JP3325005B2 - 木質セメント板 - Google Patents

木質セメント板

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JP3325005B2 JP31017699A JP31017699A JP3325005B2 JP 3325005 B2 JP3325005 B2 JP 3325005B2 JP 31017699 A JP31017699 A JP 31017699A JP 31017699 A JP31017699 A JP 31017699A JP 3325005 B2 JP3325005 B2 JP 3325005B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は木質パルプを補強
材として使用した木質パルプセメント板の廃材粉末を混
合した木質セメント板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 木質セメント板は、木片、木質繊維
束、木毛、木粉、木質パルプ等の木質補強材がセメント
硬化物マトリクス内に分散した構造を有しており、外壁
材、屋根材等の建築板として多用されている。該木質セ
メント板を製造する際、切削工程において切屑や端切れ
等の廃材が製品の10〜30%程度発生する。このよう
な木質セメント板廃材は従来は主として廃棄処分にして
いた。しかし公害規制が厳しくその上廃棄処分場の確保
が困難となって廃棄処分費用が嵩んでいる現状からみ
て、該木質セメント板廃材の再利用が強く望まれてい
る。上記木質セメント板廃材の再利用方法としては、該
木質セメント板廃材の粉砕物を木質セメント板原料に混
合して木質セメント板を製造する方法が検討されてお
り、例えば特開平9−286657号には木質セメント
板廃材を16メッシュ以下の粒径に粉砕し木質セメント
板の原料に混合することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら木質セ
メント板廃材は木質補強材とセメント硬化物とからな
り、硬化性に乏しいので多量の混合は製品の強度低下を
招くと云う問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明は上記従来の課
題を解決するための手段として、木質補強材がセメント
硬化物のマトリクス内に分散している木質セメント板で
あって、緻密構造を有する表裏層と粗構造を有する芯層
とからなる三層構造を有し、該表裏層には木質パルプセ
メント板廃材を一次粉 砕および二次粉砕し、該二次粉砕
物を分級することによって得られる粒径45μm 以上1
000μm 以下の木質パルプセメント板廃材粗粉末が2
0重量%以下の量で含まれており、芯層には該二次粉砕
物を分級することによって 得られる粒径1μm 以上50
0μm 以下の木質パルプセメント板廃材微粉末が55重
量%以下の量で含まれている木質セメント板を提供する
ものであって、該木質パルプセメント板廃材粗粉末は粒
径75μm 以上1000μm 以下であり、該木質パルプ
セメント板廃材微粉末は粒径1μm 以上75μm 未満で
あることが望ましい。また該木質セメント板は乾式法に
よって製造されたものであることが望ましく、該木質パ
ルプセメント板廃材は湿式造法または押出成形法によ
って製造されたものであることが望ましい。また該木質
パルプセメント板廃材粗粉末には木質成分が20〜40
重量%含まれ、該木質セメント板廃材微粉末には無機質
成分が80〜90重量%含まれていることが望ましく、
更に該木質パルプセメント板廃材粗粉末および微粉末は
木質パルプセメント板廃材をハンマーミルで一次粉砕
し、更に該一次粉砕物をローラミルで二次粉砕し、該二
次粉砕物を分級することによって得られたものであるこ
とが望ましい。
【0005】 本発明において用いられる木質補強材と
しては木片、木質繊維束、木毛、木粉、木質パルプ等、
従来の木質セメント板に用いられる木質補強材と同様な
ものがある。望ましい木質補強材としては巾0.5〜2
mm、長さ1〜20mm、アスペクト比(長さ/厚み)20
〜30の木片や、径が0.1〜2.0mm、長さが2〜3
5mm、望ましくは10〜30mmの分枝および/または彎
曲および/または折曲させることにより嵩高くされた木
質繊維束がある。
【0006】 本発明において用いられるセメントとし
ては、ポルトランドセメント、高炉スラグセメント、シ
リカセメント、フライアッシュセメント、アルミナセメ
ント等が例示される。
【0007】 本発明が対象とする木質パルプセメント
板とは、木質パルプを補強材として使用した木質セメン
ト板であって、該木質セメント板は主として湿式造法
または押出成形法によって製造されている。上記木質パ
ルプセメント板廃材とは、該木質パルプセメント板を例
えば外壁材や屋根材等に使用した建築物の取壊し、改修
等の際に発生する廃材、あるいは該木質パルプセメント
板を製造する際に切削工程等において発生する切屑、端
切れ等である。
【0008】 上記木質パルプセメント板廃材はハンマ
ーミルによって通常0.5mm〜2.0mmの粒径の一次粉
砕物に粉砕され、該一次粉砕物は木質パルプセメント板
原料としても使用されるが、本発明では該一次粉砕物に
加えあるいは該一次粉砕物に代えて該一次粉砕物をロー
ラミルによって二次粉砕した1μm 以上1000μm 以
下の粒径の二次粉砕物を原料として使用する。ローラミ
ルとしては遠心ローラミル、バウルミル、ゼゴミル、オ
ングミル、竪型ローラを用いた竪型ミル等がある。
【0009】 上記二次粉砕物は篩別あるいはエアー分
級等によって粒径45μm 以上1000μm 以下、望ま
しくは粒径75μm 以上1000μm 以下の粗粉末と、
粒径1μm 以上500μm 以下、望ましくは粒径1μm
以上75μm 未満の微粉末とに分級され、該粗粉末には
通常15〜40重量%の木質成分と、60〜85重量%
の無機質成分とが含まれ、該微粉末には通常10〜20
重量%の木質成分と、80〜90重量%の無機質成分と
が含まれる。本発明で使用する粗粉末の粒度分布は、 16〜50 メッシュ 5〜15重量% 50〜100 メッシュ 15〜25重量% 100〜200 メッシュ 35〜70重量% 200〜330 メッシュ 10〜25重量% であって平均粒度は60μm 〜90μm である。本発明
で使用する微粉末の粒度分布は、 50〜200 メッシュ 10〜20重量% 200〜330 メッシュ 20〜40重量% 330 メッシュ以下 40〜70重量% であって平均粒度は20μm 〜40μm である。
【0010】 上記原料の他に更にセメントの一部をケ
イ砂、ケイ石粉、シリカヒューム、高炉スラグ、フライ
アッシュ、シラスバルーン、パーライト、ベントナイ
ト、ケイソウ土等のケイ酸含有物質および/またはボゾ
ラン物質で置換してもよいし、あるいは塩化カルシウ
ム、塩化マグネシウム、塩化鉄、塩化アルミニウム、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム等の塩化物
の無水物あるいは結晶化物、硫酸アルミニウム、ミョウ
バン、硫酸鉄、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カ
リウム、硫酸マグネシウム等の硫酸塩の無水物あるいは
結晶化物、硝酸カルシウム、亜硝酸カルシウム等の硝酸
塩、亜硝酸塩の無水物あるいは結晶化物、ギ酸カルシウ
ム、酢酸カルシウム等のギ酸塩、酢酸塩の無水化物ある
いは結晶化物、アルミン酸ソーダ、水ガラス等のセメン
ト硬化促進剤やワックス、パラフィン、シリコン等の撥
水剤、発泡性ポリスチレンビーズ等の発泡性熱可塑性プ
ラスチックビーズ等を添加してもよい。
【0011】 本発明の木質セメント板は粗構造を有す
る芯層の表裏面に緻密構造を有する表裏層を積層した三
層構造とする。このような三層構造の木質セメント板の
場合、表裏層の原料混合物Aおよび芯層の原料混合物B
の木質パルプセメント板廃材の粗粉末および微粉末以外
の基本の組成は、通常セメント30〜70重量%、木質
補強材5〜35重量%、より好ましい表裏層の原料混合
物Aの基本の組成はセメント30〜60重量%、ケイ酸
含有物質15〜50重量%、パーライト0〜15重量
%、木片および/または木粉5〜25重量%であり、よ
り好ましい芯層の原料混合物Bの基本の組成は、セメン
ト30〜60重量%、ケイ酸含有物質15〜50重量
%、パーライト0〜15重量%、木質繊維束5〜25重
量%、木片0〜10重量%、発泡性ポリスチレンビーズ
0.5〜5重量%である。
【0012】 上記表裏層の原料混合物Aには緻密構造
を与えるために木質補強材として通常目開き4.5mm以
下の粒径の木片や目開き0.5〜1.5mmの粒径の木粉
等の微細木質補強材を使用し、また上記芯層の原料混合
物Bには粗構造を与えるために木質補強材として通常目
開き4.5〜10mmの粒径の木片や平均径1.0mm、長
さ20mmの木質繊維束等の粗大木質補強材を使用するこ
とが望ましい。
【0013】 そして該基本の組成に更に表裏層の原料
混合物Aにおいては木質パルプセメント板廃材の二次粉
砕物の粗粉末0〜20重量%、望ましくは3〜20重量
%、芯層の原料混合物Bにおいては該木質パルプセメン
ト板廃材の二次粉砕物の微粉末0〜55重量%、望まし
くは29〜55重量%が添加される。更に本発明におい
ては上記木質パルプセメント板廃材の二次粉砕物の微粉
末および/または粗粉末の一部に代えて一次粉砕物を表
裏層においては0〜2重量%、芯層においては0〜28
重量%使用してもよい。
【0014】 本発明の木質セメント板の製造方法とし
ては、工程の連続化が容易で装置も簡単な乾式法を採用
することが望ましい。乾式法の工程1においては、型板
上に上記原料混合物Aをマット状に散布し、次いでその
上に上記原料混合物Bをマット状に散布し、更にその上
に上記原料混合物Aをマット状に散布するのであるが、
この際原料混合物Aおよび原料混合物Bにはセメントの
硬化反応のためにそれぞれ水を30〜50重量%添加し
ておく。原料混合物Bに木片を添加し、そして木質繊維
束として上記分枝および/または彎曲および/または折
曲させることによって嵩高くされたものを用いると、原
料混合物Bがほぐれ易くなり、型板上に均一に散布し易
くなる。
【0015】 連続製造法においては上記型板は多数個
ベルトコンベア上に載置せしめられる。型板上に散布さ
れた原料混合物は所望なればロール等によって若干押圧
されてマットとされ、該マットはそれから工程2におい
て水分存在下に圧締予備硬化され所望の形状に成形され
る。
【0016】 圧締条件は通常圧締圧10〜30kgf /
cm2 、温度60〜80℃、時間6〜20時間程度で行わ
れ、加熱は通常蒸気にて行われる。圧締は二つの型板間
に上記マットを挟圧することによって行われるが、該型
板面には所定の形状、凹凸模様等が施されてもよい。上
記工程2の圧締予備硬化によって得られた予備硬化物は
工程3においてオートクレーブ中にて養生される。
【0017】 養生条件は通常圧力6〜20kgf /c
m2 、温度160〜180℃、時間5〜10時間程度で
ある。上記オートクレーブ養生によりセメントとケイ酸
含有物質とのケイ酸カルシウム反応は完全に行われ、か
つ芯層に発泡性熱可塑性プラスチックビーズを添加した
場合には該発泡性熱可塑性プラスチックビーズは完全に
発泡し、そして該発泡性熱可塑性プラスチックビーズの
発泡によって形成されたプラスチック発泡体粒は溶融し
てセル中の発泡剤が外界へ逃散し、該プラスチック発泡
体粒は急速に収縮して芯層内部に多数の空孔が形成され
る。そして該空孔内壁面には該プラスチック発泡体粒に
もとずく熱可塑性プラスチックコーティング層が形成さ
れる。
【0018】 また工程3においては25℃の常温で7
日間養生してもよい。ただしこの場合はケイ酸含有物質
の配合比を下げて、セメントを増やした配合とすること
が望ましい。このようにして本発明の木質セメント板が
製造されるが、本発明の木質セメント板の表裏層の厚み
は通常全体の厚みの10〜30%、密度は0.8〜1.
1g/cm3 とする。
【0019】
【作用】 本発明では廃材として木質パルプセメント板
を選択する。該木質パルプセメント板に使用される木質
パルプは微細繊維状であるので、例えば大形の木片を使
用する木片セメント板よりも木質:セメント体積比が小
さく、即ち木質の体積含有量が少なく、したがって微細
に粉砕することが容易である。そこでこのような木質パ
ルプセメント板廃材をハンマーミルで粉砕すると、図1
に示すように得られる粉砕物(1) は粒径が0.5mm〜
2.0mmであり、外側にセメント硬化物(2) 、内側に未
反応セメント分(3) を有する。このような粉砕物(1) を
更にローラミルで二次粉砕すると、図2に示すように得
られる二次粉砕物(1A)は粒径が1μm 以上1000μm
以下であり、内側の未反応セメント分(3) が外部に露出
するようになる。
【0020】 したがってこのような二次粉砕物(1A)は
反応性が高くなり、木質セメント板の原料中のセメント
と共に硬化反応を起す。特に本発明では二次粉砕物(1A)
を更に粒径45μm以上1000μm 以下、望ましくは
粒径75μm 以上1000μm 以下の粗粉末と粒径1μ
m 以上500μm 以下、望ましくは粒径1μm 以上75
μm 未満の微粉末とに分級し、木質成分を多量に含む粗
粉末は表裏層に添加するから、その分表裏層の木質補強
材を節約することが出来るし、更に反応性の高い無機質
成分も含んでいるからその分セメント、ケイ酸含有物
質、ポゾラン物質等を節約することも出来る。上記した
ように表裏層に使用する木質補強材は最とも微細な木粉
でも平均で目開き1.0mmであるから、該粗粉末はそれ
よりも微細な繊維状のパルプを含有するので、原料混合
物A中に均一に混合され易く、木質パルプによる補強効
果が有効に発揮されるし、また該木質パルプは木質セメ
ント板の表面平滑性を阻害せずかえって向上せしめる。
【0021】 また木質パルプは製造工程で該木質パル
プに本来含まれている硬化阻害物質が大部分とり除かれ
るので、セメントの水和反応がよりスムーズに進行す
る。また従来の乾式法においては木質パルプによる補強
は木質パルプがな状態にあるので通常のミキサーでは
解繊、分散、混合がうまくいかず、充分な補強効果は期
待できなかったが、木質成分が粗の状態にある木質パル
プセメント板廃材の粗粉末による木質成分を使用するこ
とで、通常のミキサーでも分散、混合が良好に行われ、
乾式法による木質セメント板において木質パルプ(廃材
粗粉末の木質成分)による補強効果を充分得ることがで
きる。
【0022】 一方微粉末は芯層に添加するが、上記粗
粉末より更に反応性が高いので、セメントと共に良好に
硬化反応を起す。木質パルプセメント板は製造直後にお
いてもセメント成分の6割近くは未反応物として残って
おり、該未反応物はセメント硬化物マトリクスの細孔中
に充填している。このように未反応物がセメント硬化物
マトリクス細孔中に充填していると、木質セメント板の
寸法安定性が悪くなる。
【0023】 本発明では芯層においてセメント硬化物
マトリクスの細孔中に上記微粉末も充填され、該微粉末
には未反応セメント分以外に反応が終了したセメント硬
化物も含んでおり、更に前記したように木質パルプは微
細繊維状であるから良好な充填効果があり、細孔に水等
が入り難くなり収縮、膨潤が抑えられる。更に該細孔中
で木質セメント板に残っている未反応物とある程度反応
するので、木質セメント板の寸法安定性が大幅に改良さ
れまた表裏層と同様に木質パルプによる補強効果も有効
に発揮される。
【0024】
【発明の実施の形態】 表1に示す組成の混合物に水を
40〜50重量%添加した加水混合物を用いて 表裏層
部と芯層部とを有する三層構造の木質セメント板である
本発明の試料1,2,3および比較試料1,2,3を乾
式法によって作成した。
【0025】 試料および比較試料は、下型板上に表1
に示す表層部組成の混合物を所定量散布して表層部マッ
トをフォーミングし、その上に表1に示す芯層部組成の
混合物を所定量散布して芯層部マットをフォーミング
し、更にその上から上記表層部組成の混合物を所定量散
布して裏層マットをフォーミングし、その上から上型板
を当接し、30kgf/cm2の圧力でプレス圧締、70
℃、10時間の予備養生、圧力6kgf /cm2 、温度16
5℃、7時間のオートクレーブ養生および乾燥すること
により三層構造で表裏層/芯層の重量比=1/3の木質
セメント板試料を作成した。このようにして作成された
各試料の各種物性を測定した。その結果は表2に示され
る。
【0026】
【表1】 木質パルプセメント板(A) 下記の組成の原料を使用して湿式造によって製造され
た木質パルプセメント板 セメント 25.0重量% スラグ 30.0 〃 フライアッシュ 14.5 〃 パーライト 12.5 〃 パルプ 14.0 〃 無機混和材 4.0 〃 パルプは新聞故紙、再生クラフト紙、NUKP(未晒し
針葉樹KP)、NBKP(晒し針葉樹KP)、LUK
P、LBKP、ユーロカンパルプ等を使用。一次養生は
80℃,8時間とし、二次養生を60℃,24時間で行
った。 木質パルプセメント板(B) 下記の組成の原料を使用して押出成形法によって製造さ
れた木質パルプセメント板 セメント 44.5重量% ケイ砂 31.0 〃 パルプ 7.0 〃 有機繊維 1.0 〃 押出助剤 0.5 〃 有機発泡体 0.5 〃 無機質混和剤 15.5 〃 パルプは木質パルプセメント板(A)と同様。さらに有
機繊維として、PP繊維等を添加してもよい。一次養生
は50℃,8時間とし、二次養生をオートクレーブ18
0℃,5時間で行った。 木質セメント板廃材粉砕物 比較例1の木質セメント板の廃材をハンマーミルにて一
次粉砕した粉砕物。
【0027】
【表2】
【0028】 従来の木片を主体とした木質補強材を使
用した木質セメント板廃材粉砕物を20重量%以上添加
した比較例2では曲げ強度、寸法安定性、耐凍性は良好
であるが比重が大きい。また該木質セメント板廃材粉砕
物を40重量%以上添加した比較例3では、比重は小さ
くなるが曲げ強度、寸法安定性、耐凍性共に低下してい
る。しかし木質パルプセメント板の廃材粗粉末を表層に
添加し、芯層に木質セメント板廃材の粗粉末および/ま
たは木質パルプセメント板の廃材粗粉末を合わせて40
重量%以上添加した本実施例1、2、3はいずれも比重
を小さくしても、セメント板廃材粉砕物を一切含まない
比較例1や木質セメント板廃材粉砕物を20〜40重量
%以上添加した比較例2、3に比して充分良好な曲げ強
度、寸法安定性、耐凍性を有することが認められる。
【0029】
【発明の効果】 本発明では微細繊維である木質パルプ
を木質補強材として使用した木質パルプセメント板の廃
材のハンマーミル粉砕による粉砕物を添加するうえに、
更にローラミルで二次粉砕した粒径45μm 以上100
0μm 以下、望ましくは粒径75μm 以上1000μm
以下の粗粉末を表裏層に、粒径1μm 以上500μm 以
下、望ましくは粒径1μm 以上75μm 未満の微粉末を
芯層に添加するので、木質パルプセメント板の廃材を大
量有効に利用して、高強度かつ良好な寸法安定性を有す
る木質セメント板を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来例のハンマーミルによる一次粉砕物の説
明図
【図2】 本発明のローラミルによる二次粉砕物の説明
【符号の説明】
1 一次粉砕物 1A 二次粉砕物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 14:04 C04B 14:04 Z 22:08) 22:08) A

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質補強材がセメント硬化物のマトリクス
    内に分散している木質セメント板であって、緻密構造を
    有する表裏層と粗構造を有する芯層とからなる三層構造
    を有し、該表裏層には木質パルプセメント板廃材を一次
    砕および二次粉砕し、該二次粉砕物を分級することに
    よって得られる粒径45μm 以上1000μm 以下の木
    質パルプセメント板廃材粗粉末が20重量%以下の量で
    含まれており、芯層には該二次粉砕物を分級することに
    よって 得られる粒径1μm 以上500μm 以下の木質パ
    ルプセメント板廃材微粉末が55重量%以下の量で含ま
    れていることを特徴とする木質セメント板
  2. 【請求項2】該木質パルプセメント板廃材粗粉末は粒径
    75μm 以上1000μm 以下であり、該木質パルプセ
    メント板廃材微粉末は粒径1μm 以上75μm 未満であ
    る請求項1の木質セメント板
  3. 【請求項3】該木質セメント板は乾式法によって製造さ
    れたものである請求項1または2に記載の木質セメント
  4. 【請求項4】該木質パルプセメント板廃材は湿式造法
    または押出成形法によって製造されたものである請求項
    1または2または3に記載の木質セメント板
  5. 【請求項5】該木質パルプセメント板廃材粗粉末には木
    質成分が20〜40重量%含まれ、該木質パルプセメン
    ト板廃材微粉末には無機質成分が80〜90重量%含ま
    れている請求項1または2または3または4に記載の木
    質セメント板
  6. 【請求項6】該木質パルプセメント板廃材粗粉末および
    微粉末は木質パルプセメント板廃材をハンマーミルで一
    次粉砕し、更に該一次粉砕物をローラミルで二次粉砕
    し、該二次粉砕物を分級することによって得られる請求
    項1または2または3または4または5に記載の木質セ
    メント板
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