JP2018052767A - 建材の製造方法、及び建材 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で造形性に優れた建材の製造方法、及び建材の提供。
【解決手段】水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末を含む芯層用材料を養生することにより、アルミ粉末を反応させて気泡を形成するとともに、水硬性材料とケイ酸含有物を未完全硬化させて発泡性芯層マット1を形成する第一のステップと、水硬性材料、ケイ酸含有物を含む表層用材料を散布して無発泡性表層マット2を形成する第二のステップと、無発泡性表層マット2の上に、発泡性芯層マット1を積載し、無発泡性表層マット2と発泡性芯層マット1を有する積層マット10を形成する第三のステップと、積層マットをプレスし、養生する第四のステップとを備える建材の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、建材の製造方法と建材に関するものである。
建築物の外壁や内壁を構成する建材として、窯業系サイディングボードや金属系サイディングボード、ALCボード(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)などが適用されている。中でも、窯業系サイディングボードは、木質セメント板、木毛セメント板、パルプ繊維混入セメント板、木片混入セメントけい酸カルシウム板、木繊維混入セメントけい酸カルシウム板などの無機質材を用いた建材であり、表面の意匠性に優れている。
ここで、特許文献1には、表層、芯層、裏層の三層からなり、それぞれの層が水硬性材料と、ケイ酸含有物質と、木質補強材とからなる、平均比重が1.1以上の木質セメント板が記載されている。
特許文献1に記載の木質セメント板によれば、表面に鋭角で深い凹凸を有することから造形性に優れているという効果が奏される。ここで、「造形性」とは、表層の表面にエンボス柄等の凹凸模様を良好に形成できる性能を意味している。
一方、特許文献2には、軽量骨材を用いることにより軽量化した押出成形物である軽量厚物硬化体が記載されている。
特開2009−242189号公報 特開昭59−156705号公報
特許文献1に記載の木質セメント板によれば、造形性に優れているという利点があるものの、平均比重が1.1以上であり、昨今の木質セメント板の施工時における作業性や運搬性を考慮すると、より一層の軽量化が必要となる。
一方、特許文献2に記載の軽量厚物硬化体によれば、生産性よく低価格で製造できるという利点があるが、軽量骨材を用いた製造方法に代わる新しい製造方法が望まれていた。
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、軽量で造形性に優れた建材の製造方法及び建材を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明の第一の態様による建材の製造方法は、水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末を含む芯層用材料を養生することにより、前記アルミ粉末を反応させて気泡を形成するとともに、前記水硬性材料と前記ケイ酸含有物を未完全硬化させて発泡性芯層マットを形成する第一のステップと、水硬性材料、ケイ酸含有物を含む表層用材料を散布して無発泡性表層マットを形成する第二のステップと、前記無発泡性表層マットの上に、前記発泡性芯層マットを積載し、前記無発泡性表層マットと前記発泡性芯層マットを有する積層マットを形成する第三のステップと、前記積層マットをプレスし、養生する第四のステップと、を備えるものである。
本発明の第一の態様による製造方法によれば、発泡性芯層マットにより軽量であるとともに、無発泡性表層マットにより造形性に優れた建材を製造できる。
特に、積層マットをプレスする際に、発泡性芯層マットが養生により未完全硬化されたマットであるのに対し、無発泡性表層マットは養生されていないマットなので、芯層マットは表層マットよりも硬く、潰れにくい。そのため、得られた建材は、同じ厚みのセメント板等の通常の建材よりも軽量な建材を製造することができる。
また、発泡性芯層マットが未完全硬化状態のマットなので、積層マットを形成した後にプレス、養生することで、各層間の密着性に優れた建材を製造することができる。
更に、水硬性材料、ケイ酸含有物を含む表層用材料を散布して無発泡性表層マットを形成することにより、発泡性芯層マットに比して気泡の無い緻密な無発泡性表層マットを形成することができる。このため、プレスにより表面に凹凸模様を良好に形成できるといった造形性に優れる。
なお、第一のステップにおける未完全硬化とは、無発泡性表層マットの上に搬送可能なほどに発泡性芯層マットに一定の硬化が進んでいて、更に養生を行えば硬化が更に進む状態を意味する。
水硬性材料としては例えばセメント、スラグ、石膏等が適用でき、ケイ酸含有物としては例えばフライアッシュ、フライアッシュバルーン、珪砂、珪藻土やシリカフューム等が適用できる。
養生としては、自然養生、蒸気養生、オートクレーブ養生等があり、いずれかのみを行っても良いし、二種以上を行っても良い。
プレスとしては、ロールプレス、フィルタープレス、スタックプレス等があり、いずれかのみを行っても良いし、二種以上を行っても良い。
また、本発明による建材の製造方法の第二の態様は、前記第二のステップにおいて、前記無発泡性表層マットをプレスするものである。
発泡性芯層マットを積載する前に予め第二のステップで無発泡性表層マットをプレスし、発泡性芯層マットを積載して、第四のステップで再度プレスするので、得られた建材においては、無発泡性表層マットのみが二回プレスされることとなる。そのため、表層を一層緻密にすることができ、造形性に優れた製造方法となる。
本発明の第三の態様による建材の製造方法において、前記第三のステップは、前記発泡性芯層マットの上に、水硬性材料、ケイ酸含有物を含む裏層用材料を散布して無発泡性裏層マットを形成するステップを更に有するものである。
水硬性材料、ケイ酸含有物を含む裏層用材料を散布して無発泡性裏層マットを形成することにより、製造される建材の裏面を補強することができる。例えば、建材の長手方向の端部を二人の作業員が把持して運搬する際に、建材の中央付近に引張応力が生じてクラックが発生する懸念があるが、第三の態様による建材では、建材が破損しにくくなる。なお、裏層用材料は、例えばパルプ、木粉、木フレーク、合成繊維等の補強材を含むことができ、補強材を含むと建材の柔軟性が向上し、破損がより抑制できるので、好ましい。
また、本発明による建材の製造方法の第四の態様は、前記第三のステップにおいて、前記発泡性芯層マットの厚みは、前記積層マットを構成するマットの中で一番厚いものである。
発泡性芯層マットの厚みを、積層マットを構成するマットの中で一番厚くすることで、建材を構成する層の中で発泡性芯層が一番厚い建材が製造できる。製造された建材は、無発泡性表層の効果によって造形性に優れるとともに、建材を構成する層の中で多数の気泡を具備する発泡性芯層が一番厚いことにより、一層の軽量化が図られる。
また、本発明の第五の態様による建材の製造方法は、前記第三のステップにおいて、前記無発泡性裏層マットの厚みは前記無発泡性表層マットの厚み以上のものである。
無発泡性裏層マットの厚みを無発泡性表層マットの厚み以上とすることで、無発泡性裏層の厚みが無発泡性表層の厚み以上の建材を製造できる。運搬時にクラックが生じ難い無発泡性裏層が無発泡性表層と同じ厚みを有しているかそれ以上に厚いことから、無発泡性裏層においてクラックが一層生じ難くなり、運搬時の破損抑制効果が一層高まる。
さらに、本発明の第六の態様による建材の製造方法は、前記無発泡性表層マットの質量:前記発泡性芯層マットの質量:前記無発泡性裏層マットの質量が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45である建材を製造するものである。
無発泡性表層マット、発泡性芯層マット、および無発泡性裏層マットの各質量比が上記数値範囲にあることで、軽量で造形性に優れ、運搬時の破損抑制効果に優れた建材が得られる。
さらに、本発明の第七の態様による建材の製造方法は、前記第二のステップにおいて、前記表層用材料を、凹凸模様が裏抜きされた型板の上に散布するものである。
表層用材料を凹凸模様が裏抜きされた型板の上に散布することで、無発泡性表層マットの表面に凹凸模様を良好に形成できることから、意匠性に優れた建材を製造することができる。
また、本発明の第八の態様による建材は、水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末の反応により形成された気泡を含む発泡性芯層と、前記発泡性芯層の上に設けられた、水硬性材料、ケイ酸含有物を含む無発泡性表層と、を備えているものである。
本発明の第八の態様の建材によれば、アルミ粉末の反応により形成された気泡を具備する発泡性芯層の上に無発泡性表層が積載された構造を有することにより、建材の軽量化を図ることができる。
また、発泡性芯層の表面に、例えばセメント等の水硬性材料、例えばフライアッシュや珪砂等のケイ酸含有物を含む無発泡性表層が形成されていることで、発泡性芯層に比して気泡の無い緻密な無発泡性表層が存在することから造形性に優れている。
また、本発明の第九の態様による建材において、前記発泡性芯層は、水硬性材料、ケイ酸含有物を含む無発泡性裏層の上に設けられているものである。
発泡性芯層の裏面に無発泡性裏層が形成されていることで、建材が補強され、運搬時の破損抑制効果が得られる。なお、無発泡性裏層は、例えばパルプ、木粉、木フレーク、合成繊維等の補強材を含むことができ、補強材を含むと建材の柔軟性が向上し、破損がより抑制できるので、好ましい。
また、本発明の第十の態様による建材は、前記発泡性芯層は前記建材を構成する層の中で一番厚いものである。
第十の態様の効果は、第四の態様の効果と同じである。
また、本発明の第十一の態様による建材は、前記無発泡性裏層は前記無発泡性表層以上の厚みを有しているものである。
第十一の態様の効果は、第五の態様の効果と同じである。
また、本発明の第十二の態様による建材は、前記無発泡性表層の質量:前記発泡性芯層の質量:前記無発泡性裏層の質量が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45のものである。
第十二の態様の効果は、第六の態様の効果と同じである。
また、本発明の第十三の態様による建材は、前記無発泡性表層の表面に凹凸模様が形成されているものである。
無発泡性表層により凹凸を容易に形成でき、表面に形成されている凹凸模様は、例えばエンボス柄等の適宜の凹凸模様が適用できるが、表面に凹凸模様を有していることで建材の意匠性が高められる。
本発明の建材の製造方法と建材によれば、気泡が形成された発泡性芯層の上に、無発泡性表層を積載した構成の建材を製造することで、軽量で造形性に優れた建材を提供することができる。
本発明の建材の実施の形態1の縦断面図である。 本発明の建材の実施の形態2の縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の建材とその製造方法の実施の形態を説明する。
(建材の実施の形態1)
図1は本発明の建材の実施の形態1の縦断面図である。図示する建材10は、発泡性芯層1の上に無発泡性表層2が積載された構造となっている。
発泡性芯層1は、例えばセメント、スラグ、石膏等の水硬性材料、例えばフライアッシュ、フライアッシュバルーン、珪砂、珪藻土、シリカフューム等のケイ酸含有物を少なくとも含む材料から形成され、アルミ粉末等の反応により形成された気泡1aを内部に備えている。
無発泡性表層2は、例えばセメント等の水硬性材料、例えばフライアッシュや珪砂等のケイ酸含有物、例えば木フレーク2aを含む材料から形成されている。この木フレークは木材を細かくフレーク状に裁断して形成され、例えば粒径は約2〜約5mm、厚みは約1〜約2mm程度である。なお、その他、マイカ、パーライト、ベントナイト、ウォラストナイト、パルプスラッジ灰、バイオマス灰などの無機混和材、アクリル系樹脂、動植物性油脂、コハク酸系樹脂、シリコン樹脂、シラン系樹脂などの有機混和材などの一種又は複数種を必要に応じて配合してもよい。
無発泡性表層2の表面(発泡性芯層1と反対側の面)には、凹凸模様2bが形成されている。
建材10の平面形状はたとえば長方形であり、例えば長手方向の長さが約1.8〜約3.0m程度、短手方向の長さが約0.5m程度の寸法のものが挙げられ、厚みtは約14〜約25mm程度の範囲である。
建材10では、無発泡性表層2の厚みがt1であり、発泡性芯層1の厚みがt2である。
発泡性芯層1の厚みt2は無発泡性表層2の厚みt1よりも厚みを有している。
そして、建材10では、無発泡性表層2の質量:発泡性芯層1の質量の比が、10〜45 : 55〜90に設定されている。
まず、建材10は、多数の気泡1aが含有された発泡性芯層1の上に無発泡性表層2を積載した構造を有する、非常に軽量化が図られた建材である。
そして、発泡性芯層1の表面に、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレーク2aを含む無発泡性表層2が形成されていることで、気泡を有しない緻密な表層となることから、凹凸模様等の表面柄を良好に形成でき、造形性に優れている。
また、建材10では、構成する二つの層の中で気泡1aを備えた発泡性芯層1が一番厚いことから、一層の軽量化を図ることができる。
(建材の実施の形態2)
図2は本発明の建材の実施の形態2の縦断面図である。図示する建材10Aは、発泡性芯層1Aが無発泡性裏層3Aの上に積載された構造となっていることが図1の建材10と異なる。建材10Aでは、発泡性芯層1Aの両面に無発泡性表層2Aと無発泡性裏層3Aが積載された構造となっている。
無発泡性裏層3Aは、例えばセメント等の水硬性材料、例えばフライアッシュや珪砂等のケイ酸含有物、例えば木フレーク3aを含む材料から形成されている。この木フレークは木材を細かくフレーク状に裁断して形成され、例えば粒径は約2〜約5mm、厚みは約1〜約2mm程度である。なお、その他、マイカ、パーライト、ベントナイト、ウォラストナイト、パルプスラッジ灰、バイオマス灰などの無機混和材、アクリル系樹脂、動植物性油脂、コハク酸系樹脂、シリコン樹脂、シラン系樹脂などの有機混和材などの一種又は複数種を必要に応じて配合してもよい。
建材10Aは厚みがt’であり、約14〜約25mm程度の範囲である。無発泡性表層2Aの厚みはt1’であり、発泡性芯層1Aの厚みはt2’であり、無発泡性裏層3Aの厚みはt3’である。
そして、発泡性芯層1Aの厚みt2’は無発泡性表層2Aの厚みt1’や無発泡性裏層3Aの厚みt3’よりも厚く、無発泡性裏層3Aの厚みt3’は無発泡性表層2Aの厚みt1’と同じかそれ以上の厚みを有している。
そして、建材10Aでは、無発泡性表層2Aの質量:発泡性芯層1Aの質量:無発泡性裏層3Aの質量の比が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45に設定されている。
なお、隣接する別の建材と貼り合わせるため、建材10Aの側端部表面側には上実部2cが、側端部裏面側には下実部3cが設けてある。上実部2cと下実部3cは建材10Aをプレスし、養生した後、側端部の切削する部分を切削加工することによって設けられたものである。
建材10Aは、発泡性芯層1Aの裏面に無発泡性裏層3Aが形成されていることで、建材10Aの柔軟性が高まる。建材の運搬は一般に、たとえばその長手方向の端部を二人の作業員が把持して運搬する方法でおこなわれるが、建材10Aが無発泡性裏層3Aによって柔軟性が高められることにより、この運搬の際に建材の中央付近に引張応力が生じてクラックが発生し、破損するのを抑制することができる。
さらに、建材10Aでは、運搬時にクラックが生じ難い無発泡性裏層3Aの厚みt3’が無発泡性表層2Aの厚みt1’以上の厚みを有していることから、無発泡性裏層3Aにおいてクラックが一層生じ難くなり、運搬時の破損抑制効果が一層高い。
このように、無発泡性表層2Aは表面凹凸模様の造形性に寄与し、無発泡性裏層3Aは建材10の柔軟性とこの柔軟性によってもたらされる良好な運搬性に寄与する。
また、建材10Aでは、構成する三つの層の中で気泡1aを備えた発泡性芯層1Aが一番厚いことから、一層の軽量化を図ることができる。
(建材の実施の形態1の製造方法)
次に、建材10の製造方法を説明する。まず、水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末を含む芯層用材料を養生することにより、前記アルミ粉末を反応させて気泡を形成するとともに、前記水硬性材料と前記ケイ酸含有物を未完全硬化させて発泡性芯層マットを形成する(第一のステップ)。
発泡性芯層マットは、硬化物であるが、更に養生を行えば硬化が進む未完全硬化状態のマットである。そのため、発泡性芯層マットは、後のステップで、更に養生することで、無発泡性表層マット及び無発泡性裏層マットと密着させることができる。
養生としては、例えば蒸気養生、オートクレーブ養生等がある。本ステップにおける養生は、芯層用材料を未完全硬化させる養生であり、一例として、40〜60℃で3〜10時間、蒸気養生することが挙げられる。
なお、本ステップは後述する第二のステップと同時に行っても良いし、別に行っても良い。
次に、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む表層用材料を凹凸模様が裏抜きされた型板の上に散布し、無発泡性表層マットを形成する(第二のステップ)。
ここで、表層用材料を散布後、プレス加工してもしなくてもよいが、プレス加工することで無発泡性表層マットがより緻密となるとともに、無発泡性表層マットの表面に凹凸模様をより一層良好に造形することができる。
第二のステップのプレスは、無発泡性表層マット全体に対して行うことが好ましい。プレス圧に特に制限はないが、一例として0.5〜2.0MPaで行うことが挙げられる。
次に、第二のステップで形成された無発泡性表層マットの上に、発泡性芯層マットを積載し、無発泡性表層マットと発泡性芯層マットから構成される積層マットを形成する(第三のステップ)。
最後に、積層マットをプレスし、養生することにより、図1で示す建材10が製造される(第四のステップ)。
プレスは、積層マット全体に対して行い、一例として0.5〜1.0MPaで行うことが挙げられる。
第四のステップにおけるプレス圧を第二のステップにおけるプレス圧よりも小さくすることが好ましい。これによって、発泡性芯層マットの気泡が良好に保持され、無発泡性表層マットを一層緻密とすることができるとともに、養生後の建材10においては、各層間の密着が一層良好となる。
養生としては、自然養生、蒸気養生、オートクレーブ養生等がある。オートクレーブ養生を行うと、発泡性芯層1と無発泡性表層2の密着に優れる。蒸気養生を行った後、オートクレーブ養生を行うと、発泡性芯層1と無発泡性表層2の密着が一層優れる。
(建材の実施の形態2の製造方法)
次に、建材10Aの製造方法を説明する。ここで、第一のステップと第二のステップは実施の形態1の製造方法と同じである。
次に、無発泡性表層マットの上に、前記発泡性芯層マットを積載することは実施の形態1の製造方法と同じである。しかし、実施の形態2の製造方法では、発泡性芯層マットの上に、更に、水硬性材料、ケイ酸含有物、および木フレークを含む裏層用材料を散布して無発泡性裏層マットを形成する。これによって、無発泡性表層マットと発泡性芯層マットと無発泡性裏層マットから構成される積層マットを形成する(第三のステップ)。
最後に、積層マットをプレスし、養生することにより、図2で示す建材10Aが製造される(第四のステップ)。
(軽量性、造形性を検証した実験とその結果)
本発明者等は、試料1〜11にかかる建材を製作し、それぞれの建材の軽量性、造形性に関する検証をおこなった。
各建材の表層、芯層、および裏層の形成材料、表層、芯層、および裏層の質量比、表層用材料散布後のプレスの有無等は以下の表1に示す通りである。
各建材の製作に当たり、深さ4mmで傾斜角度が55度のレンガ柄が裏抜きされた型板の上に表層用材料を散布して表層マットを形成した。次いで表層マットの上に芯層マットを積載した。次いで芯層マットの上に裏層用材料を散布して裏層マットを形成し、圧力0.7MPaでスタックプレスし、圧締状態のまま、温度60℃にて10時間蒸気養生した。その後、オートクレーブ中にて圧力0.6MPa 、温度165℃にて7時間養生し、試料1〜11にかかる、厚さ18mmの各建材を得た。なお、試料9〜11の建材では、芯層のないものや表層および裏層のないものがあるが、試料の厚さはいずれも18mmであり、プレス条件、養生条件も同じである。
芯層の形成に関し、水硬性材料、ケイ酸含有物、アルミ粉末を含む芯層用材料を温度20℃を下限とした水(水量は固形量に対して60〜70%)に混練し、十分に攪拌したところで型枠に流し込み、水が蒸発しないようにして約40〜60℃で加温養生し、芯層マットを形成した。得られた芯層マットを型枠から外し、表層マットの上に移動させて積載した。
表1中、試料1、3〜9は、型板の上に表層用材料を散布後、表層マット全体を圧力1.5MPaでプレスし、その後に芯層マットを積載した。一方、試料2、10は、型板の上に表層用材料を散布後、プレスせずに次のステップを行った。なお、無機混和材として、マイカと木質セメント板端材の粉砕品を7:5の質量比で用いている。
以下、表1に各建材の形成材料、各層の質量比に加え、軽量性、造形性に関する検証結果を示す。
[表1]
Figure 2018052767
Figure 2018052767
Figure 2018052767
Figure 2018052767
表1において、造形性に関しては、目視にて各建材の表面を観察し、型板のレンガ柄が表現できているものを○(良好)、レンガ柄が表現できているが巣穴が多く見られるものを△(可)、レンガ柄が表現できていないものや試料本体にクラック等の大きな欠陥を有するものを×(不可)としている。
表1より、試料1〜9の全てにおいて、軽量性に関して比重がいずれも1.0未満と軽量であり、造形性ともに良好な結果が得られている。なお、試料2では表層の一部に若干の巣穴が見られたが、レンガ柄は表現できていたので、○〜△(良好〜可)と評価している。
一方、試料10、11では、試料10は比重が1.0より大きくて軽量性が良好でなかった。試料11は造形性が不可であった。
本実験結果より、表層、気泡が形成された芯層、裏層からなる建材において、表層の質量:芯層の質量:裏層の質量が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45の範囲が好ましいことが実証された。
また、型板の上に表層用材料を散布後、表層マット全体をプレスし、その後に芯層マットを積載した建材は、造形性に優れ、好ましいことも実証された。
なお、裏層を有する試料1〜8については、運搬性を評価した。運搬性に関しては、各建材の長手方向の両端を掴んで地上より1m持ち上げた状態で横方向に10m運搬した後の各建材の状態を目視で確認し、破損等の変化がないものを良好、クラックや破損が見られたものを不可と評価した。その結果、試料1〜8の全てにおいて、運搬性は良好な結果が得られている。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1,1A…発泡性芯層、1a…気泡、2,2A…無発泡性表層、2a…木フレーク、2b…凹凸模様、3A…無発泡性裏層、3a…木フレーク、10,10A…建材

Claims (13)

  1. 水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末を含む芯層用材料を養生することにより、前記アルミ粉末を反応させて気泡を形成するとともに、前記水硬性材料と前記ケイ酸含有物を未完全硬化させて発泡性芯層マットを形成する第一のステップと、
    水硬性材料、ケイ酸含有物を含む表層用材料を散布して無発泡性表層マットを形成する第二のステップと、
    前記無発泡性表層マットの上に、前記発泡性芯層マットを積載し、前記無発泡性表層マットと前記発泡性芯層マットを有する積層マットを形成する第三のステップと、
    前記積層マットをプレスし、養生する第四のステップと、を備える建材の製造方法。
  2. 前記第二のステップにおいて、前記無発泡性表層マットをプレスする、請求項1に記載の建材の製造方法。
  3. 前記第三のステップは、前記発泡性芯層マットの上に、水硬性材料、ケイ酸含有物を含む裏層用材料を散布して無発泡性裏層マットを形成するステップをさらに有する、請求項1または2に記載の建材の製造方法。
  4. 前記第三のステップにおいて、前記発泡性芯層マットの厚みは、前記積層マットを構成するマットの中で一番厚い、請求項1〜3のいずれか一項に記載の建材の製造方法。
  5. 前記第三のステップにおいて、前記無発泡性裏層マットの厚みは前記無発泡性表層マットの厚み以上である、請求項3に記載の建材の製造方法。
  6. 前記無発泡性表層マットの質量:前記発泡性芯層マットの質量:前記無発泡性裏層マットの質量が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45である建材を製造する、請求項3または5に記載の建材の製造方法。
  7. 前記第二のステップにおいて、前記表層用材料を、凹凸模様が裏抜きされた型板の上に散布する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の建材の製造方法。
  8. 水硬性材料、ケイ酸含有物、およびアルミ粉末の反応により形成された気泡を含む発泡性芯層と、
    前記発泡性芯層の上に設けられた、水硬性材料、ケイ酸含有物を含む無発泡性表層と、を備えている建材。
  9. 前記発泡性芯層は、水硬性材料、ケイ酸含有物を含む無発泡性裏層の上に設けられている、請求項8に記載の建材。
  10. 前記発泡性芯層は前記建材を構成する層の中で一番厚い、請求項8または9に記載の建材。
  11. 前記無発泡性裏層は前記無発泡性表層以上の厚みを有している、請求項9に記載の建材。
  12. 前記無発泡性表層の質量:前記発泡性芯層の質量:前記無発泡性裏層の質量が、10〜20 : 45〜70 : 15〜45である、請求項9または11に記載の建材。
  13. 前記無発泡性表層の表面に凹凸模様が形成されている、請求項8〜12のいずれか一項に記載の建材。
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