JP2002363674A - 快削性Ni基耐熱合金 - Google Patents

快削性Ni基耐熱合金

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温における強度及び耐食性が良好で、被削
性に優れる快削性Ni基耐熱合金を提供する。 【解決手段】 Niを主成分として含有し、0.01〜
0.3質量%のCと、14〜35質量%のCrとを含有
するNi基耐熱合金であって、Ti、Zr及びHfから
選ばれる1種又は2種以上を、合計で0.1〜6質量%
含有し、0.015〜0.5質量%のSを含有する。そ
して、これら添加元素により、Ti、Zr及びHfのう
ちいずれかを金属元素成分の主成分とし、該金属元素成
分との結合成分として、Cを必須とし、S及びSeのう
ちいずれかを含有する快削性付与化合物相が組織中に分
散形成されている。さらに、Tiの含有量をWTi(質量
%)、Zrの含有量をWZr(質量%)、Hfの含有量をWH
f(質量%)、Cの含有量をWC(質量%)、Sの含有量をW
S(質量%)として、WTi+0.53WZr+0.27WHf
>2WC+0.75WS、及び、WC>0.37WS、を満
足する。これにより、合金組織中に存在する遊離Sが抑
制されて、熱間加工性の劣化を防止しつつ、被削性を向
上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被削性に優れた
快削性Ni基耐熱合金に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの排気バルブや、それに使用さ
れるボルト等は、その使用環境が高温となるため、より
優れた高温強度が要求される。また、化学工場等の排気
パイプ及びバルブ等は、廃熱に対する耐熱性に加えて、
排気ガスによる腐食も防止することが要求される。その
ため、これらを構成する構造材料としては、高温におけ
る強度及び耐食性が優れているNi基耐熱合金が使用さ
れる場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
Ni基耐熱合金においては、強度及び耐食性には優れる
ものの、従来、被削性が良好でないという問題があっ
た。また、構造用鋼やステンレス鋼においては、Pb、
Bi、S、Se及びTeといった、いわゆる被削性向上
元素を添加して、その被削性を向上させることができる
が、Ni基耐熱合金において上記のような被削性向上元
素を含有させると、著しく熱間加工性を低下させてしま
う。そのため、Ni基耐熱合金においては、従来、積極
的に被削性を向上させようとする試みも殆ど行われてお
らず、その結果、該Ni基耐熱合金の製品化における切
削コストは非常に高いものになっている。
【0004】本発明の目的は、高温における強度及び耐
食性が良好で、被削性に優れる快削性Ni基耐熱合金を
提供することにある。
【0005】
【発明を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明の快削性Ni基耐熱合金は、
Niを主成分として含有し、0.01〜0.3質量%の
Cと、14〜35質量%のCrとを含有するNi基耐熱
合金であって、Ti、Zr及びHfから選ばれる1種又
は2種以上を、合計で0.1〜6質量%含有し、0.0
15〜0.5質量%のSを含有し、Ti、Zr及びHf
のうちいずれかを金属元素成分の主成分とし、該金属元
素成分との結合成分として、Cを必須とし、S及びSe
のうちいずれかを含有する快削性付与化合物相が組織中
に分散形成されており、さらに、Tiの含有量をWTi
(質量%)、Zrの含有量をWZr(質量%)、Hfの含有量
をWHf(質量%)、Cの含有量をWC(質量%)、Sの含有
量をWS(質量%)として、 WTi+0.53WZr+0.27WHf>2WC+0.75
WS、及び、 WC>0.37WS を満足することを特徴とする。なお、本明細書中におい
て、「主成分」(「主に」あるいは「主体」も同義)と
は、対象となる組織中において、その成分の含有量(質
量%)が最も多いことを意味する。
【0006】上記のような組成範囲のTi、Zr及びH
fの1種又は2種以上と、Cと、S及びSeのうちいず
れかと、を含有させることにより、該Ni基耐熱合金の
組織中に、これらの組成に基づく化合物(快削性付与化
合物相)が形成される。本発明者等は、Ni基耐熱合金
において、上記のような快削性付与化合物相を、その組
織中に形成することによって、該Ni基耐熱合金の被削
性が大幅に向上することを見出し、本発明の完成に至っ
た。
【0007】上記快削性付与化合物相の形成によりNi
基耐熱合金の被削性が向上するのは、以下の理由による
ものであると考えられる。すなわち、切削や研削などの
加工を施す場合、除去される材料部分(本発明のNi基
耐熱合金)が加工により切り離される際に、細かく分散
した粒状の快削性付与化合物相がいわばミシン目のよう
に作用する。そして、該ミシン目として作用する快削性
付与化合物相が切断面の形成を促進する結果、被削性が
良好となるものと考えらえる。いずれにしても、快削性
付与化合物相は、従来使用されてきた、前述の被削性向
上元素等と同等以上の良好な被削性を実現しつつ、耐熱
合金としての特性を劣化させないとともに、熱間加工性
等も良好に維持できるものである。
【0008】従来、Ni基耐熱合金においては、良好な
熱間加工性を維持するために、Sの含有を積極的に抑制
する必要があった。例えば、Sが殆ど含有されていない
高純度のNi原料を使用する等の考慮が図られる場合が
あった。しかし、本発明においては、Sが快削性付与化
合物相を構成する成分として、該化合物相に取り込まれ
るために、その含有が許容される。すなわち、本発明の
Ni基耐熱合金に含有されるSは、合金の熱間加工性に
深刻な影響を与えるものではない。したがって、Sが比
較的に多く含有されているような原料を使用することも
可能であり、生産性の向上も期待できる。
【0009】従来、Sが添加されることにより、Ni基
耐熱合金の熱間加工性が劣化していたのは、(Ni、
S)化合物、特に、Niが合金組織中に形成され
ていたためであると考えられる。本発明においては、上
記快削性付与化合物相の形成により、合金組織中に含有
されているSが該化合物相に取り込まれ、Ni
形成が抑制されるためSの含有量の割には熱間加工性が
劣化しない。
【0010】さらに、該快削性付与化合物相の形成は、
Ni基耐熱合金として最も重要な特性である、高温にお
ける強度及び耐食性に殆ど影響を与えない。すなわち、
高温強度及び耐食性等の特質は、該快削性付与化合物相
を除いた残余の組織の構成成分によって決定される。し
たがって、快削性付与化合物相以外の合金組織中の組成
を調節することにより、所望の特質を有する耐熱合金を
得ることができる。
【0011】本発明のNi基耐熱合金において形成され
る快削性付与化合物相は、合金組織中にて分散形成する
ことができる。特に、該化合物を合金組織中に微細に分
散させることにより、Ni基耐熱合金の被削性をさらに
高めることができる。なお、該効果をより効果的に高め
るためには、Ni基耐熱合金の研磨断面組織において観
察される快削性付与化合物相の寸法(観察される化合物
粒子の外形線に位置を変えながら外接平行線を引いたと
きの、その外接平行線の最大間隔にて表す)の平均値
を、例えば、1〜5μm程度とするのがよい。
【0012】また、Ni基耐熱合金の研磨表面にて観察
される快削性付与化合物相の面積率が0.1〜10%と
なるのがよい。快削性付与化合物相の形成により、被削
性向上の効果が得られるためには、研磨断面組織におけ
る面積率にて0.1%以上含まれていることが必要であ
る。一方、多すぎると、被削性向上の効果は飽和状態と
なる。そればかりか、耐熱合金としての他の特性(例え
ば、高温における強度及び耐食性)に悪影響を与えるこ
とも考えられる。したがって、快削性付与化合物相の、
Ni基耐熱合金の研磨断面組織における面積率は10%
以下に留めておくのがよい。
【0013】快削性付与化合物相は、例えば組成式M
(ただし、MはTi、Zr及びHfのうちいず
れかを主成分とする金属元素成分、QはS及びSeのう
ちいずれか)にて表される化合物相を主体とするものと
することができる。以下、本明細書では、該組成式で表
される化合物を、略称として「TICS」と表記する場
合がある。この化合物は、組織中への分散性も良好で、
特に、被削性を高める効果に優れている。
【0014】なお、上記の化合物における成分Mについ
ては、Tiを必須成分として含有しているのがより望ま
しい。この場合、Zr及び/又はHfが含有されていて
もよく、また、合金成分としてV、Nb及びTa等の成
分が含有されている場合には、その一部が上記M成分に
含まれていてもよい。また、Q成分についても、Sを必
須成分として含有しているのがより望ましい。この場
合、Sの一部を置換する形態で、Seが含有されていて
もよい。さらに、成分M及びQともに、本発明の効果発
現のため、上記快削性付与化合物相が備えているべき特
性(被削性付与、分散性)が損なわれない範囲内にて、
上記以外の成分が副成分として含有されていることを妨
げない。前述のV、Nb及びTa等が快削性付与化合物
相に含有される場合は、これらの成分の含有によって、
該化合物の強度が向上する場合もありえる。
【0015】なお、鋼中のM系化合物の同定
は、X線回折(例えば、ディフラクトメータ法)や電子
線プローブ微小分析(EPMA)法により行うことがで
きる。例えば、M系化合物が存在しているか
否かは、X線ディフラクトメータ法による測定プロファ
イルに、対応する化合物のピークが現れるか否かにより
確認できる。また、組織中における該化合物の形成領域
は、鋼材の断面組織に対してEPMAによる面分析を行
い、Ti、Zr、Hf、S、SeあるいはCの特性X線
強度の二次元マッピング結果を比較することにより特定
できる。
【0016】以下、本発明のNi基耐熱合金における各
成分の含有範囲の限定理由を述べる。 (1)Ni:主成分として含有する。 Niは本発明のNi基耐熱合金を構成するのに必須の成
分であるため、主成分として含有させる。なお、他の必
須添加元素成分との兼ね合いから、その上限は85質量
%とする。また、一般的に使用されるNi基耐熱合金に
あっては、Niの含有量が85質量%を超えないものが
殆どであって、含有量が85質量%を超えると、他の成
分の含有量が相対的に減少して、耐熱合金としての特性
を発揮できない場合もある。従って、Niの含有量は8
5質量%以下に留めておくのがよく、望ましくはその含
有量を50〜80質量%とするのがよい。
【0017】(2)C:0.01〜0.3質量% Cは、本発明において、被削性を向上させるのに必須の
成分である。Cは、後述する(Ti、Zr、Hf)やS
と共存することにより、被削性の向上に寄与する快削性
付与化合物相を形成する。Cの含有量が0.01質量%
未満では、Cの含有量が不充分で、被削性を顕著に向上
させるほどの快削性付与化合物相を形成することができ
ない。一方、含有量が0.3質量%を超えると、快削性
付与化合物相の形成に寄与しないCの含有量が増加し
て、その他の炭化物及び炭硫化物の形成量が過剰とな
る。このような炭化物及び炭硫化物が過剰に存在する
と、熱間加工性及び延性を低下させるので好ましくな
い。なお、Cの含有量は、0.03〜0.2質量%とす
るのがより望ましい。
【0018】(3)Cr:14〜35質量% Crは、Ni基耐熱合金において、その耐食性及び耐酸
化性を確保するのに重要な元素である。該効果を効果的
に得るためには14質量%以上含有させる。しかしなが
ら、含有量が35質量%を超えると、相安定性が損なわ
れて靭性の低下及び耐酸化性の低下を招く。Crの含有
量は、望ましくは16〜30質量%の範囲で設定するの
が良く、より望ましくは18〜25質量%の範囲で設定
するのが良い。
【0019】(4)(Ti、Zr、Hf)のうち1種又
は2種以上を、合計で0.1〜6質量%: Ti、Zr及びHfとは、本発明の快削性Ni基耐熱合
金において被削性向上効果の中心的な役割を果たす快削
性付与化合物相を形成するのに必須の構成元素である。
これらの元素の1種又は2種以上が合計で0.1質量%
未満では快削性付与化合物相の形成量が不充分となり、
十分な被削性向上効果が見込めなくなる。他方、合計含
有量が過剰となる場合も、これら(Ti、Zr、Hf)
が他の元素と化合物を形成し、逆に被削性が低下するこ
とになる。そのため、これら元素の合計含有量は6質量
%以下に抑える必要がある。なお、上記快削性付与化合
物相を構成する金属成分元素としての(Ti、Zr、H
f)の一部を、Nb及びTaが置換する形態で含有され
ていてもよい。また、これらの成分は、Ni基耐熱合金
においては、γ’相の形成に寄与し、合金の高温強度を
向上させるという効果もある。以上のような被削性及び
高温強度を向上させる効果は、Tiと比較するとZr及
びHfにおいてはそれほど顕著に得られない。したがっ
て、上記の成分のうちでもTiを主成分として含有させ
るのがより望ましい。この場合、Tiの含有量は0.1
〜4質量%の範囲に設定するのが、上記効果を効果的に
得るのに都合がよい。一方、Zr及びHfは、被削性及
び合金の高温強度の向上には、Tiほどの効果はないも
のの、結晶粒界に偏析して、粒界強度を高めるという効
果を有する。したがって、Ti含有による効果を弱めな
い程度に含有させてもよい。なお、Zr及び/又はHf
のみで快削性付与化合物相の金属成分を構成しても、被
削性及び高温強度の向上に効果がある。
【0020】(5)S:0.015〜0.5質量% Sは、被削性を向上させるのに有効な元素である。Sを
含有させることで、被削性向上に効果のある化合物(例
えば、上記快削性付与化合物相等)が合金組織中に形成
される。したがって、Sの含有量は、いずれもその効果
が明瞭となる0.015質量%を下限とする。しかしな
がら、Sの過剰な添加は、上記快削性付与化合物相の形
成に寄与しないS(遊離Sともいう)を増加させること
になり、その結果として、熱間加工性の劣化の原因とな
る(Ni、S)化合物、特に、Niの形成を促進
する。またSの含有量に応じて形成される快削性付与化
合物相の量も増加するが、過剰な該快削性付与化合物相
の形成は、耐熱合金特有の特性を劣化させる。よってそ
の上限を0.5質量%とする。快削性付与化合物相によ
る被削性向上の効果を十分に得るためには、快削性付与
化合物相の構成元素である、C、Ti、Zr、Hf等の
添加量に応じて、これらSの含有量を適宜調整するのが
良い。また、遊離Sは可及的にないのがよく、Ni基耐
熱合金に添加されるSの殆ど全てが、快削性付与化合物
相の構成成分となるように、その含有量を調節するのが
望ましい。
【0021】なお、S以外のQ成分(ここではSe)に
あっては、快削性付与化合物相を構成するSを置換する
形態で、該快削性付与化合物に含有されていてもよい。
この場合、Seの含有量は、0.0005〜0.1質量
%の範囲に設定するのがよい。含有量が0.0005質
量%未満では、Se添加の効果がほとんど得られず意味
がない。一方、含有量が0.1質量%を超えると、熱間
加工性及び耐熱合金としての特性を劣化させる場合があ
る。
【0022】(6)Tiの含有量をWTi(質量%)、Zr
の含有量をWZr(質量%)、Hfの含有量をWHf(質量
%)、Cの含有量をWC(質量%)、Sの含有量をWS(質量
%)として、WTi+0.53WZr+0.27WHf>2WC
+0.75WS・・・式A、かつ、WC>0.37WS・
・・式B、を満足する: 上記式Aの左辺は(Ti、Zr、Hf)の合計原子数を
反映したパラメータである。つまり、前述にて説明した
快削性付与化合物相による被削性向上効果は、含有させ
る成分の合計質量ではなくて、合計原子数(あるいは、
mol数)に応じて定まるものである。また、上記式A
の右辺も(C、S)の合計原子数を反映したパラメータ
である。(Ti、Zr、Hf)の単位質量当りの原子数
の比が、1:0.53:0.27となることから、式A
の左辺におけるWTi、WZr、WHfの係数が決定され
る、。同様に、(C、S)の単位質量当りの原子数の比
が、2:0.75となることから、右辺におけるWC、
WSの係数の関係が決定される。したがって、式Aは、
(Ti、Zr、Hf)の合計原子数と、(C、S)の合
計原子数とを比較する式とみることができる。同様に式
Bは、合金中に含有されるC及びSの原子数を比較する
式と見ることができる。
【0023】添加された成分(Ti、Zr、Hf、C、
S)が全て組成式Mにて表されるTICSを
構成すると仮定すると、上記式Aに示すように、左辺>
右辺となる場合、TICSの形成に寄与しない(Ti、
Zr、Hf)がTICSを除く合金組織中に存在するこ
とになる。しかし、これら(Ti、Zr、Hf)は、合
金組織中に多少存在していても、耐熱合金の諸特性に殆
ど影響を与えない。そればかりか、γ’相構成成分とな
ることにより、強度の向上に寄与する場合もある。他
方、左辺<右辺となる場合、上記とは逆に成分(C、
S)のうち少なくともいずれかの成分の一部がTICS
の形成に寄与しなくなり、合金組織中に遊離成分として
存在することになる。合金組織中に遊離Sが存在する
と、前述したように、Ni成分と化合して熱間加工性を
劣化させる(Ni、S)化合物、特に、Niを形
成するので好ましくない。また、Cが快削性付与化合物
以外の合金組織中に存在する場合は、該快削性付与化合
物相以外の炭化物の形成が促進され、被削性や耐熱合金
としての特性を劣化させる場合がある。従って、式Aを
満足するようにする。
【0024】ここで、さらに、式Bを満足させることに
より、含有されるCの原子数よりもSの原子数を少なく
する。これにより、含有されるSを殆ど完全に快削性付
与化合物相に固定することができ、該化合物以外の合金
組織中に存在する遊離Sを抑制することができる。ま
た、快削性付与化合物相の形成に寄与しないCが存在し
ていても、クリープ強度を向上させる炭化物を形成する
場合もある。そのため、式Bにおいて、少なくとも左辺
>右辺とする。しかしながら、前述において説明したよ
うに、過剰に遊離Cが存在すると、被削性や、他の特性
が劣化する場合がある。そのため、望ましくは、0.3
7WS+0.1>WC・・・式B’、を満足するようにし
て、過剰な遊離C量を抑制するのがよい。
【0025】また、本発明の快削性Ni基耐熱合金にお
いては、Siの含有量を4質量%以下とし、Mnの含有
量を1質量%以下とするのがよい。 (7)4質量%以下のSi Siは、鋼の脱酸剤として不可避的に含有される。ま
た、Ni基耐熱合金の耐酸化性を向上させる効果を有す
るため、ある程度積極的に含有させてもよい。耐酸化性
を向上させる効果を十分に得るためには、少なくとも
0.1質量%以上は含有させるのがよい。一方、含有量
が過剰となると、熱間加工性及び延性が低下するので、
その含有量を4質量%以下に留めておくのがよい。
【0026】(8)1質量%以下のMn Mnは、鋼の脱酸剤として不可避的に含有される。しか
し、過剰に含有されると、耐食性の劣化を招くだけでは
なく、脆化相であるNiTiの析出を助長するために
好ましくない。従って、その含有量を1質量%以下に抑
制するのがより望ましい。
【0027】さらに、本発明においては、高温における
強度及び耐食性を向上させる目的で、0.1〜5質量%
のAlを含有できる。 (9)Al:0.1〜5質量% Ni基耐熱合金において、Alは、その合金組織中に固
溶して固溶強化の要因となったり、あるいは、Ni成分
との間でγ’相(NiAl)を形成し、γ’相析出強
化の要因となったりする。さらに、合金組織中に固溶す
るAlによって、高温における耐酸化性を向上させる効
果もある。Ni基耐熱合金における高温強度は、特に、
上記γ’相形成による析出強化が重要な要因となる場合
が多い。そのため、耐熱合金としての良好な特性を得る
ためには、上記範囲で含有させるのがよい。Alの含有
量が0.1質量%未満であると、Alを含有させる上記
効果が十分に得られない。一方、含有量が5質量%を超
えると、熱間加工ができなくなるので、Alの含有量
は、望ましくは0.2〜3質量%の範囲に設定するのが
よい。
【0028】本発明のNi基耐熱合金においては、0.
1〜20質量%のCo、0.1〜20質量%のMoと、
0.1〜20質量%のWから選ばれる1種又は2種以上
を含有させることができる。 (10)Co:0.1〜20質量% Coは、Niと同様にオーステナイト相を安定化させ、
また析出硬化相であるγ’相の形成量を増加させて、強
度を向上させる。また、CoはNi成分に固溶して合金
の高温強度を向上させる場合もある。該効果を効果的に
得るためには、Coの含有量は0.1質量%とする。一
方で、含有量が20質量%を超えて含有させても、固溶
強化の効果が飽和するとともに、コストの上昇を招くの
で好ましくない。
【0029】(11)Mo:0.1〜20質量%、W:
0.1〜20質量% Mo及びWは、合金組織中に固溶して合金の高温強度を
向上させる。さらに不動態強化のために耐食性を向上さ
せる効果を有する。0.1質量%未満の含有では、これ
らの十分な効果が得られず、一方で、20質量%を超え
て含有させると、合金の熱間加工性が劣化するために好
ましくない。
【0030】さらに、本発明においては、Feの含有量
を20質量%以下とするのがよい。Feは、Ni及びC
rと同様に、Ni基耐熱合金における基本的な組織を構
成することが多い。しかし、これは、Feが比較的扱い
易い成分であるとともに、コストが安価であることに起
因している。コストを重視してFeの含有量を増加させ
ると、相対的にNiやCrの含有量が減少してNi基耐
熱合金の耐食性が劣化する場合があった。従って、耐食
性が重視されるような用途に使用される場合において
は、Feの含有量を20質量%以下に制限するのがよ
い。なお、Feの含有量は望ましくは10質量%以下、
さらに望ましくは5質量%以下に制限するのがよい。
【0031】また、本発明のNi基耐熱合金において
は、0.1〜5質量%のCuを含有していてもよい。C
uは耐食性とくに還元性酸環境中(特に、硫酸雰囲気
中)での耐食性を向上させるのに有効であるほか、加工
硬化能を低下させ成形性を向上させる。また、抗菌性に
ついても熱処理等を施すことにより向上させることがで
きることから必要に応じて添加してもよい。該効果を得
るためには、少なくとも0.1質量%以上は含有させ
る。しかしながら、過剰に添加させると、熱間加工性が
低下するため、5質量%以下の範囲でその含有量を設定
するのがよい。
【0032】次に、本発明のNi基耐熱合金には、Nb
及びTaを、合計で0.1〜7質量%含有することもで
きる。これらの成分を含有させると、Ni基耐熱合金組
織中に形成されたγ’相(NiAl)に、これらの成
分が固溶することになる。その結果、γ’相(Ni
l)の強度が向上し、合金全体における高温強度も良好
なものとなる。また、これらの成分は、前述の快削性付
与化合物相に含有され、その強度を向上させるという効
果も有する。このような効果を十分に得るためには、そ
の合計含有量を0.1質量%以上とするのがよい。一
方、7質量%を超えて含有させると、靭性の低下を招く
ために好ましくない。Nb及びTaの合計含有量は、望
ましくは0.5〜5質量%の範囲で設定するのがよい。
【0033】また、本発明のNi基耐熱合金において
は、Bを0.0005〜0.01質量%含有するように
してもよい。Bは熱間加工性を向上させるのに有効な元
素である。その含有量が0.0005質量%未満である
と、上記効果が十分に得られない。一方で、含有量が
0.01質量%を超えると逆に熱間加工性が劣化するこ
とになる。
【0034】Ni基耐熱合金において、本発明の適用可
能な具体的な材質を以下に例示する(いずれも商品
名)。なお、合金組成については、主成分をなすNiの
一部を、本発明で規定した被削性向上に効果のある元素
(Ti、Zr、Hf、S、Se、C等)にて置換含有さ
せた材質を意味するものとする。従って、商品名を援用
してはいるが、いずれも、商品規格に規定された組成の
合金をベースとした本発明特有の合金を意味するもので
ある(なお、本来の各商品の合金組成は、文献(改訂3
版金属データブック(丸善);p138)に記載されて
いるので、詳細な説明は行わない)。 固溶強化型Ni基耐熱合金:Hastelloy -C22、Hastel
loy -C276、Hastelloy -G30、Hastelloy X、Inconel 60
0、KSN。 析出強化型Ni基耐熱合金:Astroloy、Cabot 214、D
-979、Hastelloy S、 Hastelloy XR、Haynes 230、Inco
nel 587、Inconel 597、Inconel 601、Inconel 617、In
conel 625、Inconel 706、Inconel 718、Inconel X75
0、M-252、Nimonic75、Nimonic 80A、Nimonic 90、Nimo
nic 105、Nimonic 115、Nimonic 263、Nimonic PE.11、
Nimonic PE.16、Nimonic PK.33、Rene 41、Rene95、SSS
113MA、Udimet 400、Udimet 500、Udimet 520、Udimet
630、Udimet 700、Udimet 710、Udimet 720、Unitemp
AF 2-1 DA 6、Waspaloy。
【0035】
【実施例】本発明の効果を調べるために、以下の実験を
行った。表1及び表2に示す化学成分の発明合金および
比較合金を真空誘導炉で溶解し、それぞれ50kgの合
金塊を得た。これを1200℃に加熱保持して均質化処
理後、1200〜1000℃の温度範囲で、熱間鍛造に
より直径65mmの丸棒に加工した。さらに、一部を直
径20mmの丸棒に鍛造加工した。続いて1100℃に
て1時間の固溶化熱処理を施し、700℃にて16時間
の時効熱処理を施した。直径が65mm素材は被削性評
価に供し、直径20mmの素材は熱間加工性、時効硬さ
及びクリープ特性の評価に供した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】本発明合金の主な介在物は、(Ti、Z
r、Hf)の化合物(TICS)であった
が、(Ti、Zr、Hf)S等の(Ti、Zr、Hf)
系硫化物や、(Ti、Zr、Hf)C等の(Ti、Z
r、Hf)系炭化物が認められるものもあった。しかし
ながら、本発明におけるNi基耐熱合金には、NiとS
との化合物、特にNiの存在は殆ど認められなか
った。
【0039】介在物の同定方法は、以下の方法による。
各丸棒より、適量の試験片を切出し、これをテトラメチ
ルアンモニウムクロライドと10%のアセチルアセトン
を含むメタノール溶液を電解質として用いることによ
り、金属マトリックス部分を電解する。そして、溶解後
の電解液をろ過し、Ni基合金中に含有されていた不溶
の化合物を抽出して乾燥後、X線回折ディフラクトメー
ター法により分析し、その回折プロファイルの出現ピー
クから化合物の特定を実施した。また、合金組織中の化
合物粒子の組成は、別途EPMAにより分析を実施し
た。二次元マッピングから、X線回折にて同定された化
合物に対応する組成の化合物が形成されていることを確
認した。
【0040】上記の各試験品につき、以下の実験を行っ
た。 1.被削性評価 被削性の評価は、切削加工時の工具摩耗量、仕上げ面粗
さにより評価する。切削工具には超硬合金を使用し、周
速30m/min、一回転当りの送り量0.2mm、一
回転当りの切りこみ量1.5mmで湿式にて切削加工を
実施した。工具磨耗量は、30分間切削後の切削工具に
おけるフランク磨耗量を測定した。仕上げ面粗さは、J
IS−B0601に基づいて、切削加工後の供試材表面
の算術平均粗さ(Ra:μm)を測定することにより評
価した。
【0041】2.熱間加工性評価 熱間加工性の評価は、直径20mmの素材から、さら
に、直径6mmの試験片を切り出して、該試験片に対し
て引張試験を施すことにより行った。試験には高温高速
引張試験機を使用して、900〜1250℃の各温度で
50mm/secの引張速度にて行った。破断絞りが鍛
造加工に必要な値、つまり40%以上となる温度範囲を
熱間加工可能範囲としたとき、その温度範囲が200℃
以上となるものを、熱間加工性良好「○」、該温度範囲
が200℃未満となるものを熱間加工性不良「×」とし
て評価した。
【0042】3.硬さ試験 Ni基耐熱合金の素材においてはJIS−Z2245に
規定されているロックウェル硬さ試験により、Cスケー
ルのロックウェル硬さを室温にて測定した。
【0043】4.高温強度評価 高温強度の評価は、JIS−Z2272に規定されてい
る方法に基づいて、クリープ破断試験を施すことにより
行った。直径20mmの素材から、直径6mmの試験片
を切り出した。ついで、700℃の温度にて、400M
Paの荷重を負荷したクリープ試験を実施し、該試験片
が破断するまでの破断時間を測定した。以上の実験結果
を合わせて表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】表3より、実施例No.1〜11における
本発明のNi基耐熱合金においては、室温での時効硬さ
及び高温におけるクリープ特性等が良好で、耐熱合金と
して十分な特性を有しており、さらに、被削性も良好で
あることがわかる。一方、比較例No.12、13にお
いては、Sの含有量が低すぎて、快削性付与化合物相で
あるTICSの形成が十分ではなく、被削性が劣ってい
る。また比較例No.13においては、TICSの形成
により被削性は良好なものの、逆にSの含有量が多すぎ
て、熱間加工性が劣化している。また、No.15で
は、Cの含有量が多過ぎるために、高温におけるクリー
プ特性は良好であるが、被削性及び熱間加工性が劣って
いる。また、No.18においては、(Ti、Zr、H
f)の合計含有量(M)が少なすぎて、TICSが形成
されず被削性が劣り、また、SがTICSで固定されな
いために熱間加工性が劣化している。一方、No.19
においては、上記Mが多すぎて、熱間加工性が劣化して
いることがわかる。
【0046】以上のように、本発明におけるNi基耐熱
合金においては、耐熱合金としての良好な特性を従来の
耐熱合金と遜色ないものにしつつ、熱間加工性を劣化さ
せることなく被削性を向上させることができる。
フロントページの続き (71)出願人 000222048 東北特殊鋼株式会社 宮城県柴田郡村田町大字村田字西ケ丘23 (72)発明者 石田 清仁 宮城県仙台市青葉区上杉3−5−20 (72)発明者 及川 勝成 宮城県柴田郡柴田町西船迫4−1−34 (72)発明者 植田 茂紀 愛知県名古屋市南区大同町二丁目30番地 大同特殊鋼株式会社技術開発研究所内 (72)発明者 野田 俊治 愛知県名古屋市南区大同町二丁目30番地 大同特殊鋼株式会社技術開発研究所内 (72)発明者 江幡 貴司 宮城県柴田郡村田町大字村田字西ヶ丘23 東北特殊鋼株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Niを主成分として含有し、 0.01〜0.3質量%のCと、14〜35質量%のC
    rとを含有するNi基耐熱合金であって、 Ti、Zr及びHfから選ばれる1種又は2種以上を、
    合計で0.1〜6質量%含有し、0.015〜0.5質
    量%のSを含有し、 Ti、Zr及びHfのうちいずれかを金属元素成分の主
    成分とし、該金属元素成分との結合成分として、Cを必
    須とし、S及びSeのうちいずれかを含有する快削性付
    与化合物相が組織中に分散形成されており、 さらに、Tiの含有量をWTi(質量%)、Zrの含有量を
    WZr(質量%)、Hfの含有量をWHf(質量%)、Cの含有
    量をWC(質量%)、Sの含有量をWS(質量%)として、 WTi+0.53WZr+0.27WHf>2WC+0.75
    WS、及び、 WC>0.37WS を満足することを特徴とする快削性Ni基耐熱合金。
  2. 【請求項2】 前記快削性付与化合物相は、組成式M
    (ただし、MはTi、Zr及びHfのうちいず
    れかを主成分とする金属元素成分、QはS及びSeのう
    ちいずれか)にて表される化合物相を主体とするもので
    ある請求項1に記載の快削性Ni基耐熱合金。
  3. 【請求項3】 0.37WS+0.1>WC、を満足する
    請求項1又は2に記載の快削性Ni基耐熱合金。
  4. 【請求項4】 Siの含有量が4質量%以下、Mnの含
    有量が1質量%以下とされる請求項1ないし3のいずれ
    か1項に記載の快削性Ni基耐熱合金。
  5. 【請求項5】 0.1〜5質量%のAlを含有する請求
    項1ないし4のいずれか1項に記載の快削性Ni基耐熱
    合金。
  6. 【請求項6】 0.1〜20質量%のCo、0.1〜2
    0質量%のMoと、0.1〜20質量%のWから選ばれ
    る1種又は2種以上を含有する請求項1ないし5のいず
    れか1項に記載の快削性Ni基耐熱合金。
  7. 【請求項7】 Feの含有量が20質量%以下とされる
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載の快削性Ni基
    耐熱合金。
  8. 【請求項8】 0.1〜5質量%のCuを含有する請求
    項1ないし7のいずれか1項に記載の快削性Ni基耐熱
    合金。
  9. 【請求項9】 Nb及びTaを、合計で0.1〜7質量
    %含有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の快
    削性Ni基耐熱合金。
  10. 【請求項10】 0.0005〜0.01質量%のBを
    含有する請求項1ないし9のいずれか1項に記載の快削
    性Ni基耐熱合金。
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