JPH11117071A - Cvd装置 - Google Patents

Cvd装置

Info

Publication number
JPH11117071A
JPH11117071A JP29323097A JP29323097A JPH11117071A JP H11117071 A JPH11117071 A JP H11117071A JP 29323097 A JP29323097 A JP 29323097A JP 29323097 A JP29323097 A JP 29323097A JP H11117071 A JPH11117071 A JP H11117071A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
gas introduction
substrate
temperature
introduction guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29323097A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Koide
知昭 小出
Akiko Kobayashi
明子 小林
Shiyoudai Kou
尚台 高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Anelva Corp
Original Assignee
Anelva Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anelva Corp filed Critical Anelva Corp
Priority to JP29323097A priority Critical patent/JPH11117071A/ja
Publication of JPH11117071A publication Critical patent/JPH11117071A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルンストリームのガス導入ガイドを利用し
て、高い成膜速度を実現でき、スループットを向上し、
工業的に実用性の高い、かつ生産性の高いCVD装置を
提供する。 【解決手段】 排気系11を備えた真空容器12と、基板ホ
ルダ14と、基板13を加熱する加熱機構15と、ガス導入配
管19を経由して原料ガスを供給する原料ガス供給系30を
備え、さらに、基板の前面空間に配置されガス導入ガイ
ド16であって、基板の成膜面に臨むガス供給出口部18を
備え、さらにガス供給出口部の開口面積が基板に近づく
に従って次第に大きくなるように形成されたガス導入ガ
イドと、ガス導入ガイドの温度を成膜工程時に60〜1
70℃の範囲に含まれる温度に制御する温度制御機構41
とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はCVD装置に関し、
特に、反応性ガスの化学反応を利用して各種半導体デバ
イス、各種電子部品、各種センサ等を構成する薄膜を形
成するCVD装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大規模集積回路(LSI)や液晶ディス
プレイ(LCD)等の製作では基板の表面に薄膜を作製
する工程が存在する。この薄膜作製では、反応性ガスの
化学反応を利用して成膜を行うCVD成膜法を用いるこ
とが広く行われている。
【0003】図3は従来の代表的なCVD装置を示す。
このCVD装置は、排気系71を備える真空容器72
と、真空容器72内の所定位置に基板73を保持する基
板ホルダ74と、基板73を所定温度に加熱する加熱機
構75と、加熱された基板73の表面(成膜面)に原料
ガスを供給する原料ガス供給系80を備えている。基板
73の表面または表面近傍に供給された原料ガスの化学
反応を利用して当該表面に薄膜を作製するよう構成され
ている。
【0004】最近の金属材料の成膜では、常温常圧で液
体である有機金属化合物または有機金属錯体を原料とし
て使用するCVD成膜が盛んに研究されている。例えば
配線用の金属材料の分野では高マイグレーション耐性で
低比抵抗を有する銅(Cu)が次世代の配線材料として
有力視されている。CuのCVD成膜では、原料として
例えば[トリメチルビニルシリル]ヘキサフルオロアセ
チルアセトン酸塩銅(以下「Cu(hfac)(tmv
s)」と略す)のごとき常温常圧で液体である有機金属
錯体が使用される。上記のCVD装置では、かかる液体
原料が使用されることを想定している。
【0005】従って上記CVD装置の原料ガス供給系8
0は、液体原料を溜める原料容器81と、原料容器81
から送られる液体原料を気化させる気化器82と、気化
器82で気化した原料ガスを真空容器72へ送るガス導
入配管83と、ガス導入配管83の終端に接続されるシ
ャワーヘッド84とから構成されている。シャワーヘッ
ド84は、ガス導入配管83に通じた内部空間84aを
有する円盤状部材である。このシャワーヘッド84は、
基板ホルダ74上に保持された基板73に対向する前面
にガス吹出し孔84bを多数有し、ガス吹出し孔84b
から原料ガスを吹き出して、真空容器72内に原料ガス
を導入する。なお原料ガス供給系80には、原料ガスを
真空容器72に効率良く導くために原料ガスに混合する
キャリアガスを導入する配管85が接続されている。さ
らに加熱機構75は、所定の化学反応を基板73の表面
上で生じさせるために基板を所定温度に加熱する。さら
に真空容器72の外壁面には原料ガスの液化を防止する
ヒータ76が設けられている。
【0006】上記CVD装置では原料としてCu(hf
ac)(tmvs)を用いて基板73の表面に銅を成膜
する。基板73を基板ホルダ74に載置した状態で、こ
の基板73を加熱機構75により100〜300℃程度
の温度に加熱する。この状態で、Cu(hfac)(t
mvs)を気化器82で気化し、キャリアガスとして水
素ガスを混合してシャワーヘッド84のガス吹出し孔8
4bから吹き出させ、真空容器72内に導入する。導入
された原料ガスは基板73に到達し、分解を含む所定反
応が熱によって生じ、基板73の表面にCuの膜が堆積
する。シャワーヘッド84から原料ガスを吹き出させる
従来の構成では、ガス吹出し孔84bを適当に配置する
ことで、基板73に対し均一に原料ガスを供給する。こ
のため、この構成は、成膜の均一性(成膜速度の均一性
および膜質の均一性)の点で良好なものとなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シャワーヘッ
ド84を使用する従来のCVD装置によれば、気化器8
2の気化効率を高くすることが困難であり、このため、
プリカーサーの供給量を多くできず、成膜速度の向上が
難しいという問題があった。
【0008】そこで、本出願人は先にシャワーヘッドを
用いないCVD装置を提案した(特願平8−23151
3号、平成8年8月13日出願)。このCVD装置で
は、基板の前面空間に、シャワーヘッド84の代わり
に、中心部に位置するガス導入口でガス導入配管に接続
されかつ基板の表面に臨むガス整流部であって、さらに
その開口面積が基板に近づくに従って次第に大きくなる
ように(または中心部から周縁部に行くに従い基板との
距離が次第に狭くなるように)形成された当該ガス整流
部を有するガス導入ガイドを備えている。なおこのガス
導入ガイドの形態は1997年春の応用物理学会でホル
ンストリームの構造として紹介された。このCVD装置
によれば上記の問題を解決できる。しかしながら、上記
CVD装置では、1σの分布で3%以下と良好な成膜速
度の均一性を維持した状態での成膜速度は約80nm/min
であった。CVD装置を工業的に用いるには、スループ
ットを向上させるため100nm/min以上の高い成膜速度
を実現することが要求されており、上記CVD装置はこ
の要求を満たすことができないという課題を有する。
【0009】また上記ガス導入ガイドを利用するCVD
装置では、例えば枚葉式にて成膜工程が進むにつれてガ
ス導入ガイドの表面に膜が付着する。特に成膜速度を高
めるための構成を採用すると、ガス導入ガイドへの膜の
付着が増す傾向にある。この膜が剥離すると、基板上の
薄膜の性能を劣化させるおそれがある。そこで、当該付
着物を除去するためのクリーニング工程が必要となる。
【0010】本発明の目的は、上記問題を解決すること
にあり、ホルンストリームのガス導入ガイドを利用した
CVD装置の成膜で、高い成膜速度を実現でき、スルー
プットを向上し、工業的に実用性の高い、かつ生産性の
高いCVD装置を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、ホルンストリームの
ガス導入ガイドを利用するCVD装置の成膜工程の段階
でガス導入ガイドの付着物を適切に効率よく除去できる
CVD装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】本発明に係る
CVD装置は、上記目的を達成するために、次のように
構成される。
【0013】第1のCVD装置(請求項1に対応)は、
排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に基板を保
持する基板ホルダと、基板を加熱する加熱機構と、真空
容器内へガス導入配管を経由して基板の成膜面に原料ガ
スを供給する原料ガス供給系を備え、基板の成膜面近傍
で原料ガスを化学反応させて成膜面に薄膜を形成するも
のであり、さらに、基板の前面空間に位置するガス整流
部を有したガス導入ガイドであって、このガス整流部
は、ガス導入配管に接続されるガス導入口がその中心部
に形成されかつ基板に近づくに従ってその開口面積が次
第に大きくなるように形成された上記ガス導入ガイド
と、ガス導入ガイドの温度を、成膜工程時に、60〜1
70℃の範囲に含まれる温度に制御する温度制御機構と
を備えている。ガス導入ガイドの温度をかかる温度範囲
に制御することにより、基板上での成膜速度を向上する
ことができる。
【0014】第2のCVD装置(請求項2に対応)は、
上記第1の構成において、ガス導入ガイドの温度は90
〜150℃の範囲に含まれることを特徴とする。この温
度によれば、より高い効果を期待できる。
【0015】第3のCVD装置(請求項3に対応)は、
上記第1の構成において、枚葉式成膜処理による成膜工
程の途中でガス導入ガイドの付着物を除去するためのク
リーニング工程が実施され、このクリーニング工程時
に、温度制御機構はガス導入ガイドの温度を170〜3
50℃の範囲に含まれる温度に制御する。成膜工程時に
ガス導入ガイドの温度を前述の温度に制御すると、ガス
導入ガイドの表面に付着物が形成される。そこで、所定
枚数の基板の成膜が終了した後に、クリーニング工程を
実施し、ガス導入ガイドの付着物を除去する。このクリ
ーニング工程の際には、ガス導入ガイドはクリーニング
効果を高めるために、上記の温度範囲に温度制御される
ことが好ましい。
【0016】第4のCVD装置(請求項4に対応)は、
前述した第1のCVD装置と同じ構成を有するものであ
り、特に、温度制御機構によってガス導入ガイドの温度
を60〜350℃の範囲に含まれる温度に制御するよう
に構成されるものである。上記第1のCVD装置では、
成膜工程という観点から発明を把握して表現したもので
あったが、この第4のCVD装置では、同じ温度制御機
構により成膜工程とクリーニング工程のそれぞれにおけ
る温度制御の内容で発明が把握されている。
【0017】第5のCVD装置(請求項5に対応)は、
第4の構成において、枚葉処理による成膜工程と、この
成膜工程の途中で含まれるガス導入ガイドの付着物を除
去するためのクリーニング工程とが実施され、温度制御
機構は、成膜工程を実施する時には、ガス導入ガイドの
温度を90〜150℃の範囲に含まれる温度に制御し、
クリーニング工程を実施する時には、ガス導入ガイドの
温度を170〜350℃の範囲に含まれる温度に制御す
るように構成される。
【0018】第6のCVD装置(請求項6に対応)は、
第1または第4の構成において、好ましくは、成膜工程
時において、原料ガスは銅の有機金属錯体またはこの物
質を主成分とする混合物であり、形成する薄膜が銅であ
る。
【0019】第7のCVD装置(請求項7に対応)は、
第6の構成において、原料ガスは、好ましくは、[トリ
チルビニルシリル]ヘキサフルオロアセチルアセトン酸
塩銅またはこの物質を主成分とする混合物である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0021】図1に本発明に係るCVD装置の代表的実
施形態を示す。図2はその要部であるガス導入ガイド
(ホルンストリーム)とその取付機構を、その一部を切
り欠いた状態で示す。図1において、CVD装置は、排
気系11を備えた真空容器12と、真空容器12内の下
側位置に設置され、処理する基板13を載置した基板ホ
ルダ14と、基板13を所定温度に加熱する加熱機構1
5と、真空容器12内にあって基板ホルダ14上の基板
13の表面(成膜面)に対向するように基板の前面空間
に設置されたガス導入ガイド16を備える。ガス導入ガ
イド16は、真空容器12の上壁側の端部にガス導入口
17を有し、ガス導入口17から下側部分にガス整流部
18を備える。ガス導入口17は、基板13の側からガ
ス導入ガイド16を見てガス整流部18のほぼ中心部に
位置し、基板13の中心と同軸となるように配置されて
いる。ガス整流部18は基板13の成膜面に臨み、かつ
ガス整流部18の開口面積(図1における水平断面での
開口部の面積)が基板13に近づくに従って次第に大き
くなるように形成されている。図示例では、ガス導入ガ
イド16において、ガス導入口17から下端開口に至る
下方へ延設される部分は、楽器のホルンのごとく開口部
がなめらかに拡大され、上記ガス整流部18を形成して
いる。ガス整流部18の部分は、階段状に段階的に開口
面積を拡大することもできる。ガス導入ガイド16のガ
ス整流部18の上記のホルン形状については、基板表面
に沿って流れるガスの流速との関係で、中心部から周縁
部に行くに従って基板との距離が徐々にまたは段階的に
狭くなる形状を有するものということもできる。なおガ
ス導入ガイド16の構成および作用については、前述の
特願平8−231513号に詳述される。
【0022】真空容器12の上壁12aにはガス導入配
管19が取り付けられる。ガス導入配管19の基端は、
基板13の表面に原料ガスを供給する原料ガス供給系3
0の気化器31が接続され、ガス導入配管19の終端は
ガス導入継手20を介して上記ガス導入口17に接続さ
れる。原料ガスが、原料ガス供給系30からガス導入配
管19とガス導入ガイド16等を通して基板13の前面
空間に供給されると、加熱機構15で加熱された基板1
3の表面および表面近傍では、原料ガスで化学反応が誘
起され、基板表面に薄膜が堆積される。
【0023】上記真空容器12は、例えばステンレスま
たはアルミニウム合金によって作られ、基板13を真空
容器内に導入させるための基板導入口21を備えた気密
容器である。真空容器12には、必要に応じて真空容器
12を所定温度に保持する温度制御機構22が付設され
ている。温度制御機構22は、ヒータ23および温度セ
ンサ24と、温度センサ24の検出値を参照してヒータ
23への投入電力を調整する図示しない制御器とで構成
される。温度制御機構22は、原料ガス供給系30によ
り供給された原料ガスや反応生成物が真空容器12内の
内壁面で結露しないように、あるいは化学反応を抑制す
るように真空容器12の温度を制御する。本実施形態で
は、真空容器12の温度を例えば約60℃とした。なお
温度制御機構22としてチラーを用い、温水または熱媒
体によって温度を制御することもできる。
【0024】真空容器12の内部を排気する排気系11
としては種々の真空ポンプを使用することができる。本
実施形態では、例えばターボ分子ポンプとドライポンプ
を組み合わせて使用している。ターボ分子ポンプは短時
間に高真空まで排気するために使用された。またドライ
ポンプは、原料ガスを真空容器12内に導入したときに
100Pa以上の低真空を維持しつつ原料ガスを排気で
きるので、成膜時に有用であった。
【0025】加熱機構15は、所定の化学反応を生ずる
のに必要な温度まで基板13を加熱するためのものであ
る。加熱機構15には種々の機構を用いることができ
る。本実施形態では加熱機構15に抵抗発熱方式のもの
を用いた。この他にもランプを使用した加熱方式を用い
ることもできる。
【0026】また原料ガス供給系30は、液体の原料を
気化させ、ガス状の原料を基板13の前面空間に供給す
る。原料ガス供給系30は、液体である原料を溜めた原
料容器32と、原料容器32から運ばれた液体の原料を
気化させる前述の気化器31から構成される。さらに、
気化器31で気化させた原料を真空容器12内に導くガ
ス導入配管19と、ガス導入配管19に繋がるガス導入
ガイド16も原料ガス供給系30の一部と考えることも
できる。原料容器32と気化器31は送液用配管33で
接続され、送液用配管33には原料の流量を調整する図
示しない液体流量調整器等が付設される。
【0027】本実施形態では、気化器31には液体原料
を気化させる市販のもの(例えばリンテック製気化器)
を使用した。また気化器31には、水素ガス、ヘリウム
ガス、窒素ガスなどのキャリアガスを導入する配管34
が付設されている。配管34にはキャリアガスの流量を
調整する図示しないキャリアガス流量調整器が付設され
る。気化器31は、原料ガスとキャリアガスを混合でき
る構造を有する。気化器31には、前述の通り、気化さ
れた原料とキャリアガスを真空容器内に導入するガス導
入配管19が接続されている。
【0028】さらに、気化器31にはその温度を所定温
度に制御する温度制御機構35が付設され、配管34に
はその温度を所定温度に制御する温度制御機構36が付
設され、ガス導入配管33にはその温度を所定温度に制
御する温度制御機構37が付設されている。本実施形態
では、気化器31、配管34、ガス導入配管37の各温
度を例えば約50℃に保持している。
【0029】ガス導入ガイド16にはその温度を適切に
制御するガイド温度制御機構41が設けられている。さ
らにガス導入ガイド16の周囲には、このガス導入ガイ
ド16を真空容器12内の所定位置に支持・固定するガ
ス導入ガイド取付機構42が配置される。
【0030】ガイド温度制御機構41は、ガス導入ガイ
ド16の温度を約60℃から約350℃までの範囲に含
まれる温度に制御する機構である。真空容器12内で
は、後述するように、例えば枚葉式による基板成膜工程
と、成膜工程の途中で適宜なタイミングで実行されるク
リーニング工程とが行われ、その各々の工程でガス導入
ガイドは適切な温度に制御されなければならない。ガイ
ド温度制御機構41は、基板13に対向するガス導入ガ
イド16の裏面側に例えば接触状態で設けられたヒータ
43と、同裏面に接触状態で設けられたガス導入ガイド
冷却用の冷媒流通路44と、ガス導入ガイド16の温度
を検出する温度センサ45と、温度センサ45からの信
号によりヒータ43の加熱量や冷媒流通路44に流す冷
媒の温度および流量を制御する制御器(図示せず)とか
ら構成されている。
【0031】ガス導入ガイド取付機構42は、例えばア
ルミナで作られた環状板であり、ガス導入ガイド16の
下部周縁部から基板13に平行になるように延設され、
その外周縁部は真空容器12の内面に取り付けられてい
る。ガス導入ガイド取付機構42は、真空容器12と同
じ温度に保持するための温度制御機構46を備えてい
る。この温度制御機構46は、ガス導入ガイド取付機構
42を加熱するヒータ47と、ガス導入ガイド取付機構
42を冷却する冷媒を流す冷媒流通路48と、ガス導入
ガイド取付機構42の温度を測定する温度センサ49
と、温度センサ49の検出信号によりヒータ47の加熱
量や冷媒流通路48に流す冷媒の温度および流量を制御
する制御器(図示せず)とから構成されている。
【0032】ガス導入ガイド取付機構42の材質は、ア
ルミナに限らず、ガス導入ガイド16から真空容器12
への熱の伝導を抑制するものであれば任意のものでよ
い。例えば銅などの金属に比べ熱伝導度の小さい金属酸
化物、または耐熱性に優れかつ熱伝導度の小さい樹脂を
使用することも可能である。特に、真空容器12との結
合部分にベスペル等の樹脂材料を用いることが好まし
い。またガス導入ガイド16と接触する面積を少なくす
ることも、ガス導入ガイド16から真空容器12への熱
の伝導を抑制するために効果がある。
【0033】またガス導入口17に付設される上記ガス
導入継手20は、好ましくは耐熱性に優れかつ熱伝導度
の小さい樹脂で作られ、ガス導入ガイド16からガス導
入配管19および真空容器12への熱の伝導を抑制する
作用を有する。
【0034】次に、上記構造を有するCVD装置の全体
動作を説明する。基板13は基板導入口21を通して真
空容器12内に搬入され、基板ホルダ14の上面に載置
される。真空容器12は排気系11により1×10-3
a以下に排気される。加熱機構15は予め動作してお
り、基板13は基板ホルダ14に載置されると、好まし
くは200℃に加熱される。ガス導入ガイド16はガイ
ド温度制御機構41が予め動作して好ましくは60〜1
50℃の範囲に含まれる温度に制御されている。またガ
ス導入配管19は温度制御機構37により、配管34は
温度制御機構36により、気化器31は度制御機構35
により、それぞれ、例えば50℃に温度制御されてい
る。同様に、真空容器12は温度制御機構22により、
ガス導入ガイド取付機構42は温度制御機構46によっ
て、例えば50℃に温度制御される。以上のように制御
された各部の温度は、基板13上にCVD成膜を行う成
膜工程での温度条件である。
【0035】次に基板13の上にCu膜を成膜する方法
を説明する。原料として銅の有機金属錯体を使用する。
本実施形態では、銅の有機金属錯体としてCu(hfa
c)(tmvs)またはこれを主成分とする混合物を使
用した。
【0036】基板13の温度が200℃に安定した後、
図示しない液体流量調整器によって流量を0.4g/min
に制御されたCu(hfac)(tmvs)が、原料容
器32から送液用配管33を通って気化器31に導入さ
れる。Cu(hfac)(tmvs)は気化器31で気
化される。Cu(hfac)(tmvs)を気化器31
に導入すると同時に、キャリアガスとして水素300sc
cmが配管34を通して気化器31に導入され、気化した
Cu(hfac)(tmvs)と混合される。混合され
たCu(hfac)(tmvs)と水素はガス導入配管
19、ガス導入口17、ガス導入ガイド16を通り、ガ
ス整流部18から基板13の表面に供給される。このと
き排気系11により真空容器12内の圧力は1×103
Paに保持される。基板13の前面空間にCu(hfa
c)(tmvs)と水素が供給される結果、基板13の
表面にはCVD法によりCuを主成分とする薄膜が堆積
する。
【0037】上記の成膜工程で、基板13の表面におけ
る成膜速度は、ガイド温度制御機構41によりガス導入
ガイド16の温度を60℃に制御した場合には100nm
/minとなった。ガス導入ガイド16の温度をさらに高く
制御した場合、基板13の表面の成膜速度はさらに高く
なった。例えばガス導入ガイド16の温度を90〜15
0℃の間の一定温度で制御した場合には150nm/min以
上の高い成膜速度を得ることができた。しかし、ガス導
入ガイド16の温度を150℃よりも高くするにつれ、
ガス導入ガイド16の基板対向面16aでのCuを主成
分とする薄膜の成膜速度が高くなり、原料の使用効率が
低下し、成膜コストが高くなる。加えて、基板13の表
面での成膜速度も低下する。またガス導入ガイド16に
付着した膜(付着物)を除去するためのメンテナンス周
期も、ガス導入ガイド16の温度を高くするに伴い短く
なる。そのため本実施形態では、成膜工程時にガス導入
ガイド16の温度を60〜170℃の温度範囲、さらに
好ましくは90〜150℃の温度範囲に制御するガイド
温度制御機構41を備えることが、成膜速度を向上させ
かつメンテナンス周期を長期化させるために非常に有益
であった。
【0038】その後、基板を入れ替えて基板ごと上記成
膜動作を繰り返し、多数の成膜工程を繰り返し、多数の
基板に薄膜を成膜する。ガス導入ガイド16の対向面1
6aに付着する付着物の量は、成膜した基板の枚数に比
例して多くなる。
【0039】そこで、ガス導入ガイド16の付着物を取
り除くクリーニング工程が適当なタイミングで行われ
る。ここでクリーニング工程を説明する。クリーニング
工程では、ガス導入ガイド16の温度をガイド温度制御
機構41にて例えば200℃にする。また排気系11に
より真空容器12の内部を1×10-3Pa以下に排気す
る。次に酸素ガスを例えば20sccm、およびヘキサフル
オロアセチルアセトンガスを例えば10sccm、配管34
およびガス導入口17等を通して真空容器12内へ導入
し、排気系11により真空容器12内の圧力を10Pa
に保持する。ガス導入ガイド16の付着物は、酸素によ
り酸化され、ヘキサフルオロアセチルアセトンガスによ
り徐々に錯体化してCu(hfac)2 となり、排気系
11により排気される。ガス導入ガイド16の付着物が
すべてCu(hfac)2 となって外部へ排気された
後、酸素ガスおよびヘキサフルオロアセチルアセトンガ
スの導入を止め、真空容器12内の圧力を1×10-3
a以下として動作を終了する。以上のクリーニング工程
で、ガス導入ガイド16に付着した膜を十分に除去する
ことができる。本実施形態では付着物は10分以内で除
去できた。
【0040】ガス導入ガイド16の温度をガイド温度制
御機構41によって170℃以上としたときに、付着物
を除去することが可能である。ガス導入ガイド16の温
度を高くするにつれ、付着物の除去速度は高くなった。
ガス導入ガイド16の温度が350℃に至るまで、連続
的に付着物の除去速度は高くなった。ガス導入ガイド1
6の温度が350℃を越えると、ガス導入ガイド16の
変形が生じた。従ってクリーニング工程におけるガス導
入ガイド16の温度は170〜350℃の範囲に含まれ
る温度に制御されることが好ましい。
【0041】クリーニング工程が終了すると、再び成膜
工程に移る。成膜工程に移るに当たって、ガス導入ガイ
ド16等の温度は前述した温度に制御される。
【0042】以上のごとく、上記構造のCVD装置を使
用すると、ガス導入ガイド16の温度制御によって、ガ
ス導入ガイド16に付着した付着物を、真空容器12を
大気に開放することなく、除去することができ、メンテ
ナンスを容易とし、しかも従来の約2倍のスループット
を得ることができ、産業上非常に有益である。
【0043】なお基板13の温度は200℃に限定され
ず、200℃未満あるいは200℃より高い場合にも同
様の効果があった。
【0044】上記実施形態は枚葉式の装置構成であった
が、複数枚の基板を同時に成膜処理する場合にも同様に
適用することができる。この場合にも、成膜工程の途
中、適当なタイミングでクリーニング工程が実施され
る。
【0045】上記実施形態では、Cu(hfac)(t
mvs)またはこれを主成分とする混合物を中心に説明
したが、Cu(hfac)(atms),Cu(hfa
c)(cod),Cu(hfac)(3−hex)な
ど、他の有機金属錯体でも同様に有効である。
【0046】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、反応性ガスの化学反応を利用したCVD装置に
よる基板成膜であって基板の前面空間にホルンストリー
ムのガス導入ガイドを設けて成膜速度を高めたものに、
さらにガス導入ガイドの温度を所定温度範囲に含まれる
ように制御したため、成膜速度をさらに高め、大幅にス
ループットを向上し、工業的に実用性の高いものにする
ことができる。またガス導入ガイドの温度を成膜工程時
におけるスループットの向上という観点で制御するよう
にしたことから、成膜工程の途中で適宜なタイミングに
てガス導入ガイドの付着物を除去するクリーニング工程
を実施するようにした。このクリーニング工程でも、ガ
ス導入ガイドは、クリーニングにとって最適な状態にな
るように温度制御が行われ、短時間で効率よくクリーニ
ングを実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るCVD装置の代表的実施形態を概
略的に示す縦断面図である。
【図2】図1に示したCVD装置の要部の一部を切り欠
いて示した斜視図である。
【図3】従来のCVD装置の代表的構成を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
12 真空容器 13 基板 14 基板ホルダ 15 加熱機構 16 ガス導入ガイド 17 ガス導入口 18 ガス整流部 19 ガス導入配管 30 原料ガス供給系 41 ガイド温度制御機構 42 ガス導入ガイド取付機構

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気系を備えた真空容器と、この真空容
    器内に基板を保持する基板ホルダと、前記基板を加熱す
    る加熱手段と、前記真空容器内へガス導入配管を経由し
    て前記基板の成膜面に原料ガスを供給する原料ガス供給
    系を備え、前記基板の成膜面近傍で前記原料ガスを化学
    反応させて成膜面に薄膜を形成するCVD装置におい
    て、 前記基板の前面空間に位置するガス整流部を有したガス
    導入ガイドであって、このガス整流部は、前記ガス導入
    配管に接続されるガス導入口がその中心部に形成されか
    つ前記基板に近づくに従ってその開口面積が次第に大き
    くなるように形成された前記ガス導入ガイドと、 前記ガス導入ガイドの温度を、成膜工程時に、60〜1
    70℃の範囲に含まれる温度に制御する温度制御機構
    と、 を備えることを特徴とするCVD装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス導入ガイドの温度は90〜15
    0℃の範囲に含まれることを特徴とする請求項1記載の
    CVD装置。
  3. 【請求項3】 枚葉式成膜処理による成膜工程の途中で
    前記ガス導入ガイドの付着物を除去するためのクリーニ
    ング工程が実施され、このクリーニング工程時に、前記
    温度制御機構は前記ガス導入ガイドの温度を170〜3
    50℃の範囲に含まれる温度に制御することを特徴とす
    る請求項1記載のCVD装置。
  4. 【請求項4】 排気系を備えた真空容器と、この真空容
    器内に基板を保持する基板ホルダと、前記基板を加熱す
    る加熱手段と、前記真空容器内へガス導入配管を経由し
    て前記基板の成膜面に原料ガスを供給する原料ガス供給
    系を備え、前記基板の成膜面近傍で前記原料ガスを化学
    反応させて成膜面に薄膜を形成するCVD装置におい
    て、 前記基板の前面空間に位置するガス整流部を有したガス
    導入ガイドであって、このガス整流部は、前記ガス導入
    配管に接続されるガス導入口がその中心部に形成されか
    つ前記基板に近づくに従ってその開口面積が次第に大き
    くなるように形成された前記ガス導入ガイドと、 前記ガス導入ガイドの温度を60〜350℃の範囲に含
    まれる温度に制御する温度制御機構と、 を備えることを特徴とするCVD装置。
  5. 【請求項5】 枚葉式成膜処理による成膜工程と、この
    成膜工程の途中で含まれる前記ガス導入ガイドの付着物
    を除去するためのクリーニング工程とが実施され、前記
    温度制御機構は、前記成膜工程を実施する時には、前記
    ガス導入ガイドの温度を90〜150℃の範囲に含まれ
    る温度に制御し、前記クリーニング工程を実施する時に
    は、前記ガス導入ガイドの温度を170〜350℃の範
    囲に含まれる温度に制御することを特徴とする請求項4
    記載のCVD装置。
  6. 【請求項6】 成膜工程時において、前記原料ガスは銅
    の有機金属錯体またはこの物質を主成分とする混合物で
    あり、形成する薄膜が銅であることを特徴とする請求項
    1または4記載のCVD装置。
  7. 【請求項7】 前記原料ガスは[トリチルビニルシリ
    ル]ヘキサフルオロアセチルアセトン酸塩銅またはこの
    物質を主成分とする混合物であることを特徴とする請求
    項6記載のCVD装置。
JP29323097A 1997-10-09 1997-10-09 Cvd装置 Pending JPH11117071A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29323097A JPH11117071A (ja) 1997-10-09 1997-10-09 Cvd装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29323097A JPH11117071A (ja) 1997-10-09 1997-10-09 Cvd装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11117071A true JPH11117071A (ja) 1999-04-27

Family

ID=17792121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29323097A Pending JPH11117071A (ja) 1997-10-09 1997-10-09 Cvd装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11117071A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002057126A (ja) * 2000-08-10 2002-02-22 Fujitsu Ltd 半導体装置とその製造方法
JP2002129334A (ja) * 2000-10-26 2002-05-09 Applied Materials Inc 気相堆積装置のクリーニング方法及び気相堆積装置
JPWO2004006316A1 (ja) * 2002-07-05 2005-11-10 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置のクリーニング方法および基板処理装置
DE102007009145A1 (de) * 2007-02-24 2008-08-28 Aixtron Ag Vorrichtung zum Abscheiden kristalliner Schichten wahlweise mittels MOCVD oder HVPE
JP2011236506A (ja) * 2000-09-08 2011-11-24 Tokyo Electron Ltd クリーニング方法
CN102428216A (zh) * 2009-03-16 2012-04-25 艾克斯特朗欧洲公司 具有在不同位置以不同方式与热散逸元件偶联的盖板的mocvd反应器
US8668776B2 (en) * 2001-10-26 2014-03-11 Applied Materials, Inc. Gas delivery apparatus and method for atomic layer deposition
JP5792364B1 (ja) * 2014-07-31 2015-10-07 株式会社日立国際電気 基板処理装置、チャンバリッドアセンブリ、半導体装置の製造方法、プログラム及び記録媒体

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002057126A (ja) * 2000-08-10 2002-02-22 Fujitsu Ltd 半導体装置とその製造方法
JP2011236506A (ja) * 2000-09-08 2011-11-24 Tokyo Electron Ltd クリーニング方法
JP2002129334A (ja) * 2000-10-26 2002-05-09 Applied Materials Inc 気相堆積装置のクリーニング方法及び気相堆積装置
US8668776B2 (en) * 2001-10-26 2014-03-11 Applied Materials, Inc. Gas delivery apparatus and method for atomic layer deposition
JPWO2004006316A1 (ja) * 2002-07-05 2005-11-10 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置のクリーニング方法および基板処理装置
DE102007009145A1 (de) * 2007-02-24 2008-08-28 Aixtron Ag Vorrichtung zum Abscheiden kristalliner Schichten wahlweise mittels MOCVD oder HVPE
CN102428216A (zh) * 2009-03-16 2012-04-25 艾克斯特朗欧洲公司 具有在不同位置以不同方式与热散逸元件偶联的盖板的mocvd反应器
JP5792364B1 (ja) * 2014-07-31 2015-10-07 株式会社日立国際電気 基板処理装置、チャンバリッドアセンブリ、半導体装置の製造方法、プログラム及び記録媒体
US9518321B2 (en) 2014-07-31 2016-12-13 Hitachi Kokusai Electric Inc. Atomic layer deposition processing apparatus to reduce heat energy conduction

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6340499B1 (en) Method to increase gas residence time in a reactor
JP3901252B2 (ja) 化学蒸着装置
US8123860B2 (en) Apparatus for cyclical depositing of thin films
JPS59179775A (ja) タングステン シリサイドをデポジションする装置
US5993679A (en) Method of cleaning metallic films built up within thin film deposition apparatus
JP2002348670A (ja) 冷却機構及び処理装置
US6117772A (en) Method and apparatus for blanket aluminum CVD on spherical integrated circuits
JPH11117071A (ja) Cvd装置
KR20100037071A (ko) 발열체 cvd 장치
US6328804B1 (en) Chemical vapor deposition of metals on a spherical shaped semiconductor substrate
TWI788666B (zh) 具有入口混合器的噴頭
CN100543935C (zh) 成膜和清洁方法
Chiou et al. Copper chemical vapor deposition from Cu (hexafluoroacetylacetonate) trimethylvinylsilane
US9236467B2 (en) Atomic layer deposition of hafnium or zirconium alloy films
CN107641796B (zh) 制程设备及化学气相沉积制程
US20080241413A1 (en) Plasma tool for forming porous diamond films for semiconductor applications
JPH05198520A (ja) 薄膜形成装置
JPH05109654A (ja) 成膜処理装置
JPH0582450A (ja) 半導体装置製造用気相反応装置
JPH07115064A (ja) 成膜装置及び成膜方法並びに成膜装置の洗浄方法
JP4221489B2 (ja) 発熱体cvd装置及びこれを用いた発熱体cvd方法
JP2002004048A (ja) 成膜方法及び装置
JPH10223620A (ja) 半導体製造装置
JPH05144747A (ja) Cvd装置及びかかる装置を用いた薄膜形成方法
JP2001023910A (ja) 半導体製造装置