JP2018052769A - 建材とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で造形性に優れ、運搬時の破損が抑制された建材、及びその製造方法。【解決手段】水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレーク3aを含む無発泡性裏層3と、無発泡性裏層3の上に形成された、水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末の反応により形成された気泡1aを含む発泡性芯層1と、発泡性芯層1の上に形成された、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレーク2aを含む無発泡性表層2と、を備えている建材10。好ましくは、発泡性芯層1は無発泡性表層2と無発泡性裏層3より厚く、裏層3は表層2より厚い建材10。表層2の質量:芯層1の質量:裏層3の質量が10〜20:45〜70:15:45である建材10。【選択図】図1

Description

本発明は、建材とその製造方法に関するものである。
建築物の外壁や内壁を構成する建材として、窯業系サイディングボードや金属系サイディングボード、ALCボード(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)などが適用されている。中でも、窯業系サイディングボードは、木質セメント板、木毛セメント板、パルプ繊維混入セメント板、木片混入セメントけい酸カルシウム板、木繊維混入セメントけい酸カルシウム板などの無機質材を用いた建材であり、表面の意匠性に優れている。
ここで、特許文献1には、表層、芯層、裏層の三層からなり、それぞれの層が水硬性材料と、ケイ酸含有物質と、木質補強材とからなる、平均比重が1.1以上の木質セメント板が記載されている。
特許文献1に記載の木質セメント板によれば、表面に鋭角で深い凹凸を有することから造形性に優れているという効果が奏される。
一方、特許文献2には、軽量骨材を用いることにより軽量化した押出成形物である軽量厚物硬化体が記載されている。
特開2009−242189号公報 特開昭59−156705号公報
特許文献1に記載の木質セメント板によれば、造形性に優れているという利点があるものの、平均比重が1.1以上であり、昨今の木質セメント板の施工時における作業性や運搬性を考慮すると、より一層の軽量化が必要となる。
一方、特許文献2に記載の軽量厚物硬化体によれば、生産性よく低価格で製造できるという利点があるものの、運搬の際のたわみによる破損が懸念される。
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、軽量で造形性に優れ、運搬時の破損が抑制された建材とその製造方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明の第一の態様による建材は、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む無発泡性裏層と、無発泡性裏層の上に設けられた、水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末の反応により形成された気泡を含む発泡性芯層と、発泡性芯層の上に設けられた、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む無発泡性表層と、を備えているものである。
本発明の第一の態様の建材によれば、アルミ粉末の反応により形成された気泡を具備する発泡性芯層の両面に無発泡性表層と無発泡性裏層が積層された構造を有することにより、建材の軽量化を図ることができる。
また、発泡性芯層の表面に例えばセメント等の水硬性材料、例えばフライアッシュや珪砂等のケイ酸含有物、および木材を細かくフレーク状に裁断してなる木フレークを含む無発泡性表層が形成されていることで、発泡性芯層に比して気泡の無い緻密な無発泡性表層が存在することから造形性に優れている。ここで、「造形性」とは、表層の表面にエンボス柄等の凹凸模様を良好に形成できる性能を意味している。
また、発泡性芯層の裏面に木フレークを含む無発泡性裏層が形成されていることで、建材の柔軟性が高まり、たとえば建材の長手方向の端部を二人の作業員が把持して運搬する際に建材の中央付近に引張応力が生じてクラックが発生し、破損するのを抑制することができる。
この建材の柔軟性は、主として無発泡性裏層に木フレークが含有されていることにより、無発泡性裏層が補強され、無発泡性裏層の柔軟性が高まることによってもたらされる。
なお、隣接する別の建材と貼り合わせるため、建材の側端部表面側と側端部裏面側には実部と呼ばれる突起部を設けることがあるが、本発明の第一の態様による建材は、表面側と裏面側が緻密な無発泡性層であることから、十分な強度を有する実部を形成することが可能である。
また、本発明による建材の第二の態様として、前記発泡性芯層が前記無発泡性表層と前記無発泡性裏層よりも厚い形態を挙げることができる。
無発泡性表層の効果によって造形性に優れ、無発泡性裏層の効果によって運搬性に優れるとともに、建材を構成する層の中で多数の気泡を具備する発泡性芯層が一番厚いことにより、一層の軽量化が図られる。
また、本発明による建材の第三の態様として、前記無発泡性裏層が前記無発泡性表層以上の厚みを有している形態を挙げることができる。
運搬時にクラックが生じ難い無発泡性裏層が無発泡性表層と同じ厚みを有しているかそれ以上に厚いことから、無発泡性裏層においてクラックが一層生じ難くなり、運搬時の破損抑制効果が一層高まる。
また、本発明による建材の第四の態様として、前記無発泡性表層の質量:前記発泡性芯層の質量:前記無発泡性裏層の質量が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45である形態を挙げることができる。
無発泡性表層、発泡性芯層、および無発泡性裏層の各質量比が上記数値範囲にあることで、軽量で造形性に優れ、運搬時の破損抑制効果に優れた建材が得られる。
また、本発明による建材の第五の態様において、前記無発泡性表層の表面に凹凸模様が形成されている形態を挙げることができる。
無発泡性表層により、凹凸を容易に形成することができる。表面に形成されている凹凸模様は、例えばエンボス柄等の適宜の凹凸模様が適用できるが、表面に凹凸模様を有していることで建材の意匠性が高められる。
また、本発明の第六の態様は建材の製造方法であり、この製造方法は、水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末を含む芯層用材料を養生することにより、前記アルミ粉末を反応させて気泡を形成するとともに、前記水硬性材料と前記ケイ酸含有物を未完全硬化させて発泡性芯層マットを形成する第一のステップ、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む表層用材料を散布して無発泡性表層マットを形成する第二のステップ、前記無発泡性表層マットの上に、前記発泡性芯層マットを積載する第三のステップ、前記発泡性芯層マットの上に、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む裏層用材料を散布して無発泡性裏層マットを形成し、前記無発泡性表層マットと前記発泡性芯層マットと前記無発泡性裏層マットから構成される積層マットを形成する第四のステップ、前記積層マットをプレスし、養生して建材を製造する第五のステップ、を備えているものである。
なお、第一のステップにおける未完全硬化とは、無発泡性表層マットの上に搬送可能なほどに一定の硬化が進んでいるが、更に養生を行えば硬化が進む状態である。
養生としては、自然養生、蒸気養生、オートクレーブ養生等があり、いずれか一種のみを行っても良いし、二種以上を行っても良い。
プレスとしては、ロールプレス、フィルタープレス、スタックプレス等があり、いずれか一種のみを行っても良いし、二種以上を行っても良い。
本発明の第六の態様による製造方法によれば、軽量な建材を製造できる。
特に、積層マットをプレスする際に、発泡性芯層マットが養生により未完全硬化されたマットであるのに対し、無発泡性表層マットと無発泡性裏層マットは養生されていないマットなので、発泡性芯層マットは無発泡性表層マット、無発泡性裏層マットよりも硬く、潰れにくい。そのため、得られた建材では、発泡性芯層が、無発泡性表層及び無発泡性裏層に比して厚くなる傾向にある。多数の気泡を具備する発泡性芯層が厚くなる傾向にあることから、同じ厚みのセメント板等の通常の建材よりも軽量な建材を製造することができる。
また、発泡性芯層マットが未完全硬化状態のマットなので、積層マットを形成した後にプレスし、養生することで、各層間の密着性に優れた建材を製造することができる。
また、発泡性芯層マットの表面に、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む表層用材料を散布して無発泡性表層マットを形成することにより、発泡性芯層マットに比して気泡の無い緻密な無発泡性表層マットを形成することができる。このため、プレスによって表面に凹凸模様を良好に形成できるといった造形性に優れる。なお、第六の態様による製造方法では、プレス・養生して得られた建材を上下反転させ、表層マットの硬化物を表層とすることから、上記する「発泡性芯層マットの表面」とは、発泡性芯層マットの下側面を意味する。
また、発泡性芯層マットの裏面に、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む裏層用材料を散布して無発泡性裏層マットを形成することにより、製造される建材に柔軟性を付与することができ、建材が柔軟性を具備することで運搬の際に建材が破損するといった問題を抑制できる。なお、第六の態様による製造方法において、上記する「発泡性芯層マットの裏面」とは、発泡性芯層マットの上側面を意味する。
また、本発明による第七の態様にかかる建材の製造方法は、前記第二のステップにおいて、前記無発泡性表層マットをプレスするものである。
発泡性芯層マットを積載する前に予め第二のステップで無発泡性表層マットをプレスし、発泡性芯層マットと無発泡性裏層マットを積載して、第五のステップで再度プレスするので、得られた建材においては、無発泡性表層マットのみが二回プレスされることとなる。そのため、無発泡性表層を一層緻密とすることができ、造形性に優れた製造方法となる。
なお、第五のステップにおけるプレス圧を第二のステップにおけるプレス圧よりも小さくなるよう、第二のステップのプレス圧と第五のステップのプレス圧を調整すると、発泡性芯層マットの気泡が良好に保持されるとともに、無発泡性表層マットを一層緻密とすることができ、造形性と軽量化に優れた製造方法となる。また、この場合には、養生後の建材においては、各層間の密着が一層良好であり、優れた製造方法となる。
また、本発明による第八の態様にかかる建材の製造方法は、前記発泡性芯層マットの厚みが前記無発泡性表層マットおよび前記無発泡性裏層マットの厚みよりも厚い建材を製造するものである。
第八の態様の製造方法による効果は、第二の態様の建材の効果と同じである。
また、本発明による第九の態様にかかる建材の製造方法は、前記無発泡性裏層マットの厚みが前記無発泡性表層マットの厚み以上の厚みを有している建材を製造するものである。
第九の態様の製造方法による効果は、第三の態様の建材の効果と同じである。
さらに、本発明による第十の態様にかかる建材の製造方法は、前記無発泡性表層マットの質量:前記発泡性芯層マットの質量:前記無発泡性裏層マットの質量が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45である建材を製造するものである。
第十の態様の製造方法による効果は、第四の態様の建材の効果と同じである。
さらに、本発明による第十一の態様にかかる建材の製造方法は、前記第二のステップにおいて、前記表層用材料を、凹凸模様が裏抜きされた型板の上に散布するものである。
表層用材料を凹凸模様が裏抜きされた型板の上に散布することで、無発泡性表層マットの表面に凹凸模様を良好に形成できるので、意匠性に優れた建材を製造することができる。
本発明の建材とその製造方法によれば、気泡が形成された発泡性芯層の両面を、木フレークを含む無発泡性表層および無発泡性裏層で積層した構成の建材とすることで、軽量で造形性に優れ、運搬時の破損が抑制された建材を提供することができる。
本発明の建材の実施の形態の縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の建材とその製造方法の実施の形態を説明する。
(建材とその製造方法の実施の形態について)
図1は本発明の建材の実施の形態の縦断面図である。図示する建材10は、発泡性芯層1の両面に無発泡性表層2と無発泡性裏層3が積載された構造となっている。
発泡性芯層1は、セメント、スラグ、石膏等の水硬性材料、フライアッシュ、フライアッシュバルーン、珪砂、珪藻土、シリカフューム等のケイ酸含有物を少なくとも含む材料から形成され、アルミ粉末等の反応によって形成された気泡1aを内部に備えている。
無発泡性表層2と無発泡性裏層3は、セメント等の水硬性材料、フライアッシュや珪砂等のケイ酸含有物、木フレーク2a,3aを含む材料から形成されている。この木フレークは木材を細かくフレーク状に裁断して形成され、例えば粒径は約2〜約5mm、厚みは約1〜約2mm程度である。なお、その他、マイカ、パーライト、ベントナイト、ウォラストナイト、パルプスラッジ灰、バイオマス灰などの無機混和材、アクリル系樹脂、動植物性油脂、コハク酸系樹脂、シリコン樹脂、シラン系樹脂などの有機混和材などの一種もしくは複数種を必要に応じて配合してもよい。
無発泡性表層2の表面(発泡性芯層1と反対側の面)には、凹凸模様2bが形成されている。
建材10の平面形状はたとえば長方形であり、例えば長手方向の長さが約1.8〜約3.0m程度、短手方向の長さが約0.5m程度の寸法のものが挙げられ、厚みtは約14〜約25mm程度の範囲である。
建材10では、無発泡性表層2の厚みがt1であり、発泡性芯層1の厚みがt2であり、無発泡性裏層3の厚みがt3である。
そして、発泡性芯層1の厚みt2は無発泡性表層2の厚みt1や無発泡性裏層3の厚みt3よりも厚く、無発泡性裏層3の厚みt3は無発泡性表層2の厚みt1と同じかそれ以上の厚みを有している。
そして、建材10では、無発泡性表層2の質量:発泡性芯層1の質量:無発泡性裏層3の質量の比が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45に設定されている。
なお、隣接する別の建材と貼り合わせるため、建材10の側端部表面側には上実部2cが、側端部裏面側には下実部3cが設けてある。上実部2cと下実部3cは建材10をプレスし、養生した後、側端部の切削する部分を切削加工することによって設けられたものである。
以上の構成に基づいた建材10は、多数の気泡1aが含有された発泡性芯層1の両面に無発泡性表層2と無発泡性裏層3が積層した構造を有することから、非常に軽量化が図られた建材である。
また、発泡性芯層1の表面に、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレーク2aを含む無発泡性表層2が形成されていることで、気泡を有しない緻密な表層となることから、凹凸模様等の表面柄を良好に形成でき、造形性に優れている。
また、発泡性芯層1の裏面に木フレーク3aを含む無発泡性裏層3が形成されていることで、建材10の柔軟性が高まる。建材の運搬は一般に、たとえばその長手方向の端部を二人の作業員が把持して運搬する方法でおこなわれるが、建材10が無発泡性裏層3によって柔軟性が高められることにより、この運搬の際に建材の中央付近に引張応力が生じてクラックが発生し、破損するのを抑制することができる。
さらに、建材10では、運搬時にクラックが生じ難い無発泡性裏層3の厚みt3が無発泡性表層2の厚みt1以上の厚みを有していることから、無発泡性裏層3においてクラックが一層生じ難くなり、運搬時の破損抑制効果が一層高い。
このように、無発泡性表層2と無発泡性裏層3はいずれも同素材の材料から形成されるものの、無発泡性表層2は表面凹凸模様の造形性に寄与し、無発泡性裏層3は建材10の柔軟性とこの柔軟性によってもたらされる良好な運搬性に寄与する。
また、建材10では、構成する三つの層の中で気泡1aを備えた発泡性芯層1が一番厚いことから、一層の軽量化を図ることができる。
次に、建材10の製造方法を説明する。
まず、水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末を含む芯層用材料を養生することにより、前記アルミ粉末を反応させて気泡を形成するとともに、前記水硬性材料と前記ケイ酸含有物を未完全硬化させて発泡性芯層マットを形成する(第一のステップ)。
発泡性芯層マットは、硬化物であるが、更に養生を行えば硬化が進む未完全硬化状態のマットである。そのため、発泡性芯層マットは、後のステップにて更に養生することで、無発泡性表層マット及び無発泡性裏層マットと密着させることができる。
養生としては、例えば蒸気養生、オートクレーブ養生等がある。本ステップにおける養生は、芯層用材料を未完全硬化させる養生であり、一例として、40〜60℃で3〜10時間、蒸気養生することが挙げられる。
なお、本ステップは後述する第二のステップと同時に行っても良いし、別に行っても良い。
次に、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む表層用材料を凹凸模様が裏抜きされた型板の上に散布し、無発泡性表層マットを形成する(第二のステップ)。
ここで、表層用材料を散布後、プレス加工してもしなくてもよいが、プレス加工することで無発泡性表層マットがより緻密となるとともに、無発泡性表層マットの表面に凹凸模様をより一層良好に造形することができる。
第二のステップにおけるプレス加工は、無発泡性表層マット全体に対して行うことが好ましい。プレス加工の際のプレス圧に特に制限はないが、一例として0.5〜2.0MPaで行うことが挙げられる。
次に、第二のステップで形成された無発泡性表層マットの上に、第一のステップで形成されている発泡性芯層マットを積載する(第三のステップ)。
次に、発泡性芯層マットの上に、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む裏層用材料を散布して無発泡性裏層マットを形成する。これによって、無発泡性表層マットと発泡性芯層マットと無発泡性裏層マットから構成される積層マットを形成する(第四のステップ)。
最後に、第四のステップで形成された積層マットをプレスし、養生することにより、図1で示す建材10が製造される(第五のステップ)。
第五のステップによるプレス加工は、積層マット全体に対して行う。一例として0.5〜1.0MPaで行うことが挙げられる。
第五のステップにおけるプレス加工の際のプレス圧を第二のステップにおけるプレス加工の際のプレス圧よりも小さくすることが好ましい。これにより、発泡性芯層マットの気泡が良好に保持され、無発泡性表層マットを一層緻密とすることができるとともに、養生後の建材10においては、各層間の密着が一層良好となる。
養生としては、自然養生、蒸気養生、オートクレーブ養生等がある。オートクレーブ養生を行うと、発泡性芯層1と無発泡性表層2の密着、及び発泡性芯層1と無発泡性裏層3の密着に優れる。蒸気養生を行った後、オートクレーブ養生を行うと、発泡性芯層1と無発泡性表層2の密着、及び発泡性芯層1と無発泡性裏層3の密着が一層優れる。
(軽量性、造形性、運搬性を検証した実験とその結果)
本発明者等は、試料1〜11にかかる建材を製作し、それぞれの建材の軽量性、造形性、および運搬性に関する検証をおこなった。
各建材の表層、芯層、および裏層の形成材料、表層、芯層、および裏層の質量比、表層用材料散布後のプレスの有無等は以下の表1に示す通りである。
各建材の製作に当たり、深さ4mmで傾斜角度が55度のレンガ柄が裏抜きされた型板の上に表層用材料を散布して表層マットを形成した。次いで表層マットの上に芯層マットを積載した。次いで芯層マットの上に裏層用材料を散布して裏層マットを形成し、圧力0.7MPaでスタックプレスし、圧締状態のまま、温度60℃にて10時間蒸気養生した。その後、オートクレーブ中にて圧力0.6MPa、温度165℃にて7時間養生し、試料1〜8、11にかかる、厚さ18mmの各建材を得た。なお、試料9、10の建材では、芯層のないものや表層および裏層のないものがあるが、試料の厚さはいずれも18mmであり、プレス条件、養生条件も同じである。
芯層の形成に関し、水硬性材料、ケイ酸含有物、アルミ粉末を含む芯層用材料を温度20℃を下限とした水(水量は固形量に対して60〜70%)に混練し、十分に攪拌したところで型枠に流し込み、水が蒸発しないようにして約40〜60℃で加温養生し、芯層マットを形成した。得られた芯層マットを型枠から外し、表層マットの上に移動させて積載した。
表1中、試料1、3〜8は、型板の上に表層用材料を散布後、表層マット全体を圧力1.5MPaでプレスし、その後に芯層マットを積載した。一方、試料2、9〜11は、型板の上に表層用材料を散布後、プレスせずに芯層マットを積載した。なお、無機混和材として、マイカと木質セメント板端材の粉砕品を7:5の質量比で用いている。
以下、表1に各建材の形成材料、各層の質量比に加え、軽量性、造形性、および運搬性に関する検証結果を示す。
[表1]
Figure 2018052769
Figure 2018052769
Figure 2018052769
Figure 2018052769
表1において、造形性に関しては、目視にて各建材の表面を観察し、型板のレンガ柄が表現できているものを○(良好)、レンガ柄が表現できているが巣穴が見られるものを△(可)、レンガ柄が表現できていないものや試料本体にクラック等の大きな欠陥を有するものを×(不可)としている。また、運搬性に関しては、各建材の長手方向の両端を掴んで地上より1m持ち上げた状態で横方向に10m運搬した後の各建材の状態を目視で確認し、破損等の変化がないものを○(良好)、クラックや破損が見られたものを×(不可)とした。
表1より、試料1〜8の全てにおいて、軽量性に関して比重がいずれも1.0未満と軽量であり、造形性、運搬性ともに良好な結果が得られている。なお、試料2では表層の一部に若干の巣穴が見られたが、レンガ柄は表現できていたので、○〜△(良好〜可)と評価している。
一方、試料9〜11に関し、試料9は比重が1.0より大きくて軽量性が良好でなかった。また、試料10は造形性と運搬性が不可であった。試料11は運搬性で不可であった。
本実験結果より、木フレークを含む表層、気泡が形成された芯層、木フレークを含む裏層からなる建材において、表層の質量:芯層の質量:裏層の質量が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45の範囲が好ましいことが実証された。
また、型板の上に表層用材料を散布後、表層マット全体をプレスし、その後に芯層マットを積載した建材は、造形性に優れ、好ましいことも実証された。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…発泡性芯層、1a…気泡、2…無発泡性表層、2a…木フレーク、2b…凹凸模様、3…無発泡性裏層、3a…木フレーク、10…建材

Claims (11)

  1. 水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む無発泡性裏層と、
    前記無発泡性裏層の上に設けられた、水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末の反応により形成された気泡を含む発泡性芯層と、
    前記発泡性芯層の上に設けられた、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む無発泡性表層と、を備えている建材。
  2. 前記発泡性芯層は前記無発泡性表層と前記無発泡性裏層よりも厚い、請求項1に記載の建材。
  3. 前記無発泡性裏層は前記無発泡性表層以上の厚みを有している、請求項1または2に記載の建材。
  4. 前記無発泡性表層の質量:前記発泡性芯層の質量:前記無発泡性裏層の質量が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の建材。
  5. 前記無発泡性表層の表面に凹凸模様が形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の建材。
  6. 水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末を含む芯層用材料を養生することにより、前記アルミ粉末を反応させて気泡を形成するとともに、前記水硬性材料と前記ケイ酸含有物を未完全硬化させて発泡性芯層マットを形成する第一のステップ、
    水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む表層用材料を散布して無発泡性表層マットを形成する第二のステップ、
    前記無発泡性表層マットの上に、前記発泡性芯層マットを積載する第三のステップ、
    前記発泡性芯層マットの上に、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む裏層用材料を散布して無発泡性裏層マットを形成し、前記無発泡性表層マットと前記発泡性芯層マットと前記無発泡性裏層マットから構成される積層マットを形成する第四のステップ、
    前記積層マットをプレスし、養生して建材を製造する第五のステップ、を備える建材の製造方法。
  7. 前記第二のステップにおいて、前記無発泡性表層マットをプレスする、請求項6に記載の建材の製造方法。
  8. 前記発泡性芯層マットの厚みが前記無発泡性表層マットおよび前記無発泡性裏層マットの厚みよりも厚い建材を製造する、請求項6または7に記載の建材の製造方法。
  9. 前記無発泡性裏層マットの厚みが前記無発泡性表層マットの厚み以上の厚みを有している建材を製造する、請求6〜8のいずれか一項に記載の建材の製造方法。
  10. 前記無発泡性表層マットの質量:前記発泡性芯層マットの質量:前記無発泡性裏層マットの質量が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45である建材を製造する、請求項6〜9のいずれか一項に記載の建材の製造方法。
  11. 前記第二のステップにおいて、前記表層用材料を、凹凸模様が裏抜きされた型板の上に散布する、請求項6〜10のいずれか一項に記載の建材の製造方法。
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