JP2002367854A - 両面金属化フィルムコンデンサ - Google Patents
両面金属化フィルムコンデンサInfo
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Abstract
ていないポリプロピレンフィルムと対向するように巻回
する両面金属化フィルムコンデンサでの製造工程上の課
題、及びコンデンサの性能上の課題と従来の片面金属化
フィルムコンデンサが有している課題を、解決する。 【解決手段】 少なくとも片側の面の表面の粗さが、R
maxが1.0〜2.0μmであり、かつRaが0.1
μm以上のポリプロピレンフィルムで両面金属化フィル
ムを構成する。
Description
ンデンサに関するものである。
らなるコンデンサ(以下、金属化フィルムコンデンサ)
は、従来から広く用いられている。なかでもポリプロピ
レンフィルムを用いた金属化フィルムコンデンサは、す
ぐれた電気特性(誘電損失が小さい、耐電圧が高い、ま
た誘電率の温度変化や周波数変化が少ないなど)をもつ
ことから、携帯機器に代表される小型電子部品用途か
ら、電車の駆動モータ制御や高圧進相等の大型産業用途
に至るまで幅広く適用されている。
ンフィルムを用いた金属化フィルムコンデンサの断面図
である。片面に金属12を蒸着したポリプロピレンフィ
ルム11を2枚重ねて巻回または積層し、両端面から金
属を溶射(以下、メタリコン3)してコンデンサを形成
する。
属12の膜厚を薄くして自己回復性(フィルムが局部的
に絶縁破壊した場合にも、周囲の蒸着金属が蒸発飛散し
て電気的に遮断され、コンデンサとしての機能が回復す
ること)を高め、かつメタリコン3と接するメタリコン
接続部13、14を厚くしてメタリコン3との接触強度
を高めたヘビーエッジ構造が広く採用されている。蒸着
金属12としてはアルミニウムや亜鉛、またはその混合
物が一般に用いられるが、アルミニウムの場合、亜鉛に
比べてメタリコンとの接触強度が弱いため、コンデンサ
に充放電したりパルス電圧を印加したりした時の耐電流
性が問題となっている。
ミニウムが酸化劣化して容量が減少する等の欠点がある
ことから、近年では、亜鉛を用いたり、または亜鉛の耐
湿性を改善するために亜鉛とアルミニウムの混合物を用
いたりすることが多い。
したポリプロピレンフィルムを2枚用いているため、そ
れぞれのフィルムに対して蒸着工程が必要となり、工数
がかかる。そこで、1回の蒸着工程でポリプロピレンフ
ィルムの両面に金属を蒸着し(以下、両面蒸着ポリプロ
ピレンフィルムという)、蒸着していないポリプロピレ
ンフィルム(以下、合わせ用ポリプロピレンフィルムと
いう)と重ねる構造がとれれば、蒸着工程は半減でき
る。この点に鑑みて、ポリプロピレンフィルムの両面に
金属を蒸着する試みが従来からなされてきた(例えば、
特開昭63−196025号公報、特開平1−1512
23号公報、特開平1−223144号公報、USP−
3895129号公報参照)。
に金属を蒸着された片面金属化ポリプロピレンフィルム
を対向するように巻回された片面金属化フィルムコンデ
ンサと、両面に金属を蒸着された両面金属化ポリプロピ
レンフィルムと蒸着していないポリプロピレンフィルム
とを対向するように巻回する両面金属化フィルムコンデ
ンサでは、次に示す、コンデンサの性能上の課題を有し
ていた。
サでは、フィルム相間にエアーギャップがあるが、両面
金属化フィルムコンデンサの金属化フィルムはエアーギ
ャップが無いが、合わせポリプロピレンフィルムはエア
ーギャップが両面に存在するため、従来片面に比べて特
に低温時のコロナ放電によるダメージを多く受けるた
め、低温時の耐圧が劣る。
は、従来の片面金属化フィルムでは熱収縮による幅方向
への機械的ストレスは、メタリコンコンタクト部の反対
側がフリーのため、メタリコンコンタクトに対し緩和さ
れていたが、両面金属化フィルムではその両側がメタリ
コンで支持されているため、両面金属化フィルムの熱収
縮での幅方向ストレスが、どちらか片側のメタリコンコ
ンタクト部に集中することが発生し、メタリコンコンタ
クト不良発生のもとになっていた。
いた片面金属化フィルムコンデンサでは、次のような課
題を有していた。
浸又は充填したコンデンサでは、絶縁油がフィルムへ侵
入することによりポリプロピレンフィルム自体が膨潤す
る為、ポリプロピレンフィルム上の蒸着金属に亀裂が発
生したり、剥離して抵抗分が上昇しコンデンサの熱破壊
を誘因する要因となっていた。
比べ融点が低いため、メタリコンでのZn金属等の溶射
時にメタリコン粒子が十分食い込まずにベースのポリプ
ロピレンフィルムが溶けてしまい、ポリプロピレンフィ
ルムとメタリコン金属との機械的接続強度が弱くなるた
め、蒸着金属とメタリコン金属との機械的接続強度に寄
るところが多い。
め、十分なメタリコン強度が得られず、コンデンサ使用
時の運転時の発熱、休止時の冷却等のヒートサイクルに
より、部分的にメタリコンが外れ、接続部抵抗値を上昇
させて、コンデンサの熱破壊を誘因する要因となってい
た。
面がコロナ放電等の活性処理がほどこされているため、
フィルム本来の対電圧能力を落とす結果となっている。
両面金属化ポリプロピレンフィルムと金属が蒸着してい
ないポリプロピレンフィルムと対向するように巻回する
両面金属化フィルムコンデンサでの製造工程上の課題、
及びコンデンサの性能上の課題と従来の片面金属化フィ
ルムコンデンサが有している課題を解決する両面金属化
フィルムコンデンサを提供するものである。
めに本発明の請求項1記載の両面金属化フィルムコンデ
ンサは、第1のポリプロピレンフィルムの両面に蒸着金
属が形成された両面金属化フィルムと、第2のポリプロ
ピレンフィルムとが対向するように巻回された両面金属
化フィルムコンデンサであって、前記第1のポリプロピ
レンフィルムは、120℃における熱収縮率が幅方向で
1.0%以下であることを特徴としている。
ンデンサは、第1のポリプロピレンフィルムの両面に蒸
着金属が形成された両面金属化フィルムと、第2のポリ
プロピレンフィルムとが対向するように巻回された両面
金属化フィルムコンデンサであって、前記第2のポリプ
ロピレンフィルムは、120℃における熱収縮率が、長
手方向で4%以上であることを特徴としている。
ンデンサは、第1のポリプロピレンフィルムの両面に蒸
着金属が形成された両面金属化フィルムと、第2のポリ
プロピレンフィルムとが対向するように巻回された両面
金属化フィルムコンデンサであって、前記第1のポリプ
ロピレンフィルムの両面に形成された蒸着電極の少なく
とも片面の蒸着電極の絶縁マージン側の端部に蒸着電極
を形成したことを特徴としている。
ンデンサは、第1のポリプロピレンフィルムの両面に蒸
着金属が形成された両面金属化フィルムと、第2のポリ
プロピレンフィルムとが対向するように巻回された両面
金属化フィルムコンデンサであって、前記第2のポリプ
ロピレンフィルムを、絶縁マージン側端部の蒸着電極に
接触するように配置したことを特徴としている。
ンデンサは、第2のポリプロピレンフィルムの少なくと
も片面は、コロナ処理をしないことを特徴としている。
化フィルムコンデンサによれば、第1のポリプロピレン
フィルムの両面に蒸着金属が形成された両面金属化フィ
ルムと、第2のポリプロピレンフィルムとが対向するよ
うに巻回された両面金属化フィルムコンデンサであっ
て、前記第1のポリプロピレンフィルムは、120℃に
おける熱収縮率を、幅方向で1.0%以下にすること
で、メタリコン後の熱エージングでの両面金属化フィル
ムの幅方向ストレスを減らせ、メタリコンコンタクト不
良発生を抑えることができる。
コンデンサによれば、第2のポリプロピレンフィルム
は、120℃における熱収縮率を、長手方向で4%以上
にすることで、メタリコン後の熱エージングで合わせフ
ィルムの長手方向の収縮が十分に大きい為、第2のポリ
プロピレンフィルムの両面に存在するエアーギャップを
小さく出来て、低温時のコロナ放電によるダメージを少
なくすることが出来る。
コンデンサによれば、第1のポリプロピレンフィルムの
両面に形成された蒸着電極の少なくとも片面の蒸着電極
の絶縁マージン側の端部に蒸着電極を形成した為、メタ
リコン金属と蒸着金属の機械的接続がフィルム両面で行
われるため、メタリコンの機械的強度が増し、コンデン
サ使用時の運転時の発熱、休止時の冷却等のヒートサイ
クルでもメタリコンコンタクトを安定することが出来
る。
コンデンサによれば、第2のポリプロピレンフィルム
を、絶縁マージン側端部の蒸着電極に接触するように配
置する為、両面金属化フィルムのベースのポリプロピレ
ンフィルムと絶縁油が直接接触することが無いため、メ
タリコン近傍のポリプロピレンフィルムへの絶縁油の侵
入を蒸着金属が阻止することができる。
コンデンサによれば、第2のポリプロピレンフィルムの
少なくとも片面は、コロナ処理をしないため、コロナ処
理による合わせフィルムのダメージを少なく出来、耐電
圧を向上できる。
の両面金属化フィルムコンデンサの概略断面図を示した
ものである。図1において、1は第1のポリプロピレン
フィルム、2は第2のポリプロピレンフィルム、3はメ
タリコン、4A,4Bは蒸着電極、5A,5Bは絶縁マ
ージン、6A,6Bはメタリコン接続部を示している。
ンサは、第1のポリプロピレンフィルム1の両面に蒸着
電極4A,4Bを形成し、第1のポリプロピレンフィル
ム1の120℃における熱収縮率が、幅方向で1.0%
以下となっている。
エージングでの両面金属化フィルムの幅方向ストレスを
減らすことができ、メタリコンのコンタクト不良の発生
を抑えることができる。
実施の形態2の両面金属化フィルムコンデンサを説明す
る。
ンサは、第2のポリプロピレンフィルム2の120℃に
おける熱収縮率が、長手方向で4%以上になっている。
た後の熱エージングで合わせフィルムである第2のポリ
プロピレンフィルムの長手方向の収縮が十分に大きい
為、第2のポリプロピレンフィルム2の両面に存在する
エアーギャップを小さく出来て低温時のコロナ放電によ
るダメージを少なくすることが出来る。
両面金属化フィルムコンデンサを示したものである。図
2において、1は第1のポリプロピレンフィルム、2は
第2のポリプロピレンフィルム、3はメタリコン、4
A,4B,4Cは蒸着電極、5A,5Bは絶縁マージ
ン、6A,6Bはメタリコン接続部を示している。
ンサは、ポリプロピレンフィルム1の両面に形成された
蒸着電極4A,4Bの片面の蒸着電極4Bの絶縁マージ
ン5B側の端部に蒸着電極4Cを形成してある。
と蒸着金属4A,4Cの機械的接続がフィルム両面で行
われるため、メタリコン6の機械的強度が増し、コンデ
ンサ使用時の運転時の発熱、休止時の冷却等のヒートサ
イクルでもメタリコンのコンタクトを安定することが出
来る。
コンデンサの場合ではメタリコン3近傍の第1のポリプ
ロピレンフィルム1への絶縁油7の侵入を蒸着金属が阻
止する効果があり、更に有効である。
の両面金属化フィルムコンデンサの概略断面図を示した
ものである。図3において、1は第1のポリプロピレン
フィルム、2は第2のポリプロピレンフィルム、3はメ
タリコン、4A,4B,4Cは蒸着電極、5A,5Bは
絶縁マージン、6A,6Bはメタリコン接続部を示して
いる。
ンサは、第2のポリプロピレンフィルム2を、絶縁マー
ジン5B側端部の蒸着電極4Cに接触するように配置し
てある。
ムのベースのポリプロピレンフィルム1と絶縁油6が直
接接触することが無いため、その侵入を阻止する効果は
より完全なものとすることができる。
施の形態5の両面金属化フィルムコンデンサを説明す
る。
ンサは、第2のポリプロピレンフィルム2の片面は、非
コロナ処理とし、もう一方の面はコロナ処理面となって
いる。
合わせフィルムである第2のポリプロピレンフィルム2
のダメージを少なく出来、耐電圧の低下を少なくでき
る。
として、厚さ6μmで、120℃における熱収縮率が、
幅方向で1.0%以下の第1のポリプロピレンフィルム
1の両面にALを核金属とした後に、高抵抗部を15±
3Ω/□、メタリコン接続部6A,6Bを5±2Ω/□
に蒸着した、絶縁マージン5A,5Bは1.5mmと
し、絶縁マージン側の端部に蒸着電極4C,4Dを1.
5mm設けた、フィルム幅は81mmとした。
ンフィルム2として、同じく厚さ6μmの120℃にお
ける熱収縮率が、長手方向で4%以上で、コロナ処理を
しないポリプロピレンフィルムを用い、フィルム幅は7
9mmとした。このようにして作成した両面金属化フィ
ルムと、合わせフィルムである第2のポリプロピレンフ
ィルム2を、両面金属化フィルムの中央(第2のポリプ
ロピレンフィルムのずらし1mm)にくるように巻回し
た後、同様に両端面にZnをメタリコンした。
ィルムコンデンサの両面金属化フィルムを120℃にお
ける熱収縮率が、幅方向で1.5%のポリプロピレンフ
ィルムを用い製作し、他は全て比較例1と同じとした。
ィルムコンデンサの合わせフィルムである第2のポリプ
ロピレンフィルム2を、120℃における熱収縮率が、
長手方向で3%のポリプロピレンフィルムを用い製作
し、他は全て比較例1と同じとした。
化フィルムコンデンサの、両面とも絶縁マージンは5
A,5Bは3.0mmとし、絶縁マージン側の端部に蒸
着電極6A,6Bを設ない両面金属化フィルムを用い合
わせフィルム幅は77mmとし、両面金属化ポリプロピ
レンフィルムの中央(第2のポリプロピレンフィルム2
ずらし2mm)に配置して製作し、他は全て比較例1と
同じとした。
化フィルムコンデンサの、片面側のみ絶縁マージン(5
Aまたは5B)は3.0mmとし、絶縁マージン側の端
部に蒸着電極を設ない両面金属化フィルムを用い合わせ
フィルム幅は77mmとし、両面金属化ポリプロピレン
フィルムの中央(第2のポリプロピレンフィルム2ずら
し2mm)に配置して製作し、他は全て比較例1と同じ
とした。
化フィルムコンデンサの、合わせフィルムである第2の
ポリプロピレンフィルム2幅は77mmとし、両面金属
化フィルムの中央(第2のポリプロピレンフィルム2の
ずらし2mm)に配置して巻回し、他は全て比較例1と
同じとした。
化フィルムコンデンサの、合わせフィルムである第2の
ポリプロピレンフィルム2幅は78mmとし、両面金属
化フィルムの中央から1mmずれた位置に配置して(第
2のポリプロピレンフィルム2フィルムずらし2mmと
1mm)巻回し、他は全て比較例1と同じとした。
化フィルムコンデンサの、合わせフィルムである第2の
ポリプロピレンフィルム2として両面ともコロナ処理を
施したポリプロピレンフィルムを用い製作し、他は全て
比較例1と同じとした。
化フィルムコンデンサの、合わせフィルムである第2の
ポリプロピレンフィルム2として片面コロナ処理を施し
たポリプロピレンフィルムを用い製作し、他は全て比較
例1と同じとした。
として、厚さ6μmの片面コロナ処理を施したポリプロ
ピレンフィルム11の片面にALを核金属とした後に、
高抵抗部を15±3Ω/□、メタリコン接続部を5±2
Ω/□に蒸着した、絶縁マージンは3mmとし、フィル
ム幅は80mmとした。
ムを図4に示すように、1mm位置をずらして、巻回し
た後に、両端面にZnをメタリコンした。他は全て比較
例1と同じとした。
の測定と、0℃で2時間無通電と80℃でAC400V
2時間通電サイクルを50サイクル行った後の、1kH
zにおけるtanδの上昇率を比較した。
0Vから、10分で50V昇圧し破壊電圧を確認するス
テップアップ試験を、25℃と70℃で行った。
比較すると、実施の形態1の第1のポリプロピレンフィ
ルムは、120℃における熱収縮率が、幅方向で1.0
%以下にすることで、メタリコン後の熱エージングでの
両面金属化フィルムの幅方向ストレスを減らす結果、メ
タリコンコンタクト不良発生を抑えられることが判る。
比較すると、実施の形態2の第2のポリプロピレンフィ
ルムは、120℃における熱収縮率が、長手方向で4%
以上にすることで、メタリコン後の熱エージングで合わ
せフィルムの長手方向の収縮が十分に大きい為、合わせ
ポリプロピレンフィルムの両面に存在するエアーギャッ
プを小さく出来て低温時のコロナ放電によるダメージを
少なく出来る為、低温の耐電圧が向上することが判る。
4−2及び比較例7を比較すると、実施の形態3の第1
のポリプロピレンフィルム1の両面に形成された蒸着電
極4A,4Bの少なくとも片面の蒸着電極の絶縁マージ
ン側の端部に蒸着電極を形成した為、メタリコン金属と
蒸着金属の機械的接続がフィルム両面で行われる為メタ
リコンの機械的強度が増し、かつメタリコン近傍のポリ
プロピレンフィルムへの絶縁油の侵入を蒸着金属が阻止
するため、コンデンサ使用時の運転時の発熱、休止時の
冷却等のヒートサイクルでもメタリコンのコンタクト性
が安定し、従来の片面金属化フィルムコンデンサより向
上することが判る。
5−2及び比較例7を比較すると、実施の形態4の第2
のポリプロピレンフィルムを、絶縁マージン側端部の蒸
着電極に接触するように配置する為、両面金属化フィル
ムのベースのポリプロピレンフィルムと絶縁油が直接接
触することが無いため、その侵入を阻止する為、ヒート
サイクルでのメタリコンコンタクトがより安定し、従来
の片面金属化フィルムコンデンサに対し飛躍的に向上す
ることが判る。
6−2及び比較例7を比較すると、実施の形態5の第2
のポリプロピレンフィルムの少なくとも片面は、コロナ
処理をしないため、コロナ処理による合わせフィルムの
ダメージを少なく出来る為、従来の片面金属化フィルム
コンデンサに対し耐電圧を同等に出来ることが判る。
レンフィルムを用いたが、他の厚みでも同様の効果が得
られる。また、蒸着金属としてALを核としたZnを用
いたが、他の核金属を核としたZn蒸着及びAL等その
他の単独金属又は、混合金属をを用いても同様の効果が
得られる。
たが、請求項1から3、及び請求項5は樹脂、又は気体
等を充填したコンデンサでも同様の効果が得られる。
載の両面金属化フィルムコンデンサによれば、第1のポ
リプロピレンフィルムは、120℃における熱収縮率
が、幅方向で1.0%以下にすることで、メタリコン後
の熱エージングでの両面金属化フィルムの幅方向ストレ
スを減らす結果、メタリコンコンタクト不良発生を抑え
られる。
コンデンサによれば、120℃における熱収縮率が、長
手方向で4%以上にすることで、メタリコン後の熱エー
ジングで合わせフィルムの長手方向の収縮が十分に大き
い為、合わせポリプロピレンフィルムの両面に存在する
エアーギャップを小さく出来て低温時のコロナ放電によ
るダメージを少なく出来る為、低温の耐電圧が向上す
る。
コンデンサによれば、第1のポリプロピレンフィルムの
両面に蒸着金属が形成された両面金属化フィルムの少な
くとも片面の蒸着電極の絶縁マージン側の端部に蒸着電
極を形成した為、メタリコン金属と蒸着金属の機械的接
続がフィルム両面で行われる為メタリコンの機械的強度
が増し、かつメタリコン近傍のポリプロピレンフィルム
への絶縁油の侵入を蒸着金属が阻止するため、コンデン
サ使用時の運転時の発熱、休止時の冷却等のヒートサイ
クルでもメタリコンコンタクトが安定する。
コンデンサによれば、第2のポリプロピレンフィルム
を、絶縁マージン側端部の蒸着電極に接触するように配
置する為、両面金属化フィルムのベースのポリプロピレ
ンフィルムと絶縁油が直接接触することが無いため、そ
の侵入を阻止する為、ヒートサイクルでのメタリコンコ
ンタクトが安定する。
コンデンサによれば、第2のポリプロピレンフィルムの
少なくとも片面は、コロナ処理をしないため、コロナ処
理による合わせフィルムのダメージを少なく出来る為、
従来の片面金属化フィルムコンデンサに対し耐電圧を同
等に出来る。
フィルムコンデンサの概略断面図
ンデンサの概略断面図
ンデンサの概略断面図
概略断面図
Claims (5)
- 【請求項1】 第1のポリプロピレンフィルムの両面に
蒸着金属が形成された両面金属化フィルムと、第2のポ
リプロピレンフィルムとが対向するように巻回された両
面金属化フィルムコンデンサであって、前記第1のポリ
プロピレンフィルムは、120℃における熱収縮率が幅
方向で1.0%以下である両面金属化フィルムコンデン
サ。 - 【請求項2】 第1のポリプロピレンフィルムの両面に
蒸着金属が形成された両面金属化フィルムと、第2のポ
リプロピレンフィルムとが対向するように巻回された両
面金属化フィルムコンデンサであって、前記第2のポリ
プロピレンフィルムは、120℃における熱収縮率が、
長手方向で4%以上である両面金属化フィルムコンデン
サ。 - 【請求項3】 第1のポリプロピレンフィルムの両面に
蒸着金属が形成された両面金属化フィルムと、第2のポ
リプロピレンフィルムとが対向するように巻回された両
面金属化フィルムコンデンサであって、前記第1のポリ
プロピレンフィルムの両面に形成された蒸着電極の少な
くとも片面の蒸着電極の絶縁マージン側の端部に蒸着電
極を形成した両面金属化フィルムコンデンサ。 - 【請求項4】 第1のポリプロピレンフィルムの両面に
蒸着金属が形成された両面金属化フィルムと、第2のポ
リプロピレンフィルムとが対向するように巻回された両
面金属化フィルムコンデンサであって、前記第2のポリ
プロピレンフィルムを、絶縁マージン側端部の蒸着電極
に接触するように配置した、請求項3記載の両面金属化
フィルムコンデンサ。 - 【請求項5】 第1のポリプロピレンフィルムの両面に
蒸着金属が形成された両面金属化フィルムと、第2のポ
リプロピレンフィルムとが対向するように巻回された両
面金属化フィルムコンデンサであって、前記第2のポリ
プロピレンフィルムの少なくとも片面は、コロナ処理を
しない両面金属化フィルムコンデンサ。
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