JP3099667B2 - 吸遮音パネル及びその製造方法 - Google Patents

吸遮音パネル及びその製造方法

Info

Publication number
JP3099667B2
JP3099667B2 JP07029622A JP2962295A JP3099667B2 JP 3099667 B2 JP3099667 B2 JP 3099667B2 JP 07029622 A JP07029622 A JP 07029622A JP 2962295 A JP2962295 A JP 2962295A JP 3099667 B2 JP3099667 B2 JP 3099667B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
weight
absorbing
mesh
concrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07029622A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08218512A (ja
Inventor
幹和 原
哲始 沼田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
JFE Engineering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Engineering Corp filed Critical JFE Engineering Corp
Priority to JP07029622A priority Critical patent/JP3099667B2/ja
Publication of JPH08218512A publication Critical patent/JPH08218512A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3099667B2 publication Critical patent/JP3099667B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • C04B38/08Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by adding porous substances
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/52Sound-insulating materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2201/00Mortars, concrete or artificial stone characterised by specific physical values

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Building Environments (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路、鉄道、工場、産
業用機器など防音対策が必要な部位に用いられる軽量吸
音コンクリート、軽量吸音コンクリートユニット、およ
びそれらを用いた吸遮音パネル、ならびに軽量吸音コン
クリートおよび吸遮音パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】吸音材としては、グラスウール、ロック
ウールなど鉱物繊維及びそれを成形したもの、石膏ボー
ド、石綿セメント板、パルプセメント板を穴あけしたも
の、さらに最近ではセラミック系、多孔質コンクリート
系などがある。
【0003】グラスウール、ロックウールは、複合板等
の間に詰めて使用する場合、それにバインダーを加えて
成形し天井板として使用する例などがある。また、穴あ
き石膏ボードも天井板として使用されるケースが多い。
【0004】グラスウールは道路用防音壁の吸音材とし
ても使用されており、グラスウールを用いた防音壁の代
表的なものが図15に示す日本道路公団統一型のメタル
系ボックスタイプである。図15は(a)が正面図、
(b)が側面図、(c)が側面を詳細に示した図である
が、この防音壁の素材構成は、通常、表面多孔板1がア
ルミニウム板、吸音材2がグラスウール、背面板3が亜
鉛鉄板からなっている。
【0005】近年上市されたものとしてセラミック吸音
材があり、道路、鉄道、工場、産業用機器などの防音材
料として用いられている。セラミック吸音材は、所定の
範囲に整粒された無機質粒子と結合剤を混合、成形、焼
成したものである。このようなセラミック吸音材は、例
えば特公平2−14497号、特公平5−45557
号、特開平5−195516号などに開示されている。
【0006】また、本発明に近い技術として、同じく鉄
道、工場の内外装材、産業用機器などの防音材料として
用いられている多孔質コンクリート系吸音材がある。多
孔質コンクリート系吸音材は、セメント及びシリカ質材
料に起泡剤により生成させた気泡を加え、オートクレー
ブ養生により硬化させたものである。多孔質コンクリー
ト系吸音材は、例えば特公昭57−32023号、特公
昭58−25816号などに開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した日本道路公団
統一型の防音壁は、施工性が良く吸音性に優れているこ
とから高速道路用の主流を占めている。しかし、グラス
ウールへの雨水侵入を防止する観点からグラスウールを
透気型防水フィルムで包み込んでいるため、吸音性が低
下してしまう。また、グラスウール自体の経時的劣化、
さらに超高速道路に対しては強度不足であるなどの問題
が最近指摘されている。
【0008】セラミック吸音材は、強度が高く吸水も少
ないため汚染した時洗浄が可能なこと、セラミックであ
るため耐火性、耐久性に優れること、多彩な着色が可能
で意匠性に優れることなど多くの特徴をもつが、比重が
大きく高価なことが課題である。
【0009】多孔質コンクリート系吸音材は、セラミッ
ク吸音材と同様に耐火性、耐久性に優れるが、強度が低
く商用化に際し、GRC板(ガラス繊維補強セメント
板)、ケイ酸カルシウム板、押出成形板などの無機系建
築ボード、モルタル・コンクリート板、鋼板等と複合化
する必要がある。また、吸水した場合凍結融解により破
損する恐れがあり、屋外で使用する場合、表面をはっ水
処理する必要がある。さらに、高い吸音性をもたせるに
は、細かい気孔(数百ミクロンオーダー)を均一に生成
させしかも貫通気孔(開気孔)とする必要があり、細か
い気泡の生成、貫通気孔とするための凝結時期の調整な
ど厳しい製造条件を強いられる。このように多孔質コン
クリート系吸音材も種々の課題を有している。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためなされたもので、その目的は、軽量性、吸音性、耐
久性に優れ、多孔質コンクリート系吸音材のように厳し
い製造条件を強いられることがなく通常のコンクリート
製品と同等な製造プロセスで製造できる軽量吸音コンク
リート、軽量吸音コンクリートユニット、およびそれら
を用いた吸遮音パネルを提供することにある。また、こ
のような軽量吸音コンクリートおよび吸遮音パネルの製
造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、 (1)ある程度の強度および最大吸音率80%以上を確
保し、吸音コンクリートの軽量化を図るためには、単位
容積質量で1.0kg/l以下、好ましくは0.8kg
/l以下、さらに好ましくは0.5kg/l以下の軽量
骨材を用い、吸音コンクリートの気孔率、かさ密度が所
定の範囲になるように、この軽量骨材を水和硬化性材料
と共に配合して成形する必要があること (2)骨材を、14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以
下の範囲のものが90重量%以上になるように、または
8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の範囲のものが
90重量%以上になるように整粒することにより、特に
吸音率を高めることができ、また、このように異なる軽
量骨材の粒径範囲のいずれかを選択することにより吸音
率が最大となる周波数が異なる軽量吸音コンクリートが
得られること (3)最大吸音周波数の異なる2以上の軽量吸音コンク
リートを規則的または不規則的に(例えば交互に)配設
するか、あるいはこれらを積層して軽量吸音コンクリー
トユニットを構成することにより、幅広い周波数で高い
吸音率が得られること (4)これらの軽量吸音コンクリートは、コンクリート
二次製品で用いられている即時脱型製造プロセスを適用
することができ、従って、厳しい製造条件を強いられる
ことがなく、高い生産性で安価に製造できる可能性があ
ること (5)軽量吸音コンクリートと各種無機系建築ボード、
モルタル・コンクリート板、鋼板等と一体化し、パネル
化することにより、さらに遮音性を付与できることを見
出し、本発明を発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、 (1) 単位容積質量1.0kg/l以下の軽量骨材
と、前記骨材1m3 に対して250〜400kgの割合
で配合された水和硬化性材料を水和硬化させてなる水和
物とからなり、みかけ気孔率が35%以上80%以下、
かさ密度が1.5kg/l以下であり、かつ最大吸音率
が80%以上である軽量吸音コンクリートを、不燃性建
材よりなる型枠と一体化してなることを特徴とする吸遮
音パネル。 (2) 前記軽量骨材が単位容積質量0.5kg/l以
下であることを特徴とする(1)に記載の吸遮音パネ
ル。 (3) 前記軽量骨材が、14メッシュ篩上以上8メッ
シュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上であるか、
または8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の範囲の
ものが90重量%以上であることを特徴とする(1)ま
たは(2)に記載の吸遮音パネル。 (4) 単位容積質量1.0kg/l以下の軽量骨材
と、前記骨材1m3 に対して250〜400kgの割合
で配合された水和硬化性材料を水和硬化させてなる水和
物とからなり、みかけ気孔率が35%以上80%以下、
かさ密度が1.5kg/l以下であり、かつ最大吸音率
が80%以上であって、最大吸音周波数の異なる2以上
の軽量吸音コンクリートが積層されてなる軽量吸音コン
クリートユニットを、不燃性建材よりなる型枠と一体化
してなることを特徴とする吸遮音パネル。 (5) 前記2以上の軽量吸音コンクリートのうち少な
くとも1つの軽量骨材が、14メッシュ篩上以上8メッ
シュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上であるか、
または8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の範囲の
ものが90重量%以上であることを特徴とする(4)に
記載の吸遮音パネル。 (6) 軽量骨材が14メッシュ篩上以上8メッシュ篩
下以下の範囲のものが90重量%以上である軽量吸音コ
ンクリートと、軽量骨材が8メッシュ篩上以上4メッシ
ュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上である軽量吸
音コンクリートとが積層されていることを特徴とする
(4)に記載の吸遮音パネル。 (7) 前記軽量吸音コンクリートの厚さが10〜70
mmであり、ユニット全体の厚さが20〜100mmで
あることを特徴とする(4)ないし(6)のいずれか1
項に記載の吸遮音パネル。 (8) 単位容積質量1.0kg/l以下の軽量骨材
と、前記骨材1m3 に対して250〜400kgの割合
で配合された水和硬化性材料を水和硬化させてなる水和
物とからなり、みかけ気孔率が35%以上80%以下、
かさ密度が1.5kg/l以下であり、かつ最大吸音率
が80%以上であって、最大吸音周波数の異なる2以上
の軽量吸音コンクリートを規則的または不規則的に配設
してなる軽量吸音コンクリートユニットを、不燃性建材
よりなる型枠と一体化してなることを特徴とする吸遮音
パネル。 (9) 前記2以上の軽量吸音コンクリートのうち少な
くとも1つの軽量骨材が、14メッシュ篩上以上8メッ
シュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上であるか、
または8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の範囲の
ものが90重量%以上であることを特徴とする(8)に
記載の吸遮音パネル。 (10) 互いに最大吸音周波数の異なる軽量吸音コン
クリートを交互に配設してなることを特徴とする(8)
に記載の吸遮音パネル。 (11) 前記各軽量吸音コンクリートの軽量骨材が、
14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以下の範囲のもの
が90重量%以上であるか、または8メッシュ篩上以上
4メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上であ
ることを特徴とする(10)に記載の吸遮音パネル。 (12) 同一厚さにおいて実質的に同一の最大吸音周
波数および帯域を有し、実質的に同一材料で構成され、
かつ厚さが異なる2以上の軽量吸音コンクリートを規則
的または不規則的に配設してなる(8)または(9)に
記載の吸遮音パネル。 (13) 前記軽量吸音コンクリートの軽量骨材が、1
4メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以下の範囲のものが
90重量%以上であるか、または8メッシュ篩上以上4
メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上である
ことを特徴とする(12)に記載の吸遮音パネル。 (14) 単位容積質量1.0kg/l以下の軽量骨材
を準備する工程と、前記骨材1m3 に対して250〜4
00kgの水和硬化性材料、および前記材料に対する重
量比で25〜40%の水を加えて混練する工程と、生成
された混練物を所定の形状に成形する工程と、生成され
た成形物を養生硬化する工程と、これにより形成された
軽量吸音コンクリートを不燃建材よりなる型枠と一体化
する工程と、を備えたことを特徴とする吸遮音パネルの
製造方法。 (15) 前記軽量骨材が単位容積質量0.5kg/l
以下であることを特徴とする(14)に記載の吸遮音パ
ネルの製造方法。 (16) 前記軽量骨材が、14メッシュ篩上以上8メ
ッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上である
か、または8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の範
囲のものが90重量%以上であることを特徴とする(1
4)または(15)に記載の吸遮音パネルの製造方法。 (17) 前記成形する工程が、振動成形法を用いてな
されることを特徴とする(14)記載の吸遮音パネルの
製造方法。を提供するものである。
【0013】なお、本発明において、メッシュとは、T
yler篩に基づくTyler番号をいう。
【0014】
【作用】本発明における軽量吸音コンクリートは、単位
容積質量で1.0kg/l以下の軽量骨材を使用するこ
とが必須となる。軽量骨材の単位容積質量が1.0kg
/lより大きくなると、軽量コンクリートのかさ密度を
1.5kg/l以下とすることが困難となり、パネル化
した時、軽量化を図ることができない。軽量骨材の単位
容積質量は、好ましくは0.8kg/l以下、さらに好
ましくは0.5kg/lである。軽量化の観点からは、
軽量骨材の単位容積質量の下限は存在しないが、耐久性
および強度等の観点からは、無機系軽量骨材の場合、
0.2kg/l以上であることが好ましい。なお、0.
01〜0.2kg/lの有機系軽量骨材を用いることも
できるが、パネルの不燃性、耐火性、強度、コスト等の
観点から、その使用量は制限される。
【0015】本発明の軽量吸音コンクリートは、このよ
うな軽量骨材と水和硬化性材料を水和硬化させてなる水
和物とからなるものであるが、全体のみかけ気孔率が3
5%以上80%以下であり、かさ密度が1.5kg/l
以下である。これにより十分軽量でしかも吸音特性に優
れたものとなる。また、かさ密度の好ましい範囲は0.
4〜1.0kg/lである。かさ密度が0.4kg/l
未満では、強度が低くなる傾向にある。このように、み
かけ気孔率を35%以上80%以下で、かさ密度を1.
5kg/l以下とすることにより、軽量である程度吸音
特性が優れたものとなるが、本発明では、特に、交通騒
音、工場騒音など、比較的大きな騒音の低減に対して効
果的な吸音材料を得る観点から、さらに垂直入射法によ
る最大吸音率が80%以上であることを要件とする。前
述したグラスウール、ロックウール、セラミック系、多
孔質コンクリート系などの吸音材は、いずれも垂直入射
法による最大吸音率が80%以上と高い吸音性を有する
ものである。最大吸音率が80%未満、例えば穴あき石
膏ボードのような穴あき板も吸音材料の一種とされてい
るが、比較的騒音が小さく騒音の低減の程度も小さくて
よい場合か、あるいは前記高吸音製の吸音材と組み合わ
せて使用されている。本発明の軽量吸音コンクリート
は、比較的大きな騒音の低減に対して使用される前記高
吸音性の吸音材と同等の吸音性を有するものである。
【0016】なお、ここでいうみかけ気孔率は、吸音コ
ンクリート(成形体)内部ガスを真空置換し、アルキメ
デス法により測定したものであり、水和物に閉塞されな
い骨材の開気孔を含む値である。従って、本発明の軽量
吸音コンクリートのみかけ気孔率35〜80%は、水和
物に閉塞されない骨材の開気孔率を含む値である。軽量
吸音コンクリートのみかけ気孔率に骨材の開気孔がとの
程度含まれるかは、それらを区別する測定法がなく、明
らかではない。
【0017】本発明者らが検討した結果によれば、吸水
率がほぼ0の骨材を用いて作製した吸音コンクリート
は、みかけ気孔率が20%以上で、高い吸音率、例えば
最大吸音率で80%以上が得られる。すなわち、骨材の
開気孔率をほとんど含まず、骨材および水和物によって
のみ形成される空隙(気孔)が20%以上であれば、高
い吸音率を得ることができる。骨材の開気孔部分が吸音
率にどの程度寄与しているかは明らかではないが、骨材
および水和物によってのみ形成される気孔率が少なくと
も20%は必要である。また、骨材および水和物によっ
てのみ形成され、かつ骨材の開気孔を含まない上限の気
孔率は40%である。40%を超える気孔率は、高い吸
音率を得るために必要としない。また、40%を超える
場合、軽量吸音コンクリートの製造が実用上困難となる
ばかりか、強度、耐久性等が大幅に低下し好ましくな
い。
【0018】一方、本発明に使用する軽量骨材は、開気
孔を例えば骨材の吸水率(JISA1134「構造用軽
量骨材の比重及び吸水率試験方法」で測定される値)で
表示した場合、通常5%以上である。本発明の軽量吸音
コンクリートは、水和硬化性材料の量を通常のコンクリ
ートよりも少なくしていることから、軽量骨材の開気孔
部分(吸水部分)が水和物により完全に閉塞されること
はなく、開気孔部分が残存している。その量は、前述し
たように明確ではないが、本発明者らが吸水率の異なる
軽量骨材で検討した結果、およそ15〜40%の範囲で
あろうと推定された。従って、本発明では、軽量吸音コ
ンクリートにおける軽量骨材の開気孔部分を含むみかけ
気孔率を35〜80%の範囲に規定した。
【0019】軽量骨材としては、パーライト系、バーミ
キュライト系など一般に市販されているものを用いるこ
とができる。また、フライアッシュ、赤泥、下水汚泥等
の焼却灰などの廃棄物に発泡剤等を加え、造粒、焼成、
発泡させた軽量骨材を用いることができ、これらの骨材
を使用することは資源リサイクルの観点から好ましい。
また、これらの骨材は、いずれも無機系軽量骨材である
が、軽量化の補助的手段として、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニリデン等有機系発泡ビーズを本発明の目的を逸脱
しない範囲で用いてもよい。
【0020】軽量骨材の粒度は、14メッシュ篩上以上
8メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上であ
るか、または8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の
範囲のものが90重量%以上であることが好ましい。
【0021】軽量骨材の90重量%以上が、14メッシ
ュ篩上以上8メッシュ篩下以下で篩分けられた範囲、ま
たは8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下で篩分けら
れた範囲という狭い範囲内に含まれるようにすることに
より、吸音率に関係する気孔率が好ましいものとなり、
特に良好な吸音率を得ることができる。軽量骨材の上記
いずれかの篩分けの範囲に含まれる量が90重量%未満
となり粒度分布がブロードになると、上述したような好
ましい気孔率が確保できなくなり、吸音率の最大値が8
0%以上となるような高い吸音性をもつ軽量吸音コンク
リートが得難くなる。
【0022】粒度の範囲を上記範囲に規定することによ
り、吸音特性上重要な低周波数域において吸音率が最大
となる。すなわち、軽量吸音コンクリートの厚さを60
mmとした場合、14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下
以下の範囲のものが90重量%以上である軽量骨材の場
合には600Hz前後で吸音率が最大となり、8メッシ
ュ篩上以上4メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量
%以上である軽量骨材の場合には1000Hz前後で吸
音率が最大となる。なお、軽量骨材の粒度分布が14メ
ッシュ篩下の範囲を主体とするようなものとなる場合に
は、上述したような好ましい気孔率を確保し難くなり好
ましくない。
【0023】また、このように軽量骨材の篩分けの範囲
を14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以下の範囲、ま
たは8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の範囲と2
種類の中から選択することにより、吸音率が最大となる
周波数を異ならしめることができ、吸音周波数帯域が極
めて広いものとなる。
【0024】従って、これらの篩分け範囲の軽量骨材を
用いて得られた軽量吸音コンクリートを例えば交互配置
することにより、最大吸音周波数が異なる2種類の軽量
吸音コンクリートが配置されることとなり、600Hz
前後〜1000Hz前後までの幅広い周波数帯域で高い
吸音率を持つ軽量吸音コンクリートユニットを得ること
ができる。なお、配置は必ずしも交互的でなくてもよ
く、また規則的であっても不規則的であってもよい。
【0025】また、より低周波数側でより高い吸音性を
必要とするならば、14メッシュ篩上以上8メッシュ篩
下以下の範囲のものが90重量%以上の軽量骨材(細粒
径側)を用いた軽量吸音コンクリートの割合が高くなる
ように配置すればよいし、より高周波数側でより高い吸
音性を必要とするならば、8メッシュ篩上以上4メッシ
ュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上の軽量骨材
(粗粒径側)を用いた軽量吸音コンクリートの割合が高
くなるように配置すればよい。例えば、より低周波数側
でより高い吸音性を必要とするならば細粒径側の軽量骨
材を用いた軽量吸音コンクリートと粗粒径側の軽量骨材
を用いた軽量吸音コンクリートとを3:1の割合で配置
し、高周波数側でより高い吸音性を必要とするならば低
粒径側の軽量骨材を用いた軽量吸音コンクリートと高粒
径側の軽量骨材を用いた軽量吸音コンクリートとを1:
3の割合で配置するようにし、これらの割合が3:1〜
1:3の範囲で任意に選択するようにすることができ
る。ただし、この範囲は例示であってこれに限定される
ものではない。
【0026】14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以下
の範囲のものが90重量%以上の軽量骨材を用いて形成
した軽量吸音コンクリートと、8メッシュ篩上以上4メ
ッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上の軽量骨
材を用いて形成した軽量吸音コンクリートとを積層して
ユニット化した場合にも、最大吸音周波数が異なる軽量
吸音コンクリートが存在することとなり、幅広い周波数
帯域で高い吸音率を得ることができる。積層する軽量吸
音コンクリートの厚さは10〜70mmの範囲であるこ
とが好ましく、積層したユニットの厚さを40〜100
mmとすることが好ましい。
【0027】積層するそれぞれの軽量吸音コンクリート
の厚さは、低周波数側でより高い吸音性を必要とするな
らば、14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以下の範囲
を主体とする軽量骨材で作製したものをより厚くすれば
よいし、高周波数側でより高い吸音性を必要とするなら
ば、8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の範囲を主
体とする軽量骨材で作製したのものをより厚くすればよ
い。
【0028】なお、このように幅広い周波数帯域で高い
吸音率を得るためには、上述した2種類の粒径の範囲を
主体とする軽量骨材を用いることが好ましいが、必ずし
もこれらに限定されず、少なくとも最大吸音周波数の異
なる2以上の吸音コンクリートの組み合わせであればよ
い。
【0029】同一粒径範囲を主体とした軽量骨材のみを
用いて軽量吸音コンクリートを作成し、その厚さを変え
ることによっても吸音率が最大となる周波数を変えるこ
とができ、厚さを大きくすることにより、吸音率が最大
となる周波数が低周波数側へ移行する。すなわち、同一
厚さにおいて実質的に同一の最大吸音周波数および帯域
を有し、実質的に同一材料で構成されている軽量吸音コ
ンクリートでも、厚さが異なれば最大吸音周波数帯域が
異なる。従って、厚さが異なる2以上の軽量吸音コンク
リートを例えば交互に配置することによっても、幅広い
周波数帯域で高い吸音率を得ることができる。なお、こ
の場合にも配置は必ずしも交互的でなくてもよく、また
規則的であっても不規則的であってもよい。
【0030】例えば、14メッシュ篩上以上8メッシュ
篩下以下の範囲のものが90重量%以上の軽量骨材を用
いて形成した軽量吸音コンクリートのみを用い、厚さを
異ならしめたユニットを形成することにより、600H
z前後〜1000Hz前後までの幅広い周波数帯域で高
い吸音率をもつ軽量吸音コンクリートを得ることができ
る。
【0031】ここで用いる軽量吸音コンクリートの厚さ
は、20〜80mmの範囲であることが好ましい。厚さ
の選定およびその配置の仕方は、高い吸音率を必要とす
る周波数に応じ選択することができる。より低周波数側
で高い吸音性をもつ最適な厚さは50〜80mmであ
り、より高周波数側で高い吸音性をもつ最適な厚さは2
0〜50mmである。これらの配置の仕方は、低周波数
側でより高い吸音率を必要とするならば、厚さ50〜8
0mmのものの割合を増加させればよいし、高周波数側
でより高い吸音率を必要とするならば、厚さ20〜50
mmのものを増加させればよい。この場合にも、厚さ5
0〜80mmのものと20〜50mmのものとを例えば
3:1〜1:3の範囲で選定するようにすることができ
る。そして、この場合にもこの範囲は例示であってこれ
に限定されるものではない。
【0032】本発明の軽量吸音コンクリートは、上述の
ような軽量骨材を準備し、骨材1m3 に対して250〜
400kgの水和硬化性材料、および前記材料に対する
重量比で25〜40%の水を加えて混練し、成形し、養
生硬化することにより得られる。軽量骨材は上述したよ
うに予め粒度調整して用いることが好ましい。
【0033】水和硬化性材料の量は、軽量骨材1m3
対し250〜400kgが好適である。250kg未満
であると、強度発現が低いばかりか成形後の即時脱型や
移送等ハンドリングも困難となる。また、400kgを
越えると骨材間の空隙をペースト(水和硬化性材料+
水)が埋めてしまい気孔率が低下し、吸音率が低くな
る。
【0034】水和硬化性材料としては、ポルトランドセ
メント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリ
カセメントなどJISに制定されているセメントが一般
的に使用できる。また、これらセメントに高炉スラグ粉
末、フライアッシュ、シリカ質粉末、炭酸カルシウム粉
末などの混和材を加えてもよい。さらに、速硬性を必要
とするならば、カルシウムアルミネート、カルシウムフ
ルオロアルミネート、カルシウムサルフォアルミネート
等を主成分とする速硬性のセメントもしくは混和材、高
強度を必要とするならば、シリカヒューム、ネオヒュー
ム等のシリカ質超微粉、ブレーン比表面積6000cm
2 /g以上の高炉スラグ微粉末、フライアッシュを気流
分級機等により微粉化した粉末、などをセメントに混合
して使用してもよい。
【0035】水和硬化性材料に対する水の比率(水セメ
ント比)は、25〜40%の範囲、好ましくは25〜3
0%の範囲である。軽量吸音コンクリートの強度を高め
るためには、水セメント比が低いことが好ましいが、2
5%未満であると混練が困難となり骨材とペーストとを
均一に混合することができなくなる。40%を越えると
軽量吸音コンクリートの強度が低下するばかりか、成形
時に骨材とペーストが分離しやすく、下部側にペースト
が多くなり吸音率が低下するとともに、上下部で強度差
が生じる。なお、高性能減水剤等の混和剤を使用すれば
水を25%未満とすることが可能であるが、混和剤を多
く必要とし、コスト高となるばかりか、強度向上効果も
それほど大きくない。また、本発明では、各種混和剤の
使用が必須ではないが、水和硬化性材料の種類(速硬性
材料、超微粉材料等)によっては混和剤の使用が必要と
なる場合もある。なお、軽量骨材の吸水率が大きい場
合、事前に吸水させ表面乾燥状態としておくか、吸水す
る分に見合う分の水を多く加えることが必要である。
【0036】混練は、モルタル及びコンクリート等の混
練に通常使用されているミキサーを用いることができ
る。軽量骨材の強度が弱く、混練中に骨材が破壊する恐
れがある場合は、例えばオムニミキサーなどを用いると
よい。
【0037】得られた混練物は、型枠に投入し成形され
る。本発明により得られる混合物は、水セメント比が低
いため、単に型枠に投入しただけでは十分な充填が行え
ない恐れがある。従って、振動を加えて充填する振動成
形法が好適である。なお振動成形法は、インターロッキ
ングブロック、コンクリート平板などコンクリート二次
製品の即時脱型製造プロセスに一般的に用いられてい
る。従って、振動成形法を用いることにより、既存の製
造プロセスを使用することができるため新たな設備投資
の必要がなく、高い生産性で製造できる。また振動成形
法は、金型を加工すれば複雑な形状の成形体を得ること
も可能である。
【0038】次に、このようにして得られた成形体は養
生され、その際の水和反応により硬化される。養生方法
は特に限定されるものではないが、短期間で製造するた
め一般的に常圧蒸気あるいは高圧蒸気による養生が採用
され、その中でも特に、コンクリート二次製品などに用
いられている常圧蒸気養生が、設備費、養生コスト等の
面で好適である。蒸気養生温度は、一般的には30〜9
0℃好ましくは40〜70℃の範囲である。またこのよ
うな蒸気養生では、一般的にボイラーで得た蒸気を養生
室へ吹き込み所定温度に制御する。しかし蒸気養生温度
が30〜40℃と低くてよい場合、蒸気を吹き込むこと
なしに行うこともできる。すなわち、ある程度密閉され
た養生室内で、かつ多量の成形体を養生することによ
り、その水和反応で発熱し、蒸気を吹き込む場合と同様
な効果が得られる。
【0039】軽量吸音コンクリートに着色する場合、特
願平5−130900号公報に記載されているような炭
酸ガスを含んだ雰囲気で養生する方法を適用することが
好ましい。この養生方法を用いることにより、コンクリ
ート特有の白華が抑制された鮮明な着色が可能となり、
意匠性に優れたものとなる。炭酸ガスの濃度は、10%
以上あればよい。特に炭酸ガス10%以上を含む排ガス
を利用すれば、コスト面で有利である。また炭酸ガスを
含んだ雰囲気で養生する場合、その温度は10〜60℃
の範囲で行うのがよい。10℃以下では、石灰分の水へ
の溶解度が小さくなり、炭酸化反応の進行に時間を要す
る。また60℃以上では、炭酸ガスの水への溶解度が小
さくなり、炭酸化反応の進行が遅くなる。なお、炭酸化
反応を進行させるためには、水が不可欠であり、相対湿
度60%以上好ましくは80%以上の雰囲気とし、成形
体から水分が完全に逸脱しないようにすることが必要で
ある。なお水セメント比が高い場合、相対湿度を60〜
70%とし成形体から水分を若干逸脱させた方が、炭酸
ガスの成形体内部への拡散速度が大きくなり、炭酸化反
応の進行が速くなる場合もある。
【0040】以上のようにして得られる軽量吸音コンク
リートは、それほど強度が高くなく、これを単体で使用
するのは通常困難である。また、端面を保護しておかな
いと、角欠けなど剥離を生じる恐れもある。従って、本
発明の軽量吸音コンクリートをパネルとして商用化する
場合、GRC板、ケイカル板等の無機系建築ボード、モ
ルタル・コンクリート板、鋼板等の不燃建材よりなる型
枠と一体化することが必要である。また、このような不
燃建材よりなる型枠と一体化することにより、吸音性の
みならず遮音性も優れたものとなる。本発明は、既述し
たような軽量吸音コンクリートまたは軽量吸音コンクリ
ートユニットを不燃建材よりなる型枠と一体化してなる
吸遮音パネルをも提供するものである。
【0041】軽量吸音コンクリートをモルタル・コンク
リート板と一体化する場合、モルタル・コンクリートの
型枠部分と軽量吸音コンクリート部分とを同時成形した
後、養生するのが好ましい。同時成形に際しては、コン
クリート型枠部分からモルタル分が分離し、軽量吸音コ
ンクリート部分の空隙を大きく埋めることのないよう
に、コンクリート型枠部分のコンクリート配合設計を行
うことが必要である。
【0042】また、軽量吸音コンクリートとGRC板、
ケイカル板等の無機系建築ボード、モルタル・コンクリ
ート板、鋼板等とを一体化する場合、モルタル、ポリマ
ーモルタル等セメント系接着剤、エポキシ系、酢酸ビニ
ル系などの有機系接着剤を用いて行う方法を採用するこ
とができる。
【0043】なお上記型枠と軽量吸音コンクリートとの
接着強度が十分確保できない場合、上記各種型枠と軽量
吸音コンクリートとの間にポリエステル、ポリプロピレ
ンなどの不織布を介在させ、エポキシ系、酢酸ビニル系
などの有機系接着剤を用いて一体化すると、より強固に
接着することが可能である。
【0044】本発明の軽量吸音コンクリートおよびそれ
とコンクリートで作製した型枠とを一体化した吸遮音パ
ネルの一例を図1に、また鋼板で作製した型枠と一体化
した吸遮音パネルの一例を図2に示す。両図とも(a)
が平面図で(b)が断面図である。これらの図に示すよ
うに、複数の軽量吸音コンクリート11をコンクリート
型枠12または鋼板型枠13内に配置することにより吸
遮音パネルが構成されている。
【0045】
【実施例】以下に実施例により、本発明を詳細に説明す
る。
【0046】(実施例1)骨材としてフライアッシュを
主原料に製造された軽量骨材を用いた。軽量骨材は、骨
材A(14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以下の範囲
のものが96重量%、吸水率18.7%、単位容積質量
0.26kg/l)、骨材B(8メッシュ篩上以上4メ
ッシュ篩下以下の範囲のものが94%、吸水率19.6
%、単位容積質量0.21kg/l)を使用した。また
参考のため骨材C(28メッシュ篩上以上14メッシュ
篩下以下の範囲のものが98重量%、吸水率19.6
%、単位容積質量0.26kg/l)も使用した。なお
軽量骨材は、表面乾燥状態で使用した。水和硬化性材料
としては、普通ポルトランドセメント(以下、単に「セ
メント」という)を用いた。
【0047】骨材A、B、C1m3 に対し、セメント量
300kg、水量75kg(水セメント比;25%)の
配合割合で、ホバート型のモルタルミキサーで混練した
後、型枠に投入し、振動成形(加振時間;30秒、振動
数;4000rpm、振幅;0.5mmの条件)を行っ
た。なお、成形体の寸法は、幅100×長200×厚6
0mmとした。
【0048】振動成形後、即時に脱型を行い、20℃の
湿空状態で5時間の前養生を行い、60℃まで2時間で
昇温し、10時間の蒸気養生を行った。その後、20℃
まで降温し、材令7日まで湿空養生を行った。
【0049】得られた成形体から、直径100×高60
mmの試験体を切出し、吸音率の測定に供した。吸音率
の測定は、JIS A 1405「管内法による建築材
料の垂直入射吸音率測定方法」により行った。
【0050】測定結果を図3に示す。図3は横軸に周波
数をとり縦軸に垂直入射吸音率をとってこれらの関係を
示すものであるが、この図から明らかなように、骨材A
では吸音率の最大が600Hz前後に、骨材Bでは吸音
率の最大が1000Hz前後になることが確認された。
また両骨材とも最大吸音率が90%以上と高い吸音性を
示している。これに対して参考のための骨材Cでは、吸
音率の最大が、400Hz前後と低くなるが、最大吸音
率が60%程度と吸音性が低いことが確認された。
【0051】(実施例2)実施例1により骨材Aで作製
した軽量吸音コンクリートと骨材Bで作製した軽量吸音
コンクリートとを積層してユニット化した。骨材Aを用
いた吸音コンクリート、骨材Bを用いた吸音コンクリー
トとも厚さ30mmとなるように調整し、実施例1と同
じ方法で振動成形、養生を行い、厚さ60mmの積層成
形体を作製した。実施例1と同様に試験体を切出し、吸
音率の測定を行った。
【0052】測定結果を図4に示す。図4も図3と同
様、周波数と垂直入射吸音率との間の関係を示すもので
あるが、この図から明らかなように、異なる粒度をもつ
軽量骨材で作製した軽量吸音コンクリートを積層するこ
とにより、幅広い周波数で高い吸音率が得られることが
確認された。
【0053】(実施例3)骨材A1m3 に対し、セメン
ト量300kg、水量75kg(水セメント比;25
%)の配合割合とし、実施例1と同じ方法で成形体厚さ
を20、40、60、80mmに変えて作製した。実施
例1と同様に試験体を切出し、吸音率の測定を行った。
【0054】測定結果を図5に示す。図5も周波数と垂
直入射吸音率との間の関係を示すものであるが、この図
から明らかなように、軽量吸音コンクリートの厚さを変
えることにより、吸音率が最大となる周波数が異なるこ
とが確認された。
【0055】(実施例4)骨材A1m3 に対し、セメン
ト量を150、200、250、300、350、40
0kgと変えて実施例1と同じ方法で成形体を作製し
た。なお水量は、水セメント比を25%一定として加え
た。実施例1と同様に試験体を切出し、吸音率の測定を
行った。
【0056】測定結果を図6に示す。図6も周波数と垂
直入射吸音率との間の関係を示すものであるが、この図
から明らかなように、セメント量を増加することにより
最大吸音率が低下していく傾向にある。セメント量40
0kgを超えて配合した場合には、最大吸音率が80%
未満になることが予想され、セメント量は400kg以
下とすることが必要であることがわかった。
【0057】(実施例5)実施例4と同じ条件で作製し
た成形体の曲げ強度およびかさ密度を測定した。測定結
果を図7に示す。曲げ強度は、セメント量に比例し向上
する。図7に示すように、曲げ強度で4kgf/cm2
以上と多孔質コンクリート系吸音材(商品名「ポアセ
ル」、大同コンクリート製、曲げ強度;4kgf/cm
2 、圧縮強度;11kgf/cm2 )より大きくするた
めには、セメント量250kg以上が必要であることが
確認された。
【0058】なお、かさ密度はセメント量250〜40
0kgの範囲で0.6kg/l〜0.8kg/lであ
り、このようにして製造された吸音コンクリートが軽量
であることが確認された。
【0059】また、これらの成形体のみかけ気孔率を測
定した結果、セメント量250kgの場合58%、セメ
ント量400kgの場合78%であった。なお、みかけ
気孔率は成形体内部ガスを真空置換しアルキメデス法に
て測定した。
【0060】(実施例6)吸水率が比較的低い軽量骨材
として、同様にフライアッシュを主原料に製造された骨
材D(14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以下の範囲
のものが91重量%、吸水率5.2%、単位容積質量
0.91kg/l)を用いた。骨材D1m3に対し、セ
メント量250kg、400kgの2水準とし、実施例
4と同様に成形体を作製し、吸音率の測定を行った。
【0061】測定結果を図8に示す。図8も周波数と垂
直入射吸音率との間の関係を示すものであるが、この図
から、骨材の種類を変えても図6と同等の吸音率が得ら
れることが確認された。
【0062】また、これらの成形体のみかけ気孔率を測
定した結果、セメント量250kgの場合36%、セメ
ント量400kgの場合55%であった。また、かさ密
度はそれぞれ1.1kg/l、1.4kg/lであっ
た。
【0063】(実施例7)即時脱型後のハンドリング性
を判断するために、実施例4と同じ条件で作製した脱型
直後の成形体を500mm×厚さ3.2mmの鋼板に
乗せた。次に一端を2cm持ち上げて落とした。これを
3回繰り返し、成形体の変形状況を観察した。結果を表
1に示す。
【0064】
【表1】 表1から、セメント量200kg以下では、成形体の変
形が大きく、即時脱型後の移送等ハンドリングを行うの
が困難と判断される。従って、本発明の軽量吸音コンク
リートに即時脱型成形プロセスを適用するためには、セ
メント量250kg以上が必要であることが確認され
た。
【0065】(実施例8)骨材A1m3 に対し、セメン
ト量300kg、水量を60、75、90、105、1
20、135kg(水セメント比;20、25、30、
35、40、45%)と変えて、混練状況および振動成
形の状況を観察した。水セメント比20%では、混練時
に骨材とセメントの均一混合を行うことができなかっ
た。水セメント比25%以上では、均一混合を行うこと
が可能であった。水セメント比25%以上の混練物は、
直ちに振動成形を行ったが、水セメント比45%になる
と水が多すぎ、骨材とペーストが分離し、特に成形体下
部は骨材間の空隙を埋めた状態となった。従って、振動
成形を行うためには、水セメント比を25〜40%の範
囲とすることが必要であることが確認された。
【0066】(実施例9)図2で示したような軽量吸音
コンクリートと鋼板による型枠とを一体化し、吸遮音パ
ネルを作製した。吸遮音パネルの寸法は、幅500×長
1960×厚さ約60mmとした。図9に示すように、
軽量吸音コンクリートの部分は、実施例1により骨材A
で作製したもの(細粒軽量吸音コンクリート14)と骨
材Bで作製したもの(粗粒軽量吸音コンクリート15)
でかつ厚さ60mmとし、それらを交互に配置した。軽
量吸音コンクリートと鋼製型枠の接着は、目付け量50
g/m2 のポリエステル不織布をその間に介在させ、エ
ポキシ樹脂により接着した。なお鋼製の型枠は、厚さ
1.6mmの鋼板を加工し作製した。
【0067】また軽量吸音コンクリートと普通コンクリ
ートにより作製した型枠と一体成形した吸遮音パネルも
同様に作製した。吸遮音パネルの寸法を厚さ95mmと
した以外は、鋼板製の型枠と一体化した吸遮音パネルと
同じように軽量吸音コンクリートの配置を行った。
【0068】吸音率の測定は、JIS A 1409
「残響室法吸音率の測定方法」により行った。測定は、
残響室内に吸遮音パネルを横方向に2個(1.96×2
=3.92m)、縦方向に6個(0.5×6=3.00
m)並べて行った。
【0069】測定結果を図10に示す。図10は横軸に
中心周波数をとり縦軸に残響室法吸音率をとってこれら
の関係を示すものであるが、この図から明らかなよう
に、上記鋼板製型枠およびコンクリート型枠を用いた本
発明の吸遮音パネルは、いずれも幅広い周波数で高い吸
音率を示すことが確認された。
【0070】(実施例10)ここでは、実施例2に示し
た、骨材Aで作製した軽量吸音コンクリートと骨材Bで
作製した軽量吸音コンクリートとを積層してユニット化
したものを、実施例9と同様に鋼製の型枠と一体化した
吸遮音パネルを作製し、実施例9と同様に吸音率の測定
を行った。
【0071】その測定結果を図11に示す。図11も図
10と同様、横軸に中心周波数をとり縦軸に残響室法吸
音率をとってこれらの関係を示すものであるが、この図
から明らかなように、このような積層タイプのものを用
いた吸遮音パネルの場合にも、幅広い周波数で高い吸音
率を示すことが確認された。
【0072】(実施例11)ここでは、実施例3と同様
の方法で厚さ40mmおよび60mmの軽量吸音コンク
リートを作製した。そして、これらの軽量吸音コンクリ
ートを図12に示すようにコンクリート製型枠と一体成
形した吸遮音パネルを作製した。この吸遮音パネルは、
その平面図を同図(a)、断面図を同図(b)に示すよ
うに、上記60mmの厚さを有する厚い軽量吸音コンク
リート16と、40mmの厚さを有する薄い軽量コンク
リート17を交互に配置したものであり、この吸遮音パ
ネルを用いて実施例9と同様に吸音率の測定を行った。
【0073】その測定結果を図13に示す。図13も図
10、図11と同様、横軸に中心周波数をとり縦軸に残
響室法吸音率をとってこれらの関係を示すものである
が、この図から明らかなように、このように厚さが異な
る軽量吸音コンクリートを用いた吸遮音パネルの場合に
も、幅広い周波数で高い吸音率を示すことが確認され
た。
【0074】(実施例12)実施例9で作製した、骨材
Aを用いた軽量吸音コンクリートと骨材Bを用いた軽量
吸音コンクリートとを交互に配置し、それぞれ鋼板型枠
およびコンクリート型枠と一体化した吸遮音パネルの遮
音性の測定を行った。遮音性の測定は、JIS A 1
416「実験室における音響透過損失測定方法」により
行った。
【0075】測定結果を図15に示す。図15は横軸に
中心周波数をとり縦軸音響透過損失をとってこれらの関
係を示す図であり、音響透過損失が高いほど遮音性に優
れていることとなる。この図から明らかなように、鋼板
製型枠およびコンクリート型枠を用いた本発明の吸遮音
パネルは、いずれも高い遮音性を有することが確認され
た。
【0076】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、軽量骨
材を用い、さらに、みかけ気孔率および全体のかさ密度
を規定することにより、軽量性、吸音性、耐久性に優れ
た軽量吸音コンクリートが提供される。また、このよう
な軽量吸音コンクリートは、従来の多孔質コンクリート
系吸音材のように厳しい製造条件を強いられることがな
く通常のコンクリート製品と同等な製造プロセスで製造
できる。また骨材の粒径を規定することにより、一層高
い吸音率をもち、かつ軽量な吸音コンクリートを得るこ
とができる。さらに、粒度の異なる軽量骨材で作製した
軽量吸音コンクリートを配設しあるいは積層化してユニ
ット化することにより、また異なる厚さの軽量吸音コン
クリートを組合せてユニット化する等、最大吸音率が異
なる2以上の軽量吸音コンクリートを組み合わせること
により、幅広い周波数の範囲で高い吸音性をもたせるこ
とが可能となる。
【0077】また、本発明によれば、軽量骨材を用い、
さらに所定量の水和硬化性材料および水を加えて、混練
し、成形養生して軽量吸音コンクリートを製造するの
で、即時脱型プロセスが適用でき、新たな設備投資の必
要がなく、高い生産性で軽量吸音コンクリートを製造す
ることができる。また水和硬化性材料および水の量を一
定の範囲にすることにより、一層高い吸音性を得ること
ができる。
【0078】さらに、このような軽量吸音コンクリート
または軽量吸音コンクリートユニットをGRC板、ケイ
カル板等の無機系建築ボード、モルタル・コンクリート
板、鋼板等の不燃性建材よりなる型枠と一体化すること
により、軽量でかつ耐久性が高く遮音性も付与された吸
遮音パネルとすることができる。
【0079】本発明の軽量吸音コンクリートおよびそれ
を用いた吸遮音パネルは多くの特長をもち、本発明品を
道路、鉄道、工場、産業用機器などの防音材料として用
いれば、騒音の低減ができ、音環境の向上に貢献するこ
とができる等、極めて有用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軽量吸音コンクリートとコンクリート
で作製した型枠とを一体化した吸遮音パネルの一実施例
を示す図。
【図2】本発明の軽量吸音コンクリートと鋼板で作製し
た型枠とを一体化した吸遮音パネルの一実施例を示す
図。
【図3】粒度の異なる軽量骨材で作製した軽量吸音コン
クリートの垂直入射吸音率の測定結果を示す図。
【図4】粒度の異なる軽量骨材で作製した軽量吸音コン
クリートを積層成形した、積層軽量吸音コンクリートの
垂直入射吸音率の測定結果を示す図。
【図5】厚さを変えて作製した軽量吸音コンクリートの
垂直入射吸音率の測定結果を示す図。
【図6】セメント量を変えて作製した軽量吸音コンクリ
ートの垂直入射法吸音率の測定結果を示す図。
【図7】セメント量を変えて作製した軽量吸音コンクリ
ートの曲げ強度およびかさ密度の測定結果を示す図。
【図8】骨材Dで作製した軽量吸音コンクリートの垂直
入射吸音率の測定結果を示す図。
【図9】骨材Aで作製した軽量吸音コンクリートと骨材
Bで作製した軽量吸音コンクリートを交互に配置し、鋼
板製の型枠と一体化した吸遮音パネルを示す図。
【図10】骨材Aで作製した軽量吸音コンクリートと骨
材Bで作製した軽量吸音コンクリートを交互に配置し、
コンクリート製の型枠又は鋼板製の型枠と一体化した吸
遮音パネルの残響室法吸音率の測定結果を示す図。
【図11】骨材Aで作製した軽量吸音コンクリートと骨
材Bで作製した軽量吸音コンクリートを積層成形した軽
量吸音コンクリートと鋼製の型枠と一体化した吸遮音パ
ネルの残響室法吸音率の測定結果を示す図。
【図12】骨材Aで厚さの異なる軽量吸音コンクリート
を作製し、それを交互に配置してコンクリート製の型枠
と一体化した吸遮音パネルを示す図。
【図13】骨材Aで厚さの異なる軽量吸音コンクリート
を作製し、それを交互に配置してコンクリート製の型枠
と一体化した吸遮音パネルの残響室法吸音率の測定結果
を示す図。
【図14】骨材Aで作製した軽量吸音コンクリートと骨
材Bで作製した軽量吸音コンクリートを交互に配置し、
コンクリート製の型枠又は鋼製の型枠と一体化した吸遮
音パネルの音響透過損失の測定結果を示す図。
【図15】日本道路公団統一型のメタル系ボックスタイ
プの防音壁を示す図。
【符号の説明】
11,14,15,16,17……軽量吸音コンクリー
ト 12……コンクリート製型枠 13……鋼板型枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04B 1/82 E04B 1/82 M G10K 11/16 G10K 11/16 D 11/162 A (56)参考文献 特開 平6−136850(JP,A) 特開 昭62−113545(JP,A) 特開 平6−118965(JP,A) 特開 昭52−94614(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/82 - 1/94 B32B 13/04 C04B 14/00 - 20/12 G10K 11/16 - 11/162

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単位容積質量1.0kg/l以下の軽量
    骨材と、前記骨材1m3 に対して250〜400kgの
    割合で配合された水和硬化性材料を水和硬化させてなる
    水和物とからなり、みかけ気孔率が35%以上80%以
    下、かさ密度が1.5kg/l以下であり、かつ最大吸
    音率が80%以上である軽量吸音コンクリートを、不燃
    性建材よりなる型枠と一体化してなることを特徴とする
    吸遮音パネル。
  2. 【請求項2】 前記軽量骨材が単位容積質量0.5kg
    /l以下であることを特徴とする請求項1に記載の吸遮
    音パネル。
  3. 【請求項3】 前記軽量骨材が、14メッシュ篩上以上
    8メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上であ
    るか、または8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の
    範囲のものが90重量%以上であることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の吸遮音パネル。
  4. 【請求項4】 単位容積質量1.0kg/l以下の軽量
    骨材と、前記骨材1m3 に対して250〜400kgの
    割合で配合された水和硬化性材料を水和硬化させてなる
    水和物とからなり、みかけ気孔率が35%以上80%以
    下、かさ密度が1.5kg/l以下であり、かつ最大吸
    音率が80%以上であって、最大吸音周波数の異なる2
    以上の軽量吸音コンクリートが積層されてなる軽量吸音
    コンクリートユニットを、不燃性建材よりなる型枠と一
    体化してなることを特徴とする吸遮音パネル。
  5. 【請求項5】 前記2以上の軽量吸音コンクリートのう
    ち少なくとも1つの軽量骨材が、14メッシュ篩上以上
    8メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上であ
    るか、または8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の
    範囲のものが90重量%以上であることを特徴とする請
    求項4に記載の吸遮音パネル。
  6. 【請求項6】 軽量骨材が14メッシュ篩上以上8メッ
    シュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上である軽量
    吸音コンクリートと、軽量骨材が8メッシュ篩上以上4
    メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上である
    軽量吸音コンクリートとが積層されていることを特徴と
    する請求項4に記載の吸遮音パネル。
  7. 【請求項7】 前記軽量吸音コンクリートの厚さが10
    〜70mmであり、ユニット全体の厚さが20〜100
    mmであることを特徴とする請求項4ないし請求項6の
    いずれか1項に記載の吸遮音パネル。
  8. 【請求項8】 単位容積質量1.0kg/l以下の軽量
    骨材と、前記骨材1m3 に対して250〜400kgの
    割合で配合された水和硬化性材料を水和硬化させてなる
    水和物とからなり、みかけ気孔率が35%以上80%以
    下、かさ密度が1.5kg/l以下であり、かつ最大吸
    音率が80%以上であって、最大吸音周波数の異なる2
    以上の軽量吸音コンクリートを規則的または不規則的に
    配設してなる軽量吸音コンクリートユニットを、不燃性
    建材よりなる型枠と一体化してなることを特徴とする吸
    遮音パネル。
  9. 【請求項9】 前記2以上の軽量吸音コンクリートのう
    ち少なくとも1つの軽量骨材が、14メッシュ篩上以上
    8メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上であ
    るか、または8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下の
    範囲のものが90重量%以上であることを特徴とする請
    求項8に記載の吸遮音パネル。
  10. 【請求項10】 互いに最大吸音周波数の異なる軽量吸
    音コンクリートを交互に配設してなることを特徴とする
    請求項8に記載の吸遮音パネル。
  11. 【請求項11】 前記各軽量吸音コンクリートの軽量骨
    材が、14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以下の範囲
    のものが90重量%以上であるか、または8メッシュ篩
    上以上4メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以
    上であることを特徴とする請求項10に記載の吸遮音パ
    ネル。
  12. 【請求項12】 同一厚さにおいて実質的に同一の最大
    吸音周波数および帯域を有し、実質的に同一材料で構成
    され、かつ厚さが異なる2以上の軽量吸音コンクリート
    を規則的または不規則的に配設してなる請求項8または
    請求項9に記載の吸遮音パネル。
  13. 【請求項13】 前記軽量吸音コンクリートの軽量骨材
    が、14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以下の範囲の
    ものが90重量%以上であるか、または8メッシュ篩上
    以上4メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上
    であることを特徴とする請求項12に記載の吸遮音パネ
    ル。
  14. 【請求項14】 単位容積質量1.0kg/l以下の軽
    量骨材を準備する工程と、前記骨材1m3 に対して25
    0〜400kgの水和硬化性材料、および前記材料に対
    する重量比で25〜40%の水を加えて混練する工程
    と、生成された混練物を所定の形状に成形する工程と、
    生成された成形物を養生硬化する工程と、これにより形
    成された軽量吸音コンクリートを不燃建材よりなる型枠
    と一体化する工程と、を備えたことを特徴とする吸遮音
    パネルの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記軽量骨材が単位容積質量0.5k
    g/l以下であることを特徴とする請求項14に記載の
    吸遮音パネルの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記軽量骨材が、14メッシュ篩上以
    上8メッシュ篩下以下の範囲のものが90重量%以上で
    あるか、または8メッシュ篩上以上4メッシュ篩下以下
    の範囲のものが90重量%以上であることを特徴とする
    請求項14または請求項15に記載の吸遮音パネルの製
    造方法。
  17. 【請求項17】 前記成形する工程が、振動成形法を用
    いてなされることを特徴とする請求項14に記載の吸遮
    音パネルの製造方法。
JP07029622A 1995-02-17 1995-02-17 吸遮音パネル及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3099667B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07029622A JP3099667B2 (ja) 1995-02-17 1995-02-17 吸遮音パネル及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07029622A JP3099667B2 (ja) 1995-02-17 1995-02-17 吸遮音パネル及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08218512A JPH08218512A (ja) 1996-08-27
JP3099667B2 true JP3099667B2 (ja) 2000-10-16

Family

ID=12281193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07029622A Expired - Fee Related JP3099667B2 (ja) 1995-02-17 1995-02-17 吸遮音パネル及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3099667B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4658362B2 (ja) * 2001-03-30 2011-03-23 太平洋セメント株式会社 軽量モルタル材の製造方法
JP2008150861A (ja) * 2006-12-18 2008-07-03 Tobishima Corp 吸音パネル
JP2008169097A (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 Tobishima Corp 吸音パネルの製造方法
JP2009013774A (ja) * 2007-06-05 2009-01-22 Yumoto Isaribikan:Kk 除菌建材の製造方法、および除菌建材

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08218512A (ja) 1996-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5025872B2 (ja) 低密度添加剤を含むファイバーセメント建築材料
US9809981B2 (en) High performance, lightweight precast composite insulated concrete panels and high energy-efficient structures and methods of making same
US5622556A (en) Lightweight, low water content cementitious compositions and methods of their production and use
US6664205B2 (en) Porous, sound-absorbing ceramic moldings and method for production thereof
AU2014343882B2 (en) Concrete element comprising a sound-absorber
US20150240163A1 (en) Fire core compositions and methods
CN104894991B (zh) 一种声屏障
JP4641117B2 (ja) 無機質セメント複合板の製造方法
JP3099667B2 (ja) 吸遮音パネル及びその製造方法
WO2021042222A1 (es) Paneles monolíticos de hormigón estratificado; método de manufactura in situ de paneles monolíticos de hormigón estratificado con espesor y densidad variable, y uso como paneles aislantes térmicos de envolvente o aislantes acústicos
JP4046900B2 (ja) 電磁波吸収材の製造方法
JPH09169556A (ja) ガラス質高炉スラグを用いた吸音コンクリートおよびその製造方法、ならびにそれを用いた吸遮音パネル
JPH08217560A (ja) 吸音コンクリート、吸音コンクリートユニット、吸音コンクリートブロック、およびそれらを用いた吸音コンクリート壁、ならびに吸音コンクリートおよび吸音コンクリートブロックの製造方法
JP4059976B2 (ja) 軽量無機質板
JP2000034155A (ja) コンクリート製品と、それを利用する複合コンクリート製品
JP3848674B2 (ja) 吸遮音パネル
JP2001262769A (ja) 複合パネル
JP2758449B2 (ja) 耐火性無石綿石膏硬化体及びその製造方法
JPH11303304A (ja) 軽量気泡コンクリートパネル
CN117071836A (zh) 一种复合装饰板及其制作方法
JPH08208347A (ja) 建築用耐火材及び耐火構造
JPS63261049A (ja) 外壁の内断熱湿式工法
JPH0868180A (ja) 建築用複合板
JP2005335967A (ja) 遮音性に優れた軽量気泡コンクリートパネル
JPH0848580A (ja) 多孔質コンクリート材およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees