JP3366996B2 - 金属被覆用水性樹脂組成物 - Google Patents

金属被覆用水性樹脂組成物

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JP3366996B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる金属
被覆用水性樹脂組成物に関する。さらに詳細には、特定
のビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いることから成
る、特に缶蓋内面用塗料として、加工性ならびに密着性
などに優れ、しかも、加工後に補修を必要としない塗膜
を形成することができる、改良された金属被覆用水性樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属缶素材としては、アルミニュ
ウム、ブリキ、ティンフリースチールなどの金属が用い
られている。これらの金属は、その腐食を防止するため
に、通常、缶の内外面には塗膜が形成されている。
【0003】缶内面用塗料としては、密着性および防食
性の面で優れている処から、通常、エポキシ/フェノー
ル樹脂系、エポキシ/アクリル樹脂系またはエポキシ/
アミノ樹脂系などの塗料が用いられている。
【0004】しかしながら、上述したような塗料は、加
工性が不充分であって、製缶加工工程において、素地金
属の露出がよく起こる。そのために、製缶加工後に金属
露出部分の補修が行なわれるが、この様な補修は、製缶
加工工程を複雑にする処から、何ら、補修を必要としな
いような、加工性の優れた塗料が要望されている。
【0005】これらの要求を満たす塗料としては、塩化
ビニル樹脂系オルガノゾル塗料が開発されている。とこ
ろで、上記したオルガノゾル塗料は、金属素材への密着
性および加工性に優れており、補修を必要としない塗料
として有用でこそあるものの、有機溶剤を分散媒とする
ために、安全衛生面で問題が多かった。
【0006】加えて、金属内面用塗料として用いた場合
には、特に加熱殺菌工程によって、可塑剤または安定化
剤であるエポキシ化油成分が内容物中に溶出するので、
食品衛生上好ましくなく、しかも、内容物の風味を変化
させるという問題点を有しているばかりでなく、塗膜が
白化したり、イージーオープン蓋の開口性(缶蓋本体に
ある開口用舌片を引張って開口したさいに、開口部内面
の塗膜の残存の程度を示し、残存する塗膜が少ないほ
ど、開口性が優れている。)が不良となる問題点をも有
していた。
【0007】またさらに、最近では、塩化ビニル樹脂に
残留する塩化ビニルモノマーの発ガン性が指摘された
り、塩化ビニル樹脂を塗装した缶を廃棄処理するさい、
塩化ビニル樹脂から毒性があって、腐食性の強い塩素ガ
スないしは塩化水素ガスが発生して、環境汚染や焼却装
置の腐食を起こしたりするために、塩化ビニル樹脂の使
用は、まさに、重大なる社会問題となって来ている。
【0008】そこで、塩化ビニル樹脂を用いたオルガノ
ゾル塗料に代わる、これらの問題点、特に大気汚染、作
業環境の悪化ならびに火災や爆発の危険性を回避した形
の塗料として、エポキシ樹脂をアクリル系樹脂で変性せ
しめることによって、乳化力のあるセグメントを分子中
に導入した、いわゆる自己乳化性エポキシ樹脂を、水中
に分散させる方法が、種々、提案されている。
【0009】たとえば、特開昭53−1228号公報に
は、エポキシ樹脂の存在下に、ベンゾイルパーオキサイ
ドなどのフリーラジカル発生剤を用いて、カルボキシル
基含有ビニルモノマーを含むモノマー混合物を重合する
ことによって得られる、グラフト化されたエポキシ樹脂
を、塩基を含む水性媒体中に安定に分散せしめるという
方法が開示されている。
【0010】特開昭55−75460号公報および特開
昭56−109243号公報には、それぞれ、アクリル
系樹脂と比較的高分子量の芳香族エポキシ樹脂とを反応
させたカルボキシル基過剰の部分反応物を、アンモニア
もしくはアミンの存在下で、水性媒体中に分散せしめる
という方法が開示されている。
【0011】特開昭55−3481号公報および特開昭
55−3482号公報には、それぞれ、カルボキシル基
含有ビニルポリマーを、アミン系エステル化触媒の存在
下で、エポキシ樹脂とエステル化させた、実質上、エポ
キシ樹脂のオキシラン基を有しない、カルボキシル基含
有ビニルポリマー変性エポキシ樹脂を、塩基で中和して
水中に分散せしめるという方法が開示されている。
【0012】そして、特開昭57−105418号公報
および特開昭58−198513号公報には、それぞ
れ、芳香族エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を部分反
応させて得られる一分子中にエポキシ基とアクリロイル
基とを併有する低分子化合物と、アクリル酸もしくはメ
タクリル酸を含むモノマー混合物を共重合させ、この共
重合体を塩基で中和して水中に分散せしめるという方法
が開示されている。
【0013】しかしながら、これらの水性樹脂組成物
は、食品衛生面では優れているという反面で、塗膜の密
着性や開口性などにに劣るものであるし、しかも、加工
性も劣っているというものであった。
【0014】特に、特開平3−33169号公報には、
或る特定の分子量を持ったビスフェノールF型エポキシ
樹脂を用いた水性樹脂組成物が提案されているが、分子
量が大きすぎる処から、缶の蓋内面用の樹脂として使っ
た場合には、塗膜の下地との密着性が劣るし、加えて、
熱水処理後の開口性ならびに耐食性などの面で満足でき
るものでは無かった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、安全衛
生上の問題が小さく、かつ、塗膜の密着性、開口性なら
びに加工性などに優れた水性樹脂組成物は、目下に処、
見い出されていないのが実状である。
【0016】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、まさしく、従来の塩化ビニル樹脂系オルガノゾル
塗料の密着性ならびに加工性を保有し、しかも、安全衛
生性を有する、斬新なる金属被覆用水性樹脂組成物を得
ることであるし、さらには、食品、化粧品ならびに医療
品類などの各種の容器として、就中、加熱殺菌処理後に
おいても、塗膜中に存在する水可溶性樹脂成分の溶出量
が極めて少なく、加えて、食品衛生性、風味保持性なら
びに開口性などに優れた、極めて実用性の高い金属被覆
用水性樹脂組成物を得ることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述した如き発明が解決しようとする課題に照準を当て
て、特定の数平均分子量とエポキシ当量とを有するビス
フェノールF型エポキシ樹脂を用いて得られるカルボキ
シル基含有自己乳化性エポキシ樹脂を、塩基の存在下に
水性媒体中に分散せしめることから成る、改良された金
属被覆用水性樹脂組成物を提供するべく、鋭意、研究を
行った。
【0018】ところで、これまでの処、缶内面用水性樹
脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を主体と
したアクリル変性エポキシ樹脂が用いられて来たが、か
かる樹脂の硬化皮膜のガラス転移点(Tg)は約120
℃と高く、熱水処理後の諸物性に優れるという反面で、
内部応力が大きく、缶蓋の開口性を改良するのが、著し
く、困難であった。
【0019】そのために、本発明者らは、上述したビス
フェノールA型エポキシ樹脂を主体としたアクリル変性
エポキシ樹脂の欠点をも改善すべく、鋭意、検討した結
果、ここに、特定の分子量とエポキシ当量とを持ったビ
スフェノールF型エポキシ樹脂を用いるときは、内部応
力が小さく、密着力に優れる処から、開口性に優れるこ
とはもとより、その他の物性もまた、非常に良好なもの
であることを見い出すに及んで、本発明を完成するに到
った。
【0020】すなわち、本発明は、カルボキシル基含有
自己乳化性エポキシ樹脂を、塩基の存在下に、水性媒体
中に分散している水性樹脂組成物において、該カルボキ
シル基含有自己乳化性エポキシ樹脂を得るための原料成
分の主成分として、数平均分子量が3,000〜8,0
00で、かつ、エポキシ当量が2,000〜8,000
なるビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いることから
成る、改良された金属被覆用水性樹脂組成物を提供しよ
うとするものである。
【0021】つまり、本発明は、このカルボキシル基含
有自己乳化性エポキシ樹脂として、上記した特定のビス
フェノールF型エポキシ樹脂を用いることから成る、改
良された金属被覆用水性樹脂組成物を提供しようとする
ものである。
【0022】ここにおいて、当該ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂とは、エポキシ当量が2,000以上で8,
000未満のもの、より好ましくは、3,000以上で
6,000未満のものであり、かつ、数平均分子量が
3,000以上で8,000未満のもの、特に好ましく
は、4,000以上であって7,000未満のものを指
称する。
【0023】この数平均分子量は、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、ポリ
スチレン換算で求めたものである。エポキシ当量が8,
000より大きいと、どうしても、硬化性が劣って、熱
水処理後における塗膜が白化するという現象が見られる
し、一方、2,000より小さいと、どうしても、硬化
し過ぎる処となって、加工性が悪くなる。
【0024】他方、数平均分子量が8,000以上であ
る場合には、加工性が良好となるものの、密着性が劣る
ようになり、その結果は、開口性が不良となるようにな
るし、また、数平均分子量が3,000以下である場合
には、加工性が劣るようになる処から、ノン・リペアの
缶蓋用の樹脂に使うことは適切ではなくなる。
【0025】このように、缶蓋用の樹脂としては、それ
ぞれ、最適なるエポキシ当量と分子量の範囲を持ったビ
スフェノールF型エポキシ樹脂を用いる必要がある。本
発明においては、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を主
体とするものであって、さらには、Tgの調節ないしは
調整目的などの面で、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
との併用もまた、許容され得ることは、勿論である。
【0026】本発明において用いられる、前記したカル
ボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂〔以下、これを
樹脂(A)ともいう。〕は、カルボキシル基を有し、別
途、乳化剤を用いなくとも、水性媒体中に乳化すること
が出来るものを指称する。
【0027】この樹脂(A)は、上述した通り、カルボ
キシル基を有し、かつ、自己乳化性を有しているもので
あれば、どのようなものでも用いることができるが、た
とえば、次のような製造方法で調製された樹脂を、必要
に応じて、塩基性化合物で中和したものが、とくに代表
的なものとして挙げられる。
【0028】(1) ビスフェノールF型エポキシ樹脂
(a−1)の存在下に、エチレン性不飽和カルボン酸を
必須の成分として含有する共重合性単量体の混合物を、
重合開始剤の存在下で、有機溶媒中で、共重合せしめる
という方法、(2) ビスフェノールF型エポキシ樹脂
(a−1)と、エチレン性不飽和カルボン酸を必須の成
分として含有する共重合性単量体混合物を、有機溶媒中
で、共重合させることによって得られる、カルボキシル
基含有アクリル系樹脂(a−2)とを、エポキシ基に対
して、カルボキシル基が過剰とする反応基濃度におい
て、有機溶媒中でエステル化反応せしめるという方法、
あるいは、(3)(メタ)アクリロイル基を導入したビ
スフェノールF型エポキシ樹脂と、エチレン性不飽和カ
ルボン酸化合物を必須の成分として含有する共重合性単
量体混合物とを、重合開始剤の存在下で、有機溶媒中
で、共重合せしめるという方法などが、特に代表的なも
のである。
【0029】勿論、これら以外の方法によって得られ
る、カルボキシル基含有の自己乳化性エポキシ樹脂、つ
まり、カルボキシル基含有の変性エポキシ樹脂もまた、
使用することができる。
【0030】エチレン性不飽和カルボン酸として特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、(メタ)アク
リル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸またはフ
マル酸などである。
【0031】また、マレイン酸モノメチル、フマル酸モ
ノエチル、イタコン酸モノn−ブチル如き、各種のエチ
レン性不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル類
を、かかるエチレン性不飽和カルボン酸の代わりに用い
てもよいことは、勿論である。
【0032】その他の共重合性単量体として特に代表的
なもののみを例示するにとどめれば、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸オクタデシルの如き、各種の
(メタ)アクリル酸エステル;
【0033】スチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、クロルスチレン、2,4−ジブロムスチレンの
如き、各種のエチレン性不飽和芳香族単量体(芳香族ビ
ニル単量体;(メタ)アクリロニトリルの如き、各種の
エチレン性不飽和ニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニルの如き、各種のビニルエステル;塩化ビニリデ
ン、臭化ビニリデンの如き、各種のビニリデンハライ
ド;
【0034】アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アク
リル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−
ヒドロキシエチルの如き、各種のエチレン性不飽和カル
ボン酸ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリル
酸グリシジルの如き、各種のエチレン性不飽和カルボン
酸グリシジルエステル;または(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブト
キシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド
の如き、各種の(メタ)アクリルアミド誘導体などの、
いわゆるラジカル重合可能な化合物である。
【0035】上記した(1)、(2)および(3)なる
各種の製造方法における、エチレン性不飽和カルボン酸
の使用量は、共重合性単量体の合計重量を100重量部
とした時、20重量部〜80重量部とすることが好まし
い。
【0036】エチレン性不飽和カルボン酸の使用量が2
0重量部〜80重量部なる範囲内にある場合には、水性
媒体中における樹脂の分散安定性をはじめ、塗装した塗
膜の、それぞれ、金属に対する密着性、耐溶剤性ならび
に缶内面用に使用した場合におけるフレーバー適性など
が、いずれも良くなる傾向があるので、好ましい。
【0037】上記(1)、(2)および(3)なる、そ
れぞれの製造方法における、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂(a−1)のような、いわゆる芳香族系エポキシ
樹脂と、上掲した如き各種の共重合性単量体の混合物、
あるいは、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(a−
2)の使用割合は、それらの合計重量を100重量部と
したとき、固形分重量比で、(a−1)/(a−2)=
50/50〜90/10なる範囲内が好ましく、エポキ
シ基に対して、カルボキシル基が過剰となるような反応
基濃度範囲が好ましい。
【0038】ビスフェノールF型エポキシ樹脂(a−
1)の使用割合が50〜90重量部である場合には、塗
膜の金属に対する密着性に優れるし、しかも、得られる
樹脂(A)の分散安定性が向上する傾向にあるので、好
ましい。
【0039】上記(3)の製造方法におけるビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(a−1)と無水(メタ)アクリ
ル酸との使用割合は、それらの合計重量を100重量部
としたとき、固形分重量比で、樹脂/無水酸=90/1
0〜 99.95/0.05成る範囲内が好ましい。
【0040】上記したそれぞれの反応で用いる重合開始
剤は、特に限定されるものではないが、たとえば、アゾ
ビスイソブチロニトリルやベンゾイルパーオキサイドな
どの、通常の重合開始剤が特に代表的なものとして挙げ
られる。
【0041】これらの重合開始剤の使用量は、特に限定
されるものではないが、共重合性単量体の合計重量の
0.01〜20重量%の範囲が好ましい。有機溶媒とし
て特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert
−ブタノール、イソブタノール、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、メチル
セロソルブアセテートまたはエチルセロソルブアセテー
トなどをはじめ、ジオキサン、ジメチルホルムアミドま
たはダイアセトンアルコールのような、各種の親水性有
機溶媒;酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエンまたはキシ
レンの如き、各種の親油性有機溶媒などである。
【0042】これらは単独使用でも2種以上を併用して
もよく、必要に応じて、水とこれらの有機溶媒とを併用
してもよい。上記した(1)〜(3)の方法で得られる
樹脂(A)のカルボキシル基の中和に使用できる塩基性
化合物としては、通常の無機塩基および有機塩基が、い
ずれも使用できる。
【0043】そのうち、無機塩基として特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムなど
が、他方、有機塩基として特に代表的なもののみを例示
するに止めれば、アンモニアをはじめ、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミンもしくはブチルアミンの如きアル
キルアミン類:ジメチルアミノエタノール、ジエタノー
ルアミンもしくはアミノメチプロパノールの如きアルコ
ールアミン類;またはモルホリンなどである。
【0044】また、エチレンジアミン、ジエチレントリ
アミンの如き多価アミンも使用できる。上記した塩基性
化合物としては、アンモニアや揮発性のアミン類は、塗
膜中に残留せずに、耐水性を良くする傾向があるので、
好ましい。
【0045】塩基性化合物の使用量としては、分散体の
pHが5以上となるような量が好ましい。特に、本発明
で用いるカルボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂
(A)中のカルボキシル基の少なくとも一部を、塩基性
化合物で中和し、水性媒体中に分散させたのち、この樹
脂分散体を加熱することにより、微小な粒子の中で残存
するエポキシ基とカルボキシル基との反応を行なわせ、
三次元網目構造を有するミクロゲル粒子を得ることがで
きる。
【0046】ただし、かかるカルボキシル基含有自己乳
化性エポキシ樹脂(A)の合成方法(2)のときには、
エポキシ基を残すように、部分エステル化反応せしめる
必要がある。
【0047】このミクロゲル粒子を得る反応は、当該カ
ルボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂(A)の合成
に用いた溶媒を含有する樹脂分散体の状態で行うことも
できるし、また、溶媒を蒸留によって留去したのちに行
うこともできる。
【0048】この反応は、通常、50〜95℃で 0.
5〜100時間のあいだ行われる。このようなミクロゲ
ル粒子化した当該エポキシ樹脂(A)は、特に高温短時
間の、あるいは、低温での焼付けが行なわれる場合の、
硬化不足に対して良好な改良効果を示す。
【0049】つまり、加工性ならびに密着性は勿論のこ
と、衛生性の面でも、水抽出分を少なくし、ひいては、
水フレーバー性を良くする利点を持つ。カルボキシル基
含有自己乳化性エポキシ樹脂(A)は、テトラヒドロフ
ランの如き、各種のエーテル類;N−メチル−2−ピロ
リドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
もしくはジメチルスルホキシドの如き、各種の非プロト
ン性極性溶媒などに可溶性の非ゲル状の樹脂であるが、
水分散化したのち、加熱処理することによって、溶媒に
不溶性の三次元網目構造のミクロゲル体となる。
【0050】この反応の反応率の測定は、反応生成物が
ミクロゲル体となって、溶媒に対して不溶性となる処か
ら、エポキシ基の残存量を追跡する方法によっては不可
能であるが、便宜的には、水性媒体が濁った状態での酸
価を追跡すればよく、これによって反応率を推定するこ
とができる。
【0051】こうした方法によれば、ほぼ、反応系に残
存するエポキシ基に相当するカルボキシル基の消費が認
められ、その後の酸価は一定になる。アミンを含む水中
での反応であるにも拘らず、エポキシ基はカルボキシル
基と反応することによって、実質的に、完全に消費され
る。
【0052】本発明において水性媒体とは、少なくとも
10重量%以上が水である、水単独あるいは、親水性有
機溶剤との混合物を意味する。本発明で用いることが出
来る親水性有機溶剤として特に代表的なもののみを例示
するに止めれば、メタノール、エタノール、n−プロパ
ノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−
ブタノール、tert−ブタノール、イソブタノールの
如きアルキルアルコール類;メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、
ヘキシルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカル
ビトール、ブチルカルビトールの如きグリコールエーテ
ル類;またはメチルセロソルブアセテート、エチルセロ
ソルブアセテートの如きグリコールエーテルエステル類
などであり、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、テト
ラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ダイアセトンア
ルコールなどである。
【0053】必要に応じて、親油性有機溶剤を用いるこ
とは、何ら、差し支えがない。かくして得られる水性樹
脂組成物から、そこに含有される有機溶剤を減らす必要
がある場合には、カルボキシル基含有自己乳化性エポキ
シ樹脂(A)を製造するさいに、沸点が低く、水と共沸
するよな有機溶剤、たとえば、アセトン、メチルエチル
ケトン、n−ブタノールまたはブチルセロソルブなど
を、水と併用して水性媒体中に分散せしめたのち、常圧
もしくは減圧にて蒸留すれば、安定的に、有機溶剤の含
有率の低い水性樹脂組成物を、容易に得ることができ
る。
【0054】本発明の金属被覆用水性樹脂組成物には、
さらに、必要に応じて、塗膜の密着性や開口性などを高
めるために、硬化剤として、フェノール樹脂を添加して
もよい。
【0055】かかるフェノール樹脂として特に代表的な
もののみを例示するに止めれば、ビスフェノールAまた
はビスフェノールFの如き、各種の4官能性のフェノー
ル化合物、石炭酸、m−エチルフェノール、3,5−キ
シレノール、m−メトキシフェノールの如き3官能のフ
ェノール化合物もしくはp−クレゾール、o−クレゾー
ル、p−tert−ブチルフェノール、p−エチルフェ
ノール、2,3−キシレノール、m−メトキシフェノー
ルの如き、各種の2官能性のフェノールと、ホルムアル
デヒドとを、アルカリ触媒の存在下で、合成したもので
ある。
【0056】また、フェノール樹脂に含有されるメチロ
ール基の一部ないしは全部を、炭素数が1〜12なるア
ルコール類によってエーテル化した形のものを使用する
こともできる。
【0057】本発明の水性樹脂組成物には、必要に応じ
て、塗装性を改良するための溶剤、界面活性剤、または
消泡剤などを加えることもまた、可能である。また、本
発明の金属被覆用水性樹脂組成物に、加工時の塗膜の傷
付きを防ぐ目的で、滑剤である、公知慣用の各種のワッ
クス類を添加することも可能である。
【0058】本発明の水性樹脂組成物は、アルミニュー
ム、錫メッキ鋼板、あるいは、前処理した金属、さらに
は、スチールの如き、各種の金属素材または製品への被
覆用として有用であるが、木材の如き、他の素材や加工
品への被覆剤として用いてもよいことは、勿論である。
【0059】最も好ましい用途としては、飲食物などに
用られる、各種の金属容器への内面塗装に使用すること
であって、塗膜には耐水性があり、塗膜から缶内容物へ
の低分子化合物の溶出がなく、加えて、非常に塗膜の不
浸透性が高いので、缶内部に貯蔵する飲食物の、天然の
味または香りを変質させないと共に、加工性ならびに開
口性にも優れている被覆品が得られる。
【0060】さらに、本発明の金属被覆用水性樹脂組成
物は、高温短時間の焼付け条件においても発泡すること
がなく、かつ、厚膜塗装が可能であると共に、加工性な
らびに耐食性が良好である処から、溶接缶の溶接部補正
塗料としても有用である。
【0061】本発明の水性樹脂組成物の塗装方法として
は、エアースプレー、エアレススプレーまたは静電スプ
レーの如き、各種のスプレー塗装が好ましいが、浸漬塗
装、ロールコーター塗装ならびに電着塗装なども可能で
ある。
【0062】また、焼付け条件としては、120〜28
0℃で、10秒〜30分間なる範囲内が好ましい。本発
明の水性樹脂組成物は、用途に応じて、それぞれ、適当
な防錆剤、顔料、充填剤などを配合して、防錆プライマ
ー、印刷インキ、あるいは、防食防錆塗料などに使用す
ることもできる。
【0063】次に、本発明を実施例により、一層、具体
的に説明する。以下において、特に断りのない限り、部
および%は、すべて重量基準であるものとする。 実施例 1 (カルボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂の調製例) (1) n−ブタノール 120部 (2) ビスフェノールF型エポキシ樹脂 150部 (3) メタクリル酸 25部 (4) スチレン 10部 (5) エチルアクリレート 2部 (6) 過酸化ベンゾイル 3部 (7) n−ブタノール 10部 窒素ガス置換した4つ口フラスコに、(1)と(2)と
を仕込み、加熱溶解した。この溶液に、(3)〜(7)
なる、それぞれの原料成分を均一に混合したものを、フ
ラスコ内を110℃に保ちながら、攪拌しつつ、2時間
かけて、徐々に、滴下した。
【0064】滴下終了後も、さらに同温度で4時間攪拌
し、固形分が58%なるカルボキシル基含有自己乳化性
エポキシ樹脂溶液を得た。ここで用いたビスフェノール
F型エポキシ樹脂は、数平均分子量が6,850で、エ
ポキシ当量が5,700であって、かつ、分子量分布を
示す重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)な
る比が4.5のものであった。
【0065】 (当該カルボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂の水分散化) (8) 上記カルボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂溶液 100部 (9) ジメチルエタノールアミン 4部 (10)イオン交換水 260部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(8)を仕込
み、これを100℃まで加熱し、(9)と(10)との
混合液を、攪拌しながら、10分かけて滴下し、目的と
する樹脂の水性分散体を得た。
【0066】さらに、減圧下にて、n−ブタノールと水
とを共沸蒸留によって130部留去し、不揮発分が25
%なる、溶剤を含まない目的樹脂の水性分散体を得た。
【0067】(塗料化) (15)上記水性分散体 100部 (16)フェノール樹脂 0.6部 (17)ヘキシルセロソルブ 6部 (15)〜(17)を混合し、充分攪拌することにより
塗料を得た。
【0068】ここで用いたフェノール樹脂は、「EP−
560」(米国モンサント社製のレゾール型フェノール
樹脂)であり、部分的にブチルエーテル化されているも
のであって、不揮発分が72%なるものであった。
【0069】実施例 2 ビスフェノールF型エポキシ樹脂の代わりに、下記する
如きビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いるように変
更した以外は、実施例1と同様にして、水性分散体を得
た。
【0070】以後も、実施例1と同様にして塗料化を行
った。ここで用いたビスフェノールF型エポキシ樹脂
は、数平均分子量が5,600で、エポキシ当量が4,
900であって、かつ、Mw/Mnが4.8であった。
【0071】実施例3 (カルボキシル基含有アクリル樹脂の合成) (a) n−ブタノール 670部 (b) スチレン 180部 (c) エチルアクリレート 45部 (d) メタクリル酸 225部 (e) 過酸化ベンゾイル 3部 まず、(a)を窒素ガス置換した4つ口フラスコに仕込
み、攪拌溶解しながら100℃に保って、この中に、
(b)〜(e)を混合溶解したものを、2時間かけて徐
々に滴下した。
【0072】滴下終了後も、さらに同温度で3時間攪拌
し、固形分が40%なる、カルボキシル基含有アクリル
樹脂溶液を得た。
【0073】 (カルボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂の合成) (f) 実施例1で用いたビスフェノールF型エポキシ樹脂 150部 (e) 上記カルボキシル基含有アクリル樹脂溶液 238部 (h) n−ブタノール 250部 (i) ジメチルエタノールアミン 20部 まず、(f)〜(h)を窒素ガス置換した4つ口フラス
コに仕込み、100℃で2時間攪拌することによって完
全に溶解したのちに、80℃に冷却した。
【0074】この溶液に、(i)を仕込んで1時間攪拌
することによって、固形分が48%なる、カルボキシル
基含有自己乳化性エポキシ樹脂の溶液を得た。この時点
で、エポキシ基は56%反応し、非ゲル状の樹脂反応物
の酸価は、固型分換算で121であった。
【0075】 (カルボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂の水分散化) (j) 上記自己乳化性エポキシ樹脂溶液 100部 (k) イオン交換水 194部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに、(j)を仕込ん
で、これを50℃まで加熱し、攪拌しながら、(k)を
30分かけて滴下し、固形分が16.3%なるカルボキ
シル基含有自己乳化性エポキシ樹脂の水性分散体を得
た。
【0076】さらに、減圧下にて、n−ブタノールと水
とを、共沸蒸留によって留去し、不揮発分が25%な
る、溶剤を含まないカルボキシル基含有自己乳化性エポ
キシ樹脂の水性分散体を得た。
【0077】 さらに、実施例1と同様にして塗料化した。 実施例 4 実施例1で得られた、カルボキシル基含有自己乳化性エ
ポキシ樹脂の水性分散体を80℃に保って攪拌を続けた
処、5時間後には、テトラヒドロフランに不溶性のミク
ロゲル体が生成し、水性媒体が濁った状態での酸価を測
定すると、87.5であった。
【0078】その後も、ミクロゲル体は増加し、逆に、
酸価は低下して、10時間以降の酸価は85.5で一定
となった。15時間保持後に冷却して、ミクロゲル体を
含有する水性樹脂分散体を得た。以後は、実施例1と同
様にして塗料化を行った。
【0079】実施例 5 実施例3で得られたカルボキシル基含有自己乳化性エポ
キシ樹脂の水性分散体を、80℃に保って攪拌を続ける
ことよって、ミクロゲル体を含有する水性樹脂分散体を
得た。
【0080】 以後は、実施例1と同様にして塗料化を行った。 比較例 1 ビスフェノールF型エポキシ樹脂の代わりに、下記する
ようなビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いるように
変更した以外は、実施例1と同様にして、対照用の水性
分散体を得た。
【0081】さらに、実施例1と同様にして塗料化を行
った。ここで用いたビスフェノールA型エポキシ樹脂
は、数平均分子量が6,500で、エポキシ当量が5,
250であって、かつ、Mw/Mnが3.1なるもので
あった。
【0082】比較例 2 ビスフェノールF型エポキシ樹脂の代わりに、下記する
ようなビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いるように
変更した以外は、実施例1と同様にして、対照用の水性
分散体を得た。
【0083】さらに、実施例1と同様にして塗料化を行
った。ここで用いたビスフェノールF型エポキシ樹脂
は、数平均分子量が10,200で、エポキシ当量が
4,000であって、かつ、Mw/Mnが2.8なるも
のであった。
【0084】次に、実施例1〜5ならびに比較例1およ
び2で得られた、それぞれの塗料についての評価を、下
記するような方法によって行なった。それらの結果は、
まとめて、第1表示す。 〔試験用塗装板の作成〕厚さが0.32mmなるアルミ
ニウム板上に、乾燥塗膜の重量が120mg/dm2
なるように、バーコーターを用いて、各実施例で得られ
た、それぞれの塗料を塗布し、260℃のオーブン中で
20秒間焼き付けたのち、室温まで冷却して、試験用塗
装板とした。 〔密着性〕試験用塗装板に形成された塗膜に、カッター
で1×1mmの碁盤目を100個作成し、その部分に、
粘着テープを貼ったのち、粘着テープを急速に剥離し、
塗膜の剥離状態を観察し、次に示すような3段階によっ
て評価した。
【0085】○………剥離が全くない △………全体の1〜30%が剥離した ×………全体の31〜100%が剥離した 〔加工性〕試験用塗装板を用い、プレス温度を20℃と
し、塗装板温度を20℃として、製蓋加工せしめた。加
工後の塗膜の損傷の程度を調べるために、蓋の塗装面を
対象として、エナメルレーター(通電試験機)を用い、
蓋の上部に、1%食塩水を満たし、蓋体を陽極として、
他方、食塩水中に陰極を挿入して、電流値を測定し、次
に示すような3段階によって評価した。
【0086】○………電流値が0.5mA未満である △………電流値が0.5〜5mAである ×………電流値が5mA以上である 〔開口性〕加工性試験と同様にして製蓋加工せしめた蓋
の開口用舌片を引っ張り、開口したさいの、開口部内面
の塗膜の残存度を、次に示すような3段階によって評価
した。
【0087】○………全く塗膜が残存していない △………僅かに塗膜が残っている ×………かなり、塗膜が残っている 〔溶出試験〕100ミリリットルの精製水中に、160
cm2なる、上記試験用塗装版を浸漬し、100℃で1
時間の煮沸処理を行ったのちの、精製水の過マンガン酸
カリウム消費量を測定し、次に示すような3段階によっ
て評価した。
【0088】○………消費量が5ppm以下である △………消費量が5ppmを超えるが、10ppm以下
である ×………消費量が10ppmを超える 〔フレーバー試験(味覚試験)〕直径が5mmなる硬質
ガラス棒を、各実施例で得られた、それぞれの塗料中に
浸し、引き上げてのち自然滴下が無くなってから、26
0℃のオーブン中で、20秒間の焼き付けを行った。こ
れを取り出して冷却したのち、その塗膜表面の100c
2当たり100ミリリットルなる割合の精製水に浸
し、密栓状態に保って30分間煮沸したのち、20℃に
冷却した。
【0089】対照品(ブランク)として、同様のガラス
棒を用い、塗料に浸すことなく、260℃のオーブン中
で20秒間焼き付け、それ以外は、全く、同様に処理し
て対照用の水を調製し、これに対する上記試験水(精製
水)の臭いと味とを比較し、次に示すような3段階によ
って評価した。
【0090】 ○………臭いと味に、実質的に、差が認められない △………臭いと味に、疑わしい差(有意差)が認められ
る ×………臭いと味に、明らかに差(顕著なる差)が認め
られる
【0091】
【発明の効果】本発明の金属被覆用水性樹脂組成物は、
火災や公害の心配が小さく、安全衛生性に優れるし、塗
膜の密着性に優れるし、加工性もまた、著しく良好であ
る。
【0092】加えて、缶内面用塗料として用いたさいに
は、塗膜からの水抽出物が非常に少ない処から、食品衛
生性にも優れているし、開口性もまた、著しく優れてい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−201970(JP,A) 特開 平3−72578(JP,A) 特開 昭63−43966(JP,A) 特開 昭58−83070(JP,A) 特開 昭57−172965(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 163/00 C08G 59/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量が3,000〜8,000
    で、かつ、エポキシ当量が2,000〜8,000なる
    ビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いて得られるカル
    ボキシル基含有自己乳化性アクリル変性エポキシ樹脂
    を、塩基の存在下に、水性媒体中に分散せしめた金属被
    覆用水性樹脂組成物であって、缶の蓋内面用として用い
    ことを特徴とした金属被覆用水性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記したカルボキシル基含有自己乳化性
    アクリル変性エポキシ樹脂のほかに、さらに、フェノー
    ル樹脂をも含有するものである、請求項1に記載の金属
    被覆用水性樹脂組成物。
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