JP2002363564A - 液晶組成物及び反射型液晶表示素子 - Google Patents

液晶組成物及び反射型液晶表示素子

Info

Publication number
JP2002363564A
JP2002363564A JP2001167511A JP2001167511A JP2002363564A JP 2002363564 A JP2002363564 A JP 2002363564A JP 2001167511 A JP2001167511 A JP 2001167511A JP 2001167511 A JP2001167511 A JP 2001167511A JP 2002363564 A JP2002363564 A JP 2002363564A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
chiral
crystal composition
nematic liquid
crystal display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001167511A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Ueda
秀昭 植田
Takeshi Kitahora
健 北洞
Fumie Mototsugu
文絵 本告
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP2001167511A priority Critical patent/JP2002363564A/ja
Priority to EP02728119A priority patent/EP1392791B1/en
Priority to PCT/JP2002/004971 priority patent/WO2002099009A1/en
Priority to CNB028011325A priority patent/CN100441660C/zh
Priority to DE60220158T priority patent/DE60220158T2/de
Priority to US10/154,255 priority patent/US6683672B2/en
Publication of JP2002363564A publication Critical patent/JP2002363564A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/52Liquid crystal materials characterised by components which are not liquid crystals, e.g. additives with special physical aspect: solvents, solid particles
    • C09K19/58Dopants or charge transfer agents
    • C09K19/586Optically active dopants; chiral dopants
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/02Liquid crystal materials characterised by optical, electrical or physical properties of the components, in general
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/02Liquid crystal materials characterised by optical, electrical or physical properties of the components, in general
    • C09K19/0225Ferroelectric
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/52Liquid crystal materials characterised by components which are not liquid crystals, e.g. additives with special physical aspect: solvents, solid particles
    • C09K19/60Pleochroic dyes
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/137Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells characterised by the electro-optical or magneto-optical effect, e.g. field-induced phase transition, orientation effect, guest-host interaction or dynamic scattering
    • G02F1/13718Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells characterised by the electro-optical or magneto-optical effect, e.g. field-induced phase transition, orientation effect, guest-host interaction or dynamic scattering based on a change of the texture state of a cholesteric liquid crystal

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動電圧が低くて済み、汎用の安価なICが
使用可能な液晶組成物及び反射型液晶表示素子を得る。 【解決手段】 ネマチック液晶混合物とカイラル材とか
らなり、室温でコレステリック相を示し特定波長の光を
選択反射するカイラルネマチック液晶組成物であって、
誘電率異方性が12〜60であるカイラル材を含有して
いる。あるいは、カイラル材を含有することにより誘電
率異方性が上昇したカイラルネマチック液晶組成物、あ
るいは、カイラル材の誘電率異方性がネマチック液晶混
合物の誘電率異方性より大きいカイラルネマチック液晶
組成物。このカイラルネマチック液晶組成物は、透明な
基板間に挟持されて液晶セルを構成し、フルカラーを表
示する3層積層構造の反射型液晶表示素子とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶組成物及び該
組成物を用いた反射型液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示素子は、透明電極を有
する一対の基板とこの基板間に挟持された液晶層とから
なる。この液晶層に駆動電圧を印加することで液晶分子
の配列を制御し、素子に入射した外光を変調して目的と
する画像の表示を行う。
【0003】液晶表示方式として従来から様々な方法が
提示されている。近年、ネマチック液晶にカイラル材料
を添加することにより、室温においてコレステリック液
晶相を示すようにしたカイラルネマチック液晶組成物を
用いた液晶表示素子が種々研究されている。
【0004】かかる液晶表示素子は、例えば、コレステ
リック相の選択反射を利用した低消費電力を特徴とする
反射型の液晶表示素子として用いられることが知られて
いる。この反射型液晶表示素子では、例えば、エネルギ
ーの高い又は低いパルス電圧を選択的に印加することに
より、液晶をプレーナ状態(着色状態)とフォーカルコ
ニック状態(透明状態)に切り換えて表示を行う。そし
て、パルス電圧の印加を停止した後もプレーナ状態、フ
ォーカルコニック状態又はそれらの混在した状態が保持
されることで(このようなプレーナ及びフォーカルコニ
ックの各状態の保持性を一般的に双安定性又はメモリー
性と称する)、電圧の印加を停止した後も表示が保たれ
るようにすることが可能である。
【0005】また、この液晶表示素子のフルカラー表示
を実現する一つの方法として、赤色表示を行うR液晶
層、緑色表示を行うG液晶層、青色表示を行うB液晶層
の三層を積層した液晶表示素子とすることが考えられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このカ
イラルネマチック液晶を用いた反射型の液晶表示素子に
おいては、駆動電圧が非常に高く、汎用の安価なICが
使用できないという問題点があった。即ち、従来用いら
れているカイラル材はその誘電率異方性が10以下の小
さい数値のものであり、ネマチック液晶にこのようなカ
イラル材を混合して室温でコレステリック相を示すカイ
ラルネマチック液晶組成物を調製すると、液晶組成物の
誘電率異方性が必要以上に小さくなり、駆動電圧を上昇
させていたのである。
【0007】そこで、本発明の目的は、駆動電圧が低く
て済み、汎用の安価なICが使用可能な液晶組成物及び
反射型液晶表示素子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明者
らは前記課題を解決するために鋭意研究を重ねたとこ
ろ、ネマチック液晶混合物に対して、比較的誘電率異方
性の高いカイラル材を添加することにより、カイラルネ
マチック液晶組成物の誘電率異方性を上昇させ得るこ
と、上昇しなくても低い電圧で駆動可能な誘電率異方性
に保つことができることを見出した。
【0009】即ち、第1の発明に係る液晶組成物は、ネ
マチック液晶混合物とカイラル材とからなり、室温でコ
レステリック相を示し特定波長の光を選択反射するカイ
ラルネマチック液晶組成物であって、カイラル材を含有
することにより誘電率異方性がカイラル材含有前のネマ
チック液晶混合物より上昇したものである。
【0010】また、第2の発明に係る液晶組成物は、ネ
マチック液晶混合物とカイラル材とからなり、室温でコ
レステリック相を示し特定波長の光を選択反射するカイ
ラルネマチック液晶組成物であって、誘電率異方性が1
2〜60であるカイラル材を含有しているものである。
【0011】また、第3の発明に係る液晶組成物は、ネ
マチック液晶混合物とカイラル材とからなり、室温でコ
レステリック相を示し特定波長の光を選択反射するカイ
ラルネマチック液晶組成物であって、カイラル材の誘電
率異方性がネマチック液晶混合物の誘電率異方性より大
きいものである。
【0012】第1、第2及び第3の液晶組成物において
は、誘電率異方性が比較的大きいカイラル材をネマチッ
ク液晶混合物に添加することによりカイラルネマチック
液晶組成物の誘電率異方性を大きくして駆動電圧を低下
させたり、低い電圧で駆動できる程度の誘電率異方性に
保つことができる。駆動電圧が低くなると、安価なIC
を使用できるため液晶表示素子自体の価格が安くなる。
【0013】添加するカイラル材は誘電率異方性が12
〜60のものが良好であり、12よりも小さすぎると駆
動電圧を下げる効果が低く、逆に60よりも大きすぎる
とカイラル材の安定性が低くなり、液晶表示素子の信頼
性が悪くなったり、液晶層の周辺に配置された部材を溶
解するという問題が発生する。
【0014】カイラルネマチック液晶組成物に含まれる
カイラル材の誘電率異方性がネマチック液晶混合物の誘
電率異方性より大きいと、カイラル材の添加によってネ
マチック液晶組成物の誘電率異方性が低下することがな
いので、カイラル材の添加による駆動電圧の低下を防ぐ
ことができる。
【0015】ところで、カイラルネマチック液晶組成物
は、カイラル材の添加量を変えることにより、選択反射
波長を制御することができるという利点がある。カイラ
ル材の含有量はネマチック液晶混合物及びカイラル材の
合計重量に対して8〜45wt%が良好であり、カイラ
ル材の含有量が8wt%より少なすぎると十分なメモリ
ー性を得られないことがあり、逆に45wt%よりも多
すぎると室温でコレステリック相を示さなくなったり、
固化したりすることがある。
【0016】一方、カイラルネマチック液晶組成物はそ
の誘電率異方性が8〜45のものが良好であり、8より
も小さすぎると駆動電圧が高くなり、逆に45よりも大
きいと液晶表示素子の信頼性が悪くなる。
【0017】また、カイラル材を2種以上混合すること
によって、温度による選択反射波長のシフト量を調整す
ることができ、安定した温度特性を示すことが可能とな
る。さらに、色素を添加することにより反射ピーク波形
の色純度を向上させることができる。添加される色素と
しては、従来知られている各種色素を使用することがで
き、液晶組成物と相溶性の良好なものが好適に用いられ
る。例えば、アゾ化合物、キノン化合物、アントラキノ
ン化合物等、あるいは二色性色素等が使用可能であり、
これらの色素を複数種類用いてもよい。添加量として
は、例えば、ネマチック液晶混合物とカイラル材との合
計量に対して3wt%以下が望ましい。添加量が多すぎ
ると液晶の選択反射量が低くなり、コントラストが下が
ってしまう。
【0018】第4の発明に係る反射型液晶表示素子は、
少なくとも一方が透明な一対の基板間に、ネマチック液
晶混合物とカイラル材とからなる、室温でコレステリッ
ク相を示し特定波長の光を選択反射するカイラルネマチ
ック液晶組成物を挟持した反射型液晶表示素子におい
て、前記カイラルネマチック液晶組成物はカイラル材を
含有することにより誘電率異方性がカイラル材含有前の
ネマチック液晶混合物より上昇したものである。
【0019】第5の発明に係る反射型液晶表示素子は、
少なくとも一方が透明な一対の基板間に、ネマチック液
晶混合物とカイラル材とからなる、室温でコレステリッ
ク相を示し特定波長の光を選択反射するカイラルネマチ
ック液晶組成物を挟持した反射型液晶表示素子におい
て、前記カイラルネマチック液晶組成物は誘電率異方性
が12〜60であるカイラル材を含有しているものであ
る。
【0020】第6の発明に係る反射型液晶表示素子は、
少なくとも一方が透明な一対の基板間に、ネマチック液
晶混合物とカイラル材とからなる、室温でコレステリッ
ク相を示し特定波長の光を選択反射するカイラルネマチ
ック液晶組成物を挟持した反射型液晶表示素子におい
て、前記カイラルネマチック液晶組成物に含まれるカイ
ラル材の誘電率異方性がネマチック液晶混合物の誘電率
異方性より大きいものである。
【0021】第4、第5及び第6の発明に係る反射型液
晶表示素子においては、使用されているカイラルネマチ
ック液晶組成物の誘電率異方性が比較的大きく、低い電
圧で駆動することができるため、安価な表示素子を得る
ことができる。
【0022】また、樹脂基板を用いることにより薄型、
軽量化が図れ、落としても割れない等の利点を有する。
さらに、スペース材として接着性樹脂で被覆された無機
微粒子を用いることにより、基板間ギャップを安定に保
つことができ、しかも、接着性のためスペーサーが流動
して表示ムラが発生するような問題がない。
【0023】さらに、一対の基板間に挟持された液晶層
の厚みを3〜10μmとすることにより良好な表示特性
を得ることができる。液晶層の厚みが3μmより薄すぎ
ると反射率が低く良好な着色状態を得られない。逆に、
10μmよりも厚すぎると駆動電圧が高くなり、また、
黒表示が悪くなるためにコントラストが低下するという
問題が生じる。
【0024】さらに、一対の基板間に複数の高分子構造
物を設けることにより大面積の液晶パネルが作製可能と
なり、また、基板間の厚みの精度や強度を上げることが
できる。また、素子としてもメモリー性が向上する。
【0025】また、液晶組成物への色素添加に代えて、
あるいはそれと併用してカラーフィルターを設けてもよ
い。例えば、液晶表示素子にフィルター層を設けること
ができる。このフィルタ層に用いられる材料としては、
例えば、無色透明物質に色素を添加したものであっても
よいし、色素を添加せずとも本質的に着色状態にあるも
のであってもよい。例えば、フィルタ層が色素と同様の
働きをする特定の物質からなる薄膜であってもよい。液
晶表示素子を構成するための透明基板自体を以上のよう
なフィルタ層材料と置き換えても同様の効果が得られ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る反射型液晶表
示素子の実施形態について添付図面を参照して説明し、
さらに、本発明に係る液晶組成物について具体的に説明
する。
【0027】(第1実施形態、図1,2参照)図1,2
に本発明の第1実施形態である液晶表示素子の断面構造
を示し、図1は液晶に高電圧パルスを印加したときのプ
レーナ状態(赤色R、緑色G、青色Bの着色状態)を示
し、図2は液晶に低電圧パルスを印加したときのフォー
カルコニック状態(透明/黒色表示状態)を示す。この
液晶表示素子はメモリー性を有しており、プレーナ状態
及びフォーカルコニック状態はパルス電圧の印加を停止
した後も維持される。
【0028】本第1実施形態である液晶表示素子は、そ
れぞれ液晶組成物21r,21g,21bを含む、赤色
表示を行う液晶層r(赤色層)、緑色表示を行う液晶層
g(緑色層)、青色表示を行う液晶層b(青色層)の三
つの液晶層をこの順で積層したものである。
【0029】図1,2に示す液晶表示素子だけでなく、
本発明に係る液晶表示素子ではR,G及びBの各液晶表
示素子において一対の基板を含むことができ、該一対の
基板にはそれぞれ電極を形成することができる。
【0030】前記各液晶層r,g,bにおいて、11,
12は透光性を有する透明基板であり、透明基板11,
12のそれぞれの表面に、互いに平行な帯状に形成され
た複数の透明電極13,14が設けられている。これら
の電極13,14は基板11,12に垂直な方向から見
て互いに交差するように向かい合わされている。電極1
3,14上には絶縁性薄膜や配向安定化膜がコーティン
グされていることが好ましい。本第1実施形態では、電
極13,14上に絶縁性薄膜15及び配向安定化膜17
がコーティングされている。また、光を入射させる側と
は反対側の基板の外面(裏面)には、必要に応じて、可
視光吸収層が設けられる。本第1実施形態では、赤色層
rにおける基板12の裏面に可視光吸収層16が設けら
れている。
【0031】20はスペース保持部材としての柱状構造
物、21r,21g,21bは室温でコレステリック相
を示すカイラルネマチック液晶組成物であり、これらの
材料やその組み合わせについては以下の実験例によって
具体的に説明する。24はシール材であり、液晶組成物
21r,21g,21bを各基板11,12間に封入す
るためのものである。
【0032】25はパルス電源であり、前記電極13,
14にパルス状の所定電圧を印加する。
【0033】(基板)基板11,12は、いずれも透光
性を有しているが、基板11,12を含め、本発明に係
る液晶表示素子に用いることができる一対の基板は、少
なくとも一方が透光性を有していることが必要である。
透光性を有する基板としては、ガラス基板を例示でき
る。ガラス基板以外にも、例えば、ポリカーボネート、
ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエチレン
テレフタレート等のフレキシブル樹脂基板を使用するこ
とができる。
【0034】(電極)電極13,14としては、例え
ば、Indium Tin Oxide(ITO:インジウム錫酸化
物)、Indium Zic Oxide(IZO:インジウム亜鉛酸
化物)等の透明導電膜や、アルミニウム、シリコン等の
金属電極、あるいは、アモルファスシリコン、BSO
(Bismuth Silicon Oxide)等の光導電性膜等を用い
ることができる。
【0035】図1に示す液晶表示素子においては、既述
のとおり、透明基板11,12の表面に互いに平行な複
数の帯状の透明電極13,14が形成されており、これ
らの電極13,14は基板11,12に垂直な方向から
見て互いに交差するように向かい合わされている。
【0036】電極13,14を、既述のように平行な複
数の帯状に形成するには、例えば、透明基板上にITO
膜をスパッタリング法等でマスク蒸着するか、ITO膜
を全面形成した後、フォトリソグラフィ法でパターニン
グすればよい。
【0037】(絶縁性薄膜)図1,2に示す液晶表示素
子を含め、本発明に係る液晶表示素子は電極間の短絡を
防止したり、ガスバリア層として液晶表示素子の信頼性
を向上させる機能を有する絶縁性薄膜が形成されていて
もよい。本第1実施形態では、既述のとおり、電極1
3,14上に絶縁性薄膜15がコーティングされてい
る。
【0038】絶縁性薄膜15としては、酸化シリコン、
酸化チタン、酸化ジルコニウムやそのアルコキシド等か
らなる無機材料やポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ウレ
タン樹脂等の有機膜を例示できる。
【0039】これらの材料を用いて蒸着法、スピンコー
ト法、ロールコート法などの公知の方法によって形成す
ることができる。
【0040】絶縁性薄膜は前記の材料に色素を添加すれ
ばカラーフィルタとしても機能する。さらに、絶縁性薄
膜は柱状構造物に用いる高分子樹脂と同じ材料を用いて
形成することもできる。
【0041】(配向安定化膜)配向安定化膜17として
は、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエー
テルイミド樹脂、ポリビニルブチラ−ル樹脂、アクリル
樹脂等の有機膜や、酸化シリコン、酸化アルミニウム等
の無機材料が例示される。これらの材料を用いて形成し
た配向安定化膜17は、必ずしもラビング処理等を施す
必要はない。また、配向安定化膜17を絶縁性薄膜15
と兼用してもよい。
【0042】配向安定化膜17をラビング処理する場合
は、片方のみを軽く(例えば、ラビング密度20以下
で)ラビング処理することで反射率を向上させることが
できる。一対の基板11,12に設けた両方の配向安定
化膜17をラビング処理すると液晶のメモリー性が失わ
れやすくなる。なお、ラビング密度Lは、ラビング回数
をN、ラビングローラ半径をr、ラビングローラ回転数
をm、ラビングローラに対する基板の相対移動速度をv
としたとき、下記式で表される。L=N(1+2πrm
/v)
【0043】(スペーサー)図1,2に示す液晶表示素
子を含め、本発明に係る液晶表示素子は、一対の基板間
に、基板間ギャップを均一に保持するためのスペーサー
が設けられていてもよい。本第1実施形態の液晶表示素
子には、基板11,12間にスぺーサー18を挿入して
ある。
【0044】このスぺーサー18としては、樹脂製又は
無機酸化物製の球体を例示できる。また、表面に熱可塑
性の樹脂がコーティングしてある固着スペーサーも好適
に用いられる。スペース保持部材として、特に、接着性
樹脂で被覆した無機微粒子を用いることにより、セルギ
ャップを安定に保つことができ、しかも、接着性を有す
ることからスペーサーが流動することはなく、表示ムラ
が発生するような問題がない。
【0045】なお、本第1実施形態のように、スペーサ
ー18及び柱状構造物20をいずれも設けてもよいが、
柱状構造物20に代えて、スぺーサー18のみをスペー
ス保持部材として使用してもよい。
【0046】(液晶組成物)液晶層を構成する液晶組成
物は、ネマチック液晶混合物にカイラル材を8〜45w
t%、より好ましくは10〜45wt%、さらに好まし
くは15〜40wt%添加したカイラルネマチック液晶
である。ここで、カイラル材の添加量はネマチック液晶
成分とカイラル材の合計量を100wt%としたときの
値である。
【0047】ネマチック液晶としては従来公知の各種の
ものを用いることができるが、誘電率異方性が5〜50
であることが好ましい。特に、誘電率異方性が20以上
であれば、使用可能なカイラル材の選択範囲が広くな
る。
【0048】カイラルネマチック液晶組成物の誘電率異
方性(Δε)は8〜45、より好ましくは10〜40、
さらに好ましくは15〜30であることが好ましい。誘
電率異方性が低すぎると駆動電圧が高くなってしまい、
逆に高すぎると素子としての安定性や信頼性が悪くな
り、画像欠陥、画像ノイズが発生しやすくなってしま
う。
【0049】カイラルネマチック液晶組成物の誘電率異
方性(Δε)は、誘電率異方性(Δε)が12〜60と
比較的高いカイラル材をネマチック液晶混合物に添加す
ることにより、ネマチック液晶混合物の元の数値よりも
大きくなり、低電圧での駆動が可能になる。ネマチック
液晶混合物の元の誘電率異方性が充分に高ければ、カイ
ラル材を添加することで液晶組成物の誘電率異方性が多
少低下したとしても、その数値を8〜45に保持すれ
ば、従来よりも低電圧での駆動が可能になる利点を発揮
する。
【0050】カイラル材の誘電率異方性は12〜60が
良好であり、より好ましくは15〜30、さらに好まし
くは20〜30である。カイラル材の誘電率異方性が1
2よりも小さすぎると駆動電圧を下げる効果が低く、逆
に60よりも大きすぎるとカイラル材の安定性が低くな
り、液晶表示素子の信頼性が悪くなったり、液晶層の周
辺に配置された部材を溶解するという問題が発生する。
【0051】(柱状構造物)図1,2に示す液晶表示素
子を含め、本発明に係る液晶表示素子は、強い自己保持
性を付与するために、一対の基板間が構造物で支持され
ていてもよい。本第1実施形態である液晶表示素子に
は、基板11,12間に柱状構造物20が設けられてい
る。
【0052】柱状構造物に関しては、まず、構造面につ
いて説明する。柱状構造物としては、例えば、格子配列
等の所定のパターンに一定の間隔で配列された、円柱状
体、四角柱状体、楕円柱状体、台形柱状体、円錐柱状体
等の柱状構造物を挙げることができる。また、所定間隔
で配置されたストライプ状のものでもよい。この柱状構
造物はランダムな配列ではなく、等間隔な配列、間隔が
徐々に変化する配列、所定の配置パターンが一定の周期
で繰り返される配列等、基板の間隙を適切に保持でき、
かつ、画像表示を妨げないように考慮された配列である
ことが好ましい。柱状構造物は液晶表示素子の表示領域
に占める面積の割合が1〜40%であれば、適度な強度
を保持しながら液晶表示素子として実用上満足できる特
性が得られる。
【0053】次に、ポリエステル樹脂を用いた柱状構造
物の製作方法について説明する。例えば、まず、所定の
パターンが形成されたITO電極を形成した基板上にポ
リエステル樹脂溶液をロールコーターやグラビアコータ
ー等の印刷機を用いて印刷した後、乾燥、硬化させる。
【0054】液晶表示素子とするには、柱状構造物を挟
持した基板間に液晶組成物を真空注入法等によって注入
すればよい。あるいは、基板を貼り合わせる際に、液晶
組成物を滴下しておき、基板の貼り合わせと同時に液晶
組成物を封入するようにしてもよい。
【0055】さらに、基板間ギャップ制御の精度向上の
ため、柱状構造物を形成するときに、柱状構造物の膜厚
より小さいサイズのスペーサー材料、例えば、ガラスフ
ァイバー、ボール状のガラスやセラミックス粉、あるい
は有機材料からなる球状粒子を配置し、加熱や加圧でギ
ャップが変化しないようにすると、よりギャップ精度を
向上させることができ、それだけ電圧ムラ、表示ムラ等
を低減できる。
【0056】(第2実施形態、図3,4参照)図3,4
に本発明の第2実施形態である液晶表示素子の断面構造
を示す。図3は高電圧パルス印加時のプレーナ状態を示
すものであり、図4は低電圧パルス印加時のフォーカル
コニック状態を示すものである。この液晶表示素子は、
表示領域内に柱状構造物が設けられていないことを除い
て、図1,2に示した第1実施形態の液晶表示素子と実
質上同じものである。なお、図3,4において、図1,
2に示した素子と基本的に同じ構成、作用を有する部材
には同じ参照符号を付してある。
【0057】(第3実施形態)本発明に係る第3実施形
態は、図1,2に示した液晶表示素子において、柱状構
造物20をスクリーン印刷法で形成したものである。
【0058】スクリーン印刷法による柱状構造物20の
形成方法は、例えば、次のようにして行う。即ち、所定
のパターンが形成されたスクリーンを少なくとも一方の
基板の電極等が形成された面上に被せ、該スクリーン上
に印刷材料(柱状構造物形成のための組成物、例えば、
光硬化性樹脂など)を載せる。そして、スキージを所定
の圧力、角度、速度で移動させる。これによって、印刷
材料がスクリーンのパターンを介して該基板上に転写さ
れる。次に、転写された材料を硬化、乾燥させる。
【0059】スクリーン印刷法で柱状構造物を形成する
場合、それに用いる樹脂材料としては、既述の光硬化性
樹脂に限らず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等
の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂も使用できる。熱可塑性
樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化
ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル
酸エステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
アクリロニトリル樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリ
ビニルケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルピロ
リドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート
樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂等を挙げることができ
る。なお、樹脂材料は、例えば、樹脂を適当な溶剤に溶
解するなどして、ペースト状にして用いることが望まし
い。
【0060】柱状構造物に用いる樹脂材料として熱硬化
性樹脂や熱可塑性樹脂材料を用い、一対の基板間にスペ
ーサーを設ける場合、例えば、次のようにして液晶表示
素子を作製することができる。
【0061】まず、樹脂材料を少なくとも一方の基板上
に配置した後、スペーサーを少なくとも一方の基板上に
散布し、一対の基板を複数の帯状電極等の形成面を対向
させて重ね合わせる。重ね合わせた一対の基板を両側か
ら加圧しながら加熱することによって、樹脂材料を軟化
させた後、冷却することにより再びこれを固化させ、空
セルを形成する。
【0062】この空セルを液晶表示素子とするには、柱
状構造物を挟持した基板間に液晶組成物を、例えば真空
注入法によって注入すればよい。
【0063】なお、図1〜図4に示す各実施形態におい
て、基板の表裏に透明電極を形成し、二つの液晶層の間
にある基板の枚数を1枚にしてもよい。基板の枚数を減
らすことによって積層型表示素子全体のコントラストを
向上させることができる。
【0064】(第4実施形態、図5参照)図5に本発明
に係る第4実施形態である液晶表示素子の断面構造を示
す。図5(A)は高電圧パルス印加時のプレーナ状態を
示すものであり、図5(B)は低電圧パルス印加時のフ
ォーカルコニック状態を示すものである。
【0065】この液晶表示素子は、図1,2に示した液
晶表示素子における液晶層の一つを単層構成で使用した
もので、図1,2に示した各液晶層b、g、rのそれぞ
れと実質的には同じ構造であり、モノカラー又はモノク
ロの表示素子として用いられる。なお、図5において図
1,2に示した素子と基本的に同じ構成、作用を有する
部材には同じ参照符号を付してある。
【0066】図5に示す液晶表示素子は、少なくとも一
方が透明な一対の基板11、12間に室温で可視光中の
特定波長の光を選択反射可能な液晶組成物21yと基板
11、12間のスペースを保持するスペース保持部材1
8を挟持したものである。
【0067】(第5実施形態、図6参照)図6に本発明
に係る第5実施形態である液晶表示素子の断面構造を示
す。図6(A)は高電圧パルス印加時のプレーナ状態を
示すものであり、図6(B)は低電圧パルス印加時のフ
ォーカルコニック状態を示すものである。
【0068】この液晶表示素子は、表示領域内に柱状構
造物が設けられていないことを除いて、図5に示した液
晶表示素子と実質的には同じ構造である。なお、図6に
おいて図4に示した素子と基本的に同じ構成、作用を有
する部材には同じ参照符号を付してある。
【0069】(実験例の説明)次に、本発明に係る液晶
表示素子の性能評価実験を行ったので、比較実験ととも
に具体的に説明する。なお、本発明に係る液晶組成物や
反射型液晶表示素子はそれらの実験例に限定されるもの
ではない。
【0070】以下に示す実験例や比較例において、液晶
表示素子の反射率の測定は反射型分光測色計CM−37
00d(ミノルタ社製)を用いて視感反射率(Y値)を
測定することで行った。消色時のY値が小さいほど透明
で黒表示が良好であり、着色時のY値が大きいほど色表
示が良好である。また、コントラストは[高反射率状態
(着色)でのY値/低反射率状態(消色)でのY値]で与え
られる。以下に説明する各実験例における液晶表示素子
においては、液晶表示素子をプレーナ状態としたときに
高反射率状態となり、フォーカルコニック状態としたと
きに低反射率状態となる。
【0071】誘電率異方性(Δε)は、インピーダンス
アナライザーを用いて垂直配向安定化膜付きの液晶セル
と配向安定化膜のない液晶セルを用い、静電容量と空セ
ルの静電容量を測定し、その比から求めた。これらの測
定はHP社のインピーダンスアナライザー4192Aを
用い、25℃、1kHzで行った。また、カイラル材の
誘電率異方性(Δε)はΔεの測定しているネマチック
液晶混合物にカイラル材を混合し、混合量を種々に変化
させて外挿値として求めた。
【0072】(カイラル材の具体例)ここで、以下の実
験例で用いたカイラル材C−1,C−2,C−3の化学
構造式を示しておく。
【0073】
【化1】
【0074】(実験例1)ネマチック液晶混合物A(屈
折率異方性Δnは0.16、誘電率異方性Δεは13.
0)に対して、カイラル材料C−1(誘電率異方性Δε
は15.6)をネマチック液晶混合物とカイラル材料の
合計重量に対して34wt%となるように添加して液晶
組成物a1を調製した。その屈折率異方性Δnは0.1
5、誘電率異方性Δεは13.9であった。液晶組成物
a1の選択反射のピーク波長が590nm付近となるよ
うに調整されている。
【0075】まず、ポリカーボネートフィルム基板上に
設けられたITO透明電極上に可溶性ポリイミドの塗布
液をフレキソ印刷で塗布した。次に、140℃のオーブ
ン中で1時間焼成し、厚み500オングストロームのポ
リイミド系配向安定化膜を形成した。また、もう一つの
ポリカーボネートフィルム基板上のITO透明電極上に
も同様に配向安定化膜を形成した。
【0076】次に、一方の基板上の周縁部にシール材X
N21(三井化学社製)をスクリーン印刷して所定の高さ
の壁を形成した。続いて、もう一方の基板に6μm径の
スペーサー(積水ファインケミカル社製)を散布した。
【0077】その後、前記の基板を貼り合わせ、100
℃で1時間加熱し、シール材を硬化させた。その後、真
空注入法により液晶組成物a1を注入した後、封止材で
注入口を封止し、液晶セル(液晶素子)A1を作製した。
さらに、光を入射させる側とは反対側の基板に黒色の光
吸収層を設けた。
【0078】このような液晶素子にあっては、電極間に
45V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、25V/
2msecのパルス電圧、2msec空けて、25V/2msecの
パルス電圧を印加すると、透明状態となり(フォーカル
コニック状態)、Y値は1.4を示した。また、電極間
に45V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、45V
/2msecのパルス電圧、2msec空けて、45V/2msec
のパルス電圧を印加すると、着色状態となり(プレーナ
ー状態)、Y値は27.8を示した。駆動電圧が低く、
コントラストは19.9であり、着色/黒表示特性共に
良好で、特に黒表示特性が良好なためコントラストの高
い素子となった。
【0079】(実験例2)ネマチック液晶混合物B(屈
折率異方性Δnは0.17、誘電率異方性Δεは15.
7)に対して、カイラル材料C−2(誘電率異方性Δε
は23.5)をネマチック液晶混合物とカイラル材料の
合計重量に対して32wt%となるように添加して液晶
組成物b1を調製した。その屈折率異方性Δnは0.1
6、誘電率異方性Δεは18.2であった。液晶組成物
b1の選択反射のピーク波長が590nm付近となるよ
うに調整されている。
【0080】まず、ポリカーボネートフィルム基板上に
設けられたITO透明電極上に可溶性ポリイミドの塗布
液をフレキソ印刷で塗布した。次に、140℃のオーブ
ン中で1時間焼成し、厚み500オングストロームのポ
リイミド系配向安定化膜を形成した。また、もう一つの
ポリカーボネートフィルム基板上のITO透明電極上に
も同様に配向安定化膜を形成した。
【0081】次に、一方の基板上に6μm径の固着スペ
ーサー(積水ファインケミカル社製)を散布した後、乾
燥させてスペーサーを固着させた。続いて、基板の周縁
部にシール材XN21(三井化学社製)をスクリーン印刷
して硬化させ、所定の高さの壁を形成した。
【0082】その後、前記の基板上にシール材の高さと
面積から計算された量の液晶組成物b1を塗布した後、
もう一方の基板を重ね合わせ、熱ローラーにより貼り合
わせて、80℃で2時間加熱し、液晶セル(液晶素子)B
1を作製した。さらに、光を入射させる側とは反対側の
基板に黒色の光吸収層を設けた。
【0083】このような液晶素子にあっては、電極間に
40V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、18V/
2msecのパルス電圧、2msec空けて、22V/2msecの
パルス電圧を印加すると、透明状態となり(フォーカル
コニック状態)、Y値は1.5を示した。また、電極間
に40V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、40V
/2msecのパルス電圧、2msec空けて、40V/2msec
のパルス電圧を印加すると、着色状態となり(プレーナ
ー状態)、Y値は29.5を示した。駆動電圧が低く、
コントラストは19.7であり、着色/黒表示特性共に
良好で、特に黒表示特性が良好なためコントラストの高
い素子となった。
【0084】(実験例3)ネマチック液晶混合物C(屈
折率異方性Δnは0.19、誘電率異方性Δεは23.
5)に対して、カイラル材料C−2(誘電率異方性Δε
は23.5)をネマチック液晶混合物とカイラル材料の
合計重量に対して32wt%となるように添加して液晶
組成物c1を調製した。その屈折率異方性Δnは0.1
7、誘電率異方性Δεは23.5であった。液晶組成物
c1の選択反射のピーク波長が590nm付近となるよ
うに調整されている。さらに、黄色色素(Kayaset Yell
owGN:日本化薬社製)を0.6wt%添加した。
【0085】まず、ポリエーテルサルフォンフィルム基
板上に設けられたITO透明電極上に酸化ケイ素微粒子
を含有する有機ケイ素化合物を含む絶縁膜材料の塗布液
をフレキソ印刷で塗布した。その後、80℃のオーブン
中で溶剤を乾燥させ、高圧水銀灯で紫外線を照射(3J)
し、さらに、140℃のオーブンで1時間焼成して厚み
1500オングストロームの絶縁性薄膜を形成した。
【0086】次に、可溶性ポリイミドの塗布液をフレキ
ソ印刷で塗布し、140℃のオーブン中で1時間焼成
し、厚み500オングストロームのポリイミド系配向安
定化膜を得た。また、もう一つのポリエーテルサルフォ
ンフィルム基板上のITO透明電極上にも同様に絶縁性
薄膜と配向安定化膜を形成した。
【0087】次に、一方の基板上に6μm径の固着スペ
ーサー(積水ファインケミカル社製)を散布した後、乾
燥させてスペーサーを固着させた。続いて、基板の周縁
部にシール材XN21(三井化学社製)をスクリーン印刷
して硬化させ、所定の高さの壁を形成した。
【0088】その後、もう一方の基板上に、エポキシ樹
脂による樹脂柱を、高さ7μmとなるようにスクリーン
印刷により形成して乾燥させた。
【0089】その後、シール材を印刷した基板上にシー
ル材の高さと面積から計算された量の液晶組成物c1を
塗布した後、両基板を重ね合わせ、熱ローラーにより貼
り合わせて、80℃で2時間加熱し、液晶セル(液晶素
子)C1を作製した。さらに、光を入射させる側とは反
対側の基板に黒色の光吸収層を設けた。
【0090】このような液晶素子にあっては、電極間に
38V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、17V/
2msecのパルス電圧、2msec空けて、17V/2msecの
パルス電圧を印加すると、透明状態となり(フォーカル
コニック状態)、Y値は1.5を示した。また、電極間
に38V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、38V
/2msecのパルス電圧、2msec空けて、38V/2msec
のパルス電圧を印加すると、着色状態となり(プレーナ
ー状態)、Y値は28.9を示した。駆動電圧が低く、
コントラストは19.3であり、着色/黒表示特性共に
良好で、特に黒表示特性が良好なためコントラストの高
い素子となった。
【0091】(実験例4)ネマチック液晶混合物D(屈
折率異方性Δnは0.18、誘電率異方性Δεは25.
1)に対して、カイラル材料C−3(Δε27.2)を
ネマチック液晶混合物とカイラル材料の合計重量に対し
て30wt%となるように添加して液晶組成物d1を調
製した。その屈折率異方性Δnは0.17、誘電率異方
性Δεは25.7であった。液晶組成物d1の選択反射
のピーク波長が590nm付近となるように調整されて
いる。
【0092】まず、ポリエーテルサルフォンフィルム基
板上に設けられたITO透明電極上に可溶性ポリイミド
の塗布液をフレキソ印刷で塗布した。次に、140℃の
オーブン中で1時間焼成し、厚み500オングストロー
ムのポリイミド系配向安定化膜を形成した。また、もう
一つのポリエーテルサルフォンフィルム基板上のITO
透明電極上にも同様に配向安定化膜を形成した。
【0093】次に、一方の基板上の周縁部にシール材X
N21(三井化学社製)をスクリーン印刷して硬化させ、
所定の高さの壁を形成した。
【0094】続いて、もう一方の基板を弱くラビングし
た。ラビング処理の条件としては、レーヨンのラビング
布を巻いたローラーの回転数を50rpm、配向安定化
膜の形成されたプラスチック基板に対するラビングロー
ラーの相対移動速度を140cm/分、ラビング布のパ
イルの押し込み量を0.3mmとした(ラビング密度約
17)。
【0095】続いて、ラビング処理を施した基板に6μ
m径の固着スペーサー(積水ファインケミカル社製)を
散布した後、乾燥させた。
【0096】その後、シール材を印刷した基板上にシー
ル材の高さと面積から計算された量の液晶組成物d1を
塗布した後、両基板を重ね合わせ、熱ローラーにより貼
り合わせ、80℃で2時間加熱し、液晶セル(液晶素子)
D1を作製した。さらに、ラビング処理を施した配向安
定化膜のある基板の裏面に黒色の光吸収層を設けた。
【0097】このような液晶素子にあっては、電極間に
35V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、15V/
2msecのパルス電圧、2msec空けて、15V/2msecの
パルス電圧を印加すると、透明状態となり(フォーカル
コニック状態)、Y値は1.6を示した。また、電極間
に35V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、35V
/2msecのパルス電圧、2msec空けて、35V/2msec
のパルス電圧を印加すると、着色状態となり(プレーナ
ー状態)、Y値は33.2を示した。駆動電圧が低く、
コントラストは20.8であり、着色/黒表示特性共に
良好で、特に着色表示特性が良好なためコントラストの
高い素子となった。
【0098】(実験例5)ネマチック液晶混合物E(屈
折率異方性Δnは0.20、誘電率異方性Δεは28.
3)に対して、カイラル材料C−3(誘電率異方性Δε
は27.2)をネマチック液晶混合物とカイラル材料の
合計重量に対して34wt%となるように添加して液晶
組成物e1を調製した。その屈折率異方性Δnは0.1
8、誘電率異方性Δεは26.1であった。液晶組成物
e1の選択反射のピーク波長が480nm付近となるよ
うに調整されている。
【0099】まず、ポリエーテルサルフォンフィルム基
板上に設けられたITO透明電極上に酸化チタン微粒子
を含有する有機ケイ素化合物を含む絶縁膜材料の塗布液
をフレキソ印刷で塗布した。その後、80℃のオーブン
中で溶剤を乾燥させ、高圧水銀灯で紫外線を照射(3J)
し、さらに、140℃のオーブンで1時間焼成して厚み
200nmの絶縁性薄膜を形成した。
【0100】次に、可溶性ポリイミドの塗布液をフレキ
ソ印刷で塗布し、140℃のオーブン中で60分焼成
し、厚み500オングストロームの可溶性ポリイミド配
向安定化膜を得た。また、もう一つのポリエーテルサル
フォンフィルム基板上のITO透明電極上にも同様に絶
縁性薄膜と配向安定化膜を形成した。
【0101】次に、一方の基板上の周縁部にシール材X
N21(三井化学社製)をスクリーン印刷して硬化させ、
所定の高さの壁を形成した。
【0102】続いて、もう一方の基板を弱くラビングし
た。ラビング処理の条件としては、レーヨンのラビング
布を巻いたローラーの回転数を70rpm、配向安定化
膜の形成されたプラスチック基板に対するラビングロー
ラーの相対移動速度を180cm/分、ラビング布のパ
イルの押し込み量を0.2mmとした(ラビング密度約
19)。
【0103】続いて、ラビング処理を施した基板に6μ
m径の固着スペーサー(積水ファインケミカル社製)を
散布した。
【0104】その後、シール材を印刷した基板上にシー
ル材の高さと面積から計算された量の液晶組成物e1を
塗布した後、両基板を熱ローラーにより貼り合わせ、8
0℃で2時間加熱し、液晶セル(液晶素子)E1を作製し
た。さらに、ラビング処理を施した配向安定化膜のある
基板の裏面に黒色の光吸収層を設けた。
【0105】このような液晶素子にあっては、電極間に
30V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、13V/
2msecのパルス電圧、2msec空けて、13V/2msecの
パルス電圧を印加すると、透明状態となり(フォーカル
コニック状態)、Y値は1.5を示した。また、電極間
に30V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、30V
/2msecのパルス電圧、2msec空けて、30V/2msec
のパルス電圧を印加すると、着色状態となり(プレーナ
ー状態)、Y値は30.5を示した。駆動電圧が低く、
コントラストは20.3であり、着色/黒表示特性共に
良好で、特に着色表示特性が良好なためコントラストの
高い素子となった。
【0106】(実験例6)ネマチック液晶混合物F(屈
折率異方性Δnは0.21、誘電率異方性Δεは22.
5)に対して、カイラル材料C−2(誘電率異方性Δε
は23.5)をネマチック液晶混合物とカイラル材料の
合計重量に対して29wt%となるように添加し、液晶
組成物f1を調製した。次に、ネマチック液晶混合物F
に対して、カイラル材料C−2をネマチック液晶混合物
とカイラル材料の合計重量に対して32wt%となるよ
うに添加し、液晶組成物f2を調製した。さらに、ネマ
チック液晶混合物Fに対して、カイラル材料C−2をネ
マチック液晶混合物とカイラル材料の合計重量に対して
35.0wt%となるように添加し、液晶組成物f3を
調製した。液晶組成物f1の屈折率異方性Δnは0.1
8、誘電率異方性Δεは22.5であった。液晶組成物
f1の選択反射のピーク波長が680nm付近となるよ
うに調整されている。液晶組成物f2の屈折率異方性Δ
nは0.17、誘電率異方性Δεは22.8であった。
液晶組成物f2の選択反射のピーク波長が560nm付
近となるように調整されている。液晶組成物f3の屈折
率異方性Δnは0.17、誘電率異方性Δεは22.9
であった。液晶組成物f3の選択反射のピーク波長が4
80nm付近となるように調整されている。
【0107】まず、ポリカーボネートフィルム基板上に
設けられたITO透明電極上に可溶性ポリイミドをの塗
布液をフレキソ印刷で塗布した。その後、140℃のオ
ーブン中で1時間焼成し、厚み500オングストローム
のポリイミド系配向安定化膜を形成した。また、もう一
つのポリカーボネートフィルム基板上のITO透明電極
上にも同様に配向安定化膜を形成した。
【0108】次に、一方の基板上の周縁部にシール材X
N21(三井化学社製)をスクリーン印刷して所定の高さ
の壁を形成した。続いて、もう一方の基板に9μm径の
スペーサー(積水ファインケミカル社製)を散布した。
【0109】その後、前記の基板を貼り合わせ、100
℃で1時間加熱し、シール材を硬化させた。その後、真
空注入法により液晶組成物f1を注入した後、封止材で
注入口を封止し、液晶セル(液晶素子)F1を作製した。
【0110】また、同様にして配向安定化膜を設け、洗
浄したITO電極付きのポリカーボネートフィルム基板
を用いて、一方の基板上の周縁部にシール材XN21
(三井化学社製)をスクリーン印刷して所定の高さの壁を
形成した。続いて、もう一方の基板に6μm径の固着ス
ペーサー(積水ファインケミカル社製)を散布し、固着
させた。
【0111】その後、前記の基板を貼り合わせ、100
℃で1時間加熱し、シール材を硬化させた。その後、真
空注入法により液晶組成物f2を注入した後、封止材で
注入口を封止し、液晶セル(液晶素子)F2を作製した。
【0112】また、同様にして配向安定化膜を設け、洗
浄したITO電極付きのポリカーボネートフィルム基板
を用いて、一方の基板上の周縁部にシール材XN21
(三井化学社製)をスクリーン印刷して所定の高さの壁を
形成した。続いて、もう一方の基板に6μm径の固着ス
ペーサー(積水ファインケミカル社製)を散布し、固着
させた。
【0113】その後、前記の基板を貼り合わせ、100
℃で1時間加熱し、シール材を硬化させた。その後、真
空注入法により液晶組成物f3を注入した後、封止材で
注入口を封止し、液晶セル(液晶素子)F3を作製した。
【0114】これら3種類の液晶セルF1,F2,F3
をこの順に積層し、積層体の裏面(光を入射させる側と
は反対側の基板(液晶セルF1の裏面)に黒色の光吸収
層を設けた。
【0115】このような液晶素子にあっては、液晶セル
F1は電極間に45V/5msecのパルス電圧、2msec空
けて、25V/2msecのパルス電圧、2msec空けて、2
5V/2msecのパルス電圧を印加すると、透明状態とな
り(フォーカルコニック状態)、電極間に45V/5ms
ecのパルス電圧、2msec空けて、45V/2msecのパル
ス電圧、2msec空けて、50V/2msecのパルス電圧を
印加すると、着色状態(プレーナー状態)となった。ま
た、液晶セルF2,F3は電極間に35V/5msecのパ
ルス電圧、2msec空けて、20V/2msecのパルス電
圧、2msec空けて、20V/2msecのパルス電圧を印加
すると、透明状態となり(フォーカルコニック状態)、
電極間に35V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、
35V/2msecのパルス電圧、2msec空けて、35V/
2msecのパルス電圧を印加すると、着色状態(プレーナ
ー状態)となった。すべての液晶セルを透明状態(フォ
ーカルコニック状態)にしたときのY値は1.7を示し
た。また、すべての液晶セルを着色状態(プレーナー状
態:白表示)にしたときのY値は31.5を示した。駆
動電圧が低く、コントラストは18.5であり、白/黒
表示特性共に良好で、特に白表示特性が良好なためコン
トラストの高い素子となった。
【0116】(比較例1)前記実験例1で用いたネマチ
ック液晶混合物Aに対して、カイラル材料S−811
(誘電率異方性Δεは−1.0)をネマチック液晶混合
物とカイラル材料の合計重量に対して28wt%となる
ように添加して液晶組成物g1を調製した。その屈折率
異方性Δnは0.15、誘電率異方性Δεは9.1であ
った。液晶組成物g1の選択反射のピーク波長が590
nm付近となるように調整されている。
【0117】まず、ポリカーボネートフィルム基板上に
設けられたITO透明電極上に可溶性ポリイミドの塗布
液をフレキソ印刷で塗布した。次に、140℃のオーブ
ン中で1時間焼成し、厚み500オングストロームのポ
リイミド系配向安定化膜を形成した。また、もう一つの
ポリカーボネートフィルム基板上のITO透明電極上に
も同様に配向安定化膜を形成した。
【0118】次に、一方の基板上の周縁部にシール材X
N21(三井化学社製)をスクリーン印刷して所定の高さ
の壁を形成した。続いて、もう一方の基板に6μm径の
スペーサー(積水ファインケミカル社製)を散布した。
【0119】その後、前記の基板を貼り合わせ、100
℃で1時間加熱し、シール材を硬化させた。その後、真
空注入法により液晶組成物g1を注入した後、封止材で
注入口を封止し、液晶セル(液晶素子)G1を作製した。
さらに、光を入射させる側とは反対側の基板に黒色の光
吸収層を設けた。
【0120】このような液晶素子にあっては、電極間に
70V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、40V/
2msecのパルス電圧、2msec空けて、40V/2msecの
パルス電圧を印加すると、透明状態となり(フォーカル
コニック状態)、Y値は1.5を示した。また、電極間
に70V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、70V
/2msecのパルス電圧、2msec空けて、70V/2msec
のパルス電圧を印加すると、着色状態となり(プレーナ
ー状態)、Y値は26.0を示した。コントラストは1
7.3であり、コントラストが低く、駆動電圧の高い素
子となった。
【0121】(比較例2)前記実験例1で用いたネマチ
ック液晶混合物Aに対して、カイラル材料CB−15
(屈折率異方性Δεは10.0)をネマチック液晶混合
物とカイラル材料の合計重量に対して36wt%となる
ように添加して液晶組成物h1を調製した。その屈折率
異方性Δnは0.15、誘電率異方性Δεは11.9で
あった。液晶組成物h1の選択反射のピーク波長が59
0nm付近となるように調整されている。
【0122】まず、ポリカーボネートフィルム基板上に
設けられたITO透明電極上に可溶性ポリイミドの塗布
液をフレキソ印刷で塗布した。次に、140℃のオーブ
ン中で1時間焼成し、厚み500オングストロームのポ
リイミド系配向安定化膜を形成した。また、もう一つの
ポリカーボネートフィルム基板上のITO透明電極上に
も同様に配向安定化膜を形成した。
【0123】次に、一方の基板上の周縁部にシール材X
N21(三井化学社製)をスクリーン印刷して所定の高さ
の壁を形成した。続いて、もう一方の基板に6μm径の
スペーサー(積水ファインケミカル社製)を散布した。
【0124】その後、前記の基板を貼り合わせ、100
℃で1時間加熱し、シール材を硬化させた。その後、真
空注入法により液晶組成物h1を注入した後、封止材で
注入口を封止し、液晶セル(液晶素子)H1を作製した。
さらに、光を入射させる側とは反対側の基板に黒色の光
吸収層を設けた。
【0125】このような液晶素子にあっては、電極間に
55V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、30V/
2msecのパルス電圧、2msec空けて、30V/2msecの
パルス電圧を印加すると、透明状態となり(フォーカル
コニック状態)、Y値は1.5を示した。また、電極間
に55V/5msecのパルス電圧、2msec空けて、55V
/2msecのパルス電圧、2msec空けて、55V/2msec
のパルス電圧を印加すると、着色状態となり(プレーナ
ー状態)、Y値は26.5を示した。コントラストは1
7.7であり、であり、コントラストが低く、駆動電圧
の高い素子となった。
【0126】(他の実施形態)なお、本発明に係る液晶
組成物及び反射型液晶表示素子は前記実施形態に限定す
るものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更するこ
とができる。
【0127】特に、液晶セルの構成に関しては、液晶組
成物と高分子樹脂組成物とからなる網目状の複合膜を形
成するネットワーク型であってもよい。また、柱状の高
分子構造物は基板間の中間部までの背の低いものであっ
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である液晶表示素子の断
面構造を示す概略図であり、高電圧パルスを印加したと
きのプレーナー状態を示す。
【図2】前記第1実施形成である液晶表示素子の断面構
造を示す概略図であり、低電圧パルスを印加したときの
フォーカルコニック状態を示す。
【図3】本発明の第2実施形態である液晶表示素子の断
面構造を示す概略図であり、高電圧パルスを印加したと
きのプレーナー状態を示す。
【図4】前記第2実施形態である液晶表示素子の断面構
造を示す概略図であり、低電圧パルスを印加したときの
フォーカルコニック状態を示す。
【図5】本発明の第4実施形態である液晶表示素子の断
面構造を示す概略図であり、(A)は高電圧パルスを印
加したときのプレーナー状態を示し、(B)は低電圧パ
ルスを印加したときのフォーカルコニック状態を示す。
【図6】本発明の第5実施形態である液晶表示素子の断
面構造を示す概略図であり、(A)は高電圧パルスを印
加したときのプレーナー状態を示し、(B)は低電圧パ
ルスを印加したときのフォーカルコニック状態を示す。
【符号の説明】
11,12…透明基板 13,14…透明電極 15…絶縁性薄膜 16…光吸収層 17…配向安定化膜 18…スペーサー 20…柱状構造物 21b,21g,21r,21y…液晶組成物 24…シール材 25…パルス電源 b…青色表示を行う液晶層 g…緑色表示を行う液晶層 r…赤色表示を行う液晶層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/137 500 G02F 1/137 500 (72)発明者 本告 文絵 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H088 GA02 GA08 GA13 GA17 2H089 HA04 HA32 LA03 MA01X 4H027 BA02 BD04 BD07 BD09 BD14 CD07

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネマチック液晶混合物とカイラル材とか
    らなり、室温でコレステリック相を示し特定波長の光を
    選択反射するカイラルネマチック液晶組成物であって、
    カイラル材を含有することにより誘電率異方性がカイラ
    ル材含有前のネマチック液晶混合物より上昇したことを
    特徴とする液晶組成物。
  2. 【請求項2】 ネマチック液晶混合物とカイラル材とか
    らなり、室温でコレステリック相を示し特定波長の光を
    選択反射するカイラルネマチック液晶組成物であって、
    誘電率異方性が12〜60であるカイラル材を含有して
    いることを特徴とする液晶組成物。
  3. 【請求項3】 ネマチック液晶混合物とカイラル材とか
    らなり、室温でコレステリック相を示し特定波長の光を
    選択反射するカイラルネマチック液晶組成物であって、
    カイラル材の誘電率異方性がネマチック液晶混合物の誘
    電率異方性より大きいことを特徴とする液晶組成物。
  4. 【請求項4】 カイラル材の含有量が8〜45wt%で
    あることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3
    記載の液晶組成物。
  5. 【請求項5】 誘電率異方性が8〜45であることを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記
    載の液晶組成物。
  6. 【請求項6】 ネマチック液晶混合物の誘電率異方性が
    20以上であることを特徴とする請求項1、請求項2、
    請求項3、請求項4又は請求項5記載の液晶組成物。
  7. 【請求項7】 2種以上のカイラル材を含有しているこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5又は請求項6記載の液晶組成物。
  8. 【請求項8】 さらに色素を含有していることを特徴と
    する請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項
    5、請求項6又は請求項7記載の液晶組成物。
  9. 【請求項9】 少なくとも一方が透明な一対の基板間
    に、ネマチック液晶混合物とカイラル材とからなる、室
    温でコレステリック相を示し特定波長の光を選択反射す
    るカイラルネマチック液晶組成物を挟持した反射型液晶
    表示素子において、前記カイラルネマチック液晶組成物
    はカイラル材を含有することにより誘電率異方性がカイ
    ラル材含有前のネマチック液晶混合物より上昇したもの
    であることを特徴とする反射型液晶表示素子。
  10. 【請求項10】 少なくとも一方が透明な一対の基板間
    に、ネマチック液晶混合物とカイラル材とからなる、室
    温でコレステリック相を示し特定波長の光を選択反射す
    るカイラルネマチック液晶組成物を挟持した反射型液晶
    表示素子において、前記カイラルネマチック液晶組成物
    は誘電率異方性が12〜60であるカイラル材を含有し
    ていることを特徴とする反射型液晶表示素子。
  11. 【請求項11】 少なくとも一方が透明な一対の基板間
    に、ネマチック液晶混合物とカイラル材とからなる、室
    温でコレステリック相を示し特定波長の光を選択反射す
    るカイラルネマチック液晶組成物を挟持した反射型液晶
    表示素子において、前記カイラルネマチック液晶組成物
    に含まれるカイラル材の誘電率異方性がネマチック液晶
    混合物の誘電率異方性より大きいことを特徴とする反射
    型液晶表示素子。
  12. 【請求項12】 前記カイラルネマチック液晶組成物の
    誘電率異方性が8〜45であることを特徴とする請求項
    9、請求項10又は請求項11記載の反射型液晶表示素
    子。
  13. 【請求項13】 前記一対の基板のうち少なくとも一方
    が樹脂基板であることを特徴とする請求項9、請求項1
    0、請求項11又は請求項12記載の反射型液晶表示素
    子。
  14. 【請求項14】 前記カイラルネマチック液晶組成物が
    2種以上のカイラル材を含有していることを特徴とする
    請求項9、請求項10、請求項11、請求項12又は請
    求項13記載の反射型液晶表示素子。
  15. 【請求項15】 前記カイラルネマチック液晶組成物が
    色素を含有していることを特徴とする請求項9、請求項
    10、請求項11、請求項12、請求項13又は請求項
    14記載の反射型液晶表示素子。
  16. 【請求項16】 前記一対の基板間に挟持された液晶層
    の厚みが3〜10nmであることを特徴とする請求項
    9、請求項10、請求項11、請求項12、請求項1
    3、請求項14又は請求項15記載の反射型液晶表示素
    子。
  17. 【請求項17】 前記一対の基板間に、接着性樹脂で被
    覆された無機微粒子からなるスペース材が介在している
    ことを特徴とする請求項9、請求項10、請求項11、
    請求項12、請求項13、請求項14、請求項15又は
    請求項16記載の反射型液晶表示素子。
  18. 【請求項18】 前記一対の基板間に複数の高分子構造
    物が設けられていることを特徴とする請求項9、請求項
    10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項1
    4、請求項15、請求項16又は請求項17記載の反射
    型液晶表示素子。
  19. 【請求項19】 カラーフィルタを備えたことを特徴と
    する請求項9、請求項10、請求項11、請求項12、
    請求項13、請求項14、請求項15、請求項16、請
    求項17又は請求項18記載の反射型液晶表示素子。
  20. 【請求項20】 一対の基板間に挟持された液晶層が複
    数積層されてなる積層型液晶表示素子において、液晶層
    及び該液晶層を挟持する一対の基板によって構成される
    各液晶表示素子が、請求項9、請求項10、請求項1
    1、請求項12、請求項13、請求項14、請求項1
    5、請求項16、請求項17、請求項18又は請求項1
    9記載の反射型液晶表示素子であることを特徴とする積
    層型液晶表示素子。
JP2001167511A 2001-06-01 2001-06-01 液晶組成物及び反射型液晶表示素子 Pending JP2002363564A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001167511A JP2002363564A (ja) 2001-06-01 2001-06-01 液晶組成物及び反射型液晶表示素子
EP02728119A EP1392791B1 (en) 2001-06-01 2002-05-22 Liquid crystal composition and reflective type liquid crystal display
PCT/JP2002/004971 WO2002099009A1 (en) 2001-06-01 2002-05-22 Liquid crystal composition and reflective type liquid crystal display
CNB028011325A CN100441660C (zh) 2001-06-01 2002-05-22 液晶组合物及反射型液晶显示装置
DE60220158T DE60220158T2 (de) 2001-06-01 2002-05-22 Flüssigkristallzusammensetzung und reflektive flüssigkristallanzeige
US10/154,255 US6683672B2 (en) 2001-06-01 2002-05-23 Liquid crystal composition and reflective type liquid crystal display

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001167511A JP2002363564A (ja) 2001-06-01 2001-06-01 液晶組成物及び反射型液晶表示素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002363564A true JP2002363564A (ja) 2002-12-18

Family

ID=19009885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001167511A Pending JP2002363564A (ja) 2001-06-01 2001-06-01 液晶組成物及び反射型液晶表示素子

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6683672B2 (ja)
EP (1) EP1392791B1 (ja)
JP (1) JP2002363564A (ja)
CN (1) CN100441660C (ja)
DE (1) DE60220158T2 (ja)
WO (1) WO2002099009A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006011088A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Funai Electric Co Ltd プロジェクタ
US7616287B2 (en) 2005-02-21 2009-11-10 Fujitsu Limited Liquid crystal display element

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3971378B2 (ja) * 2001-08-08 2007-09-05 東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社 液晶表示装置
US6852375B2 (en) 2002-03-27 2005-02-08 Minolta Co., Ltd. Preparation method of chiral nematic liquid crystal composition and liquid crystal display
US6877896B2 (en) * 2002-12-26 2005-04-12 Chunghwa Picture Tubes, Ltd. Ambient temperature control apparatus used for measuring display panel
JP4027939B2 (ja) * 2004-01-15 2007-12-26 シャープ株式会社 表示素子および表示装置
EP1901113B1 (en) * 2005-07-01 2013-05-01 Fujitsu Ltd. Liquid crystal composition, liquid crystal display element using the same, and electronic paper comprising said liquid crystal display element
EP2698415B1 (en) * 2006-03-13 2016-03-09 JNC Corporation Liquid-crystal composition and liquid-crystal element
CN106501980B (zh) * 2016-11-24 2020-07-21 京东方科技集团股份有限公司 显示面板及其制作方法、显示装置及其驱动方法
CN109581775B (zh) * 2017-09-29 2021-06-25 北京大学 一种具有低驱动电压的电控调光膜及其制备方法
CN109031797B (zh) * 2018-09-04 2021-04-30 京东方科技集团股份有限公司 一种反射式液晶显示面板、其制作方法及显示装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000129261A (ja) * 1998-08-18 2000-05-09 Minolta Co Ltd 液晶組成物及び液晶光変調素子
JP2000178557A (ja) * 1998-12-14 2000-06-27 Minolta Co Ltd 液晶組成物及び液晶光変調素子
JP2000178558A (ja) * 1998-12-15 2000-06-27 Minolta Co Ltd 液晶組成物及び液晶表示素子
JP2002012865A (ja) * 2000-06-30 2002-01-15 Minolta Co Ltd 液晶光変調素子
JP2002107768A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Minolta Co Ltd 液晶表示素子

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54134452A (en) * 1978-04-10 1979-10-18 Hitachi Ltd Quest-host type liquid crystal display device
US6549261B1 (en) * 1995-12-04 2003-04-15 Minolta Co., Ltd. Liquid crystal reflective display
US20020171789A1 (en) * 1995-12-04 2002-11-21 Minolta Co., Ltd. Layered type reflective full-color liquid crystal display element and display device having the element
GB9727142D0 (en) * 1997-12-24 1998-02-25 Secr Defence Bistable nematic liquid crystal device
JP3765182B2 (ja) * 1998-05-15 2006-04-12 コニカミノルタホールディングス株式会社 液晶組成物および液晶表示素子
JP2001091930A (ja) * 1999-09-27 2001-04-06 Nanox Corp 液晶表示体とその製造方法
JP2001147421A (ja) 1999-11-22 2001-05-29 Minolta Co Ltd 液晶素子
JP2001329265A (ja) * 2000-05-22 2001-11-27 Minolta Co Ltd 液晶表示素子

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000129261A (ja) * 1998-08-18 2000-05-09 Minolta Co Ltd 液晶組成物及び液晶光変調素子
JP2000178557A (ja) * 1998-12-14 2000-06-27 Minolta Co Ltd 液晶組成物及び液晶光変調素子
JP2000178558A (ja) * 1998-12-15 2000-06-27 Minolta Co Ltd 液晶組成物及び液晶表示素子
JP2002012865A (ja) * 2000-06-30 2002-01-15 Minolta Co Ltd 液晶光変調素子
JP2002107768A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Minolta Co Ltd 液晶表示素子

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006011088A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Funai Electric Co Ltd プロジェクタ
US7616287B2 (en) 2005-02-21 2009-11-10 Fujitsu Limited Liquid crystal display element

Also Published As

Publication number Publication date
EP1392791B1 (en) 2007-05-16
EP1392791A1 (en) 2004-03-03
WO2002099009A1 (en) 2002-12-12
CN1461337A (zh) 2003-12-10
DE60220158D1 (de) 2007-06-28
US20020196404A1 (en) 2002-12-26
DE60220158T2 (de) 2008-01-17
CN100441660C (zh) 2008-12-10
US6683672B2 (en) 2004-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6833885B2 (en) Two layer liquid crystal display apparatus
JP2001172634A (ja) 液晶組成物及び該組成物を用いた液晶光変調素子
JP2002363564A (ja) 液晶組成物及び反射型液晶表示素子
JP2000129261A (ja) 液晶組成物及び液晶光変調素子
JP4561003B2 (ja) 液晶表示素子
JP4655425B2 (ja) 反射型フルカラー液晶表示素子及び該素子を備えた表示装置
US6900469B2 (en) Liquid crystal display element
JP2003096460A (ja) 液晶組成物及び液晶表示素子
JP2002207225A (ja) 液晶表示素子
JPH11288008A (ja) 液晶表示素子
JP2002287136A (ja) 反射型液晶表示素子
JP2004170868A (ja) 積層型液晶表示素子
JP2002012865A (ja) 液晶光変調素子
JP4378893B2 (ja) 液晶表示素子
JP2001033807A (ja) 液晶光変調素子
JP4285011B2 (ja) 液晶組成物および液晶表示素子
JP2001033805A (ja) 液晶光変調素子
JP2001107050A (ja) 液晶組成物及び該組成物を用いた液晶光変調素子
JP2007071956A (ja) 液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法
JP2001147442A (ja) 積層型液晶素子
JP2003029268A (ja) 反射型液晶表示素子及びその製造方法
JP2001147444A (ja) 積層型液晶素子
JP2003295224A (ja) 液晶表示素子
JP2001147443A (ja) 積層型液晶素子
JP2001311968A (ja) 液晶表示素子

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050613

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120522