JP4543380B2 - 燃料電池スタック締結ボルト用合金 - Google Patents

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Description

本発明は燃料電池のスタック締結ボルト用合金に関する。
燃料電池はその発電効率が高いこと、SOx、NOx、COの発生量が少ないこと、負荷の変動に対する応答性が良いこと、コンパクトであること等の優れた特徴を有するため、火力発電の代替としての大規模集中型、都市近郊分散配置型、及び自家発電用等の幅広い発電システムへの適用が期待されている。
そして燃料電池は、電解質、燃料極、空気極の3層からなるセルを1単位とし、発電量が数10W程度のセルを複数個積層してスタックを組むことにより数kWを超える出力を得る構造である。
上述の燃料電池のスタックは、高温長時間の運転においてもセルの堅固な結合を維持するために、ボルト等で積層方向に締結されるが、最も高温で作動する固体酸化物型燃料電池(以下、SOFCと記す)では、その運転温度は700〜900℃程度であり、締結用ボルトも運転温度に近い温度、最高で約800℃近傍の高温に長時間晒される。この締結用ボルトには特開2004−172062号(特許文献1参照)に示されるようにSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼が使用されている。
このボルトによる締結力が低下するとスタックの発電効率も低下するので、燃料電池の長時間における安定運転を実現するために、締結ボルトは重要な部材の一つである。従って、締結ボルト用材料には、特に700℃を超える高温での優れた高温強度とクリープ破断延性、更に電解質との熱膨張差が小さいこと等の特性が要求される。
特開2004−172062号公報
現在使用されているSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼は、熱膨張係数が高く電解質との熱膨張差が大きいため、温度サイクル中にセル間に隙間が発生したり、電解質が破損したりする危険性がある。また、締結ボルトは特に700℃を超える高温で長時間安定した締結力を維持する必要があるが、SUS304の高温強度は必ずしも満足できる値ではない。
そこで本発明者等は、蒸気タービンで使用される12Crフェライト系耐熱鋼の適用を試みた。しかし、12Crフェライト系耐熱鋼は、熱膨張係数の点では適しているが、現在12Crフェライト系耐熱鋼が使用されている蒸気タービンの運転温度は最高でも約650℃程度であり、700℃を超える温度では使用されていないのに対し、SOFCのボルトにおいては、蒸気タービンより高温で使用となるため、高温で長時間締結力を維持するには高温強度が不足なため不適であった。
本発明は、かかる点に鑑み、特に700℃を超える高温において、フェライト系耐熱鋼に近い熱膨張係数を有しながら、SUS304を大幅に上回る高温強度とクリープ破断延性を兼備した燃料電池スタック締結ボルト用合金を提供することである。
発明者はかかる問題点を解決すべく種々の検討を行った結果、先ず、高温強度と製造の容易さの点から、対象とする金属材料をγ′析出強化可能な化学組成を有する超耐熱合金とし、特に700℃を超える高温での熱膨張係数を低くすることが可能で、且つ温度サイクル中の膨張収縮差によって電解質が破損しないような熱膨張特性と、優れたクリープ破断延性の両立できる合金組成を鋭意検討し、本発明に到達した。
即ち本発明は、質量%で、C:0.005〜0.15%、Si:0.5%以下、Mn:0.5%以下、Cr:15〜24%、及びMo、Wの1種または2種をMo+W/2:5〜17%、Al:0.5〜2.0%、Ti:1.3〜2.5%、Fe:5%以下、及びB:0.002〜0.02%、Zr:0.01〜0.2%の1種または2種を含有し、残部はNi及び不可避的不純物でなり且つNiが48〜78%であるNi基超耐熱合金からなる燃料電池スタック締結ボルト用合金である。
好ましくは、Al:0.5〜1.4%、Ti:1.3〜1.8%、Fe:1%以下、Ni:50〜75%とすると良い。
更に好ましくは、Al/(Al+0.56Ti)で表わされる値が0.45〜0.60である燃料電池スタック締結ボルト用合金である。
更に好ましくは、平均オーステナイト結晶粒度がASTM No.3以上の細粒である燃料電池スタック締結ボルト用合金である。
また本発明は、常温から800℃までの平均熱膨張係数が、15.5×10−6/℃以下であり、かつ800℃における引張強さが550MPa以上、及び温度800℃、応力:196MPaの条件下で、クリープラプチャー試験を行った後の破断寿命が120時間以上で、かつ破断時の絞りが30%以上であるNi基合金からなる燃料電池スタック締結ボルト用合金であることが望ましい。
本発明の燃料電池スタック締結ボルト用合金は、室温から700℃を超える高温での温度変化に対して熱膨張係数が小さく、またボルトとして使用される場合の最高温度近傍である800℃の高温においても引張特性が良好で、かつラプチャー寿命も十分長く、また破断時の延性も良好である。そのため、従来材のSUS304より高い高温強度を有し、かつフェライト系に近い熱膨張係数を有するため、長時間高い締結力を維持することが可能となり、燃料電池の特性を安定させることができ、燃料電池の実用化、高効率化に大きく寄与できる。
本発明の燃料電池スタック締結ボルト用合金において、以下の範囲で各化学組成を規定した理由は以下の通りである。なお、特に記載のない限り質量%として記す。
C:0.005〜0.15%
Cは、炭化物形成により結晶粒粗大化を防止する効果を有する。しかし、多すぎると、炭化物がストリンガー状に析出しやすくなり、加工方向に対する直角方向の延性が低下し、更にTiと結合して炭化物を形成するため、本来Niと結び付いて析出強化相となるγ′を形成するTi量が確保できなくなり強度が低下する。そこで、Cは0.005〜0.15%に限定する。好ましいCの範囲は0.005〜0.10%であり、より望ましくは0.005〜0.08%であり、更に好ましくは0.005〜0.05%がよい。
Si:0.5%以下、Mn:0.5%以下
SiとMnは、合金溶製時に脱酸剤として用いられるが、過度に含有すると熱間加工性の低下や使用時の靭性を損なうため、それぞれSi:0.5%以下、Mn:0.5%以下に限定する。好ましくは、Si、Mnそれぞれ0.3%以下、より0.1%以下が好ましく、0.01%以下が最も好ましい。
Cr:15〜24%
Crは、マトリックスに固溶して、合金の耐酸化性を向上させる効果を有する。特に700℃を超える高温では、15%未満では上記効果が十分には得られず、また過度の添加は合金の塑性加工が困難となるため、Crは15〜24%に限定する。好ましいCrの下限は18%以上であり、上限は22%以下である。より好ましい範囲は19〜21%である。
Mo+W/2:5〜17%
Mo及びWは、合金の熱膨張係数を下げる効果がある重要な元素であり、1種または2種を必須添加する。Mo+W/2量で5%未満では上記効果が得られず、また17%を超えると、合金の塑性加工が、特にボルト製造時の冷間加工が困難となるため、MoとWの1種または2種をMo+W/2で5〜17%に限定する。
MoとWの好ましい範囲はMo+W/2で5〜15%であり、更に好ましくは5〜12%である。更には、Wの比率が高いとLAVES相が形成されやすく延性や熱間加工性が低下するため、Mo単独添加が好ましく、8〜12%がよい。より好ましくは9〜11%である。
Al:0.5〜2.0%
Alは、時効処理時にγ′相と呼ばれる金属間化合物(NiAl)を形成し、このγ′相をマトリックス中に微細に析出させることにより所望の高温強度を得ることができる。そのため、Alは本発明合金にとって重要不可欠な元素の一つである。上記効果を得るためには、最低0.5%以上が必要であるが、上限の2.0%を超えると熱間加工が困難となるのでAlは0.5〜2.0%に限定する。好ましいAlの範囲は0.5〜1.4%であり、更に好ましくは0.8〜1.4%である。
Ti:1.3〜2.5%
Tiは、Alと共に時効処理時にγ′相(Ni(Al、Ti))を形成する。Al単独のγ′相よりもAl、Tiからなるγ′の方が、更に高い高温強度が得られる。そのため、Tiは本発明合金にとって重要不可欠な元素の一つである。上記効果を得るためには、最低1.3%以上が必要であるが、上限の2.5%を超えるとγ′相が不安定となり、高温においてγ′相からη相への変態が起こり易くなって高温強度が低下するとともに熱間加工性の面でも好ましくないので、1.3〜2.5%に限定する。好ましいTiの範囲は、1.3〜1.8%であり、更に好ましくは1.5〜1.8%である。
Al/(Al+0.56Ti):0.45〜0.60
前述のように、本合金においてAlとTiのバランスは重要である。γ′相中のAlの割合が多くなるほど、延性は向上するが、逆に強度は低下する。本発明合金においては、高温強度と共に十分な延性を確保することが重要であり、γ′相中のAlの割合を原子量の比として表わすため、Al/(Al+0.56Ti)なる数値を設定した。
この値が0.45より低いとAlの割合が低くなり十分な延性が得られない。逆に0.60を超えるとAlの割合が高すぎて強度が不足することから、Al/(Al+0.56Ti)は0.45〜0.60とした。
Fe:5%以下
Feは、必ずしも添加する必要はないが、合金の熱間加工性を改善する作用があるため、必要に応じて添加することができる。5%を超えると、合金の熱膨張係数が大きくなり、また耐酸化性が劣化するため、上限を5%に限定するのがよい。好ましくは1%以下であり、0.8%以下が更に好ましい。また、更に無添加がよい。
B:0.002〜0.02%、Zr:0.01〜0.2%の1種または2種
B及びZrは、粒界を強化し、合金の高温における延性を高める効果があるため、1種または2種を添加する。しかし過度に添加すると、かえって熱間加工性を劣化させるため、Bは0.002〜0.02%、Zrは0.01〜0.2%に限定した。特に、Bは0.002〜0.015%、Zrは0.01〜0.1%が好ましく、更にBは0.004〜0.010%が好ましい。
残部はNi及び不可避的不純物でなり且つNiが48〜78%
残部はNi及び不可避的不純物である。残部から不可避的不純物を除いたNiについて、Ni量は48%未満では高温強度が不足するので、48%以上とする。また、78%を超えると延性が低下するので、78%以下とする。好ましいNiの下限は50%以上であり、54%以上が更に好ましい。また、好ましいNiの上限は75%以下であり、72%以下が更に好ましい。
なお、上記以外の元素に関して、少量であれば本発明合金の特性に基本的には影響しない以下の元素を下記の範囲内で本発明合金に含有しても良い。
P:0.05%以下、S:0.01%以下、Nb:0.8%以下、Co:5%以下、Cu:5%以下、Mg:0.01%以下、Ca:0.01%以下、O:0.02%以下、N:0.05%以下、REM:0.1%以下
次に、上述した組成を有する合金を燃料電池スタック締結ボルト用合金として用いるには、特に700℃を超える高温で長時間引張応力を受けた場合に、急激に破断しないだけのクリープ破断延性が重要となる。この指標として本発明では、結晶粒度とクリープ破断時の絞りを用いて規定した。
本発明の燃料電池スタック締結ボルト用合金に必要な特性である結晶粒度とクリープ破断時の絞りは、合金組成のみで決まるものではなく、素材の塑性加工方法、溶体化処理等の熱処理条件等に強く依存するので、燃料電池スタック締結ボルト用合金として使用するためには、化学成分のみならず、結晶粒度とクリープ破断時の絞りなども合わせて本発明の規定範囲を満足させることが重要である。
そのため、燃料電池スタック締結ボルト用合金として、十分なクリープ破断延性を得るためには、平均オーステナイト粒度がASTM No.3以上の細粒とすることが好ましい。更に好ましくは、平均オーステナイト粒度がASTM No.4以上の細粒が良い。
以上のように本発明者等は、燃料電池スタック締結ボルトが使用される最高温度近傍である800℃の特性を重視した。燃料電池スタック締結ボルトとして機能するためには、常温から800℃までの平均熱膨張係数は、15.5×10−6/℃以下であることが好ましい。
この範囲であれば、電解質との熱膨張差により発生する危険性が考えられる、セル間の隙間や電解質の破損を抑制する効果をより確実に得ることができる。
また、800℃における引張強さが550MPa以上、及び温度800℃、応力:196MPa条件下でクリープラプチャー試験を行った後の破断寿命が120時間以上で、かつ破断時の絞りが30%以上であることが好ましく、この範囲であれば、高温で長時間引張応力を受けても、急激に破断することなく高い締結力を維持して、燃料電池の特性を安定させる効果をより確実に得ることができる。
上述した燃料電池スタック締結ボルト用合金に必要とされる特性は、本発明合金に適正な熱処理を施して規定の組織とした場合に最も安定に得られる。そして、上述の諸特性を得るためには、微細なオーステナイト粒からなるマトリックスを有し、かつ粒内には微細なγ′相が析出し、更に粒界には粒状の炭化物及び/またはγ′相が析出した組織とするのが良く、そのための最適な熱処理条件は、950〜1080℃での溶体化処理後、830〜880℃での第1段時効処理、及び700〜820℃での第2段時効処理を行うことである。
本発明合金は、燃料電池スタック締結ボルトと合わせて用いられる燃料電池スタック締結ナットや、その他燃料電池用部品または本発明合金の特性が活かせるその他用途の部品に使用することが可能である。また、本発明合金は、ボルト形状への加工を機械加工、熱間加工、温間加工、冷間加工の何れか、またはこれらの組合せによって行うことが可能である。
以下の実施例で本発明を更に詳しく説明する。
本発明合金、比較合金及び従来合金を真空誘導炉にて溶製し、10kgのインゴットを作製した。続いて30mm角に熱間鍛造し、熱処理を施した。
熱処理は、1066℃で4時間加熱後空冷し、第1段時効処理として、850℃で4時間加熱後、空冷し、第2段時効処理として、760℃で16時間加熱後、空冷の熱処理である。なお、鍛造時に割れ等は発生せず、鍛造性は良好であった。表1に、作製した本発明合金、及び比較合金、従来合金の組成を示す。
なお、本発明合金と以下に示す特性を比較するために作製した従来合金No.23(SUS304相当)には、1050℃で1時間加熱後、水冷の熱処理を行った。これらの素材から試験片を切り出し各種試験を行った。
Figure 0004543380
まず、直径5mm、長さ19.5mmの円柱試験片について、示差熱膨張測定装置を用い、Arガス中で昇温速度10℃/minで加熱し、30〜800℃までの長さ方向の熱膨張係数を測定した。
次にこれらの合金の縦断面の光学顕微鏡組織観察を行い、平均オーステナイト結晶粒度を測定した。また、引張試験片、クリープラプチャー試験片を採取し、常温と800℃で引張試験、及び温度800℃、応力196MPaの条件でクリープラプチャー試験を行った。
表2に熱膨張特性の結果を示し、表3及び表4に機械的特性を示す。
Figure 0004543380
Figure 0004543380
Figure 0004543380
表2より、本発明合金は何れも常温から800℃まで、フェライト系耐熱鋼に近い低い熱膨張係数を示している。本発明合金のうちMo量が5%に近く低目であるNo.9合金は、熱膨張係数がやや高いが、従来合金のNo.23合金(SUS304相当)が800℃で約19×10−6/℃であるのに比べて、十分に低い値である。
また、表3及び表4より、本発明合金は従来合金と比べて非常に優れた強度を示しており、本発明合金は何れも平均オーステナイト結晶粒度がASTM No.3以上である。更に、クリープラプチャー寿命も十分長いことがわかる。
何れの本発明合金も30%以上の絞りを示しており、特にAl/(Al+0.56Ti)の値が0.45を超える本発明合金の延性が高い。
一方、Alが0.5%未満の比較合金No.21、およびTiが1.3%未満の比較合金No.22は、高温強度が低くクリープラプチャー寿命も短い。更に比較合金No.21はAl/(Al+0.56Ti)の値が0.45未満であるため、延性が低い。また、比較合金No.22はAl/(Al+0.56Ti)の値が0.60を超えるため、延性は高いものの、破断時間が短くなっている。
したがって、良好なクリープ破断特性と強度を両立させるため、Al/(Al+0.56Ti)の値を0.45〜0.60に制限することが有効であることがわかる。
本発明の燃料電池スタック締結ボルト用合金は、室温から800℃までの温度変化に対して熱膨張係数が小さく、また800℃における引張特性も良好で、かつ800℃におけるラプチャー寿命も十分長く、また破断時の延性も良好である。
そのため、従来のSUS304より大幅に高い高温強度を有し、かつフェライト系に近い熱膨張係数を有したもので、燃料電池のスタックにおいて、特に700℃を超える高温で長時間高い締結力を維持することによって、燃料電池の特性を安定させることができ、燃料電池の実用化、高効率化に大きく寄与できる。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.005〜0.15%、Si:0.5%以下、Mn:0.5%以下、Cr:15〜24%、及びMo、Wの1種または2種をMo+W/2:5〜17%、Al:0.5〜2.0%、Ti:1.3〜2.5%、Fe:5%以下、及びB:0.002〜0.02%、Zr:0.01〜0.2%の1種または2種を含有し、残部はNi及び不可避的不純物でなり且つNiが48〜78%であるNi基超耐熱合金からなることを特徴とする燃料電池スタック締結ボルト用合金。
  2. 質量%で、Al:0.5〜1.4%、Ti:1.3〜1.8%、Fe:1%以下、Niが50〜75%を満たすNi基超耐熱合金からなることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック締結ボルト用合金。
  3. Al/(Al+0.56Ti)で表される値が0.45〜0.60であることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の燃料電池スタック締結ボルト用合金。
  4. 平均オーステナイト結晶粒度がASTM No.3以上の細粒であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の燃料電池スタック締結ボルト用合金。
  5. 常温から800℃までの平均熱膨張係数が、15.5×10−6/℃以下、800℃における引張強さが550MPa以上、及び温度800℃、応力:196MPaの条件下で、クリープ破断寿命が120時間以上で、かつ破断時の絞りが30%以上であるNi基超耐熱合金からなることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の燃料電池スタック締結ボルト用合金。
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