JP2002368094A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
配線領域の小面積化が図られた半導体装置を提供するこ
と。 【解決手段】 半導体基板1と、この半導体基板1上に
形成された層間絶縁膜2と、この層間絶縁膜の上又は内
部中に形成されたヒューズ4と、このヒューズ直下で、
層間絶縁膜中に形成されてヒューズから絶縁され、ヒュ
ーズの幅よりも小さい配線層3とを有する半導体装置と
して構成される。
Description
導体装置に係り、特にリダンダンシー回路に使用される
ヒューズを有する半導体装置に関する。
が進み、特にDRAMにおいては、ギガビットレベルの
高集積高密度が要求されている。DRAMなど半導体メ
モリにおいては、リダンダンシー技術が用いられ、リダ
ンダンシー技術による不良セルエレメントから予備セル
エレメントへの置き換えは、レーザによるヒューズ切断
方式が用いられている。半導体デバイスの高集積化が進
むにつれて、これらのヒューズの大規模化が進行してい
る。ヒューズ本数の大規模化はヒューズ占有面積の増大
をもたらすことから、ヒューズ占有面積を軽減する技術
が必要とされている。
す。半導体基板50上には層間絶縁膜51が形成されて
いて、その上部に複数本のヒューズ52が形成されてい
る。図10に示されている様に、ヒューズ52の下層に
は配線や素子等が形成されていない。ヒューズの下層に
配線や素子を形成することが可能であれば、実質的なヒ
ューズの占有面積を低減する事が可能となる。しかしな
がら、現在のヒューズの構造では下層に配線や素子を形
成する事ができない。以下にその理由を示す。
られているレーザの波長は1321nm若しくは104
7nmの赤外レーザであるため、ヒューズ周囲の層間絶
縁膜を透過する。下地の半導体基板に用いられるシリコ
ンの吸収係数は、ヒューズの吸収係数と比較して非常に
小さいために、レーザ光が下地シリコンにまで到達して
も、シリコンに損傷を与えること無く上層のヒューズを
切断することが可能となる。
と同程度の吸収係数を持つ金属配線やポリシリコン等の
材料が形成されると、層間絶縁膜を透過したレーザ光が
照射され、これらの下層の材料に損傷を与えること無く
上層のヒューズのみを切断することが不可能となる。
配線や素子を形成することが不可能であった。
の下層に配線や素子を形成するヒューズの構造として
は、特開2000−243845号公報に示されている
様に、ヒューズ上層にベタ膜状でレーザ吸収層を形成す
る技術がある。
示されている様にヒューズの下層にレーザ吸収層を形成
することにより、下層へのレーザ光の進入を遮断し配線
や素子を形成する方法が提案されている。
公報には、ヒューズ下方にヒューズ切断の際のダメージ
吸収を行うためのダミーパターンを配置して、さらにそ
の下方に配線層を設ける技術が記載されている。
制御回路54、ヒューズ領域の配置構成が示される。こ
こで、各ヒューズ52は一端が制御回路54のヒューズ
接続部55に接続配線56によって接続されている。ま
た、各ヒューズ52は、溶断部57と、その端に接続さ
れた制御側接続端58、及び共通接続端59からなって
いる。この共通接続端59には共通信号線60が接続さ
れて、複数本のヒューズの各共通接続端59は同一電位
となっている。
モリセル領域53及び制御回路54から電源ラインや信
号ラインなどの信号線61がヒューズの形成されている
領域の外延に配置されて、他の回路領域(図示せず)へ
接続されている。
導体装置では、以下の課題が生じる。
した場合には、レーザ照射により上層の膜とヒューズを
同時に切断する必要が生じるために、高エネルギーのレ
ーザを照射する必要が生じる。高エネルギーのレーザ照
射は、切断するヒューズに隣接した領域への照射損傷を
増大させることから、ヒューズピッチを大きくしなけれ
ばならないといった問題が生じ、ヒューズ占有面積を増
大させてしまう。
場合には、上層のヒューズのみを切断し、下層の吸収膜
には照射損傷を与えないような選択性が必要となる。し
かしながら、下層の吸収膜としてW、Ti、Ta等の高
融点金属膜を用いた場合においても、下層の吸収膜に損
傷を与えること無く、上層のヒューズのみを切断する為
のエネルギーマージンは小さく、歩留まりが向上しない
といった問題が生じる。
いる場合には、ヒューズよりもその幅が大きいダミーパ
ターンを用いるために、ヒューズ同士の間隔を狭める妨
げとなっている。さらにダミーパターン自体は信号線や
電源線として用いることができず、さらに下層にそのよ
うな配線を設ける必要があり、製造工程の複雑化を招い
てしまう。
に配置されたヒューズは、制御回路54に接続されてい
る。半導体デバイスの微細化の進行とともに、これら制
御回路54の微細化も進行しており、制御回路の縮小に
合わせてヒューズの狭ピッチ化が要求されている。
照射レーザのビーム径により制限されるため、制御回路
54の縮小に合わせてヒューズを狭ピッチ化することが
困難となってきている。
ことができない為に、電源ラインや信号ラインなどの配
線はヒューズ形成領域を避けている。このために、配線
形成領域が拡大しチップサイズが大きくなり製造コスト
を上昇させるばかりでなく、配線長も長くなるので、電
圧降下や信号の伝達遅延が生じ、消費電力の増加、ある
いは動作速度が遅くなるという問題を生む。
ヒューズ領域との接続領域が縮小され、制御回路に接続
できるヒューズ本数が少なくなってしまう課題がある。
ここで、ヒューズはそのレーザの照射径がレーザ照射装
置の制約から小さくすることには限界がある。そのた
め、ヒューズの幅や、ヒューズ間間隔をレーザの照射径
の制約内に収めておく必要から、それらの大きさを縮小
することには限界がある。このため縮小された制御回路
に接続されるヒューズ本数を増やすことは限界がある。
題を解決することにある。
層配線の信頼性を保って、配線領域の小面積化が図られ
た半導体装置を提供することである。
御回路に接続されるヒューズ領域を備えた半導体装置を
提供することである。
に、本発明の特徴は、半導体基板と、この半導体基板上
に形成された層間絶縁膜と、この層間絶縁膜の上又は内
部中に形成されたヒューズと、このヒューズ直下で、前
記層間絶縁膜中に形成されて前記ヒューズから絶縁さ
れ、前記ヒューズの幅よりも小さい配線層とを有する半
導体装置である。
と、この半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、この
層間絶縁膜上又は内部中に形成されたヒューズと、この
ヒューズ直下で、前記層間絶縁膜中に形成されて前記ヒ
ューズから絶縁され、前記ヒューズの幅よりも小さい複
数本の配線層とを有する半導体装置である。
と、この半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、この
層間絶縁膜上又は内部中に形成され、隣接する互いの一
端が接続された第1乃至第nヒューズ(nは2以上の自
然数)と、この第1乃至第nヒューズ直下で、前記層間
絶縁膜中に形成されて前記第1乃至第nヒューズから絶
縁され、前記第1乃至第nヒューズの幅よりも小さい配
線層とを有する半導体装置である。
と、この半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、この
層間絶縁膜上又は内部中に形成され、互いに平行に配置
された複数本のヒューズを有する第1ヒューズ列と、前
記層間絶縁膜上又は内部中に形成され、前記第1ヒュー
ズ列のそれぞれのヒューズに1本ずつ接続され、互いに
平行に配置された複数本のヒューズを有する第2ヒュー
ズ列と、前記第1ヒューズ列中の各ヒューズ及び第2ヒ
ューズ列中の各ヒューズ直下で、前記層間絶縁膜中に形
成され、前記第1ヒューズ列中の各ヒューズ及び第2ヒ
ューズ列中の各ヒューズから絶縁され、前記第1ヒュー
ズ列及び第2ヒューズ列中の各ヒューズの幅よりも小さ
い複数本の配線層とを具備する半導体装置である。
と、この半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、この
層間絶縁膜上又は内部中に形成され、互いに平行に配置
された複数本のヒューズを有し、同一行のヒューズごと
に隣接する互いの一端が接続された第1乃至第nヒュー
ズ列(nは3以上の自然数)と、前記第1乃至第nヒュ
ーズ列中の各ヒューズ直下で、前記層間絶縁膜中に形成
され、前記第1乃至第nヒューズ列中の各ヒューズから
絶縁され、前記第1乃至第nヒューズ列中の各ヒューズ
の幅よりも小さく形成され、前記第1乃至第nヒューズ
列中の各ヒューズの幅よりも小さい複数本の配線層とを
具備する半導体装置である。
かる第1の実施の形態にかかる半導体装置を、図1乃至
図7を用いて説明する。図1は図7の“B−C”線上で
の断面図に相当する。
は、例えば酸化珪素膜等からなる厚さが約2.5μmの
層間絶縁膜2が形成されている。この層間絶縁膜2中に
は複数本の下層配線3がそれぞれ一定の距離を隔てて互
いに形成されている。層間絶縁膜2内部中にはヒューズ
4が複数本、それぞれ一定の距離を隔てて接近しつつ、
互いに平行に形成されている。なお、ヒューズ4は層間
絶縁膜2上に形成されていて、ヒューズ4の上に窒化シ
リコン膜などから成るパッシベーション膜が形成されて
いてもよい。
領域5、制御回路側端部6、共通電位側端部7を有して
いる。ヒューズ4は溶断領域5がレーザを照射されるこ
とにより、熱によりジュール破壊して、溶断される。こ
こで、ヒューズ4の溶断領域5の長さは例えば約5.0
μmであり、制御回路側端部6、共通電位側端部7での
ヒューズの幅は例えば約2.0μmである。
選択的に切断されるヒューズ4の真下には下層配線3が
形成されている。ここで、ヒューズ4の真下とは、ヒュ
ーズ4の下方領域A(一点鎖線で示された領域)に下層
配線が形成されていることをいう。また、この下層配線
3の下方にさらに配線が形成されていてもよい。この図
1では、3本のヒューズ素子4が隣接して平行に形成さ
れた状態が示されているが、ヒューズ素子4はひとつの
ヒューズ領域中に場合により数千本以上形成されること
もある。
(図示せず)と同じ材料により形成されており、例え
ば、Alを主成分とするヒューズ及びCuを主成分とす
るヒューズの両方の場合で検討を行った。具体的には、
TiN/Ti/AlCu/TiN/Tiの積層膜、Al
Cu/Nbの積層膜、若しくはCu/BMで検討を行っ
た。ここでAlCuとはAlを主成分とするAlとCu
の混合体、BMはバリアメタルを示し、例えばTaN、
TiN、Ti、Ta等を単層あるいは積層構造で用い
る。
層に形成されている配線と同じ材料で、TiN/Ti/
AlCu/TiN/Tiの積層膜、AlCu/Nbの積
層膜、若しくはCu/BMの積層膜、若しくはWを主成
分とする膜で形成されている。
同士のピッチWpは例えば約2.0μmとし、ヒューズ
4の幅Wfを例えば約1.0μmとし、ヒューズ4の膜
厚Tfを例えば約400nmとした場合のヒューズの切
断形状を図2に示す。図2においては、3本のヒューズ
が示されているが、中央のヒューズ4のみにレーザを照
射している。
層配線3の幅Wcは例えば約0.5μmで、その膜厚T
cは例えば約400nmである。また、用いたレーザの
パルス幅は約5nsec.〜20nsec.であり、ビ
ーム径は約2.0μmφである。波長は1321nm若
しくは1047nmの赤外レーザを例えば使用する。
密度が2.5J/cm2の場合のレーザ照射後の断面形
状、図2(B)には照射したレーザエネルギー密度が5
J/cm2の場合のレーザ照射後の断面形状、図2
(C)には照射したレーザエネルギー密度が10J/c
m2の場合のレーザ照射後の断面形状、図2(D)には
照射したレーザエネルギー密度が15J/cm2の場合
のレーザ照射後の断面形状を示している。
レーザエネルギー密度が2.5J/cm2の場合には、
ヒューズ4は十分に切断できず、層間絶縁膜3上に開口
8下に除去されなかったヒューズ4の残骸が残存してい
る。
レーザエネルギー密度が5J/cm 2の場合、ヒューズ
4の真下に形成された下層配線3に損傷を与えること無
くヒューズ4を切断することが可能である。すなわち、
レーザが照射された開口9中にはヒューズ4は残存して
おらず、層間絶縁膜2が露出している。
レーザエネルギー密度が10J/cm2の場合、開口9
の大きさは変化はないが、その開口9下に形成されてい
る下層配線3の上端部には損傷部10が生じている。こ
のように損傷が生じた状態では配線やヒューズの信頼性
に問題がある。
レーザエネルギー密度が15J/cm2の場合、開口9
の大きさに変化はないが、開口9に隣接する2つのヒュ
ーズ4の開口9に隣接した上端部に損傷部11が生じて
いる。さらに、開口9下の下層配線3の上端部には、図
2(C)の場合よりも広範な範囲に渡って損傷部12が
生じている。このように損傷が生じた状態では配線やヒ
ューズの信頼性に問題がある。
を形成した場合には、照射エネルギーが5J/cm2の
場合に、下層配線3にレーザ照射による損傷を与えるこ
と無くヒューズ4のみを切断可能であることが分かっ
た。
断状態はヒューズの厚さや材料などの要因により変化す
る。
に、隣接するヒューズ4のピッチ間の真下の層間絶縁膜
2中に配線3を形成した場合についても評価を行った。
この図3に示された半導体装置では、図1に示された形
状と異なり、ヒューズ4の真下には下層配線3が形成さ
れていない。図3においては、3本のヒューズが示され
ているが、中央のヒューズ4のみにレーザを照射してい
る。また、用いたレーザのパルス幅、ビーム径、波長は
図2に示されたレーザ照射と同じ条件を使用している。
層配線3の配置位置以外は、各構成要素の材料やサイズ
は図1に示された半導体装置と同じとなっている。
密度が2.5J/cm2の場合のレーザ照射後の断面形
状、図4(B)には照射したレーザエネルギー密度が5
J/cm2の場合のレーザ照射後の断面形状、図4
(C)には照射したレーザエネルギー密度が10J/c
m2の場合のレーザ照射後の断面形状、図4(D)には
照射したレーザエネルギー密度が15J/cm2の場合
のレーザ照射後の断面形状を示している。
レーザエネルギー密度が2.5J/cm2の場合には、
ヒューズ4は十分に切断できず、層間絶縁膜3上に開口
8下に除去されなかったヒューズ4の残骸が残存してい
る。さらに、開口8に近接する2本の下層配線3の上面
には損傷部15が生じている。
レーザエネルギー密度が5J/cm 2の場合、ヒューズ
4が切断される。しかし、切断されたヒューズ4が形成
されていた部分の開口9に近接する2本の下層配線3の
上部には、損傷部16が生じている。この損傷部16は
図4(A)において生じた損傷15よりもその範囲が広
範囲に渡っている。すなわち、下層配線3がヒューズ4
間の下方に形成されている場合には、下層配線3に照射
損傷を与えること無くヒューズ4のみを切断することは
不可能である。このように損傷が生じた状態では配線や
ヒューズの信頼性に問題がある。
レーザエネルギー密度が10J/cm2の場合、2本の
下層配線3はブローされて完全に除去される。レーザが
照射されたヒューズ4両端に隣接する2本のヒューズ4
側面までが露出する開口17が形成されている。この開
口17は除去された2本の下層配線3部分とその上方に
存在した層間絶縁膜2が除去されて、周囲の層間絶縁膜
2を露出するようにテーパー状に形成されている。この
ように大きな開口17が生じているのは、照射エネルギ
ーが層間絶縁膜2中を通過し、下層配線3中に吸収され
て、下層配線3を溶融,蒸発させて、蒸気が下層配線3
上方の層間絶縁膜2を吹き飛ばすためである。
レーザエネルギー密度が15J/cm2の場合、開口1
7の大きさに変化はないが、開口17に隣接する2つの
ヒューズ4の開口17に隣接した上端部に損傷部18が
生じている。
を形成した場合にのみ、下層配線に損傷を与えること無
く、上層のヒューズのみを切断できる。このメカニズム
を以下に説明する。
が上昇し、ヒューズの蒸発が生じる。しかし、レーザの
照射が終了した時点(照射開始から5nsec.〜20
nsec.経過後)では、蒸発を開始した高密度の金属
蒸気及び溶融層の一部はヒューズが形成されていた場所
やその上方空間にとどまっており、ヒューズ下部へのレ
ーザの侵入を遮蔽している。
形成されている下層配線には照射されない。高い熱エネ
ルギーを得たヒューズを形成していた蒸気はレーザの照
射が終了してから勢い良く飛び出し、上層の絶縁膜を吹
き飛ばして外部環境に放出される。
により蒸発しても、その蒸気がヒューズを形成していた
場所にとどまっている間にレーザ照射を終了するような
短パルスのレーザを用いることにより、ヒューズ下部に
形成された配線に損傷を与えること無くヒューズを切断
することが可能となる。
いて説明する。層間絶縁膜2表面に与えられる照射レー
ザのエネルギー分布が図5中の層間絶縁膜2上に描かれ
ている。このエネルギー分布の横方向が図5の左右方向
の座標に対応し、上下方向はエネルギー量の大小に対応
している。すなわち、レーザが照射される中央のヒュー
ズ4上では、最も照射エネルギー量が大きくなってい
る。またレーザが照射される中央のヒューズから左右方
向に離れるに従って、照射エネルギーは徐々に減少して
いる。
ューズ4との間の下層配線3の上面付近での深さ位置に
おける層間絶縁膜中の照射エネルギー分布が、透過レー
ザのエネルギー分布として示されている。この分布にお
いても、横方向が図5の左右方向の座標に対応し、上下
方向はエネルギー量の大小に対応している。すなわち、
レーザが照射される中央のヒューズ4と左側のヒューズ
4の真中付近では、最も照射エネルギー量が大きくなっ
ている。またその最大エネルギーの位置から左右方向に
離れるに従って、照射エネルギーは徐々に減少してい
る。このように下層配線3へ伝播する照射レーザのエネ
ルギーは、下層配線3の位置に依存して小さくなってい
る。
長は1321nmであり、ヒューズの幅1.0μmと同
程度の波長を持つ。このような場合には、ヒューズによ
りレーザ光が遮蔽されても、その下部ではレーザが回折
する。
る。
幅であり、nは層間絶縁膜の屈折率である。
を用いて、次式の数2を満たす幅に設定することによ
り、下層配線へのレーザ光の照射をほぼ抑制することが
可能となる。
層配線に損傷を与えることなくヒューズを切断する確率
について説明する。図6において、横軸にはレーザ照射
のエネルギー密度を表し、縦軸には歩留まりを%で表
す。ここで歩留まりとは、下層配線に損傷を与えること
無く上層のヒューズを切断できる確率のことである。
層配線幅が0.5μmの場合、レーザのエネルギー密度
が約4J/cm2から約7J/cm2の範囲でヒューズを
切断した場合、歩留り100%で、下層配線に損傷を与
えることなく、ヒューズを切断することができる。
線幅が1.0μmの場合、レーザのエネルギー密度が約
4J/cm2から約5.5J/cm2の範囲でヒューズを
切断した場合、歩留り100%で、下層配線に損傷を与
えることなく、上部ヒューズを切断することができる。
0.5μmの場合の方がその幅が1.0μmの場合より
も歩留まり100%が得られるエネルギー照射密度の幅
が広いことが分かる。
mの場合よりも歩留まりが悪いのは、数1に表されるレ
ーザ光の回折に起因する。従って、下層配線の幅は、数
2の式を満たす構造にする方が歩留まりを向上すること
ができる。下層配線の幅が1.0μmの場合には、上層
のヒューズにより回折した光が照射されるのに対し、下
層配線の幅が0.5μmの場合では数2を満たし、レー
ザ光をほぼ遮蔽することができる。
体装置の平面図を表す図7を用いて平面構造を説明す
る。ここでは、メモリセル領域18、制御回路21が複
数本のヒューズ4が形成された領域の付近に配置されて
いる。ヒューズ4は、その制御回路側端部6がヒューズ
配線23を介して制御回路21の接続端子部22に接続
されている。この複数本のヒューズ4の共通電位側端部
7は共通電位線24に接続されていて、同電位が与えら
れている。
ては、その下方にメモリセル領域20に一端が接続され
たメモリ信号下層配線25が形成されている。さらに他
のヒューズ4においては、その下方に制御回路21に一
端が接続された制御信号下層配線26が形成されてい
る。これら、メモリ信号下層配線25及び制御信号下層
配線26は電源ラインや信号ラインとして使用される。
下層配線に損傷が与えられること無く、上部のヒューズ
のみを切断することが可能となる。
ーズの真下に形成することが可能となり、下層配線によ
り配線領域の小面積化が図られた半導体装置を提供でき
る。また、下層ヒューズの幅を特定範囲とすることによ
り、下層配線へのレーザ照射をほぼ抑制し、歩留まりを
向上することが可能となる。
ラインや信号ラインを形成することにより、電源ライン
や信号ラインの長さを短縮できる。このため、チップサ
イズを小さくするとともに、電源ラインや信号ラインに
おける電圧降下の程度が抑制され、消費電力を低減し、
さらに動作速度も向上することが可能となる。
ヒューズが存在するメモリ混載論理LSIなどの半導体
装置に適用するとその面積縮小効果が顕著である (第1の実施の形態の変形例)図8に示されるように本
変形例においては、ひとつのヒューズ4下方に複数本の
下層配線として第1下層配線30及び第2下層配線31
が形成されている。この場合においても第1の実施の形
態同様、ヒューズ下の領域A内に各下層配線30,31
は形成されている。この例では、一つのヒューズ下に2
本の下層配線30,31が形成されているが、さらに多
数の下層配線が形成されていてもよい。
下層配線を設けることで、ヒューズ本数よりも電源線や
信号線の本数が多い場合であっても、ヒューズ領域を迂
回して電源線や信号線の配置領域を設ける必要がなくな
る。このため、半導体装置のより一層の高集積化を図る
ことができる。
らに配線が形成されていてもよい。
の実施の形態にかかる半導体装置を、図9を用いて説明
する。
向の幅が縮小されて配置されている。このため、制御回
路35の接続端子部36の左右方向の長さも図7に示さ
れる構造よりも縮小されている。この制御回路35に2
列で構成されたヒューズが接続されている。すなわち、
制御回路側端部6が接続端子36に接続された複数本の
第1ヒューズ列37が設けられている。この第1ヒュー
ズ列37中の各ヒューズはそれぞれ互いに平行に一定距
離を隔てて平行方向に配置されている。
他端は共通端部38となっていて、各ヒューズの長手方
向に直交する方向に配置された共通電位線39に接続さ
れていて、各ヒューズの共通端部38は同一電位が与え
られる。この共通電位線39は、半導体基板中のウエル
などの配線によって形成されている。
2ヒューズ列40の溶断部5が接続されている。この第
2ヒューズ列40は第1ヒューズ列37中の各ヒューズ
に対応して1対1で設けられている。この第2ヒューズ
列40中の各ヒューズはそれぞれ互いに平行に一定距離
を隔てて行方向に配置されている。第2ヒューズ列の各
ヒューズの接続端部41には、図1で示されたようなヒ
ューズ下方に配置された下層配線で構成された第1下層
配線42が接続されていて、この第1下層配線42は制
御回路35の接続端子部36に接続されている。
制御側端子部6にはヒューズよりも下層に配置された下
層配線で構成された第2下層配線43が接続されてい
る。この第2下層配線43は制御回路35の接続端子部
36に接続されている。
第1ヒューズ列とを接続する手段としては、下層配線に
限られるものではなく、ヒューズと同層の配線を用いて
もよい。さらに、この図においては、メモリ部は図示が
省略されているが、図11に示されるように制御回路及
びヒューズ領域の側面を迂回して形成することができ
る。
自然数)とヒューズ列を増やすことで、より微細化が進
行した制御回路に対応することも可能となる。すなわ
ち、ヒューズ列を増やすごとに隣接しているそれぞれの
列の接続端には、ヒューズの長手方向と直交するヒュー
ズと同層の信号線が接続されて、平行する同一列のヒュ
ーズの一端はすべて同じ電位が与えられる。さらに制御
回路から最も離間したヒューズ列の最遠端には各ヒュー
ズ列の下を通過する下層配線が接続される。
形態とを組み合わせて一つの半導体装置に搭載すること
もできる。すなわち、あるヒューズ領域は図11に示さ
れる構成とし、他のヒューズ領域は図12に示される構
成とすることができる。
の素子面積が縮小されているが、ヒューズ領域の面積は
レーザの照射エネルギーの幅を狭くできない制約のため
にヒューズ幅やヒューズ間間隔を縮小できない。そのよ
うな状況下において、縦にヒューズを直列接続すること
で、レーザの照射エネルギーの幅を狭くできない制約を
満たしながら、縮小した接続端子領域の長さに対応させ
て必要な本数のヒューズを有するヒューズ領域を形成で
きる。すなわち、制御回路の縮小化によって、そのヒュ
ーズ領域への接続端子領域の長さが縮小しても、本実施
の形態はその縮小した接続端子領域の長さに対応させて
必要な本数のヒューズを有するヒューズ領域を形成でき
る。
御回路中に接続端子領域の長さとを考慮して、ヒューズ
の直列接続される列数が選択的に設定される。
ことなく、制御回路に接続するピッチをヒューズピッチ
の半分にまで対応することが可能となる。
とともに、制御回路の微細化が進行して、制御回路の縮
小に合わせて、ヒューズピッチを変えること無く制御回
路の微細化に対応したヒューズ構造を持った半導体装置
を提供できる。
路面積の和で定義されるリダンダンシー回路の占有面積
を低減できる。
RAMなどの半導体記憶装置に適用すると、その面積縮
小効果が顕著である。
線の信頼性を保って、配線領域の小面積化が図られた半
導体装置を提供することができる。
御回路に接続されるヒューズ領域を備えた半導体装置を
提供できる。
の断面図。
半導体装置のレーザ照射エネルギーが2.5J/cm2
の場合の断面図であり、(B)は、本発明の第1の実施
の形態に係る半導体装置のレーザ照射エネルギーが5J
/cm2の場合の断面図であり、(C)は、本発明の第
1の実施の形態に係る半導体装置のレーザ照射エネルギ
ーが10J/cm2の場合の断面図であり、(D)は、
本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のレーザ照
射エネルギーが15J/cm2の場合の断面図である。
の比較例を示す断面図。
半導体装置の比較例のレーザ照射エネルギーが2.5J
/cm2の場合の断面図であり、(B)は、本発明の第
1の実施の形態に係る半導体装置の比較例のレーザ照射
エネルギーが5J/cm2の場合の断面図であり、
(C)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
の比較例のレーザ照射エネルギーが10J/cm2の場
合の断面図であり、(D)は、本発明の第1の実施の形
態に係る半導体装置の比較例のレーザ照射エネルギーが
15J/cm2の場合の断面図である。
の回折現象を説明する断面図。
半導体装置において、下層配線層幅が0.5μmにおけ
るレーザエネルギーと歩留まりの関係を示す図であり、
(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
において、下層配線層幅が1.0μmにおけるレーザエ
ネルギーと歩留まりの関係を示す図である。
の平面図である。
面図。
の平面図。
Claims (12)
- 【請求項1】半導体基板と、 この半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、 この層間絶縁膜の上又は内部中に形成されたヒューズ
と、 このヒューズ直下で、前記層間絶縁膜中に形成されて前
記ヒューズから絶縁され、前記ヒューズの幅よりも小さ
い配線層とを有することを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】前記配線層は前記ヒューズと接続されてい
ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項3】前記ヒューズは複数本存在し、前記配線層
はこの複数のヒューズごとに1対1で設けられているこ
とを特徴とする請求項1又は2いずれか1項記載の半導
体装置。 - 【請求項4】半導体基板と、 この半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、 この層間絶縁膜上又は内部中に形成されたヒューズと、 このヒューズ直下で、前記層間絶縁膜中に形成されて前
記ヒューズから絶縁され、前記ヒューズの幅よりも小さ
い複数本の配線層とを有することを特徴とする半導体装
置。 - 【請求項5】半導体基板と、 この半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、 この層間絶縁膜上又は内部中に形成され、隣接する互い
の一端が接続された第1乃至第nヒューズ(nは2以上
の自然数)と、 この第1乃至第nヒューズ直下で、前記層間絶縁膜中に
形成されて前記第1乃至第nヒューズから絶縁され、前
記第1乃至第nヒューズの幅よりも小さい配線層とを有
することを特徴とする半導体装置。 - 【請求項6】半導体基板と、 この半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、 この層間絶縁膜上又は内部中に形成され、互いに平行に
配置された複数本のヒューズを有する第1ヒューズ列
と、 前記層間絶縁膜上又は内部中に形成され、前記第1ヒュ
ーズ列のそれぞれのヒューズに1本ずつ接続され、互い
に平行に配置された複数本のヒューズを有する第2ヒュ
ーズ列と、 前記第1ヒューズ列中の各ヒューズ及び第2ヒューズ列
中の各ヒューズ直下で、前記層間絶縁膜中に形成され、
前記第1ヒューズ列中の各ヒューズ及び第2ヒューズ列
中の各ヒューズから絶縁され、前記第1ヒューズ列及び
第2ヒューズ列中の各ヒューズの幅よりも小さい複数本
の配線層とを具備することを特徴とする半導体装置。 - 【請求項7】半導体基板と、 この半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、 この層間絶縁膜上又は内部中に形成され、互いに平行に
配置された複数本のヒューズを有し、同一行のヒューズ
ごとに隣接する互いの一端が接続された第1乃至第nヒ
ューズ列(nは3以上の自然数)と、 前記第1乃至第nヒューズ列中の各ヒューズ直下で、前
記層間絶縁膜中に形成され、前記第1乃至第nヒューズ
列中の各ヒューズから絶縁され、前記第1乃至第nヒュ
ーズ列中の各ヒューズの幅よりも小さく形成され、前記
第1乃至第nヒューズ列中の各ヒューズの幅よりも小さ
い複数本の配線層とを具備することを特徴とする半導体
装置。 - 【請求項8】前記第1乃至第nヒューズ列において、同
一行の隣接する互いの一端が接続されたヒューズの接続
点に電位を供給し、前記第1乃至第nヒューズ列の長手
方向に直交する方向に配置された信号線をさらに有する
ことを特徴とする請求項7記載の半導体装置。 - 【請求項9】前記配線層に接続された制御回路をさらに
有することを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記
載の半導体装置。 - 【請求項10】前記ヒューズ列の一端に隣接配置された
制御回路と、この制御回路と前記ヒューズ列とを接続す
る前記ヒューズ列よりも下層に形成されたヒューズ接続
配線とをさらに備え、前記配線層は前記制御回路から最
も離間した前記ヒューズ列の一端に接続されていること
を特徴とする請求項6乃至8いずれか1項記載の半導体
装置。 - 【請求項11】前記配線層は、電源ライン又は信号ライ
ンであることを特徴とする請求項1乃至10いずれか1
項記載の半導体装置。 - 【請求項12】前記ヒューズはレーザ照射により選択的
に切断されるものであり、前記ヒューズの幅をWfと
し、前記ヒューズの下方に形成された配線の幅をWcと
し、ヒューズ切断に用いられるレーザ光の波長をλと
し、前記層間絶縁膜の屈折率をnとすると、レーザ回折
の幅θは、λをnとWfとの積の2倍で除した値であ
り、WcはWfから2倍の2tan θを減じた値より
も小さい若くは等しいことを特徴とする請求項1乃至1
1いずれか1項記載の半導体装置。
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