JP4059976B2 - 軽量無機質板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として建築用断熱材、外壁材の下地材等に使用される軽量無機質板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建築用断熱材、外壁材の下地材等に使用される軽量無機質板を湿式法により製造するには、一般的に、各種セメント等の水硬性物質と、木質繊維等の補強繊維と、珪砂等のシリカ微粉末と、発泡ポリスチレンビーズ等の合成樹脂発泡体小片とを水に添加、攪拌してスラリー状にして、該混合スラリーをフェルト等の多孔質帯上に流下せしめ吸引脱水することによって連続的に抄造フォーミングし、得られた抄造マットを養生硬化させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記発泡ポリスチレンビーズ等の合成樹脂発泡体小片の比重は約0.1 以下、特に高発泡倍率のものでは0.05以下と非常に小さいため、該発泡体小片は原料攪拌工程で浮き上がってしまい、均一なスラリーを調製することができない。特に、水硬性物質、補強繊維及びシリカ微粉末を均一に分散させるためには固形分濃度を低くする必要があるが、このように固形分濃度を低くすると、該発泡体小片の浮き上がりが更に顕著になってしまう。そのため、得られる軽量無機質板、特に断熱材の如き板厚の大きい軽量無機質板では、その板中の合成樹脂発泡体小片が均一に分散されず、該軽量無機質板の強度が低下したり断熱性能等にばらつきが生ずるという問題があった。
【0004】
該スラリー中における合成樹脂発泡体小片の浮上を防止するために、予めコンベヤーの多孔質帯上に合成樹脂発泡体小片を散布し、その上に該スラリーを供給し、抄造する方法が提案された(特開平1-226305号)。
しかし、このように多孔質帯上に発泡体小片とスラリーとを別個に散布、供給すると製造装置が複雑になるという問題があり、また、このような方法ではスラリー中に発泡体を均一に分散させるのは困難であった。
【0005】
従って、本発明の課題は、水硬性物質及び補強繊維とともに合成樹脂発泡体小片を均一に分散させた原料混合物を調製して、該合成樹脂発泡体小片又はそれが溶融してできた気泡が均一に分散した軽量無機質板を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、水硬性物質及び補強繊維を含有する原料を水に均一に分散させた後、吸水性物質を添加し、かつ任意の時点で合成樹脂発泡体小片を添加したスラリーから成形したマットの硬化物からなることを特徴とする軽量無機質板を提供するものである。
【0007】
上記マットの硬化物の片面又は両面には、更に、水硬性物質及び補強繊維を含有する原料を水に均一に分散させた後、吸水性物質を添加し、かつ任意の時点で上記マットに混合されている合成樹脂発泡体小片よりも小径な合成樹脂発泡体小片を添加したスラリーから成形したマットの硬化物、及び/又は水硬性物質及び補強繊維を含有し合成樹脂発泡体小片を含有しない原料を水に分散させたスラリーから成形したマットの硬化物を積層してもよい。
該吸水性物質は、パーライト、焼成シラス、異形フライアッシュ、珪藻土及び無機質板廃材の粉砕物からなる群から選ばれた少なくとも1種であるのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における軽量無機質板の原料としては、ポルトランドセメント、アルミナセメント、高炉セメント等の水硬性物質と、木粉、木毛、木片、木質繊維、木質パルプ、木質繊維束等の木質補強繊維や、セピオライト、ワラストナイト、ガラス繊維、岩綿等の無機補強繊維等の補強繊維と、更に所望により、シリカ粉、珪石粉(珪砂)、シリカヒューム、白土等のシリカ微粉末とを混合したものが使用される。
上記原料において、通常、水硬性物質は28〜55重量%、補強繊維は3〜15重量%、シリカ微粉末を使用する場合、該シリカ微粉末は28〜55重量%の添加量で使用される。
【0009】
上記原料を水に対して添加し、攪拌して原料スラリーとする。該原料スラリーの固形分濃度は、17%以下であるのが好ましく、特に9〜17%であるのが好ましい。このように固形分濃度を低くすることにより、補強繊維の分散性を向上させることができるとともに、補強繊維と無機粉体(水硬性物質)との絡み合いを良好にすることができる。
【0010】
次に、該原料スラリーに吸水性物質と、合成樹脂発泡体小片とを添加し、攪拌混合する。添加の順序はいずれが先であってもよいし、上記原料スラリーにおいて水硬性物質及び補強繊維を均一に分散させることができれば、該スラリーを調製する段階で該合成樹脂発泡体小片を添加してもよい。
【0011】
合成樹脂発泡体小片としては、発泡ポリスチレンビーズ、発泡ポリエチレンビーズ、発泡ポリプロピレンビーズ等の合成樹脂発泡ビーズや、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリウレタン等の合成樹脂発泡体の粉砕物を使用することができる。
該合成樹脂発泡体小片の粒径は、通常0.5 〜10mmであるが、3.5 〜6.0 mmであるのが好ましい。また、該発泡体の発泡倍率は、通常10〜100 倍であるが、60〜80倍であるのが好ましい。なお、該合成樹脂発泡体小片として、発泡倍率の低い、例えば5〜20倍発泡体のような予備発泡体の小片を使用することもでき、該予備発泡体小片と上記発泡体小片とを混合して使用することもできる。
該合成樹脂発泡体小片の添加量は、原料スラリーに対して1〜15重量%であるのが好ましく、特に2〜5重量%であるのが好ましい。
【0012】
吸水性物質としては、パーライト、焼成シラス、異形フライアッシュ、珪藻土、無機質板廃材の粉砕物等を使用するのが好ましく、所望により二種以上混合して使用することもできる。
パーライトとしては、真珠岩を粉砕して加熱発泡させたものを使用することができる。
焼成シラスとは、シラスを焼成して多孔質にしたものをいう
異形フライアッシュとは、JIS規格のフライアッシュと異なり、石英粒が残留して、いびつな形状、穴あき形状等の不定形状を有し、多孔質になっているものをいう。
【0013】
無機質板廃材の粉砕物とは、水硬性物質及び補強繊維を主成分として製造した無機質板の廃材を粉砕したものをいい、該無機質板は、湿式法、乾式法、半乾式法のいずれの方法で製造したものであってもよい。通常の無機質板(廃材)の比重は1.2 前後であるが、その粉砕物は繊維物質部分が露出することから、かさ比重が0.5 以下となる。該粉砕物は、粒度が1.0 mm以下になるまで粉砕したものであるのが好ましい。該吸水性物質として該無機質板廃材の粉砕物を使用すれば、廃材の有効利用を図ることもできる。
その他吸水性物質としては、例えば、パルプ化までには至っていない所謂新聞故紙や、雑誌等をドライ粉砕したパルプ等を使用することができる。
【0014】
該吸水性物質の原料スラリーに対する添加量は、上記合成樹脂発泡体小片の浮上を防止して該発泡体小片がスラリー中に均一に分散できるような量であればよく、該吸水性物質の吸水性能や該発泡体小片の比重によって変化するが、通常5〜60重量%である。吸水性物質の添加により、スラリー中の水分が該吸水性物質によって吸収され、スラリーの見掛けの固形分濃度が約17〜35%まで高くなり、該発泡体小片の浮上が防止され、該発泡体小片を均一に分散させることができる。また、該吸水性物質を添加することにより、得られる無機質板の軽量化を促進できるとともに、合成樹脂発泡体小片を互いに独立状態に保持でき、得られる無機質板の強度のみならず、断熱性や吸水性をも向上させることができる。
なお、スラリーの見掛けの固形分濃度とは、スラリー中において該吸水性物質に吸水されなかった水分と固形分(水硬性物質+補強繊維+シリカ微粉末+吸水性物質+合成樹脂発泡体小片)との合計に対する固形分の重量百分率をいう。式で表すと、見掛けの固形分濃度(%)=〔固形分/{(水分+固形分)−吸水性物質に吸収された水分}〕×100 となる。
【0015】
以上のようにして合成樹脂発泡体小片を均一に分散させた原料混合物が得られたら、該原料混合物を所望の形状に成形する。該成形は、抄造法、注型法、押出法等の通常の方法によって行えばよいが、好ましくは、周囲に堰を設けた多孔質シート上に該原料混合物を流し込み、該多孔質シートの裏側から真空吸引脱水して、連続式又は回分バッチ方式により抄造フォーミングする注型抄造法によって成形する。
【0016】
上記成形が終了したら、得られた成形体(マット)を養生硬化させる。該養生硬化は、通常、一次養生とオートクレーブ養生の2段階で行う。一次養生は、通常非加熱又は60〜90℃の加熱常圧下で20〜40時間行う。また、オートクレーブ養生は、通常130 〜180 ℃で6〜15時間行う。このオートクレーブ養生によって、上記合成樹脂発泡体小片を溶融させてもよいし、溶融させなくてもよい。溶融させた場合には、該発泡体小片が存在していた部分は気泡となり、該発泡体小片を構成する合成樹脂が分散化させられることから、得られる無機質板は防火性に優れたものとなる。一方、溶融させない場合には、該合成樹脂発泡体小片は互いに独立状態を維持し、独立気泡が形成されるため、断熱性に優れたものとなる。
該養生硬化後、必要によりトリミング、塗装を施し、本発明の軽量無機質板とする。
【0017】
以上のようにして得られる本発明の軽量無機質板においては、気泡(合成樹脂発泡体小片)が均一に分散しており、強度の低下や断熱性能のばらつきが防止されている。
【0018】
以上説明した本発明の軽量無機質板は、合成樹脂発泡体小片を含む単層のものであるが、本発明の軽量無機質板は、粒径の大きい合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む層と粒径の小さい合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む層とからなる2層構造のもの、又は粒径の大きい合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む層を芯層とし、粒径の小さい合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む層を表裏層とした3層構造のものであってもよい。
ここで、粒径の大きい合成樹脂発泡体小片とは、粒径が2mm以上のものをいい、好ましくは粒径が4〜6mmのものである。一方、粒径の小さい合成樹脂発泡体小片とは、粒径が2mm未満のものをいい、好ましくは粒径が0.5 〜1mmのものである。
【0019】
このような軽量無機質板の製造方法の一例(注型抄造法)を説明する。まず、上記単層の軽量無機質板における原料混合物の調製方法と同様の方法によって調製した原料混合物であって、含まれる合成樹脂発泡体小片の粒径が2mm以上であるもの(第1の原料混合物)と、水硬性物質、補強繊維及び粒径が2mm未満の合成樹脂発泡体小片、所望により更にシリカ微粉末を含む第2の原料混合物とを調製する。
該第2の原料混合物において、粒径が2mm未満の合成樹脂発泡体小片を均一に分散させるためには、該第2の原料混合物は上記第1の原料混合物の調製方法と同様の方法によって調製するのが好ましい。
【0020】
次に、該第1の原料混合物を、周囲に堰を設けた多孔質シート上に流し込んで抄造しながら、該第1の原料混合物の上に該第2の原料混合物を流し込んで抄造するか、該第2の原料混合物を、多孔質シート上に流し込んで抄造しながら、該第2の原料混合物の上に該第1の原料混合物を流し込んで抄造するか、該第2の原料混合物を多孔質シート上に流し込んで抄造しながら、該第1の原料混合物を該第2の原料混合物の上に流し込んで抄造し、更に該第1の原料混合物の上に該第2の原料混合物を流し込んで抄造する。得られた2層又は3層の抄造マットは、前述した方法により養生硬化すればよい。
あるいは、該第1の原料混合物を押出法等により成形して第1のマットとし、同様にして該第2の原料混合物を成形して第2のマットとし、該第1のマットの片面又は両面に該第2のマットを積層し、養生硬化することもできる。
【0021】
このようにして、粒径の大きい合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む極軽量な裏(表)層と、粒径の大きい合成樹脂発泡体小片に起因する大きな凹凸が表面に表れない略平滑で軽量な表(裏)層との2層構造からなる軽量無機質板、又は粒径の大きい合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む極軽量な芯層と、粒径の大きい合成樹脂発泡体小片に起因する大きな凹凸が表面に表れない略平滑で軽量な表裏層との3層構造からなる軽量無機質板が得られる。
【0022】
また、本発明の無機質板は、合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む層と合成樹脂発泡体小片(気泡)を含まない層とからなる2層構造のもの、又は合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む層を芯層とし、合成樹脂発泡体小片(気泡)を含まない層を表裏層とした3層構造のものであってもよい。
【0023】
このような軽量無機質板を製造するには、上記単層の軽量無機質板における原料混合物の調製方法と同様の方法によって調製した第1の原料混合物と、水硬性物質及び補強繊維、所望により更にシリカ微粉末を含み、かつ合成樹脂発泡体小片を含まない第2の原料混合物とを調製し、上記2層構造又は3層構造の軽量無機質板と同様の方法により、2層又は3層の抄造マットを製造するか、抄造マットを2層又は3層に積層し、養生硬化する。
【0024】
このようにして、合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む軽量な裏(表)層と、合成樹脂発泡体小片に起因する凹凸が表面に表れない平滑な表(裏)層との2層構造からなる軽量無機質板、又は合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む軽量な芯層と、合成樹脂発泡体小片に起因する大きな凹凸が表面に表れない平滑な表裏層との3層構造からなる軽量無機質板が得られる。
なお、本発明の軽量無機質板は、粒径の大きい合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む層を芯層とし、合成樹脂発泡体小片を含まない層を表(裏)層とし、粒径の小さい合成樹脂発泡体小片(気泡)を含む層を裏(表)層とした3層構造のものであってもよい。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0026】
〔実施例1〕
セメント37重量部、パルプ5重量部及び珪砂37重量部を水400 重量部に添加し、攪拌して原料スラリーとした(固形分濃度:16.5%)。このとき、各原料はスラリー中に均一に分散できた。
次に、該原料スラリーに、パーライト19重量部と発泡ポリスチレンビーズ(粒径:6mm,発泡倍率:60倍)2重量部とを添加し、攪拌した。このとき、スラリーの見掛けの固形分濃度は25%となり、該発泡ポリスチレンビーズは均一に分散できた。ここで、得られた原料混合物のスランプ度は18であった。
【0027】
該原料混合物を注型抄造法によって厚さ5cmのマットに成形した後、該マットを80℃で20時間一次養生し、次いで165 ℃で8時間オートクレーブ養生を行い、軽量無機質板を得た。得られた軽量無機質板の曲げ強度は28.4kg/cm2であり、圧縮強度は21.6kg/cm2であった。
【0028】
〔実施例2〕
水の量を500 重量部とした以外、実施例1と同様にして調製した原料スラリー(固形分濃度:13.6%)に、パーライト19重量部と発泡ポリスチレンビーズ(粒径:6mm,発泡倍率:60倍)2重量部とを添加し、攪拌した。このとき、スラリーの見掛けの固形分濃度は20%となり、該発泡ポリスチレンビーズは、若干浮上が見られたものの略均一に分散できた。ここで、得られた原料混合物のスランプ度は94であった。
該原料混合物を実施例1と同様にして成形し、養生硬化させた。得られた軽量無機質板の曲げ強度は30.5kg/cm2であり、圧縮強度は16.7kg/cm2であった。
【0029】
〔実施例3〕
ポルトランドセメント24重量部、パルプ5重量部及び珪砂24重量部を水467 重量部に添加し、攪拌して原料スラリーとした(固形分濃度:10.2%)。このとき、各原料はスラリー中に均一に分散できた。
次に、該原料スラリーに、無機質板廃材の粉砕物(比重:0.55,粒度:0.2 mm)45重量部と発泡ポリスチレンビーズ(粒径:5mm,発泡倍率:80倍)2重量部とを添加し、攪拌した。このとき、スラリーの見掛けの固形分濃度は25%となり、該発泡ポリスチレンビーズは均一に分散できた。ここで、得られた原料混合物のスランプ度は51であった。
【0030】
該原料混合物を注型抄造法によって厚さ4cmのマットに成形した後、該マットを80℃で25時間一次養生し、次いで180 ℃で7時間オートクレーブ養生を行い、軽量無機質板を得た。得られた軽量無機質板の曲げ強度は38.4kg/cm2であり、圧縮強度は22.0kg/cm2であった。
【0031】
〔実施例4〕
水の量を496 重量部とした以外、実施例3と同様にして調製した原料スラリー(固形分濃度:9.7 %)に、無機質板廃材の粉砕物(比重:0.55,粒度:0.2 mm)26重量部、パーライト19重量部及び発泡ポリスチレンビーズ(粒径:5mm,発泡倍率:80倍)2重量部を添加し、攪拌した。このとき、スラリーの見掛けの固形分濃度は25%となり、該発泡ポリスチレンビーズは均一に分散できた。ここで、得られた原料混合物のスランプ度は24であった。
該原料混合物を実施例3と同様にして成形し、養生硬化させた。得られた軽量無機質板の曲げ強度は31.4kg/cm2であり、圧縮強度は23.6kg/cm2であった。
【0032】
〔比較例1〕
実施例1と同じ重量比率になるように、セメント37重量部、パルプ5重量部、珪砂37重量部、パーライト19重量部及び発泡ポリスチレンビーズ(粒径:6mm,発泡倍率:60倍)2重量部を水400 重量部に同時に添加し、攪拌して原料スラリーを調製した。このとき、見掛けの固形分濃度は約25%であり、該発泡ポリスチレンビーズの浮上は見られなかったものの、パルプがファイバーボール化してしまい、該パルプによる繊維補強効果が得られなかった。ここで、得られた原料混合物のスランプ度は31であった。
該原料混合物を実施例1と同様にして成形し、養生硬化させた。得られた軽量無機質板の曲げ強度は14.1kg/cm2であり、圧縮強度は9.3 kg/cm2であった。
【0033】
〔比較例2〕
水の量を667 重量部とした以外、比較例1と同様にして原料スラリーを調製した。このとき、見掛けの固形分濃度は約15%であり、該発泡ポリスチレンビーズは浮上してしまった。ここで、得られた原料混合物のスランプ度は136 であった。
該原料混合物を実施例1と同様にして成形し、養生硬化させた。得られた軽量無機質板の曲げ強度は25.7kg/cm2であり、圧縮強度は12.4kg/cm2であった。
【0034】
上記実施例及び比較例から明らかなように、水硬性物質、補強繊維及びシリカ微粉末を混合攪拌した後、吸水性物質と合成樹脂発泡体小片とを添加することにより、スラリーの見掛けの固形分濃度が高くなって該発泡体小片が均一に分散し、得られる軽量無機質板の強度が高くなる。
【0035】
〔実施例5〕
実施例1と同様にして、第1の原料混合物を調製した。また、実施例1と同様にして調製した原料スラリーに、パーライト10重量部と発泡ポリスチレンビーズ(粒径:1mm,発泡倍率:60倍)1重量部とを添加攪拌し、第2の原料混合物とした。
該第2の原料混合物を、周囲に堰を設けた多孔質シート上に流し込んで抄造しながら、該第1の原料混合物を該第2の原料混合物の上に流し込み、更に該第1の原料混合物の上に該第2の原料混合物を流し込んで抄造し、実施例1と同様にして養生硬化させた。
その結果、大きい気泡を均一に含む芯層と、略平滑な表裏層との3層構造からなる軽量無機質板が得られた。
【0036】
〔実施例6〕
実施例1と同様にして調製した原料スラリーを、周囲に堰を設けた多孔質シート上に流し込んで抄造しながら、実施例1と同様にして調製した原料混合物を該原料スラリーの上に流し込み、更に該原料混合物の上に該原料スラリーを流し込んで抄造し、実施例1と同様にして養生硬化させた。
その結果、大きい気泡を均一に含む芯層と、平滑な表裏層との3層構造からなる軽量無機質板が得られた。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、原料混合物中、合成樹脂発泡体小片が均一に分散し、それによって該合成樹脂発泡体小片又は気泡が均一に分散した軽量無機質板を得ることができる。

Claims (2)

  1. 水硬性物質及び補強繊維を含有する原料を水に均一に分散させた、固形分濃度が9〜17%である原料スラリーに、パーライト、焼成シラス、異形フライアッシュ、珪藻土及び無機質板廃材の粉砕物からなる群から選ばれた少なくとも1種である吸水性物質と、10〜100倍に発泡した合成樹脂発泡体小片を添加、攪拌混合して得られた、見掛けの固形分濃度が17〜35%である原料混合物から成形され、合成樹脂発泡体小片が均一に分散されたマットの硬化物からなることを特徴とする軽量無機質板。
  2. 2層又は3層構造の軽量無機質板であって、
    合成樹脂発泡体小片の粒径が4〜6 mm である請求項1記載のマットの硬化物の片面又は両面に、成樹脂発泡体小片の粒径が0.5〜1 mm である請求項1に記載のマットの硬化物が積層されている
    又は、請求項1に記載のマットの硬化物の片面又は両面に、前記水硬性物質及び前記補強繊維を含有し、前記合成樹脂発泡体小片を含有しない原料混合物から成形されたマットの硬化物積層されている
    ことを特徴とする軽量無機質板。
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