JP2002364154A - 内装用不燃電波吸収壁材および無機系電波吸収板の製造方法 - Google Patents

内装用不燃電波吸収壁材および無機系電波吸収板の製造方法

Info

Publication number
JP2002364154A
JP2002364154A JP2001170059A JP2001170059A JP2002364154A JP 2002364154 A JP2002364154 A JP 2002364154A JP 2001170059 A JP2001170059 A JP 2001170059A JP 2001170059 A JP2001170059 A JP 2001170059A JP 2002364154 A JP2002364154 A JP 2002364154A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radio wave
wave absorbing
inorganic
wall material
interior
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001170059A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Kuroki
俊宏 黒木
Shuichi Arakawa
修一 荒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konoshima Chemical Co Ltd
Original Assignee
Konoshima Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konoshima Chemical Co Ltd filed Critical Konoshima Chemical Co Ltd
Priority to JP2001170059A priority Critical patent/JP2002364154A/ja
Publication of JP2002364154A publication Critical patent/JP2002364154A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00034Physico-chemical characteristics of the mixtures
    • C04B2111/00129Extrudable mixtures
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00241Physical properties of the materials not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00258Electromagnetic wave absorbing or shielding materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/20Resistance against chemical, physical or biological attack
    • C04B2111/28Fire resistance, i.e. materials resistant to accidental fires or high temperatures

Abstract

(57)【要約】 【課題】無線LANの電波のシールドをすることがで
き、また、加工性に富む内装用不燃電波吸収壁材を提供
することにある。 【解決手段】内装用不燃電波吸収壁材1は、無機系電波
吸収板10の片面に電波反射体11を備えて構成され、
その厚さが6.0〜10.0mmである。無機系電波吸
収板10は、セメント、シリカ原料、繊維補強材、含有
量50〜70wt%のフェライト粉末および含有量2.
5〜5.0wt%のグラファイト粉末を原料とし、混合
した粉体原料に、水を加えてゲル状等の流動性を帯びた
混練物を作り、押出成形により板状成形体としたもので
あり、電波反射体11は、アルミニウムを板状に加工し
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内装用不燃電波吸
収壁材に関する。詳しくは、社内無線LAN等に用いら
れるブルートゥース対応の電波吸収性能を有し、不燃性
能をも有する内装用不燃電波吸収壁材に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、数多くの通信機器によるコミュ
ニケーションが活発になってきている。オフィスでは社
内コンピューターネットワークが拡大しており、LAN
構築も有線から無線によるネットワーク化が簡易であり
普及されている。オフィスの構造も、内部情報の漏洩防
止、外部電波による誤動作防止として、反射体を採用し
たシールドルームも考案され、普及している。
【0003】しかしながら、無線LANに用いる周波数
は世界的に2.45GHzが利用され、通称ブルートゥ
ースとして注目され、益々電波利用が活発化される状勢
において、オフィスには金属製家具といった反射体が多
く、自己電波の反射波が生ずるのは避けられない。この
ような事態から、電波の混線による電波伝送の悪化、通
信品質の低下、情報機器の誤動作が生ずる。自己電波の
シールドは反射ではなく、吸収が有効である。
【0004】このような電波障害に対する対策の一つと
して、フェライト等の磁性材料を板に採用し、電波吸収
性能を付与した建築材が、現在まで数多く開示されてい
る。例えば、特開平7−193387号公報には、フェ
ライトタイルの裏側ほぼ全面にメッキ電極板が形成され
た電波吸収体が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
技術では、UHFやVHF帯のテレビ電波を吸収するタ
イルであり、フェライトがマトリックスであるので重
く、大面積を施工するには不利である。
【0006】本発明の目的は、無線LANの電波のシー
ルドをすることができ、また、加工性に富む内装用不燃
電波吸収壁材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するため
に、本発明の内装用不燃電波吸収壁材は、無機系電波吸
収板の片面に電波反射体を備えて構成され、厚さが6.
0〜10.0mmであることを特徴とする。
【0008】この内装用不燃電波吸収壁材の構造は、無
機系電波吸収板の片方の面に接着剤を用い、電波反射体
を積層している。ここで、電波反射体としてはアルミニ
ウム、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属の薄板、
フィルム、メッシュ網、箔等を採用することができる。
また、接着剤としては、有機系、無機系の接着剤を採用
することができる。有機系接着剤としては、α−オレフ
ィン系、ウレタン系、エポキシ系等を、無機系接着剤と
しては、ケイ酸ソーダ、アルミナセメント等を採用する
ことができる。
【0009】なお、内装用不燃電波吸収壁材の表面を無
処理のままの素板として使用してもよい。また、表面に
塗装、壁紙の貼り付け等の加工を施してもよく、この場
合、施工現場での表面化粧作業を省略することができ
る。
【0010】このような本発明によれば、内装用不燃電
波吸収壁材は、無機系電波吸収板の片面に電波反射体を
備えることにより、無機系電波吸収板は、特定の周波数
の電波を吸収するので、無線LANの電波のシールドを
することができる。
【0011】また、厚さが6.0〜10.0mmである
ことにより、薄い厚さであるため、運搬性に優れ、ま
た、曲げ強度が強いので運搬中でのひび、割れに強いも
のである。さらに、新築用の内装壁材施工は、従来の壁
材同様で行うことができ、また、既存オフィスでブルー
トゥースを構築する場合の壁材リフォームとして、既存
の壁に上貼りすることができるので、加工性に富む。
【0012】本発明の内装用不燃電波吸収壁材では、前
記無機系電波吸収板がセメント、シリカ原料、繊維補強
材および含有量50〜70wt%のフェライト粉末を原
料とすることが好ましい。
【0013】ここで、シリカ質原料とは、ケイ酸(Si
O2)が含まれている原料をいい、例えば珪石、珪砂、
珪藻土、白土、パーライト等の鉱物微粉末、フライアッ
シュ、シリカヒューム等のダストを採用することができ
る。繊維補強材としては、有機系および無機系の繊維補
強材を採用することができる。有機系繊維補強材として
は、セルロース繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊
維等を採用することができる。無機系繊維補強材として
は、ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、ステンレ
ス繊維等を採用することができる。これによれば、無機
系電波吸収板は、セメント、シリカ原料を含んで構成さ
れていることにより、セメント、シリカ原料は、不燃性
であるので、無機系電波吸収板に不燃性能を付与するこ
とができる。
【0014】無機系電波吸収板の不燃性を高めることを
考慮すると、無機系繊維補強材が好ましく、中でも炭素
繊維が好ましい。これによれば、繊維補強材は、無機系
電波吸収板の補強、不燃性の向上に寄与するのみなら
ず、吸収しうる電波周波数の広帯域化を図ることができ
るので、その使用範囲を広げることが可能となる。この
場合、設計された吸収周波数帯域がシフトする可能性が
あるので吸収帯域の確認が必要である。これらの繊維補
強材は、無機系電波吸収板のマトリックスであるケイ酸
カルシウム中に均一に配合、分散されることとなる。
【0015】無機系電波吸収板の製造方法は、セメン
ト、シリカ質原料、繊維補強材、および任意の電波吸収
機能物質を混合した粉体原料に、水を加えてゲル状等の
流動性を帯びた混練物を作り、押出成形により板状成形
体とする。このように得られた成形体に、水熱養生、蒸
気養生、常温常圧養生することにより、硬化させて無機
系電波吸収板を得る。押出成形は各原料の比重差による
不均一が少ない成形方法であるので、平板はもとより、
回り縁、見切縁、窓枠等建築部材といった意匠性に富む
建築部材の成形方法である。
【0016】また、無機系電波吸収板の高比重化を防止
するために、攪拌式オートクレーブで水熱処理反応を施
されたトバモライト(5CaO・6SiO2・5H2
O)、ゾノトライト(6CaO・6SiO2・H2
O)、CSH(非晶質ケイ酸カルシウム水和物:ケイ酸
カルシウム水和物が水和反応する際に生成する中間体、
準結晶)等の超軽量ケイ酸カルシウム水和物を混合して
軽量化を図ることも可能である。さらに、硬化処理反応
温度内で分解しない樹脂を、不燃材料として適合する範
囲内で配合しておくことで強度の向上を図ることもでき
る。
【0017】無機系電波吸収板の硬化方法としては、水
熱養生、蒸気養生、常温常圧養生がある。水の存在下
で、高温高圧になるほど、セメントの水和反応、シリカ
原料との結合反応が進み、板の強度、寸法安定性能に優
れる。エネルギーコストや装置設備の維持等のコストの
観点から、板材の使用する環境に合わせて適宜選択する
ことが望ましい。
【0018】また、無機系電波吸収板には、フェライト
が含有されていることにより、無機系電波吸収板内部に
入射した電波は、フェライトの持つ透磁率により熱エネ
ルギーに変換されるので、入射電波を無機系電波吸収板
内に吸収することができる。さらに、無機系電波吸収板
の厚さを薄く設計するには、フェライト粉末を高充填す
る必要がある。含有量が50wt%より小さい場合に
は、吸収性能が不十分になる場合がある。また、含有量
が70wt%より大きい場合には、板材が高比重とな
り、切削、釘打ち等の加工性が劣化する場合がある。
【0019】本発明の内装用不燃電波吸収壁材では、前
記無機系電波吸収板が、前記無機系電波吸収板が、セメ
ント、シリカ原料、繊維補強材、含有量50〜70wt
%のフェライト粉末および含有量2.5〜5.0wt%
のグラファイト粉末を原料とすることが好ましい。
【0020】これによれば、前述したようなセメント、
シリカ原料、繊維補強材、含有量50〜70wt%のフ
ェライト粉末を原料とした場合の作用、効果に加えて、
含有量2.5〜5.0wt%のグラファイト粉末を含有
していることにより、グラファイトは、磁性損失材料の
フェライトとは異なり、誘電損失材料であるので電界に
より電波を吸収する性能を有するため、より一層、無機
系電波吸収板の電波吸収性能を向上させることができ
る。また、フェライトよりも比重の小さいグラファイト
を加えることで、無機系電波吸収板の重量増を抑えるこ
とが可能である。
【0021】本発明の無機系電波吸収板の製造方法で
は、無機系電波吸収板の片面に電波反射体を備えて構成
される内装用不燃電波吸収壁材の無機系電波吸収板の製
造方法であって、セメント、シリカ原料、繊維補強材お
よび含有量50〜70wt%のフェライト粉末を原料と
し、前記原料を押出成形後、水熱養生、蒸気養生、常温
常圧養生することにより、硬化させてなることを特徴と
する。
【0022】このような本発明によれば、セメント、シ
リカ原料、繊維補強材および含有量50〜70wt%の
フェライト粉末を原料とし、前記原料を押出成形後、水
熱養生、蒸気養生、常温常圧養生することにより、硬化
させてなることにより、無機系電波吸収板の補強、不燃
性の向上に寄与するのみならず、吸収しうる電波周波数
の広帯域化を図ることができる無機系電波吸収板を製造
することができる。
【0023】本発明の無機系電波吸収板の製造方法で
は、無機系電波吸収板の片面に電波反射体を備えて構成
される内装用不燃電波吸収壁材の無機系電波吸収板の製
造方法であって、セメント、シリカ原料、繊維補強材、
含有量50〜70wt%のフェライト粉末および含有量
2.5〜5.0wt%のグラファイト粉末を原料とし、
前記原料を押出成形後、水熱養生、蒸気養生、常温常圧
養生することにより、硬化させてなることを特徴とす
る。
【0024】このような本発明によれば、前述したよう
なセメント、シリカ原料、繊維補強材、含有量50〜7
0wt%のフェライト粉末を原料とした場合の作用、効
果に加えて、含有量2.5〜5.0wt%のグラファイ
ト粉末を含有していることにより、グラファイトは、磁
性損失材料のフェライトとは異なり、誘電損失材料であ
るので電界により電波を吸収する性能を有するため、よ
り一層、無機系電波吸収板の電波吸収性能を向上させる
ことができ、また、フェライトよりも比重の小さいグラ
ファイトを加えることで、無機系電波吸収板の重量増を
抑えることが可能となる無機系電波吸収板を製造するこ
とができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に
係る内装用不燃電波吸収壁材1が示されている。内装用
不燃電波吸収壁材1は、無機系電波吸収板10の片面に
電波反射体11を備えて構成され、その厚さが6.0〜
10.0mmである。この内装用不燃電波吸収壁材1の
構造は、無機系電波吸収板10の片方の面に接着剤を用
い、電波反射体11を積層している。
【0026】無機系電波吸収板10は、セメント、シリ
カ原料、繊維補強材、含有量50〜70wt%のフェラ
イト粉末および含有量2.5〜5.0wt%のグラファ
イト粉末を原料とし、混合した粉体原料に、水を加えて
ゲル状等の流動性を帯びた混練物を作り、押出成形によ
り板状成形体とする。このように得られた板状成形体
に、水熱養生、蒸気養生、常温常圧養生することによ
り、硬化させて無機系電波吸収板10を得る。
【0027】電波反射体11としては、アルミニウムを
採用している。また、接着剤としては、無機系接着剤を
採用している。例えば、ケイ酸ソーダなどである。ま
た、実際の建物への施工方法としては、以下のような例
が挙げられる。 1)内装用不燃電波吸収壁材1は、通常の内装用建材と
同様に施工できる。例えば、天井、床面にそれぞれに設
けられたランナーに取り付けられるスタッド状に直接ね
じで、固定する。 2)あるいは、内装用不燃電波吸収壁材1裏面に無機系
接着剤をダンゴ状に盛りつけ、コンクリート壁上に接着
剤により固定する。
【0028】上述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。 (1)内装用不燃電波吸収壁材1は、無機系電波吸収板
10の片面に電波反射体11を備えることにより、無機
系電波吸収板10は、特定の周波数の電波を吸収するの
で、無線LANの電波のシールドをすることができる。 (2)内装用不燃電波吸収壁材1は、その厚さが6.0
〜10.0mmであることにより、薄い厚さであるた
め、運搬性に優れ、また、曲げ強度が強いので運搬中で
のひび、割れに強いものである。さらに、新築用の内装
壁材施工は、従来の壁材同様で行うことができ、また、
既存オフィスでブルートゥースを構築する場合の壁材リ
フォームとして、既存の壁に上貼りすることができるの
で、加工性に富む。
【0029】(3)無機系電波吸収板10は、セメン
ト、シリカ原料を含んで構成されていることにより、セ
メント、シリカ原料は、不燃性であるので、無機系電波
吸収板10に不燃性能を付与することができる。 (4)無機系電波吸収板10において、繊維補強材に炭
素繊維を含んで構成されていると、不燃性の向上に寄与
するのみならず、吸収しうる電波周波数の広帯域化を図
ることができるので、使用範囲を広げることが可能とな
る。
【0030】(5)無機系電波吸収板10には、フェラ
イトが含有されていることにより、無機系電波吸収板内
部に入射した電波は、フェライトの持つ透磁率により熱
エネルギーに変換されるので、入射電波を無機系電波吸
収板内に吸収することができる。 (6)無機系電波吸収板10には、グラファイト粉末が
含有されていることにより、グラファイトは、磁性損失
材料のフェライトとは異なり、誘電損失材料であるので
電界により電波を吸収する性能を有するため、より一
層、無機系電波吸収板10の電波吸収性能を向上させる
ことができる。また、フェライトよりも比重の小さいグ
ラファイトを加えることで、無機系電波吸収板10の重
量増を抑えることが可能である。
【0031】なお、本発明は前記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、前
記実施形態では、無機系電波吸収板10は、グラファイ
ト粉末を原料として含んでいたが、含まなくてもよい。
電波反射体11としては、アルミニウムを採用していた
が、これに限られず、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等
の金属の薄板、フィルム、メッシュ網、箔等を採用する
ことができる。
【0032】接着剤としては、無機系接着剤を採用して
いたが、これに限られず、有機系接着剤を採用すること
ができる。その他、本発明を実施する際の具体的な構造
および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他
の構造等としてもよい。
【0033】
【実施例】次に、本発明に係る実施例を、表1を参照し
ながら説明する。ここで、表1は実施例における原料配
合を示したものである。なお、本発明は以下の実施例に
限定されるものではない。
【0034】以下の説明において、セメントは公知のセ
メント材料を採用した。シリカ質原料には、珪石粉末
(SiO2含有量97.8%)とパーライト(真珠岩J
IS SO.15−0.6)の混合物を採用した。有機
質繊維には、NBKP(針葉樹晒しクラフトパルプ)と
ポリプロピレンとからなる繊維を採用した。また、フェ
ライトは、Mn-Zn系、Ni系、Cu-Zn系またはN
i-Zn-Cu系からなる平均粒径が3〜7μmの粉末、
もしくは、0.1〜2.0mmの粒状品を採用した。グラ
ファイトには、鱗状黒鉛で平均粒径が50μmのものを
採用した。また、添加剤として、メチルセルロースを採
用した。
【0035】
【表1】
【0036】[実施例1〜6]表1の配合にしたがっ
て、各粉体原料および水を混合し、モルタルミキサーに
よって、攪拌数50rpmで10分間混練した。得られ
た混練物を、押出成形機により押し出し、長さ450m
m、幅300mm、厚さ6〜12mmの板材を得た。得
られた板材を0.49MPa(実データ5kgf/cm
をSI単位に換算した値)の圧力下、10時間水熱処
理反応を行った後、120℃で12時間乾燥させて電波
吸収板10を得た。
【0037】各実施例1〜6で得られた電波吸収板10
について、かさ比重、曲げ強度、吸水率、吸水長さ変化
率を測定した。また、切断加工性を評価した、結果を表
2に示している。
【0038】
【表2】
【0039】前記かさ比重、吸水率、および吸水長さ変
化率は、JIS A5430に準拠した方法により測定
した。前記曲げ強度は、JIS A1408に準拠した
方法により測定した。切断加工性の評価は、鋸切断によ
る直線性を目視観察した。
【0040】表2で示されるように、実施例1〜6で得
られた電波吸収板10は、いずれも実用するにあたって
十分な強度を有していることがわかる。また、吸水長さ
変化率も低く、吸水に対する十分な寸法安定性を有して
いることが確認された。
【0041】上記実施例1〜6で得られた電波吸収板の
片方の面に、電波反射体11として導電性であるアルミ
ニウム製フィルムを接着剤により貼り合わせ、内装用不
燃電波吸収壁材1を得、電波吸収性能を測定した。その
結果を図1〜6に示す。ここで、図2〜7は、内装用不
燃電波吸収壁材の電波に対する反射損失を示すグラフで
あり、横軸に入射する電波の周波数(GHz)を、縦軸
に入射した電波の反射損失(dB)を表している。な
お、電波の周波数である2.45GHz帯は、ブルート
ゥースの使用帯域である。
【0042】図2より、電波吸収原料として、Mn−Z
n系フェライトを50wt%配合したもの(実施例1)
は、壁材の厚さが10mmにおいて、2.45GHz帯
に吸収性能を有することが確認された。図3より、電波
吸収原料として、Mn−Zn系フェライトを70wt%
配合したもの(実施例2)は、壁材の厚さが6.0mm
付近において、2.45GHz帯に吸収性能を有するこ
とが確認された。
【0043】図4より、電波吸収原料として、Ni系フ
ェライトを70wt%配合したもの(実施例3)は、壁
材の厚さが9.0mm付近において、2.45GHz帯
に吸収性能を有することが確認された。図5より、電波
吸収原料として、Cu−Zn系フェライトを70wt%
配合したもの(実施例4)は、壁材の厚さが8.0mm
付近において、2.45GHz帯に吸収性能を有するこ
とが確認された。
【0044】図6より、電波吸収原料として、Mn−Z
n系フェライトを60wt%およびグラファイト5wt
%配合したもの(実施例5)は、壁材の厚さが8.0m
mにおいて、2.45GHz帯に吸収性能を有すること
が確認された。図7より、電波吸収原料として、Ni−
Zn−Cu系フェライトを70wt%およびグラファイ
ト2.5wt%配合したもの(実施例6)は、壁材の厚
さが9.0mm付近において、2.45GHz帯に吸収
性能を有することが確認された。
【0045】
【発明の効果】本発明は、無機系電波吸収板の片面に電
波反射体を備えた内装用不燃電波吸収壁材であり、社内
無線LANに用いられる電波、特にブルートゥースの周
波数(2.45GHz)の電波を吸収することが可能で
あることから、電波の混線による電波伝送の悪化、通信
品質の低下、情報機器の誤動作を防止することができ
る。また、壁材の厚さが6.0〜10.0mmであるこ
とから、運搬、加工が容易であり、内装材、間仕切壁、
天井材として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内装用不燃電波吸収
壁材を示す断面図である。
【図2】実施例1に係る内装用不燃電波吸収壁材につい
ての電波吸収性能の測定結果を表すグラフである。
【図3】実施例2に係る内装用不燃電波吸収壁材につい
ての電波吸収性能の測定結果を表すグラフである。
【図4】実施例3に係る内装用不燃電波吸収壁材につい
ての電波吸収性能の測定結果を表すグラフである。
【図5】実施例4に係る内装用不燃電波吸収壁材につい
ての電波吸収性能の測定結果を表すグラフである。
【図6】実施例5に係る内装用不燃電波吸収壁材につい
ての電波吸収性能の測定結果を表すグラフである。
【図7】実施例6に係る内装用不燃電波吸収壁材につい
ての電波吸収性能の測定結果を表すグラフである。
【符号の説明】
1 内装用不燃電波吸収壁材 10 電波吸収板 11 電波反射体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 1/92 E04B 1/92 E04F 13/08 E04F 13/08 A H05K 9/00 H05K 9/00 M //(C04B 28/02 C04B 14:30 14:30 14:36 14:36 14:04 Z 14:04 14:38 A 14:38) 111:90 111:90 Fターム(参考) 2E001 DH01 FA10 GA12 GA42 HA01 HB01 JA21 JB01 LA04 2E110 AA40 AB04 AB23 BA02 DC21 GA23W GA32Y GB06Y GB23W 4G012 PA04 PA11 PA14 PA15 PA24 4G054 AA01 AA15 BD00 5E321 AA44 BB22 BB31 BB41 BB51 BB60 CC16 GG11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機系電波吸収板の片面に電波反射体を備
    えて構成され、厚さが6.0〜10.0mmであること
    を特徴とする内装用不燃電波吸収壁材。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の内装用不燃電波吸収壁材
    において、前記無機系電波吸収板がセメント、シリカ原
    料、繊維補強材および含有量50〜70wt%のフェラ
    イト粉末を原料とすることを特徴とする内装用不燃電波
    吸収壁材。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の内装用不燃電波吸収壁材
    において、前記無機系電波吸収板が、セメント、シリカ
    原料、繊維補強材、含有量50〜70wt%のフェライ
    ト粉末および含有量2.5〜5.0wt%のグラファイ
    ト粉末を原料とすることを特徴とする内装用不燃電波吸
    収壁材。
  4. 【請求項4】無機系電波吸収板の片面に電波反射体を備
    えて構成される内装用不燃電波吸収壁材の無機系電波吸
    収板の製造方法であって、セメント、シリカ原料、繊維
    補強材および含有量50〜70wt%のフェライト粉末
    を原料とし、前記原料を押出成形後、水熱養生、蒸気養
    生、常温常圧養生することにより、硬化させてなること
    を特徴とする無機系電波吸収板の製造方法。
  5. 【請求項5】無機系電波吸収板の片面に電波反射体を備
    えて構成される内装用不燃電波吸収壁材の無機系電波吸
    収板の製造方法であって、セメント、シリカ原料、繊維
    補強材、含有量50〜70wt%のフェライト粉末およ
    び含有量2.5〜5.0wt%のグラファイト粉末を原
    料とし、前記原料を押出成形後、水熱養生、蒸気養生、
    常温常圧養生することにより、硬化させてなることを特
    徴とする無機系電波吸収板の製造方法。
JP2001170059A 2001-06-05 2001-06-05 内装用不燃電波吸収壁材および無機系電波吸収板の製造方法 Pending JP2002364154A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001170059A JP2002364154A (ja) 2001-06-05 2001-06-05 内装用不燃電波吸収壁材および無機系電波吸収板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001170059A JP2002364154A (ja) 2001-06-05 2001-06-05 内装用不燃電波吸収壁材および無機系電波吸収板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002364154A true JP2002364154A (ja) 2002-12-18

Family

ID=19012045

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001170059A Pending JP2002364154A (ja) 2001-06-05 2001-06-05 内装用不燃電波吸収壁材および無機系電波吸収板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002364154A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012502479A (ja) * 2008-09-04 2012-01-26 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 電磁干渉抑制ハイブリッドシート
JP2015018854A (ja) * 2013-07-09 2015-01-29 株式会社リケン 電波吸収体
CN108193791A (zh) * 2017-12-13 2018-06-22 中国建筑材料科学研究总院有限公司 一种室内电磁防护系统及其防护方法
CN108698928A (zh) * 2016-12-26 2018-10-23 李炳赫 多功能复合式建筑材料及其施工方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07202472A (ja) * 1993-12-28 1995-08-04 Ask:Kk 電磁波シールド材
JPH10215097A (ja) * 1997-01-29 1998-08-11 Ask:Kk 電波吸収建材
JPH11284383A (ja) * 1998-03-31 1999-10-15 Kenzai Techno Kenkyusho:Kk 電波吸収材
JP2001126905A (ja) * 1999-10-29 2001-05-11 Konoshima Chemical Co Ltd 電磁波吸収性能を備えた薄板材およびその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07202472A (ja) * 1993-12-28 1995-08-04 Ask:Kk 電磁波シールド材
JPH10215097A (ja) * 1997-01-29 1998-08-11 Ask:Kk 電波吸収建材
JPH11284383A (ja) * 1998-03-31 1999-10-15 Kenzai Techno Kenkyusho:Kk 電波吸収材
JP2001126905A (ja) * 1999-10-29 2001-05-11 Konoshima Chemical Co Ltd 電磁波吸収性能を備えた薄板材およびその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012502479A (ja) * 2008-09-04 2012-01-26 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 電磁干渉抑制ハイブリッドシート
JP2015018854A (ja) * 2013-07-09 2015-01-29 株式会社リケン 電波吸収体
CN108698928A (zh) * 2016-12-26 2018-10-23 李炳赫 多功能复合式建筑材料及其施工方法
CN108193791A (zh) * 2017-12-13 2018-06-22 中国建筑材料科学研究总院有限公司 一种室内电磁防护系统及其防护方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2018207179B2 (en) Construction material mixture for shielding against electromagnetic radiation
US5422174A (en) Electromagnetic wave shielding building material
CN103317789B (zh) 厚抹灰防火砂浆酚醛树脂板及酚醛专用防火砂浆
JP4648668B2 (ja) 無機質板およびその製造方法
JP3394848B2 (ja) 電波吸収体用部材、電波吸収体および電波吸収体用部材の製造方法
JP4224703B2 (ja) 電磁波吸収材
JP2002364154A (ja) 内装用不燃電波吸収壁材および無機系電波吸収板の製造方法
JP4375987B2 (ja) 電波吸収体用成型体およびその製造方法、ならびに電波吸収体
JP2004091230A (ja) 木質セメント板およびその製造方法
KR102123226B1 (ko) 무기질판 및 그 제조 방법
JP4046900B2 (ja) 電磁波吸収材の製造方法
JPH10215097A (ja) 電波吸収建材
JP2003229693A (ja) Etc用不燃電波吸収パネル
CN114059682A (zh) 一种宽频高效多层型泡沫水泥基吸波板
CN108516750B (zh) 内墙隔声腻子及其制备方法
CN110407534B (zh) 一种核壳结构的隔音砂浆及其制备方法
JP2001220198A (ja) 電磁波吸収性耐火壁材
JP3519562B2 (ja) 電磁波吸収材
JPH0766584A (ja) モルタル又はコンクリート積層形電波吸収体
JP2002070205A (ja) 電波吸収パネル
JP2002009481A (ja) 電波吸収板、電波吸収板の製造方法、および電波吸収耐火壁材
JP2006069807A (ja) 無機質板およびその製造方法
JP2003218579A (ja) 軽量なセメント系電波吸収体およびその製造方法
JP2004231492A (ja) 不燃性電波吸収体の省エネルギ製造方法及びこの製造方法により得られた不燃性電波吸収体
JP2006165178A (ja) 不燃性電波吸収板及び不燃性電波吸収積層板

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20070815

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080416

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100416

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100420

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100824