JP2008267211A - 流体機械及びヒートポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータ装置で駆動モータを駆動制御する流体機械において、インバータ装置に設けられるフィルムコンデンサの性能向上及び小型化を実現できるような構成を得る。
【解決手段】圧縮機(20)のケーシング(30)内を圧縮機構(50)から吐出された高圧冷媒で満たし、インバータ装置(60)のフィルムコンデンサ(62)をケーシング(30)内に配置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、該圧縮機構を駆動する駆動モータとを有する流体機械、及びこの流体機械を備えたヒートポンプ装置に関するものである。
従来より、ヒートポンプ装置等の冷媒回路に接続される流体機械として、圧縮機構により冷媒を圧縮する圧縮機が知られている。例えば特許文献1には、この種の圧縮機として回転式圧縮機が開示されている。
上記特許文献1に開示されている回転式圧縮機は、2重構造のケーシングを備え、内側のケーシング内には圧縮機構と駆動モータとが収納されている。圧縮機構は、いわゆるロータリ式の圧縮機構で構成されており、駆動軸を介して駆動モータと連結されている。また、回転式圧縮機には、駆動モータの回転速度を制御するためのインバータ装置が設けられている。つまり、この回転式圧縮機は、容量が可変なインバータ式の圧縮機で構成されている。
ところで、上記インバータ装置による駆動モータの駆動制御時には、インバータ装置から高周波磁束による電磁波ノイズが発生する。このため、インバータ装置の電磁波ノイズ対策として、インバータ装置を専用のケース等に収納し、シールドを施す必要がある。しかしながら、インバータ装置用のケースを別途設けるようにすると、設置スペースの大型化を招いてしまう。
そこで、上記特許文献1に開示されている回転式圧縮機では、上記インバータ装置を外側のケーシング内に収納するようにしている。その結果、この回転式圧縮機では、ケーシング内にインバータ装置をコンパクトに収納しながら、インバータ装置の電磁波ノイズ対策を可能としている。
ところで、上記インバータ装置に用いられるコンデンサとして、一般的な電解コンデンサ以外に、該電解コンデンサよりも損失が小さく、信頼性に優れているフィルムコンデンサが知られている。
このようなフィルムコンデンサは、例えば特許文献2に開示されるように、金属化フィルムを巻芯に巻回すことにより構成され、一般的に、巻芯及び該巻芯に巻回された金属化フィルムが封止樹脂やケーシング等によって覆われて気密に構成されている。
ここで、上記金属化フィルムの材料である、BaTiO3(チタン酸バリウム)をはじめとする高誘電率用コンデンサ材料は、図12に破線で示すように、誘電率の高い温度範囲が比較的、高温領域(例えば100度以上)にあり、また誘電率のピークは急峻である。そのため、通常の使用温度領域では材料の持つ高誘電率特性を活用することができないという問題があった。
これに対し、従来より、特許文献3に開示されるように、通常の使用温度領域で上記材料の誘電率を高めるために、材料に添加物を付加して温度ピークを低温側にずらす処理と、ピークをなだらかにしてピーク幅を広げるような処理とが行われている。
具体的には、温度ピークを低温側にずらすための添加剤は「シフター」と呼ばれ、SrTiO3、CaSnO3、BaSnO3、BaZrO3などが用いられている。このシフターを材料に添加すると、その材料の誘電率特性は、例えば上記図12に一点鎖線で示すようにピークが低温側に大きくシフトし、常温付近に誘電率のピークをもってくることができる。そして、広い温度領域で誘電率の変化を抑えるために別の添加物(「デプレッサー」といわれる)を加えてピーク特性をなだらかにする。このデプレッサーには、CaTiO3、MgTiO3などの常誘電体材料が用いられている。デプレッサー添加後の材料特性は、例えば上記図12に実線で示すように広い温度領域で誘電率の変化が小さく、汎用のコンデンサ材料として最適なものになる。
特開2004−232523号公報 特開2005−93516号公報 特開昭58−85514号公報
ところで、上記特許文献3のように、チタン酸バリウムとシフター、デプレッサーとを熱可塑性フィルムに混合して高誘電率フィルム材料を作成しても、ベースフィルムの誘電率に対して誘電率の増加は2倍程度であり、それほど大きいものではない。また、このようなフィルムコンデンサ用の誘電体材料は、誘電率が2〜4程度と低いので、磁器コンデンサや電解コンデンサに比べて外形が非常に大きくなってしまい、材料コストも高いものになっている。
さらに、上記高誘電率用材料は、セラミックコンデンサに幅広く使われているが、材料に対してシフターやデプレッサーといった添加物を付加して使うために、もともと有する高誘電率の特性が犠牲になってしまう。
従って、現状のフィルムコンデンサの構成では、コンデンサの小型化及び高誘電率化を図るのは困難であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インバータ装置で駆動モータを駆動制御する流体機械において、インバータ装置に設けられるフィルムコンデンサの性能向上及び小型化を実現できるような構成を得ることにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る流体機械(20)では、インバータ装置(60)に設けられたフィルムコンデンサ(62)を流体機械(20)のケーシング(30)内に配置し、該フィルムコンデンサ(62)周辺の冷媒温度を、該フィルムコンデンサ(62)の誘電率が高くなるような温度領域にすることで、フィルムコンデンサ(62)の小型化及び性能向上を図るようにした。
第1の発明は、冷媒を圧縮する圧縮機構(50)と、該圧縮機構(50)を駆動する駆動モータ(40)と、上記圧縮機構(50)及び駆動モータ(40)が収容されると共に内部に冷媒が満たされるケーシング(30)と、上記駆動モータ(40)を駆動制御するためのインバータ装置(60)とを備えた流体機械を対象とする。
そして、上記インバータ装置(60)には、フィルムコンデンサ(62)が設けられ、上記フィルムコンデンサ(62)は、上記ケーシング(30)内に配置され、誘電率が所定値以上となる温度領域が、機械(20)の定常運転時における該フィルムコンデンサ(62)周辺の冷媒温度の範囲と重なるように、構成されているものとする。
ここで、上記所定値とは、従来構成のフィルムコンデンサよりも誘電率が大きい値を意味し、好ましくは、フィルムコンデンサ周辺の温度との関係において誘電率のピーク値近傍の値を意味する。
この構成により、インバータ装置(60)に設けられるフィルムコンデンサ(62)は、ケーシング(30)内の冷媒温度によって高い誘電率の温度領域で動作することができる。すなわち、インバータ装置(60)にフィルムコンデンサ(62)を設け、このフィルムコンデンサ(62)を流体機械(20)の定常運転時の冷媒温度で誘電率が所定値以上になるように構成し、該流体機械(20)のケーシング(30)内に配置することで、該フィルムコンデンサ(62)を比較的、高温の環境下に容易に配置することができ、冷媒による温度制御効果によってフィルムコンデンサ(62)の誘電率を容易且つ確実に高めることができる。
逆に、上記フィルムコンデンサ(62)が非常に高温になった場合には、ケーシング(30)内の冷媒によって該フィルムコンデンサ(62)を冷却し、過熱を防止することもできる。すなわち、上述のような構成にすることで、冷媒によりフィルムコンデンサ(62)の加熱及び冷却という温度制御が行われる。
更に、上記構成のように、フィルムコンデンサ(62)をケーシング(30)内に配置することで、フィルムコンデンサ(62)から発生する電磁波ノイズをケーシング(30)によってシールドすることができる。
第2の発明は、第1の発明の流体機械において、上記圧縮機構(50)が、ケーシング(30)内に高圧冷媒を吐出するように構成され、上記ケーシング(30)には、その内部の高圧冷媒を該ケーシング(30)の外部へ流出させる吐出管(35)が接続されていることを特徴とするものである。
これにより、圧縮機構(50)で圧縮された後の高圧冷媒はケーシング(30)内に吐出されて、該ケーシング(30)内の高圧冷媒は、吐出管(35)を介してケーシング(30)の外部へ送られる。つまり、上記構成に係る流体機械(20)は、ケーシング(30)内が高圧冷媒で満たされる、いわゆる高圧ドーム型の流体機械である。したがって、フィルムコンデンサ(62)は、ケーシング(30)内の高圧冷媒雰囲気に曝されることになる。
ここで、上記フィルムコンデンサ(62)は、高温で誘電率が高くなる傾向にあり、例えば空調機の高圧冷媒は、能力や運転条件等によって異なるが、概ね60℃〜80℃であるため、概ね60℃〜80℃に誘電率が最大となるようにフィルムコンデンサを構成すれば、空調機の定常運転時に高い誘電率で動作させることが可能となる。
また、上述のような構成にすることで、例えばケーシング(30)内が圧縮機構(50)の吸入冷媒(低圧冷媒)で満たされる場合と比較して、圧縮機構(50)の圧縮効率が向上する。なぜなら、フィルムコンデンサ(62)の周囲が低圧冷媒雰囲気となる場合、フィルムコンデンサ(62)から発する熱が低圧冷媒に放出されることにより、圧縮機構(50)に吸入される冷媒温度が上昇してしまうからである。これに対し、本発明では、圧縮機構(50)の吐出冷媒でフィルムコンデンサ(62)の温度を上昇させるようにしているため、圧縮機構(50)に吸入される冷媒温度が昇温することがなく、圧縮機構(50)では所望の圧縮効率を得ることができる。
第3の発明は、第2の発明の流体機械において、上記インバータ装置(60)には、フィルムコンデンサ(62)よりも耐熱温度の低い低耐熱性素子(63)が設けられ、上記低耐熱性素子(63)は、ケーシング(30)の外部に配置されていることを特徴とするものである。
こうすることで、フィルムコンデンサ(62)よりも耐熱温度の低い低耐熱性素子(63)が、ケーシング(30)の外部に配置される。なお、低耐熱性素子(63)としては、ドライバ等に用いられるSi素子や、コンデンサ、抵抗、ダイオード等の電子部品等が挙げられる。上記構成では、低耐熱性素子(63)をケーシング(30)の外部に配置することで、低耐熱性素子(63)の周囲温度は高圧冷媒雰囲気よりも低い温度となる。その結果、フィルムコンデンサ(62)よりも耐熱温度の低い低耐熱性素子(63)が、熱により破損してしまうのを確実に回避できる。
第4の発明は、第3の発明の流体機械において、上記インバータ装置(60)が、一方の面に上記フィルムコンデンサ(62)が配置され、他方の面に上記低耐熱性素子(63)が配置される基板(61)を有し、上記基板(61)は、フィルムコンデンサ(62)がケーシング(30)の内部に位置し、低耐熱性素子(63)がケーシング(30)の外部に位置するように該ケーシング(30)に嵌め込まれていることを特徴とするものである。
このように基板(61)の一方の面にフィルムコンデンサ(62)を配置し、他方の面に低耐熱性素子(63)を配置することで、フィルムコンデンサ(62)と低耐熱性素子(63)とが一つの基板(61)を共用する。そして、この基板(61)を、フィルムコンデンサ(62)がケーシング(30)内に位置し、低耐熱性素子(63)がケーシング(30)の外部に位置するようにケーシング(30)に嵌め込むことで、上記フィルムコンデンサ(62)を誘電率が高くなる高温環境下で動作させることができる一方、上記低耐熱性素子が熱により破損してしまうのを確実に回避することができる。
第5の発明は、第3の発明の流体機械において、上記低耐熱性素子(63)を覆う樹脂部材(65)を備えていることを特徴とするものである。これにより、ケーシング(30)の外部に位置する低耐熱性素子(63)が、樹脂部材(65)によって覆われて絶縁される。
第6の発明は、第1又は第2の発明の流体機械において、上記フィルムコンデンサ(62)には、冷媒との熱交換用のフィン(64)が取り付けられていることを特徴とするものである。これにより、フィルムコンデンサ(62)と冷媒との間で授受される熱量が増大し、該フィルムコンデンサ(62)を一層効果的に加熱若しくは冷却することができる。
第7の発明は、第1又は第2の発明の流体機械において、上記フィルムコンデンサ(62)を覆う樹脂部材(67)を備えていることを特徴とするものである。このように、フィルムコンデンサ(62)を樹脂部材(67)で覆うことにより、フィルムコンデンサ(62)の材質に耐冷媒性を求める必要が無く、封止する樹脂として耐冷媒性のあるものを用いればよいため、上記フィルムコンデンサ(62)の製造コストの低減を図れる。
第8の発明は、第1又は第2の発明の流体機械において、上記駆動モータ(40)は、ケーシング(30)の内壁に固定される固定子コア部(42a)と、該固定子コア部(42a)の軸方向端面に形成される絶縁部(42c)とを有し、上記フィルムコンデンサ(62)は、上記絶縁部(42c)に支持されていることを特徴とするものである。
すなわち、上記第8の発明では、駆動モータ(40)の絶縁部(42c)がフィルムコンデンサ(62)の基板として利用される。そのため、高圧冷媒及び固定子コア部の温度により、フィルムコンデンサの温度を効率よく上昇させることができる。また、フィルムコンデンサ(62)が、熱容量の大きい固定子コア部(42a)に取り付けられるため、該フィルムコンデンサ(62)の熱が絶縁部(42c)を介して固定子コア部(42a)に伝わり、該フィルムコンデンサ(62)が高温になった場合には該フィルムコンデンサ(62)を効率良く冷却することができる。
第9の発明は、第2の発明の流体機械において、上記フィルムコンデンサ(62)は、上記圧縮機構(50)と上記吐出管(35)との間に配置されていることを特徴とするものである。
上記圧縮機構(50)と吐出管(35)との間の空間には、圧縮機構(50)から吐出された高圧冷媒が確実に流れることになるため、この空間にフィルムコンデンサ(62)を配置することで、フィルムコンデンサ(62)の周囲を高圧冷媒が確実に流れることになる。そのため、フィルムコンデンサ(62)と高圧冷媒との間で熱交換を確実に行うことができる。
第10の発明は、第1乃至第9のいずれか1つの発明の流体機械において、上記フィルムコンデンサ(62)は、厚さ10μm以下のフィルム材料によって構成されていることを特徴とするものである。
このようにフィルムコンデンサ(62)のフィルムを薄くする場合には、コンデンサの耐圧を確保するために該フィルムに蒸着させる蒸着金属を薄くする必要があり、その結果、該蒸着金属の抵抗が増大して発熱量が増大する。したがって、上述のようにフィルムを薄くすることで、フィルムコンデンサ(62)の発熱量を増大させることができ、これにより、上記フィルムコンデンサ(62)をより確実に誘電率が最大と成る温度に近づけることが可能となる。
第11の発明は、第1乃至第9のいずれか1つの発明の流体機械において、上記フィルムコンデンサ(90)は、誘電率最大となる温度が異なる複数のフィルムコンデンサ(62,62')を並列接続してなることを特徴とするものである。
こうすることで、並列接続されたフィルムコンデンサ(62,62')全体として広い温度領域で誘電率を高めることができ、デバイスの使用温度範囲がある程度の幅で変わる場合でも、フィルムコンデンサ(62,62')全体で高い誘電率特性を維持することができる。これにより、例えば空調機であれば、暖房でも冷房でも高い誘電率特性を維持することが可能となる。このように幅広い温度領域で誘電率の向上を図れるため、上述の構成により、従来のフィルムコンデンサに比べてデバイスの小型化を図ることができる。
なお、上記第11の発明に使用するコンデンサは、材料組成すなわち誘電率ピークの異なる複数の材料からなるコンデンサを組み合わせることによって構成されるが、この限りではなく、材料組成が同じものでも材料の構成(例えばシフター材料の比率等)を変えることで誘電率のピークをずらすこともできる。
第12の発明は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えたヒートポンプ装置を前提としている。そして、このヒートポンプ装置は、冷媒回路(10)に第1乃至第10のいずれか1つの発明の流体機械(20)が接続されていることを特徴とするものである。
これにより、第1乃至第11のいずれか1つの流体機械(20)が冷媒回路(10)に接続され、室内の暖房や給湯等に利用されるヒートポンプ装置が構成される。
本発明によれば、インバータ装置(60)にフィルムコンデンサ(62)を設け、このフィルムコンデンサ(62)を冷媒で満たされたケーシング(30)内に配置するようにしている。ここで、フィルムコンデンサ(62)を、ケーシング(30)内の冷媒の温度で誘電率が最も高くなるように構成する。これにより、従来に比べてフィルムコンデンサ(62)を高い誘電率で用いることができ、フィルムコンデンサ(62)の小型化を図れる。
また、上述のような構成にすることで、上記フィルムコンデンサ(62)の温度がある一定以上に上昇したときは、ケーシング(30)内の冷媒によってフィルムコンデンサ(62)の冷却を行うことができる。
更に、上述のようにフィルムコンデンサ(62)をケーシング(30)内に配置することで、フィルムコンデンサ(62)から発する電磁波ノイズをケーシング(30)によってシールドすることができ、更にはフィルムコンデンサ(62)をケーシング(30)内にコンパクトに収納することができる。また、このようにフィルムコンデンサ(62)をケーシング(30)内に配置することで、フィルムコンデンサ(62)をケーシング(30)の外部から絶縁でき、更には比較的表面温度の高いフィルムコンデンサ(62)が人の手に触れるのを確実に防止できる。
特に、上記第2の発明では、ケーシング(30)内を高圧冷媒で満たすようにし、フィルムコンデンサ(62)の周囲を高圧冷媒雰囲気としている。このようにケーシング(30)内を高圧冷媒とすることで、フィルムコンデンサ(62)を効率良く加熱して誘電率を高めることができ、フィルムコンデンサ(62)の温度がある一定以上のときは、高圧冷媒を用いてフィルムコンデンサ(62)を冷却することができる。
また、圧縮機構(50)の吸入冷媒でフィルムコンデンサ(62)を冷却する場合、圧縮機構(50)の圧縮効率の低下を招く虞があるのに対し、本発明では、圧縮機構(50)の吐出冷媒でフィルムコンデンサ(62)を冷却している。従って、本発明によれば、圧縮機構(50)の圧縮効率の低下を招くことなく、フィルムコンデンサ(62)を加熱、または冷却することができる。
更に、本発明では、フィルムコンデンサ(62)から放出された熱が高圧冷媒に付与されることになる。このため、本発明によれば、流体機械(20)から吐出した冷媒を室内の暖房や給湯等に利用することで、室内の暖房能力や給湯能力を向上させることができる。
上記第3の発明では、フィルムコンデンサ(62)よりも耐熱温度の低い低耐熱性素子(63)をケーシング(30)の外部に配置するようにしている。このため、低耐熱性素子(63)の耐熱温度が高圧冷媒の温度よりも低い場合にも、低耐熱性素子(63)の熱による破損を確実に回避できる。その結果、このインバータ装置(60)の信頼性の向上を図れる。
上記第4の発明では、基板(61)の一方の面にフィルムコンデンサ(62)を配置し、他方の面に低耐熱性素子(63)を配置し、フィルムコンデンサ(62)がケーシング(30)の内部に、低耐熱性素子(63)がケーシング(30)の外部へそれぞれ位置するように、基板(61)をケーシング(30)に嵌め込むようにしている。このため、フィルムコンデンサ(62)と低耐熱性素子(63)との基板(61)の共用化を図ることができる。
上記第5の発明では、ケーシング(30)の外部へ配置される低耐熱性素子(63)を樹脂部材(65)で覆うようにしている。このため、本発明によれば、樹脂部材(65)によって低耐熱性素子(63)を絶縁することができ、更には発熱した低耐熱性素子(63)が人の手に触れるのを確実に防止できる。
第6の発明によれば、上記フィルムコンデンサ(62)には、熱交換用のフィン(64)が設けられている。これにより、フィルムコンデンサ(62)と冷媒との間で授受される熱量を増大させることができ、該フィルムコンデンサ(62)を一層効果的に加熱若しくは冷却することができる。
上記第7の発明によれば、フィルムコンデンサ(62)が封止されることにより、フィルムコンデンサ(62)が直接、冷媒に曝されるのを防止でき、該フィルムコンデンサ(62)の材質を耐冷媒性の材質にする必要がなくなるので、該フィルムコンデンサ(62)のコスト低減を図れる。
上記第8の発明では、駆動モータ(40)の絶縁部(42c)にフィルムコンデンサ(62)を支持させるようにしている。このため、本発明によれば、駆動モータ(40)の絶縁部(42c)をフィルムコンデンサ(62)の基板として利用できる。また、固定子コア部(42a)がモータの運転により高温になった熱を、フィルムコンデンサの加熱に利用できるので、フィルムコンデンサ(62)の加熱効果を更に高めることができる。
上記第9の発明によれば、圧縮機構(50)と吐出管(35)との間にフィルムコンデンサ(6
2)を配置するようにしたので、フィルムコンデンサ(62)をより確実に冷媒と熱交換させることができ、フィルムコンデンサ(62)をより確実に加熱して該フィルムコンデンサ(62)の温度を高誘電率となる温度にできるとともに、該フィルムコンデンサ(62)の温度が高い場合には高圧冷媒への放熱をより促進させてフィルムコンデンサ(62)の冷却効果を高めることもできる。
上記第10の発明によれば、フィルムコンデンサ(62)は、厚さ10μm以下のフィルム材料によって構成されるため、このように蒸着電極の厚みを薄くすることで自身の発熱量も大きくすることができ、フィルムコンデンサ(62)を誘電率が最大となる温度領域により容易に近づけることが可能となる。
上記第11の発明は、フィルムコンデンサ(90)は、誘電率最大となる温度が異なる複数のフィルムコンデンサ(62,62')を並列接続してなるので、フィルムコンデンサ(62,62')全体として誘電率の高い温度領域を広げることができ、デバイスの使用温度範囲がある程度の幅で変わる場合でも、フィルムコンデンサ(62,62')全体で高い誘電率特性を維持することができる。これにより、例えば空調機であれば、暖房でも冷房でも高い誘電率特性を維持することができる。また、上述の構成により、従来に比べてデバイスの小型化も可能になる。
上記第12の発明によれば、第1から第11の発明の流体機械(20)をヒートポンプ装置に適用するようにしている。このため、本発明によれば、信頼性の高い流体機械(20)を有するヒートポンプ装置を提供することができる。
特に、上記第2の発明のようにケーシング(30)内を高圧冷媒で満たすことで、フィルムコンデンサ(62)から発生した熱を圧縮機構(50)の吐出冷媒に付与することができる。このため、フィルムコンデンサ(62)から発生した熱を室内の暖房や給湯に利用することができ、ヒートポンプ装置の省エネ性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《実施形態1》
本発明の実施形態1に係るヒートポンプ装置は、室内の冷房と暖房とを切り換えて行う空気調和装置(1)を構成している。図1に示すように、空気調和装置(1)は、冷媒回路(10)を備えている。この冷媒回路(10)には、冷媒としてフロン冷媒が充填されている。そして、この冷媒回路(10)では、冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
<冷媒回路の構成>
上記冷媒回路(10)には、圧縮機(20)と室内熱交換器(21)と膨張弁(22)と室外熱交換器(23)と四路切換弁(24)とが接続されてなる。この実施形態1の圧縮機(20)は、ロータリー型の圧縮機であり、本発明の流体機械を構成している。この圧縮機(20)の詳細な構成については後述する。
上記室内熱交換器(21)は、室内に設置されている。この室内熱交換器(21)では、冷媒と室内空気との間で熱交換が行われる。上記室外熱交換器(23)は、室外に設置されている。この室外熱交換器(23)では、冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる。上記膨張弁(22)は、冷媒を減圧する減圧手段であり、例えば電子膨張弁によって構成されている。
上記四路切換弁(24)は、第1から第4までの4つのポートを備えている。この四路切換弁(24)は、第1ポートが圧縮機(20)の吐出側に、第2ポートが室内熱交換器(21)に、第3ポートが圧縮機(20)の吸入側に、第4ポートが室外熱交換器(23)に、それぞれ繋がっている。上記四路切換弁(24)は、第1ポートと第2ポートとが繋がると同時に第3ポートと第4ポートとが繋がる状態(図1の実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートとが繋がると同時に第2ポートと第3ポートとが繋がる状態(図1の破線で示す状態)とに設定が切り換わるように構成されている。
<圧縮機の構成>
図2に示すように、圧縮機(20)は、中空で密閉型のケーシング(30)を備えている。ケーシング(30)は、円筒状の胴部(31)と、該胴部(31)の上端部に設けられる天板部(32)と、該胴部(31)の下端部に設けられる底板部(33)とを備えている。上記ケーシング(30)では、胴部(31)の下側寄りに吸入管(34)が接続され、天板部(32)に吐出管(35)が接続されている。吐出管(35)は、天板部(32)を上下に貫通しており、その下端部がケーシング(30)の内部空間に開口している。なお、ケーシング(30)は、例えば鉄等の金属材料で構成されている。
上記ケーシング(30)内には、駆動モータ(40)と駆動軸(45)と圧縮機構(50)とが収容されている。
上記駆動モータ(40)は、ケーシング(30)内の上部寄りの空間に配置されている。この駆動モータ(40)は、ロータ(41)とステータ(42)とを備えている。ロータ(41)は、駆動軸(45)の外周面上に固定されている。ステータ(42)は、上記ロータ(41)の外周を囲むように配設されている。このステータ(42)は、ケーシング(30)の胴部(31)の内壁に固定される固定子コア部(42a)と、該固定子コア部(42a)を貫通するコイルの一部で、該固定子コア部(42a)の上側及び下側にそれぞれ突出するコイル端部(42b)とを有している。また、上記固定子コア部(42a)には、その軸方向の上下両端面にインシュレータ(42c,42c)がそれぞれ設けられている。このインシュレータ(42c)は、絶縁材料から成り、固定子コア部(42a)とコイル端部(42b)とを絶縁するための絶縁部を構成している。
駆動軸(45)は、ケーシング(30)の筒軸線上を上下方向に延びるように形成されている。上記駆動軸(45)には、下側寄りの部位に偏心部(46)が形成されている。この偏心部(46)は、上記駆動軸(45)よりも大径であり、且つ該駆動軸(45)の軸心から所定量、偏心するように形成されている。また、上記駆動軸(45)には、その下端部に油ポンプ(47)が設けられている。この油ポンプ(47)は、ケーシング(30)内の底部に溜まった油を上記駆動軸(45)の回転に伴う遠心力によって汲み上げる構造となっている。この油ポンプ(47)で汲み上げられた油は、上記駆動軸(45)内に形成された油供給通路(図示省略)を介して、圧縮機構(50)の内部や駆動軸(45)の軸受け等の各摺動部へ供給される。
上記圧縮機構(50)は、ケーシング(30)内の下部寄りの空間に配置されている。この圧縮機構(50)は、シリンダ(51)とフロントヘッド(52)とリヤヘッド(53)とピストン(54)とを備えている。
上記シリンダ(51)は、円環状に形成された部材からなり、その外周面がケーシング(30)の内壁に固定されている。すなわち、このシリンダ(51)の内側には、シリンダ室(55)を構成する円柱状の空間が形成されている。また、上記シリンダ(51)には、径方向に延びるように吸入通路(51a)が形成されている。この吸入通路(51a)は、上記シリンダ室(55)と上記吸入管(34)とを連通させている。
上記フロントヘッド(52)は、シリンダ(51)の上側に、上記リヤヘッド(53)は、シリンダ(51)の下側にそれぞれ取り付けられている。すなわち、上記フロントヘッド(52)はシリンダ(51)の上端開口部を、上記リヤヘッド(53)はシリンダ(51)の下端開口部をそれぞれ閉塞するように設けられていて、これにより、該シリンダ(51)内に上記シリンダ室(55)が形成されるようになっている。更に、上記フロントヘッド(52)には上部軸受(56)が、リヤヘッド(53)には下部軸受(57)がそれぞれ設けられている。上記駆動軸(45)は、フロントヘッド(52)及びリヤヘッド(53)を貫通しながら、上部軸受(56)及び下部軸受(57)に回転自在に支持されている。
上記フロントヘッド(52)には、シリンダ室(55)とケーシング(30)の内部空間とを連通させる吐出ポート(52a)が形成されている。この吐出ポート(52a)には、図示しない吐出弁が設けられている。更に、上記フロントヘッド(52)には、上記吐出ポート(52a)を覆うように消音マフラー(58)が取り付けられている。
上記ピストン(54)は、シリンダ室(55)内に配置されている。このピストン(54)は、上記偏心部(46)に外嵌されていて、上記駆動軸(45)が回転すると、該駆動軸(45)の軸心から偏心しながら上記シリンダ室(55)内を回転する。その結果、上記圧縮機構(50)では、シリンダ室(55)に形成される圧縮室の容積が変化し、冷媒の圧縮動作が行われる。
上記圧縮機構(50)は、圧縮した後の高圧冷媒を上記吐出ポート(52a)を介してケーシング(30)内に吐出するように構成されている。つまり、本実施形態1の圧縮機(20)は、ケーシング(30)の内部空間が高圧冷媒で満たされる、いわゆる高圧ドーム型の圧縮機を構成している。
<インバータ回路の構成>
上記圧縮機(20)は、上記駆動モータ(40)を駆動制御するためのインバータ装置(60)を備えている。このインバータ装置(60)には、各種の電子部品として、商用電源を整流するためのフィルムコンデンサ(62)や、スイッチング用のIGBT等の素子(63)等が実装されている。上記フィルムコンデンサ(62)は、例えば60℃〜80℃程度で誘電率が最大になるように構成されている。また、その他のSi素子(63)は、耐熱温度が低いものも含まれる。
図2に示すように、上記インバータ装置(60)は、ケーシング(30)の上部に設けられている。このインバータ装置(60)は、基板(61)を有し、この基板(61)がケーシング(30)の胴部(31)に形成された貫通孔に嵌め込まれている。上記基板(61)は、その一方の面がケーシング(30)の内部空間に臨むように取り付けられていて、この面に上記フィルムコンデンサ(62)が設置されている。
また、上記基板(61)は、他方の面がケーシング(30)の外部空間に臨み、この面に例えば耐熱性の低い上記Si素子(63)が設置されている。つまり、上記基板(61)は、フィルムコンデンサ(62)がケーシング(30)の内部に位置し、耐熱性の低いSi素子(63)がケーシング(30)の外部に位置するようにケーシング(30)に取り付けられている。なお、上記インバータ装置(60)にSiC素子を用いる場合には、耐熱性が高いため、フィルムコンデンサ(62)と同一の側(ケーシング内)に実装すればよい。
以上の構成により、上記フィルムコンデンサ(62)は、圧縮機構(50)と吐出管(35)との間の空間に位置付けられる。そのため、上記フィルムコンデンサ(62)と、圧縮機構(50)から吐出管(35)へ向かって流れる高圧冷媒との間でより確実に熱交換を行うことができ、冷媒によって該フィルムコンデンサ(62)の温度をより確実に制御することができる。
上記インバータ装置(60)には、ケーシング(30)の内側に熱交換フィン(64)が、該ケーシング(30)の外側に樹脂カバー(65)が取り付けられている。
上記熱交換フィン(64)は、フィルムコンデンサ(62)の表面に固定されるプレート部(64a)と、プレート部(64a)の表面からケーシング(30)内方に向かって突出する複数のピン部(64b)とによって構成されている。これにより、上記熱交換フィン(64)は、フィルムコンデンサ(62)と高圧冷媒との熱交換を促進することができる。
上記樹脂カバー(65)は、一面が開口する箱形に形成されている。そして、この樹脂カバー(65)は、その内部にSi素子(63)を収納するようにケーシング(30)の胴部(31)に取り付けられている。つまり、上記樹脂カバー(65)は、Si素子(63)を外部から覆うことでSi素子(63)を絶縁するための樹脂部材を構成している。
〈フィルムコンデンサの構成〉
以下で、上記フィルムコンデンサ(62)の一般的な構成について説明する。
上記フィルムコンデンサ(62)は、図3に示すように、コンデンサ素子(81)と、該コンデンサ素子(81)が巻回される巻芯(82)と、該コンデンサ素子(81)に設けられた2つのメタリコン電極(83,84)と、それらのメタリコン電極(83,84)に一端側で電気的に接続され且つ他端側で基板(61)に接続された外部端子(85,86)と、該コンデンサ素子(81)、巻芯(82)、メタリコン電極(83,84)及び外部端子(85,86)を封止するための封止樹脂(87)とを備えている。
上記コンデンサ素子(81)は、帯状の絶縁フィルム(PVDF系の誘電体フィルム)の片面にアルミニウム等の金属箔を蒸着させて形成した金属化フィルム(88,88,)を2枚重ね合わせてなるもので、上記巻芯(82)の外周に巻回されるように構成されている。このとき、2枚の金属化フィルム(88,88)は互いに巻芯(82)の軸方向にずれるように重ね合わされた状態で、上記巻芯(82)に巻回されている。こうすることで、巻回されたコンデンサ素子(81)における巻芯(82)の軸方向の一端部には、金属化フィルム(88,88)のうちの一方が、該軸方向の他端部には金属化フィルム(88,88)のうちの他方がはみ出した状態となっている(図示省略)。
なお、上記絶縁フィルムの厚みは10μm以下とする。このようにフィルムを薄くすることで、フィルムコンデンサ(62)を小型化できる。しかも、このようにフィルムを薄くする場合、耐圧性能を確保するためにフィルムに蒸着する金属膜を薄くする必要があり、これにより、金属膜の抵抗が増大し、発熱量が大きくなる。したがって、フィルムを薄くすることで、フィルムコンデンサ(62)の小型化だけでなく、該フィルムコンデンサ(62)自身の発熱量も増大させて、誘電率がピークとなる温度に近づけることが可能となる。
上記巻芯(82)は、金属製の芯部(82a)と、その外周を覆うように配設される樹脂製の円筒部(82b)とを有している。この芯部(82a)及び円筒部(82b)は、軸線方向長さが上記金属化フィルム(88)の幅とほぼ同じ寸法になるように形成されている。そして、上記円筒部(82b)は、上記芯部(82a)の外周面上に外嵌された状態で樹脂接着剤(図示省略)によって該芯部(82a)と接合されている。なお、この樹脂接着剤は、熱伝導性の良い樹脂であることが好ましい。これにより、円筒部(82b)と芯部(82a)との熱伝導性を向上させることができる。
この実施形態では、上記芯部(82a)と円筒部(82b)とを樹脂接着剤によって接合しているが、この限りではなく、樹脂接着剤を用いずに、芯部(82a)と円筒部(82b)とを嵌め合いにより接合する構成であってもよい。この構成であっても、上記芯部(82a)と円筒部(82b)とを確実に接触させることで、該円周部(82b)と芯部(82a)との間で熱を確実に伝導させることができる。
上記メタリコン電極(83,84)は、巻芯(82)に巻回されて概略円柱状に形成されたコンデンサ素子(81)の軸方向両端部にそれぞれ設けられている。このメタリコン電極(83,84)は、それぞれ、コンデンサ素子(81)の軸方向端部に金属を溶射することによって形成されていて、該コンデンサ素子(81)の軸方向端部においてはみ出している金属化フィルム(88)とそれぞれ電気的に導通している。
上記外部端子(85,86)は、その基端部が巻芯(82)の芯部(82a)に対応する位置で、メタリコン電極(83,84)と電気的に接続されている。これらの外部端子(85,86)は、メタリコン電極(83,84)の径方向外方に向かって延びて、その先端部が上記封止樹脂(87)から外方に突出して基板(61)に接続されている。
−運転動作−
次に、この空気調和装置(1)の運転動作について説明する。この空気調和装置(1)は、冷房運転と暖房運転とが可能となっている。これらの運転では、インバータ装置(60)により、圧縮機(20)の駆動モータ(40)が駆動されることで、駆動軸(45)が回転する。その結果、圧縮機構(50)では、ピストン(54)の回転に伴い圧縮室の容積が拡縮され、圧縮機構(50)で冷媒の圧縮動作が行われる。
<暖房運転>
暖房運転では、四路切換弁(24)が図1に実線で示す状態となる。また、膨張弁(22)の開度が適宜調節される。
図2に示す圧縮機(20)では、圧縮機構(50)で圧縮された冷媒が高圧冷媒となって吐出ポート(52a)よりケーシング(30)の内部空間へ流出する。この高圧冷媒は、ケーシング(30)内を上方へ流れる。
このとき、上記ケーシング(30)内の上部寄りの空間には、上述のとおり、上記フィルムコンデンサ(62)及び熱交換フィン(64)が位置しているため、該フィルムコンデンサ(62)は、高圧冷媒から熱交換フィン(64)を介して熱が付与される。その結果、フィルムコンデンサ(62)は、誘電率が最大になるような温度まで加熱される。
一方、上記フィルムコンデンサ(62)が、誘電率最大となる温度を超えた場合には、高圧冷媒がフィルムコンデンサ(62)を冷却する。このようにフィルムコンデンサ(62)の熱を奪った高圧冷媒は、吐出管(35)よりケーシング(30)の外部へ流出する。その後、冷媒は、室内熱交換器(21)を流れ、該室内熱交換器(21)で室内空気に対して放熱する。その結果、室内の暖房が行われる。この際、上記室内熱交換器(21)では、上述のようにしてフィルムコンデンサ(62)から奪った熱も室内へ放出される。つまり、この暖房運転では、フィルムコンデンサ(62)から回収した熱が室内の暖房に利用される。
上記室内熱交換器(21)で放熱した後の冷媒は、膨張弁(22)を通過する際に減圧されて、室外熱交換器(23)を流れる。この室外熱交換器(23)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。上記室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒は、吸入管(34)を介して圧縮機(20)の圧縮機構(50)内へ吸入される。
<冷房運転>
冷房運転では、四路切換弁(24)が図1に破線で示す状態となる。また、膨張弁(22)の開度が適宜調節される。
図2に示す圧縮機(20)では、圧縮機構(50)で圧縮された冷媒が高圧冷媒となって吐出ポート(52a)よりケーシング(30)の内部へ流出する。この高圧冷媒は、ケーシング(30)内を上方へ流れる。このとき、フィルムコンデンサ(62)には、高圧冷媒から熱交換フィン(64)を介して熱が付与される。その結果、フィルムコンデンサ(62)は、誘電率が最大になるような温度まで加熱される。
逆に、上記フィルムコンデンサ(62)が誘電率最大となる温度を超えた場合、該フィルムコンデンサ(62)は高圧冷媒により冷却される。このようにフィルムコンデンサ(62)の冷却に利用された高圧冷媒は、吐出管(35)よりケーシング(30)の外部へ流出する。この冷媒は、室外熱交換器(23)を流れて、該室外熱交換器(23)で室外空気へ放熱する。この際、上記室外熱交換器(23)では、上述のようにしてフィルムコンデンサ(62)から奪った熱も室外へ放出される。
室外熱交換器(23)で放熱した後の冷媒は、膨張弁(22)を通過する際に減圧されて、室内熱交換器(21)を流れる。この室内熱交換器(21)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、室内の冷房が行われる。上記室内熱交換器(21)で蒸発した冷媒は、吸入管(34)を介して圧縮機(20)の圧縮機構(50)内へ吸入される。
−実施形態1の効果−
上記実施形態1では、インバータ装置(60)にフィルムコンデンサ(62)を設け、このフィルムコンデンサ(62)を高圧冷媒で満たされるケーシング(30)内に配置するようにしている。これにより、上記フィルムコンデンサ(62)の動作温度が高圧冷媒の温度と同等になり、フィルムコンデンサ(62)を誘電率の高い領域で使用することが可能となる。ここで、上記フィルムコンデンサ(62)は、例えばSi素子(63)と比較して耐熱性に優れるため、ケーシング(30)内を高圧冷媒の雰囲気としても、フィルムコンデンサ(62)が熱により破損してしまうのを回避できる。
また、上述のようにフィルムコンデンサ(62)をケーシング(30)内に配置することで、該フィルムコンデンサ(62)から発する電磁波ノイズをケーシング(30)によってシールドすることができ、更にはフィルムコンデンサ(62)をケーシング(30)内にコンパクトに納めることができる。また、このようにフィルムコンデンサ(62)をケーシング(30)内に配置することで、該フィルムコンデンサ(62)をケーシング(30)の外部から絶縁でき、更には比較的表面温度の高いフィルムコンデンサ(62)が人の手に触れるのを確実に防止できる。
また、上記実施形態1では、フィルムコンデンサ(62)が一定以上の高温になったとき、例えば冷媒温度よりも高温になったときは、該フィルムコンデンサ(62)から放出された熱が高圧冷媒に付与されることになる。このため、上述した暖房運転時において、フィルムコンデンサ(62)から回収した熱を室内の暖房に利用することができる。
また、上記実施形態1では、フィルムコンデンサ(62)よりも耐熱温度の低い素子(63)をケーシング(30)の外部に配置するようにしている。このため、高圧冷媒から耐熱温度の低い素子(63)へ付与される熱量を最小限に留めることができ、耐熱温度の低い素子(63)が熱により破損してしまうのを確実に回避できる。その結果、このインバータ装置(60)の信頼性を向上できる。
また、上記実施形態1では、基板(61)の一方の面にフィルムコンデンサ(62)を配置し、他方の面に耐熱温度の低い素子(63)を配置し、該フィルムコンデンサ(62)がケーシング(30)の内部に、該耐熱温度の低い素子(63)がケーシング(30)の外部にそれぞれ位置するように、基板(61)をケーシング(30)に嵌め込むようにしている。このため、フィルムコンデンサ(62)と耐熱温度の低い素子(63)の基板(61)の共用化を図ることができる。なお、フィルムコンデンサ(62)と同等以上の耐熱性を有する素子、例えばSiC素子等を用いる場合には、素子の冷却や暖房時の運転効率の向上などの観点から、上記フィルムコンデンサ(62)と同じ側に実装してケーシング(30)内部に配置するのが好ましい。
また、上述のような構成にすることで、上記フィルムコンデンサ(62)から発生する熱を基板(61)を介してケーシング(30)の外部へ放出することもでき、フィルムコンデンサ(62)の放熱効果を高めることができる。
更に、上記実施形態1では、ケーシング(30)の外部へ配置される低耐熱性素子(63)を樹脂カバー(65)で覆うようにしている。このため、樹脂カバー(65)によって低耐熱性素子(63)を絶縁することができ、更には発熱した低耐熱性素子(63)が人の手に触れてしまうのを確実に防止できる。
また、上記実施形態1によれば、フィルムコンデンサ(62)に熱交換フィン(64)を取り付けるようにしているので、フィルムコンデンサ(62)が低温のときは、吐出冷媒の熱を効率よく該フィルムコンデンサ(62)に付与することができる一方、フィルムコンデンサ(62)が高温のときは、該フィルムコンデンサ(62)から高圧冷媒への放熱量が増し、フィルムコンデンサ(62)を一層効果的に冷却することができる。また、上記熱交換フィン(64)を設けることによって、上述のように高圧冷媒へ付与される熱量が増大する分だけ、空気調和装置(1)の暖房能力を向上させることができる。
更に、上記実施形態1によれば、冷媒の流れる圧縮機構(50)と吐出管(35)との間にフィルムコンデンサ(62)を配置するようにしたので、該フィルムコンデンサ(62)をより確実に冷媒と熱交換させることができ、吐出冷媒からフィルムコンデンサへ付与する熱量、または、フィルムコンデンサ(62)から高圧冷媒への放熱量を更に増大させることができる。このため、フィルムコンデンサ(62)の加熱効果を高め、または、冷却効果を更に高めることができると共に、空気調和装置(1)の暖房能力を更に向上させることができる。
−実施形態1の変形例−
上記実施形態1については、以下のような変形例のような構成としても良い。
〈変形例1〉
図4に示すように、上記実施形態1のインバータ装置(60)をケーシング(30)の天板部(32)に設けるようにしても良い。具体的には、この変形例1のインバータ装置(60)では、基板(61)がケーシング(30)の天板部(32)に形成された貫通孔に嵌め込まれている。この基板(61)の下面側には、フィルムコンデンサ(62)が設けられ、このフィルムコンデンサ(62)がケーシング(30)の内部空間に位置している。また、基板(61)の上面側には、低耐熱素子(63)が設けられていて、該低耐熱素子(63)はケーシング(30)の外部空間に位置している。また、上記インバータ装置(60)には、上述の実施形態1と同様、熱交換フィン(64)及び樹脂カバー(65)が取り付けられている。
この変形例1においても、耐熱性に優れたフィルムコンデンサ(62)の周囲を高圧冷媒雰囲気とすることで、フィルムコンデンサ(62)に高圧冷媒から熱を付与し、または、高圧冷媒で冷却することができる。また、この変形例1では、最終的に高圧冷媒が流出する吐出管(35)近傍にフィルムコンデンサ(62)を配置しているため、フィルムコンデンサ(62)の周囲に高圧冷媒を確実に流すことができ、フィルムコンデンサ(62)の加熱量、または、放熱量を増大させることができる。
〈変形例2〉
上記実施形態1のように、一つの基板(61)上にフィルムコンデンサ(62)及び低耐熱素子(63)を設けるのではなく、図5に示すように、フィルムコンデンサ(62)と低耐熱素子(63)とを別々に配置しても良い。具体的には、この変形例2では、ケーシング(30)の胴部(31)の内壁に支持部材(66)が取り付けられている。そして、この支持部材(66)には、第1基板(61a)を介してフィルムコンデンサ(62)が支持されている。
一方、ケーシング(30)の胴部(31)の外周面上には、該胴部(31)の内部に配設される第1基板(61a)と隣り合うような位置で第2基板(61b)が支持されている。そして、第2基板(61b)には、低耐熱素子(63)が取り付けられている。以上のようにして、この変形例2では、フィルムコンデンサ(62)がケーシング(30)の内部に、低耐熱素子(63)がケーシング(30)の外部にそれぞれ位置している。なお、上記第1基板(61a)と第2基板(61b)とは、図示しない配線によって電気的に接続されている。
この変形例2においても、耐熱性に優れたフィルムコンデンサ(62)の周囲を高圧冷媒雰囲気とすることで、フィルムコンデンサ(62)を高誘電率となる温度まで加熱する一方、該フィルムコンデンサ(62)が高温になった場合には該フィルムコンデンサ(62)を高圧冷媒で冷却することができる。また、この変形例2では、フィルムコンデンサ(62)が設けられる第1基板(61a)と、低耐熱素子(63)が設けられる第2基板(61b)とを分離することで、フィルムコンデンサ(62)から発生した熱が低耐熱素子(63)へ伝わるのを確実に回避できる。その結果、この変形例2では、耐熱性に乏しい低耐熱素子(63)が熱により破損するのを確実に防止することができる。
なお、この変形例2のインバータ装置(60)には、上記実施形態の熱交換フィン(64)や樹脂カバー(65)を設けてないが、この変形例2においても、上記実施形態1と同様に熱交換フィン(64)や樹脂カバー(65)を設けても良いのは勿論のことである。
〈変形例3〉
図6に示すように、変形例3のインバータ装置(60)は、上述した変形例2と同様、フィルムコンデンサ(62)と低耐熱素子(63)とを別体に構成する一方、フィルムコンデンサ(62)を駆動モータ(40)のインシュレータ(42c)に支持させるようにしたものである。具体的には、この変形例3では、固定子コア部(42a)の上下端面に形成されるインシュレータ(42c,42c)のうち、上側のインシュレータ(42c)にフィルムコンデンサ(62)が支持されている。一方、低耐熱素子(63)は、変形例2と同様、第2基板(61b)を介してケーシング(30)の胴部(31)の外壁に取り付けられている。
この変形例3においても、耐熱性に優れたフィルムコンデンサ(62)の周囲を高圧冷媒雰囲気とすることで、フィルムコンデンサ(62)を高誘電率となる温度まで加熱する一方、該フィルムコンデンサ(62)が高温になった場合には該フィルムコンデンサ(62)を高圧冷媒で冷却することができる。また、この変形例3においても、上記変形例2と同様、フィルムコンデンサ(62)と低耐熱素子(63)とを分離して配置することで、フィルムコンデンサ(62)から発生した熱が低耐熱素子(63)へ伝わってしまうのを確実に回避できる。
更に、この変形例3では、フィルムコンデンサ(62)を絶縁部であるインシュレータ(42c)に支持させることで、インシュレータ(42c)をフィルムコンデンサ(62)の基板として利用することができる。また、モータに通電することにより巻線の熱が固定子コア部に伝わり、フィルムコンデンサ(62)に効率よく熱を付与することも可能である。また、フィルムコンデンサが固定子コア部より高温になった場合は、熱容量の大きい固定子コア部に放熱することができる。従って、この変形例3では、フィルムコンデンサ(62)の加熱効果、及び、冷却効果を更に高めることができる。
なお、この変形例3においても、上記実施形態1と同様に熱交換フィン(64)や樹脂カバー(65)を設けても良いのは勿論のことである。
〈変形例4〉
図7に示すように、変形例4のインバータ装置(60)は、フィルムコンデンサ(62)がケーシング(30)内の下部側の空間に配置されている。具体的には、フィルムコンデンサ(62)は、ケーシング(30)内の底部に形成される油溜まりの油面よりやや上方に位置している。フィルムコンデンサ(62)は、第1基板(61a)の下面側に設けられており、更にフィルムコンデンサ(62)の下部には、上記実施形態1と同様にして、熱交換フィン(64)が取り付けられている。そして、熱交換フィン(64)のピン部(64b)が油溜まり中に浸漬している。一方、低耐熱素子(63)は、変形例2と同様にして、第2基板(61b)を介してケーシング(30)の胴部(31)の外周面上に取り付けられている。
この変形例4では、フィルムコンデンサ(62)を油溜まりの近傍に配置し、高圧冷媒の雰囲気中で加熱された油の熱を、熱交換フィン(64)を介してフィルムコンデンサ(62)に伝熱させるようにしている。このため、変形例4によれば、フィルムコンデンサ(62)の加熱効果を高めることができる。
〈変形例5〉
図8に示すように、変形例5のインバータ装置(60)は、上記実施形態1のようにケーシング(30)内に配設されたフィルムコンデンサ(62)が、ケーシング(30)外に配設された低耐熱素子(63)と同様、樹脂カバー(67)によって覆われている。具体的には、上記フィルムコンデンサ(62)のケーシング内方側は、樹脂カバー(67)によって覆われていて封止された状態になっている。これにより、上記フィルムコンデンサ(62)がケーシング(30)内の冷媒と直接接触するのを確実に防止することができ、該フィルムコンデンサ(62)を耐冷媒性の材質によって構成する必要がなくなる。したがって、上記フィルムコンデンサ(62)のコスト低減を図れる。
ここで、上記図8に示すように、熱交換フィン(64)のプレート部(64a)は、上記樹脂カバー(67)上に配設されている。すなわち、この変形例では、上記フィルムコンデンサ(62)と冷媒とは、上記樹脂カバー(67)を介して熱交換を行うように構成されている。そのため、上記フィルムコンデンサ(62)を覆う樹脂カバー(67)は、該フィルムコンデンサ(62)と冷媒との熱交換を阻害しないように、上記低耐熱素子(63)を覆う樹脂カバー(67)に比べて薄くなるように形成されている。
なお、この変形例では、上記図2の構成に適用した場合について説明したが、これに限らず、上述の変形例1〜4の各構成などにおいてフィルムコンデンサ(62)を樹脂カバー(67)で覆うようにしてもよい。
《実施形態2》
図9に示すように、本発明の実施形態2に係る流体機械(20)は、いわゆる低圧ドーム型のスクロール型圧縮機によって構成されている。以下には、上記実施形態1と異なる点について説明する。
圧縮機(20)は、ケーシング(30)の内部空間の上部寄りに圧縮機構(50)が、下部寄りに駆動モータ(40)がそれぞれ配置されている。圧縮機構(50)は、ハウジング(70)の上側に固定スクロール(71)が取り付けられる一方、ハウジング(70)と固定スクロール(71)との間に可動スクロール(72)が設けられている。固定スクロール(71)と可動スクロール(72)とは、それぞれ渦巻き状のラップが形成され、各スクロール(71,72)のラップが互いに噛み合っている。駆動モータ(40)が、駆動軸(45)を駆動すると、圧縮機構(50)では、可動スクロール(72)が旋回運動を行い、スクロール(71,72)間の圧縮室の容積が拡縮され、冷媒の圧縮動作が行われる。圧縮機構(50)で圧縮された冷媒は、吐出ポート(52a)及び吐出管(35)を介してケーシング(30)の外部へ流出する。
この圧縮機(20)では、吸入管(34)が駆動モータ(40)の周囲の空間に接続されている。つまり、ケーシング(30)内の駆動モータ(40)の周囲の空間は、低圧冷媒で満たされている。そして、フィルムコンデンサ(62)が、駆動モータ(40)の固定子コア部(42a)の上端部に配置されている。
この実施形態2では、フィルムコンデンサ(62)の周囲を低圧冷媒雰囲気とすることで、フィルムコンデンサ(62)を、比較的低温ではあるが、低圧冷媒の温度に近づけることができる。これにより、低圧冷媒の温度付近で誘電率が最大になるようなフィルムコンデンサ(62)の場合には、該フィルムコンデンサ(62)の誘電率を最大とすることができる。なお、実際には、この実施形態2では、上記フィルムコンデンサ(62)が固定子コア部(42d)に設けられているため、該フィルムコンデンサ(62)は固定子コア部(42d)によって加熱される。したがって、上記フィルムコンデンサ(62)の温度は、上記固定子コア部(42d)による加熱と低圧冷媒による冷却効果とによって決まる温度に安定することになる。
《その他の実施形態》
上記各実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、フィルムコンデンサ(62)を一つだけ設けているが、この限りではなく、2つ以上のフィルムコンデンサを並列に接続してもよい。そして、フィルムコンデンサを2つ以上、設ける場合には、それぞれのフィルムコンデンサで誘電率がピークとなる温度が異なるように構成するのが好ましい。こうすることで、幅広い温度領域で誘電率をピーク近傍の値にすることができ、フィルムコンデンサの高誘電率化及び小型化を図ることができる。
具体的には、図10に示すように、2つのフィルムコンデンサ(62,62')において、それぞれの金属化フィルム(88,88)の同じ側に接合されるメタリコン電極(83,84)同士を、外部端子(91,92)で接続するようにした。これにより、上記2つのフィルムコンデンサ(62,62')は、上記外部端子(91,92)によって並列に接続され、全体としてコンデンサのユニット(90)を構成することになる。
この場合、上記2つのフィルムコンデンサ(62,62')を、それぞれ、図11に実線及び破線で示すように、異なる温度で誘電率のピークを有するように構成すれば、その分、より広い温度領域で誘電率の向上を図ることができる。
上記各実施形態では、フィルムコンデンサとして、PVDF系の誘電体フィルムを用いるようにしているが、これに限らず、フィルムコンデンサとして機能する材料であれば、どのようなフィルム材料であってもよい。
上記各実施形態では、冷媒回路(10)に充填される冷媒としてフロンガスを用いているが、二酸化炭素などの他の冷媒を用いるようにしても良い。
上記実施形態1において、熱交換フィン(64)をフィルムコンデンサ(62)に設けるようにしているが、この限りではなく、熱交換フィン(64)をケーシング(30)の外部に取り付けた低耐熱性素子(63)や樹脂カバー(65)に取り付けるようにしても良い。
上記各実施形態では、ケーシング(30)内を流れる冷媒や、駆動モータ(40)の固定子コア部(42a)の発熱によって、フィルムコンデンサ(62)を加熱するようにしているが、この限りではなく、別に加熱手段を設けてもよい。ここで、圧縮機(20)の低温起動時には、通常、大きな電流でモータを起動するため、比較的早く高温になりやすい。さらに、このときには誘電率が低いため、フィルムコンデンサによる整流効果が不足し、高調波リプルがのり、加熱されやすくなる。しかしながら、最初から高誘電率にするために、上記フィルムコンデンサ(62)に対して高周波加熱を行い、あらかじめ一定の温度に加熱してから駆動モータ(40)を起動するようにしてもよい。なお、その際、フィルムコンデンサが設置される領域に冷媒の温度センサを設けるようにしても良い。高圧冷媒内部にフィルムコンデンサを置く場合は、吐出管に温度センサを設けてもよい。温度センサは直接温度を測るもの以外に、例えばモータ機器定数の変化から温度を算出するようなものであっても良い。
上記各実施形態では、ロータリー型の圧縮機やスクロール型の圧縮機について、本発明を適用している。しかしながら、揺動スイング型の圧縮機や、他の型式の圧縮機に本発明を適用しても良い。また、ケーシング内に圧縮機構と膨張機構とが駆動軸を介して連結される、いわゆる一軸連結式の膨張圧縮機を構成する流体機械に本発明を適用しても良い。
上記各実施形態では、室内の冷房と暖房とを切り換えて行う空気調和装置において、本発明を適用するようにしている。しかしながら、冷媒回路(10)で冷凍サイクルを行いながら、水を加熱する給湯器や、他のヒートポンプ装置に本発明を適用するようにしても良い。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、該圧縮機構を駆動する駆動モータとを有する流体機械、及びこの流体機械を備えたヒートポンプ装置について有用である。
実施形態1に係るヒートポンプ装置の冷媒回路の配管系統図である。 実施形態1に係る流体機械の概略構成を示す縦断面図である。 フィルムコンデンサの概略構成を示す断面図である。 変形例1に係る流体機械の概略構成を示す縦断面図である。 変形例2に係る流体機械の概略構成を示す縦断面図である。 変形例3に係る流体機械の概略構成を示す縦断面図である。 変形例4に係る流体機械の概略構成を示す縦断面図である。 変形例5に係る流体機械の概略構成を示す縦断面図である。 実施形態2に係る流体機械の概略構成を示す縦断面図である。 その他の実施形態に係るフィルムコンデンサの概略構成を示す縦断面図である。 その他の実施形態に係るフィルムコンデンサの温度と誘電率との関係を示す図である。 コンデンサに添加剤を添加した場合の温度と誘電率との関係を示す図である。
符号の説明
1 空気調和装置(ヒートポンプ装置)
10 冷媒回路
20 圧縮機(流体機械)
30 ケーシング
35 吐出管
40 駆動モータ
42a 固定子コア部
42c インシュレータ(絶縁部)
50 圧縮機構
60 インバータ装置
61 基板
62,62',90 フィルムコンデンサ
63 低耐熱性素子
64 熱交換フィン
65,67 樹脂カバー(樹脂部材)

Claims (12)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機構(50)と、該圧縮機構(50)を駆動する駆動モータ(40)と、上記圧縮機構(50)及び駆動モータ(40)が収容されると共に内部に冷媒が満たされるケーシング(30)と、上記駆動モータ(40)を駆動制御するためのインバータ装置(60)とを備えた流体機械であって、
    上記インバータ装置(60)には、フィルムコンデンサ(62)が設けられ、
    上記フィルムコンデンサ(62)は、上記ケーシング(30)内に配置され、誘電率が所定値以上となる温度領域が、機械(20)の定常運転時における該フィルムコンデンサ(62)周辺の冷媒温度の範囲と重なるように、構成されていることを特徴とする流体機械。
  2. 請求項1において、
    上記圧縮機構(50)は、上記ケーシング(30)内に高圧冷媒を吐出するように構成され、
    上記ケーシング(30)には、その内部の高圧冷媒を該ケーシング(30)の外部へ流出させる吐出管(35)が接続されていることを特徴とする流体機械。
  3. 請求項2において、
    上記インバータ装置(60)には、上記フィルムコンデンサ(62)よりも耐熱温度の低い低耐熱性素子(63)が設けられ、
    上記低耐熱性素子(63)は、上記ケーシング(30)の外部に配置されていることを特徴とする流体機械。
  4. 請求項3において、
    上記インバータ装置(60)は、一方の面に上記フィルムコンデンサ(62)が配置され、他方の面に上記低耐熱性素子(63)が配置される基板(61)を有し、
    上記基板(61)は、フィルムコンデンサ(62)がケーシング(30)の内部に位置し、低耐熱性素子(63)がケーシング(30)の外部に位置するように該ケーシング(30)に嵌め込まれていることを特徴とする流体機械。
  5. 請求項3において、
    上記低耐熱性素子(63)を覆う樹脂部材(65)を備えていることを特徴とする流体機械。
  6. 請求項1又は2において、
    上記フィルムコンデンサ(62)には、冷媒との熱交換用のフィン(64)が取り付けられていることを特徴とする流体機械。
  7. 請求項1又は2において、
    上記フィルムコンデンサ(62)を覆う樹脂部材(67)を備えていることを特徴とする流体機械。
  8. 請求項1又は2において、
    上記駆動モータ(40)は、ケーシング(30)の内壁に固定される固定子コア部(42a)と、該固定子コア部(42a)の軸方向端面に形成される絶縁部(42c)とを有し、
    上記フィルムコンデンサ(62)は、上記絶縁部(42c)によって支持されていることを特徴とする流体機械。
  9. 請求項2において、
    上記フィルムコンデンサ(62)は、上記圧縮機構(50)と上記吐出管(35)との間に配置されていることを特徴とする流体機械。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1つにおいて、
    上記フィルムコンデンサ(62)は、厚さ10μm以下のフィルム材料によって構成されていることを特徴とする流体機械。
  11. 請求項1乃至9のいずれか1つにおいて、
    上記フィルムコンデンサ(90)は、誘電率最大となる温度が異なる複数のフィルムコンデンサ(62,62')を並列接続してなることを特徴とする流体機械。
  12. 冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えたヒートポンプ装置であって、
    上記冷媒回路(10)には、請求項1乃至11のいずれか1つの流体機械(20)が接続されていることを特徴とするヒートポンプ装置。
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