JPH09328350A - 屋根下地材およびその製造方法 - Google Patents
屋根下地材およびその製造方法Info
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- JPH09328350A JPH09328350A JP16233996A JP16233996A JPH09328350A JP H09328350 A JPH09328350 A JP H09328350A JP 16233996 A JP16233996 A JP 16233996A JP 16233996 A JP16233996 A JP 16233996A JP H09328350 A JPH09328350 A JP H09328350A
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は軽量で強度の高い屋根下地材を
提供することにある。 【解決手段】セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物
質30〜60重量%、パーライト0〜15重量%、木片
フレークおよび/または木粉5〜25重量%の混合物の
硬化物からなり緻密性を有する表裏層と、セメント30
〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60重量%、パー
ライト0〜15重量%、木質繊維束3〜25重量%、木
片フレーク2〜13重量%の混合物の硬化物からなり多
孔性の芯層とからなり、厚みが8〜11mmである軽量か
つ高強度で可撓性の良好な屋根下地材を提供する。
提供することにある。 【解決手段】セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物
質30〜60重量%、パーライト0〜15重量%、木片
フレークおよび/または木粉5〜25重量%の混合物の
硬化物からなり緻密性を有する表裏層と、セメント30
〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60重量%、パー
ライト0〜15重量%、木質繊維束3〜25重量%、木
片フレーク2〜13重量%の混合物の硬化物からなり多
孔性の芯層とからなり、厚みが8〜11mmである軽量か
つ高強度で可撓性の良好な屋根下地材を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軽量な屋根下地材お
よびその製造方法に関するものである。
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】建築物の外装材あるいは内装材として木
質繊維を補強材として使用したセメント板が提供されて
いる。該セメント板を軽量化する手段としては、従来セ
メントに木片、パルプ繊維等の補強材を混合し、更に発
泡性プラスチックビーズを混合した原料混合物を成形す
るとともに加熱して該原料混合物中の発泡性プラスチッ
クビーズを発泡させ、更には該発泡性プラスチックビー
ズの発泡によって得られたプラスチックビーズ発泡体粒
を溶融して成形体内に多数の空孔を形成せしめることに
よって軽量でかつ断熱性、防音性等のインシュレーショ
ン性を付与した多孔性セメント板が提供されている(特
開昭54−157125号、特公昭63−1276
号)。しかしながら上記従来の多孔性セメント板では表
面に気孔が存在するために透水性、透湿性も大きなもの
となる。また補強材として木片を用いた場合は木片相互
の絡み合いが殆どないので成形の際の圧締力を高くして
製品の密度を大きくしないと得られる製品の強度が充分
なものではなく、また補強材としてパルプ繊維を用いた
場合はセメント−パルプ繊維混合物の密度が大きくなり
発泡性プラスチックビーズの発泡が抑制される。
質繊維を補強材として使用したセメント板が提供されて
いる。該セメント板を軽量化する手段としては、従来セ
メントに木片、パルプ繊維等の補強材を混合し、更に発
泡性プラスチックビーズを混合した原料混合物を成形す
るとともに加熱して該原料混合物中の発泡性プラスチッ
クビーズを発泡させ、更には該発泡性プラスチックビー
ズの発泡によって得られたプラスチックビーズ発泡体粒
を溶融して成形体内に多数の空孔を形成せしめることに
よって軽量でかつ断熱性、防音性等のインシュレーショ
ン性を付与した多孔性セメント板が提供されている(特
開昭54−157125号、特公昭63−1276
号)。しかしながら上記従来の多孔性セメント板では表
面に気孔が存在するために透水性、透湿性も大きなもの
となる。また補強材として木片を用いた場合は木片相互
の絡み合いが殆どないので成形の際の圧締力を高くして
製品の密度を大きくしないと得られる製品の強度が充分
なものではなく、また補強材としてパルプ繊維を用いた
場合はセメント−パルプ繊維混合物の密度が大きくなり
発泡性プラスチックビーズの発泡が抑制される。
【0003】
【従来の技術】そこで上記多孔性セメント板の改良手段
として、セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物質3
0〜60重量%、パーライト0〜15重量%、フレーク
および/または木粉5〜25重量%の混合物の硬化物か
らなる表裏層と、セメント30〜60重量%、ケイ酸含
有物質30〜60重量%、パーライト0〜15重量%、
木質繊維束5〜25重量%の混合物の硬化物からなり多
孔性の芯層とからなるセメント板が提供されている(特
公平6−88823号)。該木質繊維束として、望まし
くは分枝および/または彎曲および/または折曲させる
ことによって嵩高くされたものを用いる。上記改良手段
は表裏層に木片フレークおよび/または木粉を使用して
緻密性を付与して透水性、透湿性を抑制し、芯層には木
質繊維束、特に分枝および/または彎曲および/または
折曲させることによって嵩高くされたものを用いること
によって、該芯層の強度を低下させることなく密度を小
さくし、かつ発泡性プラスチックビーズの発泡を均一か
つ円滑に行なって多孔性を付与して軽量化を行なうもの
である。
として、セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物質3
0〜60重量%、パーライト0〜15重量%、フレーク
および/または木粉5〜25重量%の混合物の硬化物か
らなる表裏層と、セメント30〜60重量%、ケイ酸含
有物質30〜60重量%、パーライト0〜15重量%、
木質繊維束5〜25重量%の混合物の硬化物からなり多
孔性の芯層とからなるセメント板が提供されている(特
公平6−88823号)。該木質繊維束として、望まし
くは分枝および/または彎曲および/または折曲させる
ことによって嵩高くされたものを用いる。上記改良手段
は表裏層に木片フレークおよび/または木粉を使用して
緻密性を付与して透水性、透湿性を抑制し、芯層には木
質繊維束、特に分枝および/または彎曲および/または
折曲させることによって嵩高くされたものを用いること
によって、該芯層の強度を低下させることなく密度を小
さくし、かつ発泡性プラスチックビーズの発泡を均一か
つ円滑に行なって多孔性を付与して軽量化を行なうもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近家屋の耐震構造が
脚光を浴びており、特に家屋の屋根の軽量化の要求が高
まっている。屋根の軽量化のためには屋根の下地材を薄
くして更なる軽量化を図る必要があるが上記改良にかゝ
るセメント板では厚みを薄くすると曲げ強度が不足する
と言う問題点がある。
脚光を浴びており、特に家屋の屋根の軽量化の要求が高
まっている。屋根の軽量化のためには屋根の下地材を薄
くして更なる軽量化を図る必要があるが上記改良にかゝ
るセメント板では厚みを薄くすると曲げ強度が不足する
と言う問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するための手段として、セメント30〜60重量
%、ケイ酸含有物質30〜60重量%、パーライト0〜
15重量%、木片フレークおよび/または木粉5〜25
重量%の混合物の硬化物からなる表裏層と、セメント3
0〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60重量%、パ
ーライト0〜15重量%、木質繊維束3〜25重量%、
木片フレーク2〜13重量%の混合物の硬化物からなり
多孔性の芯層とからなり、厚みが8〜11mmである屋根
下地材を提供するものであり、該木質繊維束として、望
ましくは分枝および/または彎曲および/または折曲さ
せることによって嵩高くされたものを用いる。上記本発
明の屋根下地材の製造方法として望ましい製造方法は、
セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60
重量%、パーライト0〜15重量%、木片フレークおよ
び/または木粉5〜25重量%、および水30〜45重
量%との混合物Aを型板上にマット状に散布し、更にセ
メント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60重
量%、パーライト0〜15重量%、木質繊維束3〜25
重量%、木片フレーク2〜13重量%、発泡性熱可塑性
プラスチックビーズ0.5〜5重量%、および水30〜
45重量%との混合物Bをその上からマット状に散布
し、更に上記混合物Aをその上からマット状に散布して
三層構造のマットを形成する工程1 上記三層構造のマットを圧締して予備硬化させる工程2 上記予備硬化物を加熱オートクレーブ養生することによ
り発泡性熱可塑性プラスチックビーズを発泡させるとと
もに硬化を進める工程3 以上の工程1,2,3からなる屋根下地材の製造方法で
ある。
を解決するための手段として、セメント30〜60重量
%、ケイ酸含有物質30〜60重量%、パーライト0〜
15重量%、木片フレークおよび/または木粉5〜25
重量%の混合物の硬化物からなる表裏層と、セメント3
0〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60重量%、パ
ーライト0〜15重量%、木質繊維束3〜25重量%、
木片フレーク2〜13重量%の混合物の硬化物からなり
多孔性の芯層とからなり、厚みが8〜11mmである屋根
下地材を提供するものであり、該木質繊維束として、望
ましくは分枝および/または彎曲および/または折曲さ
せることによって嵩高くされたものを用いる。上記本発
明の屋根下地材の製造方法として望ましい製造方法は、
セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60
重量%、パーライト0〜15重量%、木片フレークおよ
び/または木粉5〜25重量%、および水30〜45重
量%との混合物Aを型板上にマット状に散布し、更にセ
メント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60重
量%、パーライト0〜15重量%、木質繊維束3〜25
重量%、木片フレーク2〜13重量%、発泡性熱可塑性
プラスチックビーズ0.5〜5重量%、および水30〜
45重量%との混合物Bをその上からマット状に散布
し、更に上記混合物Aをその上からマット状に散布して
三層構造のマットを形成する工程1 上記三層構造のマットを圧締して予備硬化させる工程2 上記予備硬化物を加熱オートクレーブ養生することによ
り発泡性熱可塑性プラスチックビーズを発泡させるとと
もに硬化を進める工程3 以上の工程1,2,3からなる屋根下地材の製造方法で
ある。
【0006】〔表裏層〕本発明の屋根下地材の表裏層は
セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60
重量%、パーライト0〜15重量%、木片フレークおよ
び/または木粉5〜25重量%との混合物Aの硬化物で
ある。上記セメントとはポルトランドセメント、高炉セ
メント、シリカセメント、フライアッシュセメント、ア
ルミナセメント等種々のセメント類を包含するものであ
り、上記ケイ酸含有物質とは例えば珪砂、珪石砂、シリ
カヒューム、高炉スラグ、フライアッシュ、シラスバル
ーン、パーライト、ケイ酸物質を含む木質セメント板廃
材の粉末等のケイ酸を含有する種々の無機粉体を包含す
るものである。上記セメントと上記ケイ酸含有物質とは
ケイ酸カルシウム反応によって反応し硬化する。このよ
うなケイ酸カルシウム反応による硬化を円滑ならしめる
には本発明の屋根下地材の表裏層を構成する混合物A中
セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60
重量%が含有されていることが必要である。パーライト
は製造される屋根下地材の重量を軽減しかつ寸法安定性
を向上せしめるので、本発明にとっては望ましいもので
はあるが必須成分ではない。しかしパーライトの含有量
が該混合物中15重量%以上になると得られる屋根下地
材の強度が低下しかつ表裏面が粗になる。木片フレーク
および/または木粉は表裏層の補強材として用いられる
もので、木片フレークとしては目開き4.5mmの篩を全
通し厚みが1mm以下のものが望ましく、木粉は5〜10
0メッシュ、望ましくは10〜30メッシュの粒径を有
するものを使用する。木片フレークは補強作用が木粉よ
りも大であるが、木片フレークのみでは得られる表裏層
の緻密性が若干低下する。一方木粉のみでは得られる表
裏層の強度が若干低下する。したがって木片フレークと
木粉とは併用されることが好ましく、その場合木片フレ
ークと木粉との混合重量比は80:20〜20:80程
度とする。しかし木片フレーク単独または木粉単独の使
用でも本発明の目的は充分達成される。木片フレークお
よび/または木粉が混合物A中5重量%以下であると表
裏層の強度が充分でなくなり、また25重量%以上であ
ると難燃性が低下する。更に表裏層にはセメントと木質
補強材とからなる木質セメント板の廃材の粉末を5〜2
0重量%程度混合してもよい。該木質セメント板廃材粉
末は通常16メッシュ以下の微粉であり、該粉末はセメ
ントマトリクス中に存在する空隙に充填してセメントマ
トリクスを補強し、製品の吸湿吸水性を改良する。上記
本発明の屋根下地材の表裏層を構成する混合物Aには更
に塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウ
ム、硫酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン
酸カリウム、硫酸アルミニウム、水ガラス等の硬化促進
剤が添加されてもよい。
セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60
重量%、パーライト0〜15重量%、木片フレークおよ
び/または木粉5〜25重量%との混合物Aの硬化物で
ある。上記セメントとはポルトランドセメント、高炉セ
メント、シリカセメント、フライアッシュセメント、ア
ルミナセメント等種々のセメント類を包含するものであ
り、上記ケイ酸含有物質とは例えば珪砂、珪石砂、シリ
カヒューム、高炉スラグ、フライアッシュ、シラスバル
ーン、パーライト、ケイ酸物質を含む木質セメント板廃
材の粉末等のケイ酸を含有する種々の無機粉体を包含す
るものである。上記セメントと上記ケイ酸含有物質とは
ケイ酸カルシウム反応によって反応し硬化する。このよ
うなケイ酸カルシウム反応による硬化を円滑ならしめる
には本発明の屋根下地材の表裏層を構成する混合物A中
セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60
重量%が含有されていることが必要である。パーライト
は製造される屋根下地材の重量を軽減しかつ寸法安定性
を向上せしめるので、本発明にとっては望ましいもので
はあるが必須成分ではない。しかしパーライトの含有量
が該混合物中15重量%以上になると得られる屋根下地
材の強度が低下しかつ表裏面が粗になる。木片フレーク
および/または木粉は表裏層の補強材として用いられる
もので、木片フレークとしては目開き4.5mmの篩を全
通し厚みが1mm以下のものが望ましく、木粉は5〜10
0メッシュ、望ましくは10〜30メッシュの粒径を有
するものを使用する。木片フレークは補強作用が木粉よ
りも大であるが、木片フレークのみでは得られる表裏層
の緻密性が若干低下する。一方木粉のみでは得られる表
裏層の強度が若干低下する。したがって木片フレークと
木粉とは併用されることが好ましく、その場合木片フレ
ークと木粉との混合重量比は80:20〜20:80程
度とする。しかし木片フレーク単独または木粉単独の使
用でも本発明の目的は充分達成される。木片フレークお
よび/または木粉が混合物A中5重量%以下であると表
裏層の強度が充分でなくなり、また25重量%以上であ
ると難燃性が低下する。更に表裏層にはセメントと木質
補強材とからなる木質セメント板の廃材の粉末を5〜2
0重量%程度混合してもよい。該木質セメント板廃材粉
末は通常16メッシュ以下の微粉であり、該粉末はセメ
ントマトリクス中に存在する空隙に充填してセメントマ
トリクスを補強し、製品の吸湿吸水性を改良する。上記
本発明の屋根下地材の表裏層を構成する混合物Aには更
に塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウ
ム、硫酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン
酸カリウム、硫酸アルミニウム、水ガラス等の硬化促進
剤が添加されてもよい。
【0007】〔芯層〕本発明の屋根下地材の芯層はセメ
ント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60重量
%、パーライト0〜15重量%、木質繊維束3〜25重
量%、木片フレーク2〜13重量%の混合物Bの硬化物
からなり多孔性である。上記セメント、ケイ酸含有物
質、パーライトは上記表裏層と同様なものが同様な比率
で用いられる。木質繊維束および木片フレークは芯層の
補強材として用いられるものであり、該木質繊維束とし
ては望ましくは径が約0.1〜2.0mm、長さが約2〜
35mm、更に望ましくは10〜30mmの範囲にあるもの
を用いるが、望ましい木質繊維束の形状としては分枝お
よび/または彎曲および/または折曲させることによっ
て嵩高くされたものである。このような分枝および/ま
たは彎曲および/または折曲させることによって嵩高く
された木質繊維束を製造するには水酸化ナトリウム、亜
硫酸ナトリウム、亜硫酸カルシウム等の薬液に木材を浸
漬したり、木材を蒸気で加熱したり、あるいは上記薬液
浸漬と蒸気加熱とを併用したりすることによって木材中
に含まれる木質単繊維のバインダーの役割をしているリ
グニン、ヘミセルロース、樹脂等を完全に溶解させるこ
となく膨潤させるにとどめた上で上記バインダーを残存
させつゝ解繊したものであり、上記バインダーのうち特
にリグニンを略完全に除去して解繊したパルプ繊維に比
して径が大である。なお木質繊維束が分枝している場合
には分枝前の木質繊維束を仮定してその径が約0.1〜
2.0mmの範囲にあり、また木質繊維束が彎曲および/
または折曲している場合は末端間距離ではなく木質繊維
束の実長が10〜30mmの範囲にあることが望ましい。
該木質繊維束は上記のサイズおよび形状により嵩高くな
っているが、その嵩比重は約0.03〜0.05g/cm
3 の範囲にある。ここに嵩比重は内径8cm、容積200
0mlのメスシリンダーに絶乾状態の該木質繊維束を20
00ml充填して全体の重量を測定し、該全体の重量から
メスシリンダーの重量を差引いて該木質繊維束の重量を
求め、該メスシリンダーの内径に丁度はまる円板を充填
した該木質繊維束上に載置して該円板上に重りをのせ1
kgの重量を該木質繊維束に及ぼした時の該木質繊維束の
容積を測定し、該木質繊維束の重量(g)を該容積(cm
3)で割ることによって求められる。該木質繊維束を分
枝および/または彎曲および/または折曲させることに
よって嵩高くせしめるには上記バインダーの膨潤の程度
および解繊の程度を調節する。解繊は例えばグライディ
ングディスクにより行なわれ、解繊の程度の調節は該グ
ライディングディスクのディスク間隙を調節することに
よって行なわれる。上記分枝および/または彎曲および
/または折曲させることによって嵩高くせしめられてい
る木質繊維束は混合物B中では該繊維束相互はある程度
の距離を介して絡み合うが、該繊維束はパルプ繊維に比
して径が大であるからある程度の剛性を有し糸まり状に
絡み合いにくい。しかし木質繊維束の実長が長くなると
30mm以下でも糸まり状に絡み合う傾向が大きくなる。
そこで本発明では木片フレークを添加することによって
製品の強度を低下せしめることなく該木質繊維束の糸ま
り状の絡み合いを防止するのである。即ち木片フレーク
を添加すると該木片フレークは螺旋状の木質繊維束の内
部に入り込み、該木質繊維束が螺旋状から糸まり状に転
移するのを阻止する。該木片フレークは表裏層に使用す
る木片フレークと同様なものが使用されても良いが、目
開き4.5〜10mmの篩を全通するものが望ましい。該
木片フレークは上記木質繊維束と共に芯層を補強して強
度と可撓性とを一層向上せしめる。上記したように該木
片フレークは芯層に2〜13重量%の範囲で添加される
が、2重量%未満では木質繊維束の糸まり状の絡み合い
を防止する効果が顕著でなく、13重量%を越えると製
品の強度に悪影響が及ぼされる。このようにして木片フ
レーク存在下において絡み合った繊維束相互間にセメン
トおよびケイ酸含有物質が抱き込まれる。上記した木片
フレークは該繊維束の剛性と相まってこのような繊維束
相互間の距離を保持し、もって嵩高さを維持するのに役
立つのである。したがって本発明の屋根下地材の製造に
乾式製造方法を適用した場合、硬化性無機粉体と該木質
繊維束と木片フレークとの混合物は機械的攪拌等によっ
て充分ほぐすことが可能で、該混合物を型板上に均一に
散布することが極めて容易であるし、一方散布後は上記
したように木片フレーク存在下における該木質繊維束の
ある程度の距離を介しての絡み合いによって硬化性無機
粉体が抱き込まれ、型崩れしないマットを形成すること
が出来る。そして製品においてもマトリクス中で該木質
繊維束は上記のように木片フレーク存在下において繊維
束相互がある程度の距離を介して強固に絡み合うと言う
特異的な補強効果により比重の小さいしたがって軽量で
しかも比較的強度が大きい芯層を与えるのである。本発
明において、芯層を多孔質にするには通常該混合物に熱
可塑性プラスチック発泡体粒を混合して硬化させるとと
もに該熱可塑性プラスチック発泡体粒を加熱して軟化収
縮させる方法を適用する。該混合物Bに熱可塑性プラス
チック発泡体粒を混合するには既に発泡している熱可塑
性プラスチック発泡体粒を混合する以外、発泡性熱可塑
性プラスチックビーズを混合し、該混合物Bの硬化前ま
たは硬化時に該発泡性熱可塑性プラスチックビーズを発
泡させて熱可塑性プラスチック発泡体粒としてもよい。
この場合、木質繊維束として上記分枝および/または彎
曲および/または折曲させることによって嵩高くされた
ものを用いると、混合物Bの構造が疎になるので該発泡
性熱可塑性プラスチックビーズの発泡が均一かつ円滑に
行なわれると言う利点がある。上記本発明に用いられる
発泡性熱可塑性プラスチックビーズとはプロパン、ブタ
ン、ペンタン、石油エーテルのような揮発性発泡剤を含
浸したポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等
の熱可塑性プラスチックのビーズである。また該熱可塑
性プラスチック発泡体粒または該発泡性熱可塑性プラス
チックビーズの添加量は通常混合物B中0.5〜5重量
%である。該熱可塑性プラスチック発泡体粒または該発
泡性熱可塑性プラスチックビーズの添加量が0.5重量
%以下であると芯層中の空孔の割合が低下してインシュ
レーション性が充分でなくなるが、5重量%以上になる
と本発明の屋根下地材中の有機質の割合が過大となって
本発明の屋根下地材の難燃性が低下する。更に芯層には
表裏層と同様、木質セメント板廃材粉末が5〜20重量
%添加されてもよい。
ント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60重量
%、パーライト0〜15重量%、木質繊維束3〜25重
量%、木片フレーク2〜13重量%の混合物Bの硬化物
からなり多孔性である。上記セメント、ケイ酸含有物
質、パーライトは上記表裏層と同様なものが同様な比率
で用いられる。木質繊維束および木片フレークは芯層の
補強材として用いられるものであり、該木質繊維束とし
ては望ましくは径が約0.1〜2.0mm、長さが約2〜
35mm、更に望ましくは10〜30mmの範囲にあるもの
を用いるが、望ましい木質繊維束の形状としては分枝お
よび/または彎曲および/または折曲させることによっ
て嵩高くされたものである。このような分枝および/ま
たは彎曲および/または折曲させることによって嵩高く
された木質繊維束を製造するには水酸化ナトリウム、亜
硫酸ナトリウム、亜硫酸カルシウム等の薬液に木材を浸
漬したり、木材を蒸気で加熱したり、あるいは上記薬液
浸漬と蒸気加熱とを併用したりすることによって木材中
に含まれる木質単繊維のバインダーの役割をしているリ
グニン、ヘミセルロース、樹脂等を完全に溶解させるこ
となく膨潤させるにとどめた上で上記バインダーを残存
させつゝ解繊したものであり、上記バインダーのうち特
にリグニンを略完全に除去して解繊したパルプ繊維に比
して径が大である。なお木質繊維束が分枝している場合
には分枝前の木質繊維束を仮定してその径が約0.1〜
2.0mmの範囲にあり、また木質繊維束が彎曲および/
または折曲している場合は末端間距離ではなく木質繊維
束の実長が10〜30mmの範囲にあることが望ましい。
該木質繊維束は上記のサイズおよび形状により嵩高くな
っているが、その嵩比重は約0.03〜0.05g/cm
3 の範囲にある。ここに嵩比重は内径8cm、容積200
0mlのメスシリンダーに絶乾状態の該木質繊維束を20
00ml充填して全体の重量を測定し、該全体の重量から
メスシリンダーの重量を差引いて該木質繊維束の重量を
求め、該メスシリンダーの内径に丁度はまる円板を充填
した該木質繊維束上に載置して該円板上に重りをのせ1
kgの重量を該木質繊維束に及ぼした時の該木質繊維束の
容積を測定し、該木質繊維束の重量(g)を該容積(cm
3)で割ることによって求められる。該木質繊維束を分
枝および/または彎曲および/または折曲させることに
よって嵩高くせしめるには上記バインダーの膨潤の程度
および解繊の程度を調節する。解繊は例えばグライディ
ングディスクにより行なわれ、解繊の程度の調節は該グ
ライディングディスクのディスク間隙を調節することに
よって行なわれる。上記分枝および/または彎曲および
/または折曲させることによって嵩高くせしめられてい
る木質繊維束は混合物B中では該繊維束相互はある程度
の距離を介して絡み合うが、該繊維束はパルプ繊維に比
して径が大であるからある程度の剛性を有し糸まり状に
絡み合いにくい。しかし木質繊維束の実長が長くなると
30mm以下でも糸まり状に絡み合う傾向が大きくなる。
そこで本発明では木片フレークを添加することによって
製品の強度を低下せしめることなく該木質繊維束の糸ま
り状の絡み合いを防止するのである。即ち木片フレーク
を添加すると該木片フレークは螺旋状の木質繊維束の内
部に入り込み、該木質繊維束が螺旋状から糸まり状に転
移するのを阻止する。該木片フレークは表裏層に使用す
る木片フレークと同様なものが使用されても良いが、目
開き4.5〜10mmの篩を全通するものが望ましい。該
木片フレークは上記木質繊維束と共に芯層を補強して強
度と可撓性とを一層向上せしめる。上記したように該木
片フレークは芯層に2〜13重量%の範囲で添加される
が、2重量%未満では木質繊維束の糸まり状の絡み合い
を防止する効果が顕著でなく、13重量%を越えると製
品の強度に悪影響が及ぼされる。このようにして木片フ
レーク存在下において絡み合った繊維束相互間にセメン
トおよびケイ酸含有物質が抱き込まれる。上記した木片
フレークは該繊維束の剛性と相まってこのような繊維束
相互間の距離を保持し、もって嵩高さを維持するのに役
立つのである。したがって本発明の屋根下地材の製造に
乾式製造方法を適用した場合、硬化性無機粉体と該木質
繊維束と木片フレークとの混合物は機械的攪拌等によっ
て充分ほぐすことが可能で、該混合物を型板上に均一に
散布することが極めて容易であるし、一方散布後は上記
したように木片フレーク存在下における該木質繊維束の
ある程度の距離を介しての絡み合いによって硬化性無機
粉体が抱き込まれ、型崩れしないマットを形成すること
が出来る。そして製品においてもマトリクス中で該木質
繊維束は上記のように木片フレーク存在下において繊維
束相互がある程度の距離を介して強固に絡み合うと言う
特異的な補強効果により比重の小さいしたがって軽量で
しかも比較的強度が大きい芯層を与えるのである。本発
明において、芯層を多孔質にするには通常該混合物に熱
可塑性プラスチック発泡体粒を混合して硬化させるとと
もに該熱可塑性プラスチック発泡体粒を加熱して軟化収
縮させる方法を適用する。該混合物Bに熱可塑性プラス
チック発泡体粒を混合するには既に発泡している熱可塑
性プラスチック発泡体粒を混合する以外、発泡性熱可塑
性プラスチックビーズを混合し、該混合物Bの硬化前ま
たは硬化時に該発泡性熱可塑性プラスチックビーズを発
泡させて熱可塑性プラスチック発泡体粒としてもよい。
この場合、木質繊維束として上記分枝および/または彎
曲および/または折曲させることによって嵩高くされた
ものを用いると、混合物Bの構造が疎になるので該発泡
性熱可塑性プラスチックビーズの発泡が均一かつ円滑に
行なわれると言う利点がある。上記本発明に用いられる
発泡性熱可塑性プラスチックビーズとはプロパン、ブタ
ン、ペンタン、石油エーテルのような揮発性発泡剤を含
浸したポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等
の熱可塑性プラスチックのビーズである。また該熱可塑
性プラスチック発泡体粒または該発泡性熱可塑性プラス
チックビーズの添加量は通常混合物B中0.5〜5重量
%である。該熱可塑性プラスチック発泡体粒または該発
泡性熱可塑性プラスチックビーズの添加量が0.5重量
%以下であると芯層中の空孔の割合が低下してインシュ
レーション性が充分でなくなるが、5重量%以上になる
と本発明の屋根下地材中の有機質の割合が過大となって
本発明の屋根下地材の難燃性が低下する。更に芯層には
表裏層と同様、木質セメント板廃材粉末が5〜20重量
%添加されてもよい。
【0008】〔製造方法〕本発明の屋根下地材の製造方
法としては工程の連続化が容易で装置も簡単な乾式製造
方法を採用することが望ましい。乾式製造方法の工程1
においては、型板上に上記混合物Aをマット状に散布
し、次いでその上に上記混合物Bをマット状に散布し、
更にその上に上記混合物Aをマット状に散布するのであ
るが、この際混合物Aおよび混合物Bには硬化反応のた
めに夫々水を30〜45重量%添加しておく。混合物B
に木片フレークを添加し、そして木質繊維束として上記
分枝および/または彎曲および/または折曲させること
によって嵩高くされたものを用いると、混合物Bがほぐ
れ易くなり、型板上に均一に散布し易くなる。連続製造
法においては上記型板は多数個ベルトコンベアー上に載
置せしめられる。型板上に散布された原料混合物は所望
なればロール等によって若干押圧され、該マットはそれ
から工程2において水分存在下に圧締予備硬化され所望
の形状に成形される。圧締条件は通常圧締圧10〜70
kgf /cm2 、温度60〜80℃、時間7〜30時間程度
で行なわれ、加熱は通常蒸気にて行なわれる。圧締は二
つの型板間に上記マットを挾圧することによって行なわ
れるが、該型板面には所定の形状、凹凸模様等が施され
てもよい。上記工程2の圧締予備硬化によって得られた
予備硬化物は工程3においてオートクレーブ中にて養生
される。養生条件は通常圧力5〜10kgf /cm2 、温度
160〜180℃、時間5〜10時間程度である。上記
オートクレーブ養生によりセメントとケイ酸含有物質と
のケイ酸カルシウム反応は完全に行なわれ、かつ芯層に
発泡性熱可塑性プラスチックビーズを添加した場合には
該発泡性熱可塑性プラスチックビーズは完全に発泡し、
同時に該発泡性熱可塑性プラスチックビーズの発泡によ
って形成されたプラスチック発泡体粒は溶融してセル中
の発泡剤が外界へ逃散し、該プラスチック発泡体は急速
に収縮して芯層内部に多数の空孔が形成される。そして
該空孔内壁面には熱可塑性プラスチック発泡体粒に起因
するプラスチックコーティング層が形成される。このよ
うにして本発明の屋根下地材が製造されるが、本発明の
屋根下地材の厚みは軽量化のために11mm以下にされ
る。しかし屋根下地材の厚みが8mm未満になれば強度が
不足して来るから、該屋根下地材の厚みは8〜11mmの
範囲に設定される。そして該屋根下地材において表裏層
の厚みは通常全体の厚みの10〜30%、密度は通常
0.9〜1.1g/cm3 とする。
法としては工程の連続化が容易で装置も簡単な乾式製造
方法を採用することが望ましい。乾式製造方法の工程1
においては、型板上に上記混合物Aをマット状に散布
し、次いでその上に上記混合物Bをマット状に散布し、
更にその上に上記混合物Aをマット状に散布するのであ
るが、この際混合物Aおよび混合物Bには硬化反応のた
めに夫々水を30〜45重量%添加しておく。混合物B
に木片フレークを添加し、そして木質繊維束として上記
分枝および/または彎曲および/または折曲させること
によって嵩高くされたものを用いると、混合物Bがほぐ
れ易くなり、型板上に均一に散布し易くなる。連続製造
法においては上記型板は多数個ベルトコンベアー上に載
置せしめられる。型板上に散布された原料混合物は所望
なればロール等によって若干押圧され、該マットはそれ
から工程2において水分存在下に圧締予備硬化され所望
の形状に成形される。圧締条件は通常圧締圧10〜70
kgf /cm2 、温度60〜80℃、時間7〜30時間程度
で行なわれ、加熱は通常蒸気にて行なわれる。圧締は二
つの型板間に上記マットを挾圧することによって行なわ
れるが、該型板面には所定の形状、凹凸模様等が施され
てもよい。上記工程2の圧締予備硬化によって得られた
予備硬化物は工程3においてオートクレーブ中にて養生
される。養生条件は通常圧力5〜10kgf /cm2 、温度
160〜180℃、時間5〜10時間程度である。上記
オートクレーブ養生によりセメントとケイ酸含有物質と
のケイ酸カルシウム反応は完全に行なわれ、かつ芯層に
発泡性熱可塑性プラスチックビーズを添加した場合には
該発泡性熱可塑性プラスチックビーズは完全に発泡し、
同時に該発泡性熱可塑性プラスチックビーズの発泡によ
って形成されたプラスチック発泡体粒は溶融してセル中
の発泡剤が外界へ逃散し、該プラスチック発泡体は急速
に収縮して芯層内部に多数の空孔が形成される。そして
該空孔内壁面には熱可塑性プラスチック発泡体粒に起因
するプラスチックコーティング層が形成される。このよ
うにして本発明の屋根下地材が製造されるが、本発明の
屋根下地材の厚みは軽量化のために11mm以下にされ
る。しかし屋根下地材の厚みが8mm未満になれば強度が
不足して来るから、該屋根下地材の厚みは8〜11mmの
範囲に設定される。そして該屋根下地材において表裏層
の厚みは通常全体の厚みの10〜30%、密度は通常
0.9〜1.1g/cm3 とする。
【0009】本発明においては表裏層、芯層ともにセメ
ント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60重量
%を含んでいるからケイ酸カルシウム反応にもとづく各
層の硬化が円滑に進行する。更に乾式製造方法を採用し
た場合オートクレーブ養生により該ケイ酸カルシウム反
応は略完全に進行して成形体の最終的な寸法状態で硬化
するので、一旦硬化した成形体は芯層が多孔性であって
も外界の影響を受けることが少なく製品の寸法安定性が
向上する。また表裏層には木片フレークおよび/または
木粉が5〜25重量%含有されるから、該表裏層は緻密
性が高い表面平滑性に富むものとなる。更に芯層には木
質繊維束3〜25重量%および木片フレーク2〜13重
量%を含みかつ多孔性であり、該芯層内では木質繊維は
相互に絡み合い、しかしパルプよりも径が大きいので剛
性を有し、更に木片フレークはより高い剛性を有し、し
たがって芯層は密度を高めることなく該木質繊維と木片
フレークとによって補強され、その結果該芯層は低密度
軽量で優れた強度と可撓性とを有し、かつ防音断熱性に
富むものとなる。なお表裏層および芯層において、木片
フレーク、木粉、木質繊維束等の木質補強材は25重量
%以下で含まれるから本発明の屋根下地材は難燃性のも
のとなる。また芯層には2〜13重量%の範囲で木片フ
レークが存在するから木質繊維束の糸まり状の絡み合い
が阻止され、本発明の屋根下地材を乾式製造方法で製造
する場合、原料混合物を型板上に均一に散布することが
出来る。芯層に用いられる木質繊維束として、分枝およ
び/または彎曲および/または折曲させることによって
嵩高くされたものを用いると、芯層の強度を低下させる
ことなく密度を更に小さくして製品を軽量化することが
出来、また発泡性熱可塑性プラスチックビーズの加熱養
生中の発泡も更に均一かつ円滑に行なわれる。そして屋
根下地材の製造に乾式製造方法を採用した場合には、芯
層の混合物Bがほぐれ易くなり、型板上に均一に散布す
ることが容易になり、また木質繊維束のある程度の距離
を介しての絡み合いによって硬化性無機粉末が抱き込ま
れ、型崩れしないマットを形成することが出来る。
ント30〜60重量%、ケイ酸含有物質30〜60重量
%を含んでいるからケイ酸カルシウム反応にもとづく各
層の硬化が円滑に進行する。更に乾式製造方法を採用し
た場合オートクレーブ養生により該ケイ酸カルシウム反
応は略完全に進行して成形体の最終的な寸法状態で硬化
するので、一旦硬化した成形体は芯層が多孔性であって
も外界の影響を受けることが少なく製品の寸法安定性が
向上する。また表裏層には木片フレークおよび/または
木粉が5〜25重量%含有されるから、該表裏層は緻密
性が高い表面平滑性に富むものとなる。更に芯層には木
質繊維束3〜25重量%および木片フレーク2〜13重
量%を含みかつ多孔性であり、該芯層内では木質繊維は
相互に絡み合い、しかしパルプよりも径が大きいので剛
性を有し、更に木片フレークはより高い剛性を有し、し
たがって芯層は密度を高めることなく該木質繊維と木片
フレークとによって補強され、その結果該芯層は低密度
軽量で優れた強度と可撓性とを有し、かつ防音断熱性に
富むものとなる。なお表裏層および芯層において、木片
フレーク、木粉、木質繊維束等の木質補強材は25重量
%以下で含まれるから本発明の屋根下地材は難燃性のも
のとなる。また芯層には2〜13重量%の範囲で木片フ
レークが存在するから木質繊維束の糸まり状の絡み合い
が阻止され、本発明の屋根下地材を乾式製造方法で製造
する場合、原料混合物を型板上に均一に散布することが
出来る。芯層に用いられる木質繊維束として、分枝およ
び/または彎曲および/または折曲させることによって
嵩高くされたものを用いると、芯層の強度を低下させる
ことなく密度を更に小さくして製品を軽量化することが
出来、また発泡性熱可塑性プラスチックビーズの加熱養
生中の発泡も更に均一かつ円滑に行なわれる。そして屋
根下地材の製造に乾式製造方法を採用した場合には、芯
層の混合物Bがほぐれ易くなり、型板上に均一に散布す
ることが容易になり、また木質繊維束のある程度の距離
を介しての絡み合いによって硬化性無機粉末が抱き込ま
れ、型崩れしないマットを形成することが出来る。
【0010】
(1) 混合物A(表裏層用)および混合物B(芯層用)の
配合を表1に示す。
配合を表1に示す。
【表1】 *1:木片フレーク(小)として目開き4.5mmの篩を
全通するものを用いる。 *2:木片フレーク(大)として目開き4.5〜10mm
の篩を全通するものを用いる。 *3:木質繊維束としては平均径1.0mm、長さ20mm
の分枝および/または弯曲および/または折曲させられ
たものを用いる。
全通するものを用いる。 *2:木片フレーク(大)として目開き4.5〜10mm
の篩を全通するものを用いる。 *3:木質繊維束としては平均径1.0mm、長さ20mm
の分枝および/または弯曲および/または折曲させられ
たものを用いる。
【0011】混合物Aおよび混合物Bに水40重量%を
夫々添加した上で、該混合物Aを下型板上に散布して1
0mm厚のマットとし、更にその上に該混合物Bを散布し
て合計40mm厚のマットとし、更にその上に該混合物A
を散布して合計50mm厚のマットとし、その上から上型
板を当接してプレス成形後に圧力35kgf /cm2 、温度
70℃にて25時間圧締硬化を行なう。得られた積層成
形体はその後オートクレーブ中にて圧力6kgf /cm2 、
温度165℃にて7時間養生され、該積層成形体中のセ
メントと珪砂とケイ酸含有物資とはケイ酸カルシウム反
応によって硬化し、かつ芯層の発泡性ポリスチレンビー
ズは発泡し、その後軟化収縮する。このようにして得ら
れた屋根下地材試料の物性評価結果を表2に示す。
夫々添加した上で、該混合物Aを下型板上に散布して1
0mm厚のマットとし、更にその上に該混合物Bを散布し
て合計40mm厚のマットとし、更にその上に該混合物A
を散布して合計50mm厚のマットとし、その上から上型
板を当接してプレス成形後に圧力35kgf /cm2 、温度
70℃にて25時間圧締硬化を行なう。得られた積層成
形体はその後オートクレーブ中にて圧力6kgf /cm2 、
温度165℃にて7時間養生され、該積層成形体中のセ
メントと珪砂とケイ酸含有物資とはケイ酸カルシウム反
応によって硬化し、かつ芯層の発泡性ポリスチレンビー
ズは発泡し、その後軟化収縮する。このようにして得ら
れた屋根下地材試料の物性評価結果を表2に示す。
【0012】
【表2】 *1:曲げ強度 JIS A−1409に準拠 *2:可撓性テスト 455掛ける3000mmスパンに
おける自重たれさがり→水平状態まで押上げサイクルの
破壊に至るまでの繰り返し回数 *3:総合判定 ○:屋根下地材として使用可、
×:屋根下地材として不適
おける自重たれさがり→水平状態まで押上げサイクルの
破壊に至るまでの繰り返し回数 *3:総合判定 ○:屋根下地材として使用可、
×:屋根下地材として不適
【0013】表2をみると、芯層に木片フレークを使用
している実施例は、芯層に木片フレークを使用していな
い比較例に比して強度、可撓性共に顕著に向上している
ことが認められ、厚み8mmの試料でも充分屋根下地材と
して使用に耐える強度を有していることが認められる。
している実施例は、芯層に木片フレークを使用していな
い比較例に比して強度、可撓性共に顕著に向上している
ことが認められ、厚み8mmの試料でも充分屋根下地材と
して使用に耐える強度を有していることが認められる。
【0014】
【発明の効果】したがって本発明においては、従来の木
片セメント板やパルプ混入セメント板に比して寸法安定
性が極めて良好で軽量かつ厚みを薄くしても強度が大で
しかも良好な可撓性を有し、防音断熱性に富みまた難燃
性の高い屋根下地材が得られる。そして本発明の屋根下
地材は生産性の良い乾式製造方法の適用が容易である。
片セメント板やパルプ混入セメント板に比して寸法安定
性が極めて良好で軽量かつ厚みを薄くしても強度が大で
しかも良好な可撓性を有し、防音断熱性に富みまた難燃
性の高い屋根下地材が得られる。そして本発明の屋根下
地材は生産性の良い乾式製造方法の適用が容易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 13/02 B32B 13/02 C04B 32/00 C04B 32/00 A 38/08 38/08 B C E04D 12/00 E04D 12/00 W //(C04B 28/18 14:18 18:26)
Claims (3)
- 【請求項1】セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物
質30〜60重量%、パーライト0〜15重量%、木片
フレークおよび/または木粉5〜25重量%の混合物の
硬化物からなる表裏層と、セメント30〜60重量%、
ケイ酸含有物質30〜60重量%、パーライト0〜15
重量%、木質繊維束3〜25重量%、木片フレーク2〜
13重量%の混合物の硬化物からなり多孔性の芯層とか
らなり、厚みが8〜11mmであることを特徴とする屋根
下地材 - 【請求項2】該木質繊維束は分枝および/または彎曲お
よび/または折曲させることによって嵩高くされている
請求項1に記載の屋根下地材 - 【請求項3】セメント30〜60重量%、ケイ酸含有物
質30〜60重量%、パーライト0〜15重量%、木片
フレークおよび/または木粉5〜25重量%、および水
30〜45重量%との混合物Aを型板上にマット状に散
布し、更にセメント30〜60重量%、ケイ酸含有物質
30〜60重量%、パーライト0〜15重量%、木質繊
維束3〜25重量%、木片フレーク2〜13重量%、発
泡性熱可塑性プラスチックビーズ0.5〜5重量%、お
よび水30〜45重量%との混合物Bをその上からマッ
ト状に散布し、更に上記混合物Aをその上からマット状
に散布して三層構造のマットを形成する工程1 上記三層構造のマットを圧締して予備硬化させる工程2 上記予備硬化物を加熱オートクレーブ養生することによ
り発泡性熱可塑性プラスチックビーズを発泡させるとと
もに硬化を進める工程3 以上の工程1,2,3からなる請求項1に記載の屋根下
地材の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16233996A JPH09328350A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 屋根下地材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16233996A JPH09328350A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 屋根下地材およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09328350A true JPH09328350A (ja) | 1997-12-22 |
Family
ID=15752683
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16233996A Pending JPH09328350A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 屋根下地材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09328350A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09309760A (ja) * | 1996-05-24 | 1997-12-02 | Nichiha Corp | 木片セメント板の製造方法 |
JP2002338373A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-27 | Koa Funenban Kogyo Kk | 木質系セメント板の製造方法及び木質系セメント板 |
JP2008081327A (ja) * | 2006-09-26 | 2008-04-10 | Nichiha Corp | 無機質成形体 |
JP2009073113A (ja) * | 2007-09-21 | 2009-04-09 | Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd | 繊維補強セメント板及びその製造方法 |
JP2011156799A (ja) * | 2010-02-02 | 2011-08-18 | Sk Kaken Co Ltd | 積層体 |
JP2012184548A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Kaneka Corp | 合成畳 |
JP2018052767A (ja) * | 2016-09-28 | 2018-04-05 | ニチハ株式会社 | 建材の製造方法、及び建材 |
JP2018052769A (ja) * | 2016-09-28 | 2018-04-05 | ニチハ株式会社 | 建材とその製造方法 |
-
1996
- 1996-05-31 JP JP16233996A patent/JPH09328350A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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