JP2002361662A - 芳香族ポリアミドフィルムおよびその製造方法、ならびに磁気記録媒体 - Google Patents

芳香族ポリアミドフィルムおよびその製造方法、ならびに磁気記録媒体

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JP2002361662A
JP2002361662A JP2002068900A JP2002068900A JP2002361662A JP 2002361662 A JP2002361662 A JP 2002361662A JP 2002068900 A JP2002068900 A JP 2002068900A JP 2002068900 A JP2002068900 A JP 2002068900A JP 2002361662 A JP2002361662 A JP 2002361662A
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aromatic polyamide
polyamide film
holes
thickness
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English (en)
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Masanori Sueoka
雅則 末岡
Akimitsu Tsukuda
佃  明光
Nobuaki Ito
伸明 伊藤
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 欠点が少なく、磁気記録媒体用ベースフィル
ム、特にコンピュータのメモリ用途であるデジタルデー
タストレージ用ベースフィルムとして好適な芳香族ポリ
アミドフィルム及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 厚みTが2〜4μmの範囲内にある芳香
族ポリアミドフィルムであって、深さが0.9T以上で
最大直径が0.1mm以上であり、かつ、芳香族ポリア
ミドフィルムを構成するポリアミドとは組成の異なる異
物を伴っている穴または貫通孔を有し、この穴または貫
通孔の総存在密度が0.005個/m2以下である芳香
族ポリアミドフィルムとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、欠点が少なく磁気
記録媒体用ベースフィルム、特にコンピュータのメモリ
用途であるデジタルデータストレージ用ベースフィルム
として好適な芳香族ポリアミドフィルム及び同フィルム
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオテープ、データメモリ用テ
ープ等の磁気記録媒体には高密度記録化の要求が強く、
ベースフィルムに薄膜化及び高弾性化が求められること
から、従来用いられているポリエステルフィルムと比較
してより剛性の高い芳香族ポリアミドフィルムを使用す
ることが提案されている。例えば、特公昭55−344
94号公報、特公平2−27426号公報、特公平2−
51463号公報等に開示がある。この様な磁気記録媒
体では、ベースフィルムの欠点が記録抜け(ドロップア
ウト)等の原因となるため厳しく管理する必要があり、
芳香族ポリアミドフィルムをベースフィルムとした場合
の無欠点性等について、例えば特開平8−279139
号公報等に開示がある。
【0003】磁気記録媒体の高記録密度化が進むと、よ
り小さな欠点でもドロップアウトが発生しやすくなる。
また特に、フィルムを貫通するような孔や貫通しないま
でも深さの大きな穴は、ドロップアウトの原因となるだ
けでなく、磁性層形成工程において、塗液や磁性粉がド
ラム等の設備を汚し、生産性を低下させる原因となって
いる。
【0004】しかしながら、芳香族ポリアミドフィルム
では特に厚みを薄くするに従って、より微小な異物が上
記の孔や穴の原因となり得る。これは、芳香族ポリアミ
ドが融点を持たず、溶液状態にしてキャストする必要が
あることから、キャスト時は非常に柔らかい状態にある
ことが原因の一つである。更に、溶媒として有機溶液や
強酸性溶液を用いるために、ポリエステルフィルム等の
溶融製膜と比較して製膜工程で異物が混入しやすくな
る。また、キャスト時は非常に柔らかい状態にあること
から支持体表面の影響も受けやすく、表面のわずかな凹
凸でフィルムに欠点が生じる易くなる。更に、支持体表
面に有機溶液や強酸性溶液が直接触れることから、支持
体表面は欠点の原因となるような微小な傷や穴等が生じ
易い。しかしながら、この様な問題を解決するために、
支持体を頻繁に更新したり、表面を処理し直すことは生
産性を大きく低下せるために好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明のフィルムは、
製膜方法を改良することによって上記の問題を解決し、
薄膜でも欠点の少なく、磁気記録媒体のベースフィルム
として好適な芳香族ポリアミドフィルムおよびその製造
方法等を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的は、厚みTが
2〜4μmの範囲内にある芳香族ポリアミドフィルムで
あって、深さが0.9T以上で最大直径が0.1mm以
上であり、かつ、芳香族ポリアミドフィルムを構成する
ポリアミドとは組成の異なる異物を伴っている穴または
貫通孔を有し、この穴または貫通孔の総存在密度が0.
005個/m2以下である芳香族ポリアミドフィルムに
よって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の芳香族ポリアミドフィル
ムは、厚みが2〜4μmの範囲内にある。厚みが4μm
を超えると磁気記録媒体とした時、一巻当たりに巻き取
れるテープの容量が小さくなる。また、厚みが2μm未
満の場合、芳香族ポリアミドをベースフィルムに用いて
も剛性が十分でなく、磁気ヘッドとのヘッドタッチが低
下する。一巻当たりの容量と剛性のバランスがよりよい
ことから、フィルム厚みは3〜3.6μmの範囲内にあ
ることがより好ましい。
【0008】更に、本発明の芳香族ポリアミドフィルム
は、その厚みをTとした時、深さが0.9T以上で最大
直径が0.1mm以上であり、芳香族ポリアミドフィル
ムを構成するポリアミドとは組成の異なる異物を伴って
いる穴または貫通孔を有しており、その穴または貫通孔
の総存在密度が0.005個/m2以下である。なお、
本発明においては、以後、芳香族ポリアミドフィルムの
厚みをTとしたとき、深さが0.9T以上で最大直径が
0.1mm以上である穴もしくは貫通孔をピンホールと
呼ぶ。
【0009】上記の異物を伴うピンホールは、主にポリ
マー溶液中の異物や突起形成に用いる粒子の凝集物等が
原因で発生すると推定され、これらピンホールが存在す
ると、磁気記録媒体としたときにドロップアウトなどの
欠点を発生させることとなる。このピンホールの総存在
密度が0.005個/m2を超える場合、ドロップアウ
トの発生頻度が高くなったり、磁性層形成工程でドラム
等の設備を汚すために好ましくない。ドロップアウトが
より少なくなることから、この存在密度は、0.003
個/m2以下がより好ましく、0.001個/m2以下が
更に好ましい。
【0010】また、本発明の芳香族ポリアミドフィルム
は、上記の異物を伴わないピンホールの総存在密度が
0.005個/m2以下であることが好ましい。異物を
伴わないピンホールは、主にキャスト時の支持体の凹凸
や傷が原因で発生すると推定される。この異物を伴わな
いピンホールも、異物を伴うピンホールと同様にドロッ
プアウトを発生させる原因となり、その総存在密度が
0.005個/m2を超える場合、ドロップアウトの発
生頻度が高くなったり、磁性層形成工程でドラム等の設
備を汚す傾向がみられる。ドロップアウトがより少なく
なることから、この異物を伴わないピンホールの総存在
密度は0.003個/m2以下がより好ましく、0.0
01個/m2以下が更に好ましい。
【0011】なお、上記のピンホールの測定は、以下の
方法により行う。
【0012】まず、フィルム裏面から偏光を通過させ、
その上から偏光板を最も暗くなる状態としてフィルムを
連続的に観察し、偏光の状態が著しく変化している部分
を欠点としてサンプリングする。測定面積としては、
1,000m2以上とすることが好ましい。次に、光学
顕微鏡で170倍に拡大して観察し、欠点の種類を分類
する。このうち、フィルムの厚み方向に貫通した孔、も
しくは、フィルム厚みの90%の深さを有する穴で、か
つ、最大直径が0.1mm以上のものをピンホールと分
類する。深さの測定は、レーザー顕微鏡等で行うとよ
い。また、穴の周囲が盛り上がっている場合などは、フ
ィルムの他の平坦な面を基準として測定する。また、最
大直径はキャスト時に支持体に接触しない側のフィルム
表層における孔もしくは穴の断面積を計算し、その円相
当径とする。
【0013】異物を伴っているかについては、ピンホー
ルに隣接して存在するか、または、ピンホールとペアと
なって存在するか、で判断する。更に、異物がフィルム
を構成する芳香族ポリアミドと組成が異なるものである
かの判断は、電子線マイクロアナライザーを用いて元素
分布分析を行い判断する。
【0014】本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、少
なくとも一方向において引張りヤング率(以後、単にヤ
ング率と呼ぶ。)が11GPa以上であることが好まし
い。ヤング率が11GPa未満の場合、加工時やテープ
に成形され使用される際の巻き取り時の高張力、張力変
動に対抗することができないことがある。このヤング率
は、少なくとも一方向について13GPa以上、特に1
5GPa以上であるとフィルムの薄膜化に好適であるの
でより好ましい。また、全ての方向のヤング率が11G
Pa以上であることが更に好ましい。
【0015】また、本発明の芳香族ポリアミドフィルム
は、伸度が5%以上であることが好ましい。伸度が5%
未満の場合、フィルムが脆くなり切れやすくなることが
ある。伸度は10%以上、特に20%以上であるとテー
プに加工した際に適度な柔軟性を持つことができるので
更にに好ましい。
【0016】さらに、本発明の芳香族ポリアミドフィル
ムは吸湿率が5%以下、さらに3%以下、特に2%以下
であると、湿度変化による寸法変化を抑制することがで
きるので好ましい。
【0017】また、本発明の芳香族ポリアミドフィルム
は、200℃、10分間での熱収縮率が0.5%以下、
特に0.3%以下であると、温度変化によるテープの寸
法変化が小さいのでさらに好ましい。
【0018】本発明で用いる芳香族ポリアミドとして
は、次の式(I)及び/又は式(II)で表される繰り
返し単位を有するポリアミドを用いることができる。式
(I):
【0019】
【化1】 式(II):
【0020】
【化2】 ここで、Ar1、Ar2、Ar3としては、例えば、
【0021】
【化3】 等を用いることができ、X、Yは、−O−、−CH
2−、−CO−、−CO2−、−S−、−SO2−、−C
(CH32−等の基を選択することができる。
【0022】更に、これらの芳香環上の水素原子の一部
が、フッ素や臭素、塩素等のハロゲン基(特に塩素)、
ニトロ基、メチルやエチル、プロピル等のアルキル基
(特にメチル基)、メトキシやエトキシ、プロポキシ等
のアルコキシ基等の置換基で置換されているものを用い
ると、吸湿率が低下し湿度変化による寸法変化が小さく
なるため好ましい。また、重合体を構成するアミド結合
中の水素が他の置換基によって置換されていてもよい。
本発明に用いられる芳香族ポリアミドは、上記の芳香環
がパラ配向性を有しているものが、全芳香環の80モル
%以上、より好ましくは90モル%以上をしめている
と、フィルムのヤング率及び熱収縮率が良好になるため
好ましい。ここでいうパラ配向性とは、例えば、芳香環
上主鎖を構成する2価の結合手が互いに同軸または平行
にある状態をいう。
【0023】本発明のフィルムは、磁気記録媒体とした
時の走行面や磁気記録媒体の磁性面上に突起を形成する
ために、粒子等を含有していてもよい。粒子としては無
機粒子や有機粒子があるが、本発明で用いることのでき
る無機粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミ
ニウム、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、コロイダ
ルシリカ、カーボンブラック、ゼオライト、その他の金
属微粉末等がある。また、本発明で用いることのできる
有機粒子としては、例えば、架橋ポリビニルベンゼン、
架橋アクリル、架橋ポリスチレン、ポリエステル、ポリ
イミド、ポリアミド、フッ素樹脂等の有機高分子からな
る粒子、あるいは、表面に上記有機高分子で被覆等の処
理を施した無機粒子または有機粒子などがある。
【0024】上記粒子の平均粒径が10〜500nmの
範囲内にあり、かつ上記粒子の含有量が芳香族ポリアミ
ドに対し0.01〜10重量%の範囲内にあることは、
フィルムや磁気記録媒体の走行面や磁性面に好ましい表
面性を付与できるため好ましい。
【0025】次に、本発明のフィルムの製造方法につい
て説明する。
【0026】本発明に使用される芳香族ポリアミドを、
芳香族ジ酸クロリドと芳香族ジアミンから得る場合に
は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性有機極性溶
媒中で溶液重合する方法により合成することができる。
【0027】この時、低分子量物の生成を抑制するた
め、反応を阻害するような水、その他の物質の混入は避
けるべきであり、効率的な攪拌手段をとることが好まし
い。また、溶解助剤として塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム、塩化リチウム、臭化リチウム、硝酸リチウム等
を添加してもよい。
【0028】単量体として芳香族ジ酸クロリドと芳香族
ジアミンを用いると塩化水素が副生するが、これを中和
する場合には周期律表I族かII族のカチオンと水酸化
物イオン、炭酸イオン等のアニオンからなる塩に代表さ
れる無機の中和剤、またエチレンオキサイド、プロピレ
ンオキサイド、アンモニア、トリエチルアミン、トリエ
タノールアミン、ジエタノールアミン等の有機の中和剤
を使用するとよい。また、基材フィルムの湿度特性を改
善する目的で、塩化ベンゾイル、無水フタル酸、酢酸ク
ロリド、アニリン等を重合の完了した系に添加し、ポリ
マの末端を封鎖してもよい。
【0029】本発明のフィルムを得るためにはポリマー
の固有粘度(ポリマー0.5gを硫酸中で100mlの
溶液として30℃で測定した値)は、0.5以上である
ことが好ましい。
【0030】製膜原液としては、中和後のポリマー溶液
をそのまま用いてもよいし、一旦、ポリマーを単離後、
溶剤に再溶解したものを用いてもよい。溶剤としては、
取り扱いが容易であることからN−メチル−2−ピロリ
ドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等
の有機極性溶媒が最も好ましいが、濃硫酸、濃硝酸、ポ
リリン酸等の強酸性溶媒も好ましく用いられる。製膜原
液中のポリマー濃度は2〜20重量%程度が好ましい。
【0031】また、フィルム表面に突起を形成するため
に粒子を添加する場合は、フィルム中で均一な分散と
し、凝集による欠点の発生を抑制するため、添加前に好
ましくは10ポイズ、より好ましくは1ポイズ以下の溶
媒に分散させておくことが好ましい。用いる溶媒として
は製膜原液と同じものが好ましいが、製膜性に特に悪影
響を与えなければ他の溶媒を使用してもかまわない。分
散方法としては、上記溶媒に粒子を入れ、撹拌式分散
器、ボールミル、サンドミル、超音波分散器等で分散す
る。この様に分散された粒子はポリマ溶液中へ添加混合
されるが、重合前の溶媒中へ添加あるいはポリマー溶液
の調製工程で添加してもよい。また、キャスト直前に添
加してもよい。
【0032】上記のように調製された製膜原液は、ピン
ホール等の欠点を抑制するため、製膜前に所定の濾過精
度を有するフィルターを通過せしめて溶液中に存在する
異物を除去することが好ましい。更に、支持体や延伸装
置のポリマーが接する面の平坦化やクリーン化、また、
それら装置が接する雰囲気のクリーン化を行うことが好
ましい。ここでフィルターの濾過精度とは、粒子をポリ
マー溶液あるいは溶媒等に分散し、フィルターを通過さ
せた時に、フィルター上に捕捉された粒子の粒径として
定義する。当然この濾過精度の値が小さくなるほど、よ
り小さな異物の除去が可能となる。本発明のフィルター
の濾過精度としては4μm未満が好ましく、より好まし
くは3μm未満、さらに好ましくは1.5μm未満であ
る。一方、支持体や延伸装置の平坦化としては、高さ、
あるいは深さが30μm以上の凹凸が皆無であることが
好ましい。更に支持体及び延伸装置のクリーン化として
は、高さが30μm以上である異物がなくなる様に、水
またはその他有機溶剤にて洗浄することが好ましい。ま
た、支持体及び延伸装置の雰囲気をクリーン化する方法
としては、周囲をエアフィルターにて覆う方法、あるい
はいわゆるクリーンルームにて製膜する方法がある。こ
の際の雰囲気のクリーン度は、好ましくはアメリカ連邦
規格Fed.Std.209Bに定めるクリーンルーム
規格で、クラス1000よりクリーンであることが好ま
しく、より好ましくはクラス100よりクリーンである
こと、更に好ましくはクラス10よりクリーンであるこ
とが良い。
【0033】更に、芳香族ポリアミドフィルムのピンホ
ールの数を本発明の規定の範囲内とするためには製膜原
液を支持体へのキャスト時のシートの厚みを50〜20
0μmの範囲内となるようにキャストし、支持体から剥
離後に実効面倍率で2倍以上延伸し、最終的に厚みが2
〜4μmのフィルムとする製膜方法をとる必要がある。
キャスト時のシートの厚みが50μm未満の場合、溶液
中の異物、キャスト時に溶液表面に付着した異物、ある
いは支持体表面のわずかな凹凸が原因となってピンホー
ルが発生することになる。また、キャスト時のシートの
厚みが200μmを超える場合は、最終フィルムの厚み
を薄くできなくなるだけではなく、乾燥に時間がかかり
生産性が低下したり、表面と中心部分の乾燥状態が異な
り厚み方向の物性に斑が生じることがあり好ましくな
い。生産性とフィルムの無欠点性がより両立できること
から、キャスト時のシートの厚みは80〜150μmの
範囲内にあることがより好ましい。キャスト厚みはポリ
マー溶液の吐出体積をキャスト幅と支持体の移動(回
転)速度で割って求める。ポリマー溶液の吐出体積(c
3)とは吐出量(g)を密度で割って求められる値
で、ポリマー溶液の密度はポリマー濃度が低いことから
溶媒の密度で近似する。また、剥離後の実効面倍率が2
倍未満の場合、十分なヤング率が発現できない場合があ
り好ましくない。ピンホールの発生を抑制しつつ、ヤン
グ率の高いフィルムが得られることから、実効面倍率は
2.5倍以上がより好ましく、3倍以上が更に好まし
い。実効面倍率の上限は配向が進みすぎフィルムがもろ
くなることから6倍程度が好ましい。実効面倍率とは、
長手、幅方向の延伸倍率を全て掛け合わせたものであ
る。ただし、延伸方向の直角方向が縮む(ネックダウン
する)場合は、(1−ネックダウン(%)/100)倍
延伸したものと定義し、これも掛け合わせる。
【0034】また、製膜原液に含まれる芳香族ポリアミ
ドの濃度は5重量%以上にすることが好ましい。ポリマ
ー濃度が5重量%未満の場合、溶液の粘度が低いことか
ら支持体表面の影響を受けやすくピンホールが発生しや
すくなる。ピンホールをより少なくできることから芳香
族ポリアミドの濃度は8重量%以上がより好ましく、1
0重量%以上が更に好ましい。芳香族ポリアミドの濃度
の上限は特にないが、高すぎると粘度が高くなり濾過や
口金からの押し出しが困難になることから、通常は20
重量%以下にすることが好ましい。
【0035】本発明の芳香族ポリアミドフィルムは乾式
法、乾湿式法、湿式法等によりフィルム化が行なわれる
が、高品位なフィルムが得られることから乾湿式法が好
ましい。
【0036】まず、乾湿式法を例にとって説明する。
【0037】上記製膜原液を口金からドラム、エンドレ
スベルト等の支持体上に押し出して薄膜とし、次いでか
かる薄膜層から溶媒を飛散させ、支持体から剥離可能な
重合体シートを得る。ここで言う重合体シートとは、ポ
リマー以外に溶剤、溶解助剤等を含む自己支持性を持つ
フィルム又はシートのことを言う。この時の乾燥温度
は、フィルム表面の平滑性が良くなることから80〜2
00℃が好ましい。
【0038】次に、剥離した重合体シートを長手方向に
延伸する。延伸時に重合体シートを70〜200℃に加
熱すると、延伸張力を小さくすることができ、ピーンホ
ールの発生をより抑制できることから好ましい。加熱方
法としては、熱風を用いる方法、高温のロールに接触さ
せて加熱する方法、赤外線を用いる方法等が挙げられ
る。延伸方法としては、ロールを用いてロール間の周速
度を変えることによって延伸する方法、チャックで把持
して延伸する方法等が挙げられる。
【0039】次いで、長手方向の延伸工程を終えた重合
体シートは、湿式工程に導入され、脱塩、脱溶媒などが
行なわれる。湿式工程を通さずにそのまま熱処理を行う
と、表面が大きくあれたり、カールが発生することがあ
る。また、脱溶媒時には大きな収縮応力が働くことから
延伸を行わないことが好ましい。
【0040】湿式工程を経たフィルムは水分の乾燥、熱
処理が行なわれる。熱処理温度は200〜400℃の範
囲にあることが好ましい。より好ましくは、240〜3
20℃である。熱処理温度が200℃未満の場合、フィ
ルムのヤング率が低下することがあり、400℃を超え
るとフィルムの結晶化が進みすぎて硬くて脆いフィルム
となることがあり好ましくない。
【0041】また、熱処理の際に、再度長手あるいは幅
方向に延伸を行ってもかまわない。延伸温度は200〜
400℃であることが好ましく、240〜320℃であ
ることがより好ましい。延伸温度がこの範囲より低いと
延伸時にピンホールが発生したりフィルムが破れやすく
なり、高すぎると分子が配向しにくくなりヤング率が不
十分なことがあり好ましくない。
【0042】また、延伸あるいは熱処理の後はフィルム
を徐冷する事が有効であり、50℃/秒以下の速度で冷
却する事が有効である。
【0043】乾式法は、乾湿式法から湿式工程を省いた
製膜法であり、その他の工程は乾湿式法と同じ要件を充
たす必要がある。ただし、湿式工程がないために乾燥工
程で除去できない無機塩等は製膜原液から予め除去して
おく必要がある。
【0044】次に、湿式法について説明する。
【0045】製膜原液を口金からドラム、エンドレスベ
ルト等の支持体上に押し出して薄膜とし、凝固浴中に導
入し、溶媒や溶解助剤等の添加物を除去する。この時、
できるだけ穏やかに脱溶媒を実施するために、凝固浴に
は、重合溶媒等の良溶媒と水等の貧溶媒の混合溶媒を用
いることが好ましい。また、貧溶媒に塩化カルシウム、
塩化マグネウシム、塩化リチウム、臭化リチウム、硝酸
リチウム等の無機塩を加えて調製された浴を用いてもよ
い。溶媒の抽出された重合体シートは、支持体から剥離
され、以下乾湿式法と同様の方法で製膜される。剥離時
の重合体シートのヤング率や延伸条件は乾湿式法と同様
の要件を充たす必要がある。更に、湿式法では、重合体
シート中に含まれる溶剤として貧溶媒も存在するが、良
溶媒である有機極性溶媒及び/又は強酸性溶媒が10重
量%以上、より好ましくは20重量%以上、更に好まし
くは30重量%以上含有されると高倍率に延伸した場合
にも破れにくいことからより好ましい。
【0046】なお本発明法で製造されるフィルムは、積
層フィルムであってもよい。例えば2層の場合には、重
合した芳香族ポリアミド溶液を二分し、それぞれに異な
る粒子等を添加した後積層する。更に、3層以上の場合
も同様である。これら積層の方法としては、例えば、口
金内での積層や、複合管での積層や、一旦1層を形成し
ておいてその上に他の層を形成する方法等がある。
【0047】本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、コ
ア等に巻き上げていきフィルムロールとすることができ
る。コアの材質は特に限定されず、紙、プラステック等
のものを使用できる。また、外径が1インチ以上10イ
ンチ以下、特に2インチ以上8インチ以下のものが好ま
しく用いられる。コア長は150mm以上2,000m
m以下、特に500mm以上1,500mm以下のもの
が好ましく用いられる。コアの巻き硬度は、85以上1
00以下、より好ましくは90以上100以下であるこ
とが好ましい。巻き硬度が上記の範囲より小さいと経時
によって幅方向のしわが発生しやすく、上記の範囲を超
えると長手方向の巻きじわが発生しやすくなることがあ
る。なお、巻き硬度とは、硬度計(例えば高分子計器
(株)製のハードネステスター等)によって測定される
値をいう。
【0048】また、上記のようにロールとしてコアにフ
ィルムを巻き取る場合、フィルムの幅を500mm以上
とし、長さを5,000m以上とすることが好ましい。
幅が500mmを下回ったり、長さが5,000m未満
であった場合は、磁性層形成時の収率が低下しやすくな
る。特に蒸着法により強磁性薄膜を形成する場合のよう
にバッチ式であるときに影響が大きい。収率がより良く
なることから、幅は、1,000mm以上がより好まし
く、2,000mm以上が更に好ましい。同様に長さ
は、8,000m以上がより好ましく、10,000m
以上が更に好ましい。
【0049】本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、フ
レキシブルプリント基板、コンデンサー、プリンターリ
ボン、音響振動板、太陽電池のベースフィルム等種々の
用途に好ましく用いられるが、少なくとも片面に磁性層
を設けた磁気記録媒体として用いられると高出力、高耐
久性を兼ね備えた本発明の芳香族ポリアミドフィルムの
効果が充分に発揮されるため、特に好ましい。
【0050】磁気記録媒体の形態は、ディスク状、カー
ド状、テープ状など特に限定されないが、民生用、プロ
用、D−1やD−2、D−3等の放送局用デジタルビデ
オカセット用途、DDS−2や3、4、データ8mm、
QIC等のデータストレージ用途に好適に用いることが
でき、特にデータ欠落等の信頼性が最も重視されるデー
タストレージ用途に最適に用いることができる。
【0051】本発明のフィルムが適用される高密度記録
媒体の磁性層は、特に限定されないが、強磁性金属薄膜
層として形成することが好ましい。強磁性金属薄膜層の
形成手段としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリン
グ法、イオンプレーティング法が好ましく用いられる
が、強磁性粉と有機バインダーからなる磁性層を塗布法
により形成してもよい。強磁性金属材料としては、C
o、Ni、Cr、Fe等の金属やこれらを主成分とする
合金等を用いることができる。
【0052】磁性層を形成後、ダイヤモンドライクコー
ティングの付与あるいは潤滑保護層の付与を施したり、
または両者を併用することは磁気記録媒体の耐久性向上
の点で好ましい。更に、磁性層と反対側の面により走行
性を向上させるために、公知の方法によりバックコート
層を設けてもよい。
【0053】本発明における物性の測定方法、効果の評
価方法は次の方法に従って行った。 (1)ヤング率、伸度 ロボットテンシロンRTA(オリエンテック社製)を用
いて20℃、相対湿度60%において測定した。試験片
は幅10mm、長さ50mmで、引っ張り速度は300
mm/分である。ただし、試験を開始してから加重が
0.1kgfを通過した点を伸びの原点とした。 (2)ピンホール個数 フィルムを、センターワインダーとサーフェスワインド
併用方式のスリッターにセットし、600mm幅にスリ
ットして、外径6インチのプラスティックコアに長さ1
0,000m、巻き硬度が90±1以内になるように巻
き上げ、巻き初め、中間点の5,000m及び巻き終わ
りからそれぞれ1,000mずつフィルムを採取し、以
下上記の方法に従って測定した。 (3)異物の判定 電子線マイクロアナライザーを用いた元素分布分析は以
下の条件で行った。
【0054】 a.使用装置 ニコン社製光学顕微鏡 OPTIPHOTO2 富士フィルム社製デジタルCCDカメラシステム HC-2000 日本電子社製電子線マイクロアナライザー JXA-8621MX b.分析条件 SEM像、反射電子像観察条件 加速電圧 15.0kV 元素分布分析(波長分散法:検出可能元素 5B〜92U) 加速電圧 15.0kV 照射電流 50.0nA 計測時間 30.0msec 画素数・画素長 128×128pixel 分析X線・分光結晶 CKα(44オングストローム)・NSTE SKα(5.373オングストローム)・PET ClKα(4.729オングストローム)・PET (4)ドロップアウト 得られたフィルムの支持体非接触面に、以下の組成から
なる磁性塗膜を乾燥後の膜厚で2μmとなるように塗設
した。
【0055】 ・γ−Fe23 微粉末 :200重量部 ・ポリウレタン樹脂 : 30重量部 ・ニトロセルロース : 10重量部 ・塩化ビニル : 10重量部 ・ポリイソシアネート : 5重量部 (溶媒:メチルエチルケトン) このようにして得られた磁性層塗設後のフィルムを、1
/2インチにスリットし、松下電器(株)製NV−37
00型ビデオデッキにより、常速にて4.4メガヘルツ
の信号を記録し、該テープを再生し、大倉インダストリ
ー(株)製ドロップアウトカウンタにて15μsec−
20dBにおけるドロップアウト数を20分間測定し、
1分間当たりのドロップアウト数(個/分)に換算し
た。
【0056】
【実施例】(実施例1)脱水したNMP中に一次粒径4
5nmのコロイダルシリカを20重量%添加し、超音波
分散器で10時間分散した。この粒子溶液を85モル%
に相当する2−クロルパラフェニレンジアミンと15モ
ル%に相当する4、4’−ジアミノジフェニルエーテル
とを溶解させた重合前のモノマー溶液に、シリカがポリ
マ当たり2重量%になるように添加した。この溶液に、
更に98.5モル%に相当する2−クロルテレフタル酸
クロリドを添加し、2時間撹拌により重合後、炭酸リチ
ウムで中和を行い、ポリマ濃度が11重量%の芳香族ポ
リアミド溶液を得た。
【0057】このようにして得られたポリマ溶液を用い
て、クリーン度がクラス1000の製膜室内で製膜し
た。まずこのポリマー溶液を濾過精度4μmのフィルタ
ーで、次いで1.5μmのフィルターで濾過した後、高
さ及び深さ30μm以上の突起、及び異物が皆無である
ベルト上に流延した。ただし、ベルトは流延前にアセト
ンで十分に洗浄し使用した。流延時のキャスト厚みは5
5μmであった。次に、180℃の熱風で2分間加熱し
て溶媒を蒸発させ、自己支持性を得た重合体シートをベ
ルトから連続的に剥離した。次に、この重合体シートを
130℃に加熱し、長手方向に1.6倍延伸した。この
時のネックダウンは11%であった。次いで、NMPの
濃度勾配をつけた水槽内へフィルムを導入して残存溶媒
と中和で生じた無機塩の水抽出を行った。続いて、28
0℃のステンターにて水分を乾燥後、幅方向に1.6倍
の延伸及び熱処理を、合計1.5分間行い、20℃/秒
の速度で徐冷した。最終的に、厚み2.4μmの芳香族
ポリアミドフィルムを得た。
【0058】ピンホールの数は少なく、磁気記録媒体と
したときのドロップアウトも良好であった。 (実施例2)ポリマー溶液の吐出量とベルト速度を調整
し、流延時のキャスト厚みを90μmとした以外は実施
例1と同様の方法で製膜し、厚み3.9μmの芳香族ポ
リアミドフィルムを得た。
【0059】ピンホールの数は少なく、磁気記録媒体と
したときのドロップアウトも良好であった。 (実施例3)ポリマー溶液の吐出量とベルト速度を調整
し、流延時のキャスト厚みを180μmとした。更に、
長手方向及び幅方向の延伸倍率をともに2.4倍とした
以外は実施例1と同様の方法で製膜し、厚み3.8μm
の芳香族ポリアミドフィルムを得た。なお、長手方向延
伸時のネックダウンは18%であった。
【0060】ピンホールの数は少なく、磁気記録媒体と
したときのドロップアウトも良好であった。 (実施例4)フィルターを濾過精度4μmのみとした以
外は実施例3と同様の方法で製膜し、厚み3.8μmの
芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0061】実施例3と比較して、異物を伴うピンホー
ルの数が若干増加し、磁気記録媒体としたときのドロッ
プアウトが若干悪化した。 (実施例5)ベルトをアセトンで洗浄せずに使用した以
外は実施例3と同様の方法で製膜し、厚み3.8μmの
芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0062】実施例3と比較して、異物を伴うピンホー
ル、伴わないピンホールともに数が若干増加し、磁気記
録媒体としたときのドロップアウトが若干悪化した。 (実施例6)製膜室のクリーン度をクラス2200にし
た以外は実施例3と同様の方法で製膜し、厚み3.8μ
mの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0063】実施例3と比較して、異物を伴うピンホー
ルの数が若干増加し、磁気記録媒体としたときのドロッ
プアウトが若干悪化した。 (実施例7)ポリマー濃度を6重量%にした以外は実施
例3と同様の方法で製膜し、厚み2.2μmの芳香族ポ
リアミドフィルムを得た。
【0064】実施例3と比較して、異物を伴わないピン
ホールの数が若干増加し、磁気記録媒体としたときのド
ロップアウトが若干悪化した。 (実施例8)ポリマー濃度を4.5重量%、流延時のキ
ャスト厚みを180μm、長手方向及び幅方向の延伸倍
率をそれぞれ1.6倍、2.4倍とした以外は実施例1
と同様の方法で製膜し、厚み2.2μmの芳香族ポリア
ミドフィルムを得た。なお、長手方向延伸時のネックダ
ウンは13%であった。
【0065】実施例1と比較して、異物を伴わないピン
ホールの数が若干増加し、磁気記録媒体としたときのド
ロップアウトが若干悪化した。 (比較例1)流延時のキャスト厚みを45μm、長手方
向、幅方向の延伸倍率をそれぞれ1.1倍、1.2倍と
する以外は実施例1と同様の方法で製膜し、厚み3.8
μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。長手方向延伸
時のネックダウンは8%であった。
【0066】ピンホールの数は多く、磁気記録媒体とし
たときのドロップアウトも悪化した。 (比較例2)流延時のキャスト厚みを45μmにする以
外は実施例1と同様の方法で製膜し、厚み2.1μmの
芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0067】ピンホールの数は多く、磁気記録媒体とし
たときのドロップアウトも悪化した。 (比較例3)流延時のキャスト厚みを180μm、長手
方向、幅方向の延伸倍率をそれぞれ1.1倍、1.2倍
とする以外は実施例1と同様の方法で製膜し、厚み1
4.5μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0068】ピンホールの数は少ないが、高密度磁気記
録媒体のベースフィルムとして使用可能な厚みのフィル
ムは得られなかった。 (比較例4)流延時のキャスト厚みを250μm、長手
方向、幅方向の延伸倍率をそれぞれ2.4倍、2.4倍
とする以外は実施例1と同様の方法で製膜し、厚み5.
1μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0069】ピンホールの数は少ないが、高密度磁気記
録媒体のベースフィルムとして使用可能な厚みのフィル
ムは得られなかった。また、伸度も大きく低下した (比較例5)ポリマー濃度を4.5重量%とする以外は
比較例4と同様の方法で製膜し、厚み2.0μmの芳香
族ポリアミドフィルムを得た。
【0070】比較例4と比べて厚みを薄くすることはで
きたが、ピンホールの数は多く、磁気記録媒体としたと
きのドロップアウトも大きく悪化した。
【0071】
【表1】
【0072】
【発明の効果】本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、
欠点が少なく、磁気記録媒体用ベースフィルム、特にコ
ンピュ−タのメモリ用途であるデジタルデータストレー
ジ用ベースフィルムとして好適なフィルムを得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 77:00 B29K 77:00 B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 77:10 C08L 77:10 Fターム(参考) 4F071 AA56 AH14 BB02 BC01 BC08 BC12 BC13 BC16 4F205 AA30 AC05 AG01 GA07 GE22 GW21 4F210 AA30 AB17 AG01 AG28 AH38 AR06 AR12 QA02 QC06 QD13 QG01 QG18 QW05 QW15 5D006 CB03 CB07 5D112 AA02 AA22 BA01 BA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みTが2〜4μmの範囲内にある芳香
    族ポリアミドフィルムであって、深さが0.9T以上で
    最大直径が0.1mm以上であり、かつ、芳香族ポリア
    ミドフィルムを構成するポリアミドとは組成の異なる異
    物を伴っている穴または貫通孔を有し、この穴または貫
    通孔の総存在密度が0.005個/m2以下である芳香
    族ポリアミドフィルム。
  2. 【請求項2】 深さが0.9T以上で最大直径が0.1
    mm以上であり、かつ、芳香族ポリアミドフィルムを構
    成するポリアミドとは組成の異なる異物を伴っていない
    穴または貫通孔を有し、この穴または貫通孔の総存在密
    度が0.005個/m2以下である、請求項1記載の芳
    香族ポリアミドフィルム
  3. 【請求項3】 少なくとも一方向のヤング率が11GP
    a以上である、請求項1または2に記載の芳香族ポリア
    ミドフィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族
    ポリアミドフィルムの少なくとも片面に磁性層を設けて
    なる磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 芳香族ポリアミドと溶剤とを含む製膜原
    液を厚みが50〜200μmの範囲内となるように支持
    体へキャストしてシートとした後、このシートを支持体
    から剥離し、次いで実効面倍率が2倍以上となるように
    延伸することを特徴とする芳香族ポリアミドフィルムの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 製膜原液に含まれる芳香族ポリアミドの
    濃度が5重量%以上である、請求項5に記載の芳香族ポ
    リアミドフィルムの製造方法。
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