JP2001107050A - 液晶組成物及び該組成物を用いた液晶光変調素子 - Google Patents

液晶組成物及び該組成物を用いた液晶光変調素子

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JP2001107050A
JP2001107050A JP28086699A JP28086699A JP2001107050A JP 2001107050 A JP2001107050 A JP 2001107050A JP 28086699 A JP28086699 A JP 28086699A JP 28086699 A JP28086699 A JP 28086699A JP 2001107050 A JP2001107050 A JP 2001107050A
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liquid crystal
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nematic
composition
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Masako Iwamatsu
雅子 岩松
Nobuyuki Kobayashi
信幸 小林
Hideaki Ueda
秀昭 植田
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 双安定性に優れ、色純度、反射率等の特性が
良好でコントラストが高く、温度補償範囲が広くて駆動
電圧の低い液晶組成物及び液晶光変調素子を得る。 【解決手段】 透明電極13,14を備えた透明基板1
1,12の間に、室温でコレステリック相を示すカイラ
ルネマティック液晶を挟持した液晶表示素子。液晶組成
物は、少なくとも液晶性エステル化合物、液晶性ターフ
ェニル化合物及び液晶性トラン化合物を含有し、少なく
とも1種類のカイラル材を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、液晶組成物及び該組成物を用いた液晶表示素
子などの液晶光変調素子に関する。
【0001】
【従来の技術と課題】近年、ネマティック液晶にカイラ
ル材を添加することにより、室温においてコレステリッ
ク相を示すようにしたカイラルネマティック液晶を用い
た反射型の液晶表示素子が種々研究されている。この素
子ではエネルギーが異なるパルス信号を印加することに
よって液晶をプレーナ状態(着色)とフォーカルコニッ
ク状態(透明)に切り換えて表示を行う。そして、電圧
の印加を停止した後も着色/透明状体を維持できるよう
に構成することも可能である。
【0002】この種の液晶は、動画を表示するモニタ用
の液晶とは異なった領域での使用が期待される。代表的
な用途は、画像や文字の情報を印字する紙の代用品とし
てであり、例えば、電子黒板や広告板、電子ブック、装
飾パネル等が考えられる。
【0003】しかしながら、今日までカイラルネマティ
ック液晶を使用した反射型の液晶表示素子では、Y値
(視感反射率)が十分でなく、従ってコントラストが低
く、また、色純度等の特性を十分に満足したものは存在
していなかった。また、この種の液晶表示素子では温度
補償範囲を拡大することも重要である。
【0004】そこで、本発明の目的は、双安定性に優
れ、色純度、反射率等の特性が良好でコントラストが高
く、温度補償範囲が広くて駆動電圧の低い液晶組成物及
び液晶光変調素子を提供することにある。
【0005】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る液晶組成物は、少なくとも液晶性エス
テル化合物、液晶性ターフェニル化合物及び液晶性トラ
ン化合物を含有するネマティック液晶と、少なくとも1
種類のカイラル材とを含み、室温でコレステリック相を
示すことを特徴とする。
【0006】室温でコレステリック相を示す液晶組成物
は、該組成物に対してエネルギーの大きさが異なる複数
のパルス電圧を印加することにより、液晶が特定の波長
をピークとする光を選択的に反射する状態と、入射光を
透過する透明状態とが切り換えられる。
【0007】液晶性エステル化合物は、誘電率異方性が
大きく、これを含有することで、駆動電圧に対する応答
性が向上し、透明性が向上することでコントラストが向
上する。特に、F基又はCN基を含むことにより、さら
に透明状態が改善され、低電圧駆動化を図ることがで
き、また、動作温度範囲の拡大に寄与する。
【0008】液晶性ターフェニル化合物は、屈折率異方
性が大きく、これを含有することで、散乱性が大きくな
りコントラストが向上し、かつ、動作温度範囲が拡大す
る。また、長期に渡る液晶の信頼性、安定性の保持に寄
与する。特に、F基又はCl基等の極性基を含むことに
より、低電圧駆動の実現化に寄与する。
【0009】液晶性トラン化合物は、粘度を低下させる
効果を期待でき、これを含有することで、液晶が高い屈
折率を維持した状態で粘度を下げることができる。
【0010】本発明に係る液晶組成物において、前記液
晶性エステル化合物と液晶性ターフェニル化合物との合
計含有量はネマティック液晶に対して50wt%以上で
あることが好ましい。特に、液晶性ターフェニル化合物
の含有量はネマティック液晶に対して10wt%以上で
あることが好ましい。また、液晶性エステル化合物の含
有量はネマティック液晶に対して30wt%以上である
ことが好ましい。
【0011】さらに、前記ネマティック液晶には、少な
くとも1種類の液晶性フェニルシクロヘキシル化合物を
含有してもよい。液晶性フェニルシクロヘキシル化合物
は液晶組成物の低粘度化、高屈折率化に寄与する。
【0012】液晶組成物に含まれるカイラル材の含有量
は、液晶組成物の全量に対して約10〜45wt%であ
ることが好ましい。カイラル材の含有量をこの範囲とす
ることで、結晶の析出を招くことなく、選択反射波長を
所望の波長域に設定できる。
【0013】また、前記ネマティック液晶は誘電率異方
性が10〜30、特に、15〜30であることが好まし
い。屈折率異方性は0.1〜0.30、特に、0.15
〜0.25であることが好ましい。
【0014】液晶組成物には、色素や紫外線吸収材を添
加してもよい。色素を添加することにより、液晶組成物
の色純度等の調整を行うことができる。紫外線吸収材を
添加することにより、液晶組成物が紫外線に曝されるこ
とによる劣化を防止することができる。
【0015】一方、本発明に係る液晶光変調素子は、前
述の液晶組成物を含む液晶層を、少なくとも一方が光透
過性である一対の基板間に挟持したものである。このよ
うな液晶光変調素子においては、色純度、反射率等の特
性が良好でコントラストの高い表示が可能であり、低電
圧で応答性よく駆動することができ、かつ、温度補償範
囲も広い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る液晶組成物及
び液晶光変調素子の実施形態について、添付図面を参照
して説明する。
【0017】(第1実施形態の構成、図1参照)図1に
本発明の第1実施形態である液晶表示素子10Aの断面
構造を示す。(A)は高電圧パルスを印加したときのプ
レーナ状態(着色表示状態)を示し、(B)は低電圧パ
ルスを印加したときのフォーカルコニック状態(透明/
黒色表示状態)を示す。ここで用いられている液晶組成
物はメモリ性を有しており、プレーナ状態及びフォーカ
ルコニック状態はパルス電圧の印加を停止した後も維持
される。
【0018】図1において、11,12は透明基板で、
それぞれ表面には互いに平行な複数の帯状に形成された
透明電極13,14が設けられている。この電極13,
14は互いに交差するように向かい合わされている。電
極13上には絶縁性薄膜15がコーティングされている
ことが好ましい。また、基板12には、表示の必要性に
応じて、可視光吸収層16が設けられる。なお、可視光
吸収層16を設ける代わりに、基板12自身が可視光吸
収性を有するものを用いてもよい。
【0019】20は柱状構造物で、樹脂材料からなり、
基板11,12間のスペース保持部材として機能する。
21は液晶組成物で、室温でコレステリック相を示すカ
イラルネマティック液晶を主成分とし、その材料や組み
合わせについては以下に説明し、実験例においてより具
体的に説明する。24はシール材で、液晶組成物21を
基板11,12間に封じ込める。25はパルス電源で、
前記電極13,14にパルス状の所定電圧を印加する。
【0020】(第2実施形態の構成、図2参照)図2に
本発明の第2実施形態である液晶表示素子10Bの断面
構造を示す。(A)は高電圧パルスを印加したときのプ
レーナ状態(着色表示状態)を示し、(B)は低電圧パ
ルスを印加したときのフォーカルコニック状態(透明/
黒色表示状態)を示す。これら2種類の状態は前記第1
実施形態と同様にパルス電圧の印加を停止した後も維持
される。
【0021】この液晶表示素子10Bは、カイラルネマ
ティック液晶を主成分とする液晶組成物21と3次元的
な網目状の樹脂ネットワーク23とからなる複合膜22
を形成した樹脂ネットワーク型である。複合膜22は、
液晶組成物と光重合開始剤を添加した樹脂材料とを所定
の割合でよく混合した後、紫外線を照射して樹脂材料を
重合させて製作する。液晶組成物21は以下に説明する
材料を使用することができる。他の部材は前記第1実施
形態と同様であり、図1と同じ符号は同じ部材を示す。
【0022】(第3実施形態の構成、図3参照)図3に
本発明の第3実施形態である液晶表示素子10Cの断面
構造(高電圧パルス印加時、プレーナ状態)を示す。こ
の液晶表示素子は、図1に示した前記第1実施形態と基
本的に同じ構成からなり、表示領域内に柱状構造物を設
けないようにしたものである。図3において、図1と同
じ部材には同じ符号が付されている。
【0023】(第4実施形態の構成、図4参照)図4に
本発明の第4実施形態である液晶表示素子10Dの断面
構造(高電圧パルス印加時、プレーナ状態)を示す。こ
の液晶表示素子10Dは、図3に示した前記第3実施形
態の素子10Cに、基板11,12の間隙の中間部まで
延びた小柱状構造物20’を形成したものである。図4
において、図3と同じ部材には同じ符号が付されてい
る。
【0024】(第5実施形態の構成、図5参照)図5に
本発明の第5実施形態である液晶表示素子10Eの断面
構造を示す。この液晶表示素子10Eは、ホスト液晶2
1’に2色性色素26を添加してゲストホスト型の液晶
組成物21を調整したものである。また、基板11,1
2の電極形成面には、配向制御膜17が形成されてい
る。図5において、図3と同じ部材には同じ符号が付さ
れている。
【0025】(表示方法)以上の構成からなる各液晶表
示素子10A〜10Eにおいては、電源25から電極1
3,14にパルス電圧を印加することで表示が行われ
る。即ち、液晶組成物21にコレステリック相を示すも
のを用いている場合、比較的高いエネルギーのパルス電
圧を印加することで、液晶がプレーナ状態になり、ヘリ
カルピッチと屈折率に基づいて決まる波長の光を選択的
に反射する。比較的低いエネルギーのパルス電圧を印加
することで、液晶が透明なフォーカルコニック状態にな
る。各状態が電圧の印加を停止した後も維持されるよう
に構成することも可能である。
【0026】フォーカルコニック状態とプレーナ状態と
の中間状態も存在することが判明しており、中間的なエ
ネルギーのパルス電圧を印加することにより、中間調の
表示も可能である。中間状態では、フォーカルコニック
状態とプレーナ状態とが混在するものと考えられ、この
状態も電圧の印加停止後も維持されるように構成するこ
とができる。なお、各図に示したように裏面側(観察側
とは反対側)に可視光吸収層16を設けると、フォーカ
ルコニック状態では黒色を表示することになる。
【0027】本液晶表示素子では、帯状に配置された電
極13,14がマトリクス状に交差する部分が一つずつ
の表示画素となる。本明細書では、液晶によって光変調
が行われる領域を光変調領域と称し、その周辺は光変調
が行われない光変調領域外となる。液晶表示素子では光
変調領域が表示領域となる。
【0028】(基板)基板11,12は少なくとも一方
が光透過性を有することが必要である。透明な基板とし
ては、ガラス以外に、ポリカーボネート、ポリエーテル
スルホン、ポリエチレンテレフタレート等のフレキシブ
ル基板等が使用可能である。
【0029】(電極)電極13,14としては、ITO
(Indium Tin Oxide)に代表される透明導電性膜や、
アルミニウム、シリコン等の金属電極、あるいはアモル
ファスシリコン,BSO(Bismuth Silicon Oxide)
等の光導電性膜が使用可能である。電極13,14を帯
状に形成するには、例えば、基板11,12上にITO
膜をスパッタリング法等で形成した後、フォトリソグラ
フィ法でパターニングすればよい。
【0030】(絶縁膜、配向制御膜、カラーフィルタ)
絶縁性薄膜15は、酸化シリコン等の無機膜あるいはポ
リイミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
樹脂等の有機膜であり、電極13,14間の短絡を防止
したり、ガスバリア層として液晶の信頼性を向上させる
機能を有する。また、配向制御膜として機能するポリイ
ミド樹脂やシリコン樹脂を用いてもよい。さらに、色素
を添加すればカラーフィルタとしても機能する。さら
に、柱状構造物20に用いる高分子体と同じ材料を絶縁
膜や配向制御膜として使用してもよい。
【0031】(スペーサ)前記各実施形態では示さなか
ったが、基板11,12間にスペーサを介在させてもよ
い。スペーサは、基板11,12間のギャップを均一に
保持させるためのものであり、例えば、樹脂製又は無機
酸化物製の球体が使用できる。従って、柱状構造物20
を設けることなく、スペーサのみをスペース保持部材と
して使用してもよい。
【0032】(液晶組成物)液晶組成物は、液晶性エス
テル化合物と液晶性ターフェニル化合物と液晶性トラン
化合物を主成分とするネマティック液晶にカイラル剤を
添加し、室温でコレステリック相を示すようにしたカイ
ラルネマティック液晶組成物を用いている。さらに、液
晶性フェニルシクロヘキシル化合物、液晶性多環化合物
やN型(非極性)化合物等の液晶成分を含んでいてもよ
い。また、色素及び/又は紫外線吸収材を添加してもよ
い。
【0033】ネマティック液晶はカイラル材の添加量の
大小で選択反射波長が調整可能であり、選択反射波長を
可視光域に設定したり、可視光域外に設定することがで
きる。一般的には、カイラル材の添加量を増加させる
と、選択反射波長が短波長側にシフトする。また、選択
反射波長とは、前記電極13,14にパルス電圧を印加
して液晶がプレーナ状態になったときの反射光スペクト
ルの可視光領域におけるピーク波長をいう。
【0034】液晶性エステル化合物は、誘電率異方性が
大きく、これを含有することで、駆動電圧に対する応答
性が向上し、透明性が向上することでコントラストが向
上する。特に、F基又はCN基を含むことが好ましく
(望ましくは、末端にF基又はCN基を有する)、これ
にて透明状態が改善され、低電圧駆動化を図ることがで
き、また、動作温度範囲が拡大される。
【0035】液晶性ターフェニル化合物は、屈折率異方
性が大きく、これを含有することで、散乱性が大きくな
りコントラストが向上し、かつ、動作温度範囲が拡大す
る。また、長期に渡る液晶の信頼性、安定性の保持に寄
与する。特に、F基又はCl基等の極性基を含むことが
好ましく(望ましくは、末端に極性基を有する)、これ
にて駆動電圧の低化を図ることができる。末端にCl基
を有し、さらにF基を1以上有することがより好まし
い。
【0036】液晶性トラン化合物は、液晶性エステル化
合物や液晶性ターフェニル化合物という粘性の高い化合
物に対して、粘度を低下させて応答性の向上を図る効果
を期待でき、これを含有することで、液晶が高い屈折率
を維持した状態で粘度を下げることができる。
【0037】液晶性フェニルシクロヘキシル化合物は液
晶組成物の低粘度化、高屈折率化に寄与する。
【0038】液晶組成物において、液晶性エステル化合
物と液晶性ターフェニル化合物との合計含有量はネマテ
ィック液晶に対して50wt%以上であることが好まし
い。また、液晶性エステル化合物と液晶性トラン化合物
との合計含有量はネマティック液晶に対して40wt%
以上であることが好ましい。
【0039】特に、液晶性ターフェニル化合物の含有量
はネマティック液晶に対して10wt%以上であること
が好ましい。含有量の上限は40wt%、好ましくは3
0wt%である。また、液晶性エステル化合物の含有量
はネマティック液晶に対して30wt%以上であること
が好ましく、より好ましくは40wt%以上である。含
有量の上限は70wt%、好ましくは60wt%であ
る。
【0040】液晶組成物の物性値に関して、屈折率異方
性は0.1〜0.30であることが好ましく、0.15
〜0.25であることがより好ましい。屈折率異方性が
あまり小さくなると、散乱成分が少なくなり、プレーナ
状態での着色が弱くなり、かつ、十分な反射率も得られ
なくなる。逆に、屈折率異方性があまり大きくなると、
散乱成分が多くなりすぎてフォーカルコニック状態での
透明/黒色表示が悪くなり(透明状態が不十分とな
り)、表示性能が低下する。即ち、透明状態、着色状態
共に良好とし、十分なコントラストを得るためには、屈
折率異方性が前記数値の範囲にあることが望ましい。
【0041】また、液晶組成物の誘電率異方性は少なく
とも10以上であることが好ましく、15以上であるこ
とがより好ましい。上限値は40、好ましくは30であ
る。誘電率異方性が大きすぎると長期信頼性に問題が生
じ、小さすぎると駆動電圧が高くなる。
【0042】以下に、使用可能な液晶性エステル化合物
の一般構造式(A),(A’)及び具体的構造式(A
1)〜(A69),(A’1)〜(A’40)を示す。
【0043】
【化1】
【0044】
【化2】
【0045】
【化3】
【0046】
【化4】
【0047】
【化5】
【0048】
【化6】
【0049】
【化7】
【0050】
【化8】
【0051】
【化9】
【0052】
【化10】
【0053】
【化11】
【0054】
【化12】
【0055】次に、使用可能な液晶性トラン化合物の一
般構造式(B)及び具体的構造式(B1)〜(B72)
を示す。
【0056】
【化13】
【0057】
【化14】
【0058】
【化15】
【0059】
【化16】
【0060】
【化17】
【0061】
【化18】
【0062】
【化19】
【0063】
【化20】
【0064】次に、使用可能な液晶性ターフェニル化合
物の一般構造式(C)及び具体的構造式(C1)〜(C
48)を示す。
【0065】
【化21】
【0066】
【化22】
【0067】
【化23】
【0068】
【化24】
【0069】
【化25】
【0070】
【化26】
【0071】以上に説明したカイラルネマティック液晶
組成物は、カイラル材の添加量を変えることにより、螺
旋構造のピッチを変化させることができ、これにより液
晶の選択反射波長を制御することができるという利点が
ある。なお、一般的には、液晶分子の螺旋構造のピッチ
を表す用語として、液晶分子の螺旋構造に沿って液晶分
子が360度回転したときの分子間の距離で定義される
「ヘリカルピッチ」を用いる。
【0072】(カイラル材)カイラル材は、ネマティッ
ク液晶に添加された場合に液晶の分子をねじる作用を有
する添加剤である。カイラル材をネマティック液晶に添
加することにより、所定のねじれ間隔を有する液晶分子
の螺旋構造が生じ、これによりコレステリック相を示
す。複数種のカイラル材の使用は、液晶の相転移温度を
変化させたり、温度変化に応じた選択反射波長の変化を
軽減したりするほか、誘電率異方性、屈折率異方性や粘
度等の液晶の諸物性値を変化させることができ、表示素
子としての特性を向上させる働きがある。
【0073】添加されるカイラル材としては、例えば、
ビフェニル化合物、ターフェニル化合物、エステル化合
物、ピリミジン化合物、アゾキシ化合物等各種のカイラ
ル材を挙げることができる。化合物の末端基に光学活性
基を有する市販のカイラル材であるS811、R81
1、CB15、S1011、R1011(いずれもメル
ク社製)、CM31、CM32、CM33、CM34
(いずれもチッソ社製)等を用いることができる。ま
た、コレステリックノナノエートに代表されるコレステ
リック環を有するコレステリック液晶も使用できる。以
下に、使用可能なカイラル材の化学構造式(D1)〜
(D6)を示す。
【0074】2種類以上のカイラル材を添加するように
してもよい。複数種類のカイラル材を添加することによ
り、周囲温度によって選択反射波長がシフトするのを防
止することができる。複数種類のカイラル材を含ませる
場合は、液晶に与えるねじれの方向が互いに逆方向の2
種類のカイラル材を含んでいてもよい。
【0075】添加量は液晶組成物の全量に対して合計で
約10〜45wt%であることが好ましい。10wt%
未満であると、液晶組成物に所望の選択反射波長を実現
できない場合を生じる。45wt%を超えると、室温で
コレステリック相を示さなくなったり、固化したりする
場合がある。
【0076】
【化27】
【0077】(色素、紫外線吸収材)添加される色素と
しては、アゾ化合物、キノン化合物、アントラキノン化
合物等、あるいは2色性色素等、従来知られている各種
の色素が使用可能であり、これらを複数種用いてもよ
い。添加量は液晶組成物の全量に対して5wt%以下、
好ましくは3wt%以下である。
【0078】色素添加の代わりにカラーフィルタを使用
する場合、追加するフィルタ材料としては、無色透明物
質に色素を添加したものであってもよい。色素を添加せ
ずとも本来的に着色状態にある材料や、前記色素と同様
の働きをする特定物質の薄膜等であってもよい。フィル
タ層を配する代わりに、透明基板自体を以上のようなフ
ィルタ材料と置き換えても同様の効果が得られることは
勿論である。
【0079】添加される紫外線吸収材は、液晶組成物の
紫外線劣化、例えば、経時的な退色や応答性の劣化等を
防止するものである。ベンゾフェノン化合物、ベンゾト
リアゾール化合物、サリシレート化合物等使用可能であ
る。添加量は液晶組成物の全量に対して5wt%以下、
好ましくは3wt%以下である。
【0080】(柱状構造物)柱状構造物に関しては、ま
ず、構造面について説明する。柱状構造物は、例えば、
格子配列等の所定のパターンに一定の間隔で配列され
た、円柱状体、四角柱状体、楕円柱状体である。所定間
隔で配置されたストライプ状のものでもよい。この柱状
構造物はランダムな配列ではなく、等間隔な配列、間隔
が徐々に変化する配列、所定の配置パターンが一定の周
期で繰り返される配列等、一対の基板の間隔を適切に保
持でき、かつ、液晶による画像表示を妨げないように考
慮された配列であることが好ましい。
【0081】次に、形成方法であるが、柱状構造物は従
来知られている各種の方法を採用することができる。例
えば、光硬化性樹脂材料を基板上に塗布した後、所望の
パターンの開口が形成されたマスクを介して所定波長の
光を照射することにより、光硬化性樹脂材料を重合さ
せ、不要部分を取り除く。あるいは、樹脂材料をスクリ
ーン印刷法で基板上に転写し、硬化、乾燥させてもよ
い。さらに、液晶組成物と光硬化性樹脂材料との混合物
を一方の基板上に塗布した後、他方の基板を重ね、所望
のパターンの開口が形成されたマスクを介して所定波長
の光を照射することにより、光硬化性樹脂材料を重合さ
せ、前記混合物を相分離することで柱状構造物を形成し
てもよい。
【0082】柱状構造物を挟持した基板間には液晶組成
物を真空注入法等によって充填することができる。ある
いは、柱状構造物を形成した一方の基板上に液晶組成物
を滴下し、他方の基板を重ねて貼り合わせつつ、液晶組
成物を押し延ばして基板間に充填してもよい。
【0083】スクリーン印刷法について説明すると、所
定のパターン(開口)が形成されたスクリーンを基板の
電極形成面上に被せ、該スクリーン上に樹脂材料を載せ
る。そして、スキージを所定の圧力、速度で移動させ
る。これによって、樹脂材料がスクリーンを介して基板
上に転写される。次に、転写された材料を加熱、硬化、
乾燥させる。
【0084】スクリーン印刷法で柱状構造物を形成する
場合、樹脂材料は光硬化性樹脂に限られず、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹
脂も使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリアクリル酸エ
ステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニー
ルエーテル樹脂、ポリビニールケトン樹脂、ポリエーテ
ル樹脂、ポリビニールプロリドン樹脂、飽和ポリエステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹
脂等が挙げられる。このような樹脂材料は適当な溶剤に
溶解するなどして、ペースト状にして用いることが望ま
しい。
【0085】柱状構造物を基板上に形成した後、スペー
サを少なくとも一方の基板上に散布し、一対の基板を電
極形成面を対向させて重ね合わせ、空のセルを形成す
る。このとき、重ね合わせた一対の基板を両側から加圧
しながら加熱することにより、柱状構造物を軟化させた
後、冷却することにより再びこれを固化させることがで
きる。
【0086】(実験例1)前記構造式(A7),(A
8),(A9),(A’22),(A’23),(A’
24)で示される液晶性エステル化合物を48wt%と
前記構造式(B9),(B41),(B42),(B4
3),(B44)で示される液晶性トラン化合物を20
wt%と前記構造式(C4)で示される液晶性ターフェ
ニル化合物を15wt%含有するネマティック液晶混合
物に、前記構造式(D3)で示されるカイラル材を2
1.5wt%混合し、選択反射波長が550nmを示す
カイラルネマティック液晶組成物を調製した。この液晶
組成物は、屈折率異方性が0.215、誘電率異方性が
19.2、等方相への相転移温度が82.1℃であっ
た。
【0087】電極を形成したガラス基板間にスペーサを
挟んで間隙を7μmに調整し、前記液晶組成物を挟持し
た。さらに、光を入射させる側とは反対側の基板に黒色
の光吸収層を設け、図3に示す構成の液晶表示素子を作
製した。
【0088】このような液晶表示素子にあっては、電極
間に30Vのパルス電圧を5msec印加すると、フォ
ーカルコニック状態(透明状態)を示し、Y値は2.3
5を示した。さらに、55Vのパルス電圧を5msec
印加すると、プレーナ状態(緑色着色状態)を示し、Y
値は20.45を示し、コントラストは8.70であっ
た。色純度は81.5%、反射率は32.6%であっ
た。
【0089】なお、Y値(視感反射率)、色純度(刺激
純度)の測定は、白色光源を有する分光測色計CM37
00d(ミノルタ社製)を用いて行った。以下の実験例
及び比較例でも同様である。
【0090】(実験例2)前記構造式(A7),(A
8),(A9),(A’22),(A’23),(A’
24)で示される液晶性エステル化合物を48wt%と
前記構造式(B9),(B41),(B42),(B4
3),(B44)で示される液晶性トラン化合物を20
wt%と前記構造式(C4)で示される液晶性ターフェ
ニル化合物を15wt%含有するネマティック液晶混合
物に、前記構造式(D3)で示されるカイラル材を1
8.2wt%混合し、選択反射波長が680nmを示す
カイラルネマティック液晶組成物を調製した。この液晶
組成物は、屈折率異方性が0.206、誘電率異方性が
16.2、等方相への相転移温度が78.8℃であっ
た。
【0091】電極を形成したガラス基板間にスペーサを
挟んで間隙を9μmに調整し、前記液晶組成物を挟持し
た。さらに、光を入射させる側とは反対側の基板に黒色
の光吸収層を設け、図3に示す構成の液晶表示素子を作
製した。
【0092】このような液晶表示素子にあっては、電極
間に35Vのパルス電圧を5msec印加すると、フォ
ーカルコニック状態(透明状態)を示し、Y値は1.4
0を示した。さらに、60Vのパルス電圧を5msec
印加すると、プレーナ状態(赤色着色状態)を示し、Y
値は6.80を示し、コントラストは4.86であっ
た。色純度は69.5%、反射率は31.5%であっ
た。
【0093】(実験例3)前記構造式(A7),(A
8),(A9),(A’22),(A’23),(A’
24)で示される液晶性エステル化合物を48wt%と
前記構造式(B9),(B41),(B42),(B4
3),(B44)で示される液晶性トラン化合物を20
wt%と前記構造式(C4)で示される液晶性ターフェ
ニル化合物を15wt%含有するネマティック液晶混合
物に、前記構造式(D6)で示されるカイラル材を2
3.4wt%混合し、選択反射波長が490nmを示す
カイラルネマティック液晶組成物を調製した。この液晶
組成物は、屈折率異方性が0.215、誘電率異方性が
17.5、等方相への相転移温度が78.9℃であっ
た。
【0094】電極を形成したガラス基板間にスペーサを
挟んで間隙を5μmに調整し、前記液晶組成物を挟持し
た。さらに、光を入射させる側とは反対側の基板に黒色
の光吸収層を設け、図3に示す構成の液晶表示素子を作
製した。
【0095】このような液晶表示素子にあっては、電極
間に20Vのパルス電圧を5msec印加すると、フォ
ーカルコニック状態(透明状態)を示し、Y値は2.0
1を示した。さらに、40Vのパルス電圧を5msec
印加すると、プレーナ状態(青色着色状態)を示し、Y
値は8.07を示し、コントラストは4.01であっ
た。色純度は65.1%、反射率は31.5%であっ
た。
【0096】(実験例4)前記構造式(A6),(A
7),(A8),(A’5),(A’22),(A’2
4)で示される液晶性エステル化合物を42wt%と前
記構造式(B9),(B11),(B40),(B4
2),(B46)で示される液晶性トラン化合物を22
wt%と前記構造式(C2),(C6)で示される液晶
性ターフェニル化合物を13wt%含有するネマティッ
ク液晶混合物に、前記構造式(D1)で示されるカイラ
ル材を19.4wt%混合し、さらに、2色性色素SI
−426(三井東圧社製)を0.5wt%混合し、選択
反射波長が690nmを示すカイラルネマティック液晶
組成物を調製した。この液晶組成物は、屈折率異方性が
0.205、誘電率異方性が15.4、等方相への相転
移温度が79.5℃であった。
【0097】前記液晶組成物と、重合開始剤を5wt%
混合した紫外線硬化型モノマーR684(日本化薬社
製)を3:7で混合し、電極を形成し、かつ、粒径9μ
mのスペーサを噴霧したガラス基板間に挟持し、間隙を
保持しながら紫外線を照射した。さらに、光を入射させ
る側とは反対側の基板に黒色の光吸収層を設け、図2に
示す構成の液晶表示素子を作製した。
【0098】このような液晶表示素子にあっては、電極
間に45Vのパルス電圧を5msec印加すると、フォ
ーカルコニック状態(透明状態)を示し、Y値は1.3
2を示した。さらに、75Vのパルス電圧を5msec
印加すると、プレーナ状態(赤色着色状態)を示し、Y
値は6.43を示し、コントラストは4.87であっ
た。色純度は75.2%、反射率は33.5%であっ
た。
【0099】(実験例5)前記構造式(A6),(A
7),(A8),(A’5),(A’22),(A’2
4)で示される液晶性エステル化合物を42wt%と前
記構造式(B9),(B11),(B40),(B4
2),(B46)で示される液晶性トラン化合物を22
wt%と前記構造式(C2),(C6)で示される液晶
性ターフェニル化合物を13wt%含有するネマティッ
ク液晶混合物に、前記構造式(D6)で示されるカイラ
ル材を20.5wt%混合し、さらに、色素Kayaset y
ellow GN(日本化薬社製)を0.3wt%混合し、選
択反射波長が550nmを示すカイラルネマティック液
晶組成物を調製した。この液晶組成物は、屈折率異方性
が0.189、誘電率異方性が15.3、等方相への相
転移温度が83.2℃であった。
【0100】前記液晶組成物と、重合開始剤を5wt%
混合した紫外線硬化型モノマーR684(日本化薬社
製)を3:7で混合し、電極を形成し、かつ、粒径7μ
mのスペーサを噴霧したガラス基板間に挟持し、間隙を
保持しながら紫外線を照射した。さらに、光を入射させ
る側とは反対側の基板に黒色の光吸収層を設け、図2に
示す構成の液晶表示素子を作製した。
【0101】このような液晶表示素子にあっては、電極
間に45Vのパルス電圧を5msec印加すると、フォ
ーカルコニック状態(透明状態)を示し、Y値は2.1
2を示した。さらに、65Vのパルス電圧を5msec
印加すると、プレーナ状態(緑色着色状態)を示し、Y
値は21.1を示し、コントラストは9.95であっ
た。色純度は84.6%、反射率は31.5%であっ
た。
【0102】(実験例6)前記構造式(A6),(A
7),(A8),(A’5),(A’22),(A’2
4)で示される液晶性エステル化合物を42wt%と前
記構造式(B9),(B11),(B40),(B4
2),(B46)で示される液晶性トラン化合物を22
wt%と前記構造式(C2),(C6)で示される液晶
性ターフェニル化合物を13wt%含有するネマティッ
ク液晶混合物に、前記構造式(D6)で示されるカイラ
ル材を25.4wt%混合し、さらに、紫外線吸収材M
BT−175(日本化薬社製)を0.5wt%混合し、
選択反射波長が475nmを示すカイラルネマティック
液晶組成物を調製した。この液晶組成物は、屈折率異方
性が0.178、誘電率異方性が14.8、等方相への
相転移温度が84.1℃であった。
【0103】電極を形成したガラス基板間にスペーサを
挟んで間隙を5μmに調整し、前記液晶組成物を挟持し
た。さらに、光を入射させる側とは反対側の基板に黒色
の光吸収層を設け、図3に示す構成の液晶表示素子を作
製した。
【0104】このような液晶表示素子にあっては、電極
間に30Vのパルス電圧を5msec印加すると、フォ
ーカルコニック状態(透明状態)を示し、Y値は1.6
8を示した。さらに、50Vのパルス電圧を5msec
印加すると、プレーナ状態(青色着色状態)を示し、Y
値は7.56を示し、コントラストは4.50であっ
た。色純度は70.2%、反射率は30.9%であっ
た。
【0105】(実験例7)前記構造式(A2),(A
7),(A8),(A9),(A63),(A’2
2),(A’23),(A’24),(A’27)で示
される液晶性エステル化合物を53wt%と前記構造式
(B11),(B41),(B42),(B44)で示
される液晶性トラン化合物を22wt%と前記構造式
(C4)で示される液晶性ターフェニル化合物を10w
t%と以下に示す構造式(E1),(E2)で示される
液晶性フェニルシクロヘキシル化合物を7wt%含有す
るネマティック液晶混合物に、前記構造式(D3)で示
されるカイラル材を28.5wt%混合し、選択反射波
長が480nmを示すカイラルネマティック液晶組成物
を調製した。この液晶組成物は、屈折率異方性が0.2
08、誘電率異方性が19.5、等方相への相転移温度
が76.1℃であった。
【0106】
【化28】
【0107】電極を形成したガラス基板間にスペーサを
挟んで間隙を5μmに調整し、前記液晶組成物を挟持し
た。さらに、光を入射させる側とは反対側の基板に黒色
の光吸収層を設け、図3に示す構成の液晶表示素子を作
製した。
【0108】このような液晶表示素子にあっては、電極
間に20Vのパルス電圧を5msec印加すると、フォ
ーカルコニック状態(透明状態)を示し、Y値は1.7
2を示した。さらに、40Vのパルス電圧を5msec
印加すると、プレーナ状態(青色着色状態)を示し、Y
値は7.87を示し、コントラストは4.58であっ
た。色純度は64.3%、反射率は32.5%であっ
た。
【0109】(比較例1)前記構造式(A7),(A
8),(A9),(A’13),(A’14)及び以下
に示す構造式(A70),(A71),(A’41),
(A’42)で示される液晶性エステル化合物を56w
t%と前記構造式(B40),(B41),(B43)
で示される液晶性トラン化合物を10wt%含有し、液
晶性ターフェニル化合物を含有しないネマティック液晶
混合物に、前記構造式(D1)で示されるカイラル材を
21.8wt%混合し、さらに、2色性色素SI−42
6(三井東圧社製)を0.5wt%混合し、選択反射波
長が680nmを示すカイラルネマティック液晶組成物
を調製した。この液晶組成物は、屈折率異方性が0.1
35、誘電率異方性が12.8、等方相への相転移温度
が78.1℃であった。
【0110】
【化29】
【0111】電極を形成したガラス基板間にスペーサを
挟んで間隙を9μmに調整し、前記液晶組成物を挟持し
た。さらに、光を入射させる側とは反対側の基板に黒色
の光吸収層を設け、図3に示す構成の液晶表示素子を作
製した。
【0112】このような液晶表示素子にあっては、電極
間に60Vのパルス電圧を5msec印加すると、フォ
ーカルコニック状態(透明状態)を示し、Y値は1.1
8を示した。さらに、90Vのパルス電圧を5msec
印加すると、プレーナ状態(赤色着色状態)を示し、Y
値は3.51を示し、コントラストは2.97であっ
た。色純度は63.7%、反射率は23.3%であっ
た。
【0113】(比較例2)前記構造式(B9),(B4
1),(B42)で示される液晶性トラン化合物を15
wt%と前記構造式(C3),(C4),(C5)及び
以下に示す構造式(C49),(C50)で示される液
晶性ターフェニル化合物を35wt%含有し、液晶性エ
ステル化合物を含有しないネマティック液晶混合物に、
前記構造式(D2)で示されるカイラル材を15.6w
t%混合し、選択反射波長が550nmを示すカイラル
ネマティック液晶組成物を調製した。この液晶組成物
は、屈折率異方性が0.220、誘電率異方性が13.
8、等方相への相転移温度が82.1℃であった。
【0114】
【化30】
【0115】電極を形成したガラス基板間にスペーサを
挟んで間隙を7μmに調整し、前記液晶組成物を挟持し
た。さらに、光を入射させる側とは反対側の基板に黒色
の光吸収層を設け、図3に示す構成の液晶表示素子を作
製した。
【0116】このような液晶表示素子にあっては、電極
間に60Vのパルス電圧を5msec印加すると、フォ
ーカルコニック状態(透明状態)を示し、Y値は5.2
1を示した。さらに、90Vのパルス電圧を5msec
印加すると、プレーナ状態(緑色着色状態)を示し、Y
値は24.62を示し、コントラストは4.73であっ
た。色純度は54.4%、反射率は34.0%であっ
た。
【0117】(比較例3)前記構造式(A7),(A
8),(A9),(A’22),(A’23),(A’
24)で示される液晶性エステル化合物を49wt%と
前記構造式(C3),(C4),(C48)で示される
液晶性ターフェニル化合物を35wt%含有し、液晶性
トラン化合物を含有しないネマティック液晶混合物に、
前記構造式(D6)で示されるカイラル材及び前記構造
式(D1)で示されるカイラル材を21.1wt%混合
し、選択反射波長が550nmを示すカイラルネマティ
ック液晶組成物を調製したところ、室温でコレステリッ
ク相を示さず、スメクチック相が現れた。
【0118】(他の実施形態)なお、本発明に係る液晶
組成物及び液晶光変調素子は前記実施形態、実験例に限
定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更可
能である。
【0119】特に、液晶光変調素子は種々の構成を採用
することができる。また、実施形態、実験例で挙げた液
晶組成物の具体的成分はあくまで一例である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示素子の第1実施形態を示
す断面図、(A)はプレーナ状態を示し、(B)はフォ
ーカルコニック状態を示す。
【図2】本発明に係る液晶表示素子の第2実施形態を示
す断面図、(A)はプレーナ状態を示し、(B)はフォ
ーカルコニック状態を示す。
【図3】本発明に係る液晶表示素子の第3実施形態を示
す断面図。
【図4】本発明に係る液晶表示素子の第4実施形態を示
す断面図。
【図5】本発明に係る液晶表示素子の第5実施形態を示
す断面図。
【符号の説明】
10A〜10E…液晶表示素子 11,12…基板 13,14…電極 15…絶縁性薄膜 16…光吸収層 17…配向制御膜 20…柱状構造物 21…液晶組成物 25…電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 秀昭 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 4H027 BA02 BD02 BD04 BD08 BD17 BD20 BD21 BE02 BE03 CB01 CB04 CC01 CC04 CC05 CC08 CD07 CD08 CG01 CG04 CG05 CL01 CL03 CL04 CL05 CN01 CN04 CP03 CP04 CS04 CS05 CT08 CU01 CU04 CW01 CW03 CW04 DM07

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも液晶性エステル化合物、液晶
    性ターフェニル化合物及び液晶性トラン化合物を含有す
    るネマティック液晶と、少なくとも1種類のカイラル材
    とを含み、室温でコレステリック相を示すことを特徴と
    する液晶組成物。
  2. 【請求項2】 前記液晶性エステル化合物と液晶性ター
    フェニル化合物との合計含有量が前記ネマティック液晶
    に対して50wt%以上であることを特徴とする請求項
    1記載の液晶組成物。
  3. 【請求項3】 前記液晶性ターフェニル化合物の含有量
    が、前記ネマティック液晶に対して10wt%以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載の液晶化合物。
  4. 【請求項4】 前記液晶性ターフェニル化合物は、F基
    又はCl基の少なくとも一つを含むことを特徴とする請
    求項1、請求項2又は請求項3記載の液晶性化合物。
  5. 【請求項5】 前記液晶性エステル化合物の含有量が、
    前記ネマティック液晶に対して30wt%以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の液晶化合物。
  6. 【請求項6】 前記液晶性エステル化合物は、F基又は
    CN基の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項
    1、請求項2又は請求項5記載の液晶性化合物。
  7. 【請求項7】 前記ネマティック液晶には、さらに、少
    なくとも1種類の液晶性フェニルシクロヘキシル化合物
    を含有していることを特徴とする請求項1記載の液晶組
    成物。
  8. 【請求項8】 前記カイラル材の含有量が、液晶組成物
    の全量に対して約10〜45wt%であることを特徴と
    する請求項1記載の液晶組成物。
  9. 【請求項9】 前記ネマティック液晶は誘電率異方性が
    10〜30であることを特徴とする請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項
    7又は請求項8記載の液晶組成物。
  10. 【請求項10】 前記ネマティック液晶は誘電率異方性
    が15〜30であることを特徴とする請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項
    7又は請求項8記載の液晶組成物。
  11. 【請求項11】 前記ネマティック液晶は屈折率異方性
    が0.1〜0.30であることを特徴とする請求項1、
    請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、
    請求項7又は請求項8記載の液晶組成物。
  12. 【請求項12】 前記ネマティック液晶は屈折率異方性
    が0.15〜0.25であることを特徴とする請求項
    1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
    6、請求項7又は請求項8記載の液晶組成物。
  13. 【請求項13】 さらに、色素を含有していることを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請
    求項5、請求項6、請求項7又は請求項8記載の液晶組
    成物。
  14. 【請求項14】 さらに、紫外線吸収材を含有している
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4、請求項5、請求項6、請求項7又は請求項8記載
    の液晶組成物。
  15. 【請求項15】 少なくとも一方が光透過性である一対
    の基板間に、請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項
    8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12又
    は請求項13記載の液晶組成物を含む液晶層を挟持した
    ことを特徴とする液晶光変調素子。
JP28086699A 1999-09-30 1999-09-30 液晶組成物及び該組成物を用いた液晶光変調素子 Pending JP2001107050A (ja)

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