JP2002363756A - 化学蒸着装置 - Google Patents

化学蒸着装置

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JP2002363756A JP2001176227A JP2001176227A JP2002363756A JP 2002363756 A JP2002363756 A JP 2002363756A JP 2001176227 A JP2001176227 A JP 2001176227A JP 2001176227 A JP2001176227 A JP 2001176227A JP 2002363756 A JP2002363756 A JP 2002363756A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板に対する化学蒸着プロセスにおいて、基
板の端部(側壁)及び裏面に成膜されないことを確実に
し、かつ不活性ガスの導入配管に異物(パーティクル)
が入り込みにくいCVD装置を提供する。 【解決手段】 基板の端部周辺が原料ガスと接触するこ
とを防止する機構が、基板支持機構に支持された基板の
周縁部に基板の上方向から当接する基板押さえ機構と、
基板押さえ機構を上側から基板の周縁部方向に向けて付
勢しつつ、基板押さえ機構との間に不活性ガス導入路を
形成して基板押さえ機構を支持する基板押さえカバー機
構とで構成され、不活性ガス導入機構から導入されてき
た不活性ガスが、基板押さえ機構の下側面と基板の周縁
部表面との間の当接部を介して基板の表面に対して平行
に、かつ基板の中心方向に向かう流れと、基板押さえ機
構と基板押さえカバー機構との間の不活性ガス導入路を
介して基板の周縁部表面に対して垂直方向に下降する流
れに分岐されるCVD装置によって課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学蒸着装置に係
り、特に半導体の処理過程に際して不活性ガスを基板の
端部に導入する不活性ガス導入機構を有し、基板の端部
又は裏面に成膜されることを防ぐ技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体デバイスに関し基板に配
線材料を成膜する装置として、有機金属を原料とした化
学蒸着装置( Chemical-Vapor-Deposition装置、以下、
CVD装置と略す)が知られている。Alに代わる次世
代の配線材料として最も有望視されているCuは、CV
D装置による成膜が可能である。
【0003】ここで、Cu薄膜を成膜するCVD装置の
従来例を図3に示し、従来の装置構成を簡単に説明す
る。
【0004】この装置は、内部を減圧状態に保持するこ
とが可能な基板処理室10と、基板処理室10内で基板
11を支持すると共に、当該支持した基板11の温度を
制御する基板温度制御機構16を備えた基板支持機構1
2と、基板処理室10に処理する原料ガスを導入するガ
ス導入機構13と、基板支持機構12の下側から基板支
持機構12に支持された基板11の端部に不活性ガスを
導入する不活性ガス導入機構14と、基板11の端部周
辺が原料ガスと接触することを防止する機構とを備えて
いる。なお、図3図示のCVD装置では、この基板11
の端部周辺が原料ガスと接触することを防止する機構
は、リングシールド15として実現されている。
【0005】ガス導入機構13は、基板11に対向した
シャワーヘッド40に繋がっており、基板11の全面ヘ
原料ガスを均一に供給することが可能である。ここで、
基板処理室10内部を排気する排気機構、基板支持機構
12に基板11を搬送する基板搬送機構、基板処理室1
0の壁温を制御する壁面温度制御機構、導入する原料ガ
スや不活性ガスの流量を制御する流量制御機構、導入ガ
スの温度を制御するガス温度制御機構、基板処理室10
内部の圧力を制御する圧力制御機構等に関しては、従来
公知であり、また、本発明を説明する上で重要ではない
ため、図示及び説明を省略する。
【0006】次に、このCVD装置の動作方法につい
て、液体原料である〔トリメチルビニルシリル〕ヘキサ
フルオロアセチルアセトン酸塩銅(以下、Cu(hfac)(tmv
s)と略す)を利用した場合の成膜手順を説明する。な
お、液体原料を気化させる気化器の構成に関しては、従
来公知であり、本発明を説明する上で特に重要でないた
め、説明を省略する。
【0007】以上のCVD装置を動作させるには、図示
しない基板搬送機構によって基板11を基板支持機構1
2上に配置し、基板処理室10内部を図示しない排気機
構により所要の真空状態にした後、基板支持機構12内
部に配置された基板温度制御機構16により基板11を
所定の温度とし、原料ガス供給系20から図示しない気
化器によってCu(hfac)(tmvs)を気化させ、キャリアーガ
スとともにガス導入機構13を経由して基板処理室10
内部に導入する。
【0008】このとき、例えば、基板11の温度は、1
50〜200(℃)、基板処理室10内部の圧力は、5
0〜1K(Pa)、Cu(hfac)(tmvs)の流量は0.05〜
3(g/min)、キャリアーガス流量は0.02〜
1.00[SLM]、不活性ガス流量は0.01〜0.
5[SLM]とすることが望ましい。
【0009】キャリアーガスとしては、例えば、H
(水素)が、また不活性ガスとしては、例えば、Ar
(アルゴン)などの希ガスが一般的に使用される。
【0010】以上の一連の処理を行うことにより、基板
11上にCu(銅)を成膜することが可能である。
【0011】上述のように、一般に、化学気相蒸着(C
VD)では、原料が気体状態で基板処理室に導入され、
基板支持機構の上に配置された基板表面での化学反応に
より薄膜が形成される。そこで、例えば、基板の端部、
裏面、又は、直接基板と接触し基板を支持する箇所のよ
うな、基板の端部周辺において、原料ガスとの接触によ
る被膜形成を防止する機構(すなわち、基板の端部周辺
が原料ガスと接触することを防止する機構)が、基板支
持機構で十分に採られていない場合、当然、これらの予
期しない箇所にもCVD材料の被膜が部分的に形成され
てしまう。
【0012】このような部分的な被膜は、材料によって
は容易に剥がれたり、あるいは、微粒子となって脱落し
易い。これらの剥離等による異物は、特に上述のような
半導体デバイスの配線(コンマ数μm)を形成する工程
においては配線の断線を起こすパーティクルとして、生
産上、歩留まりを大きく左右する重要な問題となる。
【0013】基板の端部、又は裏面のような、基板の端
部周辺に対してCVD材料の被膜が形成されてしまうと
いう問題を解決しようとする試みはいくつもなされてい
る。それらの一つの方法として、基板の端部周辺、例え
ば、基板の端部、又は裏面などの被膜の形成を防止した
い箇所に、原料ガスの接触を妨げる被膜形成防止用のガ
スとして、例えば、基板処理室内の化学反応に影響を与
えないAr(アルゴン)等の不活性ガスを流す方法がと
られていた。
【0014】なお、本明細書において、基板の端部と
は、基板の側面(すなわち、側壁)のことを意味し、周
縁部は、端部を含めた外周部とする。
【0015】このように不活性ガスを流す方法が採用さ
れる場合、例えば、前述の図3の従来例では、不活性ガ
ス導入系に繋がる不活性ガス導入機構14の末端部であ
る不活性ガス導入配管17が、基板11の設置面に対し
て垂直の向きに接続され、基板11の端部に不活性ガス
が矢示43のように導入される。この矢示43で示され
る不活性ガスの流れが、シャワーヘッド40により導入
される原料ガスの流れに対抗することにより、リングシ
ールド15内への原料ガスの進入を防ぎ、基板11の端
部、又は裏面への回り込みによる裏面での被膜形成を防
止していた。
【0016】しかし、この方法では、例えば、基板11
の端部、又は裏面の被膜形成を確実に防止したいがため
に不活性ガス導入配管17から導入する不活性ガスの流
量を増大させると、基板11の端部を含めた周縁部の原
料ガスの供給が不充分になる。そして、この結果、基板
の周縁部に形成される薄膜が中心領域に形成される薄膜
よりやや薄めとなる不均一な膜厚領域が増大する。
【0017】又、逆に基板11の周縁部の原料ガスの供
給を十分にし、周縁部を含めた基板全面で均一な成膜を
行う場合、シャワーヘッド40からの原料ガスの流れが
強くなり、リングシールド15内に進入し、不活性ガス
導入配管17の開口部に付着したり、さらに、リングシ
ールド15等から脱離したパーティクルが不活性ガス導
入配管17口内に落下、堆積してしまう不具合が発生し
てしまう。
【0018】不活性ガス導入配管17の導入部に付着し
た原料ガスは、最終的にはパーティクルに成長し、不活
性ガス導入配管17口内に落下、堆積する可能性があ
る。このパーティクルは、不活性ガスの流量を増大させ
た際に、吹き上げられ、基板処理室10内で飛散してし
まう。
【0019】しかも、上述の半導体デバイスの配線工程
で使用されるCu(hfac)(tmvs)のごときCVD材料は、常
温では液体であるため基板処理室10の導入前に気化器
で70℃ぐらいで気化させることにより使用されるが、
原料ガスとなったCu(hfac)(tmvs)は、50℃以下ぐらい
になると再凝縮を起こし始め、100℃以上になると分
解し始めるという熱的に不安定なCVD材料である。さ
らに、銅は半導体デバイスの基板として使用されている
Si及びSiOへの拡散性が高くデバイスの信頼性に
影響を与えてしまう。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術の
問題点に鑑み、本発明の主な目約は、基板に対する化学
蒸着プロセスにおいて、基板の端部(すなわち、基板の
側壁)及び裏面に成膜されないことを確実にし、かつ不
活性ガスの導入配管の口内に異物(パーティクル)が入
り込みにくい構造にしたことを特徴とするCVD装置を
提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明が提案するCVD装置は、内部を減圧状態に保持
することが可能な基板処理室と、前記基板処理室内で基
板を支持すると共に、当該支持した基板の温度を制御す
る基板温度制御機構を備えている基板支持機構と、前記
基板処理室に処理する原料ガスを導入するガス導入機構
と、前記基板支持機構の下側から基板支持機構に支持さ
れた基板の端部に不活性ガスを導入する不活性ガス導入
機構と、前記基板の端部周辺が原料ガスと接触すること
を防止する機構とを備えたものであって、以下の特徴的
な構成を備えているものである。
【0022】本発明の化学蒸着装置においては、前記基
板の端部周辺が原料ガスと接触することを防止する機構
は、基板支持機構に支持された基板の周縁部表面に基板
の上方向から当接する基板押さえ機構と、当該基板押さ
え機構を上側から前記基板の周縁部表面方向に向けて付
勢しつつ、当該基板押さえ機構との間に不活性ガス導入
路を形成して当該基板押さえ機構を支持する基板押さえ
カバー機構とで構成されて、前記不活性ガス導入機構に
接続されている。
【0023】そして、不活性ガス導入機構から導入され
てきた不活性ガスが、前記基板押さえ機構の下側面と基
板の周縁部表面との間の当接部を介して、基板の表面に
対し平行に、かつ基板の中心方向に向かう流れと、基板
押さえ機構と基板押さえカバー機構との間の前記不活性
ガス導入路を介して、基板の表面に対し垂直方向に下降
する流れとに分岐されることを特徴としているものであ
る。
【0024】なお、前述した本発明の化学蒸着装置にお
いて、基板押さえカバー機構と基板押さえ機構との間に
は押さえバネが介在されており、これによって基板押さ
え機構は上側から基板の周縁部表面方向に向けて付勢さ
れるようにすることができる。
【0025】また、基板押さえ機構と基板押さえカバー
機構には温度制御機構が付設されているようにし、これ
によって所要の温度制御を行えるようにすることができ
る。
【0026】更に、不活性ガス導入機構は、基板支持機
構に備えられている基板温度制御機構の近傍を通過する
不活性ガス導入配管を備えており、これによって導入さ
れる不活性ガスの温度が制御され、例えば、導入される
不活性ガスの温度が、常に、前記基板処理室内の温度以
上の温度となっているようにすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図1、図2を参照して本発
明の好ましい実施形態を説明する。
【0028】本発明の化学蒸着装置の基本的な構成は、
図3に示す従来の装置と同様であるので重複する部分に
ついては説明を省略し、従来の装置と異なる部分であっ
て、本発明に特徴的な基板の端部周辺が原料ガスと接触
することを防止する機構について、図1、図2を参照し
て説明する。
【0029】本発明の化学蒸着装置においては、図3図
示の従来の化学蒸着装置における、基板の端部周辺が原
料ガスと接触することを防止する機構は、基板支持機構
12に支持された基板11の周縁部表面に基板11の上
方向から当接する基板押さえ機構22と、基板押さえ機
構22を上側から基板11の周縁部表面方向に向けて付
勢しつつ、基板押さえ機構22との間に不活性ガス導入
路33を形成して基板押さえ機構22を支持する基板押
さえカバー機構23とで構成されて、不活性ガス導入機
構14に接続されている。
【0030】基板押さえカバー機構23は押さえ台座2
9に固定されており、押さえ台座29は、支柱30を介
して基板支持機構12近傍の基板処理室10の底面に取
り付けられている(不図示)。
【0031】基板押さえカバー機構23には、バネ固定
治具28によって固定された押さえバネ24が取り付け
てあり、基板押さえ機構22は、基板押さえカバー機構
23と基板押さえ機構22との間にこのようにして介在
されている押さえバネ24によって、上側から基板11
の周縁部表面方向に向けて付勢され、基板11周縁部全
周にわたって基板11周縁部の表面に当接し、基板11
周縁部の表面と基板押さえ機構22の下側面とが当接す
る当接部となる接触面35は、基板11の周縁部全周に
わたって形成される。
【0032】なお、押さえバネ24を介在させての、基
板押さえカバー機構23による基板押さえ機構22の支
持は、例えば、基板押さえカバー機構23の下部の周方
向に等間隔で隔てられた4箇所にて行うことができる。
ただし、この支持する箇所は、4箇所に限定されるもの
ではない。
【0033】次に図1の拡大図である図2を用いて接触
面35と、不活性ガス導入路33について説明する。
【0034】基板押さえ機構22の下側面と基板11の
周縁部表面との間の当接部である接触面35は、上述の
とおり基板押さえ機構22と基板11の接触部であっ
て、以下のようにして形成することができる。例えば、
基板支持機構12を上下動可能な構成としておいて、前
記のように、固定されている支柱30に支持されている
不動の押さえ台座29、基板押さえカバー機構23に対
して基板支持機構12を上下動させ、基板押さえ機構2
2の下側面に基板11の周縁部表面を当接させて接触面
35を形成することができる。また、逆に、支柱30を
上下動可能な構成にし、固定された基板支持機構12上
に配置されている不動の基板11に対して、押さえ台座
29、基板押さえカバー機構23を上下動させ、接触面
35が形成されるようにすることもできる。どちらの構
成でもかまわない。
【0035】重要な点は、接触面35で基板11が動か
ない程度の力で基板押さえ機構22により押し付けられ
ることであり、かつ、前述したような動作によって接触
面35が形成される際に、押さえ台座29が、Oリング
39を挟み込むことで、不活性ガス導入配管17より導
入されてきた不活性ガスの、基板押さえ機構22下側面
に衝突して形成された支柱30方向へ向かう矢示38で
示す流れが遮断され、その一方、基板押さえ機構22と
基板押さえカバー機構23との間の不活性ガス導入路3
3は図2図示のように閉鎖されることなく維持され、前
記のように支柱30方向への流れが遮断された不活性ガ
スが、不活性ガス導入路33へと流れていくことができ
るようにされていることである。
【0036】なお、基板押さえ機構22が過度の力で基
板11を押すと基板11が損傷するので、その必要はな
い。すなわち、基板押さえ機構22の下側面が基板11
の周縁部表面に押し付けられる力は、接触面35で基板
11が動かない程度の力であって、かつ、接触面35が
形成される際に、押さえ台座29が、Oリング39を挟
み込み、そして、不活性ガス導入路33が図2図示のよ
うに閉鎖されることなく維持されている程度の力であれ
ば十分である。この力は、使用する押さえバネ24のバ
ネ強度を最適なものに選択することで達成できる。
【0037】基板押さえ機構22は、Ti等の金属で形
成することができる。特に、接触面35を形成する基板
押さえ機構22の下側面に、エラストマー等の弾力性に
富むシール材料は使用していない。これは、パーティク
ル発生等の要因になるためである。
【0038】したがって、接触面35には、微視的な意
味では隙間ができる。不活性ガス導入配管17より導入
されてきた不活性ガスは、基板押さえ機構22の下側面
に衝突して支柱30方向へ矢示38で示すように流れる
だけでなく、接触面35に形成されるこの微視的な隙間
から、基板押さえ機構22内側と基板処理室10との間
の圧力差によって、基板11の表面に対して平行に、か
つ矢示38と逆方向の基板11中心方向に流れる。そこ
で、この不活性ガスの流れによって、原料ガス及びパー
ティクルが接触面35を介して基板押さえ機構22内に
侵入してくることはなくなる。
【0039】又、この接触面35に形成される微視的な
隙間から基板11の表面に対して平行に、かつ基板11
の中心方向に向かう不活性ガスの流れのため、成膜によ
る基板押さえ機構22と基板11の接触部で繋がった膜
が形成されることもない。
【0040】上述のように、不活性ガス導入配管17よ
り導入された不活性ガスは、基板押さえ機構22の下側
面に衝突し、上述の接触面35に形成される微視的な隙
間に流入する流れと、基板押さえ機構22の下側面を矢
示38方向への流れに分岐される。
【0041】この基板押さえ機構22の下側面を矢示3
8方向に流れる不活性ガスは、矢示42のように基板押
さえ機構22の側面を上昇し、不活性ガス導入路33へ
と至り、矢示37で示すように、接触面35の基板11
中心側において、基板11の周縁部表面に対して垂直方
向に降下する流れなる。このように、不活性ガスを基板
11に対し垂直方向の下降流とすることで、原料ガスの
侵入を防ぐエアカーテンのような効果を誘起することが
できる。
【0042】なおこのように、不活性ガス導入路33を
流れた不活性ガスが、基板11の周縁部表面に対して垂
直方向の下降流となるように、不活性ガス導入路33
は、その出口領域に於いて、基板11の表面に対して垂
直に降下する方向に延び、基板11の周縁部表面に臨む
出口流路43を備えている必要がある。
【0043】基板11の周縁部表面と最も近接する出口
流路43の下端部、すなわち、基板押さえカバー機構2
3の下端部36と、基板11の周縁部表面との間の隙間
は、せいぜい0.3mm以下である。
【0044】つまり、本発明に係るCVD装置及びこれ
による不活性ガスの導入において重要な点は、上述のと
おり、基板11表面の周縁部で原料ガスと反応するのを
防く不活性ガスが、基板押さえ機構22の下側面と基板
11の周縁部表面との間の接触面35の微視的な隙間を
通って、基板11の表面に対し平行に、かつ基板11の
中心方向に向かう流れと、基板押さえ機構22と基板押
さえカバー機構23との間に形成されている不活性ガス
導入路33を介して基板11の周縁部表面に対し垂直方
向に降下する流れ、しかも、前記接触面35の基板11
中心側において、基板11の周縁部表面に対して垂直方
向に降下する流れに分かれることにある。
【0045】それ故、基板押さえ機構22と基板押さえ
カバー機構23との隙間を通って侵入する可能性のある
原料ガス、及びパーティクルは、侵入方向に対して逆方
向に不活性ガスが流れ、しかも、不活性ガス導入経路3
3は、基板支持機構12の下側から接続されている不活
性ガス導入機構によって供給される不活性ガスが、基板
支持機構12の上に支持されている基板11の周縁部表
面に対し垂直方向に降下する流れになるようにするもの
であるため、図1、図2図示のように、複数の直角に曲
がった経路に形成されているので、それらの侵入はなく
なる。
【0046】また、上述のとおり、接触面35に対して
は、原料ガスの侵入を防ぐエアカーテンのような効果も
誘起することができる。
【0047】ここで、接触面35の幅であるが、0.5
mm〜3mmが実用上最適で、この範囲より狭めてしま
うと基板11が基板支持機構12上でずれた場合、基板
11を押さえることができなくなるため原料ガスの進入
を妨げることが困難になり、又、逆に幅を広く取り過ぎ
ると基板11の周縁部において原料ガスと接触しない領
域が増えることにより、均一な成膜の得られている有効
面積が減少してしまうので好ましくない。
【0048】本発明の化学蒸着装置において、基板押さ
え機構22と基板押さえカバー機構23には温度制御機
構が付設されている。すなわち、押さえ台座29に押さ
え板27と固定ネジ26により基板押さえカバー機構用
ヒーター25が固定されており、これによって所要の温
度制御を行えるようになっている。例えば、半導体デバ
イス用配線材料のCu(hfac)(tmvs)の場合、50℃以下程
度になると再凝縮が始まり、100℃以上になると分解
し始めるので、熱電対32で温度をモニターしながら、
基板押さえカバー機構用ヒーター25によって、シャワ
ーヘッド40からの原料ガス流に最も晒される基板押さ
えカバー機構23の温度を、例えば、50℃以上、10
0℃以下になるように調整する。
【0049】また、基板支持機構12には、支持した基
板11の温度を制御すべく従来公知の基板温度制御機
構、例えば、基板ヒーター31が備えられている。例え
ば、上述のCu(hfac)(tmvs)を用いて基板11上に成膜を
する際には、基板ヒーター31によって、基板11は1
70℃〜200℃ぐらいに加熱されている(基板11の
温度をモニターする装置等は不図示)。
【0050】更に、本発明の化学蒸着装置において、基
板支持機構12の下側から基板11の端部に不活性ガス
を導入する不活性ガス導入機構は、図1図示のように、
基板支持機構12に備えられている基板ヒーター31の
近傍を通過する(図1図示の実施形態では、基板ヒータ
ー31の下部を経由している)不活性ガス導入配管17
を備えている。これによって、導入される不活性ガスの
温度を制御し、例えば、導入される不活性ガスの温度
が、常に、前記基板処理室内の温度以上となるようにす
ることができる。
【0051】以上説明した本発明の化学蒸着装置の動作
方法、液体原料であるCu(hfac)(tmvs)を利用した場合の
成膜手順は、図1、図2を用いて説明した基板の端部周
辺が原料ガスと接触することを防止する機構の動作以外
については、図3を用いて説明した従来の化学蒸着装置
の動作方法、成膜手順と同一であるので、その説明を省
略する。
【0052】以上添付図面を参照して本発明の好ましい
実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定
されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握さ
れる技術的範囲において種々の形態に変更可能である。
【0053】
【発明の効果】本発明の化学蒸着装置によれば、基板に
対する化学蒸着プロセスにおいて、基板表面の周縁部又
は裏面における原料ガスとの反応が生じることを防ぐべ
く基板の端部に導入される不活性ガスは、基板押さえ機
構の下側面と、基板の周縁部表面との間の接触面の微視
的な隙間を通り、基板の表面に対して平行に、かつ基板
の中心方向に向かう流れと、基板押さえ機構を上側から
前記基板の周縁部方向に向けて付勢しつつ支持する基板
押さえカバー機構と基板押さえ機構との間に形成されて
いる不活性ガス導入路を介して、基板周縁部表面に対し
て垂直方向に下降する流れに分けて導入される。これに
よって、基板周縁部及び裏面における成膜を確実に阻止
し、さらに不活性ガスの導入配管に異物(パーティク
ル)が入り込みにくい構造の化学蒸着装置を提供するこ
とを可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の化学蒸着装置における不活性ガス導
入部を説明する断面図。
【図2】 図1の一部を拡大して表した断面図。
【図3】 従来の化学蒸着装置の構成を説明する断面
図。
【符号の説明】
10 基板処理室 11 基板 12 基板支持機構 13 ガス導入機構 14 不活性ガス導入機構 15 リングシールド 16 基板温度制御機構 17 不活性ガス導入配管 20 原料ガス供給系 22 基板押さえ機構 23 基板押さえカバー機構 24 押さえバネ 25 基板押さえカバー機構用ヒーター 26 固定ネジ 27 押さえ板 28 バネ固定治具 29 押さえ台座 30 支柱 31 基板ヒーター 33 不活性ガス導入路 35 接触面 36 カバー機構の下端部 39 Oリング 40 シャワーヘッド 41 原料ガスの流れを示す矢印 43 出口流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 CA04 CA12 EA06 GA02 JA10 KA12 KA41 5F045 BB15 DP03 EB02 EE14 EF05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を減圧状態に保持することが可能な
    基板処理室と、前記基板処理室内で基板を支持すると共
    に、当該支持した基板の温度を制御する基板温度制御機
    構を備えている基板支持機構と、前記基板処理室に処理
    する原料ガスを導入するガス導入機構と、前記基板支持
    機構の下側から基板支持機構に支持された基板の端部に
    不活性ガスを導入する不活性ガス導入機構と、前記基板
    の端部周辺が原料ガスと接触することを防止する機構と
    を備えた化学蒸着装置において、 前記基板の端部周辺が原料ガスと接触することを防止す
    る機構は、基板支持機構に支持された基板の周縁部表面
    に基板の上方向から当接する基板押さえ機構と、当該基
    板押さえ機構を上側から前記基板の周縁部表面方向に向
    けて付勢しつつ、当該基板押さえ機構との間に不活性ガ
    ス導入路を形成して当該基板押さえ機構を支持する基板
    押さえカバー機構とで構成されて、前記不活性ガス導入
    機構に接続されており、 前記不活性ガス導入機構から導入されてきた不活性ガス
    が、前記基板押さえ機構の下側面と基板の周縁部表面と
    の間の当接部を介して、基板の表面に対し平行に、かつ
    基板の中心方向に向かう流れと、基板押さえ機構と基板
    押さえカバー機構との間の前記不活性ガス導入路を介し
    て、基板の表面に対し垂直方向に下降するれとに分岐さ
    れることを特徴とする化学蒸着装置。
  2. 【請求項2】 基板押さえカバー機構と基板押さえ機構
    との間には押さえバネが介在されており、これによって
    基板押さえ機構は上側から基板の周縁部表面方向に向け
    て付勢されることを特徴とする請求項1記載の化学蒸着
    装置。
  3. 【請求項3】 基板押さえ機構と基板押さえカバー機構
    には温度制御機構が付設されていることを特徴とする請
    求項1又は2記載の化学蒸着装置。
  4. 【請求項4】 不活性ガス導入機構は、基板支持機構に
    備えられている基板温度制御機構の近傍を通過する不活
    性ガス導入配管を備えており、これによって導入される
    不活性ガスの温度が制御されることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか一項記載の化学蒸着装置。
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