JP2002070205A - 電波吸収パネル - Google Patents

電波吸収パネル

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JP2002070205A JP2000268697A JP2000268697A JP2002070205A JP 2002070205 A JP2002070205 A JP 2002070205A JP 2000268697 A JP2000268697 A JP 2000268697A JP 2000268697 A JP2000268697 A JP 2000268697A JP 2002070205 A JP2002070205 A JP 2002070205A
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Riichi Murakami
理一 村上
Harunobu Kawai
治信 河井
Toshihiro Kuroki
俊宏 黒木
Toshiyuki Tamai
敏幸 玉井
Shuichi Arakawa
修一 荒川
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Konoshima Chemical Co Ltd
Kagawa Prefectural Government
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Konoshima Chemical Co Ltd
Kagawa Prefectural Government
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吸収し得る電波周波数の広帯域化を図ることが
できるとともに、不燃性を有する電波吸収パネルを提供
すること。 【解決手段】セメント、シリカ質原料、繊維補強材、お
よび含有量20〜80wt%のフェライトを含有する電
波吸収板10と、電波吸収板10の一方の面に積層され
た炭素繊維シート11と、電波吸収板10の他の面に積
層されたケイ酸カルシウム板12とを備える電波吸収パ
ネル1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電波吸収パネルに
関し、例えば、防耐火性能を有する外装材、内装材、間
仕切り壁等として好適に利用できる。
【0002】
【背景技術】近年、数多くの高層ビルが建設されるとと
もに、数多くの通信機器によるコミュニケーションが活
発になってきている。このような高層建築物の急増およ
び通信活動の活発化に伴い、電波を受信する通信機器や
映像機器に多くの受信障害が発生している。例えば、テ
レビ画面に二重の画像が映るゴースト現象や、携帯電話
や無線LANに発生する誤作動等の障害等が挙げられ
る。
【0003】このような受信障害の原因である電波に対
する対策の一つとして、フェライト等の磁性材料を板に
採用し、これを建築物の壁材パネルとして利用したもの
が、現在まで数多く開示されている。例えば、特開平5
−267879号公報には、コンクリート中に0.1〜
6wt%の炭素繊維を含む薄い電波吸収板を複数枚重
ね、導電性反射板で裏打ちした電波吸収体が開示されて
いる(以下、従来例1という)。
【0004】また、特開平7−66584号公報には、
少なくとも2層以上のモルタルまたはコンクリートを積
層し、モルタルまたはコンクリートの少なくとも1層
に、長さ0.1〜50mmの炭素繊維を0.01〜5v
ol%含有する電波吸収体を開示している(以下、従来
例2という)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
1に記載された電波吸収体は、マトリックスがセメント
細骨材と混和材と水からなるモルタルであるとともに、
電波吸収板を複数枚重ね合わせた複層構造であるため電
波吸収体が高比重となり、製造上や運搬上の問題があ
り、経済的に不利である。また、従来例2に記載された
電波吸収体も、マトリックスがモルタルまたはコンクリ
ートであるため、高比重となり、経済的に不利であると
ともに、養生期間が長いため大量生産に不向きであると
いう問題がある。このようなことから、電波吸収壁のマ
トリックスにセメントモルタルを採用することは、製造
効率、運搬効率、および易加工性の観点から、必ずしも
十分に満足できる実用性を有しているとは言えない。
【0006】本発明の目的は、吸収し得る電波周波数の
広帯域化を図ることができるとともに、不燃性を有する
電波吸収パネルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電波吸収パ
ネルは、セメント、シリカ質原料、繊維補強材、および
含有量20〜80wt%のフェライトを含有する電波吸
収板と、この電波吸収板の一方の面に積層された炭素繊
維シートと、前記電波吸収板の他の面に積層されたケイ
酸カルシウム板とを備えることを特徴とする。
【0008】ここで、電波吸収板のフェライト含有量
が、20wt%未満では、十分な電波吸収特性を得るこ
とができない。一方、フェライト含有量が、80wt%
を超えると、電波吸収板の重量化を招くとともに、電波
吸収板のバインダーであるケイ酸カルシウム量が少なく
なり、好ましくない。
【0009】本発明におけるシリカ質原料としては、ケ
イ酸(SiO2)が含まれている原料をいい、例えば、
SiO2を含む鉱物微粉末、フライアッシュ等を採用す
ることができる。繊維補強材としては、有機系および無
機系の繊維補強材を採用することができる。有機系繊維
補強材としては、セルロース繊維、ポリプロピレン繊
維、アラミド繊維等を採用することができる。無機系繊
維補強材としては、ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素
繊維、ステンレス繊維等を採用することができる。
【0010】電波吸収板の不燃性を高めることを考慮す
ると、無機系繊維補強材が好ましく、その中でも、炭素
繊維が好ましい。すなわち、炭素繊維は、電波吸収板の
補強、不燃性の向上に寄与するのみならず、吸収し得る
電波周波数の広帯域化を図ることができるので、その使
用範囲を広げることが可能となる。これらの繊維補強材
は、電波吸収板のマトリックスであるケイ酸カルシウム
中に配合、分散されることとなる。
【0011】炭素繊維シートを構成する炭素繊維として
は、特に限定はなく、繊維長、繊維径、密度、形状等を
任意に設定することができる。このような炭素繊維シー
トとしては、例えば、平織り、綾織り、朱子織り等によ
り得られたシートを採用することができる。
【0012】なお、本発明の電波吸収板には、グラファ
イトを少量添加することも可能である、すなわち、電波
吸収板に入射した電波は、グラファイトの有する誘電率
により、より多くの熱エネルギーに変換され、電波吸収
板に吸収されることになり、その特性を一層向上させる
ことができる。しかも、フェライトよりも比重の小さい
グラファイトを加えることで、電波吸収板の重量増を抑
えることも可能になる。
【0013】上記電波吸収板の製造方法は、含有量が2
0〜80wt%のフェライトと、セメント、シリカ質原
料、および繊維補強材とを混合した粉体原料に、水を加
えてゲル状等の流動性を帯びた混練物を作り、押出成形
または脱水成形により板状成形体とする。このようにし
て得られた成形体に、水熱処理反応を施し、硬化させて
電波吸収板を得る。この際、粉体原料に水を加えすぎる
と、フェライト等の高比重物質が沈降してしまい、均一
な混練物が得られない可能性がある。
【0014】また、電波吸収板の高比重化を防止するた
めに、攪拌式オートクレーブで水熱処理反応を施された
トバモライト(5CaO・6SiO2・5H2O)、ゾノ
トライト(6CaO・6SiO2・H2O)、CSH(非
晶質ケイ酸カルシウム水和物:ケイ酸カルシウム水和物
が水和反応する際に生成する中間体、準結晶)等の超軽
量ケイ酸カルシウム水和物を混合して軽量化を図ること
も可能である。さらに、水熱処理反応温度内で分解しな
い樹脂を、不燃材料として適合する範囲内で配合してお
くことで、強度の向上を図ることもできる。なお、水熱
処理反応を施した電波吸収板自体も、マトリックスがケ
イ酸カルシウムであることから、不燃性能を有する板で
ある。
【0015】上述のようにして得られた電波吸収板の一
方の面に、炭素繊維シートを接着剤等により貼り合わせ
た後、さらに、電波吸収板の他の面にケイ酸カルシウム
板を接着剤等により貼り合わせることで、3層一体構造
を有する電波吸収パネルを得ることができる。ここで、
ケイ酸カルシウム板としては、素板、化粧板のいずれを
採用してもよいが、化粧板を採用することで、施工現場
での表面塗装作業を省略することができ、好ましい。ま
た、使用可能な接着剤としては、有機系、無機系の接着
剤が挙げられる。有機系接着剤としては、α−オレフィ
ン系、ウレタン系、エポキシ系等を、無機系接着剤とし
ては、ケイ酸ソーダ、アルミナセメント等を採用するこ
とができる。
【0016】本発明によれば、電波吸収板に、炭素繊維
シート、ケイ酸カルシウム板とを積層しているから、建
物内への電波進入防止効果を一層向上できるとともに、
防耐火性能をも併せ持つ強度の高い電波吸収パネルとす
ることができる。すなわち、炭素繊維シートを電波吸収
板に積層することで、吸収し得る電波の周波数を広帯域
化することができる。また、電波吸収板のマトリックス
がケイ酸カルシウムであることから、防耐火性能を有す
るとともに、軽量で比強度(曲げ強度/(かさ比
重)2)の高い実用的なパネルとすることができる。
【0017】さらに、前述の方法により製造した電波吸
収板の各面に、それぞれ炭素繊維シート、ケイ酸カルシ
ウム板を、接着剤等により貼り合わせるだけで3層一体
構造のパネルを容易に得ることができるから、従来のも
のと比較して製造効率を向上することができる。そし
て、3層一体構造であるから、3層を別々に取り付ける
場合と比べて、その取り付け作業が簡便に行えるととも
に、大板パネルの製造にも容易に対応することができ
る。
【0018】以上において、前記炭素繊維シートの表面
上に、さらに、積層されたケイ酸カルシウム板を備える
ことが好ましい。このように、炭素繊維シート上にさら
にケイ酸カルシウム板を積層した4層一体構造のパネル
とすることで、より一層防耐火性能を向上させることが
できる。なお、上述した電波吸収パネルは、建築物の外
装材、内装材、間仕切り壁等に好適に利用することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 [第1実施形態]図1には、本発明の第1実施形態に係
る電波吸収パネル1が示されている。電波吸収パネル1
は、電波吸収板10と、その一方の面に積層された炭素
繊維シート11と、電波吸収板10の他方の面に積層さ
れたケイ酸カルシウム板12とを備えて構成されてい
る。
【0020】このように構成された電波吸収パネル1
は、次のように製造する。まず、セメント、シリカ質原
料、繊維補強材、フェライトを所定の割合で混合して粉
体原料とする。この際、フェライトの含有量は、20〜
80wt%の割合に調整する。上記粉体原料に、適量の
水を添加し、セルロース系の押出助剤を混入して混合攪
拌して混練物とした後、この混練物を押出成形機に投入
して板状に押し出し、製板する。続いて、製板した板状
体の高温高圧下、オートクレーブ養生を施して反応、硬
化させ、電波吸収板10を得る。得られた電波吸収板1
0を乾燥後、その一方の面に炭素繊維シート11を接着
剤により貼り合わせた後、さらに、電波吸収板10の他
方の面にケイ酸カルシウム板を接着剤により貼り合わせ
て電波吸収パネル1を得る。
【0021】上述のような第1実施形態によれば、次の
ような効果がある。 (1)電波吸収板10に炭素繊維シート11を積層してい
るから、電波吸収板のみの場合と比較して、その電波吸
収特性を一層向上させることができ、また、吸収し得る
電波の周波数の広帯域化に寄与することができる。 (2)電波吸収板10の一方の面に、炭素繊維シート11
を積層し、さらに、電波吸収板10の他方の面にケイ酸
カルシウム板12を積層した3層一体構造を採用してい
るから、建物内への電波侵入防止効果を一層向上できる
とともに、防耐火性能を併せ持つ電波吸収パネル1とす
ることができる。
【0022】(3)接着剤により貼り合わせるだけで、3
層一体構造の電波吸収パネル1を容易に製造することが
できるから、従来のものと比較して製造効率を向上する
ことができる。 (4)3層一体構造の電波吸収パネル1であるため、3層
を別々に取り付ける場合と比べて、その取り付け作業を
簡便に行うことができるとともに、大板パネルの製造に
も容易に対応することが可能になる。
【0023】(5)電波吸収板10の原料構成が、容積別
で見るとフェライトよりも比重の小さい窯業系原料が多
いため、市販の窯業系板材と同様に、裁断等の二次加工
を容易に行うことができる。 (6)炭素繊維シート11が電波反射体としての性能も有
することから、電波反射体の積層を必要としない構造と
なる。
【0024】[第2実施形態]以下の説明においては、
前記第1実施形態と同一構造については、同一符号を付
すとともに、その説明を省略または簡略化する。図2に
は本発明の第2実施形態に係る電波吸収パネル2が示さ
れている。電波吸収パネル2は、前記第1実施形態の電
波吸収パネル1における炭素繊維シート11の表面に、
さらに積層されたケイ酸カルシウム板22を備えた4層
一体構造を有している他は、第1実施形態で説明した電
波吸収パネル1と同一構成である。
【0025】以上のように構成された電波吸収パネル2
は、炭素繊維シート11に、接着剤でさらにケイ酸カル
シウム板22を貼り合わせる以外は、前述の電波吸収パ
ネル1と同様の方法で製造することができる。
【0026】上述のような第2実施形態によれば、前記
第1実施形態の(1)〜(6)と同様の効果が得られる他、次
のような効果も得られる。 (7)炭素繊維シートの上にさらに、ケイ酸カルシウム板
22を積層した4層一体構造の電波吸収パネル2である
から、より一層防耐火性能を向上させることができる。
【0027】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、前
記第1実施形態では3層一体構造の電波吸収パネル1
を、前記第2実施形態では4層一体構造の電波吸収パネ
ル2を用いていたが、層の数は、これらに限定されず、
その他の層を有する構造を採用することもできる。
【0028】前記各実施形態では、電波吸収板10の製
造に、押出成形を用いていたが、これに限られず、脱水
成形等のその他の成形法により板状に成形することも可
能である。その他、本発明を実施する際の具体的な構造
および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他
の構造等としてもよい。
【0029】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
をより具体的に説明する。表1には、実施例および比較
例で使用した電波吸収板の原料配合割合を示している。
なお、混和材には、ケイ石粉末(SiO2含有量97.
8%)を採用し、有機質繊維には、パルプとポリプロピ
レンとからなる繊維を採用した。また、フェライト粒に
は、Mn−Zn系フェライト焼結粒で直径が0.1〜
2.0mmのものを採用し、グラファイトには、鱗状黒
鉛で平均粒径が50μmのものを採用した。また、炭素
繊維シートには、東邦レーヨン株式会社製のベスファイ
トクロスW3101を採用した。
【0030】
【表1】
【0031】[実施例1]上記表1の配合にしたがっ
て、各粉体原料および水を混合し、モルタルミキサーに
よって、攪拌数50rpmで10分間混練した。得られ
た混練物を、押出成形機により押し出し、長さ450m
m、幅300mm、厚さ12mmの板材を得た。得られ
た板材を0.49MPa(実データ5kgf/cm2
SI単位に換算した値)の圧力下、10時間水熱処理反
応を行った後、120℃で12時間乾燥させて電波吸収
板10を得た。
【0032】得られた電波吸収板10の一方の全面に、
炭素繊維シート11を接着剤により貼り合わせた後、さ
らに、他方の全面にケイ酸カルシウム板12を接着剤に
より貼り合わせて3層一体構造の電波吸収パネル1を得
た。
【0033】[実施例2]実施例1で得られた電波吸収
板10の一方の全面に、炭素繊維シート11を接着剤に
より貼り合わせた後、さらに電波吸収板10の他方の全
面にケイ酸カルシウム板12を接着剤により貼り合わせ
る。続いて、炭素繊維シート11の表面上に、さらにケ
イ酸カルシウム板22を接着剤により貼り合わせて、4
層一体構造の電波吸収パネル2を得た。
【0034】[比較例]実施例1で得られた電波吸収板
の一方の面に、導電性電波反射体としてアルミニウム製
フィルムを接着剤で貼り合わせ、さらに、電波吸収板の
他方の面にケイ酸カルシウム板を接着剤により貼り合わ
せた、3層一体構造の電波吸収パネルを得た。
【0035】上記各実施例および比較例で得られた電波
吸収パネルについて、かさ比重、曲げ強度、吸水長さ変
化率を測定し、結果を表2に示した。
【0036】
【表2】
【0037】ここで、かさ比重および吸水長さ変化率
は、JIS A5430に準拠した方法により測定し
た。また、曲げ強度は、JIS A1408に準拠した
方法により測定した(kgf/cm2で示される値が測
定値)。
【0038】表2に示されるように、実施例1、2で得
られた電波吸収パネル1、2は、比較例で得られた電波
吸収パネルと同様に、曲げ強度が高く、実用するに当た
って十分な強度を有していることがわかる。また、吸水
長さ変化率も低く、吸水に対する十分な寸法安定性を有
していることが確認された。
【0039】上記実施例1で得られた電波吸収パネル
1、および比較例で得られた電波吸収パネルについて電
波吸収性能を測定し、その結果を図3に示した。ここ
で、図3は、電波吸収パネルの電波に対する反射損失を
示すグラフであり、横軸に入射する電波の周波数(GH
z)を、縦軸に反射された電波の反射損失(dB)を表
している。
【0040】図3に示されるように、炭素繊維シートを
積層した実施例1の電波吸収パネルが吸収する周波数
が、比較例の電波吸収パネルに比べて広帯域化している
ことが確認された。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、電波吸収板に、炭素繊
維シート、ケイ酸カルシウム板とを積層しているから、
建物内への電波進入防止効果を一層向上できるととも
に、防耐火性能をも併せ持つ強度の高い電波吸収パネル
とすることができる。すなわち、炭素繊維シートを電波
吸収板に積層することで、吸収し得る電波の周波数を広
帯域化することができる。また、電波吸収板のマトリッ
クスがケイ酸カルシウムであることから、防耐火性能を
有するとともに、軽量で比強度(曲げ強度/(かさ比
重)2)の高い実用的なパネルとすることができる。
【0042】さらに、前述の方法により製造した電波吸
収板の各面に、それぞれ炭素繊維シート、ケイ酸カルシ
ウム板を接着剤等により貼り合わせるだけで3層一体構
造のパネルを容易に得ることができるから、従来のもの
と比較して製造効率を向上することができる。また、3
層一体構造であるから、3層を別々に取り付ける場合と
比べて、その取り付け作業が簡便に行えるとともに、大
板パネルの製造にも容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電波吸収パネルを
示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る電波吸収パネルを
示す断面図である。
【図3】実施例1の電波吸収パネルおよび比較例の電波
吸収パネルについての電波吸収性能の測定結果を表すグ
ラフである。
【符号の説明】
1、2 電波吸収パネル 10 電波吸収板 11 炭素繊維シート 12、22 ケイ酸カルシウム板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 500415357 河井 治信 香川県丸亀市川西町北690番地1 (72)発明者 村上 理一 徳島県板野郡北島町新喜来字二分1−40 (72)発明者 河井 治信 香川県丸亀市川西町北690番地1 (72)発明者 黒木 俊宏 香川県三豊郡詫間町大字香田80番地 神島 化学工業株式会社詫間工場内 (72)発明者 玉井 敏幸 香川県三豊郡詫間町大字香田80番地 神島 化学工業株式会社詫間工場内 (72)発明者 荒川 修一 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目2番7号 神島化学工業株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DE01 FA07 FA09 FA10 GA12 GA24 GA42 HA01 HA21 HB01 JA06 JA22 JA29 JB08 JD04 LA04 5E040 AB03 CA13 5E321 AA43 AA44 GG05 GG11 GH10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント、シリカ質原料、繊維補強材、お
    よび含有量20〜80wt%のフェライトを含有する電
    波吸収板と、 この電波吸収板の一方の面に積層された炭素繊維シート
    と、 前記電波吸収板の他の面に積層されたケイ酸カルシウム
    板とを備えることを特徴とする電波吸収パネル。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電波吸収パネルにおい
    て、 前記炭素繊維シートの表面上に、さらに、積層されたケ
    イ酸カルシウム板を備えることを特徴とする電波吸収パ
    ネル。
JP2000268697A 2000-09-05 2000-09-05 電波吸収パネル Pending JP2002070205A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103074031A (zh) * 2013-02-07 2013-05-01 宜宾金川电子有限责任公司 一种优化电磁复合吸收材料的制造工艺
JP2017511605A (ja) * 2014-03-28 2017-04-20 マグネットノーツ、リミテッド 磁性組成物を適用するための回転プロセス

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000188495A (ja) * 1998-12-21 2000-07-04 Taisei Corp 耐火性能を有する電波吸収体

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