JP2002361631A - タイヤ加硫機および加硫処理済タイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤ加硫機および加硫処理済タイヤの製造方法

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JP2002361631A
JP2002361631A JP2001172340A JP2001172340A JP2002361631A JP 2002361631 A JP2002361631 A JP 2002361631A JP 2001172340 A JP2001172340 A JP 2001172340A JP 2001172340 A JP2001172340 A JP 2001172340A JP 2002361631 A JP2002361631 A JP 2002361631A
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tire
mold
tread mold
vulcanizer
gripping
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JP2001172340A
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Toshibumi Murakami
俊文 村上
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクト化および製造コストの低減または
広範なサイズのタイヤが把持可能なタイヤ加硫機、なら
びにこのタイヤ加硫機を用いたタイヤの製造方法を提供
すること。 【解決手段】 内部で未加硫タイヤを加硫処理して加硫
処理済タイヤを成型するように前記タイヤの円周方向に
複数に分割されて形成されたトレッド金型と、各トレッ
ド金型をその軸線方向に保持するトレッド金型保持体と
を有するタイヤ加硫機に設けられ、各トレッド金型を前
記タイヤの半径方向に開閉するタイヤ加硫機用金型開閉
機構であって、前記トレッド金型保持体はその水平面に
案内部が形成されているとともに、該案内部に沿って前
記タイヤの半径方向へ移動可能とされていることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に装着す
る空気タイヤを金型内で加硫処理するタイヤ加硫機、お
よびタイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】未加硫タイヤを金型内で加硫処理して加
硫処理済タイヤを製造する従来のタイヤ加硫機につい
て、例えば、特開平5−200754号公報に開示され
たものがある。このタイヤ加硫機について、図11〜図
16に基づき説明する。以下、未加硫タイヤおよび加硫
処理済タイヤをそれぞれT,t、これらタイヤの軸線を
Pと呼ぶ。
【0003】図11〜図13に示すように、ベース部1
01a、支柱部101bおよびビーム部101cからな
る本体フレーム101がある。そのベース部101a上
には、未加硫タイヤTを加硫処理するための二組の金型
組立体102,102が、図11において左右にそれぞ
れ据置かれている。金型組立体102の上部にはボルス
タープレート120および上部中心機構104が、下部
には下部中心機構103が備えられている。下部中心機
構103は、薄膜の弾性体からなるブラダB(図13参
照)を介して未加硫タイヤTの内側に加圧加熱媒体を導
入する導入流路(図示せず)、およびブラダBを未加硫
タイヤTの内部に出し入れするブラダ操作機構(図示せ
ず)を有している。
【0004】一方、上部中心機構104は、金型開閉機
構107(図13参照)を内装し、ブラケット105に
装着されている。ブラケット105は支柱部101bに
対して昇降可能に組み付けられており、また、このブラ
ケット105にはボルスタープレート120が固定され
ている。そして、ビーム部101cに固定されたシリン
ダ106のピストンロッド106aが、上部中心機構1
04の上端に連結されている。すなわち、シリンダロッ
ド106aの伸縮作用により、金型組立体102,上部
中心機構104,ボルスタープレート120ならびにブ
ラケット105が一体的に昇降する。
【0005】図12に示すように、支柱部101bの前
面(図12において下側)には未加硫タイヤ搬入装置1
08が、後面(図12において上側)には加硫処理済タ
イヤ搬出装置109が組みつけられている。未加硫タイ
ヤ搬入装置108は、タイヤ把持機構108aおよび昇
降・旋回運動が可能なスイングアーム108bからな
る。同様に、加硫処理済タイヤ搬出装置109は、タイ
ヤ把持機構109aおよび昇降・旋回運動が可能なスイ
ングアーム109bからなる。
【0006】次に、金型組立体102および上部中心機
構104について、図13を用いて更に詳述する。本体
フレーム101のベース部101a上面には、断熱版1
10を介して底板111が固定されている。底板111
の上面には、下円板112と該下円板112の外周を案
内する案内円板113とが同軸的に取付けられている。
そして、下円板112の上面には、金型Mの下部を構成
する(すなわち、未加硫タイヤTの一側面を成型する)
下サイドウォールモールドMbが固定されている。
【0007】また、上円板122が下円板112と同一
軸線(軸線P)を有して配置され、その下面に金型Mの
上部を構成する(すなわち、未加硫タイヤTの他側面を
成型する)上サイドウォールモールドMaが固定されて
いる。そして、上円板122には、未加硫タイヤT,加
硫処理済タイヤtの半径方向(以下、単に「半径方向」
と呼ぶ。)外方へ延伸されたアーム部122aが形成さ
れている。このアーム部122には、複数のセグメント
12が円周方向等間隔に環状に並べて滑動自在(拡縮自
在)に吊り下げられている。そして、各セグメント12
の内方面には、金型Mの側周面を構成するトレッド金型
Mcがそれぞれ保持されている。
【0008】また、セグメント114には爪114a,
114bが、また上円板122、下円板112にはそれ
ぞれフランジ部122a,112aが設けられている。
そして、セグメント114が縮径時(軸線Pに向かって
半径方向に滑動時)に、爪114a,114bとフラン
ジ部122a,112aとがそれぞれ係合する。このと
き、金型Mを構成する上サイドウォールモールドMa,
下サイドウォールモールドMbおよびトレッド金型Mc
が閉鎖接合して、未加硫タイヤTの外面が形作られる
(図13に示す状態)。
【0009】また、セグメント114の半径方向外方に
は、末広がりに傾斜した傾斜外周面が形成されている。
そして、この傾斜外周面に対して摺動自在に当接する内
方傾斜面を備えた無端環状のアウターリング115が配
置されている。このアウターリング115は、スペーサ
リング119を介してボルスタープレート120の下面
に固定されている。アウターリング115の内方傾斜面
には、断面T字状のTブロック116が上下方向に延在
して固定されている。また、セグメント114の傾斜外
周面には、断面T字状のT型溝114cが上下方向に延
在して設けられている。そして、前記Tブロック116
は、T型溝114cに沿って走行可能に嵌合されている
(図14参照)。すなわち、アウターリング115とセ
グメント114とは相対的に半径方向に滑動自在である
と共に、この滑動によりセグメント114は、軸線Pに
対し半径方向に拡縮移動する。
【0010】また、プラテン型タイヤ加硫機とするため
に、上円板122,下円板112およびアウターリング
115に蒸気通路を設けて熱板とし、金型Mの外方から
加熱可能な構成となっている。
【0011】一方、上部中心機構104は、上部にトッ
ププレート127が設けられた外筒125と、この外筒
125に内装された金型開閉機構107からなる(図1
3)。金型開閉機構107は、トッププレート127に
固定されたシリンダ129と、外筒125の内側に固定
されたブッシュ127の内周面を滑動するヘッドブロッ
ク126とを備えている。ヘッドブロック126は、シ
リンダ129のピストンロッド129a、および上円板
122とそれぞれ連結されている。
【0012】次に、未加硫タイヤ搬入装置108につい
て、未加硫タイヤTを把持するタイヤ把持機構108a
の構成を、図15および図16を用いて更に詳述する。
なお、加硫処理済タイヤ搬出装置109のタイヤ把持機
構109aも、タイヤ把持機構108aと同一に構成さ
れている。図15に示すように、スイングアーム108
bに対して円板状のプレート130が連結されている。
プレート130の下面中央には角柱131が固定され、
角柱131の各側面にストローク一定の把持用シリンダ
132が取付けられている。把持用シリンダ132は、
そのシリンダロッド132aが角柱131に直交する方
向に伸縮するよう配置されている。そして、各シリンダ
ロッド132aの先端には把持爪133が固定されてい
る。
【0013】上述した構成により、従来のタイヤ加硫機
は、以下のように動作する。図13は、未加硫タイヤT
が金型M内で加硫処理されている状態(金型Mが閉じた
状態)を示している。加硫処理中、下部中心機構103
内の導入流路を通って、例えば高温高圧蒸気などの加圧
加熱媒体がブラダB内部に導入される。導入された加圧
加熱媒体は、ブラダBを介して未加硫タイヤTを内側か
ら加圧・加熱し、金型Mへと押し付けて加硫成型する。
【0014】加硫成型終了後は、加圧加熱媒体を導入通
路から排出し、ブラダBを収縮させる。そして、金型開
閉機構107のシリンダ129を作用させてピストンロ
ッド129aを伸長させる。このとき、シリンダ129
の出力は、ヘッドブロック126および上円板122を
介して、セグメント114が鉛直方向に下降するよう作
用する。しかし、セグメント114の底面は案内円板1
13に当接しているため、セグメント114gは案内円
板113から上方の反力を受ける。この反力は上円板1
22、ヘッドブロック126を経てシリンダ129に伝
達されるため、シリンダ129が鉛直方向に上昇するよ
う作用する。したがって、シリンダ129と間接的に連
結されているアウターリング115も上昇することとな
り、鉛直方向への下降作用が働いているセグメント11
4との間で相対運動が生じる。つまり、セグメント11
4が拡径する(軸線Pに対し、半径方向外側へ移動す
る)。
【0015】かくして、各セグメント114に保持され
たトレッド金型Mcが加硫処理済タイヤtから剥離離脱
して外方へ開くとともに、爪114a,114bとフラ
ンジ部122a,112aの係合が外れる。その後、シ
リンダ106を作用させて、上部中心機構104,ボル
スタープレート120ならびにブラケット105を上昇
させ、加硫処理済タイヤtを開放する。
【0016】そして、加硫処理済タイヤ搬出装置109
のスイングアーム109bを旋回させ、タイヤ把持機構
109aを下サイドウォールモールドMb上の加硫処理
済タイヤtの上方へ移動させる。次に、スイングアーム
109bを下降させて角柱131を加硫処理済タイヤt
の中空部に挿入した後、把持用シリンダ132を作用さ
せて把持爪133を半径方向外方へ伸長させ、加硫処理
済タイヤtの内縁部へ引掛けて把持する(図15)。把
持された加硫処理済タイヤtは、スイングアーム109
bを上昇させた後、スイングアーム109bを旋回させ
てコンベア等のタイヤ移送装置(図示せず)に運ばれ
る。
【0017】なお、未加硫タイヤTを金型組立体102
内へ搬入し、図13に図示する加硫状態(金型Mを閉じ
た状態)へとセットするには、まず、未加硫タイヤ搬入
装置108を、上述の加硫処理済タイヤ搬入装置109
とは逆の順序で作用させ、未加硫タイヤTを搬入する。
その後、シリンダ106を作用させて、上部中心機構1
04を下降させ、金型Mを閉じる。そして、加圧加熱媒
体をブラダB内に導入して、ブラダBを介して未加硫タ
イヤTを内側から加硫処理する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
タイヤ加硫機は、各々のトレッド金型Mcを保持するセ
グメント114を開閉するために、セグメント114と
アウターリング115は、アウターリング115の内方
傾斜面のTブロック116と、セグメント114の傾斜
外周面のT型溝114cとが嵌合することによりリンク
されている。
【0019】すなわち、タイヤT,tの搬出入のためシ
リンダ106および金型開閉機構107のシリンダ12
9を作用させると、傾斜面に設けられているTブロック
116とT型溝114aとが相対的に摺動するため、そ
の段差部(切欠部)には特に過大な応力集中が発生す
る。この応力集中によるTブロック116,T型溝11
4cの破損防止のために材料を必然と厚肉にしなければ
ならず、したがって、金型開閉機構107はもとより、
タイヤ加硫機全体のコンパクト化を阻害していた。ま
た、セグメント114とアウターリング115の摺動性
を高くするためには、Tブロック116,T型溝114
cに高い加工寸法精度を要するうえ、傾斜面にT型溝1
14cのような溝加工を施したり、応力集中を低減する
目的で段差部(切欠部)に丸みを設けることは、非常に
困難を極める。したがって、従来のタイヤ加硫機は製造
コストが高騰していた。
【0020】また、未加硫タイヤ搬入装置108,加硫
処理済タイヤ搬出装置109のタイヤ把持機構108
a,109aは、把持用シリンダ132がストローク一
定であると共に、把持爪133を備えたシリンダロッド
132aがタイヤT,tの内縁に向けて伸縮するよう配
置されている。よって、シリンダロッド132a先端の
把持爪133の移動量が一定で、しかもその動きは直線
的なものに制限されている。すなわち、タイヤT,tの
サイズが異なれば内縁径も異なるため、把持可能なタイ
ヤサイズは非常に狭い範囲に限定されてしまう。つま
り、把持不可能なタイヤT,tを加硫する場合は、その
たびに把持爪133を最適なものに交換する作業が必要
であり、加硫効率(生産効率)の向上が阻害されてい
た。加えて、把持爪133の動きが直線的であるため、
この把持爪133を駆動する把持用シリンダ132は軸
線Pから半径方向外方へ向かって放射状に配置する必要
がある。したがって、タイヤ把持機構108a,109
aは広大な設置スペースを要し、よって、タイヤ加硫機
全体のコンパクト化が阻害されていた。
【0021】本発明は、上述のような課題に鑑み、コン
パクト化および製造コストの低減または広範なサイズの
タイヤが把持可能なタイヤ加硫機、ならびにこのタイヤ
加硫機を用いたタイヤの製造方法を提供することであ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、内部で未加硫タイヤを加硫処理して加硫処理済タイ
ヤを成型するように前記タイヤの円周方向に複数に分割
されて形成されたトレッド金型と、各トレッド金型をそ
の軸線方向に保持するトレッド金型保持体とを有するタ
イヤ加硫機に設けられ、各トレッド金型を前記タイヤの
半径方向に開閉するタイヤ加硫機用金型開閉機構であっ
て、前記トレッド金型保持体はその水平面に案内部が形
成されているとともに、該案内部に沿って前記タイヤの
半径方向へ移動可能とされていることを特徴としてい
る。
【0023】このタイヤ加硫機用金型開閉機構において
は、トレッド金型を保持するトレッド金型保持体の案内
部は水平面に形成されているため、前記案内部に加わる
曲げ力(外力)が従来に比して低減される。したがっ
て、トレッド金型の開閉時、すなわち、タイヤの半径方
向への移動時に前記案内部へ発生する応力集中が低減さ
れることとなる。更に、前記案内部の加工を水平面に施
すため、工作機械などによる加工の際に、高い寸法精度
を要する加工も容易に行うことが可能となる。
【0024】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のタイヤ加硫機用金型開閉機構において、前記トレッド
金型保持体の半径方向外方に、末広がりに傾斜した傾斜
外周面が形成されるともに、該傾斜外周面を当接面とし
て前記トレッド金型保持体に対して囲設された無端環状
体を備え、前記トレッド金型保持体は、前記無端環状体
の鉛直方向への昇降運動に対応して前記タイヤの半径方
向へ移動するように前記無端環状体とリンクされている
ことを特徴としている。
【0025】このタイヤ加硫機用金型開閉機構において
は、無端環状体が前記トレッド金型保持体の内側からの
加硫内圧に抗することとなる。よって、前記加硫内圧が
高圧であっても安定して加硫作業が行われる。また、前
記無端環状体と前記トレッド金型保持体とがリンクされ
ることにより、前記トレッド金型保持体の開閉作業工程
が削減されることとなる。
【0026】請求項3に記載の発明は、未加硫タイヤを
金型内で加硫処理して加硫処理済タイヤを成型するタイ
ヤ加硫機に設けられ、前記未加硫タイヤまたは前記加硫
処理済タイヤを把持して前記金型内から搬出するタイヤ
加硫機用タイヤ把持機構であって、前記タイヤの中空部
から内縁部へと挿入されて前記タイヤを把持する複数の
把持爪を有するとともに、各把持爪は、前記タイヤの軸
線を含む鉛直面内で旋回可能とされていることを特徴と
している。
【0027】このタイヤ加硫機用タイヤ把持機構におい
ては、前記把持爪がタイヤの軸線を含む鉛直面内で旋回
可能に構成されていることにより、従来と同一ストロー
クの駆動源を用いた場合、前記把持爪の先端部がより半
径方向外方に移動することとなる。したがって、把持可
能なタイヤの内縁径が従来に比してより広範となる。ま
た、前記把持爪の把持動作が旋回運動であるため、前記
駆動源をよりコンパクトに配置されることができ、把持
爪をより狭いスペースへ収納配置することが可能とな
る。
【0028】請求項4に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載のタイヤ加硫機用金型開閉機構、及び/
又は、請求項3に記載のタイヤ加硫機用タイヤ把持機構
を有するタイヤ加硫機であることを特徴としている。
【0029】このタイヤ加硫機においては、コンパクト
化が可能な請求項1ないし請求項3に記載のタイヤ加硫
機用金型開閉機構またはタイヤ加硫機用把持機構の何れ
か一つを備えることにより、タイヤ加硫機全体が従来に
比してコンパクト化されるとこととなる。
【0030】また、請求項5に記載の発明は、内部で加
硫処理を行うようにタイヤの円周方向に複数に分割され
て形成されたトレッド金型と、各トレッド金型を内方向
に保持するトレッド金型保持体と、前記タイヤの中空部
から内縁部へと挿入されて前記タイヤを把持する複数の
把持爪を有するタイヤ加硫機のタイヤ加硫方法であっ
て、前記各把持爪を未加硫タイヤの軸線を含む鉛直面内
で旋回させ、その中空部から内縁部へと挿入して前記未
加硫タイヤを把持し、把持された前記未加硫タイヤを前
記各トレッド金型内へ移送したのち、前記各把持爪を逆
旋回させて該把持爪から前記未加硫タイヤを解放し、前
記各トレッド金型保持体をその水平面に設けた案内部に
沿って、前記軸線に向かって半径方向に移動させて前記
各トレッド金型を閉鎖し、閉鎖された前記トレッド金型
内の未加硫タイヤを加硫処理して加硫処理済タイヤに成
型したのち、前記把持爪を前記加硫処理済タイヤの軸線
を含む鉛直面内で旋回させ、その中空部から内縁部へと
挿入して前記加硫処理済タイヤを把持し、前記各トレッ
ド金型保持体を前記案内部に沿って前記タイヤの半径方
向外方へと移動させて前記トレッド金型を開放したの
ち、前記加硫処理済タイヤを前記トレッド金型内から取
り出すことを特徴としている。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態に係るタイヤ加硫機について、詳細に説明す
る。なお、従来と共通の構成要素については同一符号を
用いる。また、未加硫タイヤ,加硫処理済タイヤをそれ
ぞれT,tと、これらタイヤの軸線をPと呼ぶ。
【0032】図9は未加硫タイヤTを加硫処理している
状態(金型Mを閉じた状態)を示すタイヤ加硫機の全体
図である。図10は金型Mを開いて加硫処理済タイヤt
を取り出した状態を示すタイヤ加硫機の全体図である。
図9,図10に示すように、複数の柱1a及びビーム1
b等からなる枠組み1に対し、タイヤ搬出装置3,タイ
ヤ加硫機用タイヤ把持機構30等が備えられている。ま
た、床面に据付けられた架台4上に金型組立体2,タイ
ヤ加硫機用金型開閉機構15等が備えられている。金型
組立体2の周辺には、未加硫タイヤTを金型組立体2内
に搬入するローダ(図示せず),加硫処理済タイヤtを
冷却するPCI(post cure infrate
r:図示せず),冷却された加硫処理済タイヤtを搬送
するコンベア等の搬送手段(図示せず)が設置されてい
る。
【0033】金型組立体2は、搬入された未加硫タイヤ
Tを加硫処理し、加硫処理済タイヤtを製造するタイヤ
加硫機能を有している。また、タイヤ搬出装置3は、タ
イヤ加硫機用タイヤ把持機構30を備えており、加硫処
理済タイヤtを把持して金型組立体2内から搬出し、P
CIへと移送する機能を有している。
【0034】次に、図1を用いて、金型組立体2および
架台4について更に詳述する。図1に示すように、架台
4は、床面上に固定されたベースフレーム5と、このベ
ースフレーム5の上面に固定された断熱板6、および断
熱板保護プレート49を備えている。
【0035】一方、金型組立体2は、前記断熱板保護プ
レート49上に載置された下部熱板48を備え、この下
部熱板48上に円盤状のロアプレート7が固定されてい
る。ロアプレート7の外周にはフランジ部7aが形成さ
れている。また、ロアプレート7の上面には、金型Mの
下部を構成する(すなわち、未加硫タイヤTの一側面を
成型する)環状の下サイドウォールモールドMbが、ロ
アプレート7と同一軸線(軸線P)を有して固定されて
いる。さらに、下サイドウォールモールドMbの内方に
は、未加硫タイヤTの一の内縁部を成型する環状の下ビ
ードリングMeが下サイドウォールモールドMbと同一
軸線(軸線P)を有して設けられている。
【0036】金型組立体2には、上面にクランプ軸5
0,50が固定された環状のアッパープレート11が下
サイドウォールモールドMbと同一軸線(軸線P)を有
して備えられ、このアッパープレート11上に上部環状
熱板10が載置されている。この上部環状熱板10には
各クランプ軸50,50が貫通可能な孔が形成され、こ
の孔に各クランプ軸50を通過させることにより上部環
状熱板10を所定の位置に配置している。また、アッパ
ープレート11の外周面には、ロアプレート7と同様に
フランジ部11aが形成されている。そして、アッパー
プレート11の下面には、金型Mの上部を構成する(す
なわち、未加硫タイヤTの他側面を成型する)上サイド
ウォールモールドMaが下サイドウォールモールドMb
と同一軸線(軸線P)上に固定されている。さらに、上
サイドウォールモールドMaの内方には、未加硫タイヤ
Tの他の内縁部を成型する上ビードリングMdが上サイ
ドウォールモールドMaと同一軸線(軸線P)を有して
設けられている。
【0037】ロアプレート7の水平面H上には、8個の
セグメント(トレッド金型保持体)12が円周方向等間
隔に環状に並べて滑動自在に配置されている(図5参
照)。このセグメント12の上部および下部には、図1
に示すように、それぞれ円弧状の爪12a,12bが軸
線Pに向かって突出して形成されている。また、各セグ
メント12の内方向(軸線P側)には、金型Mの側周面
を構成する円弧状のトレッド金型Mcがボルト締めされ
ている。そして、各セグメント12の爪12a,12b
とフランジ部11a,7aとがそれぞれ係合すると、金
型Mを構成する上サイドウォールモールドMa,下サイ
ドウォールモールドMb,各トレッド金型Mc,上ビー
ドリングMdおよび下ビードリングMeが閉鎖接合し、
未加硫タイヤTの外形を成型するよう構成されている。
各セグメント12の半径方向外方には、末広がりに傾斜
した傾斜外周面12cが形成されている。また、各セグ
メント12を外方から囲むようにして無端環状のアウタ
ーリング13(無端環状体)が設けられている。このア
ウターリング13は、金型Mの閉鎖接合時に前記傾斜外
周面12cと隙間なく当接する内方傾斜面13cを備え
ている。
【0038】また、ロアプレート7には、図1に示すよ
うに、ブラダ挟持機構44が軸線P上に設けられてい
る。ブラダ挟持機構44は、鉛直方向(図1の上下方
向)に昇降可能な中心軸45と、中心軸45に固定され
た円盤状のブラダ挟持用下プレート46と、環状のブラ
ダ挟持用上プレート47とを備えている。中心軸45に
は、タイヤ加硫機外部とブラダ内部とを結ぶ蒸気通路
(図示せず)が設けられている。そして、薄膜の弾性体
からなるブラダBが、ブラダ挟持用上プレート47とブ
ラダ挟持用下プレート46との間に挟持されている。
【0039】次に、本発明に係るタイヤ加硫機の第一の
特徴である、金型組立体2,架台4に設けられたタイヤ
加硫機用金型開閉機構15について説明する。タイヤ加
硫機用金型開閉機構15は、図1に示すように、セグメ
ント12を未加硫タイヤT,加硫処理済タイヤtの半径
方向(以下、単に「半径方向」と呼ぶ。)に滑動させる
機能を有するセグメント滑動リンク機構15aと、アウ
ターリング13を鉛直方向に昇降させる機能を有するア
ウターリング昇降機構15bとを備えている。これらの
機構は、図5に示すように、セグメント滑動リンク機構
15aが各セグメント12に対応して8箇所、アウター
リング昇降機構15bが円周方向に等間隔に4箇所配置
されている。
【0040】まず、セグメント滑動リンク機構15aに
ついて、図1,図5ならびに図6(a),(b)を用い
て説明する。図6(a)は図1のB−B断面図を、図6
(b)は図1のX−X断面図を示している。図6(b)
に示すように、各セグメント12の底部の水平面hに
は、断面T字状のT型溝(案内部)12dが半径方向
(図5の矢印r方向)に沿って延在して形成されてい
る。このT型溝12dに対して断面I字状のI型キー
(案内部)14が嵌合され、ボルトによってセグメント
12に固定されている。一方、ロアプレート7の水平面
Hには、各T型溝12dに対応して、I型キー14が嵌
合・摺動可能な断面形状を有する溝(案内部)7cが形
成されている。つまり、各セグメント12はロアプレー
ト7に形成された溝7cに沿って滑動自在に配設されて
いる。
【0041】また、図6(a)に示すように、ロアプレ
ート7上には、各セグメント12に対応して、2個の軸
受部材17,17が間隔を空けて設けられている。そし
て、この軸受部材17,17に対し、第一揺動体18が
その中間部を揺動可能に軸支されている(図1参照)。
第一揺動体18の一端はI型キー14と相互回転可能に
連結され、他端は第二揺動体20の一端(下端)と相互
回転可能に連結されている。一方、第二揺動体20の他
端(上端)には、段差を有する頭部19aを備えた棒状
体19が固定されている。
【0042】また、図1に示すように、アウターリング
13の外側面には、各セグメント滑動リンク機構15a
に対応してブロック21が固定されている。このブロッ
ク21には、図6(b)に示されているように、ピン2
1bがブロック21に対して側方(図1の紙面に対して
垂直方向)から摺動回転可能に嵌合されている。そし
て、ピン21bに鉛直方向に設けられた貫通穴21aに
前記棒状体19が貫設されている。なお、図6(a)に
示すように、ブロック21の鉛直方向上方および下方に
は、ピン21bの摺動回転に伴って棒状体19が揺動で
きるよう、切欠き21c,21dが設けられている。ま
た、貫通穴21aは、その内径が棒状体19の頭部19
aの外径より小さく形成されている。
【0043】次に、円周方向等間隔に4箇所に配置され
た各アウターリング昇降機構15bについて、図1,図
5ならびに図7を用いて説明する。図1に示すように、
二個のスライドフレーム22,22が架台4のベースフ
レーム5上を半径方向(図5の矢印r方向)に移動可能
に設けられている。このスライドフレーム22,22の
上部および半径方向外側には、図7に示すように、それ
ぞれ上面プレート23、後面プレート22aが架設され
ている。図1に示すように、上面プレート23上には、
シリンダロッド24aの先端に凹状の支持体25を有す
る支持シリンダ24が設けられている。この支持シリン
ダ24は、シリンダロッド24aが押出時に、後述する
昇降シリンダ26のシリンダロッド26aに設けられた
昇降体27を支持体25が下方から支持できるよう配置
されている。ベースフレーム5上には、スライドフレー
ム22,22を半径方向に移動させる移動シリンダ29
が設けられており、そのシリンダロッド29aが後面プ
レート22aに連結されている。なお、各スライドフレ
ーム22,22には、移動シリンダ29の押出時にロア
プレート7の段差部7bと係合する段差部22b,22
bが形成されている(図1)。
【0044】各スライドフレーム22,22間には、図
7に示すように、昇降シリンダ26が、そのシリンダロ
ッド26aを上方にして、上面プレート23の下部に取
付けられている。また、このシリンダロッド26aの先
端には、段差を有する頭部27aが形成された昇降体2
7が固定されている。そして、図1に示すように、移動
シリンダ29の押出時に昇降体27と嵌合可能なT字状
の嵌合溝28aを有する昇降ブロック28が、アウター
リング13の外側面に固定されている。
【0045】次に、本発明に係るタイヤ加硫機の第二の
特徴である、タイヤ搬出装置3に備えられたタイヤ加硫
機用タイヤ把持機構30について説明する。図9に示す
ように、タイヤ搬出装置3を構成するタイヤ昇降シリン
ダ41に対して、環状プレート8が連結されている。こ
の環状プレート8の上部には、各側面にバネ鋼材からな
るガイド(図示せず)が上下方向に延設された角管52
が設けられている。そして、角管52は、固定配置され
たカムフォロア53に前記ガイドを当接させながら、上
下方向に昇降するよう構成されている。環状プレート8
は、図1に示すように、下サイドウォールモールドMb
と同一軸線(軸線P)上へ配置されている。
【0046】図1に示すように、環状プレート8の下面
には、環状断熱板9および環状断熱板保護プレート16
が下サイドウォールモールドMbと同一軸線(軸線P)
上に固定されている。なお、環状プレート8,環状断熱
板9および環状断熱板保護プレート16にはクランプ軸
50が貫通可能な孔が連通して形成されている。
【0047】一方、環状プレート8の上面には、シリン
ダ(図示せず)によって水平移動可能なクランププレー
ト51,51が、各クランプ軸50,50に対応して設
置されている。これら各クランププレート51には鍵状
の孔が形成されており、環状断熱板保護プレート16,
環状断熱板9および環状プレート8の孔を貫通したクラ
ンプ軸50が更にこの鍵状孔を貫通可能とされている。
したがって、前記シリンダのロッドを引きこませると、
クランププレート51を貫通したクランプ軸50が前記
鍵状孔に係合(クランプ)し、タイヤ加硫機用タイヤ把
持機構30と金型組立体2とが一体的に連結する。逆
に、前記シリンダのロッドを押し出すよう作用させる
と、各クランプ軸50,50とクランププレート51と
の係合が開放(アンクランプ)され、タイヤ加硫機用タ
イヤ把持機構30と金型組立体2とは分離される。
【0048】環状プレート8の上面には、図1に示すよ
うに、スペーサ31を介して環状ベース32が固定され
ている。環状ベース32の上面には二個の昇降シリンダ
33,33が設けられている。これら各昇降シリンダ3
3は、そのシリンダロッド33aが鉛直方向下方へ伸縮
するよう配置されている。そして、シリンダロッド33
aの先端は、後述する把持ユニット34の上部プレート
35に連結されている。
【0049】把持ユニット34について、更に詳述す
る。図1に示すように、上部プレート35の上面には、
旋回シリンダ37が設けられている。旋回シリンダ37
は、そのシリンダロッド37aが鉛直方向下方へ伸縮す
るよう配置されている。また、シリンダロッド37aの
先端には支持プレート38が固定されており、この支持
プレート38には、軸線Pに対称に配置された4本の連
結アーム39が回動可能に軸支されている。また、上部
プレート35の下面には、軸線Pに対称に配置された4
本の支持柱40が固定されている。そして、4本の連結
アーム39および支持柱40に対して、それぞれ1個の
把持爪36が軸線Pを含む鉛直面内で旋回可能に軸支さ
れている。
【0050】各把持爪36は、L字形支持アーム36
a、支持アーム36b、およびこれらに回動可能に支持
された爪部材36cにより構成されている。L字形支持
アーム36aは一端が支持柱40に、屈曲部が連結アー
ム39に回動可能に支持され、他端は爪部材36cの非
把持側の端部を回転可能に支持している。一方、支持ア
ーム36bは一端が支持柱40に回動可能に支持され、
他端は爪部材36cの略中間部を回動可能に支持してい
る。そして、昇降シリンダ33および旋回シリンダ37
のシリンダロッド33a,37aが最も引き込んだ時、
爪部材36cの把持側の先端部がアッパープレート11
の下面から突出しないよう、タイヤ加硫機用把持機構3
0の各々の構成部材は配置されている。
【0051】上述のように、タイヤ加硫機用タイヤ把持
機構30には、タイヤ搬出装置3に備えられたタイヤ昇
降シリンダ41が連結されている(図9)。また、各ク
ランプ軸50と各クランププレート51とはクランプ/
アンクランプ可能に構成されている。したがって、クラ
ンプ時においては、タイヤ昇降シリンダ41のシリンダ
ロッド41aの伸縮作用によって、タイヤ加硫機用タイ
ヤ把持機構30と金型組立体2を構成する上部環状熱板
10,アッパープレート11,上サイドウォールモール
ドMa,上ビードリングMd(以下、これらをまとめて
「昇降ユニット42」という。)とが一体的に昇降する
ことができる(図10)。逆に、アンクランプ時におい
ては、環状断熱板保護プレート16と上部環状熱板10
との間で切り離され、図8に示すように、タイヤ加硫機
用タイヤ把持機構30のみが昇降する。また、タイヤ搬
出装置3には水平移動シリンダ43が備えられている。
この水平移動シリンダ43の作用により、PCI(図示
せず)へ加硫処理済タイヤtを受け渡し可能な位置まで
水平移動する。
【0052】また、プラテン型のタイヤ加硫機とするた
めに、上部環状熱板10,下部熱板48、およびアウタ
ーリング13には蒸気通路を設けて熱板とし、金型Mの
外方からも加熱可能な構成としている。
【0053】上述した構成により、本発明に係るタイヤ
加硫機は、以下のように動作する。 <ステップ1:図1、図9参照>図1は、未加硫タイヤ
Tが金型M内で加硫処理されている状態(金型Mが閉じ
た状態)を示している。すなわち、アッパープレート1
1,ロアプレート7のフランジ部11a,7aとセグメ
ント12の爪12a,12bとがそれぞれ係合し、金型
M(Ma,Mb,Mc,Md,Me)が閉鎖接合してい
る。また、アウターリング13の内方傾斜面13cはセ
グメント12の傾斜外周面12cに当接し、後述するブ
ラダB内の高温高圧の蒸気圧に抗している。
【0054】アウターリング昇降機構15bの移動シリ
ンダ29は、そのシリンダロッド29aが伸長するよう
作用し、昇降体27の頭部27aが昇降ブロック28の
嵌合溝28aに嵌合している。これと同時に、スライド
フレーム22,22の段差部22b,22bがロアプレ
ート7の段差部7bに係合し、金型組立体2は架台4上
へとその設置位置がずれないよう固定されている。支持
シリンダ24はそのシリンダロッド24aが引き込むよ
う作用し、支持体25は昇降シリンダ26のシリンダロ
ッド26aから脱離している。そして、各昇降シリンダ
26をそのシリンダロッド26aが引き込むよう作用さ
せ、アウターリング13を下方へと押し下げている。し
たがって、アウターリング13の内方傾斜面13cと各
セグメント12の傾斜外周面12は傾斜面によって当接
しているため、アウターリング13の下方への前記下降
作用によって、各セグメント12には、ブラダB内の蒸
気圧に抗する半径方向内方(軸線P方向)への力が作用
する。
【0055】なお、タイヤ搬出装置3の水平移動シリン
ダ43,タイヤ昇降シリンダ41はそのシリンダロッド
43a,41aが共に伸長し、図9に示すように、タイ
ヤ加硫機用タイヤ把持機構30はその下降限まで下降し
ている。そして、クランププレート51とクランプ軸5
0とはクランプされて、タイヤ加硫機用タイヤ30は金
型組立体2と連結されている。一方、タイヤ加硫機用タ
イヤ把持機構30の昇降シリンダ33,旋回シリンダ3
7は、図1に示すように、そのシリンダロッド33a,
37aは共に引き込むよう作用している。すなわち、爪
部材36cは、その把持側の先端部がアッパープレート
11の下面より突出しないよう、略直立した状態で退避
している。
【0056】また、ブラダ挟持機構44の中心軸45
は、図1に示す所定の加硫位置まで上昇している。そし
て、加硫処理している間は、高温高圧の蒸気が中心軸4
5の蒸気通路を通ってブラダB内部に導入されている。
導入された蒸気は、ブラダBを介して未加硫タイヤTを
内側から加圧・加熱し、金型Mへと押し付けることによ
り、加硫処理済タイヤtへと加硫成型している。
【0057】<ステップ2:図2参照>加硫成型終了後
は、まず、図2に示すように、蒸気を中心軸45の蒸気
通路から加硫機外部へと排出し、ブラダBを収縮させ
る。
【0058】<ステップ3:図3参照>次に、図3に示
すように、ブラダ把持機構44の中心軸45を所定の位
置まで下降させ、ブラダBと共にブラダ把持機構44全
体を下方へ退避させる。その後、タイヤ加硫機用タイヤ
把持機構30の各昇降シリンダ33を作用させ、そのシ
リンダロッド33aを下方へ伸長し、把持ユニット34
を下降限まで下降させる。次いで、旋回シリンダ37を
作用させて、そのシリンダロッド37aを下方へ伸長
し、支持プレート38を徐々に下降させる。支持プレー
ト38が下降するにつれて、支持プレート38に軸支さ
れた各連結アーム39は、対応するL字形支持アーム3
6aの屈曲部を下方に押出す。押出された各L字形支持
アーム36aは、支持柱40との連結部を支点として、
軸線Pを含む鉛直面内で旋回すると共に爪部材36cの
非把持側の端部を下方へ押出す。押し出された各爪部材
36cは、L字形支持アーム36aおよび支持アーム3
6bに支持されながら、軸線Pを含む鉛直面内で半径方
向外方へ向かって(支持柱40側に)旋回する。そし
て、旋回シリンダ37のシリンダロッド37aがそのス
トローク限まで伸長すると、爪部材36cの先端は、加
硫処理済タイヤtの中空部から内縁部へと略水平状態で
挿入される。
【0059】加硫処理済タイヤtへの上記挿入動作の
後、図3に示すように、各アウターリング昇降機構15
bの昇降シリンダ26をそのシリンダロッド26aが伸
長するよう作用させ、アウターリング13を徐々に上昇
させていく。
【0060】<ステップ4:図3〜図4、図10参照>
図3に示すように、各シリンダロッド26aが伸長して
いくと、アウターリング13の上昇と共に、アウターリ
ング13の外側面に設けられた各ブロック21も上昇す
る。そして、各ブロック21の切欠き21cの底面が各
棒状体19の頭部19aに当接すると、ブロック21は
棒状体19を上方に押し上げてゆく。
【0061】押し上げられた各棒状体19は、第二揺動
体20を第一揺動体18との連結部を支点として(図3
の紙面に向かって)時計回りに揺動させる。同時に、第
一揺動体18をその中間部を支点として(図3の紙面に
向かって)反時計回りに揺動させる。このとき、第一揺
動体18の一端に連結されたI型キー14は半径方向外
方(図3において右側)へと移動する。そして、各I型
キー14が固定されたそれぞれの各セグメント12は、
ロアプレート7(水平面H)に設けられた溝7cにI型
キー14を沿わせながら、半径方向外方に滑動する。し
たがって、セグメント12の爪12a,12bとアッパ
ープレート11のフランジ部11a,ロアプレート7の
フランジ部7aとの係合が解除され、トレッド金型Mc
は加硫処理済タイヤtから離脱し開放される(図4参
照)。なお、ブロック21の鉛直方向上方および下方の
切欠き21c,21dは、棒状体19の外径より大きく
形成されているので、棒状体19はブロック21内にお
いて揺動可能である。
【0062】次に、図10に示すタイヤ搬出装置3のタ
イヤ昇降シリンダ41を、そのシリンダロッド41aが
引き込むよう作用させる。これと同時に、ブラダ挟持機
構44の中心軸45を上昇させていく。上記操作によ
り、図4に示すように、昇降ユニット42およびブラダ
挟持機構44が上昇し、加硫処理済タイヤtが金型組立
体2内から搬出される(なお、図4においてタイヤ搬出
装置3等は図示省略)。最後に、図10に示すタイヤ搬
出装置3の水平移動シリンダ43をそのシリンダロッド
が引き込むよう作用させ、加硫処理済タイヤtを把持し
た昇降ユニット42をPCI(図示せず)へと移動させ
る。その後、タイヤ加硫機用タイヤ把持機構30の旋回
シリンダ37,昇降シリンダ33をシリンダロッド37
a,33aの順で引き込むよう作用させる。このとき、
把持爪36(爪部材36c)は、軸線Pを含む鉛直面内
で上記<ステップ3>の旋回とは逆方向に旋回(以下、
単に「逆旋回」という。)する。したがって、加硫処理
済タイヤtの把持が開放され、PCIへと搬入される。
このとき、爪部材36cは、その把持側の先端部がアッ
パープレート11の下面より突出しない略直立した状態
で退避している。その後、PCIによって冷却された加
硫処理済タイヤtをアンローダ(図示せず)によってコ
ンベア(図示せず)へと搬出し、一連のタイヤ加硫作業
が完了する。
【0063】次に、上記<ステップ1>〜<ステップ4
>の一連のタイヤ加硫作業完了後、<ステップ1>にお
いて説明した、未加硫タイヤTが金型M内で加硫処理さ
れている状態(金型Mが閉じた状態)へと再び設定する
動作について説明する。
【0064】吊下型自走式搬送車等の未加硫タイヤ搬送
装置(図示せず)によって、加硫機に隣設されたローダ
(図示せず)へと未加硫タイヤTが搬送されてくる。ロ
ーダは、未加硫タイヤTを把持し、金型組立体2内に搬
入する。このとき、昇降ユニット42は、図10に示す
ように上昇し、金型組立体2は開放されている。ただ
し、ブラダ挟持機構44は図3に示す所定の位置まで下
降し、ブラダBと共にブラダ把持機構44全体は下方へ
予め退避させておく。また、爪部材36cは、図1に示
すように、予めアッパープレート11の下面から突出し
ないよう略直立した状態としておく。次いで、PCI近
傍に位置している前記昇降ユニット42を、タイヤ搬出
装置3の水平移動シリンダ43の作用によって、再び金
型組立体2(架台4)の直上へ戻す。その後、タイヤ昇
降シリンダ41をそのシリンダロッド41aが伸長する
よう作用させ、昇降ユニット42を下降させてゆく。
【0065】図4において、金型Mを閉鎖接合可能な所
定位置まで昇降ユニット42を下降させた後、アウター
リング昇降機構15bの昇降シリンダ26をそのシリン
ダロッド26aが引き込むよう作用させ、アウターリン
グ13を徐々に下降させていく。アウターリング13が
下降すると、その内方傾斜面13cがセグメント12の
傾斜外周面12cと当接する。これに伴い、各セグメン
ト12は半径方向内方(軸線P側)に向かって押し出さ
れ、各セグメント12の底面(水平面h)に備えられた
I型キー14をロアプレート7(水平面H)に設けられ
た溝7cの内周面に沿わせながら滑動する。そして、図
1に示すように、セグメント12の爪12a,12b
が、アッパープレート11,ロアプレート7のフランジ
部11a,7aにそれぞれ嵌合するとともに、金型M
(Ma,Mb,Mc,Md,Me)が閉鎖接合し、金型
組立体2が形成される。
【0066】なお、このとき各セグメント滑動リンク機
構15aは、各セグメント12の滑動に伴ってそのI型
キー14が半径方向に軸線Pに向かって移動するため、
<ステップ4>に示した動作とは逆の作用に基づいて、
図1の状態(ブロック21が下降し、棒状体19が直立
した状態)へと戻る。
【0067】そして最後に、ブラダ把持機構44を図1
に示す所定の加硫位置まで上昇させ、ブラダB内に高温
高圧の蒸気を導入し、加硫処理している状態(図1)へ
の再設定が完了する。
【0068】すなわち、本発明にかかるタイヤ加硫機
は、金型Mの開閉時において、トレッド金型Mcを保持
する各セグメント12が、その底面(水平面h)のT型
溝12dに備えられたI型キー14をロアプレート7
(水平面H)に設けられた溝7cに沿わせながら、半径
方向に滑動可能な構成とされている。つまり、各セグメ
ント12をタイヤT,tの半径方向にガイドさせる案内
部が、従来機のような「傾斜面」ではなく、セグメント
12の底面およびロアプレート7の上面、すなわち「水
平面h,H」に設けられている。
【0069】したがって、案内部(I型キー14,T型
溝12d,溝7c)に加わる曲げ力(外力)が従来に比
して低減されるため、その段差部(切欠部)に発生する
応力集中が低減されることとなる。よって、応力集中に
よる破損防止のために施す各部材の厚肉化を抑制でき、
タイヤ加硫機用金型開閉機構15はもとより、タイヤ加
硫機全体のコンパクト化が可能となる。
【0070】また、T型溝12d,溝7cは「水平面」
に加工されるため、従来の「傾斜面」への加工に比べ
て、種々の加工(例えば、応力集中低減のための段差部
に施す丸み加工なども)が容易となる。したがって、タ
イヤ加硫機の製造コストが低減されることとなる。
【0071】また、本発明のタイヤ加硫機は、未加硫タ
イヤT,加硫処理済タイヤtを把持する際に、複数の把
持爪36が略直立した状態からタイヤT,tの軸線Pを
含む鉛直面内で半径方向外方へ向かって旋回動作を行
う。この旋回動作によって、各把持爪36の爪部材36
cはタイヤT,tの中空部から内縁部へと略水平状態に
挿入され、タイヤT,tを把持することとなる。すなわ
ち、把持爪36は旋回動作を行うため、その駆動源であ
るシリンダのストロークを従来と同一として比較した場
合、把持爪36の先端部は軸線Pからより半径方向外方
に移動することができる。したがって、把持可能なタイ
ヤT,tの内縁径が従来に比してより広範となる。よっ
て、従来のように、タイヤT,tを加硫するための把持
爪36の交換頻度を抑えられ、加硫効率(生産効率)が
向上することとなる。
【0072】さらに、把持爪36の把持動作が旋回的で
あるため、把持爪36を駆動する駆動源(旋回シリンダ
37)が略鉛直方向にコンパクトに配置され、また把持
爪36を狭いスペースに収納配置することが可能とな
る。したがって、タイヤ加硫機用タイヤ把持機構30は
もとより、タイヤ加硫機全体がコンパクト化される。
【0073】なお、未加硫タイヤTのタイヤサイズやト
レッドパターンに応じて、金型組立体2内の金型M(M
a,Mb,Mc,Md,Me)を交換する場合を図1お
よび図8を用いて説明する。図1の加硫処理を示してい
る状態において、まず、アウターリング昇降機構15b
の支持シリンダ24をそのシリンダロッド24aが伸長
するよう作用させる。すなわち、支持体25の凹部を昇
降シリンダ26のシリンダロッド26aに嵌合させ、昇
降体27の下方を支持する。その後、移動シリンダ29
をそのシリンダロッド29aが引き込むよう作用させ、
スライドフレーム22,22(アウターリング昇降機構
15b)を半径方向外方(図1において左側)に退避さ
せる。つまり、スライドフレーム22,22の各段差部
22b,22bとロアプレート7の段差部7bとの係合
が、図8に示すように外される。
【0074】次に、クランププレート51とクランプ軸
50とをアンクランプさせ、タイヤ加硫機用タイヤ把持
機構30と金型組立体2との連結を分離する。すなわ
ち、環状断熱板保護プレート16と上部環状熱板10と
の間で切り離す。そして、タイヤ搬出装置3のタイヤ昇
降シリンダ41をそのシリンダロッド41a(図8にお
いては図示省略)が引き込むよう作用させ、図8に示す
ようにタイヤ加硫機用タイヤ把持機構30を上昇させ
る。上記操作の結果、金型組立体2は架台4の断熱板保
護プレート49上面に独立して載置されているだけの状
態となるので、クレーン等の持ち上げ装置によって金型
組立体2をスペースの広い金型交換場所へ移動させる。
そこで金型組立体2を分離解体し、各種金型Mの交換作
業を行なう。
【0075】なお、本発明に係る実施の形態として上述
したタイヤ加硫機は、各セグメント12をタイヤT,t
の半径方向に沿って滑動させる機構として、セグメント
滑動リンク機構15aとアウターリング昇降機構15b
とを併用したタイヤ加硫機用金型開閉機構15を用い
た。しかし、これに限るものではなく、各セグメント1
2がその底面に設けられた案内部に沿って滑動し、金型
Mが開閉する構成であれば、様々なタイヤ加硫機用金型
開閉機構へ適用可能である。
【0076】また、タイヤ加硫機用タイヤ把持機構30
においては、把持爪36が軸線Pを対称として4個設け
られた構成を用いたが、これに限られるものではなく、
複数個であればよい。好ましくは、把持爪36がタイヤ
T、tの円周方向等間隔に4本又は6本設けられるの
が、タイヤT,tをより安定把持できるためよい。ま
た、タイヤT,tの中空部から内縁部へと挿入される把
持爪36の把持リンク機構は、上述したものに限らず、
把持爪36が軸線Pを含む鉛直面内で旋回運動を行うも
のであれば、どのような機構であってもよい。
【0077】また、上述の実施形態例においては、軸線
Pを含む鉛直面内で旋回運動を行なう把持爪36を、金
型M内から加硫処理済タイヤtを搬出するためのタイヤ
加硫機用タイヤ把持機構30に適用する例を説明した
が、これに限られるものではなく、例えばタイヤ加硫機
へのローダ,PCIからのアンローダ等にも適用するこ
とができる。つまり、タイヤを把持する装置であれば種
々のタイヤ把持装置に適用可能である。
【0078】また、各構成の駆動源たるシリンダの作動
流体が、空圧・油圧のいずれであってもよいことは言う
までもない。シリンダに限らず、モータ等の電動アクチ
ュエータ類であってもよい。また、プラテン型の加硫機
とするために、上部環状熱板10,下部熱板48、およ
びアウターリング13には蒸気通路を設けて熱板とした
が、加熱源は蒸気にかぎらず、電磁誘導などの加熱方法
を用いてもよい。
【0079】さらに、タイヤ加硫機一体に対して、金型
組立体2が1個設けられた本実施の形態に限らず、金型
組立体2が複数並設され、一度に複数の加硫処理を行う
構成であってもよい。また、セグメント12の分割個数
は上述の8つが好ましいが、特にこれに限られるもので
はない。また、アウターリング昇降機構15bは、上述
の4箇所設ける構成に限らず、アウターリング13を昇
降可能な出力を有する個数(構成)であればよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、以下の効果を有する。請求項1に記載の発明によれ
ば、トレッド金型を保持するトレッド金型保持体の水平
面に案内部が形成されることにより、前記案内部に加わ
る曲げ力(外力)が従来に比して低減される。したがっ
て、トレッド金型の開閉時、すなわちタイヤの半径方向
への移動時に前記案内部へ発生する応力集中が低減され
る。よって、応力集中による破損防止のために施される
部材の厚肉化を低減でき、タイヤ加硫機用金型開閉機構
はもとより、適用されるタイヤ加硫機全体のコンパクト
化も可能となる。更に、案内部の加工を「水平面」に施
すことにより、トレッド金型保持体の移動を滑らかにす
るための高精度の工作機械加工や、応力集中の低減のた
めに施される丸み加工などが、従来の「傾斜面」に行う
場合よりも容易化されることとなる。したがって、タイ
ヤ加硫機の製造コストが低減されることとなる。
【0081】請求項2に記載の発明によれば、無端環状
体がトレッド金型保持体の内側からの加硫内圧に対して
抗することとなる。したがって、前記加硫内圧が高圧の
場合であっても安定した加硫作業が行われることとな
る。また、無端環状体とトレッド金型保持体とがリンク
されることにより、無端環状体が備えられた本発明のタ
イヤ加硫機用金型開閉機構であっても、トレッド金型保
持体の開閉移動工程が抑制され、トレッド金型の開閉作
業を簡便に実施することができる。
【0082】請求項3に記載の発明によれば、前記把持
爪がタイヤの軸線を含む鉛直面内で旋回可能に構成され
ていることにより、従来機と同一ストロークの駆動源に
よって比較すれば、前記把持爪の先端部は軸線からより
半径方向遠方に移動することとなる。したがって、把持
可能なタイヤの内縁径が従来機に比してより広範とな
る。よって、従来のように、把持不可能なタイヤを加硫
する際の把持爪の交換頻度が抑制でき、加硫効率(生産
効率)が向上することとなる。また、前記把持爪の把持
動作が旋回運動であるため、前記駆動源がよりコンパク
トに配置されるとともに、把持爪はより狭いスペースに
収納配置することが可能となる。したがって、タイヤ加
硫機用タイヤ把持機構はもとより、適用されるタイヤ加
硫機全体のコンパクト化も可能となる。
【0083】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
または請求項2に記載のタイヤ加硫機用金型開閉機構、
又は請求項3に記載のタイヤ加硫機用タイヤ保持機構を
少なくともいずれか一つを備えることにより、コンパク
ト化が可能な請求項1ないし請求項3に記載のタイヤ加
硫機用金型開閉機構またはタイヤ加硫機用把持機構の何
れか一つを備えることにより、タイヤ加硫機全体形状が
よりコンパクト化され、よって、必要な設置スペースを
低減することが可能となる。
【0084】請求項5に記載の発明によれば、タイヤの
軸線を含む鉛直面内で旋回する把持爪により、広範なサ
イズのタイヤを把持して移送可能であるため、把持不可
能なサイズをタイヤ加硫する際の前記把持爪の交換頻度
が低減され、生産効率(加硫効率)が向上することとな
る。また、トレッド金型保持体がその水平面に設けられ
た案内部に沿って移動可能であるため、該案内部に発生
する応力集中が低減され、よって装置の破損を招く恐れ
が少なくなる。したがって、タイヤ加硫作業をより安定
して行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るタイヤ加硫機の動
作説明図(ステップ1)、ならびに詳細断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係るタイヤ加硫機の動
作説明図(ステップ2)である。
【図3】 本発明の実施の形態に係るタイヤ加硫機の動
作説明図(ステップ3)である。
【図4】 本発明の実施の形態に係るタイヤ加硫機の動
作説明図(ステップ4)である。
【図5】 図1のA−A断面図である。
【図6】 (a)図1のB−B断面図である。(b)図
1のX−X断面図である。
【図7】 図1のC−C断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係るタイヤ加硫機であ
って、金型組立体の交換時を示した状態図である。
【図9】 本発明の実施形態に係るタイヤ加硫機の全体
図(金型Mが閉じた状態)である。
【図10】 本発明の実施形態に係るタイヤ加硫機の全
体図(金型Mが開いた状態)である。
【図11】 従来のタイヤ加硫機の正面図である。
【図12】 図11のD−D断面図である。
【図13】 図11のE−E断面図である。
【図14】 図13のF−F断面図である。
【図15】 従来のタイヤ加硫機のタイヤ搬出入装置の
詳細図である。
【図16】 図15のG−G断面図である。
【符号の説明】
12 セグメント 12d T型溝 13 アウターリング 14 I型キー 15 タイヤ加硫機用金型開閉機構 15a セグメント滑動リンク機構 15b アウターリング昇降機構 30 タイヤ加硫機用タイヤ把持機構 36 把持爪 37 旋回シリンダ T 未加硫タイヤ t 加硫処理済タイヤ Mc トレッド金型 M 金型

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部で未加硫タイヤを加硫処理して加硫
    処理済タイヤを成型するように前記タイヤの円周方向に
    複数に分割されて形成されたトレッド金型と、各トレッ
    ド金型をその軸線方向に保持するトレッド金型保持体と
    を有するタイヤ加硫機に設けられ、各トレッド金型を前
    記タイヤの半径方向に開閉するタイヤ加硫機用金型開閉
    機構であって、前記トレッド金型保持体はその水平面に
    案内部が形成されているとともに、該案内部に沿って前
    記タイヤの半径方向へ移動可能とされていることを特徴
    とするタイヤ加硫機用金型開閉機構。
  2. 【請求項2】 前記トレッド金型保持体は、半径方向外
    方に傾斜した傾斜外周面を有し、該傾斜外周面を当接面
    として前記トレッド金型保持体に対して囲設された無端
    環状体を備え、前記トレッド金型保持体は、前記無端環
    状体の鉛直方向への昇降運動に対応して前記タイヤの半
    径方向へ移動するように前記無端環状体とリンクされて
    いることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ加硫機用
    金型開閉機構。
  3. 【請求項3】 未加硫タイヤを金型内で加硫処理して加
    硫処理済タイヤを成型するタイヤ加硫機に設けられ、前
    記未加硫タイヤまたは前記加硫処理済タイヤを把持して
    前記金型内から搬出するタイヤ加硫機用タイヤ把持機構
    であって、前記タイヤの中空部から内縁部へと挿入され
    て前記タイヤを把持する複数の把持爪を有するととも
    に、各把持爪は、前記タイヤの軸線を含む鉛直面内で旋
    回可能とされていることを特徴とするタイヤ加硫機用タ
    イヤ把持機構。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載のタイヤ
    加硫機用金型開閉機構、及び/又は、請求項3に記載の
    タイヤ加硫機用タイヤ把持機構を有することを特徴とす
    るタイヤ加硫機。
  5. 【請求項5】 内部で加硫処理を行うようにタイヤの円
    周方向に複数に分割されて形成されたトレッド金型と、
    各トレッド金型を内方向に保持するトレッド金型保持体
    と、前記タイヤの中空部から内縁部へと挿入されて前記
    タイヤを把持する複数の把持爪を有するタイヤ加硫機に
    おける加硫処理済タイヤの製造方法であって、 前記各把持爪を未加硫タイヤの軸線を含む鉛直面内で旋
    回させ、その中空部から内縁部へと挿入して前記未加硫
    タイヤを把持し、 把持された前記未加硫タイヤを前記各トレッド金型内へ
    移送したのち、前記各把持爪を逆旋回させて該把持爪か
    ら前記未加硫タイヤを解放し、 前記各トレッド金型保持体をその水平面に設けた案内部
    に沿って、前記軸線に向かって半径方向に移動させて前
    記各トレッド金型を閉鎖し、 閉鎖された前記トレッド金型内の未加硫タイヤを加硫処
    理して加硫処理済タイヤに成型したのち、 前記把持爪を前記加硫処理済タイヤの軸線を含む鉛直面
    内で旋回させ、その中空部から内縁部へと挿入して前記
    加硫処理済タイヤを把持し、 前記各トレッド金型保持体を前記案内部に沿って前記タ
    イヤの半径方向外方へと移動させて前記トレッド金型を
    開放したのち、前記加硫処理済タイヤを前記トレッド金
    型内から取り出すことを特徴とする加硫処理済タイヤの
    製造方法。
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