連続と荒い表面を引き起す。 結 論 本発明を具体化することによつて作られた水分
散性の衛生的な塗装組成物は、上記した試験の多
くに合格することができる。かかる組成物は、空
気又は空気を用いない装置を用いて噴霧すると
き、例外的によく実行できる。優れた噴霧がノズ
ルのタイプや圧力にかかわらず得ることが出来
る。即ち、優れた噴霧応用が2〜1500psiの範囲
の圧力で得ることが出来る。 本発明に従つて作られた塗装物質はスズメツ
キ、アルミニウム、プライマーを塗布したメタ
ル、ABS、ポリオレフイン、ポリエステル、ポ
リアミド及び類似物からなるプラスチツクスに応
用可能である。又340gかん当り1〜10mg/25.4
cm平方の範囲で硬化重量をつくる厚さの応用範囲
で用いられ、340gかん当り50〜300mgに相当す
る。この範囲では、膜の連続性は一般に優れてい
る。 かつ、これら組成物は、優れた応用特性を持
ち、一般にそれらの使用ではフクレ、タルミ、溶
剤洗浄、泡立ち、および過剰流れに関して問題が
ない。 水で希釈する塗装では、噴霧装置で臭いの問題
に出くわすのは普通のことであるが、本発明によ
り製造した組成物にはかかる問題が起らない。 一般に、特定した実施例は発明の好ましい態様
を示しているが、他の好ましい態様および実施も
又優れた塗装組成物に導く。かくして、もし実施
例3の手順を続け、その例で用いられたごとき同
じモノマー混合物の付加共重合によつて作られた
希薄付加共重合体を反応生成混合物に加えると、
全く満足できる塗装が得られる。一般には低いコ
ストで、混合物を基にして付加重合体約40%の総
計の未グラフトを付加レベルまで得るかもつと多
く許容される。 同様な結果が、用いられた希釈剤のみをエポキ
シ樹脂に加えたときにも得られる。即ち、別々に
重合された付加重合体の反応混合物を追加しない
ときである。しかしながら、エポキシ樹脂のいか
なる付加も経済性のためよりもむしろ性質のため
である。エポキシ樹脂と別個に形成された付加重
合体の双方とも、改質と経済性との結合のために
加えられる。 記載された組成物は、一般に液状ビヒクルを用
いているが、溶剤のない場合には結合剤が準備さ
れ、冷却して、実施例5におけると同様に粉末化
生成物をうるため粉末とされる。これら粉末とさ
れた生産物は、溶剤ビヒクル中に溶解可能であ
り、もし、使用時にあるアミンを加えるならば、
水性ビヒクル中に分散することも出来る。経済的
出荷のためには、濃縮物(コンセントレイト)も
又有用であろう。 好ましいフリーラジカル発生剤、ベンゾイルパ
ーオキサイドの量は、付加重合性モノマーの重量
を基にして%に換算して表現した。全反応混合物
を基にして、その量は0.6%を下廻らず、5%を
越えない範囲であることが好ましい。 本発明は、好ましいその態様の詳細に関して開
示したけれども、かかる開示は制限する意味では
なく例として述べたものであることを了解すべき
である。とくに、組成物及び工程技術における多
くの変更がこの発明の精神の範囲内において、か
つ、添付したクレームの範囲内で当業者に容易に
実施されるであろうことが考えられる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 非グラフト変性エポキシ樹脂(a2)と; グラフト重合体(b2)と; 少なくとも一部はカルボン酸官能性である非グ
    ラフト付加重合体(c′)と; を含み、且つ酸価が40〜220である会合的に生成
    した樹脂ブレンド組成物であつて、 上記変性エポキシ樹脂(a2)は、1または2の
    水素原子を有する脂肪族骨格炭素原子を含む芳香
    族ジエポキシ樹脂成分である出発エポキシ樹脂原
    料(a1)を、該出発エポキシ樹脂原料(a1)のエ
    ポキシ基の少なくとも一部を消去する停止剤で変
    性させた非グラフトエポキシ樹脂であり、 上記グラフト変性重合体(b2)は、上記変性
    エポキシ樹脂(a2)の上記脂肪族骨格炭素原子の
    少なくとも一部に上記付加重合体成分(c)をグラフ
    トした重合体であり、 上記グラフト重合体(b2)及び上記非グラフ
    ト変性エポキシ樹脂(a2)の両者の合計エポキシ
    樹脂成分は、上記樹脂ブレンド組成物の全重量の
    少なくとも1/10を占める、 ことを特徴とする会合的に生成した樹脂ブレンド
    組成物。 2 上記付加重合体成分(c)と上記変性エポキシ樹
    脂成分(a2)とのグラフトは、該変性エポキシ樹
    脂成分(a2)100重量部当り該付加重合体成分(c)
    少なくとも11/2重量部にて行なわれる特許請求
    の範囲第1項に記載の樹脂ブレンド組成物。 3 (i) 少なくとも350の平均分子量を有し、し
    かも脂肪族骨格炭素鎖を有するジエポキシ樹脂
    (a1)5乃至95重量部と、 (ii) 付加重合性単量体(c)5乃至95重量部と、 (iii) 上記エポキシ樹脂(a1)と反応してジエポキ
    シ樹脂のエポキシ基の少なくとも1部を消去し
    て変性エポキシ樹脂(a2)を作る停止剤と、 からつくられた反応生成物であつて、 上記単量体(c)の付加重合が上記ジエポキシ樹脂
    (a1)又は上記変性樹脂(a2)の存在下でしかも
    上記単量体(c)の重量の重量基準で少なくとも3%
    のベンゾイルパーオキサイドまたはこの反応に対
    して同等のパーオキシ型フリーラジカル発生剤の
    存在下で80℃ないし130℃で行なわれ、 上記反応生成物は、エポキシ樹脂が非グラフト
    状態で1または2の水素原子を有する脂肪族骨格
    炭素にグラフトした付加重合体を有するグラフト
    重合体(b2)と、非グラフト付加重合体(c′)
    と、非グラフト変性エポキシ樹脂(a2)とを会合
    的に生成して含むことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載のグラフト重合体組成物。 4 (i) 少なくとも4000の平均分子量を有し、し
    かも脂肪族骨格炭素鎖を有する芳香族ジエポキ
    シ樹脂(a1)60乃至90重量部と、 (ii) 付加共重合性のエチレン型不飽和単量体(c)の
    混合物10乃至40重量部と、 (iii) 上記エポキシ樹脂(a1)と反応してジエポキ
    シ樹脂のエポキシ基の少なくとも1部を消去し
    て変性エポキシ樹脂(a2)を作る停止剤と、 からつくられた変性生成物であつて、 上記単量体(c)の付加重合が上記ジエポキシ樹脂
    (a1)又は上記変性樹脂(a2)の存在下でしかも
    上記単量体(c)の混合物の重量の重量基準で少なく
    とも3%のベンゾイルパーオキサイドまたはこの
    反応に対して同等のパーオキシ型フリーラジカル
    発生剤の存在下で110℃ないし130℃で行なわれ、 上記反応生成物は、エポキシ樹脂が非グラフト
    状態で1または2の水素原子を有する脂肪族骨格
    炭素にグラフトした付加重合体を有するグラフト
    重合体(b2)と、非グラフト付加共重合体(c′)
    と、非グラフト変性エポキシ樹脂(a2)とを会合
    的に生成して含むことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載のグラフト重合体組成物。 5 上記エチレン型不飽和単量体(c)の混合物が多
    量のアクリル酸と少量のスチレンとを含む特許請
    求の範囲第4項に記載のグラフト重合体組成物。 6 (i) 脂肪族骨格炭素鎖を有する出発芳香族ジ
    エポキシ樹脂(a1)と、 (ii) エポキシ樹脂成分の存在下で本質的なランダ
    ム共重合によつて付加共重合できるエチレン型
    不飽和単量体(c)の混合物と、 (iii) 上記エポキシ樹脂(a1)のエポキシ基の少な
    くとも1部を消去して変性エポキシ樹脂(a2)
    を作るエポキシ基と反応できる停止剤と、 からつくられた反応生成物であつて、 上記単量体(c)の付加重合が上記出発エポキシ樹
    脂(a1)又は上記変性樹脂(a2)の存在下でしか
    も上記単量体(c)の混合物の重量の重量基準で少な
    くとも3%のベンゾイルパーオキサイドまたはこ
    の反応に対して同等のパーオキシ型フリーラジカ
    ル発生剤の存在下で110℃ないし130℃で行なわ
    れ、 上記反応生成物は、非グラフト状態で1または
    2の水素原子を有するエポキシ樹脂(a1)または
    変性エポキシ樹脂(a2)の脂肪族骨格炭素に付加
    共重合体がグラフトされたグラフト重合体
    (b1,b2)と、非グラフト付加共重合体(c′)
    と、非グラフト出発エポキシ樹脂(a1)と、非グ
    ラフト変性エポキシ樹脂(a2)とを会合的に生成
    して含むことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載のグラフト重合体組成物。 7 (A) 1または2の水素原子を有する脂肪族骨
    格炭素原子を含む芳香族ジエポキシ樹脂成分で
    あるエポキシ樹脂(a1)に停止剤を反応させ
    て、エポキシ基の少なくとも一部を消去した変
    性エポキシ樹脂(a2)を作る段階、 及び、 (B) 上記エポキシ樹脂(a1)又は上記変性エポキ
    シ樹脂(a2)と、少なくとも一部はカルボン酸
    官能性である付加重合性単量体(c)の下記反応生
    成物の酸価を40〜200とするに充分な量とを、
    ベンゾイルパーオキサイド又はこの段階(B)の反
    応に対して同等のパーオキシ型フリーラジカル
    発生剤の存在下に、30℃乃至200℃で反応させ
    て、エポキシ樹脂の脂肪族骨格炭素に結合した
    水素原子を置換する付加単量体(c)のグラフト重
    合反応を生起し、グラフト重合体(b2)を作
    る段階、 の段階(A)と段階(B)とを、前後或いは同時に組合わ
    せて、且つ、上記エポキシ樹脂(a1)及び上記変
    性エポキシ樹脂(a2)の両者の合計エポキシ樹脂
    成分が下記反応生成物の全重量の少なくとも1/10
    を締める下において実施し、少なくともエポキシ
    基の一部は停止変性され且つエポキシ基以外の加
    水分解できる官能基を持たないグラフト重合体
    (b2)と非グラフト変性エポキシ樹脂(a2)と非
    グラフト付加重合体(c′)とを会合的に生成して
    包含する反応生成物を作ることを特徴とするカル
    ボキシル基官能性樹脂組成物の製法。 8 エポキシ樹脂成分(a1)または変性エポキシ
    樹脂成分(a2)は反応混合物の少なくとも60%で
    あり、またフリーラジカル発生剤は付加単量体(c)
    の重量基準で6%ないし7%のベンゾイルパーオ
    キサイドである特許請求の範囲第7項に記載の方
    法。 9 最初に停止反応を行なつてエポキシ樹脂
    (a1)の少なくとも大部分のエポキシ基を消失せ
    しめ、次いで停止されたエポキシ樹脂(a2)を単
    量体(c)と反応せしめ、エステル化グラフトが本質
    的に存在しないグラフト重合体(b2)を生成す
    る特許請求の範囲第7項に記載の方法。 10 付加重合性単量体(c)は多量のアクリル酸と
    少量のスチレン単量体とを含む混合物である特許
    請求の範囲第7項に記載の方法。 11 スチレン単量体とアクリル酸との付加重合
    性単量体(c)の混合物は共にジエポキシ樹脂(a1)
    または上記変性樹脂(a2)の存在下でしかも該単
    量体混合物(c)の重量基準で少なくとも3%のベン
    ゾイルパーオキサイドまたはこの反応に対して同
    等のパーオキシ型フリーラジカル発生剤の存在下
    で80℃ないし130℃で反応させることにより硬化
    性組成物を製造する特許請求の範囲第7項に記載
    の方法。 12 反応生成物は非グラフト状態で1または2
    の水素原子を有する脂肪族骨格炭素に単量体混合
    物(c)の共重合によつて生成した付加共重合体成分
    をグラフトした変性グラフト重合体(b2)を含
    むブレンドである特許請求の範囲第11項に記載
    の方法。 13 エポキシ樹脂(a1)または変性エポキシ樹
    脂(a2)は反応生成物の固形分の重量の少なくと
    も60%である特許請求の範囲第12項に記載の方
    法。 14 多量のアクリル酸と少量のスチレンとの単
    量体混合物(c)を、ジエポキシ樹脂(a1)またはそ
    の変性エポキシ樹脂(a2)の存在下でしかも単量
    体混合物(c)の重量基準で少なくとも4%のベンゾ
    イルパーオキサイドまたはこの反応に対して同等
    のパーオキシ型フリーラジカル発生剤の存在下で
    110℃ないし130℃で共に反応させて硬化性樹脂組
    成物を得る特許請求の範囲第7項に記載の方法。 15 非グラフト変性エポキシ樹脂(a2)と; グラフト重合体(b2)と; 少なくとも一部がカルボン酸官能性である非グ
    ラフト付加重合体(c′)と; を含み、且つ、酸価が40〜220である会合的に生
    成した樹脂ブレンド組成物であつて、 上記変性エポキシ樹脂(a2)は、1または2の
    水素原子を有する脂肪族骨格炭素原子を含む芳香
    族ジエポキシ樹脂成分である出発エポキシ樹脂原
    料(a1)を該出発エポキシ樹脂原料(a1)のエポ
    キシ基の少なくとも一部を消去する停止剤で変性
    させた非グラフトエポキシ樹脂であり、 上記グラフト重合体(b2)は、上記変性エポ
    キシ樹脂(a2)の上記脂肪族骨格炭素原子の一部
    に上記付加重合体成分(c)をグラフトした変性重合
    体であり、 上記グラフト重合体(b2)及び上記非グラフ
    ト変性エポキシ樹脂(a2)の両者の合計エポキシ
    樹脂成分は、上記樹脂ブレンド組成物の全重量の
    少なくとも1/10を占める、 会合的に生成した樹脂ブレンド組成物を 粉砕し水に分散せしめ、好ましくは、イオン化剤
    及び/又は架橋剤を混和せしめることを特徴とす
    る被覆組成物の製法。
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